(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-05
(54)【発明の名称】化粧用ペンシル
(51)【国際特許分類】
A46B 5/00 20060101AFI20220729BHJP
A45D 40/20 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
A46B5/00 C
A45D40/20 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570388
(86)(22)【出願日】2020-05-25
(85)【翻訳文提出日】2021-11-26
(86)【国際出願番号】 EP2020064439
(87)【国際公開番号】W WO2020239693
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】202019002354.2
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】306041363
【氏名又は名称】シュワン-スタビロ コスメティクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Schwan-STABILO Cosmetics GmbH&Co.KG
【住所又は居所原語表記】Schwanweg 1,D-90562 Heroldsberg,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエラ コルタン
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA14
3B202AB15
3B202DB00
(57)【要約】
本発明は、作業端部と、摘まみ領域と、コーミング器具またはブラッシング器具とを有する化粧用ペンシルに関する。本発明によれば、コーミング器具またはブラッシング器具は、作業端部と摘まみ領域との間に位置していることが特定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業端部(12)と、摘まみ領域(16)と、コーミング器具またはブラッシング器具(14)とを有する化粧用ペンシルにおいて、
前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)が、前記作業端部(12)と前記摘まみ領域(16)との間に位置していることを特徴とする、化粧用ペンシル。
【請求項2】
特に被削可能な作業端部(12)を有し、前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)が、軸線方向に可動であることを特徴とする、請求項1記載の化粧用ペンシル。
【請求項3】
前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)が、回転に関して固定されて保持されていることを特徴とする、請求項1または2記載の化粧用ペンシル。
【請求項4】
前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)が、カフ状であるよう設計されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の化粧用ペンシル。
【請求項5】
前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)が、前記ペンシルの柄に押し付けられていることを特徴とする、請求項4記載の化粧用ペンシル。
【請求項6】
前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)の歯および/または毛が、前記ペンシルを環状に取り囲んでいる少なくとも1つの列または前記ペンシルの主軸線(A)に対して平行な少なくとも1つの列で配置されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の化粧用ペンシル。
【請求項7】
前記コーミング器具または前記ブラッシング器具(14)の歯および/または毛が、前記ペンシルを螺旋状に巻回する少なくとも1つの列で配置されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の化粧用ペンシル。
【請求項8】
前記列の少なくとも1つの要素(20)が、複数の歯および/または毛を有することを特徴とする、請求項6または7記載の化粧用ペンシル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業端部と、摘まみ領域と、コーミング器具またはブラッシング器具とを有する化粧用ペンシルに関する。
【0002】
上述した種類の化粧用ペンシルは公知である。そのような公知の化粧用ペンシルを
図1に示す。公知の化粧用ペンシルは、作業端部の反対側の端部に取り付けられたブラッシング器具を有している。したがって、この化粧用ペンシルは、作業端部の使用後にブラッシング器具を使用したい場合には回転させなくてはならない。この回転により、化粧作業が大幅に困難になる。
【0003】
したがって、本発明の目的は、上述した種類のペンシルを改良して、その取扱いが簡単になるようにすることである。
【0004】
本発明によれば、設定されたこの目的は、コーミング器具またはブラッシング器具が、作業端部と摘まみ領域との間にあることによって解決される。言い換えれば、コーミング器具またはブラッシング器具は、ペンシルを保持している手の、作業端部と同じ側にあり、それにより、作業端部の使用後にコーミング器具またはブラッシング器具も使用したい場合に、ペンシルを回転させる必要がなくなる。
【0005】
特に好ましい実施形態によれば、コーミング器具またはブラッシング器具は、軸線方向に可動であってよい。この設計は、作業端部を削ることができる場合に特に有用である。こうして、削られたことにより短くなった長さに応じて、コーミング器具またはブラッシング器具を適切な位置に動かすことができる。こうして、コーミング器具またはブラッシング器具は、ペンシルの長さに関わらず常に作業端部と摘まみ領域との間に位置することが可能になる。
【0006】
また、本発明によれば、コーミング器具またはブラッシング器具は、好ましくは回転に関して固定されて保持されている。このことは、コーミング器具またはブラッシング器具が、ペンシルの長手方向軸線を中心として回転することにより、コーミングまたはブラッシングを行うことができることを意味している。
