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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-05
(54)【発明の名称】容器を計量する方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 1/32 20060101AFI20220729BHJP
   B65B 3/28 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
B65B1/32
B65B3/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570352
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 IT2020050127
(87)【国際公開番号】W WO2020240601
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】102019000007266
(32)【優先日】2019-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500361593
【氏名又は名称】イ・エメ・ア,インドゥストリア・マキーネ・オートマティーク・ソシエタ・ペル・アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】チアヌーラ マッティア
(72)【発明者】
【氏名】トレッビ クラウディオ
【テーマコード(参考)】
3E118
【Fターム(参考)】
3E118AA02
3E118AB05
3E118AB14
3E118AB18
3E118BA09
3E118BB01
3E118DA01
3E118DA03
3E118EA03
3E118FA06
(57)【要約】
容器(C)のための充填及び計量ステーション(12)を含む処理ライン(10)において容器(C)を計量する方法であって、風袋重量を決定するために初期に計量され続いて順次充填される複数の容器(C)を利用可能にすることと、各容器(C)の中に注入される製品の重量を決定することと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填手段(40)と計量プレート(18,34)を有する計量手段(33)とが設けられた少なくとも1つの充填及び計量ステーション(12)を備える処理ライン(10)において容器(C)を計量する方法であって、
前記計量プレート(18,34)には、それぞれが対応する容器(C)を受け入れて支持するように構成された複数の位置決め座部(19,34a)が設けられており、
前記方法は、
- 複数の空の容器(C)を利用可能にし、前記複数の空の容器(C)を前記充填及び計量ステーション(12)に向かって移動させて、前記充填手段(40)及び前記計量手段(33)と協働させる工程と、
- 前記計量プレート(18,34)の各前記位置決め座部(19,34a)内に前記容器(C)を位置決めする工程と、
- 前記計量手段(33)によって、各位置決め座部(19,34a)に挿入された前記容器(C)の風袋重量を一度に計量する工程と、
- 前記充填手段(40)によって前記容器(C)の各々を順次充填し、前記計量手段(33)によって、各前記容器(C)の風袋重量を計量することなく各充填工程において各特定の前記容器(C)の中に注入された製品の重量を漸進的に決定する工程と、を有する、方法。
【請求項2】
前記充填手段(40)による第1の充填工程における容器(C)の中に注入された製品の重量を漸進的に決定する工程が、前記第1の充填工程において前記計量手段(33)によって検出された重量と、前記計量手段(33)によって初期に検出された前記容器(C)の前記風袋重量との差分を計算することによって行われ、
続いて、前記第1の充填工程に続く各特定の充填工程における前記充填手段(40)による容器(C)の中に注入された製品の重量を漸進的に決定する工程が、前記特定の充填工程において前記計量手段(33)によって検出された重量と、直前の充填工程において前記計量手段(33)によって検出された重量と、の差分を計算することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記充填手段(40)によって時点(i+1)で既定の容器(C)の中に注入された製品の正味重量N(i+1)は、前記計量手段(33)によって検出された現在の重量P(i+1)と、直前の時点iでの計量に関する前記計量手段(33)によって検出された重量P(i)との差分によって規定され、
N(i+1)=P(i+1)-P(i)であり、
式中、iは0からmまでの自然数であり、mは前記計量手段(33)に関連する各前記計量プレート(18,34)の前記位置決め座部(19,34a)に配置及び支持される前記容器(C)の数である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
各前記計量プレート(18,34)の前記位置決め座部(19,34a)は、互いに整列されて配置されるか、又はジグザグ状若しくは交互の空間配置、特に「五点形」で配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記計量手段(33)は、前記計量プレート(34)が設けられた少なくとも1つのはかり(33a)を含み、
前記計量プレート(34)は、前記位置決め座部(34a)が設けられた位置決めプレート(36)のための支持シャンク(35)を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記計量プレート(34)は、前記位置決めプレート(36)から突出する複数のロッ
ド(37)を有し、
各前記ロッド(37)は、各位置決め座部(34a)を画定する上面を有する支持要素(38)を支持する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記計量プレート(34)の前記位置決めプレート(36)は、前記位置決めプレート(36)の厚さをくり抜いて又は凹ませて形成された複数の前記位置決め座部(34a)を有する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記計量手段(33)は、通電手段(17)と、制御手段(50)と、複数の前記容器(C)を支持するよう構成された複数の前記座部(19)及び磁気手段(16)を有する少なくとも1つの支持部材(15)と、を備え、
前記通電手段(17)は、基準面(13)と関連付けられており、1つ以上の磁場を選択的に生成するように構成されており、
前記磁気手段(16)は、前記少なくとも1つの支持部材(15)が前記基準面(13)に対して独立してかつ接触することなく移動することができるように、前記1つ以上の磁場と相互作用するよう構成されており、
前記制御手段(50)は、調整されたかたちで選択的に前記通電手段(14)にエネルギー供給して、前記少なくとも1つの支持部材(15)を前記基準面(13)における1つの点から別の点に非接触移動させるよう構成され、
前記制御手段(50)は、前記通電手段(17)に供給される電流及び/又は電圧の値を制御及び検出して、当該値を、各前記容器(C)及び/又はその中に収容されている製品の重量ひいては質量に関する情報に変換するか、あるいは、
前記制御手段(50)は、前記支持部材(15)の空間配置の変化を制御及び検出して、この変化を、各前記容器(C)及び/又はその中に収容されている製品の重量ひいては質量に関する情報に変換する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記制御手段(50)は、前記少なくとも1つの支持部材(15)が前記基準面(13)に対して移動するときに前記少なくとも1つの支持部材(15)が受ける重力加速度及び任意の他の加速度と減速度との両方を考慮するように構成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記支持部材(15)単独の重量と、
複数の空の前記容器(C)を、すべての前記容器(C)の風袋重量を一度に計量する目的で支持する前記支持部材(15)の重量と、
少なくとも1つが前記順次充填する工程の後に既定量の製品を収容している複数の前記容器(C)を支持する前記支持部材(15)の重量と、が、
前記支持部材(15)単独と、
前記複数の空の容器(C)を上に有する前記支持部材(15)と、
少なくとも1つが既定量の製品を収容している複数の前記容器(C)を上に有する前記支持部材(15)と、をそれぞれ支持するために前記通電手段(14)によって与えられた力(Fz)を測定することによって計算される、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記計算は、前記力(Fz)の鉛直方向投影の値を重力加速度で割って、場合によっては重力加速度が他の可能な加速度又は減速度に代数計算を用いて加算されたもので割って、各前記支持部材(15)の質量ひいては重量の値、したがって前記支持部材(15)が支持及び輸送するものの質量ひいては重量の値に戻すことを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
各々が既定量の製品で一度に1つずつ順次充填される複数の前記容器(C)が、同じ前記支持部材(15)の上に収容又は配置され、
前記計量する工程は、
前記支持部材(15)のみを前記基準面(13)に対して支持する又は移動させるために、前記通電手段(17)によって前記支持部材(15)の重量に比例する第1の力(Fz1)を与える第1のサブ工程と、
前記支持部材(15)と、前記支持部材(15)によって支持される複数の空の前記容器(C)との両方を支持する又は移動させるために、前記通電手段(17)によって前記第1の力(Fz1)よりも大きい第2の力(Fz2)を与え、これにより、前記第2の力(Fz2)と前記第1の力(Fz1)の差分を、同じ前記支持部材(15)上に存在する前記空の容器(C)の重量(P0)のみと互いに関係付ける第2のサブ工程と、
前記支持部材(15)と、重量(P1)を有する既定量の製品を収容している前記容器(C)を少なくとも1つ含む前記複数の容器(C)と、の両方を支持する又は移動させるために、前記通電手段(17)によって前記第2の力(Fz2)よりも大きい第3の力(Fz3)を与え、これにより、前記第3の力(Fz3)と前記第2の力(Fz2)との差分を、前記容器(C)のうちの第1の容器(C)の製品の第1の既定量の重量(P1)と互いに関係付ける第3のサブ工程と、を有し、
前記計量する工程は、
同じ前記支持部材(15)と、対応する重量(P2)を有する第2の既定量の製品を収容している第2の前記容器(C)を少なくとも含む前記複数の容器(C)と、の両方を支持する又は移動させるために、前記通電手段(17)によって前記第3の力(Fz3)よりも大きい第4の力(Fz4)を与え、これにより、前記第4の力(Fz4)と前記第3の力(Fz3)との差分を前記第2の既定量の製品の前記重量(P2)と互いに関係付ける第4のサブ工程をさらに有する、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
各々が既定量の製品で同時に又は順次充填される複数の前記容器(C)は、同じ前記支持部材(15)の上に収容又は配置され、
前記第2の力(Fz2)と前記第1の力(Fz1)との前記差分が、同じ前記支持部材(15)上に搭載された空の前記容器(C)の前記重量(P0)のみと互いに関係付けられ、
前記方法が、
同じ前記支持部材(15)と前記容器(C)の両方を支持する又は移動させるために前記通電手段(17)によって与えられる全体の力を決定することを含み、
前記全体の力と前記第2の力(Fz2)との差分が、前記第1の容器(C)の中に存在する第1の既定量の製品の前記重量(P1)と、前記第2の容器(C)の中に存在する第2の既定量の製品の前記重量(P2)との両方と互いに関係付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記容器(C)の有無及び/又は前記容器(C)の正しい数及び/又は少なくとも前記計量プレート(18,34)の前記位置決め座部(19,34a)に関する前記容器(C)の正しい位置をチェックするために、光学取得手段によってチェック又は検査する工程を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
容器(C)を充填及び計量するステーションであって、
充填手段(40)と、
それぞれが対応する前記容器(C)を受け入れて支持するように構成された複数の位置決め座部(19,34a)が設けられた計量プレート(18,34)を備える計量手段(33)と、
前記充填手段(40)及び/又は前記計量手段(33)に対して前記容器(C)を移動させるように構成された手段と、を備える、充填及び計量ステーション。
【請求項16】
容器保持トレイ(20)から複数の前記容器(C)を取り出すための前記容器(C)の
取り出し手段(22)を備え、
前記容器(C)を移動させるように構成された手段が、
前記容器(C)を前記充填手段(40)及び前記計量手段(33)に対して移動させるための前記取り出し手段(22)を備えるか、あるいは、
前記容器(C)を前記充填手段(40)及び前記計量手段(33)に対して移動させるための考え得る支持プレート(30)を備える、請求項15に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項17】
前記計量手段(33)は、前記計量プレート(34)を有する少なくとも1つのはかり(33a)を備え、
前記計量プレート(34)は、前記位置決め座部(34a)が上に設けられた位置決めプレート(36)のための支持シャンク(35)を備え、
前記支持シャンク(35)は前記はかり(33a)に接続されている又は取り付けられている、請求項15又は16に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項18】
前記容器(C)を前記充填手段(40)及び計量手段(33)に対して移動させるための前記支持プレート(30)を備え、
前記計量プレート(34)は、前記位置決めプレート(36)から突出する複数のロッド(37)を有し、
各前記ロッド(37)は、各前記位置決め座部(34a)を画定する上面が設けられた支持要素(38)を支持し、
前記支持要素(38)は、前記支持プレート(30)の開口(32)の形状と一致するように構成されており、これにより、前記開口(32)を通過して、前記容器(C)が各前記位置決め座部(34a)に安定して載置されることを可能にする、請求項16及び17に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項19】
前記計量プレート(34)の前記位置決めプレート(36)は、前記位置決めプレート(36)の厚さをくり抜いて又は凹ませて形成された複数の前記位置決め座部(34a)を有し、
前記位置決め座部(34a)の中に前記取り出し手段(22)によって前記容器(C)が上方から挿入されるよう構成されている、請求項16及び17に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項20】
前記容器(C)を移動させるように構成された手段は、
1つ又は複数の磁場を選択的に生成するように構成された通電手段(17)と関連付けられた基準面(13)と、
