(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(54)【発明の名称】流体分配デバイス
(51)【国際特許分類】
B65D 83/00 20060101AFI20220728BHJP
B05B 11/00 20060101ALI20220728BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20220728BHJP
B05C 17/10 20060101ALI20220728BHJP
B05B 9/04 20060101ALN20220728BHJP
【FI】
B65D83/00 K
B05B11/00 101N
B05C5/00 101
B05C17/10
B05B9/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506310
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(85)【翻訳文提出日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 EP2020070226
(87)【国際公開番号】W WO2021009324
(87)【国際公開日】2021-01-21
(32)【優先日】2019-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(32)【優先日】2020-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515213881
【氏名又は名称】ジェーベー デヴェロップメント
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125221
【氏名又は名称】水田 愼一
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】ブーレ,ギョーム
【テーマコード(参考)】
3E014
4F033
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PA03
3E014PB03
3E014PC03
3E014PC04
3E014PC07
3E014PC08
3E014PD15
3E014PE01
3E014PE05
3E014PE08
3E014PE14
3E014PE25
4F033RA02
4F033RC15
4F041AB01
4F041BA02
4F041BA32
4F041BA42
4F041CB02
4F041CB44
4F041CB55
4F042FA22
4F042FA28
4F042FA30
4F042FA35
4F042FA43
4F042FA46
(57)【要約】
本発明は流体を分配するための流体分配デバイスに関し、オリフィス(24)、可動壁(4)で少なくとも部分的に画定された、流体を収容するための内容積を有するポケット(2)、流体を収容するためのリザーバ(6)、ポケットプラグ(40)、空洞(122)、および、リザーバ(6)と空洞(122)を接続するリザーバ開口(124)を備えている。ポケットキャップは、デバイスの空洞(122)に挿入することによって取り付けられるように構成されおり、以下のように延在してとりつけられる:-可動壁(4)を通過するところで少なくとも部分的にポケット(2)を通過するか、または、-少なくとも部分的にポケット(2)に沿っている。デバイスは、ポケットキャップ(40)をデバイスの外側からデバイスに挿入するように構成され、空洞(122)に開口するように構成された入口開口を備えている。
【選択図】
図29
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を分配するための流体分配デバイスであって、
- 前記流体を収容するように構成された内容積を有する内ポケット(2
1)を備えているポケット(2)と、
- 押圧表面(26)への押圧力(18)の作用下で変形および/または移動することにより、前記内ポケット(2
1)の前記内容積を減少させるように構成されている可動壁(3)と、
- 前記流体を分配するように構成されているオリフィス(24)と、を備えており、
前記内ポケット(2
1)の前記内容積が、
- 接続壁(7)または底壁(21)と一体のピストン(5)と、
- 前記ピストン(5)を受け入れるように構成されたハウジング(9)であって、その内部における前記ピストン(5)の軸方向移動(11)の間に前記ピストンを案内するように構成されたハウジング(9)と、によって少なくとも部分的に画定されており、
前記ピストンまたは前記ハウジングが、少なくとも部分的に、前記可動壁の少なくとも一部によって形成され、および/または:
- 前記ピストンまたは前記ハウジングが前記押圧表面を形成する壁と直接接触しているか、または
- 前記ピストンまたは前記ハウジングが、少なくとも部分的に、前記押圧表面の少なくとも一部によって形成されている。
【請求項2】
請求項1に記載の流体分配デバイスであって、前記ポケット(2)は、外ポケット(2
2)をさらに備え、前記内ポケット(2
1)は少なくとも部分的に前記外ポケット(2
2)の中にあり、前記内および外ポケット(2
1、2
2)のそれぞれは前記流体を収容するように構成された内容積を有し、前記外ポケット(2
2)の前記内容積は少なくとも部分的に前記可動壁(3)によって画定され、前記可動壁(3)は前記押圧力(18)の作用下で変形および/または移動することにより、前記外ポケット(2
2)の前記内容積を減少させる。
【請求項3】
請求項2に記載の流体分配デバイスであって、前記接続壁(7)および/または前記底壁(21)が、少なくとも部分的に前記外ポケット(2
2)の前記内容積を画定する。
【請求項4】
請求項2または3に記載の流体分配デバイスであって、前記可動壁(3)が、閾値力未満の、押圧力(18)にさらされたとき、前記内ポケット(2
1)と前記外ポケット(2
2)の前記内容積を減少させる、前記ハウジング(9)内における前記ピストン(5)の、前記軸方向移動(11)を止めるように構成されたブレーキ手段(15)を備えている。
【請求項5】
請求項4に記載の流体分配デバイスであって、
- 前記ブレーキ手段(15)は前記ピストン(5)と一体であり、好ましくは前記ピストン(5)の外側に向かって傾斜した少なくとも1つの舌片(17)を含む、および/または
- 前記ブレーキ手段(15)は、前記ピストン(5)の前記ハウジング(9)と一体であり、好ましくは、前記ハウジング(9)の内側に向かって傾斜した少なくとも1つの舌片(17)を備えている。
【請求項6】
請求項2乃至4のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、供給開口(8)を介して外ポケット(2
2)と連絡するリザーバ(6)を備え、前記リザーバ(6)は、前記流体を収容するように構成された内容積を備え、前記内容積は、少なくとも部分的に変形可能なケーシング(56)によって画定されている。
【請求項7】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記流体分配デバイスは、第1ルートと第2ルートとを備える経路に従って前記流体を案内するように構成され、
- 前記第1ルートは、
o 前記外ポケット(2
2)の内容積を前記内ポケット(2
1)の内側に接続する少なくとも1つの接続孔(13)を介して、前記外ポケット(2
2)の内側から前記内ポケット(2
1)の内側に通じ、
- 前記第2ルートは、前記内ポケット(2
1)の内側から前記オリフィス(24)に通じている。
【請求項8】
請求項7に記載の流体分配デバイスであって、前記流体分配デバイスは、前記可動壁(3)における前記閾値力よりも大きな前記押圧力(18)のそれぞれ毎に、および/または前記内ポケット(2
1)と前記外ポケット(2
2)の前記内容積の減少のそれぞれ毎に、前記接続孔(13)が閉じられて、前記流体が前記第2ルートに沿って案内されるように構成されている。
【請求項9】
請求項7乃至8のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記流体分配デバイスは、前記閾値力よりも大きい前記押圧力(18)のそれぞれの終了後に、および/または前記内ポケット(2
1)と前記外ポケット(2
2)の前記内容積の増加のそれぞれ毎に、接続孔(13)が開けられて、前記流体が前記第1ルートに沿って案内されるように構成されている。
【請求項10】
請求項7乃至9のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記接続孔(13)は:
- 前記ピストン(5)の一端と前記ピストン(5)の前記ハウジング(9)の一端との間における接続部(19)に形成されている、および/または
- 前記ピストン(5)の前記ハウジング(9)にある穴(23)を含んでいる。
【請求項11】
請求項7乃至10のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記接続孔(13)は、
- 前記ピストン(5)が動いて前記ポケット(2)の前記内容積を減少させると閉じ、
- 前記ピストン(5)が動いて前記ポケット(2)の前記内容積を増加させると開く、ように構成されている。
【請求項12】
請求項1に記載の流体分配デバイスであって、前記内ポケット(2
1)は少なくとも部分的に前記外ポケット(2
2)に配置され、前記内ポケット(2
1)は前記流体を収容するように構成された内容積を有し、前記外ポケット(2
2)は前記流体を収容するようには構成されていない内容積を有し、前記外ポケット(2
2)の前記内容積は前記可動壁(3)によって少なくとも部分的に画定されており、前記可動壁(3)は前記押圧力(18)の作用下で変形および/または移動することによって前記外ポケット(2
2)の前記内容積を減少させるように構成され、前記流体分配デバイスは前記リザーバ(6)および/または前記ピストン(5)の内部から前記内ポケット(2
1)の前記内部に、前記外ポケット(2
2)の前記内部を通過することなく直接通過するルートを備える経路に従って前記流体を案内するように構成されている。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記流体を前記内側ポケット(2
1)から前記オリフィス(24)に導くように構成された分配チャネル(20)をさらに備えている。
【請求項14】
請求項13に記載の流体分配デバイスであって、前記流体分配デバイスは、前記分配チャネル(20)に構成され、前記流体を前記内側ポケット(2
1)から前記オリフィス(24)に導くように構成された分配弁(28)を備えている。
【請求項15】
請求項14に記載の流体分配デバイスであって、
- 前記分配弁(28)、
- 異なる別々の流体流を受け取り、前記オリフィス(24)において、それらをスプレーの形で混合するように構成されたミキサ(25)、をさらに備え、前記分配弁(28)の一端は、前記異なる別々の流体流を前記ミキサ(25)に導くように構成された異なるチャネルを形成するようにミキサ(25)沈み込む構成とされたロッド(27)と一体である。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記可動壁(3)が変形可能壁を含むかまたは変形可能壁である。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記可動壁(3)が前記接続壁(7)を含んでいる。
【請求項18】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記可動壁(3)が接続壁(7)から分離されている。
【請求項19】
請求項18に記載の流体分配デバイスであって、前記可動壁(3)が剛性壁を含むかまたは剛性壁である。
【請求項20】
請求項19に記載の流体分配デバイスであって、前記リザーバ(6)の前記変形可能なケーシング(56)が、軸の周りに連続する半径方向の波形(56
2)を含む。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記可動壁(3)が、閾値力よりも小さい、押圧力(18)にさらされたとき、前記内ポケット(2
1)の前記内容積を減少させる前記ハウジング(9)内における前記ピストン(5)の軸方向移動(11)を止めるように構成されたブレーキ手段(15)をさらに備え、前記ブレーキ手段(15)は、好ましくは、
- 前記ピストン(5)の外側および/または前記ハウジング(9)の内側に配置されたラグまたはタブを備え、このラグまたはタブは、前記ハウジング(9)の内側および/または前記ピストン(5)の外側のそれぞれの表面によって、摩擦またはブロックされるように構成され、および/または
- 前記ハウジング(9)の外側および/または前記ハウジング(9)の周りに配置された壁(303)の内側に配置されたラグまたはタブを備え、このラグまたはタブは、前記壁(303)の内側および/または前記ハウジング(9)の外側のそれぞれの表面によって、摩擦またはブロックされるように構成されている。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記内ポケット(2
1)は、前記流体分配デバイスの外面の下、前記外面から10 mm未満に位置している。
【請求項23】
請求項6に依存すると見なされる前述の請求項のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、押圧力(18)の作用が、前記オリフィスを通しての産物の横方向への流出および前記リザーバまたは前記リザーバのすぐ近くに向けての前記可動壁(3)の変位を可能にする。
【請求項24】
請求項6に依存すると見なされる前述の請求項のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記ハウジング(9)に対する前記ピストン(5)の前記軸方向移動(11)の前記方向に垂直な平面において、前記内ポケット(2
1)は、前記外ポケット(2
2)の断面、および/または前記流体分配デバイスの外側から前記押圧力(18)を受けるように構成された前記押圧表面(26)の面積、および/または前記リザーバ(6)の断面、よりも小さい断面を有している。
【請求項25】
請求項1乃至24のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記ポケット(2)は、
- 前記流体分配デバイスの外側から前記押圧力(18)を受けるように構成された前記押圧表面(26)の真下、または
- 前記流体分配デバイスの外側から前記押圧力(18)を受けるように構成された前記押圧表面(26)と、弁を備えたチャネルと、によって構成されるアセンブリの真下、に配置されている。
【請求項26】
請求項1乃至25のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記ピストン(5)をそのハウジング(9)から持ち上げるように構成された、好ましくは非金属の、戻り手段(307)を備えている。
【請求項27】
請求項1乃至26のいずれか一項に記載の流体分配デバイスであって、前記ハウジング(9)の内部の領域(S2)が、前記流体分配デバイスの外側から前記押圧力(18)を受けるように構成された前記押圧表面(26)の前記領域(S1)に関して少なくとも2つに分割されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を分配するための流体分配デバイスに関する。
そのようなデバイスは、ユーザが流体を分配することを可能にする。本発明の分野は、より具体的には、例えば製薬または化粧品または農産食品産業のための、液体、ゲルまたはクリームなどの産物を分配する分野である。
【背景技術】
【0002】
例えば文書WO2015/155318によって開示されているような、流体分配デバイスが知られている。
この分野において、製造業者は、コンパクト性、使用、人間工学、製造、リロード、プライミング、衛生、および/またはその流体分配デバイスのリサイクル性の改善および/または簡素化をするため、恒久的に努力をしている。
本発明の目的は、これらの問題の少なくとも1つを解決することにある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、本発明は、流体を分配するためのデバイスが、以下を備えることによって、前述の目的の少なくとも1つを達成することができる:
- ポケット、これは流体を収容するように構成された内容積を有し、内容積が変形可能壁4によって少なくとも部分的に画定されている、
- リザーバ、これは流体を収容するように構成された内部ケーシングを有する、
- 供給開口、これはリザーバの内容積をポケットの内容積に接続する、
- 分配ヘッド、これはポケットの変形可能壁に固定されており、その分配ヘッドはリザーバに対する異なる複数の可能なポジションで変形可能壁に担持されており、その可能なポジションには少なくとも次がある、
* 安定ポジション、これはヘッドに外力が行使されてない状態、および
* 傾斜ポジション、これは変形可能壁を変形させ、安定ポジションよりもポケットの内容積を減少させるように、ヘッドに外力が行使されている間、前記安定ポジションに対して傾斜角をなす状態。
本発明に係るデバイスは、さらに、以下を備えてもよい。
- 分配チャネル、これは好ましくは分配ヘッド内に配置され、そして、流体を分配方向に、ポケットの内容積からオリフィスに向けて導くように構成されており、前記オリフィスは分配ヘッドの一端に構成されている、
- 分配開口、これはポケットの内容積を分配チャネルに接続する。
【0004】
分配ヘッドは、好ましくは、分配開口を分配ヘッドの一端に接続する長手方向、および/または分配開口をオリフィスおよび/または後述して定義される表面に接続する方向に、少なくとも10mmの長さにわたって、長手方向に延在している。
本発明に係るデバイスの分配ヘッドは、少なくとも20mm、好ましくは少なくとも30mm、理想的には少なくとも40mmの長さにわたって長手方向に延在してもよい。
【0005】
本発明に係るデバイスの分配ヘッドは、長手方向に沿って長手方向に延在する真っ直ぐな部分であってもよい。
分配ヘッドは、幅(長手方向に垂直)よりも長くてもよい(長手方向に沿って)。
【0006】
好ましくは、分配ヘッドは、その安定ポジションを除く様々な可能な傾斜ポジションについて、前記安定ポジションに対し、傾斜角が少なくとも15°、またはさらには20度(°)、好ましくは少なくとも30度、またはさらには少なくとも45度、傾斜したときに、最大傾斜のポジションに到達するように構成されてもよく、前記最大傾斜斜のポジションは、ポケットの内容積を、減少させるように構成されてもよい。
【0007】
好ましくは、分配ヘッドは、安定ポジションにおける分配ヘッドの長手方向に、好ましくは直交する外力18を、デバイスの外側から受けるように構成された接触表面を備えてもよい。
【0008】
発明に係るデバイスの接触表面は、少なくとも10mm2、好ましくは少なくとも30mm2、好ましくは少なくとも60mm2、より好ましくは少なくとも100mm2であってもよい。
分配ヘッドは、接触表面に対し反対側に傾斜するように構成されてもよい。
【0009】
好ましくは、分配ヘッドの安定ポジションにおいて、接触表面26は、(15mm未満の幅にわたり、かつ、少なくとも30mm2、好ましくは少なくとも60mm2、好ましくは少なくとも100mm2以上の領域にわたって)-45°から45°の間(好ましくは-30°から30°の間、より好ましくは-20°から20°の間)の角度を、分配チャネルがポケットからオリフィスに向けて延在する方向に対し、すなわちポケットと分配チャネルの間の接続部において、形成する。
【0010】
分配ヘッドは、長手方向に沿って、長手方向に延在する真っ直ぐな部分であってもよい。
この場合、分配ヘッドおよびリザーバは、ヘッドがその安定ポジションにあるときに、長手方向に沿って長手方向に延在してもよい。言い換えれば、分配ヘッドおよびリザーバは、本発明に係るデバイスの同じ方向に延在してもよい。
【0011】
好ましくは、分配ヘッドは、分配チャネルに配置された分配弁を備えてもよく、これは、開状態では、分配チャネルからオリフィスへの流体の通過を可能にし、閉状態では、それを許可しない。
【0012】
この場合、本発明に係るデバイス(および特に分配弁)は、傾斜角が安定ポジションに対して5°未満、好ましくは2°未満である限り、その閉状態に留まるように構成してもよい。
【0013】
分配ヘッドは、次の2つの分離可能な部品を備えてもよい。
- 分配弁が配置されている上部品、および、
- ポケットに固定され、滴下防止デバイスを備えている下部品。
滴下防止デバイスは、これらの2つの部品の接続部に配置され、分配チャネル内に弁体を備えており、それは、
- これらの2つの部品が組み立てられると開いて、流体がオリフィスに通過できるように構成され、そして、
- これらの2つの部品が分離されると閉じて、この下部品からデバイスの外部への流体の流出を防ぐように構成されている。
【0014】
分配弁は、滴下防止デバイスの弁体をその開状態に、すなわちヘッドの2つの部分が組み立てられたときにオリフィスに向かって流体が通過できる状態に、維持するように構成された部分を備えてもよい。分配弁の前記部分は、分配弁の一端であってもよく、好ましくは三角形または先細りの形状である。
【0015】
好ましくは、変形可能壁は、軸の周りの非対称性を備えてもよく、その結果、ポケットは、好ましい傾斜方向への分配ヘッドの傾斜を促進するように、および/または、ある方向への分配に必要な操作力を低減するように構成され、前記好ましい方向は、接触表面および/またはオリフィスに向き合っていることが好ましい。
【0016】
本発明に係るデバイスは、ポケットをリザーバにねじ込むための手段をさらに備えてもよい。
別の実施形態において、本発明に係るデバイスのポケットおよびリザーバは、単一の部品を形成するように互いに一体であってもよく、前記部品は、ブロー成形によって得られてもよい。
【0017】
他の実施形態において、ポケットは、リザーバにはめ込むように構成されたエンドピースを備えてもよい。
エンドピ-スの端は、供給開口を形成してもよい。
エンドピ-スは、ポケットをリザーバに固定するために、リザーバに押し込まれてもよい。
【0018】
この場合、リザーバは、供給開口のところに配置された封止スカートを備えてもよく、前記スカートは、蓋を備えており、それは、好ましくは単一材料製であり、ポケットの端がリザーバに押し込まれていない限り、例えば、ポケットの端がリザーバにはめ込まれおよび/またはねじ込まれていない限り、リザーバに収容された流体のポケットへの流れを止めるように構成される。
【0019】
好ましくは、エンドピースは、蓋を貫通するように構成されてもよい。エンドピースは、少なくとも8mmの長さ(好ましくは縦方向)であってもよい。
本発明に係るデバイスは、供給弁を備えてもよく、それは、供給開口のところに配置され、開状態では、リザーバに収容されている流体のポケットに向けての通過を可能とし、閉状態では、その通過を許可しない。
この場合、リザーバは、供給弁の各開状態の後に、その内容積を減らすように構成してもよい。
【0020】
リザーバは、以下を備える部品を備えてもよい。
- 供給弁、これは供給弁座に収容されたおり、前記供給弁は、ポケットの内容積とリザーバの内容積との間の接続部に配置されている、および/または
- 支持体および/またはキャップ、これは、好ましくは分配弁座に収容された蓋を備えており、前記支持体および/またはキャップは、ポケットの内容積と分配チャネルとの間の接続部に構成されている、および/または
- 接続要素、これは、供給弁と、サポートおよび/またはキャップおよび/または分配弁と、を接続する要素であり、前記接続要素は、好ましくは、ポケットの変形中に変形または破損するように構成されている。本発明のこの態様は、分配ヘッドおよび/またはその傾斜とは無関係に、そのように主張することができる。
