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特表2022-535571財産的権利登録システム及びプロトコル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(54)【発明の名称】財産的権利登録システム及びプロトコル
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220802BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021572350
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(85)【翻訳文提出日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 US2019064593
(87)【国際公開番号】W WO2020247017
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/035237
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】521530314
【氏名又は名称】スカルセリ ブルーノ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スカルセリ ブルーノ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
貴石に財産的権利を登録して、前記貴石の検証された所有権情報を提供するための方法であって、a)分散型台帳上で、前記貴石に関する所有権情報を含む情報の関連付け又は更新のうちの少なくとも1つを実行することと、b)前記関連付け及び/又は更新が行われた情報を少なくとも1つの媒体に記録することと、を含み、前記貴石には予め識別情報がタグ付け又はマークされ、その識別情報が前記分散型台帳に登録されることを特徴とする、方法。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貴石に財産的権利を登録して、前記貴石の検証された所有権情報を提供するための方法であって、
a)分散型台帳上で、前記貴石に関する所有権情報を含む情報の関連付け又は更新のうちの少なくとも1つを実行することと、
b)前記関連付け及び/又は更新が行われた情報を少なくとも1つの媒体に記録することと、
を含み、
前記貴石には予め識別情報がタグ付け又はマークされ、その識別情報が前記分散型台帳に登録されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
モノのインターネット又はクラウドベースのストレージのうちの少なくとも1つに前記情報を組み込むことをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの媒体を前記貴石の所有者に提供することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記媒体がデジタルトークン、記録済みチップ、又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス上にあることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記識別情報又は情報のうちの少なくとも1つを暗号化することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記識別情報が公開鍵、機械可読コード、非代替性トークン、代替性トークン、又は拡大された人間可読コードであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記タグ付け又はマーキングが前記貴石内の表面近くの部位で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記タグ付け又はマーキングが前記貴石の前記表面上で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記分散型台帳がブロックチェーンであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記情報が、所有権に加えて、買い手の名前又は他の身元情報、支払い手段情報、銀行取引情報、貴石の詳細、宝石学研究所の証明書番号、販売のインボイス、支払い検証情報、前記資産の物理的な位置、又は前記資産の保管者のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記貴石に識別情報を割り当てる前に、前記貴石に関する最小限の情報の提供を要求することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
貴石に関するタグ付け、登録、実行、記録のうちの少なくとも1つに責任を持つ個人又はエンティティを、信頼性、正確性、及び誠実性のうちの少なくとも1つに基づいて格付けすることをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
オンライン市場での前記貴石を含む信用ベースの取引を可能にするために、前記分散型台帳に含まれる前記貴石の所有権情報を検証することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
貴石に財産的権利を登録して、前記貴石の検証された所有権情報を提供するためのシステムであって、
前記貴石に関連付けられた少なくとも識別情報及び所有権情報を含む分散型台帳と、
前記貴石に関連付けられた情報を記録するための少なくとも1つの媒体と、