複数の前記容器(C)を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材(15)であって、前記少なくとも1つの支持部材(15)が前記基準面(13)に対して独立してかつ接触することなく移動可能とするよう前記1つ又は複数の磁場と相互作用するように構成された磁気手段(16)を有する少なくとも1つの支持部材(15)と、
調整されたかたちで選択的に前記通電手段(17)にエネルギー供給して、前記少なくとも1つの支持部材(15)を前記基準面(13)における1つの点から別の点に非接触移動させるよう構成された制御手段(50)と、を備え、
前記計量手段(33)が前記通電手段(17)及び前記制御手段(50)を備える、請求項15に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項21】
前記制御手段(50)は、前記通電手段(14)に供給される電流及び/又は電圧の値を制御して、当該値を、各前記容器(C)及び/又はその中に収容されている製品の重量ひいては質量に関する情報に変換するように構成及びプログラムされているか、又は
前記制御手段(50)は、前記支持部材(15)の空間配置の変化を制御及び検出し、
この変化を、各前記容器(C)及び/又はその中に収容されている製品の重量ひいては質量に関する情報に変換するよう構成及びプログラムされている、請求項20に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項22】
前記制御手段(50)は、前記少なくとも1つの支持部材(15)が前記基準面(13)に対して移動するときに前記少なくとも1つの支持部材(15)が受け得る重力加速度及び任意の他の加速度と減速度との両方を考慮するように構成及びプログラムされている、請求項20又は21に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項23】
前記計量手段(33)が、前記磁気手段(16)を有する前記少なくとも1つの支持部材(15)を備える、請求項20、21又は22に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項24】
前記支持部材(15)は、各々が1つの前記容器(C)を受け入れて定位置に保持する複数の座部(19)が設けられた支持アーム(18)を備え、
前記支持アーム(18)は前記計量プレート(34)を画定し、前記座部(19)は前記位置決め座部(34a)を画定する、請求項20~23のいずれか一項に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項25】
光学検査アセンブリ(60)を備え、
前記光学検査アセンブリ(60)は、前記容器(C)の有無及び/又は前記容器Cの正しい数及び/又は少なくとも前記計量プレート(18,34)の前記位置決め座部(19,34a)に対する前記容器(C)の正しい位置をチェックするように構成されている、請求項15~24のいずれか一項に記載の充填及び計量ステーション。
【請求項26】
容器(C)を処理するための処理ラインであって、
前記容器(C)を貯蔵及びピックアップするステーション(11)と、
請求項15~25のいずれか一項に記載の前記容器(C)のための充填及び計量ステーション(12)と、を備える、処理ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体と固体の両方及び粉末状のさまざまな種類の製品、例えば薬物、食品又は飲料などを収容するように構成された1つ以上の容器を計量することができる計量方法に関する。
【0002】
本明細書に記載される方法は処理ラインの充填及び計量ステーションにおいて行うことができ、処理ラインは、例えば空の容器のための少なくとも1つの貯蔵ステーションと、充填された容器を蓋で覆う又は閉じるための後続ステーションとをも含む複数のさらなる処理ステーションを有することができる。
【0003】
本明細書に記載される方法は、例えば容器を充填するための機械並びに/又はこの容器を1つ以上の処理ステーションへ及びそこから自動輸送するための機械と関連して使用されるのに適している。
【0004】
製品又は物質との用語は、あらゆる液体、半固体、ゼラチン状又は固体組成物を意味し、固体組成物の場合、例えば粉末又は粒子であってもよく、植物及び/又は動物及び/又は化学由来のものであってもよい。
【0005】
単なる非限定的な例として挙げると、本発明による方法は、医薬、化粧品、健康、化学及び/又は食品の分野で使用することができる。
【背景技術】
【0006】
容器の自動充填の産業分野において、1つ以上の容器を1つ以上の処理ステーションへ及びそこから移動させ、有利には連続して配置する処理ラインとして構成されたさまざまな機器又は機械が知られている。
【0007】
処理ステーションは、例えば、空の容器のための貯蔵ステーションと、1つ以上の計量ステーションと、容器を充填するためのステーションと、各容器を閉じるためのステーションと、デリバリーの準備ができた若しくは最終製品倉庫に貯蔵する準備ができた充填済の容器のための包装ステーションと、を含むことができる。
【0008】
問題の容器は、例えばボトルなどのバイアルとすることができ、あるいは何れの場合でも、類似又は同等の形状を有し、流体製品、特に液体又は固体や粉末若しくはゲル形態の製品を収容可能な容器とすることができる。
【0009】
処理ステーション間及び場合によってはそれらの内部での容器の移動は、通常、機械式の電動の輸送装置を用いて行われ、あるいは例えばコンベヤベルト、ターンテーブル又はカローセル、ギア、チェーン、スライド、リフタ、場合によってはロボット式の機械式アーム及び他の機械式部材を含む装置を用いて行われる。
【0010】
使用される輸送装置の種類にかかわらず、後続の充填動作、計量動作及び閉じ動作のために、容器保持トレイの適切な座部に少なくとも初期に配置され得る容器を、個々に又はグループで、適切なピックアップ要素によってピックアップする必要がある。
【0011】
次いで、容器はピックアップされ、特に充填及び計量のための後続の処理ステーションに移動される。
【0012】
このような充填機における重要な側面の1つは、実際には、充填前、充填後及び場合によっては充填工程中に容器を計量し、各容器の中に注入された(metered in)製品の量を正確に決定する必要があることである。さらに、特に医薬品のような特定のセクタでは、正確な投与量を得るために、各計量は1ミリグラムの範囲の公差で非常に正確かつ精密でなければならない。
【0013】
一般に、この文脈においては、複数の計量要素又ははかり、例えばロードセルが使用され、その各々の上に空の容器が配置される。通常は各々が各容器の中に既定量の製品を注入するように構成された注入部材が設けられている。実際には、容器の風袋重量が測定されると、製品が容器の中に注入されて、その後、このように充填された容器の重量が計量され、風袋重量に対する差分を計算することによって、注入された製品の正味重量が決定される。この一連の動作が、個々に又はグループで供給されるすべての処理すべき容器について繰り返され、その結果、処理時間がかなり増え、充填機及び処理ライン全体の生産性が低下する。
【0014】
さらに、各々が個々の容器のうちの特定の1つの容器の風袋重量と総重量の両方を計量するために使用される複数の計量要素を使用することは、複数の計量要素を使用することに起因する測定エラーの増大と、さらに実行すべき計量動作の数が多いことと少なくとも相関がある測定エラー回数の増大との両方を伴う。使用される異なる計量要素による同じ容器の風袋重量及び総重量の測定の正確さ及び再現性に特に関連して、注入された製品の正しい量に関しても測定の不一致及び不確実性が伝わる可能性がある。
【0015】
この側面は、例えば注入される成分の量がしばしば極小で要求される公差も極小であるような医薬品又は関連セクタにおいてより重要である。
【0016】
考慮すべき別の側面は、多くの場合、体積の占有を最適化するために容器をジグザク状の隣接する行に配置するいわゆる「五点形」空間配置にしたがって容器が容器保持トレイ内に供給される点である。
【0017】
この空間配置は容器保持トレイに配置される容器の数を最大限にすることができるが、容器のピックアップが困難であり、そのため従来技術では同じ行に配置された容器について少数の容器のみしかピックアップできない。これはピックアップされた容器を充填する、計量する及び閉じる後続の工程に反映され、これらの工程は少数の容器のみについて行われることとなる。
【0018】
また、この側面によって、一度に移動可能な数が少ないことによって容器の既定のグループの処理時間がかなり増え、全体的な生産性が低下する。さらにこの側面によって移動回数もかなり増え、その結果としてエネルギー消費量が増大し、関連する移動装置のモータ駆動ユニットの摩耗及びオーバーヒートが増大する。
【0019】
したがって、従来技術の欠点の少なくとも1つを克服することができる処理ラインにおいて容器を計量する方法を完璧にする必要がある。
【0020】
特に、本発明の1つの目的は、重量を測定する際に起こり得るエラー回数を減少させる複数の容器を計量する方法を完璧にすることである。
【0021】
本発明の別の目的は、重量の測定における不確実性若しくは差に影響されないか又はいずれの場合でも不確実性若しくは差を最小限にする計量方法を提供することである。
【0022】
本発明のさらに別の目的は、容器の既定のグループの処理時間を短縮する計量方法を提
供することである。
【0023】
本発明のさらに別の目的は、必要とされる移動回数を最小限にする計量方法を提供することである。
【0024】
本出願人は、従来技術の欠点を克服し上記の及び他の目的及び利点を得るために本発明を研究し、試験し、具体化した。
【発明の概要】
【0025】
本発明は、独立請求項に記載され特徴付けられ、一方で従属請求項は本発明の他の特徴又はメインの発明的思想に対するバリエーションを記載する。
【0026】
上記の目的にしたがい、本明細書に記載される実施形態は、容器を充填及び計量するための少なくとも1つのステーションを備える処理ラインにおいて容器を計量する方法に関し、このステーションは充填手段と計量プレートを備える計量手段とを備える。
【0027】
計量プレートには、各々が対応する容器を受け入れて支持するように構成された複数の位置決め座部が設けられている。
【0028】
上記の方法は以下の工程を含む。
- 複数の空の容器を利用可能にし、これらを充填及び計量ステーションに向かって移動させて、充填手段及び計量手段と協働させる工程
- 上記の計量手段の計量プレートの各位置決め座部内に容器の位置決めする工程
- 計量手段によって、各位置決め座部に挿入された容器の風袋重量を一度に計量する工程、特に、計量プレートの各位置決め座部に初期に存在するすべての空の容器を計量する工程
- 充填手段によって容器の各々を順次充填し、計量手段によって、各容器の風袋重量を計量することなく、各充填工程において各特定の容器の中に注入された製品の重量を漸進的に決定する工程
【0029】
有利には、この方法により、まず、特定のはかりに関連する計量プレートのそれぞれの複数の位置決め座部内に存在する容器の既定のグループについて風袋重量を一度だけ計量することが可能となり、さらに各容器の中に注入された製品の重量を測定する際のエラーが低減する。これは主に、1つの容器を計量するために各々が専用に用意された複数の計量要素ではなく、単一のはかりを用いて、計量プレートの各位置決め座部に配置された複数の容器を計量するからである。実際には、各充填動作の正味重量は有利には特定の充填動作の前後に同じはかりで2つの重量測定値間の差分を計算することによって計算されるので、あらゆる測定エラーが、先行技術で起こり得るように加算されるのではなく、除去される。さらに、処理が行われる既定数の容器に対して実行される計量動作の回数が減少する。
【0030】
さらにこの方法は、従来技術の方法で移動させることができる容器の数よりも多くの数の容器を一度に利用可能にし、移動させ、その風袋重量を計量するので有利であり、その結果、関係する移動の回数を減少させることができ、また全体の移動時間を減少させることができ、生産性を高めることができる。
【0031】
特に移動の回数を少なくすることは、動作時間が減少することに加えてエネルギー消費量も減少し関係する移動装置の動力ユニットの摩耗及びオーバーヒートが減少することとなるので有利である。このことは、例えばそのような移動が自動化又はロボット化された装置によって行われる場合により有利である。
【0032】
また、他の実施形態は、充填手段及び計量手段を備える容器を充填及び計量するためのステーションに関する。計量手段は、各々が対応する容器を受け入れて支持するように構成された複数の位置決め座部が設けられた計量プレートを備える。また充填及び計量ステーションは、充填手段及び計量手段に対して容器を移動させるように構成された手段も備える。
【0033】
さらに他の実施形態は、容器を貯蔵及びピックアップするステーションと、本明細書に記載される容器を充填及び計量するためのステーションとを備える容器を処理するための処理ラインに関する。
【0034】
本発明の上記の及び他の態様、特徴及び利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられるいくつかの実施形態に関する以下の説明から明らかになるであろう。
【0035】
理解を容易にするために、可能な場合には同じ参照符号を使用して図面中の同じ共通要素を示している。一実施形態の要素及び特徴はさらに明記せずとも他の実施形態に適宜組み込むことができることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】容器を処理するラインの概略上面図であり、本明細書に記載される実施形態による容器を計量する方法は、少なくとも、貯蔵及びピックアップステーションと容器を充填及び計量するステーションとの間で実行される。
図2】本明細書に記載される実施形態で使用することができる容器の断面図である。
図3】本明細書に記載される実施形態における容器保持トレイと取り出し手段の協働動作の工程の斜視図である。
図4】本明細書に記載される実施形態における容器保持トレイと取り出し手段の協働動作の工程の上面図である。
図5図4の線VI-VIに沿った断面を示す。
図6】本明細書に記載される実施形態による支持プレートの斜視図であり、取り出し手段と協働して容器を位置決めする様子を示す。
図7】本明細書に記載される実施形態による支持プレートの上面図である。
図8】本明細書に記載される実施形態による計量方法の工程の概略図である。
図9】本明細書に記載される実施形態による計量方法の別の工程の概略断面図である。
図10】本明細書に記載される実施形態による支持プレートの斜視図であり、本明細書に記載される実施形態による計量手段と協働して容器を位置決めする様子を示す。
図11】本明細書に記載される実施形態による計量プレートの斜視図である。
図12】本明細書に記載される実施形態による計量手段の概略上面図である。
図13】本明細書に記載される実施形態による計量手段の部分断面概略側面図である。
図14】本明細書に記載される他の実施形態による計量プレートの斜視図である。
図15】本明細書に記載される実施形態による計量手段により検出された重量(y軸)を時間(x軸)の関数で示すグラフである。
図16】1つ以上の容器を自動的に充填するよう構成された充填機に関連する本発明による計量装置を示すブロック図である。
図17】第2実施形態による図16の計量装置の詳細を示す概略斜視図であり、1つの支持部材によって支持される複数の容器を計量する様子を示す。