【0021】
この部品は、ポケットを通しての供給弁の取り付けを可能にする。
接続要素は、本発明に係るデバイスを組み立てた後、可撓性または破壊可能であってもよい。
分配ヘッドは、分配弁座に収容されたキャップの蓋を穿孔するように構成された穿孔器を備えていてもよい。
【0022】
一実施形態において、本発明に係るデバイスのポケットの変形可能壁は、ベローズを備えてもよく、デバイスは、ベローズの任意の傾斜ポジションの間のベローズの側面の1つの伸長を制限および/または防止するように構成されたロック手段を備えてもよい。
ロック手段は、剛性ケースであってもよく、および/またはそれを備えてもよい。
【0023】
分配ヘッドは、下記動作のために構成されたプッシャを備えてもよい。
- ポケットの保持面、好ましくはベローズの保持面を押し付ける、および
- 前記保持面を分配ヘッドに対して固定したままに保持する。
保持面は、平坦および/または剛性にしてもよい。
【0024】
ロック手段がプッシャを押してもよく、前記プッシャ自体が保持面を押してもよい。
プッシャと保持面は、リザーバを含むハウジングに、ロック手段をクランプすることによって、組み込まれたままにしてもよい。
支持面は、剛性であってもよい。
【0025】
本発明に係るデバイスは、ポケットを分配ヘッドにねじ込むための手段を備えてもよい。
ポケットの変形可能壁は、脆弱ゾーンおよび/または結合部を備え、これらは、接触表面に外力が加わってない場合に、分配ヘッドの、少なくとも1つの傾斜ポジション(ポケットを出る流体の量を決めて、投与を可能にする、好ましい角度を有して)であって、傾斜しているが好ましくは安定しているポジションを可能にするように構成されていてもよい。
【0026】
リザーバは、リザーバの内容積を少なくとも部分的に画定する変形可能ケーシングを備えていてもよく、前記変形可能ケーシングは、放射状に連続する波形を備えていてもよい。
【0027】
本発明の第2の態様によれば、本発明は、流体を分配するためのデバイスが、以下を備えることによって、前述の目的の少なくとも1つを達成することができる:
- ポケット、これは内ポケットを備え、前記内ポケットが、流体を収容するように構成された内容積を有している、
- 可動壁、これは好ましくは押圧表面に、加えられる押圧力の作用下で、内ポケットの内容積を、変形および/または移動によって、減少させるように構成されている、
- オリフィス、これは流体を分配するように構成されている、
ここにおいて、内ポケットの内容積は、少なくとも部分的に以下によって画定されている:
- ピストン、これは接続壁または底壁と一体である、
- ハウジング、これはピストンのハウジングであり、ピストンを収容し、ハウジング内の前記ピストンの軸方向移動の間にピストンを案内するように構成されている。
【0028】
本発明の第2の態様において、
- ピストンまたはハウジングは、可動壁の少なくとも一部によって少なくとも部分的に形成されていてもよく、および/または
o ピストンまたはハウジングは、押圧表面を形成する壁と直接接触していてもよく、または
o ピストンまたはハウジングは、押圧表面の少なくとも一部によって少なくとも部分的に形成されていてもよい。
【0029】
本発明の第2の態様によれば、本発明は、好ましくは流体を分配するためのデバイスが、以下を備えることによって、前述の目的の少なくとも1つを達成することができる:
- ポケット、これは内ポケットと外ポケットを備え、前記内ポケットは、少なくとも部分的に外ポケット内に配置され、前記内ポケットと外ポケットは、それぞれ、流体を収容するように構成された内容積を有し、外ポケットの内容積は、可動壁によって少なくとも部分的に画定され、前記可動壁は、押圧力の作用下で、内ポケットの内容積および外ポケットの内容積を、変形および/または移動によって、減少させるように構成されている、
- オリフィス、これは流体を分配するように構成されている。
【0030】
内ポケットの内容積は、好ましくは、少なくとも部分的に以下によって画定されている:
- ピストン、これは外ポケットの内容積を少なくとも部分的に画定する接続壁と一体である、
- ハウジング、これはピストンのハウジングであり、ピストンを収容し、ハウジング内の前記ピストンの軸方向移動の間にピストンを案内するように構成されている。
【0031】
本発明に係るデバイスは、以下のルートを備える経路に従って流体を案内するように構成されている:
- 第1ルート:
oこれは外ポケットの内側から、内ポケット(好ましくはピストン)の内側に、外ポケットの内容積を内ポケット(好ましくはピストン)の内側に接続する少なくとも1つの接続孔を介して通過ぢている、および
- 第2ルート、これは内ポケット(好ましくはピストン)の内側から、オリフィス24に至る。
【0032】
本発明に係るデバイスは、ブレーキ手段を備えてもよく、それは、可動壁が、閾値力よりも小さい、押圧力を受けたときに、内ポケットと外ポケットの内容積を減少させるハウジング内におけるピストンの軸方向移動を止めるように構成されている。
【0033】
この場合:
- ブレーキ手段は、ピストンと一体であってもよく、好ましくは、ピストンの外側に向かって傾斜した少なくとも1つの舌片を備えていてもよく、および/または
- ブレーキ手段は、ピストンのハウジングと一体であり、好ましくは、ハウジングの内側に向かって傾斜した少なくとも1つの舌片を備えていてもよい。
【0034】
本発明に係るデバイスは、可動壁における、閾値力よりも大きい各押圧力毎に、および/または、内ポケットおよび外ポケットの内容積の各減少毎に、接続孔が閉じられ、第2ルートに沿って流体を案内するように、構成されていてもよい。
【0035】
本発明に係るデバイスは、閾値力よりも大きい各押圧力の終了後毎に、およびまたは内ポケットおよび外ポケットの内容積の各増加毎に、接続孔が開かれ、第1ルートに沿って流体を案内するように、構成されていてもよい。
【0036】
接続孔は:
- ピストンの一端とピストンのハウジングの一端との間の接続部に形成してもよく、および/または
- ピストンのハウジングに配置された穴を備えていてもよい。
接続孔は、好ましくは、
- ピストンの移動中に閉じてポケットの内容積を減らし、
- ピストンの移動中に開いてポケットの内容積を増加させる、ように構成されていてもよい。
【0037】
本発明に係るデバイスは、流体を内側ポケットからオリフィスに向けて導くように構成された分配チャネルを備えてもよい。
この場合、本発明に係るデバイスは、分配チャネルに配置され、流体を内側ポケットからオリフィスに導くように構成された分配弁を備えてもよい。
【0038】
本発明に係るデバイスはまた、
- 分配弁、および
- 異なる別個の流体の流れを受け取り、それらをオリフィスで噴霧状に混合するように構成されたミキサ、を備えていてもよい。
【0039】
分配弁の一端は、流体の異なる別々の流れをミキサに導くように構成された異なるチャネルを形成するため、ミキサに挿入されるように構成されたロッドと一体であってもよい。
【0040】
可動壁は、変形可能な壁であってもよい。
可動壁は、接続壁を備えていてもよい。
可動壁は、接続壁から分離されてもよい。
可動壁は、剛性であってもよい。
【0041】
本発明に係るデバイスは、供給開口を介して外側ポケットと連絡するリザーバを備えていてもよく、前記リザーバは、流体を収容するように構成された内容積を備え、前記内容積は、少なくとも部分的に変形可能ケーシングによって画定される。
リザーバの変形可能ケーシングは、軸の周りの連続する放射状の波形を備えていてもよい。
【0042】
本発明に係るデバイスは、外ポケットをさらに備えていてもよく、前記内ポケットは、少なくとも部分的に外ポケット内に配置され、内ポケットは、流体を収容するように構成された内容積を有し、外ポケットは、流体を収容するように構成されない内容積を有し、外ポケットの前記内容積は、可動壁によって少なくとも部分的に画定されており、前記可動壁は、押圧力の作用下で、変形および/または移動することにより、外ポケットの内容積を減少させるように構成されており、デバイスは、直接通過するルートを備える経路に従って、リザーバおよび/またはピストンの内側から内ポケットの内側に、外ポケットの内部を通過することなく、流体を案内するように構成されている。
【0043】
本発明に係るデバイスは、可動壁が、閾値力よりも小さい、押圧力にさらされたときに、内ポケットの内容積を減少させるハウジング内のピストンの軸方向移動を止めるように構成されたブレーキ手段をさらに備えてもよく、ブレーキ手段は、好ましくは、以下を備える:
- ラグまたは舌片、これはピストンの外側および/またはハウジングの内側に配置され、このラグまたは舌片は、ハウジングの内側および/またはピストンの外側のそれぞれの表面によって摩擦またはブロックされるように構成され、および/または
- ラグまたは舌片、これはハウジングの外側および/またはハウジングの周りに配置された壁の内側に配置され、このラグまたは舌片は、壁の内側および/またはハウジングの外側のそれぞれの表面によって摩擦またはブロックされるように構成されている。
【0044】
内ポケットは、好ましくは、デバイスの外面下にあり、その外面から10mm未満、下にある。
押圧力の作用が、好ましくは、オリフィスを通して産物の横方向への流出、およびリザーバまたはリザーバのすぐ近くに向けての可動壁の変位、を可能にする。
【0045】
ハウジングに対するピストンの軸方向移動の方向に垂直な平面において、内ポケットは、好ましくは、外ポケットの断面、および/または、デバイスの外側から押圧力を受けるように構成された押圧表面の面積、および/または、リザーバの断面、よりも小さい断面を有する。
【0046】
ポケットは、
- デバイスの外側から押圧力を受け取るように構成された押圧表面の真下、または
- デバイスの外側から押圧力を受け取るように構成された押圧表面と、弁を備えたチャネルとで構成される組み立て体の真下、に配置されている。
【0047】
本発明に係るデバイスは、ピストンをそのハウジングから引き出すように構成された、非金属の戻り手段を備えていてもよい。
ハウジングの内部断面の面積は、デバイスの外側から押圧力を受け取るように構成された押圧表面の面積に対して、少なくとも2つに分割されてもよい。
【0048】
本発明の第3の態様によれば、本発明は、流体を分配するためのデバイスが、以下を備えることによって、前述の目的の少なくとも1つを達成することができる:
- オリフィス、
- ポケット、これは流体を収容するための内容積を有し、内容積は、可動壁によって少なくとも部分的に画定されている、
- リザーバ、これは流体を収容するように構成されている、
- ポケットキャップ、
- 空洞、
- リザーバ開口、これはリザーバと空洞との間の接続部を形成する。
【0049】
ポケットキャップは、好ましくは、デバイスの空洞に挿入することによって取り付けられるように構成されており、以下のように延在して、取り付けられる:
- 好ましくは、リザーバからオリフィスまで、可動壁を通過するところで少なくとも部分的にポケットを通過する、または
- 少なくとも部分的にポケットに沿っている。
【0050】
デバイスは、好ましくは、入口開口を備えており、それは、ポケットキャップをデバイスの外側からデバイスに挿入するように構成され、また、空洞に開口するように構成されている。
ポケットキャップは、分配弁が挿入される内容積を備えていてもよく、その分配弁は、開状態では、ポケットの内容積からオリフィスへの流体の通過を可能にし、閉状態では、それを可能にしない。
【0051】
ポケットキャップの内容積は、好ましくは、リザーバをオリフィスに接続する。
ポケットキャップの内容積は、好ましくは、少なくとも1cm3、または3cm3、さらには5cm3の容積を有する。
【0052】
ポケットキャップは、好ましくは、以下を備えていてもよい:供給弁、これは、開状態において、リザーバからポケットの内容積への流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない、および/または、分配弁、これは、開状態において、ポケットの内容積からオリフィスへの流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない。
【0053】
好ましくは、分配弁および供給弁は、一体で、単一部品であってもよい。
好ましくは、ポケットキャップは、供給弁および分配弁を収容するように構成されたハウジングを備えていてもよい。
【0054】
ポケットキャップは、ヘッドリザーバと呼ばれる内容積を備えていてもよく、それは、一方の側でリザーバ開口に開き、他方の側で、ヘッドリザーバをポケットの内容積に接続する供給開口に開くように、構成されている。
【0055】
ヘッドリザーバの内容積は、少なくとも1cm3、または少なくとも3cm3、あるいは少なくとも5cm3であってもよく、および/または空気または分配される流体を含んでいてもよい。
【0056】
デバイスは、供給弁を備えていてもよく、それは、開状態において、流体がリザーバからポケットの内容積に流れることを可能にし、閉状態において、それを可能にしない、供給弁は、ポケットキャップ内に配置されてもよく、それは、開状態において、供給開口を開き、閉状態において、供給開口を閉じる。
【0057】
ポケットキャップは、リザーバ開口に挿入されてヘッドリザーバを少なくとも部分的に画定する、ポケットキャップの壁が、好ましくはねじ込みの終わりに、ポケットとリザーバの内容積の間に、および/またはポケットとヘッドリザーバの内容積の間に、封止接続部を形成するように、空洞に取り付けられてもよい。
【0058】
ヘッドキャップは、好ましくは分配チャネルが配置され、ヘッドリザーバとは別に、ポケットの内容積からオリフィスに向かって流体を導くように構成された第2の部分をさらに備えていてもよい。
【0059】
第2の部分は、開状態ではポケットの内容積からオリフィスへの流体の通過を可能にし、閉状態では通過させない、分配弁を備えていてもよい。
【0060】
デバイスは、以下のルートを含む経路に沿って流体を案内するように構成されていてもよい:
- リザーバからリザーバ開口を通ってヘッドリザーバに至る第1ルート、次いで
- ヘッドリザーバから供給開口を介してポケットの内容積に至る第2ルート、次いで
- ポケットキャップの第2の部分を介してポケットの内容積をオリフィスに接続する第3ルート。
【0061】
デバイスは、ポケットの可動壁への押圧力の各終わり毎に、および/またはポケットの内容積の各増加毎に、第1および第2ルートに沿って流体を案内するように構成されていてもよい。
【0062】
デバイスは、ポケットの可動壁への各押圧力毎に、および/またはポケットの内容積の各減少毎に、第3のルートに沿って、流体を案内するように構成されていてもよく、前記供給開口は、弁によって閉じられてもよい。
【0063】
リザーバは、リザーバの流体が空になるにつれて、ヘッドリザーバに挿入されるように構成された、少なくとも1つの可撓性壁を備えていてもよい。
ポケットキャップは、ポケットキャップを、ねじ込みによって、空洞を画定する壁に固定するように構成された固定手段を備えていてもよい。
【0064】
固定手段は、ポケットキャップの緩みを防止するように構成された、空洞に対する、ポケットキャップのロック解除防止システムを備えていてもよい。
【0065】
リザーバ、空洞、およびポケットは、単一の部品を形成するように一体であってもよい。
リザーバ、空洞、およびポケットは、ポケットの可動壁を除いて、単一の部品を形成するように一体であってもよい。
【0066】
ポケットの可動壁は、空洞とリザーバとによって形成される単一の部品として、溶接によって組み立てられてもよい。
リザーバと空洞は、ポリマ注入または3D印刷によって作成してもよい。
【0067】
リザーバは、第1伸長軸を中心とする長手方向に延在してもよく、
ポケットは、第2伸長軸を中心とする長手方向に延在してもよく、および/または、ポケットキャップは、第3伸長軸を中心とする長手方向に延在してよく、
第1伸長軸は、第2軸および/または第3軸に対してオフセットしていてもよい。
【0068】
第1伸長軸および/または第2伸長軸および/または第3伸長軸は相互に平行であってもよい。
ポケットキャップは、伸長方向に延在してもよく、伸長方向に平行な挿入方向から空洞に挿入することによって取り付けられるように構成されていてもよく、入口開口およびリザーバ開口は、伸長方向に整列している。
【0069】
空洞は、リザーバの容量を横方向に増加させるように構成された変形可能な壁を備えてもよい。
キャップは、ベントを備えてもよい。
キャップは、底壁内をスライドするように構成してもよく、および/または可撓性または破損可能な部品を備えてもよい。
【0070】
本発明の第4の態様によれば、本発明は、流体を分配するためのデバイスが、以下を備えることによって、前述の目的の少なくとも1つを達成することができる:
- オリフィス、
- ポケット、これは、流体を収容するための内容積を有し、ポケットの内容積は、可動壁によって少なくとも部分的に画定されている、
- リザーバ、これは、流体を収容するように構成され、ポケットに向いた上部開口および下部開口の2つの開口を備え、リザーバは、好ましくは流体がリザーバを出るときにその内容積を減少させるように構成されている、
- 分配弁、これは、開状態において、ポケットからオリフィスへの流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない、
- 供給弁、これは、開状態において、リザーバに含まれる流体がポケットに向かって通過することを可能にし、閉状態において、それを可能にしない、
前記下部開口は、流体の通過、好ましくは流体を輸送するカニューレ(または充填ロッド)の通過を可能にするように構成されており、これにより、リザーバは、少なくとも供給弁まで少なくとも部分的に充填され、流体が供給弁と接触するようにされ、そして好ましくは、少なくとも部分的にポケット内の容積も流体で満たされる。
【0071】
リザーバは、可動ピストンによって少なくとも部分的に画定されており、このピストンは、流体がリザーバから出るときにリザーバの内容積を減少させて移動するように構成され、このピストンは、下部開口を備えており、下部開口87は、取り外し可能なキャップによって塞がれている。
取り外し可能なキャップは、ピストンに、好ましくは、ねじ込まれている。
【0072】
ピストンは、少なくとも1つの穴95を備えていてもよく、その穴は、リザーバと封止ゾーンとの間の流体の通過を可能にするように構成され、封止ゾーンはピストンと壁との間に備えられており、その壁はピストンがそれ沿って移動するように構成されている。
【0073】
ピストンは、リザーバと底壁との間に備えられており、前記底壁には回転停止手段(例えば、典型的にはピストンの一部が挿入されるスロットおよび/またはピストンをクリップするための手段が含まれる)が備えられており、その停止手段は、ピストンが底壁に接触しているとき、ピストンにキャップをねじ込む際のピストンの回転を停止させる。
【0074】
ピストンは、壁に沿ったピストンの移動方向に垂直な断面図における角度をもって接続されたいくつかの側面を備える多角形を有していてもよく、
デバイスは、多角形のいくつかの(好ましくは全ての)側面で、多角形の角部を除いて、ピストンを壁に押し付けるように構成された力分配部品をさらに備えていてもよい。
【0075】
流体を収容するように構成されたリザーバは、
- ポケットに向いた上部開口、および下部開口の2つの開口を備える可撓性壁、および
- 下部開口を塞ぐように構成された、好ましくは取り外し可能な、剛性壁、によって画定されていてもよい。
【0076】
可撓性壁は、封止接続部に応じてポケットに、下記によって固定される:
- 溶接によって、および/または
- クリッピングによって、および/または
- インターロックによって、および/または
- 圧縮による、この固定は上部開口の周りの可撓性壁の圧縮、すなわち、一方におけるポケットを形成するかまたはそれと一体であってリザーバの外側に位置する部分と、他方におけるリザーバの内側に挿入されたリング(および、その上縁部は供給弁座を形成してもよい)と、の間の圧縮で行われる。
リングは、剛性の壁と一体であってもよい。
【0077】
上部開口の断面(この断面は上部開口の面積を最小化するように選択される)の面積は、好ましくは、下部開口の断面(この断面は下部開口の面積を最小化するように選択される)の面積よりも、好ましくは、少なくとも2倍(好ましくは、さらには少なくとも4倍)小さい。
【0078】
可撓性壁と供給弁は、材料の連続性を有する同じ部品として形成してもよい。
可撓性壁は、流体がリザーバから出るときにリザーバの内容積を減少させるように変形させるように構成されていてもよい。
【0079】
デバイス、好ましくは剛性壁は、デバイスの上部開口の位置に対し、デバイスの下部開口の位置を、固定して保つように構成してもよい。
【0080】
本発明の第1の態様および/または第2の態様および/または第3の態様および/または第4の態様は、互いに組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
他の利点および特徴は、非限定的な例の詳細な説明、および以下の添付の図面の検討によって、明らかになるであろう。
【
図1】
図1は、本発明に係るデバイスの第1の実施形態の側面断面図であり、その分配ヘッドは安定ポジションにある。
【
図2】
図2は、本発明に係るデバイスの第1の実施形態の側面断面図であり、その分配ヘッドは傾斜ポジションにある。
【
図3】
図3は、本発明に係るデバイスの第1の実施形態の斜視図であり、その分配ヘッドは取り外されている。
【
図4】
図4は、本発明に係るデバイスの第1の実施形態の側面図の拡大図である。
【
図5】
図5は、本発明に係る蓋を備えたキャップの例示的な非限定的な実施形態の概略図である。
【
図6】
図6は、本発明に係る供給弁の非限定的な例示的な実施形態の概略図である。
【0082】
【
図7】
図7は、本発明に係るデバイスの第2の実施形態の側面断面図であり、その分配ヘッドは安定ポジションにある。
【
図8】
図8は、本発明に係るデバイスの第2の実施形態の側面断面図であり、その分配ヘッドは傾斜ポジションにある。
【
図9】
図9は、本発明に係るデバイスの第2の実施形態の分解斜視図であり、その分配ヘッドは安定ポジションにある。
【
図10】
図10は、リザーバを部分的に空にした後の、本発明に係るデバイスの第2の実施形態のリザーバおよびポケットの側面断面図である。
【
図11】
図11は、リザーバを完全に空にした後の、本発明に係るデバイスの第2の実施形態のポケットおよびリザーバの側面断面図である。
【0083】
【
図13】
図13は、本発明に係るデバイスの第3の実施形態の分解斜視図であり、その分配ヘッドは安定ポジションにある。
【
図14】
図14は、本発明に係るデバイスの第3の実施形態の側面断面図であり、その分配ヘッドは安定ポジションにある。
【
図15】
図15は、本発明に係るデバイスの第3の実施形態の側面断面図であり、その分配ヘッドは傾斜ポジションにある。
【
図16】
図16は、その充填のためにリザーバ6の伸長時の、本発明に係るデバイスの第3の実施形態の断面断面図の拡大図である。
【0084】
【
図17】
図17は、本発明に係るデバイスの第4の実施形態の一部の側面断面図である。
【
図18】
図18は、本発明に係るデバイスの第4の実施形態の一部の斜視図である。
【0085】
【
図19】
図19は、本発明に係るデバイスの第5の実施形態の側面断面図である。
【
図20】
図20は、リザーバなしの本発明に係るデバイスの第5の実施形態の分解斜視図である。
【
図21】
図21は、本発明に係るデバイスの第5の実施形態の流通経路の側面断面図である。
【
図22】
