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特表2022-535545プラスチックフィルムを供給するための供給ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(54)【発明の名称】プラスチックフィルムを供給するための供給ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65H 43/00 20060101AFI20220802BHJP
   B65H 5/02 20060101ALI20220802BHJP
   B65H 16/08 20060101ALI20220802BHJP
   B65H 26/00 20060101ALI20220802BHJP
   B65B 41/18 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
B65H43/00
B65H5/02 N
B65H16/08
B65H26/00
B65B41/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571848
(86)(22)【出願日】2020-04-16
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 IT2020050095
(87)【国際公開番号】W WO2020245850
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】102019000007812
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521380144
【氏名又は名称】プラスライン エス. アール. エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ゲリ、ヴィットリオ
【テーマコード(参考)】
3F048
3F049
3F052
3F105
【Fターム(参考)】
3F048AA00
3F048AB06
3F048BA21
3F048BB02
3F048CA06
3F048CC01
3F048EB29
3F049AA02
3F049DA02
3F049LA16
3F049LB08
3F052AA03
3F052AB00
3F052BA27
3F052CA03
3F052DA02
3F105AA04
3F105AB07
3F105BA07
(57)【要約】
リール(2)からフィルムを巻き出すユニット(1)と、巻き出しユニット(1)の下流にあって所定の長さのシート(SF)を形成することを目的とした切断装置(3)と、前記切断装置(3)の下流にある移送装置(4)と、前記移送装置(4)の下流にあって、フィルムの上面と下面とを係合可能な駆動ベルト(50,51)を備える位置決め装置(5)と、を含む、包装機においてプラスチックフィルムを供給するための供給ユニット(UG)である。位置決め装置のベルトは、フィルム(F)上に形成された標識(T)の通過を検出する光学手段(OC)に接続された制御ユニット(UE)によって制御される。制御ユニット(UE)は、2つの連続するシート(SF)の同じ側の標識(T)の通過中に経過する通過時間をサイクル時間と比較し、通過時間がサイクル時間よりも短いか又は長い場合には、前記ベルト(50,51)の速度を増加又は減少するようにプログラムされている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装用紙ロールの包装機においてプラスチック材料のフィルムを供給するための供給ユニット(UG)であって、
当該給紙ユニットは、右側部及び左側部を有し、かつ:
-対応するリール(2)から前記フィルム(F)を巻き出すための巻き出しユニット(1);
-前記フィルム(F)の供給方向に関して前記巻き出しユニット(1)の下流に配置され、かつ前記フィルムから所定の長さのシート(SF)を得るために前記フィルム(F)を横方向に切込を入れるように適合された切断装置(3);
-前記切断装置(3)の下流に配置され、前記ユニットの右側部及び左側部の両方に、前記フィルムの上面及び下面の両方に係合することができる所定数の駆動ベルトを備える移送装置(4);及び
-前記移送装置(4)の下流に配置され、前記ユニットの右側部及び左側部の両方に、前記フィルムの上面及び下面の両方に係合することができる所定数の駆動ベルト(50,51)を備える位置決め装置(5);
