(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-05
(54)【発明の名称】魚釣り用自動合わせ装置
(51)【国際特許分類】
A01K 97/00 20060101AFI20220729BHJP
A01K 97/12 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
A01K97/00 F
A01K97/12 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021550698
(86)(22)【出願日】2020-05-02
(85)【翻訳文提出日】2021-08-27
(86)【国際出願番号】 KR2020005823
(87)【国際公開番号】W WO2021225183
(87)【国際公開日】2021-11-11
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521382056
【氏名又は名称】クォン、テファ
【氏名又は名称原語表記】KWON, Tae Hwa
【住所又は居所原語表記】201-201,15,Songgang-ro Yuseong-gu Daejeon 34010 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】クォン、テファ
【テーマコード(参考)】
2B109
【Fターム(参考)】
2B109EA21
(57)【要約】
本発明は、魚釣り用自動合わせ装置に関し、より詳しくは、魚釣りに際して、魚が餌を食い付くことになると、これを感知する魚信感知部材を備えると共に、自動的に釣針を合わせるようにして、魚をタイミングよく釣り上げるようにした魚釣り用自動合わせ機に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿に装着されるベース(100)と、
前記ベース(100)に回転自在に設けられ、釣糸が架かる突部(240)を含む魚信感知部材(200)と、
前記ベース(100)に設けられ、前記魚信感知部材(200)の回転により連動され、ラッチ突起(411)を設ける引き金(400)と、
前記引き金(400)のラッチ突起(411)に装着されるラッチ(510)と、釣糸に架かる牽引リング(520)とが、弾性ワイヤ(530)に連結されることを特徴とする魚釣り用自動合わせ機。
【請求項2】
更に、前記魚信感知部材(200)と前記引き金(400)の間に設けられ、前記魚信感知部材(200)の回転に連動して回転しながら、引き金の稼動ステッキ(430)を遮断又は解除する回転スイッチ(300)を含むことを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項3】
前記魚信感知部材(200)の回転に連動して回転して、前記稼動ステッキ(430)を遮断又は解除する前記回転スイッチ(300)は、その外周面に、開放部(310)と遮断部(320)を備えることを特徴とする請求項2に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項4】
前記回転スイッチ(300)は、内面が中空からなり、その外周に開放部(310)と遮断部(320)を含み、前記遮断部(320)は、半径方向の厚さの厚い第1の遮断部(321)と、厚さの薄い第2の遮断部(322)とを備えることを特徴とする請求項3に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項5】
前記ベース(100)には、釣糸(20)の案内のための第1のガイド(140a)と第2のガイド(140b)とが設けられることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項6】
前記魚信感知部材(200)は、外周に突部(240)が設けられるディスク(220)であって、前記ディスク(220)の前面には、スプール(250)が与えられ、前記ディスク(220)とスプール(250)の間には、外周に沿って、凹溝(260)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項7】
前記スプール(250)を回して緩む又は締め付けて、魚信感知部材(200)の回転感度を調節することで、魚の当りに対する反応感度を調節することを特徴とする請求項6に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項8】
前記引き金(400)の後部には、前記ベース(100)には、前記第3の軸支部が更に設けられ、前記第3の軸支部には、ストッパが回転するように設けられ、前記回動部材410の後端に設けられた止め突起(450)との干渉により、意図しない合わせが起きることを防止することを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項9】
