(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(54)【発明の名称】2次元軌道計画用道路モデル多様体
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20220802BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20220802BHJP
B60W 30/10 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
G08G1/16 D
G08G1/00 A
B60W30/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021565964
(86)(22)【出願日】2019-06-14
(85)【翻訳文提出日】2021-11-05
(86)【国際出願番号】 CN2019091214
(87)【国際公開番号】W WO2020248210
(87)【国際公開日】2020-12-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】398037767
【氏名又は名称】バイエリシエ・モトーレンウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【氏名又は名称】鈴木 友子
(72)【発明者】
【氏名】リー・チェンサン
(72)【発明者】
【氏名】デムリング・マクシミリアン
(72)【発明者】
【氏名】ティエン・ウェンシン
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA15
3D241BA60
3D241CC02
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE02
3D241CE04
3D241DB01Z
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DB32Z
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC27
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5H181FF04
5H181FF10
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
5H181LL15
(57)【要約】
【課題】交通シナリオ内の任意の瞬間の全体像を作成する方法と装置を提供する。
【解決手段】本開示の例は、車両の軌道を計画する、方法及び装置について記載している。この方法は、
6自由度の空間にあらかじめ定義された道路モデルの2次元(2D)多様体を得ることであって、
6自由度の空間における道路モデルの2次元多様体が、道路モデルのオブジェクトを3次元(x、y、z)空間から6自由度(x、y、z、r、p、y)の空間に変換することであらかじめ定義されていて、
x、yは水平面上の物体の位置を表し、z、r、p、yは現実世界における物体の高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表している、前記2次元多様体を得ることと、
前記車両の現在位置(x0、y0、z0)と、前記車両の水平面上の目標位置(x1、y1)とを取得ことと、
前記現在位置と前記目標位置を包含する道路モデル2次元多様体の一片を取得することと、
道路モデル2次元多様体の一片で表現された道路モデルの前記一片を、任意の2点間の距離を3次元空間から水平面へ維持したまま、水平面に平坦化することと、
水平面上の前記平坦化された道路モデルにおいて、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画することと
を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の軌道計画用の、コンピュータで実行する方法において、
6自由度の空間に予め定義された道路モデルの2次元(2D)多様体を得ることであって、
6自由度の空間における道路モデルの2次元多様体が、道路モデルのオブジェクトを3次元(x、y、z)空間から6自由度(x、y、z、r、p、y)の空間に変換することであらかじめ定義されていて、
x、yは水平面上の物体の位置を表し、z、r、p、yは現実世界における物体の高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表している、前記2次元多様体を得ることと、
前記車両の現在位置(x
0、y
0、z
0)と、前記車両の水平面上の目標位置(x
1、y
1)とを取得することと、
前記現在位置と前記目標位置を包含する道路モデル2次元多様体の一片を取得することと、
道路モデル2次元多様体の一片で表現された道路モデルの前記一片を、任意の2点間の距離を3次元空間から水平面へ維持したまま、水平面に平坦化することと、
水平面上の前記平坦化された道路モデルにおいて、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画することと
を備えることを特徴とする、車両用の軌道計画用の、コンピュータで実行する方法。
【請求項2】
前記現在位置(x
0、y
0、z