図22は、本発明に係るデバイスの第5の実施形態の流通経路の断面図である。
【0086】
【
図23】
図23は、本発明に係るデバイスの第6の実施形態の分解斜視図である。
【
図24】
図24は、本発明に係るデバイスの第6の実施形態の側面断面図である。
【
図25】
図25は、本発明に係るデバイスの第6の実施形態の製造工程の工程を示す側面断面図である。
【0087】
【
図26】
図26は、本発明に係るデバイスの第7の実施形態の側面断面図である。
【
図27】
図27は、本発明に係るデバイスの第7の実施形態の分解斜視図である。
【
図28】
図28は、本発明に係るデバイスの第8の実施形態の分解斜視図である。
【
図29】
図29は、本発明に係るデバイスの第8の実施形態の側面断面図である。
【
図30】
図30は、本発明に係るデバイスの第9の実施形態の側面断面図である。
【0088】
【
図31】
図31は、本発明に係るデバイスの第10の実施形態の分解斜視図である。
【
図32】
図32は、本発明に係るデバイスの第10の実施形態の側面断面図である。
【
図33】
図33は、本発明に係るデバイスの第11の実施形態の側面断面図である。
【
図34】
図34は、本発明に係るデバイスの第12の実施形態の側面断面図である。
【0089】
【
図35】
図35は、本発明に係るデバイスの第13の実施形態の側面断面図である。
【
図36】
図36は、本発明に係るデバイスの第13の実施形態の一部の側面断面図である。
【
図37】
図37は、本発明に係るデバイスの第13の実施形態の一部の側面断面図である。
【
図38】
図38は、本発明に係るデバイスの第13の実施形態の一部の側面断面図である。
【
図39】
図39は、本発明に係るデバイスの第13の実施形態の一部の側面断面図である。
【
図40】
図40は、本発明に係るデバイスの第13の実施形態の分解斜視図である。
【0090】
【
図41】
図41は、本発明に係るデバイスの第14の実施形態の側面断面図である。
【
図42】
図42は、本発明に係るデバイスの第14の実施形態の側面断面図である。
【
図43】
図43は、本発明に係るデバイスの第14の実施形態の可撓性壁108の斜視図である。
【
図44】
図44は、本発明に係るデバイスの第14の実施形態の側面断面図である。
【
図45】
図45は、本発明に係るデバイスの第14の実施形態の可撓性壁108の側面断面図である。
【
図46】
図46は、本発明に係るデバイスの第14の実施形態の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
以下に記載される実施形態は、決して限定的ではないことが理解される。もしも、その特徴の選択が先行技術に対する技術的な利点を議論したり、本発明を区別したりするのに十分であるならば、特に、記載された他の特徴から分離して、以下に記載された複数の特徴から選択された1つの特徴のみを備えた本発明の変形例を考慮することは可能である。この選択は、構造的な詳細ではなく、少なくとも1つの機能的な特徴を備えているか、あるいは、構造的な詳細の一部分だけでも先行技術に対する技術的な利点を提供したり、本発明を区別したりするのに十分であるならば、その構造的な詳細の一部分のみを備えていることが好ましい。
特に、記載された全ての変形および全ての実施形態は、技術的観点からこの組み合わせを妨げるものが何もない場合、互いに組み合わせることができる。
図において、複数の図に共通する要素は同じ参照を保持している。
【0092】
まず
図1乃至
図6を参照して、流体を分配するための本発明に係るデバイスの第1の実施形態について説明する。
【0093】
図1乃至
図3において、流体を分配するためのデバイス100は、以下を備えている。
- 流体を収容するように構成された内容積を有し、内容積が変形可能壁4によって少なくとも部分的に画定されているポケット2、
- 流体を収容するように構成された内部ケーシングを有するリザーバ6、
- リザーバ6の内容積をポケット2の内容積に接続する供給開口8、
- ポケット2の変形可能壁4に固定された分配ヘッド10、その分配ヘッド10はリザーバ6に対する異なる複数の可能なポジションで変形可能壁4に担持されており、その可能なポジションには少なくとも次がある、
* ヘッド10に外力18が行使されてない状態の安定ポジション12、と
* 変形可能壁4を変形させ、安定ポジション12よりもポケット2の内容積を減少させるように、ヘッド10に外力18が行使されている間、前記安定ポジション12に対して傾斜角16をなす傾斜ポジション14、
- 分配ヘッド10内に配置されており、流体を、ポケット2の内容積から分配ヘッド10の一端に配置されているオリフィス24に向けて、導くように構成されている分配チャネル20、
- ポケット2の内容積を分配チャネル20に接続する分配開口22。
【0094】
本明細書において、ヘッドの全ての配置は、供給開口および/またはリザーバが固定されている標準参照内で定義されている。
本明細書において、「可撓性」という用語は、少なくとも1kgの効力の下で変形することができ、例えば、600MPa未満の曲げ弾性率を有する、および/または十分に薄い厚さを有する任意の部品を意味すると理解される。
【0095】
本明細書において、「剛体」という用語は、最大1kgの効力下で変形することができない、例えば、600MPaを超える曲げ弾性率を有する、および/または十分に厚い厚さを有する任意の部品を意味すると理解される。
【0096】
分配ヘッド10は、安定ポジション12における分配ヘッド10の長手方向に直交する外力18をデバイスの外側から受けるように構成された接触表面26を備えている。
【0097】
デバイス100の分配ヘッド10は、少なくとも10mm(好ましくは少なくとも20mm、さらには少なくとも30mm、さらには少なくとも40mm)の長さにわたって、
- 分配開口22をヘッド10(好ましくは表面26および/またはオリフィス24を担持する)の一端に接続する長手方向(
図1の軸Aの方向)、および/または
- 分配開口22をオリフィス24および/または表面26(好ましくはオリフィス24を担持する)に接続する方向(
図1のZ軸の方向)に、従って、長手方向に延びる。
【0098】
特に、長いレバーアームにより、分配に必要な操作力を減らすことができ、例えば、デバイスがフェイシャルケア用のアプリケータである場合は1kg未満、さらには0.5kg未満である(比較すると、一般的なポンプは2Kg程度が押圧力を要する)。分配ヘッド10およびリザーバ6は、ヘッドがその安定ポジションにあるとき、長手方向に長く延びている。
分配ヘッドは、その幅(長手方向に垂直)よりも(長手方向に沿って)長い。
【0099】
接触表面26は、デバイス100の外側から、手またはユーザの指の爪、またはユーザの顔によってアクセス可能であり、接触表面26が顔に接触するように設計されている場合、10mm2、好ましくは少なくとも20mm2(好ましくは少なくとも30mm2、好ましくは少なくとも60mm2、より好ましくは少なくとも100mm2)の最小表面を有する。
【0100】
軸Aは方向Xに伸びている。
本発明に係るデバイスの安定ポジションにおいて、接触表面26は、(方向Xに垂直な平面に定義される15mm未満の幅にわたり、かつ、少なくとも30mm2、好ましくは少なくとも60mm2、好ましくは少なくとも100mm2以上の領域にわたって)-45°から45°の間(より正確には-30°から30°の間、より正確には-20°から20°の間)の角度を、分配チャネル20がポケット2からオリフィスに向けて延在する方向である、方向Xに対して、形成する。
【0101】
オリフィス24は、軸Aから10mm未満の距離に位置している。
表面26は、軸Aから10mm未満の距離に位置している。
オリフィス24は、表面26にある。
分配ヘッド10は、接触表面26に対し反対側に傾斜して構成されている。分配ヘッドは、その端部に、表面26に対する面に塗布具および/またはマッサージ具を備えてもよく、それは金属製であってもよい。このデバイスは、この表面にかかる力が、ヘッドを傾斜させないか、またはわずかに傾斜させるだけで、産物の排出を制限または禁止するように構成されている。
【0102】
ポケット2は主に3つの部分で構成されている。第1の部分は変形可能壁4を含み、第2の部分は剛性壁54を含み、そして(ポケット2の)第3の部分84は、リザーバ6に固定されて構成されている。
【0103】
ポケット2の剛性壁54は、変形可能壁4の下に配置されている。変形可能壁4、より正確にはその下部は、接続点58のレベルでポケット2の剛性壁54に固定または一体である。
【0104】
ポケット2の変形可能壁4は、部品41および部品42によって形成されている。
部品41および42は向かい合っている。変形可能壁4の部品41は、外力18による圧縮の影響下で曲がるように構成され、変形可能壁4の部品42は、張力の影響下で非常にわずかに伸長するが、部品41よりも移動が少なく、外力18が分配ヘッド10の接触表面26に加えられるとき、部品41の側において、デバイス100のヘッド10の傾斜が促進される。部品41の傾斜が促進されるように、安定ポジション12にある分配ヘッド10の部品41の断面における曲線の長さは、(ヒンジを形成している)部品42のその長さよりも長い。
【0105】
従って、変形可能壁4は、軸Aの周りの非対称性を備えており、その結果、ポケット2は、好ましい傾斜方向、すなわち接触表面26および/またはオリフィス24の反対方向に、分配ヘッド10の傾斜を促進するように構成されている。従って、部品41および42は、部品41の側での分配ヘッド10の傾斜を促進するように非対称である。
【0106】
従って、ポケット2の変形可能壁4は、
- 分配ヘッド10の傾斜、すなわちその安定ポジション12から傾斜ポジション14への経過を可能にする特定の柔軟性と、
- その傾斜ポジション14に基づいて傾斜した分配ヘッド10を、その安定ポジション12に戻すように構成された弾性戻り力と、を備えている。
変形可能壁4は、例えば、薄い壁であり、剛性壁54は、例えば、壁4よりも厚い壁である。
【0107】
好ましくは、変形可能壁4は、「共成形」によって、すなわち好ましくは、ポケット2の剛性壁54のためのPP、およびポケット2の変形可能壁4のTPOを用いて、異なる柔軟性を有する材料のオーバモールディングまたはバイインジェクションのいずれかによって、壁54と関連付けることができる。
【0108】
変形可能壁4および剛性壁54の部品41および42は、ポケットの剛性壁54および変形可能壁4が例えばポリプロピレンでできている場合、一度に注入成形できる。
【0109】
変形可能壁4は、壁4の硬度が80ショアD未満になるようにその硬度を低下させるために、好ましくは、ポリマまたはプラストマ添加剤(例えば、Vistamaxx(商標)6202など)を含むPPでできている。これにより、壁4の薄過ぎや弱過ぎが回避される。
【0110】
剛性壁54は、ポケット2の第3の部分84に、はめ込むように構成されている。
溶接点または接続点58において、ストップ66は、ポケット2の第3の部分84とポケット2の剛性壁54との間の接続部を実現する。このストップ66は、デバイス100が安定ポジション12にあるとき、軸Aに直交する。
【0111】
ポケット2の変形可能壁4は、分配ヘッド10を保持する。
ポケット2は、分配ヘッド10に固定されている。ポケット2は、特に、リング88を介して分配ヘッド10の分配チャネル20に埋め込まれている。
【0112】
分配ヘッド10は、リング88を備え、それは、ポケット2の内容積と分配チャネル20との間の接続部に配置され、その中に、分配開口22が収容されている。特に、ポケット2の内容積と分配チャネル20との間の前記接続部において、ポケット2の変形可能壁4は、リング88によって分配チャネル20に対して圧縮される。具体的には、容積間の前記接続部のレベルで、ポケット2の内側にある。分配チャネル20、ポケット2の変形可能壁4は、リング88によって分配チャネル20に対して圧縮される。
【0113】
分配ヘッド10は、その全長にわたって、分配チャネル20が横断している。
分配チャネル20は、分配開口22のレベルで始まり、分配ヘッド10に収容されたオリフィス24まで延びている。
【0114】
さらに、分配ヘッド10は、分配チャネル20に配置された分配弁28を備え、これは、開状態では、分配チャネル20からオリフィス24への流体の通過を可能にし、閉状態では、それを許可しない。
【0115】
分配弁28は、典型的には、熱可塑性ポリオレフィンまたはTPO(ポリオレフィン混合物:ポリエチレンおよびポリプロピレン)(可撓性、リサイクル可能性)、ポリプロピレン(PP)または変性ポリエチレン(PE)から作られる。TPOには、柔軟性の利点があり、同じサブファミリ(例えば、TPOベースPPを備えたPP)を使用すると、より簡単にリサイクルできる。
【0116】
分配弁28は、傾斜角16が安定ポジション12に対して2°または5°未満である限り、その閉状態に留まるように構成されている。デバイス100は、閾値力に達しない限り、2度を超えて傾斜しないように構成されており、前記閾値力は、例えば、0.5キログラム(kg)の外力(表面26に垂直)に対応する。
【0117】
デバイス100の場合、外力18が閾値力0.5kg以上である場合、ポケット2および分配チャネル20内の過圧は、分配弁28を開くことを可能にし、従って、オリフィス24での流体の分配を引き起こす。
【0118】
分配ヘッド10がその安定ポジション12にあって外力18が閾値力よりも小さい場合、分配ヘッド10は、その安定ポジション12から2度を超えて傾斜しない。
分配ヘッド10が傾斜ポジション14にあって、外力18が閾値力よりも小さいが、ポケット2(正確には変形可能壁4)の弾性戻り力を抑えるために存在する場合、分配ヘッド10は、傾斜ポジション14で傾斜したままである。
【0119】
図1乃至
図3において、分配ヘッド10は2つの分離可能な部品10
1、10
2を備えており、それらは、
- 分配弁28が配置されている上部品10
1と、
- ポケット2に固定されて滴下防止デバイス30を備えている下部品10
2と、である。
【0120】
滴下防止デバイス30は、これらの2つの部品101、102の接続部に配置され、分配チャネル20内の弁体301を備えており、それは、
- これらの2つの部品101、102が組み立てられると開いて、流体がオリフィス24に通過できるように構成され、そして、
- これらの2つの部品101、102が分離されると閉じて、この下部品102からデバイスの外部への流体の流出を防ぐように構成されている。
上および下部品101、102は、一方が他方の内側に入れ子になっている。
【0121】
分配弁28は、部分281を備えており、特にその端部281の1つは、ヘッド10の2つの部品101、102が組み立てられたとき、滴下防止デバイス30の弁体301をその開状態、すなわちオリフィス24に向けて流体の通過を可能にする配置ポジションに維持するように構成されている。端部281は先細りの形状であり、それにより、滴下防止デバイス30の弁301を分配チャネル20の内壁に向かって開くことができる。この構成において、滴下防止デバイス30は、ポケット2に含まれる流体がオリフィス24に向けて運ばれることを可能にする。
【0122】
分配弁28は、分配チャネル20の内壁の間にクランプして保持される部分282を備えている。
分配弁28は、分配ハウジング80に収容されている。ハウジング80は、チャネル20の一部である。
【0123】
部分282は、分配弁28の開状態と閉状態との間は静止している。導管283は、弁28(より正確にはその可動部分284)が開いているとき、部分282とハウジング80の内壁との間の流体が、オリフィス24の方向に通過することを可能にする。
【0124】
分配弁28は、可動部分284を備えており、それは、この分配弁28の閉状態において、この分配弁座105を塞ぐように、分配弁座105に押し付けられ、この分配弁28の開状態において、この分配弁座105を開くように、分配弁座105から離れる方向に移動する。
この部分284は膜である。
【0125】
分配弁28は、部分284を備えており、それは、分配ヘッド10の上部品101に挿入される。部分284は、オリフィス24に最も近い分配弁28の部分である。部分284は、分配弁28の可動膜284である。
部分284は、分配弁28の開状態と閉状態との間で可動である。
【0126】
分配弁座105は、ハウジング80の内壁の横方向部分であり、この弁座105は、ハウジング80の内壁の1つの面に限定されており、好ましくは平面(または湾曲面)であって、弁28を取り囲むハウジング80の部分の伸長方向に垂直な平面内に想定されるハウジング80の断面の周りを一周していない。
【0127】
デバイス100を製造する方法の一実施形態において、分配弁28は、分配ハウジング80に取り付けられ、その取り付けは、上部ヘッド101と下部ヘッド102とが互いに組み立てられる前に、分配弁28を、上部ヘッド101と下部ヘッド102との間の接続部から上部ヘッド101に挿入することによって行われる。
【0128】
デバイス100、特に分配ヘッド10の上部品101が、オリフィス24を備えている。
オリフィス24は、デバイス100の外側に開いている。
オリフィス24は、分配ヘッド10の端部、特に分配ヘッド10の上部品101に構成されている。オリフィス24は、軸Aに対して分配ヘッド10の左側に配置されている。
【0129】
接触表面26は、オリフィス24を取り囲むか、またはそれに隣接している。
オリフィス24は、押圧表面26に実質的に垂直な方向に流体を分配するように構成されている。
オリフィス24は、分配ヘッド10のレベルで接触表面26に加えられる外力18に対し、実質的に垂直な方向であって対向する方向に、流体を分配するように構成されている。
【0130】
図1乃至
図4において、ポケット2はリザーバ6に固定されている。ポケット2をリザーバ6に固定するために、デバイス100は、ポケット2をバレル55にねじ込む手段32をさらに備えて、これによりリザーバ6を固定する。
ねじ込む手段32は、ねじ山32を備えている。
【0131】
ポケット2は、リザーバ6を沈めるように(すなわち、はめ込むように)構成されたエンドピース34を備えている。エンドピース34は、剛性であり、好ましくはPP製またはPE製であり、好ましくは少なくとも8mmの長さである。供給開口8は、エンドピース34の端部に構成されている。
デバイス100の変形例において、エンドピース34は、ポケット2をリザーバ6に固定するように、リザーバ6に押し込まれる。
【0132】
デバイス100において、リザーバ6は、ポケット2のエンドピース34がリザーバ6に押し込まれない限り、リザーバ6に含まれる流体がポケット2に流入するのを止めるように構成された蓋36を備えている。ポケット2をリザーバ6の上に配置する前は、蓋36がまだ貫通されていないので、リザーバ6は気密である。
【0133】
エンドピース34は、蓋36を貫通するように構成されている。従って、ポケット2をリザーバ6に固定するために、エンドピース34をリザーバ6に押し込み、次にリザーバ6を固定するためのバレル55にポケット2をねじ込むため、手段32をねじ込む必要がある。手段32をバレル55にねじ込むステップの間、バレル55の底部に配置されている指部75が、デバイスのプライミングを容易にするため、リザーバ6の底部を押す。別の実施形態において、リザーバ6は、ピストンがスライドする剛性シリンダ形容器を備えてもよく、指部75は、剛性シリンダ形容器の底部に構成された開口を通過して前記ピストンを押すように構成されている。
【0134】
デバイス100は、供給開口8のレベルに、より正確には供給弁座62におけるエンドピース34の内側に配置された供給弁38を備えており、それは、開状態において、リザーバ6に含まれる流体のポケット2方向への通過を可能とし、閉状態において、その通過を許可しない。
【0135】
図1乃至
図3において、リザーバ6は、供給弁38の各開状態の後にその内容積を減少させるように構成されている。
図1乃至
図4において、リザーバ6の部分は、供給弁座62のレベルに収容された供給弁38をさらに備えており、前記供給弁38は、ポケット2の内容積とリザーバ6の内容積との間の接続部に配置されている。
【0136】
デバイス100の供給弁38が
図6に示されている。
供給弁38は2つの部分を有する。シリンダで形成された上部、および下部。供給弁38の下部は、プッシャまたは膜38
1を備えている。供給弁38は、通常、TPO製である。
【0137】
供給弁38は、ポケット2の内側に配置され、
- 閉状態では供給開口8を押し、
- 開状態では供給開口8から離れる、ように構成されている。
静止状態、すなわちデバイス100が応力または外力18にさらされていない状態において、供給弁38はその閉状態にある。
【0138】
供給弁38は、エンドピース34の内側に、弁38および供給弁座62と共に配置された第2の滴下防止デバイスを備えている。この第2の滴下防止デバイスは、供給開口8に残る産物の量を制限するように構成されている。第2の滴下防止デバイスは、供給弁38と合併させることができる。供給弁38は、ポケット2に力が加えられた場合に閉じるように設計されている。
【0139】
好ましくは、これがそれほど重要ではない場合でも、静止状態、すなわちデバイス100が応力または外力18にさらされていない場合でも、弁38はその閉状態にある。
【0140】
ポケット2が分配される流体で満たされ、(例えば、接触表面26における外力18の増加および/または適用によって)ポケット2の容積が減少するとき:
- 分配弁28(より正確には膜284)は分配弁座105から離れて移動し、分配弁28はその開状態にあり;流体はオリフィス24から出て、ポケット2は少なくとも部分的に空になり、
- 供給弁38(特に、弁38の弁体381)は、ポケット2のエンドピース34の内壁に押し付けられ、供給開口8からの流体の通過を遮断する。供給弁38は、その閉状態において;流体はポケット2からリザーバ6に流出することができない(またはほとんどできない)。
【0141】
ポケット2が分配される流体で満たされ、(例えば、接触表面26における外力18が解放されることによって)ポケット2の容積が増加するとき:
- 分配弁28(より正確には膜284)が分配弁座105に押し付けられ、弁28はその閉状態にあり;流体はポケット2からオリフィス24に通過できず、
- 供給弁38は「吸引」され、弁38の弁体381が、供給開口8に面しているポケット2のエンドピース34の内壁から移動して離れてる。弁38はその開状態にあり;流体はリザーバ6から(供給開口8を通って)ポケット2に通過し、ポケット2を補充できる。
【0142】
リザーバ6は、蓋36を有する封止スカート60を備えた、部分64を有し、前記封止スカート60は、ポケット2のエンドピース34とリザーバ6の上部ケーシングとの接続部に配置されている。
【0143】
リザーバ6の部分64は、リザーバ6の内部ケーシングと一体である。リザーバ6の部分64は、特に、リザーバ6の上部に位置しており、リザーバ6とポケット2のエンドピース34との間の接続部におけるリザーバ6のハウジング内に位置する。
供給開口8は、エンドピース34の端部、すなわち、リザーバ6とポケット2の間の接続部に構成されている。
【0144】
図5は、蓋36を含む封止スカート60を示す。
封止スカート60は、通常、PP製であり、PP製の蓋36である。蓋36は、封止スカート60と同じ材料でできている。封止スカート60と蓋36との間には材料の連続性がある。従って、封止スカート60と蓋36は、一体品を形成する。
【0145】
リザーバ6は、好ましくはポリオレフィン製であり、ブロー成形によって製造される。
図1および
図2は、典型的には、流体を分配するように構成されたデバイス100の2つの構成を示している。
流体は、液体および/または気体を含み、好ましくは、液体、クリーム、ペースト、ゲル、またはそれらの混合物である。