前記ベース(100)は、結合凹溝が形成された結合部(110)を設け、前記結合凹溝には、弾性的なシリコンワイヤ(111)が挿入されることによって、前記ベース(100)が釣竿ロッド(10)にしっかり固定されることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項10】
前記引き金(400)の回動部材(410)に形成されたラッチ突起(411)は、複数個が上下に形成され、その高低によって、合わせの感度を調節することを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項11】
前記魚信感知部材(200)は、前記第1の回転軸に沿って回転する棒状からなる魚信感知棒(220)であって、前記魚信感知棒(220)の少なくとも一側には、前記魚信感知棒に沿って移動可能な釣糸が掛けられる突部(241)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【請求項12】
前記魚信感知部材(200)は、前記第1の回転軸に沿って回転する棒状からなる魚信感知棒(220)であって、前記魚信感知棒(220)の少なくとも一側には、前記魚信感知棒に沿って移動可能な釣糸が掛けられる突部(241)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の魚釣り用自動合わせ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣り用自動合わせ装置に関し、より詳しくは、魚釣りに際して、魚が餌を食い付くことになると、これを感知する魚信感知部材を備えると共に、自動的に釣針を合わせるようにして、魚をタイミングよく釣り上げるようにした魚釣り用自動合わせ機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、魚釣りは、釣針の餌を魚が触れる当りがあると、使用者は、これを目視で確認し、何度の当り後、瞬間的に釣竿を持ち上げる合わせにより、釣針が魚の口に十分かかるようにした後、リールを巻いて魚を水面上に引き上げる。
【0003】
ここで、熟練者と初心者は、魚の当りを正確に分かるか、そして、当りの確認後、合わせ瞬間及び合わせに必要な力と速度などで差が出る。
【0004】
すなわち、熟練者は、釣糸が水中に下がる力の強さと浮きの動きから、当りがあったことが分かるが、初心者の場合、当りの発生可否状態を正しく分からないので、不要な合わせが多くなり、これによる疲労の増加及び魚釣りの楽しさを感じることができないという問題点があった。
【0005】
また、熟練者も浮きを見つめることになると、目の疲労感が生じるだけでなく、小便のような生理現象などの理由でしばらく席をはずす場合は、合わせタイミングを逃すことになって、餌を消費する場合が頻繁に発生する問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決するための従来技術として、登録特許第10-0254052号(2000.01.28.登録)があり、該当従来技術は、「魚釣りスタンドの合わせ装置」を提案している。
【0007】
前記従来技術は、釣竿を支えるスタンドに設けられた合わせ装置に関し、魚信があると、魚信と同時に自動で釣竿を後方にひったくるようにしている。
【0008】
これは、釣竿スタンドが釣竿を後方に引き上げるような動作を行うことであり、手で把持した状態で活用できないという不都合がある。
【0009】
また、前記従来技術の合わせ機は、当り強度による合わせ実行の調節が不可であるという問題点があった。
【0010】
これに、本発明者は、釣竿を手で把持するか、釣竿により支持された状態のような様々な魚釣り姿勢でも、自動合わせが可能であるだけでなく、様々な条件に合わせて、合わせ実行のための感度調節が可能な自動合わせ機を工夫することになった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、前記のような問題点を解決するためになされたものであって、魚釣りに際して、魚が餌を食い付くと、魚信を感知して、自動的に釣針を合わせるようにすることで、魚を逃さないようにした魚釣り用自動合わせ機を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、対象魚種及び魚釣り環境によって、魚の当りを感知する感度を調節するできるようにして、様々な条件でも使用が可能な魚釣り用自動合わせ機を提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は、魚の当りがあると、これを使用者に報知する報知手段を備える魚釣り用自動合わせ機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記のような技術的課題を解決するために、本発明は、少なくとも魚の当りにより回動される魚信感知部材と、前記魚信感知部材の回転により作動する引き金と、前記引き金に装着されるラッチと釣糸を掛けて引っ張る牽引リングと、ラッチと牽引リングを引っ張る弾性ワイヤとを備えている。