図18】複数の容器を計量した場合の時間(t)に対する力(Fz)の傾向を模式的に示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の考え得る実施形態について詳細に参照するが、そのうちの1つ又は複数の例を添付の図面に示す。各例は本発明を例示するものとして挙げられており、また実施形態、構成の詳細、表現及び用語に関連する非限定的な例として挙げられている。例えば、1つの実施形態の一部であるように示される又は記載される1つ以上の特徴を、他の実施形態において又は他の実施形態と関連して変更又は採用して、別の実施形態を作り出すことができる。本発明はそのようなすべての変更及びバリエーションを含むものであると理解される。
【0038】
添付の図面を用いて本明細書に記載される実施形態は、容器Cを処理するためのライン10における容器Cの計量方法、容器Cを充填及び計量するためのステーション12、並びに容器Cを処理するためのライン10に関する。
【0039】
またこの処理ライン10は、充填及び計量ステーション12に加えて、空の容器を貯蔵及びピックアップするためのステーション11と、考え得る他の処理ステーション14,14A,14B,14Cとを含むことができ、考え得る他の処理ステーションとしては、例えば容器Cを閉じる又はこれに蓋をするためのステーション、場合によってはラベリングステーション、包装ステーション又は他の動作を行うように構成された他のステーションなどがある(例えば、図1及び図16を参照)。
【0040】
考え得る実施形態では、処理ライン10はまた、図1に概略的に示す複数の移動手段39を含むことができる。このような移動手段39は例えば少なくとも上記の処理ステーション11,12に対応して配置することができる。
【0041】
このような移動手段39は、以下に詳細に記載するように、上記の処理ステーションに対して、又は複数の容器Cを好適には安定かつ定められたかたちで支持及び位置決め可能なトレイ、プレート若しくは一般的手段に対して、空間的に移動するように構成される。
【0042】
移動手段39は例えば、自動化された移動装置、ロボット化された移動装置、特に人型ロボット、磁気的若しくは電気的移動装置、他の知られている装置、又はこれらの装置の組合せを含むグループの中から選択することができる。
【0043】
充填及び計量ステーション12は、少なくとも充填及び計量ステーション12の機能を制御及び管理するように構成された命令及び制御ユニット50あるいは中央処理ユニットあるいは同様の制御手段を備えるか、又はこれに関連するか、又はこれに遠隔で接続することができる。
【0044】
例えば、命令及び制御ユニット50は、上記の移動手段39の駆動を、特に予め設定された及び/又は都度選択され得る動作サイクルに従って、また注入される製品及び処理されるひとまとまりの容器Cの関数として、制御及び命令することができる。
【0045】
なお本明細書において充填及び計量ステーション12は、充填動作に加えて、容器の充填前即ち容器が空である時(風袋重量)と、容器の充填後(総重量)と、の両方で計量動作が行われるステーションとして理解することができる。この特定の例において、計量の総合的な目的は各容器Cの中に注入された製品の正味重量を検出することであり、通常は製品が容器Cの中に注入されると総重量が測定され、そして、例えば1つの容器Cについての充填前に測定された重量は既知であることから、この充填前に測定された重量を基準又は風袋重量として使用して、総重量に対する差分に基づき、各容器Cの中に注入された製品の正味重量を都度、計算することができる。この注入された製品の正味重量の決定は、実行された重量測定に相関がある信号を受信する命令及び制御ユニット50によって管
理及び制御することができる。
【0046】
また、本明細書において使用される充填及び計量ステーション12との表現は限定的な意味で考慮されるべきではないことを明記しておく。例えばこの表現は、充填及び計量ステーション12が互いに直接的に協働しかつ互いに近接して配置された計量手段及び充填手段を備える場合と、充填及び計量ステーション12が、互いに距離をあけて配置された、離隔した又は遠く離れて配置された2つのゾーン若しくはサブステーションを備え、そのうちの1つが容器Cの風袋重量を計量するための計量手段を備え、もう1つが、充填及び各容器Cの中に注入された製品の量の計量を行うための充填及び計量手段を備える場合と、の両方の可能性を考慮している。
【0047】
さらに、本明細書に記載される実施形態では、非限定的な例として、例えば図2においてよりよく見ることができるタイプの容器Cを参照しており、ここでは容器Cは、特に液体である流体製品あるいは固体及び粉末製品あるいはゲル状製品を収容可能なボトル又はバイアルとして構成されている。これらの考え得る実施形態では、容器Cは収容体42から突出するネック部41とマウス部43とを有する。上部においてネック部41はマウス部43に対応して突出環状縁44を有し、反対側において底端45が位置している。容器Cは、ボトル又はバイアルの形状及びサイズと、場合によっては同様でない又は同等でない他の形状及びサイズを有することもできることは明らかである。
【0048】
いくつかの実施形態では、本方法は容器保持トレイ20を使用することを含む(図1図3及び図4)。容器保持トレイ20は、貯蔵及びピックアップステーション11並びに/又は充填及び計量ステーション12と関連付けることができる(図1)。
【0049】
移動手段39は、有利には、上記の容器保持トレイ20を移動させるように設けられ構成されてもよい。
【0050】
空の容器Cが既定数(例えば数個単位又は数十個単位であってもよい)、容器保持トレイ20上に予め配置されて、位置決めマトリクスM1にしたがって規則的に並べられた容器Cのグループが形成される(図3)。位置決めマトリクスM1は、例えば、容器保持トレイ20内において容器Cを行と列のパターンにしたがって配置することで定められる。本明細書において、「行」との用語は容器Cの行又は列を示すためにも使用することができ(例えば、図3及び図4の行I,IIを参照)、この場合、行とは、互いに整列した要素(この特定の例の場合は容器C)の連続を意味する。このパターンは、例えば、1つの行の容器Cが、2つの隣接する行のものに対してオフセットされ、即ち、1つの行の1つの要素が、後及び先の行の2つの要素の間の空間に配置され、これにより空間配置を最適化し容器保持トレイ20が可能な限り多数の容器Cを収容することができるように構成することができる。このセクタにおいて一般的であるこのような容器Cの空間配置は業界用語では「五点形」配置とも呼ばれる。
【0051】
容器保持トレイ20には、容器Cを受け入れる及び位置決めするための複数の収容座部21が設けられている。収容座部21は、上記の位置決めマトリクスM1の構成に応じて相互に配置され、容器Cの底端45で各容器Cを受ける及び支持するように構成されており、特に容器Cのマウス部43側が上方を向くように構成されている。
【0052】
容器保持トレイ20、特に各収容座部21は、さまざまな様態で構成することができる。
【0053】
考え得る例示的な一実施形態では、収容座部21は、容器Cが側部に支持機能を全く有していなくとも容器Cを載置できる正確な画定された空間を定めることができる。例えば
「五点形」配置では、容器Cは互いに接触して配置されないが、互いにかなり近接して配置されており、衝撃を受けた際には各々自立し互いに支えあう。
【0054】
あるいは、別の例の実施形態では、収容座部21は容器保持トレイ20の厚さのなかに設けられてもよく、収容座部21の深さは有利には、容器Cがその内部に位置決めされたときに容器Cの側部を支持可能な深さとすることができる。例えば収容座部21は容器Cの略円筒形状に応じた円形断面を有することができる。収容座部21の横方向サイズは容器Cの横方向サイズよりもわずかに大きくてもよく、これにより有利なことに容器Cを後続のピックアップを容易にするために遊びを有しつつ安定して位置決めすることが可能となる。
【0055】
なお、容器Cは容器保持トレイ20内に上記の態様及び向きで配置されるが、これは、すでにこの態様にて供給されるか、又はマウス部43が下を向く逆向きの状態からマウス部43が上を向く状態にする反転動作を経てそのように配置されるか、何れであってもよい。
【0056】
本明細書に記載される計量方法は取り出し手段22を使用することを含み、取り出し手段22は、容器保持トレイ20上に配置された容器Cの少なくとも一部に係合して、上記容器Cを複数個取り出し、これらを輸送して、これらを充填及び計量ステーション12で利用可能にするよう構成される。この取り出し手段22は貯蔵及びピックアップステーション11と関連付けることができる、並びに/又は充填及び計量ステーション12に関連付けることができる、並びに/又は少なくともこれらのステーション間で移動可能とすることができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、上記の取り出し手段22は容器保持トレイ20に対してピックアップ方向Wに沿って往復移動可能に構成されている(図3及び図4)。考え得る実施形態では、ピックアップ方向Wは特に、位置決めマトリクスM1の容器Cの各行に対する横断方向、より詳細には直交方向とすることができる。この特定の例の場合、このピックアップ方向Wは容器保持トレイ20の周縁に対する横断方向、より具体的には直交方向とすることができる。
【0058】
考え得る実施形態では、取り出し手段22は、位置決めマトリクスM1の少なくとも1つの各行に配置された少なくとも2つの容器Cをピックアップするように構成される。
【0059】
他の考え得る実施形態では、取り出し手段22は、容器保持トレイ20から、位置決めマトリクスM1の2つの平行かつ連続する行I,IIに配置された少なくとも2つの容器Cをピックアップするように適合され、第1の容器Cは第1の行Iに位置し、第2の容器Cは第2の行IIに位置する。上記の第1の行Iは、ピックアップ方向Wを参照して、位置決めマトリクスM1において第2行IIよりも外側にある(例えば、図3及び図4参照)。
【0060】
いくつかの実施形態では、取り出し手段22は、例えば図3及び図4に示すように、取り出しグリッパ22aを備えるか又は取り出しグリッパ22aとして構成される。
【0061】
このような取り出し手段22は、以下に記載するように、必要に応じて取り出しグリッパ22aを移動させるのに適した特定の1つの移動手段39を備えてもよい又はこれと関連付けられてもよい。
【0062】
考え得る実施形態では、取り出し手段22は、容器保持トレイ20に対して少なくとも1つの第1の係合相対移動を行い、これにより、容器保持トレイ20の収容座部21に配
置された容器Cのグループの少なくとも一部と係合して、容器Cを取り出しグリッパ22aによって係合された状態で維持するよう構成されている。特に、取り出し手段22は、容器Cの少なくとも1つの行から、又は容器Cの少なくとも2つの平行かつ連続する行I,IIから、容器Cをピックアップするように構成される。あるいは、上記の第1の相対移動を取り出しグリッパ22aに対して容器保持トレイ20を移動させることによって達成するよう構成される態様も排除してはいない。
【0063】
好ましくは、取り出しグリッパ22aは、その構造のおかげで、処理時間及び移動時間並びに移動回数を減少させるために1つの行Iの2つ以上の容器C、特に3つ以上の容器C、さらに特に4つ以上の容器C、さらにはすべての容器Cでさえも同時に取り上げることができ、また場合によっては、行Iと平行な1つの行IIの2つ以上の容器C、特に3つ以上の容器C、さらに特に4つ以上の容器C、さらにはすべての容器Cでさえも同時に取り上げることができる。本明細書においては1つの行からのピックアップ又は2つの行I,IIからのピックアップについて説明したが、本発明は、容器保持トレイ20の3つ以上の行、例えば、3つ、4つ、5つ、6つ又はさらには7つ以上さらにはすべての行から容器Cをピックアップするよう適用することができることは明らかである。
【0064】
取り出しグリッパ22aはまた、容器保持トレイ20に対する少なくとも第2の相対移動を行うよう構成され、収容座部21に位置決めされた容器Cを容器保持トレイ20から取り出し、後続の処理ステーション、この特定の例の場合には充填及び計量ステーション12に移動させるように構成される。考え得る実施形態では、この目的のために、取り出しグリッパ22aを昇降運動を伴って移動させることができる、又は取り出しグリッパ22aを静止状態に保ち容器保持トレイ20を特に下方移動で移動させることができる。
【0065】
上述のように、取り出しグリッパ22aはこれに関連する移動手段即ち移動装置39によって移動させることができ、これにより、取り出しグリッパ22aが容器保持トレイ20に対して移動されたときの取り出しグリッパ22aの容器Cに対する相対移動と、容器Cを充填及び計量ステーション12に到達させるための空間内の移動と、の両方が可能となる。
【0066】
いくつかの実施形態では、少なくとも上記の第1の係合相対移動において、取り出しグリッパ22aは、図4に示すように、容器保持トレイ20の位置決めマトリクスM1の行、ライン又は列に対して動作可能に整列して、容器Cの各行を内側に収容するよう構成される。
【0067】
いくつかの実施形態では、充填及び計量ステーション12は以下に詳細に記載する計量手段33を含む(図8から図14)。
【0068】
さらに、充填及び計量ステーション12は、図1に概略的に示され図8及び図9にもみられるように、容器Cの各々を注入量(metered quantities)で充填するように構成された充填手段40を含むことができる。このような充填手段40は、例えばノズル又は同様のデリバリー若しくは注入装置とすることができる。
【0069】
例えば、充填手段40は、固定位置に配置される単一のデリバリー若しくは注入装置、又は固定位置に配置されるデリバリー若しくは注入装置のアレイ、又は充填されるそれぞれの容器Cに対応して移動するよう可動に配置される1つ以上のデリバリー装置とすることができる。例えば、図8は充填手段40を示し、図9は、連続的なラインに配置された充填手段40を示し、点線は考え得る複数の充填手段40を示す。
【0070】
また、充填手段40は、図1図8及び図9に一例として計量手段33と実質的に対応
して示されており、つまり同じ容器Cが、風袋重量の計量、充填及び総重量の計量の動作中に少なくとも計量手段33に対して静止しているよう示されているが、本発明は、本明細書に記載の充填及び計量ステーション12の文脈においては常に、充填手段40が、例えば風袋重量の計量を行うために使用される計量手段33に対して距離をあけて及び/又は遠隔に位置決めされ、その結果、同じ容器Cが、注入された製品の正味重量を得るために風袋重量の計量のための計量手段33と、充填手段40及び総重量を計量するための計量手段33と、に対して移動されるような実施形態も考えることができる。
【0071】
例えば、自動計量手段33を充填手段40から距離をあけて設けることができ、上で説明したように、容器Cの風袋重量を一度だけ計量した後、同じ容器Cを充填手段40に対応して移動させ、そこで一定量の製品を容器Cのうちの特定の1つの中に注入することができる。
【0072】
続いて容器Cは計量手段33まで移動され、そこで特定の充填された容器Cの総重量が計量され、そこから正味重量が得られる。次いで、容器Cは再び充填手段40まで移動され、そこで別の容器Cを充填する別の工程が行われる。最後に、容器Cは再び計量手段33に移動され、そこで特定の別の充填された容器Cの総重量が計量され、このようにして容器Cの既定のグループについてすべての容器が充填され計量されるまでこの方法で進められる。
