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特表2022-534946時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(54)【発明の名称】時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/08 20060101AFI20220728BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20220728BHJP
   H04B 7/15 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
H04B7/08 800
H04B7/06 950
H04B7/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570487
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-26
(86)【国際出願番号】 US2020034411
(87)【国際公開番号】W WO2020243018
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】16/428,642
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ラジュ・ホルミス
(72)【発明者】
【氏名】ナヴィド・アベディーニ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン・セザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】オズゲ・コイメン
【テーマコード(参考)】
5K072
【Fターム(参考)】
5K072AA04
5K072AA29
5K072BB02
5K072BB13
5K072BB25
5K072EE33
5K072GG05
(57)【要約】
ワイヤレス通信のための方法、システム、およびデバイスについて説明する。双方向ワイヤレス中継器は、第1のアンテナアレイを介して第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し、第1の時間領域二重化期間中に第2のアンテナアレイで第1の波形を送信し得る。双極双投(DPDT)スイッチは、第1および第2のアンテナアレイに結合されてもよく、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中にアレイを切り替えてもよい。DPDTスイッチは、送信モードと受信モードとの間で第1および第2のアンテナアレイをトグルすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信のための方法であって、
前記ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信するステップと、
前記ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、前記第1の時間領域二重化期間中に前記第1の波形を送信するステップであり、前記第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、前記第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信するステップと、
前記第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、前記第1のアンテナアレイおよび前記第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御するステップであり、前記DPDTスイッチを制御するステップが、前記第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、前記第2のアンテナアレイを前記受信構成から前記送信構成にトグルする、制御するステップと、
前記第2のアンテナアレイにおいて、前記第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信するステップと、
前記第1のアンテナアレイにおいて、前記第2の時間領域二重化期間中に前記第2の波形を送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のビームフォーミング構成を実装するために、第1の組の位相シフトを適用するステップと、
前記第2のビームフォーミング構成を実装するために、第2の組の位相シフトを適用するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DPDTスイッチを制御するステップが、
複数のDPDTスイッチを制御するステップであり、各DPDTスイッチが、前記第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと前記第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置される、制御するステップ
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の波形を受信するステップが、
前記第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号を合成するステップであり、前記合成が、前記複数のDPDTスイッチを介して前記複数の入力信号をルーティングし、前記第1の組の位相シフトを前記複数の入力信号に適用した後に行われる、合成するステップ
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の波形を送信するステップが、
前記第1の波形を複数の出力信号に分割するステップと、
前記第2の組の位相シフトを前記複数の出力信号に適用するステップと、
前記複数のDPDTスイッチを介して前記複数の出力信号を前記第2のアンテナアレイにルーティングするステップと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の波形を受信するステップが、
前記第2のアンテナアレイに対応する複数の入力信号を合成するステップであり、前記合成が、前記複数のDPDTスイッチを介して前記複数の入力信号をルーティングし、前記第2の組の位相シフトを前記複数の入力信号に適用した後に行われる、合成するステップ
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の波形を送信するステップが、
前記第2の波形を複数の出力信号に分割するステップと、
前記第1の組の位相シフトを前記複数の出力信号に適用するステップと、
前記複数のDPDTスイッチを介して前記複数の出力信号を前記第1のアンテナアレイにルーティングするステップと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の波形を受信するステップが、
前記第1の組の位相シフトを、前記第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に適用するステップと、
前記第1のアンテナアレイと前記DPDTスイッチとの間で前記複数の入力信号を合成するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の波形を送信するステップが、
前記第1の波形を、前記第2のアンテナアレイに対応する複数の出力信号に分割するステップであり、前記分割が、前記DPDTスイッチと前記第2のアンテナアレイとの間で行われる、分割するステップと、
前記第2の組の位相シフトを前記複数の出力信号に適用するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の波形を受信するステップが、
前記第1の組の位相シフトを、前記第2のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に適用するステップと、
前記複数の入力信号を合成するステップであり、前記合成が、前記第2のアンテナアレイと前記DPDTスイッチとの間で行われる、合成するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の波形を送信するステップが、
前記第2の波形を、前記第1のアンテナアレイに対応する複数の出力信号に分割するステップであり、前記分割が、前記DPDTスイッチと前記第1のアンテナアレイとの間で行われる、分割するステップと、
前記第2の組の位相シフトを前記複数の出力信号に適用するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
1組の位相シフトを前記第1の波形および前記第2の波形に適用するステップであり、前記1組の位相シフトが、前記第1のアンテナアレイと前記第2のアンテナアレイとの間に適用され、前記1組の位相シフトが、前記第1のビームフォーミング構成と前記第2のビームフォーミング構成との間の正味の角度差に少なくとも部分的に基づく、適用するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記DPDTスイッチを制御するステップが、
複数のDPDTスイッチを制御するステップであり、各DPDTスイッチが、前記第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと前記第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置され、前記1組の位相シフトを適用するステップが、各DPDTスイッチの第1のノードと各DPDTスイッチの第2のノードとの間で行われる、制御するステップ
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記DPDTスイッチを制御するステップが、
前記ガード期間のタイミングを示す側波帯メッセージを基地局から受信するステップと、
前記側波帯メッセージに少なくとも部分的に基づいて前記DPDTスイッチをアクティブ化するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記DPDTスイッチの第1のノードと前記DPDTスイッチの第2のノードとの間で前記第1の波形および前記第2の波形を増幅するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記DPDTスイッチの前記第1のノードと前記DPDTスイッチの前記第2のノードとの間で前記第1の波形および前記第2の波形を増幅するステップが、
前記第1の波形および前記第2の波形を、低雑音増幅器段、電力増幅器ドライバ段、または電力増幅器段のうちの1つまたは複数に通過させるステップ
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1のビームフォーミング構成を含む第1のアンテナアレイと、
第2のビームフォーミング構成を含む第2のアンテナアレイと、
前記第1のアンテナアレイおよび前記第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチと、
前記DPDTスイッチに結合されたコントローラであり、前記コントローラが、前記DPDTスイッチを制御して、前記第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、前記第2のアンテナアレイを前記受信構成から前記送信構成にトグルするように構成され、前記DPDTスイッチが、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に制御される、コントローラと
を含む、ワイヤレス中継器。
【請求項18】
前記第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に1組の位相シフトを適用するように構成された1組の位相シフタであり、前記1組の位相シフトが、前記DPDTスイッチを通過した後に前記複数の入力信号に適用される、1組の位相シフタ
をさらに含む、請求項17に記載のワイヤレス中継器。
【請求項19】
前記1組の位相シフタのうちの1つの位相シフタに結合された合成器であり、前記合成器が、前記第1のアンテナアレイに対応する前記複数の入力信号を合成して波形を生成するように構成されており、前記合成が、前記DPDTスイッチを通過し、前記1組の位相シフトを前記複数の入力信号に適用した後に行われる、合成器
をさらに含む、請求項18に記載のワイヤレス中継器。
【請求項20】
前記合成器に結合された分割器であり、前記波形を複数の出力信号に分割するように構成された分割器
をさらに含む、請求項19に記載のワイヤレス中継器。
【請求項21】
前記分割器に結合された第2の組の位相シフタであり、前記第2の組の位相シフタが、前記複数の入力信号に第2の組の位相シフトを適用するように構成されており、前記第2の組の位相シフタが、前記複数の入力信号を前記DPDTスイッチおよび前記第2のアンテナアレイに渡すようにさらに構成されている、第2の組の位相シフタ
をさらに含む、請求項20に記載のワイヤレス中継器。
【請求項22】
前記第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に1組の位相シフトを適用するように構成された1組の位相シフタであり、前記1組の位相シフトが、前記DPDTスイッチを通過する前に前記複数の入力信号に適用される、1組の位相シフタ
をさらに含む、請求項17に記載のワイヤレス中継器。
【請求項23】
前記1組の位相シフタが、複数の出力信号に第2の組の位相シフトを適用するようにさらに構成されており、前記第2の組の位相シフトが、前記DPDTスイッチを通過した後に前記複数の出力信号に適用される、請求項22に記載のワイヤレス中継器。
【請求項24】
前記1組の位相シフタに結合され、波形を前記DPDTスイッチに渡す前に前記波形を生成するために前記複数の入力信号を合成するように構成された合成器
をさらに含む、請求項22に記載のワイヤレス中継器。
【請求項25】
前記合成器が、前記DPDTスイッチを通過した後、前記波形を複数の出力信号に分割するようにさらに構成されている、請求項24に記載のワイヤレス中継器。
【請求項26】
前記第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、前記第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、請求項17に記載のワイヤレス中継器。
【請求項27】
前記第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に1組の位相シフトを適用するように構成された1組の位相シフタであり、前記1組の位相シフトが、前記第1のアンテナアレイと前記第2のアンテナアレイとの間に適用され、前記1組の位相シフトが、前記第1のビームフォーミング構成と前記第2のビームフォーミング構成との間の正味の角度差に少なくとも部分的に基づく、1組の位相シフタ
をさらに含む、請求項26に記載のワイヤレス中継器。
【請求項28】
前記DPDTスイッチに結合された電力増幅器であり、前記電力増幅器が、前記第2のアンテナアレイに対応する複数の出力信号を増幅するように構成されており、前記電力増幅器が、前記DPDTスイッチを通過する前に前記複数の出力信号を増幅する、電力増幅器
をさらに含む、請求項17に記載のワイヤレス中継器。
【請求項29】
前記DPDTスイッチに結合された電力増幅器であり、前記電力増幅器が、前記第1のアンテナアレイに対応する第1の波形を増幅するように構成されており、前記電力増幅器が、前記DPDTスイッチを通過した後に前記第1の波形を増幅する、電力増幅器
をさらに含む、請求項17に記載のワイヤレス中継器。
【請求項30】
前記DPDTスイッチに結合された低雑音増幅器であり、前記低雑音増幅器が、前記第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号を増幅するように構成されており、前記低雑音増幅器が、前記複数の入力信号が前記DPDTスイッチを通過した後に前記複数の入力信号を増幅する、低雑音増幅器
をさらに含む、請求項17に記載のワイヤレス中継器。
【請求項31】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信のための装置であって、
前記ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信するための手段と、
前記ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、前記第1の時間領域二重化期間中に前記第1の波形を送信するための手段であり、前記第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、前記第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信するための手段と、
前記第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、前記第1のアンテナアレイおよび前記第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御するための手段であり、前記DPDTスイッチを制御するステップが、前記第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、前記第2のアンテナアレイを前記受信構成から前記送信構成にトグルする、制御するための手段と、
前記第2のアンテナアレイにおいて、前記第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信するための手段と、
前記第1のアンテナアレイにおいて、前記第2の時間領域二重化期間中に前記第2の波形を送信するための手段と
を含む装置。
【請求項32】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コードが、
前記ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信することと、
前記ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、前記第1の時間領域二重化期間中に前記第1の波形を送信することであり、前記第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、前記第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信することと、
前記第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、前記第1のアンテナアレイおよび前記第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することであり、前記DPDTスイッチを制御することが、前記第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、前記第2のアンテナアレイを前記受信構成から前記送信構成にトグルする、制御することと、
前記第2のアンテナアレイにおいて、前記第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信することと、
前記第1のアンテナアレイにおいて、前記第2の時間領域二重化期間中に前記第2の波形を送信することと
を行うためにプロセッサによって実行可能な命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照によって本明細書に明確に組み込まれる、2019年5月31日に出願された「BIDIRECTIONAL REPEATERS FOR TIME DIVISION DUPLEXED MILLIMETER WAVE SYSTEMS」という表題の非仮出願第16/428,642号の優先権を主張する。
【0002】