【0146】
上部ヘッド10
1と下部ヘッド10
2との間の接続部の平面と、分配開口22が構成されている平面とは、互いに平行である。
図1乃至
図3において、分配ヘッド10は、主に軸Aに沿って長手方向に延びている。
特に明記しない限り、この説明全体を通して、軸Aは、デフォルトで、安定ポジション12における軸Aとして定義される。
【0147】
この軸Aは、分配開口22の重心と、分配チャネル20の中心軸とを通る。
分配チャネル20の中心軸は、上部ヘッド101と下部ヘッド102の間の接続部の重心を通る。
【0148】
図1において、接触表面26のレベルに外力は加えられていない。従って、分配ヘッド10は、安定ポジション12にある。デバイス100は、ポケット2のストップ66を含む平面と、分配開口22を含む平面とが平行であるとき、安定ポジション12にあると言われる。この場合、軸Aは、ポケット2のストップ66と、特にその重心において、垂直に交差する。
【0149】
図2において、外力18は、接触表面26のレベルに加えられる。従って、分配ヘッド10は、傾斜ポジション14にある。ポケット2のストップ66を含む平面と分配開口22を含む平面とは、もはや平行ではない。軸Aは、ストップ66の重心を通るが、それと垂直には交差しない。
【0150】
分配ヘッド10は、傾斜角16に従って傾斜する。傾斜角16は、
図2において、
- 分配ヘッド10の安定ポジション12における、軸Aまたはヘッド10の長手方向と、
- 分配ヘッド10の傾斜ポジション14、すなわち、典型的には、分配開口22がポケット2からのストップ66ともはや平行ではないときにおける、軸Aまたはヘッド10の長手方向と、の間の(例えば、ストップ66上の交点における)角度によって定義される。
【0151】
この角度16は、
- 分配ヘッド10の安定ポジション12において、分配開口22をオリフィス24および/または表面26に接続する方向と、
- 分配ヘッド10の傾斜ポジション14において、分配開口22をオリフィス24および/または表面26に接続する方向と、の間の角度と同じである。
【0152】
図2において、分配ヘッド10は、通常、25度(25°)の傾斜ポジション14で傾斜している。しかしながら、分配ヘッド10は、他の傾斜ポジション14で傾斜してもよい。考えている分配ヘッド10は、分配ヘッド10の軸Aに対して右側に傾斜している。
【0153】
分配ヘッド10は、その安定ポジション12を除く様々な可能な傾斜ポジション14について、前記安定ポジション12に対し、傾斜角16が少なくとも20°、好ましくは30度、またはさらには少なくとも45度、傾斜したときに最大傾斜のポジションに到達するように構成され、前記最大傾斜斜のポジションは、ポケット2の内容積を、典型的には少なくとも20%、減少させるように構成されている。従って、外力18が閾値力よりも大きい場合でも、分配ヘッド10は最大傾斜の位置を超えて傾斜することはできない。デバイス100がその最大傾斜のポジションにあり、閾値力よりも大きい外力18が接触表面26に加えられる場合、そのような外力18は、デバイス100を損傷させる可能性がある。
【0154】
図7乃至
図12は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス700を示す。デバイス700は、デバイス100の全ての要素を含む。従って、デバイス100との違いのみが説明される。ここでは、分配ヘッド10が中心となる軸によって、軸Aが定義されていると想定する。
【0155】
デバイス700の分配弁28は、デバイス100の分配弁28の部分281、先細りの端部281を除いて、デバイス100の分配弁28の全ての要素を備えている。
【0156】
デバイス700において、ポケット2の変形可能壁4は、ベローズ44を備えている。
ベローズ44は、ひだ(プリーツ、折り目)を備えたベローズ44である。代替の実施形態において、デバイス700は、少なくとも1つの折り目を備えてもよい。
【0157】
ベローズ44は、形状がシリンダ形であり、デバイス700が安定ポジション12にあるとき、軸Aと同一直線上にある軸上に、中心が置かれる。従って、この場合、ベローズ44は、その外壁上に、軸Aに平行に、すなわち分配ヘッド10の伸長方向に平行に、伝播する波形を備えている。
【0158】
図7において、デバイス700は安定ポジション12にある。
変形可能壁4の2つの部品4
1および4
2は同じ構成である。従って、デバイス700は、分配ヘッド10の伸長軸の両側の異なる傾斜ポジション14に従って、または軸Aの周りの分配ヘッド10の傾斜の全ての方向にさえも傾斜することができる。
【0159】
ベローズ44は、ベローズ44のシリンダの軸に平行、かつリザーバ6に向いた、少なくとも1つの成分を有する外力18が、分配ヘッド10に加えられたとき、圧縮されるように構成されている。
ベローズ44はTPO製である
【0160】
デバイス700は、分配ヘッド10の任意の傾斜ポジションの間のベローズ44の側面の1つの伸長を制限および/または防止するように構成されたロック手段50を備えている。実際、ポケット2のベローズ44は、ロック手段50として動作する剛性ケース50に備えられている。従って、
図8において、ベローズ44が左側に傾くと、ベローズ44の変形可能壁の部品4
2は、つぶれて折りたたまれ、部品4
1は、わずかに伸びて剛性ケース50に隣接する。 従って、変形可能壁4の部品4
1の伸張は、剛性ケース50によってロックされる。
【0161】
ロック手段50はた、ベローズ44が何らかの伸長力を受けたときにベローズ44の伸長を制限および/または防止するように構成されている。
【0162】
従って、傾斜ポジション14において変形可能壁4の部品41の両端を隔てる距離は、安定ポジション12において変形可能壁4の部品41の両端を隔てる距離に比べて、等しいか、またはそれよりわずかに大きいだけである。
【0163】
傾斜ポジション14において変形可能壁4の部品42の両端を隔てる距離は、安定ポジション12において変形可能壁4の部品42の両端を隔てる距離よりも短い。傾斜ポジションにおいて変形可能壁4の部品41の両端を隔てる距離は、傾斜ポジション14において変形可能壁4の部品42の両端を隔てる距離以上である。
【0164】
ベローズ44が圧縮されている場合における、変形可能壁4の部品41および42の両端を隔てる距離は、分配ヘッド10に力が加えられていない場合における、変形可能壁4の部品41および42の両端を隔てる距離よりも小さい。
【0165】
図8において、分配ヘッド10は、分配ヘッド10の伸長軸の左側に傾斜している。
従って、ポジション14におけるベローズ44の変形可能壁4の2つの部品4
1と4
2との間には非対称性がある。
デバイス700のポケット2は、ポケット2の上部および下部の2つの端部に構成された2つのエンドピース34
1および34
2を備えている。
【0166】
ポケット2の上端は、保持面68を備えている。
エンドピース341および342は、形状がシリンダ形である。
ポケット2またはモジュール46は、ポケット2を分配ヘッド10にねじ込むための手段32を備えている。モジュール46は、ポケット2に、はめ込むまたはねじ込んでもよい。
【0167】
ねじ込み用の手段32は、ねじ山32を含む。
エンドピース341は、ポケット2の上端、すなわち保持面68上に配置され、分配ヘッド10における分配チャネル20の内側にねじ込まれるように構成されている。
ねじ山32は、エンドピース341の外壁に構成されている。従って、エンドピース341は、分配ヘッド10に分配ヘッド10の内側にねじ込まれている。
【0168】
エンドピース34
2は、ポケット2の下端、すなわち、保持面68の反対側におけるポケット2の表面に構成されている。エンドピース34
2は、リザーバ6にはめ込みおよび/または一体となるように構成されている。
デバイス700が外力18を受けていない場合、例えば
図7において、保持面68は平面である。
【0169】
デバイス700は、ポケット2の容積の減少を最大にするため、ポケット2の上端、特に保持面68が、可能な限り変形しないように構成されている。この構成は、以下の形態をとることができる。
- 保持面68が十分に剛性であること、これは、エンドピース341の取り付け位置における、ポケット2の傾斜によって引き起こされる、保持面68の変形が、保持面68の平面に対し、2または3mm以下の高さ変形のみであるようにするためである(接触表面26に力が加えられていないとき)、および/または
- ポケット68の上端の(エンドピース341の壁への)統合強化。この統合強化は、典型的には、分配ヘッド10と一体のプレート52(またはプッシャ52)のところでなされ、好ましくは、プレート52(またはプッシャ52)のところでポケット2を分配ヘッド10のエンドピース341にインターロックすることによって固定される、および/または
- エンドピース341がベローズ44の直径とほぼ同じ大きさの直径、例えばベローズ44の直径の少なくとも3分の2の直径、を備えること。
【0170】
分配ヘッド10は、下記のように区分けされる、単一の部品である:
- 中央部分(好ましくはシリンダ形)、軸Aを中心軸とし、中心軸を合わせて中に分配チャネル20が配設される、
- アプリケータ、前記中央部分によって担持され、接触表面26および/またはオリフィス24を備える少なくとも1つの湾曲した形状(すなわち曲面)を備えている。デバイス700において、湾曲した形状は、球であり、アプリケータの表面全体に広がっている、
- プレート52の形態の部分、前記中央部分を担持し、分配ヘッド10の端部、すなわち、ポケット2の保持面68に面する分配ヘッド10の端部に配置されている。
【0171】
保持面68に面する、プレート52の形態の部分は、プッシャ52を備えている。
分配チャネル20は、分配ヘッド10の全ての部分を通過し、分配ヘッド10の中心軸または軸Aを中心軸とする。
【0172】
アプリケータ、すなわち、分配ヘッド10の球形の部分は、分配ヘッド10の上端に配置され、従って、デバイス700の流体が抜け出るオリフィス24を備えている。
デバイス700のオリフィス24は、分配ヘッド10の伸長方向に流体を分配するように構成されている。
【0173】
分配ヘッド10の、正確にはアプリケータの、接触表面26は、アプリケータの湾曲した形状の全面にわたって、従って分配ヘッド10の球形部分全体にわたって広がっている。このように、デバイス700は、広がった接触表面26を備えており、分配ヘッド10のアプリケータ上に位置する多数の位置で外力18を加えることを可能にする。従って、デバイス700は、外力18の適用の異なる形態に適合させることができる。
【0174】
図7では、外力18は接触表面26に加えられていない。
分配ヘッドの長手方向は、軸A、すなわち、分配ヘッド10の中央部分の中心軸によって定義される。
【0175】
分配ヘッド10とリザーバ6は、ヘッド10がその安定ポジション12にあるとき、すなわち、分配ヘッド10とリザーバ6との同軸性があるときに、長手方向に軸整列される。
また、分配ヘッド10とポケット2は、ヘッド10がその安定ポジション12にあるとき、すなわち、分配ヘッド10とポケット2との同軸性があるときに、長手方向に軸整列される。
【0176】
分配ヘッド10は、外力18が接触表面26において加えられる反対側に傾斜するように構成されている。
デバイス700の構成、すなわちベローズ44および球形の接触表面26の使用は、外力18が接触表面26においてデバイス700に加えられたとき、分配ヘッド10とポケット2を同じ傾斜運動に従わせる。
【0177】
図8において、外力18が接触表面26の右側に加えられている。分配ヘッド10とポケット2は、分配ヘッド10の伸長軸の左側、すなわち軸Aの左側に傾斜している。
【0178】
分配ヘッド10は、下記動作のために構成されたプッシャ52を備えている:
- ポケット2の保持面68、好ましくはベローズ44の保持面68を押し付ける、そして
- 前記保持面68を分配ヘッド10に対して固定したままにする。
【0179】
図8の場合、分配ヘッド10が傾斜しているとき、ロック手段50はプッシャ52を押し、プッシャ52自体はポケット2の保持面68を押す。
図7および
図8において、保持面68とプッシャ52は、リザーバ6を含むケース70上にロック手段50をクランプすることによって組み立てられた状態に保持される。
ケース70は、金属および/またはポリマで作ってもよい。
【0180】
ロック手段50、すなわち剛性ケース50は、ポケット2の一方の側面の伸長を制限および/または防止するように構成されており、従って、分配ヘッド10の傾斜を制限する。
ロック手段50は、シリンダ形である。
手段50は、ヘッド10を挿入するための開口を備えている。
【0181】
分配ヘッド10は、ロック手段50の開口に配置されている。従って、ロック手段50の開口は、分配ヘッド10の中央部分を取り囲んでいる。従って、ロック手段50の開口は、分配ヘッド10の中央部分よりも大きい内径を備えて、分配ヘッド10の傾斜を制限しつつ、その傾斜を可能としている。
【0182】
従って、ロック手段50の内径および/または外径は、最大傾斜角を定義するように選択することができる。
ロック手段50は、リザーバ6を備える剛性ケース70にロック手段50をねじ込むための、ねじ込む手段102をその外壁上に備えている。剛性ケース70は、リザーバ6の全容積を含めるように構成されている。
【0183】
リザーバ6は、以下を備える部品を備えている:
- 供給弁38、供給弁座に収容された供給弁38であって、前記弁38は、ポケット2の内容積とリザーバ6の内容積との間の接続部に配置されている、
- 蓋42を備えたキャップ40、前記キャップ40は、ポケット2の内容積と分配チャネル20との間の接続部に配置され、エンドピース341(エンドピース341の内部部分)に、はめ込むように構成されている、および
- 接続要素46、供給弁38とキャップ40を接続する接続要素46であって、ポケット2の変形中に変形するように構成されている。
【0184】
キャップ40を備えるリザーバ6の部品は、供給弁座62に収容された供給弁38をさらに備え、前記弁38は、ポケット2の内容積とリザーバ6の内容積との間の接続部に配置されている。
【0185】
キャップ40は、供給弁38をエンドピース342、より正確にはポケット2のエンドピース342の内部、に押し込むように構成された挿入手段をさらに備えている。
【0186】
これらの挿入手段は、好ましくは供給弁とは反対側の端部において、供給弁に接続されており、それをポケットに挿入して保持させた要素を形成するように、供給弁を担持して固定する手段であり、より正確には、上エンドピース341および/または下エンドピース342側のポケットに、それをはめ込む手段である。
【0187】
供給弁は、下部エンドピースに収容されている。
キャップの蓋は、上端に収容されている。
接続要素は、供給弁を挿入手段に接続する。
図7乃至
図9の場合、供給弁38、蓋42を備えたキャップ40、および接続要素46は、単一固有の接続部品701を形成する。
【0188】
従って、ポケット2のエンドピース341および342に関し:
- ポケット2のエンドピース341は、接続ピース701のキャップ40を収容するように構成された中空(かつシリンダ形)の内径を備え、
- ポケット2のエンドピース342は、接続部品701の供給弁38を収容するように(そしてリザーバ6の上端に合うように)構成された中空(かつシリンダ形)の内径を備える。
【0189】
図7と
図8の場合、接続要素46は可撓性であり、ポケット2の内容積内に配置されている。
【0190】
デバイス700は、穿孔器48をさらに備えており、それは分配ヘッド10に配置され、デバイス700が組み立てられたときに分配弁座に収容されたキャップ40の蓋42を穿孔するように構成されている。従って、主に、穿孔器48は、キャップ40の蓋42に向けられ、キャップ40の蓋48を貫通するように配置された、鋭角を有する端部を備えている。
【0191】
図7乃至
図9の場合、接続部品701の接続要素46は、ポケット2をリザーバ6に取り付けた後、可撓性を有するかまたは破損可能である。
【0192】
考えているデバイス700において、接続要素46は曲げ変形可能とすることができる。この場合、分配ヘッド10の各傾斜において、接続要素46は、ポケット2の動きに追従し、破損しない。ポケット2は、リザーバ6の中心軸および軸Aとは、もはや軸整列していない。ポケット2は、安定ポジション12に対して傾斜することができるが、安定ポジション12においてさえ、軸Aに沿って圧縮することもできることに留意されたい、デバイス100の場合も含む。このデバイスは、安定ポジション12に対して分配ヘッド10を傾斜させることによって産物を分配するように構成されているが、軸Aに沿って分配ヘッド分布10を圧縮することによって産物を分配するようにも構成されている。
【0193】
デバイス700のリザーバ6は、単一の部品から形成されている。
デバイス700のリザーバ6とポケット2は、単一の部品で形成されている。
【0194】
デバイス700のリザーバ6は、リザーバ6のベローズ61を備えている。従って、デバイス700のリザーバ6は、2つの部分:
- リザーバ6のベローズ61を含む第1の部分61、および
- リザーバ6のベローズ61の下に配置された第2の部分62、を含む1つの外壁を備えている。
【0195】
ヘッドが安定ポジション12にあるとき(
図7)、リザーバ6(好ましくはシリンダ形)のベローズ6
1は、軸A上に中心がある。従って、リザーバ6のベローズ6
1は、その外壁上に、軸Aに平行に、すなわち、分配ヘッド10が安定ポジションにあるときの分配ヘッド10の伸長方向に平行に、続く平行な波形6
1を備えている。
【0196】
リザーバ6、より正確には、リザーバ6のベローズ61は、軸Aに平行な方向に、およびリザーバ6から始まりポケット2に向かう方向に、圧縮するように構成されている。
【0197】
リザーバ6、より正確にはリザーバ6の部分62は、リザーバ6の内側に向かって、好ましくは、軸Aに直交する方向、およびリザーバ6の外壁から始まりリザーバ6の軸つまり軸Aに向かう方向90に、圧縮するように構成されている。
【0198】
このため、リザーバ6は、その外壁に溝92または剛性構造92、特にリザーバ6の内側に向かって接近するように構成されたリザーバ6の部分62を備え、従って、溝92は、リザーバ6に含まれる流体の量が減少するたびに、リザーバ6を軸Aに直交する方向および方向90に圧縮するように構成されている。
【0199】
リザーバの溝92は、リザーバ6のベローズ6
1の下、より正確には、リザーバ6の部分6
2に配置されている。
リザーバ6、より正確にはリザーバ6の部分6
2は、リザーバ6の内側(より正確にはベローズ6
1の内側)に、好ましくは
図11に示されるように軸Aに平行な方向に、入ることによって圧縮するように、構成されている。
【0200】
図11、
図10において、デバイス700は安定ポジション12にある。これらの図は、ロック手段50、リザーバ6のケース70、および分配ヘッド10を示していない。
デバイス700のポケット2およびリザーバ6は、互いに一体で単一の部品を形成する。前記部品は、好ましくは、ブロー成形または3D印刷によって得られる。
【0201】
図10、
図11は、より正確には、デバイス700を使い切った後、または未使用の、ポケット2とふくらんだリザーバ6とを備えるデバイス700を示す。
【0202】
実際、
図10において、次のことが分かる:
- デバイス1000の中心軸に平行な波形を含んでいる、上部分6
1(すなわち、リザーバ6のベローズ6
1)は、圧縮されている。
図10において、リザーバ6の波形間の間隔は、
図7乃至
図9と比較して減少している。従って、
図10におけるリザーバ6のベローズ6
1の長さは、
図7乃至
図9におけるリザーバ6のベローズ6
1の長さよりも短い。従って、リザーバ6のベローズ61は圧縮されている。
- 下部分6
2は滑らかな壁を備えるが、溝92とも呼ばれる補強材92によって構造化されており、リザーバ6のこの部分6
2は、折れたたみ込み、例えばリザーバ6の壁の挟み込み、を回避するため半径方向に変形するように構成されている。縦方向の「エンボス加工」補強材92の形状は、
図12におけるリザーバ6の部分6
2の断面に示されている。
【0203】
従って、
図10は、流体の何回かの分配後における、リザーバ6が縮小した形を示している。デバイス700は、まだ完全に使い切ってなく、デバイス700のポケット2とリザーバ6にはまだ流体が残っている。
【0204】
図11において、デバイス700の使用は完了しており、デバイス700のリザーバ6には、流体がもはや含まれていない。ある一定量がポケット2に残っている可能性がある。
図11において、リザーバ6の波形間の間隔は、
図10におけるリザーバ6の波形の間隔と同じである。しかし、リザーバ6の部分6
2は、軸Aの方向に圧縮されている。
【0205】
デバイス700において、リザーバ6、特にリザーバ6の部分61が、リザーバ6の部分62の外径よりも大きい外径を備える場合、部分62は、リザーバ6の内部に戻って収まるように構成される。
【0206】
従って、分配ヘッド10の各傾斜毎に、リザーバ6の内容積は、減少し、好ましくは圧縮され、その結果、リザーバ6の下部分62は、リザーバ6の上部分61に接近し、および/または部分62上で半径方向に圧縮される。
【0207】
実際、
図11において、リザーバ6の下部分6
2は、リザーバ6に収容された流体の排出を最適化するために、圧縮され、リザーバ6の上部分6
1の内側に折り畳まれている。
【0208】
図13乃至
図16は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス1300を示す。デバイス700との違いのみを説明する。
デバイス1300の分配弁28は、デバイス700の分配弁と同じである。
【0209】
デバイス1300は、
- 剛体ケース70に配置されたリザーバ6、
- リザーバ6に担持されたポケット2、
- ポケット2に担持された分配ヘッド10、
-
図13乃至
図16の場合におけるカバー94、ポケット2上に配置された剛性カバー94、
- 分配ヘッド10の一部を形成する分配ボタン72、
- 分配ボタン72、カバー94、分配ヘッド10、ポケット2、およびリザーバ6を覆うキャップ74、を備えている。
【0210】
キャップ74は、デバイス1300が流体の分配に使用されなくなったときに、剛性ケース70に、はめ込むように構成されている。リザーバ6の内容積全体は、剛性ケース70に備えられている。
剛性ケース70は、内壁701を備えている。
剛体ケース70は、金属および/またはガラス、および/または木で作られてもよい。
デバイス1300(より正確にはヘッド10)は、最大傾斜の位置を備える。
【0211】
デバイス1300は、最大傾斜の位置を超える分配ヘッド10の傾斜を制限および/または防止するように構成されたカバー94を備えている。従って、カバー94は、分配ヘッドが最大傾斜の位置に達したときに、分配ヘッド10の傾斜を阻止する。
カバー94は、カバー94を剛性ケース70にねじ込む手段104を備えており、従って、分配ヘッド10、ポケット2、およびリザーバを剛性ケース70に固定したままにすることができる。
【0212】
カバー94は、デバイス700に関して、開口を備えており、カバー94の中心軸上に構成され、前記軸は、軸Aと同一直線上にある。カバー94の開口は、分配ヘッド10を通過させるように構成されている。従って、カバー94の開口の直径は、分配ヘッド10の直径よりも大きい。分配ヘッド10の最大傾斜ポジションは、カバーの開口の直径によって与えられる。デバイス1300の変形例において、カバー94の開口の直径は、分配ヘッド10の傾斜を止めないように構成されている。
【0213】
ヘッド10の分配ボタン72、101は、外壁と内壁とを備えている。