0)を車両の位置決めシステムから取得する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
車両のナビゲーションシステムから前記現在位置と前記目標位置を取得する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記現在位置と前記目標位置を包含する道路モデル2次元多様体の一片を取得することが、
前記現在位置と前記目標位置が位置する道路の一片について、前記道路モデル2次元多様体を取得することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
道路の前記一片はランプの一部である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ランプがカーブしているランプである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記道路モデル2次元多様体の一片で表現された道路モデルの前記一片を、任意の2点間の距離を3次元空間から水平面へ維持したまま、水平面に平坦化することが、
道路モデルの2次元多様体の各点(x、y、z、r、p、y)の高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角に基づいて、3次元空間から水平面までの任意の2点間の距離を維持したまま、道路モデルの2次元多様体の前記各点(x、y、z、r、p、y)を水平面(x’、y’)に投影することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記水平面上の前記平坦化された道路モデルにおいて、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画することが、
前記平坦化された道路モデルに基づいて、あたかも道路モデルが水平面上にあるかのように、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記計画することが、
前記計画された軌道の複数の区間のそれぞれについて、デルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)を計画することをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
あらかじめ定義された6次元空間の道路モデル2次元多様体を得るための道路モデル多様体取得モジュールであって、6次元空間の道路モデル2次元多様体は、道路モデルのオブジェクトを3D空間(x、y、x)から6D(x、y、z、r、p、y)空間に変換して定義されたものであり、x、yは水平面上のオブジェクトの位置を表し、z、r、p、yは現実世界におけるオブジェクトの高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表す、道路モデル多様体取得モジュールと、
車両の現在位置(x
0、y
0、z
0)と、水平面上の車両の目標位置(x1、y1)を取得する、位置取得モジュールと、
現在位置と目標位置を包含する道路モデル2次元多様体の一片を取得する、道路モデル多様体取得モジュールと、
道路モデル2次元多様体の断片で表現された道路モデルの一片を、3次元空間から水平面まで任意の2点間の距離を維持したまま水平面に平坦化する、平坦化モジュールと、
水平面上の平坦化された道路モデルにおいて、現在位置と目標位置から車両の軌道を計画する、軌道計画モジュールと
を備えることを特徴とする、車両用の軌道計画用の軌道計画装置。
【請求項11】
前記道路モデル2次元多様体の一片で表現された道路モデルの前記一片を、任意の2点間の距離を3次元空間から水平面へ維持したまま、水平面に平坦化することが、
道路モデルの2次元多様体の各点(x、y、z、r、p、y)の高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角に基づいて、3次元空間から水平面までの任意の2点間の距離を維持したまま、道路モデルの2次元多様体の前記各点(x、y、z、r、p、y)を水平面(x’、y’)に投影することをさらに備える、請求項10に記載の軌道計画装置。
【請求項12】
車両の位置を決定する位置決めシステムと、
請求項10に記載の車両用の軌道計画用の軌道計画装置と、
計画された軌道に基づいて車両の速度と、スロットルと、ブレーキと、ステアリングとを計画する計画装置と
を備える車両。
【請求項13】
前記水平面上の前記平坦化された道路モデルにおいて、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画することが、
前記平坦化された道路モデルに基づいて、あたかも道路モデルが水平面上にあるかのように、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画することと、
前記計画された軌道の複数の区間のそれぞれについて、デルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)を計画することと
をさらに備える、請求項12に記載の車両。
【請求項14】
計画された軌道に基づいて、車両の速度と、スロットルと、ブレーキと、ステアリングとを計画することが、
