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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-08
(54)【発明の名称】オープン式航空機又は車両用サイト
(51)【国際特許分類】
   F41G 1/16 20060101AFI20220801BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220801BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20220801BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20220801BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220801BHJP
【FI】
F41G1/16
F21S2/00 600
F16C11/04 B
F16C11/04 F
G03B15/00 V
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570228
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(85)【翻訳文提出日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2019130413
(87)【国際公開番号】W WO2020244218
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】201920835295.2
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520421994
【氏名又は名称】西安華科光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUANIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 建▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】程 学文
【テーマコード(参考)】
3J105
【Fターム(参考)】
3J105AA04
3J105AA14
3J105AB02
3J105AB03
3J105AB13
3J105AC10
3J105BB43
3J105BC23
3J105DA23
(57)【要約】
本発明は、軸受部材と、前記軸受部材に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材とを含むオープン式航空機又は車両用サイトに関する。レッドドットモジュール用軸受部材は、ピッチ角調整機構によって前記軸受部材の上面に取り付けられる。レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含む。LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源とを含み、前記周辺光源は、非連続的な線光源である。前記オープン式航空機又は車両用サイトは、射表を正確且つ便利に調整することによって弾道の調整を実現させることができ、操作が簡単であり、迅速な射撃に影響を与えないともに、消費電力が低い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オープン式航空機又は車両用サイトであって、
軸受部材(1)と、前記軸受部材(1)に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材(2)と、を含み、
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)は、ピッチ角調整機構によって前記軸受部材(1)の上面に取り付けられ、
レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含み、
前記LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源とを含み、
前記周辺光源は、非連続的な線光源である
ことを特徴とするオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項2】
前記ピッチ角調整機構は、
フロント支持ユニット(3)と、ピボット部材と、リア角度調整ユニット(5)と、を含み、
前記フロント支持ユニット(3)は、少なくとも、前記リア角度調整ユニット(5)と協力して前記ピボット部材を回転支点として、前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の角度に対する調整を実現するための復帰バネ(25)を含み、
前記ピボット部材は、前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の軸穴(4)に横方向から挿入される回転軸であり、前記回転軸の両端は、それぞれ前記軸受部材(1)の左右側壁を貫通し、
前記リア角度調整ユニット(5)は、少なくとも角度調整カム(6)と、調整操作ロッド(7)と、を含み、
前記角度調整カム(6)は、前記軸受部材(1)の上面の末端に位置するカム取付チャンバー(8)に取り付けられ、
前記調整操作ロッド(7)のカム取付端(9)は、前記カム取付チャンバー(8)の縦方向の側壁の外側から内側に向いて前記カム取付チャンバー(8)に挿入された後、前記角度調整カム(6)の取付軸穴(10)内に挿入され、
位置決めピン(11)は、前記角度調整カム(6)の円周壁に設置されたカム位置規制ホール(12)に挿入された後、前記カム取付端(8)の円周壁に設置された位置規制ホール(13)内まで延びて挿入されることによって、角度調整カム(6)の固定を実現する
ことを特徴とする請求項1に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項3】
前記カム取付チャンバー(8)の外側に位置する前記調整操作ロッド(7)の一端は、操作端(14)であり、
前記操作端(14)の端部は、少なくとも一対の対向面(15)を有し、
前記操作端(14)の円周方向の側壁において、前記対向面(15)の最内端には、一対のショルダーが設置され、
前記操作端(14)の端部に合わせる内穴を有する位置決めリング(16)は、前記操作端(14)の端部に外嵌され、前記位置決めリング(16)の内側が前記ショルダーに当接され、
ハンドホイール止めリング(17)を前記位置決めリング(16)の外側の端部にネジ接続させることによって、前記位置決めリング(16)に対する固定及び位置規制を実現し、
前記操作端(14)の端部、位置決めリング(16)及びハンドホイール止めリング(17)には、中空管状の調整ハンドホイール(18)が外嵌され、
前記中空管状の調整ハンドホイール(18)の空洞の内周面は、前記対向面(15)に係合するように、前記位置決めリング(16)と同一の断面を有し、
前記中空管状の調整ハンドホイール(18)の内側端部の端面には、円周方向に配列される複数の位置決め柱(19)が設置され、前記位置決め柱(19)は、前記カム取付チャンバー(8)の外壁に円周方向に沿って配列するように設置される複数の位置決め柱位置規制ホール(29)に合わせることによって、中空管状の調整ハンドホイール(18)の円周方向の位置の規制を実現するためのものであり、
前記中空管状の調整ハンドホイール(18)の空洞の内周面は、円筒形をなし、
ハンドホイール用コイルバネ(20)が前記円筒形の空洞に配置されるとともに、前記操作端(14)の端部に外嵌され、
ハンドホイール位置規制ブッシング(21)の中空円柱部が前記ハンドホイール用コイルバネ(20)の内側に挿入され、前記ハンドホイール位置規制ブッシング(21)の円環フランジが前記ハンドホイール用コイルバネ(20)の端部に当接し、
前記円環フランジの直径は、前記中空管状調整ハンドホイール(18)の空洞の内周面の直径よりも大きく、
ハンドホイール用接続ネジ(22)が前記中空円柱部を通過した後、前記操作端(14)の端部の端面に設置されたネジ穴にネジ接続される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項4】
前記角度調整カム(6)とカム取付端(9)との間には、前記角度調整カム(6)の回転角度の範囲を制限するように、前記角度調整カム(6)の軸方向に延びる位置規制ピン(24)が設置される
ことを特徴とする請求項3に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項5】
前記リア角度調整ユニットは、位置規制アセンブリ(30)をさらに含み、
前記位置規制アセンブリ(30)は、ネジ付き管区間と、前記ネジ付き管区間の端部の外側壁に設置される外延円弧状部と、を含み、
前記位置決め柱位置規制ホール(29)は、前記外延円弧状部に設置される
ことを特徴とする請求項3に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項6】
前記位置規制アセンブリ(30)の外側リングには、
前記位置決めリング(16)の回転角度に対する制限を実現するように、前記位置決めリング(16)の底面における円周方向位置規制溝(54)内に挿入するための位置規制円柱ピン(53)が設置される
ことを特徴とする請求項5に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項7】
前記フロント支持ユニット(3)は、
前記軸受部材(1)の上面の前端に設置される取付ホール(26)と、
前記取付ホール(26)に着脱可能に接続されるフロントカバー板(27)と、をさらに含み、
