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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-05
(54)【発明の名称】電磁アニメフィギュア制御システム
(51)【国際特許分類】
   A63H 29/22 20060101AFI20220729BHJP
   A63H 3/36 20060101ALI20220729BHJP
   A63H 3/06 20060101ALI20220729BHJP
   A63H 11/00 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
A63H29/22 J
A63H3/36 A
A63H3/06
A63H11/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572013
(86)(22)【出願日】2020-06-03
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 US2020035820
(87)【国際公開番号】W WO2020247425
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】62/858,677
(32)【優先日】2019-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/789,194
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ジェロミン アーロン チャンドラー
(72)【発明者】
【氏名】クラウトハマー アキヴァ メイア
(72)【発明者】
【氏名】ハーツラー エラム ケヴィン
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BC02
2C150BC06
2C150CA01
2C150CA02
2C150DA27
2C150DK01
2C150EB01
2C150EB43
2C150ED42
2C150ED56
2C150EF11
2C150EF16
2C150EF23
2C150EF33
2C150EF34
2C150EF36
2C150FB28
2C150FB33
(57)【要約】
本開示は、一般に電磁アニメフィギュア制御システム10に関する。具体的には、本開示は、電磁アレイのアドレス指定可能な制御ノード20(例えば、電磁コイル)を使用してぬいぐるみなどのフィギュア17を作動させる技術に関する。例えば、遊園地は、電磁アレイを含むように実装された制御面18を含むことができる。さらに、アニメフィギュア17は、1又は2以上の構成要素内に磁石22を含むことができる。従って、アニメフィギュア17が電源を欠くことができるにもかかわらず、制御面18と磁石22との間の制御された磁気相互作用を介してアニメフィギュア17を制御する(例えば、作動させる)ことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アニメフィギュアを制御する方法であって、
制御面において制御信号を受け取るステップと、
前記制御面の第1の電磁制御ノードを使用して、前記受け取られた制御信号に少なくとも部分的に基づいて第1の磁場を生成するステップと、
前記制御面の第2の電磁制御ノードを使用して、前記受け取られた制御信号に少なくとも部分的に基づいて第2の磁場を生成するステップと、
を含み、前記第1の磁場及び前記第2の磁場は、前記アニメフィギュアの少なくとも1つの磁石と前記第1の磁場、前記第2の磁場、又は前記第1の磁場及び前記第2の磁場の両方との間の相互作用に少なくとも部分的に基づいて、前記制御面上のアニメフィギュアを第1の構成から第2の構成に作動させるように構成される、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記相互作用は、前記第1の磁場からの前記少なくとも1つの磁石の反発を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記相互作用は、前記第1の磁場への前記少なくとも1つの磁石の引き付けを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
コントローラを使用して、該コントローラにおいて受け取られた入力に少なくとも部分的に基づいて前記制御信号を決定するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
コントローラを使用して、前記第1の構成及び前記第2の構成を含む複数の構成に関連する情報を含むアニメーションライブラリに少なくとも部分的に基づいて前記制御信号を決定するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アニメフィギュアを前記第1の構成から前記第2の構成に作動させるステップは、前記アニメフィギュア内の空気袋を膨張又は収縮させるステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ユーザ装置からの入力に応答して前記制御信号を受け取るステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
1又は2以上のセンサを使用して前記アニメフィギュアの位置を検出し、該検出された位置に基づいて前記制御信号を生成するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アニメフィギュアの識別子を検出し、該検出された識別子に基づいて前記制御信号を生成するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
アニメフィギュア制御システムであって、
1又は2以上の磁石が内部又は上部に配置されたアニメフィギュアと、
それぞれが制御信号に応答して磁場を生成するように構成された複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードを含む制御面と、
前記制御信号を生成するように構成されたアニメーションコントローラと、
を備え、前記制御信号は、前記複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードの第1のサブセットに第1の磁場を生成させ、前記複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードの第2のサブセットに第2の磁場を生成させて、前記第1の磁場及び前記第2の磁場を前記アニメフィギュアの前記1又は2以上の磁石と相互作用させるように構成される、
ことを特徴とするアニメフィギュア制御システム。
【請求項11】
前記1又は2以上の磁石は、前記制御面と直接接触する、
請求項10に記載のアニメフィギュア制御システム。
【請求項12】
前記1又は2以上の磁石は、前記アニメフィギュア内に配置されて、前記アニメフィギュアの外部を形成する材料によって前記制御面から分離される、
請求項10に記載のアニメフィギュア制御システム。
【請求項13】