分配ヘッド10は、その外壁上に、チャネル20を備える分配ヘッド10の部品102を、分配ボタン72典型的には分配ボタン72の内壁にねじ込むための、ねじ込む手段106を備えている。
【0214】
分配ボタン72は、分配ボタン72の上壁に配置され、分配ボタン72の外壁および内壁を通過する開口73をさらに備えている。開口73は、デバイス1300が組み上がっているとき、すなわち、分配ボタン72、カバー94、分配ヘッド10、ポケット2、リザーバ6、および剛性ケース70が一緒に組み立てられているとき、分配ヘッド10のオリフィス24に中心が来るように構成されている。従って、部品102が分配ボタン72に固定されると、流体は、ヘッド10の分配ボタン72の開口73を通過し、オリフィス24を通って抜け出ることができる。
【0215】
分配ボタン72は、ねじ込む手段106によって固定されているので、ヘッドの分配ボタン72の外壁は、接触表面26を備えている。
分配ボタン72は、部品102に固定されており、それは、ポジション、すなわち、分配ヘッド10の組立体の安定ポジション12および/または傾斜ポジション14に従う。
【0216】
リザーバ6は、リザーバ6を少なくとも部分的に画定するように構成されたキャップ96を備えている。キャップ96は、2つの部分、
- プラットフォーム98、および
- リザーバ6に収容され、キャップ96のプラットフォーム98を担持するトランク76、を備えている。
プラットフォーム98とトランク76は、一体である。
【0217】
トランク76は、シリンダ形であり、分配チャネル20の中心軸を中心としており、前記中心軸は、軸Aと同軸である。従って、トランク76と分配チャネル20とは、ポジション12において同軸である。トランク76もまた、リザーバ6の変形可能ケーシング56の中心軸上に、中心がある。。
キャップ96のプラットフォーム98は、その端部に、リザーバ6の内部に向けられ、角部で形成された2つのエッジ981を有する、平らな剛性壁を備えている。
【0218】
リザーバ6は、リザーバ6の内容積を少なくとも部分的に画定する変形可能ケーシング56を備え、前記変形可能ケーシング56は、軸Aの周りに半径方向に連続する波形562を備えている。
【0219】
従って、リザーバ6の変形可能ケーシング56は、以下の3つの部分を備えている。
- 上部分561、これはエッジを備え、好ましくは滑らかであり、剛性ケース70の内壁701に沿って走っている、
- 下部分562、これは半径方向に連続する波形562を備えている、および
- 底部分563、これは波形562を担持し、充填開口82を備えている。
【0220】
下部分563は、剛性壁であり、波形562を含む下部分562よりも剛性が高い。
充填開口82は、リザーバ6の中心軸(すなわち、軸A)を中心とする中心軸を備えている。従って、充填開口82およびリザーバ6は、同軸であり、充填開口82およびリザーバ6のキャップ96のトランク76は、同軸である。
【0221】
充填開口82は、形状が円形であり、トランク76の外径と同等の直径を有する。
【0222】
充填開口82は、デバイス1300の組み立て中、より正確には、リザーバ6の組み立て中に、リザーバ6のキャップ96のトランク76と一緒に、はめ込みおよび/または埋め込む、ように構成されている。このようにして、トランク76は、リザーバ6を流体で満たした後、充填開口82内にトランク76の組み立て中に、気泡(図示せず)を捕捉するように構成されており、前記気泡はトランク76内に捕捉される。これにより、この気泡は、リザーバ6次にポケット2に、再び上昇するのを阻止される。
【0223】
充填開口82を含むリザーバ6の部分563は、封止手段821を備えている。封止手段821は、封止スカート821を備えている。
【0224】
充填開口82は、リザーバ6のキャップ96、特にトランク76によって閉じられるように構成されている。リザーバ6の変形可能ケーシング56の部分563は、カバー94から、特にトランク76から、例えば、デバイス1300の充填段階中に吸盤を用いて、離れるように構成されている。
【0225】
リザーバの変形可能壁56は、リザーバ6のカバー94に固定または溶接されている。
リザーバ6のプラットフォーム98の角部エッジ981は、リザーバ6の変形可能壁56を保持するように構成されている。特に、リザーバ6のプラットフォーム98の角部エッジ981は、壁56の上端を剛性ケース70の内部壁701に押し付ける。
【0226】
変形可能ケーシング56は、変形可能ケーシング56の容積が減少する毎に、プラットフォーム98に向かって折り返されるように構成されている。
変形可能ケーシング56は、変形可能ケーシング56の容積が減少する毎に、トランク76の周りに折りたたまれるように構成されている。
【0227】
実際、
図13、
図14において、デバイス1300は完全に満たされている。リザーバ6は、デバイス1300から利用可能な全流体を収容しており、従って、その最大内容積を備えている。この場合、リザーバ6の変形可能ケーシング56の連続する波形56
2は、トランク76の中心軸に対し、つまり軸Aの周りに、放射状である。
【0228】
図15において、リザーバ6の変形可能ケーシング56に収容されていたほとんど全ての流体が分配されている。変形可能ケーシング56は、プラットフォーム98に向かって折りたたまれている。従って、変形可能ケーシング56の波形56
2は、最初はトランク76の軸の周りに放射状であり、トランク76に向かって移動し、従って波形56
2を形成する。
【0229】
最初、剛性ケース70の内壁701に押し付けられていた変形可能ケーシング56の滑らかエッジ561は、リザーバ6に収容されている液体の容積が減少する毎に、リザーバ6、特にプラットフォーム98のキャップ96に近づくように構成されている。
【0230】
このような構成により、リザーバ6に収容された流体の量を、可能な限り消費し、
- リザーバ6の変形可能な壁56の面積、特に変形可能な壁56の波形562の面積、を増やすことによって、そして
- リザーバ6のケーシングの容積が減少する毎に、リザーバの剛性形状、特にカバー96に可能な限り一致するように変形可能壁56を構成することによって、流体の戻りを最適化することが可能になる。
【0231】
流体を分配するためのデバイス1300は、流体を収容するように構成された内容積を有するポケット2を備え、内容積は、少なくとも部分的に変形可能壁4によって画定されている。
【0232】
ポケット2は、底壁21および可撓性の変形可能壁4によって形成されている。
壁21および4は、向かい合っている。
壁4は、凹状のスカートを形成し、上部分と下部分とを有する。
変形可能壁4(より正確にはその下部分)は、底壁21に固定または溶接されている。
【0233】
底壁21は、好ましくは、平面または実質的に平面の形状を有する。
底壁21は剛性壁であり、すなわち壁4よりも剛性が高い。
変形可能壁4は、例えば、薄い壁であり、底壁21は、例えば、壁21よりも厚い壁である。
壁21および4は、例えば、ポリプロピレン(PP)製である。
【0234】
変形可能壁4は、壁4の硬度が80ショアD未満になるようにその硬度を低下させるために、好ましくは、ポリマまたはプラストマー添加剤(例えば、Vistamaxx(商標)6202など)を含むPPによって作られている。これにより、壁4の過大な薄さや弱さは、回避される。
【0235】
底壁21は、プラットフォーム98に平行である。より正確には、底壁21は、キャップ94のプラットフォーム98に固定されている。デバイス1300の変形例において、底壁21とプラットフォーム98は、単一部品である。
供給開口8は、底壁21のところに配置され、底壁21とプラットフォーム98を貫通して、リザーバ6をポケット2に接続する。
【0236】
ポケット2の変形可能壁4は、脆弱ゾーン78および/または結合部78を備え、これらは、外力18がない場合に、分配ヘッド10の、傾斜しているが安定している、傾斜ポジション14を可能にするように構成されている。
これらの脆弱ゾーン78は、ポケット2の変形可能壁であって、変形可能壁4の他の部分に比べて、より薄いゾーン78に対応する。
【0237】
分配ヘッド10が傾斜ポジション14にあるとき、変形可能壁4の脆弱ゾーン78は、ポケット2の底壁21に対し圧迫および/または接近するように構成され、これにより、分配ヘッド10の優先的(かつ安定した)傾斜ポジション14を形成する。
【0238】
二次的な外力が接触表面26に加えられない限り、デバイス1300は、分配ヘッド10のこの傾斜しているが安定している安定ポジション14を保って維持する。その二次的な外力は、分配ヘッド10をその傾斜ポジション14にするために外力18を加えた側とは、反対側に加えられなければならない。
【0239】
全ての場合において、変形力は、傾斜の開始時に、より容易にまたは自動的に5度以内の正確な角度で好ましいポジションに達するのが、より困難であり、従って、投薬を可能にする。
【0240】
実際、
図15において、分配チャネル20の中心軸に対する外力18が、分配ヘッド10の右側に加えられている。分配ヘッド10とポケット2は、傾斜ポジション14を維持しているが、左に安定している。従って、デバイス1300をその初期の安定ポジション、すなわち、外力18が行使される前に(すなわち、分配ヘッド10とリザーバ6との間に同軸がある状態)に戻すためには、二次的な外力が、分配ヘッド10の左側、すなわち傾斜ポジション14のある側に適用されなければならない。
【0241】
図16に示される、デバイス1300を組み立てるる方法の一実施形態において、リザーバ6の変形可能壁56、特に部分56
3は、充填開口82を解放するように外側に引っ張られる。リザーバ6は、流体で充填され、リザーバ6の変形可能壁56をリザーバ6の内部、特に部分56
3に向けて押す(前のものと反対の動き)ことにより、キャップ96によって、閉じられる。リザーバ6は、封止スカートを備えており、それによって、部分56
3を封止する、すなわちキャップ96に取り付けられたリザーバ6の底部を封止することが可能となる。リザーバ6の変形可能壁56は、前記スカートを含み、同じ材料でできている。
【0242】
スカートは、変形可能壁56の部分562よりも剛性が高い。
ブロー成形によってデバイス1300を製造する場合、変形可能壁56の厚さを薄くすることができるので、封止スカートは、より剛性のある材料で作ることができる。
【0243】
注入成形によってデバイス1300を製造する場合、0.4mmから0.5mmの間で変化する変形可能壁の厚さで動作する。この場合、可撓性材料が、リザーバ、特に変形可能壁56の設計に用いられる。封止スカートは、変形可能壁56に使用される材料よりも剛性の高い材料によって設計される。
【0244】
デバイス100、700、1300の変形例において、2つの別個のリザーバ6に収容される2つの流体としてもよい。デバイス100、700、1300は、流体のそれぞれに対して優先的な傾斜、および/または流体を混合するように構成された第3の傾斜を有するものとしてもよい。第3の傾斜は、例えば、分配ヘッド10の伸長方向に平行な、または軸Aと同一直線上にある押圧力18によるものであってもよい。
【0245】
図17、
図18は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス1700を示す。デバイス100、700および1300との違いのみ説明する。
【0246】
流体を分配するためのデバイス1700は、下記のポケット2とオリフィス24とを備えている:
- ポケット2、これは内ポケット21と外ポケット22を備え、前記内ポケット21は、少なくとも部分的に外ポケット22内に配置され、前記内ポケット21と外ポケット22は、それぞれ、流体を収容するように構成された内容積を有し、外ポケット22の内容積は、可動壁3によって少なくとも部分的に画定され、前記可動壁3は、押圧力18の作用下で、内ポケット21の内容積および外ポケット22の内容積を、変形および/または移動によって、減少させるように構成されている、
- オリフィス24、これは流体を分配するように構成されている。
【0247】
内ポケット21の内容積は、少なくとも部分的に以下によって画定されている:
- ピストン5、これは外ポケット22の内容積を少なくとも部分的に画定する接続壁7と一体である、
- ハウジング9、これはピストン5のハウジングであり、ピストン5を収容し、ハウジング内の前記ピストン5の軸方向移動11の間にピストン5を案内するように構成されている。
【0248】
デバイス1700は、以下のルートを備える経路に従って流体を案内するように構成されている:
- 第1ルート:
o外ポケット22の内側から、内ポケット21および/または内ポケット21内のピストン5の内側に、外ポケット22の内容積を内ポケット21および/またはピストン5の内側に接続する少なくとも1つの接続孔13を介して通過、および
- 第2ルート、内ポケット21および/またはピストン5の内側から、オリフィス24に至る。
【0249】
デバイス1700はまた、リザーバ6を外ポケット22の内容積に接続する供給開口8を備えている。
【0250】
図17から、ポケット2の容積という用語は、内ポケット2
1の内容積と外ポケット2
2の内容積の合計を意味する。
ポケット2は、可動壁3、接続壁7、および底壁21によって画定されている。
【0251】
デバイス1700は、ブレーキ手段15をさらに備えており、それは、可動壁3が、閾値力よりも小さい、押圧力18(以前は外力18と呼ばれていました)を受けたときに、内ポケット21と外ポケット22の内容積を減少させるハウジング9内におけるピストン5の軸方向移動11を止めるように構成されている。デバイス1700は、「自由」変位のための手段を備えており、その「自由」変位の間は、接続孔13(入口弁として機能する)の閉鎖中に液体の過圧制約なしにポケット2の内容積が減少する。このステップの間、液体は開口8を通ってリザーバ6にポンプで送られ、ポケット2が変形し、ピストン5がハウジング9の内壁および/またはハウジング9内のピストン5の案内手段65と摩擦し、このステップは、押圧表面26の促進/推進を可能にする。最後に、デバイス1700は、圧力を増加させる手段を備える:接続孔13が閉じられるとすぐに、ピストンは、内ポケット21内の産物を圧縮する。好ましくは、圧力上昇中の押圧力は、閾値力よりも小さい。
【0252】
従って、ピストン5とハウジング9は、力18の作動中にハウジング9内のピストン5の3段階の動きを可能にするように構成されている:
1 停止段階、この段階では、力18が閾値力よりも小さい限り、ピストン5が手段15を超えて移動しない、次いで、力18がこの閾値力を超えて大きくなるとすぐに手段15を越える;
2 自由移動段階、ピストン5が手段15を越えて通過したあとのハウジング9内でのピストン5の自由な動き(開口13の閉鎖中における空間での加速、空間はピストンとハウジングの間)、通常、そのハウジング9における、少なくとも0.5mmまたは1mmのピストン5の並進であり、閾値力(運動エネルギー)に衝動または加速を与えることができる、
3 圧縮段階、この段階では、開口13を閉じた後のポケット21内の圧力が増加される。
【0253】
最も重要なのは、段階2、3であり、段階1は、オプション、および/または外ポケットの変形または変位による戻り力によって回復してもよい。
ピストン5の軸方向移動11は、ピストン5の中心軸に沿っている。
【0254】
デバイス1700は、接触表面26とも呼ばれる押圧表面26を備えており、押圧力18の作用下で、分配ヘッド10によって、可動壁3を変形および移動させて、内ポケット21および外ポケット22の内容積を減少させるように構成されている。
【0255】
押圧表面26は、分配ヘッド10と一体であり、好ましくは、分配ヘッド10の少なくとも一部を含む。
デバイス1700は、オリフィス24を備えている。
オリフィス24は、デバイス1700の外側に開いている。
オリフィス24は、分配ヘッド10上にある。
【0256】
オリフィス24は、分配ヘッド10の移動方向に実質的に垂直な方向に流体を分配するように構成されている。
分配ヘッド10は、並進運動に従うように構成されている。
オリフィス24は、分配チャネル20の伸長軸に実質的に平行な方向に流体を分配するように構成されている。
【0257】
デバイス1700は、ポケット2を分配チャネル20に接続する分配開口22を備えている。
分配弁28は、デバイス1700の分配チャネル20の内側にある。
デバイス1700の分配チャネル20は、分配弁28を備える(または収容する)ためだけに構成された内容積を備えている。従って、分配弁28のみが分配チャネル20に備えられる。
【0258】
デバイス1700は、分配弁28を備えており、それは、分配チャネル20に配置され、開状態では、流体が内ポケット21の内側からオリフィス24まで、分配開口22および分配チャネル20を介して(特にハウジング80を介して)通過することを可能とし、閉状態では、流体が内ポケット21の内部からオリフィス24まで、分配開口22および分配チャネル20(正確にはハウジング80)を介して通過することを可能としない。
【0259】
分配ヘッド10は、底壁21上に分配ヘッド10をオーバーモールドまたはバイインジェクションすることにより、底壁21と一体になっている。
従って、分配チャネル20は、分配ヘッド10の壁および底壁21の上部壁を備えている、および/またはそれらによって形成されている。
【0260】
分配ヘッド10は、スプレイ10を備えている。
分配ヘッド10は、ポケット2の外側に配置されている。
分配ヘッド10は、押圧表面26に圧力18を加えることにより、少なくとも並進運動に従って移動するように構成されている。分配ヘッド10の並進運動は、ピストン5の軸方向移動11と同じ方向であるが向きが反対である。
【0261】
分配ヘッド10の一部は、押圧力18の作用下で、外ポケット22の可動壁3を移動および/または変形させるように、外ポケット22の外壁に沿って少なくとも部分的にスライドするように構成されている。
【0262】
押圧表面26は、圧力が加えられた状態で、可動壁3を変形させることにより、より正確には接続壁7の壁の方向に押しつぶすことにより、内ポケット2
1および外ポケット2
2の内容積を減少させるように構成されている。
変形可能な可動壁3は、形状記憶を有する。この壁3が外部応力を受けてない場合、
図17に示されるように内ポケット2
1および外ポケット2
2の容積が最大化している形態のままか、またはその形態に復帰して容積が最大化される。
【0263】
押圧表面26は、デバイス1700の外側からユーザの手によってアクセス可能であり、10mm2の最小表面積を有する。
ピストン5のハウジング9は、少なくとも部分的に底壁21によって画定されている。底壁21の一部、すなわち、分配チャネル20と接触している底壁21の部分は、ピストン5のハウジング9と一体である。
【0264】
底壁21は、外ポケット22の容積を少なくとも部分的に画定する。
接続壁7は、ピストン5を少なくとも部分的に画定する。
底壁21は、ピストン5のハウジング9を少なくとも部分的に画定する。
壁7と壁21との間の距離は、内ポケット21の容積を規定する。
【0265】
デバイス1700において、ブレーキ手段15は、ピストン5のハウジング9と一体であり、好ましくは、ハウジング9の内側に向かって傾斜した少なくとも1つの舌片17を備えている。
デバイス1700は、舌片17を備えている。
【0266】
デバイス1700において、可動壁3は、接続壁7から分離されている。接続壁7は、ポケット2の内容積とリザーバ6のケーシングの内容積とを画定するように構成されている。
接続壁7は、実質的に平面形状を含む。デバイス1700の場合、接続壁7は剛性であり、すなわち、ポケット2の変形可能壁3よりも剛性が高い。
【0267】
可動壁3は、底壁21と接続壁7との間に配置されている。
接続壁7は、底壁21と同じ剛性を有する。
接続壁7は、ポケット2の可動壁3に固定されている。
可動壁3は、ポケット2の底壁21に固定されている。
変形可能壁3は、可撓性である。
可動壁3は、通常、TPO製である。
【0268】
ピストン5は、接続壁7によって部分的に画定されている。
ピストン5は、溶接および/または成形によって接続壁7に固定されている。
ピストン5は、接続壁7の平坦部分と一体である。
接続壁7は、PP製である。
ピストン5は、接続壁7と同じ材料でできている。デバイス1700において、ピストン5と接続壁7は、単一の部品を形成している。
【0269】
従って、ピストン5は、接続壁7の平坦部分とピストン5のハウジング9との間に構成されている。
ピストン5のハウジング9は、ピストン5と分配チャネル20との間に配置されている。
ピストン5は、中空でシリンダ形であり、接続壁7によって画定された外径を備えている。
【0270】
ピストン5の外径は、ピストン5の端部でのその直径の増加を備え、ピストン5のハウジング9に面している。この構成は、圧縮段階の間、すなわち、ポケット2の容積を減少させる並進運動によって、分配ヘッド10が駆動されているとき、密封された線環状接触を有することを可能とする。これは、とりわけ、デバイス1700の封止性能を高めることを可能にする。低回転運動(例えば、ボールジョイントタイプ)、オプションとして、この並進運動を補完。
【0271】
デバイス1700は、供給チャネル78および/またはリザーバ6を外ポケット22の容積に接続する供給開口8をさらに備えている。
デバイス1700は、リザーバ6を備えている。リザーバ6は、供給開口8を介して外ポケット22と連通している。リザーバ6は、流体を収容するように構成された内容積を備えている。
【0272】
デバイス1700は、第2ルートに沿って流体を案内するように構成されており、その案内は、可動壁3における、閾値力よりも大きい各押圧力18毎に、および/または、内ポケット21および外ポケット22の内容積の各減少毎に、接続孔13が閉じられ、従ってハウジング9内のピストン5の動きを引き起こすことで行われる。ハウジング9内のピストン5の動きは、ポケット2の容積内に存在する産物の圧縮を引き起こす。
接続孔13は、可動壁3に(十分な)圧力がかかった後に閉じ、従って、内ポケット21の供給弁を形成する。
【0273】
デバイス1700は、第1ルートに沿って流体を案内するように構成されており、その案内は、
- 閾値力よりも大きい各押圧力18の終了後毎に、すなわち、可動壁3が、閾値力よりも大きい押圧力18の作用下にもはやないときに、およびまたは
- 内ポケット21および外ポケット22の内容積の各増加毎に、接続孔13が開かれることで、すなわち、ハウジング9に配置されたピストン5が、外ポケット22に戻ることで行われる。
【0274】
接続孔13は、
- ピストン5の一端とピストン5のハウジング9の一端との間の接続部19に形成され、および/または
- ピストン5のハウジング9に配置された穴23を備えている。
【0275】
接続孔13は、
- ピストン5の移動中に閉じてポケット2の内容積を減らし、
- ピストン5の移動中に開いてポケット2の内容積を増加させる、ように構成されている。
この実施形態は、空洞139を含むことに留意されたい。
この空洞139は、ピストン5の内容積に対応する。
【0276】
この空洞139は閉じられてなく、リザーバ6に含まれる流体は、リザーバ6から空洞139へ、および/または空洞139からオリフィス24へと循環することができる。
しかしながら、空洞139の容積の大部分(50%を超える)、または全てでさえも、死容積であり、すなわち、流体は、空洞139内の流体の動きを妨害したり生成したりすることなく、リザーバ6からオリフィス24に流れることができる。
【0277】
さらに、空洞139の内容積は、ピストン5がそのハウジング11(sic)に入るときにオリフィス24を通って出る流体の最大体積よりも大きいことに留意されたい。
【0278】
図19乃至
図22は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス1900を示す。デバイス1700との違いについてのみ説明する。