【0015】
一方、本発明は、前記魚信感知部材と引き金の間に、回転スイッチを更に備え、前記回転スイッチは、回転角度によって、引き金の稼動ステッキを保持又は解除する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、魚釣りにおいて重要な当りを感知して、最適のタイミングで自動的に釣針を合わせるようにして、餌を奪われることなく、魚釣りの効率を高めることができる。
【0017】
また、魚釣りの対象魚種及び環境によって、魚の当りに対する反応感度と、合わせ強度と合わせ長さを調節することができるので活用度が高く、構造が簡単であり、製造コストを低くすることができるので、価格競争力が高い。
【0018】
一方、合わせがあると、これを報知手段により外部に表示し、同時に所定の端末機に信号を転送することで、使用者が席に復帰できるように誘導し、合わせが行われた魚を逃すことがないようにする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明による第1の実施例の魚釣り用自動合わせ機を示す例示図である。
【
図2】
図2は、第1の実施例における魚信感知部材に対する分解斜視図である。
【
図3】
図3は、第1の実施例における魚釣り用自動合わせ機の使用例を示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施例における結合部の結合構造を示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施例における魚釣り用自動合わせ機の例を示す状態図である。
【
図6】
図6は、第1の実施例における合わせ作動過程を示す図である。
【
図7】
図7は、第1の実施例が変形した他の実施例を示す図である。
【
図8】
図8は、第1の実施例における回転スイッチの変形形態を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明による第2の実施例の魚釣り用自動合わせ機を示す例示図である。
【
図10】
図10は、第2の実施例における魚信感知部材を拡大した側面図である。
【
図11】
図11は、第2の実施例における魚釣り用自動合わせ機の動作時の合わせ原理を説明する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、
図1乃至
図6に基づいて、本発明による実施例の自動合わせ装置を説明する。
【0021】
本願発明による第1の実施例の自動合わせ機は、ベース100を含み、前記ベース100には、第1の軸支部120と、第2の軸支部130とが設けられる。
【0022】
前記第1の軸支部120と第2の軸支部130には、魚信感知部材200と引き金400がそれぞれ、回動可能に設けられる。
【0023】
前記第1の軸支部120には、魚信感知部材200が回動可能に支持され、前記魚信感知部材200の第1の回転軸210の他端には、回転スイッチ300が備えられ、第2の軸支部130には、前記回転スイッチ300の回転量によって引っ張られた弾性ワイヤ530の収縮力により分離されて、後方に急激に後退する引き金400が装着される。
【0024】
前記ベース100は、ベース100の下端と釣竿ロッド10をしっかり固定する結合部110を含む。
図4の(A)~(C)に示しているように、前記結合部110は、多数の結合凹溝の形状で設けられ、前記結合凹溝には、シリコンワイヤ111が挿入され、且つ、ベース100を釣竿ロッド10に固定する。すなわち、シリコンワイヤ111は、引張力により、径が細くなった状態で結合凹溝に挿入され、引張力の解除状態で径が太くなった状態で、結合凹溝に安着される。このようなシリコンワイヤ111の引張力による長さ方向の伸張と復元力による径の膨張を用いる。
【0025】
前記ベース100は、釣竿ロッド10に並んで設けられる第1の軸支部120と、前記第1の軸支部120から所定の間隔を離隔して設けられる第2の軸支部130とを含む。
【0026】
前記第1の軸支部120には、魚信感知部材200が回転自在に装着され、前記魚信感知部材200の外周には、1つ以上の突部240を設ける。前記突部240は、釣糸20が架かる構成であって、釣糸が突部240に架かっている状態で、魚の当りがあると、釣糸20は、突部240を引っ張ることになり、釣糸は、第1の軸支部120を中心に、魚信感知部材200を回動することになる。
【0027】
前記魚信感知部材200の回転軸210には、前記魚信感知部材200と一体に回動するように結合される回転スイッチ300が設けられる。
【0028】
