(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-05
(54)【発明の名称】管腔安定化装置
(51)【国際特許分類】
A61F 2/82 20130101AFI20220729BHJP
【FI】
A61F2/82
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572407
(86)(22)【出願日】2020-06-08
(85)【翻訳文提出日】2022-02-04
(86)【国際出願番号】 US2020036656
(87)【国際公開番号】W WO2020247931
(87)【国際公開日】2020-12-10
(32)【優先日】2019-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503423661
【氏名又は名称】ユナイテッド ステイツ エンドスコピー グループ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【氏名又は名称】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】ケイ,クリストファー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,キース アール.
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA42
4C267AA46
4C267BB03
4C267BB12
4C267BB26
4C267BB40
4C267CC08
4C267CC20
4C267CC23
4C267CC24
4C267GG01
(57)【要約】
管腔を開位置で安定化させるための装置であって、長手方向軸をその長さに沿って有するコアと、コアに固定され、コアから半径方向外側に延びる、剛毛、繊維、またはディスクであることができる支持要素であって、管腔と接触し管腔を開いた状態に保持しながら、管腔内の装置の位置を維持することができる端部を有する、支持要素とを有する、装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管腔を開位置で安定化させるための装置であって、
長手方向軸をその長さに沿って有するコアと、
前記コアに固定され、前記コアの少なくとも一部に沿って延び、前記コアから半径方向外向きに延びる支持要素とを備える、装置。
【請求項2】
前記コアが、ねじられたフィラメントからなり、前記フィラメントが、ガラス、炭素、もしくはポリマー繊維、またはワイヤ糸のうちの少なくとも1つからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記支持要素が、剛毛である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記剛毛が、前記コアの前記長さの少なくとも一部に沿って前記コアの周りを螺旋状に延びる、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記剛毛の少なくとも一部が、平坦な端部を有する、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記剛毛の少なくとも一部が、分割端部を有する、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記剛毛が、前記コアの前記長さに沿ってギャップによって分離された、前記コアに沿った複数の別個の剛毛グループに配置される、請求項3に記載の装置。
【請求項8】
各別個の剛毛グループが、前記コアの周りに半径方向に延びる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記剛毛が、前記コアに沿って複数の別個の剛毛グループに配置され、前記別個のグループが、前記コアの前記長さに沿って互いに重複する、請求項3に記載の装置。
【請求項10】
前記装置が、剛毛の切り欠きセクションを備え、前記剛毛が第1の長さを含み、前記剛毛の切り欠きセクションが第2の長さを含み、前記第2の長さが前記第1の長さよりも短い、請求項3に記載の装置。
【請求項11】
前記コアが、螺旋状に巻かれた端部をさらに備える、請求項4に記載の装置。
【請求項12】
前記支持要素が、前記コア上に配置された複数の支持フレームを備え、前記支持フレームのそれぞれが、前記支持フレームの中心領域から半径方向外側に延びる複数のフィンを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記コアが、前記コアの前記長さに沿って延びる中心管腔を備える押出成形されたコアである、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記支持フレームが、個別に成形され、切り出され、または3D印刷される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
各支持フレームの前記複数のフィンが星形形状を含み、前記コアが前記支持フレームの中心領域内の位置を通って延びる、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記支持フレームのそれぞれが、開窓楕円形状を含み、前記コアが、前記支持フレームの中心領域内の位置を通って延びる、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
各支持フレーム上の前記複数のフィンがアームと自由端とを備え、前記自由端が前記アームよりも広い、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記支持要素が、剛毛および支持フレームのうちの1つまたは複数を備え、
前記支持フレームが、
前記支持フレームの中心領域から径方向外側に延びるフィン、星形形状、開窓楕円形形状、および曲線セグメントを有するディスクの1つまたは複数を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
管腔への埋め込みおよび管腔の安定化のための装置であって、
長手方向軸をその長さに沿って有するコアと、
前記コア上に配置された複数の支持フレームとを備え、前記支持フレームのそれぞれが、中心領域と、前記中心領域から半径方向外側に、前記長手方向軸の方向に前記中心領域から長手方向に離れるように延びる複数のプロングとを有する傘状構造体を備える、装置。
【請求項20】
前記複数の支持フレームが、前記コアに沿って互いに離間されている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記プロングが、前記装置が埋め込まれる前記管腔の周囲の変動に対応するように可撓性である、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
各支持フレームが、隣接する支持フレームから前記長手方向軸の周りで45度回転される、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
管腔への埋め込みおよび管腔の安定化のための装置であって、
長手方向軸をその長さに沿って有するコアと、
複数の支持部材であって、各支持部材が前記コアの長さに沿って延びる、複数の支持部材とを備え、
前記コアが、上部および下部を有する支持ビームであり、
前記支持部材のそれぞれが、前記支持ビームに取り付けられる、装置。
【請求項24】
前記装置が、前記長手方向軸を中心に回転される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記支持部材が、凸状外面および凹状内面を有する湾曲フランジである、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
押出成形されたポリマーを含む、請求項23に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/858,101号明細書の利益および優先権を主張し、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
様々な実施形態は、一般に管腔安定化装置に関し、より詳細には、中心コアから半径方向外側に延びて管腔の内壁に接触して装置を所定位置に固定したままにする複数の個別接触点を有する装置に関する。
管腔は、胃腸管内に、または血管などの心血管系に、または人体または人工管腔内を含む任意の他の系の管腔に位置することができる。
【背景技術】
【0003】