【0279】
デバイス1900は、分配開口22をオリフィス24に接続する長手方向における特定の長さにわたって長手方向に延びる、分配ヘッド10を備えている。
【0280】
分配ヘッド10は、実質的に(+/-20mmに)リザーバの延長部(リザーバの端部)にあり、分配の方向は、リザーバの伸長方向と実質的に反対であって、+/-20度にある。デバイス1900は、全てのポジションで動作するように構成されており、特に、地球の重力に対してヘッドを上または下にしても動作するように構成されている。
【0281】
分配ヘッド10は、長手方向に延びる長手方向の真っ直ぐな部分である。
分配ヘッド10は、分配チャネル20を備えている。分配チャネルは、分配ヘッド10の全長にわたって、分配ヘッド10と同じ長手方向において、長手方向に延びるシリンダである。
【0282】
分配ヘッド10は、フランジ45を備えている。フランジ45は、リザーバ6を底壁21に固定するように構成されている。
分配チャネル20の軸は、分配ヘッド10の中心軸に軸合わせされており、すなわち、チャネル20とヘッド10は同軸である。
【0283】
図19と
図22において、デバイス1900は、変形可能ケーシング56を備えるリザーバ6を備えている。リザーバ6の変形可能ケーシング56は、ポケット2を画定するように構成されている。
デバイス1900は、ポケット2、特に内ポケット2
1を分配チャネル20に接続する分配開口22を備えている。
【0284】
ブレーキ手段15は、ハウジング9と一体であり、好ましくは、ピストン5の外側に向かって傾斜した少なくとも1つの舌片17を備えている。
接続孔13は、ピストン5のハウジング9に構成された穴23を備えている。
【0285】
接続孔13は、
- ピストン5の移動中に閉じてポケット2の内容積を減らし、
- ピストン5の移動中に開いてポケット2の内容積を増加させる、ように構成されている。
【0286】
デバイス1900は、内ポケット21から出てくる流体をオリフィス24に向けて導くように構成された分配チャネル20をさらに備えている。
デバイス1900は、分配チャネル20に配置され、流体を内ポケット21からオリフィス24に導くように構成された分配弁28を備えている。
【0287】
デバイス1900は、さらに、
- 分配弁28、および
- 異なる別個の流体の(ポケット2から来る)流れを受け取り、それらをオリフィス24で噴霧状に混合するように構成されたミキサ25、を備えている。
流れは、同じ流体および/または異なる流体から発生してもよい。
【0288】
分配弁28の一端または部分(より正確には部分283)は、ミキサ25に沈み込むように構成されたロッド27と一体であり、それは、異なる別個の流体の流れをミキサ25まで導くように構成された異なるチャネル59を形成する。
【0289】
分配弁28は、弁28がチャネル20に挿入されたとき、弁28の屈曲または(過大)変形を防止するように構成された補強材49を備えている。
ロッド27は、スプレイを生成するために使用される構造要素(すなわち噴霧器)である。
【0290】
ミキサ25は、オリフィス24に向かって合流するように、分配チャネル20(弁28のハウジング80)内に構成された3つの空洞57を備えている。オリフィス24は、ロッド27(チャネル59に接続されたミキサ25の空洞57を形成している)の前面によって閉じられている。これらの空洞57は、3つのチャネル59によって与えられており、それらは、ロッド27の側壁および分配部品25の三角形の穴によって形成され、互いに間隔を置いて配置され、そして、3つのチャネル59を画定するように構成されている。変形例において、少なくとも2つの空洞57、および少なくとも2つのチャネル59がある。オリフィス24の圧力を増加させ、渦を発生させるための複数のブレードが、部品25の底部にある。従って、これらのチャネル59は、渦を生成するように、同じ中心の方向に向けられている。チャネル20の内壁の溝は、チャネル59の延長であり、その中を流れる流体に回転運動を与える。
【0291】
チャネル59、および空洞57(チャネル59の延長部に位置する)は、ポケット2から来る流れを含む渦をオリフィス24において作り出すように構成されている。
【0292】
可動壁3は、変形可能な壁である。
可動壁3は、接続壁7を備えている。より正確には、可動壁3と接続壁7との間には材料の連続性がある。可動壁3と接続壁7は、類似しており、すなわち、同じ素材でできている。
壁3、7は、例えば、ポリプロピレン製である。
【0293】
可動壁3は、外ポケット22の容積を少なくとも部分的に画定する。可動壁3は、ドームを形成、すなわち、可動壁3は底壁21に対して凹状の部分を備えている。
内ポケット21は、底壁21によって画定された部分を備えている。底壁21は、ピストン5のためのハウジング9を備えている。ピストン5のためのハウジング9は、少なくとも部分的に底壁21によって画定されている。
【0294】
外ポケット22は、底壁21によって画定される部分を備えている。底壁21は、ポケット2をリザーバ6に接続、より正確には、外ポケット22をリザーバ6に接続するための供給開口8を備えている。
底壁21は、好ましくは、可動壁3が固定される平面、または実質的に平面の形状を備えている。
【0295】
可動壁3は、底壁21、特に底壁21の平面に、固定または溶接されている。
底壁21は、剛性壁であり、すなわち可動壁3よりも剛性が高い。
可動壁3は、例えば薄壁であり、底壁21は、例えば可動壁3よりも厚い壁である。
【0296】
可動壁3は、その硬度を低下させて可動壁3の硬度が80ショアD未満になるようにするために、好ましくは、ポリマまたはプラストマー添加剤(例えば、Vistamaxx(商標)6202)を含むPPで作られる。可動壁3の過度の薄さと弱さは回避される。
【0297】
ポケット2、より正確には底壁21は、リザーバ6をポケット2に固定するための手段31を収容するように構成された少なくとも1つのハウジング39を画定する。従って、リザーバ6は、底壁21に、はめ込むことができる。リザーバ6は、分配部品10によるクランプによって保持される。別の実施形態において、図示されていないが、分配部品10は、外部エンドピースを備えており、その上に、リザーバ6が、首部のところで取り付けられている。この首部は、エンドピースによって牽引力が制限されており、オプションとして、封止を改善するために、首部に沿って移動させることにより、首部の外側に、外輪を圧着してもよい。
【0298】
ポケット2は、ハウジング41を備えており、それは、分配ヘッド10をポケット2に、より正確には底壁21に、取り付け、および/または、はめ込むように構成されたポケット2内に備えられている。
【0299】
デバイス1900は、供給開口8を介して外ポケット22と連通するリザーバ6を備えており、そのリザーバ6は、流体を収容するように構成された内容積を備え、その内容積は、変形可能ケーシング56によって少なくとも部分的に画定されている。
【0300】
リザーバの変形可能ケーシング56は、TPOまたはPEまたはPPでできている。
変形可能ケーシング56は、押圧表面26を備えており、それは、デバイス1900の外側から、デバイス1900の外部のかつ分配チャネル20の長手方向に直交する、押圧力18を受ける構成とされている。
【0301】
従って、閾値力よりも大きい各押圧力18毎に、ピストン5またはピストン5の一部は、最初に外ポケット22の内容積に含まれ、ピストン5のハウジング9内に移動する。
従って、リザーバ6は、供給弁38の各開放態の後に、その内容積を減少させるように構成されている。
【0302】
リザーバ6、特にリザーバ6の変形可能壁56は、リザーバ6をポケット2に固定するための手段31、特にリザーバ6を底壁21、特に内ポケット21の部分を備えている底壁21に固定するための手段31を備えている。
【0303】
ポケット2をリザーバ6に固定するための手段31は、リザーバ6、特に、変形可能壁56およびリザーバの保持面33と一体である。手段31は、リザーバ6の変形可能壁56の残りの部分よりも厚い。
【0304】
固定するためのこれらの手段31は、変形可能壁56の剛性部分であり、すなわち、リザーバ6の変形可能壁56の他の部分よりも剛性が高い。
保持面33は平坦であり、変形可能壁56の剛性部分であり、すなわち、リザーバ6の変形可能壁56の他の部分よりも剛性が高い。
【0305】
変形可能壁56の手段31は、内ポケット21に、はめ込む少なくとも1つの角部エッジ31を備えている。デバイス1900の場合、変形可能壁は、リザーバ6をポケット2にはめ込むため、特にリザーバ6を底壁21に、特に内ポケット21を含む底壁21に固定するための、角部でできた2つのエッジ31を備えている。
【0306】
従って、フランジ45は、リザーバ6の保持面53に取り付け圧力(図示せず)を加えることによって、ポケット2のリザーバ6の角にエッジ31をはめ込みおよび/または固定するように構成されている。
デバイス1900は、典型的にはポリオレフィン化合物と同じファミリーの単一材料の詰め替え品であってもよい。
【0307】
図20は、まだリザーバ6を備えていないデバイス1900の分解図を示す。
外ポケット2
2は、可動壁3を底壁21に固定するための手段を備えている。外ポケット2
2および内ポケット2
1の容積は、可動壁3が底壁21に固定されるときに画定される。
【0308】
可動壁3は、可動壁3を底壁21に正確に配置および固定するために、少なくとも1つのピン35を、デバイス1900では4つ、備えている。底壁は、少なくとも1つの穴37を、
図20では合計4つ、可動壁3の少なくとも1つのピン35を収容するため備えている。
【0309】
デバイス1900を組み立てるための方法の一実施形態において、分配弁28は、分配ヘッド10、特に分配チャネル20に取り付けられる。次に、分配ヘッド10は、ポケット2(特に、内ポケット21の一部を含む底壁21)のハウジング41にはめ込まれる。次に、可動壁3は、内ポケット21および外ポケット22を、形成および/または画定するようにポケット2の底壁21に組み付けられる。可動壁3は、底壁21に固定されなければならない。
【0310】
リザーバ6を含むデバイス100に係る方法の場合、可動壁3は、底壁21に固定されなければならない。従って、リザーバ6は、フランジ45のところで分配ヘッド10とポケット2の間にクランプされる。
【0311】
壁3から始まる、ハウジング9内のピストン5の並進軸に沿って、
- ハウジング9は、開口13をバルブ28に接続する内ポケット21のチャネルを超えて延在し、および/または
- 弁28はこの軸に沿って配置されてはいない、ことに留意されたい。
【0312】
ポケット21は、
- 第1の部分、これはポケット22の内側、および
- 第2の部分、これは第1の部分に対し角部または曲がり部を形成し、ポケット22の下にある部分、を備えていることに留意されたい。
【0313】
図21を参照する、弁28は、リブ67によってチャネル10内に保持されてもよい。
可動壁3は、ピストン5をハウジング9の外側に向けて引っ張る力を及ぼすばねまたは戻り手段の技術的機能を有する。
【0314】
図19において、ピストン5は、可動壁3の少なくとも一部によって少なくとも部分的に形成されていることが分かる。
ピストン5は、押圧表面26を形成する壁に直接接触している。示されていない変形例において、その変形例では、ケーシング56はポケット2を取り囲んでおらず、ポケット2の外部にリザーバを形成するだけであり、ピストン5は、少なくとも部分的に、押圧表面26の少なくとも一部によって形成されている。
【0315】
図23乃至
図25は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス2300を示す。デバイス1900との違いについてのみ説明する。
【0316】
デバイス2300の分配ヘッド10は、フランジ45を備えてないが、同じ形状および同じ伸長方向を保持する。
従って、分配ヘッド10は、ポケット2のハウジング41内に入れ子にされ、固定されて保持されるように構成されている。
【0317】
デバイス2300は、分配ヘッド10上に配置および/または、はめ込むように構成されたキャップ74をさらに備えている。キャップ74が分配ヘッド10に固定されると、流体はデバイスのオリフィス24を通って出ることができない。キャップ74は、真空充填中のプライミング段階のためにオリフィス24に押し付けられたときに気密になるように構成されている。
キャップ74はプラスチック製である。
【0318】
デバイス1900の場合と同様に、可動壁3は接続壁7を備えている。可動壁3と接続壁7との間には材料の連続性がある。
しかしながら、可動壁3は、接続壁7と同じ材料でできていない。
可動壁3は、PP、PEまたはTPOでできている。
接続壁7は、PP、PEまたはTPOでできている。
接続壁7は剛性であり、すなわち、可動壁3よりも剛性が高い。
【0319】
リザーバ6の可動壁3および変形可能壁56は類似しており、同じ材料でできている。可動壁3と変形可能壁56との間には材料の連続性がある。それらは、単一の部品によって形成され、溶接または固定の2つの領域を備えており、1つは、壁3を壁21に溶接または固定するための、溶接または固定領域431であり、他の1つは、壁56を壁211に溶接または固定するための、溶接または固定領域432である。
【0320】
実際、デバイス2300は、プレート43を備えている。プレート43は、実質的に平面である。プレート43は、可動壁3、ピストン5との接続壁、およびリザーバ6の変形可能壁56を備えている。従って、プレート43は、異なる剛性を有する部分を備えている。
プレート43は、ポケット2の底壁21上に配置されるように構成されている。
【0321】
プレート43は、ポケット2の底壁21、より正確には底壁21の上面211に固定されるように構成されている。
底壁21の上面211は実質的に平面である。
プレート43は、ポケット2の底壁21に、はめ込まれおよび/または溶接されている。
【0322】
リザーバ6の容積は、ポケット2の底壁21と変形可能ケーシング56との間にある。リザーバ6の変形可能ケーシング56は、軸Bの周りの連続する放射状の波形562を含む。軸Bは、壁43および/または56の平面47に垂直である。
【0323】
変形可能ケーシング56は、波形562が振動する平面47に実質的に含まれ、軸Bは、この平面47に実質的に垂直である。平面47は、底壁21の上面211に実質的に平行である。
【0324】
軸Bは、分配ヘッド10の伸長方向に実質的に垂直である。
波形562は、振動の振幅を有し、好ましくは一定である。
波形562の振動の振幅は、平面47と、プレート43が固定されている底壁21の上面211との間にある。
【0325】
デバイス2300を組み立てる方法の一実施形態において、分配弁28は、分配ヘッド10に取り付けられる。次に、分配ヘッド10は、ポケット2のハウジング41(特に内ポケット21の一部を備える底壁21)に取り付けられる。デバイス2300が使用されない場合、キャップ74は、オリフィス24を備える分配ヘッド10の一面に配置される。次に、プレート43は、底壁21と、その上面211において組み立てられる。
【0326】
プレート43は、底壁21に固定されなければならない。
デバイス2300を組み立てる方法は、真空下で実行され、真空溶接が含まれる。
【0327】
真空組み立てプロセスは、次の連続したステップで構成される:
- リザーバ6の少なくとも一部、ポケット2の少なくとも一部を、それらに分配弁28、分配ヘッド10、およびキャップ74が組み立てられるポジションで、配置し、
- リザーバ6の予定の内容積(および好ましくは、ポケット2の予定の内容積)を、分配される液体で充填し、
- リザーバ6(壁56によって)およびポケット(壁3によって)を閉鎖し、
- 本発明に係るデバイスを空洞61内に配置し、
- 圧力が1bar未満に達するように空洞61内の空気を排気し、
- 好ましくは空洞61の容積を減少させる(好ましくはベローズ63を圧縮させる)ことにより、プレート43をポケット2の底壁21の上面211に接近させ、そして
- 好ましくは、空洞61の容積を減少させることによって(好ましくは、ベローズ63を典型的には0.3から0.6mmに圧縮して)底壁21の上面211へのプレート43の接近を継続させつつ、真空下で、プレート43を、ポケット2の底壁21の上面211に(好ましくは超音波溶接手段51、53ではなく)溶接する。
【0328】
次に、真空組み立てプロセスは、組み立てられたデバイス2300を含む空洞61の、1barを超える過圧を含む。
デバイス2300の真空組み立てプロセスは、
図25に示される真空組み立てデバイス2500によって達成される。
真空組み立てデバイス2500は、ソノトロン51およびブースタ53を備えている。
可動壁3は、ピストン5をハウジング9の外側に向けて引っ張る力を及ぼす、ばねまたは戻り手段の技術的機能を有する。
【0329】
ピストン5は、可動壁3の少なくとも一部によって少なくとも部分的に形成されていることに留意されたい。
ピストン5は、少なくとも部分的に押圧表面の少なくとも一部によって形成されていることに留意されたい。
【0330】
あるいは、デバイス2300は、詰め替え品などのケース内に置かれている。この変形例において、壁3は、押圧表面26を形成するボタンまたはケースの壁と接触して置かれている。このボタンは、デバイスの案内手段によって、ピストン5の伸長方向に平行な並進運動の中で案内される間、可動面3を押すように案内される。
【0331】
図26から27は、流体を分配するためのデバイスの第7の実施形態であるデバイス3000を示す。
図17のデバイスとの違いのみを説明する。
【0332】
流体を分配するためのデバイス3000は、以下を備えている:
- 内ポケット21および外ポケット22を備えるポケット2、前記内ポケット21は少なくとも部分的に外ポケット22内に配置され、内ポケット21は流体を収容するように構成された内容積を有し、外ポケット22は流体を含まないように構成された内容積を有し、外ポケット22の前記内容積は少なくとも部分的に可動壁3(好ましくは、材料の連続性を備えたキャップ305と一体の壁、より正確には薄い壁(ヘッド10の壁厚よりも少なくとも2倍薄い))であり、前記可動壁3は、押圧力18の作用下で、変形および/または移動によって、内ポケット21の内容積(および外ポケット22の内容積)を減少させるように構成されている、および
- 流体を分配するように構成されたオリフィス24。
【0333】
内ポケット21の内容積は、少なくとも部分的に以下によって画定されている:
- ピストン5、これは接続壁7と一体であり、外ポケット22の内容積を少なくとも部分的に画定する、
- ハウジング9、これはピストン5のハウジングであり、ピストン5を収容し、ハウジング内の前記ピストン5の軸方向移動11の間にピストン5を案内するように構成されている。
内ポケット21の内容積は、ハウジング9の内容積である。
【0334】
デバイス3000は、外ポケット22の内部を通過することなく、リザーバ6および/またはヘッド空洞306から内ポケット21の内部に直接通過するルートを備える経路に従って流体を案内するように構成されている(接続孔13、これは外ポケット22の内容積を、内ポケット21の内側および/または、この実施形態には存在しないピストン5の内側、に接続する)。
【0335】
ヘッド空洞306は、ヘッド10内の容積であり、好ましくは産物を含み、リザーバ6に向いている。
ヘッド空洞306は、流体の圧縮を受けないように構成されている。
ヘッド空洞306は、ポケット21の外側に配置されている。
【0336】
図26の場合、ヘッド空洞306は、ピストン5の内容積に対応する。
ヘッド空洞306の容積は、壁7を通る平面によって画定される。
【0337】
デバイス3000はまた、ピストン5および/またはリザーバ6の内容積を内ポケット21の内容積に接続し、ハウジング9に入るピストン5の一端に構成された供給開口8を備えている。
ピストン5の内容積はリザーバ6の一部である。
【0338】
図26および
図27を参照すると、「ポケット2の容積」という表現は、外ポケット2
2の内容積を伴わない、内ポケット2
1の内容積を意味する。
【0339】
デバイス3000は、ヘッド10の全てのポジション、特に、地球の重力に対してヘッドを上向きまたは下向きにしても動作するように構成され、ピストン5またはハウジング9を戻すための手段(逆さま分配器のデバイス/カートリッジとは対照的に、戻り手段はカートリッジの外部にある)を備えており、通路を取り外す。
【0340】
デバイス3000は、可動壁3が、閾値力未満の、押圧力18(以前は外力18と呼ばれていた)にさらされたときに、ハウジング9内のピストン5の軸方向移動11を止めるように構成されたブレーキ手段15をさらに備えている。
【0341】
ブレーキ手段15は、通常、以下を備えている:
- ラグまたは舌片、これはピストン5の外側および/またはハウジング9の内側に配置され、このラグまたは舌片は、ハウジング9の外側(sic)および/またはピストン5の内側(sic)のそれぞれの表面によって摩擦またはブロックされるように構成され、および/または
- ラグまたは舌片、これはハウジング9の外側および/またはハウジング9の周りに配置された壁303の内側に配置され、このラグまたは舌片は、壁303の内側および/またはハウジング9の外側のそれぞれの表面によって摩擦またはブロックされるように構成されている。これらの実施形態は、ピストン5とハウジング9との間の封止面を損傷しないように、封止面とは反対の面に作用するので、好ましい。
【0342】
従って、ピストン5とハウジング9は、力18の作動中に、ハウジング9内のピストン5の3段階の動きを可能にするように構成されている(ハウジングに対するピストン5の相対的な動きについて述べる;実際には、
図26において、ピストン5が静止している間、ハウジングはピストン5の周りを(ヘッド10とともに)移動する):
1)停止段階、この段階では、力18が閾値力よりも小さい限り、ピストン5が手段15を超えて移動しない、次いで、力18がこの閾値力を超えて大きくなるとすぐに手段15を越える;
2)自由移動段階、ピストン5が手段15を越えて通過したあとのハウジング9内でのピストン5の自由な動き、通常、そのハウジング9における、少なくとも0.5mmまたは1mmのピストン5の並進であり、閾値力(運動エネルギー)に衝動または加速を与えることができる、
3)圧縮段階、この段階ではポケット2
1内の圧力が増加される。
【0343】
空洞306は常に静止したままである。
最も重要なのは段階1、3であり、段階2はオプションである。
特定の構成において、ハウジング内のピストンの摩擦力(静止摩擦よりも小さい動摩擦力)によって、段階1に回復してもよい。
ピストン5の軸方向移動11は、ピストン5の中心軸に沿っている。
【0344】
デバイス3000は、接触表面26とも呼ばれる押圧表面26を備え、押圧力18の作用下で、分配ヘッド10によって可動壁3を変形および移動させることにより、内ポケット21(および外ポケット22)の内容積を減少させるように構成されている。
【0345】
分配ヘッド10は、リザーバ6の方向に移動するように構成され、その結果、流体は、移動方向にリザーバ6に向かって移動または接近すると、流体は、ヘッド10を横方向に出て行く、すなわち、その移動方向に対して垂直または斜めのオリフィス方向におけるオリフィス24を通って出て行く。
【0346】
可動壁3は、ピストン5をハウジング9の外側に向けて戻す力を及ぼす、ばねまたは戻り手段の技術的機能を有する。ヘッド10は、ピストンまたはハウジングを戻す手段を備えており、それは、金属ばねなしで、好ましくはポリオレフィン、より正確には、ポリプロピレン(PP)(単一材料または同じファミリー)によって作製されている。図示されていない別の実施形態において、可動壁3の戻り力を増大させるために、ポケット2は、好ましくはピストン5および/またはハウジング9の周りにばねまたは弾性部分を備えてもよい。