前記魚信感知部材200は、ディスク220の外周に一定間隔の突部240が設けられ、釣糸20が架かることになり、魚が引っ張る釣糸20の力によって、魚信感知部材200が第1の軸支部120に支持されて回動することになる。
【0029】
前記回転スイッチ300は、開放部310と遮断部320を備え、中空の軸中心に対して厚みが厚くて、遮断部の内径が小さい第1の遮断部321と、中空の軸中心に対して厚みが薄くて、遮断部の内径が大きい第2の遮断部322とを含むことで、回転スイッチ300の感度を選択することができる。すなわち、引き金の先端部が遮断部の内径に比例して、稼動ステッキ430と遮断部の接触面に摩擦力が発生する。そこで、遮断部の内径が大きな遮断部に稼動ステッキを接触して使用する場合、摩擦力が大きく作用するので、当りによる反応感度は、鈍くなる。
【0030】
前記引き金400は、前記第2の軸支部130に回動自在に結合される第2の回転軸420と、該当第2の回転軸420の回動と共に回動し、外周にラッチ突起411が設けられた回動部材410と、前記回動部材410の先端部に設けられる稼動ステッキ430とを含む。
【0031】
望ましくは、前記回動部材410の外周には、ラッチ突起411が複数設けられることで、対象魚種や環境に合うラッチ突起411を選んで使用可能である。合わせ具500のラッチ520が架かるラッチ突起411は、その位置によって、回動部材の回動可否を決めることになる。すなわち、ラッチ突起411は、第2の回転軸420から上部に上がるほど、回転力が大きくなる。反対に、最も下部に位置したラッチ突起411にラッチ520が結合された場合、ラッチ突起411が第2の回転軸420よりも下部に位置するので、下向き回転力が生じて、合わせ力が発生しない。そこで、魚釣り準備作業をするとき、下向き回転力を発生する位置のラッチ突起411にラッチを掛けることができる。
【0032】
後端が釣竿のグリップ13又はリール14に固定される弾性ワイヤ530は、先端が前記ラッチ520及び牽引リング510に延長し、それぞれは、前記引き金400のラッチ突起411及び釣糸20に掛かるようにする。
【0033】
本発明は、魚信感知部材200の回転方向によらず、魚信を感知し、合わせを行うようにすることであって、釣糸が引っ張られるときだけでなく、釣糸が緩むときでも、合わせが行われるように使用される。
【0034】
前記ディスク220に設けられた突部240に錘を装着するか、一端がベース100に固定されたゴムひもの他端を突部240に締め付けて、魚信感知部材200の逆転を発生することで、釣糸が引っ張られるときだけでなく、釣糸が緩むときでも、合わせが行われるように使用される。
【0035】
【0036】
本願発明の魚釣り用自動合わせ機を、釣竿10の上端に乗せた後、ベース100を結合部110により釣竿10に固定する。自動合わせ機は、釣竿100に設けられた第1の当接ガイド12aと、隣接する第2の当接ガイド12bの間に配置する。以後、第1の当接ガイド12aと第2の当接ガイド12bの間の釣糸20を、自動合わせ機の牽引リング510にかけて待つ。
【0037】
ついで、釣竿の釣糸20を、魚信感知部材200の突部240にかけておく。引き金400の稼動ステッキ430を、回転スイッチ300の開放部310を通じて装着した後、引き金300の遮断部320で稼動ステッキ430を遮断して、離脱を防止する。
【0038】
ついで、弾性ワイヤ530の後端は、釣竿のグリップ13に固定し、弾性ワイヤ530の先端は、牽引リング510及びラッチ520に連結される。前記弾性ワイヤ530は、連結部550により、牽引リング510及びラッチ520に連結される。
【0039】
前記弾性ワイヤ530の先端が連結されるラッチ520は、引き金400のラッチ突起411に装着された状態で、弾性ワイヤ530が引張されて、釣竿の後方、望ましくはグリップ13又はリール14の部位に固定される。
【0040】
釣糸20は、第1のガイド140aと、第2のガイド140bの間に架かり、且つ、中間の釣糸20は、前記魚信感知部材200のディスク220に設けられた突部240に掛けられることになる。また、前記突部240に架かっている釣糸20は、前記突部240とスプール250の間に設けられた外周溝260に沿って、釣糸が安着することになる。
【0041】
前記スプール250は、ボルト形式で魚信感知部材200に結合されて、スプールを回して緩むか又は締め付けて、第1の軸支部120とディスク220の間の摩擦力を調節することで、魚の当りに対する魚信感知部材200の反応感度を調節することができる。
【0042】
魚の当りにより釣糸が引っ張られると、魚信感知部材200と共に、回転スイッチ300が回転しながら、引き金400が回転スイッチ300からずれると、弾性力により引っ張られた後、引き金400のラッチ突起410に掛けられているラッチ520が、弾性ワイヤ530の弾性力で後方に移動しながら、牽引リング510が同時に釣糸を後方に引っ張って、合わせが行われることになる。
