IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シートリーヴァー・インターナショナル・ホールディングス・リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-ポーチ組立体 図1
  • 特表-ポーチ組立体 図2
  • 特表-ポーチ組立体 図3
  • 特表-ポーチ組立体 図4
  • 特表-ポーチ組立体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(54)【発明の名称】ポーチ組立体
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20220728BHJP
   A63H 27/10 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
F21V33/00
A63H27/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570184
(86)(22)【出願日】2020-05-28
(85)【翻訳文提出日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 GB2020051286
(87)【国際公開番号】W WO2020240182
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】1907746.0
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】508236044
【氏名又は名称】シートリーヴァー・インターナショナル・ホールディングス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【弁理士】
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(72)【発明者】
【氏名】ハリバートン,ジェイムズ
【テーマコード(参考)】
2C150
3K014
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150AA30
2C150DG11
3K014AA01
(57)【要約】
バルーン弁およびポーチを備えたバルーン弁/ポーチ組立体をバルーンの首部に取り付ける。ポーチは照明装置を受け取り、これを所定位置に保持する構成である。弁は弁入り口を有し、また弁の対向端部に弁出口を有する。弁の枠組みは封着路および層によって設定する。ポーチは照明装置を挿入できる開口と、ポーチの対向する閉鎖端部とを有する。ポーチの枠組みは第1封着路および層によって設定する。実質的にV字形の第1封着路にそって層同士を熱封着し、このV字形状の開放端部がポーチ開口を形成し、かつV字形状の閉鎖端部がポーチの閉鎖端部を形成する。ポーチを弁に設け、これに熱封着するため、弁入り口はポーチ開口に向き合い、また弁出口がポーチの閉鎖端部に向き合う。耐熱性パッチを設けて、ポーチ組立体内の特定の位置において熱封着が生じることはなく、従って弁およびポーチの機能はそのまま保持される。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張式玩具に使用するポーチ組立体であって、このポーチ組立体がポーチ上層およびポーチ下層を有するポーチを有し、前記ポーチ上層および前記ポーチ下層同士を第1封着路にそって封着し、前記ポーチが照明装置を受け取り、かつ所定位置にこの照明装置を保持する構成のポーチ組立体。
【請求項2】
前記第1封着路、前記ポーチ上層および前記ポーチ下層によって前記ポーチの枠組みを設定する請求項1の組立体。
【請求項3】
前記ポーチが、照明装置を挿入できる開口を有する請求項1または2の組立体。
【請求項4】
前記開口を前記ポーチの一端に設けるとともに、前記ポーチの他端を閉じる請求項3の組立体。
【請求項5】
上記ポーチが、ライトを所定位置に保持する構成の把持手段を有する前記請求項のいずれかの組立体。
【請求項6】
前記把持手段を一つかそれ以上の突起として設ける請求項5の組立体。
【請求項7】
前記一つかそれ以上の突起を前記第1封着路によって形成する、請求項2に従属する場合における請求項6の組立体。
【請求項8】
前記組立体に一つかそれ以上の耐熱性パッチを設ける前記請求項いずれかの組立体。
【請求項9】
前記組立体を熱封着可能な材料で形成する前記請求項いずれかの組立体。
【請求項10】
前記組立体が弁を有する前記請求項いずれかの組立体。
【請求項11】
前記弁が弁上層および弁下層を有し、これら弁上層および弁下層同士を第2封着路にそって封着し、前記弁の枠組みを前記第2封着路、前記弁上層および前記弁下層によって設定する請求項10の組立体。
【請求項12】
前記請求項いずれかの組立体を複数有し、これら組立体同士を接続するポーチ組立体の配列体。