前記復帰バネ(25)は、2つが設置され、
前記2つの復帰バネ(25)の下端は、それぞれ前記フロントカバー板(27)の上面に設置され且つ前記軸受部材(1)の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部(28)に並列に挿入される
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項8】
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の底面には、
それぞれフロント支持ユニット(3)と、電池ストア(52)と、カム取付チャンバー(8)とに合わせるフロント支持ユニット取付用ブラインドホール(31)と、電池ストア合せ用円弧状面(32)と、カム円弧状チャンバー(33)とが前方から後方に向かって順に設置され、
前記フロント支持ユニット(3)は、
前記軸受部材(1)の上面の前端に設置される取付ホール(26)と、
前記取付ホール(26)に着脱可能に接続されるフロントカバー板(27)と、をさらに含み、
前記復帰バネ(25)は、2つが設置され、
前記2つの復帰バネ(25)の下端は、前記フロントカバー板(27)の上面に設置され且つ前記軸受部材(1)の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部(28)に並列に挿入され、
防塵カバー(34)は、上端が前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホール(31)にネジ接続され、下端がフロント固定リング(35)に接続され、
前記フロント固定リング(35)は、前記フロントカバー板(27)に着脱可能に接続され、
前記復帰バネ(25)及び前記ガイド位置規制円筒部(28)は、いずれも前記防塵カバー(34)内に挿入され、
前記復帰バネ(25)は、前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホール(31)の上壁に当接される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項9】
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の末端には、レッドドットモジュール(37)が取り付けられ、
レンズ(39)がレンズ取付フレーム(38)により前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の前端に取り付けられ、
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の上面には、太陽光発電パネルアセンブリー(40)が設置され、
前記太陽光発電パネルアセンブリー(40)の前後部分において、前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の上面には、環境迷光の悪影響を解消するための複数本の横方向フィレット(41)が刻まれており、
前記軸受部材(1)の上面の末端には、前記カム取付チャンバー(8)の後側に配置されるレッドドットモジュール取付チャンバー(42)が設置される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項10】
前記カム取付端(9)の末端は、前記カム取付チャンバー(8)の対応側の位置規制溝(44)に係合されるためのネッキング部(43)であり、
前記ネッキング部(43)は、両側にホールを有する円弧状位置決めスリーブ(45)をネジで接続することにより位置規制溝(44)に固定され、
前記軸受部材(1)の末端の一側には、拡大鏡(46)が設置される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープン式航空機又は車両用サイト(sight)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用又は航空機用サイトは、大きい体積及び広い照準角が要求されるとともに、異なる射撃距離及びそれに相応する弾道に対して対応する要求があり、レッドドット(Red Dot)の照準点に対する出射角度を調整する必要がある。従来の大型のオープン式サイトは、レッドドットモジュール用軸受部材がブラケットの上に露出されるので、必要な保護がない場合、衝突されると、その構造が多少損傷を受けるので、照準精度に影響を与えてしまう。また、従来のサイトは、光源部分における面光源の前に絞りを追加する方式を採用することにより投影分化されたアイコンを得ることができるが、この方式は、多くの電力が消費される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、大型のオープン式サイトに存在する上記のような問題を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、軸受部材と、前記軸受部材に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材とを含むオープン式航空機又は車両用サイトを提供する。
前記レッドドットモジュール用軸受部材は、ピッチ(pitch)角調整機構によって前記軸受部材の上面に取り付けられ、レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含む。
前記LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源とを含み、前記周辺光源は、非連続的な線光源である。
【0005】
前記ピッチ角調整機構は、フロント支持ユニットと、ピボット部材と、リア角度調整ユニットとを含む。
前記フロント支持ユニットは、少なくとも、前記リア角度調整ユニットと協力して前記ピボット部材を回転支点として、前記レッドドットモジュール用軸受部材の角度に対する調整を実現するための復帰バネを含む。
前記ピボット部材は、レッドドットモジュール用軸受部材における軸穴に横方向から挿入される回転軸であり、前記回転軸の両端は、それぞれ前記軸受部材の左右側壁を貫通する。
前記リア角度調整ユニットは、少なくとも角度調整カム及び調整操作ロッドを含む。
前記角度調整カムは、前記軸受部材の上面の末端に位置するカム取付チャンバー内に取り付けられる。
前記調整操作ロッドのカム取付端は、前記カム取付チャンバーの縦方向の側壁の外側から内側に向いて前記カム取付チャンバー内に挿入された後、前記角度調整カムの取付軸穴内に挿入される。位置決めピンは、前記角度調整カムの円周壁に開設されたカム位置規制ホールに挿入された後、前記カム取付端の円周壁に開設された位置規制ホール内まで延びて挿入することによって、前記角度調整カムに対する固定を実現する。
【0006】
前記カム取付チャンバーの外側に位置する前記調整操作ロッドの一端は、操作端であり、前記操作端の端部は、少なくとも一対の対向面を有し、且つ、前記操作端の円周方向の側壁において、前記対向面の最内端には、一対のショルダー(shoulder)が設置される。
前記操作端の端部に合わせる内穴を有する位置決めリングは、前記操作端の端部に外嵌され、前記位置決めリングの内側は、前記ショルダーに当接される。
ハンドホイール(hand wheel)止めリングを前記位置決めリングの外側の端部にネジ接続させることによって、前記位置決めリングに対する固定及び位置規制を実現する。
中空管状の調整ハンドホイールは、前記操作端の端部、前記位置決めリング及び前記ハンドホイール止めリングに外嵌され、また、前記中空管状の調整ハンドホイールの空洞の内周面は、前記対向面に係合するように、前記位置決めリングと同一の断面を有する。
前記中空管状の調整ハンドホイールの内端部の端面には、円周方向に配列される複数の位置決め柱が設置され、前記位置決め柱は、前記カム取付チャンバーの外壁に円周方向に沿って配列するように設置される複数の位置決め柱位置規制ホールに合わせることによって、前記中空管状の調整ハンドホイールの円周方向に対する位置規制を実現するためのものである。
前記中空管状の調整ハンドホイールの空洞の内周面は、円筒形をなし、ハンドホイール用コイルバネが前記円筒形の空洞に配置されるとともに、前記操作端の端部に外嵌される。
ハンドホイール位置規制ブッシングの中空円柱部が前記ハンドホイール用コイルバネの内側に挿入され、且つ、前記ハンドホイール位置規制ブッシングの円環フランジが前記ハンドホイール用コイルバネの端部面に当接し、且つ、前記円環フランジの直径は、前記中空管状の調整ハンドホイールの空洞の内周面の直径よりも大きい。
ハンドホイール用接続ネジが前記中空円柱部を通過した後、前記操作端の端部の端面に形成されたネジ穴にネジ接続される。
【0007】
角度調整カムとカム取付端との間には、角度調整カムの回転角度の範囲を制限するように、角度調整カムの軸方向に延びる位置規制ピンが設置される。
【0008】
前記リア角度調整ユニットは、位置規制アセンブリをさらに含み、前記位置規制アセンブリは、ネジ付き管区間及び前記ネジ付き管区間の端部の外側壁に設置される外延円弧状部から構成され、前記位置決め柱位置規制ホールは、前記外延円弧状部に設置される。
【0009】
前記位置規制アセンブリの外側リングには、前記位置決めリングの回転角度が制限されるように、前記位置決めリングの底面における円周方向位置規制溝に挿入するための位置規制円柱ピンが設置される。
【0010】
フロント支持ユニットは、前記軸受部材の上面の前端に設置される取付ホールと、前記取付ホールに着脱可能に接続されるフロントカバー板と、をさらに含む。
前記復帰バネは、2つが設置され、前記2つの復帰バネの下端は、前記フロントカバー板の上面に設置され且つ前記軸受部材の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部に並列に挿入される。
