(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-08
(54)【発明の名称】車両フレームおよび電源アセンブリ、ならびに関連するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B60L 3/00 20190101AFI20220801BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220801BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20220801BHJP
B60L 58/18 20190101ALI20220801BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220801BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
B60L3/00 S
H02J7/00 Y
H02J7/00 S
H02H7/18
B60L58/18
H01M10/48 301
H01M10/44 Q
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572397
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(85)【翻訳文提出日】2022-02-02
(86)【国際出願番号】 US2020036236
(87)【国際公開番号】W WO2020247704
(87)【国際公開日】2020-12-10
(32)【優先日】2019-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515294101
【氏名又は名称】エーヴィーエル パワートレイン エンジニアリング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・フォールス
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン・キンタナ
(72)【発明者】
【氏名】アルウィン・ルッツ
(72)【発明者】
【氏名】スコット・コチャン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・モラン
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
5H030
5H125
【Fターム(参考)】
5G053AA14
5G053BA01
5G053BA04
5G053BA06
5G053CA08
5G053DA01
5G053FA05
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503CB11
5G503GD03
5G503GD06
5H030AA01
5H030AS08
5H030BB01
5H030FF22
5H125AA01
5H125AC13
5H125BC00
5H125EE25
5H125EE27
5H125FF05
(57)【要約】
システムが、データ処理ハードウェアおよびメモリハードウェアを備える。メモリハードウェアは、データ処理ハードウェアと通信状態にあり、データ処理ハードウェア上で実行された場合にデータ処理ハードウェアに特定の動作を実施させる命令を格納する。これらの動作としては、バッテリに対応する温度を受信することと、前出の温度があらかじめ定められた閾値温度を超過するか否かを判定することとが含まれる。さらに、これらの動作には、前出の温度があらかじめ定められた閾値温度を超過する場合に、電源アセンブリからバッテリを取り出すようにイジェクタを作動させることが含まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ処理ハードウェアと、
前記データ処理ハードウェアと通信状態にあるメモリハードウェアであって、前記データ処理ハードウェア上で実行された場合に前記データ処理ハードウェアに、
バッテリに対応する温度を受信することと、
前記温度があらかじめ定められた閾値温度を超過するか否かを判定することと、
前記温度が前記あらかじめ定められた閾値温度を超過した場合に、電源アセンブリから前記バッテリを取り出すようにイジェクタを作動させることと、
を含む動作を実施させる命令を格納している、メモリハードウェアと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記イジェクタは留め具からなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記留め具は爆発ボルトからなる、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記動作は、
前記バッテリの機能状態を受信することと、
前記機能状態があらかじめ定められた閾値機能状態を超過するか否かを判定することと、
前記機能状態が前記あらかじめ定められた閾値機能状態未満である場合に、回路から前記バッテリを除去するようにスイッチを作動させることと、
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記バッテリは、別のバッテリと並列回路で配置される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、前記バッテリの取出し前に第1のシステム電圧を、および前記バッテリの取出し後に第2のシステム電圧を有し、前記第1のシステム電圧は、前記第2のシステム電圧と同等である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
電源システムであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に配設され、第1のスイッチを有する第1のバッテリと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に配設され、前記第1のバッテリと並列回路で配置される第2のバッテリであって、前記第2のバッテリは、前記回路から前記第2のバッテリを除去するように動作可能な第2のスイッチを有し、前記第1のスイッチは、前記回路から前記第1のバッテリを除去するように動作可能である、第2のバッテリと、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチと通信状態にあり、前記第1のバッテリから第1の機能状態をおよび前記第2のバッテリから第2の機能状態を受信するように動作可能な回路コントローラであって、前記第1の機能状態に基づき前記第1のスイッチをまたは前記第2の機能状態に基づき前記第2のスイッチを作動させるように構成された、回路コントローラと、
を備える、電源システム。
【請求項8】
前記第1のバッテリの第1の温度および前記第2のバッテリの第2の温度を受信するように構成されたイジェクタコントローラをさらに備え、前記イジェクタコントローラは、前記第1の温度または前記第2の温度に基づき前記ハウジングから前記第1のバッテリまたは前記第2のバッテリを取り出すように動作可能である、請求項7に記載の電源システム。
【請求項9】
制御システムであって、
第1のバッテリの第1の機能状態、および前記第1のバッテリと並列回路に配置された第2のバッテリの第2の機能状態を判定する充電コントローラと、
回路コントローラであって、
(i)前記第1の機能状態を閾値機能状態と比較し、(ii)前記第2の機能状態を前記閾値機能状態と比較し、
前記第1の機能状態が閾値機能状態未満である場合に、前記回路から前記第1のバッテリを除去するようにスイッチを作動させる、回路コントローラと、
を備える、制御システム。
【請求項10】
前記第1のバッテリの第1の温度および前記第2のバッテリの第2の温度を受信するイジェクタコントローラをさらに備え、前記イジェクタコントローラは、前記第1の温度または前記第2の温度に基づきハウジングから前記第1のバッテリまたは前記第2のバッテリを取り出すように動作可能である、請求項9に記載の制御システム。
【請求項11】
車両電源アセンブリであって、
車両フレームアセンブリであって、
第1の長手方向部材、
前記第1の長手方向部材の近位に配設された第2の長手方向部材、
前記第1の長手方向部材と前記第2の長手方向部材との間に延在する第1の横方向壁部、ならびに
前記第1の長手方向部材と前記第2の長手方向部材との間に延在する第2の横方向壁部であって、前記第1の長手方向部材および前記第2の長手方向部材ならびに前記第1の横方向壁部および前記第2の横方向壁部は、複数のサブチャンバを画成する、第2の横方向壁部、
を備える、車両フレームアセンブリと、
前記複数のサブチャンバのうちの第1のサブチャンバ内に取外し可能に配設された第1のバッテリと、
前記複数のサブチャンバのうちの第2のサブチャンバ内に取外し可能に配設された第2のバッテリと、
を備える、車両電源アセンブリ。
【請求項12】
前記第1のバッテリは、直列構成で前記第2のバッテリに対して電気結合される、請求項11に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項13】
前記第1のバッテリは、並列構成で前記第2のバッテリに対して電気結合される、請求項11に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の長手方向部材と前記第2の長手方向部材との間および前記第1の横方向壁部と前記第2の横方向壁部との間に延在する頂部壁部をさらに備える、請求項11に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の長手方向部材および前記第2の長手方向部材ならびに前記第1の横方向壁部および前記第2の横方向壁部は、前記頂部壁部と地面との間に配設される、請求項14に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項16】
前記第1のバッテリおよび前記第2のバッテリは、前記頂部壁部に対して電気結合される、請求項14に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項17】
前記第1のバッテリおよび前記第2のバッテリは、前記頂部壁部を介して制御モジュールと接続状態にある、請求項16に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項18】
前記車両フレームアセンブリに対して取外し可能に結合されたカバーをさらに備える、請求項11に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項19】