【請求項13】
請求項1~11いずれかのポーチ組立体を有する膨張式玩具であって、前記膨張式玩具の首部に前記ポーチ組立体を装着する膨張式玩具。
【請求項14】
前記膨張式玩具が照明装置を有する請求項13の膨張式玩具。
【請求項15】
ポーチが照明装置を受け取り、これを所定位置に保持する、ポーチを有するポーチ組立体の製造方法であって、
(a)ポーチ上層およびポーチ下層を設ける工程、および
(b)これらポーチ上層およびポーチ下層同士を封着して、ポーチを形成する工程を有する製造方法。
【請求項16】
前記工程(a)において、さらに弁上層および弁下層を設け、そして前記工程(b)において、さらに前記弁上層および前記弁下層同士を封着して、弁を形成する請求項15の方法。
【請求項17】
工程(a)において、前記ポーチ上層、前記ポーチ下層、前記弁上層が存在する場合にはこの弁上層、および前記弁下層が存在する場合にはこの弁下層のうちの少なくとも一つに一つかそれ以上の耐熱性パッチを設ける請求項15または16の方法。
【請求項18】
工程(a)において、前記ポーチ上層、前記ポーチ下層、前記弁上層が存在する場合にはこの弁上層、および前記弁下層が存在する場合にはこの弁下層を単体膜に設ける請求項15~17いずれかの方法。
【請求項19】
工程(b)において、前記ポーチ上層および前記ポーチ下層同士を第1封着路にそって封着し、前記ポーチを形成する請求項15~18いずれかの方法。
【請求項20】
工程(b)において、前記弁上層および弁下層同士を第2封着路にそって封着し、前記弁を形成する、請求項16に従属する場合に請求項15~19のいずれかに従属する方法。
【請求項21】
工程(a)において、ポーチ折り畳み線によって前記ポーチ上層を前記ポーチ下層に接続し、中間切断線によって前記ポーチ下層を前記弁上層に接続し、弁折り畳み線によって前記上層を前記弁下層に接続する、請求項16に従属する場合に請求項15~20のいずれかに従属する方法。
【請求項22】
工程(a)の後であって、かつ工程(b)の前に、
前記中間切断線を切断して、前記弁上層から前記ポーチ下層を分離し、
前記弁折り畳み線にそって折り畳みを行って、前記ポーチ上層を前記ポーチ下層に設ける請求項21の方法。
【請求項23】
工程(b)の後か、あるいは工程(c)が存在する場合にはこの工程(c)の後に、照明装置を前記ポーチ内に挿入し、前記ポーチ組立体を膨張式玩具内に装着する請求項15~22いずれかの方法。
【請求項24】
工程(b)の後か、あるいは工程(c)が存在する場合にはこの工程(c)の後に、膨張式玩具材料内に前記ポーチ組立体を設け、場合に応じて前記膨張式玩具材を切断し、そしてこの膨張式玩具材に前記組立体を封着する請求項15~23いずれかの方法。
【請求項25】
ポーチ組立体の配列体を製造する方法において、工程(a)において、ポーチ上層、ポーチ下層、弁上層が存在する場合にはこの弁上層、および弁下層が存在する場合にはこの弁下層をそれぞれ設け、そして工程(b)において、前記ポーチ上層および前記ポーチ下層同士を封着して、各ポーチを形成し、そして上記弁上層および弁下層が存在する場合にはこれら弁上層および弁下層を封着して各弁を形成する請求項15~24いずれかの方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膨張式玩具を使用対象とするポーチ組立体、ポーチ組立体からなる配列体(array)、およびポーチ組立体を有する膨張式玩具、およびこれらに関する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
膨張式玩具は、空気やヘリウムなどの気体によって膨張可能な可撓性素材から形成できる。膨張式玩具を例示すると、バルーン、ボールやリロス(lilos)である。
【0003】
膨張式玩具の内部に照明装置を取り付けることによって膨張式玩具に照明装置を設けることは公知である。照明装置を備えた膨張式玩具の実例は、英国特許第2535830号および英国特許第2472785号に見出すことができる。
【0004】
従来の照明装置を備えた膨張式玩具の場合、照明装置を膨張式玩具内に挿入し、封着下状態(このため、照明装置にエンドユーザーがアクセスできず、また欧州基準EN71などの玩具安全性規定を順守することが容易になる)で、製造されているのが現状である。この製造方法の問題は、一旦照明装置を備えた膨張式玩具を製造した後は、膨張式玩具の外側から照明装置にアクセスできない点にある。この製造方法には別な問題もあり、膨張式玩具内に照明装置を挿入し、かつ封着するために特注/専用の製造装置が必要になり、製造コストが高くなるという問題である。また、従来技術には、異なる照明装置を備えた膨張式玩具を製造するためには、異なる製造装置が必要になる問題もあり、製造コストの高騰につながる。
【0005】
