(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(54)【発明の名称】紙ロール包装用の包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 51/14 20060101AFI20220802BHJP
【FI】
B65B51/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571849
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 IT2020050123
(87)【国際公開番号】W WO2020245853
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】102019000008031
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521380144
【氏名又は名称】プラスライン エス. アール. エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ゲリ、ヴィットリオ
【テーマコード(参考)】
3E094
【Fターム(参考)】
3E094AA12
3E094BA20
3E094CA01
3E094DA01
3E094DA03
3E094EA02
3E094HA02
3E094HA09
(57)【要約】
ロール(R)及び包装シートのための投入ステーション(E)と、包装されたロールのための排出ステーション(U)とを有する、包装を形成する操作群;エレベータ(1);操作群が取り付けられる構造体;ロールの下に包装シートを折り畳むための折り曲げ部(4A)及び反対側折り曲げ部(4B)が形成される平面;前記平面の上に形成される包装品を移動させるためのコンベア(3);包装シートを接合するための手段;ロールの下に包装シートを接合するための接合棒(5)を含む、紙ロールを包装するための包装機。接合棒は、反対側折り曲げ部に形成された開口部(51)を通って出て、反対側折り曲げ部の下にそれ自体を再配置するように構成されている。キャリッジ(31G)は、互いに独立して制御される。
【選択図】
図7B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装されるロール(R)及び包装に使用される包装シートの投入のための投入ステーション(E)と、包装されたロールの排出のための排出ステーション(U)とを備えた、包装の形成を行うように構成された操作群(PG);
前記投入ステーション(E)の下に配置されたエレベータ(1);
前記操作群(PG)が取り付けられる金属構造体(2);
を含む、紙ロール包装用の包装機であって、
そこには平面(4A,4B,4C)が配置され、各包装のロールの下で前記包装シートを折り曲げるために前記平面の折り曲げ部(4A)及び反対側折り曲げ部(4B)が前記投入ステーション(E)に形成されており、
そこにはコンベア(3)が、前記平面の上で形成されている包装を対応する移動方向(RM)に沿って取り扱うために配置されており、及び
そこには接合手段が前記シートをそれらの折り後に接合するために配置されている包装機であり、
前記反対側折り曲げ部(4B)には、各包装を形成する前記ロールの下で前記包装シートの接合を行うことができる接合棒(5)が取り付けられており、
前記接合棒(5)は制御機構と連動する本体(50)によって支持され、当該制御機構は、前記反対側折り曲げ部(4B)に作られた開口部(51)を介してその排出を制御し、前記接合棒(5)が前記反対側折り曲げ部(4B)の下にある場合に空気(A)が前記開口部(51)を通過することを可能にする開放空間を残してそれぞれ前記反対側折り曲げ部(4B)の下に戻るように制御し、及び
前記コンベア(3)は、前記平面(4A,4B,4C)の上に常にセクション部を有する環状経路に沿って移動するプレート(30)によって形成される複数の独立したキャリッジ(31G)からなり、当該環状経路には前記プレート(30)から突出する一列の歯(31)が適用され、