【0043】
図3及び
図5は、本願発明による第1の実施例の作動段階を示す例示図である。
【0044】
本願発明において、魚の当りにより、魚信感知部材200の突部210に掛けられている釣糸が、魚信感知部材200を回動することになる。
【0045】
前記魚信感知部材200が回動することにつれ、一体に連結されている回転スイッチ300を回動することで、前記回転スイッチ300の遮断部320と開放部310が回転することになる。回転スイッチ300の回動で、引き金400の稼動ステッキ430を遮断していた遮断部320が除去される。
【0046】
この時、前記遮断部320と開放部310の回転により、遮断部320で遮断されていた稼動ステッキ430は、遮断部320が開放部310に変わる時点に離脱され、前記稼動ステッキ430の離脱により、引き金400は、弾性ワイヤ530で連結された連結部500の収縮力によって、第2の回転軸420を中心に回転しながら、弾けるように離脱される。
【0047】
ついで、ラッチ突起411に装着されるラッチ520は、引き金400の回転に伴い、支持する所がないため、ラッチ突起411との連結が解除され、弾性ワイヤ530の収縮により、後方に急激に後退して、合わせを行う。
【0048】
前記牽引リング510とラッチ520は、連結部550により弾性ワイヤ530と連結され、前記弾性ワイヤ530は、固定部560により固定ストラップ540と連結され、釣竿グリップ13などに固定されるのが望ましいが、直接に連結することも可能である。
【0049】
弾性ワイヤ530と固定部560が締結される方法は、弾性ワイヤに結び目を形成する方法、又は固定部にワイヤ固定具を配置する方法などがあり、弾性ワイヤの長さを容易に調節可能な方法により締結される。
【0050】
一実施例として、弾性ワイヤに形成される結び目の位置によって、弾性ワイヤの長さを簡便に調節することができる。合わせ強度と合わせ長さは、弾性ワイヤの長さと釣竿の外周面に弾性ワイヤが固定される位置によって調節が可能であるので、弾性ワイヤ530の長さを容易に調節できるということは、本発明の重要な要素の1つである。
【0051】
この時、牽引リング510の牽引により引っ張られる長さに対して、竿先では、2倍長さの釣糸が引っ張られるようになるので、効率よい合わせが可能となり、合わせ途中で、魚を逃さないようにすることに効果的である。本発明は、連結部550又は固定部560により、弾性ワイヤの長さ調節が可能であり、これによって、合わせ力と合わせ長さを調節することができる。
【0052】
一方、本発明の引き金400の後部に、第3の軸支部150により軸支されるストッパ460が設けられる。前記ストッパ460は、回動部材410の後端に設けられた止め突起450と干渉を起こして、更に回動部材410が回転することを防止することで、準備段階で合わせが発生しないようにする。
【0053】
図7は、
図1乃至
図6に示している第1の実施例と比較して、魚信感知部材200の第1の回転軸210と、第1の軸支部120、そして、回転スイッチ300の配置方向を変えたものであって、実質的な機能及び効果は、同様である。
【0054】
図8は、第1の実施例における回転スイッチ300の構造を変えている。同様に、開放部310と遮断部320とを備えている。
【0055】
以下、第2の実施例について、説明する。
【0056】
図9乃至
図11に示しているように、魚信感知部1Aを含む本発明による他の実施例の魚釣り用自動合わせ装置は、釣竿の上部に固定されるベース100と、前記ベース100の前方部に回転自在に設けられた魚信感知部材200と、前記魚信感知部材200と一体に連動して回転する回転スイッチ300と、一端は、前記回転スイッチ300に装着され、前記スイッチ300の回転により、前記スイッチ300から分離しながら回動する引き金400と、前記引き金400に装着され、回動する引き金400により釣糸を引っ張り、釣竿の後方に合わせを行う合わせ具500とを含む。
【0057】
前記ベース100は、釣竿10に長さ方向に着脱可能に結合する結合部110を備え、魚信感知部材200を回転支持する第1の軸支部120と、引き金400を回転支持する第2の軸支部130とを備える。
【0058】
前記ベース100は、金属又は合成樹脂材からなり、偏平なプレート形状の他に、一側が開口した半円状からなり、開口した両端部がバネ復元力により、釣竿10の外周面に密着する形態で分離可能に嵌合される。
【0059】
前記結合部110は、ベース100の縁で相互対向する方向にそれぞれ配置され、釣竿の外周面を取り囲み、両端部が相互結合されることで、ベース100を釣竿に固定する。
【0060】
魚信感知部材200は、第1の回転軸210を備え、前記第1の軸支部120により回転自在に支持される。前記魚信感知部材200は、前記第1の回転軸210の先端部に横方向に設けられた魚信感知棒220を備える。前記魚信感知棒220の少なくとも一端には、釣糸係止部240が設けられる。前記釣糸係止部240は、前記魚信感知棒220の一側に移動可能に結合され、釣糸20が出入りする出入口が形成された少なくとも1つ以上の移動可能な突部241a、241b、241cが設けられる。
