(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(54)【発明の名称】乗客輸送車両の一連の電気エネルギー消費量を管理する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20120101AFI20220728BHJP
B60L 1/00 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
G06Q50/06
B60L1/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571749
(86)(22)【出願日】2020-06-03
(85)【翻訳文提出日】2022-02-02
(86)【国際出願番号】 FR2020050947
(87)【国際公開番号】W WO2020245541
(87)【国際公開日】2020-12-10
(32)【優先日】2019-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512011200
【氏名又は名称】フェブレ トランスポール トゥール
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100196601
【氏名又は名称】酒井 祐市
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ オーバン
(72)【発明者】
【氏名】ファブリス ラミド
【テーマコード(参考)】
5H125
5L049
【Fターム(参考)】
5H125AA05
5H125CC04
5H125CD00
5H125EE51
5L049CC06
(57)【要約】
乗客輸送車両の一連(20)の電気エネルギー消費量(10)を管理するための装置は、車両によって所与の時間に消費される電気エネルギーを表す消費量情報の一組を受信するための手段と、受信した消費量情報から全消費量を決定するための手段と、そのサービス状態によって一連の車両の中から選択される車両の一部に対してそれぞれ意図される一連のコマンドを生成するための手段とを備える。コマンドは、車両の少なくとも1つの空調システムの運用を変更し、決定された全消費量の値を予め定義された値に低減させるように生成される。本発明は、鉄道輸送車両、例えば、列車、地下鉄、路面電車、トロリーバスなどの、電気ネットワークによって動力が供給される乗客輸送車両に適用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客輸送車両の一連(20)の前記電気エネルギー消費量を管理するための管理装置であって、前記管理装置(10)は、
前記一連の前記車両(20)によって所与の時間に消費される前記電気エネルギーを表す消費量情報の一組を受信するための受信手段(15)と、
受信される消費量情報の前記一組から、所与の時間に全消費量を決定するための決定手段(11)と、
前記車両の一連(20)の使用状態により前記車両の一連(20)から選択される車両の一部にそれぞれ提供されるコマンドの一連を生成するための生成手段(11)とを備え、前記コマンドは、前記一部の前記車両の少なくとも1つの空調システムの前記運用を変更し、前記決定された全消費量の前記値を予め定義された値に低減させるように生成されることを特徴とする、管理装置。
【請求項2】
前記電気エネルギー消費量の低減のための要求を前記一連の前記車両(20)に送信するための送信手段(15)をさらに備え、前記消費量情報は前記低減要求の前記送信に応じて受信されることを特徴とする、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
車両の前記選択された一部は、消極的に使用され又は積極的に使用されている車両を含むことを特徴とする、請求項1又は2のうちのいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項4】
前記車両の少なくとも1つのキャビンの前記温度に関する情報により前記車両の一部の前記車両を選択するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記選択された車両の一部の中から消極的な使用状態の車両を含む車両の第1グループと積極的な使用状態で少なくとも1つのキャビンの前記温度に関する前記情報が前記設定温度に到達したことを示す車両を含む車両の第2グループとを識別するための識別手段(11)をさらに備えることを特徴とする、請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記生成手段(11)は、前記車両の前記温度と設定温度の間の前記ギャップが予め定義された第1の値を有するような車両の前記第1グループに提供される前記空調システムの前記起動プロファイルの低減のためのコマンドの第1グループと、前記車両の前記温度と設定温度の間の前記ギャップが前記予め定義された第1の値より小さい予め定義された第2の値を有するような車両の前記第2グループに提供される前記空調システムの前記起動プロファイルの低減のためのコマンドの第2グループとを生成するように構成されることを特徴とする、請求項5に記載の管理装置。
【請求項7】