以下は、一般に、ワイヤレス通信に関し、時分割二重ミリ波(mmW)システムのための双方向中継器に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、時間、周波数、および電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能であり得る。そのような多元接続システムの例には、ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTEアドバンスト(LTE-A)システム、またはLTE-A Proシステムなどの第4世代(4G)システム、および新無線(NR)システムと呼ばれることがある第5世代(5G)システムがある。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、または離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-S-OFDM)などの技術を採用し得る。ワイヤレス多元接続通信システムは、場合によってはユーザ機器(UE)と呼ばれることがある複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局またはネットワークアクセスノードを含んでよい。
【0004】
ワイヤレス通信システムは、基地局とUEとの間でワイヤレス信号を送受信することができる。いくつかの例では、基地局またはUEからの送信後、ワイヤレス信号の完全性は、送信デバイス内の干渉効果または経路減衰のために劣化する可能性があり、ワイヤレス信号が、その意図されたターゲットで受信されない場合がある。いくつかの例では、ワイヤレス信号は、空気中の経路損失または経路減衰、物理的遮断物、または他の制約によって制限され得る。そのような例では、ワイヤレス中継器は、基地局からUEへ、およびUEから基地局へ受信された信号を中継および拡張するために実装され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
説明する技法は、双指向中継器をサポートする、改善された方法、システム、デバイス、および装置に関する。一般に、説明する技法は、同時に第1のアンテナアレイで信号を送信し、第2のアンテナアレイで信号を受信するための双方向中継器を提供する。双方向中継器は、双極双投(DPDT)スイッチを使用して、時分割複信におけるダウンリンクからアップリンクへの切替え(またはその逆)から生じるガード期間中に、第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイの両方を切り替えるように構成されてもよい。双方向中継器は、ガード期間のタイミングを提供し得る側波帯メッセージを基地局から受信し得る。次いで、DPDTスイッチは、第1および第2のアンテナアレイの各々を送信と受信と(たとえば、ダウンリンクとアップリンク、またはその逆)の間で切り替えるために、ガード期間中にアクティブ化され得る。双方向中継器は、異なるビームフォーミング構成を実装するために第1および第2のアンテナアレイに異なる位相シフトを適用するように構成されてもよく、したがって、より多くのターゲットビーム方向を提供することによって、カバレージエリアが増加し、信号品質が向上する。
【0006】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信の方法について説明する。この方法は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信するステップと、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信するステップであり、第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信するステップと、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御するステップであり、DPDTスイッチを制御するステップが、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする、制御するステップと、第2のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信するステップと、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を送信するステップとを含み得る。
【0007】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信のための装置について説明する。装置は、プロセッサ、プロセッサと電子通信しているメモリ、およびメモリの中に記憶された命令を含んでよい。命令は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信することと、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信することであり、第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信することと、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することであり、DPDTスイッチを制御することが、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする、制御することと、第2のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信することと、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を送信することとを装置に行わせるためにプロセッサによって実行可能であり得る。
【0008】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信のための別の装置について説明する。装置は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信するための手段と、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信するための手段であり、第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信するための手段と、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御するための手段であり、DPDTスイッチを制御することが、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする、制御するための手段と、第2のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信するための手段と、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を送信するための手段とを含み得る。
【0009】
ワイヤレス中継器におけるワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。コードは、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信することと、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信することであり、第1のアンテナアレイが第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイが第2のビームフォーミング構成を含む、送信することと、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することであり、DPDTスイッチを制御することが、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする、制御することと、第2のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信することと、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を送信することとを行うためにプロセッサによって実行可能な命令を含み得る。
【0010】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、第1のビームフォーミング構成を実装するために第1の組の位相シフトを適用し、第2のビームフォーミング構成を実装するために第2の組の位相シフトを適用するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0011】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、DPDTスイッチを制御することは、1組のDPDTスイッチを制御することであり、各DPDTスイッチは、第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置され得る、制御することのための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0012】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第1の波形を受信することは、第1のアンテナアレイに対応する1組の入力信号を合成することであり、合成は、1組のDPDTスイッチを介して1組の入力をルーティングし、第1の組の位相シフトを1組の入力信号に適用した後に行われる、合成することのための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0013】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第1の波形を送信することは、第1の波形を1組の出力信号に分割し、第2の組の位相シフトを1組の出力信号に適用し、1組のDPDTスイッチを介して1組の出力信号を第2のアンテナアレイにルーティングするための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0014】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の波形を受信することは、第2のアンテナアレイに対応する1組の入力信号を合成することであり、合成は、1組のDPDTスイッチを介して1組の入力信号をルーティングし、第2の組の位相シフトを1組の入力信号に適用した後に行われる、合成することのための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0015】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の波形を送信することは、第2の波形を1組の出力信号に分割し、第1の組の位相シフトを1組の出力信号に適用し、1組のDPDTスイッチを介して1組の出力信号を第1のアンテナアレイにルーティングするための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0016】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第1の波形を受信することは、第1の組の位相シフトを第1のアンテナアレイに対応する1組の入力信号に適用し、第1のアンテナアレイとDPDTスイッチとの間で1組の入力信号を合成するための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0017】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第1の波形を送信することは、第1の波形を、第2のアンテナアレイに対応する1組の出力信号に分割することであり、分割は、DPDTスイッチと第2のアンテナアレイとの間で行われる、分割することと、第2の組の位相シフトを1組の出力信号に適用することとを行うための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0018】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の波形を受信することは、第1の組の位相シフトを、第2のアンテナアレイに対応する1組の入力信号に適用することと、1組の入力信号を合成することであり、合成は、第2のアンテナアレイとDPDTスイッチとの間で行われる、合成することとを行うための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0019】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の波形を送信することは、第2の波形を、第1のアンテナアレイに対応する1組の出力信号に分割することであり、分割は、DPDTスイッチと第1のアンテナアレイとの間で行われる、分割することと、第2の組の位相シフトを1組の出力信号に適用することとを行うための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0020】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、1組の位相シフトを第1の波形および第2の波形に適用することであり、1組の位相シフトは、第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイとの間に適用され得、1組の位相シフトは、第1のビームフォーミング構成と第2のビームフォーミング構成との間の正味の角度差に基づき得る、適用することのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0021】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、DPDTスイッチを制御することは、1組のDPDTスイッチを制御することであり、各DPDTスイッチは、第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置され得、1組の位相シフトを適用することは、各DPDTスイッチの第1のノードと各DPDTスイッチの第2のノードとの間で行われる、制御することのための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0022】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、DPDTスイッチを制御することは、ガード期間のタイミングを示す側波帯メッセージを基地局から受信し、側波帯メッセージに基づいてDPDTスイッチをアクティブ化するための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0023】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、DPDTスイッチの第1のノードとDPDTスイッチの第2のノードとの間で第1の波形および第2の波形を増幅するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0024】
本明細書で説明する方法、装置、および非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、DPDTスイッチの第1のノードとDPDTスイッチの第2のノードとの間で第1の波形および第2の波形を増幅することは、第1の波形および第2の波形を、低雑音増幅器段、電力増幅器ドライバ段、または電力増幅器段のうちの1つまたは複数に通過させるための動作、特徴、手段、または命令を含み得る。
【0025】
ワイヤレス中継器について説明する。ワイヤレス中継器は、第1のビームフォーミング構成を含む第1のアンテナアレイと、第2のビームフォーミング構成を含む第2のアンテナアレイと、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチと、DPDTスイッチに結合されたコントローラとを含む。コントローラは、DPDTスイッチを制御して、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成にトグルし、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルするように構成され得、DPDTスイッチは、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に制御される。
【0026】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、1組の位相シフタは、第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に1組の位相シフトを適用するように構成され得、1組の位相シフトは、DPDTスイッチを通過した後に複数の入力信号に適用される。
【0027】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、合成器は、1組の位相シフタのうちの1つの位相シフタに結合されてもよく、合成器は、第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号を合成して波形を生成するように構成されてもよく、合成は、DPDTスイッチを通過し、1組の位相シフトを複数の入力信号に適用した後に行われる。
【0028】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、分割器は、合成器に結合されてもよく、分割器は、波形を複数の出力信号に分割するように構成されてもよい。
【0029】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、第2の組の位相シフタは、分割器に結合され、第2の組の位相シフタは、複数の入力信号に第2の組の位相シフタを適用するように構成されてもよく、第2の組の位相シフタは、複数の入力信号をDPDTスイッチおよび第2のアンテナアレイに渡すようにさらに構成されてもよい。
【0030】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、1組の位相シフタは、第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に1組の位相シフトを適用するように構成されてもよく、1組の位相シフトは、DPDTスイッチを通過する前に複数の入力信号に適用されてもよい。
【0031】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、1組の位相シフタは、複数の出力信号に第2の組の位相シフトを適用するようにさらに構成され得、第2の組の位相シフトは、DPDTスイッチを通過した後に複数の出力信号に適用され得る。
【0032】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、ワイヤレス中継器は、1組の位相シフタに結合され、波形をDPDTスイッチに渡す前に波形を生成するために複数の入力信号を合成するように構成された合成器を含み得る。
【0033】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、合成器は、DPDTスイッチを通過した後、波形を複数の出力信号に分割するようにさらに構成され得る。
【0034】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。
【0035】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、ワイヤレス中継器は、第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号に1組の位相シフトを適用するように構成された1組の位相シフタを含み得、1組の位相シフトは、第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイとの間に適用され得、1組の位相シフトは、第1のビームフォーミング構成と第2のビームフォーミング構成との間の正味の角度差に少なくとも部分的に基づき得る。
【0036】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、ワイヤレス中継器は、DPDTスイッチに結合された電力増幅器を含み得、電力増幅器は、第2のアンテナアレイに対応する複数の出力信号を増幅するように構成され得、電力増幅器は、DPDTスイッチを通過する前に複数の出力信号を増幅し得る。
【0037】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、ワイヤレス中継器は、DPDTスイッチに結合された電力増幅器を含み得、電力増幅器は、第1のアンテナアレイに対応する第1の波形を増幅するように構成され得、電力増幅器は、DPDTスイッチを通過した後に第1の波形を増幅し得る。
【0038】