【0011】
レッドドットモジュール用軸受部材の底面には、それぞれフロント支持ユニットと、電池ストアと、カム取付チャンバーとに合わせるフロント支持ユニット取付用ブラインドホールと、電池ストア合せ用円弧状面と、カム円弧状チャンバーとが前方から後方に向かって順に設置される。
前記フロント支持ユニットは、前記軸受部材の上面の前端に開設される取付ホールと、前記取付ホールに着脱可能に接続されるフロントカバー板と、をさらに含む。
前記復帰バネは、2つが設置され、前記2つの復帰バネの下端は、前記フロントカバー板の上面に設置され且つ前記軸受部材の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部に並列に挿入される。
防塵カバーは、その上端が前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホールにネジ接続され、その下端がフロント固定リングに接続され、前記フロント固定リングは、前記フロントカバー板に着脱可能に接続される。
前記復帰バネ及びガイド位置規制円筒部は、いずれも前記防塵カバーに挿入され、且つ、前記復帰バネは、前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホールの上壁に当接される。
【0012】
前記レッドドットモジュール用軸受部材の末端には、レッドドットモジュールが取り付けられ、レンズがレンズ取付フレームを介して前記レッドドットモジュール用軸受部材の前端に取り付けられる。
前記レッドドットモジュール用軸受部材の上面には、太陽光発電パネルアセンブリーが設置され、且つ、前記太陽光発電パネルアセンブリーの前後部分において、前記レッドドットモジュール用軸受部材の上面には、環境迷光の悪影響を解消するための複数本の横方向フィレット(fillet)が刻まれている。
前記軸受部材の上面の末端には、前記カム取付チャンバーの後側に配置されるレッドドットモジュール取付チャンバーが設置される。
【0013】
前記カム取付端の末端は、ネッキング部であり、前記ネッキング部は、前記カム取付チャンバーにおける対応側の位置規制溝に係合されるためのものであり、且つ、両側にホールを有する円弧状位置決めスリーブをネジで接続することによって、位置規制溝に固定される。前記軸受部材の末端の一側には、拡大鏡が設置される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の利点は、射表を正確且つ便利に調整することによって弾道の調整を実現させることができ、操作が簡単であり、迅速な射撃に影響を与えないことである。
【0015】
以下、図面及び実施例を併せて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】オープン式航空機又は車両用サイトの上面図である。
図2】オープン式航空機又は車両用サイトの背面図である。
図3】オープン式航空機又は車両用サイトを斜めに後方から見た鳥瞰図である。
図4】オープン式航空機又は車両用サイトの軸方向の断面図である。
図5】軸受部材の軸方向の断面図である。
図6】リア角度調整ユニットの分解模式図である。
図7】リア角度調整ユニットの全体図である。
図8】オープン式航空機又は車両用サイトの位置規制ホールの設置を示す側面模式図である。
図9】軸受部材の一部の構造の分解模式図である。
図10】レッドドットモジュール用軸受部材の軸方向の断面図である。
図11】レッドドットモジュール用軸受部材の構造の分解図である。
図12】上部ブロックの構成図である。
図13】リア角度調整ユニットが鉛直に配置された時の分解図である。
図14】位置決めリングと位置規制円柱ピンとの嵌合を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本実施例は、レッドドットサイトの出射角度又は方向をより容易、正確に調整するために、図1図3に示すオープン式航空機又は車両用サイトを提供する。前記オープン式航空機又は車両用サイトは、軸受部材1(又は、取付本体ともいう。)と、前記軸受部材1に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材2とを含む。レッドドットモジュール用軸受部材2がピッチ角調整機構によって軸受部材1の上面に取り付けられるので、レッドドットモジュール用軸受部材2の角度を調整することにより、レッドドットサイトの出射方向に対する調整を実現し、射表の調整、即ち弾道の調整を実現させることができる。レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含む。LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源と、を含む。また、前記周辺光源は、非連続的な線光源である。これにより、具体的な分化パターンを投影し、従来技術における、面光源の前に絞りを追加する方式を採用して投影分化されたアイコンを得ることによる構造が複雑であり且つ消費電力が高いという欠陥を克服することができる。
【0018】
図1又は図2から明確に分かるように、軸受部材1の後端の一方側、即ち、図1における右端の上側又は図2における後端の右側には、照準を補助するための拡大鏡46が設置される。軸受部材1の前端、即ち図1に示す左端には、支持フレーム48が設置される。前記支持フレーム48の左右の外側壁には、サイト又は他の補助具を取り付けるためのピカティニー・レール47がそれぞれ取り付けられることにより、機能の拡張を実現する。
【0019】
本実施例では、主にピッチ角調整機構を詳細に説明する。具体的に、図4図11を参照すると、前記ピッチ角調整機構は、フロント支持ユニット3と、ピボット部材と、リア角度調整ユニット5とを含み、これにより、ピボット部材を支点とするロッド効果を奏する。ここで、フロント支持ユニット3は、少なくとも復帰バネ25を含み、これにより、リア角度調整ユニット5と協力してピボット部材(ピボット部材は、レッドドットモジュール用軸受部材2における軸穴4に横方向に挿入される回転軸であり。前記回転軸の両端は、それぞれ軸受部材1の左右の側壁を貫通する。即ち、回転軸が軸受部材1及びレッドドットモジュール用軸受部材2を横切ることができ、軸受部材1の左右側壁にボールスリーブを取り付けることにより配置されてもよい。前記回転軸は、主に軸受部材1の側壁及び対応するレッドドットモジュール用軸受部材2の側壁を接続するために使用されるとともに、軸受としての効果を奏する。これにより、前記左右側壁のボールスリーブを支点として、ピッチ角の調整を実現させることを確保することができる。)を回転支点としてレッドドットモジュール用軸受部材2の角度、即ちピッチ角に対する調整を実現し、レッドドットモジュール用軸受部材2の末端に取り付けられるレッドドットモジュール37からの出射光の角度に対する調整を実現させることによって、射撃を補助するための弾道の調整を実現させる。図11に示すように、レンズ39は、レンズ取付フレーム38によって前記レッドドットモジュール用軸受部材2の前端に取り付けられ、前記レッドドットモジュール37に合わせて使用される。
【0020】
電池の電気エネルギーを節約するために、本実施例に係るレッドドットモジュール用軸受部材2の上面には、太陽光発電パネルアセンブリー40が設置されている。そして、前記太陽光発電パネルアセンブリー40の前後部分において、前記レッドドットモジュール用軸受部材2の上面には、環境迷光の悪影響を解消するための複数本の横方向フィレット41が刻まれている。図9から分かるように、軸受部材1の上面の末端には、カム取付チャンバー8の後方側に位置するレッドドットモジュール取付チャンバー42が設置される。
【0021】
図4及び図5から分かるように、本実施例に係るピボット部材4は、軸受部材1に設置される円弧状ボスから構成されて、図10に示すレッドドットモジュール用軸受部材2の底面に設置されたピボット合せ用円弧状面32に合わせて使用される。
【0022】
リア角度調整ユニット5は、図6に示すように、少なくとも角度調整カム6と、調整操作ロッド7とを含む。角度調整カム6は、軸受部材1の上面の末端側に位置するカム取付チャンバー8に取り付けられる。調整操作ロッド7のカム取付端9は、カム取付チャンバー8の縦方向の側壁の外側から内側に向いて前記カム取付チャンバー8内に挿入された後、角度調整カム6の取付軸穴10に挿入される。位置決めピン11は、角度調整カム6の円周壁に設置されたカム位置規制ホール12に挿入され後、カム取付端8の円周壁に設置される位置規制ホール13内まで延びて挿入することによって、角度調整カム6に対する固定を実現する。
【0023】
図9から明確に分かるように、カム取付チャンバー8の外側に位置する調整操作ロッド7の一端は、操作端14(図6に示す。)である。前記操作端14の端部は、少なくとも一対の対向面15を備える。また、前記操作端14の円周方向の側壁における対向面15の最内端には、一対のショルダー50が設置される。操作端14の端部に結合する内穴を有する位置決めリング16は、操作端14の端部に外嵌され、且つ、位置決めリング16の内側(内周面)がショルダー50に当接される。ハンドホイール止めリング17は、位置決めリング16の外側の端部にネジ接続されることによって、位置決めリング16の固定及び位置規制を実現する。中空管状の調整ハンドホイール18は、操作端14の端部、位置決めリング16及びハンドホイール止めリング17に外嵌され、そして、中空管状の調整ハンドホイール18の空洞の内周面は、対向面15に係合されるように、位置決めリング16の内周面と同一の断面を有する。中空管状の調整ハンドホイール18の内側端部の端面には、円周方向に配列される複数の位置決め柱19が設置される(具体的に、図13に示す中空管状の調整ハンドホイール18の底面を貫通する、一般的にネジ穴である位置決め柱取付ホール55にネジ接続される。)。前記位置決め柱19は、カム取付チャンバー8の外壁に円周方向に沿って配列するように設置された複数の位置決め柱位置規制ホール29に合わせることによって、中空管状の調整ハンドホイール18に対する円周方向の位置の規制を実現するためのものである。中空管状の調整ハンドホイール18の空洞の内周面は、円筒形をなし、ハンドホイール用コイルバネ20が前記円筒形の空洞に配置されるとともに、操作部14の端部に外嵌される。前記ハンドホイール位置規制ブッシング21の中空円柱部がハンドホイール用コイルバネ20の内部に挿入され、前記ハンドホイール位置規制ブッシング21の円環フランジがハンドホイール用コイルバネ20の外径に当接される。また、前記円環フランジの直径は、中空管状の調整ハンドホイール18の空洞の内周面の直径よりも大きい。ハンドホイール用接続ネジ22は、前記中空円柱部を通過した後、操作部14の端部の端面に設置されたネジ穴にネジ接続される。中空管状の調整ハンドホイール18の外端端面には、保護機能を有するハンドホイール用遮蔽カバー23がネジ接続される。