従来の膨張式玩具には、コンパクト性に欠けるという別な問題もある。一般に、照明装置および膨張式玩具を膨張/収縮させる手段を膨張式玩具の別な位置にある別な開口に設けるからである。この構成も膨張式玩具のバランスの悪さの一因である。一般的に、従来の膨張式玩具における照明装置のスイッチは膨張式玩具の外部にあるため、これもコンパクト性に欠ける一因である。
【0006】
従来の膨張式玩具には、膨張式玩具内に照明装置を確実に保持することが困難であるというさらに別な問題もあり、結果として、照明装置の保持が正確性を欠くため、照明装置が簡単にずれることになる。
【0007】
従来の膨張式玩具には、照明装置および照明装置を膨張式玩具内に保持する手段が玩具総重量に加わるため、現実的でなくなり、従ってそれほど好ましいものではないという問題もある。例えば、膨張式玩具が低密度気体(ヘリウムなど)で膨張するバルーンの場合、照明装置および照明装置の保持手段の重量が加わるため、バルーンを浮遊させることがさらに難しくなる。この問題の既知解決策は、バルーン全体の膨張容量を大きくすることであり、バルーンの低密度気体による膨張時に、膨張容量が大きくなった分、十分な浮力が得られ、バルーンを浮遊させることができる。ところが、バルーンの膨張容量を大きくすることはより多くの気体が必要になることを意味し、コスト増大につながる。
【0008】
本発明の一つの目的は、上記その他の問題の一つかそれ以上を少なくとも一部解決するか、緩和することにある。
【発明の概要】
【0009】
本発明の第1態様は、膨張式玩具に使用するポーチ組立体であって、このポーチ組立体がポーチ上層およびポーチ下層を有するポーチを有し、前記ポーチ上層および前記ポーチ下層同士を第1封着路にそって封着し、前記ポーチが照明装置を受け取り、かつ所定位置にこの照明装置を保持する構成のポーチ組立体を提供するものである。
【0010】
本発明ポーチ組立体よれば、ポーチ組立体を備えた膨張式玩具の製造後にポーチにアクセスできるため、膨張式玩具の製造後にこの膨張式玩具に照明装置を組み込むことができる。例えば、ポーチ組立体を備えた膨張式玩具をまず製造してから、照明装置をポーチに挿入し、ここに封着できる(即ち、照明装置を備えた膨張式玩具の2工程製造)。これは、専用/特注装置ではなく、標準的な製造装置を使用して膨張式玩具を製造できることを意味する(後で照明装置を挿入し、かつ封着できるからである)。即ち、製造コストを抑制できる。さらに、ポーチ内に保持した照明装置にエンドユーザーがアクセスできないようにポーチを封着できるため、玩具安全基準(例えば欧州基準EN71)の順守が容易になる。
【0011】
使用状態、即ち組立体を備えた膨張式玩具を膨張させ、照明装置をポーチ内に保持した状態では、膨張式玩具の内部とポーチの内部との間に圧力差があるため、ポーチから過剰な空気がある場合には、この空気が追い出されるため、このポーチが照明装置の周囲に真空封着を効果的に形成する。このため、ポーチ内に照明装置をより確実に保持できる。
【0012】
さらに、本発明ポーチに基づけば、従来の膨張式玩具よりも、照明装置を簡単にかつ好便に膨張式玩具に装着できる。このポーチによって、確実に照明装置を膨張式玩具に保持できるため、照明装置がずれる恐れは小さい。
【0013】
本発明の一つの作用効果を説明すると、本発明組立体は、上記ポーチによって照明装置を膨張式玩具内に受け取り、かつ保持する単体ユニットを構成する。従って、例えば膨張式玩具が本組立体を備えるバルーンであって、このバルーンが低密度気体で膨張するもの(浮遊バルーンなど)の場合、従来のバルーン(相対的に大きな膨張容量をもつ必要がある)より小さい膨張容量で(膨張時および照明装置を備えた時に浮遊するために十分浮力を有する状態で)製造できる。本発明組立体を備えたバルーンの場合、従来のバルーンよりも広い範囲の大きさに製造できる。従って、膨張時に必要な気体が少なくて済むより小さなバルーンを製造することによってコスト削減を実現できる。
【0014】
膨張式玩具は、当業者にとって公知である任意の適当な膨張式玩具であればよい。膨張式玩具の例としては、バルーン、ボール及びライローを挙ることができるが、これらに限定されるものではない。バルーンの例としては、単純な形状のバルーンまたは複雑な形状のバルーンを挙げることができるが、これらに限定されない。単純な形状のバルーンの例としては幾何学的形状、例えば球体状、楕円形状、卵形状や多面体形状を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。複雑な形状のバルーンの例としては、模倣物、例えば模倣剣が例示できるが、これらに限定されない。
【0015】