前記計画された軌道の複数の区間のそれぞれに対するデルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)を6次元空間(Δx’、Δy’、Δz、θ
r、θ
p、θ
y)に変換することと、
前記高さ、前記ロール角、前記ピッチ角、前記ヨー角の情報を考慮して、各区間の車両の速度、スロットル、ブレーキ、ステアリングを計画することと
をさらに備える、請求項13に記載の車両。
【請求項15】
前記車両が、
軌道の各区間のデルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)に比較して前記車両が計画された軌道から逸脱しているかどうかを判断するオドメトリ情報を提供する、オドメータをさらに備える、請求項14に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に自動運転車両に関連する。より具体的には、2次元軌道計画装置の道路モデル多様体に関連する。
【背景技術】
【0002】
(運転者不要車、自動運転車、ロボットカーとも知られている)自動運転車両は、人間の入力なしで、環境の感知可能であり航行可能な種類の車両である。自動運転車両(以下「ADV」という。)は、レーダー、レーザーライト、GPS、オドメトリ(自己位置姿勢推定法の一つ)、コンピュータビジョンなど、さまざまな技術を使用して周囲を検出する。ここで、オドメトリは、自動運転(AD)車両の動き(方向と距離)を決定するために使用される。従来、オドメトリは3次元(3D)(x、y、先頭の向き)で提供され、車両の高度の変更は含まれていない。さらに、AD車両に使用される高精度3次元地図データ(HDマップ)の道路は、通常2次元(2D)である(標高情報もない)。これにより、問題が発生するかもしれない。傾斜路やランプ(高低差のある場所をつなぐ道路、車道)でのカーブを考えると、その長さは2Dマップに表示される距離より長い。例えば、2Dマップで160メートルと表示されるところの30度の傾斜の実際の長さは200メートルである。このようなケースでは、AD車両が160メートル前進して坂の頂上に到達するように指示されていると、3D走行距離計(オドメータ)が、既に指示された距離を移動したことを表示することで、車両は坂の途中で停止する場合がある。現在、この問題は、GPSシステムなど、車両に装備されている従来の測位技術によって車両の位置を継続的に更新することで軽減されている。ただし、従来の測位技術の精度と更新の頻度は、自動運転車両には十分ではない。
【0003】
AD車両の場合、HDマップに基づいて、車両が1つのスポットから別のスポットに移動するための軌道を計画する軌道計画装置がある。この軌道計画装置も2Dを前提しているのみである。換言すると、平面内の軌道のみを計画可能である。軌道計画装置は、HDマップから、カーブしたランプが水平面にあるのか、標高が変化しているのかを区別できない。したがって、従来の軌道計画装置は、水平面内にあるかのように、カーブしたランプ上の軌道のみを計画可能である。したがって、計画された軌道により、標高が変化する傾斜路でオーバーステア又はアンダーステアが発生する可能性がある。
【0004】
したがって、高度の変更を考慮に入れる、新しく信頼性の高い軌道計画装置が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、交通シナリオのスナップショット画像(ある瞬間の全体像)を作成する方法と装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の最初の例示的な実施形態に従って、車両の軌道を計画する、コンピュータで実行する方法が提供される。
この方法は、6自由度空間における予め定義された道路モデル2次元多様体を取得することであって、
6自由度の空間における道路モデルの2次元多様体が、道路モデルのオブジェクトを3次元(x、y、z)空間から6自由度(x、y、z、r、p、y)の空間に変換することで予め定義されていて、
x、yは水平面上の物体の位置を表し、z、r、p、yは現実世界における物体の高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表している、前記2次元多様体を取得することと、
前記車両の現在位置(x0、y0、z0)と、前記車両の水平面上の目標位置(x1、y1)とを得ることと、
前記現在位置と前記目標位置を包含する道路モデル2次元多様体の一片を取得することと、
道路モデル2次元多様体の一片で表現された道路モデルの前記一片を、任意の2点間の距離を3次元空間から水平面へ維持したまま、水平面に平坦化することと、
水平面上の前記平坦化された道路モデルにおいて、前記現在位置と前記目標位置から車両の軌道を計画すること
を備える。
本開示の第2の例示的な実施形態に従って、車両の軌道を計画する軌道計画装置が提供される。
この装置は、
予め定義された6次元空間の道路モデル2次元多様体を得るための道路モデル多様体取得モジュールであって、6次元空間の道路モデル2次元多様体は、道路モデルのオブジェクトを3D空間(x、y、z)から6D空間(x、y、z、r、p、y)に変換して定義されたものであり、x、yは水平面上のオブジェクトの位置を表し、z、r、p、yは現実世界におけるオブジェクトの高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表す、道路モデル多様体取得モジュールと、