【0073】
また、充填及び計量ステーション12は、充填手段40に対して及び計量手段33に対して容器Cを移動させるように構成された手段を含むことができる。図1から図14を用いて記載する実施形態では、容器Cを移動させるように構成されたこのような手段は、例えば上記の取り出し手段22又は他の支持手段又は以下に詳細に記載されるような支持プレート30とすることができる。
【0074】
有利には、本明細書に記載されるすべての実施形態では、計量手段33及び充填手段40は逆の動作に関しても上記の命令及び制御ユニット50で管理及び制御することができる。命令及び制御ユニット50は、充填及び計量ステーション12において特に充填手段40及び計量手段33によって実行される本明細書に記載のモードに応じてまた各種動作及びその特定の順序に関して、複数の容器Cの移動を調整することができる。
【0075】
考え得る実施形態では、充填及び計量ステーション12は、取り出し手段22、この特定の例では上記の取り出しグリッパ22aから容器Cを受け入れるとともに少なくとも充填及び計量動作中に容器Cを支持するように構成された支持手段、特に支持プレート30を含むことができる又はこれと関連することができる又はこれと協働することができる。そのような支持プレート30が設けられているか又は使用される場合、そのような支持プレート30を移動させるための移動手段39が設けられてもよい。
【0076】
支持手段が支持プレート30として構成される実施形態では、支持プレート30は、取り出しグリッパ22aによって移動された容器Cのグループを受けるために、上記の位置決めマトリクスM1によって規定された構成に応じて互いに配置された複数の支持座部31を備える。
【0077】
容器Cを充填手段40及び計量手段33と協働させる手段として支持プレート30を使用する実施形態では、各支持座部31は底面上に、以下に詳細に記載するような計量手段33との協働を可能にする成形開口32を有する(例えば、図8から図11参照)。
【0078】
支持プレート30の使用を意図した実施形態では、取り出しグリッパ22aは支持プレート30に対して第1の整列移動を行い、これにより、容器Cをその下にある支持座部3
1と位置決めマトリクスM1に関して鉛直方向に整列させる。さらに、取り出しグリッパ22aは第2の移動を行うよう構成され、第2の移動において、取り出しグリッパ22a自身が容器Cが支持座部31(図6)に挿入されるよう降ろされ、次いで第1の移動と反対の移動で容器Cを解放するように滑って離れ、その結果、容器Cは支持プレート30の支持座部31によって収容されたままとなる。また、代替的に、支持プレート30を取り出しグリッパ22aに対して移動するように構成することも可能である。
【0079】
支持座部31は支持プレート30の厚さの中に形成することができ、支持座部31の深さは、容器Cが支持プレート30の中に位置決めされたときに容器Cの側部を支持できる深さとすることができる。本明細書に記載される例では、支持座部31は容器Cの略円筒形状に応じた円形断面を有する。支持座部31は容器Cの横方向サイズよりもわずかに大きい横方向サイズを有することができ、これにより、有利には、後続のピックアップを容易にするための遊びを設けつつ容器Cを安定して位置決めすることが可能となる。
【0080】
上述のように支持プレート30を移動手段として使用するような実施形態では、以下に詳細に記載するように、容器Cを充填及び計量ステーション12の充填手段40及び計量手段33と協働させるために、各支持座部31は底面に計量手段33との協働を可能にする成形開口32(図7図8図9)を有し、計量手段33もまた適切に成形されている(図8図9図10図11)。例えば、成形開口32は、3つの傾斜アームが中心ゾーンから離れる構造を有することができ、例えばアームは互いに対して約120°の角度で等しく傾斜し、特に3つの尖った先端を有する星形をとることができる。
【0081】
本明細書に記載されるすべての実施形態と組み合わせることができるいくつかの実施形態では、計量手段33(図8図9図10図11図12図13図14)は、少なくともはかり33aと、この少なくとも1つのはかり33aに関連する各計量プレート34とを含む。このような少なくとも1つのはかり33aは例えばロードセル又は他の重量検出器を含むことができる。この少なくとも1つのはかり33aの上には複数の位置決め座部34aを有する各自の計量プレート34が取り付けられている。このようにして、本方法は、関連するはかり33aを用いて、同じ計量プレート34により支持された複数の容器Cを計量することを提供する(図8図9図10図11図12図13図14)。
【0082】
したがって、いくつかの実施形態では、計量方法並びに関連する充填及び計量ステーション12は、容器Cが空の時に容器Cの風袋重量を初期に計量し、続いて容器Cが充填されたときに総重量を測定することができる。特に、はかり33aの計量プレート34の位置決め座部34a内に位置決めされた複数の容器Cについて一度だけ風袋重量が計量され、その後容器Cが1つずつ充填され、各充填工程について先の充填工程で検出された総重量に対する差分を計算することによって注入された製品の正味重量が求められるが、このとき上記の一度の風袋重量の計量に対する差分を計算する第1の充填工程は除かれる。
【0083】
特に、本明細書に記載されるすべての実施形態と組み合わせることができる図7図8図9図10図11図12図13及び図14を用いて記載される実施形態では、上記の位置決め座部34aは各々、有利には充填手段40によって導入される注入量の製品を計量する目的で各容器Cを好ましくは安定した様態で位置決めするよう構成される。
【0084】
計量手段33は本明細書に記載されるタイプのはかり33aを1つ以上備えることができる。例えば、計量手段33は、複数の位置決め座部34aを有する計量プレート34を支持する1つのはかり33aを備えることができる、又は複数の位置決め座部34aを有する計量プレート34を各々が有する複数の上記はかり33aを備えることができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、各はかり33aについて1つ又は複数の充填手段40を設けることが可能であるが、いずれの場合でも、その数は、各はかり33aのそれぞれの位置決め座部34aの数よりも少ない。この場合、そのような1つ又は複数の充填手段40は、各はかり33aの複数の位置決め座部34aへの供給を行うするために、少なくとも2つの自由度、即ち少なくとも横方向の変位と上昇又は下降とで移動可能である。あるいは、複数の充填手段40を、それぞれの位置決め座部34aの数と等しい数ではかり33aごとに設けることができ、この場合、充填手段40は、1つの自由度、即ち上昇又は下降で移動可能である。
【0086】
ここで、本発明では、取り出し手段22、あるいは代替的には支持プレート30、あるいは場合によっては複数の容器Cを取り上げることができる他の手段は、容器保持トレイ20の1つの行又は複数の行に属する複数の容器Cを取り上げることができ、行の数は、設けられているはかり33a及び充填手段40の数と等しい又はそれより多く、好適には倍数であり、倍数であることが好ましい。
【0087】
図8から図14を用いて記載される実施形態では、各計量プレート34の位置決め座部34aの数は有利には2つ以上、例えば3つ、4つ、5つ、6つ又はさらには7つ以上とすることができる。このような位置決め座部34aは、その数及び動作要件に基づいていくつかの連続する行で配置することもでき、各行にはこの場合には2つ以上、例えば3つ、4つ、5つ、6つ又はさらには7つ以上の位置決め座部34aを設けることができる。
【0088】
上に記載したように、計量方法は、容器Cの移動を、上記の支持プレート30によって行う、あるいは容器保持トレイ20から容器をピックアップした取り出し手段22によって直接行う、あるいは他の適切なピックアップ及び移動手段によって行うことを含むことができる。考え得る変形例では、容器Cを支持する手段の態様は変更することができ、例えば、支持プレート30の支持座部31によって底部45を支持するか、又はネック部41の突出環状縁44を保持する取り出しグリッパ22aによって上方から吊り下げた状態に維持することができる。この異なる支持の態様は、使用される計量プレート34の異なる構造を意味することができ、特に、複数の位置決め座部34aが支持プレート30又はグリッパ22a又は他のピックアップ及び移動手段の構造とそれぞれ対応するようにどのように製造又は画定されているかを意味することができる。
【0089】
特に、図8図9図10は、支持プレート30が、充填手段40に対して、また図8から図11を参照して記載される適切な計量プレート34を備えた計量手段33に対して、容器Cを位置決めする実施形態を説明するために使用される。あるいは、この目的のために上記の取り出し手段22を直接使用することも可能であり、この場合例えば図12から図14を参照して記載される計量プレート34が使用される。別の代替例では例えば吸引カップなどの真空タイプの他のピックアップ及び移動手段を使用することも可能である。
【0090】
何れにしても、複数の容器Cをピックアップして移動させ、その後これらを複数の位置決め座部34aを有する計量プレート34を備えるはかり33aが設けられた計量手段33によって充填及び計量することができるという利点は明らかである。実際には、本明細書に記載される計量プレート34を備える1つのはかり33aを既定の複数の容器Cに対しても使用することが可能なため、使用するはかり33aの数が少なくなり、また計量動作の数も少なくなることから、重量測定エラーの数を低減することが可能である。さらに、風袋重量ひいては注入された製品の重量の測定における不確実性又は差を排除又は低減することができ、これにより、容器の既定のグループの処理時間を短縮できるとともに必要とされる移動の回数を最小限にすることができる。
【0091】
例えば、図8図9及び図10は、支持プレート30が容器Cを充填手段40(図9及び図10にのみ示す)に対して及び計量手段33と関連して配置する実施形態の例を示す。この場合、支持プレート30は、そのなかに存在する計量手段33によって行われる計量動作中に容器Cを支持するためにも使用することができる。
【0092】
この場合、有利には、図8図9図10図11を用いて記載される計量プレート34の実施形態が支持プレート30と関連して使用される。特にこれらの実施形態では計量プレート34は位置決めプレート36のための支持シャンク35を有し、位置決めプレート36は特に支持部シャンク35に対して横方向に配置される。位置決め座部34aは位置決めプレート36上に設けられている。支持シャンク35は各はかり33aに取り付けられるか又は接続される。
【0093】
これらの実施形態では、複数のロッド37が位置決めプレート36から突出しており、各々が適切な形状の支持要素38を支持する。各支持要素38は、各位置決め座部34aを画定する上面を有する。このような支持要素38は有利には支持プレート30の開口32の形状と一致するよう構成又は成形される。考え得る実施形態では、支持要素38は、例えば図8から図11に示すように3つの径方向アームとして成形することができる。
【0094】
特に、これらの実施形態では、支持要素38が、各ロッド37によって支持され位置決めプレート36から突出するという事実によって、支持要素38を支持プレート30の開口32に選択的に通すことが可能であり、これにより、各容器Cを各位置決め座部34aの上に好適には安定した様態で位置決めすることができる。
【0095】
図示されていないが当業者によって実現が容易に理解される他の実施形態では、支持プレート30は使用されず、取り出し手段22、特に取り出しグリッパ22aが容器Cを充填手段40に対して及び計量手段33と関連して直接位置決めする。この場合、取り出し手段22、特に取り出しグリッパ22aを使用して、そこ存在する計量手段33によって実行される計量動作中に容器Cを支持することもできる。
【0096】
したがって、このさらなる例の場合には、有利には、図12図13及び図14を用いて記載される計量プレート34の実施形態が取り出し手段22、特に取り出しグリッパ22aと関連して使用される。これらの実施形態に関しては図8から図11の実施形態の計量プレート34に関する相違についてのみ説明し、他の部分又は構成要素は特に記載のない限り同じである。したがって、これらの実施形態では、位置決めプレート36から突出するロッド37に支持される支持要素38は存在せず、むしろ位置決めプレート36は、位置決めプレート36の厚さをくり抜いて又は凹ませて形成された複数の位置決め座部34aを有する。
【0097】
特に、これらの実施形態では、取り出し手段22によって保持される容器Cは上方からそれぞれの位置決め座部34aに自由に挿入することができ、これは容器Cがその底部が接するように好適には安定した様態でそれらの中に部分的に収容されるからである。
【0098】
図8から図11及び図12から図13の実施形態と組み合わせることもできる図14を用いて記載されるいくつかの実施形態では、計量プレート34は、各位置決め座部34aに対応して配置される複数の突出ペグ36aを有することができる。有利には、このようなペグ36aの配置及び構造は、それぞれの位置決め座部34aの中に位置決めされた容器Cを径方向にセンタリングして収容する機能を含むことを目的とする。このようなペグ36aは、例えば、図15に例示されるように、また図12及び図13を参照して記載される実施形態においても可能であるように、対応する計量プレート36から突出するとともに各位置決め座部34aの周りに配置されてもよい。
【0099】
上述のとおり、上記のものと同じ機能を有するペグ36aの存在を図9図10図11の実施形態にも設けることができる。この場合、ペグ36aは、各支持要素38のそれぞれから突出し、実際には各位置決め座部34aの周囲に配置される。例えば、支持要素38が径方向アーム形状を有する場合には、ペグ36aを各径方向アームの端部に設けることができる。
【0100】
また、図12図13図14を用いて記載される実施形態では各計量プレート34の位置決め座部34aは例えば互いに整列して配置されるが、位置決め座部34aを、オフセットされた空間配置又は交互の空間配置、例えば図8図9図10図11のような「五点形」配置又は他の空間配置若しくは配向で配置できることも排除はしない。例えば、図11に見られるように、位置決めプレート36は、所望の配置、この特定の例の場合には「五点形」配置と合うような適切な形状を有することができる。図8図9図10図11図12図13図14を用いて記載される計量プレート34に設けられる複数の位置決め座部34aの配置では、容器Cを保持する支持プレート30、又は支持プレート30が使用されない場合には取り出しグリッパ22aは、計量手段33に対して適切に移動されるので、容器Cと上記の複数の位置決め座部34aとの間で調整及び整列が行われる。
【0101】
本明細書に記載される計量方法のいくつかの実施形態では、支持プレート30を使用することによって、又は代替的に取り出しグリッパ22aを直接使用することによって、又は他の適切なピックアップ及び移動手段を使用することによって、複数の容器Cが、計量手段33の各はかり33aの計量プレート34の位置決め座部34aのそれぞれの中に同時に位置決めされる。
【0102】
例えば、計量の目的のために、各計量プレート34の複数の位置決め座部34aの配置は、収容されている各支持座部31から取り出されずに支持プレート30によって供給されるか又は同じ取り出しグリッパ22aによって供給される1つ又は2つ以上の行の容器Cと協働するように、構成することができる。