膨張式玩具は、熱封着可能な材料で形成してもよい。膨張式玩具は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース及びセロハンの一つかそれ以上で構成してもよい。膨張式玩具は、本質的にはポリエチレンで構成することができる。膨張式玩具は、低密度ポリエチレンで構成することができる。膨張式玩具は、本質的には低密度ポリエチレンで構成することができる。利点として、低密度ポリエチレンは容易に熱封着することができ、そして入手が容易でありしかも安価であることを挙げることができる。膨張式玩具は一枚かそれ以上のシートで構成することができる。膨張式玩具は、プラスチック材料で構成することができ、また膨張式玩具は金属で被覆してもよい。
【0016】
照明装置は、当業者にとって公知な任意の適当な照明装置であってもよい。照明装置は、発光する照明エレメントで構成することができ、また照明エレメントはランプや発光ダイオード(LED)であってもよく、照明装置は印刷回路ボード(PCB)で構成することができ、当該PCBは可撓性を備えていればよい。
【0017】
照明装置は、電子回路によって照明要素に電子的に連絡する構成のバッテリーを備えることができる。
【0018】
照明装置は、照明装置をオン・オフするスイッチを備えていればよく、このスイッチとしてはボタンスイッチを使用することができ、当該スイッチは電子回路の一部を形成することができる。
【0019】
照明装置は、バッテリーと照明要素との電気接続を阻止する構成のプルタブを備えてもよい。プルタブを使用すると、バッテリー電力の消耗を防止するために有利である。プルタブは、回路の電気接点間に設けることができ、電荷流れを防止することができる。プルタブは、電気接点から取り外すことができ、バッテリーと照明要素とを電気的に接続することができる。使用時には、プルタブに膨張式玩具の外側からアクセスすることができる。
【0020】
照明装置は、LEDストリップライト(LEDテープまたはリボンライトとしても知られている)であってもよい。
【0021】
照明装置は通信ユニットを備えてもよく、通信ユニットの例としては、限定するものではないが、Bluetoothデバイス、GPSデバイスおよびWi-Fiデバイスを挙げることができる。
【0022】
照明装置は、情報を処理するように作動できるプロセッサを備えてもよく、例えば、情報は通信ユニットで受信した制御信号であればよい。
【0023】
照明装置は出力手段を備えてもよい。出力手段の例としては、限定するものではないが、オーディオ出力手段及びビデオ出力手段を挙げることができる。
【0024】
照明装置は、触覚型フィードバック手段を備えてもよく、触覚型フィードバック手段の例としては、限定するものではないが、振動手段を挙げることができる。
【0025】
ポーチは、内部に照明装置を受け取り、これを保持する構成であればよく、これにより照明装置の物理的構成部材を隠すことができ、それによってより小型化に資し、耐タンパ性を改善することができる。
【0026】
照明装置が一般的な照明装置の場合、ポーチは内部に照明装置のスイッチを受け取り、これを保持する構成であればよい。ポーチは内部に照明装置の照明要素を受け取り、これを保持する構成であり、スイッチ及び(または)照明要素をポーチ内に保持することによって、照明装置は所定位置への保持がより確実になり、また外れる恐れが小さくなる。
【0027】
ポーチは、第1封着路、ポーチの上層及びポーチの下層によって枠組みを設定することができる。
【0028】
ポーチは照明装置を所定位置に保持する構成の把持手段を備え、把持手段は照明装置のスイッチを所定位置に保持する構成であればよい。把持手段は、一つかそれ以上の突起として設けてもよい。これらの突起は湾曲していてもよく、真直ぐでもよい。把持手段は、第1封着通路によって形成した一つかそれ以上の突起として設けてもよい。把持手段によってポーチ内に照明装置を確実に保持できる作用効果を実現することができる。
【0029】
ポーチは、照明装置を挿入できる開口を備え、この開口はポーチの一端に設けることができ、ポーチの対向する他端は閉じておけばよい。
【0030】
使用時、ポーチ組立体は、ポーチが内部に保持した照明装置の周囲に真空シールを形成できるように構成することができ、また使用時、ポーチが膨張式玩具の内部に延入する構成であってもよい。
【0031】
組立体は膨張弁を備え、これにより組立体は膨張式玩具に使用する膨張弁及びポーチ組立体として構成することができる。使用時、膨張弁によって組立体を備えた膨張式玩具を簡単に膨張させ、かつ収縮させることができる。さらに、この構成では弁及びポーチは、単一ユニットとして設けるため、組立体を備えた膨張式玩具は、膨張式玩具内に照明装置を保持する手段及び膨張弁が別々の位置にある別々の開口に設けられる従来技術の膨張式玩具と比較してより軽くて小型化でき、しかもより一層安定化できる。
【0032】
膨張式玩具がバルーンである場合、膨張弁はバルーン弁であってもよい。
【0033】
弁は弁入口及び弁出口を備え、弁入口は弁の一端に設けてもよく、弁出口は弁の他端に設けてもよい。当業者には明らかであるが、使用時、組立体を有する膨張式玩具を膨張させるために、空気は弁入口から弁出口を介して膨張式玩具内に流入し;また膨張式玩具を収縮させるためには、空気は弁出口から弁入口を介して膨張式玩具の外へ流出する。