【0024】
上記の部品の組み合わせによって、中空管状の調整ハンドホイール18を回転させることによって角度調整カム6の回転を実現することができる。
【0025】
本実施例において、角度調整カム6が確実に回転されることを確保するために、角度調整カム6とカム取付端9との間には、角度調整カム6の軸方向に延びる位置規制ピン24が設置される。これにより、角度調整カム6の回転角度の範囲を制限することができる。即ち、角度調整カム6が前記位置規制ピン24の回転角度を超えて回転し続けることを防止することができる。
【0026】
同時に、中空管状の調整ハンドホイール18に不用意に触れて回転されることを回避するために、本実施例は、前述した実施形態に基づいて、図7及び図8に示す位置規制アセンブリ30をさらに含む。前記位置規制アセンブリ30は、ネジ付き管区間と、前記ネジ付き管区間の端部の外側壁に設置される外延円弧状部とから構成される。上記の実施例における位置決め柱位置規制ホール29は、前記外延円弧状部に設置される。このようにして、中空管状の調整ハンドホイール18は、ハンドホイール用コイルバネ20の押圧によって、位置決め柱19が常に位置決め柱位置規制ホール29に挿入されることを維持することができる。したがって、中空管状の調整ハンドホイール18が外力を受けて回転されることを防止することができる。外力を利用して中空管状の調整ハンドホイール18を軸方向に沿って外側に向いて引き抜くことで、位置決め柱19を位置決め柱位置規制ホール29から引き出した場合にのみ、中空管状の調整ハンドホイール18の回転を実現することができる。これにより、角度調整カム6の回転を実現することができる。角度調整カム6の最高点がレッドドットモジュール用軸受部材2の後端の底面に当接すると、レッドドットモジュール用軸受部材2の後端が押し上げられることによって、レッドドットモジュール用軸受部材2をピボット部材4の回りに回転させることで、レッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角に対する調整を実現することができる。これにより、レッドドットモジュールの出射角度に対する調整を実現することができるので、射撃の弾道を変更させることができる。それに対応して、中空管状の調整ハンドホイール18の外面には、正確な操作を容易に行うための射表(ダイヤル(dial))が刻まれている。
【0027】
中空管調整ハンドホイール18の回転角度が360度を超えないようにするために、本実施例は、位置規制アセンブリ30の外側リングに図8及び図13に示す位置規制円柱ピン53を設置されている。前記位置規制円柱ピン53は、図14に示す位置決めリング16の底面に設置された円周方向位置規制溝54内に挿入されるためのものである。これにより、位置決めリング16の回転角度に対する制限を実現することで、中空管状の調整ハンドホイール18の回転角度の範囲を効果的に制限することができる。
【0028】
図9から分かるように、カム取付端9の末端は、ネッキング部43(具体的に、中空管状の調整ハンドホイール18から離れた一端)である。前記ネッキング部43は、カム取付チャンバー8の対応する一側に位置する位置規制溝44内に挿入するためのものである。そして、前記ネッキング部43は、両側にホールを有する円弧状の位置決めスリーブ45をネジで接続することによって、位置規制溝44に固定されるので、カム取付端9をより安定的に固定し、操作のバランス及び安定性を確保することができる。
【0029】
図10から分かるように、レッドドットモジュール用軸受部材2の底面には、それぞれフロント支持ユニット3と、電池ストア52と、カム取付チャンバー8とに対応して合わせるフロント支持ユニット取付用ブラインドホール31と、電池ストア合せ用円弧状面32と、カム円弧状チャンバー33とが前方から後方に向かって順に設置されている。これにより、レッドドットモジュール用軸受部材2と軸受部材1との合わせ及び取付を実現することができる。
【0030】
ここで、図9から分かるように、フロント支持ユニット3は、前記軸受部材1の上面の前端に設置される取付ホール26と、前記取付ホール26に着脱可能に接続されるフロントカバー板27とをさらに含む。前記復帰バネ25は、2つが設置されている。前記2つの復帰バネ25の下端は、2つのガイド位置規制円筒部28に並列に挿入される。前記2つのガイド位置規制円筒部28は、フロントカバー板27の上面に設置されるとともに、軸受部材1の上面よりも高く形成されている。
【0031】
フロント支持ユニット3に合わせる防塵カバー34は、図11に示すように、その上端がフロント支持ユニット取付用ブラインドホール31にネジ接続され、その下端がフロント固定リング35に接続される。前記フロント固定リング35は、フロントカバー板27に着脱可能に接続され、具体的に、ネジで接続される。
【0032】
復帰バネ25及びガイド位置規制円筒部28は、いずれも防塵カバー34に挿入される。また、復帰バネ25は、フロント支持ユニット取付用ブラインドホール31の上壁に当接される。これにより、角度調整カム6によってレッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角を調整することができる。即ち、角度調整カム6の最高点が上昇する場合、レッドドットモジュール用軸受部材2の後端が押し上げられる一方、角度調整カム6の最高点が降下する場合、レッドドットモジュール用軸受部材2の前端が復帰バネ25によって持ち上げられる。ことにより、レッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角に対する調整を実現することができる。
【0033】
図10から分かるように、カム円弧状チャンバー33の後側には、図12に示す上部ブロック36が設置される。前記上部ブロック36は、角度調整カム6が回転する時、角度調整カム6の円周面に当接するためのものであり、前記角度調整カム6の円周面がカムよりも低いので、カムの回転をより良好に安定させるとともに、揺れによる摩擦を低減し、使用寿命を延ばすことができる。
【0034】
図12から明確に分かるように、上部ブロック36は、主にその前端に位置する円弧状端部を含む。そして、前記円弧状端部の前方の側面及び底面は、互いに垂直な平面であり、即ち、鉛直面及び水平面である。前記円弧状端部の円弧状面は、鉛直面と水平面とを接続し、前記上部ブロック36の水平部は、円弧状端部の後端に配置される。前記上部ブロック36の水平部は、主に前記上部ブロック36をカム円弧状チャンバー33の後側にネジで固定するためのものである。
【0035】
図7及び図9から分かるように、本実施例は、シフト(shift)の調整を容易に行うために、ショルダー50の左側に位置する操作端14の端部の外壁には、位置規制ホール29に対応する複数の円周方向のシフト溝49が形成されることにより、中空管状の調整ハンドホイール18の操作の安定性を向上することができる。
【0036】
ピッチ角を調整する過程において、レッドドットモジュール用軸受部材2の安定性を確保するために、本実施例は、図2及び図3に示す対称に取り付けられる2つのスプリングピン51を軸受部材1の側壁に挿入させた後、レッドドットモジュール用軸受部材2の左右の外壁に当接させることにより、レッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角を調整する過程における安定性を確保することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 軸受部材;
2 レッドドットモジュール用軸受部材;
3 フロント支持ユニット;
4 ピボット部材;
5 リア角度調整ユニット;
6 角度調整カム;
7 調整操作ロッド;
8 カム取付チャンバー;
9 カム取付端;
10 取付軸穴;
11 位置決めピン;
12 カム位置規制ホール;
13 位置規制ホール;
14 操作端;
15 対向面;
16 位置決めリング;
17 ハンドホイール止めリング;
18 中空管状の調整ハンドホイール;
19 位置決め柱;
20 ハンドホイール用コイルバネ;
21 ハンドホイール位置規制ブッシング;
22 ハンドホイール用接続ネジ;
23 ハンドホイール用遮蔽カバー;
24 位置規制ピン;
25 復帰バネ;
26 取付ホール;
27 フロントカバー板;
28 ガイド位置規制円筒部;
29 位置決め柱位置規制ホール;
30 位置規制アセンブリ;
31 取付用ブラインドホール;
32 ピボット合せ用円弧状面;
33 カム円弧状チャンバー;
34 防塵カバー;
35 フロント固定リング;
36 上部ブロック;
37 レッドドットモジュール;
38 レンズ取付フレーム;
39 レンズ;
40 太陽光発電パネルアセンブリー;
41 横方向フィレット;
42 レッドドットモジュール取付チャンバー;