従来のステントは、管腔を開いた状態に保持するために使用される、ステントの壁内に切り欠きまたは他の開口部を有することができる中空管状構造である。典型的には、ステントのチューブフレームは、ステントを所定位置に固定するために管腔の内壁に対して力を及ぼす。伝統的な管状ステントはまた、ステントの外壁とステントが緩和しようとする閉塞との間に流体の蓄積をもたらし得る。この流れが低減すると、バイオフィルムの成長に対する中断は小さくなる。
【0004】
管腔によって装置の端部に加えられる力を低減し、それによって組織が管腔経路内に延びるのを防止するために、従来のステントに対する改良が行われ得る。
バイオフィルムの成長を低減させると、破片を集めて捕捉し得る固定点の形成も低減する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的な実施形態では、管腔を開位置で安定化させるための装置は、コアの長さに沿って延びる長手方向軸を有する細長い中央コアと、コアに固定され、コアの少なくとも一部に沿って延び、コアから半径方向外向きに延びる支持要素とを有し、各支持要素は、一端でコアに取り付けられ、管腔の内壁に接触するための自由端を有する。支持要素は、剛毛または繊維とすることができる。剛毛および/または繊維は、コアの周りに螺旋を形成することができ、または剛毛および/または繊維の別個の束にグループ化することができる。剛毛は様々な長さを有することができる。別の例示的な実施形態では、支持要素は、様々な形状のうちの1つまたは複数を有するフィンまたはディスク状フレームとすることができる。別の例示的な実施形態では、支持要素は、中心領域からアームまたはプロングが延出する傘状構造体を有することができる。支持要素は、管腔に対する支持を提供しながら、装置の一端から他端への流体の流れを可能にする。中心コアは、撚り線、またはポリマーおよび/または炭素繊維フィラメントから構成することができ、撚り合わせたり、織ったり、または直線ストランド構成にすることができる。さらに、中心コアは、直線状またはねじれた構成のIビーム状の幾何学的形状をとることができるプロファイル押出成形によって作成することができる。さらに、中心支持構造は、平坦であり、湾曲しており、またはUチャネル幾何学的形状を有するベースから発することができる。
【0006】
例示的な実施形態のこれらおよび他の態様は、様々な例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0007】
例示的な実施形態のより完全な理解を容易にするために、ここで添付の図を参照する。これらの図面は、限定として解釈されるべきではなく、例示のみを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図2】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有し、剛毛パターンに切り欠きを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図3】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有し、剛毛パターンに切り欠きを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図4】中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有し、
図3に示す実施形態よりも多くの部分の剛毛切り欠きを有する、管腔安定化装置を示す図である。
【
図5A】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる平坦な端部を有する剛毛とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図5B】
図5Aの例示的な実施形態による、平坦な端部を有する剛毛の拡大図である。
【
図6A】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びるフレア状端部を有する剛毛とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図6B】
図6Aの例示的な実施形態による、フレア状端部を有する剛毛の拡大図である。
【
図7A】中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有する管腔安定化装置の例示的な実施形態を示す図であり、剛毛は重なり合うパターンを有する。
【
図7B】中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有する管腔安定化装置の例示的な実施形態を示す図であり、剛毛は別の重なり合うパターンを有する。
【
図7C】中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有する管腔安定化装置の例示的な実施形態を示す図であり、剛毛は別の重なり合うパターンを有する。
【
図8】例示的な実施形態による、管腔内の管腔安定化装置の概略図である。
【
図9】例示的な実施形態による、中心コアと、コアに沿って離散間隔でコアから半径方向外向きに延びる繊維束とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図10】例示的な実施形態による、中心コアと、コアに沿って離散間隔でコアから半径方向外向きに延びる切り欠きセクションを有する剛毛束とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図11】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる様々な高さを有する剛毛とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図12A】例示的な実施形態による、中心コアと、コアから半径方向外向きに延びる剛毛とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図12B】例示的な実施形態による、流体に浸漬されたリザーバ内の
図12Aの管腔安定化装置を示す図である。
【
図13A】例示的な実施形態による、管腔安定化装置の中心コア上に配置するためのフィン状フレームを示す図である。
【
図13B】例示的な実施形態による、中心コア上に複数のフィン状フレームを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図14A】例示的な実施形態による、管腔安定化装置の中心コア上に配置するための成形されたエンドピースを有するフィン状フレームを示す図である。
【
図14B】例示的な実施形態による、成形されたエンドピースを中心コア上に有する複数のフィン状フレームを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図15A】例示的な実施形態による、管腔安定化装置の中心コア上に配置するための星形のフレームを示す図である。
【
図15B】例示的な実施形態による、中心コア上に
図15Aに示すような複数の星形フレームを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図15C】
図15Bに示す複数の星形フレームを有する管腔安定化装置の端面図である。
【
図16A】例示的な実施形態による、管腔内の端部幾何学的形状を有する中心コア上のフィン状フレームの端面図である。
【
図16B】例示的な実施形態による、管腔内の中心コア上のフレームの端面図である。
【
図17】例示的な実施形態による、フレア状端部を有する中心コア上に配置することができるアーム幾何学的形状を示す図である。
【
図18】例示的な実施形態による、中心コア上に配置することができるアーム幾何学的形状を示す図である。
【
図19】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置の概略図である。
【
図20】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置の概略図である。
【
図21】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置の概略図である。
【
図22】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置の概略図である。
【
図23】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置の概略図である。
【