【0034】
弁は自己封着弁(self-sealing valve)であればよい。これにより、使用時、組立体を有する膨張式玩具を膨張させる場合には、膨張式玩具の内圧によって弁をシール、即ち封着できる。
【0035】
弁は弁上層及び弁下層を備え、弁上層及び弁下層同士が第2封着路にそって封着する構成であればよい。弁の枠組みは、第二のシーリング通路、弁上層及び弁下層によって設定することができる。
【0036】
ポーチは弁に隣接して配置してもよく、あるいは弁に配置してもよい。
弁入口はポーチ開口部の近位に設けてもよく、弁出口はポーチの閉端部の近位に配置してもよい。このように構成すると、弁入口及びポーチ入口は好便に位置決めすることができ(すなわち互いに近接して)、またこれらへのアクセスが簡単になる。
【0037】
第1封着路および/または第2封着路は、任意の適当な封着プロセスによって形成することができる。第1封着路および/または第二封着路は熱封着によって形成してもよい。好適な熱封着法は当業者にとっては公知である。
【0038】
組立体には一つかそれ以上の耐熱パッチを設けてもよい。利点として、耐熱パッチは、組立体の所望位置に熱封着が(例えば熱封着プロセス中に)起こるのを防止できることがある。このようにして、組立体に熱封着を使用する場合、熱封着を正確に局所化できるため、弁および/またはパッチの具体的な形状及び寸法を制御できる。
【0039】
弁および/またはポーチには、一つかそれ以上の耐熱パッチを設けることができる。弁上層および/または弁下層には、一つかそれ以上の耐熱パッチを設けることができる。ポーチ上層および/またはポーチ下層には一つかそれ以上の耐熱パッチを設けることができる。弁上層、弁下層、ポーチの上層及びポーチの下層の各々には、一つかそれ以上の耐熱パッチを設けることができる。各耐熱パッチは具体的な応用に対して任意の適当な形状で設けることができる。
【0040】
各耐熱パッチは耐熱インクで構成することができる。
【0041】
組立体は当業者に公知な任意の適当な材料で形成することができ、また組立体は熱封着可能な材料で形成することができる。
【0042】
組立体はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース及びセロファンの一つかそれ以上で構成することができる。組立体は本質的にはポリエチレンから構成することができ、また低密度ポリエチレンで構成することができる。組立体は本質的には低密度ポリエチレン構成することができ、低密度ポリエチレンは容易に熱封着でき、そして簡単に入手でき且つ低コストである。
【0043】
組立体は単一フィルムで形成することができる。
【0044】
組立体の総厚さは100~160ミクロンであればよく、100ミクロン未満の総厚さでは製品性能が低下し、また160ミクロン以上の総厚さでは製造が困難となる。
【0045】
弁上層および/または弁下層、ポーチ上層および/またはポーチ下層の各々の厚さは25~40ミクロンであればよく、25ミクロン未満の厚さでは製品性能が低下し、また40ミクロン以上の厚さでは製造が困難となる。
【0046】
本発明の別な態様は、膨張式玩具に使用するポーチ組立体の配列体を提供するもので、この配列体は相互に接続された本発明の第1態様に係る複数のポーチ組立体で構成する。
【0047】
互いに接続した複数の組立体を提供することにより、配列体を用いて各々組立体を有する複数の膨張式玩具を迅速かつ有利に製造できる。この結果として、膨張式玩具をより効率よく製造できる。
【0048】
組立体は並列接続することができる。
【0049】
各組立体は、組立体切断ラインによって別の組立体から分離してもよい。このようにして、それぞれの組立体は、組立体切断ラインにそって切断を行うことによって分離できる(すなわち個別化できる)。
【0050】
本発明の別の態様は、本発明の第1態様に係るポーチ組立体を備えた膨張式玩具を提供するもので、組立体は膨張式玩具の首部に取付ける。
【0051】
組立体は任意の適当な手段を用いて膨張式玩具の首部に取付けてもよい。組立体は封着手段(例えば熱封着)よって膨張式玩具の首部に取付けてもよい。
【0052】
膨張式玩具は照明装置を備え、この照明装置はポーチの所定位置に受け取られ、ここに保持することができる。
【0053】
膨張式玩具が組立体を備え、照明装置をポーチ内に保持し、この照明装置がプルタブを備える使用状態では、プルタブを介して膨張式玩具の点灯を外部から制御することが可能になる。このようにして、膨張式玩具の点灯は、膨張式玩具の封着部を損傷させることなく、外部から制御することができる。
【0054】
本発明のさらに別な態様は、 ポーチが照明装置を受け取り、これを所定位置に保持する、膨張式玩具に使用するポーチを有するポーチ組立体の製造方法であって、
(a)ポーチ上層およびポーチ下層を設ける工程、および