を備えることを特徴とする、システム。
【請求項15】
前記貴石に関する情報を記録するためのモノのインターネット又はクラウドベースのストレージのうちの少なくとも1つをさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの媒体がデジタルトークン、記録済みチップ、又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス上にあることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記識別情報が公開鍵、機械可読コード、非代替性トークン、代替性トークン、又は拡大された人間可読コードであることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記タグ付け又はマーキングが前記貴石内の表面近くの部位に位置することを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記タグ付け又はマーキングが前記貴石の前記表面上で行われることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記情報が、所有権に加えて、買い手の名前又は他の身元情報、支払い手段情報、銀行取引情報、資産の詳細、宝石学研究所の証明書番号、販売のインボイス、支払い検証情報、前記資産の物理的な位置、又は前記資産の保管者のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
前記貴石の前記識別情報又は前記少なくとも1つの媒体のうちの少なくとも1つを読み取るための少なくとも1つの読み取り装置をさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項22】
前記少なくとも1つの読み取り装置によって検証された、前記分散型台帳に含まれる所有権情報が、前記貴石に関する信用ベースの取引を可能にするオンライン市場をさらに備えることを特徴とする、請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その一部の実施形態において、資産の管理及び利用に関し、より詳細には資産の所有権に関するものであるが、これに限定されるものではない。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年6月2日に出願された米国仮特許出願第62/679,814号のPCT第8条の下での優先権の利益を主張するPCT/US2019/035237の一部継続出願であり、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一部の実施形態の一態様によると、貴石に財産的権利を登録して、貴石の検証された所有権情報を提供するための方法であって、a)分散型台帳上で貴石に関する所有権情報を含む情報の関連付け又は更新のうちの少なくとも1つを実行することと、b)関連付け及び/又は更新が行われた情報を少なくとも1つの媒体に記録することと、を含み、貴石には予め識別情報がタグ付け又はマークされ、その識別情報が分散型台帳に登録される方法が提供される。
【0004】
本発明の一実施形態において、本方法は、モノのインターネット又はクラウドベースのストレージのうちの少なくとも1つに情報を組み込むことをさらに含む。
【0005】
本発明の一実施形態において、本方法は、少なくとも1つの媒体を貴石の所有者に提供することをさらに含む。
【0006】
本発明の一実施形態において、本媒体は、デジタルトークン、記録済みチップ、又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス上にある。
【0007】
本発明の一実施形態において、本方法は、識別情報又は情報の少なくとも1つを暗号化することをさらに含む。
【0008】
本発明の一実施形態において、識別情報は、公開鍵、機械可読コード、非代替性トークン、代替性トークン、又は拡大された人間可読コードである。
【0009】
本発明の一実施形態において、タグ付け又はマーキングは、貴石内の表面近くの部位で行われる。
【0010】
本発明の一実施形態において、タグ付け又はマーキングは貴石の表面上で行われる。
【0011】
本発明の一実施形態において、分散型台帳はブロックチェーンである。
【0012】
本発明の一実施形態において、情報は、所有権に加えて、買い手の名前又は他の身元情報、支払い手段情報、銀行取引情報、貴石の詳細、宝石学研究所の証明書番号、販売のインボイス、支払い確認情報、資産の物理的位置、又は資産の保管者のうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
本発明の一実施形態において、本方法は、貴石に識別情報を割り当てる前に、貴石に関する最小限の情報の提供を要求することをさらに含む。
【0014】
本発明の一実施形態において、本方法は、貴石に関するタグ付け、登録、実行、記録のうちの少なくとも1つに責任を持つ個人又はエンティティを、信頼性、正確性、及び誠実性のうちの少なくとも1つに基づいて格付けすることをさらに含む。
【0015】
本発明の一実施形態において、本方法は、オンライン市場での貴石を含む信用ベースの取引を可能にするために、分散型台帳に含まれる貴石の所有権情報を検証することをさらに含む。
【0016】
本発明の一部の実施形態の一態様によると、貴石に財産的権利を登録して、貴石の検証された所有権情報を提供するためのシステムであって、貴石に関連付けられた少なくとも識別情報及び所有権情報を含む分散型台帳と、貴石に関連付けられた情報を記録するための少なくとも1つの媒体と、を備えるシステムが提供される。
【0017】