図24】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図25】例示的な実施形態による、中心コア上にアーム幾何学的形状を有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図26A】例示的な実施形態による、中心ビームと、ビームの両側の、共押出されてねじれた支持部材とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図26C】例示的な実施形態による、中心ビームと、ビームの両側の、共押出されねじられた支持部材とを備え、画定された中心コアを有する管腔安定化装置の斜視図である。
【
図26E】例示的な実施形態による、中心コアから延びる4つの支持部材を有する管腔安定化装置の断面図である。
【
図26F】例示的な実施形態による、中心コアから延びる3つの支持部材を有する管腔安定化装置の斜視図である。
【
図27】例示的な実施形態による、湾曲した基材と基板から延びる剛毛とを有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図28】
図27に示す例示的な実施形態による、管腔内に配置された管腔安定化装置の断面図である。
【
図29】
図27に示す例示的な実施形態による、管腔内の管腔安定化装置の側面図である。
【
図30A】例示的な実施形態による、中空中心を有するコアと、チューブから半径方向外向きに延びる支持部材とを示す図である。
【
図30B】例示的な実施形態による、中空中心を有するコアと、
図30Aの支持部材とを示す図であり、中実の中心コアが、中空中心を通って延びる。
【
図31】例示的な実施形態による、非外傷性先端部を有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図32】例示的な実施形態による、管腔安定化装置用の送達システムを示す図である。
【
図33A】例示的な実施形態による、開窓を有する複数のディスクを中心コア上に有する管腔安定化装置を示す図である。
【
図33C】
図33Aに示すように中心コア上に配置するための、開窓を有する楕円形のディスクフレームの例示的な実施形態を示す図である。
【
図33D】
図33Aに示すように中心コア上に配置するための、開窓を有する楕円形のディスクフレームの例示的な実施形態を示す別の図である。
【
図33E】
図33Aに示すように中心コア上に配置するための、曲線セグメントを有するディスクの例示的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明は、管腔安定化装置を含む様々な実施形態および詳細を提供することによって、実施形態の完全な理解を伝えることを意図している。管腔を開いた状態に保持するために管腔内の所定位置に留まることができ、組織を管腔内経路内に伸長させることなく、またバイオフィルムの装置上の成長を促すことなく、流体が装置を過ぎておよび/または通過して流れることを可能にする改善された流体の流れを有する装置が、必要とされている。様々な実施形態は、中心コアと、端部が管腔の内壁に接触することができるように中心コアから半径方向外側に延びる要素とを含む。半径方向に延びる要素は、様々な高さおよび剛性の剛毛とすることができ、中心コアを横切って様々な構成で離間することができる。半径方向に延びる要素はまた、管腔壁に接触するためのアームおよび様々な形状の端部を有するプレートまたはディスクとすることができる。様々な追加の実施形態は、押出物の一部が内腔壁に接触し、管腔を開いた状態に保持する力を提供する中央支持構造を有する、押出成形された管腔安定化装置を含む。他の実施形態では、剛毛がそこから延びる押出成形基板もしくはモールド成形基板、または中心コアを有する押出成形幾何学的形状もしくは射出成形幾何学的形状が存在することができる。
【0010】
しかし、本発明は、これらの特定の実施形態および詳細に限定されず、単なる例示であることが理解される。当業者は、既知の装置、システム、および方法に照らして、任意の数の代替実施形態におけるその意図された目的およびその利益のための本発明の使用を理解するであろうことがさらに理解される。
【0011】
ここで
図1~
図4を参照すると、中心コアと、中心コアから出る剛毛とを有する管腔安定化装置の例示的な実施形態が示されている。
図1は、撚り線とすることができる中心コア101を有する装置100を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸102を有し、半径方向に延びる要素が、コアから外側に螺旋状に延びる。中心コアは、ワイヤ糸、ガラス繊維、炭素繊維、もしくはポリマー繊維などのフィラメント、または直線ストランド構成にあるか、またはねじられているもしくは織られているこれらの材料の組み合わせで作製することができる。中心コアは押出成形することもでき、ナイロンなどのポリマーから作製することもできる。中心コアは中実とすることもでき、または中心コアを通って延びる管腔を有することもできる。中心コアを通って延びる管腔は、装置の重量を低減することができ、装置を埋め込むときにガイドワイヤまたは他のガイドツールが貫通して延びるのに使用することができるか、または製造プロセスの効率を改善するためだけに存在することができる。中心コアを通って延びる管腔は、それを通る流体または粒子の流れを促さないように十分に小さい直径でなければならない。半径方向に延びる要素は、中心コアの長さから外側に延びる螺旋106を形成するために回転パターンでコアから外側に延びる剛毛103とすることができる。螺旋の長さは、コア101の全長とすることができ、または剛毛を有さない軸102に沿って延びる中心コアの部分が存在することができる。剛毛103は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。
図1に示すように、繊維は互いに離間することができ、互いに均等に離間することができる。剛毛間隔104は、装置が胃腸管または血管の一部などの管腔内に配置されたときに、中心コア長手方向軸102の方向の装置の一端から他端への流体の流れを可能にする密度のものであることができる。剛毛は、0.001インチ~0.035インチの範囲の直径を有することができる。
【0012】
剛毛端部105は、装置を所定位置に固定したままに保つために、組織壁に対して多くの別個の接触点を提供する。多数の別個の接触点を有することにより、連続した開放管型ステントの2つの端部に向けられる力の分布と比較した場合、力は、装置と管腔との間により均一に分布する。剛毛端部(すなわち、接触点)の数が多いほど、装置と管腔との間の力の分布は、より優れる。さらに、剛毛端部105は、連続的なバイオフィルムの望ましくない形成を抑制する管腔壁に対する多くの別個の接触領域を提供する。
図1~
図4に示す複数の剛毛103など、管腔壁上に多数の接触点を有する装置が管腔内にある場合、バイオフィルムの成長は、ギャップを架橋するための足場構造を形成しなければならない。バイオフィルム足場構造の成長は、長い連続表面を有する伝統的な管状ステント上のバイオフィルム層よりも発達に時間がかかる。バイオフィルム足場が成長するとき、装置の一端から他端への流体の流れがバイオフィルムの成長を洗い流し、足場構造の構築を遅らせることができる。バイオフィルムが望ましくないインプラント位置では、これは管腔安定化装置の有効寿命を延ばす。装置の埋め込み時の最初の組織成長応答の結果、自然管腔の形成をもたらすことができる。装置の近位端は、把持特徴920(
図9参照)を有することができ、この把持特徴920をユーザが使用して装置の端部を把持してそれを取り外しまたは再配置することができる。把持特徴は、ボールまたはループまたは他の形状とすることができる。遠位端に把持特徴が存在することもできる(
図9を参照)。把持特徴920は、ループまたは他の非外傷性先端部とすることもできる(
図31を参照)。
【0013】
装置100は、ラクチド、グリコリド、トリメチレン、カーボネート、p-ジオキサノンおよびe-カプロラクトン由来のものなどの生体吸収性材料で作製することができる。装置は、様々な最終形状および/または構成を可能にするために、ニチノールなどの形状記憶材料で作製することができる。例えば、装置の中心コアの端部をコイル状にすることができる(
図11を参照)。管腔安定化装置は、薬物溶出性とすることもできる。ナイロンなどの親水性材料で製造された繊維および/またはコアは、水を吸収し、薬物の放出を促進することができる。
【0014】
剛毛の螺旋形状は、装置100の長さに沿って一定の外径Dを有することができる。別の実施形態では、螺旋形状は、様々な外径Dを有することができる。例えば、外径は、円錐形状の装置の長さに沿って減少することができる。管腔安定化装置の外径を変えることにより、流体が管腔を通って装置の一端から他端に移動するときに流体に合わせて異なる流路が提供される。