少なくとも1つのキャビンの前記温度に関する前記情報は、前記少なくとも1つのキャビンで測定される温度又は前記少なくとも1つのキャビンで設定温度に到達したことを示すパラメータを含むことを特徴とする、請求項4から6のうちのいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項8】
前記地面に配置されることを特徴とする、請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項9】
乗客輸送車両の一連(20)の前記電気エネルギー消費量を管理するための管理システムであって、前記乗客輸送車両(20)に搭載した空調システムにそれぞれ関連するローカル制御装置と同様に、請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の管理装置も備え、各ローカル制御装置は消費量情報を測定し、前記消費量情報を前記関連した空調システムによって所与の時間に消費される前記電気エネルギーを表す前記管理装置(10)に送信するように構成されることを特徴とする、管理システム。
【請求項10】
乗客輸送車両の一連(20)の前記電気エネルギー消費量を管理するための管理方法であって、管理装置(10)で実施される以下のステップ、
前記一連の前記車両(20)によって所与の時間に消費される前記電気エネルギーを表す消費量情報の一組を受信すること(S2)と、
受信される消費量情報の前記一組から所与の時間に全消費量を決定すること(S3)と、
前記一連の前記車両(20)の使用状態により前記一連の前記車両(20)から選択される車両の一部にそれぞれ提供されるコマンドの一連を生成すること(S61、S62)とを含み、前記コマンドは、前記一部の前記車両の前記空調システムの前記運用を変更し、前記決定された全消費量の値を予め定義された値に低減させるように生成されることを特徴とする、管理方法。
【請求項11】
前記電気エネルギー消費量を低減させるための要求を前記一連の前記車両に送信すること(S1)を含み、消費量情報の前記一組を受信する(S2)前記ステップは、前記低減要求の前記送信(S1)に応じて実施されることを特徴とする、請求項10に記載の管理方法。
【請求項12】
前記車両は消極的に使用されている、又は積極的に使用されている場合、前記一部の前記車両は選択されることを特徴とする、請求項10又は11のうちのいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項13】
前記車両の一部の前記車両は、前記一連の前記車両の少なくとも1つのキャビンの前記温度に関する情報により、さらに選択されることを特徴とする、請求項10から12のうちのいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項14】
前記選択された車両の一部の中から、消極的な使用状態の車両を含む車両の第1グループと、積極的な使用状態で少なくとも1つのキャビンの前記温度に関する前記情報が前記設定温度に到達したことを示す車両を含む車両の第2グループとを識別すること(S41、S42、S5)をさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の管理方法。
【請求項15】
前記生成ステップ(S61、S62)は、前記車両の前記温度と設定温度の間の前記ギャップが予め定義された第1の値を有するような車両の前記第1グループに提供される前記空調システムの前記起動プロファイルの低減のためのコマンドの第1グループと、前記車両の前記温度と設定温度の間の前記ギャップが前記予め定義された第1の値より小さい予め定義された第2の値を有するような車両の前記第2グループに提供される前記空調システムの前記起動プロファイルの低減のためのコマンドの第2グループとの前記生成を含むことを特徴とする、請求項14に記載の管理方法。
【請求項16】
少なくとも1つのキャビンの前記温度に関する前記情報は、前記一連の前記車両(20)の少なくとも1つのキャビンで測定される温度、又は前記一連の前記車両(20)の少なくとも1つのキャビンで設定温度に到達したことを示すパラメータを含むことを特徴とする、請求項13から15のうちのいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項17】
各車両は、少なくとも1つの空調システム及び関連したローカル制御装置を備え、車両の前記一連の前記電力消費量は、請求項10から16のうちのいずれか1項により管理方法を実施する請求項1から8のうちのいずれか1項により管理装置(10)によって管理されることを特徴とする、乗客輸送車両の一連。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両などの乗客輸送車両の一連の電気エネルギー消費量を管理するための装置に関する。
【0002】
本発明は、乗客輸送車両の一連の電気エネルギー消費量を管理する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、例えば、電力ネットワークによって供給される、列車、地下鉄、路面電車、トロリーバスなどの鉄道輸送用の車両の一団に特に適用される。
【0004】