前記キャリッジ(31G)は、前記包装の形成中に、前記移動方向(RM)に沿って互いに追従する3つのキャリッジ(31G)が隣接する2つの区画(RV)を形成するように制御され、当該区画(RV)において、前記ロール(R)及びそれぞれの包装シートは受容され、前記2つの区画(RV)は、前記移動方向(RM)に関して上流の区画(RV)及び下流の別の区画(RV)であり、前記3つのキャリッジ(31G)は、後部キャリッジ(31G)、中間キャリッジ(31G)及び前部キャリッジ(31G)であり、
そこにおいて前記中間キャリッジは前記上流の区画(RV)の前側を形成し、同時に前記下流の区画(RV)の後側を形成することを特徴とする包装機。
【請求項2】
前記接合棒(5)は、前記操作群(PG)の前記投入ステーション(E)に対応して作動されることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
【請求項3】
各キャリッジ(31G)の前記プレート(30)が、前記平面(4A,4B,4C)に対して直交して配向され、互いに所定の値だけ離間した2つの環状軌道上に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
【請求項4】
前記本体(50)は、前記反対側折り曲げ部(4B)の下側に配置された2つのアームによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
【請求項5】
前記本体(50)の移動を制御する機構が、前記移動方向(RM)を横切るように配向された回転軸(W)の周りの本体の回転を決定することを特徴とする請求項1に記載の包装機。
【請求項6】
前記回転軸が、前記反対側折り曲げ部(4B)の下にあることを特徴とする請求項5に記載の包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙ロールを包装するための包装機に関する。
【0002】
特許文献1は紙ロールのような製品を包装するための自動機械を記述しており、この自動機械では製品の周りに包装されて折り畳まれかつそれ自体に密封される包装材料のシートを使用している。
【0003】
上述のタイプの包装機械では包装が個々の製品又は製品群を形成ラインに沿って連続的に供給することによって実施され、形成ライン上で製品は全体として所望の包装を決定する特定の操作が実施される一連の操作ステーションを通過する。一般に、紙ロールのような製品を包装するための自動機械の種々のステーションにおいて、以下の操作工程が実行される:
包装材料のシート、特にプラスチックフィルムが上に載せられた製品の機械への投入;前記製品の周りに包装材料のシートを包装し、前記製品の下に前記包装材料の対向する縁部を重ねる工程;
前記包装材料の前記シート上に前記包装材料の所定数の閉鎖フラップを形成する工程;
このようにして得られた前記包装を閉鎖するために前記フラップを折り畳んで密封する工程。
実際には、前記紙ロールの周りに巻き付けられたプラスチック材料(例えば、ポリプロピレン又はポリエチレン)のフィルムからなる包装によって複数の前記紙ロールが一緒に保持され、そして引き続いて、最終パッケージを形成するために折り畳まれかつ密封される。構造上の観点から、上述のタイプの包装機械は前記ロールを投入レベルからまさに包装の実現を意図した部材が配置されるより高いレベルに移送するエレベータが配置されるロール投入ステーションを有する。これらの部材は一般に、所定の処理方向に沿ってロールを移動させるための機構、包装シートを折り畳むための機構、及びパッケージを一緒に形成するための群を形成するシート自体を接合するための機構を含み、これは、技術的な専門用語では「上部プラー(upper puller)」として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、特に、従来の機械と比較して、同じ生産のために、形成される個々の包装品の形成速度を低減することができ、より長い時間をかけて包装の下縁を接合可能とし処理される製品に引き起こされる機械的応力の発生を少なくし、その結果として、密封圧力及び/又は密封温度、エネルギー消費、密封要素自体の摩耗、及び密封要素自体の変形、ならびに接合温度によって誘発される周囲領域の変形を低減することができる;又は、処理される製品の同じ処理条件に対して、生産、即ち、単位時間内の完成した包装品の数を増加させることが可能である、という利点を有する包装システムに関する。さらなる利点は、本発明による機械によって実行される包装工程の動作上の安全性及び信頼性の増大に由来する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明によれば、請求項1に示された特徴を有する機械を製造するという考えを採用することによって達成される。本発明の他の特徴は、従属請求項の主題である。