を含み、
-前記位置決め装置(5)の前記ベルト(50,51)は、前記フィルム(F)上に、即ち前記フィルムから得られた各シート(SF)上に形成された一連の標識(T)の移動を検出することができる光学手段(OC)が接続されたプログラマブル制御ユニット(UE)によって制御され、
前記制御ユニット(UE)は、2つの連続するシート(SF)の同じ右側部または左側部の前記標識(T)の通過中に経過する移動時間を基準サイクル時間と比較し、前記移動時間が前記基準サイクル時間よりも短いかまたは大きい場合に前記ベルト(50,51)の速度を増加又は減少するようにプログラムされることを特徴とする供給ユニット。
【請求項2】
前記供給ユニット(UG)の右側部及び左側部の両方に、前記移送装置(4)が、前記フィルム(F)がたどる経路に対して反対の関係にある2対のベルト(40,41;42,43)を含み、第1の対のベルト(40,41)は前記切断装置(3)のすぐ下流に配置され、第2の対のベルト(42,43)は前記第1の対のベルト(40,41)のすぐ下流に設けられ;及び
前記供給ユニット(UG)の右側部及び左側部の両方に、前記位置決め装置(5)が、前記フィルムがたどる経路に対して反対の関係にある第3の対のベルト(50,51)を含み、前記第3の対のベルト(50,51)が前記移送装置(4)の前記第2の対のベルト(42,43)のすぐ下流に配置され;及び
前記供給ユニットの右側部及び左側部の両方に、前記3対のベルト(40,41;42,43;50,51)が独立したアクチュエータによって操作されることを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項3】
前記光学手段(OC)は、前記位置決め装置(5)に対応して、前記供給ユニット(UG)の右側部又は左側部にのみ、或いは右側部及び左側部の両方に配置されたフォトセルからなることを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項4】
前記巻き出しユニット(1)は一対の水平巻き出しローラ(10,11)を備え、前記一対の水平巻き出しローラ(10,11)は、前記フィルム(F)によって横断可能なニップ(N)を画成し、かつ互いに協働して前記リール(2)からの前記フィルムの巻き出しを決定する前記フィルムへの引き摺り作用を行うようにモータ駆動されることを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項5】
前記リール(2)からの前記フィルム(F)の巻き出しを可能にするために、前記リールがそれ自身の軸の周りを回転する2つの水平軸支持ローラ(20)を有する前記リール(2)のための支持基部を備え、
前記ローラ(20)は、所定の角速度でそれらの回転を制御するそれぞれの電気モータ(200)に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項6】
前記アクチュエータが電気モータであることを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項7】
前記第2の対のベルト(42,43)のベルト間の距離が最小値と最大値との間で周期的に変化することを特徴とする請求項2に記載の供給ユニット。
【請求項8】
前記位置決め装置(5)のベルト(50,51)間の距離が最小値と最大値との間で周期的に変化することを特徴とする請求項1に記載の給紙ユニット。
【請求項9】
前記フィルム(F)から得られ、240mm~1100mmの長さを有するシートを供給することを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項10】
前記右側部及び前記左側部が前記フィルム(F)の供給方向(A)に平行な2つの側部(12)によって画定され、
前記側部(12)間の距離が前記フィルム(F)の幅に従って調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の供給ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装機においてプラスチックフィルムを供給するための供給ユニットに関し、包装機は特に、排他的ではないが、紙ロールの包装を目的とする。
【0002】
特許文献1は、包装材料の細長片を供給し、一定の長さに切断するためのユニットを開示している。
【0003】
特許文献2は、紙ロールのような製品を包装するための自動機械を開示しており、その機械では製品の周囲に巻き付けて折り畳みかつそれ自体に密封される包装シートを使用している。