乗客の輸送、及び、特に鉄道輸送は、エネルギー生産センターによって生産され、電力ネットワークによって電力消費者に運ばれる電力の最大の消費者の1つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
理想的には、エネルギー生産センターによって生産される電気エネルギーは、すべての電力消費者によって消費される電気エネルギーに等しくなければならない。この目的を達成するために、エネルギー消費量の予測が、例えば、毎日、特に輸送部門や鉄鋼製造などの主要な電力消費者に対して行われる。予測によると、予測消費量からの消費量の偏差の管理と同様に、エネルギー生産センターによる電気エネルギーの生産も、電力ネットワークを管理する会社によって計画される。
【0006】
乗客の輸送、及び、特に鉄道輸送は電力の最大の消費者の1つであるので、電力ネットワークへの影響を可能な限りうまく制限するために、電気エネルギー消費量の予測を最適化する必要がある。
【0007】
鉄道車両などの乗客輸送車両では、空調システムは、車両推進システムに次いで最も高く電気エネルギーを消費するものの機器である。空調によって消費される電気エネルギーは、特定の時期の季節や天候の変化によって変わりやすいので、車両の全一団の電気エネルギー消費量を予測することは難しい場合がある。車両の一団が予測よりも多くの多量のエネルギーを消費すると、特に、時期が消費ピークになるなど、重要な時期の間に消費が行われると、一団を運用する会社は電力ネットワークを管理する会社からペナルティを受ける。
【0008】
本発明は、乗客の快適さに影響を与えることなく、鉄道車両などの車両の一団によって使用されている電気エネルギーの管理を改善することを対象にする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのために、第1の態様によれば、本発明は、乗客輸送車両の一連の電気エネルギー消費量を管理するための装置に関する。
【0010】
本発明によれば、管理装置は、
一連の車両によって所与の時間に消費される電気エネルギーを表す消費量情報の一組を受信するための受信手段と、
受信した消費量情報の一組から、所与の時間に全消費量を決定するための決定手段と、
車両の一連の使用状態により車両の一連から選択される車両の一部にそれぞれ提供されるコマンドの一連を生成するための生成手段とを備える。コマンドは、一部の車両の少なくとも1つの空調システムの運用を変更し、決定された全消費量の値を予め定義された値に低減させるように生成される。
【0011】
このように、管理装置は、一団のすべての車両の使用状態又はそれらの使用状況を考慮して、すなわち、車両が使用されているか否かを考慮して、一団のすべての車両の空調に対するコマンドの生成を一元化する。また、車両が使用されている場合、それが消極的に使用されているか(乗車している乗客がいない、例えば、駐車モードで待機している)、又は積極的に使用されているか(乗車している乗客がいる)を考慮する。
【0012】
車両は電気的に動力源が与えられているとき、すなわち、車両が電力ネットワークから電気エネルギーを消費しているとき、車両は使用されていると見なされる。搭載システムは、電力ネットワークによって供給される。
【0013】
さらに、車両は電気的に動力源が断たれるとき、車両は使用されていない、すなわち、車両は電気エネルギーを消費していないと見なされる。搭載機器は電力ネットワークによって供給されていない。
【0014】
より具体的には、コマンドは、可能な場合、一団のうちの数台の車両の空調システムの運用を変更し、一団の全電力消費量をリアルタイムに予め定義された値に低減させるように生成される。この予め定義された値は、電力ネットワークを管理する会社によって規定される。
【0015】
生成手段によって生成されるコマンドは、負荷管理に好適な、又は一団の運用に影響を与えることなく、それらの電気エネルギー消費量を低減可能な車両に対応する車両の一部の車両にのみ提供される。
【0016】
既知の方法で、空調システムは、キャビンを加熱するか冷却するかにかかわらず、キャビンの温度を設定温度に維持するように構成される調整手段を備えることに留意されたい。概して、温度センサーはキャビンの温度を測定する。次いで、この測定した温度を設定温度と比較して、比較の結果に応じて、空調システムのアクチュエータを起動又は起動しない。これにより、キャビンを加熱又は冷却することができ、場合によっては、キャビンは設定温度を実現することができる。
【0017】
したがって、空調システムのアクチュエータ(又は接触器)は、アクチュエータの起動周期に対応する期間に亘り継続時間の間起動する。アクチュエータの周期は、アクチュエータの2つの連続した起動トリガーの間で経過した期間として定めることができる。
【0018】
このように、空調システムのアクチュエータのデューティサイクルは、アクチュエータが起動している継続時間として、アクチュエータの起動周期の継続時間の割合として定めることができる。
【0019】
空調システムのアクチュエータが、決定されたデューティサイクルによって起動するとき、アクチュエータは決定された起動プロファイルによって起動すると言われる。
【0020】
したがって、車両の消費量を低減させるように空調システムの運用を変更することは、アクチュエータの起動プロファイルを低減させること、又はアクチュエータの起動のデューティサイクルを低減させることの構成要素となる。実際のところ、アクチュエータが起動する継続時間が短縮する場合、空調システム、ひいては車両の消費量は低減する。