前記カバーは、前記車両フレームアセンブリを囲む雰囲気から前記サブチャンバを流体隔離するように構成される、請求項18に記載の車両電源アセンブリ。
【請求項20】
前記第1のサブチャンバは、チャンバを介して前記第2のサブチャンバと流体連通状態にある、請求項11に記載の車両電源アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本PCT国際出願は、2019年6月5日に出願された米国仮特許出願第62/857,689号に基づく優先権を米国特許法119条(e)項の下で主張する2020年6月5日に出願された米国特許出願第16/893,507号に基づく優先権を主張する。これらの米国仮特許出願および米国特許出願の開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般的には車両フレームおよび電源アセンブリに関し、より詳細には電源制御システムを備える車両電源アセンブリおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本章は、本開示に関する背景情報を提示するが、必ずしも先行技術であるとは限らない。
【0004】
従来の車両フレームは、車両の長さ方向に沿って延在する2つ以上の側部部材と、これらの側部部材間において車両の幅方向に沿って延在する2つ以上の横方向部材と、を備えることが多い。これらの側部部材および横方向部材は、車両の構成要素および乗員を支持しこれらに対して保護を与えるために、鋼または他の適切な強度および耐久性の材料から形成されることが多い。例えば、側部部材または横方向部材は、バッテリまたはバッテリパックアセンブリなどの電源を支持するのに十分な強度および耐久性を有する材料から作製され得る。この点に関して、従来の車両フレームは、フレームアセンブリに対してバッテリパックまたは他の車両構成要素を装着するために、側部部材または横方向部材に対して結合された1つ以上のブラケットを備えることが多い。車両フレームに対する様々な構成要素の組付け方法は、これらの構成要素のそれぞれに対して所望レベルの支持および保護をもたらさない場合がしばしばある。既知の車両フレームアセンブリおよび電源アセンブリは、意図された目的に対して適切であることは判明しているが、関連技術において改善の必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本章は、本開示の一般的概要を提示するものであり、本開示の全範囲または全特徴を包括的に開示するものではない。
【0006】
本開示の一態様は、データ処理ハードウェアおよびメモリハードウェアを備えるシステムを提供する。メモリハードウェアは、データ処理ハードウェアと通信状態にあり、データ処理ハードウェア上で実行された場合にデータ処理ハードウェアに特定の動作を実施させる命令を格納する。これらの動作としては、バッテリに対応する温度を受信することと、前出の温度があらかじめ定められた閾値温度を超過するか否かを判定することと、が含まれる。さらに、これらの動作には、前出の温度があらかじめ定められた閾値温度を超過する場合に、電源アセンブリからバッテリを取り出すようにイジェクタを作動させることが含まれる。
【0007】
本開示の実施形態は、以下のオプションの特徴のうちの1つ以上を備え得る。いくつかの実施形態では、イジェクタは留め具からなる。留め具は爆発ボルトからなるものであってもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、前出の動作は、バッテリの機能状態を受信することと、前出の機能状態があらかじめ定められた閾値機能状態を超過するか否かを判定することと、をさらに含む。前出の動作は、機能状態があらかじめ定められた閾値機能状態未満である場合に、回路からバッテリを除去するようにスイッチを作動させることを含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、バッテリは、別のバッテリと並列回路で配置される。
【0010】
いくつかの実施形態では、システムは、バッテリの取出し前に第1のシステム電圧を、およびバッテリの取出し後に第2のシステム電圧を有する。第1のシステム電圧は、第2のシステム電圧と同等であり得る。
【0011】
本開示の別の態様は、電源システムを提供する。この電源システムは、ハウジング、第1のバッテリ、第2のバッテリ、おおび回路コントローラを備える。第1のバッテリは、ハウジング内に少なくとも部分的に配設され、第1のスイッチを有する。第2のバッテリは、ハウジング内に少なくとも部分的に配設され、第1のバッテリと並列回路で配置される。第2のバッテリは、第2のスイッチを有する。第1のスイッチおよび第2のスイッチは、第1のバッテリまたは第2のバッテリをそれぞれ回路から除去するように動作可能である。回路コントローラは、第1のスイッチおよび第2のスイッチと通信状態にあり、第1のバッテリから第1の機能状態をおよび第2のバッテリから第2の機能状態を受信するように動作可能であり、第1の機能状態に基づき第1のスイッチをおよび第2の機能状態に基づき第2のスイッチを作動させるように構成される。
【0012】
この態様は、以下のオプションの特徴のうちの1つ以上を含み得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、電源システムは、イジェクタコントローラを備える。イジェクタコントローラは、第1のバッテリの第1の温度および第2のバッテリの第2の温度を受信するように構成され得る。さらに、イジェクタコントローラは、第1の温度または第2の温度に基づきハウジングから第1のバッテリまたは第2のバッテリを取り出すように動作可能であってもよい。
【0014】
本開示の別の態様は、制御システムを提供する。この制御システムは、充電コントローラおよび回路コントローラを備える。充電コントローラは、第1のバッテリの第1の機能状態および第2のバッテリの第2の機能状態を判定する。第2のバッテリは、第1のバッテリと並列回路で配置される。回路コントローラは、(i)第1の機能状態を閾値機能状態と比較し、(ii)第2の機能状態を閾値機能状態と比較する。回路コントローラは、第1の機能状態が閾値機能状態未満である場合に、回路から第1のバッテリを除去するようにスイッチを作動させる。
【0015】
この態様は、以下のオプションの特徴のうちの1つ以上を備え得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、イジェクタコントローラが、第1のバッテリの第1の温度および第2のバッテリの第2の温度を受信する。イジェクタコントローラは、第1の温度または第2の温度に基づきハウジングから第1のバッテリまたは第2のバッテリを取り出すように動作可能であり得る。
【0017】
本開示の別の態様は、車両電源アセンブリを提供する。この電源アセンブリは、車両フレーム、第1のバッテリ、および第2のバッテリを備える。車両フレームは、第1の長手方向部材、第2の長手方向部材、第1の横方向壁部、および第2の横方向壁部を備える。第2の長手方向部材は、第1の長手方向部材の近位に配設される。第1の横方向壁部は、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する。第2の横方向壁部は、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する。第1の長手方向壁部または第2の長手方向壁部、および/または第1の横方向壁部または第2の横方向壁部は、複数のサブチャンバを共に画成する。第1のバッテリは、複数のサブチャンバのうちの第1のサブチャンバ内に取外し可能に配設される。第2のバッテリは、複数のサブチャンバのうちの第2のサブチャンバ内に取外し可能に配設される。
【0018】
この態様は、以下のオプションの特徴のうちの1つ以上を備え得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、第1のバッテリは、直列構成で第2のバッテリに対して電気結合される。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1のバッテリは、並列構成で第2のバッテリに対して電気結合される。
【0021】
いくつかの実施形態では、電源アセンブリは、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間および第1の横方向壁部と第2の横方向壁部との間に延在する頂部壁部を備える。第1の長手方向部材および第2の長手方向部材ならびに第1の横方向壁部および第2の横方向壁部は、頂部壁部と地面との間に配設され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1のバッテリおよび第2のバッテリは、頂部壁部に対して電気結合される。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1のバッテリおよび第2のバッテリは、頂部壁部を介して制御モジュールと接続状態にある。
【0024】
いくつかの実施形態では、電源アセンブリは、ハウジングに対して取外し可能に結合されたカバーを備える。
【0025】
いくつかの実施形態では、カバーは、ハウジングを囲む雰囲気からサブチャンバを流体隔離するように構成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1のサブチャンバは、チャンバを介して第2のサブチャンバと流体連通状態にある。
【0027】
本開示の別の態様は、車両電源アセンブリを提供する。この車両電源アセンブリは、車両フレームアセンブリ、第1のバッテリ、および第2のバッテリを備える。車両フレームアセンブリは、第1の長手方向部材、第2の長手方向部材、第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材を備える。第2の長手方向部材は、第1の長手方向部材の近位に配設される。第1の交差部材は、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する。第2の交差部材は、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する。第3の交差部材は、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する。第3の交差部材は、第1の交差部材と第2の交差部材との間に配設される。第1の長手方向部材および第2の長手方向部材、ならびに第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材は、複数のサブチャンバを共に画成する。第1のバッテリは、複数のサブチャンバのうちの第1のサブチャンバ内に取外し可能に配設される。第2のバッテリは、複数のサブチャンバのうちの第2のサブチャンバ内に取外し可能に配設される。