【0004】
上述のタイプの包装機では、包装が所望の包装を得るために特定の操作がそれぞれ行われる一連の操作ステーションを通過して製品が前進する成形ラインに沿って、個々の製品又は製品群を連続的に供給することによって行われる。
【0005】
一般に、紙ロールのような製品を包装するための自動機械の種々のステーションにおいて、以下の操作工程が実行される:
包装材料のシート、特にプラスチックフィルムによって覆われた製品の機械への進入工程;
製品の周りに包装シートを包装し、製品の下でこのシートの対向する縁部を重ね合わせ、当該縁部を溶接する工程;
包装シート上に包装の閉鎖フラップを形成する工程;
このようにして得られた包装を密封するために前記フラップを折り畳み、密封する工程。
【0006】
実際には、前記紙ロールが前記紙ロールの周りに巻かれたプラスチック材料フィルム(例えば、ポリプロピレン又はポリエチレン)からなる包装用材料によって一緒に保持され、その後、折り畳まれ、密封されて最終包装を形成する。
【0007】
このように構成された包装機には、包装されるロールに対して一般に入口と反対側に配置されているプラスチックフィルムを供給する供給ユニットによって供給される。
【0008】
前記フィルム供給ユニットは、対応するリールからフィルムを巻き出すための巻き出し手段と、切断装置と、移送装置と、位置決め装置とを備える。前記巻き出しユニットは一般に、一対の巻き出しローラを備え、その間をフィルムが通過し、フィルムに引き摺り作用を及ぼすように適切に電動化され、フィルム自身がそれぞれのリールから巻き出されることを決定する。前記切断装置はフィルムから所定の長さのシートを得ることを可能にする引き離しラインを作り出すために、フィルムに不連続な切込を作り出すことを意図している。前記移送装置はフィルムの前進方向に沿って常に配向された側部を有し、フィルムの両側に係合して切断装置の近くの入口領域及び位置決め装置の近くの出口領域の間にそれをガイドするように相互に配置された、対応するガイドプーリの周りにループ状に巻かれた対向するベルトによって形成される。前記位置決め装置は、前記移送装置の下流に配置され、成形ラインと、ロールが包装される構成に配置される昇降ステーションとの間の中間の包装機のステーションまで延びる。位置決め装置は対向する電動ベルトから成り、当該ベルトは前記フィルムの出口方向に従って進展された2つの水平リングを形成するように対応するプーリの周りに巻き付けられる。これらのベルトは対向する移送部分を有しかつ加圧ローラによってフィルムの両側で互いに押し付けられ、そして前記フィルムシートを昇降ステーションのエレベータに水平に移送する。
【0009】
包装を正しく実行するためには、エレベータ上に単一シートを配置し、その結果、各シートの縁部がエレベータの相同縁部と最も平行になるようにする必要がある。しかし、包装機のエレベータ上での包装シートの位置決めにおける精度は、包装品質に関連して現在ますます厳しくなっている生産ニーズを満たしているとは限らない。さらに、従来の機械では、移送装置のベルトが包装機の生産速度に依存する一定速度で作動され、一方、位置決め装置のベルトは、フィルムを係合させるために、以前の速度以下の初期速度で作動され、続いて、フィルムを引き裂かせ、このようにして得られたシートをエレベータ上に配置するために、はるかに高速で作動される。包装シートの長さは製造される包装のフォーマットに応じて変化するが、包装機のエレベータ上に位置決めされるために各シートがたどらなければならない経路は常に同じ長さを有する。従って、包装機の生産速度を満たすために、より短いシートは、包装フィルムに過度のストレスを加えるより高い加速度を受け、そしてまたエレベータ上のシートの位置決め及び配向における精度の低下を引き起こし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】EP 1584558 A1
【特許文献2】US 6067780