43 ネッキング部;
44 位置規制溝;
45 円弧状位置決めスリーブ;
46 拡大鏡;
47 ピカティニー・レール;
48 支持フレーム;
49 シフト溝;
50 ショルダー;
51 スプリングピン;
52 電池ストア;
53 位置規制円柱ピン;
54 円周方向位置規制溝;
55 位置決め柱取付ホール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2021-11-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オープン式航空機又は車両用サイトであって、
軸受部材(1)と、前記軸受部材(1)に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材(2)と、を含み、
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)は、ピッチ角調整機構(3’)によって前記軸受部材(1)の上面に取り付けられ、
レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含み、
前記LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源とを含み、
前記周辺光源は、非連続的な線光源である
ことを特徴とするオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項2】
前記ピッチ角調整機構(3’)は、
フロント支持ユニット(3)と、ピボット部材(4)と、リア角度調整ユニット(5)と、を含み、
前記フロント支持ユニット(3)は、少なくとも、前記リア角度調整ユニット(5)と協力して前記ピボット部材(4)を回転支点として、前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の角度に対する調整を実現するための復帰バネ(25)を含み、
前記ピボット部材(4)は、前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の軸穴(4)に横方向から挿入される回転軸であり、前記回転軸の両端は、それぞれ前記軸受部材(1)の左右側壁を貫通し、
前記リア角度調整ユニット(5)は、少なくとも角度調整カム(6)と、調整操作ロッド(7)と、を含み、
前記角度調整カム(6)は、前記軸受部材(1)の上面の末端に位置するカム取付チャンバー(8)に取り付けられ、
前記調整操作ロッド(7)のカム取付端(9)は、前記カム取付チャンバー(8)の縦方向の側壁の外側から内側に向いて前記カム取付チャンバー(8)に挿入された後、前記角度調整カム(6)の取付軸穴(10)内に挿入され、
位置決めピン(11)は、前記角度調整カム(6)の円周壁に設置されたカム位置規制ホール(12)に挿入された後、前記カム取付端(8)の円周壁に設置された位置規制ホール(13)内まで延びて挿入されることによって、角度調整カム(6)の固定を実現する
ことを特徴とする請求項1に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項3】
前記カム取付チャンバー(8)の外側に位置する前記調整操作ロッド(7)の一端は、操作端(14)であり、
前記操作端(14)の端部は、少なくとも一対の対向面(15)を有し、
前記操作端(14)の円周方向の側壁において、前記対向面(15)の最内端には、一対のショルダー(50)が設置され、
前記操作端(14)の端部に合わせる内穴を有する位置決めリング(16)は、前記操作端(14)の端部に外嵌され、前記位置決めリング(16)の内側が前記ショルダー(50)に当接され、
ハンドホイール止めリング(17)を前記位置決めリング(16)の外側の端部にネジ接続させることによって、前記位置決めリング(16)に対する固定及び位置規制を実現し、
前記操作端(14)の端部、位置決めリング(16)及びハンドホイール止めリング(17)には、中空管状の調整ハンドホイール(18)が外嵌され、
前記中空管状の調整ハンドホイール(18)の空洞の内周面は、前記対向面(15)に係合するように、前記位置決めリング(16)と同一の断面を有し、
前記中空管状の調整ハンドホイール(18)の内側端部の端面には、円周方向に配列される複数の位置決め柱(19)が設置され、前記位置決め柱(19)は、前記カム取付チャンバー(8)の外壁に円周方向に沿って配列するように設置される複数の位置決め柱位置規制ホール(29)に合わせることによって、中空管状の調整ハンドホイール(18)の円周方向の位置の規制を実現するためのものであり、
前記中空管状の調整ハンドホイール(18)の空洞の内周面は、円筒形をなし、
ハンドホイール用コイルバネ(20)が前記円筒形の空洞に配置されるとともに、前記操作端(14)の端部に外嵌され、
ハンドホイール位置規制ブッシング(21)の中空円柱部が前記ハンドホイール用コイルバネ(20)の内側に挿入され、前記ハンドホイール位置規制ブッシング(21)の円環フランジが前記ハンドホイール用コイルバネ(20)の端部に当接し、
前記円環フランジの直径は、前記中空管状調整ハンドホイール(18)の空洞の内周面の直径よりも大きく、
ハンドホイール用接続ネジ(22)が前記中空円柱部を通過した後、前記操作端(14)の端部の端面に設置されたネジ穴にネジ接続される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項4】
前記角度調整カム(6)とカム取付端(9)との間には、前記角度調整カム(6)の回転角度の範囲を制限するように、前記角度調整カム(6)の軸方向に延びる位置規制ピン(24)が設置される
ことを特徴とする請求項3に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項5】
前記リア角度調整ユニットは、位置規制アセンブリ(30)をさらに含み、
前記位置規制アセンブリ(30)は、ネジ付き管区間(301)と、前記ネジ付き管区間の端部の外側壁に設置される外延円弧状部(302)と、を含み、
前記位置決め柱位置規制ホール(29)は、前記外延円弧状部(302)に設置される
ことを特徴とする請求項に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項6】
前記位置規制アセンブリ(30)の外側リングには、
前記位置決めリング(16)の回転角度に対する制限を実現するように、前記位置決めリング(16)の底面における円周方向位置規制溝(54)内に挿入するための位置規制円柱ピン(53)が設置される
ことを特徴とする請求項5に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項7】
前記フロント支持ユニット(3)は、
前記軸受部材(1)の上面の前端に設置される取付ホール(26)と、
前記取付ホール(26)に着脱可能に接続されるフロントカバー板(27)と、をさらに含み、
前記復帰バネ(25)は、2つが設置され、
前記2つの復帰バネ(25)の下端は、それぞれ前記フロントカバー板(27)の上面に設置され且つ前記軸受部材(1)の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部(28)に並列に挿入される
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項8】
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の底面には、
それぞれフロント支持ユニット(3)と、電池ストア(52)と、カム取付チャンバー(8)とに合わせるフロント支持ユニット取付用ブラインドホール(31)と、電池ストア合せ用円弧状面(32)と、カム円弧状チャンバー(33)とが前方から後方に向かって順に設置され、
前記フロント支持ユニット(3)は、
前記軸受部材(1)の上面の前端に設置される取付ホール(26)と、
前記取付ホール(26)に着脱可能に接続されるフロントカバー板(27)と、をさらに含み、
前記復帰バネ(25)は、2つが設置され、
前記2つの復帰バネ(25)の下端は、前記フロントカバー板(27)の上面に設置され且つ前記軸受部材(1)の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部(28)に並列に挿入され、
防塵カバー(34)は、上端が前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホール(31)にネジ接続され、下端がフロント固定リング(35)に接続され、
前記フロント固定リング(35)は、前記フロントカバー板(27)に着脱可能に接続され、
前記復帰バネ(25)及び前記ガイド位置規制円筒部(28)は、いずれも前記防塵カバー(34)内に挿入され、
前記復帰バネ(25)は、前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホール(31)の上壁に当接される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項9】
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の末端には、レッドドットモジュール(37)が取り付けられ、
レンズ(39)がレンズ取付フレーム(38)により前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の前端に取り付けられ、
前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の上面には、太陽光発電パネルアセンブリー(40)が設置され、