【0021】
このように、車両の乗客の快適さを低減させることなく、車両の一連の消費量を低減させるために、一連の各車両における空調システムのアクチュエータの起動プロファイルは、各車両の使用状態によって、低減又は低減しない。
【0022】
特徴によれば、管理装置は、電気エネルギー消費量の低減のための要求を一連の車両に送信するための送信手段をさらに備え、消費量情報は、低減要求の送信に応じて受信される。
【0023】
このように、管理装置は、例えば、消費量又は負荷管理を低減させるために電気エネルギーの生産及び輸送を管理する会社から電気エネルギー消費者への指示に応じて、電力消費量の低減のための要求を一連の車両に送信する。
【0024】
この要求を受信する一団の車両は、所与の時間に消費量情報を制御装置に送信し、これにより、制御装置は所与の時間に車両の一団の全消費量を決定できる。
【0025】
一実施形態では、消費量情報は、以下に説明するように、一団の車両に搭載された空調システムの一連にそれぞれ関連するローカル制御装置の一連から得られる。
【0026】
より具体的には、管理装置は、各車両の消費量を受信し、各車両の使用状態を知っているので、管理装置は車両の一団の車両ごとの可能な負荷管理を推定し、予め定義された電力消費量の値を実現することができる。制御装置は、それに応じて対応するコマンドを生成する。
【0027】
特徴によれば、車両の一部は消極的に使用されている、又は積極的に使用されている車両を含む。
【0028】
このように、負荷管理に好適な、又は車両の一団の消費量低減に参加できる車両は、使用が消極的である(すなわち、車両が待機して、例えば、駐車中で乗車している乗客がいない)、又は積極的である(すなわち、乗車している乗客がいる)かにかかわらず、使用されている車両である。
【0029】
特徴によれば、管理装置は、車両の少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報によって一部の車両を選択するようにさらに構成される。
【0030】
このように、コマンドが送信される車両は、車両の使用状態に加えて、車両の少なくとも1つのキャビンの温度を考慮して選択される。これにより、乗客の快適さをより満足させることができる。
【0031】
実施形態によれば、少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報は、前記少なくとも1つのキャビンで測定される温度、又は前記少なくとも1つのキャビンで設定温度に到達したことを示すパラメータを含んでもよい。
【0032】
特徴によれば、管理システムは、選択された車両の一部の中から、消極的な使用状態の車両を含む車両の第1グループと、積極的な使用状態で、少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報が、設定温度に到達したことを示す車両を含む車両の第2グループとを識別するための識別手段をさらに備える。
【0033】
特徴によれば、生成手段は、車両の温度と調整温度の間のギャップが予め定義された第1の値を有するような車両の第1グループに提供される空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドの第1グループと、車両の温度と調整温度の間のギャップが予め定義された第1の値より小さい予め定義された第2の値を有するような車両の第2グループに提供される空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドの第2グループを生成するように構成される。
【0034】
このように、積極的に使用されている、すなわち、乗客を輸送する車両のキャビンで調整温度又は設定温度に到達するとき、空調システムのアクチュエータの起動プロファイルは、2、3パーセント単位の程度まで、例えば、5%の程度まで低減する可能性がある。換言すれば、キャビンの温度と低い値の設定温度、例えば、およそ摂氏1度から2度との間のギャップを得るために、起動プロファイルは適度に低減する。
【0035】
さらに、車両が消極的に使用されている場合、すなわち、駐車中又は空の場合、空調システムのアクチュエータの起動プロファイルは、2、3パーセント単位の程度まで、例えば、20%と30%の間で低減する可能性がある。換言すれば、キャビンの温度と高い値の設定温度、例えば、およそ摂氏5度との間のギャップを得るために、起動プロファイルは大幅に低減する。
【0036】
起動プロファイルを低減させることにより、空調システムのアクチュエータの起動周期のデューティサイクルは低減することに留意されたい。
【0037】
このように、一部の車両の電気エネルギー消費量が低減するので、車両の一団の電気エネルギー消費量は低減する。
【0038】
一実施形態によれば、管理装置は地面に配置される。
【0039】
他の実施形態では、管理装置は一連の車両の1つに配置される。
【0040】
管理装置は、一連の車両だけでなく、電気エネルギーの生産及び輸送を管理する会社のサーバーとも通信するための通信手段を備える。
【0041】
第2の態様によれば、本発明は、乗客輸送車両の一連の電気エネルギー消費量を管理するためのシステムに関する。
【0042】