管腔安定化装置の外径を変えることはまた、装置が管腔内に配置されるときに固定力を調整するための別の方法として使用することができる。
【0015】
図2は、撚り線とすることができる中心コア101を有する管腔安定化装置100の例示的な実施形態を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸を有し、半径方向に延びる要素103が、コアから外側に螺旋状に延びる。半径方向に延びる要素は、コアの長さから外側に延びる螺旋を形成するために回転パターンでコアから外側に延びる、剛毛とすることができる。螺旋の長さは、コア101の全長とすることができ、または剛毛を有さない軸102に沿って延びるコアの部分が存在することができる。剛毛103は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。繊維は、
図2に示すように、螺旋形状から切り出されたセクションを有することができる。切り欠き204は、均等に離間することができ、または切り欠きの間隔は変化することができる。切り欠きは、同じサイズまたは様々なサイズのものであることができる。切り欠き204は、中心コアの軸の方向の流体の流れを調整する一方向のものであり、残りの剛毛は、管腔を開いた状態に保持するための支持を提供する。切り欠きのサイズは、管腔、内部に配置される装置、および管腔を通過する流体の粘度に応じて変化することができる。
【0016】
図3は、撚り線とすることができる中心コア101を有する管腔安定化装置100の例示的な実施形態を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸を有し、半径方向に延びる要素103が、コアから外側に螺旋状に延びる。半径方向に延びる要素は、中心コアの長さから外側に延びる螺旋を形成するために回転パターンで中心コアから外側に延びる、剛毛とすることができる。剛毛は束にすることができる。螺旋は、剛毛の螺旋が2つ以上の剛毛の「幅」Wとなるように、中心コアから延びる複数の剛毛の幅を有することができる。別の実施形態では、螺旋は、中心コアから外側に延びる剛毛の束で作製することができる。螺旋の長さは、中心コア101の全長とすることができ、またはそこから外側に延びる剛毛を有さない軸102に沿って延びる中心コアの部分が存在することができる。剛毛103は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。繊維は、本明細書に記載の他の実施形態と同様に、
図3に示すように螺旋形状から切り取られたセクションを有することができる。切り欠き204は、均等に離間することができ、または切り欠きの間隔は変化することができる。切り欠きは、同じサイズまたは様々なサイズのものであることができる。切り欠き204により、中心コアの軸の方向の流体の流れは螺旋状パターンだけを有するよりも多くなり、残りの剛毛は、管腔を開いた状態に保持するための支持を提供する。さらに、切り欠き204は任意選択であり、切り欠きを有さずに
図3のように幅Wにグループ化され、中心コア101の長手方向軸102の方向の剛毛を通る流体の流れを可能にする剛毛を有する管腔安定化装置100が、存在することができる。
【0017】
図4は、撚り線とすることができる中心コア101を有する管腔安定化装置100を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸を有し、半径方向に延びる要素103が、コアから外側に螺旋状に延びる。半径方向に延びる要素は、コアの長さから外側に延びる螺旋を形成するために回転パターンでコアから外側に延びる、剛毛とすることができる。
図3に示す実施形態と同様に、剛毛は、コアから発する剛毛の螺旋が2つ以上の剛毛の「幅」Wを有するように、これらに対する幅を有することができる。螺旋の長さは、コア101の全長とすることができ、またはそこから外側に延びる剛毛を有さない軸102に沿って延びるコアの部分が存在することができる。剛毛103は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。繊維は、本明細書に記載の他の実施形態と同様に、
図3に示すように螺旋形状から切り取られたセクションを有することができる。切り欠き204は、均等に離間することができ、または切り欠きの間隔は変化することができる。切り欠きは、同じサイズまたは様々なサイズのものであることができる。
図4に示す切り欠きは、
図3に示す装置よりも大きいセクションの剛毛が除去されている。
図4に示すように、切り欠きセクションのサイズは変化することができる。剛毛切り欠きのより小さいセクション204および剛毛切り欠きのより大きいセクション404が存在することができる。切り欠き204、404のサイズおよび数を変えることにより、流体流量を調整することが可能になる。
切り欠きが多いほど、装置の一端から他端に流れることができる流体の量は大きくなる。残りの剛毛は、管腔を開いた状態に保持するための支持を提供する。
【0018】
ここで
図5A~
図6Bを参照すると、代替的に成形された非外傷性剛毛端部105を有する管腔安定化装置100が示されている。
図5Aおよび5Bは、撚り線とすることができる中心コア101を有する装置100を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸を有し、半径方向に延びる要素103が、コアから外側に螺旋状に延びる。半径方向に延びる要素は、コアの長さから外側に延びる螺旋を形成するために回転パターンでコアから外側に延びる、剛毛とすることができる。螺旋の長さは、コア101の全長とすることができ、または剛毛を有さない軸102に沿って延びるコアの部分が存在することができる。剛毛103は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。
図1に示すように、繊維は互いに離間することができ、互いに均等に離間することができる。剛毛間隔104は、装置が管腔内に配置されたときに、中心コア長手方向軸102の方向の装置の一端から他端への流体の流れを可能にする密度のものであることができる。剛毛の端部105は、平坦であることができる。
図5Bは、平坦な端部105の拡大図を示す。平坦な端部は、装置を管腔内に固定するように作用する各剛毛に表面積を追加することができる。これにより、管腔を支持しながらも、流れを阻害する繊維をより少なくすることができる。
【0019】
図6Aおよび
図6Bは、代替的な形状の剛毛端部の別の例示的な実施形態を示す。
図6Aおよび
図6Bでは、個々の剛毛の端部605は、フレア状端部を形成するために、多くのより微細な繊維605に分割されている。フレア状端部は、管腔安定化装置を管腔内に固定するために使用される剛毛端部に表面積を追加する。これにより、管腔を支持しながらも、流れを阻害する繊維をより少なくすることができる。
【0020】
再び
図5A~
図6Bを参照すると、剛毛の端部は、規則的に切断された端部、平坦な端部、および/またはフレア状端部の任意の組み合わせとすることができる。さらに、端部は、剛毛の端部と管腔の内壁との間の接触の表面積を増大してアンカーとして作用する任意の構成を含む、他の構成をとることができる。剛毛の端部は、非外傷性とすることができ、および/または内腔壁上の剛毛の把持を強化することができる。
【0021】
ここで
図7A~
図7Cを参照すると、上述したように、撚り線である中心コア101と剛毛103とから作製された管腔安定化装置の剛毛の配置の例示的な実施形態の概略図が示されている。
図7Aは、交互のワイヤブラシ群707を有する撚り線ブラシ構成装置を示す。ワイヤブラシ群は、これらが撚り線から半径方向外側に延びる撚り線の側を交互にする。
図7Aでは、ワイヤブラシ群707が延びるように見える方向が、180度で交互になっている。しかし、ワイヤブラシ群は、45度、90度、または135度など、任意の角度で交互にすることができる。ワイヤ剛毛はまた、各ワイヤブラシ群において、
図3~
図6に示すように螺旋形状に回転することができる。
図7Aは、1つのグループの剛毛の遠位端と任意の他のグループの剛毛の遠位端との間に重複がないワイヤブラシ群を示す。
図7Aの剛毛群の整列は、線710によって示されている。
【0022】
管腔安定化装置によって提供される利用可能な流量は、中心コアおよび剛毛の寸法に応じて変化し、装置が内部に配置される管腔のサイズに基づいて選択することができる。中心コアと、