車両の現在位置(x0、y0、z0)と、水平面上の車両の目標位置(x1、y1)を取得する、位置取得モジュールと、
現在位置と目標位置を包含する道路モデル2次元多様体の一片を取得する、道路モデル多様体取得モジュールと、
道路モデル2次元多様体の断片で表現された道路モデルの一片を、3次元空間から水平面まで任意の2点間の距離を維持したまま水平面に平坦化する、平坦化モジュールと、
水平面上の平坦化された道路モデルにおいて、現在位置と目標位置から車両の軌道を計画する、軌道計画モジュールと
を備える。
【0007】
本開示の第3の例示的な実施形態に従って、
車両の位置を決定する位置決めシステムと、
本発明に従った車両用の軌道計画用の軌道計画装置と、
計画された軌道に基づいて車両の速度と、スロットルと、ブレーキと、ステアリングとを計画する計画装置と
を備える車両が提供される。
【0008】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明する簡略化された形式で、選択した概念を紹介するために提供されている。この概要は、請求項に記載の主題の主要な機能又は必須の特徴の特定を意図しているのではなく、請求項に記載の主題の範囲を制限するために使用されることも意図されていない。複数実施例の追加的観点、機能、及び/又は有利点は、続く記載の一部で設定され、記載から明らかであるか、又は開示の実践によって学習されてよい。
【0009】
本開示の上記及び他の観点及び有利点は、例として、添付の図面と併せて取られた例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。図面は必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではないことに注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態による例示的な6D空間を示す。
【
図2A】
図2Aは、3D空間内のまっすぐな傾斜道路の断面を示す。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による、車両の6自由度の(6D)デルタポーズを取得するための例示的な方法のフローチャートである。
【
図4A】
図4Aは、本発明の一実施形態による、3D空間における3Dオドメトリに対応する車両の動きの例示的な図を示す。
【
図4B】
図4Bは、本発明の一実施形態による、水平面上の3Dオドメトリの投影の例示的な図を示す。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に従って車両の軌道を計画するための例示的な軌道計画装置を示す。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態による例示的な車両を示す。
【
図7】
図7は、本開示が本開示の例示的な一実施形態に従って適用可能である一般的なハードウェア環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明では、説明されている例示的な実施形態を完全に理解するために、複数の具体的な詳細が設定されている。ただし、これらの特定の詳細の一部又は全てがなくても、説明されている実施形態を実践できることは当業者には明らかであろう。他の例示的な実施形態では、本開示の概念を不必要に曖昧にすることを回避するために、周知の構造又は処理工程は詳細に説明されていない。
【0012】
明細書で使用される「車両」という用語は、車、飛行機、ヘリコプター、船などを指す。簡単にするために、本発明は「車」に関して説明されているが、ここで説明されている実施形態は「車」のみに限定されず、他の種類の車両に適用可能である。明細書で使用されている「A又はB」という用語は、特に明記されていない限り、A及びBが排他的であることを意味するのではなく、「A及びB」及び「A又はB」を指す。
【0013】
従来、道路モデル内のオブジェクトは3次元(3D)空間で定義されているため、オブジェクトの各点は、3D座標系で(x、y、z)で表すことが可能である。ここで、xとyは、水平面上の点の位置を表し、zは、点の標高を表す。これに基づいて、本発明は、6自由度(6D)空間内のオブジェクトを表すことを提案する。この空間では、オブジェクトの各点は、(x、y、z、r、p、y)で表される。ここで、x、y、zは3D空間と同じであるが、r、p、yは、その点のロール角、ピッチ角、ヨー角を表す。
【0014】
図1は、本発明の実施形態による例示的な6D空間を示す。
図1に示すように、従来通りのx軸、y軸、z軸が使用されていて、この従来の3D座標系では、ロール角度はy軸を中心に回転する角度を示し、ピッチ角度はx軸を中心に回転する角度を示す。ヨー角はz軸を中心に回転する角度を示す。ロール角、ピッチ角、ヨー角は、一般的に姿勢角とも呼ばれる。
【0015】
これらの定義により、従来の道路モデルを6D空間で、少なくとも道路モデルの道路に対して再定義可能である。道路は通常、ナビゲーション用の従来の地図では水平として扱われるため、2D(x、y)でのみ表示される。ただし、相当数の道路の傾斜があって、道路の傾斜は、山岳地帯や、(ランプの)入口又は出口でよく見られる。例えば、