【0028】
この態様は、以下のオプションの特徴のうちの1つ以上を備え得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1の長手方向部材、第2の長手方向部材、第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材は、単体構造を形成する。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1のバッテリは、直列構成で第2のバッテリに対して電気結合される。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1のバッテリは、並列構成で第2のバッテリに対して電気結合される。
【0032】
いくつかの実施形態では、電源アセンブリは、第1の交差部材と第2の交差部材と第3の交差部材との間に延在する頂部壁部を備える。第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材は、頂部壁部と地面との間に配設され得る。第1のバッテリおよび第2のバッテリは、頂部壁部に対して電気結合され得る。第1のバッテリおよび第2のバッテリは、頂部壁部を介して制御モジュールと接続状態にあり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、電源アセンブリは、第1の交差部材、第2の交差部材、または第3の交差部材のうちの少なくとも1つに対して取外し可能に結合されたカバーを備える。このカバーは、第1のサブチャンバおよび第2のサブチャンバを囲む雰囲気から第1のサブチャンバおよび第2のサブチャンバを流体隔離するように構成され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、第1のサブチャンバは、チャンバを介して第2のサブチャンバと流体連通状態にある。
【0035】
他の適用可能領域が、本明細書に提示される記述から明らかになろう。本概要における説明および具体例は、もっぱら例示を目的とするものであり、本開示の範囲を限定するようには意図されない。
【0036】
本明細書において説明される図面は、すべての可能な実施形態ではなく、選択された構成の例示を目的とするにすぎず、本開示の範囲を限定するようには意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本開示の原理による車両フレームおよび電源アセンブリを備える車両の斜視図である。
【
図2】
図1の車両フレームおよび電源アセンブリの一部分の部分分解上方斜視図である。
【
図3】
図1の車両フレームおよび電源アセンブリの一部分の部分分解下方斜視図である。
【
図4】
図3の線4-4に沿った
図1の車両フレームおよび電源アセンブリの断面図である。
【
図5】
図3の線5-5に沿った
図1の車両フレームおよび電源アセンブリの断面図である。
【
図6】本開示の原理による一例の電源制御モジュールの機能ブロック図である。
【
図7】本開示の原理による電源アセンブリを制御するための命令を実行する一例のコンピューティングデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
対応する参照数字は、これらの図面全体にわたり対応するパーツを示す。
【0039】
以下、添付の図面を参照として例示の構成をさらに詳しく説明する。例示の構成は、本開示が完全なものとなり、当業者に対して本開示の範囲を十分に伝えるために提示される。本開示の構成が完全に理解できるように、具体的な構成要素、デバイス、および方法の例などの具体的な詳細が示される。具体的な詳細を使用することは必須ではなく、例示の構成は多数の異なる形態で具現化され得るものであり、これらの具体的な詳細および例示の構成は本開示の範囲を限定するように解釈されるべきではない点が、当業者には明らかになろう。
【0040】
本明細書において使用される術語は、特定の例示の実施形態の説明を目的としたものにすぎず、限定的なものとしては意図されない。本明細書において、「1つの(a, an)」および「その(the)」という単数冠詞は、コンテクストにおいて別様のことが明確に示されない限り複数形態も含むように意図され得る。「備える」、「備えている」、「含んでいる」、および「有している」という用語は、非排他的であり、したがって特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を具体的に示すが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を排除しない。本明細書において説明される方法ステップ、プロセス、および動作は、実施順序として特別に指定されない限り、論じられるまたは図示される特定の順序でそれらが実施されることを必須とするものとして解釈されるべきではない。追加のまたは代替的なステップが利用されてもよい。
【0041】
要素または層が、他の要素または層「の上に位置する」、「に対して係合される」、「に対して連結される」、「に対して装着される」、または「に対して結合される」と呼ばれる場合に、この要素または層は、この他の要素または層の上に直接的に位置する、この他の要素または層に対して直接的に係合される、この他の要素または層に対して直接的に連結される、この他の要素または層に対して直接的に装着される、またはこの他の要素または層に対して直接的に結合される場合があり、あるいは中間要素または中間層が存在する場合がある。対照的に、ある要素が、他の要素または層「の上に直接的に位置する」、「に対して直接的に係合される」、「に対して直接的に連結される」、「に対して直接的に装着される」、または「に対して直接的に結合される」と呼ばれる場合に、中間要素または中間層が存在しない場合がある。要素間の関係を説明するために使用される他の語もまた同様に解釈されるべきである(例えば「の間に」と「の間に直接的に」、「に隣接して」と「に直接的に隣接して」等)。本明細書において、「および/または」という用語は、関連してあげられた項目のうちの1つ以上のあらゆる組合せを含む。
【0042】
本明細書において、第1の、第2の、第3の等の用語が、様々な要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションを説明するために使用される場合がある。これらの要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションは、これらの用語により限定されるべきではない。これらの用語は、ある要素、構成要素、領域、層、またはセクションを他の領域、層、またはセクションから識別するために使用されるにすぎない場合がある。「第1の」、「第2の」、および他の数詞用語などの用語は、コンテクストにより明示されない限りあるシーケンスまたは順序を表さない。したがって、以降で論じる第1の要素、第1の構成要素、第1の領域、第1の層、または第1のセクションは、その例の構成の教示から逸脱することなく第2の要素、第2の構成要素、第2の領域、第2の層、または第2のセクションと呼ぶことができる。
【0043】
図1を参照すると、車両10が図示され、フレームアセンブリ12、車体14、モータ16、電源アセンブリ18、および複数の車輪20を備える。この車両10は、市販のユーティリティビークルとして概して図示されるが、車両10は、本開示の範囲内において他のタイプの車両(例えば乗用車、バン、トラック等)を含み得る点が理解されよう。この点に関して、フレームアセンブリ12は、車体14、モータ16、電源アセンブリ18、および/または車輪20に対して結合されまたは他の様式でこれらを支持し得る一方で、車体14は、車両10の1人以上人の乗員またはユーザを収容するための車室22を画定し得る。
【0044】
図2~
図4に示すように、フレームアセンブリ12は、第1の長手方向部材26および第2の長手方向部材28を備え得る。本明細書においては、フレームアセンブリ12が2つの長手方向部材26、28を備えるものとして概して図示および説明されるが、フレームアセンブリ12は、本開示の範囲内において3つ以上の長手方向部材を備え得る点が理解されよう。第1の長手方向部材26および第2の長手方向部材28は、間に空部30を画成し得る。いくつかの実施形態では、第1の長手方向部材26の少なくとも一部分が、第2の長手方向部材28に対して実質的に平行な方向に延在する。
【0045】
少なくとも
図4を参照すると、第1の長手方向部材26は、第1の側壁部34を備え、第2の長手方向部材28は、第1の側壁部34に対面する第2の側壁部36を備え、第1の側壁部34および第2の側壁部36が、空部30を画定し得る。いくつかの実施形態では、第1の側壁部34および第2の側壁部36のそれぞれが、実質的に平坦な表面を画定する。第1の側壁部34の平坦表面は、第2の側壁部36の平坦表面に対して実質的に平行であることにより、空部30が長尺直方体形状を画定してもよい。
【0046】
図4および
図5に示すように、電源アセンブリ18は、ハウジング42、カバー44、複数のバッテリ46-n、電源制御モジュール47、1つ以上の留め具48、および複数のセンサ49-1、49-2、・・・49-nを備え得る。以降においてさらに詳細に説明されるように、電源アセンブリ18は、フレームアセンブリ12と一体的に形成され得る。
【0047】
ハウジング42は、第1の長手方向壁部50と、第2の長手方向壁部52と、第1の長手方向壁部50から第2の長手方向壁部52まで延在する第1の横方向壁部54と、第1の長手方向壁部50から第2の長手方向壁部52まで延在する第2の横方向壁部56と、第1の長手方向壁部50から第2の長手方向壁部52までおよび第1の横方向壁部54から第2の横方向壁部56まで延在する頂部壁部58と、第1の長手方向壁部50と第2の長手方向壁部52との間および第1の横方向壁部54と第2の横方向壁部56との間に延在する複数の交差部材62と、を備え得る。いくつかの実施形態では、第1の長手方向壁部50が、第2の長手方向壁部52に対して実質的に平行であり、第1の横方向壁部54が、第2の横方向壁部56に対して実質的に平行であることにより、第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52ならびに第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56は、実質的に矩形の形状を画定し、第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52、第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56、ならびに頂部壁部58は、共にチャンバ64を画成する。いくつかの実施形態では、ハウジング42は、フレームアセンブリ12と共に単体形成される。例えば、第1の長手方向壁部50、第2の長手方向壁部52、第1の横方向壁部54、および/または第2の横方向壁部56は、フレームアセンブリ12と一体的に形成される(例えば単体形成される)。いくつかの実施形態では、第1の長手方向壁部50および第1の長手方向部材26は、フレームアセンブリ12の第1の単体フレーム部材を形成し、一方で第2の長手方向壁部52および第2の長手方向部材28は、フレームアセンブリ12の第2の単体部材を形成する。