前記太陽光発電パネルアセンブリー(40)の前後部分において、前記レッドドットモジュール用軸受部材(2)の上面には、環境迷光の悪影響を解消するための複数本の横方向フィレット(41)が刻まれており、
前記軸受部材(1)の上面の末端には、前記カム取付チャンバー(8)の後側に配置されるレッドドットモジュール取付チャンバー(42)が設置される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【請求項10】
前記カム取付端(9)の末端は、前記カム取付チャンバー(8)の対応側の位置規制溝(44)に係合されるためのネッキング部(43)であり、
前記ネッキング部(43)は、両側にホールを有する円弧状位置決めスリーブ(45)をネジで接続することにより位置規制溝(44)に固定され、
前記軸受部材(1)の末端の一側には、拡大鏡(46)が設置される
ことを特徴とする請求項2に記載のオープン式航空機又は車両用サイト。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープン式航空機又は車両用サイト(sight)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用又は航空機用サイトは、大きい体積及び広い照準角が要求されるとともに、異なる射撃距離及びそれに相応する弾道に対して対応する要求があり、レッドドット(Red Dot)の照準点に対する出射角度を調整する必要がある。従来の大型のオープン式サイトは、レッドドットモジュール用軸受部材がブラケットの上に露出されるので、必要な保護がない場合、衝突されると、その構造が多少損傷を受けるので、照準精度に影響を与えてしまう。また、従来のサイトは、光源部分における面光源の前に絞りを追加する方式を採用することにより投影分化されたアイコンを得ることができるが、この方式は、多くの電力が消費される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、大型のオープン式サイトに存在する上記のような問題を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、軸受部材と、前記軸受部材に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材とを含むオープン式航空機又は車両用サイトを提供する。
前記レッドドットモジュール用軸受部材は、ピッチ(pitch)角調整機構によって前記軸受部材の上面に取り付けられ、レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含む。
前記LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源とを含み、前記周辺光源は、非連続的な線光源である。
【0005】
前記ピッチ角調整機構は、フロント支持ユニットと、ピボット部材と、リア角度調整ユニットとを含む。
前記フロント支持ユニットは、少なくとも、前記リア角度調整ユニットと協力して前記ピボット部材を回転支点として、前記レッドドットモジュール用軸受部材の角度に対する調整を実現するための復帰バネを含む。
前記ピボット部材は、レッドドットモジュール用軸受部材における軸穴に横方向から挿入される回転軸であり、前記回転軸の両端は、それぞれ前記軸受部材の左右側壁を貫通する。
前記リア角度調整ユニットは、少なくとも角度調整カム及び調整操作ロッドを含む。
前記角度調整カムは、前記軸受部材の上面の末端に位置するカム取付チャンバー内に取り付けられる。
前記調整操作ロッドのカム取付端は、前記カム取付チャンバーの縦方向の側壁の外側から内側に向いて前記カム取付チャンバー内に挿入された後、前記角度調整カムの取付軸穴内に挿入される。位置決めピンは、前記角度調整カムの円周壁に開設されたカム位置規制ホールに挿入された後、前記カム取付端の円周壁に開設された位置規制ホール内まで延びて挿入することによって、前記角度調整カムに対する固定を実現する。
【0006】
前記カム取付チャンバーの外側に位置する前記調整操作ロッドの一端は、操作端であり、前記操作端の端部は、少なくとも一対の対向面を有し、且つ、前記操作端の円周方向の側壁において、前記対向面の最内端には、一対のショルダー(shoulder)が設置される。
前記操作端の端部に合わせる内穴を有する位置決めリングは、前記操作端の端部に外嵌され、前記位置決めリングの内側は、前記ショルダーに当接される。
ハンドホイール(hand wheel)止めリングを前記位置決めリングの外側の端部にネジ接続させることによって、前記位置決めリングに対する固定及び位置規制を実現する。
中空管状の調整ハンドホイールは、前記操作端の端部、前記位置決めリング及び前記ハンドホイール止めリングに外嵌され、また、前記中空管状の調整ハンドホイールの空洞の内周面は、前記対向面に係合するように、前記位置決めリングと同一の断面を有する。
前記中空管状の調整ハンドホイールの内端部の端面には、円周方向に配列される複数の位置決め柱が設置され、前記位置決め柱は、前記カム取付チャンバーの外壁に円周方向に沿って配列するように設置される複数の位置決め柱位置規制ホールに合わせることによって、前記中空管状の調整ハンドホイールの円周方向に対する位置規制を実現するためのものである。
前記中空管状の調整ハンドホイールの空洞の内周面は、円筒形をなし、ハンドホイール用コイルバネが前記円筒形の空洞に配置されるとともに、前記操作端の端部に外嵌される。
ハンドホイール位置規制ブッシングの中空円柱部が前記ハンドホイール用コイルバネの内側に挿入され、且つ、前記ハンドホイール位置規制ブッシングの円環フランジが前記ハンドホイール用コイルバネの端部面に当接し、且つ、前記円環フランジの直径は、前記中空管状の調整ハンドホイールの空洞の内周面の直径よりも大きい。
ハンドホイール用接続ネジが前記中空円柱部を通過した後、前記操作端の端部の端面に形成されたネジ穴にネジ接続される。
【0007】
角度調整カムとカム取付端との間には、角度調整カムの回転角度の範囲を制限するように、角度調整カムの軸方向に延びる位置規制ピンが設置される。
【0008】
前記リア角度調整ユニットは、位置規制アセンブリをさらに含み、前記位置規制アセンブリは、ネジ付き管区間及び前記ネジ付き管区間の端部の外側壁に設置される外延円弧状部から構成され、前記位置決め柱位置規制ホールは、前記外延円弧状部に設置される。
【0009】
前記位置規制アセンブリの外側リングには、前記位置決めリングの回転角度が制限されるように、前記位置決めリングの底面における円周方向位置規制溝に挿入するための位置規制円柱ピンが設置される。
【0010】
フロント支持ユニットは、前記軸受部材の上面の前端に設置される取付ホールと、前記取付ホールに着脱可能に接続されるフロントカバー板と、をさらに含む。
前記復帰バネは、2つが設置され、前記2つの復帰バネの下端は、前記フロントカバー板の上面に設置され且つ前記軸受部材の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部に並列に挿入される。
【0011】
レッドドットモジュール用軸受部材の底面には、それぞれフロント支持ユニットと、電池ストアと、カム取付チャンバーとに合わせるフロント支持ユニット取付用ブラインドホールと、電池ストア合せ用円弧状面と、カム円弧状チャンバーとが前方から後方に向かって順に設置される。
前記フロント支持ユニットは、前記軸受部材の上面の前端に開設される取付ホールと、前記取付ホールに着脱可能に接続されるフロントカバー板と、をさらに含む。
前記復帰バネは、2つが設置され、前記2つの復帰バネの下端は、前記フロントカバー板の上面に設置され且つ前記軸受部材の上面よりも高い2つのガイド位置規制円筒部に並列に挿入される。
防塵カバーは、その上端が前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホールにネジ接続され、その下端がフロント固定リングに接続され、前記フロント固定リングは、前記フロントカバー板に着脱可能に接続される。
前記復帰バネ及びガイド位置規制円筒部は、いずれも前記防塵カバーに挿入され、且つ、前記復帰バネは、前記フロント支持ユニット取付用ブラインドホールの上壁に当接される。
【0012】
前記レッドドットモジュール用軸受部材の末端には、レッドドットモジュールが取り付けられ、レンズがレンズ取付フレームを介して前記レッドドットモジュール用軸受部材の前端に取り付けられる。
前記レッドドットモジュール用軸受部材の上面には、太陽光発電パネルアセンブリーが設置され、且つ、前記太陽光発電パネルアセンブリーの前後部分において、前記レッドドットモジュール用軸受部材の上面には、環境迷光の悪影響を解消するための複数本の横方向フィレット(fillet)が刻まれている。
前記軸受部材の上面の末端には、前記カム取付チャンバーの後側に配置されるレッドドットモジュール取付チャンバーが設置される。
【0013】
前記カム取付端の末端は、ネッキング部であり、前記ネッキング部は、前記カム取付チャンバーにおける対応側の位置規制溝に係合されるためのものであり、且つ、両側にホールを有する円弧状位置決めスリーブをネジで接続することによって、位置規制溝に固定される。前記軸受部材の末端の一側には、拡大鏡が設置される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の利点は、射表を正確且つ便利に調整することによって弾道の調整を実現させることができ、操作が簡単であり、迅速な射撃に影響を与えないことである。
【0015】
以下、図面及び実施例を併せて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】オープン式航空機又は車両用サイトの上面図である。
図2】オープン式航空機又は車両用サイトの背面図である。
図3】オープン式航空機又は車両用サイトを斜めに後方から見た鳥瞰図である。