【0061】
前記魚信感知棒220は、望ましくは、他端に魚信調節棒230を別に設けることができる。前記魚信調節棒230は、上述した当り敏感度をより精密に調節するために、移動支持体231と錘部232が設けられる。
【0062】
前記移動支持体231は、前記魚信感知棒220に挿入されて長さが調節され、前記錘部232は、前記移動支持体231の他端部、より詳しくは、前記釣糸係止部240に対向する位置に設けられるもので、錘を着脱可能に結合できるように構成される。
【0063】
本発明による第2の実施例は、前記魚釣り用魚信感知部1Aに加えて、回転スイッチ300と、引き金400と、合わせ具500とを備える魚釣り用自動合わせ部1Bを含む。但し、自動合わせ部1Bの動作状態を説明することに当たり、前記魚釣り用魚信感知部1Aの構成について更に説明する。
【0064】
前記回転スイッチ300は、前記魚信感知部材200の回転軸210他端部に設けられ、前記回転軸210と一体に回転し、且つ、回転角度によって上方に向かう断面の形状が異なるように構成される。実施例1において、前記回転スイッチ300は、前記回転軸210の回転に連動して回転され、前記出入口310の位置が変わるようにする。
【0065】
すなわち、前記回転スイッチ300は、魚の当りがあると、第1の回転軸210の回転方向と同じ方向に回転することになり、これによって、前記出入口310の位置は、上方に配置されて、外部に連通するか、下方に配置されて、外部と隔離するようにする。
【0066】
前記引き金400は、先端部が、前記回転スイッチ300の出入口310を通じて、回転スイッチの内側及び外側に出入り可能であり、後端部420は、前記ベース100の第2の軸支部130に支持され、且つ、第2の回転軸を中心に回転自在に構成される。
【0067】
前記第2の軸支部130に対して回転自在に支持される前記引き金400の後端部は、ラッチ突起410が更に設けられることで、前記第1の軸支部130に対して回転することになる。前記ラッチ突起410は、引き金400の後端部から上方に突設され、後述する合わせ具500の先端部に設けられたラッチ510が掛けられて待ち、引き金400の先端部は、回転スイッチ300に装着され、且つ、前記回転スイッチ300の出入口310を通じて外部に離脱するとき、後述する弾性ワイヤ530の収縮力で、前記ラッチ510がラッチ突起410をずらすようにする。
【0068】
前記合わせ具500は、一側に釣糸が掛けられ、前記ラッチ突起410に掛けられた状態で、待機中に強い当りがあって、回転スイッチ300が回転することにつれ、前記引き金400が回転スイッチ300の出入口310を通じて外側に排出(回転)されるとき、一側に掛けられた釣糸を後方に引っ張られて、釣針を合わせるようにすることで、このために、前記ラッチ突起410に離脱可能に装着されるラッチ510と、釣糸が掛けられる牽引リング520から延在して連結された弾性ワイヤ530とを含む。
【0069】
前記弾性ワイヤ530は、一端が前記ラッチ510と牽引リング520に連結されて、前記ラッチ510と牽引リング520を使用者側、又は釣糸が巻かれ、釣竿に結合したリール側に引っ張る弾性力を形成するもので、他端は、釣竿の後方に固定される。
【0070】
本発明による第2の実施例の作動に関して、詳細に説明する。
【0071】
本発明による自動合わせ機1Bを、釣竿100に設けられた第1の当接ガイド12aと、隣接する第2の当接ガイド12bの間に配置する。以後、第1の当接ガイド12aと第2の当接ガイド12bの間の釣糸20を、自動合わせ機1Bの牽引リング520にかけて待つ。自動合わせ機1Bは、強い当りにより、回転スイッチ300が回転して、引き金400が回転スイッチ300から離脱すると、弾性力によって引っ張られた後、引き金400のラッチ突起410に掛けられたラッチ510が、弾性ワイヤ530の弾性力により後方に移動し、同時に牽引リング520が釣糸を引っ張ることで、合わせが行われることになる。
【0072】
このように、合わせがあると、自動合わせ機1Bが釣糸をリール側に引くことになるが、この時、第1の当接ガイド12aと自動合わせ機1Bの間の釣糸20aと、自動合わせ機1Bと第2の当接ガイド12bの間の釣糸20bを同時に引くことで、自動合わせ機1Bが移動する距離(A1)に比べて、引っ張られる釣糸の長さ(A2、A2')は、2倍となることである。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、魚釣りにおいて重要な当りを感知して、最適のタイミングで自動的に釣針を合わせるようにすることで、餌を奪われることがなく、魚釣りの効率を高める有用なものであって、産業上利用可能性がある。
【国際調査報告】