【0103】
例えば図8から図11を参照して本明細書に記載される実施形態では、また図12から図14を参照して取り出し手段22が支持プレート30の代わりに使用される場合にも有効であるが、支持プレート30は、図8のように位置決めマトリクスM1に対して計量プレート34の各々の位置決め座部34aに成形開口32を鉛直方向に整列させるように、計量手段33に対して、少なくとも第1の整列移動を行うように構成されている。この場合には図8から図11を用いて記載される計量プレート34が用いられ、有利には、各位置決め座部34aを有する突出した支持要素38が各成形開口32に結合され、支持要素38がこの中を通過することができるように構成されている。さらに、支持プレート30は第2の移動も行うように構成され、この第2の移動はこの場合、支持要素38及び対応する位置決め座部34aが開口部32を通過し、開口部32の存在により容器Cを各位置決め座部34a(図9)の中にそれぞれ1つずつ配置し、次いで、再び上昇して支持要素38との係合を解除して容器Cをそれぞれの位置決め座部34aから取り外すことを意味する。
【0104】
図8から図11の実施形態の場合、また支持プレート30の代わりに取り出し手段22を好適に用いる図12から図14の実施形態にも有効であるが、この一連の動きが繰り返され、これにより支持プレート30が段階的に徐々に前進し、容器Cの行と位置決め座部34aとの間の距離が計量手段33に対して調整され、これにより、支持プレート30上に存在するすべての容器Cがそれぞれの位置決め座部34aの中に徐々にセットダウンされることを確実にする。ここで、計量プレート34上に存在する容器Cのグループの風袋
重量は一度だけ計量され、その後、各容器Cが充填される。特定の容器Cの各充填動作の終了時に、計量プレート34上に存在する容器Cの全体重量が測定され、先の工程で測定された重量(初期においては容器Cの風袋重量)と、後続の工程で測定された重量(先の充填工程で測定された総重量)と、の差分を計算することによって、特定の容器Cの中に注入された製品の正味重量が計算される。他の有利な実施形態では、上述の一連の動きは一度だけしか行わなくてもよく、なぜなら、各計量プレート34の上に少なくとも容器Cの数に等しい総数の複数の位置決め座部34aが存在するおかげで、支持プレート30上又は取り出し手段22上に存在するすべての容器Cの風袋重量の計量を同時に一度に実行することができ、次いで、一連の充填と位置決め座部34aに挿入されたすべての容器Cに注入された製品の量の計量とを進行させることができるからである。各充填工程において、第1の充填の場合は初期に決定された風袋重量に対する差分、又は先の充填工程で検出された総重量に対する差分を計算することによって、各容器Cに注入された製品の正味重量を、都度、決定することができる。この決定は有利には命令及び制御ユニット50によって実行することができる。
【0105】
本明細書に記載される実施形態では、特に、計量プレート34のそれぞれの複数の位置決め座部34aに配置されているすべての容器Cについて風袋重量を一度だけ計量する動作を行うことができるので、その結果として、より多くの数の容器Cを一度に移動させることで、容器Cの風袋重量を計量する回数を減らすことが有利に可能であり、あるいはより少数のはかり33aを用いて複数の容器Cの計量動作を処理することが有利に可能である。
【0106】
特に、本明細書に記載される実施形態に係る各はかり33aに複数の位置決め座部34aを有する特定の計量プレート34が設けられている計量手段33によって、風袋重量を計量する工程をより迅速かつより正確に行うことが有利に可能であり、その結果、計量工程ひいては全処理サイクルの生産性及び精度が大きく向上する。
【0107】
実際には、複数の位置決め座部34aが設けられた計量プレート34によって、各はかり33aに関連する計量プレート34により支持される複数の容器Cを位置決めし、これらのすべての容器Cの風袋重量を、容器Cの既定のグループの計量サイクルの開始時に一度だけ計量することが可能になる。
【0108】
図15を参照すると、はかり33aによって漸進的に検出された重量(y軸)の時間(x軸)に応じた傾向のグラフが示されており、時間t0において、例えばすべての容器Cがそれぞれの位置決め座部34aに位置決めされており、また空であり、つまり充填前であることがわかり、時間t0ではかり33aによって検出された重量は、すべての空の容器Cの重量、即ち風袋重量を表すか、あるいはいずれの場合であっても基準値又はゼロを表す。この風袋重量は、充填手段40によって充填される第1の容器Cの後続の計量動作により参照される初期重量値である。図15のグラフにおいて、風袋重量は、時点t0にてP0で示される。
【0109】
続いて、時間t1において、ある量の製品が容器Cの1つに注入され、重量P1が検出され、その後、時間t2において、ある量の製品が容器Cの別の1つに注入され、重量P2が検出され、以下同様であり、これらの重量測定を、各計量プレート34の位置決め座部34aの数に等しい回数である「m」回だけ漸増的に繰り返し、この数は、同じはかり33a上にある充填及び計量が行われる容器Cの数に等しい。
【0110】
各はかり33aに関連する各計量プレート34の位置決め座部34aに存在するすべての「m」個の容器Cの風袋重量である充填開始前に検出される最初の(第1の)重量を除いて、その後に検出されるすべての重量は、各容器Cの中に製品が順に注入される結果と
して、総重量となる。したがって、例えば、充填された第1の容器Cの中に注入された製品の正味重量は、検出された総重量P1と初期に検出された風袋重量P0との差分によって与えられ、一方、充填された第2の容器Cの中に注入された製品の正味重量は、検出された総重量P2と先の総重量P1との差分によって与えられ、以下同様である。したがって、容器Cが空であるときに風袋重量を計量する最初の(第1の)動作に続く後続の既定の計量動作において検出された総重量は、実際には、総重量を計量する後続の動作においてその所定の後続の動作で注入された製品の正味重量が計算される際の基準重量を表すといえる。
【0111】
したがって、いくつかの実施形態では、充填手段40による第1の充填工程における容器Cの中に注入される製品の重量の漸進的な決定は、第1の充填工程においてはかり33aによって検出される重量とはかり33aによって初期に検出される前記容器Cの風袋重量との差分を計算することによって行われ、続いて、充填手段40による第1の充填工程に続く各特定の充填工程における、容器Cの中に注入される製品の重量の漸進的な決定は、前記特定の充填工程においてはかり33aによって検出される重量と、先の充填工程においてはかり33aによって検出される重量との差分を計算することによって行われる。
【0112】
したがって、通常、充填手段40によって時点i+1で既定の容器Cの中に注入された製品の正味重量N(i+1)は、はかり33aによって検出された現在の重量P(i+1)と、直前の時点iでの計量に関する同じはかり33aによって検出された重量P(i)との差分によって定義され、つまりN(i+1)=P(i+1)-P(i)である。
【0113】
式中、iは、0からmまでの範囲の自然数であり、mは、はかり33aに関連する各計量プレート34の位置決め座部34aに配置され支持される容器Cの数である。
【0114】
したがって、上記の結果として、図15のグラフは、時間に対する重量の「ステップ」グラフと考えることができ、ここで、各ステップは、はかり33aによって検出された重量の増加分を表し、各ステップの大きさは、実際には、特定の充填工程において注入された製品の正味重量に対応する。したがって、本明細書に記載される計量方法は「ステップ」計量方法であると言える。
【0115】
したがって、いくつかの実施形態において、計量方法は以下の工程を有する。
- 空の複数の容器Cを同時に容器保持トレイ20からピックアップし、複数の容器Cを充填及び計量ステーション12に向けて移動させて充填手段40及び計量手段33と協働させる工程
- 取り出し手段22によって、又は取り出し手段22により容器Cが移動された先の支持プレート30によって、各はかり33aに関連する各計量プレート34の位置決め座部34a内に空の複数の容器Cを位置決めし、これにより、各容器Cを各計量プレート34の特定の位置決め座部34a内に好適には安定した様態で位置決めする工程
- 風袋重量の計量を一度だけ行い、計量プレート34のそれぞれの位置決め座部34a内に初期に存在するすべての空の容器Cを計量する工程
- 各容器Cを順次充填し、各充填工程において又は各充填工程の後に、充填及び計量が行われる容器Cの既定のグループについて、各容器の風袋重量を計量することなく、はかり33aによって特定の容器Cの中に注入された製品の重量を漸進的に決定する工程
【0116】
計量手段33が複数のはかり33aを含む場合、有利には、風袋重量を一度だけ計量する工程及び各計量プレート34の容器Cを順次充填及び計量する工程を、設けられているはかり33aの各々について並行して行うことができる。
【0117】
上記のように、はかり33aによって特定の容器Cの中に注入された製品の重量を決定
するために、各充填工程の後、時点i+1で充填手段40によって注入された製品の正味重量N(i+1)は、時点i+1で検出された重量P(i+1)と、先の時点iで検出された重量P(i)との差分によって求められる。
【0118】
したがって、本明細書に記載される計量方法の実施形態で得られる1つの利点は、容器Cの各々について、総重量を漸増的に測定し、そこから正味重量Nを導出することが可能であることであり、これはなぜなら風袋重量の検出が行われているからであり、特に、計量サイクルの開始時に、同じはかり33aで、計量が行われる「m」個の容器Cについて個別にではなくそのすべてについて一度だけ風袋重量の計量が有利に行われるからである。したがって、これらの実施形態は、容器Cの風袋重量の計量の動作をm-1回節約し、かつ容器Cの移動をm-1回節約し、時間に関する大きな利点があるとともに、移動部材の摩耗が少なく、エネルギー消費が少なく、使用される自動移動システムのオーバーヒートが少ないという大きな利点がある。
【0119】
充填及び計量が行われる対応する容器を受け入れるための単一の位置決め座部を有する計量プレートが各はかり自体に設けられたような従来技術に対して達成される別の利点は、より高い計量精度が達成されることである。実際、単一のはかりを用いて複数の容器Cを各計量プレート34により計量することによって複数の測定エラーが加算されることを防ぐことができ、これは他方では複数のはかりを用いた場合に生じる可能性がある。したがって、使用される種々のはかりの風袋重量の計量の精度閾値を設定することによるエラーを低減することもできる。さらに、本明細書に記載される方法により測定エラーを低減することができ、なぜなら、計量が行われる同じ数のm個の容器Cについてより少ない数の測定が行われるので、その結果としてエラーの可能性がより小さくなるからである。特に、本明細書に記載される方法では、m+1回の測定は実際には、風袋重量の初期計量も考慮しつつm個の正味重量を計量するために行われ、一方、従来技術の方法では2×m回の測定が行われ、これはm個の容器の各々について風袋重量と総重量を計量することを意味する。
【0120】
したがって、本発明は、単一のはかり33a及び単一の動作で一度に複数の容器Cの風袋重量を計量することを提供し、これは、複数の位置決め座部34aを有する各計量プレート34の配置構成のおかげで可能であり、結果として、計量が行われる容器Cの既定のグループについて風袋重量を計量することによって、特に異なる別々のはかり33aによって生じるエラーの発生リスクが低減する。
【0121】
換言すれば、本発明のおかげで、風袋重量を、より少ない回数で、理想的には容器Cの既定のグループについて一度で計量することができ、また、従来技術に比べてより少ない数のはかりを使用することができ、その結果として、より多くの数のはかりを使用することによって生じる風袋重量の計量におけるエラーの可能性を低減することができる。
【0122】
これは、製薬分野のように最小限で正確な量の注入された製品について特に重要であり、なぜなら、風袋重量が複数の容器について同時に単一のはかりで計量されるので、従来技術において代わりにみられるような使用されるはかり間の異なる閾値又は風袋重量の設定によって生じるエラーの伝播が防止されるからである。
【0123】
同時に、本発明では、取り出しグリッパ22aによって又は代替的に支持プレート30によって、複数の容器Cを同時に供給及び移動させることが可能であるという事実のおかげで、より多くの数の容器Cを計量することも可能である。
【0124】
さらに、いずれの場合においても、上記の支持手段の使用は、この支持プレート30の具体的な場合にはオプションとすることができることに留意されたい。実際には、考え得
る実施形態では、容器Cの充填及び計量は、取り出し手段22、特に取り出しグリッパ22aを使用して直接行うことができ、より詳細には、取り出しグリッパ22aによって適切な位置に保持された容器Cを移動させ、これらを充填手段40及び計量手段33と協働して配置することによって行うことができる。
【0125】
例えば、取り出し手段22及び考え得る支持プレート30あるいは他のピックアップ及び移動手段の使用を伴うような本明細書に記載される実施形態では、取り出しグリッパ22aを有利には備える取り出し手段22によって容器保持トレイ20からピックアップされた複数の容器Cを、場合によってはそこに存在するすべての容器でさえも、移動させる、そして支持プレート30又は取り出し手段22自体によって移動させるというさらなる利点があることは明らかである。これは、特に計量動作に関連する容器Cの移動回数が減少し、その結果として処理ライン10の全体的な生産性が向上する観点から、エネルギー消費が低減し、各移動手段のオーバーヒート及び摩耗が低減する。
【0126】
いくつかの実施形態では、容器保持トレイ20から容器Cをピックアップして移動させる目的で、計量方法は以下の工程を含む。
- 位置決めマトリクスM1によって規定される行と列のパターンにしたがって規則的に配置された複数の容器Cを収容した容器保持トレイ20を供給する工程
- 取り出し手段22をピックアップ方向Wに容器保持トレイ20に対して移動させ、取り出し手段22を移動させることによって、容器保持トレイ20から、位置決めマトリクスM1のなかの少なくとも1つの、場合によっては少なくとも2つの、平行かつ連続した行I,IIに配置された少なくとも2つの容器Cをピックアップする工程
【0127】
これらの容器Cのうち、複数の平行な行からピックアップが行われる場合、第1の容器Cは第1の行Iに位置しており、第2の容器Cは第2の行IIに位置しており、ここで第1の行Iは、位置決めマトリクスM1において、ピックアップ方向Wに関して第2の行IIより外側にある。
【0128】
このような容器Cのグループ、即ち上記のように少なくとも1つの行又は場合によっては平行及び連続する2つの行の少なくとも第1の容器C及び第2の容器Cを含む容器Cのグループをピックアップ及び移動させることにより、移動を高速化することができ、そして一般に処理ステーション間の容器Cの変位、移動時間及び移動回数を減らすことができ、移動部材の磨耗、過熱及びエネルギー消費を低減することができ、処理ライン10の全体的な生産性を高めることができる。実際には、このようにして、容器保持トレイ20内に配置されたすべての容器Cを都度ピックアップして、これらを充填及び計量ステーション12に輸送するのに、より少ない移動で十分となる。
【0129】