本発明によれば、管理システムは、乗客輸送車両に搭載された空調システムにそれぞれ関連するローカル制御装置と同様に、本発明による管理装置を備える。また、各ローカル制御装置は、消費量情報を測定し、消費量情報を関連する空調システムによって所与の時間に消費される電気エネルギーを表す管理装置に送信するように構成される。
【0043】
ローカル制御装置は、関連した空調システムに結び付いている電気エネルギー消費量を決定し、決定した電気エネルギー消費量を電気エネルギー消費量管理装置に送信する。このように、管理装置は車両に関する消費量情報を受信し、これにより、管理装置は車両の一団の全消費量を決定することができる。
【0044】
第3の態様によれば、本発明は、乗客輸送車両の一連の電気エネルギー消費量を管理するための管理方法に関する。
【0045】
本発明によれば、管理方法は、管理装置で実施される以下のステップ、
一連の車両によって所与の時間に消費される電気エネルギーを表す消費量情報の一組を受信することと、
受信した消費量情報の一組から、所与の時間に全消費量を決定することと、
一連の車両の使用状態により一連の車両から選択される車両の一部にそれぞれ提供されるコマンドの一連を生成することを含む。前記コマンドは、一部の車両の空調システムの運用を変更し、決定された全消費量の値を予め定義された値に低減させるように生成される。
【0046】
生成されたコマンドは一部の車両に提供される。これらの車両は、負荷管理に好適な、又はそれらの電気エネルギー消費量を低減可能な車両を構成する。
【0047】
特徴によれば、管理方法は、電気エネルギー消費量を低減させるための要求を一連の車両に送信することを含む。また、消費量情報の一組を受信するステップは、低減要求の送信に応じて実施される。
【0048】
特徴によれば、車両の選択された一部は、消極的に使用されている、又は積極的に使用されている車両を含む。
【0049】
特徴によれば、車両の一部の車両は、一連の車両の少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報によってさらに選択される。
【0050】
特徴によれば、管理方法は、選択された車両の一部の中から、消極的な使用状態の車両を含む車両の第1グループと、積極的な使用状態で、少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報が設定温度に到達したことを示す車両を含む車両の第2グループとを識別することをさらに含む。
【0051】
特徴によれば、生成ステップは、車両の温度と設定温度の間のギャップが予め定義された第1の値を有するような車両の第1グループに提供される空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドの第1グループと、車両の温度と設定温度の間のギャップが予め定義された第1の値より小さい予め定義された第2の値を有するような車両の第2グループに提供される空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドの第2グループとの生成を含む。
【0052】
第4の態様によれば、本発明は乗客輸送車両の一連に関し、各車両は、少なくとも1つの空調システム及び関連するローカル制御装置を備え、車両の前記一連の電力消費量は、本発明により管理方法を実施する本発明により管理装置によって管理される。
【0053】
電気エネルギー消費量を管理する方法、電気エネルギー消費量を管理するためのシステム、及び乗客輸送車両の一連は、電気エネルギー消費量管理装置に関して前述した特徴及び利点と同様のものを有する。
【0054】
本発明のさらに他の特殊性及び利点は、以下の説明に現れる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
非限定的な例を経て与えられる添付の図面において、
【
図1】一実施形態による電気エネルギー消費量管理装置の使用状況を概略的に示す図である。
【
図2】本発明の実施形態による管理方法のためのステップを示す図である。
【
図3】
図3は、一実施形態による管理装置を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本発明は、電力ネットワークによって供給される乗客輸送車両の分野で、特に鉄道輸送車両で、それらが都市鉄道輸送用の車両、例えば、地下鉄や路面電車など、長距離又は短距離の移動専用であるかどうかにかかわらず、用途を見出す。
【0057】
本発明は、特に、乗客輸送車両の一団又は一連に適用され、各車両は少なくとも1つの空調システムを備える。
【0058】
概して、鉄道型乗客輸送車両には、いくつかの空調システムが装備されている。乗客輸送車両の各キャビンの空気状態は、空調システムによって調整される。例えば、鉄道車両には、各ワゴンに独自の空気状態を調整する空調システムがある。他の例では、同じ空調システムがいくつかの車両の空気状態を調整することができる。
【0059】
簡潔にするために、この文書では、車両の一団の各乗客輸送車両は単一の空調システムを備えていると見なされる。それにもかかわらず、上記に示したように、車両はいくつかの空調システムを備えている可能性がある。例えば、車両はキャビンと同数の空調システムを備えることができる。
【0060】