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、特に、エレベータ上の包装シートの位置決め精度を高めることを目的とした上述したタイプの包装機におけるフィルム供給ユニットの構造に関する。さらに、本発明による包装機においてプラスチックフィルムを供給するための供給ユニットは、包装フィルムから得られるシートの移送及び位置決め段階における動作効率を高めるように構成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、本発明によれば、請求項1に示された特徴を有する装置を提供することによって達成された。本発明の他の特徴は、従属請求項の主題である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、エレベータ上の包装フィルムから得られるシートの位置決め精度を高めることができる。さらに、シートの品質を損なうことなくかつ包装シートの位置決め精度を損なうことなく、生産量を増加させるという更なる利点を有して、フィルムから得られる個々のシートにより少ないストレスがかかるように給紙ユニットを構成することができる。さらに、本発明による操作ユニットは、提供される利点に関して製造が比較的簡単である。
【0014】
本発明のこれら及びさらなる利点及び特徴は以下の説明及び添付の図面(例として提供されるが、限定的な意味で考慮されるべきではない)によって各当業者によってよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明によるプラスチックフィルムを供給するためのユニットの概略斜視図である。
図2】ユニットの他の部分をより良く示すために部品を取り外した図1のユニットを示す図面である。
図3図2に示す組立体の側面図である。
図4図3の第1の拡大詳細図である。
図5図3の第2の拡大詳細図である。
図6図3の第3の拡大詳細図である。
図7図2と同様であるが、ユニットのさらなる要素(100,101)を示す図面である。
図8図2の拡大詳細図である。
図9】2つの可能な構成による包装フィルムのシート上の標識(T)を概略的に表した第1の図面である。
図10】2つの可能な構成による包装フィルムのシート上の標識(T)を概略的に表した第2の図面である。
図11】本発明に係る給電部におけるアクチュエータや感知装置を制御するための制御系の構成の可能性に関する簡略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
その基本構造に変形されかつ添付図面を参照すると、本発明による、特に紙ロールを包装するように構成された包装機においてプラスチックフィルムを供給するための供給ユニット(UG)は下記構成要素を含む。」
-対応するリール(2)からプラスチックフィルム(F)を巻き出すための巻き出しユニット(1);
-前記フィルム(F)が従う方向に関して前記巻き出しユニット(1)の下流に配置された切断装置(3);
-前記切断装置(3)の下流に配置された移送装置(4);
-前記移送装置(4)の下流に位置する位置決め装置(5)。
【0017】
前記巻き出しユニット(1)は、前記フィルム(F)によって交差されかつ互いに協働して適宜モータ駆動され、それによりフィルム自体の巻き出しを前記リール(2)から引き起こす引き摺り作用をフィルム上に作用させるニップ(N)を画成する一対の水平巻き出しローラ(10,11)を含む。公知の手順によれば、前記巻き出しローラ(10,11)は、所定の長さを有するフィルム量の巻き出しに関連する時間の間はプログラマブル制御ユニットによって駆動される。前記リール(2)は、2つの水平軸支持ローラ(20)を含む基部上に載置され、当該支持ローラ(20)によって前記リールがそれ自身の軸の周りに回転させられ、前記フィルム(F)が前記リールから巻き出されることを可能にする。前記ローラ(20)は、前記巻き出しユニットの2つの側部(12)の間に配置され、所定の角速度でそれらの回転を制御するそれぞれの電気モータ(200)に従属している。前記巻き出しローラ(10,11)も同じ側部(12)に配置されている。前記巻き出しローラ(10,11)及び前記支持ローラ(20)の前記リール(2)の軸は互いに平行であり、前記側部(12)と直交している。前記巻き出しローラ(10,11)は、前記リール(2)に対して前記支持ローラ(20)の反対側にある。前記側部(12)は、前記ユニット(UG)の右側及び左側を画定する。
【0018】
ガイドローラ(13)は、前記巻き出しローラ(10,11)と平行でかつ前記巻き出しローラ(10,11)と前記リール(2)との間に配置されており、これにより、前記リール(2)から巻き出された前記フィルム(F)が前記巻き出しローラまでガイドされる。前記リール(2)と前記巻き出しローラ(10,11)との間には、当業者に既知の方法に従って前記フィルム(F)の張力を調整するために、1つ又は複数のテンションローラ又は「ダンサー」(130)を配置することもできる。
【0019】