図4】オープン式航空機又は車両用サイトの軸方向の断面図である。
図5】軸受部材の軸方向の断面図である。
図6】リア角度調整ユニットの分解模式図である。
図7】リア角度調整ユニットの全体図である。
図8】オープン式航空機又は車両用サイトの位置規制ホールの設置を示す側面模式図である。
図9】軸受部材の一部の構造の分解模式図である。
図10】レッドドットモジュール用軸受部材の軸方向の断面図である。
図11】レッドドットモジュール用軸受部材の構造の分解図である。
図12】上部ブロックの構成図である。
図13】リア角度調整ユニットが鉛直に配置された時の分解図である。
図14】位置決めリングと位置規制円柱ピンとの嵌合を示す模式図である。
図15外延円弧状部の正面の斜視図である。
図16外延円弧状部の背面の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本実施例は、レッドドットサイトの出射角度又は方向をより容易、正確に調整するために、図1図3に示すオープン式航空機又は車両用サイトを提供する。前記オープン式航空機又は車両用サイトは、軸受部材1(又は、取付本体ともいう。)と、前記軸受部材1に取り付けられるレッドドットモジュール用軸受部材2とを含む。レッドドットモジュール用軸受部材2がピッチ角調整機構によって軸受部材1の上面に取り付けられるので、レッドドットモジュール用軸受部材2の角度を調整することにより、レッドドットサイトの出射方向に対する調整を実現し、射表の調整、即ち弾道の調整を実現させることができる。レッドドットモジュールは、図形標識を投影可能なLED光源を含む。LED光源は、点光源と、前記点光源の周囲を囲む周辺光源と、を含む。また、前記周辺光源は、非連続的な線光源である。これにより、具体的な分化パターンを投影し、従来技術における、面光源の前に絞りを追加する方式を採用して投影分化されたアイコンを得ることによる構造が複雑であり且つ消費電力が高いという欠陥を克服することができる。
【0018】
図1又は図2から明確に分かるように、軸受部材1の後端の一方側、即ち、図1における右端の上側又は図2における後端の右側には、照準を補助するための拡大鏡46が設置される。軸受部材1の前端、即ち図1に示す左端には、支持フレーム48が設置される。前記支持フレーム48の左右の外側壁には、サイト又は他の補助具を取り付けるためのピカティニー・レール47がそれぞれ取り付けられることにより、機能の拡張を実現する。
【0019】
本実施例では、主にピッチ角調整機構を詳細に説明する。具体的に、図4図11を参照すると、前記ピッチ角調整機構は、フロント支持ユニット3と、ピボット部材と、リア角度調整ユニット5とを含み、これにより、ピボット部材を支点とするロッド効果を奏する。ここで、フロント支持ユニット3は、図9に示すように、少なくとも復帰バネ25を含み、これにより、リア角度調整ユニット5と協力してピボット部材(ピボット部材は、レッドドットモジュール用軸受部材2における軸穴4に横方向に挿入される回転軸であり。前記回転軸の両端は、それぞれ軸受部材1の左右の側壁を貫通する。即ち、回転軸が軸受部材1及びレッドドットモジュール用軸受部材2を横切ることができ、軸受部材1の左右側壁にボールスリーブを取り付けることにより配置されてもよい。前記回転軸は、主に軸受部材1の側壁及び対応するレッドドットモジュール用軸受部材2の側壁を接続するために使用されるとともに、軸受としての効果を奏する。これにより、前記左右側壁のボールスリーブを支点として、ピッチ角の調整を実現させることを確保することができる。)を回転支点としてレッドドットモジュール用軸受部材2の角度、即ちピッチ角に対する調整を実現し、レッドドットモジュール用軸受部材2の末端に取り付けられるレッドドットモジュール37からの出射光の角度に対する調整を実現させることによって、射撃を補助するための弾道の調整を実現させる。図11に示すように、レンズ39は、レンズ取付フレーム38によって前記レッドドットモジュール用軸受部材2の前端に取り付けられ、前記レッドドットモジュール37に合わせて使用される。
【0020】
電池の電気エネルギーを節約するために、本実施例に係るレッドドットモジュール用軸受部材2の上面には、太陽光発電パネルアセンブリー40が設置されている。そして、前記太陽光発電パネルアセンブリー40の前後部分において、前記レッドドットモジュール用軸受部材2の上面には、環境迷光の悪影響を解消するための複数本の横方向フィレット41が刻まれている。図9から分かるように、軸受部材1の上面の末端には、カム取付チャンバー8の後方側に位置するレッドドットモジュール取付チャンバー42が設置される。
【0021】
図4及び図5から分かるように、本実施例に係るピボット部材4は、軸受部材1に設置される円弧状ボスから構成されて、図10に示すレッドドットモジュール用軸受部材2の底面に設置されたピボット合せ用円弧状面32に合わせて使用される。
【0022】
リア角度調整ユニット5は、図6に示すように、少なくとも角度調整カム6と、調整操作ロッド7とを含む。角度調整カム6は、軸受部材1の上面の末端側に位置するカム取付チャンバー8に取り付けられる。調整操作ロッド7のカム取付端9は、カム取付チャンバー8の縦方向の側壁の外側から内側に向いて前記カム取付チャンバー8内に挿入された後、角度調整カム6の取付軸穴10に挿入される。位置決めピン11は、角度調整カム6の円周壁に設置されたカム位置規制ホール12に挿入され後、カム取付端の円周壁に設置される位置規制ホール13内まで延びて挿入することによって、角度調整カム6に対する固定を実現する。
【0023】
図9から明確に分かるように、カム取付チャンバー8の外側に位置する調整操作ロッド7の一端は、操作端14(図6に示す。)である。前記操作端14の端部は、少なくとも一対の対向面15を備える。また、前記操作端14の円周方向の側壁における対向面15の最内端には、一対のショルダー50が設置される。操作端14の端部に結合する内穴を有する位置決めリング16は、操作端14の端部に外嵌され、且つ、位置決めリング16の内側(内周面)がショルダー50に当接される。ハンドホイール止めリング17は、位置決めリング16の外側の端部にネジ接続されることによって、位置決めリング16の固定及び位置規制を実現する。中空管状の調整ハンドホイール18は、操作端14の端部、位置決めリング16及びハンドホイール止めリング17に外嵌され、そして、中空管状の調整ハンドホイール18の空洞の内周面は、対向面15に係合されるように、位置決めリング16の内周面と同一の断面を有する。中空管状の調整ハンドホイール18の内側端部の端面には、円周方向に配列される複数の位置決め柱19が設置される(具体的に、図13に示す中空管状の調整ハンドホイール18の底面を貫通する、一般的にネジ穴である位置決め柱取付ホール55にネジ接続される。)。前記位置決め柱19は、カム取付チャンバー8の外壁に円周方向に沿って配列するように設置された複数の位置決め柱位置規制ホール29に合わせることによって、中空管状の調整ハンドホイール18に対する円周方向の位置の規制を実現するためのものである。中空管状の調整ハンドホイール18の空洞の内周面は、円筒形をなし、ハンドホイール用コイルバネ20が前記円筒形の空洞に配置されるとともに、操作部14の端部に外嵌される。前記ハンドホイール位置規制ブッシング21の中空円柱部がハンドホイール用コイルバネ20の内部に挿入される。位置決め柱取付ホール55を設置するための中空管状の調整ハンドホイール18の下端部の内径は、図6および図13に示すように、中空管状の調整ハンドホイール18の上端部の内径より小さくなるように設置される。即ち、前記中空管状の調整ハンドホイール18は、同一の内径にて貫通して形成されることではない。また、ハンドホイール用コイルバネ20は、その外径が中空管状の調整ハンドホイール18の下端部の内径より大きくなるように設置されることによって、組み合せる際に中空管状の調整ハンドホイール18の下端部の他面に接触されることができる。前記ハンドホイール位置規制ブッシング21の円環フランジがハンドホイール用コイルバネ20の外径に当接される。また、前記円環フランジの直径は、中空管状の調整ハンドホイール18の空洞の内周面の直径よりも大きい。ハンドホイール用接続ネジ22は、前記中空円柱部を通過した後、操作部14の端部の端面に設置されたネジ穴にネジ接続される。中空管状の調整ハンドホイール18の外端端面には、保護機能を有するハンドホイール用遮蔽カバー23がネジ接続される。
【0024】
上記の部品の組み合わせによって、中空管状の調整ハンドホイール18を回転させることによって角度調整カム6の回転を実現することができる。
【0025】
本実施例において、角度調整カム6が確実に回転されることを確保するために、角度調整カム6とカム取付端9との間には、角度調整カム6の軸方向に延びる位置規制ピン24が設置される。これにより、角度調整カム6の回転角度の範囲を制限することができる。即ち、角度調整カム6が前記位置規制ピン24の回転角度を超えて回転し続けることを防止することができる。
【0026】