したがって、以下では、車両の空調システムは、少なくとも1つの車両キャビンに関連する空調システムを示す。さらに、車両の温度は、車両の少なくとも1つのキャビンの温度を示す。
【0061】
図1は、乗客輸送車両の一団又は一連20の電気エネルギー消費量管理装置10の使用状況を表す。
【0062】
示されている実施形態では、電気エネルギー消費量管理装置10は地面に配置される。他の実施形態では、管理装置は、車両の一団の乗客輸送車両に搭載されてもよい。
【0063】
消費量管理装置10は、
図2を参照して以下に説明する電気エネルギー管理方法の実施のために必要な手段を備える1つ又は複数のサーバーを備える。
【0064】
電気エネルギー消費量管理装置10は、一団の乗客輸送車両20と同様に、電力ネットワーク40を管理する会社30のサーバーと通信するための通信手段を備える。
【0065】
特定の状況では、例えば、電力消費者50の一連の電気エネルギー消費量が所与の瞬間の予想よりも大きいとき、電力ネットワーク40を管理する会社30は、電力消費者50に負荷遮断又は負荷管理のための指示を出す。
【0066】
特に、管理会社30は、各電力消費者50に、エネルギー消費量が予め定義された値を有するように指示する。
【0067】
管理会社30からこの指示を受信する電気エネルギー消費量管理装置10は、可能であれば、指示された負荷管理を実施するために、電気エネルギー消費量管理方法を実施する。
【0068】
乗客輸送車両の一団の場合、電力ネットワーク40の管理会社30は、車両の一団20を利用する会社に、一団の消費量を予め定義された消費量の値に低減させるように指示する。
【0069】
一実施形態では、ローカル制御装置は、乗客輸送車両に搭載される。これらのローカル制御装置は、空調システム(図示せず)にそれぞれ関連する。各ローカル制御装置は、関連した空調システムの電力消費量を測定し、電力消費量を管理装置10に送信するように構成される。
【0070】
これらのローカル制御装置は、電気エネルギー消費量を測定するための従来の手段を備えるが、ここでは説明する必要はない。
【0071】
例えば、電気エネルギー消費量は、空調システムのアクチュエータ(又は接触器)の起動サイクルを監視することによって測定される。より具体的には、加熱抵抗器、ファン、又はコンプレッサーなどのアクチュエータによって消費される電力が知られるので、電気エネルギー消費量は、アクチュエータの起動サイクルを監視することによって知られる。例として、30%の起動サイクルで公称電力10kWの加熱抵抗器は、平滑化平均として3kWを消費する。
【0072】
この実施形態では、電気エネルギー消費量管理装置10及びローカル制御装置は、乗客輸送車両の一連20のための電気エネルギー消費量管理システムを形成する。
【0073】
図2は、一実施形態による電気エネルギー消費量管理方法を示す。
【0074】
管理方法は、管理装置10で実施される。管理装置10の実施形態を、
図3を参照して説明する。
【0075】
受信ステップS0で、管理装置10は、電力ネットワーク40を管理する会社30から負荷管理のための指示又は要求を受信すると、送信ステップS1で、管理装置10は一連の車両20に電気エネルギー消費量を低減させる要求を送信する。
【0076】
返答として、受信ステップS2で、管理装置10は、車両20から、一連の車両20によって所与の時間に消費される電気エネルギーを表す消費量情報の一組を受信する。このように、管理装置10は、一連の各車両20の電気消費量を知る。
【0077】
このように、決定ステップS3で、管理装置10は、受信した消費量情報の一組から所与の時間に全消費量を決定することができる。
【0078】
管理装置10は、車両の一団20の全消費量と同様に、指示された負荷管理、換言すれば、電力ネットワーク40を管理する会社30によって指示される予め定義された消費量の値も知っているので、管理装置10は車両の一団からの要求に対して負荷管理を決定する。以下の説明から理解されるように、一団の車両20に指示される負荷管理は、車両20の使用状態に依存する。このように、管理装置10は、生成ステップS61、S62でコマンドの一連を生成する。コマンドの一連は、それらの車両の使用状態によって一連の車両の中から選択される車両の一部にそれぞれ提供される。
【0079】
生成されたコマンドは、一部の車両の空調システムの運用を変更し、決定された全消費量の値を予め定義された消費量の値に低減させるように構成される。
【0080】
管理装置10は、一部に属する車両の空調システムの運用を変更するように要求するだけであることに留意されたい。一部の部分を構成する車両の選択については、以下で説明する。
【0081】
空調システムの運用を変更することにより、空調システムのアクチュエータの起動プロファイル又は起動時間を変更することを意味する。
【0082】
起動プロファイルは低減する、又は起動時間が短縮するとき、消費量は低減する。
【0083】
起動プロファイルが低減すると、車両のキャビンの温度は設定温度に到達しない、又は設定温度に到達する時間はより長くなる可能性があることに留意されたい。
【0084】
さらに、起動プロファイルがより多く低減するほど、キャビンの温度と設定温度の間のギャップはより大きくなる。
【0085】