【0347】
押圧表面26は、分配ヘッド10と一体であり、好ましくは、分配ヘッド10の少なくとも一部を備えている。
【0348】
ハウジング9に対するピストン5の軸方向移動11の方向に垂直な平面において、内ポケット21は、外ポケット22の断面および/または、デバイスの外側から押圧力18を受けるように構成された押圧表面26の面積および/または、リザーバ6の断面よりも小さい断面を有することに留意されたい。内ポケット21の断面の減少は、流体の圧力を増加させるという利点を有し、それは、スプレーの場合に特に有利であり;本実施形態において、好ましいことに、ポケット22および/または表面26および/またはリザーバ6に対して、ポケット21の断面または表面の少なくとも2倍の縮小がある。
【0349】
デバイス3000は、オリフィス24を備えている。
オリフィス24は、デバイス3000の外側に開いている。
オリフィス24は、分配ヘッド10上にある。
オリフィス24は、分配ヘッド10の移動方向11に実質的に垂直な方向に流体を分配するように構成されている。
【0350】
分配ヘッド10は、並進運動に従うように構成されている。
オリフィス24は、分配チャネル20の伸長軸(ヘッド10への横方向オリフィス)に実質的に平行な方向に流体を分配するように構成されている。
【0351】
内ポケット2
1は、デバイスの外面下に配置されており、その外面から10mm未満、好ましくは5mm未満、下にある。
押圧表面とポケット2
1との間に、その容積を変更可能とする中間介在ロッドはない(さらに、
図17乃至
図27の全ての実施形態についても)。
【0352】
押圧力18の作用は、オリフィスを通して産物の横方向への流出、およびリザーバ6またはリザーバ6のすぐ近くに向けての可動壁3の変位、を可能にする。
デバイス3000は、ポケット21を分配チャネル20に接続する分配開口22を備えている。
【0353】
分配弁28は、デバイス3000の分配チャネル20の内側にある。
デバイス3000の分配チャネル20は、分配弁28を備える(または収容する)ように構成された内容積を備えている。従って、分配弁28のみが分配チャネル20に備えられる。
【0354】
デバイス3000は、分配チャネル20に配置された分配弁28を備えており、その分配弁28は、開状態において、内ポケット21の内部からオリフィス24に向けて、分配開口22と分配チャネル20(特にハウジング80)を介して流体の通過を可能にし、そして、閉状態において、内ポケット21の内部からオリフィス24に向けて、分配開口22と分配チャネル20(正確には、ハウジング80)を介して流体の通過をさせない。弁28は、デバイスの軸上にはない。
【0355】
分配ヘッド10は、前述のように、ミキサ25を備えるスプレイを備えている。
分配ヘッド10は、ポケット21の周囲の外側に配置されている。
【0356】
分配ヘッド10は、押圧表面26に圧力18を加えることにより、少なくとも並進運動に従って移動するように構成されている。分配ヘッド10の並進運動は、ピストン5の周りのハウジング9の軸方向移動11と同じ方向および同じ向きの運動である。
【0357】
分配ヘッド10の一部は、押圧力18の作用下で、接続壁7または底壁21より正確には外ポケット22の外壁302に沿って、少なくとも部分的にスライドするように構成されており、これにより、外ポケット22の可動壁3が移動および/または変形される
【0358】
押圧表面26は、圧力が加えられた状態で、可動壁3を変形させることにより、より正確にはそれを接続壁7からリザーバ6の方向に押しつぶすことにより、内ポケット21(および外ポケット22)の内容積を減少させるように構成されている。
【0359】
変形可能な可動壁3は形状記憶を有する。この壁3が外部応力を受けてない場合、
図26に示されるように内ポケット2
1および外ポケット2
2の容積が最大化している形態のままか、または、その形態に復帰して容積が最大化される。
押圧表面26は、デバイス3000の外側からユーザの手によってアクセス可能であり、10mm
2の最小表面積を有する。
【0360】
ピストン5のハウジング9は、少なくとも部分的に底壁21によって画定されている。底壁21の一部、すなわち、分配チャネル20と接触している底壁21の部分は、ピストン5のハウジング9と一体である。
底壁21は、内ポケット21の容積を少なくとも部分的に画定しているが、外ポケット22を画定していない。
接続壁7は、ピストン5を少なくとも部分的に画定してもよく、しなくてもよい。
底壁21は、ピストン5のハウジング9を少なくとも部分的に画定している。
【0361】
図26に示されるデバイス3000の特定の場合において、ピストン5のブレーキ手段15は、好ましくは、ハウジング9の壁に向けられた壁7の少なくとも1つの舌片303、好ましくはハウジング9を形成する壁の外側縁部を含む。しかしながら、舌片は、壁7または21のキャップ305内にあることができる。舌片は、実質的にピストンの軸に向けられ、ハウジング9内のピストン5の相対運動に対抗することができ、横方向に変形してもよい。
【0362】
デバイス3000において、可動壁3は、接続壁7から分離されている。接続壁7は、ポケット22の内容積とリザーバ6のケーシングの内容積とを画定するように構成されている。
接続壁7は、実質的に平面形状を含む。デバイス3000の場合、接続壁7は剛性であり、すなわち、ポケット2の変形可能な壁3よりも剛性が高い。
【0363】
可動壁3は、底壁21と接続壁7との間に配置されている。
接続壁7は、底壁21と同じ剛性を有する。
接続壁7は、可動壁3に固定されている。
可動壁3は、底壁21に固定されている。
変形可能な壁3は、可撓性である。
可動壁3は、通常、他の壁よりも薄いPPで作られている。
【0364】
ピストン5は、溶接および/または成形によって、かみ合うことによって、接続壁7に固定され、または好ましくは同一の部品である。
ピストン5は、接続壁7の平坦部分と一体である。
接続壁7は、PP製である。
ピストン5は、接続壁7と同じ材料でできている。デバイス3000において、ピストン5と接続壁7は、単一の部品を形成している。
従って、ピストン5は、接続壁7の平坦部分とピストン5のハウジング9との間に配置されている。
【0365】
ピストン5のハウジング9は、ピストン5と分配チャネル20との間に配置されている。このチャネル20は、オプション仕様であり、平坦または十分に小さい分配弁が使用される場合、例えば「スタッド」タイプである。
ピストン5は中空でシリンダ形である。
【0366】
ピストン5の外径は、ピストン5の端部でのその直径の増加を備え、ピストン5のハウジング9に面する。この構成は、圧縮段階の間、すなわち、密封された線形環状接触を有することを可能にする。例えば、分配ヘッド10が並進運動によって駆動され、ポケット2の容積を減少させるとき、これは、とりわけ、デバイス3000の封止性能を高めることを可能にする。低回転運動(例えば、ボールジョイントの)タイプ)、オプションとして、この並進運動を補完。
【0367】
デバイス3000は、ピストン5および/またはリザーバ6の内部を、外ポケット22を通過することなく、内ポケット21の内容積に接続する供給開口8をさらに備えている。
デバイス3000は、リザーバ6を備えている。リザーバ6は、外ポケット22とは、供給開口8または他の任意の開口を介して連通していない。リザーバ6は、流体を収容するように構成された内容積を備えている。
【0368】
デバイス3000は、上記の経路に沿って流体を案内するように構成されており:
- 内ポケット21の容積が増加する毎に、すなわち、ヘッド10が上がる毎に、すなわち、ハウジング9の外側にピストンが出る毎に、リザーバ6からおよび/または内ポケット21の内側のヘッド空洞306から、外ポケット22の内側を通過することなく、直接通過させ、そして
- 可動壁3における閾値力よりも大きい押圧力18毎に、および/または内ポケット21(および外ポケット22)の内容積の増加毎に、すなわち、ハウジング9の内側に向かうピストン5の各動き毎に、開口22、次にチャネル20、次にオリフィス24に向けて、内ポケット21の内側を通過させる。ハウジング9内のピストン5の動きは、ポケット21の容積に存在する産物の圧縮を引き起こす。
【0369】
供給弁38はポート8に配置されている。
弁38は、典型的には、ハウジング9の側面でピストン5に押し付けられる膜を備えている。弁38は、ヘッド10に機械的には連結されていない。弁は、ヘッドの軸上ではなく、横に取り付けられている。
【0370】
弁38は、開状態(この開状態は特にポケット21の内容積の増加中に得られる)において、リザーバ6および/またはピストンの内部に収容された流体をポケット21に向けて通過させ、および閉状態(この閉状態は特にポケット21の内容積が減少するとき得られる)においては、それをさせない。
【0371】
供給弁38は、可動壁3に(十分な)圧力が加えられた後に閉じ、従って、内ポケット21の供給弁を形成する。
弁38は、
- ピストン5の移動がポケット21の内容積を減らす間は閉じられ、
- ピストン5の移動がポケット21の内容積を増加させる間は開かれる、ように構成されている。
【0372】
デバイス3000は、分配ヘッド10に配置および/または、はめ込むように構成されたリング74をさらに備えている。
壁7は、手段304(壁302を含む)を備えるかまたはそれと一体であり、それは、ヘッド10の動きを案内するように構成され、ヘッド10の内側に配置されている。これにより、デバイス3000の高さを低減できる。
図27に示すように、可撓性リザーバは、リザーバに組み込まれているか否かに関係なく、剛性リングでクリップされている。壁7の縁部は、リング74を取り付け可能とされている。
【0373】
ポケット2は、
- デバイスの外側から押圧力18を受け取るように構成された押圧表面26の真下、または
- デバイスの外側から押圧力18を受け取るように構成された押圧表面26と、弁を備えたチャネルとで構成される組み立て体の真下、に配置されている。
【0374】
この実施形態において、本発明に係るデバイスは、ピストン5をそのハウジング9から持ち上げおよび/または引き出すように構成された、非金属の戻り手段307を備えている。
【0375】
ハウジング9の内部断面の面積S2は、デバイスの外側から押圧力18を受け取るように構成された押圧表面26の面積S1に対して少なくとも2つに分割されている。
【0376】
スプレーの場合、50乃至100マイクロリットルが排出される。
ピストン5の内容積(V1)は、40マイクロリットルを超えている。
ピストン5の内容積(V1)とハウジング9の内容積(V2)の合計は、80マイクロリットルより大きい。
【0377】
圧着リング180は、底壁のリザーバを圧着することを可能にする。
この実施形態は、空洞306を備えていることに留意されたい。
この空洞306は、ピストン5の内容積に対応する。
この空洞306は閉じられてなく、リザーバ6に収容された流体は、リザーバ6から空洞306へ、および/または空洞306からオリフィス24へ循環することができる。
【0378】
しかしながら、空洞306の容積の大部分(50%を超える)または好ましくは全体が死容積ではないことに留意されたい、すなわち、リザーバ6からオリフィス24に循環する流体の容積が乱れ、そして必然的に空洞306内の流体の動きを作り出す。
【0379】
さらに、空洞306の内容積は、ピストン5がそのハウジング11(sic)に入るときにオリフィス24を通って出る流体の最大容積よりも大きいことに留意されたい。
可動壁3は、ピストン5をハウジング9の外に向けて引っ張る力を及ぼすばねまたは戻り手段の技術的機能を有する。
図26において、ハウジング9は、可動壁3の少なくとも一部によって少なくとも部分的に形成されていることが分かる。
【0380】
ハウジング9は、押圧表面26を形成する壁と直接接触している。
ハウジング9は、押圧表面26と同じ部分に形成、および/またはハウジング9は、少なくとも部分的に押圧表面26の少なくとも一部によって形成されている。
【0381】
好ましくは、ハウジング80は、次の2段階で形成される:
- 第1に、チャネル20が成形によって形成され、この成形に使用される金型スピンドル用の開口を残し、この開口は通常、オリフィス24とは反対側のチャネル20の延長部に配置され、次に
- 第2に、この開口の少なくとも一部が(可撓性または剛性材料の注入によって)閉じられ、弁28は、好ましくは、この開口を通してハウジング80に挿入される。
【0382】
図28、
図29は、流体を分配するためのデバイスの第8の実施形態であるデバイス4000を示す。
図27のデバイス3000との違いのみを説明する。
【0383】
流体を分配するためのデバイス4000は、下記を備えている:
- オリフィス24、
- ポケット2、流体を収容するための内容積を有し、内容積は可動壁4によって少なくとも部分的に画定されている、
- リザーバ6、流体を収容するように構成されている、および、
- ポケットキャップ40。
【0384】
ポケットキャップ40は、下記を備えている:供給弁38、これは、開状態において、リザーバ6からポケット2の内容積への流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない、および/または、分配弁28、これは、開状態において、ポケット2の内容積からオリフィス24への流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない。デバイス4000は、供給弁38および分配弁28を備えている。
【0385】
デバイス4000の供給弁38は、開状態において、リザーバ6からポケット2の内容積への流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない。供給弁38は、その開状態において供給開口8を開き、その閉状態において供給開口8を閉じるように、ポケットキャップ40内に配置されている。
【0386】
例示において、ポケットキャップ40は、供給弁38および分配弁28を備えている。
供給弁38および供給(sic)弁28は一体で、単一部品である。分配(sic)弁部分38は供給開口8上に配置され、分配弁部分28はポケットキャップ40に配置された分配チャネル20における、オリフィス24への流体の通過をブロックする。
【0387】
分配弁38(sic)および供給弁28(sic)は、ポケットキャップ40に配置されたハウジング130内に配置されている。
ポケットキャップ40のハウジング130は、供給弁38および分配弁28を収容するように構成されている。ハウジング130は、分配チャネル20に接続されている。
【0388】
デバイス4000には次のものも備えている:
- 空洞122、
- リザーバ開口124、これはリザーバ6と空洞122との間の接続部を形成。
【0389】
ポケットキャップ40は、デバイス4000の空洞122に挿入することによって取り付けるように構成されており、以下のように延在して、取り付けられる:
- リザーバ6からオリフィス24まで、可動壁4を通過するところで少なくとも部分的にポケット2を通過する、または
- 少なくとも部分的にポケット2に沿っている(
図28または
図29の特定の場合において、ポケットキャップ40はデバイス4000の空洞122に挿入することによって取り付けられるように構成され、ポケット2の全長にわたって延在して取り付けられることに留意されたい)。
デバイス4000の場合、ポケットキャップ40は、ポケット2に沿って少なくとも部分的に延在して取り付けられている。
【0390】
デバイス4000は、入口開口120を備えており、それは、ポケットキャップ40をデバイス4000の外側からデバイスに挿入するように構成され、また、空洞122に開口している。
ポケット2の内容積は、空洞122の外側における少なくとも一部(すなわち部分または全体)を備えている。
空洞122は完全にリザーバ6の外側にある。
【0391】
ポケットキャップ40は、ヘッドリザーバ126と呼ばれる内容積を備えており、それは、一方の側でリザーバ開口124に、他方の側で、ヘッドリザーバ126をポケット2の内容積に接続する、供給開口8につながるように構成されている。
空洞122は、ポケット2の内容積とは異なる内容積を備えている。
【0392】
ヘッドリザーバ126は、空洞122内に構成されている。ヘッドリザーバ126は、リザーバ6の側面に面する円形状の端部を備えている。
可動壁4は、空洞122の少なくとも1つの外壁に固定されている(そして空洞を画定する)。従って、ポケット2の内容積の一部は、変形可能壁4によって画定された内容積を除いて、空洞122内に構成されている。
【0393】
ヘッドリザーバ126の内容積は、少なくとも1cm3、または少なくとも3cm3、さらには少なくとも5cm3であり、および/または空気または分配される流体を含む。
【0394】
ポケットキャップ40は、リザーバ開口124に挿入されてヘッドリザーバ126を少なくとも部分的に画定する、ポケットキャップの壁が、ねじ込みの終わりに、ポケット2とリザーバ6の内容積の間に第1の封止接続部148を形成するように、空洞122に取り付けられる。
【0395】
第1の封止接続部148は、ねじ込みの終わりに、第1の封止接続部148が防水性となるように構成されている。同じことがデバイス内の他の全ての接合部にも当てはまる。シール149Aは、軸方向に圧縮された可撓性材料を備えている。シール149Bは、軸方向成分よりも半径方向成分が大きいスカートである。
【0396】
第1の封止接続部148は、カラーの形態であり、リザーバ6の少なくとも一部を画定する壁上に配置されている。第1の封止接続部148は、特に、リザーバ6の一部に配置されている。
【0397】
第1の封止接続部148の封止は、半径方向圧力(すなわち、他の方向よりも半径方向に大きな成分を有する)によって生成され、特に、ヘッドキャップ126(sic)の一端をリザーバの一端に互いにはめ込むおよび/またはねじ込むことでカラー148の形態にする。
ポケットキャップ40が空洞122に取り付けられているとき、ヘッドリザーバ126は、空洞122の容積全体にわたって延在することはない。
【0398】
デバイスを充填するために、ポケットキャップが取り外され、リザーバ、次いで、空洞122および/またはポケット2の少なくとも一部が分配される産物で充填され、次いで、キャップ40の一端が空洞に挿入される。次に、産物はキャップ40および/またはポケット2に戻り、空気は開口120を通って逃げる。ヘッドリザーバに閉じ込められた空気は、ベント146を通って出ることができる。キャップは、シーリング素子149Aおよび/または149Bを用いてしっかりとねじ込まれる。
【0399】
ポケットキャップ40は、ベント146を含む。
ベント146は、穴であり、それは、典型的には、ポケットキャップ40が空洞122に挿入されたときに、空洞122および/またはリザーバ6に含まれている空気を排出することを可能にする。ベント146は、空気過圧の影響を回避すること、およびデバイス内に空気を入れないことを可能にする。
【0400】
従って、ポケットキャップ40を空洞122に挿入する間、空洞122に含まれている空気は、ベント146を通って逃げる。キャップ40のねじ込みの終わりに、ベント146は、空洞122の内部壁によってブロックされる。
【0401】
ヘッドキャップ40は、ヘッドリザーバ126とは別に、ポケット2の内容積からオリフィス24に向かって流体を導くように構成された第2の部分128を備えている。
分配チャネル20は、第2の部分128に配置されている。分配チャネルは、ポケットキャップ40のハウジング130に備えられている。
【0402】
第2の部分128はまた、分配チャネル20に構成された分配弁28を含み、これは、開状態では、ポケット2の内容積からオリフィス24への流体の通過を可能にし、閉状態では可能にしない。
オリフィス24は、ポケットキャップ40の第2の部分128に、より正確には、第2の部分128の外壁に構成されている。
【0403】
従って、デバイス4000は、以下のルートを含む経路に沿って流体を案内するように構成されている:
- リザーバ6からリザーバ開口124を通ってヘッドリザーバ126に至る第1ルート141、次いで
- ヘッドリザーバ126から供給開口8を介してポケット2の内容積に至る第2ルート142、次いで
- ポケットキャップ40の第2の部分128を介してポケット2の内容積をオリフィス24に接続する第3ルート143。
【0404】
デバイス4000は、ポケットの可動壁4への押圧力18の各終わり毎に、および/またはポケット2の内容積の各増加毎に、第1および第2ルートに沿って、流体を案内するように構成されている。
デバイス4000は、ポケット2の可動壁への各押圧力18毎に、および/またはポケット2の内容積の各減少毎に、第3ルートに沿って、流体を案内するように構成され、前記供給開口8は供給弁38によって閉じられる。
【0405】
押圧力は、典型的には、ユーザが手の指の1つで(典型的には壁4を)、場合によってはレバーまたはボタンを用いて、押すことで得られる圧力である。
【0406】
供給弁38は、可動壁4を押す毎に開く。
従って、供給弁38の開放は、第2ルートに沿った流体の通過を可能にする。
【0407】
分配弁28は、各押圧の後毎に、例えば、ユーザが可動壁4から指を離すときに開く。
従って、分配弁28の開放は、第3ルートに沿った流体の通過を可能にする。
ポケットキャップ40は、ポケットキャップ40を、ねじ込みによって、空洞122を画定する壁に固定するように構成された固定手段132を備えている。
【0408】
固定手段132は、ポケットキャップ40の緩みを防止するように構成された、空洞122に対する、ポケットキャップ40のロック解除防止システム132を備えている。ロック解除防止システム132は、例えば、傾斜歯のシステム132であり、これにより、キャップを一方向に回転させてねじ込むことができるが、他の方向に回転させてねじを緩めることはできない。
【0409】
傾斜歯は、リザーバ6に面するリザーバヘッド126の円形端部の全周に配置されている。デバイス4000の変形(図示せず)において、締め付け中に、歯がくぼみに挿入され、くぼみにブロックされるので、締め付け後には、空洞122内のヘッドリザーバ126の緩みが防がれる。
【0410】
リザーバ6、空洞122およびポケット2は、ポケット2の可動壁4を除いて、単一の部品を形成するように一体である。
ポケット2の可動壁4は、空洞122とリザーバ6とによって形成される単一の部品に、溶接によって組み立てられる。
ポケットの可動壁4は柔軟性があり、すなわち、ポケット2の残りの部分よりも剛性が低い。
可動壁4は、典型的には、PP、PE、またはTPOでできており、空洞122またはリザーバ6の厚さよりも薄い。
【0411】
ポケット2の可動壁4は、凸形状であり、曲率を有する。例えば、ポケットは、形状が凹状である(空洞122からポケット2に向かう方向)。図示されていない変形例において、ポケット2、特に可動壁4は、異なる形状、例えば、楕円形、長方形、正方形、球形などであり得る。
リザーバ6および空洞122は、単一の部品を形成する。
【0412】
リザーバ6および空洞122は、ポリマ注入成形および/またはPP、PEまたはTPOのブロー成形によって生成される。リザーバ6は、ピストンを備えたシリンダ形チャンバであり、このピストンは、好ましくは、リザーバの壁と同じ材料でできており、好ましくはポリオレフィンでできており、好ましくは、リザーバの内壁に対して圧縮されるように構成された単一環状バンドを備える。
【0413】
リザーバ6は、第1伸長軸Aを中心とする長手方向に延在している。
ポケット2は、第2伸長軸を中心とする長手方向に延在し、および/または、ポケットキャップ40好ましくはヘッドリザーバ126は、第3伸長軸Cを中心とする長手方向に延在してもよい。