前記アニメーションコントローラは、前記1又は2以上の磁石に対する前記第1の磁場及び前記第2の磁場の影響に基づいて前記アニメフィギュアに第1の位置を取らせる前記制御信号を生成するように構成される、
請求項10に記載のアニメフィギュア制御システム。
【請求項14】
前記アニメーションコントローラは、前記複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードの第3のサブセットに第3の磁場を生成させる後続の制御信号を生成するように構成される、
請求項10に記載のアニメフィギュア制御システム。
【請求項15】
前記制御面は、前記第1の磁場と前記第2の磁場とを同時に生成するように構成される、
請求項10に記載のアニメフィギュア制御システム。
【請求項16】
アニメフィギュアを制御する方法であって、
1又は2以上の磁石が内部又は上部に配置された前記アニメフィギュアの、制御面上における位置を検出するステップと、
前記制御面の複数の電磁制御ノードのうちの電磁制御ノードの第1のサブセットを、前記位置に少なくとも部分的に基づいて第1の磁場を生成するように制御するステップと、
前記電磁制御ノードの第1のサブセットを制御した後に、前記アニメフィギュアの最新の位置を検出するステップと、
前記検出された最新の位置に少なくとも部分的に基づいて、前記制御面の前記複数の電磁制御ノードのうちの電磁制御ノードの第2のサブセットを制御するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記最新の位置が前記アニメフィギュアの動きパターンの一部ではないと判定し、前記アニメフィギュアが前記動きパターンにおける所定の位置を達成するまで前記複数の電磁制御ノードのうちの1又は2以上の電磁制御ノードを制御するステップを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の電磁制御ノードのうちの前記電磁制御ノードの第1のサブセットを制御するステップは、前記電磁制御ノードの第1のサブセットによって生成される磁場の強度を高めるステップを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記アニメフィギュアの識別子を検出し、該検出された識別子に基づいて前記電磁制御ノードの第1のサブセットを制御するステップを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記電磁制御ノードの第1のサブセットは、前記電磁制御ノードの第2のサブセットに重なり合うが、該電磁制御ノードの第2のサブセットと同一ではない、
請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2019年6月7日に出願された「電磁アニメフィギュア制御システム(ELECTROMAGNETIC ANIMATED FIGURE CONTROL SYSTEM)」という名称の米国仮特許出願第62/858,677号の利益を主張するものであり、この文献はその全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
本節は、以下で説明する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく、上記の観点から読むべきものであると理解されたい。
【0003】
アニメフィギュア又はキャラクタは、内部モータ、ケーブル、空気圧管体(pneumatic tubing)及び機械的アクチュエータなどを含むことができるロボット工学を介して動作又はアニメートすることができる。このような特徴は、一般に作動のための起動力を与える電源と、作動を管理するための制御機構(例えば、自動化コントローラ)とを必要とする。アニメフィギュアは、一般に電源及び/又は制御機構に結合し、又はこれらを含まなければならないので、その可搬性が制限されることがある。例えば、アニメフィギュアは、リグに固定されたままとするか、又は一定の動作範囲を伴って実装することができる。さらに、フィギュアを制御するために使用されるアクチュエータは複雑であり、摩耗時の交換にコストが掛かる場合がある。従って、比較的高価な機械の過剰な摩耗を避けるために、ユーザ(例えば、ゲスト又はオペレータ)とアニメフィギュアとの相互作用が制限されてしまうことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろいくつかの開示する実施形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本開示は、以下に示す実施形態と類似し得る又は異なり得る様々な形態を含むことができる。
【0005】
ある実施形態では、アニメフィギュアを制御する方法を提供する。この方法は、制御面において制御信号を受け取るステップと、制御面の第1の電磁制御ノードを使用して、受け取られた制御信号に少なくとも部分的に基づいて第1の磁場を生成するステップと、制御面の第2の電磁制御ノードを使用して、受け取られた制御信号に少なくとも部分的に基づいて第2の磁場を生成するステップとを含み、第1の磁場及び第2の磁場は、アニメフィギュアの少なくとも1つの磁石と第1の磁場、第2の磁場、又は第1の磁場及び第2の磁場の両方との間の相互作用に少なくとも部分的に基づいて、制御面上のアニメフィギュアを第1の構成から第2の構成に作動させるように構成される。
【0006】
ある実施形態では、アニメフィギュア制御システムを提供する。この制御システムは、1又は2以上の磁石が内部又は上部に配置されたアニメフィギュアと、それぞれが制御信号に応答して磁場を生成するように構成された複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードを含む制御面と、制御信号を生成するように構成されたアニメーションコントローラとを備え、制御信号は、複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードの第1のサブセットに第1の磁場を生成させ、複数の個別にアドレス指定可能な制御ノードの第2のサブセットに第2の磁場を生成させて、第1の磁場及び第2の磁場をアニメフィギュアの1又は2以上の磁石と相互作用させるように構成される。
【0007】
ある実施形態では、1又は2以上の磁石が内部又は上部に配置されたアニメフィギュアの、制御面上における位置を検出するステップと、制御面の複数の電磁制御ノードのうちの電磁制御ノードの第1のサブセットを、位置に少なくとも部分的に基づいて第1の磁場を生成するように制御するステップと、電磁制御ノードの第1のサブセットを制御した後に、アニメフィギュアの最新の位置を検出するステップと、検出された最新の位置に少なくとも部分的に基づいて、制御面の複数の電磁制御ノードのうちの電磁制御ノードの第2のサブセットを制御するステップとを含む、アニメフィギュアを制御する方法を提供する。
【0008】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の態様による、アニメフィギュア用電磁制御システムの実施形態のブロック図である。
図2】本開示の態様による、図1の電磁制御システムの制御環境の実施形態の概略図である。