【0048】
交差部材62は、第1の長手方向壁部50と第2の長手方向壁部52との間および第1の横方向壁部54と第2の横方向壁部56との間に横方向にまたは長手方向に延在することにより、交差部材62、第1の長手方向壁部50もしくは第2の長手方向壁部52、または第1の横方向壁部54もしくは第2の横方向壁部56が、チャンバ64内に複数のサブチャンバ66を画定してもよい。例えば、交差部材62のうちの1つ以上が、第1の長手方向壁部50と第2の長手方向壁部52との間に横方向に延在し、交差部材62のうちの1つ以上が、第1の横方向壁部54と第2の横方向壁部56との間に長手方向に延在してもよい。横方向に延在する交差部材62は、長手方向に延在する交差部材62に対して実質的に垂直であってもよい。サブチャンバ66は、車両10の車輪20が係合される地面に対面してもまたは他の様式で地面に対して露出されてもよい。この点に関して、車両10の動作中には、壁部50、52、54、56および交差部材62は、頂部壁部58と、車両10の車輪20が係合される地面との間に配設され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、図示するように、交差部材62は、第1の長手方向壁部50と第2の長手方向壁部52との間に横方向に延在し、3つの交差部材62は、第1の横方向壁部54と第2の横方向壁部56との間に長手方向に延在することにより、交差部材62、第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52、ならびに第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56は、チャンバ64内に16個のサブチャンバ66のグリッドを画定する。しかし、本開示の範囲内において、ハウジング42は、第1の長手方向壁部50と第2の長手方向壁部52との間に横方向に延在する2つ以下または4つ以上の交差部材62と、第1の横方向壁部54と第2の横方向壁部56との間に長手方向に延在する2つ以下または4つ以上の交差部材62と、を備えることにより、ハウジング42が15個以下または17個以上のサブチャンバ66を備えてもよい点が理解されよう。先述のように、いくつかの実施形態では、交差部材62は、フレームアセンブリ12と一体的に形成される(例えば単体形成される)。例えば、交差部材62ならびに第1の長手方向部材26および/または第2の長手方向部材28が、フレームアセンブリ12の第1の単体フレーム部材および/または第2の単体フレーム部材を形成してもよい。
【0050】
交差部材62のうちの1つ以上が、頂部壁部58から距離D1にわたり延在し、第1の長手方向壁部50または第2の長手方向壁部52の一方または両方が、頂部壁部58から距離D2にわたり延在し、第1の横方向壁部54または第2の横方向壁部56の一方もしくは両方が、頂部壁部58から距離D3にわたり延在してもよい。いくつかの実施形態では、距離D1は、距離D2および距離D3と同等であり、それにより第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52の遠位端部70、第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56の遠位端部72、ならびに交差部材62の遠位端部74のそれぞれが、面Pを共に画定するか、または面P内において他の様式で配設される。他の実施形態では、距離D1は、距離D2または距離D3未満であり、それにより第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52の遠位端部70ならびに第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56の遠位端部72のそれぞれが、面P内に配設され、交差部材62の遠位端部74が、面Pと頂部壁部58との間に配設されてもよい。
【0051】
図3および
図4を参照すると、ハウジング42の頂部壁部58は、ハウジング42に対して各電源アセンブリ18を電気結合するための複数のコネクタ76と、ハウジング42に対して各電源アセンブリ18を電気結合するための複数のコネクタ78と、をさらに備え得る。以降でさらに詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、コネクタ76のうちの少なくとも1つおよびコネクタ78のうちの少なくとも1つが、各サブチャンバ66内に配設されて、バッテリ46-nと接続し、バッテリ46-nから車両10の他のエリアまたは構成要素(例えば車体14またはモータ16)へ電気およびデータをそれぞれ伝送するのを可能にする。この点に関して、コネクタ76のうちの1つが正端子を備え、コネクタ76のうちの別のものが負端子を備え得る。ハウジング42は、バッテリ46-nからコネクタ76、78のそれぞれへ、および車両10の他のエリアまたは構成要素(例えば車体14またはモータ16)へ電気およびデータを伝送するための1つ以上の管路79をさらに備え得る。例えば、管路79は、バッテリ46-nからコネクタ76、78のそれぞれへ、および車両10の他のエリアまたは構成要素(例えば車体14またはモータ16)へ電気およびデータを伝送するための電線、光学素子、または他の伝送手段を備えてもよい。いくつかの実施形態では、管路79は、バッテリ46-nを冷却するまたは他の方法で所望の温度に維持するための流体を送り得る。いくつかの実施形態では、ハウジング42は、コネクタ76、78から管路79へ電気またはデータを伝送するための1つ以上のバスバーまたはヘッダーを備えてもよい。先述のように、管路79を備える電源アセンブリ18は、ユーザが高電圧構成要素を作動させることなく電源アセンブリ18(例えばバッテリ46-n)を操作し得るように、フレームアセンブリ12と一体的に形成され得る。
【0052】
カバー44は、実質的に平坦な構造体を画定してもよく、この構造体は、上方表面80、第1の長手方向端部82および第2の長手方向端部84、ならびに第1の側方端部86および第2の側方端部88を有する。第1の長手方向端部82と第2の長手方向端部84との間の距離が、ハウジング42の第1の長手方向壁部50と第2の長手方向壁部52との間の距離と実質的に同等であり、一方で第1の側方端部86と第2の側方端部88との間の距離が、ハウジング42の第1の横方向壁部54と第2の横方向壁部56との間の距離と実質的に同等であってもよい。したがって、組立て構成では、カバー44の第1の長手方向端部82および第2の長手方向端部84は、第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52の遠位端部70に係合(例えば封止的に)し、第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56は、ハウジング42の第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56の遠位端部72に係合(例えば封止的に)し得る。いくつかの実施形態では、上方表面80は、交差部材62に係合(例えば封止的に)する。以降でさらに詳細に説明されるように、カバー44が第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52、第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56、または交差部材62と係合することにより、ハウジング42の周囲の環境からチャンバ64およびサブチャンバ66が流体隔離および流体絶縁され得る。
【0053】
図4に示すように、いくつかの実施形態では、留め具48は、ハウジング42およびバッテリ46-nに対して結合される。例えば、各留め具48が、各サブチャンバ66内で頂部壁部58に対して結合され、サブチャンバ66内に配設された対応するバッテリ46-nに対して結合され得る。以降でさらに詳細に説明されるように、動作中に、留め具48は、バッテリ46-nが中に配置されたサブチャンバ66からバッテリ46-nのうちの1つ以上を取り出すために電源制御モジュール47に接続され得る。例えば、あらかじめ定められた事象の発生時に(例えばバッテリ46-nが機能しなくなったと判定された場合、またはバッテリ46-nの温度があらかじめ定められた閾値温度を超過していると判定された場合に)、電源制御モジュール47は、バッテリ46-nに対応する留め具48またはバッテリ46-nが中に配置されたサブチャンバ66に接続されて、サブチャンバ66からバッテリ46-nの取出しを実現し得る。いくつかの実施形態では、電源制御モジュール47は、留め具48を作動させる(例えば爆発する)か、または他の方法で留め具48をハウジング42および/またはバッテリ46-nから係合解除することにより、バッテリ46-nがサブチャンバ66から解放されてもよい。例えば、留め具48の作動時にまたは留め具48の他の機能停止時に、バッテリ46-nが、それ自体の重力の影響によりサブチャンバ66から落下してもよい。
【0054】
図6を参照すると、センサ49-1、49-2、・・・49-nが、複数の電流センサ49-1、複数の電圧センサ49-2、および複数の温度センサ49-3を含み得る。この点に関して、各バッテリ46-n、または各バッテリ46-nが中に配置されたサブチャンバ66が、電流センサ49-1、電圧センサ49-2、および温度センサ49-3を備えて、任意の所与の時間における各サブチャンバ66内に配設された特定のバッテリ46-nに対応する電流、電圧、および温度を判定してもよい。以降でさらに詳細に説明されるように、センサ49-1、49-2、・・・49-nは、概して特定のバッテリ46-nおよび電源アセンブリ18からの電力使用を管理するために、電源制御モジュール47に対して感知した情報(例えば電流、電圧、温度等)を送信してもよい。
【0055】
図2および
図4を参照すると、各バッテリ46-nが、1つ以上の電気コネクタ92、1つ以上のデータコネクタ94、スイッチ96、および1つ以上の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)97を備え得る。例えば、