図2Aに示すように、ピッチ角が30度のまっすぐな傾斜道路の区間があると仮定する。これは、おそらく、標高道路のランプの入口の一部である可能性がある。道路の前進方向は、y軸の正の方向だけである。
図2Bは、水平面(つまり、x-y平面)上の道路のこの区間の投影を示す。これは、ナビゲーション用の従来の地図に似ている。ここで、例として点Aを取り上げる。これは、道路の中心線上にある。点Aが従来の道路モデルのように表示され、標高や姿勢角の情報が反映されていないと仮定する。本発明によると、6D空間では、点Aが(0、160)から(0、160、120、0、30、0)に再定義される可能性がある。ここで、x、y、及びzの単位は「メートル」であり、r、p、yの単位は「度」である。これにより、点Aが存在する道路での、点Aの実際の姿勢が明確に反映される。
【0016】
この方法では、道路モデル内の少なくとも道路上のオブジェクトの各点を6D空間で再定義可能である。道路モデル内の全てのオブジェクトが3D(x、y、z)空間から6D(x、y、z、r、p、y)空間に変換されている状態で、3Dオドメトリ(Δx、Δy、θ)に基づく車両の6Dデルタポーズをさらに取得するため、変換された道路モデルが使用され得る。これについては、次のところで詳しく説明する。
簡潔には、車両が坂道を移動する場合、その3Dオドメトリの読み取り値(Δx、Δy、θ)は、実際には坂道での車両の相対的な動きを反映する。ナビゲーションシステムや軌道計画システムなど、2D平面用に設計された既存の駆動システムに準拠させるために、3Dオドメトリを6D空間に変換することは、2D平面に道路モデル全体を、座標的定義がされているエンティティにする(マニフォールドする)のとある程度似ているといえるかもしれない。したがって、3D(x、y、z)空間から6D(x、y、z、r、p、y)空間に変換された新しい道路モデルは、以降、「6D空間の道路モデル2D多様体」又は「道路モデル2D多様体」という。
【0017】
図3は、車両の6次元(6D)デルタポーズを得るための例示的な方法のフローチャートである。この方法は、ブロック302から始まる。ここでは、6D空間で予め定義された道路モデル2次元(2D)多様体が取得されてよい。道路モデルの2D多様体は、前述のように、道路モデル内のオブジェクトを3D(x、y、z)空間から6D(x、y、z、r、p、y)空間に変換することで、予めに定義されていてよい。ここで、xとyは水平面上のオブジェクトの位置を表し、z、r、p、yは、実世界でのオブジェクトの高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表す。
【0018】
ブロック304では、デルタ3D走行距離計(Δx、Δy、θ)を車両の走行距離計(オドメータ)から取得可能である。ここで、ΔxとΔyは、車両の横方向と前後方向の動きを表し、θは車両の現時点の先頭の向きを表す。
図4Aは、3D空間でのデルタ3Dオドメトリに対応する車両の動きの例示的な図を示す。この例では、車両が開始点A
0から終了点A
1に移動すると仮定する。その間、3Dオドメトリの読み取り値は(Δx、Δy、θ)である。説明を簡単にするために、
図2Aに示すように、動きは斜面で発生すると想定されている。
【0019】
ブロック306で、取得されたデルタ3Dオドメトリ(Δx、Δy、θ)は道路モデルの2D多様体に投影される場合がある。
図4Bは、水平面での3Dオドメトリ(Δx、Δy、θ)の投影の例示的な図を示す。前述のように、読み出したデルタ3Dオドメトリ(Δx、Δy、θ)は、平面上で水平であるかどうかに関係なく、その瞬間の短時間のウィンドウでの平面の動きを示しているだけである。したがって、この投影法は、車両の実際の水平方向及び垂直方向の動きと、その真のポーズを把握するのに役立つ。一例として、次の手順によって、取得したデルタ3Dオドメトリ(Δx、Δy、θ)を道路モデルの2D多様体に投影される。
【0020】
1.デルタ3Dオドメトリの開始点(x0、y0、z0)の位置を取得する。この位置情報は、車両に搭載されているGPSモジュールなどの位置システムから取得してよい。
【0021】
2.道路モデルの2D多様体(x0、y0、z0、r0、p0、y0)の開始点(x0、y0、z0)を決定する。道路モデルの2D多様体の全ての点は、6D空間で定義されているため、開始点の6D座標(特に、r0、p0、y0の値)は、道路モデル2Dから直接求めてよい。そして
【0022】
3.r0、p0、y0に基づいて、水平面での3Dオドメトリ(Δx、Δy、θ)の投影(Δx’、Δy’、θ’)を計算する。より具体的には、水平ベクトル(Δx’、Δy’、θ’)を得るため、それぞれロール角、ピッチ角、ヨー角であるr0、p0、y0が、(Δx、Δy、θ)のベクトルの水平面への投影に使われる。
【0023】
その後、ブロック308で、デルタ3Dオドメトリに対応する車両の6Dデルタポーズ(Δx’、Δy’、Δz、θr、θp、θy)が決定されてよい。一例として、デルタ3Dオドメトリに対応する車両の6Dデルタポーズ(Δx’、Δy’、Δz、r、p、y)の決定は、次の手順をさらに備えてよい。
【0024】
1.始点の位置と3Dオドメトリの計算された射影(Δx’、Δy’)に基づいて、水平面上のデルタ3Dオドメトリの終点(x1、y1)の射影を決定する。この例では、xy平面(x1、y1)上の終点A1の投影は、3Dオドメトリの計算された投影(Δx’、Δy’)を開始点A0(x0、y0)の位置に追加することで計算可能である。
【0025】