本発明の一実施形態において、システムは、貴石に関する情報を記録するためのモノのインターネット又はクラウドベースのストレージのうちの少なくとも1つをさらに備える。
【0018】
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの媒体は、デジタルトークン、記録済みチップ、又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス上にある。
【0019】
本発明の一実施形態において、識別情報は、公開鍵、機械可読コード、非代替性トークン、代替性トークン、又は拡大された人間可読コードである。
【0020】
本発明の一実施形態において、タグ付け又はマーキングは、貴石内の表面近くの部位に位置する。
【0021】
本発明の一実施形態において、タグ付け又はマーキングは貴石の表面上で行われる。
【0022】
本発明の一実施形態において、情報は、所有権に加えて、買い手の名前又は他の身元情報、支払い手段情報、銀行取引情報、資産の詳細、宝石学研究所の証明書番号、販売のインボイス、支払い確認情報、資産の物理的位置、又は資産の保管者のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
本発明の一実施形態において、システムは、貴石の識別情報又は少なくとも1つの媒体のうちの少なくとも1つを読み取るための少なくとも1つの読み取り装置をさらに備える。
【0024】
本発明の一実施形態において、システムは、少なくとも1つの読み取り装置によって検証された、分散型台帳に含まれる所有権情報が、貴石に関する信頼ベースの取引を可能にするオンライン市場をさらに備える。
【0025】
別段の定めがない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び/又は科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の実施形態の実践又は試験において、本明細書に記載されるものと類似又は同等の方法及び材料を使用することができるが、例示的な方法及び/又は材料を以下に記載する。矛盾する場合は、定義を含む特許明細書が優先される。加えて、材料、方法、及び例は、例示的なものに過ぎず、必ずしも限定的であることを意図するものではない。
【0026】
本発明の実施形態の方法及び/又はシステムの実施は、選択されたタスクを手動、自動、又はそれらの組合せで実行又は完了することを含むことができる。さらに、本発明の方法及び/又はシステムの実施形態の実際の機器及び装置に従って、いくつかの選択されたタスクを、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェア、或いはオペレーティングシステムを使用したそれらの組合せによって実施することができる。
【0027】
例えば、本発明の実施形態に従って選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップ又は回路として実装することができる。ソフトウェアとして、本発明の実施形態に従って選択されたタスクは、任意の適切なオペレーティングシステムを使用するコンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実施することができる。本発明の例示的な実施形態では、本明細書に記載された方法及び/又はシステムの例示的な実施形態による1つ又は複数のタスクは、複数の命令を実行するためのコンピューティングプラットフォームなどのデータプロセッサによって実行される。任意選択で、データプロセッサは、命令及び/又はデータを記憶するための揮発性メモリ、並びに/或いは、命令及び/又はデータを記憶するための不揮発性ストレージ、例えば、磁気ハードディスク及び/又はリムーバブル媒体を含む。任意選択で、ネットワーク接続も提供される。ディスプレイ及び/又はキーボード又はマウスなどのユーザ入力デバイスも任意選択で設けられている。
【0028】
次に、本発明の実施形態を、例としてのみ、添付の図面を参照して説明する。ここで図面を詳細に具体的に参照すると、図示される詳細は、例であり、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の実施形態の例示的な議論を目的としていることが強調される。この点に関して、図面を用いた説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】財産的権利登録のための例示的なシステムを示すブロック図である。
図2】資産に財産的権利を登録して、資産の検証された所有権情報を提供するための例示的な方法を示す流れ図である。
図3】検証された財産的権利情報を使用して資産交換を利用する例示的な方法を示す流れ図である。
図4】資産の識別、登録、追跡、及び/又は商業化のためのシステムの概略図である。
図5】資産の識別、登録、追跡、及び/又は商業化のためのシステムを使用する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、その一部の実施形態において、資産の管理及び利用に関し、より詳細には資産の所有権に関するものであるが、これに限定されるものではない。
【0031】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載され、並びに/或いは、図面及び/又は実施例に示される構成要素及び/又は方法の、構造及び配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々なやり方で実施及び実行することができる。
【0032】