ワイヤレス中継器のいくつかの例では、ワイヤレス中継器は、DPDTスイッチに結合された低雑音増幅器を含み得、低雑音増幅器は、第1のアンテナアレイに対応する複数の入力信号を増幅するように構成され得、低雑音増幅器は、複数の入力信号がDPDTスイッチを通過した後に複数の入力信号を増幅し得る。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするワイヤレス通信のためのシステムの例を示す図である。
図2】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするワイヤレス通信システムの例を示す図である。
図3】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするブロック図の例を示す図である。
図4】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするブロック図の例を示す図である。
図5】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするブロック図の例を示す図である。
図6】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするブロック図の例を示す図である。
図7】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするブロック図の例を示す図である。
図8】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするプロセスフローの例を示す図である。
図9】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするデバイスのブロック図である。
図10】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするデバイスのブロック図である。
図11】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする通信マネージャのブロック図である。
図12】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするデバイスを含むシステムの図である。
図13】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法を示すフローチャートである。
図14】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法を示すフローチャートである。
図15】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法を示すフローチャートである。
図16】本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
ワイヤレス通信システムは、基地局とUEとの間でワイヤレス信号を通信するために、様々な周波数範囲または帯域幅を使用し得る。基地局およびUEによって送信される信号は、異なる周波数範囲内にあってもよく、周波数範囲に依存して変化する信号劣化を有し得る。いくつかの例では、信号は、劣化することなく受信され得る比較的低い周波数を介して送信され得る。比較的低い周波数を介して通信される信号は、木、壁、または窓などの物理的構造を介してより容易に伝搬し得るが、周波数が高くなると、より劣化する可能性がある。いくつかの例では、信号は、ミリ波(mmW)帯域内の周波数などの高周波数を介して基地局によってUEに(またはその逆に)送信され得、基地局とUEとの間の直接的な見通し線を欠くことがある。木、壁、または窓などの物理的構造、および空気でさえ信号を減衰させる可能性があるので、これは信号劣化を引き起こす可能性がある。
【0041】
いくつかの例では、ワイヤレス中継器は、基地局から受信されたワイヤレス信号をUEに、および/またはUEから基地局に中継し、拡張し、および/または向けることができる。多くのワイヤレス中継器は、送信のための第1の専用アンテナアレイと、受信のための第2の専用アンテナアレイとを有する。UEおよび基地局は、時間領域二重化中に送信動作と受信動作とを交互に行うので、ワイヤレス中継器は、各TDDサイクルで送信アンテナアレイおよび受信アンテナアレイについてのビームフォーミングを再構成しなければならない場合がある。各アンテナアレイについてのビームフォーミングのこの再構成は、中継プロセスに遅延および複雑さをもたらし、ワイヤレス中継器の性能、複雑さ、および価格に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0042】
本開示の原理によれば、双極双投(DPDT)スイッチが中継器の送信チェーンと受信チェーンと各アンテナアレイとの間に配置される場合、ワイヤレス中継器の各アンテナアレイのビームフォーミングの再構成が回避され得る。次いで、各アンテナアレイは、UEまたは基地局のいずれかに専用であってもよく、ビームフォーミングは、その特定のデバイスのために構成されてもよい。DPDTスイッチは、時間領域二重化サイクルのガード期間中に、第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイとの間で送信チェーンおよび受信チェーンを迅速に切り替えることができ、時間領域二重化サイクル全体にわたって、ビームフォーミング構成が各アンテナアレイについて同じままであることを可能にする。
【0043】
いくつかの例では、双方向中継器は、同時に基地局から信号を受信し、信号をUEに送信することができ、UEから信号を受信し、信号をほぼ同時に基地局に送信することができる。双方向中継器は、双極双投(DPDT)スイッチを介して送信から受信に、またはその逆に切り替えることができる、少なくとも第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイを介して信号を送受信し得る。ワイヤレス中継器は、基地局からダウンリンク/アップリンク制御情報を受信し、基地局における時分割複信(TDD)ガード期間によりアンテナアレイの切替えを調整し得る。TDDガード期間は、基地局がダウンリンクからアップリンクに、またはその逆に切り替わり得る持続時間とすることができる。双方向中継器のDPDTスイッチは、同時に送信モードと受信モードとの間、および受信モードと送信モードとの間で同時に複数のアンテナアレイを切り替えることができる。
【0044】
最初に本開示の態様についてワイヤレス通信システムの文脈で説明する。本開示の態様について、ワイヤレス中継器のブロック図およびプロセスフロー図の文脈でさらに説明する。本開示の態様は、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器に関する装置図、システム図、およびフローチャートによってさらに図示され、それらを参照して説明される。
【0045】
図1は、本開示の態様による、TDD mmWシステムのための双方向フェーズドアレイ中継器をサポートするワイヤレス通信システム100の例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105と、UE115と、コアネットワーク130とを含む。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、LTEアドバンスト(LTE-A)ネットワーク、LTE-A Proネットワーク、または新無線(NR)ネットワークであり得る。場合によっては、ワイヤレス通信システム100は、拡張ブロードバンド通信、超高信頼(たとえば、ミッションクリティカル)通信、低レイテンシ通信、または低コストかつ低複雑度のデバイスとの通信をサポートし得る。
【0046】
基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介して、UE115とワイヤレスに通信し得る。本明細書において説明される基地局105は、トランシーバ基地局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、NodeB、eNodeB(eNB)、次世代NodeBもしくはgiga-NodeB(それらのうちのいずれもgNBと呼ばれることがある)、Home NodeB、Home eNodeB、またはいくつかの他の好適な用語を含むことがあり、あるいは当業者によってそのように呼ばれることがある。ワイヤレス通信システム100は、異なるタイプの基地局105(たとえば、マクロセル基地局またはスモールセル基地局)を含み得る。本明細書で説明するUE115は、マクロeNB、スモールセルeNB、gNB、リレー基地局などを含む、様々なタイプの基地局105およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。
【0047】
各基地局105は、様々なUE115との通信がサポートされる特定の地理的カバレージエリア110に関連し得る。各基地局105は、通信リンク125を介してそれぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得、基地局105とUE115との間の通信リンク125は、1つまたは複数のキャリアを利用し得る。ワイヤレス通信システム100の中に示される通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク送信、または基地局105からUE115へのダウンリンク送信を含んでよい。ダウンリンク送信は順方向リンク送信と呼ばれることもあり、アップリンク送信は逆方向リンク送信と呼ばれることもある。
【0048】
基地局105のための地理的カバレージエリア110は、地理的カバレージエリア110の一部分を構成するセクタに分割されてもよく、各セクタはセルと関連付けられてもよい。たとえば、各基地局105は、マクロセル、スモールセル、ホットスポット、もしくは他のタイプのセル、またはそれらの様々な組合せのための通信カバレージを提供し得る。いくつかの例では、基地局105は可動であってよく、したがって、移動する地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。いくつかの例では、異なる技術に関連する異なる地理的カバレージエリア110が重複することがあり、異なる技術に関連する、重複する地理的カバレージエリア110は、同じ基地局105によって、または異なる基地局105によってサポートされてよい。ワイヤレス通信システム100は、たとえば、異なるタイプの基地局105が様々な地理的カバレージエリア110にカバレージを提供する異種LTE/LTE-A/LTE-A ProネットワークまたはNRネットワークを含んでよい。
【0049】
「セル」という用語は、(たとえば、キャリアを介した)基地局105との通信のために使用される論理通信エンティティを指し、同じかまたは異なるキャリアを介して動作する隣接セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))と関連付けられ得る。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートすることがあり、異なるセルは、異なるタイプのデバイスのためのアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、または他のもの)に従って構成され得る。場合によっては、「セル」という用語は、論理エンティティがその上で動作する地理的カバレージエリア110(たとえば、セクタ)の一部分を指すことがある。
【0050】
UE115は、ワイヤレス通信システム100全体にわたって分散されることがあり、各UE115は、固定またはモバイルであり得る。UE115はまた、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、リモートデバイス、ハンドヘルドデバイス、もしくは加入者デバイス、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることがあり、「デバイス」は、ユニット、局、端末、またはクライアントと呼ばれることもある。UE115はまた、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはパーソナルコンピュータなどのパーソナル電子デバイスであり得る。いくつかの例では、UE115はまた、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、モノのインターネット(IoT)デバイス、あらゆるモノのインターネット(IoE)デバイス、またはMTCデバイスなどを指すことがあり、これらは、アプライアンス、車両、メーターなどの様々な物品において実装され得る。
【0051】
MTCデバイスまたはIoTデバイスなどの、いくつかのUE115は、低コストまたは低複雑度のデバイスであることがあり、機械間の自動化された通信を(たとえば、マシンツーマシン(M2M)通信を介して)可能にすることがある。M2M通信またはMTCは、人が介在することなく、デバイスが互いにまたは基地局105と通信することを可能にするデータ通信技術を指すことがある。いくつかの例では、M2M通信またはMTCは、センサーまたはメーターを組み込んで情報を測定または捕捉し、その情報を利用できる中央サーバもしくはアプリケーションプログラムにその情報を中継するか、またはプログラムもしくはアプリケーションと対話する人間にその情報を提示する、デバイスからの通信を含むことがある。いくつかのUE115は、情報を収集し、または機械の自動化された挙動を可能にするように設計され得る。MTCデバイスの用途の例は、スマートメータリング、在庫モニタリング、水位モニタリング、機器モニタリング、医療モニタリング、野生生物モニタリング、天候および地質学的事象モニタリング、船団管理および追跡、リモートセキュリティ感知、物理的アクセス制御、ならびにトランザクションベースのビジネス課金を含む。
【0052】
いくつかのUE115は、半二重通信などの、電力または周波数リソース消費を低減する動作モード(たとえば、送信または受信を介した単方向通信をサポートするが、送信および受信を同時にはサポートしないモード)を利用するように構成され得る。いくつかの例では、半二重通信は、低減されたピークレートで実施され得る。UE115向けの他の電力節約技法は、アクティブ通信に関与していないとき、省電力「ディープスリープ」モードに入ること、または(たとえば、狭帯域通信に従って)有限帯域幅にわたって動作することを含む。場合によっては、UE115は、クリティカルな機能(たとえば、ミッションクリティカルな機能)をサポートするように設計されてよく、ワイヤレス通信システム100はこれらの機能のために超高信頼性通信を提供するように構成されることがある。
【0053】
場合によっては、UE115はまた、(たとえば、ピアツーピア(P2P)プロトコルまたはデバイス間(D2D)プロトコルを使用して)他のUE115と直接通信できることがある。D2D通信を利用するUE115のグループのうちの1つまたは複数が、基地局105の地理的カバレージエリア110内にあり得る。そのようなグループの中の他のUE115は、基地局105の地理的カバレージエリア110の外側にあってよく、または場合によっては基地局105からの送信を受信できないことがある。場合によっては、D2D通信を介して通信するUE115のグループは、各UE115がグループの中のすべての他のUE115へ送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。場合によっては、基地局105が、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にする。他の場合には、D2D通信は、基地局105が関与することなく、UE115間で行われる。
【0054】
基地局105は、コアネットワーク130とおよび互いと通信し得る。たとえば、基地局105は、バックホールリンク132を通じて(たとえば、S1、N2、N3、または他のインターフェースを介して)コアネットワーク130とインターフェースし得る。基地局105は、バックホールリンク134を介して(たとえば、X2、Xn、または他のインターフェースを介して)、直接(たとえば、基地局105間で直接)または間接的に(たとえば、コアネットワーク130を介して)のいずれかで互いと通信し得る。
【0055】
コアネットワーク130は、ユーザ認証、アクセス許可、追跡、インターネットプロトコル(IP)接続性、および他のアクセス機能、ルーティング機能、またはモビリティ機能を提供し得る。コアネットワーク130は発展型パケットコア(EPC)であってよく、EPCは、少なくとも1つのモビリティ管理エンティティ(MME)、少なくとも1つのサービングゲートウェイ(S-GW)、および少なくとも1つのパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)を含んでよい。MMEは、EPCに関連する基地局105によってサービスされるUE115のためのモビリティ、認証、およびベアラ管理などの、非アクセス層(たとえば、制御プレーン)機能を管理し得る。ユーザIPパケットは、それ自体がP-GWに接続され得るS-GWを通じて転送され得る。P-GWは、IPアドレス割振りならびに他の機能を実現することができる。P-GWは、ネットワーク事業者のIPサービスに接続され得る。事業者IPサービスは、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、またはパケット交換(PS)ストリーミングサービスへのアクセスを含んでよい。
【0056】
基地局105などのネットワークデバイスのうちの少なくともいくつかは、アクセスネットワークエンティティなどの下位構成要素を含んでもよく、アクセスネットワークエンティティは、アクセスノードコントローラ(ANC)の一例であり得る。各アクセスネットワークエンティティは、無線ヘッド、スマート無線ヘッド、または送信/受信ポイント(TRP)と呼ばれることがある、いくつかの他のアクセスネットワーク送信エンティティを通じて、UE115と通信し得る。いくつかの構成では、各アクセスネットワークエンティティまたは基地局105の様々な機能は、様々なネットワークデバイス(たとえば、無線ヘッドおよびアクセスネットワークコントローラ)にわたって分散されるか、または単一のネットワークデバイス(たとえば、基地局105)に統合されることがある。
【0057】
ワイヤレス通信システム100は、通常、300メガヘルツ(MHz)から300ギガヘルツ(GHz)までの範囲の中の、1つまたは複数の周波数帯域を使用して動作し得る。一般に、300MHzから3GHzまでの領域は、波長が約1デシメートルから1メートルという長さに及ぶので、極超短波(UHF)領域またはデシメートル帯域として知られている。UHF波は、建物および環境特性によって遮断または方向変換されることがある。しかしながら、その波は、屋内に位置するUE115にマクロセルがサービスを提供するのに十分に構造物を貫通し得る。UHF波の送信は、300MHz未満のスペクトルの短波(HF)または超短波(VHF)部分のより低い周波数およびより長い波を使用する送信と比較して、より小型のアンテナおよびより短い距離(たとえば、100km未満)に関連し得る。
【0058】
ワイヤレス通信システム100はまた、センチメートル帯域としても知られている、3GHzから30GHzの周波数帯域を使用する超高周波(SHF:super high frequency)領域において動作し得る。SHF領域は、他のユーザからの干渉を許容することが可能であり得るデバイスによって機会主義的に使用され得る、5GHzの産業科学医療(ISM)帯域などの帯域を含む。
【0059】
ワイヤレス通信システム100は、ミリメートル帯域としても知られている、(たとえば、30GHzから300GHzまでの)スペクトルの極高周波(EHF)領域においても動作し得る。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、UE115と基地局105との間のミリ波(mmW)通信をサポートすることができ、それぞれのデバイスのEHFアンテナは、UHFアンテナよりも、さらに小さいことがあり、より間隔が密であることがある。場合によっては、これは、UE115内でのアンテナアレイの使用を容易にし得る。しかしながら、EHF送信の伝搬は、SHF送信またはUHF送信よりもさらに大きい大気減衰および短い距離を条件とし得る。本明細書で開示される技法は、1つまたは複数の異なる周波数領域を使用する送信にわたって採用されてもよく、これらの周波数領域にわたる帯域の指定される使用は、国または規制団体によって異なることがある。
【0060】