(b)これらポーチ上層およびポーチ下層同士を封着して、ポーチを形成する工程を有する製造方法を提供するものである。
【0055】
層同士を封着してポーチを形成することによって、物理的要件および/またはコストの点でポーチ組立体を効率よく製造できる。
【0056】
工程(a)では、さらに弁上層及び弁下層を設け、工程(b)では、さらに弁上層及び弁下層同士を封着して膨張式玩具の弁を形成することができる。従って、本方法は膨張式玩具に使用する膨張式玩具の弁及びポーチ組立体を製造する方法といえる。
【0057】
工程(a)では、ポーチ上層、ポーチ下層、弁上層が存在する場合にはこの弁上層、そして弁下層が存在する場合にはこの弁下層の少なくとも一つに一つかそれ以上の耐熱性パッチを設けてもよい。利点として、耐熱性パッチは組立体の目的位置における熱封着(例えば熱封着プロセス中に)を阻止できることを挙げることができる。このようにして、組立体に熱封着を使用する場合に、熱封着を正確に局所化できるため、弁および/またはポーチの具体的な形状および寸法を制御できる。工程(a)では、ポーチ上層、ポーチ下層、弁上層が存在する場合にはこの弁上層、および弁下層が存在する場合にはこの弁下層のそれぞれに一つかそれ以上の耐熱性パッチを設けることができる。耐熱性パッチについては、耐熱性インクから構成することができる。
【0058】
工程(a)では、ポーチ上層、ポーチ下層、弁上層が存在する場合にはこの弁上層および弁下層が存在する場合にはこの弁上層を単一フィルムに設けることができる。即ち、多数の別個のフィルムを用いる公知の方法よりも組立体をより有利に製造できる。
【0059】
工程(a)では、ポーチ上層はポーチの折畳み線を介してポーチ下層に接続してもよく、また工程(a)では、ポーチ下層は中間切断線を介して弁上層に接続してもよい。工程(a)では、弁上層は弁折畳み線によって弁下層に接続してもよい。
【0060】
本発明では、“折畳み線”はそれぞれの層を折畳むことができる領域を構成する。また、“切断線”はそれぞれの層を折畳み、切断によって分離できる領域を構成する。
【0061】
工程(b)では、封着は任意の適当な封着手段を用いて実施できる。好ましくは、工程(b)では、封着は熱封着である。好適な熱封着法は当業者には公知である。
【0062】
工程(b)では、ポーチ上層及びポーチ下層同士を第1封着通路にそって封着し、ポーチの枠組みを設定することができる。
【0063】
工程(b)では、弁上層及び弁下層同士を第2封着路にそって封着し、弁の枠組みを設定することができる。
【0064】
本方法では、工程(a)の後で工程(b)の前に中間切断線を切断し、ポーチ下層を弁上層から分離することができる。本方法では、工程(a)の後で工程(b)の前に弁折畳み線にそって折畳みを行い、弁上層を弁下層上に設けるとよい。本方法では、工程(a)の後で工程(b)の前にポーチの折畳み線にそって折畳みを行い、ポーチ上層をポーチ下層上に設けるとよい。
【0065】
本方法では、弁及びポーチを形成した後(すなわち工程(c)において)、弁の端部を折り畳み線に向けて切断して、弁の両端部を開放すればよい。
【0066】
本方法では、弁及びポーチを形成した後(すなわち工程(c)において)、弁をポーチに封着すればよい。即ち、弁及びポーチは一体的なユニットを形成する。このため、弁およびポーチが分離することはない。封着は熱封着によって行うことができる。
【0067】
本方法では、工程(b)または工程(c)の後(すなわち工程(d)において)、照明装置をポーチ内に挿入すればよい。
【0068】
本方法では、工程(b)または工程(c)または工程(d)の後(すなわち工程(e)において)組立体を膨張式玩具材料内に設け、場合に応じて膨張式玩具材料を所定形状に切断し、そして組立体を膨張式玩具材料に封着すればよい。即ち、本方法は膨張式玩具を製造する方法である。
【0069】
本方法では、工程(b)または工程(c)または工程(d)または工程(e)の後に、照明装置の周囲に膨張式玩具材料を封着して、照明装置を膨張式玩具内に確実に保持すればよく、これにより照明装置にアクセスできなくなり、欧州基準EN71の順守が容易になる。
【0070】
膨張式玩具材料にはマーキング線を設けてもよい。マーキング線があると、膨張式玩具材料の整合が容易になる。
【0071】
本方法では、工程(b)または工程(c)の後に、保持手段を使用して組立体および膨張式玩具材料同士を保持すればよい。これによって、封着前および封着時に組立体および膨張式玩具材料の整合が容易になる。保持手段には静電引力を印加することができ、また組立体および/または膨張式玩具材料にも静電引力を印加することができる。
【0072】
本方法は組立体の配列体を製造するために使用することができる。具体的には、工程(a)でポーチ上層、ポーチ下層、弁上層がある場合にはこの弁上層、および弁下層がある場合にはこの弁下層それぞれを設け、そして工程(b)でポーチ上層およびポーチ下層同士を封着し、各ポーチを形成し、そして弁上層がある場合にはこの弁上層および弁下層がある場合にはこの弁下層同士を封着し、それぞれ弁を形成する。