図3】本開示の態様による、図1の電磁制御システムを介してアニメフィギュアにアニメーションを出力する方法のフローチャートである。
図4】本開示の態様による、図1の電磁制御システムと併用されるように構成されたアニメーションクリエータの実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明していない場合もある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実施の開発においては、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、「a」、「an」及び「the」といった冠詞は、これらの要素が1つ又は2つ以上存在することを意味するものとする。「備える(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」という用語は、包括的なものとして意図されており、列記する要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味する。また、本開示の「1つの実施形態」又は「ある実施形態」についての言及は、記載する特徴も含むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されるように意図するものではないと理解されたい。
【0012】
以下で詳細に説明するように、本開示の実施形態は、一般にアニメフィギュア用電磁制御システムに関する。アニメフィギュアは、作動可能特徴(例えば、水力、膨張/拡張可能なセル、エンジン、レバー)を介してアニメート/動作するキャラクタ(例えば、ぬいぐるみ、ロボット、模擬人間、模擬動物)を含む。具体的には、本開示は、電磁アレイのアドレス指定可能な制御ノード(例えば、電磁コイル)を使用してアニメフィギュアを作動させる技術に関する。例えば、遊園地は、電磁アレイを含むように実装された制御面を含むことができる。さらに、アニメフィギュアは、その1又は2以上の場所(例えば、頭、腕、脚及び/又は尾など)に磁石及び/又は金属パッドなどの磁化部品を含むことができる。従って、アニメフィギュアが内部電源及び/又は外部電源への接続を欠くことができるにもかかわらず、制御面とアニメフィギュアの一体磁石との間の磁気相互作用を容易にする外部電磁制御面を介してアニメフィギュアを制御する(例えば、作動させる)ことができる。このようにして、アニメフィギュアの高価な内部部品が削減又は排除される。従って、アニメフィギュアを、安価で、ポータブルで、ゲスト(例えば、遊園地のゲスト)にとって魅力的なものとすることができる。さらに、アニメフィギュアは、繰り返しのゲスト相互作用に弱い又は損傷する恐れがある高価な内部機械を欠くことができるので、アニメフィギュアとゲスト又は他のアニメフィギュアとの間の相互作用を容易にすることもできる。なお、本開示では、自律的動作の錯覚をもたらすように動きを制御できる物理的フィギュアを参照するために、全体を通じてキャラクタ、パペット及び/又はフィギュアという用語を同義的に利用する。
【0013】
本明細書では、ユーザが容易に制御できるアニメフィギュア用電磁制御システムも提供する。アニメフィギュアの改善された動き又はアニメーションを達成するために、物理的アレイと、最大磁気吸引/反発距離などのその能力及び限界とを模倣する仮想制御セット及び物理学ベースの制約、システムへのリアルタイムホール効果センサ入力、及びアレイ内の隣接する電磁石間に磁石を内挿する方法をアニメータに提示するクリエータ側アニメーションツールを提供する。このようにして、アニメーションクリエータは、グラフィカルユーザインターフェイスへの入力、及び/又は所望の動きパターンで動くように物理的に操作されるテストアニメフィギュアからの入力を使用して、所望の動きパターンを入力することができる。
【0014】
図面を参照すると、図1は、遊園地に含めることができるアニメフィギュア用の電磁制御システム10のブロック図である。電磁制御システム10は、制御環境12と、制御環境12に通信可能に結合された、アニメーションコントローラ14及び/又はユーザ装置16などの制御装置とを含むことができる。図1の例示的な実施形態に示すように、制御環境12は、ぬいぐるみ、キャラクタ及び/又はパペットなどのアニメフィギュア17を含むことができる。さらに、制御環境12は、アニメフィギュア17の動きを制御する(例えば、作動させる)ように実装できる制御面18を含むことができる。具体的には、以下でさらに詳細に説明するように、制御面18は、アニメフィギュア17上及び/又はアニメフィギュア17内に配置された磁石22(例えば、永久磁石、電磁石)に、個別にアドレス指定可能な制御ノード20(例えば、電磁制御ノード及び/又は電磁コイル)を使用して力を及ぼしてアニメフィギュア17を動かすことができる電磁アレイを含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14及び/又はユーザ装置16を、(例えば、1又は2以上の制御信号を介して)制御面18の動作を制御するように実装することができる。この目的のために、制御面18は、アニメフィギュア17を第1の位置から第2の位置などへ動かすようにプログラムすることができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、アニメフィギュア17をぬいぐるみ及び/又は柔軟な物体とすることができる。例えば、アニメフィギュア17には、コットン、ビーズ及び/又はビーンなどを詰め込むことができる。これに加えて又はこれに代えて、アニメフィギュア17は、プラスチック及び/又はシリコーンなどの別の材料で構成することもできる。さらに、いくつかの実施形態では、アニメフィギュア17を、ゲストにとって魅力的なものであることができる単純な及び/又は安価な玩具とすることができる。また、アニメフィギュア17は、以下で詳細に説明するように、アニメフィギュア17を一意的に識別し、アニメフィギュア17を特定のゲストに関連付け(例えば、ゲストに関連する識別子を有し)、及び/又はアニメフィギュア17を特定のタイプ又はクラスのアニメフィギュア17として識別することなどができる識別子24を含むことができる。識別子24は、無線周波数識別(RFID)チップ、バーコード及び/又はクイックレスポンス(QR)コードなどのタグに関連することができる。タグは、アニメフィギュア17上又はアニメフィギュア17内に配置することができる。
【0016】
さらに、アニメフィギュア17は、無電力又は受動的とすることができる。例えば、アニメフィギュア17は、バッテリなどの内部電源を欠くことができ、外部電源に結合された外部ハードワイヤ接続(例えば、配線、コンセント及び/又はプラグなど)を欠くこともできる。上述したように、アニメフィギュア17は、制御面18によって制御できる1又は2以上の磁石22及び/又は金属構造(例えば、鉄金属片)などの磁化部品を含むことができる。この目的のために、制御面18は、磁石22に磁力を及ぼして磁石22の位置を変化させてアニメフィギュア17を作動(ダンス、動作及び/又は滑動など)させる。アニメフィギュア17の動きは、レバー又は空気袋(air bladder)などのアクチュエータ26によって強調及び/又は支援することもできる。例えば、アニメフィギュア17は、磁石22を含む足などの第1の構成要素と、磁石に結合された1又は2以上のレバーを含む頭などの第2の構成要素とを含むことができる。いくつかの実施形態では、1又は2以上のレバーを、磁石22が制御面18上の特定の位置から反発し又は特定の位置に引き付けられることによって生じることができる第1の構成要素の動きに応答してアニメフィギュア17の第2の構成要素を回転させるように実装することができる。