図7Aに示すようなコアから半径方向外側に延びる剛毛とを有する、胆管内に配置するための管腔安定化装置は、0.5mm~1.5mm、または0.6mm~0.8mm、または0.6mm~0.8mmの範囲の中心コア直径を有することができる。中心コアは、90mm~110mm、または99mm~105mm、または99~105mmの範囲の長さを有することができる。内腔壁を支持し、装置の移動を防止するために該内腔壁に接触する剛毛の長さは、2.5mm~3.5mmの範囲、または2.7mm~3.3mmの範囲、または2.9mm~3.1mmの範囲の長さを有することができる。剛毛繊維の直径は様々であることができ、0.05mm~1.50mm、または0.06mm~0.1mmの範囲であることができ、または0.07mm~0.1mmの範囲であることができる。これらの例示的な測定値は、一方の剛毛の端部から、第1の剛毛とは180度反対の方向に中心コアから延びる別の剛毛の端部まで、3.0mm~3.5mmの範囲、または3.2mm~3.4mmの範囲、または3.2mm~3.3mmの範囲の装置の全体寸法を提供する。剛毛がやや円錐形状を占める束にまとめられ、「円錐」の頂点が中心コアに接続されている管腔安定化装置の例示的な実施形態では、剛毛束は、1.5mm~1.8mm、または1.6mm~1.7mmの範囲の剛毛高さを有する容積を占めることができる。剛毛の長さは、押出成形ベースを有する実施形態ではより長くすることができ、この場合、剛毛は、内腔壁に到達して接触するために管腔の直径を横切って延びなければならず、これは、例えば
図27に示す実施形態である。内腔壁に接触する剛毛の端部によって画定される「円錐」基部は、3.0mm~3.3mm、または3.1mm~3.3mm、または3.1mm~2.3mmの範囲の半径を有することができる。剛毛の束は、中心コアに沿ったギャップによって分離することができ、ギャップは、4.0mm~10.0mm、または6.0mm~8.5mm、または6.2mm~6.5mmの範囲の距離とすることができる。例示的な実施形態では、剛毛は、3.0mmの長さおよび0.1mmの直径を有することができる。中心コアは、0.7mmの直径および102mmの長さを有することができ、装置は、3.4mmの管腔の直径を渡す距離を有することができる。本明細書で提供される寸法は、胆道管腔内に配置される管腔安定化装置用の例示である。寸法および幾何学的形状は、胆道内、または体内のさらに別の系の血管もしくは管腔内の位置決めに提供される範囲を超えて変化することができる。
【0023】
図7Bは、中心コア内の剛毛束間にギャップ708を有する概略図を示す。
図7Cは、重複領域709によって特定される、撚り線コアに沿って剛毛束が互いに重複する概略図を示す。
図7Cでは、
図7Bのように剛毛束の間にワイヤコア101に沿ってギャップはない。しかし、ギャップ708と重複領域709との任意の組み合わせを使用して、管腔安定化装置を作成することができる。各ギャップ708は、剛毛を有しない中心コアの長さに沿ったセクションである。剛毛束を有する実施形態では、ギャップは、中心コアから半径方向外側に延びる剛毛束または他の支持部材を有さない中心コアに沿った長さであることができる。これは、剛毛が直接隣接する剛毛よりも短いセクションである切り欠き404とは別個のものである。切り欠きは、任意のタイプの剛毛形成で生じることができる。
【0024】
ここで
図8を参照すると、管腔812内の装置の例示的な実施形態の概略図が、示されている。
図8の装置は、中心コアと、コアから半径方向外側に延びる剛毛束707とを有する。各剛毛の端部は、内腔壁811に接触して、管腔を開いた状態に保持し、装置を所定位置に固定するための支持を提供して、埋め込まれた後の装置の移動を防止する。
図8の装置は、
図7Aに示すようなものなどの、束間に重複を有さない剛毛束を示すが、本明細書に記載の例示的な実施形態のいずれも管腔に埋め込むことができる。
図8では、装置は管腔812の内側にあり、剛毛103の端部105は、内腔壁811と接触しており、管腔を開いた状態に保持するための支持を提供しながら、管腔812内の装置の位置を維持する。
【0025】
図9は、撚り線とすることができる中心コア101を有する装置100を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸を有し、半径方向に延びる要素103が、コアから外側に延びる。半径方向に延びる要素は、コアの特定のセグメントから外側に延びる回転パターンでコアから外側に延びる、剛毛とすることができる。剛毛セグメントはそれぞれ、コア101の長さに沿って距離Dを有するギャップ708によって分離することができる。ギャップ間の距離は、各剛毛セグメント間で同じとすることができ、または各剛毛セグメント間の距離は変化することもできる。剛毛103は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。
図1に示すように、繊維は互いに離間することができ、互いに均等に離間することができる。剛毛間隔104は、装置が管腔内に配置されたときに、中心コア長手方向軸102の方向の装置の一端から他端への流体の流れを可能にする密度のものであることができる。別個の剛毛束707間の大きなギャップ708は、流体の流れが中心コア101の長手方向軸102の方向に発生することを可能にし、管腔を開いた状態に保持するために管腔に支持を提供する。ギャップは、解剖学的構造の面積および装置が配置されている管腔の全長に基づいてサイズが変化することができる。
【0026】
個別の繊維として、剛毛103は、独立したグループとして途中で屈曲して、物品が装置の一端から他端までゆっくりと通過することを可能にすることができる。より長い剛毛は、装置のための固定支持を提供することができ、より短い剛毛は、屈曲し曲がって、物品が流体流と共に通過することを可能にすることができ、それによってデブリが装置の表面および組織の表面に蓄積するのを防止する。剛毛繊維の可撓性は変化することができる。より柔らかく、より細い繊維をより硬い繊維と混合することにより、装置の軸方向長さに沿って周囲組織にかかる力を変化させることができる。
【0027】
図10は、撚り線またはフィラメントとすることができる中心コア101を有する装置100を示し、中心コア101は、中心コア101の長さに沿って中心コア101の中心を通って延びる長手方向軸を有し、半径方向に延びる要素103、1003が、コアから外側に延びる。半径方向に延びる要素は、コアの特定のセグメントから外側に延びる回転パターンでコアから外側に延びる、剛毛とすることができる。剛毛セグメントはそれぞれ、コア101の長さに沿って距離Dを有するギャップ708によって分離することができる。ギャップ間の距離は、各剛毛セグメント間で同じとすることができ、またはその距離は変化することもできる。螺旋の長さは、コア101の全長とすることができ、またはそこから外側に延びる剛毛を有さない軸102に沿って延びるコアの部分が存在することができる。剛毛103、1003は、コアから延びる個々の繊維とすることができる。
図10に示すように、剛毛は、同じ剛毛セグメント内で様々な長さを有することができる。より長い剛毛103は、管腔壁に対する支持を提供する。より短い剛毛1003は、長手方向軸102の方向の追加の流体の流れを可能にする。剛毛の硬度は、剛毛の長さによって変化することができる。剛毛間隔204、404は、装置が管腔内に配置されたときに、中心コア長手方向軸102の方向の装置の一端から他端への流体の流れを可能にする密度のものであることができる。剛毛束707は、切り欠きセクション204、404を有することができる。切り欠きは、より長い剛毛、より短い剛毛、および/またはその両方から切り出すことができる。別個の剛毛束間の大きなギャップ708は、流体の流れが中心コア101の長手方向軸102の方向に発生することを可能にし、管腔を開いた状態に保持するために管腔に支持を提供する。
【0028】
ここで
図11を参照すると、コアの全長に沿ってコアから半径方向外側に延びる剛毛を有する装置100の例示的な実施形態が、示されている。
図11の装置の中心コア101はまた、螺旋状に巻かれた端部1112を有することができる。螺旋状に巻かれた端部は、管腔内に配置された後の装置の位置を維持するために装置に安定性を提供し、管腔を開いた状態に保持するための支持も提供する。
図11に示すように、装置は、本明細書に記載の例示的な実施形態のいずれかに従って、長い発散剛毛の束を有することができる。別個の繊維は、他の繊維のそれぞれの屈曲とは独立して途中で屈曲することができ、それによって物品が装置の一端から他端までゆっくりと通過することを可能にする。中心コア101の残りの部分は、束707の長い発散剛毛103よりも短い、コアから半径方向外側に延びるワイヤ剛毛1003を有することができる。より短いワイヤ剛毛は、所望の長さにトリミングすることができる。