【0007】
本発明の前述の利点及び特徴は、例として提示されるが限定的な意味で考慮されるべきではない、以下の説明及び添付の図面によって、当業者によりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】包装形成ユニット内のロールを移動させるためのキャリッジに関する詳細図である。
【
図5】接合棒(5)及びそれぞれの駆動群を有する反対側折り曲げ部(4B)を示す第1の図面である。
【
図6】接合棒(5)及びそれぞれの駆動群を有する反対側折り曲げ部(4B)を示す第2の図面である。
【
図7A】接合棒(5)が上昇した接合位置を示す説明図である。
【
図7B】反対側折り曲げ部の下降位置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
その本質的な構造に還元され、添付図面の図面を参照して、本発明による機械(M)は以下の構成要素を含む:
-包装されるロール(R)を投入するための投入ステーション(E)と包装されたロールを排出するための排出ステーション(U)とを有し、包装を形成するように構成された操作群(PG);
-前記投入ステーション(E)の下側に配置されたエレベータ(1);
-前記操作群(PG)が取り付けられる金属構造体(2)。
【0010】
前記ロール(R)は、供給装置(図示せず)によってエレベータ(1)に到達する。上記供給装置はそれ自体公知であり、詳細には説明しない。
図1において、矢印「S」は、エレベータ(1)に到達する包装される前記ロールの原点方向を示す。
【0011】
前記エレベータ(1)は、前記ロール(R)の到着レベルから、前記操作群(PG)が位置する前記機械(M)のより高いレベルへの移送を動作する。エレベータ(1)の動作及び構造は、当業者に知られている。しかしながら、機械(M)のこの構成に関するさらなる説明が以下に提示される。
【0012】
エレベータ(1)の上方に配置された操作群(PG)は、当該群内の前記ロール(R)、即ち、包装品の移動方向(RM)に沿って展開された、一般に「上部プラー」と呼ばれるコンベア(3)を備えている。前記コンベア又は「上部プラー」(3)は投入ステーション(E)と包装されたロールが排出される排出ステーション(U)との間で包装品の移動方向(RM)に沿って前記ロール(R)を移動させるために使用される。添付図面に示す例では、包装品が並んで配置された2列のロール(R)からなる層で構成されている。しかしながら、当該機械は、図面に図示されているものとは異なるように配置されたロールを含む包装品を製造するようにプログラムすることができることが理解される。例えば、包装品は、各層に並べて配置されたロールの2つ又は3つの重なり合う層からなっていてもよい。
【0013】
前記操作群(PG)の投入ステーション(E)は、2つの垂直面(EV)によって横方向に区切られており、当該垂直面は、エレベータ(1)を横方向に区切る他の2つの下にある垂直壁(1V)によって互いに所定の値だけ離間されている。前記壁(EV,1V)の間の空間(SV)は、包装品を作るために使用される包装シートによって交差されている。
【0014】
前記包装シートは、前記投入ステーション(E)とエレベータ(1)との間に供給される。
図3Aには、リール(B)が概略的に示されており、当該リール(B)から、当業者に公知の方法で、製造される包装品に従って所定の長さに切断されたヒートシール性プラスチック材料のフィルムからなる包装シートが得られる。前記包装シートは壁(EV,1V)の間の空間(SV)を通過し、以下にさらに説明するように、エレベータ(1)上に置かれた前記ロールによってインターセプトされなければならない。