財産/有形資産所有権に関する多くの他の分野とは異なり、ダイヤモンド/貴石/宝石及び他の高価値の珍しい品物の財産的権利を記録及び/又は検証するための広く理解及び/又は利用されている方法はない。今日のダイヤモンド業界では、典型的には、所有権又は財産的権利の譲渡を記述することができる唯一の文書は、「販売のインボイス」である。これは、ダイヤモンド業界内の任意のレベル、例えば、投資家、ブローカ、入札所、製造業者、小売店などに当てはまり、他の方法では、ダイヤモンドの譲渡時にダイヤモンドの財産的権利又は所有権の検証済み証明書を受け取ることができない。その結果、ダイヤモンドを売却、又は他の方法で譲渡する際に、財産的権利又は所有権のいかなる種類の検証済み証明書も川下の消費者に提供することもできない。
【0033】
取引可能な資産、本例ではダイヤモンドの所有権を証明するために検証された財産的権利を提供することが業界全体でできないため、しばしば、悪辣な関係者が、太古の昔からもっぱら信用に基づいていたシステムを利用することになる。現在、ダイヤモンド業界では、所有とは、ダイヤモンドの所有権を意味するが、実際には、所有と実際の法的所有権とは一致しないことが多い。
【0034】
ダイヤモンド業界における具体的かつ一般的な例として、委託又は覚書は、ダイヤモンドディーラがダイヤモンド又は任意の他の貴重な高級品を第三者に提供することを承諾するものであり、委託又は覚書により、第三者がこの文書の用語及び条件に従ってダイヤモンドを販売することが可能になる。しかしながら、ダイヤモンドを物理的に所有している第三者は、いつでも誰にでもダイヤモンドを販売することができるが、必ずしも文書の用語及び条件に従っているわけではない。このような状況では、財産的権利又は所有権の検証済み証明書が存在しないため、ダイヤモンドが盗まれた、無許可で販売された、及び/又は他の方法で真の所有者の許可なしに取り扱われたとして、あらゆる種類の法執行又は監督機関に報告することは実際には困難である。
【0035】
本明細書に記載されるように、ダイヤモンドなどの有価資産の信頼できる商業化及び/又は取引及び/又は管理を可能にするシステム及び関連する方法が提供され、有価資産の所有権/財産的権利を検証することができることで、これらの資産を含む取引の信頼性が促進される。
【0036】
本明細書に記載される所有権/財産的権利システム及びプロトコルは、消費者/小売セグメントを含む、多種多様な業界レベルの間で有用であり、所有権の適切な指定/検証が、現在利用可能な、あまり好ましくない、非常に高い金利及び/又は他の望ましくない条件を伴う融資オプションではなく、より良い保険プログラム並びに民間銀行融資を可能にする。
【0037】
例えば、本発明の例示的な態様によると、a)宝石、透明若しくは半透明の材料、ポリマ、貴石若しくは水晶、又は希少な書籍、自動車、骨董品、及び他の収集物などの他の資産などの資産に識別情報をタグ付けすることであって、タグ付けすることが、タグ付けユニットを使用して所望の場所で資産を修正することを含む、タグ付けすることと、b)例えばEthereumなどのブロックチェーン/分散型台帳技術を使用して、識別情報を登録/記録し、並びに/或いは、所有権の仮想及び/又は物理的に検証された指標を提供することと、c)それに続いて、ズーム可能なカメラ、スマートフォン、モバイルデバイス、又は顕微鏡などの自動光学リーダなどの読み取り装置を使用して、タグ/識別情報を読み取ることと、d)資産に関連する取引及び/又は情報の変更に基づいて、例えば分散型台帳を更新することによって、記録された情報を更新することと、e)任意選択で、資産の記録された識別情報の完全性/信頼性/無謬性を活用して、資産を商業化する及び/又は資産から利益を得ることと、を含み、多くの方法動作ステップが、ハードウェア及び/又はソフトウェアを使用した変換/暗号化/復号化/処理段階をさらに含む、方法(及び関連するハードウェア構成)が提供される。
【0038】
一般に、資産が記録されたブロックチェーン登録情報は、読み取り装置(スマートフォン又は他のリーダなど)を介して、任意選択でクラウドベース又はインターネットベースのプロセスを利用して、並びに/或いは、人工知能(AI)及び/又は画像認識方法を使用して読み取られることが考えられる。
【0039】
ここで図面を参照すると、図1は、少なくとも1つの有価資産102の財産的権利登録のための例示的なシステム100を示すブロック図であり、図2は、資産に財産的権利を登録して、資産の検証された所有権情報を提供するための例示的な方法を示す流れ図である。本発明の一実施形態において、システム100は、資産102に関する情報106が(分散方式で)入力(204)及び/又は更新及び/又は保存されるEthereumなどの分散型台帳104を含む。分散型台帳上に保存されている特定の資産102に関連付けられた情報106は、追加的に、代替的に、及び/又は任意的に、モノのインターネット(「IoT」)108又はクラウドベース110の環境に組み込まれ(206)、例として、冗長性、情報106への追加のアクセスポイント、セキュリティ、及び/又は強化された処理、及び/又は通信速度を提供し、並びに/或いは「ダイヤモンド」又は「資産」が単一若しくは複数の所有者によって所有されている場合に、単一若しくは複数のエントリを可能にすることができる。
【0040】
本発明の一部の実施形態において、情報106は、ほんの一例として、以下を含むことができる。
1)買い手の名前又は他の身元情報
2)運転免許証情報
3)支払い情報の手段
4)銀行取引情報
5)資産の詳細及び他の関連資産情報
6)宝石学研究所の証明書番号
7)販売のインボイス
8)支払い確認情報
9)銀行側の取引情報
10)パスポート書類情報
11)資産の物理的位置
12)資産の現在の保管者
【0041】