2.6D空間の(x1、y1、z1、r1、p1、y1)内の終点A1の位置を取る。再度、x1とy1を使用し、6D座標(x1、y1、z1、r1、p1、y1)を予め定義された道路モデル2D多様体から求められる。
【0026】
3.終点r1、p1、y1のロール角、ピッチ角、ヨー角に基づいて、6D空間での3Dオドメトリの方位θの投影(θr、θp、θy)を計算する。この計算は、車両が現在ある実際の平面へのθの方向の最初の再構築、次に、ロール角と、ピッチ角と、ヨー角が定義される方法と同様の方法で、x軸、y軸、z軸にそれぞれ投影するものと、理解してよい。例えば、θrは、x-z平面へのθの投影として計算され、θpは、y-z平面へのθの投影として計算され、θyは、x-y平面へのθの投影(すなわちθ’)として計算される。次に、計算された投影(θr、θp、θy)は、3D空間での車両の正確な方向を示す。そして
【0027】
4.車両の6Dデルタポーズ(Δx’、Δy’、Δz、θr、θp、θy)を得る。上記の手順から、Δx’、Δy’、θr、θp、及びθyは既に取得されている。現在、Δzは、z1とz0の差を計算するだけで取得できるだろう。このように、車両の6Dデルタポーズ(Δx’、Δy’、Δz、θr、θp、θy)が取得される。
【0028】
車両のリアルタイム6Dデルタポーズの知識があれば、特に自動運転に関して、さらに処理を実行可能である。
さらなる実施形態として、車両600は、ナビゲーションシステムをさらに備えてもよく、これは、車両の現在位置(x1、y1、z1、r1、p1、y1)をポーズ決定装置から受け取るように構成されることがある。少なくとも部分的には、車両の現在位置に基づいたナビゲーションを提供する。別の実施形態では、車両600は、運転決定モジュールをさらに備えてもよく、これは、ポーズ決定装置から車両の現在位置(x1、y1、z1、r1、p1、y1)を受け取るように構成されることがある。少なくとも部分的には、車両の現在位置に基づいて運転を決定する。
【0029】
本発明によると、6D空間での道路モデル2D多様体と車両の6Dデルタポーズを活用する例として、
図5に、車両の計画方法のフローチャートを示す。この方法は、ブロック502から始まる。ここでは、6D空間で予め定義された道路モデル2次元(2D)多様体を取得可能である。
【0030】
ブロック504で、車両の現在位置(x0、y0、z0)及び水平面上の車両の目標位置(x1、y1)が取得されてよい。
軌道を計画するには、通常は、現在位置である開始位置と、車両の目標位置を決定する必要がある。現在AD車両に装備されている2D計画装置では、これらの位置は全て2Dである。したがって、開始位置の3D位置(x0、y0、z0)又は6D位置(x0、y0、z0、r0、p0、y0)がわかっている場合でも、2D計画装置はその2D位置(x0、y0)のみを必要とする場合がある。次に、2D目標位置(x1、y1)が決定されると、2D計画装置は軌道の計画を開始してよい。
【0031】
ブロック506で、現在位置と目標位置を包含する道路モデル2D多様体の一片が取得されてよい。この道路モデルの2D多様体は、開始位置と目標位置がどこにあるかに応じて、どの部分でもかまわない。一例として、開始位置と目標位置の両方がカーブしたランプ上にあると仮定する。これは、
図6Aに示されている。
【0032】
ブロック508で、道路モデル2D多様体の一片によって表される道路モデルの一片が、3D空間から水平までの任意の2点間の距離を維持しながら、水平面上で平坦化される場合がある。一例として、平坦化は、道路モデルの2D多様体(x、y、z、r、p、y)の各点を、その高さ、ロール角度、ピッチ角、ヨー角に基づいて水平面(x’、y’)に投影することで構成される。それは、2点間の距離は、これらの姿勢角に基づいて計算できるためである。道路モデルの平坦化された一片が、
図6Bに表されている。比較として、点A
0とA
1は、元のxy座標(x
0、y
0)と(x
1、y
1)に従ってプロットされ、平坦化された点A
0’とA
1’は、それらの変換された位置(x
0’、y
0’)と(x
1’、y
1’)にプロットされる。カーブしたランプ上に車両が存在するため、A
0’からA
1’までの距離が、車両が実際に移動するのに必要な距離である。
【0033】
その後、ブロック510で、水平面上の平坦化された道路モデル内の現在位置と目標位置からの車両の軌道が、道路モデルが元々水平面上にあったかのように計画される場合がある。
図6Bを参照すると、計画装置はA
0からA
1ではなく、A
0’からA
1’への軌道を計画し、それによりアンダーステアの問題を防げる。本発明による軌道計画方法は、既存の2D軌道計画に準拠していることもわかる。そのため、この手法では、計画装置の交換や変更に追加の費用を求めない。
【0034】
図7は、本発明の実施形態に従って車両の軌道を計画するための例示的な軌道計画装置700を示す。軌道計画装置700は、3D(x、y、z)空間からオブジェクトを、予め定義された道路モデル2次元(2D)多様体を取得するための、道路モデル多様体取得モジュール702を備えてもよい。ここでは、3D(x、y、z)空間からオブジェクトを、6D(x、y、z、r、p、y)空間へ変換することで、6D空間内の道路モデル2D多様体が予め定義される。ここでは、xとyは水平面上のオブジェクトの位置を表し、z、r、p、yは実世界のオブジェクトの、高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角を表す。軌道計画装置700は、