【0017】
制御面18は、アドレス指定可能な電磁アレイなどの個別にアドレス指定可能な制御ノード20のアレイを含むことができる。制御ノード20は、電磁コイルと、接続配線などの関連する回路とを含むことができる。さらに、制御ノード20は、一定の強度及び極性の磁場を生成するように制御することができる。具体的には、いくつかの実施形態では、アレイが個別にアドレス指定可能な制御ノード20を含むことができるので、制御ノード20のセット毎にそれぞれの局所磁場の強度及び極性を制御することができる。この目的のために、制御ノード20の第1のセット又は第1のサブセットに対応する制御面18の第1の部分がアニメフィギュア17の磁石22を引き付けると同時に、制御ノード20の第2のセット又は第2のサブセットに対応する制御面18の第2の部分がアニメフィギュア17の磁石を反発することにより、アニメフィギュア17を制御面18の第2の部分から離れて制御面18の第1の部分に向かって動かすことができる。
【0018】
制御面18は、ホール効果センサ及び/又は圧力板(例えば、圧力センサ)などの1又は2以上の制御面センサ28を含むこともできる。いくつかの実施形態では、制御面18が、各制御ノード20に関連するそれぞれの制御面センサ28を含むことができる。他の実施形態では、制御面18が、制御ノード20のサブセットのためのそれぞれの表面センサ28を含むことができる。また、制御面18は、磁場強度に少なくとも部分的に基づいて、制御面18に近接する物体の存在及び位置を検出するように実装することができる。例えば、制御面18は、制御面センサ28を使用して、制御ノード20とアニメフィギュア17の磁石22との間の磁場相互作用に少なくとも部分的に基づいて、制御面18上のアニメフィギュア17の存在及び位置を検出するように実装することができる。これに加えて又はこれに代えて、アニメフィギュア17の存在及び位置は、アニメフィギュア17が1又は2以上の圧力板に及ぼす圧力に部分的に基づいて決定することもできる。これに加えて又はこれに代えて、センサ28は、光学センサ又はカメラとすることもできる。さらに、制御面18に与えられる、アニメフィギュア17の特定の動き又は位置(例えば、構成)を引き起こすことができる命令は、制御面センサ28によって取り込まれたデータに少なくとも部分的に基づいて決定する(例えば、動的に決定する)ことができる。センサ28によって取り込まれたアニメフィギュア17の位置に基づいて、その位置に関連する特定の制御ノード20に磁場を生成させる適切な制御信号を生成することができる。さらに、アニメーションコントローラ14は、アニメフィギュア17が予測通りに応答していない場合に制御信号を動的に調整することもできる。すなわち、アニメフィギュア17を第1の位置から第2の位置に動かす制御信号が生成された場合、センサ28は、位置データを取得して、アニメフィギュア17によって第2の位置が達成されたかどうかを判定することができる。達成されていない場合には、アニメフィギュア17が第2の位置を達成するまで制御信号(すなわち、特定の制御ノード20の作動)を調整することができる。例えば、ノード20の磁場強度を増加又は減少させることができる。別の例では、さらなる及び/又は異なるノードを作動させて、望ましい所定の位置(例えば、第2の位置)が達成されるまでアニメフィギュアの位置を調整することができる。第2の位置に来ると、動きパターンの後続部分を引き起こす制御信号が再開することができる。この動きパターンは、予めプログラムされた動きパターン、或いはユーザ装置16から取得されたユーザ識別及び/又はフィギュア識別子24からの識別子情報に基づく動きパターンとすることができる。
【0019】
ユーザは、制御面18のいずれかの部分にアニメフィギュア17を配置して、制御面18上のアニメフィギュア17の位置にかかわらず特定の動きパターンを開始させることができる。別の例では、制御面18が、ユーザが制御面18上のどこにアニメフィギュア17を配置すべきであるかを示す1又は2以上のインジケータを含むことができる。このような実施形態は、多くのユーザが表面18上に様々な異なるフィギュア17を配置しており、磁場が重なり合うのを避けるためにフィギュア17の分離が望ましい場合に有益となり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、制御面18を、テーブル面、固定表面、緩衝片(flexible strip)、壁、風景要素(scenery element)、小道具、及び/又は着用可能な衣類(例えば、シャツ、帽子及び/又はヘルメット、手袋)などに実装することができる。以下でさらに詳細に説明するように、制御面18は、制御面18と別の装置との間の無線及び/又は有線通信を容易にするように実装された通信回路30を含むこともできる。この目的のために、制御面18は、アニメーションコントローラ14及び/又はユーザ装置16などと通信するように実装することができる。
【0021】
さらに、制御環境12は、無線周波数識別(RFID)センサ、カメラ、赤外線(IR)センサ及び/又はモーションセンサなどの複数のセンサ32を含むことができる。センサ32は、制御環境12及び/又はアニメフィギュア17に関連する追加情報を取り込むように実装することができる。例えば、いくつかの実施形態では、RFIDセンサが、アニメフィギュア17に含まれるRFIDチップを読み取ることによって、アニメフィギュア17の識別子24に対応するデータを取り込むことができる。さらに、センサ32は、ゲストに関連する識別子及び/又は制御環境12内のゲストの位置などの、制御環境内のゲストに対応する情報を取り込むこともできる。いくつかの実施形態では、センサ32が制御面18の外部に存在することができる。しかしながら、これに加えて又はこれに代えて、センサ32は、制御面18内に実装し、及び/又は制御面18に結合することもできる。
【0022】