図4に示すように、いくつかの実施形態では、各バッテリ46-nが、2つの電気コネクタ92(例えば正端子および負端子)ならびに1つのデータコネクタ94を備える。
図2および
図4に示すように、いくつかの実施形態では、各バッテリ46-nが、1つ以上の凹部99を有する外方表面98を備える。各コネクタ92が、これらの凹部99のうちの1つの中に配設され得る。具体的には、コネクタ92の全体が、外方表面98よりも引っ込んだ位置に置かれるように、凹部99のうちの1つの中に配設され得る。このようにすることで、使用中に、バッテリ46-nは、安全にかつユーザがコネクタ92に関わる必要を伴わずにサブチャンバ66から除去することが可能となる。IGBT97は、バッテリ46-nと管路79との間に(例えば電気的に)配設され得る。いくつかの実施形態では、IGBT97は、管路79の上流側におよびコネクタ92の下流側に(例えば電気的に)配設される。いくつかの実施形態では、IGBT97は、バッテリ46-n内に配設される。以降でさらに詳細に説明されるように、使用中に、電源制御モジュール47は、電源アセンブリ18が所望のシステム電圧に到達するまでは対応するバッテリ46-nと管路79との間の電気接続を防ぐように、IGBT97と通信し得る。例えば、IGBT97は、電源アセンブリ18の電圧出力に悪影響を及ぼすことなく、ユーザが所望の機能状態または所望の健康状態を下回るバッテリ46-nを電源アセンブリ18に対して結合するのを可能にし得る。
【0056】
以降でさらに詳細に説明されるように、スイッチ96は、あらかじめ定められた事象の発生に基づいて電源制御モジュール47がスイッチ96を作動させる(例えば「オン」から「オフ」へまたはその逆へ)ことによって、電気コネクタ92と管路79との間の電気接続を終了させ得るように、電源制御モジュール47と通信状態にあってもよい。この点に関して、バッテリ46-nに関してスイッチ96を作動させることにより、バッテリ46-nにより形成された電気回路(例えば並列電気回路)からこのバッテリ46-nが除去され、それによりこのバッテリ46-nと他のバッテリ46-nとの間の電気接続が防止され得る。
【0057】
図3~
図5に示すように、組立て構成において、バッテリ46-nは、第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52ならびに第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56が、各バッテリ46-nの少なくとも一部分を実質的に囲むように、チャンバ64内に配設され得る。具体的には、各バッテリ46-nは、交差部材62、第1の長手方向壁部50および第2の長手方向壁部52、または第1の横方向壁部54および第2の横方向壁部56が各バッテリ46-nの少なくとも一部分を実質的に囲むように、サブチャンバ66内に配設され得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、この組立て構成において、バッテリ46-nは、バッテリ46-nから車両10の他のエリアまたは構成要素(例えば車体14またはモータ16)へ電気またはデータをそれぞれ伝送するためにコネクタ76、78に対して結合され得る。例えば、バッテリ46-nのうちの1つ以上のコネクタ92のうちの1つ(例えば正端子)が、コネクタ76のうちの1つに対して結合される一方で、バッテリ46-nのうちの1つ以上のコネクタ92のうちの他の1つ(例えば負端子)が、コネクタ76のうちの1つに対して結合されることにより、バッテリ46-nから車両10の他の構成要素へ電気が伝送され得る。同様に、コネクタ78のうちの1つが、バッテリ46-nから車両10の他の構成要素へデータが伝送されるように、バッテリ46-nのコネクタ94のうちの1つに対して結合され得る。いくつかの実施形態では、これらのバッテリ46-nのうちの複数が、直列回路構成で相互に対して電気結合される。いくつかの実施形態では、これらのバッテリ46-nのうちの複数が、並列回路構成で相互に対して電気結合される。いくつかの実施形態では、これらのバッテリ46-nのうちの第1の複数のバッテリ46-nが、直列回路構成で相互に対して電気結合され、これらのバッテリ46-nのうちの第2の複数のバッテリ46-nが、並列回路構成で相互に対して電気結合される。例えば、第1の複数のバッテリ46-nは、直列回路構成で相互に電気結合され、並列回路構成で1つ以上の他のバッテリ46-nに対して電気結合される。
【0059】
次に
図6を参照すると、電源制御モジュール47の一例の実施形態が示される。以降でさらに詳細に説明されるように、電源制御モジュール47は、ハウジング42のコネクタ78およびバッテリ46-nのコネクタ94のそれぞれを介してバッテリ46-nと電気接続状態にあり得る。他の実施形態では、電源制御モジュール47は、無線通信プロトコルを介してバッテリ46-nと接続し得る。
【0060】
電源制御モジュール47は、充電制御モジュール100、回路制御モジュール102、およびイジェクタ制御モジュール104を備え得る。充電制御モジュール100は、各バッテリ46-nの健康状態または機能状態(例えば充電状態)を判定し得る。例えば、充電制御モジュール100は、バッテリ46-nが完全充電、完全放電、または完全充電と完全放電との間のレベルのいずれの状態にあるかを判定するために各バッテリ46-nと接続され得る。具体的には、ある特定のバッテリ46-nに対応する電流センサ49-1および電圧センサ49-2が、所与の時点においてかかるバッテリ46-nにより生成された電流および電圧を充電制御モジュール100へと伝送し得る。各バッテリ46-nの機能状態が判定されると、充電制御モジュール100は、回路制御モジュール102へ各バッテリ46-nの機能状態を伝送し得る。いくつかの実施形態では、充電制御モジュール100は、ある特定のバッテリ46-nのIGBT97と通信し得る。例えば、充電制御モジュール100は、アセンブリ18の電圧があらかじめ定められた閾値電圧に適合するまでバッテリ46-nと管路79との間の電気接続を防止するように、IGBT97に命令し得る。具体的には、ユーザがアセンブリ18に対してバッテリ46-nを結合すると、充電制御モジュール100は、このバッテリ46-nおよびアセンブリ内の他のバッテリ46-nの電圧を判定し、このバッテリ46-nの電圧がアセンブリ内の他のバッテリ46-nの電圧と同等になるまでこのバッテリ46-nが管路79と電気接続するのを防止し得る。
【0061】
回路制御モジュール102は、充電制御モジュール100および各バッテリ46-nと接続状態にあってもよい。例えば、回路制御モジュール102は、各バッテリ46-nのスイッチ96と有線接続または無線接続され得る。使用中に、回路制御モジュール102は、充電制御モジュール100から受領した入力に基づきスイッチ96を作動させ得る。例えば、充電制御モジュール100は、回路制御モジュール102へ各バッテリ46-nの機能状態を伝送し、回路制御モジュール102は、ある特定のバッテリ46-nの機能状態があらかじめ定められたレベル未満である場合にこの特定のバッテリ46-nのスイッチ96を作動させ得る。具体的には、ある特定のバッテリ46-nに関して回路制御モジュール102から受領した充電状態が、このバッテリ46-nの充電状態が完全充電状態の10パーセント未満であることを示す場合には、回路制御モジュール102は、この特定のバッテリ46-nがコネクタ76を介して管路79と電気接続状態になるのを防止するようにスイッチ96を作動させ得る(例えばオンからオフへ)。このようにすることで、回路制御モジュール102は、車両10の性能に影響を及ぼすことなくバッテリ46-nを電気回路内に組み込むおよび電気回路外へ除去することにより、電源アセンブリ18からの電力供給を効率的に均等化するように動作可能である。例えば、回路制御モジュール102は、電源アセンブリ18により生成された電圧と車両10の性能とに対して最小限の影響のみを及ぼしつつ、電気回路(例えば管路79との電気接続)からバッテリ46-nを除去し得る。
【0062】
イジェクタ制御モジュール104は、バッテリ46-nおよび留め具48と接続状態にあってもよい。例えば、イジェクタ制御モジュール104は、留め具48と有線接続または無線接続されてもよい。使用中に、イジェクタ制御モジュール104は、温度センサ49-3から受信した信号に基づき留め具48を作動させ得る。具体的には、ある特定のバッテリ46-nに関して温度センサ49-3によりイジェクタ制御モジュール104へ送信された温度が、あらかじめ定められた閾値温度を超過する場合には、イジェクタ制御モジュール104は、留め具48へ信号を送信し留め具48を作動させ得る。この点に関して、いくつかの実施形態では、イジェクタ制御モジュール104は、留め具48を爆発させるかまたは他の様式でバッテリ46-nまたはハウジング42との係合を不能にすることにより、バッテリ46-nが中に配設されたサブチャンバ66からのバッテリ46-nの取出しを実現し得る。例えば、イジェクタ制御モジュール104により作動されると、留め具48は爆発し、それによりバッテリ46-nの重量によってバッテリ46-nはサブチャンバ66から落下され得るか、または他の様式でサブチャンバ66から取り出され得る。このようにすることで、イジェクタ制御モジュール104は、車両10の性能に及ぶ影響を最小限のみに留めつつ、電源アセンブリ18からバッテリ46-nを効率的に除去するように動作可能となる。
【0063】
車両10の動作中に、ユーザがバッテリ46-nのうちの1つを交換したい場合には、ユーザは、サブチャンバ66内のバッテリ46-nを露出させるようにハウジング42からカバー44を除去し得る。次いで、ユーザは、交換の必要に応じてサブチャンバ66からバッテリ46-nを除去し、このバッテリ46-nを廃棄して、その後にハウジング42に対してカバー44を再び結合し得る。いくつかの実施形態では、各バッテリ46-nは、電位(例えば電圧)V1を有し得る。同様に、車両10の動作は、電位V2を必要とし得る。バッテリ46-nの電位V1は、車両10が必要とする電位V2と同等であってもよい。したがって、ユーザは、容量(例えば利用可能なワット電力容量)を上昇させるために、電位V1を変更する(例えば上昇または降下させる)ことなくハウジング42からバッテリ46-nを除去するまたはハウジング42に対してバッテリ46-nを追加することができる。この点に関して、ハウジング42からバッテリ46-nを除去した後に、およびハウジング42にバッテリ46-nを追加した後に、電源アセンブリ18の電位V1は、車両10により必要とされる電位V2と同等にとどまり続けることができる。
【0064】