前記巻き出しローラ(10,11)の上流側に位置しかつ前記ユニット(UG)の左右両側に設けられた光電池(FC)は、同じフィルムの側縁部に形成された標識を読み取ることにより、既知の方法で前記フィルム(F)の通過を検知するために設置されている。
【0020】
前記切断装置(3)は、それ自体当業者に知られており、前記フィルム(F)に不連続な切込を作り出して、当該フィルムから所定の長さのシートを得ることを可能にする引き離しラインを作り出すのに役立つ。図面に示す例では、前記切断装置(3)が前記フィルム(F)が従う方向に関して前述のニップ(N)の下流に配置された筋目付けローラ(30)を備える。前記筋目付けローラ(30)は、前記巻き出しローラ(10,11)と平行であり、前述したように前記フィルム(F)を刻印するように構成されたブレード(32)を備え、かつ対応する電気モータ(33)によって駆動され、そして下に位置する固定カウンターブレード(34)と協働して前記フィルム(F)に不連続切込を生成する。
【0021】
前記移送装置(4)は、前記巻き出ユニット(1)から前記位置決め装置(5)への前記フィルムの移送を制御するため、前記ユニット(UG)の左右両側に、対応するプーリ及び駆動ローラの周囲にループ状に巻回された対向する2つのベルト(40,41)を備え、当該2つのベルトは、前記フィルム(F)の前進方向(A)に対向する側を常に有し、かつ前記切断装置(3)近傍の入口領域(H)と前記入口領域から所定距離離れた出口領域との間に前記フィルムをガイドするように前記フィルムの両側に係合するように相互に配置されている。図面に示されている例を参照すると、上部ベルト(40)は、トランスミッション(400)を介してプーリ(401)を駆動する電気モータ(410)によって制御される。前記プーリ(401)は、前述の方向(A)に平行に整列されたローラ(402)によって保持され、ガイドされる上部ベルト(40)に運動を伝達する。また、下部ベルト(41)は、その運動を下部ベルト(41)に伝達するプーリ(411)が取り付けられた電気モータ(410)によって駆動され、これらの下部ベルトは同じく前述の方向(A)に平行に整列されたローラ(412)によって保持され、ガイドされる。前記下部ベルト(41)は前記上部ベルト(40)よりも前記切断装置(3)に近い入口側を有し、前記切断装置(3)の直下流にある前記フィルム(F)の入口領域(H)を形成するようになっており、当該入口領域は、前記下部ベルト(41)によってのみ形成され、前記フィルム(F)の前記移送装置(4)への進入を容易にしている。前記モータ(410)と前記ローラ(402,412)は前記ユニット(UG)の前記側部(12)と一体になっている。
【0022】
図面に示された例を参照すると、前記移送装置(4)は、前記ユニット(UG)の右側及び左側の両方に、別のベルト(40,41)の下流に配置された2つの追加の対向ベルト(42,43)を、前記ユニット(UG)内の前記フィルム(F)の前進方向(A)に対してさらに有している。前記追加のベルト(42,43)も、前記フィルム(F)の両側に係合できるように相互に配置される。図面に示す例を参照すると、上部ベルト(42)は、前記プーリ(420)が接続された電気モータ(430)によって駆動され、当該プーリは方向(A)に沿って整列されたローラ(422)によってガイドされた前記上部ベルト(42)に運動を伝達する。また、前記下部ベルト(43)は、前記プーリ(431)が取り付けられた電気モータ(430)によって駆動され、当該プーリは前記方向(A)に従って整列されたローラ(432)によってガイド状態に保たれた下部ベルト(43)に運動を伝達する。前記モータ(430)と前記ローラ(422)は、前記ユニット(UG)の前記側部(12)と一体になっている。前記下部ベルト(43)をガイドするローラ(432)は、図2において部分的に見える対応する電気モータ(46)によって駆動されるロッドクランク機構(45)に接続された支持体(44)上に取り付けられており、当該機構(45)は前記下部ベルト(43)の前記上部ベルト(42)への接近及び、それぞれ、以下にさらに説明するように、それらの相互距離を周期的に決定する。前記支持体(44)は、前記ユニット(UG)のそれぞれの側部(12)に拘束される。前記支持体(44)は、対応する下部付属物(440)によって前記機構(45)に接続される。
【0023】