さらに、制御環境は、スピーカ、ディスプレイ、ライト及び/又はコントロール(例えば、ボタン、ノブ、タッチ画面、ジョイスティック)などの複数の入力/出力(I/O)装置34を含むことができる。従って、制御環境12は、複数の視覚及び/又は音響効果を生み出すことができる。さらに、以下で詳細に説明するように、入力/出力装置34は、アニメーションコントローラ14に入力を提供し、及び/又はアニメーションコントローラ14から制御信号を受け取ることができる。例えば、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14が、アニメフィギュア17によって実行される動きシーケンスを視覚及び/又は音響効果とペアにすることができる。また、I/O装置34は、(例えば、制御面18を介して)アニメフィギュア17の動き及び/又は構成を制御する入力信号をアニメーションコントローラ14に供給することができる。例えば、コントロールは、ノブを回し、ボタンを押し、又は他のコントロールと相互作用すると制御面18がアニメフィギュア17を作動できるように実装することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14(例えば、電子コントローラ)が、プロセッサ36、メモリ38、入力/出力(I/O)ポート40、ディスプレイ42、及び/又は通信回路30などを含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリ38が、アニメフィギュア17又は一群のアニメフィギュア17のアニメーションのライブラリ(例えば、データベース又は選択可能な利用できるアニメーションオプション)などの命令、データ及び/又は情報を記憶するように構成される。これに加えて又はこれに代えて、メモリ38は、応答アニメーションのためのユーザ定義アルゴリズムを含むこともできる。例えば、このアルゴリズムは、アニメーションコントローラ14において入力を受け取ったことに応答して、アルゴリズムが入力に関連するアニメフィギュア17の構成を決定し、決定された構成に基づいてアニメーションコントローラ14がアニメフィギュア17の構成を更新できるように実装することができる。なお、本明細書に示す例ではアニメーションライブラリについて説明している場合があるが、開示する手法は、他のアニメーション又はアルゴリズム、或いはこれらの両方を使用することもできる。
【0024】
メモリ38及び/又はストレージは、プロセッサ実行可能コード又はデータなどを記憶する媒体としての機能を果たすことができるいずれかの好適な製造の物品とすることができる。これらの製造の物品は、プロセッサ36が本開示の技術を実行するために使用するプロセッサ実行可能コードを記憶することができる非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、いずれかの好適な形態のメモリ又はストレージ)を表すことができる。メモリ38及び/又はストレージは、データ及び他の様々なソフトウェアアプリケーションなどを記憶するために使用することもできる。例えば、メモリ38及び/又はストレージは、プロセッサ36が本明細書で説明する様々な技術を実行するために使用するプロセッサ実行可能コードだけでなく、同様に他の技術のためのコードを記憶することもできる。なお、「非一時的」という用語は、媒体が有形であって信号ではないことを示すものにすぎない。
【0025】
いくつかの実施形態では、プロセッサ36が、制御環境12に関連するユーザ装置16、制御面18、センサ32及び/又はI/O装置34などの入力装置から入力信号を受け取るように構成される。例えば、プロセッサ36は、ユーザ装置16から、アニメフィギュア17に位置(例えば、構成)を変化させる入力信号を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、制御面18が、制御面センサ28によって取り込まれたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、制御面18上のアニメフィギュア17の位置及び/又は場所を伝えることができる。さらに、センサ32は、カメラ、RFIDセンサ及び/又はIRセンサなどによって取り込まれたセンサデータを提供することができる。具体的には、センサデータは、識別子24に関連する情報などのアニメフィギュア17に関連する識別情報、及び/又は制御環境12内又はその付近のゲストに関連する情報を提供することができる。
【0026】
アニメーションコントローラ14は、入力信号及び/又は入力データを受け取った後に、この入力に少なくとも部分的に基づいて、メモリ38に記憶できるアニメーションのライブラリからアニメーションを選択するように、プロセッサ36を使用してアニメフィギュア17の制御を容易にすることができる。アニメーションライブラリは、例えば第1のアニメーションオプション(例えば、アニメフィギュア17を第1の方向に動かす)、第2のアニメーションオプション(例えば、アニメフィギュア17を第2の方向に動かす)、第3のアニメーションオプション(例えば、アニメフィギュア17の構成要素を第1の構成に動かす)、第4のアニメーションオプション(例えば、アニメフィギュア17の構成要素を第2の構成に動かす)、第5のアニメーションオプション(例えば、アニメフィギュア17にダンスをさせる)、及び第6のアニメーションオプション(例えば、アニメフィギュア17に手を振らせる)などの利用可能なアニメーション又はアニメーションパターンのリストを含むことができる。いくつかの実施形態では、アニメーションオプションをメモリ38に記憶することができる。いくつかの実装では、プロセッサ36を、順に実行すべき1又は2以上のアニメーション(例えば、アニメーションシーケンス)を選択するように構成することができる。例えば、アニメーションコントローラ14は、特定の入力又は入力セットに応答して、実行シーケンスなどの所定のシーケンスを使用してアニメフィギュア17を制御するように構成することができる。1つの例では、アニメーションオプションが、識別子24から取り込まれた又は読み取られた情報に基づいて選択される。このように、識別子情報に基づいて、特定のアニメフィギュア17及び/又はアニメフィギュア17の磁石位置構成(例えば、各脚に磁石を含む4本の脚、翼毎に1又は2以上の磁石を含む翼)にふさわしいアニメーションオプションを開始することができる。
【0027】
上述したように、アニメーションコントローラ14は、アニメフィギュア17の様々な構成要素を制御するために使用することができる。図示の実施形態では、アニメーションコントローラ14のプロセッサ36が、アニメフィギュア17上で実行すべきアニメーション(例えば、動く、回る、ダンスする、手を振る、立つ、座る)を選択することなどの動作を実行するための、メモリ38に記憶された命令を実行することができる。従って、いくつかの実施形態では、プロセッサ36を、1又は2以上の汎用マイクロプロセッサ、1又は2以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1又は2以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はこれらのいずれかの組み合わせとすることができる。また、メモリ38は、プロセッサ36が実行できる命令及びプロセッサ36が処理すべきデータを記憶する有形の非一時的コンピュータ可読媒体とすることができる。従って、いくつかの実施形態では、メモリ38が、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、書き換え可能な不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ハードドライブ及び光ディスクなどを含むことができる。
【0028】