【0007】
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、コーミング器具またはブラッシング器具はカフ状である。言い換えれば、コーミング器具もしくはブラッシング器具、またはブラッシング器具もしくはコーミング器具のうちの少なくとも歯もしくは毛の支持構造体は、コーミング器具またはブラッシング器具が全体的にペンシルに接した状態に保持されるように、ペンシルを少なくとも部分的に取り囲んでいる。
【0008】
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、コーミング器具またはブラッシング器具は、ペンシルの柄に押し付けられている。ここで、ペンシルの柄とは、作業端部から作業端部の反対側の端部までの領域であると理解される。
【0009】
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、コーミング器具またはブラッシング器具の歯および/または毛は、ペンシルを環状に取り囲んでいる少なくとも1つの列またはペンシルの主軸線に対して平行な少なくとも1つの列で配置されていることが特定される。
【0010】
付加的または代替的に、コーミング器具またはブラッシング器具の歯および/または毛は、ペンシルを螺旋状に巻回する少なくとも1つの列で配置されていることが特定されてよい。
【0011】
したがって、個々の歯および/または毛の配置は、適用範囲に応じて最適に設計されてよい。
【0012】
最後に、本発明の好ましい実施形態によれば、列の少なくとも1つの要素が、複数の歯および/または毛を有していることが特定される。
【0013】
言い換えれば、この設計によれば、歯および/または毛が複数の集まりにまとめて配置され、次いで個々の集まりが少なくとも1つの列に配置されることが特定される。集まりは、たとえば点の形状であってよい。
【0014】
以下では、好ましい例示的な実施形態を用いて、添付図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】3つの異なる姿勢で手に保持されている従来の化粧用ペンシルを示す図である。
【
図2】本発明の好ましい例示的な実施形態による、手に保持された化粧用ペンシルの部分図である。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による、4つの化粧用ペンシルを示す図である。
【
図4】可動のブラシ器具をそれぞれが備えた長い形態と短い形態の被削可能な作業端部を有する化粧用ペンシルを示す図である。
【
図5】本発明の更なる例示的な実施形態による、2つの化粧用ペンシルを示す図である。
【0016】
図1aは、全体的に参照符号110で示された、作業端部112を有する従来の化粧用ペンシルを示しており、この化粧用ペンシルは、作業端部112で作業するために片手で保持されている。ブラッシング器具114は、作業端部112の反対側の端部に位置している。作業端部112とブラッシング器具114との間に位置する柄の一部分には、参照符号116で示された摘まみ領域がある。
【0017】
ブラッシング器具114で作業する場合には、
図1に示すペンシルを
図1cの描写の通りに保持するために、
図1bの描写に対応するように回転させなくてはならない。
【0018】
図1による従来の化粧用ペンシルの場合、摘まみ領域116は、作業端部112とブラッシング器具114との間にある。
【0019】
図2は、本発明による化粧用ペンシルの例示的な実施形態を示す。この化粧用ペンシルは、全体的に参照符号10で示してある。この化粧用ペンシルは、作業端部12と、ブラッシング器具14と、摘まみ領域16とを有している。しかし、従来の化粧用ペンシルとは対照的に、摘まみ領域16は、作業端部12とブラッシング器具14との間ではなく、作業端部12から見てブラッシング器具14の後ろ側に位置している。これは、作業端部12の使用後にブラッシング器具14を使用したい場合に、ペンシルを回転させる必要がないことを意味している。
【0020】
図3は、本発明による化粧用ペンシルの4つの更なる例示的な実施形態を示す。ここで、ブラッシング器具14はそれぞれカフ状であり、
図2による例示的な実施形態のように、化粧用ペンシルに対して回転に関して固定されて保持されている。
【0021】
図4は、被削可能な作業端部12を有する本発明の例示的な実施形態を示す。ここで、
図4aは、最初の使用前の化粧用ペンシルを示している。
図4bは、複数回削られた後の化粧用ペンシルを示している。したがって、化粧用ペンシルは、
図4aの見た目よりも
図4bの見た目の方が短くなっている。削られることによりペンシルが短くなることを考慮するために、この例示的な実施形態では、ブラッシング器具14が軸線方向に可動な状態に保持されていることが特定される(矢印を参照)。このことは、化粧用ペンシル10の全体の長さに関わらず、ブラッシング器具14を作業端部12と摘まみ領域16との間に位置させることが可能であることを意味している。この場合にも、ブラッシング器具14はカフ状になるように設計されている。
【0022】
図2~
図4による設計では、それぞれの事例に示してあるブラッシング器具を、コーミング器具として設計することも可能である。ここで、コーミング器具またはブラッシング器具の個々の毛および/または歯は、任意の所望の形態で互いに配置されてよい。
【0023】
しかし、多くの場合、ペンシル10を螺旋状に巻回する少なくとも1つの列で毛および/または歯を配置することが有利であろう。しかし、このような列は、ペンシルを環状に取り囲むように、またはペンシルの主軸線Aに対して平行になるように配置されてもよい(
図4)。
【0024】
図5aによる例示的な実施形態の場合のように、列は途切れていてもよい。ここで、毛または歯の列の間に、ペンシルの主軸線Aに対して平行な複数の間隙が設けられており、これらの間隙のうちの1つが、例として参照符号18で示してある。
【0025】
図5bは、複数の毛の束20を有し、そのような複数の束がペンシルの周りに環状に分配されている実施形態を示す。言い換えれば、この実施形態によれば、毛は複数の集まりにまとめられて「点」を形成し、次いでこれらの点が、ペンシルを環状に取り囲む列を形成している。
【0026】
上述した明細書、特許請求の範囲および図面に開示した本発明の複数の特徴は、個別でも、任意に組み合わせても、本発明をその様々な実施形態で実現するために不可欠であり得る。
【国際調査報告】