場合によっては、ワイヤレス通信システム100は、認可無線周波数スペクトル帯域と無認可無線周波数スペクトル帯域の両方を利用することがある。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、5GHz ISM帯域などの無認可帯域の中で、認可支援アクセス(LAA:License Assisted Access)、LTE無認可(LTE-U:LTE-Unlicensed)無線アクセス技術、またはNR技術を採用し得る。無認可無線周波数スペクトル帯域の中で動作するとき、基地局105およびUE115などのワイヤレスデバイスは、データを送信する前に周波数チャネルがクリアであることを保証するために、リッスンビフォアトーク(LBT:listen-before-talk)プロシージャを採用し得る。場合によっては、無認可帯域の中での動作は、認可帯域の中で動作するコンポーネントキャリアと連携したキャリアアグリゲーション構成に基づいてよい(たとえば、LAA)。無認可スペクトルの中での動作は、ダウンリンク送信、アップリンク送信、ピアツーピア送信、またはこれらの組合せを含んでよい。無認可スペクトルの中での複信は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはその両方の組合せに基づいてよい。
【0061】
いくつかの例では、基地局105またはUE115は、複数のアンテナを装備することがあり、それらは、送信ダイバーシティ、受信ダイバーシティ、多入力多出力(MIMO)通信、またはビームフォーミングなどの技法を採用するために使用されることがある。たとえば、ワイヤレス通信システム100は、送信デバイス(たとえば、基地局105)と受信デバイス(たとえば、UE115)との間である送信方式を使用することができ、ここで、送信デバイスは、複数のアンテナを装備し、受信デバイスは、1つまたは複数のアンテナを装備する。MIMO通信は、異なる空間レイヤを介して複数の信号を送信または受信することによってスペクトル効率を高めるためにマルチパス信号伝搬を採用することがあり、これは空間多重化と呼ばれることがある。複数の信号は、たとえば、異なるアンテナまたはアンテナの異なる組合せを介して送信デバイスによって送信され得る。同様に、複数の信号は、異なるアンテナまたはアンテナの異なる組合せを介して受信デバイスによって受信され得る。複数の信号の各々は、別個の空間ストリームと呼ばれることがあり、同じデータストリーム(たとえば、同じコードワード)または異なるデータストリームに関連付けられたビットを搬送することがある。異なる空間レイヤは、チャネル測定および報告に使用される異なるアンテナポートに関連付けられ得る。MIMO技法は、複数の空間レイヤが同じ受信デバイスに送信されるシングルユーザMIMO(SU-MIMO)、および複数の空間レイヤが複数のデバイスに送信されるマルチユーザMIMO(MU-MIMO)を含む。
【0062】
空間フィルタ処理、指向性送信、または指向性受信と呼ばれることもあるビームフォーミングは、送信デバイスと受信デバイスとの間の空間経路に沿ってアンテナビーム(たとえば、送信ビームまたは受信ビーム)を成形またはステアリングするために、送信デバイスまたは受信デバイス(たとえば、基地局105またはUE115)において使用され得る信号処理技法である。アンテナアレイに対して特定の配向で伝搬する信号が、強め合う干渉を受けるが、他の信号が、弱め合う干渉を受けるように、アンテナアレイのアンテナ素子を介して通信される信号を合成することによって、ビームフォーミングが達成され得る。アンテナ素子を介して通信される信号の調整は、送信デバイスまたは受信デバイスが、デバイスに関連するアンテナ素子の各々を介して搬送される信号にいくらかの振幅および位相オフセットを適用することを含んでよい。アンテナ素子の各々に関連する調整は、(たとえば、送信デバイスもしくは受信デバイスのアンテナアレイに対する、またはいくつかの他の配向に対する)特定の配向に関連するビームフォーミング重みセットによって規定され得る。
【0063】
一例では、基地局105は、UE115との指向性通信のためのビームフォーミング動作を導くために、複数のアンテナまたはアンテナアレイを使用し得る。たとえば、いくつかの信号(たとえば、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、または他の制御信号)は、異なる方向で基地局105によって複数回送信されてよく、送信の異なる方向に関連する異なるビームフォーミング重みセットに従って送信されている信号を含んでよい。異なるビーム方向での送信は、基地局105による後続の送信および/または受信のためのビーム方向を(たとえば、基地局105、またはUE115などの受信デバイスによって)識別するために使用され得る。
【0064】
特定の受信デバイスと関連付けられたデータ信号などのいくつかの信号は、基地局105によって単一のビーム方向(たとえば、UE115などの受信デバイスと関連付けられた方向)に送信され得る。いくつかの例では、単一のビーム方向に沿った送信に関連付けられたビーム方向は、異なるビーム方向に送信された信号に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。たとえば、UE115は、基地局105によって異なる方向に送信された信号のうちの1つまたは複数を受信することがあり、UE115は、UE115が最高の信号品質または別様に許容可能な信号品質で受信した信号の指示を基地局105に報告することがある。これらの技法は、基地局105によって1つまたは複数の方向に送信される信号を参照して説明されるが、UE115は、(たとえば、UE115による後続の送信または受信のためのビーム方向を特定するために)信号を異なる方向に複数回送信するための、または(たとえば、データを受信デバイスへ送信するために)信号を単一の方向に送信するための、同様の技法を採用し得る。
【0065】
受信デバイス(たとえば、mmW受信デバイスの例であり得るUE115)は、同期信号、基準信号、ビーム選択信号、または他の制御信号などの様々な信号を基地局105から受信するとき、複数の受信ビームを試みることができる。たとえば、受信デバイスは、異なるアンテナサブアレイを介して受信することによって、異なるアンテナサブアレイに従って、受信された信号を処理することによって、アンテナアレイの複数のアンテナ要素において受信された信号に適用された異なる受信ビームフォーミング重みセットに従って受信することによって、またはアンテナアレイの複数のアンテナ要素において受信された信号に適用された異なる受信ビームフォーミング重みセットに従って、受信された信号を処理することによって、複数の受信方向を試みることができ、それらのいずれもが、異なる受信ビームまたは受信方向に従った「聴取」と呼ばれることがある。いくつかの例では、受信デバイスは、(たとえば、データ信号を受信するとき)単一のビーム方向に沿って受信するために単一の受信ビームを使用し得る。単一の受信ビームは、異なる受信ビーム方向に従った聴取に少なくとも部分的に基づいて決定されたビーム方向(たとえば、複数のビーム方向に従った聴取に少なくとも部分的に基づいて、最高信号強度、最高信号対雑音比、または別様に許容可能な信号品質を有すると決定されたビーム方向)において整合され得る。
【0066】
場合によっては、基地局105またはUE115のアンテナは、MIMO動作をサポートし得るか、またはビームフォーミングを送信もしくは受信し得る、1つまたは複数のアンテナアレイ内に配置され得る。たとえば、1つまたは複数の基地局アンテナまたはアンテナアレイは、アンテナタワーなどのアンテナアセンブリにおいて一緒に置かれてよい。場合によっては、基地局105に関連するアンテナまたはアンテナアレイは、多様な地理的ロケーションに配置され得る。基地局105は、基地局105がUE115との通信のビームフォーミングをサポートするために使用し得るアンテナポートのいくつかの行および列を伴うアンテナアレイを有してよい。同様に、UE115は、様々なMIMO動作またはビームフォーミング動作をサポートし得る1つまたは複数のアンテナアレイを有してよい。
【0067】
いくつかの場合、ワイヤレス通信システム100は、階層化プロトコルスタックに従って動作するパケットベースのネットワークであってもよい。ユーザプレーンでは、ベアラまたはパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤにおける通信は、IPベースであってもよい。無線リンク制御(RLC)レイヤは、論理チャネルを介して通信するためにパケットセグメンテーションおよびリアセンブリを実行し得る。媒体アクセス制御(MAC)レイヤは、優先度処理および論理チャネルのトランスポートチャネルへの多重化を実行し得る。MACレイヤは、MACレイヤにおける再送信を行ってリンク効率を改善するために、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)も使用し得る。制御プレーンでは、無線リソース制御(RRC)プロトコルレイヤが、ユーザプレーンデータのための無線ベアラをサポートする、UE115と基地局105またはコアネットワーク130との間のRRC接続の確立、構成、および保守を行い得る。物理レイヤにおいて、トランスポートチャネルが物理チャネルにマッピングされ得る。
【0068】
場合によっては、UE115および基地局105は、データが首尾よく受信される可能性を高めるために、データの再送信をサポートし得る。HARQフィードバックは、データが通信リンク125を介して正しく受信される可能性を高める1つの技法である。HARQは、(たとえば、巡回冗長検査(CRC)を使用する)誤り検出、前方誤り訂正(FEC)、および再送信(たとえば、自動再送要求(ARQ))の組合せを含んでよい。HARQは、劣悪な無線条件(たとえば、信号対雑音条件)の中でのMACレイヤにおけるスループットを改善し得る。場合によっては、ワイヤレスデバイスは、デバイスが特定のスロットの中で以前のシンボルにおいて受信されたデータに対してそのスロットの中でHARQフィードバックを提供し得る、同一スロットHARQフィードバックをサポートし得る。他の場合には、デバイスは、後続のスロットの中で、またはいくつかの他の時間区間に従って、HARQフィードバックを提供し得る。
【0069】
LTEまたはNRにおける時間間隔は、たとえば、Ts=1/30,720,000秒のサンプリング周期を指す場合がある基本時間単位の倍数で表され得る。通信リソースの時間間隔は、10ミリ秒(ms)の時間長を各々有する無線フレームに従って編成されることがあり、ここでフレーム期間はTf=307,200Tsと表されることがある。無線フレームは、0から1023に及ぶシステムフレーム番号(SFN)によって識別され得る。各フレームは、0から9までの番号が付けられた10個のサブフレームを含んでもよく、各サブフレームは、1msの時間長を有してもよい。サブフレームは、0.5msの時間長を各々が有する2つのスロットにさらに分割されてもよく、各スロットは、(たとえば、各シンボル期間の先頭に追加されたサイクリックプレフィックスの長さに依存して)6つまたは7つの変調シンボル期間を含み得る。サイクリックプレフィックスを除いて、各シンボル期間は2048個のサンプリング期間を含み得る。いくつかの場合、サブフレームは、ワイヤレス通信システム100の最小スケジューリング単位であってもよく、送信時間間隔(TTI)と呼ばれることがある。他の場合には、ワイヤレス通信システム100の最小スケジューリング単位は、サブフレームよりも短くてもよく、または(たとえば、短縮TTI(sTTI)のバーストの中で、またはsTTIを使用する選択されたコンポーネントキャリアの中で)動的に選択されてもよい。
【0070】
いくつかのワイヤレス通信システムでは、スロットは、1個または複数のシンボルを含む複数のミニスロットにさらに分割され得る。いくつかの事例では、ミニスロットのシンボルまたはミニスロットは、スケジューリングの最小単位であり得る。各シンボルは、たとえば、サブキャリア間隔または動作の周波数帯域に応じて、時間長が変化し得る。さらに、いくつかのワイヤレス通信システムは、複数のスロットまたはミニスロットが一緒にアグリゲートされ、かつUE115と基地局105との間の通信のために使用される、スロットアグリゲーションを実施し得る。
【0071】
「キャリア」という用語は、通信リンク125上の通信をサポートするための定義された物理レイヤ構造を有する無線周波数スペクトルリソースのセットを指す。たとえば、通信リンク125のキャリアは、所与の無線アクセス技術のための物理レイヤチャネルに従って動作する無線周波数スペクトル帯域の一部分を含み得る。各物理レイヤチャネルは、ユーザデータ、制御情報、または他のシグナリングを搬送し得る。キャリアは、あらかじめ定義された周波数チャネル(たとえば、evolved universal mobile telecommunication system terrestrial radio access(E-UTRA)絶対無線周波数チャネル番号(EARFCN))と関連付けられることがあり、UE115が発見するためのチャネルラスタに従って配置され得る。キャリアは、(たとえば、FDDモードでは)ダウンリンクもしくはアップリンクであってよく、または(たとえば、TDDモードでは)ダウンリンク通信およびアップリンク通信を搬送するように構成され得る。いくつかの例では、キャリアを介して送信される信号波形は、(たとえば、直交周波数分割多重化(OFDM)または離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-S-OFDM)などの、マルチキャリア変調(MCM)技法を使用して)複数のサブキャリアから構成され得る。
【0072】
キャリアの組織構造は、異なる無線アクセス技術(たとえば、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NR)によって異なり得る。たとえば、キャリアを介した通信は、TTIまたはスロットに従って編成されることがあり、それらの各々は、ユーザデータ、ならびにユーザデータの復号をサポートするための制御情報またはシグナリングを含み得る。キャリアはまた、専用の収集シグナリング(たとえば、同期信号またはシステム情報など)と、そのキャリアに対する動作を協調させる制御シグナリングとを含み得る。いくつかの例では(たとえば、キャリアアグリゲーション構成では)、キャリアはまた、他のキャリアに対する動作を協調させる取得シグナリングまたは制御シグナリングを有し得る。
【0073】
物理チャネルは、様々な技法に従ってキャリア上で多重化されてよい。物理制御チャネルおよび物理データチャネルは、たとえば、時分割多重化(TDM)技法、周波数分割多重化(FDM)技法、またはハイブリッドTDM-FDM技法を使用して、ダウンリンクキャリア上で多重化されてよい。いくつかの例では、物理制御チャネル内で送信される制御情報は、カスケード方式で異なる制御領域の間で(たとえば、共通制御領域または共通探索空間と1つまたは複数のUE固有制御領域またはUE固有探索空間との間で)分散されてよい。
【0074】
キャリアは、無線周波数スペクトルの特定の帯域幅と関連付けられてもよく、いくつかの例では、キャリア帯域幅は、キャリアまたはワイヤレス通信システム100の「システム帯域幅」と呼ばれ得る。たとえば、キャリア帯域幅は、特定の無線アクセス技術のキャリアのためのいくつかの所定の帯域幅(たとえば、1.4、3、5、10、15、20、40、または80MHz)のうちの1つであり得る。いくつかの例では、サービスされる各UE115は、キャリア帯域幅の部分またはすべてにわたって動作するために構成され得る。他の例では、いくつかのUE115は、キャリア内の事前定義された部分または範囲(たとえば、サブキャリアまたはRBのセット)と関連付けられた狭帯域プロトコルタイプを使用する動作(たとえば、狭帯域プロトコルタイプの「帯域内」展開)のために構成され得る。
【0075】
MCM技法を採用するシステムでは、リソース要素は1つのシンボル期間(たとえば、1つの変調シンボルの時間長)および1つのサブキャリアからなっていてもよく、ここで、シンボル期間およびサブキャリア間隔は反比例する。各リソース要素によって搬送されるビットの数は、変調方式(たとえば、変調方式の次数)に依存し得る。したがって、UE115が受信するリソース要素が多いほど、および変調方式の次数が高いほど、UE115のデータレートは高くなり得る。MIMOシステムでは、ワイヤレス通信リソースとは、無線周波数スペクトルリソース、時間リソース、および空間リソース(たとえば、空間レイヤ)の組合せを指すことがあり、複数の空間レイヤの使用が、UE115との通信のためのデータレートをさらに高め得る。
【0076】
ワイヤレス通信システム100のデバイス(たとえば、基地局105またはUE115)は、特定のキャリア帯域幅を介した通信をサポートするハードウェア構成を有してよく、またはキャリア帯域幅のセットのうちの1つを介した通信をサポートするように構成可能であってもよい。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、2つ以上の異なるキャリア帯域幅と関連付けられるキャリアを介した同時通信をサポートする、基地局105および/またはUE115を含み得る。
【0077】
ワイヤレス通信システム100は、複数のセルまたはキャリア上でのUE115との通信、すなわち、キャリアアグリゲーションまたはマルチキャリア動作と呼ばれることがある機能をサポートし得る。UE115は、キャリアアグリゲーション構成に従って、複数のダウンリンクコンポーネントキャリアおよび1つまたは複数のアップリンクコンポーネントキャリアで構成され得る。キャリアアグリゲーションは、FDDコンポーネントキャリアとTDDコンポーネントキャリアの両方とともに使用され得る。
【0078】
場合によっては、ワイヤレス通信システム100は、拡張コンポーネントキャリア(eCC)を利用し得る。eCCは、より広いキャリアまたは周波数チャネル帯域幅、より短いシンボル持続時間、より短いTTI持続時間、または修正された制御チャネル構成を含む、1つまたは複数の機能によって特徴づけられ得る。いくつかの場合、eCCは、(たとえば、複数のサービングセルが準最適または理想的でないバックホールリンクを有するとき)キャリアアグリゲーション構成またはデュアル接続性構成に関連付けられ得る。eCCはまた、(たとえば、2つ以上の事業者が、スペクトルを使用することを許可される場合)無認可スペクトルまたは共有スペクトルにおいて使用するために構成され得る。広いキャリア帯域幅によって特徴づけられるeCCは、全キャリア帯域幅を監視することが可能ではないか、または(たとえば、電力を節約するために)限られたキャリア帯域幅を使用するように別様に構成されるUE115によって利用され得る、1つまたは複数のセグメントを含み得る。
【0079】
いくつかの場合、eCCは、他のコンポーネントキャリアとは異なるシンボル時間長を利用することがあり、そのことは、他のコンポーネントキャリアのシンボル時間長と比較して短縮されたシンボル時間長の使用を含み得る。より短いシンボル時間長は、隣接するサブキャリア間の間隔の増大と関連付けられ得る。eCCを利用するUE115または基地局105などのデバイスは、短縮されたシンボル時間長(たとえば、16.67マイクロ秒)で、(たとえば、20、40、60、80MHzなどの周波数チャネルまたはキャリア帯域幅に従って)広帯域信号を送信し得る。eCCにおけるTTIは、1つまたは複数のシンボル期間からなり得る。いくつかの場合、TTI持続時間(すなわち、TTI内のシンボル期間の数)は可変であり得る。
【0080】
ワイヤレス通信システム100は、特に、認可スペクトル帯域、共有スペクトル帯域、および無認可スペクトル帯域の任意の組合せを利用し得る、NRシステムであり得る。eCCシンボル持続時間およびサブキャリア間隔の柔軟性により、複数のスペクトルにわたるeCCの使用が可能になり得る。いくつかの例では、NR共有スペクトルは、特にリソースの動的な垂直(たとえば、周波数領域にわたる)共有および水平(たとえば、時間領域にわたる)共有を通じて、スペクトル利用率およびスペクトル効率を高め得る。
【0081】
ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数の双方向中継器140を含み得る。双方向中継器140は、基地局および/またはUEから信号を受信し、UEおよび/または基地局に信号を送信し得る。いくつかの例では、双方向中継器140の送信経路および受信経路は、両方とも同時にアクティブのままであってもよく、これは、単にビームフォーミング走査角を変更するだけのカバレージエリアと比較したとき、カバレージエリアの増大を可能にし得る。
【0082】