長手方向部材50、52、横方向部材54、56、および交差部材62を備えるフレームアセンブリ12は、車両10の動作中に1つ以上のバッテリ46-nを支持するための強靭な高耐久性システムの実現を助けると共に、ユーザがバッテリ46-nを安全かつ効率的に交換することを可能にしつつモータ16および車両10の他の構成要素へ電気を供給するための効率的な高耐久性システムの確保を助けることができる。本明細書においては、バッテリ46-nを備える電源アセンブリ18は、車両10へ組み込まれるものとして概して図示および説明されるが、本開示の範囲内において他のアセンブリに組み込まれてもよい(例えば家、建築物、もしくは他の定置アセンブリ、バックパック、または他の移動型用途等)。
【0065】
図7は、本文献で説明されるシステムおよび方法を実装するために使用され得る一例のコンピューティングデバイス110の概略図である。コンピューティングデバイス110は、例えばラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すように意図される。本明細書において示される構成要素、それらの接続および関係、ならびに機能は、もっぱら例示として意図され、本文献において説明および/または特許請求される本発明の実施形態を限定するようには意図されない。
【0066】
コンピューティングデバイス110は、プロセッサ112と、メモリ114と、ストレージデバイス116と、メモリ114および高速拡張ポート120に接続する高速インターフェース/コントローラ118と、低速バス124およびストレージデバイス116に接続する低速インターフェース/コントローラ122と、を備える。これらの各コンポーネント112、114、116、118、120、および122は、様々なバスを使用して相互接続され、共有マザーボード上にまたは他の様式で適切に取り付けられ得る。プロセッサ112は、コンピューティングデバイス110内で実行される命令を処理することが可能であり、これらの命令には、例えば高速インターフェース118に対して結合されたディスプレイ126などの外部入出力デバイス上にグラフィックユーザインターフェース(GUI)用のグラフィカル情報を表示するために、メモリ114上にまたはストレージデバイス116上に格納された命令が含まれる。他の実施形態では、複数のプロセッサおよび/以上のバスが、複数のメモリおよび複数のタイプのメモリと共に適宜使用され得る。また、複数のコンピューティングデバイス110が、それぞれが必要な動作の部分を実現するように(例えばサーババンク、ブレードサーバ群、またはマルチプロセッサシステムとして)接続されてもよい。
【0067】
メモリ114は、コンピューティングデバイス110内に持続的に情報を格納する。メモリ114は、コンピュータ可読媒体、揮発性メモリユニット、または不揮発性メモリユニットであってもよい。持続性メモリ114は、コンピューティングデバイス110が使用するためのプログラム(例えば命令シーケンス)またはデータ(例えばプログラム状態情報)を一時ベースまたは永久ベースで記憶するために使用される物理デバイスであってもよい。不揮発性メモリの例としては、フラッシュメモリおよびリードオンリーメモリ(ROM)/プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)/消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)/電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)(例えば典型的にはブートプログラムなどファームウェア用に使用される)が含まれるが、それらに限定されない。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、相変化メモリ(PCM)、およびディスクまたはテープが含まれるが、これらに限定されない。
【0068】
ストレージデバイス116は、コンピューティングデバイス110にマスストレージを提供することが可能である。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス116はコンピュータ可読媒体である。様々な異なる実施形態において、ストレージデバイス116は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、もしくはテープデバイス、フラッシュメモリもしくは他の同様のソリッドステートメモリデバイス、またはストレージエリアネットワークもしくは他の構成でデバイスを備えるデバイスアレイであってもよい。さらなる実施形態では、コンピュータプログラム製品が、情報媒体において有形的に具現化される。このコンピュータプログラム製品は、実行された場合に上述したものなどの1つ以上の方法を実施する命令を含む。この情報媒体は、メモリ114、ストレージデバイス116、またはプロセッサ112上のメモリなどの、コンピュータ媒体または機械可読媒体である。
【0069】
高速コントローラ118は、コンピューティングデバイス110の多くの帯域幅を必要とする動作を管理する一方で、低速コントローラ122は、多くの帯域幅をさほど必要としない動作を管理する。デューティのかかる割当ては例示的なものにすぎない。いくつかの実施形態では、高速コントローラ118が、メモリ114、ディスプレイ126(例えばグラフィックプロセッサまたはアクセラレータを介して)、および様々な拡張カード(図示略)に対応し得る高速拡張ポート120に対して結合される。いくつかの実施形態では、低速コントローラ122が、ストレージデバイス116および低速拡張ポート124に対して結合される。様々な通信ポート(例えばUSB、ブルートゥース(登録商標)、イーサネット(登録商標)、ワイヤレスイーサネットなど)を含み得る低速拡張ポート124は、例えばネットワークアダプタを介してなど、例えばキーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、またはスイッチもしくはルータなどのネットワーキングデバイスなどの、1つ以上の入出力デバイスに対して結合され得る。
【0070】
コンピューティングデバイス110は、図面に示すように複数の異なる形態で実装され得る。例えば、コンピューティングデバイス110は、標準的なサーバ110aもしくはかかるサーバ110a群のマルチプルタイムスとして、ラップトップコンピュータ110bとして、またはラックサーバシステム110cの一部として実装され得る。
【0071】
本明細書において説明されるシステムおよび技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路および/またはデジタル光学回路、集積回路、特別設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組合せにおいて実現することが可能である。これらの様々な実施形態は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからデータおよび命令を受信しこれらに対してデータおよび命令を送信するために結合された、専用または汎用であり得る少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを備えるプログラマブルシステム上で実行可能および/または解釈可能である1つ以上のコンピュータプログラムにおける実装を含み得る。
【0072】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとしても知られる)は、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、高レベル手続き型プログラミング言語および/またはオブジェクト指向プログラミング言語、および/またはアセンブリ言語/機械言語で実装されることが可能である。本明細書において、「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を備えるプログラマブルプロセッサに対して機械命令および/またはデータを提供するために使用される、任意のコンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、装置、および/またはデバイス(例えば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理回路(PLD))を示す。「機械可読信号」という用語は、プログラマブルプロセッサに対して機械命令および/またはデータを提供するために使用される任意の信号を示す。
【0073】
本明細書において説明される本対象および機能的動作の実施形態は、デジタル電子回路において、本明細書において開示されるストラクチャおよびそれらのストラクチャ均等物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアにおいて、またはそれらの1つ以上の組合せにおいて実装され得る。さらに、本明細書において説明される対象は、1つ以上のコンピュータプログラム製品として、すなわちデータ処理装置が実行するためのまたはデータ処理装置の動作を制御するためのコンピュータ可読媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装され得る。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージデバイス、機械可読ストレージ基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号に影響を及ぼす組成物、またはそれらの1つ以上の組合せであることが可能である。「データ処理装置」、「コンピューティングデバイス」、および「コンピューティングプロセッサ」という用語は、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、以上のプロセッサもしくはコンピュータを例として含む、データを処理するためのあらゆる装置、デバイス、および機械を包含する。この装置は、例えばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはこれらの1つ以上の組合せを構築するコードなどの、当該のコンピュータプログラムのための実行環境を生成するコードを、ハードウェアに加えて備えることが可能である。伝播信号は、人工的に生成された信号であり、例えば適切な受信装置へ伝送するための情報を符号化するように生成された、機械生成された電気信号、光学信号、または電磁信号である。
【0074】