さらに、アニメーションコントローラ14は、通信回路30がユーザ装置16及び/又は制御面18などの他の様々な電子装置と連動することを可能にすることができる。例えば、通信回路30は、アニメーションコントローラ14がパーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、及び/又はワイドエリアネットワーク(WAN)などのネットワークに通信可能に結合することを可能にすることができる。従って、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14が、ユーザ装置16からのデータを処理し、通信回路30を介してこれを制御面18に伝えてアニメフィギュア17を制御することができる。例えば、プロセッサ36は、入力装置53からのセンサデータ入力を処理した後に、通信回路30が制御面18に(例えば、制御面18の通信回路30に)無線でデータを送信することを可能にして、アニメフィギュア17が1又は2以上のアニメーション(例えば、動く、指差す、回る、回転する、位置を変更する、立つ、座る、微笑む)を出力することを制御面18が可能にするのを容易にすることができる。さらなる構成では、通信回路30を制御面18及び/又は電磁キャラクタ制御システム10のさらなる構成要素(例えば、センサ32、ユーザ装置16)に無線で又は有線接続を介して接続することができる。また、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14が、入力装置(例えば、キーボード、マウス)、センサ32及び入力/出力(I/O)装置34などの他の周辺構成要素にインターフェイス接続できる入力/出力(I/O)ポート40を含むことができる。
【0029】
いくつかの実装では、アニメーションコントローラ14を、利用可能なアニメーションの指示(例えば、メモリ38内のライブラリに記憶されたアニメーション又はアルゴリズムのリスト)、並びにアニメーションコントローラ14のディスプレイ42上の選択された動き、特徴及び/又はアニメーションの指示(例えば、テキスト、画像、グラフィックの表示)を視覚化目的で表示するように構成することもできる。ディスプレイは、アニメーションコントローラ14及び/又はアニメフィギュア17をモニタするために、或いはこれらに(例えば、制御面18を介して)管理上の変更を行うために利用することもできる。従って、オペレータは、アニメフィギュア17とゲストとの相互作用を向上させるようにアニメーションオプションライブラリを拡張することなどによって、可能なアニメーションオプションを修正することができる。さらに、オペレータは、ディスプレイ42を使用して、1又は2以上のゲスト(例えば、ゲスト識別子)及び/又はフィギュア17に対する1又は2以上の利用可能なアニメーションの無効化及び割り当てを行うこともできる。従って、いくつかの実施形態では、ディスプレイ42上に提供される複数のアニメーションをオペレータが変更し、修正し、切り替え、遅らせ、又は削除することによって、アニメーションの更新を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ36を、以前に実行されたアニメーションのリストを表示するようにディスプレイ42に命令するように構成することができ、これによって将来的なアニメーションの選択を容易にすることができる。
【0030】
なお、アニメーションコントローラ14に関して上述した構成要素は例示的な構成要素であり、アニメーションコントローラ14は、図示のものに比べてさらなる又は少ない構成要素を含むこともできる。また、本明細書で説明する機能ブロックは、ハードウェアとソフトウェアとのいずれかの好適な組み合わせで実装することができると理解することができる。さらに、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14を制御面18に含め、制御環境内に実装し、又は制御面18から離れた位置に実装することもできる。また、ユーザ装置16も、アニメーションコントローラ14の一部として説明したものと同様の構成要素を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザ装置16がアニメーションコントローラ14を含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、ユーザ装置16は、制御面18と直接通信するように及び/又はアニメーションコントローラ14を介して制御面18と通信するように実装された、携帯電話機、リモコン装置及び/又はタブレットなどの電子装置とすることもできる。従って、本明細書で説明する実施形態は、限定ではなく例示を目的とするものである。
【0031】
本明細書で説明する特徴の説明に役立つように、図2に制御環境12の例の概略図を示す。具体的には、図2には、遊園地内に実装された制御環境12の例を示す。図示のように、制御面18はテーブル面100に実装される。さらに、例示的な実施形態では、アニメフィギュア17が熊であり、頭110、目112、耳114、胴体116、脚118、腕119及び尾(図示せず)を含むことができる。さらに図示のように、アニメフィギュア17は、第1の構成120A(例えば、第1の位置)に位置付けられる。具体的には、アニメフィギュア17の第1の腕119Aは上げられ、アニメフィギュア17の第2の腕119Bは弛緩している。いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14、第1の腕119Aを第1の構成120Aの上昇位置に維持するために、第1の腕119Aの下方の制御ノード20のセットに、第1の腕119A内の磁石22に一定の極性及び強度の力を及ぼすように命令することができる。すなわち、例えば制御ノード20は、第1の腕119Aが上げられ及び/又は上昇位置に留まるように、第1の腕119A内の磁石22を反発することができる。
【0032】
本明細書で説明するように、アニメーションコントローラ14は、入力を受け取ったことに応答して制御面18に命令を行うことができる。本明細書でさらに説明するように、いくつかの実施形態では、この入力が一連のアニメーション(例えば、一連の構成120)に対応することができる。従って、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14が、アニメフィギュア17を第1の構成120Aから第2の構成120Bに作動させるように制御面18に命令することができる。例えば、図示の実施形態に示すように、制御面18は、第2の構成120Bに至るために第1の腕119Aが下げられて第2の腕119Bが上げられるようにアニメフィギュア17を作動させることができる。この目的のために、第1の腕119Aの下方の制御ノード20は、第1の腕119A内の磁石22を引き付け、又は磁石22に力を及ぼさないことができる一方で、第2の腕119Bの下方の制御ノード20のセットは、第2の腕119Bが上げられるように第2の腕119B内の磁石22を反発することができる。さらに、いくつかの実施形態では、一連のアニメーションをループさせ又は繰り返すことができる。従って、アニメフィギュア17を一定期間又は複数のインスタンスにわたって第1の構成120Aと第2の構成120Bとの間で、また任意にさらなる構成を通じて作動させるように制御面18に命令することによって、アニメフィギュア17がダンスしているように見えることができる。
【0033】