【0015】
その下部側では、前記操作群(PG)は実質的に水平な平面(4A,4B,4C)によって区切られており、当該水平な平面は前記コンベア(3)によって移動される包装品のための下側支持面及び摺動面を構成する。前記平面(4A,4B,4C)は、第1の可動部分(4A,4B)及び第2の固定部分(4C)を含む。第1の可動部分(4A,4B)は、以下にさらに開示されるように、包装されるロールのための投入ステーション(E)の開閉を実行しかつ前記ロールの下に前記シートを折り畳むために互いに協働する2つの表面からなる。表面(4A)はキャリッジ自体を移動させる対応するアクチュエータ(図面には示されていない)によって操作されるそれぞれのキャリッジ(40)上に取り付けられ、従って前記表面(4A)は第2の表面(4B)に対して接離し、同様に、当該第2の表面(4B)は第1の表面(4A)に対して接離して移動させるアクチュエータ(図面には示されていない)によって制御されるキャリッジ(41)上に取り付けられている。前記平面(4A,4B,4C)の前記表面(4A,4B)は移動面であり、一方、部分(4C)は、操作群(PG)における包装品の移動方向(RM)に対して第1の2つの移動面の下流側の固定面である。前記平面の可動部(4A,4B)は、前記包装シートのための下部折り畳み装置を構成し、そして前記表面の移動は前記エレベータ(1)と適宜同期している。当技術分野で一般に採用されている用語に従って、本明細書の以降の記載では、可動面(4A)を「折り曲げ部」と呼び、一方、可動面(4B)を「反対側折り曲げ部」と呼ぶ。加熱手段は前記ロール(R)の下の前記包装シートの縁部の密封を行うために、反対側折り曲げ部(4B)上に取り付けられる。以下に、前記加熱手段の考えられる実施形態を説明する。
【0016】
添付図面に示す例を参照すると、前記コンベア(3)は、各々が2つの環状軌道(32)に取り付けられたプレート(30)からなる複数のキャリッジ(31G)と、前記プレート(30)から垂直に突出する刃又は一列の「歯」(31)とを備える。前記環状軌道(32)は互いに平行であり、前記平面(4A,4B,4C)に対して直交して配向されている。従って、前記歯(31)は、前記操作群(PG)内の前記包装品、即ち前記ロール(R)の移動方向(RM)に対して横方向に整列される。前記環状軌道(32)は、リニアモータ駆動(例えば、商品名Beckhoff XTSシリーズで市販されているタイプのもの)を備えた環状軌道である。当該リニアモータ駆動は、前記プレート(30)を介して、環状経路に沿って各キャリッジ(31G)を他のキャリッジから独立して移動させる。当該環状経路は、前記平面(4A,4B,4C)の上方を通過しかつ前記包装品の移動方向(RM)に従って方向付けられた下部部分と、それに沿って前記キャリッジ(31G)が反対方向に移動する上方部分とを常に有している。2つの隣接するキャリッジ(31G)は、製造される包装品の前記ロール(R)を受け入れるための区画(RV)を形成し、後部押圧キャリッジ及び前部格納キャリッジを有している。各区画(RV)は、製造される包装品のロールの重なり合う層の最大数に適合する高さを有する。前記区画(RV)の深さは、各包装品の列に沿って整列されるロールの最大数に適合する。2つの隣接するキャリッジ(31G)間の幅、即ち、距離は、前記方向(RM)に沿った前記包装品の大きさに応じて、即ち、前記包装品のロールの列の数に応じて変化する。前記上部プラーは、任意の他の適切な方法で製作可能であると考えられる。
【0017】
当業者にとって公知の操作体系に従い、前記エレベータ(1)が受け取ったロール(R)を操作群(PG)に持ち込む場合、投入ステーション(E)を介してそれらを上昇させることによって、前記包装シートは、前記ロール(R)によって上方に引きずられ、そして前記垂直壁(EV,1V)の存在によって、前記ロールをその上側で横方向に包む。この段階では、前記投入ステーション(E)の上方に、2つのキャリッジ(31G)があり、これらのキャリッジは区画(RV)を形成し、この区画内に、前記ロール(R)と、前記包装シートの上部フラップ及び横フラップとが挿入される。この段階の終了時に、前記包装シートの側端は前記ロール(R)の下に突き出ている。