場合によっては、双方向中継器140は、見通し線(LOS)シナリオまたは非見通し線(NLOS)シナリオで使用され得る。市街地または屋内などのNLOSシナリオでは、mmW送信は、建物、壁、木などの信号遮断または信号干渉物理的対象物によって制限され得る。ビームフォーミング能力を有する双方向中継器140を利用して、基地局105から信号を受信し、信号をUE115に送信し、および/またはUE115から信号を受信し、信号を基地局105に同時に送信し得る。いくつかの例では、双方向中継器140は、ほぼ同時に受信および送信によって引き起こされる信号干渉を低減するために送信および/または受信ビームを制御するためのシステムオンチップ(SoC)を含み得るビーム制御システムをさらに含んでいてもよい。
【0083】
双方向中継器140は、複数のアンテナアレイを含み得る。場合によっては、アンテナの第1および第2のアレイは、フェーズドアレイアンテナであってもよく、DPDTスイッチによって同時に切り替えられてもよい。DPDTスイッチは、基地局からダウンリンク/アップリンク制御情報を受信してもよく、基地局における時分割複信(TDD)ガード期間によりアンテナアレイの切替えを調整してもよい。TDDガード期間は、基地局がダウンリンクからアップリンクに、またはその逆に切り替わり得る持続時間とすることができる。双方向中継器140のDPDTスイッチは、送信モードと受信モードとの間、および受信モードと送信モードとの間で同時に複数のアンテナアレイを同時に切り替えることができる。いくつかの例では、各々がアンテナアレイに対応する複数のDPDTスイッチがあってもよい。いくつかの例では、1つのDPDTスイッチが複数のアンテナアレイを切り替えることができる。
【0084】
いくつかの例では、および双方向中継器140の実装形態に応じて、双方向中継器140は、再送信によって引き起こされる信号干渉を低減するために送信および/または受信ビームを制御するためのシステムオンチップ(SoC)を含み得るビーム制御システムをさらに含んでいてもよい。ビーム制御は、第1の組のアンテナアレイに対応し得る第1のビームフォーミング構成を実装し、第2の組のアンテナアレイに対応し得る第2のビームフォーミング構成をさらに実装するために、位相シフタを使用して実装され得る。
【0085】
いくつかの例では、双方向中継器140は、同時にアクティブな送信経路および受信経路を含み得るので、2つの別個の中継器がアップリンクおよびダウンリンクで動作することとは対照的に、1つの中継器を用いてアップリンクおよびダウンリンクモードで動作する能力のために、中継器システムコストは、より低くなり得る。さらに、双方向中継器140は、同時の送受信能力のために、システムレイテンシを低減する可能性がある。いくつかの例では、双方向中継器140は、アップリンクとダウンリンクとの間で切り替えながら、各組のアンテナで同じ視野を維持するので、カバレージエリアは、基地局105およびUE115をターゲットとするためにそのビームフォーミング走査角のみを変更することができる単方向中継器と比較して、より大きくなり得る。
【0086】
図2は、本開示の態様による双方向中継器210のワイヤレス通信システム200の一例を示す。いくつかの例では、図2のワイヤレス通信システム200は、図1のワイヤレス通信システム100の態様を実装していてもよく、双方向中継器210は、図1の双方向中継器140の一例とすることができる。ワイヤレス通信システム200は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局205およびUE215を含む。
【0087】
図2に示されるように、基地局205は、双方向中継器210を介してUE215との間で信号を送受信し得、UEは、双方向中継器210を介して基地局205との間で信号を送受信し得る。単一の基地局205および単一のUE215のみが図2に示されているが、複数の基地局205および複数のUE215は、双方向中継器210を介して信号を送受信し得る。図2では、基地局205からの通信は、経路損失または経路減衰のためにUE215に到達することができず、信号強度は、双方向中継器210なしではUE215に到達するのに十分でない可能性がある。いくつかの例では、経路減衰は、木、壁、建物、空気などの物理的構造に起因し得る。経路減衰は、本明細書でさらに詳細に論じられる通信に使用される周波数範囲に依存し得る。いくつかの例では、基地局205は、信号が双方向中継器210を通過することなく、UE215から信号を送信および受信することができる。
【0088】
双方向中継器210は、第1のアンテナアレイまたは第1の組のアンテナを介して基地局205から信号を送信または受信し、第2のアンテナアレイまたは第2の組のアンテナを介してUE215から信号を送信または受信し得る。第1の組のアンテナは、1つまたは複数のアンテナを含み得、第2の組のアンテナは、1つまたは複数のアンテナを含み得る。双方向中継器210は、基地局205とUE215との間のアップリンク通信およびダウンリンク通信を実施するように機能し得る。いくつかの例では、双方向中継器210は、第1のビームフォーミング構成に従って基地局205から信号を受信し得、第2のビームフォーミング構成に従ってUE215に信号を送信し得る。加えて、双方向中継器210は、第1のビームフォーミング構成に従ってUE215から信号をさらに受信し得、第2のビームフォーミング構成に従ってUE215に信号を送信し得る。いくつかの例では、基地局205は、動作環境、UE215の位置、および/またはUE215の構成に基づいて、ビームフォーミング構成を送信し得る。
【0089】
いくつかの例では、双方向中継器210は、信号を同時に送信および受信することができる。双方向中継器210は、第1のアンテナアレイを送信から受信に、およびその逆にトグルし、また、第2のアンテナアレイを送信から受信に、およびその逆にトグルし得るスイッチを含み得る。いくつかの例では、スイッチは、本明細書で詳細に論じるように、サブ6GHz RFチャネルを介してgNodeBからタイミングを受信し得るDPDTスイッチでもよい。gNodeBは、TDDガード期間のタイミングを提供することができ、その結果、DPDTスイッチは、TDDガード期間とほぼ同時に、送信から受信に、またはその逆に、アンテナアレイをトグルし得る。DPDTスイッチについては、本明細書でさらに詳細に説明する。いくつかの例では、基地局の一例は、gNodeBであってもよい。
【0090】
図3は、本開示の態様による双方向中継器310のブロック図300の一例を示す。いくつかの例では、図3のデバイスは、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。たとえば、図3は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局305およびUE315を含む。双方向中継器310は、第1の組のアンテナを含む第1のアンテナアレイ320と、第2の組のアンテナを含む第2のアンテナアレイ325とを含み得る。図3は、ワイヤレスダウンリンクおよびアップリンク構成を示し、サポートし得る。
【0091】
図3では、双方向中継器310は、信号を送受信するための第1のアンテナアレイ320および第2のアンテナアレイ325を含み得る。いくつかの例では、第1および第2のアンテナアレイの送信経路および受信経路は、両方とも同時にアクティブのままであってもよい。これは、単にビームフォーミング走査角を変更することによって提供されるカバレージエリアと比較して、カバレージエリアの増大を可能にし得る。アンテナアレイのカバレージエリアの増大または視野の拡大は、ビームフォーミングまたはビームステアリングと、アンテナアレイのアップリンクからダウンリンクへの同時の切替えとの両方の結果である可能性がある。図3では、双方向中継器310は、第1のアンテナアレイ320および第2のアンテナアレイ325において信号を送信および受信するためのビーム制御またはビームフォーミング能力を含み得る。いくつかの例では、位相シフタは、本明細書でさらに詳細に論じるビームフォーミングを実施し得る。
【0092】
図3では、双方向中継器310は、第1のアンテナアレイ320を介して基地局105から信号を受信することができる。第1のアンテナアレイ320は、図3に示されるように1つまたは複数のアンテナを含むことができ、第1のアンテナアレイまたは第1の組のアンテナと互換的に呼ばれることがある。同様に、第2のアンテナアレイ325は、図3に示されるように1つまたは複数のアンテナを含むことができ、第2のアンテナアレイまたは第2の組のアンテナと互換的に呼ばれることがある。受信された信号は、双方向中継器310において合成され、位相シフトされ、増幅され、分割され、次いで、第2のアンテナアレイ325において送信され得る。受信された信号は、合成され、位相シフトされ、増幅され、分割されるものとして論じられ得るが、これらの機能の目的および順序は、本明細書でさらに詳細に論じられるように異なり得る。
【0093】
図3に示されるように、第1および第2のアンテナアレイに加えて、双方向中継器310は、ビームステアリング構成要素365、低雑音増幅器330、電力増幅器335、スプリッタ/合成器340、およびスイッチ345を含み得る。図3の双方向中継器310は、これらの構成要素の各々を示すが、いくつかの例では、双方向中継器310は、本明細書でさらに詳細に論じるこれらの要素のうちの1つまたは複数を省略し得る。双方向中継器310はまた、システムオンチップ(SoC)構成要素350を含んでいてもよい。SoC構成要素350は、ビームフォーミング制御、利得制御、および送信モードと受信モードとの間のアンテナアレイの切替えなどの機能を実行し得る。加えて、スイッチは、二次サブ6GHzチャネル355(たとえば、狭帯域モノのインターネットNB-IoT360)を介して遠隔制御されてもよい。さらに、SoC構成要素350は、BluetoothまたはWi-Fiまたは任意の他の適切な送信/受信信号を使用することができる。
【0094】
いくつかの例では、双方向中継器310は、第1のアンテナアレイを送信から受信に、およびその逆にトグルし、また、第2のアンテナアレイを送信から受信に、およびその逆にトグルし得るスイッチを含み得る。いくつかの例では、スイッチは、本明細書で詳細に論じるように、サブ6GHz RFチャネルを介してgNodeBからタイミングを受信し得るDPDTスイッチでもよい。gNodeBは、TDDガード期間のタイミングを提供することができ、その結果、DPDTスイッチは、TDDガード期間とほぼ同時に、送信から受信に、またはその逆に、アンテナアレイをトグルし得る。DPDTスイッチについては、本明細書でさらに詳細に説明する。いくつかの例では、1つ、基地局は、gNodeBであってもよい。
【0095】
図3では、ワイヤレス通信システムは、比較的高い周波数を使用することができ、時分割二重(TDD)することができる。スイッチ345は、TDDチャネルのダウンリンク部分とアップリンク部分との間、またはその逆の期間(たとえば、TDDガード期間)中にトグルすることができる。いくつかの例では、双方向中継器310の第1および第2のアンテナアレイは、同時に受信および送信していてもよい。いくつかの例では、第1および第2のアンテナアレイは、ダウンリンクからアップリンクに、またはその逆に切り替えられてもよく、第1のモードから第2のモードに切り替えられた後、オンまたはアクティブであってもよい。
【0096】
図3のいくつかの例では、双方向中継器310は、基地局とUEとの間のシグナリングを監視することが可能であり得る。基地局とUEとの間のシグナリングを監視することによって、双方向中継器310は、ダウンリンク/アップリンク遷移がいつ行われるかを知っている可能性があり、それに応じて切替えのタイミングを調整することができる。
【0097】
図4は、本開示の態様による双方向中継器410のブロック図400の一例を示す。いくつかの例では、図4のデバイスは、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。たとえば、図4は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局およびUEとの間で信号を送受信することを含む。図4は、ワイヤレスダウンリンクおよびアップリンク構成を示し得、例示および説明の目的で提供される。
【0098】
図4では、双方向中継器410は、第1の組のアンテナを有する第1のアンテナアレイ420と、第2の組のアンテナを有する第2のアンテナアレイ425とを含み得る。第1のアンテナアレイ420と第2のアンテナアレイ425の両方は、基地局およびUEとの間で信号を送信または受信し得る。第1および第2のアンテナアレイは、いくつかの例では、双極双投スイッチ(DPDTスイッチ)であり得る、DPDTスイッチ445に結合されてもよい。DPDTスイッチ445は、送信および受信のためにほぼ同時に2つのデバイスを切り替えることができ、毎秒数千回のおおよその範囲で切り替えることが可能であり得る。DPDTスイッチ445は、人工材料から設計され得るメタマテリアルスイッチであってもよい。さらに、DPDTスイッチ445は、信号を顕著な量だけ減少させないことによって双方向中継器410の性能を低下させない可能性があるので、DPDTスイッチ445は、低い挿入損失を有し得る。本開示の目的のために、0.5から3dBの範囲の挿入損失は、低い挿入損失と考えられる。
【0099】
図4に示されるように、DPDTスイッチ445は、電力増幅器435および低雑音増幅器430に結合され得る。いくつかの例では、第1のアンテナアレイ420は、電力増幅器435の出力であってもよい。いくつかの例では、第1のアンテナアレイ420は、低雑音増幅器430の出力であってもよい。同様に、第2のアンテナアレイ425は、電力増幅器435または低雑音増幅器430のいずれか一方の出力とすることができる。DPDTスイッチ445は、ダウンリンク/アップリンク制御465によって制御され得る。図4では、ダウンリンク/アップリンク制御465および利得制御470は、図3のSoC構成要素350の一部として含まれてもよい。利得制御470は、低雑音増幅器430および電力増幅器ドライバ475の利得を制御するために使用され得、電力増幅器ドライバ475は、電力増幅器435を駆動し得る。低雑音増幅器430および電力増幅器435は、第1のアンテナアレイ420および/または第2のアンテナアレイ425で受信および/または送信され得る入力信号および/または出力信号を増幅するために使用され得る。
【0100】
図3で前に説明したように、双方向中継器は、信号を送受信するための第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイを含み得る。いくつかの例では、第1および第2のアンテナアレイの送信経路および受信経路は、両方とも同時にアクティブのままであってもよい。双方向中継器は、異なるビームフォーミング構成を実装するために第1および第2のアンテナアレイに異なる位相シフトを適用するように構成されてもよく、したがって、より多くのターゲットビーム方向を提供することによって、カバレージエリアが増大し、信号品質が向上する。
【0101】
いくつかの例では、双方向中継器410は、1つまたは複数の位相シフタ(図4には図示せず)も含み得る。位相シフタは、第1および第2のアンテナアレイの一方または両方においてビームフォーミングまたはビームステアリングを実施し得る。位相シフタは、位相シフト値を設定し、アンテナアレイは、位相シフタによって提供される位相シフト値に従って角度を掃引または走査し得る。いくつかの例では、位相シフタの位相シフト値は、アンテナアレイの送信角度と受信角度との間の正味の角度に基づいてもよい。追加または代替として、位相シフタは、第1および第2のアンテナアレイにおいてビームフォーミングを実施することができ、第1および第2のアンテナアレイが、送信モードと受信モードとの間で、またはその逆でトグルされても、第1および第2のアンテナのビームフォーミング構成は、両方のモードについて実質的に同じままであり得る。
【0102】
図5は、本開示の態様による双方向中継器510のブロック図500の一例を示す。いくつかの例では、図5のデバイスは、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。たとえば、図5は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局およびUEとの間で信号を送受信することを含む。図5の双方向中継器510は、ワイヤレスダウンリンクおよびアップリンク構成を示し、サポートし得る。
【0103】
図5では、図4と同様に、双方向中継器510は、第1のアンテナアレイ520と、第2の組のアンテナを有する第2のアンテナアレイ525とを含み得る。第1および第2のアンテナアレイは、DPDTスイッチ545に結合され得る。図5に示されるように、1つまたは複数の組の第1のアンテナアレイ520(たとえば、第1のアンテナアレイ520-a、第1のアンテナアレイ520-b、第1のアンテナアレイ520-c)、1つまたは複数の組の第2のアンテナアレイ525(たとえば、第2のアンテナアレイ525-a、第2のアンテナアレイ525-b、第2のアンテナアレイ525-c)、および1つまたは複数の組のDPDTスイッチ545(たとえば、DPDTスイッチ545-a、DPDTスイッチ545-b、DPDTスイッチ545-c)があり得る。
【0104】
双方向中継器510はまた、DPDTスイッチ545および電力増幅器ドライバ590に結合され得る電力増幅器535を含み得、いくつかの例では、1つまたは複数の組の電力増幅器535(たとえば、電力増幅器535-a、電力増幅器535-b、電力増幅器535-c)、および1つまたは複数の組の電力増幅器ドライバ590(たとえば、電力増幅器ドライバ590-a、電力増幅器ドライバ590-b、および電力増幅器ドライバ590-c)が存在し得る。電力増幅器ドライバ590および電力増幅器535は、利得制御要素595から制御情報を受信してもよく、または利得制御要素595に情報を提供してもよい。利得制御要素595は、電力増幅器535の利得を制御することができ、電力増幅器ドライバ590を介して電力増幅器535に調整を行うことができる。
【0105】
図5では、双方向中継器510は、DPDTスイッチ545および位相シフタ580に結合され得る低雑音増幅器530を含み得る。いくつかの例では、1つまたは複数の低雑音増幅器530(たとえば、低雑音増幅器530-a、低雑音増幅器530-b、および低雑音増幅器530-c)があってもよい。図5の要素の組のいくつかは、各組に3つの要素を含むものとして説明されたが、任意の適切な数の要素が要素の組に含まれてもよい。
【0106】
DPDTスイッチ545は、第1のアンテナアレイ520を送信から受信に、およびその逆に切り替えることができ、また、第2のアンテナアレイ525を送信から受信に、およびその逆に切り替えることもできる。ダウンリンク/アップリンク制御565は、DPDTスイッチ545にアンテナアレイのための切替えタイミングを提供してもよい。図5に示されるように、およびいくつかの例では、双方向中継器510は、アンテナのペアごとに1つのDPDTスイッチ545を含み得る。すなわち、第1および第2のアンテナアレイの各セットごとに1つのDPDTスイッチ545があってもよい。いくつかの例では、DPDTスイッチ545は、図3に示されるように、サブ6GHz RFチャネルを介して基地局から切替えタイミングを受信し得る。基地局は、ダウンリンク/アップリンク制御565にTDDガード期間のタイミングを提供することができ、その結果、ダウンリンク/アップリンク制御565は、アンテナアレイを送信から受信に、またはその逆に切り替えるための適切な時間をDPDTスイッチ545に提供し得る。いくつかの例では、基地局の一例は、gNodeBであってもよい。
【0107】
いくつかの例では、DPDTスイッチ545は、送信モードから受信モードに第1のアンテナアレイをトグルすることができ、モード間での第1のアンテナアレイのトグルに関連付けられた持続時間または切替えレイテンシが存在し得る。DPDTスイッチ545は、TDDガード期間中に送信構成と受信構成との間でトグルしているので、トグルに関連付けられたレイテンシは、TDDガード期間持続時間よりも短いか、またはそれ未満であり得る。
【0108】
双方向中継器510はまた、電力増幅器ドライバ590および低雑音増幅器530に結合され得る位相シフタ580を含み得る。図5の他の要素と同様に、1つまたは複数の位相シフタ580(たとえば、位相シフタ580-a、位相シフタ580-b、および位相シフタ580-c)があり得る。位相シフタ580は、第1または第2のアンテナアレイのいずれか1つから1つまたは複数の信号を受信し、ビームフォーミングまたはビームステアリングを実施し得る。図5では、位相シフタ580の位相シフト値は、ビーム制御585によって設定され得る。位相シフタ580は、位相シフト値を設定し、アンテナアレイは、位相シフタ580によって提供される位相シフト値に従って角度を掃引または走査し、これらの位相シフト値を受信した後に角度を走査または掃引し得る。図5では、位相シフタ580の位相シフト値は、アンテナアレイの送信角度と受信角度との間の正味の角度に基づき得る。いくつかの例では、アンテナアレイは、アンテナを移動させることなく、また、プログラムされた位相シフタに従って、また、いくつかの例では、位相シフタがビームフォーミング値を提供した後に、位相シフタ580に従って、アンテナを取り囲む空間を「仮想的に」走査し得る。「位相シフト」、「電子走査」、「ビームステアリング」、「ビームフォーミング」、および「電子ビームフォーミング」という用語は、互換的に使用され得る。