【0029】
ここで
図12Aおよび
図12Bを参照すると、管腔安定化装置100および内部に流体1214を有するリザーバ1213に浸漬される装置の例示的な実施形態が、示されている。装置は、本明細書に記載の実施形態のいずれかとすることができる。リザーバ1213内の流体1214は、親水性コーティングなどの潤滑性コーティングを投与するためのものであることができる。リザーバは、剛毛端部103がリザーバの内壁1215と接触するようなサイズである。装置が潤滑性コーティング流体に浸漬されるように装置100をリザーバ1213に挿入すると、コーティングが剛毛の外面および装置の中心コアに塗布される。内壁に接触する剛毛端部103は潤滑性コーティングを受けず、これら端部が管腔における装置のためのアンカーとして機能することを確実にする。剛毛の長さに沿ったこの親水性コーティングは、装置の長さを通る流体の流れを助けるが、剛毛端部に親水性コーティングがないことは、剛毛を管腔に固定するのを助ける。本明細書の開示は、流体親水性コーティングに限定されず、親水性コーティングは、任意の従来の手段によって装置に適用することができる。
【0030】
ここで
図13Aおよび
図13Bを参照すると、中心コア101上にフィン状フレーム1300を有する管腔安定化装置100が、示されている。
図13Aは、フィン状フレーム1300の例示的な実施形態を示す。フィン状フレームは、中央開口部1317を有する中心領域1316と、中心領域1316から半径方向外側に延びる複数のフィン1318とを有することができる。フィン状フレームは、中心コア101上に装填することができ、フィン1318は、装置が挿入される管腔を支持し、装置100の位置を維持し、中心コアの長手方向軸102に沿った流体の流れを可能にするための足場として作用する。フィン状フレーム1300は、個別に成形し、切り出し、または3D印刷することができる。フィンは、ポリマー(半剛性またはエラストマー)、および/または金属、および/またはガラスまたは炭素繊維などの複合材料で作製することができる。コアは、撚り線および/またはガラス繊維で作製することができ、またはコアは、HDPE、シリコーン、TPE、またはPTFEなどの押出成形または射出成形ポリマーで作製することができる。
【0031】
小さな構成要素が中心コアに固定されることで、開放領域は、剛毛の使用の有無にかかわらず、引張強度および曲げ弾性率などの様々な物理的特性によって増強することができる。
図13に示すように中心コアを有する装置を作成し、次いで多数の個別要素を追加することによって、すべての個別要素を同じにするのではなく、異なる形状および材料特性を混合することが有利であり得ることに留意されたい。管腔内で装置を支持および不動化するためにより硬度のある部材が必要となり得るが、より柔軟でより柔軟な要素は、何らかの支持を提供することができ、流体チャネル内でしばしば発生する高い流れ圧力に応じて屈曲および変形することもできる。例示的な実施形態では、比較的剛性の星形ディスク1300(
図15A~
図15Cのような)を使用して管腔に支持を提供することができ、剛毛103(
図1のように)またはフィン状フレーム1300、1400などの比較的細い繊維を使用して、上昇した流れ繊維に応答して屈曲および変形することができる。例えば、2~10個の星形ディスクを使用することができ、残りの部材は、より柔軟なフィンまたは剛毛とすることができる。別の例では、3~8個、または3~5個の星形ディスクが存在することができ、残りの部材は、より可撓性の高いフィンまたは剛毛とすることができる。
【0032】
ここで
図14Aおよび
図14Bを参照すると、中心コア101上にフィン状フレーム1300を有する管腔安定化装置100が、示されている。
図14Aは、フィン状フレーム1300の例示的な実施形態を示す。フィン状フレームは、中央開口部1317を有する中心領域1316と、中心領域1316から半径方向外側に延びる複数のフィン1318とを有することができる。フィン1318の端部1319は、追加の幾何学的形状1319を有することができる。
図14Aは湾曲形状の幾何学的形状を示しているが、幾何学的形状は、内腔壁上のフィンの接触表面積を増加させる任意の形状とすることができる。フィン状フレームは、中心コア101上に装填することができ、フィン1318は、装置が挿入される管腔を支持し、装置100の位置を維持し、中心コアの長手方向軸102に沿った流体の流れを可能にするための足場として作用する。フィン状フレーム1300は、個別に成形し、切り出し、または3D印刷することができる。
【0033】
ここで
図15A~
図15Cを参照すると、中心コア101上に星型先端の多角形ディスク1300を有する管腔安定化装置100の概略図が、示されている。
図15Aは、ディスク1300の例示的な実施形態を示す。ディスクは、中央開口部1317を有する中心領域1316と、中心領域1316から半径方向外側に延びる複数の星形先端1518とを有することができる。ディスクは、
図15Bおよび
図15Cに示すように、中心コア101上に装填することができる。星形先端1518は、装置が挿入される管腔を支持し、装置の位置を維持するための足場として作用する。各ディスク上の星形先端間の空間は、中心コアの長手方向軸102の方向の流体の流れを可能にする。ディスク1300は、個別に成形し、切り出し、または3D印刷することができる。ディスクは、ディスクの片側から外側に延びるディスク延長部1519を中心領域内に有することができ、それによってディスクに追加のボリュームを提供する。
図15Bに示すように、ディスク延長部は、ディスク間のスペーサとして作用する。当業者であれば、適切な長さに切断された小さな押出成形チューブまたはワッシャをディスク間に配置して、ディスク間の空間を制御できることに留意されたい。
図15Bは、星型先端ディスクを有する装置100の概略側面図を示す。
図15Cは、
図15Bの装置の概略端面図を示す。
【0034】
ここで
図33A~
図33Eを参照すると、例示的な実施形態による、中心コア101上にディスク1300を有する管腔安定化装置100の概略図が、示されている。ディスク1300は、円形または楕円形とすることができ、ディスクを通る流体の流れを可能にするために楕円形の開窓3301を有することができる。
図33Aは、中心コア101上のディスク1300の配置の側面図を示し、
図33Bは、
図33Aの端面図を示す。
図33Cおよび
図33Dは、ディスクから切り出された開窓3301を有するディスクの概略図を示す。ディスク1300上の開窓3301の配置、形状、およびサイズは、
図33Cおよび
図33Dに示すように変化することができる。
図33Eは、切り欠き3302によって分離された曲線セグメント3303を有するディスク1300の別の例示的な実施形態を示す。ディスクはそれぞれ、中心部分1316(
図33C~
図33Dに示す)内に開口部1316を有することもできる。ディスクは、中心コアに装填されて、管腔を支持し、管腔安定化装置の位置を維持するための足場として作用する。ディスクは、個別に成形し、切り出し、または3D印刷することができる。ディスクはまた、中心コア上に配置されたときにディスク間の間隔を維持するためのディスク延長部1519を含むことができる。延長部1519は、コア上のディスク間の空間を変えるために様々なサイズのものであることができ、またはそれらは同じサイズとすることができる。ディスク上の延長部は、ディスクの中心部分1316内にあることができる。
【0035】
ここで
図16Aおよび
図16Bを参照すると、装置を固定し、管腔812を開いた状態に保持するために使用することができる追加のフレーム幾何学的形状が、示されている。本明細書に記載のフレームは、管腔を支持し、埋め込まれたときに装置の位置を維持するために使用することができる。
図16Aに示すようなものなどの複数のディスクが、
図13Bおよび
図14Bに示すものと同様の中心コア上に配置することができる。
図16Aのディスク1300の幾何学的形状は、中心部分1316から半径方向外側に延びるアームまたはフィン1318を有することができ、中心部分1316は、中心コア101上に位置決めするための開口部1317を有することができる。
図16Aのフィンの端部1319は、
図14Aおよび
図14Bに示すものと同様の、湾曲形状の追加の幾何学的形状を有する。
図16Aおよび
図16Bのディスクは、管腔内の蠕動波からの力に抵抗しながら、管腔を支持し、埋め込まれた後に装置の位置を維持するために撚り線剛毛と共に使用することができる。
【0036】
図16Bは、「プロペラ」