実際には、前記移送装置(4)は、前記ユニット(UG)の各側に前記フィルム(F)の前進方向(A)に沿ってカスケード状に配置された2対の対をなすベルト(40,41;42,43)によって形成される。言い換えれば、添付の図面に示す移送装置(4)は2つの部分に分割され、第1の部分はベルト(40,41)を含み、第2の部分はベルト(42,43)を含み、それぞれの電気モータによって互いに独立して作動する。
【0024】
前記位置決め装置(5)は、前記フィルム(F)から得られたシートを前記包装機に通常配置されているエレベータ(EL)上に位置決めするものであるため、前記ユニット(UG)内の前記フィルムの前進方向(A)に対して前記移送装置(4)の下流に配置され、そして前記成形ラインとロールが位置決めされているエレベータとの中間の包装機のステーションまで延びている。図面に示された例によれば、前記位置決め装置(5)は、前記ユニット(UG)の右側及び左側の両方に、前記フィルムの出口方向に従って延出する2つの水平リングを形成する2つの対向するベルト(50,51)を備えている。図面に示す例によれば、上部ベルト(50)は、プーリ(501)が取り付けられた電気モータ(500)によって駆動され、当該プーリは前記方向(A)に沿って整列されたローラ(502)によってガイドされた前記上部ベルト(50)に運動を伝達する。また、下部ベルト(51)は、プーリ(511)が取り付けられた電気モータ(500)によって駆動され、該電気モータは同じく前記方向(A)に従って整列されたローラ(512)によってガイドされた前記下部ベルト(51)に運動を伝達する。前記モータ(500)と前記ローラ(502)は前記ユニット(UG)の前記側部(12)と一体になっている。前記下側ベルト(51)をガイドする前記ローラ(512)は、対応する電気モータ(54)によって作動されるロッド-クランク機構(53)に接続された支持体(52)に取り付けられ、下部ベルト(51)の上部ベルト(50)への接近、及びそれらの相互距離をそれぞれ周期的に決定する。前記支持体(52)は、前記ユニット(UG)のそれぞれの側部(12)に拘束される。前記フィルム(F)の前進方向(A)に関して、前記支持体(52)は、前記機構(53)に接続された下部付属物(520)を有する後側と、前記ユニット(UG)からの前記フィルム(F)の出口領域(E)に対向する反対側の前側とを有している。
【0025】
従って、前記ベルト(42,43)間の距離だけでなく前記ベルト(50,51)間の距離も制御することができる。特に、これらの距離は、これらの距離の周期的な変化を得るための手段を構成する前記機構(45)及び(53)のおかげで、前記装置の動作中に周期的に変化させることができる。
【0026】
上述のユニット(UG)を動作させる可能な方法は、以下の通りである。
【0027】
短いシート(すなわち、例えば、長さ240mm~500mmのシート)の処理のために、その長さは、最も長いシートの場合について言えば、いずれにしても、横方向穿孔手段の介入によって決定され、前記ベルト(42,43)間の距離は最初は前記ベルト(40,41)間の距離に等しい。この段階では前記ベルト(42,43)は前記ベルト(40,41)の速度に等しい第1の速度を有し、そしてこの速度は前記ベルト(42,43)が前記シートの所定の長さ(例えば、80mm)の部分に係合するまで維持される。この時点で、前記機構(45)が介在し、前記フィルム上の前記ベルト(42,43)に対してより大きな締め付けを引き起こし、そして同じベルト(42,43)は第2の速度に達するまで加速され、これにより、前記フィルムは、以前に形成された横方向の穿孔で引き裂かれる。このようにして、前記ベルト(42,43)は第2の速度を維持して、前記シートを前記ベルト(50,51)に導き、次いで、前記エレベータ(EL)上のシートの位置を決定する。従って、前記ベルト(50,51)は伝統的なシステムに典型的な加速/減速ランプに追従する必要はなくなり、前記シートは劣化することなく、より少ないストレスにさらされる。これは、より大量のシートを同一の時間間隔で処理し、続いて起こる機械生産量の増大の可能性を意味する。
【0028】
前記シートが長い場合(例えば、500~1100mmの長さを有するシート)、前記ベルト(50,51)の動作は加速/減速ランプに関して従来の機械の動作と同一であり、そして中間ベルト(42,43)は、前記ベルト(50,51)と同様に制御されるという意味で、前記ベルト(50,51)の後方延長部を構成する。
【0029】
前記フィルム(F)から得られたシートを前記エレベータ(EL)上に位置決めする段階は、包装機によるシートのその後の使用段階と同様に、当業者に公知の方法で行われる。
【0030】