【0073】
具体的には、組立体同士を並列接続すればよい。
【0074】
具体的には、組立体それぞれを単体フィルムに設ければよい。
【0075】
具体的には、組立体切断線によって組立体それぞれを分離すればよい。組立体切断線を切断すると、組立体を個別化(即ち分離)できる。
本発明の一態様における、場合に応じて使用する特徴については、本発明のその他の態様においても等しく適用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下例示のみを目的として、添付図面を参照して本発明の実施態様を説明するが、これによって本発明の理解が進むと考えられる。
【0077】
図1は、バルーンの首部に装着したバルーン弁及びポーチ組立体を有する本発明に係るバルーンの断面図である。
図2は、照明装置を組立体内に保持した図1のバルーンを示す図である。
図3は、図1のバルーンの組立体を製造するために使用するフィルムの一部を示す図である。
図4は、図1のバルーンを示す展開斜視図である。
図5は、照明装置を組立体内に保持した図1のバルーンを示す展開斜視図である。
【0078】
図1図5を参照して説明すると、バルーンの首部に取り付けたバルーン弁/ポーチ組立体1は、バルーン弁2及びポーチ3有する。ポーチ3は照明装置100を受け取り、これを所定位置に保持する構成を取る。
【0079】
図2及び図5に示すように、照明装置100はバッテリー(図示せず)と、電気回路(図示せず)と、装置をオンまたはオフに切り替えるボタンスイッチ101と、装置をオンに切り替えた場合に発光する照明素子102としての発光ダイオード(LED)と、バッテリーと照明素子102との間の電気的接続を阻止する取外し可能なプルタブ103とを備えている。当業者ならば理解できるように、プルタブ103については電気回路の電気接点間に設け、電荷が流れないようにするとともに、照明装置102が点灯しないように構成し、また電気接点から取り外すと、電荷が流れ、照明装置102が点灯するように構成する。プルタブは、バッテリー電力の不測な消耗を防ぐ。
【0080】
弁2は弁入口2A及び弁出口2Bを有する。弁入口2Aは弁2の一端に設け、弁出口2Bは弁2の対向端に設ける。弁2は弁上層2C及び弁下層2Dを備える。層2C、2Dについては、第2封着路4にそって互いに熱封着し、第2封着路4は実質的に矩形部4Aを有し、矩形部4Aは実質的に漏斗形部4Bに隣接する。漏斗形部4Bについては、弁入口2Aに向って設け、そして矩形部4Aは弁出口2Bに向って終端する。弁2は自己封着性である。弁2の枠組みについては、第二封着路4及び層2C、2Dによって設定する。
【0081】
ポーチ3は開口3Aを備え、この開口3Aを介して照明装置100を挿入できる(図2及び図5を参照)。開口3Aをポーチ3の一端に設け、ポーチの閉端部3Bは閉じる。ポーチ3はポーチ上層3C及びポーチ下層3Dを有する。層3C、3Dについては、実質的にV字形の第1封着路5にそって互いに熱封着し、V字形の開放端はポーチ開口3Aを形成し、V字形の他端はポーチの閉端部3Bを形成する。ポーチ3の枠組みついては、第1封着路5及び層3C、3Dによって設定する。
【0082】
ポーチ3については、弁入口2Aがポーチ開口3Aに向って、かつ弁出口2Bがポーチの閉端部3Bに向かう状態で弁2に設けるとともに、弁2に熱封着する。ポーチ3は二つの把持突起部3E、3Fを備え、把持突起部3E、3Fが照明装置100を所定位置に保持する。突起部3E、3Fについては、第1封着路5によって形成する。即ち、これら突起部は半径方向内向きであり、対向し、かつV字形状の長手軸線に対して傾斜角度でV字形状の閉端部に向かって突き出る。これら突起部3E、3Fはボタンスイッチ101に接触し、これを保持することによって照明装置100をポーチ3内の所定位置に確実に保持する。LED照明要素102が突起部3E、3Fの間にポーチの閉端部に向かって延在し、第1封着路5内にこれによって保持される(図2および図5を参照)。
【0083】
バルーン弁及びポーチ組立体1には耐熱性パッチ6A、6Bを設ける。耐熱性パッチ6A、6Bは耐熱性インクを有するため、熱封着は起きない(例えば図3を参照)。実質的にトーチ形状パッチ6Aを弁層2C、2D上に設ける。具体的に説明すると、各層2C、2D上において、パッチ6Aは第2封着路4の濾斗型部で始まり、第2封着路4のほぼ中間部で終端する。各層3C、3D上において、パッチ6Bはポーチ開口部3Aに向って設けられ、もう一つのパッチ6Bは把持突起部3E、3F間でポーチの閉端部3Bに向って設けられる。
【0084】
組立体1の層2C、2D、3C、3Dについては、厚さ約25ミクロンの単一低密度ポリエチレンフィルム10によって構成する。
【0085】
バルーン弁/ポーチ組立体の配列体の製造方法を以下に説明する.