車両の現在位置(x
0、y
0、z
0)及び水平面上の車両の目標位置(x
1、y
1)を取得する位置取得モジュール704と、
現在位置と目標位置を包含する道路モデル2D多様体の一片を取得する、道路モデル多様体の一片を得るモジュール706と、
3D空間から水平までの任意の2点間の距離を維持しながら、道路モデル2D多様体の一片によって表される道路モデルの一片を水平面に平坦化するための平坦化モジュール708と、
水平面上の平坦化された道路モデルにおける現在位置及び目標位置からの車両の軌道を計画する、軌道計画モジュール710と
を備えてもよい。
【0035】
図8は、本発明の実施形態による例示的な車両800を示す。
車両800は、
車両の位置を決定する位置決めシステム802と、
図7に関して説明された軌道計画装置700のような、本発明に従って車両の軌道を計画する軌道計画装置804と、
計画された軌道に基づいて車両の速度、スロットル、ブレーキ、ステアリングを計画する計画装置806と
を備えてもよい。
一実施形態では、水平面上の平坦化された道路モデルにおける現在位置及び目標位置からの車両の軌道を計画することは、以下を備えてもよい。
道路モデルが元々水平面上にあったかのように、平坦化された道路モデルに基づいて現在位置から車両の軌道を計画すること。
計画された軌道の複数の区間のそれぞれについてデルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)を計画すること。
をさらに備えてもよい。これは、複数の区間のそれぞれについて、計画された軌道のデルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)を、6D空間(Δx’、Δy’、Δz、θ
r、θ
p、θ
y)への変換をさらに含む場合がある。
6D空間に高さ、ロール角、ピッチ角、ヨー角の情報を考慮して、各区間の車両の速度、スロットル、ブレーキ、ステアリングを計画すること。
対応して、車両800は、オドメトリ情報を提供するオドメータ808をさらに備え、オドメータによって提供されるオドメトリ情報は、各区間について、計画軌道から車両が逸脱しているか否か、デルタオドメトリ(Δx、Δy、θ)と比較してよい。
【0036】
図9は、一般的なハードウェア環境900を示していて、この中の車両の軌道を計画する方法及び装置が、本開示の例示的な一実施形態に従って適用されることがある。
【0037】
図9を参照して、本開示の複数の観点に適用してよいハードウェア装置の例である計算装置900について説明する。計算装置900は、処理や計算を実行するように構成された任意のマシンであってよく、ワークステーション、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、スマートフォン、車載コンピュータ、又はそれらの任意の組み合わせであってよいが、これらに限定されない。前述のシステムは、計算装置900又は同様の装置又は同様のシステムによって全体的又は少なくとも部分的に実行されてよい。
【0038】
計算装置900は、1つ又は複数のインターフェースを介し得て、バス902に接続されているか、又はバス902と通信する要素を備えてよい。例えば、計算装置900は、バス902、及び1つ又は複数のプロセッサ904、1つ又は複数の入力装置906、及び1つ又は複数の出力装置908を備えてよい。1つ又は複数のプロセッサ904は、任意の種類のプロセッサでよく、1つ又は複数の汎用プロセッサと、1つ又は複数の特殊用途プロセッサ(特別な処理チップなど)との少なくとも一方を備えてもよいが、それらに限定されない。
入力装置906は、計算装置に情報を入力可能な任意の種類の装置でよく、マウス、キーボード、タッチスクリーン、マイク、及び/又はリモートコントロールであってよいが、それらに限定されない。出力装置908は、情報を提示することができる任意の種類の装置でよく、ディスプレイ、スピーカー、ビデオ/オーディオ出力端末、振動器及び/又はプリンタを備えることがあるが、それらに限定されない。
計算装置900はまた、非一時的記憶装置910を備えてよい。非一時的記憶装置910は、非一時的であり、データの記憶を実行可能である。非一時的記憶装置910は、ディスクドライブと、光学的記憶装置と、ソリッドステート記憶と、フロッピーディスクと、フレキシブルディスクと、ハードディスクと、磁気テープ又はその他の磁気媒体と、コンパクトディスク又はその他の光学媒体と、ROM(読み取り専用メモリ)と、RAM(ランダムアクセスメモリ)と、キャッシュメモリ及び/又はその他のメモリチップ又はカートリッジと、コンピュータがデータ、指示、及び/又はコードを読み取れるその他の媒体との中の少なくとも1つを備えてよいが、それらに限定されない。非一時的記憶装置910は、インターフェースから取り外し可能であってよい。非一時的記憶装置910が、上記の方法及びステップを実行するデータ/命令/コードを持っていてよい。計算装置900は、通信装置912をも備えてよい。
通信装置912は、外部装置及び/又はネットワークと通信可能な任意の種類の装置又はシステムであってよい。通信装置912は、モデムと、ネットワークカードと、赤外線通信装置と、無線通信装置と、チップセット(ブルートゥース(登録商標)装置、802.11装置、WiFi装置、WiMax装置、セルラー通信設備などのチップセットなどのいずれか又はそれらの組み合わせ)とのいずれか又はそれらの組み合わせがあり得るが、それらに限定されない。