コンピュータプログラム(アプリケーション、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)は、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語を含む任意形態のプログラミング言語で記述することが可能であり、スタンドアロンプログラム、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくはコンピューティング環境で使用するのに適した他のユニットを含む任意の形態で展開することが可能である。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに必ずしも対応しない。プログラムは、当該プログラム専用の単一のファイル内に以上のコーディネートファイル(例えば1つ以上のモジュール、サブプログラム、もしくはコードの部分を格納するファイル)内に他のプログラムまたはデータ(例えばマークアップ言語ドキュメントに格納された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部分に格納され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つの場所に位置するかもしくは複数の場所に分散され通信ネットワークにより相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開され得る。
【0075】
本明細書において説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データに基づき動作し出力を生成することにより機能を実施するために1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実施され得る。これらのプロセスおよび論理フローは、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路により実施されることも可能であり、また装置が、この専用論理回路として実装されることも可能である。
【0076】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサとしては、汎用マイクロプロセッサおよび専用マイクロプロセッサの両方、ならびに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが例として含まれる。一般的に、プロセッサは、リードオンリーメモリもしくはランダムアクセスメモリ、またはそれらの両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実施するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを格納するための1つ以上のメモリデバイスである。一般的に、コンピュータは、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクなどの、データを格納するための1つ以上のマスストレージデバイスをさらに備え、データの受信もしくは送信または両方を行うようにこの1つ以上のマスストレージデバイスに対して動作結合される。しかし、コンピュータは、かかるデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、いくつか例を挙げれば例えば携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルオーディオプレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機などの、別のデバイス内に埋め込まれることが可能である。コンピュータプログラム命令およびデータを格納するのに適したコンピュータ可読媒体としては、例えばEPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、例えば内蔵ハードディスクもしくはリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクを例として含む、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路により補足されることが可能であり、または専用論理回路内に組み込まれることが可能である。
【0077】
ユーザとの対話を実現するために、本開示の1つ以上の態様は、ユーザに対して情報を表示するための例えばCRT(陰極線管)、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ、もしくはタッチスクリーンなどのディスプレイデバイスと、任意にはユーザがコンピュータへ入力を行うことを可能にするための例えばマウスもしくはトラックボールなどのキーボードおよびポインティングデバイスと、を有するコンピュータ上に実装され得る。他の種類のデバイスが、ユーザとの対話を実現するために使用されることもまた可能であり、例えばユーザに提供されるフィードバックは、例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、もしくは触覚フィードバックなどの任意の形態の知覚フィードバックであることが可能であり、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、または触覚入力を含む任意の形態で受信されることが可能である。さらに、コンピュータは、例えばウェブブラウザから受信した要求に応答してユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送信することによってなど、ユーザにより使用されるデバイスへドキュメントを送信しこのデバイスからドキュメントを受信することによってユーザと対話することが可能である。
【0078】
本開示の1つ以上の態様は、例えばデータサーバなどのバックエンドコンポーネントを含む、あるいは例えばアプリケーションサーバなどのミドルウェアコンポーネントを含む、あるいは例えば本明細書において説明される対象の実施形態とユーザが対話することを可能にするためのグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータなどのフロントエンドコンポーネントを含む、または1つ以上のかかるバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含む、コンピューティングシステムにおいて実施され得る。このシステムのコンポーネントは、例えば通信ネットワークなど、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体により相互接続され得る。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネット(例えばインターネット)、ならびにピアツーピアネットワーク(例えばアドホックピアツーピアネットワーク)が含まれる。
【0079】
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含み得る。クライアントおよびサーバは、一般的に相互に遠隔位置に位置し、典型的には通信ネットワークを介して対話する。クライアントおよびサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムにより実現され、これらのコンピュータプログラムは、相互に対してクライアント-サーバの関係を有する。いくつかの実施形態では、サーバは、クライアントデバイス(例えばクライアントデバイスと対話するユーザに対してデータを表示しこのユーザからユーザ入力を受信するための)に対してデータ(例えばHTMLページ)を送信する。クライアントデバイスにて生成されたデータ(例えばユーザとの対話の結果として)は、クライアントデバイスからサーバにて受信され得る。
【0080】
本明細書は多数の具体例を含むが、これらの具体例は、本開示または特許請求対象となり得るものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、本開示の特定の実施形態に固有の特徴を説明するものとして解釈されるべきである。それぞれ異なる実施形態のコンテクストにおいて本明細書で説明される特定の特徴は、単一の実施形態と組み合わせて実装されることも可能である。対照的に、単一の実施形態のコンテクストで説明される様々な特徴は、複数の実施形態において別個に、または任意の適切な下位組合せにて実装されることも可能である。さらに、いくつかの特徴が、特定の組合せで作動するものとして上述され、さらにかようなものとして最初に特許請求される場合があるが、いくつかの例では、特許請求される組合せのうちの1つ以上の特徴が、かかる組合せから削除されることが可能であり、特許請求される組合せは、下位組合せまたは下位組合せの変形例を対象に含み得る。
【0081】
同様に、動作が、ある特定の順序で図面に示されるが、これは、かかる動作が、所望の成果を実現するために、図示する特定の順序でまたは連続順序で実施されることを必要とするものとして、または例示のすべての動作が実施されることを必要とするものとして理解されるべきではない。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並行処理が有利である場合がある。さらに、上述した実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は、あらゆる実施形態においてかかる分離が必要とされるものとして理解されるべきではなく、説明されるプログラムコンポーネントおよびシステムは、単一のソフトウェア製品として共に一体化される以上のソフトウェア製品にパッケージングされることが一般的に可能である点を理解されたい。
【0082】
以下の項は、上述の電源システムのための例示の構成を提示する。
【0083】
項1. データ処理ハードウェアと、データ処理ハードウェアと通信状態にあるメモリハードウェアであって、データ処理ハードウェア上で実行された場合にデータ処理ハードウェアに、バッテリに対応する温度を受信することと、温度があらかじめ定められた閾値温度を超過するか否かを判定することと、温度があらかじめ定められた閾値温度を超過する場合に、電源アセンブリからバッテリを取り出すようにイジェクタを作動させることと、を含む動作を実施させる命令を格納している、メモリハードウェアとを備える、システム。
【0084】
項2. 項1のシステムであって、イジェクタが留め具からなる、システム。
【0085】
項3. 項2のシステムであって、留め具が爆発ボルトからなる、システム。
【0086】
項4. 項1のシステムであって、前出の動作が、バッテリの機能状態を受信することと、その機能状態があらかじめ定められた閾値機能状態を超過するか否かを判定することと、この機能状態があらかじめ定められた閾値機能状態未満である場合に、回路からバッテリを除去するようにスイッチを作動させることと、をさらに含む、システム。