それ自体公知の方法で、前記ユニット(UG)の2つの側部は、使用されるフィルムの幅に従って離間させることができる。前記切断装置の下流において、前記ユニット(UG)は、互いに平行でかつ前記フィルム(F)の前進方向(A)に従って配向されている複数のロッド(100)を有し、これらのロッドはその相互距離の変動を可能にするそれぞれの支持パンタグラフ(101)に拘束されている。このようにして、前記フィルム(F)のための摺動面が形成され、その幅は前記フィルムの幅に応じて調整することができる。
【0031】
前記ユニット(UG)の右側のベルト(40,41;42,43;50,51)を駆動するモータは、左側の対応するモータに対して独立して制御され、当業者に既知の方法に従って、前記フィルムの所定の前進方向(A)に対する前記フィルム(F)の起こり得る不整列の補償を可能にする。
【0032】
本発明によれば、有利には、前記ユニット(UG)の右側及び左側の両方に、又は前記ユニット(UG)の一方の側のみに、光学検知手段が前記フィルム(F)上に形成された標識(T)の通過を検知するように配置される。前記光学手段は、前記位置決め装置(5)の前記ベルト(50,51)に対応して又は前記位置決め装置の入口部から所定の間隔をあけて配置される。
【0033】
例えば、前記標識(T)は、同じフィルムの長手方向の進展に沿って互いに所定の距離を置いて形成されかつ前記フィルムに対して横方向に配向された直線区分からなる。したがって、前記フィルム(F)から得られた個々のシート(SF)は、それぞれの先端(HF)から所定の距離において前記標識(T)を有している。例えば、前記標識(T)は前記フィルム(F)上に印刷される。
【0034】
添付図面に示される例に関して、各区分(T)は、前記にフィルム(F)の対応する長手方向縁部から始まる所定の長さ(LT)を有する。
【0035】
前記標識(T)は、前記フィルム(F)の片側に、又は前記フィルムの前記エレベータの左右両方に形成することができる。前記標識(T)は、図9のダイアグラムでは前記フィルム(F)の片側にあり、図10のダイアグラムでは前記フィルムの右側と左側の両方に形成されている。
【0036】
前記標識(T)の通過を検出するための前述の光学手段が前記ユニット(UG)の左右両側に配置される場合は、これらの標識が前記フィルムの片側のみに形成される場合、及び前記標識(T)が前記フィルムの両側に形成される場合の両方において、標識(T)の通過を制御することができる。
【0037】
例えば、前記光学手段は、光軸が前記位置決め装置内の前記フィルム(F)がたどる経路に向かって配向されている光電池(OC)からなる。
【0038】
前記ユニット(UG)の正しい動作条件下で、光電池(OC)に対応して2つの連続するシート(SF)の同じ右側又は左側の標識(T)が通過する間に経過する時間が「サイクル時間」である。特定の生産がプログラムされると、サイクル時間は既知の値となる。
【0039】
前記光電池(OC)は、特に、移送装置及び位置決め装置のベルトの駆動モータを制御するプログラマブル制御ユニット(UE)に接続されている。図11の簡略化されたブロック図は、前記制御ユニット(UE)とそれに接続された装置との間の接続の可能な構成を示す。前記制御ユニット(UE)は光電池(OC)の検出に従って、以下にさらに説明するように、前述したモータに作用する。2つの連続するシート(SF)の同じ右側又は左側の標識(T)の通過の間に経過する時間がサイクル時間よりも大きい場合、前記制御ユニット(UE)は、エラーが所定の限界よりも低い値になるまで、前記ユニット(UG)内のシート(SF)の移動速度の増加を指令する。逆に、2つの連続するシート(SF)の同じ右側又は左側の標識(T)の通過中に経過する時間がサイクル時間未満である場合、前記制御ユニット(UE)はエラーを所定の限界よりも低い値にするように、前記ユニット(UG)内のシート(SF)の移動速度の減少を指令する。
【0040】
例えば、長さ500mmのシートを供給し、200枚/分(毎分200パックの生産に相当)のシート供給速度の場合、プログラムされたサイクル時間は0.3秒に等しくなる。
【0041】