【0109】
いくつかの例では、第1のアンテナアレイは、基地局との間で情報を送受信するために第1のビームフォーミング構成を実装し、第2のアンテナアレイは、UEとの間で情報を送受信するために第2のビームフォーミング構成を実装し得る。第1のビームフォーミング構成を実装することによって、第1のアンテナアレイは、基地局に向けられるか、または指向され、第2のビームフォーミング構成を実装することによって、第2のアンテナアレイは、UEに向けられるか、または指向され得る。DPDTスイッチ545は、送信モードと受信モードとの間で第1および第2のアンテナアレイをトグルし得るので、ビームフォーミングは、信号がダウンリンクからアップリンクに切り替わるたびに再構成される必要がないことがある。
【0110】
図5のいくつかの例では、信号トラフィックおよび制御信号を監視するためにモデムが利用され得る。この例では、双方向中継器510は、信号のうちのどれがアップリンクまたはダウンリンクであり得るかを決定することができ、したがって、双方向中継器510においてより大きい制御を提供することができる。図5の他の例では、双方向中継器510は、gNodeBからシグナリングを受信することができ、gNodeBは、アンテナアレイをいつ切り替えるか、アンテナアレイのビームフォーミングパラメータ、1つまたは複数のUEを見つけるために走査するかどうかなど、またはそれらの任意の組合せなどの情報を双方向中継器510に提供し得る。いくつかの例では、基地局は、gNodeBであってもよい。
【0111】
図6は、本開示の態様による双方向中継器610のブロック図600の一例を示す。いくつかの例では、図6のデバイスは、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。たとえば、図6は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局およびUEとの間で信号を送受信することを含む。図6は、少なくとも図5と同様の要素を含んでいてよく、対応する要素には同様の番号が付けられ得る。たとえば、図5の第1のアンテナアレイ520は、図6の第1のアンテナアレイ620と同様または同じであってもよく、図5のDPDTスイッチ545は、図6のDPDTスイッチ645と同様または同じであってもよい。図6の双方向中継器610は、ワイヤレスダウンリンクおよびアップリンク構成を示し、サポートし得る。
【0112】
図5と同様に、図6のDPDTスイッチ645などのスイッチは、第1のアンテナアレイ620および第2のアンテナアレイ625の各々に結合され得る。DPDTスイッチ645は、電力増幅器635および低雑音増幅器630にさらに結合され得る。DPDTスイッチ645の各々は、ダウンリンク/アップリンク制御665から切替え情報を受信し得る。ダウンリンク/アップリンク制御665は、DPDTスイッチ645にTDDガード期間のタイミングを提供し得る。TDDガード期間は、DPDTスイッチ645がアンテナアレイを送信から受信に、またはその逆に切り替えることができるように、適切な持続時間を可能にし得る。TDDガード期間は、第1のTDD期間と第2のTDD期間との間であってもよい。
【0113】
いくつかの例では、および図6に示されるように、双方向中継器610は、第1の位相シフタ685、第2の位相シフタ680を含み得る。図6に示されるように、双方向中継器610は、1組の位相シフタ685(たとえば、位相シフタ685-a、位相シフタ685-b、および位相シフタ685-c)を含み得る。図6の第2の位相シフタ680は、1組の第2の位相シフタ(たとえば、位相シフタ680-a、位相シフタ680-b、および位相シフタ680-c)であってもよい。第1の位相シフタ685は、電力増幅器ドライバ690に結合されてもよく、また、送信ビーム制御687に結合されてもよい。第1の位相シフタ685は、第1または第2のアンテナアレイのいずれか1つから1つまたは複数の信号を受信し、ビームフォーミングまたはビームステアリングを実施し得る。図6に示されるように、第1の組の位相シフタ685は、RXビーム制御698に結合され得る。いくつかの例では、第1および第2の位相シフタは、アンテナアレイにおけるビーム幅および方向を制御し得、いくつかの例では、第1および第2の位相シフタは、1つまたは複数のビームコントローラ(たとえば、ビームフォーマ)によって制御され得る。
【0114】
第1の位相シフタ685の送信位相シフト値は、送信ビーム制御687によって設定され得る。送信ビーム制御687は、アンテナアレイが送信モードであるとき、第1および第2のアンテナアレイの一方または両方のための位相シフト値を提供し得る。第1の位相シフタ685は、位相シフト値を設定し、アンテナアレイは、第1の位相シフタ685によって提供される位相シフト値に従って送信角度を掃引または走査し得る。
【0115】
いくつかの例では、第2の位相シフタ680は、低雑音増幅器630に結合され、合成器697にも結合され得る。合成器697は、第1のアンテナアレイに対応し得る1つまたは複数の入力信号を受信し、入力信号を第1の波形に合成し得る。第1の波形は、分割器699に提供されてもよく、1つまたは複数の出力信号に分割されてもよい。図6のいくつかの例では、合成器697および分割器699は、合成動作と分割動作の両方を実行することができる単一の要素に結合され得る。図6の入力信号の合成は、DPDTスイッチ645を介して入力信号をルーティングした後、また、685における第1の組の位相シフトを入力信号に適用した後に行われ得る。分割器699の後、1つまたは複数の出力信号は、第2の位相シフタ680に供給され得る。いくつかの例では、合成器697は、ウィルキンソン合成器であってもよく、分割器699は、ウィルキンソン分割器であってもよい。
【0116】
図7は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするブロック図700の例を示す。いくつかの例では、図7のデバイスは、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。たとえば、図7は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局およびUEとの間で信号を送受信することを含む。図7は、少なくとも図5および図6と同様の要素を含むことができ、対応する要素には同様の番号が付けられ得る。たとえば、図5の第1のアンテナアレイ520および図6の620は、図7の第1のアンテナアレイ720と同様または同じであってもよく、図5のDPDTスイッチ545および図6のDPDTスイッチ645は、図7のDPDTスイッチ745と同様または同じであってもよい。図7の双方向中継器710は、ワイヤレスダウンリンクおよびアップリンク構成を示し、サポートし得る。
【0117】
図7では、第1のアンテナアレイ720において受信された1つまたは複数の信号は、位相シフタ785に供給され得る。位相シフタ785は、第1の組の位相シフタ(たとえば、位相シフタ785-a、位相シフタ785-b、位相シフタ785-c)とすることができ、第1のアンテナアレイ720の個々のアンテナの各々は、第1の組の位相シフタ785の個々の位相シフタに対応し得る。第1の組の位相シフタ785を通過した後、1つまたは複数の入力信号を合成器/分割器797に供給して、第1の波形をDPDTスイッチ745に供給することができる。図7のいくつかの例では、合成器および分割器は、合成動作と分割動作の両方を実行することができる単一の要素に結合され得る。加えて、図7では、第1の組の位相シフタ785がビーム制御782に結合され、第2の組の位相シフタ780がビーム制御784に結合され得る。ビーム制御は、位相シフタが1つまたは複数の受信信号および送信信号に適切なビームフォーミング構成を実装することができるように、第1および第2の位相シフタにビームフォーミング構成情報を提供し得る。
【0118】
いくつかの例では、DPDTスイッチ745は、第1のアンテナアレイ720と第2のアンテナアレイ725の両方を切り替えることができる。DPDTスイッチ745は、電力増幅器735および低雑音増幅器730にさらに結合され得る。DPDTスイッチ745は、ダウンリンク/アップリンク制御765から切替え情報を受信し得る。ダウンリンク/アップリンク制御765は、DPDTスイッチ745にTDDガード期間のタイミングを提供し得る。TDDガード期間は、DPDTスイッチ745がアンテナアレイを送信から受信に、またはその逆に切り替えることができるように、適切な持続時間を可能にし得る。TDDガード期間は、第1のTDD期間と第2のTDD期間との間であってもよい。
【0119】
図5および図6と同様に、低雑音増幅器730および電力増幅器は、第1の波形を増幅し得る。電力増幅器ドライバ775および低雑音増幅器730は両方とも、利得制御770に結合され得る。電力増幅器735は、増幅された第1の波形をDPDTスイッチ745に提供することができ、合成器/分割器797において1つまたは複数の出力信号に分割し得る。1つまたは複数の出力信号は、第2の組の位相シフタ780に供給されてもよく、第2のアンテナアレイ725を介して送信されてもよい。
【0120】
図8は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするプロセスフロー800の一例を示す。いくつかの例では、プロセスフロー800は、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。いくつかの例では、図8のプロセスフロー800は、図1のワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。プロセスフロー800は、図1の基地局105およびUE115の例であり得る、基地局805およびUE815を含み得る。図8のプロセスフロー800は、ワイヤレスダウンリンクおよびアップリンク構成を示し、サポートし得る。
【0121】
820において、双方向ワイヤレス中継器810のDPDTスイッチは、DPDTスイッチによるアンテナアレイの切替えを基地局805のTDDガード期間ダウンリンク/アップリンク切替えと同期させ得るダウンリンク/アップリンク制御情報を受信し得る。TDDガード期間は、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間の持続時間であってもよい。DPDTスイッチは、双方向ワイヤレス中継器810の第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合され得る。
【0122】
825において、双方向ワイヤレス中継器810の第1のアンテナアレイは、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し得る。第1の時間領域二重化期間中、830において、第1の波形は、双方向ワイヤレス中継器810の第2のアンテナアレイによって送信され得る。いくつかの例では、第1のアンテナアレイは、第1のビームフォーミング構成を利用し、第2のアンテナアレイは、第2のビームフォーミング構成を利用し得る。
【0123】
835において、双方向ワイヤレス中継器810は、835において、ダウンリンク/アップリンク制御情報に従ってアンテナアレイの受信モードおよび送信モードをトグルし得る。いくつかの例では、基地局805は、gNodeBであってもよい。
【0124】
840において、第2のアンテナアレイは、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信し、845において、第2の波形は、双方向ワイヤレス中継器810の第1のアンテナアレイによって送信され得る。双方向ワイヤレス中継器810は、図8に示されるように、この一連の動作を繰り返し得る。
【0125】
850において、双方向ワイヤレス中継器810は、前に説明したように、ダウンリンク/アップリンク制御情報に従ってアンテナアレイの受信モードおよび送信モードをトグルし得る。
【0126】
855において、双方向ワイヤレス中継器810の第1のアンテナアレイは、第1の時間領域二重化期間中に第3の波形を受信し得る。第1の時間領域二重化期間中、860において、第3の波形は、双方向ワイヤレス中継器810の第2のアンテナアレイによって送信され得る。いくつかの例では、第1のアンテナアレイは、第3のビームフォーミング構成を利用し、第4のアンテナアレイは、第4のビームフォーミング構成を利用し得る。
【0127】
双方向ワイヤレス中継器810は、865において、ダウンリンク/アップリンク制御情報に従ってアンテナアレイの受信モードおよび送信モードをトグルし得る。双方向ワイヤレス中継器810がアンテナアレイの受信モードおよび送信モードをトグルすることができる時間は、820で受信されたダウンリンク/アップリンク制御情報に基づき得る。
【0128】
870において、第2のアンテナアレイは、第4の時間領域二重化期間中に第4の波形を受信し、875において、第4の波形は、双方向ワイヤレス中継器810の第1のアンテナアレイによって送信され得、以下同様である。
【0129】
図9は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするデバイス905のブロック図900を示す。デバイス905は、本明細書で説明するようなデバイスの態様の一例であり得る。デバイス905は、受信機910、通信マネージャ915、および送信機920を含み得る。デバイス905はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いと通信していることがある。
【0130】
受信機910は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連付けられる制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、およびTDD mmWシステムのための双方向フェーズドアレイ中継器に関する情報など)などの情報を受信し得る。情報は、デバイス905の他の構成要素に伝えられてよい。受信機910は、図12を参照しながら説明するトランシーバ1220の態様の一例であってもよい。受信機910は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
【0131】
受信機910は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し、送信機920は、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中にワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。送信機920も、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。次いで、通信マネージャ915は、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。通信マネージャ915は、本明細書で説明する通信マネージャ1210の態様の一例であってよい。受信機910、送信機920、および通信マネージャ915によって実行されるアクションは、1つまたは複数の潜在的な利点を実現するために実装され得る。一実装形態は、UE115が、ビームフォーミングを実装するための複雑さを低減することを可能にし得る。アンテナアレイは、TDD通信のために頻繁に再構成される必要がないので、ビームフォーミングの複雑さは低減され得る。
【0132】
通信マネージャ915またはその下位構成要素は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるコード(たとえば、ソフトウェアまたはファームウェア)、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるコードで実装される場合、通信マネージャ915またはその下位構成要素の機能は、汎用プロセッサ、DSP、特定用途向け集積回路(ASIC)、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または本開示で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって実行され得る。
【0133】
通信マネージャ915またはその下位構成要素は、機能の部分が1つまたは複数の物理的構成要素によって異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。いくつかの例では、通信マネージャ915またはその下位構成要素は、本開示の様々な態様による別個の異なる構成要素であり得る。いくつかの例では、通信マネージャ915またはその下位構成要素は、限定はしないが、入力/出力(I/O)構成要素、トランシーバ、ネットワークサーバ、別のコンピューティングデバイス、本開示で説明する1つもしくは複数の他の構成要素、または本開示の様々な態様によるそれらの組合せを含む、1つまたは複数の他のハードウェア構成要素と組み合わせられ得る。
【0134】
いくつかの例では、通信マネージャ915は、ワイヤレスモデムチップまたはチップセットによって実装され得、第1のインターフェースを介して受信機910に結合され、第2のインターフェースを介して送信機920に結合され得る。一実装形態は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中にワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信することであり得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。この実装形態はまた、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することを含むことができ、DPDTスイッチを制御することは、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。この実装形態は、各ダウンリンクからアップリンクへの遷移について位相シフトを再構成するのではなく、スイッチの使用により、より短いレイテンシのダウンリンクからアップリンクへの(またはその逆の)遷移をサポートし得る。
【0135】
送信機920は、デバイス905の他の構成要素によって生成される信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機920は、トランシーバモジュールの中に受信機910とコロケートされてもよい。たとえば、送信機920は、図12を参照して説明するトランシーバ1220の態様の一例であってもよい。送信機920は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用してもよい。
【0136】
図10は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするデバイス1005のブロック図1000を示す。デバイス1005は、本明細書において説明されるようなデバイス905または双指向中継器140の態様の例であり得る。デバイス1005は、受信機1010、通信マネージャ1015、および送信機1035を含み得る。デバイス1005はまた、プロセッサを含んでよい。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信していてよい。
【0137】
受信機1010は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連付けられる制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、およびTDD mmWシステムのための双方向フェーズドアレイ中継器に関する情報など)などの情報を受信し得る。情報は、デバイス1005の他の構成要素に伝えられてよい。受信機1010は、図12を参照して説明されるトランシーバ1220の態様の例であり得る。受信機1010は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用し得る。
【0138】