【0087】
項5. 項4のシステムであって、バッテリが、別のバッテリと並列回路で配置される、システム。
【0088】
項6. 項1のシステムであって、システムが、バッテリの取出し前に第1のシステム電圧を、およびバッテリの取出し後に第2のシステム電圧を有し、第1のシステム電圧が、第2のシステム電圧と同等である、システム。
【0089】
項7. ハウジングと、ハウジング内に少なくとも部分的に配設され第1のスイッチを有する第1のバッテリと、ハウジング内に少なくとも部分的に配設され、第1のバッテリと並列回路に配置された第2のバッテリであって、第2のバッテリが、前出の回路から第2のバッテリを除去するように動作可能な第2のスイッチを有し、第1のスイッチが、回路から第1のバッテリを除去するように動作可能である、第2のバッテリと、第1のスイッチおよび第2のスイッチと通信状態にあり、第1のバッテリから第1の機能状態をおよび第2のバッテリから第2の機能状態を受信するように動作可能である回路コントローラであって、第1の機能状態に基づき第1のスイッチをまたは第2の機能状態に基づき第2のスイッチを作動させるように構成された回路コントローラと、を備える、電源システム。
【0090】
項8. 項7の電源システムであって、第1のバッテリの第1の温度および第2のバッテリの第2の温度を受信するように構成されたイジェクタコントローラをさらに備え、イジェクタコントローラは、第1の温度または第2の温度に基づきハウジングから第1のバッテリまたは第2のバッテリを取り出すように動作可能である、電源システム。
【0091】
項9. 第1のバッテリの第1の機能状態、および第1のバッテリと並列回路で配置された第2のバッテリの第2の機能状態を判定する充電コントローラと、回路コントローラであって、(i)第1の機能状態を閾値機能状態と比較し、(ii)第2の機能状態を閾値機能状態と比較し、第1の機能状態が閾値機能状態未満である場合に、回路から第1のバッテリを除去するようにスイッチを作動させる、回路コントローラと、を備える、制御システム。
【0092】
項10. 項9の制御システムであって、第1のバッテリの第1の温度および第2のバッテリの第2の温度を受信するイジェクタコントローラをさらに備え、このイジェクタコントローラは、第1の温度または第2の温度に基づきハウジングから第1のバッテリまたは第2のバッテリを取り出すように動作可能である、制御システム。
【0093】
項11.車両フレームアセンブリであって、第1の長手方向部材、第1の長手方向部材の近位に配設された第2の長手方向部材、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する第1の横方向壁部、ならびに第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する第2の横方向壁部であって、第1の長手方向部材および第2の長手方向部材ならびに第1の横方向壁部および第2の横方向壁部は、複数のサブチャンバを画成する、第2の横方向壁部、を備える、車両フレームアセンブリと、複数のサブチャンバのうちの第1のサブチャンバ内に取外し可能に配設された第1のバッテリと、複数のサブチャンバのうちの第2のサブチャンバ内に取外し可能に配設された第2のバッテリと、を備える、車両電源アセンブリ。
【0094】
項12. 項11の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリは、直列構成で第2のバッテリに対して電気結合される、車両電源アセンブリ。
【0095】
項13. 項11の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリは、並列構成で第2のバッテリに対して電気結合される、車両電源アセンブリ。
【0096】
項14. 項11の車両電源アセンブリであって、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間および第1の横方向壁部と第2の横方向壁部との間に延在する頂部壁部をさらに備える、車両電源アセンブリ。
【0097】
項15. 項14の車両電源アセンブリであって、第1の長手方向部材および第2の長手方向部材ならびに第1の横方向壁部および第2の横方向壁部は、頂部壁部と地面との間に配設される、車両電源アセンブリ。
【0098】
項16. 項14の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリおよび第2のバッテリは、頂部壁部に対して電気結合される、車両電源アセンブリ。
【0099】
項17. 項16の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリおよび第2のバッテリは、頂部壁部を介して制御モジュールと接続状態にある、車両電源アセンブリ。
【0100】
項18. 項11の車両電源アセンブリであって、車両フレームアセンブリに対して取外し可能に結合されたカバーをさらに備える、車両電源アセンブリ。
【0101】
項19. 項18の車両電源アセンブリであって、カバーは、車両フレームアセンブリを囲む雰囲気からサブチャンバを流体隔離するように構成される、車両電源アセンブリ。
【0102】
項20. 項11の車両電源アセンブリであって、第1のサブチャンバは、チャンバを介して第2のサブチャンバと流体連通状態にある、車両電源アセンブリ。
【0103】
項21. 車両フレームアセンブリであって、第1の長手方向部材と、第1の長手方向部材の近位に配設された第2の長手方向部材と、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する第1の交差部材と、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する第2の交差部材と、第1の長手方向部材と第2の長手方向部材との間に延在する第3の交差部材であって、この第3の交差部材が第1の交差部材と第2の交差部材との間に配設され、第1の長手方向部材および第2の長手方向部材ならびに第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材が共に複数のサブチャンバを画成する、第3の交差部材と、複数のサブチャンバのうちの第1のサブチャンバ内に取外し可能に配設された第1のバッテリと、複数のサブチャンバのうちの第2のサブチャンバ内に取外し可能に配設された第2のバッテリと、を備える車両フレームアセンブリを備える車両電源アセンブリ。
【0104】
項22. 項21の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリが、直列構成で第2のバッテリに対して電気結合される、車両電源アセンブリ。
【0105】
項23. 項21の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリが、並列構成で第2のバッテリに対して電気結合される、車両電源アセンブリ。
【0106】
項24. 項21の車両電源アセンブリであって、第1の交差部材と第2の交差部材と第3の交差部材との間に延在する頂部壁部をさらに備える、車両電源アセンブリ。
【0107】
項25. 項24の車両電源アセンブリであって、第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材が、頂部壁部と地面との間に配設される、車両電源アセンブリ。
【0108】
項26. 項24の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリおよび第2のバッテリが、頂部壁部に対して電気結合される、車両電源アセンブリ。
【0109】
項27. 項26の車両電源アセンブリであって、第1のバッテリおよび第2のバッテリが、頂部壁部を介して制御モジュールと接続状態にある、車両電源アセンブリ。
【0110】
項28. 項21の車両電源アセンブリであって、第1の交差部材、第2の交差部材、および第3の交差部材のうちの少なくとも1つに対して取外し可能に結合されたカバーをさらに備える、車両電源アセンブリ。
【0111】
項29. 項28の車両電源アセンブリであって、カバーが、第1のサブチャンバおよび第2のサブチャンバを囲む雰囲気から第1のサブチャンバおよび第2のサブチャンバを流体隔離するように構成される、車両電源アセンブリ。
【0112】
項30. 項21の車両電源アセンブリであって、第1のサブチャンバがチャンバを介して第2のサブチャンバと流体連通状態にある、車両電源アセンブリ。
【0113】
前述の説明は、例示および説明を目的として提示される。これは、包括的なものとしては意図されず、または本開示を限定するものとしては意図されない。特定の構成の各要素または特徴は、その特定の構成に概して限定されず、該当する場合には互換性を有し、具体的に図示または説明されない場合でも選択されたある構成において使用されることが可能である。また、この特定の構成の各要素または特徴は、多数の様式で変更され得る。かかる変更は、本開示から逸脱するものとしてみなされるべきではなく、あらゆるかような修正は、本開示の範囲内に含まれるように意図される。
【符号の説明】
【0114】
10 車両
12 フレームアセンブリ
14 車体
16 モータ
18 電源アセンブリ
20 車輪
22 車室
26 第1の長手方向部材
28 第2の長手方向部材
30 空部
34 第1の側壁部
36 第2の側壁部
42 ハウジング
44 カバー
46 バッテリ
47 電源制御モジュール
48 留め具
49-1、49-2、・・・49-n センサ
49-1 電流センサ
49-2 電圧センサ
49-3 温度センサ
50 第1の長手方向壁部、長手方向部材
52 第2の長手方向壁部、長手方向部材
54 第1の横方向壁部、横方向部材
56 第2の横方向壁部、横方向部材
58 頂部壁部
62 交差部材
64 チャンバ
66 サブチャンバ
70 遠位端部
72 遠位端部
74 遠位端部
76 コネクタ
78 コネクタ
79 管路
80 上方表面
82 第1の長手方向端部
84 第2の長手方向端部
86 第1の側方端部
88 第2の側方端部
92 電気コネクタ
94 データコネクタ
96 スイッチ
98 外方表面
99 凹部
100 充電制御モジュール
102 回路制御モジュール
104 イジェクタ制御モジュール
110 コンピューティングデバイス
112 プロセッサ
114 メモリ、持続性メモリ
116 ストレージデバイス
118 高速インターフェース/コントローラ
122 低速インターフェース/コントローラ
124 低速バス、低速拡張ポート
126 ディスプレイ
110a サーバ
110b ラップトップコンピュータ
110c ラックサーバシステム
【国際調査報告】