一実施形態によれば、管理装置10は、一団20のどの車両が積極的であるかをチェックする。換言すれば、一団20の車両ごとに、第1チェックステップS41で、管理装置10は車両が使用されているかどうかをチェックする。特に、この第1検証ステップS41で、車両は電気的に動力源が与えられているかどうかが検証される。
【0086】
車両が電気的に動力源が与えられていない場合、すなわち、使用されていない場合、車両は空調システムの運用を変更するためのコマンドが生成される車両の一部に属していない。
【0087】
車両が電気的に動力源が与えられている場合、換言すれば、使用されている場合、車両は空調システムの運用を変更するためのコマンドが生成される車両の一部に属する。車両のこの一部に属する車両について、第2検証ステップS42は、車両が消極的又は積極的な使用状態にあるかどうかを検証するように、実施される。
【0088】
前述のとおり、乗客輸送車両が駐車している場合、及び/又はそれが乗客を輸送していない場合、乗客輸送車両は消極的に使用されている。乗客輸送車両が乗客を輸送するとき、それは積極的に使用されている。
【0089】
一実施形態では、車両が積極的に使用されている場合、温度を検証するステップS5で、車両の少なくとも1つのキャビンの温度が設定温度に到達したかどうかが検証される。
【0090】
設定温度が、前記少なくとも1つのキャビンが空調システムによって維持されなければならない温度であることに留意されたい。
【0091】
キャビンの温度が設定温度に到達しなかったとき、すなわち、キャビンの温度と設定温度の差が、通常、摂氏2度より大きい、又はより小さいとき、車両は車両の一部から除外される。換言すれば、積極的に使用され、少なくとも1つのキャビンの温度が設定温度に到達しなかった車両は、車両の一部に属していない。このステップにより、乗客の快適さを向上させることができる。
【0092】
要するに、車両の一部は、積極的に使用され、少なくとも1つのキャビンの温度が設定温度又は調整温度に到達した車両と同様に、消極的に使用されている車両も含む。
【0093】
このように、車両の一部の中で、車両の第1グループ及び車両の第2グループは、管理装置10によって識別される。車両の第1グループは、消極的な使用状態にある車両を含み、車両の第2グループは、 積極的な使用状態にある、少なくとも1つのキャビンの温度が設定温度又は調整温度に到達した車両を含む。
【0094】
生成ステップS61、S62で、車両の第1グループの車両に対して生成されるコマンドは、車両の第2グループに対して生成されるコマンドとは異なる。
【0095】
車両のグループを識別するために、換言すれば、一団20の各車両が車両のどのグループに属するかを決定するために、管理装置10は、少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報を車両から受信する。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのキャビンの温度に関するこの情報は、車両の少なくとも1つのキャビンで測定される温度、又は車両の少なくとも1つのキャビンで設定温度に到達したことを示すパラメータを含む可能性がある。
【0096】
一実施形態では、温度に関する情報は、乗客輸送車両20に搭載された空調システムにそれぞれ関連するローカル制御装置から得られる。これらのローカル制御装置は、空調システムの消費量をリアルタイムで測定し、負荷管理要求の受信時に、それに応答して温度に関する情報を送信する。
【0097】
制御装置10は、車両が車両の第1グループ、又は第2グループに属するかどうかをいったん決定すると、制御装置10は、一団20の全消費量を予め定義された消費量の値(この値は、電力ネットワーク40を管理する会社30によって指示される負荷管理に依存する)に低減させるように、生成ステップS61、S62で、空調システムの運用を変更するためのコマンドを生成する。換言すれば、制御装置10は空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドを生成する。
【0098】
コマンドが車両の第1グループの車両に対して生成される場合、すなわち、車両が消極的に使用されている場合、起動プロファイルの低減のためのコマンドは、第2生成ステップS62で、車両の温度と調整温度の間のギャップが予め定義された第1の値を有するように生成される。この予め定義された第1のギャップ値は、比較的高い値、例えば、およそ摂氏5度を有する。
【0099】
特定の場合には、起動プロファイルは、非常に低減するので空調システムは起動しない。
【0100】
コマンドが、車両の第2グループの車両に対して生成される場合、すなわち、車両が積極的に使用されて、車両の前記少なくとも1つのキャビンで設定温度に到達した場合、起動プロファイルの低減のためのコマンドは、車両の温度と調整温度の間のギャップが予め定義された第2の値を有するように、第1生成ステップS61で生成される。予め定義された第2の値は、予め定義された第1の値よりも小さい。
【0101】
この予め定義された第2のギャップ値は、比較的低い値、例えば、およそ摂氏1度から2度である。
【0102】
このように、車両が車両の第1グループに属するとき、コマンドは、起動プロファイルの低減が大きくなるように生成される。これに反して、車両が車両の第2グループに属するとき、コマンドは、起動プロファイルの低減が中程度になるように生成される。
【0103】