この時点で、前記投入ステーション(E)は閉じられ、前記折り曲げ部(4A)及び反対側折り曲げ部(4B)は移動し、同時に前記キャリッジ(31G)は包装品の移動方向(RM)に移動する。このようにして、前記ロール(R)の下方の前記包装シートの突出エッジの折り畳み、即ち、前記包装シートの下方の折り畳み、及び前記包装品の移動が、前記平面(4A,4B,4C)の固定部分(4C)に向かう前記包装品の移動方向(RM)において、未だ完成していない状態で行われる。一方、前記エレベータが包装される予定の他のロールを受け入れるためにスタート段階に戻される間に、前記ロール(R)の下に以前に折り畳まれていた前記包装シートの縁部が接合される。
【0018】
前記操作群(PG)の投入ステーション(E)と排出ステーション(U)との間には、それ自体公知の手段が包装品の先端部分に対応して前記包装シートの縁部を折り畳むために配置されている。
【0019】
本発明の可能な実施形態によれば、キャリッジ(31G)は2つの隣接する区画(RV)が3つのキャリッジ(31G)の歯(31)によって形成されるように制御され、前記包装品の移動方向(RM)に関して、中間のキャリッジの歯は区画の上流側の格納歯として、また、区画の下流側の押圧歯としても作用する。言い換えれば、前記3つのキャリッジの中間のキャリッジの歯(31)の列は、上流区画(図面の左側の区画)に収容された前記ロールのための前部格納要素として、及び下流区画(図面の右側の区画)に収容された前記ロールのための押圧要素として作用する。その結果、前記包装品の移動方向(RM)における最も進んだ格納キャリッジは、包装シートの下縁の接合段階の終了時に、形成されている包装品から直ちに間隔を空けることができ、一方、それに続くキャリッジは、排出ステーション(U)に向かって前記平面(4A,4B,4C)の固定部分(4C)上でその移動を決定する推力を前記包装品に加え続ける。各キャリッジ(31G)は単一列の歯(31)を備え、その結果、2つの隣接する区画(RV)は、キャリッジが2つの平行な列の歯によって形成されるか、又はこれを備える従来の機械と比較して、前記包装品の移動方向(RM)に沿ってより少ない空間を占める。前記キャリッジ(31G)は互いに独立して制御されるので、各キャリッジ(31G)、従って歯(31)の各列は、他のキャリッジ(31G)とは独立して前記環状軌道(32)によって画定される経路に沿って所望の量だけ移動することができる。
【0020】
本実施例によれば、前記ロールの下の前記シートの縁部を接合するために前記包装シートを加熱するための前記加熱手段は、前記反対側折り曲げ部(4B)の下方に配置された支持体上に配置された接合棒(5)を備えている。前記接合棒(5)は、前記反対側折り曲げ部(4B)に設けられた開口部(51)を介してその排出を制御しかつ前記反対側折り曲げ部の下方への戻りをそれぞれ制御する機構に従属している。前記接合棒(5)のこれらの動きは、前記反対側折り曲げ部(4B)の動きと同期している。添付図面の
図5及び
図6に示す例を参照すると、前記接合棒(5)は、前記反対側折り曲げ部(4B)の下に位置する2つのアーム(50)に取り付けられかつ前記反対側折り曲げ部に拘束されており、前記包装品の移動方向(RM)に対して横方向に延びる前記接合棒(5)に平行な軸の周りを回転可能になっている。この実施例では、前記アーム(50)が前記包装品の移動方向(RM)に並行に配向されかつ前記包装品の移動方向(RM)に対して横方向に配向された対応するピン(P50)によって、前記反対側折り曲げ部(4B)の下面に配置された2つのブラケット(51)に拘束されている。前記アーム(50)は、連結板(52)によって互いに連結されている。さらに、各アーム(50)は斜めのスロット(53)を有し、前記接合棒(5)に向かってより高い端部を呈するように傾斜している。前記反対側折り曲げ部(4B)の前記折り曲げ部(4A)との間の接離移動は前記反対側折り曲げ部の下面に固着した連結棒(400)によって行われ、この連結棒は対応するアクチュエータ(図示せず)に従属している。上記動きは前記アーム(50)、従って、前記接合棒(5)に影響を及ぼすが、これは前記アームが前記ブラケット(51)によって前記反対側折り曲げ部(4B)に拘束されているからである。