構成とする、中心領域1316から半径方向外側に延びる複数のアーム1618を有するディスク1600の別の例示的な幾何学的形状を示す。中心領域は、
図14Bに示すものなどの、中心コア101上にディスクを配置するための開口部1317を有する。
図16Bでは、各アーム1618は、凹状端面1620を有する。この形状では、各アーム1618は、内腔壁に接触する2つのアンカー点1619を有する。
【0037】
ここで
図17~
図22を参照すると、様々な実施形態による、中心コア上に配置されたディスクおよびディスクのアーム幾何学的形状が、示されている。アーム1318は、管腔を屈曲させて安定させることができる。
【0038】
図17は、装置を管腔の内部に固定する接触点を増加させるためにアーム1618のそれぞれにフレア状の、または分割された端部605を有する、可撓性アーム幾何学的形状を示す。アーム1318の湾曲部1701、1702は、アームの端部が内腔壁に接触することができるが、圧力が閾値圧力に達すると屈曲することができるように可撓性である。アーム1318は、アームの曲げおよび/または屈曲を可能にする曲げ弾性率を有して様々なサイズの管腔に合わせて調整し、管腔を安定化し、管腔壁を損傷することなく装置を固定するのに十分な力を加えることができる。
図17に示す各アームは、第1の曲率半径1701と第2の曲率半径1702とを有し、これら曲率半径に沿ってアームは屈曲する。
【0039】
図18は、中心コア上に配置することができる可撓性のアーム幾何学的形状の別の例示的な実施形態を示す。アーム1318は、アームの曲げおよび/または屈曲を可能にする曲げ弾性率を有して様々なサイズの管腔に合わせて調整し、管腔を安定化し、管腔壁を損傷することなく装置を固定するのに十分な力を加えることができる。
図18に示す各アームは、第1の曲率半径1701と、第2の曲率半径1702と、第3の曲率半径1801とを有する。
【0040】
図19~
図22を参照すると、中心コア上の可撓性アームの様々な実施形態の概略図が、示されている。
図19および
図20には、
図18の可撓性アームが示されている。
図19は、装置上の他のアームと同じ方向に屈曲する各アームを示す。
図20は、アームのいくつかが第1の方向に屈曲し、アームのいくつかが第2の方向に屈曲する実施形態を示す。
図20の中央のアームはそれぞれ、1つだけの曲率半径で屈曲される。アームの任意の組み合わせを中心コアに使用することができる。
図21は、アームの曲率半径が
図20の装置のアームの曲率半径と反対である別の例示的な実施形態を示す。
図21は、アーム2000がそれぞれ1つの曲率半径1701を有する例示的な実施形態の概略図を示す。装置の第1の半分のアームは、第1の方向に湾曲している。装置の第2の半分のアームは、第1の方向とは反対の第2の方向に湾曲することができる。
【0041】
図19~
図22では、アームは平面図で示されている。しかし、装置は平面図に限定されない。アームは、螺旋状パターン、または装置の一端から他端への流体の流れを可能にしながら、管腔を安定化するための支持も与える任意の他のパターンを作成するように回転することができる。さらに、アームのいずれも、本明細書に記載のように、分割された、フレア状の、または平坦な端部を有することができる。
【0042】
ここで
図23を参照すると、中心コア101上に傘状構造体2300を有する管腔安定化装置100が、示されている。傘状構造体は、管腔を開いた状態に保持し、その装置が移動しないように管腔内の装置の位置を維持するのを助けることができる幾何学的形状の1つの実施形態である。傘状構造体は、中心コア101上に構造体を配置するための中心開口部2317を有する中心領域2316と、中心領域から外側に延びる複数のアーム2318とを有する。アームはそれぞれ、第1の端部2319と第2の端部2320とを有し、各アームの第1の端部は中心領域にある。各アームの第2の端部は自由端である。装置が埋め込まれると、自由端は、装置を固定するために内腔壁に接触する。傘型アームは、コアから半径方向外側に、装置の長手方向軸に沿った方向に中心領域から離れるように延びる。
【0043】
ここで
図24および
図25を参照すると、中心コア101上に傘状構造体を有する複数のプロング2318を有する管腔安定化装置の実施形態。プロングは、
図23に示す傘型構造のアーム2318と同様であり、したがって、アームおよびプロングは、この説明全体を通して同義的に使用することができる。
図24では、各構造のプロング2318は、それらが同じように整列するように配置される。すなわち、端面図(図示せず)では、それらは重なり合い、端部構造のみが見える。
図25では、傘タイプ構造のそれぞれのプロング2318は、プロングが互いに整列しないように、他のものから回転される。
図25では、他のすべての構造2300は、そのプロングが整列している。しかし、他の実施形態では、管腔を安定させるためにプロング2300を任意の方法に回転させることができ、そのため流体は、装置の一端から他端に流れることができる。
図24および
図25の中心コアはまた、管腔内の装置の配置および/または取り外しを助けるために、端部にボール形状の把持特徴を有する。
【0044】
傘状構造体を有する管腔安定化装置は、送達カテーテルによって管腔に挿入することができる。装置は、アーム1318(またはプロング2318)が中心コアに対して折り畳まれた構成で送達カテーテル内に配置することができる。装置が埋め込まれる場所に送達カテーテルが配置されると、送達カテーテルを取り外すことができ、これによりアームを外側に屈曲させることができる。管腔内の流体の流れおよび蠕動波の方向とは反対の方向に装置2400を引っ張ると、アームの縁部と内腔壁との間の接触が増加して、装置の固定を助ける。
【0045】
ここで
図26Aおよび
図26Bを参照すると、中心ビーム2601および湾曲した支持部材2602を有する管腔安定化装置2600が、示されている。この実施形態は、Iビーム構造の変形例である。
図26Aは、第1および第2の支持部材2602を有する中心ビームを示す。中心ビームは、典型的なIビーム構造の「ウェブ」と同様であり、支持部材は、典型的なIビーム構造の「フランジ」と同様である。支持部材2602は、管腔壁の湾曲した内部に実質的に一致するように湾曲している。装置全体はねじられ、それによって中心ビーム2601および支持部材2602は、湾曲部材が管腔内を中心に回転するようにねじれ、湾曲する。中心ビーム2601の両側の湾曲部材間の容積部2604もまた、装置の長さに沿って、したがって管腔に沿って回転して、螺旋経路を形成する。流体は、装置が管腔内に配置されたときに、中心ビーム2601の両側の螺旋経路を通って流れることができる。装置2600は押出成形することができ、HDPE、PP、TPE、PTFE、またはシリコーンなどの生体適合性ポリマーで作製することができる。
図26Bは、中心ビーム2601および湾曲した支持部材2602を有するIビーム形状を有する装置2600の断面を示す。
【0046】
ここで
図26Cおよび
図26Dを参照すると、中心ビーム2601と、湾曲した支持部材2602と、中心コア2605とを有する管腔安定化装置2600の例示的な実施形態が、示されている。
図26Cおよび
図26Dの実施形態は、Iビーム構造の別の変形例を示す。
図26Cは、第1および第2の支持部材2602を有する中心ビーム2601を示す。中心ビームは、典型的なIビーム構造の「ウェブ」と同様であり、支持部材は、典型的なIビーム構造の「フランジ」と同様である。支持部材2602は、管腔壁の湾曲した内部に実質的に一致するように湾曲している。中心ビーム2601の中央に装置の長さに沿って延びる中心コア2605が存在することができる。装置全体はねじられ、それによって中心ビーム2601および支持部材2602は、湾曲部材が管腔内を中心に回転するようにねじれ、湾曲する。中心コアは、これもまたねじれることができるが、装置の中心または中心付近の位置を維持することができる。中心コアは、剛性を加えることができ、および/または支持部材よりも高い硬度を有する材料で作製することができる。中心ビーム2601の両側の湾曲部材間の容積部2604もまた、装置の長さに沿って、したがって管腔に沿って回転して、螺旋経路を形成する。流体は、装置が管腔内に配置されたときに、中心ビーム2601の両側の螺旋経路を通って流れることができる。装置2600は押出成形することができ、HDPE、PP、TPE、PTFE、またはシリコーンなどの生体適合性ポリマーで作製することができる。
図26Dは、中心ビーム2601と、湾曲した支持部材2602と、中心コア2605とを有するIビーム形状を有する装置2600の断面を示す。
図26Cおよび