特定の場合には、空調システムの運用を変更するために生成されるコマンドにもかかわらず、電力ネットワーク40を管理する会社30によって指示される負荷管理が達成されないことに留意されたい。それにもかかわらず、ほとんどの場合、車両の一団の消費量の低減は得られる。
【0104】
一実施形態では、管理装置10は、電力ネットワーク40を管理する会社30に通知を発行し、会社30に負荷管理手順の成功、及び/又は得られる負荷管理のレベルを通知するように構成される。もちろん、負荷管理が可能でない場合、管理装置10は、電力ネットワーク40を管理する会社30にこのことを通知する。
【0105】
図3は、一実施形態による電気エネルギー消費量を管理するための管理装置10の概略表示である。
【0106】
電気エネルギー消費量を管理するための管理装置10は、例えば、本発明による車両の一団20の消費量を管理する方法を実施するために必要な手段を組み込んだ1つ又は複数のサーバーである。
【0107】
管理装置10は、
図面にCPU(中央演算処理装置として)と示され、1つ又は複数のプロセッサを備えることができる処理装置11と、
不揮発性メモリ12、例えば、ROM(「読み取り専用メモリ」として)、EEPROM(「電気的消去可能な読み取り専用メモリ」として)、又はフラッシュメモリと、
揮発性メモリ13又はRAM(「ランダム・アクセス・メモリ」として)と、
図面にI/Oと示される入力/出力インターフェース14、例えば、画面、キーボード、マウス、又はタッチ・スクリーンやユーザーがグラフィカル・インターフェースを介してシステムとやりとりできるリモート・コントロールなどの別のポインティング・デバイスと、
図面にCOMと示され、ネットワークを介して、電力ネットワーク40を管理する会社30のサーバー及び一団の乗客輸送車両20と通信するように構成される通信インターフェース又は通信手段15とが、接続される通信バス100を備える。
【0108】
一実施形態によれば、管理装置10の通信手段15は、電力ネットワーク40を管理する会社30及び乗客輸送車両からデータを受信するための手段を備える。このデータは、例えば、一連の車両によって消費される電気エネルギーを表す消費量情報、電力ネットワーク40を管理する会社30からの負荷管理に対する要求、又は車両の少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報であってもよい。
【0109】
さらに、管理装置10の通信手段15は、一連の車両に提供される電気エネルギー消費量を低減させるための要求を送信するための送信手段を備える。
【0110】
揮発性メモリ13は、本発明による方法を実施するための命令を含むコンピュータ・プログラムの実行の間に作成され、かつ変更される変数及びパラメータを記録するために構成されるレジスタを備える。不揮発性メモリ12に格納されるプログラムの命令コードは、処理装置CPU110によってそれらが実行されるように、RAMメモリ13にロードされる。
【0111】
不揮発性メモリ12は、例えば、EEPROMタイプの再書き込み可能メモリ、つまり、本発明の意味による記憶媒体を構成することができる、すなわち、管理方法の実施のための命令を含むコンピュータ・プログラムを構成することができるフラッシュメモリである。
【0112】
電気エネルギー消費量管理装置10は、受信される消費量情報の一組から所与の時間に全消費量を決定するために構成される決定手段と、一連の車両20の中から選択される車両の一部にそれぞれ提供されるコマンドの一連を生成するために構成される生成手段とをさらに備える。
【0113】
管理装置10は、一団の車両20の使用状態によって、及び/又は少なくとも1つのキャビンの温度に関する情報によって、一団の車両20の中から車両を選択するための手段をさらに備える。
【0114】
さらに、管理装置10は、選択された車両の一部の中から、消極的な使用状態の車両を含む車両の第1グループと、積極的な使用状態の、少なくとも1つのキャビンの温度が設定温度に到達した車両を含む車両の第2グループとを識別するために構成される識別手段を備える。
【0115】
一実施形態によれば、生成手段は、起動プロファイルを低減させるためのコマンドの第1グループ及び第2グループを生成するように構成される。各グループのコマンドは、コマンドが提供される車両のグループによって生成される。
【0116】
このように、生成手段は、車両の温度と調整温度の間のギャップが予め定義された第1の値を有するような車両の第1グループに提供される空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドの第1グループと、車両の温度と調整温度の間のギャップが予め定義された第1の値よりも小さい予め定義された第2の値を有するような車両の第2グループに提供される空調システムの起動プロファイルの低減のためのコマンドの第2グループとを生成するように構成される。
【0117】
このように、上記の手段のおかげで、管理装置10は、電気エネルギー消費量を管理する方法を実施することができる。この方法を実施することにより、一団の全車両の空調システムを、電力ネットワークを管理する会社から伝えられる負荷管理要求に応じて一団の全電気消費量をリアルタイムで低減させるように、車両の使用状態や使用状況を考慮して制御する。
【国際調査報告】