【0086】
フィルム10には、それぞれ弁上層2C、弁下層2D、ポーチ上層3C、ポーチ下層3D、各ポーチ上層3Cを対応したポーチ下層3Dに接続する折畳み線7、各ポーチ下層3Dを対応した弁上層2Cに接続する中間切断線8、各弁上層3Cを対応した弁下層3Dに接続する弁折畳み線9、及び場合に応じて層2C、2D、3C、3Dが互いに適切な位置に折畳んだ際に正しく整合しているか否かを視覚表示するマーカーに相応する印刷マーキングを設ける(以下に詳細に説明する)。即ち、それぞれのバルーン弁/ポーチ組立体に相応する複数の印刷マーキングについては、フィルム上に並列状態で設ける。それぞれのバルーン弁/ポーチ組立体に相応した印刷マーキングの長手軸線については、互いに平行に配列する。図3にはフィルムの一部を示す。簡潔にするため、単一組立体1に対するマーキングのみを図3に示す。言い換えれば、フィルム10は、図3に示すように “X”軸にそって延在し、互いに並列接続した複数の別のバルーン弁/ポーチ組立体1を有する。
【0087】
フィルム10には、耐熱性インクで構成した耐熱性パッチ6A、6Bも設ける。これらの耐熱性パッチ6A、6Bは、耐熱性パッチ6A、6Bを設けたフィルムの領域が熱封着することを防止する。
【0088】
フィルム10については、各中間切断線8に沿って切断するため、弁上層2Cがポーチ下層3Dから分離する。
【0089】
フィルム10については、弁折畳み線9に沿って折り畳み、弁上層2Cを弁下層2Dに設けるため、弁上層2Cの耐熱性パッチ6Aが弁下層2Dの耐熱性パッチ6Aと重なる。
【0090】
フィルム10については、ポーチ折畳み線7に沿って折り畳み、ポーチ上層3Cがポーチ下層3Dに位置するため、耐熱性パッチ6Bがポーチ下層3Dに設けた耐熱性パッチ6Bと重なる。
【0091】
弁上層2Cについては、第2封着路4にそって弁下層2Dに熱封着し、それぞれの弁2を形成する。従って、各弁2の枠組みについては、層2C、2D及びそれぞれの第2封着路4が設定する。各弁2は弁入口2A及び弁出口2Bを備える。
【0092】
ポーチ上層3Cについては、第1封着路5にそってポーチ下層3Dに熱封着し、それぞれのポーチ3を形成する。このように、各ポーチ3の枠組みについては、層3C、3D及びそれぞれの第1封着路5によって設定する。各ポーチ3については、その一端に照明装置100を挿入できるポーチ開口3Aを備え、また対向端部3Bで閉じる。
【0093】
それぞれの弁2及びポーチ3を形成した状態で、ポーチ3を弁2に配置するため、ポーチ下層3Dが弁上層2Cに位置することになる。即ち、ポーチ開口部3Aは弁入口2Aに近接し、ポーチの閉端部3Bは弁出口3Bに近接する。前述した適宜使用するマーカーを使用して、弁2とポーチ3を整合する。
【0094】
それぞれの弁2及びポーチ3については、各種の連結位置でこれらを熱封着する。
【0095】
当業者ならば、連結位置での熱封着は弁2及びポーチ3と干渉してはならないことを理解できるはずである。
【0096】
折畳み線7に向う弁2の端部はこれを切り取られるため、弁2は両端が開放状態にあり、切り取られた端部が弁出口2Bになり、またこれに対向する端部が弁入り口2Aを形成する。
【0097】
従って、各バルーン弁/ポーチ組立体1を並列接続したバルーン弁/ポーチ組立体1からなる配列体を製造することができる。当業者ならば理解できるように、バルーン弁/ポーチ組立体1は任意の適当な切断手段を用いて個別化できる。
【0098】
当業者ならば理解できるように、折畳み工程、切断工程及び封着工程の実施順は必要に応じて変更可能である。
【0099】
本発明に係る組立体1を有する箔バルーンの製造方法について以下説明する。
【0100】
ボタンスイッチ101及びLED照明要素102を有する照明装置100については、これをポーチ開口に挿入し、把持突起3E、3Fによってポーチ内にボタンスイッチ101を保持する。LED照明要素102は把持突起3E、3F間においてポーチの閉じた端部3Bに向かって突き出し、第1封着路5によってこの封着路内に保持する。
【0101】
組立体1内に照明装置100を受け取った状態で、形状及び寸法がほぼ同一であるバルーン材料の2枚の箔シート間に組立体1を設ける。箔シートの周囲に沿って箔シートを熱封着し、次に切断を行って、組立体1を取り付ける首部を有するバルーンを形成する。照明装置100の構成部材については、図示していない。
【0102】
場合にもよるが、組立体1および箔シート同士を封着する前に、組立体1および/またはバルーン材料の箔シートに静電引力を印加することは可能である。この印加を行うと、組立体1および箔シートを所定位置に保持でき、不意な分離が生じることはない。
【0103】
上述した実施形態は例示のみを目的する。請求の範囲に記載した保護範囲から逸脱せずに種々の変更が可能である。特に、上述した実施形態ではバルーンについて記載してきたが、当業者ならば理解できるように、本発明は他の膨張式玩具にも適用できる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】