他のアクチュエータ(図示せず)によって、前記反対側折り曲げ部(4B)の下に配置された他の連結棒(55)は、前記スロット(53)に挿入された横ローラ(57)を備えたキャリッジ(56)に連結されている。前記キャリッジ(56)は、前記反対側折り曲げ部(4B)の下側の中央に配置され、前記包装品の移動方向(RM)に平行に配向された直線ガイド(58)上を摺動する。前記連結棒(400)の作動は、前記反対側折り曲げ部(4B)の動き及び前記包装品の移動方向(RM)に平行な前記アーム(50)及び前記接合棒(5)を含む群の動きを決定する。独立である前記連結棒(55)の作動は前記直線ガイド(58)に沿った前記キャリッジ(56)の動きを決定し、その結果、前記ピン(P50)の軸(W)の周りの前記アーム(50)の回転を伴う前記スロット(53)内の前記ローラ(57)の摺動を決定する。この回転は、前記キャリッジ(57)が前方に(前記反対側折り曲げ部の前側に向かって)動かされるか、又は後方に動かされるかに応じて、時計回り又は反時計回りであり、前記接合棒(5)を上昇させてその排出が前記開口部(51)を介して行われ、そして前記接合棒を下降させてその逆の動作もまた同様に行われる。また、
図5及び
図6は、前記反対側折り曲げ部(4B)の下側に形成された2つの対応するレール(402)が摺動する前記包装品の移動方向(RM)に従って配向された2つのガイド(401)を示す。添付図面に示すように、前記接合棒(5)が進入移動する前記開口部(51)は、前記反対側折り曲げ部の自由縁部から所定の距離をおいて形成されている。有利には、前記接合棒(5)の動作が前記操作群(PG)の投入ステーション(E)に既にある前記包装シートの下側(前述の折り曲げ段階に起因して結果的に前記ロールの下となる側)と接触するように制御されている。従って、前記接合棒と前記包装シートとの接触時間が長くなり、そして前記接合棒自体の動作温度だけでなく、あるいは、前記接合棒による前記包装シートの下端部の密封処理における前記包装品に及ぼす圧力を減少させることが可能となる。添付図面に示す例を参照すると、前記開口部(51)は前記反対側折り曲げ部(4B)の前端部と平行、即ち、前記包装品の移動方向(RM)と直交している。
【0021】
前記接合棒(5)が上昇した接合位置にない場合、前記接合棒は前記反対側折り曲げ部(4B)の下方に配置されるので、空気が前記開口部(51)を通って流れることができ、処理中の製品から熱を除去することができ、このことは包装システムの操作上の安全性及び信頼性の向上に寄与する。言い換えれば、前記接合棒(5)は、接合位置にない場合には、前記反対側折り曲げ部(4B)の下方に位置するので、前記開口部(51)を通って空気(A)が自由に流れることができる十分な開放空間が形成される。何故なら、前記開口部が接合棒によって妨げられることがないからである。従って、前記接合棒(5)が前記反対側折り曲げ部(4B)の下にあるときに、前記機械のブロック又は停止がある場合には、前記反対側折り曲げ部上に存在する前記ロール状のフィルム又は紙が前記接合棒(5)の温度のために焼ける危険性が減少する。
図7Bの図において、前記接合棒によって自由に残された空間を通って流れる空気(A)の流路をより良く強調するために、前記反対側折り曲げ部上に位置する前記ロール及びフィルムは示されていない。さらに、前記接合棒(5)が前記反対側折り曲げ部(4B)の下にある場合、前記接合棒自体が包装を作るために使用される前記フィルムと干渉する危険性が大幅に低減される。加えるに、上昇した接合位置から前記反対側折り曲げ部の下方の下側位置へ、及びその逆への通路における前記接合棒(5)の比較的高いストロークは、前記接合棒によって実行される接合段階においてフィルムに及ぼされる圧力をより容易にかつより高い精度で調整することができるという事実がある。機械停止時に適当なダクト(図面せず)を通して送り出された空気(A)を圧縮空気として、前記接合棒から上方に向かう熱流を打ち消すことができる。
【0022】
実際には、実施の詳細がいずれにしても、採用された解決策の概念から逸脱することなく、したがって、以下の特許請求の範囲に従って本特許によって与えられる保護の範囲内にとどまり、記載され図示された個々の要素に関して均等の態様で変更することが可能である。
【国際調査報告】