図26Dでは、構造は、支持部材2601が中心コア2605から外側に延びる中心コア2605として説明することもでき、各支持部材は、その半径方向外側端部にフランジ2602を有することができる。管腔安定化装置2600を説明するこの方法では、ここでは中心ビーム2601は、中心コア2605からフランジ2602まで延びる部分のみを指す。支持部材2601は、例えば、
図16Aのフィン1318に類似することができ、フランジ2602は、
図16Aのフィンの幾何学的形状端部1319に類似することができる。以下に説明するように、
図26Eおよび
図26Fに関して、それぞれがフランジ2602を有する、中心コア2605からの複数の支持部材2601が存在することができる。
【0047】
ここで
図26Eおよび
図26Fを参照すると、
図26A~
図26Dのものと同様の特徴を組み込んだ管腔安定化装置の例示的な実施形態が、示されている。
図26Eは、中心コア2605と4つの支持部材2601とを有する管腔安定化装置の断面を示す。支持部材2601のそれぞれは、中心2605から半径方向外側に配置された端部にフランジ2602を有することができる。支持部材間の容積部2604は、流体および粒子が装置の一端から他端へ流れることを可能にする。装置は、
図26Aに記載のように回転させることができ、または直線状であることもできる。
図26Fは、中心コア2605と、3つの支持部材2601とを有する管腔安定化装置2600を示す。
支持部材2601のそれぞれは、中心から半径方向外側に配置された端部にフランジ2602を有することができる。フランジ2602は湾曲することができ、または本明細書に記載の任意の形状を有することもできる。装置は、
図26Aに記載のように回転させることができ、または直線状であることもできる。
図26C~
図26Fに示す実施形態のいずれにおいても、中心2605は、これを通って延びる中空管腔を有することができる(
図30Aを参照)。
【0048】
図26Cは、例示的な実施形態による、中心ビームと、ビームの両側の、共押出されねじられた支持部材とを備え、画定された中心コアを有する管腔安定化装置の斜視図である。
【0049】
ここで
図27を参照すると、管腔安定化装置2700の別の例示的な実施形態が、示されている。装置2700は、管腔壁に接触するための外面2703と、内面2702とを有する基板2701を有することができる。基板の内面は、基板内の剛毛入口点2704とは反対の方向に向かって延びる、上述のように束にグループ化された剛毛を有することができる。剛毛端部は、地のままであることができ、および/または平坦化および/またはフレア状であることができ、および/または任意の非外傷性形状の端部を有することができる。剛毛は、マイクロテクスチャまたはナノテクスチャの表面を有することができる。剛毛と基板との間の空間は、装置の一端から他端への流体の流れを可能にする。基板は、U字形または半円形とすることができ、ポリプロピレンまたはナイロンなどの材料の押出成形から作製することができる。流体は、基部の下および周囲、ならびに管腔を安定させてそれを開いた状態に保持することができる剛毛を通っておよび剛毛の間を流れることができる。
図28および
図29は、装置の一端から他端への管腔を通る流体の流れを示す。
図28は、内腔壁811を有する管腔の断面図を示す。管腔の内壁は完全に円形ではなく、管腔の長さに沿って変動および不均一な表面を有し得る。例えば、閉塞が、管腔の少なくとも一部の形状およびサイズを変え得る。装置は管腔内に嵌合し、基板2701の一部は管腔壁811に接触して支持しながら、装置の反対側では、剛毛束707内の剛毛103の端部105は管腔壁811に接触して支持する。装置のすべての表面を回って通過する流体の流れは、xの2801で示されている。
図29には、管腔および装置の側面図が、示されている。この図では、流体の流れの方向は、基板2701および剛毛103の両方を含む装置2700のすべての表面を通過して矢印2901で示されている。
【0050】
ここで
図30Aおよび
図30Bを参照すると、支持特徴を有する中空チューブと中心コアとで作製された管腔安定化装置3003が、示されている。
図30Aは、装置の支持要素および中空チューブ3001を示し、
図30Bは、中空チューブ3001の管腔3002を通って延びる中心コア101を有する装置3003を示す。支持特徴は剛毛103とすることができ、剛毛は束707にグループ化することができる。
図30Aおよび
図30Bでは、束は、中空チューブ3001の周りを回転することができる。中空チューブは射出成形することができる。剛毛の代わりに、中空チューブは、半径方向に外側に延びるフィン、または本明細書に記載の支持部材の組み合わせを有することができる。中空チューブ3001は、中心コア101の上に配置することができる。中心コア101は、管腔安定化装置を配置するときに使用するためのエンドピース920を有することができる。この例示的な実施形態では、チューブは、中心コア上で長手方向および/または回転方向に移動可能なままであることができ、またはコアに固定することができる。この実施形態では、支持要素は、コアに直接固定されるのではなく、コアに取り付けられたチューブに固定される。この実施形態における支持要素は、コアから独立して移動することができるが、チューブに固定されたままである。
【0051】
ここで
図31および
図32を参照すると、管腔安定化装置100および装置100用の送達システム3200の例示的な実施形態が、示されている。
図31では、装置は
図9に示すものと同様であるが、本明細書に記載の例示的な実施形態のいずれも、
図32に示す送達システムと共に使用することができる。装置100は、ギャップ708によって分離された剛毛ブラシ群707を有する。装置100は、中心コア101の各端部に非外傷性先端部920を有する。各非外傷性先端部920は、ループであることができる。ループは、管腔安定化装置が取り外される場合に、把持具または他のツールで把持することができる。ボール端部または他の丸みを帯びた非外傷性形状を使用することもできる。
【0052】
図32では、装置100は、送達システム3200の遠位部分の内側に配置されている。システムは、薄肉カテーテルとすることができるオーバーカテーテル3201を有することができる。オーバーカテーテルは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのポリマーで作製することができる。オーバーカテーテルは、管腔安定化装置100の非外傷性先端部920を収容するように成形することができる非外傷性先端部3202を有することができる。オーバーカテーテルは、内側カテーテル3203上にぴったりと嵌合する。内側カテーテル3203は、駆動ワイヤ3204およびプッシャチューブ3205の管腔を有することができる。内側カテーテルは、ガイドワイヤ(図示せず)用の第2の管腔(図示せず)を有することができる。任意選択により、システムは、当該技術分野で知られているガイドワイヤを組み込むための任意の特徴を有することができる。組み立てられるとき、管腔安定化装置100は、オーバーカテーテル3201の内側に配置され、剛毛はオーバーカテーテル内で圧縮されて装置のプロファイルを減少させ、それによって送達目的のためにカテーテル内に嵌合する。装置100および送達システムの遠位端が管腔内に配置されると、オーバーカテーテルは近位方向に引き戻され、および/または駆動ワイヤおよびプッシャチューブは遠位方向に押される。装置がオーバーカテーテルから遠位方向に移動すると、剛毛は、圧縮位置から、半径方向外側に延びて内腔壁と相互作用する位置まで拡張する。送達システムの他の例示的な実施形態は、バルーンまたは他の拡張機構を含むことができる。システム3200は、当技術分野で知られている他の市販の送達システムと共に使用することができる。
【0053】
したがって、様々な実施形態は、本明細書に記載の特定の実施形態によって範囲が限定されるべきではない。さらに、実施形態のいくつかは、特定の目的のための特定の環境における特定の実装形態の文脈で本明細書に記載されているが、当業者は、その有用性がそれに限定されず、様々な実施形態が任意の数の目的のために任意の数の環境において有益に実施され得ることを認識すべきである。したがって、以下に記載する特許請求の範囲は、本明細書に開示する実施形態の全範囲および精神を考慮して解釈されるべきである。前述の説明は多くの詳細および特異性を含むが、これらは説明の目的のためだけに含まれており、様々な実施形態の限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。本明細書の趣旨および範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に対する多くの改変形態を加えることができる。
【国際調査報告】