本明細書に記載される実施形態では、複数の容器Cをピックアップする目的で、それぞれの移動手段39によって容器保持トレイ20及び/又は取り出しグリッパ22aを互いに移動させることができる。例えば、取り出しグリッパ22aは、容器保持トレイ20の収容座部21に配置された容器Cのグループの少なくとも一部と係合し、その結果として容器Cを保持するために容器保持トレイ20に対して少なくとも第1の係合相対移動(ピックアップ方向W、図3及び図4)を行うことができる。あるいは、容器保持トレイ20は、取り出しグリッパ22aに対して第1の係合相対移動にしたがって移動することも可能である。
【0130】
容器Cに対する係合がなされると、容器Cを容器保持トレイ20から取り出すために、取り出しグリッパ22aと容器保持トレイ20との間で、第2の移動を、例えばピックアップ方向Wに対する横断方向、特に直交方向に、行うことができる。考え得る実施形態では、例えば、取り出しグリッパ22aは、少なくとも第2の上昇相対移動を、容器保持ト
レイ20に対して、ピックアップ方向Wに対する横断方向、特に直交方向に、行うこともでき、これにより取り出しグリッパ22aによって保持された容器Cを容器保持トレイ20から取り出すよう構成され、これにより、これらを次の充填及び計量ステーション12に移動させることができる(図5)。あるいは、取り出しグリッパ22を定位置に維持して、容器保持トレイ20を、ピックアップ方向Wに対して特に横断方向の下降移動で及び特に直交方向に、移動させることができる。
【0131】
続いて、本明細書に記載される方法は、取り出しグリッパ22aによって容器Cを充填及び計量ステーション12に向けて移動させることができ、特に支持プレート30が設けられている場合には支持プレート30のそれぞれの支持座部31に容器Cを配置する(図9)ために支持プレート30に向けて移動させることができる、あるいは充填手段40及び関連する計量手段33に直接向けて移動させることができる。この後、図8図9図10を参照して上で説明したように充填及び計量を行うことができる。支持プレート30は、いずれの場合にも、容器Cが支持プレート30自体から取り出される及び/又は除去されることなく、容器Cの充填及び計量を可能にするように構成され、このことは動作時間及び移動の少なさの点で有利なことは明らかである。上記のように、支持プレート30に代えて、取り出しグリッパ22aを直接使用して、例えば図12図13図14に示す適切な種類の計量プレート34を選択することが可能である。
【0132】
また、充填前(風袋重量計量)及び充填後に行われる計量動作に関連して、支持プレート30が設けられていればこれを計量手段33に向けて移動させ、そうでない場合には取り出しグリッパ22aを直接使用することができる。
【0133】
本明細書に記載される実施形態では、支持プレート30内に存在する容器Cの1つ以上の行は計量手段33のそれぞれのはかり33aと整列され、これにより、計量が行われる容器Cの1つ以上の既定の行に対応する成形開口32が、各はかり33aに関連する各計量プレート34のそれぞれの位置決め座部34aと整列される。支持プレート30が使用される場合、位置決め座部34aが上に存在する計量プレート34の支持要素38は、上述のように成形開口32と協働するように構成され、これにより、支持要素38は成形開口32を通過することができ、その結果、容器Cは、上記の風袋重量を計量する動作のみの過程において容器Cの重量を決定するために位置決め座部34aの上に降ろされ、続いて、適切な充填手段40(図9)によって実行される順次の充填の都度、これらの中に注入された製品の重量の決定も行われる。
【0134】
支持プレート30内に存在する容器Cの1つ以上の行が計量プレート34のそれぞれの位置決め座部34aと鉛直方向に整列されると、支持プレート30及び計量プレート34はこれらを相互に近づける移動を実行して、支持プレート30のそれぞれの成形開口32(図9)の存在によって容器Cが位置決め座部34a上に位置決めされて、計量動作が行われるようにし、その後、支持プレート30を計量プレート34から解放するよう離隔相対移動を実行する。図8図9図10に示す考え得る解決手段では、支持プレート30は移動可能であり、一方で計量プレート34は固定されている。支持プレート30が計量プレート34に向かって移動し、支持プレート30の各成形開口部32のおかげで容器Cが各計量プレート34の位置決め座部34a内に位置決めされて、計量動作が行われ、そして、容器Cを位置決め座部34aから持ち上げて取り外すように計量プレート34から離れる。但し、代替的に計量プレート34が成形開口32を通過して容器Cと係合するように鉛直方向に移動する実施形態も排除はしない。何れの場合でも、計量のために支持プレート30が使用される実施形態では、容器Cは支持プレート30から部分的に又は完全に解放可能である。完全に解放される場合には、各容器Cの下面が支持プレート30の上面に到達する。
【0135】
上で記載したように、他の実施形態では、支持プレート30の代わりに上記の取り出し手段22、特に取り出しグリッパ22aが、容器Cを充填及び計量ステーション12に設けられた充填手段40と協働するように充填及び計量ステーション12に向けて移動させて、上で記載したように取り出しグリッパ22aに存在する容器Cの1つ以上の行を充填手段40と鉛直方向に整列させる。さらに、取り出しグリッパ22aはまた充填及び計量ステーション12に関連する計量手段33に向かって移動され、計量手段33はこの場合、図12図13図14を使用して説明される実施形態による各計量プレート34を各々が備える1つ以上のはかり33aを含む。実際には、計量手段33は充填手段40と基本的に整列させることができるか又はいずれの場合でも対応させることができる。この場合、取り出しグリッパ22aに存在する容器Cの1つ以上の行がそれぞれの計量手段33に鉛直方向に整列され、これにより、上記のように容器Cが各はかり33aの上に存在する各計量プレート34の対応する複数の位置決め座部34aに整列されるように構成される(図12図13図14)。
【0136】
また、取り出しグリッパ22aが図8から図11を参照して記載するはかり33aの実施形態と組み合わせて使用できることは排除されず、特に、容器Cはこれらの実施形態に記載される特定の計量プレート34のそれぞれの位置決め座部34aに上方から位置決めされてもよい。
【0137】
したがって、本明細書に記載される実施形態では、支持プレート30、又は代替的に取り出し手段、特に取り出しグリッパ22a若しくは場合によっては設けられている他のピックアップ及び移動手段は、充填及び計量が行われる容器Cのグループを、複数の位置決め座部34aを有する計量プレート34が設けられた計量手段33に対して移動させる。この場合、例えば1つの行に沿って配置された複数の容器Cであって有利には位置決め座部34aと同数の容器Cが位置決め座部34aに位置決めされ、その後、風袋重量を計量する単一の動作が実行され、続いて、充填手段40によって、図15を参照して上で記載したように、各容器Cの中に製品が漸進的に注入され、その都度、重量が検出される。以上のような、容器Cのグループを位置決め座部34aに位置決めする動作と、初期の風袋重量を計量する動作と、容器Cの既定のグループの各容器Cを漸進的に充填する動作と、対応する総重量を計量する動作であって、特定の充填された容器Cの中に注入された製品の正味重量を差分を計算することで計算するための総重量を計量する動作とが、計量すべき容器Cの行と同じ数だけ又は計量すべき容器Cの行の約数だけ繰り返され、またこの繰り返しも、例えば図8から図14を参照して記載される計量プレート34に設けられた位置決め座部34aの数及び配置に基づいて行われる。
【0138】
さらに、支持プレート30の代替として、取り出し手段22、特に取り出しグリッパ22aが容器Cの移動に直接使用される実施形態では、好適には計量手段33による計量の目的のために容器Cが取り出しグリッパ22aから解放されて、計量工程自体の際に重量を歪めたり振動を伝えたりしないように構成され、これは、図12から図14を使用して記載される位置決め座部34aの特定の構成によって達成することができることに留意されたい。
【0139】
充填及び計量動作の終わりに、充填され場合によっては計量された容器Cを支持プレート30から又は取り出しグリッパ22aから上記の後続の処理ステーション14に輸送することができる。
【0140】
既に上に記載したように、いずれの場合においても、考え得る実施形態において、容器Cを容器保持トレイ20から取り上げることは、取り出し手段22又は支持プレート30として構成されていなくともよい他の適切なピックアップ及び移動手段を用いて行うことができ、例えば、真空ピックアップ手段又は例えば容器Cを上方からピックアップして把
持したままこれらを移動させる他の手段によって行うことができる。
【0141】
図16及び図17を参照すると、計量方法並びに充填及び計量ステーション12の他の実施形態が示されており、これらは、流体と固体の両方及び粉末状のさまざまな性質の製品を収容するように構成された1つ又は複数の容器Cを充填及び計量するために使用することができる。これらの実施形態では、上記の容器Cは、例えば平面モータを使用して、非接触モードで、処理ライン10の1つ以上の処理ステーションへ及びそこから自動で輸送される。
【0142】
図16は一例として、処理ライン10に挿入された充填及び計量ステーション12を示しており、このステーションは容器Cを自動で充填し、またこれら容器Cを1つ以上の処理ステーション11,12,14,14A,14B,14Cから及びこれらに向かって自動で輸送するように構成される。
【0143】
特に、処理ライン10はまた、充填及び計量ステーション12に加えて、空の容器Cを貯蔵及びピックアップするためのステーション11と、各容器Cを閉じるように構成された閉塞ステーション14Aと、充填され閉じられた容器Cを包装又はラップするように構成された包装ステーション14Bとを含むことができる。場合によっては、使用の準備ができた容器Cのパッケージ又はパックを貯蔵するように構成された貯蔵ステーション14Cが処理ライン10の中に存在してもよい。
【0144】
なお、処理ステーションの数及び配置は、本明細書において図16に直線経路に沿って整列して示すものが、単なる例として本発明をより良く説明するために記載され概略的に示されている。実際には、処理ステーションの配置は生産の動作要件に応じて任意に選択され得る。
【0145】
容器Cは異なる形状及びサイズを有することができ、数ミリリットルから数リットルの容量を有することができる。したがって、例えば、容器Cは、ミリリットル若しくはセンチリットルのオーダーの容量、例えば1ミリリットルから100センチリットルの容量の薬物のためのボトルの形状を有することができ、又はミリリットルのオーダーの容量、例えば1ミリリットルから100ミリリットルの容量のバイアル、又はシリンジの形状又はカプセルの形状又は他の形状を有することができる。
【0146】
図16及び図17を使用して記載される実施形態では、処理ライン10、特に充填及び計量ステーション12は、図1から図15を用いて説明される実施形態と同様に、充填手段40(図16及び図17には示されていない)と容器Cを計量するための専用の計量手段33との両方を備えることができる。またこれらの実施形態には、以下に詳細に記載するように、充填手段40及び計量手段33に対して容器Cを移動させるように構成された手段も設けられている。
【0147】
また、図16及び図17を用いて記載される実施形態においても、図1から図14を用いて記載される実施形態と同様に、風袋重量を計量手段33によって複数の容器Cについて一度だけ計量することができ、その後、容器Cを1つずつ充填することができ、各充填工程について、先の充填工程で検出された総重量に対する差分を計算することによって注入された製品の正味重量が得られ、但しこれは上記の一度の風袋重量の計量に対して差分が計算される第1の充填工程の場合を除く。
【0148】
しかしながら、図16及び図17を用いて記載される実施形態では、計量手段33は、図1から図15の実施形態のような一般的なはかり、特にロードセルとしては構成されておらず、その代わり、詳細には示していない知られているタイプの通電手段17と、この
通電手段17に選択的かつ協調的にエネルギー供給するように構成された制御手段とを備える。この特定の例では、この制御手段は、通電手段17に供給される電流及び/又は電圧の値を制御して、各容器Cの重量即ち各容器Cの質量及び/又は各容器C内に収容された製品の質量に関する情報に変換するように構成及びプログラムされている。
【0149】
図16及び図17を用いて記載される実施形態による処理ライン10は基準面13を含み、基準面13は、図16及び図17のように鉛直でも、水平、平坦、傾斜、湾曲、波状及び不規則(図示せず)でも、何れであってもよい。
【0150】
上記の通電手段17は基準面13に関連付けられており、特に、同じ基準面13の既定ゾーン内で局所的に分布する1つ以上の磁場を選択的に生成するように構成されている。例えば、通電手段17は、基準面13に対応して適宜配置される非図示の複数のコイルを備える。
【0151】
1つ以上の支持部材15が基準面13(図17)に関連付けられており、各支持部材15は、例えば長方形の底部を有するプレート、小さなボード又はタイルの形状を有するとともに、知られているタイプの図面には詳細に示されていない例えば永久磁石などの磁気手段16を有する。磁気手段16は、上記の通電手段17によって生成される磁場のうちの1つ又は複数と相互作用するように構成されており、これにより、各支持部材15は、処理ライン10の処理ステーション11,12,14間で又は例えば充填及び計量ステーション12などの同じ処理ステーション内の別の位置へ、基準面13に対して及び基準面13からわずかに離れて、したがって非接触で、独立して変位することができる。
【0152】
ここで、支持部材15は、その中に存在する磁気手段16と、上記の基準面13に関連付けられた上記の通電手段17によって選択的に生成される磁場と、の間の磁気的相互作用によって、基準面13から所望の距離にて支持され所望の軌道に沿って非接触で移動することができ、したがって、必要に応じて、支持部材15上に配置され得る物体又は製品を支持することができる及び/又は基準面13に沿って移動することができることに留意されたい。したがって、基準面13は、支持部材15が非接触でそれに沿って支持される及び移動することができる移動面を表す。
【0153】
したがって、図16及び図17を用いて記載される実施形態では、充填及び計量ステーション12内に設けられた容器Cを移動させるように構成された上記のような手段によって、通電手段17と1つ又は複数の支持部材15とが関連付けられた基準面13が提供される。
【0154】
通電手段17の選択的通電は上記の制御手段によって制御され、この制御手段は、本明細書において提供される例において、例えば図1から図14の実施形態を参照して上に記載される及び以下に参照符号50(図16)で示す命令及び制御ユニットとすることができる中央処理ユニットから構成される又はこれを備え、この中央処理ユニットは例えば、知られているタイプのものであって20年以上にわたり研究及び開発されてきたいわゆる平面モータと呼ばれる従来技術に基づいてプログラム可能なマイクロコントローラ、工業用PC又はPLC(Programmable Logic Controller)である。特に、中央処理装置50は通電手段17に供給される電流及び/又は電圧の値を選択的かつプログラムされたかたちで制御し、これにより、通電手段17は各支持部材15を基準面13の既定位置に支持することができ、また、各支持部材15を、充填及び計量ステーション12内の異なる位置間でも、処理ライン10の処理ステーションの1つと別の1つとの間でも、同じ基準面13の1つのポイントから別のポイントに選択的に移動させることができる。