【0039】
計算装置900を車載装置として使用する場合は、GPSレシーバ、加速度センサ、ホイールスピードセンサなどのさまざまな環境データを検知するセンサなどの外部装置に接続されることがある。このようにして、計算装置900は、例えば、車両の走行状況を示す位置データ及びセンサデータを受信するだろう。計算装置900を車載装置として使用する場合は、車両の走行と操作の制御のため、他の設備(エンジンシステム、ワイパー、アンチロックブレーキシステムなど)にも接続される場合があろう。
【0040】
加えて、非一時的記憶装置910は、プロセッサ904がルート案内処理を実行可能に、マップ情報及びソフトウェア要素を備えてよい。さらに、出力装置906は、地図と、車両の位置印とを表示し、車両の走行状況を示す画像も表示するディスプレイを備えてよい。出力装置906はまた、音声案内のためのスピーカー又はイヤホンとのインターフェースを備えてよい。
【0041】
バス902には、アイサ(Industry Standard Architecture(ISA))バス、エムシーエー(Micro Channel Architecture(MCA))バス、イーアイサ(Enhanced ISA(EISA))バス、ベサ(Video Electronics Standards Association(VESA))ローカルバス、及びペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral interconnect(PCI))バスが含まれる場合があるが、これらに限定されない。特に、車載装置の場合、バス902は、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス、又は自動車での適用に設計されたその他のアーキテクチャも含む場合がある。
【0042】
計算装置900はまた、プロセッサ904の動作に有用な命令とデータとの少なくとも一方を格納可能な、任意の種類の作業メモリ914を備えることがある。計算装置900は、ランダムアクセスメモリと、リードオンリーメモリとの少なくとも一方を備えてよいが、これらに限定されない。
【0043】
ソフトウェア要素は、作業メモリ914内に配置されることがある。作業メモリ914は、オペレーティングシステム916、1つ又は複数のアプリケーションプログラム918、ドライバ及び/又は他のデータ及びコードを備えることがあるが、これらに限定されない。上記の方法及びステップを行う指示は、1つ又は複数のアプリケーションプログラム918に含まれることがあり、前述の装置800のユニットは、プロセッサ904が1つ又は複数のアプリケーションのプログラム918の複数指示を読み取って実行することで、実施されることがある。
ソフトウェア要素の命令の実行可能コード又はソースコードは、上記のメモリを備えた記憶装置910などの非一時的コンピュータ可読記憶メディアに保存され、コンパイル及び/又はインストールを伴って作業メモリ914に読み込まれるようにしてもよい。ソフトウェア要素の指示の実行可能コード又はソースコードは、リモートの場所からダウンロードされるようにしてもよい。
【0044】
当業者は、本開示が、必要なハードウェアを備えたソフトウェアによって、又はハードウェア、ファームウェアなどによって実行され得ることを、上記の複数の実施形態から明確に知るだろう。そのような理解に基づいて、本開示の具体化は、ソフトウェア形式の一部で具体化されてもよい。コンピュータソフトウェアは、フロッピーディスク、ハードディスク、光学ディスク、コンピュータのフラッシュメモリなどの読み取り可能な記憶メディアに保存されていてもよい。コンピュータソフトウェアは、コンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ、サービスステーション、又はネットワーク端末)に、本開示のそれぞれの実施形態に従って、その方法又はその一部を実行させるための一連の指示を含む。
【0045】
この明細書では、「1つの例」又は「任意の例」への参照が行われている。これは、特定の説明された機能、構造、又は特性が少なくとも1つの例に含まれていることを意味する。したがって、このような句の使用は、1つの例以上のものを指す場合がある。さらに、記載されている機能、構造、又は特性は、1つ又は複数の例で適切な方法で組み合わせてよい。
【0046】
ただし、関連技術の当業者は、特定の詳細が1つ以上なくても、又は他の方法、リソース、資料などを使用して、複数の例が実践され得ることを認識するかもしれない。他のインスタンスでは、周知の構造、リソース、又は操作は、上記複数例のあいまいな側面を観察するためだけに、詳細に示されたり説明されたりしていない。
【0047】
抽出された複数の例と複数の適用が図解されて説明されているが、実施例が、上記の構成とリソースの細かいところに限定されないことを理解されたい。当業者に明らかな様々な修正、変更、及び変形は、請求される複数例の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される方法及びシステムの配置、操作、及び詳細においてなされ得る。
【国際調査報告】