同時に、中空管状の調整ハンドホイール18に不用意に触れて回転されることを回避するために、本実施例は、前述した実施形態に基づいて、図7及び図8に示す位置規制アセンブリ30をさらに含む。前記位置規制アセンブリ30は、ネジ付き管区間と、前記ネジ付き管区間の端部の外側壁に設置される外延円弧状部とから構成される。上記の実施例における位置決め柱位置規制ホール29は、前記外延円弧状部に設置される。このようにして、中空管状の調整ハンドホイール18は、ハンドホイール用コイルバネ20の押圧によって、位置決め柱19が常に位置決め柱位置規制ホール29に挿入されることを維持することができる。したがって、中空管状の調整ハンドホイール18が外力を受けて回転されることを防止することができる。外力を利用して中空管状の調整ハンドホイール18を軸方向に沿って外側に向いて引き抜くことで、位置決め柱19を位置決め柱位置規制ホール29から引き出した場合にのみ、中空管状の調整ハンドホイール18の回転を実現することができる。これにより、角度調整カム6の回転を実現することができる。角度調整カム6の最高点がレッドドットモジュール用軸受部材2の後端の底面に当接すると、レッドドットモジュール用軸受部材2の後端が押し上げられることによって、レッドドットモジュール用軸受部材2をピボット部材4の回りに回転させることで、レッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角に対する調整を実現することができる。これにより、レッドドットモジュールの出射角度に対する調整を実現することができるので、射撃の弾道を変更させることができる。それに対応して、中空管状の調整ハンドホイール18の外面には、正確な操作を容易に行うための射表(ダイヤル(dial))が刻まれている。
【0027】
中空管調整ハンドホイール18の回転角度が360度を超えないようにするために、本実施例は、位置規制アセンブリ30の外側リングに図8及び図13に示す位置規制円柱ピン53を設置されている。前記位置規制円柱ピン53は、図14に示す位置決めリング16の底面に設置された円周方向位置規制溝54内に挿入されるためのものである。これにより、位置決めリング16の回転角度に対する制限を実現することで、中空管状の調整ハンドホイール18の回転角度の範囲を効果的に制限することができる。
【0028】
図9から分かるように、カム取付端9の末端は、ネッキング部43(具体的に、中空管状の調整ハンドホイール18から離れた一端)である。前記ネッキング部43は、カム取付チャンバー8の対応する一側に位置する位置規制溝44内に挿入するためのものである。そして、前記ネッキング部43は、両側にホールを有する円弧状の位置決めスリーブ45をネジで接続することによって、位置規制溝44に固定されるので、カム取付端9をより安定的に固定し、操作のバランス及び安定性を確保することができる。
【0029】
図10から分かるように、レッドドットモジュール用軸受部材2の底面には、それぞれフロント支持ユニット3と、電池ストア52と、カム取付チャンバー8とに対応して合わせるフロント支持ユニット取付用ブラインドホール31と、電池ストア合せ用円弧状面32と、カム円弧状チャンバー33とが前方から後方に向かって順に設置されている。これにより、レッドドットモジュール用軸受部材2と軸受部材1との合わせ及び取付を実現することができる。
【0030】
本実施例において、外延円弧状部302は、図7図15および図16に示すように、調整操作ロッド7に外嵌されるとともに、位置規制アセンブリ30におけるネジ付き管区間301の一端部の一面に接触される。ネジ付き管区間301の端部の一面には、円周方向に沿って同一の間隔で配列される複数の位置決め柱19(図13に示す。)が設置される。ネジ付き管区間301と接触されている外延円弧状部302の端部の一面にも、複数の位置決め柱限位孔29が設置されている。複数の位置決め柱限位孔29の設置位置と複数の位置決め柱19の設置位置が互いに対応される。これにより、前記位置決め柱19は、ハンドホイール用コイルバネ20の弾力により位置決め柱限位孔29に挿入されることで、位置決めを実現することができる。
【0031】
外延円弧状部302の他面の下部には、図7および図16に示すように、外側を向いて突出された半弧状突出部601が形成されている。外延円弧状部302の外周面には、2つの凸縁部602が設置されている。前記2つの凸縁部602は、円周方向において対称となるとともに、それぞれ貫通穴603が形成されている。外延円弧状部302をカム取付チャンバー8の外壁に装着する時、ネジなどの締結部材を利用して外延円弧状部302をカム取付チャンバー8の外壁の側面に固定して装着することができる。また、一例として、カム取付チャンバー8の外壁の上部には、外側を向いて突出した半円状突出部を設置することもできる。これにより、外延円弧状部302における下部に位置する半弧状突出部601とカム取付チャンバー8における上部に位置する半円状突出部が結合されて一つの円をなることによって、外延円弧状部302が調整操作ロッド7の円周方向に沿って回転することをさらに防止することができる。前記半弧状突出部601と前記半円状突出部は、いずれも半弧(半円)状に成すことができるので、両者が結合する時互いに一つの円をなすことができる。半弧状突出部601のその他の一例として、図16において、半弧状突出部601が三分の一の円弧形状をなすことを示している。
【0032】
ここで、図9から分かるように、フロント支持ユニット3は、前記軸受部材1の上面の前端に設置される取付ホール26と、前記取付ホール26に着脱可能に接続されるフロントカバー板27とをさらに含む。前記復帰バネ25は、2つが設置されている。前記2つの復帰バネ25の下端は、2つのガイド位置規制円筒部28に並列に挿入される。前記2つのガイド位置規制円筒部28は、フロントカバー板27の上面に設置されるとともに、軸受部材1の上面よりも高く形成されている。
【0033】
フロント支持ユニット3に合わせる防塵カバー34は、図11に示すように、その上端がフロント支持ユニット取付用ブラインドホール31にネジ接続され、その下端がフロント固定リング35に接続される。前記フロント固定リング35は、フロントカバー板27に着脱可能に接続され、具体的に、ネジで接続される。
【0034】
復帰バネ25及びガイド位置規制円筒部28は、いずれも防塵カバー34に挿入される。また、復帰バネ25は、フロント支持ユニット取付用ブラインドホール31の上壁に当接される。これにより、角度調整カム6によってレッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角を調整することができる。即ち、角度調整カム6の最高点が上昇する場合、レッドドットモジュール用軸受部材2の後端が押し上げられる一方、角度調整カム6の最高点が降下する場合、レッドドットモジュール用軸受部材2の前端が復帰バネ25によって持ち上げられる。ことにより、レッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角に対する調整を実現することができる。
【0035】
図10から分かるように、カム円弧状チャンバー33の後側には、図12に示す上部ブロック36が設置される。前記上部ブロック36は、角度調整カム6が回転する時、角度調整カム6の円周面に当接するためのものであり、前記角度調整カム6の円周面がカムよりも低いので、カムの回転をより良好に安定させるとともに、揺れによる摩擦を低減し、使用寿命を延ばすことができる。
【0036】
図12から明確に分かるように、上部ブロック36は、主にその前端に位置する円弧状端部を含む。そして、前記円弧状端部の前方の側面及び底面は、互いに垂直な平面であり、即ち、鉛直面及び水平面である。前記円弧状端部の円弧状面は、鉛直面と水平面とを接続し、前記上部ブロック36の水平部は、円弧状端部の後端に配置される。前記上部ブロック36の水平部は、主に前記上部ブロック36をカム円弧状チャンバー33の後側にネジで固定するためのものである。
【0037】
図7及び図9から分かるように、本実施例は、シフト(shift)の調整を容易に行うために、ショルダー50の左側に位置する操作端14の端部の外壁には、位置規制ホール29に対応する複数の円周方向のシフト溝49が形成されることにより、中空管状の調整ハンドホイール18の操作の安定性を向上することができる。
【0038】
ピッチ角を調整する過程において、レッドドットモジュール用軸受部材2の安定性を確保するために、本実施例は、図2及び図3に示す対称に取り付けられる2つのスプリングピン51を軸受部材1の側壁に挿入させた後、レッドドットモジュール用軸受部材2の左右の外壁に当接させることにより、レッドドットモジュール用軸受部材2のピッチ角を調整する過程における安定性を確保することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 軸受部材;
2 レッドドットモジュール用軸受部材;
3 フロント支持ユニット;
4 ピボット部材;
5 リア角度調整ユニット;
6 角度調整カム;
7 調整操作ロッド;
8 カム取付チャンバー;
9 カム取付端;
10 取付軸穴;
11 位置決めピン;
12 カム位置規制ホール;
13 位置規制ホール;
14 操作端;
15 対向面;
16 位置決めリング;
17 ハンドホイール止めリング;
18 中空管状の調整ハンドホイール;
19 位置決め柱;
20 ハンドホイール用コイルバネ;
21 ハンドホイール位置規制ブッシング;
22 ハンドホイール用接続ネジ;
23 ハンドホイール用遮蔽カバー;
24 位置規制ピン;
25 復帰バネ;
26 取付ホール;
27 フロントカバー板;
28 ガイド位置規制円筒部;
29 位置決め柱位置規制ホール;
30 位置規制アセンブリ;
31 取付用ブラインドホール;
32 ピボット合せ用円弧状面;
33 カム円弧状チャンバー;
34 防塵カバー;
35 フロント固定リング;
36 上部ブロック;
37 レッドドットモジュール;
38 レンズ取付フレーム;
39 レンズ;
40 太陽光発電パネルアセンブリー;
41 横方向フィレット;
42 レッドドットモジュール取付チャンバー;
43 ネッキング部;
44 位置規制溝;
45 円弧状位置決めスリーブ;
46 拡大鏡;
47 ピカティニー・レール;
48 支持フレーム;
49 シフト溝;
50 ショルダー;
51 スプリングピン;
52 電池ストア;
53 位置規制円柱ピン;
54 円周方向位置規制溝;
55 位置決め柱取付ホール;
301 ネジ付き管区間;
302 外延円弧状部。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】