【0155】
図17に示す一部の実施形態では、各支持部材15は、複数の座部19又は位置決め座部を支持するアーム18を備え、この例ではアーム18は3つであり、各々が1つの容器Cを受け入れて保持するよう構成される。以下に詳細に記載するように、支持アーム18は計量プレート34に対応し、座部19は図1から図15を参照して記載される位置決め座部34aに対応する。
【0156】
上に記載したように、充填及び計量ステーション12は各容器C及び/又はその中に収容された製品の重量を決定するための上記の計量手段33を備え、これらの実施形態では、計量手段33は、通電手段17と例えば中央処理装置50である前記制御手段とを備える又は実質的にこれらから構成される。
【0157】
考え得る実施形態では、計量手段33はまた、上記の支持部材15及びこれに設けられた磁気手段16を含む又はこれらに関連付けられている。
【0158】
特に、いくつかの実施形態では、計量手段33は、複数の座部19及び磁気手段16を有する支持アーム18が設けられた支持部材15を含む。したがって、支持アーム18は計量プレート34と類似しており、座部19は図1から図14を用いて記載される実施形態の位置決め座部34aと類似している。本明細書及び特許請求の範囲において、支持アーム18との表現は計量プレート34で置き換えることができ、座部19との表現は位置決め座部34aで置き換えることができる。
【0159】
さらに、図16から図18を用いて記載される実施形態では、支持部材15は、通電手段17と基準面13との相互作用によって移動されるので、移動及び輸送される容器Cの複数又はグループに対して、図1から図14を用いて記載される容器保持トレイ20又は支持プレート30と同様の、充填及び計量ステーション12内に備わる容器Cを移動させるように構成された手段の機能を果たすこともできる。
【0160】
上で記載したように、支持部材15の移動は基準面13に対して非接触で起こり、特に、支持部材15は、上述のように非接触で支持及び移動される場合、上記の磁気的相互作用のおかげで、基準面13に沿って非接触で移動される間、基準面13に対して距離をあけて支持されかつ距離をあけて維持される。したがって、この磁気的相互作用は、支持部材15を支持面13から距離をあけて維持しさらにこれを所望の様態で非接触で移動させるよう支持部材15の重量による力を克服するのに十分でなければならない。支持部材15が、非接触で支持及び移動されるために基準面から離される距離は、通電手段17に供給される電流及び/又は電圧の値に一般的に相関がある。
【0161】
換言すれば、支持部材15と基準面13との間の特定の又は所望の距離は、適当な電流及び/又は電圧値を通電手段17に供給することによって得られ、維持され又は変更され、これにより、支持部材15は基準面13に沿って非接触で支持され移動することができる。
【0162】
例えば、適当な電流及び/又は電圧値を与えることによって、支持部材15が支持され、基準面13から所定の距離をあけて移動される。あるいは、例えば供給される電流及び/又は電圧値を変更することによって、支持部材15が最初にある距離をあけて支持されその後に別の距離をあけて移動される又は再び支持部材15が所望の軌道に沿って移動され、これらは何れの場合でも非接触移動を定める。
【0163】
したがって、支持部材15が空であるとき、即ち容器、物体又は製品がその上に存在しないとき、平衡状態を定めることが可能であり、この平衡状態では、通電手段17に供給される電流及び/又は電圧値によって、基準面13に対して所望の距離で又は所望の軌道
に沿って容器、物体又は製品が存在しない支持部材15を非接触で支持する及び移動させるように磁場が生成される。このバランスは支持部材15上に容器、物体又は製品が配置されるときに変更することができ、これは、支持部材15を基準面13上で所望の距離で又は所望の軌道に沿って非接触で支持する及び移動させるために磁場が克服しなければならない重量による力が増大するからである。
【0164】
結果として、図16から図18を使用して記載される実施形態では、通電手段17と制御手段、この特定の例では中央処理装置50とのおかげで、支持部材15によって支持される、この特定の例では対応する支持アーム18の座部19によって支持される複数の容器Cの重量を決定することができ、この決定は、通常、空の支持部材15即ち容器Cが上に存在しない支持部材15を支持する又は移動させるために必要な磁力と、複数の容器Cが搭載された各支持部材15を支持する又は移動させるために必要な磁力と、を比べたときの差分に基づいて行われる。
【0165】
特に、考え得る実施形態では、本発明は、支持部材15によって支持された複数の容器Cの重量の決定を、容器が上に存在しない空の各支持部材15を支持する又は移動させるために必要な電流/電圧の値と、順次充填される複数の容器Cを搭載した各支持部材15を支持する又は移動させるために必要な電流/電圧の値と、の差分に基づいて行うことができる。
【0166】
したがって、複数の空の容器Cを搭載した各支持部材15を支持する又は移動させるために必要な電流/電圧の値と、1つ以上が充填された複数の容器Cを搭載した各支持部材15を支持する又は移動させるために必要な電流/電圧の値と、の差分に基づいて、容器Cに収容された製品の重量ひいては注入量(metering)を決定することができる。
【0167】
したがって、図16及び図17を用いて記載される実施形態においても、すべての空の容器Cの風袋重量を一度に計量することができるので、容器Cの順次の充填に進むことで、風袋重量の計量を繰り返すことなく、上記差分に基づき、各容器Cの中にデリバリーされた製品の重量が得られる。また、この場合、図15と同様に「ステップ状」の時間グラフを定義することが可能であるが、好適には、考えられるステップ(段)は非接触モードで支持部材15を支持するために必要な力のステップであり、直接的に重量のステップではなく、なぜなら、図16及び図17の実施形態は、上で記載したように、通電手段17に供給される電流又は電圧を検出し、これを次に支持部材15を非接触で支持するのに必要な力ひいては重量と互いに関係付けるからである。したがって、図16及び図17の実施形態では、各ステップは力の増大分を表し、各ステップのサイズは特定の充填工程において注入される製品の正味重量と互いに関係付けられ、そのために、図16及び図17の実施形態においても計量方法は「ステップ状」であるといえる。
【0168】
特に、図17及び図18は、支持部材15の支持アーム18の座部19によって支持される本明細書に記載される実施形態による複数の容器Cの「ステップ状」の計量を説明するために使用される。特に、図18は、x軸が時間(t)で、y軸が力の鉛直成分(Fz)を示すグラフである。鉛直とは、地表の各地点での下げ振りによって特定される方向であることに留意されたい。図18のグラフは、y軸に、直接検出される容器Cの重量ではなく、支持部材15を非接触で支持するのに必要な力を用いている点を除いて、図15のグラフと同様である。
【0169】
図18において、時間t=0で、通電手段17は、容器Cが上に存在しない支持部材15を支持する又は移動させるように駆動され、力の鉛直成分FzはFz1に等しい。時間t=t1で、例えば3つの複数の容器Cが支持部材15上に位置しており、その結果として、支持部材15と容器Cとのアセンブリを支持する又は移動させるために、通電手段1
7は、t1に続く時間のフラクションにおいて、より大きい力Fz、これはFz2に等しい、を発する必要がある。続いて、時間t=t2で支持部材15上に位置する容器Cの1つが充填され、その結果、1つの容器Cが充填された支持部材15と容器Cとのアセンブリを支持する又は移動させるために、通電手段17は、t2に続く時間のフラクションにおいて、さらに大きい力Fz、これはFz3に等しい、を発する必要がある。同様に進めると、残りの容器Cを一度に1つずつ、時間t3及び時間t4にてそれぞれ充填するので、通電手段17は、徐々に充填された容器Cが上に存在する支持部材15を支持する又は移動させるために、それぞれ力Fz4及び力Fz5を発する必要がある。
【0170】
したがって、図18のグラフの中の各ステップは、空の容器Cが上に配置され(ステップP1)続いて容器C自体の順次の充填が行われる(ステップP2,P3,P4)支持部材15を支持する又は移動させるために必要な力の鉛直成分Fzの経時的な増大分を表す。
【0171】
したがって、支持アーム18の座部19に位置決めされた複数の容器C(時間(t)にて中に製品が収容されている可能性がある)を計量することにより、力の鉛直成分(Fz)のグラフが得られ、図15を参照して上で記載したのと同様に、図18のグラフ中に存在する各ステップが評価される。
【0172】
したがって、図16から図18を用いて記載される実施形態においても、特定の支持部材15の各アーム18の各座部19に容器Cを安定して配置し、各座部19に挿入された容器Cの風袋重量を一度計量し、上記の充填手段40によってこれらの容器Cの各々を順次充填し、計量手段33によって、各充填工程で各特定の容器Cの中に注入された製品の重量が、風袋重量の計量を繰り返さずに漸次的に決定される。
【0173】
例えば、再び図18のグラフを参照すると、支持部材15の支持又は移動のみには、通電手段17によって支持部材15の重量に比例する第1の力Fz1を与える必要があるといえる(第1の計量サブ工程)。また、支持部材15と複数の空の容器Cの両方を支持する又は移動させるためには、通電手段17によって、t1に続く時間のフラクションにおいて第1の力Fz1よりも大きい第2の力Fz2を与える必要があるといえ(第2の計量サブ工程)、その結果として、差分Fz2-Fz1は、搭載されたすべての空の容器Cの重量P1のみ、即ち存在するすべての容器Cについて一度だけ行われる空の容器Cの風袋重量の計量のみと、互いに関係付けられる。また、支持部材15とこれによって支持される容器Cとの両方を支持する又は移動させるために、さらに重量P2を有する第1の容器の中に導入された内容物を支持する又は移動させるために、通電手段17によってt2に続く時間のフラクションにおいて、例えば第2の力Fz2より大きい第3の力Fz3を与える必要があるといえ(第3の計量サブ工程)、したがって差分Fz3-Fz2は重量P2と正確に互いに関係付けられる。もし、第2の容器Cも重量P3を有するある量の製品が充填される場合、通電手段17によってt3に続く時間のフラクションにおいて、第3の力Fz3より大きい第4の力Fz4が与えられ、差分Fz4-Fz3は重量P3と互いに関係付けられる(第4の計量サブ工程)。同様に、もし、第3の容器Cも重量P4を有するある量の製品が充填される場合、通電手段17によってt4に続く時間のフラクションにおいて、第4の力Fz4よりも大きい第5の力Fz5が与えられ、したがって差分Fz5-Fz4は重量P4と互いに関係付けられる(第5計量サブ工程)。
【0174】
他の考え得る実施形態では、同じ支持部材15上に容器Cの少なくとも2つが配置され、その各々に規定量の製品が同時に又は順次充填される場合、第2の力Fz2と第1の力Fz1と間の差分は、同じ支持部材15上に搭載された空の容器Cの重量P1のみと互いに関係付けられる。これらの実施形態では、本方法は、支持部材15自体と、少なくとも2つの容器Cとの両方を支持する又は移動させるために、通電手段17によって与えられ
る全体の力(実用上はFz4に等しい全体の力である)を決定することを含み、全体の力Fz4と第2の力Fz2との間の差分は、容器Cの第1の容器の中に存在する第1の既定量の製品の重量P2と、容器Cの第2の容器の中に存在する第2の既定量の製品の重量P3と、の両方と互いに関係付けられる。
【0175】
いくつかの実施形態では、単一の容器Cの中に導入される又は導入された内容物の重量は既知であり、したがって対応する強度ステップの大きさは既知であり、支持部材15上に存在するさらなる容器Cを同時に又は順次充填し、このようにして得られた全体の重量を、例えば、単一の充填された容器Cについて特定された力ステップと互いに関係付け、例えば比例する力Fzの増大によって定められる全体ステップの大きさに基づいて評価することも考えることが可能である。したがって、得られたこの全体重量から、そして充填された容器Cの数を知ることにより、他の容器Cの各々の中に導入された内容物の重量を特定及びチェックすることが可能である。
【0176】
図16から図17を使用して記載される考え得る実施形態では、各容器Cの中に導入される内容物の重量を決定することは、先に示したように、支持部材15を基準面13から所定の距離に維持するのに必要な力、より一般的には、基準面13に対して所定の空間配置(位置及び向き)に維持するのに必要な力、又は支持部材15を基準面13に対して非接触で所定の距離をあけて又は所望の軌道に沿って移動させるのに必要な力の増大を表す各ステップPを測定することによって行われる。例えば、所定の距離若しくはポーズ又は移動の軌道は、容器が充填される前に支持部材15が基準面13に対して移動した又は移動していたのと同じ距離若しくは配置又は軌道とすることができる。したがって、考え得る実施形態では、本方法は、容器Cが充填されるにつれ、容器Cに収容される質量が変化するにつれて前記空間配置を維持するために力の組み合わせを変化させることによって、及び、この力の変化と特定の充填動作の前後の質量の差分とを互いに関係付けることによって、上記で定義された既定の空間配置を維持することを含む。n個の容器の存在を評価するためには、支持部材15にすべての容器Cが搭載された後の合計の力のステップの実体(entity)が、n×m_cont×g(ここで、nは容器の数、m_contは容器の質量、gは重力加速度)に、容器に依存する公差も考慮して(但しいかなる場合にも厳しくないように)等しいかどうかを評価することで十分である。実際には、存在をチェックする場合、高レベルの精度は全く必要でない。
【0177】
より精密な重量測定を得るためには、各容器を個別に計量し、通電手段17によって与えられる力の相対的な増大を測定するように構成することが可能である。
【0178】
計量動作又は重量チェックは、容器C(その質量を評価する)及び/又はその内容物が実際にどれほどの重量であるのかを決定するためと、製品が容器Cの中に注入されたことをチェックするためとの両方のために行うことができる。2番目の場合、図18のグラフの中にステップが存在するかどうかを単に評価するので十分であり、その高さ又はそのサイズを決定する必要はない。
【0179】
このようにして、制限は力の評価によって与えられ、そして、風袋重量の計量、注入/充填、総重量の計量を行うための動作及びステーションを連続して有する従来技術のように複数のはかりのエラーが加算されないという利点がある。
【0180】
考え得る実施形態では、制御手段、この特定の例では中央処理装置50は、支持部材15上に位置する特定の物体、製品又は容器についての予期される重量又は予期される重量範囲、並びに場合によっては容器Cに導入される内容物についての予期される重量又は予期される重量範囲を予め知るようにプログラムすることができる。このように予期される重量値又は重量範囲を知ることで、これを制御手段、この特定の例では中央処理装置50
によって参照値又は信頼区間として使用して、例えば後続の充填動作によるフィードバック制御ロジック、あるいは詰め替えが行われ、この際、注入された質量に関する情報が、場合によっては別の量を注入するのに及びより高い注入精度に到達するのに使用される。予期される重量値又は重量範囲は、生産サイクル、あるいは容器Cのタイプ及び/又は容器Cの中に導入される製品のタイプに応じて変更することができる。