さらに、上述したように、アニメーションコントローラ14は、ユーザ装置16及び/又はI/O装置34から、フィギュアを作動させる入力を受け取ることができる。例えば、いくつかの実施形態では、制御環境12が、I/O装置34及び/又はアニメーションコントローラ14の構成要素とすることができる制御アセンブリ130を含むことができる。制御アセンブリは、制御パッド134、ボタン136、及び/又は制御ホイール(control wheel)137(例えば、ノブ)などを含むことができる。制御アセンブリ130は、複数の制御パッド134及びいずれかの好適な数のボタン(例えば、1つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、又は10個よりも多くのボタン)を含むことができると認識されたい。さらに、制御パッド134、ボタン136及び制御ホイール137の各々は、アニメフィギュア17及び/又は制御環境12のI/O装置によって実行される異なる動き、音、及び/又はその他の効果を作動させることができる。
【0034】
例えば、いくつかの実施形態では、制御アセンブリ130を使用して、アニメフィギュア17の頭110、目112、腕119、脚118及び/又は胴体116の位置を調整することができる。アニメフィギュア17上又はアニメフィギュア17内に配置される1つ/複数の磁石22の構成は、アニメフィギュア17の形態に基づいて選択することができる。1つの実施形態では、アニメフィギュア17の頭110、目112、腕119、脚118及び/又は胴体116の上又は中に1又は2以上の磁石22を配置することができる。例えば、磁石22は、歩行作動(walking actuation)中に制御面18と直接接触して特定のタイプの動き中に磁石22を制御面18の近くに配置するように構成されたエリアに対応する脚118の末端の1又は2以上のファブリック層(又はアニメフィギュア17の外部を形成する他の1つ/複数の材料)の下部に配置することができる。すなわち、アニメフィギュア17上又はアニメフィギュア17内には、四肢の終端(limb terminus)に対応するように1又は2以上の磁石22を配置することができる。アニメフィギュア17内又はアニメフィギュア17上の磁石22のサイズ、位置及び/又はタイプは、アニメフィギュア17の所望のアニメーションパターンに基づいて選択することができる。制御アセンブリ130は、アニメフィギュア17の耳、指、翼、足先、尾及び/又はさらなる構成要素を調整するために使用することができる。具体的には、制御アセンブリ130は、アニメフィギュア17の一部の線形動作及び/又はアニメフィギュア17の一部の回転動作を制御することができる。さらに、いくつかの実施形態では、ボタン136を使用して、所定のアニメーションシーケンス(例えば、ダンスシーケンス、パペットショーシーケンス)に従ってアニメフィギュア17を作動させることもできる。これに加えて又はこれに代えて、制御アセンブリを使用して、スピーカ140などの制御環境内のI/O装置34からオーディオ又はさらなる効果を出力することもできる。制御パッド134、ボタン136及び制御ホイール137は、アニメフィギュア17のいずれかの好適な動きを制御するために使用することができると認識されたい。1つの実施形態では、特定のペアリング又はグループのアニメフィギュア17が、タイプに基づいて異なる協調的動きパターンを実行することができる。例えば、第1のタイプのアニメフィギュア17は、第2のタイプのアニメフィギュア17と共に制御面18上に存在する時には第1の動きパターン(例えば、第1のタイプのダンス)を実行することができる。一方で、第1のタイプのアニメフィギュア17は、異なる又は第3のタイプのアニメフィギュア17と共に制御面18上に存在する時には異なる又は第2のタイプの動きパターン(例えば、第2のタイプのダンス)を実行する。これらの相反するペアは、制御面18上の他のアニメフィギュア17と同じ動きパターンを実行することも、或いはペアリングに基づいて独自の特徴的な動きパターンを実行することもできる。このようにして、ユーザは、異なるアニメフィギュア17間の異なる相互作用であるように見える異なる動きパターンを体験することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、アニメフィギュア17が、翼、尾、指及び/又はアクセサリなどの異なる特徴又は構成要素を含むことができる。この目的のために、アニメフィギュア17は、異なるクラス(例えば、タイプ)に属することができる。例えば、いくつかの実施形態では、制御面18が図示のような熊の作動を制御することができる。これに加えて又はこれに代えて、制御面18は、翼を含むことができる鳥の作動を制御することもできる。さらに、いくつかの実施形態では、熊のアニメーションライブラリ内の利用可能な作動が、鳥のアニメーションライブラリ内の利用可能な作動と異なることができる。この目的のために、アニメーションコントローラ14は、異なるタイプのフィギュア17間の物理的及び/又は機械的相違に対応することができる。各異なるタイプのアニメフィギュア17は、それぞれの識別子24を介して識別することができる。
【0036】
さらに、いくつかの実施形態では、制御面18及び/又はアニメーションコントローラ14を、複数のフィギュア17を同時に制御するように実装することができる。従って、いくつかの実施形態では、アニメーションコントローラ14が、センサ32及び/又は制御面センサ28からの入力を使用して異なるフィギュア17の配置及び識別を行うとともに、異なるフィギュア17間の作動制御を区別することができる。例えば、いくつかの実施形態では、カメラ及び/又はRFIDセンサなどがアニメフィギュア17を識別し、及び/又はアニメフィギュア17に対応するタイプ(例えば、クラス)を識別することができる。さらに、制御面センサ28及び/又はセンサ32は、アニメフィギュア17及びその構成要素の位置を特定することができる。アニメーションコントローラ17は、アニメフィギュア17及びその位置の識別に基づいて、制御ノード20のセットと、アニメフィギュア17に対応するアニメーションに従ってアニメフィギュア17を作動させるために制御ノード20に送信すべき好適な制御信号のセットとを決定することができる。
【0037】
開示する実施形態を制御面18との関連で説明しているが、いくつかの実施形態では、これに加えて又はこれに代えて、アニメフィギュア17が、金属(例えば、鉄)表面と相互作用することができる1又は2以上の電磁石を含むこともできる。
【0038】
図3は、アニメフィギュア17にアニメーションを出力する方法250のプロセスフロー図である。なお、方法250は、アニメフィギュア17及び/又はアニメーションコントローラ14などを有する電磁キャラクタ制御システム10などのシステムによって自動手順として実行することができる。このフロー図にはステップを特定の順序で示しているが、これらのステップはいずれかの好適な順序で実行することができ、また必要に応じていくつかのステップを同時に実行することもできると理解されたい。さらに、方法250のいくつかのステップ又は部分を省いて他のステップを追加することもできる。
【0039】