通信マネージャ1015は、本明細書で説明するような通信マネージャ915の態様の一例であってよい。通信マネージャ1015は、第1のアンテナアレイ1020、第2のアンテナアレイ1025、およびスイッチコントローラ1030を含み得る。通信マネージャ1015は、本明細書で説明する通信マネージャ1210の態様の一例であってよい。
【0139】
第1のアンテナアレイ1020は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中にワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。
【0140】
第2のアンテナアレイ1025は、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。
【0141】
スイッチコントローラ1030は、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。
【0142】
送信機1035は、デバイス1005の他の構成要素によって生成される信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機1035は、トランシーバモジュールの中に受信機1010とコロケートされてもよい。たとえば、送信機1035は、図12を参照して説明するトランシーバ1220の態様の一例であってもよい。送信機1035は、単一のアンテナまたはアンテナのセットを利用してもよい。
【0143】
図11は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする通信マネージャ1105のブロック図1100を示す。通信マネージャ1105は、本明細書で説明する通信マネージャ915、通信マネージャ1015、または通信マネージャ1210の態様の一例であってよい。通信マネージャ1105は、第1のアンテナアレイ1110と、第2のアンテナアレイ1115と、スイッチコントローラ1120と、第1の位相シフト構成要素1125と、第2の位相シフト構成要素1130と、信号合成器1135と、波形分割器1140と、位相シフト構成要素1145とを含み得る。これらのモジュールの各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いと直接または間接的に通信することがある。
【0144】
第1のアンテナアレイ1110は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し得る。
【0145】
いくつかの例では、第1のアンテナアレイ1110は、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。
【0146】
第2のアンテナアレイ1115は、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。
【0147】
スイッチコントローラ1120は、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。
【0148】
いくつかの例では、スイッチコントローラ1120は、1組のDPDTスイッチを制御することができ、各DPDTスイッチは、第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置される。
【0149】
いくつかの例では、スイッチコントローラ1120は、1組のDPDTスイッチを制御し得、各DPDTスイッチは、第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置され、1組の位相シフトの適用は、各DPDTスイッチの第1のノードと各DPDTスイッチの第2のノードとの間で行われる。
【0150】
第1の位相シフト構成要素1125は、第1のビームフォーミング構成を実装するために、第1の組の位相シフトを適用してもよい。いくつかの例では、第1の位相シフト構成要素1125は、第2のアンテナアレイに対応する1組の入力信号に第1の組の位相シフトを適用し得る。
【0151】
第2の位相シフト構成要素1130は、第2のビームフォーミング構成を実装するために、第2の組の位相シフトを適用してもよい。いくつかの例では、第2の位相シフト構成要素1130は、第2の組の位相シフトを1組の出力信号に適用し得る。
【0152】
信号合成器1135は、第1のアンテナアレイに対応する1組の入力信号を合成し得、合成は、1組のDPDTスイッチを介して1組の入力をルーティングし、第1の組の位相シフトを1組の入力信号に適用した後に行われる。いくつかの例では、信号合成器1135は、1組の入力信号を合成することができ、合成は、第2のアンテナアレイとDPDTスイッチとの間で行われる。
【0153】
波形分割器1140は、第1の波形を、第2のアンテナアレイに対応する1組の出力信号に分割することができ、分割は、DPDTスイッチと第2のアンテナアレイとの間で行われる。
【0154】
位相シフト構成要素1145は、1組の位相シフトを第1の波形および第2の波形に適用することができ、1組の位相シフトは、第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイとの間に適用され、1組の位相シフトは、第1のビームフォーミング構成と第2のビームフォーミング構成との間の正味の角度差に基づく。
【0155】
図12は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートするデバイス1205を含むシステム1200の図を示す。デバイス1205は、デバイス905、デバイス1005、または本明細書で説明するようなデバイスの構成要素の一例であり得るか、またはそれらの構成要素を含み得る。デバイス1205は、通信マネージャ1210と、I/Oコントローラ1215と、トランシーバ1220と、アンテナ1225と、メモリ1230と、プロセッサ1240とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向の音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。これらの構成要素は、1つまたは複数のバス(たとえば、バス1245)を介して電子的に通信していることがある。
【0156】
通信マネージャ1210は、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信することと、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中にワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信することと、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信することであり、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む、送信することと、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することであり、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする、制御することとを行い得る。本明細書において説明されるような通信マネージャ1210によって実行される活動が、1つまたは複数の潜在的な利点を実現するために実施され得る。一実装形態は、ビームフォーミング構成の再構成の低減に起因して、デバイスがデバイスの電力消費を低減することを可能にし得る。別の実装形態は、ダウンリンク構成とアップリンク構成との間の切替えのレイテンシがより短いために、デバイスが信号スループットを改善することを可能にし得る。このことは、処理のレイテンシが短縮されるため、改善された、またはより良好なユーザエクスペリエンスをもたらし得る。
【0157】
I/Oコントローラ1215は、デバイス1205のための入力信号および出力信号を管理し得る。I/Oコントローラ1215はまた、デバイス1205の中に統合されていない周辺機器を管理し得る。場合によっては、I/Oコントローラ1215は、外部周辺機器への物理接続またはポートを表してよい。場合によっては、I/Oコントローラ1215は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS-DOS(登録商標)、MS-WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、または別の知られているオペレーティングシステムなどの、オペレーティングシステムを利用し得る。他の場合には、I/Oコントローラ1215は、モデム、キーボード、マウス、タッチスクリーン、または類似のデバイスを表してよく、またはそれらと相互作用し得る。場合によっては、I/Oコントローラ1215は、プロセッサの一部として実装されてよい。場合によっては、ユーザは、I/Oコントローラ1215を介して、またはI/Oコントローラ1215によって制御されるハードウェア構成要素を介して、デバイス1205と対話し得る。
【0158】
トランシーバ1220は、本明細書において説明されるような1つまたは複数のアンテナ、有線リンク、またはワイヤレスリンクを介して、双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ1220は、ワイヤレストランシーバを表すことがあり、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ1220はまた、パケットを変調し、変調されたパケットを送信用のアンテナに提供し、アンテナから受信されたパケットを復調するためのモデムも含み得る。
【0159】
いくつかの場合、ワイヤレスデバイスは、単一のアンテナ1225を含んでよい。しかしながら、いくつかの場合、デバイスは、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能であり得る、2つ以上のアンテナ1225を有してもよい。
【0160】
メモリ1230はRAMおよびROMを含んでよい。メモリ1230は、実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサに実行させる命令を含む、コンピュータ可読のコンピュータ実行可能コード1235を記憶し得る。いくつかの場合、メモリ1230は、特に、周辺構成要素または周辺デバイスとの対話などの、基本的なハードウェア動作またはソフトウェア動作を制御し得るBIOSを含み得る。
【0161】
プロセッサ1240は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理構成要素、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せ)を含んでよい。場合によっては、プロセッサ1240は、メモリコントローラを使用してメモリアレイを動作させるように構成され得る。他の場合には、メモリコントローラは、プロセッサ1240内に統合され得る。プロセッサ1240は、デバイス1205に様々な機能(たとえば、TDD mmWシステムのための双方向フェーズドアレイ中継器をサポートする機能またはタスク)を実行させるために、メモリ(たとえば、メモリ1230)に記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得る。
【0162】
コード1235は、ワイヤレス通信をサポートするための命令を含む、本開示の態様を実施するための命令を含んでよい。コード1235は、システムメモリまたは他のタイプのメモリなどの、非一時的コンピュータ可読媒体の中に記憶され得る。場合によっては、コード1235は、プロセッサ1240によって直接的に実行可能ではないことがあるが、(たとえば、コンパイルされ実行されたとき)本明細書で説明する機能をコンピュータに実行させ得る。
【0163】
図13は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法1300を示すフローチャートを示す。方法1300の動作は、本明細書で説明するようなデバイスまたはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1300の動作は、図9図12を参照して説明したように、通信マネージャによって実行されてよい。いくつかの例では、デバイスは、本明細書で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、デバイスは、専用ハードウェアを使用して、本明細書で説明する機能の態様を実行し得る。
【0164】
1305において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し得る。1305の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1305の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0165】
1310において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。1310の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1310の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2のアンテナアレイによって実行され得る。
【0166】
1315において、デバイスは、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。1315の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1315の動作の態様は、図9図12を参照して説明されたように、スイッチコントローラによって実行され得る。
【0167】
1320において、デバイスは、第2のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に第2の波形を受信し得る。1320の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1320の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2のアンテナアレイによって実行され得る。
【0168】
1325において、デバイスは、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。1325の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1325の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0169】
図14は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法1400を示すフローチャートを示す。方法1400の動作は、本明細書で説明するようなデバイスまたはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1400の動作は、図9図12を参照して説明されたような通信マネージャによって実行され得る。いくつかの例では、デバイスは、本明細書で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、デバイスは、専用ハードウェアを使用して、本明細書で説明する機能の態様を実行し得る。
【0170】
1405において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し得る。1405の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1405の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0171】
1410において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。1410の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1410の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2のアンテナアレイによって実行され得る。
【0172】
1415において、デバイスは、第1のビームフォーミング構成を実装するために、第1の組の位相シフトを適用し得る。1415の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1415の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1の位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0173】
1420において、デバイスは、第2のビームフォーミング構成を実装するために、第2の組の位相シフトを適用し得る。1420の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1420の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2の位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0174】
1425において、デバイスは、1組のDPDTスイッチを制御することができ、各DPDTスイッチは、第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置される。1425の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1425の動作の態様は、図9図12を参照して説明されたように、スイッチコントローラによって実行され得る。
【0175】
1430において、デバイスは、第1のアンテナアレイに対応する1組の入力信号を合成し得、合成は、1組のDPDTスイッチを介して1組の入力をルーティングし、第1の組の位相シフトを1組の入力信号に適用した後に行われる。1430の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1430の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように、信号合成器によって実行され得る。
【0176】
1435において、デバイスは、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。1435の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1435の動作の態様は、図9図12を参照して説明されたように、スイッチコントローラによって実行され得る。
【0177】
1440において、デバイスは、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。1440の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1440の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0178】
図15は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法1500を示すフローチャートを示す。方法1500の動作は、本明細書で説明するようなデバイスまたはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1500の動作は、図9図12を参照して説明したように、通信マネージャによって実行されてよい。いくつかの例では、デバイスは、本明細書で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、デバイスは、専用ハードウェアを使用して、本明細書で説明する機能の態様を実行し得る。
【0179】
1505において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し得る。1505の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1505の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0180】
1510において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。1510の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1510の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2のアンテナアレイによって実行され得る。