【0181】
図16から図18を使用して記載される考え得る実施形態では、注入された製品の質量(m)は、Δm=mafter-mbefore=(Fz_after-Fz_before)/gのように1次近似モデルで評価することができ、ここで、gは重力加速度である。
【0182】
重力加速度は既知の方法で計算することができる。例えば以下に記載する方法で計算することができる。
g(α,h)=gα=45°-0.5(g_pole-g_equator)・cos(2π/180・α)-3.086×10-6
式中、
_pole=9.832m/sec
_α=45°=9.806m/sec
_equator=9.780m/sec
αは度で表わされる緯度であり、hは海抜メートルで表わされる高度である。
【0183】
あるいは、重力加速度は、既知の質量のサンプルで実験的に計算することができ、その結果、水と土の間及び異なる土間の異なる密度によるエラー、重力加速度の数学的モデル化のエラー、並びに力の成分の投影(特に、下げ振りの方向に関する)に関連するエラーを回避することができる。
【0184】
重力加速度を得るための第3の方法は重力計を用いるものである。この機器は、機械的及び/又は電磁的及び/又は光学的システムに基づいており、市場で入手可能であり、地殻のいかなる地点においても重力加速度の値を得ることが可能である。
【0185】
図16から図18を用いて上に記載した充填及び計量ステーション12の機能の実施形態は、そのような上記の実施形態による計量方法に実質的に対応し、当該計量方法は以下の工程を含む。
- 上記の計量手段33に有利には備わる支持部材15の各支持アーム18の各座部19に複数の容器Cを安定して位置決めする。
- 各座部19に挿入された容器Cの風袋重量の値を一度の測定で取得する。この動作は、実際には、図1から図14を用いて記載される実施形態において位置決め座部34aに挿入された容器Cの計量を一度に実行することと同様であり対応する。
- 充填手段40によってこれらの容器Cの各々を順次充填し、計量手段33によって、風袋重量の計量を繰り返すことなく、各充填工程で各特定の容器Cの中に注入された製品の重量を漸次的に決定する。
【0186】
図16から図18の実施形態による方法では、重量は、即ち計量工程は、通電手段17を使用して、各容器C及び/又はその中に収容された製品の重量ひいては質量に関する情報を得ることを含む。
【0187】
特に、この計量工程では、通電手段17に供給される電流及び/又は電圧の値が検出され、これを、各容器及び/又はその中に収容された製品の重量ひいては質量に関する情報に変換することを含む。
【0188】
例えば、計量する工程は上記の計量サブ工程を含む。有利には、図16から図18を用
いて記載される実施形態によって、支持アーム18の各座部19に挿入された容器Cの風袋重量を一度に計量し、充填手段40によってこれらの容器Cの各々を順次充填して、計量手段33によって、風袋重量の計量を繰り返すことなく、各充填工程で各特定の容器Cの中に注入された製品の重量を漸進的に決定することが可能となり、
計量動作は有利には、上述のように通電手段17と中央処理装置50との間の相互作用により計量手段33によって行われ、この動作のための特定の専用のはかりを設ける必要はない。
【0189】
図16から図18を参照して記載される他の実施形態では、この方法は代替的に、基準面13に対して支持部材15に与えられる既定の力又は力の組み合わせを維持することを含むことができる。特に、この方法は、通電手段17に供給される電流及び/又は電圧の値を維持することを含むことができる。この状況では、容器の1つの中に製品を注入した結果としての質量の変化によって、必然的に、容器Cが配置される支持部材15の空間配置、即ち上述したような位置及び向きの変化が生じる。この場合、本明細書に記載される方法は、各容器Cの中に導入される内容物の重量を決定することを、基準面13に対する支持部材15の空間配置の変化を検出することによって行うことができる。これらの変化を、各容器C及び/又はその中に収容された製品の重量ひいては質量に関する情報に変換することができる。検出された空間配置の変化は、実際には、有利には、支持部材15が支持している質量と、注入前に支持部材15によって支持された質量との間の差分と互いに関係付けることができ、このようにして特定の充填動作において容器Cの中に導入される製品の重量を得ることができる。
【0190】
上記の開示から、図16から図18を用いて記載される実施形態における計量工程が、中央処理装置50ひいては充填及び計量ステーション12によって自動的に管理されることは明らかであり、上記の方法により、以下の点が可能となる。
- はかりなどの追加の計量部材を備えないことが可能となり、少なくとも1つ、大抵は2つ以上の特定の専用計量器具と、各計量器具に向けて及びそこから容器Cを移動させるのに必要な時間との両方を節約することができる。
- 各容器C及び/又はその内容物の重量ひいては質量の情報を、容器が上に収容されている支持部材を基準面に対して予め設定された距離にて維持するのに必要な力に関する情報から、あるいは、当該方法が支持部材自体に与えられる力の組合せを維持することを含む場合には支持部材の空間配置の変化から、得ることができる。
【0191】
充填及び計量ステーション12は、製品の充填又は計量が行われたか否かを理解するために、及び、対応する容器Cの中に既に挿入された製品の量を決定するために、の両方のために使用することができること、また場合によっては、重力加速度だけでない加速度又は減速度の考え得る変化も考慮して、製品の注入を必要に応じて較正するために使用することができることは明らかである。
【0192】
充填及び計量ステーション12は、少なくとも、特に液体及び粉末の医薬製品だけでなく例えば食品、薬剤又は粉末製品の注入を伴うあらゆる種類の包装の充填又は注入のセクタにおいて使用することができる。
【0193】
図16から図18を用いて記載される実施形態の充填及び計量ステーション12では、基準面13に対する各支持部材15の位置をチェックすることが必要となる電流又は電圧の測定を行うことによって、支持部材15に与えられる力(又はより正確には、任意の座標系で表される力の成分)を決定することが可能であり、これにより、この力の鉛直方向投影の値を重力加速度で割って、場合によっては重力加速度が他の可能な加速度又は減速度(例えばであって他を排除するものではないが、支持部材に課される運動の法則に依存する)に代数計算を用いて加算されたもので割って、各支持部材15の、したがってこれ
が支持及び輸送するもの即ち複数の容器C及びこれらの内容物の、質量ひいては重量の値に戻される。
【0194】
さらに、図16から図18を用いて記載される実施形態による計量手段33が特定の物理的なはかりを備えないことは、以下の追加の利点を有する。
- 1つ以上の自動計量ステーションを備えないことが可能になり、よって、そのコスト及びサイズを節約することができるでなく、これらの計量ステーションから及びそれに向かっての輸送の時間を節約することができる。
- その結果、1つ以上の特定の計量ステーションを備えないことで、充填機をより収容できるレイアウトとすることができる。
- 個々の容器Cは、充填前に、処理ライン10内に留まる時間が、空の容器の重量を測定するための専用の計量器が設けられた知られている充填機における時間よりも短くなり、これにより、外部薬剤による汚染の可能性が低くなる。
- より小さい体積の空間の制御、監視の維持、洗浄及び消毒が可能となり、その結果として、処理ライン10を通常包囲するアイソレータの設計時間及びコストの点でかなりの節約となり、容器Cの汚染の可能性がさらに低くなる。
- 充填及び計量ステーション12が設置される処理ライン10がよりシンプルかつ最小限となり、組み込まなければならない構成要素がより少なくなる。
- 容器Cの停止中ではなく移動中に力の鉛直方向の投影が測定される場合に、処理ライン10のサイクル時間をさらに改善することができる。
- 容器Cが充填されたときに、充填及び計量ステーション12を備えた処理ライン10内に存在しない特定の計量ステーションの中に停止する及びそこから再スタートする必要が無いので、容器内部における及び容器に対する液体の移動及びリップルの現象が制限されることからこぼれの可能性が低くなり、内部に収容された製品の品質が高まる。
- 重量をチェックする必要がない場合には、いずれの場合にも、本来備わるチェックを、充填前に、支持部材15の上の容器Cの存在について行うことができ、これを、力の大きさを評価するのではなく、空の容器Cの重量に匹敵する無視できない力の変化があったという事実のみを評価することで行うことができ、あるいは、本来備わるチェックを、充填後の注入の完了について行うことができ、これを、力の大きさを評価するのではなく、注入された製品の重量に匹敵する無視できない力の変化があったという事実のみを評価することで行うことができる。
- 一次充填ステーションで起こり得るエラーを修正するために細かく注入するよう準備された二次充填ステーション又は注入ステーションを設けることができる。
【0195】
以上の結果、図16から図18を用いて記載される実施形態は、図1から図15を使用して記載される実施形態のメインの利点を提供することに加えて、以下の目的を達成することを可能にする。
- 流体と固体の両方及びさらに粉末状のさまざまな性質の製品を収容するように構成された複数の容器を計量するための充填及び計量ステーション及び計量方法を、この計量機能専用の特定の物理的計量手段を必要とせずに作り出す。
- 容器及び可能性としてはその内容物の計量に専用の自律装置を利用できる知られている公知の概念を、所望の計量を実行するためにより複雑な機械の充填機内又は充填ステーション内に既に存在する他の構成要素又は手段を使用して、さらには上記のすべての高精度タイプを使用して、打開する。
- 流体と固体の両方及びさらに粉末状のさまざまな性質の製品を収容するように構成された複数の容器を計量するための充填及び計量ステーション並びに計量方法であって、充填ステーションを含む1つ以上の処理ステーションから及びそこに向けて上記の容器を自動的に輸送する輸送手段を備えた充填機において好適に使用される充填及び計量ステーション並びに計量方法を作り出す。ここで、上記の充填及び計量ステーションが計量手段として定められる手段を備え、上記の計量方法がそのような手段を使用し、なぜなら、これ
らはこの機能を実行することはできるが、通常は他の機能も実行するため、1つ以上の専用の計量装置を有する必要はなくなる。但し、代わりに、任意の計量動作を、充填及び計量ステーションにおける任意のゾーン又は処理ステーションにおいて特に、しかしながらそこのみではないが、行うことができる。
【0196】
さらに、他の実施形態では、本明細書に記載される計量方法は、容器Cの有無及び/又は容器Cの正しい数及び/又は容器Cの正しい位置をチェックするために、光学取得手段、特に画像又はビデオによるチェック又は検査工程を含むことができる。
【0197】
この目的のために、充填及び計量ステーション12に関連する少なくとも1つの適切な光学検査アセンブリ60(図1図4図6図8から図10図16図17)を設けることができ、場合によっては、例えばビデオカメラ又は同様の光学又はビデオ検査手段を備える貯蔵及びピックアップステーション11も設けることができる。光学検査アセンブリ60は、有利には上記の命令及び制御ユニット50に接続することができ、光学検査アセンブリ60は命令及び制御ユニット50に、実行されたチェックに関するフィードバックを提供するために処理される取得信号が供給され、場合によっては命令及び制御ユニット50は、チェックの結果に応じて、自動オペレータ、ロボットオペレータ又は人間のオペレータであるオペレータに信号又は警告を供給して、可能性として容器Cの欠如又は誤った位置決めなどの問題に介入してこれを解決することができる。
【0198】
光学検査アセンブリ60は、輸送され、計量され、充填される容器Cのグループが存在する検査対象ゾーン上に適切に配置することができ、これにより、光学検査アセンブリ60の視覚領域によってこの容器Cのグループを検査することができる。
【0199】
特に、このチェック又は検査工程は、取り出し手段によってピックアップされた容器Cに関して(図4)、又は取り出し手段22から支持プレート30への容器Cの正しい輸送を検証するために(図6)、又は計量プレート34の位置決め座部34a上の容器Cの配置に関して(図8図9図10)、又は図16及び図17の実施形態を参照して支持部材15の座部19上の容器Cの配置に関して、行うことができる。
【0200】
例えば、考え得る実施形態では、光学検査アセンブリ60によってチェックするこの工程は、取り出し手段22又は他のピックアップ及び移動手段が、容器保持トレイ20から容器Cのグループをピックアップする場合に実行することができる(図4参照)。この場合、チェック又は検査工程は有利には、取り出し手段22がすべての容器Cをピックアップしたか否かを検証することを目的とすることができる。
【0201】
本明細書において記載される他の例と組み合わせることができる別の例では、チェック又は検査工程は、取り出し手段22から支持プレート30への容器Cの輸送が行われた場合に実行することができ、この場合は例えばすべての容器Cの存在をチェックするためにも実行することができる(図6参照)。
【0202】
本明細書に記載される他の例と組み合わせることもできるさらに別の例では、チェック又は検査工程は、すべての容器Cがそれぞれの位置決め座部34aに配置されていることをチェックするために(図8図9図10参照)、又はすべての容器Cが支持部材15の支持アーム18の座部19に正しく配置されていることをチェックするために(図16及び図17参照)、取り出し手段22又は支持プレート30又は他の適切なピックアップ及び移動手段が計量手段33の各計量プレート34の位置決め座部34aに容器Cを位置決めするときに実行することができる。したがって、この場合、それぞれの位置決め座部34a又は座部19上の容器Cの存在を有利にチェックして、ピックアップされた容器Cについて容器Cの欠如がないことを検証することができる。この場合、必要であれば、計
量及び/又は充填に好ましくない位置に容器Cがあることを避けるために位置決め座部34a又は座部19に対する容器Cの正しい位置決めもチェックすることができる。
【0203】
処理ライン内の容器を計量する方法、充填及び計量ステーション並びに上に記載される各の処理ラインに対して、工程及び/又は部品に対する変更及び/又は追加を特許請求の範囲において定められる本発明の分野から逸脱せずに行うことができることは明らかである。
【0204】
また、本発明についていくつかの具体例を参照して記載したが、当業者は、特許請求の範囲に記載されているような特徴を有し、したがってすべてそれによって定められる保護分野内にある処理ラインの容器を計量する方法、充填及び計量ステーション、並びに各処理ラインの多数の他の同等の形態を確実に達成することができることも明らかである。
【0205】
特許請求の範囲において、括弧内の参照符号の唯一の目的は読みやすくすることであり特定の請求項において請求されている保護分野に関する限定的な要素とみなしてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
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図17
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【国際調査報告】