方法250は、アニメフィギュア17を制御する入力が受け取られることによって開始することができる(プロセスブロック252)。本明細書で説明するように、いくつかの実施形態では、この入力を、アニメーションコントローラ14において、ユーザ装置16、及び/又は制御アセンブリ130などのI/O装置34などから受け取ることができる。これに加えて又はこれに代えて、この入力は、アニメーションコントローラ14において、マウス、キーボード及び/又はタッチ画面ディスプレイなどの、アニメーションコントローラに通信可能に結合された別の入力装置を介して受け取ることもできる。さらに、いくつかの実施形態では、この入力が、ゲスト及び/又は制御環境12内に存在する別の因子の検出に応答してアニメフィギュア17を制御するための入力などの、センサ32によって検知されたデータに対応することができる。
【0040】
図示のように、方法250は、入力に対応する制御信号が決定されることによって続行することができる(プロセスブロック254)。例えば、アニメーションコントローラ14は、受け取られた入力に対応する、アニメーションライブラリに含めることができるアニメーションシーケンスを識別することができる。この目的のために、いくつかの実施形態では、入力が、アニメーションコントローラ14がメモリ38から検索できるアニメーション実演(例えば、パペットショー)などの所定のアニメーションシーケンスに対応することができる。或いは、入力は、分離したアニメーション又は構成に対応することもできる。例えば、アニメーションコントローラ14においてボタン136が押されたことに応答して受け取ることができる第1の入力は所定のアニメーションシーケンスに対応することができるのに対し、制御パッド134において受け取られる入力に対応することができる第2の入力は、アニメフィギュア17のリアルタイム制御及び/又は作動に対応することができる。いくつかの実施形態では、このリアルタイム制御及び/又は作動が、アニメーションライブラリ内のアニメーションに対応することもできる。しかしながら、いくつかの実施形態では、アニメーションをアニメーションシーケンスから分離することができる。
【0041】
さらに、アニメーションコントローラ14は、制御信号を決定するために、アニメーションシーケンスを制御面上の好適な制御ノード20のセットにマッピングすることができる。例えば、アニメーションコントローラ14は、制御面センサ28及び/又はセンサ32から受け取られたデータに部分的に基づいて、アニメフィギュア17の構成要素(例えば、頭110、胴体116、腕119、脚118)の位置及び/又は向きを決定する(例えば、メモリからアクセスする)ことができ、入力に対応するアニメーションシーケンスを作動させるのに適することができる制御ノード20の位置を決定することができる。すなわち、例えばアニメーションコントローラ14は、制御信号がアドレス指定すべきアレイ内の制御ノード20を決定することができる。さらに、アニメーションコントローラ14は、アニメーションシーケンスに少なくとも部分的に基づいて、制御ノード20の局所磁場の強度及び/又は極性をそれぞれの設定に設定及び/又は調整するのに適した制御信号を決定することができる。特定のアニメフィギュア17は、異なる構成要素及び/又は異なる強度の磁石22を有することができるので、いくつかの実施形態では、例えば制御信号によって設定される極性及び/又は強度が、アニメーション及びアニメフィギュア17が制御されるタイプに基づいて異なることができる。
【0042】
制御信号は、決定された後に、アニメフィギュア17を作動させるために制御面18に送信することができる(プロセスブロック256)。具体的には、アニメーションシーケンスを作動させるのに適していると判定された制御ノード20に制御信号をアドレス指定することができる。従って、制御ノード20は、制御信号を受け取り、制御信号の結果として発生する磁場の強度及び/又は極性に少なくとも部分的に基づいてアニメフィギュア17を作動させることができる。本明細書で説明するように、アニメフィギュア17を作動させると、アニメフィギュア17はダンスし、手を振り、動き、滑り、歩き、及び/又は位置を変化させることなどができる。アニメフィギュア17は、アニメフィギュア17の所望の位置を維持するのに役立つ内部足場(internal scaffolding)又はフレームなどの特徴を含むことができると理解されたい。さらに、アニメフィギュア17は、制御面18に対する各磁石22の向きを維持して磁石の向きの反転を防ぐ支持特徴を含むこともできる。例えば、反発された磁石22は、引き付け方向に反転(flip)する傾向を有することができる。アニメフィギュア17の内部支持構造は、各磁石22を抱え込んで反転又は望ましくない向きの変化を防ぐことができる。
【0043】
図4に示すように、本明細書では、アニメーションの動きのモデル化を可能にするグラフィカルユーザインターフェイス302を含むアニメーションクリエータ300を提供する。1つの実施形態では、制御面18上のアニメフィギュア17とのユーザの独自の相互作用をアニメーションコントローラ14への入力として提供することができる。例えば、この入力は、ユーザがアニメフィギュア17を制御面18上で動かし又は機械的に操作する自然動作入力トレーニング(natural motion input training)又はライブラリの一部とすることができ、この時間中、アニメーションコントローラ14は、各制御ノード20に存在する電圧をアニメフィギュア17の一体磁石との相互作用に基づいて時間と共に読み取って記録することができる。このようにして所望の動きパターンを記録した後に、アニメーションクリエータ300によって生成されるフィギュア17の制御のための制御信号として使用することができる。従って、アニメーションクリエータ300は、高度な制御システムプログラミングの知識がない非技術系設計者又はユーザがアニメフィギュア17を導く自分の手のみを使用してシステムに自然な動き、ジェスチャ及び位置付けを入力して記録及びリアルタイム制御を行うアニメーション制御を可能にすることができる。1つの実施形態では、アニメーションクリエータ300が、制御面18と所望の及び/又は検出されたアニメフィギュア17との仮想モデルを提供し、アニメーションパターンのオペレータ入力に基づいて仮想アニメーションをレンダリングすることができる。1つの実施形態では、ユーザの仲介による相互作用を入力として使用することができる。
【0044】
本明細書では、開示する実施形態のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に該当する全てのこのような修正及び変更を含むものであると理解されたい。
【0045】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0046】
12 制御環境
14 アニメーションコントローラ
16 ユーザ装置
17 アニメフィギュア
32 (単複の)センサ
34 I/O装置
100 テーブル面
110 頭
112 目
114 耳
116 胴体
118 脚
119A 第1の腕
119B 第2の腕
120A 第1の構成
120B 第2の構成
130 制御アセンブリ
134 制御パッド
136 ボタン
137 制御ホイール
140 スピーカ
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】