【0181】
1515において、デバイスは、第1のビームフォーミング構成を実装するために、第1の組の位相シフトを適用し得る。1515の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1515の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1の位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0182】
1520において、デバイスは、第1の組の位相シフトを、第2のアンテナアレイに対応する1組の入力信号に適用し得る。1520の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1520の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1の位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0183】
1525において、デバイスは、第2のビームフォーミング構成を実装するために、第2の組の位相シフトを適用し得る。1525の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1525の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2の位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0184】
1530において、デバイスは、1組の入力信号を合成することができ、合成は、第2のアンテナアレイとDPDTスイッチとの間で行われる。1530の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1530の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように、信号合成器によって実行され得る。
【0185】
1535において、デバイスは、第1の波形を、第2のアンテナアレイに対応する1組の出力信号に分割することができ、分割は、DPDTスイッチと第2のアンテナアレイとの間で行われる。1535の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1535の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように、波形分割器によって実行され得る。
【0186】
1540において、デバイスは、第2の組の位相シフトを1組の出力信号に適用し得る。1540の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1540の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2の位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0187】
1545において、デバイスは、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。1545の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1545の動作の態様は、図9図12を参照して説明されたように、スイッチコントローラによって実行され得る。
【0188】
1550において、デバイスは、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。1550の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1550の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0189】
図16は、本開示の態様による、時分割二重ミリ波システムのための双方向中継器をサポートする方法1600を示すフローチャートを示す。方法1600の動作は、本明細書で説明するようなデバイスまたはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1600の動作は、図9図12を参照して説明したように、通信マネージャによって実行されてよい。いくつかの例では、デバイスは、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行し得る。追加または代替として、デバイスは、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0190】
1605において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第1のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を受信し得る。1605の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1605の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0191】
1610において、デバイスは、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて、第1の時間領域二重化期間中に第1の波形を送信し得、第1のアンテナアレイは第1のビームフォーミング構成を含み、第2のアンテナアレイは第2のビームフォーミング構成を含む。1610の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1610の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第2のアンテナアレイによって実行され得る。
【0192】
1615において、デバイスは、第1の時間領域二重化期間と第2の時間領域二重化期間との間のガード期間中に、第1のアンテナアレイおよび第2のアンテナアレイに結合された双極双投(DPDT)スイッチを制御することができ、DPDTスイッチを制御することによって、第1のアンテナアレイを送信構成から受信構成に、第2のアンテナアレイを受信構成から送信構成にトグルする。1615の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1615の動作の態様は、図9図12を参照して説明されたように、スイッチコントローラによって実行され得る。
【0193】
1620において、デバイスは、1組のDPDTスイッチを制御し得、各DPDTスイッチは、第1のアンテナアレイの第1の対応するアンテナと第2のアンテナアレイの第2の対応するアンテナとの間に配置され、1組の位相シフトの適用は、各DPDTスイッチの第1のノードと各DPDTスイッチの第2のノードとの間で行われる。1620の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1620の動作の態様は、図9図12を参照して説明されたように、スイッチコントローラによって実行され得る。
【0194】
1625において、デバイスは、1組の位相シフトを第1の波形および第2の波形に適用することができ、1組の位相シフトは、第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイとの間に適用され、1組の位相シフトは、第1のビームフォーミング構成と第2のビームフォーミング構成との間の正味の角度差に基づく。1625の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1625の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように、位相シフト構成要素によって実行され得る。
【0195】
1630において、デバイスは、第1のアンテナアレイにおいて、第2の時間領域二重化期間中に、ワイヤレス中継器の第2のアンテナアレイにおいて受信された第2の波形を送信し得る。1630の動作は、本明細書において説明される方法に従って実行され得る。いくつかの例では、1630の動作の態様は、図9図12を参照しながら説明したように第1のアンテナアレイによって実行され得る。
【0196】
本明細書で説明される方法は可能な実装形態を表すこと、動作およびステップが再構成され得るかまたは別様に修正され得ること、ならびに他の実装形態が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つ以上からの態様が、組み合わせられ得る。
【0197】
本明細書において説明される技法は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および他のシステムなどの、様々なワイヤレス通信システムのために使用され得る。CDMAシステムは、CDMA2000、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)などの無線技術を実装してもよく、CDMA2000は、IS-2000、IS-95、およびIS-856規格をカバーする。IS-2000リリースは、一般に、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれることがある。IS-856(TIA-856)は、一般に、CDMA2000 1xEV-DO、高速パケットデータ(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)(登録商標)と、CDMAの他の変形とを含む。TDMAシステムは、Global System for Mobile Communications(GSM)などの無線技術を実装し得る。
【0198】
OFDMAシステムは、Ultra Mobile Broadband(UMB)、Evolved UTRA(E-UTRA)、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)の一部である。LTE、LTE-A、およびLTE-A Proは、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NR、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。本明細書において説明される技法は、本明細書において述べられたシステムおよび無線技術ならびに他のシステムおよび無線技術のために使用され得る。LTE、LTE-A、LTE-A Pro、またはNRシステムの態様が、例として説明されることがあり、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、またはNRの用語が、説明の大部分において使用されることがあるが、本明細書で説明された技法は、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、またはNRの適用例以外に適用可能である。
【0199】
マクロセルは、一般に、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。スモールセルは、マクロセルと比較して低電力の基地局と関連付けられることがあり、スモールセルは、マクロセルと同じまたはマクロセルとは異なる(たとえば、認可、無認可など)周波数帯域において動作することがある。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーすることがあり、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることがある。フェムトセルも、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることがあり、フェムトセルとの関連性を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを提供することがある。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれ得る。eNBは、1つまたは複数(たとえば、2つ、3つ、4つなど)のセルをサポートすることができ、1つまたは複数のコンポーネントキャリアを使用する通信をサポートすることもできる。
【0200】
本明細書で説明したワイヤレス通信システムは、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局は、類似のフレームタイミングを有してよく、異なる基地局からの送信は、時間的にほぼ位置合わせされ得る。非同期動作の場合、基地局は異なるフレームタイミングを有することがあり、異なる基地局からの送信は、時間的に位置合わせされないことがある。本明細書において説明される技法は、同期動作または非同期動作のいずれかに使用されてもよい。
【0201】
本明細書において説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表され得る。たとえば、本説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0202】
本明細書の開示に関して説明する様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0203】
本明細書において説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態が、本開示および添付の特許請求の範囲の範囲内に入る。たとえば、ソフトウェアの性質に起因して、本明細書において説明される機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、異なる物理的位置において機能の部分が実装されるように分散されることを含めて、様々な場所に物理的に位置し得る。
【0204】
コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送もしくは記憶するために使用され得、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータまたは汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る任意の他の非一時的媒体を含むことができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlue-rayディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0205】
特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用される場合、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目のリスト)において使用する「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(たとえば、AおよびBおよびC)を意味するような包括的リストを示す。また、本明細書で使用する「に基づいて」という句は、条件の閉集合を参照するものと解釈されるべきではない。たとえば、「条件Aに基づいて」として説明した例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づき得る。言い換えれば、本明細書で使用される「に基づいて」という句は、「に少なくとも部分的に基づいて」という句と同じように解釈されるべきである。
【0206】
添付の図において、類似の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有してよい。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、ダッシュと、類似の構成要素を区別する第2のラベルとを続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルだけが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベル、または他の後続の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する類似の構成要素のうちのいずれにも適用可能である。
【0207】
添付の図面に関して本明細書に記載する説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得るか、または特許請求の範囲内に入るすべての例を表すものではない。本明細書で使用する「例示的」という用語は、「例、事例、または例示として働くこと」を意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利な」を意味しない。詳細な説明は、説明する技法の理解をもたらすための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実践されてもよい。いくつかの事例では、説明する例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形態で示される。
【0208】
本明細書での説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするように与えられる。本開示の様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されず、本明細書で開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0209】
100 ワイヤレス通信システム
105 基地局
110 地理的カバレージエリア
115 UE
125 通信リンク
130 コアネットワーク
132 バックホールリンク
134 バックホールリンク
140 双方向中継器
200 ワイヤレス通信システム
205 基地局
210 双方向中継器
215 UE
305 基地局
310 双方向中継器
315 UE
320 第1のアンテナアレイ
325 第2のアンテナアレイ
330 低雑音増幅器
335 電力増幅器
340 スプリッタ/合成器
345 スイッチ
350 システムオンチップ(SoC)構成要素
355 二次サブ6GHzチャネル
360 狭帯域モノのインターネットNB-IoT
365 ビームステアリング構成要素
420 第1のアンテナアレイ
425 第2のアンテナアレイ
430 低雑音増幅器
435 電力増幅器
445 DPDTスイッチ
465 ダウンリンク/アップリンク制御
470 利得制御
475 電力増幅器ドライバ
510 双方向中継器
520 第1のアンテナアレイ
525 第2のアンテナアレイ
535 電力増幅器
545 DPDTスイッチ
580 位相シフタ
585 ビーム制御
590 電力増幅器ドライバ
595 利得制御要素
610 双方向中継器
630 低雑音増幅器
635 電力増幅器
645 DPDTスイッチ
665 ダウンリンク/アップリンク制御
680 第2の位相シフタ
685 第1の位相シフタ
687 送信ビーム制御
690 電力増幅器ドライバ
697 合成器
698 RXビーム制御
699 分割器
710 双方向中継器
720 第1のアンテナアレイ
725 第2のアンテナアレイ
730 低雑音増幅器
735 電力増幅器
745 DPDTスイッチ
765 ダウンリンク/アップリンク制御
770 利得制御
775 電力増幅器ドライバ
780 第2の組の位相シフタ
782 ビーム制御
784 ビーム制御
785 位相シフタ
797 合成器/分割器
805 基地局
810 双方向ワイヤレス中継器
815 UE
905 デバイス
910 受信機
915 通信マネージャ
920 送信機
1005 デバイス
1010 受信機
1015 通信マネージャ
1020 第1のアンテナアレイ
1025 第2のアンテナアレイ
1030 スイッチコントローラ
1035 送信機
1105 通信マネージャ
1110 第1のアンテナアレイ
1115 第2のアンテナアレイ
1120 スイッチコントローラ
1125 第1の位相シフト構成要素
1130 第2の位相シフト構成要素
1135 信号合成器
1140 波形分割器
1145 位相シフト構成要素
1205 デバイス
1210 通信マネージャ
1215 I/Oコントローラ
1220 トランシーバ
1225 アンテナ
1230 メモリ
1235 コンピュータ実行可能コード
1240 プロセッサ
1245 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】