前記制御ユニット(UE)は前記位置決め装置(5)のベルトを作動させるモータ(510)に介入するようにプログラムされており、前記光電池(OC)がプログラムされた生産に基づいて正しいシーケンスに関して標識(T)の予期された又は遅れた通過を検出すれば、その速度を修正するようになっている。より具体的には光電池(OC)が予想される標識(T)の通過を検出した場合、即ち、2つの連続するシート(SF)の同じ側の標識(T)の通過の時間間隔がサイクル時間未満である場合、前記制御ユニット(UE)は関連するモータ(510)に介在することによって前記ベルト(50,51)の減速を制御する。逆に、前記光電池(OC)が前記標識(T)の遅延通過を検出した場合、即ち、2つの連続するシート(SF)の同じ側の標識(T)の通過の間の時間間隔がサイクル時間よりも大きい場合、前記制御ユニット(UE)は、関連するモータ(510)にまた介在することによって前記ベルト(50,51)の速度の増加を指令する。前記制御ユニット(UE)によって実行される修正は、検出されたエラーがキャンセルされたとき、又はこのエラーが所定の限界値未満であるときに中断される。
【0042】
前述のように、前記フィルム(F)は、片側のみ又は両側に標識(T)を有することができる。最初の場合では、前述の制御は前記フィルムの片側のみで行われ、そして前記エレベータ(EL)上の個々のシートのより正しい位置決めを決定する効果がある。第2の場合は、前記シートの左右両側で前述のチェックを行い、前記ユニット(UG)の前記左右のベルト(50,51)を作動させる前記モータ(510)は互いに独立しているので、前記シートの左右で独立して前述の修正を行うことができる。その結果、前記エレベータ(EL)の相同縁部に対して前記シートの縁部が常に平行になるように個々のシートを前記エレベータ(EL)上に位置決めすることができる。
【0043】
実際には、例えば、前記ユニット(UG)内でシートを引き摺るベルトの摩耗による、又は例えば、前記ベルトと前記ベルトが保持される部材との間の接続の効率の損失による、又はこれらの部材に作用する荷重によるこれらの部材の幾何学的変形による、前記シート(SF)の起こり得る位置決め誤差が防止される。
【0044】
上述のように検出された位置決め誤差の経時的な連続性は、前記フィルム供給ユニットの誤作動の現れと解釈することができる。したがって、上記した装置は、前記ユニットの正常作動のための制御システムも構成している。
【0045】
上述の実施形態では前記移送装置(4)は前記ユニットの各側に対して2対の対向するベルト(40,41;42,43)から構成されているが、前記標識(T)の制御機構は供給ユニットにも設置することが可能であり、当該供給ユニットにおいて、前記移送装置(4)は、ほとんど市場に存在するフィルム供給ユニットにおけると同様に、前記ユニットの左右の側のそれぞれに2つの対向するベルトのみから構成可能であることが理解される。
【0046】
前述の説明から、本発明によれば、特に紙ロールを包装することを意図した包装機においてプラスチックフィルムを供給するための供給ユニット(UG)が、以下の構成要素を含むことは明らかである:
-対応するリール(2)から前記フィルム(F)を巻き出すための巻き出しユニット(1);
-前記フィルム(F)の供給方向に関して巻き出しユニット(1)の下流に配置され、かつ前記フィルムから所定の長さのシート(SF)を得るために前記フィルム(F)を横方向に切込をいれるように構成された切断装置(3);
-前記切断装置(3)の下流に配置され、そして前記供給ユニットの右側部及び左側部の両方に前記フィルムの上面及び下面の両方に係合するように構成された所定数の駆動ベルトを備える移送装置(4);及び
-前記移送装置(4)の下流に配置され、そして右側部及び左側部の両方に前記フィルムの上面及び下面の両方に係合することができる所定数の駆動ベルト(50,51)を備える位置決め装置(5);
ここで、
-前記位置決め装置(5)の前記ベルト(50,51)は、前記フィルム(F)上に、即ち同じフィルムから得られた各シート(SF)上に形成された一連の標識(T)の通過を検出することができる光学手段(OC)が接続された制御ユニット(UE)によって制御され、前記制御ユニット(UE)は2つの連続するシート(SF)の同じ右側部又は左側部の前記標識(T)の通過中に経過する移動時間を基準サイクル時間と比較し、前記移動時間が基準サイクル時間よりも短いか又は大きい場合に前記ベルト(50,51)の速度を増加又は減少するようにプログラムされている。
【0047】
実際には、実行の詳細は、いずれにしても、記載され図示された個々の要素に関して均等の方法で変更することができ、それによって、採用された解決策の概念の範囲から逸脱することなく、したがって、添付の特許請求の範囲に従って本特許によって提供される保護の範囲内に留まることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】