【0414】
第1伸長軸Aは、第2軸および/または第3軸Cに対してオフセットしている。このように、リザーバ6およびポケットキャップ40特にヘッドリザーバ126は、同じ軸を中心としていなく、それらは中心が外れている。
第1伸長軸Aおよび/または第2伸長軸および/または第3伸長軸Cは相互に平行である。
【0415】
ポケットキャップ40は、ポケットキャップ40の長手方向と一致する伸長方向136に延在している。ポケットキャップ40は、伸長方向136に平行な挿入方向から空洞122に挿入することにより、取り付けられるように構成されており、入口開口120およびリザーバ開口124は、伸長方向136に整列している。
【0416】
入口開口120の平面およびリザーバ開口124の平面は、相互に平行であり、ポケットキャップ40の伸長方向136に直交している。
ポケットキャップ40は、入口開口120を介して空洞122に挿入される。次に、ポケットキャップ40は、ロック解除防止システム132を介してリザーバ6にねじ込まれる。
【0417】
供給弁がキャップ40によって担持されずにリザーバ6をポケット2に直接接続する、デバイス4000の変形例において、デバイス4000は、下記の経路に従って流体を案内するように構成されていることに留意されたい:
- 第1ルート141を含まず、リザーバ6からリザーバ開口124を通ってヘッドリザーバ126に通過し、弁が底壁にある場合、第1ルートはなく、ヘッドリザーバを通過しない、
- ヘッドリザーバ126から供給開口8を介してポケット2の内容積まで通過する第2ルート142を含まない、そして
- リザーバ6からポケット2に通過するルート、次にポケット2の内容積をポケットキャップ40の部分128を介してオリフィス24に接続するルート143、だけを備える。
【0418】
図30は、流体を分配するためのデバイスの第9の実施形態であるデバイス5000を示す。
図28、
図29のデバイス4000との違いのみを説明する。
より具体的には、
図30は、
図28、
図29に示されるデバイス4000の変形例を示す。
【0419】
デバイス5000において、リザーバ6、空洞122およびポケット2は、単一の部品を形成するように一体である。
リザーバ6、空洞122、およびポケット2は、PP、PE、またはTPOポリマの注入成形、または3D印刷によって作成される(3D印刷の場合、剛性部分を剛性TPUで、可撓性(変形可能)部分をソフトTPUで作ってもよい)。
【0420】
デバイス5000の場合、ポケットキャップ40はまた、空洞122に挿入されたヘッドリザーバ126を備えている。
デバイス5000において、ポケットキャップ40が空洞122に取り付けられると、ヘッドリザーバ126は、ヘッドリザーバ126を収容するように構成された空洞122の全長にわたって延在する。
【0421】
ポケットキャップ40はまた、ポケットキャップ40が前記空洞122に挿入されているときに、空洞122に含まれる空気を排出するように構成されたベント146を備えている。
【0422】
空洞122は、ポケット2の内容積から分離されている。
ポケットキャップ40が空洞に挿入されると、デバイス5000は、ポケットキャップ40が空洞122に固定されたときに、ポケット2の容積とリザーバ6との間に形成された第1の封止接続部148を備えている。
【0423】
第1の封止接続部148は、空洞122の壁が、リザーバ6の近くに構成され、空洞122に挿入されたヘッドリザーバ126の壁のところで横方向または半径方向の力を及ぼすときに形成される。
しかしながら、この封止接続部148は、要素124のところでわずかな遊びがあり、要素150でわずかな凹凸がある可能性があるので、必須ではない。
【0424】
ポケットキャップ40は、リザーバ開口124に挿入され、ヘッドリザーバ126を少なくとも部分的に画定する、ポケットキャップ40の壁が、ねじ込みの終わりに、ポケット2の内容積とヘッドリザーバ126の間に第2の封止接続部150が形成するように、空洞122に取り付けられる。
【0425】
第2の封止接続部150は、ねじ込みの終わりに、第2の封止接続部150が産物に対して少なくとも50%のきつさとなるように構成されている。
デバイス5000において、ベント146は、ポケットキャップ40が空洞122に取り付けられているかまたは配置されているときに、空洞122またはヘッドリザーバ126に含まれる空気をデバイス5000から排出するように構成されている。
【0426】
デバイス6000(sic)の変形(図示せず)において、
図10、
図11、および
図12に図示されたデバイス700と同じ原理に従って、リザーバ6は、リザーバ6の流体が空になるにつれて、ヘッドリザーバ126に挿入されるように構成された、少なくとも1つの可撓性壁を備えていてもよい。
キャップ40と底壁21との間にシールがある。
【0427】
図31、
図32は、流体を分配するためのデバイスの第10の実施形態であるデバイス6000を示す。
図28、
図29のデバイス4000との違いのみを説明する。
【0428】
デバイス6000において、リザーバ6、空洞122およびポケット2は、単一の部品を形成するように一体である。
リザーバ6、空洞122およびポケット2は、3D印刷によって製造される。
空洞122は、リザーバ6の部品611、662、および663を形成し、リザーバ6の容量を横方向に増加させるように構成された変形可能な壁を備えている。
【0429】
デバイス6000において、リザーバ6は、いくつかの部分661、662、663に分割される。従って、この実施形態は、リザーバ6を空洞122に接続するいくつかの供給開口124(リザーバ6の部分ごとに1つ)を備えている。
デバイス6000は、2つのポケット211、212を備え、空洞122(またはリザーバ6)の外壁上で互いに対向している。
【0430】
このため、デバイス6000は、それぞれがリザーバ6またはポケット2内の空洞122を接続する2つの供給開口8を備えている。
リザーバ6の部品661、662、および663の変形可能壁は、ポケット211、212とは別個に区別される。変形可能壁662、663は、少なくとも部分的にポケット211および211の間に構成されている。
【0431】
2つのポケット211および212は同一であるが、デバイス6000の変形(図示せず)において、これらの2つのポケット2111、212は、異なる形状であってもよく、従って、異なる内容積であってもよい。リザーバ6が2つの別個の流体を含むように構成され、ポケット211、212がそれぞれ特定の流体を収容するように構成されてもよい。
【0432】
ポケットキャップ40は、2つの供給弁38を備え、それらは、それぞれが開状態において、リザーバ6および/または空洞122からそれぞれポケット211または212の内容積への流体の通過を可能にし、閉状態では通過をさせない。
【0433】
デバイス6000はまた、2つの供給弁38とは別の分配弁28を備え、これは、開状態において、流体がポケット2の内容積からオリフィス24への通過を可能にし、閉状態では通過をさせない。
【0434】
従って、流体は、分配弁28に到達する前に、リザーバ126および/または空洞122からポケット2(211または212)に、そしてこのポケット2からポケットキャップ40のチャネル20に通過する。分配弁28は、分配チャネル20に配置されている。
【0435】
第1の伸長軸Aは、第3の軸Cに対してオフセットされていない。このように、リザーバ6およびポケットキャップ40は、中心が同じ軸であり、それらは同軸である。
第1の伸長軸Aおよび/または第2の伸長軸および/または第3の伸長軸Cは相互に平行である。
【0436】
図32の特定の場合において、ポケットキャップ40は、ポケット2に沿って部分的にのみ延在して取り付けられるように、デバイス4000の空洞122に挿入して取り付けられるように構成されていることに留意されたい。
【0437】
図33は、流体を分配するためのデバイスの第11の実施形態であるデバイス7000を示す。
図31、
図32のデバイス6000との違いのみを説明する。
【0438】
デバイス7000のポケットキャップ40、分配チャネル20、供給弁38、および分配弁28。
ポケット2の内容積は、空洞122に完全に含まれている。
空洞122は、完全にリザーバ6の外側にある。
特に、ポケット2およびポケットの可動壁4は、空洞122の内容積内に配置されている。
【0439】
デバイス7000において、分配弁28は、ポケットキャップ40の分配チャネル20に配置されている。
デバイス7000は、リザーバ6から、リザーバ開口124を介してポケット2の内容積に向けて、そしてポケット2の内容積から、ポケット2の内容積を分配チャネル20に接続する分配開口8を介して分配チャネル20に向けて、通過する流体を案内するように構成されている。
【0440】
ポケット2の可動壁は凸形状であり、すなわちそれは曲面を備えている。例えば、ポケットは、ポケットの内側が凹形状になっている。
【0441】
ポケットキャップ40は、
図28、
図29のヘッドリザーバ126とは異なる、部分140を備えている。実際、デバイス8000(sic)の場合、空洞140は、一方の側がリザーバ開口124に通じ、他方では、ヘッドリザーバ126をポケットの内容積に接続する供給開口8につながるようには、構成されていない。分配される流体は、リザーバ6またはリザーバ開口124または供給開口8(これらの2つの開口が組み合わされている)を介して、リザーバ6からポケット2の内容積に直接通過する。ポケットキャップ40は、
図28、29のヘッドリザーバ126とは異なる部分140を含む。実際、デバイス8000の場合、空洞140は、一方の側がリザーバ開口124に通じ、他方では、ヘッドリザーバ126をポケットの内容積に接続する供給開口8につながるように構成されていない。分配される流体は、リザーバ6または供給開口124または供給8(これらの2つの開口が組み合わされている)を介して、リザーバ6からポケット2の内容積に直接通過する。
【0442】
ポケット2は、ねじ付きカラーを備えている。ポケットキャップ40の部分140は、空洞のスカートに挿入され、従って、ポケット2の内容積とリザーバ6との間の、第1の封止接続部148を画定する。
キャップ40は、底壁において、接続部148をスライドするように構成されている。
第1の封止接続部148は、ねじ込みの終わりに、第1の封止接続部148が産物に対して気密性となるように構成されている。
【0443】
デバイス7000は、押圧表面26を備えており、それは、接触表面26とも呼ばれ、ポケットキャップ40上に配置されており、押圧力18の作用下で、ポケットキャップ40を介して、変形して可動壁4を移動させることにより、ポケット2の内容積を減少させるように構成されている。押圧表面26を押すと、ヘッドリザーバがスカート内をスライドする(ポケットは押しつぶされる)。好ましい実施形態において、部品140は、リザーバ側に栓145を備えており、この場合、部品140の内容積は、好ましくは、空気などのガスを備える。
【0444】
部品140の内容積は、リザーバ6またはキャップ145から分配弁まで延在している。部品140の容積は、少なくとも1cm3、または少なくとも3cm3、あるいは少なくとも5cm3であってもよく、それは、分配されるガスおよび/または流体を備えてもよい。
キャップ40は、リング159によって案内され、その間は、リング159内面をスライドするするように構成されている。
【0445】
ポケットの可動壁4は、特にポケットキャップ40のヘッドのところで、ヘッドキャップ40に組み立てられる(取り付け、ねじ止め、またはクリップ止めされる)ように構成された第1のカラー158を備えている。空洞122のカラー158は、ポケット2の可動壁4を画定する壁よりも厚い壁を備えている。ポケット2のカラー158の上端は、入口開口120を形成する。
【0446】
図34は、流体を分配するためのデバイスの第12の実施形態であるデバイス8000を示す。
図33のデバイス7000との違いのみを説明する。
デバイス8000において、空洞122は、ポケット2と一致する。従って、ポケット2の内容積は、空洞122の内容積に等しい。
【0447】
デバイス8000は、供給弁38および分配弁28が配置されるポケット2に少なくとも部分的に構成されたポケットハウジング160を備えている。ポケット2のハウジング160は、分配弁38および供給弁28を収容するように構成されている。
分配弁28および供給弁38は、単一の部品を形成する。
【0448】
デバイス8000は、リザーバ6からポケット2の内容積に向けて、特にポケット2の可動壁4によって形成される内容積において、リザーバ開口124または供給開口8(sic)(これらの2つの開口は併合されている)を介して、そしてポケット2の内容積から分配チャネル20に向けて、分配開口8を介して、通過する流体を案内するように構成されている。
【0449】
ポケット2の可動壁4は凸形状であり、すなわち曲面を有する。例えば、ポケット2は、形状が凹状である。
ポケットキャップ40は、T字の形状であり、Tの頭部162である上部162および下部140を有する。部分140は、流体を収容するように構成してもよく、流体を収容しないように構成してもよい。流体は、空気、真空、またはデバイス8000によって分配される流体であってもよい。
【0450】
デバイス8000の場合、ポケットキャップ40は、ねじ込みにより空洞122(ポケット2)に挿入される。そのため、空洞122、より具体的にはポケットの可動壁4は、第1のカラー158を備えており、それは、ヘッドキャップ40に、特にポケットキャップ40のヘッドに、組み立てられる(取り付け、ねじ止め、またはクリップ止めされる)ように構成された第1のカラー158を備えている。空洞122のカラー158は、ポケット2の可動壁4を画定する壁よりも厚い壁を備えている。ポケット2のカラー158の上端は、入口開口120を形成する。
【0451】
ポケットキャップ40の部分140は、
図28、
図29のヘッドリザーバ126とは異なる。部分140は、軸Rを中心とするシリンダである。ポケットキャップ40の部分140は、可動壁4の内容積と部品140とが共通の軸である軸Rを中心とするように、空洞122に特にポケット2の内容積に挿入されるように、構成されている。このため、可動壁4と部品140の内容積は同軸である。
【0452】
ポケット2は、第2のカラーを備えている。ポケットキャップ40の部分140は、空洞の第2のカラーに挿入され、従って、ポケット2の内容積とリザーバ6との間の、第1の封止接続部148を画定する。
第1の封止接続部148は、ねじ込みの終わりに、第1の封止接続部148が産物に対して少なくとも50%のきつさとなるように構成されている。
【0453】
図35乃至
図40は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス3500を示す。
図41乃至
図46は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス4100を示す。これらの2つの実施形態3500、4100について、
図33のデバイス7000とのそれらの違いのみを説明する。
【0454】
流体を分配するためのデバイス3500、4100のそれぞれは、以下を備えている:
- オリフィス24、
- ポケット2、これは、流体を収容するための内容積を有し、ポケット2の内容積は、可動壁4によって少なくとも部分的に画定されている、
- リザーバ6、これは、流体を収容するように構成され、ポケット2に向いた上部開口124および下部開口87の2つの開口を備え、リザーバ6は、流体がリザーバを出るときにその内容積を減少させるように構成されている、
- 分配弁28、これは、開状態において、ポケット2からオリフィス24への流体の通過を可能にし、閉状態において、それを可能にしない、
- 供給弁38、これは、開状態において、リザーバ6に含まれる流体がポケット2に向かって通過することを可能にし、閉状態において、それを可能にしない。
【0455】
下部開口87は、流体の通過、好ましくは流体を輸送するカニューレ(または充填ロッド)の通過を可能にするように構成されており、これにより、リザーバ6は、少なくとも供給弁38まで少なくとも部分的に充填され、流体が供給弁38と接触するようにされ、そして好ましくは、少なくとも部分的にポケット2内の容積も流体で満たされる。
供給弁は、例えば曲げることによって、ロッドまたはカニューレが通過できるように構成されている。
【0456】
図35乃至
図40は、流体を分配するためのデバイス3500の実施形態を示している。
図33のデバイス7000との違いのみを説明する。
【0457】
リザーバ6は、可動ピストン86によって少なくとも部分的に画定されており、このピストン86は、流体がリザーバ6から出るときにリザーバ6の内容積を減少させて移動するように構成され、下部開口87を備えており、下部開口87は、取り外し可能なキャップ89によって塞がれている。
【0458】
取り外し可能なキャップ89は、ピストン86にねじ込まれている。
ピストン86は、リザーバ6と底壁91との間に備えられており、前記底壁91には回転停止手段93が備えられており、その停止手段93は、ピストン86が底壁91に接触しているときにピストン86にキャップ89をねじ込む際のピストン86の回転を停止させる。
【0459】
この実施形態3500の異なる変形例は、互いに組み合わせることができる:
-
図36に示される変形例において、手段93は、典型的には、例えば、ピストン86の一部がはめ込まれるスロットを備えている、および/または
-
図37に示される変形例において、手段93は、典型的には、例えば、クリッピング手段を備えている、および/または
-
図39に示される変形例において、ピストン86は、リザーバ6と封止ゾーン97との間を流体が通過できるように構成された少なくとも1つの穴95を備えており、封止ゾーン97はピストン86と壁99の間にあり、壁99は、ピストン86がそれに沿って移動するように構成されている、および/または
- ピストンは、湾曲した形状(円盤、楕円、またはその他)または多角形であってもよい。
図40に示される変形例において、ピストン86は、壁99に沿ったピストン86の移動方向に垂直な断面図における角度をもって接続されたいくつかの側面を含む多角形を有し、デバイスは、多角形のいくつかの(好ましくは全ての)側面で、多角形の角部を除いて、ピストン86を壁99に押し付けるように構成された力分配部品103をさらに備えている。別の変形例において、分配部品103は、ピストン86の壁の可変の厚さで置き換えてもよい。
【0460】
図41乃至
図46は、流体を分配するためのデバイスの別の実施形態であるデバイス4100を示す。
図35乃至
図40のデバイス3500との違いのみを説明する。
【0461】
流体を収容するように構成されたリザーバ6は、
- ポケット2に向いた上部開口124、および下部開口87の2つの開口を備える可撓性壁108、および
- 下部開口87を塞ぐように構成された、好ましくは取り外し可能な、剛性壁91、によって画定されている。
【0462】
上部開口124の断面(この断面は上部開口124の面積を最小化するように選択される)の面積は、下部開口87の断面(この断面は下部開口87の面積を最小化するように選択される)の面積よりも、少なくとも2倍(さらには少なくとも4倍)小さい。
【0463】
可撓性壁108は、流体がリザーバ6から出るときにリザーバ6の内容積を減少させるように変形させるように構成されている。
デバイス4100は、より正確には剛性壁91は、デバイス4100の下部開口87の位置を、デバイス4100の上部開口124の位置に対し、固定して保つように構成されている。
【0464】
可撓性壁108は、封止接続部に応じてポケット2に固定されている。
可撓性壁108は、リザーバ6の上に、封止を可能にするシリンダ81を備えている。封止をするため、このシリンダ81は、圧縮(
図42、
図44の場合)、または入れ子(
図41の場合)のいずれかにされる。第1のシリンダ81と同心の第2のシリンダを有することが好ましい。
【0465】
デバイス4100は、キャップ(ポケット2の内容積を形成し、さらに分配弁28を囲む部分である)の内部案内のための手段110を備えている。手段110は、キャップの動きを案内するように構成されている。手段110は、底壁21から立ち上がる壁110の形をとる。
【0466】
デバイス4100は、特にリザーバ6が交換可能なカートリッジである場合に有用な保持中空111を備えている。この中空111は、この中空が外部ハウジングの指またはクリップによって保持されるとき、キャップまたはヘッドが回転する間、リザーバ6を固定したままにすることを可能にする。
【0467】
この実施形態4100の異なる変形例は、互いに組み合わせることができる:
- 可撓性壁108は、封止接続部に応じてポケット2に、下記によって固定される:
o 溶接によって、および/または
o クリッピングによって(クリップ83による)、および/または
図41の変形例に示されているように、インターロックによって、および/または
o 上部開口124の周りの可撓性壁108の圧縮によって、固定される。圧縮による固定は、
図42、
図44、
図46の変形例に示されるように、一方におけるポケット2を形成するかまたはそれと一体であってリザーバ6の外側に位置する部分と、他方におけるリザーバ6の内側に挿入されたリング109(これは、前述のようにその縁上部が供給弁座62を形成する)と、の間で行われる。
図42の変形例では、リング109は剛性壁91と一体であり、リング109と壁91は、材料の連続性を備えた同じ部分を形成し、
図44、
図46の変形例では、リング109と壁91は、材料の連続性のない2つの異なる部分を形成する、および/または
- 可撓性壁108と供給弁38は、材料の連続性を有する同じ部品(
図41乃至
図43に示されるように)、または材料の連続性のない2つの別個の部品(
図44乃至
図46に示される)に形成される。
【0468】
上記の全ての実施形態において、デバイスは、その分配ヘッドを上にして(すなわち、オリフィス24がリザーバ6の上に位置する)、または下にして(すなわち、オリフィス24がリザーバ6の下に位置する)動作するように(すなわち、供給弁および/または分配弁を介してオリフィスを通して流体を分配するように)構成されていることに留意されたい。
【0469】
もちろん、本発明は、記載された実施例に限定されず、これらの実施例に多数の修正を加えることができる。
【0470】
例えば、今説明した全ての実施形態および変形において:
- 力18は、ユーザが直接、またはボタンを使用して加えることができる。
- ピストン付きのリザーバの場合、圧力均等化穴のサイズは少なくとも3mm2である。
【0471】
例えば、
図17乃至
図27の全ての実施形態および変形において:
- デバイスは、そのハウジング9内のピストン5を事前に誘導するための事前誘導手段を備えてもよく、事前誘導手段は、典型的には、少なくとも1つの舌片17および/または少なくとも1つの壁65を含む。
- 壁3(または「ばね」3)は、ヘッド10の一部を形成することができ、または、例えば、圧縮するように構成された可撓性シリンダなど、ヘッド10から独立する部分であってもよい。
【0472】
図26の場合、ピストン5とハウジング9を交換してもよい。この場合:
- ピストン5は、ヘッド10および壁21と一体であり、および/または
- ハウジング9は、壁7と一体であり、および/または
- ヘッド空洞306は、ハウジング9の下、ピストン5の外側に配置され、および/または
- 接続壁7は、ハウジング9および/またはヘッド空洞306を少なくとも部分的に画定し、および/または
- 底壁21は、ピストン5を少なくとも部分的に画定し、および/または
- 分配ヘッド10の並進運動は、ハウジング9内のピストン5の軸方向移動11と同じ方向および同じ向きである。
【国際調査報告】