本発明の一部の実施形態において、財産的権利情報は、例えばデジタルトークン(「DK」、例えばブロックチェーンへの登録)を使用して、記録済み/記録可能チップ上(「RC」、例えば携帯型カード上)の、及び/又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス(例えば「USB」サムネイルドライブ)上の少なくとも1つの媒体に記録される(208)。任意選択で、資産の少なくとも1人の所有者には、読み取り装置114を使用して読み取ることができる所有権のこれらの指標のうちの少なくとも1つが提供される(210)。本発明の一部の実施形態において、媒体は、財産的権利/所有権情報を含み、株の所有権の譲渡及び支払い決済などの商取引(又は本明細書の他の箇所に例が記載されている他の商取引)を促進するのに役立つ。少なくとも1つの資産の所有権又は複数の当事者による所有権は、合弁事業、パートナーシップ、不動産、ファンドなどの組織にとって有用であり、又は一般的な販売に使用されることを理解されたい。本発明の一部の実施形態において、所有権表示媒体は、暗号化されている。読み取り装置114は、資産102上の公開鍵を読み取り、所有権検証媒体112から秘密鍵を読み取る同じ装置である可能性があるものとして図1に示されているが、これらは、2つの異なる装置とすることができ、及び/又は互いに異なる場所に位置することができることを理解されたい。
【0042】
本発明の一実施形態において、所有権/財産的権利の検証可能な記録、並びに/或いは、所有権情報の有形及び/又は検証可能な表示は、例えば、ブロックチェーンのオペレータによって作成されたNFT「Non-Fungible Token」の事前に確立されたテンプレートを介して、所有者の詳細をより広範に伝えることができる。NFTは、他のすべてのデータエントリと区別可能なブロックチェーンへの一意のデータエントリである。NFTは、例えば、あるビットコインを任意の別のビットコインと交換することができるのと同じようには他のデータと交換することはできない。各NFTは一意であり、公開/秘密鍵ペアを使用して識別される。公開鍵は、40文字の文字列(例えば、0x988Ebd2Dc796711F63E91c36cCB7D05E67704b4d)であり、40文字の異なる文字列である秘密鍵に数学的にリンクされている。本発明の一実施形態において、資産にNFTを作成/割り当てるために、資産に関する所定の最小量の情報が必要となる場合がある。例えば、提供された情報は、NFTを作成するために、10個の基準のうち少なくとも6個を満たす必要がある。
【0043】
秘密鍵は、登録された情報が第2の当事者が読み取ることができるため、共有されるべきではない。鍵は、例として、読み取るのがより容易になる可能性があるQRバーコードとして表現することができる。公開鍵を所有していることを証明したい人は誰でも、自分の秘密鍵を使用して「署名」することができる。秘密鍵は、署名プロセスでは公開されないが、署名者が実際に秘密鍵を管理していることを証明し、所有者が選択した場合は、公開鍵(ダイヤモンドの所有権を表す行為)を譲渡することができる。
【0044】
(例えば、発行されたNFT上に記録されたデータを介して)資産が登録されると、カメラ及びインターネット接続を有する任意の小売店の顧客は誰でも、刻印された公開鍵を読み取り、ブロックチェーンに公開されたいかなるデータ/情報(例えば、資産の特徴、原産地、及びそれらの特徴を最初に証明した者)も自分で検証することができる。ブロックチェーン上の記述が手元の資産の物理的特徴と一致し、売り手が公開鍵を管理していることを証明/検証するメッセージに署名することができる場合、買い手は、資産の保有者が正当な所有者であることを確実に知ることができる。チェーン上の追跡のこの方法では、譲渡日、売却価格、原産地などの履歴を誰でも確認することができる。
【0045】
具体的な例として、これにより、例えば関連出願に記載されているようなタグ付け装置116を使用して、ダイヤモンド/貴石/宝石に公開鍵(又は他の形態の識別情報)をタグ付けし(202)、その秘密鍵を、有形及び/又はデジタルであるかにかかわらず、ダイヤモンドの所有者に「所有権証明書」として与えることが可能になる。このようなシナリオは、スカルセリ社のダイヤモンド所有権登録取引所(SDEX)が行うことができる。本発明の一部の実施形態において、SDEXは、買い手及び売り手、貸し手及び借り手、並びに/又は保険会社を含む、ダイヤモンド取引/商業化業界のすべてのレベルの当事者に利用可能なオンライン及びオンチェーンの市場である。SDEXは、米国不動産若しくは土地登記所又は英国土地登記所と同様に機能すると考えられるが、ダイヤモンドについてはこれまで存在しておらず、ダイヤモンドの商業化を完全に実現するための障害となっていた。本発明の一実施形態において、SDEXは、登録サービス及び/又は資産(例えば、ダイヤモンド)所有権の表示を有料で提供する。
【0046】
本発明の一実施形態において、所有権証明書は、一次購入、流通市場での取引、担保融資、及び/又はダイヤモンド保険市場を促進するものである。NFTが作成されると、カット、クラリティ、カラー、原産地などのNFT/資産に関連付けられた追加のデータをブロックチェーンに記録することができる。このデータは、正確なものでなければならず、信頼できる宝石学研究所(GIA(登録商標)、IGI(登録商標)など)、評判の良いインターネット会社、評判の良い小売店などの信頼できるエンティティから提供されたものであるべきであることを理解されたい。すなわち、本発明の一実施形態において、資産/ダイヤモンドに関連付けられた情報/データは、信頼できる及び/又は検証済みの/検証可能なソースから提供されたものである。
【0047】
本発明の一実施形態では、相互に関係付けられた商品及びサービスの内部エコシステムが、SDEX内、及び/又はダイヤモンド所有権を今や検証することができるようになったことで展開する又は少なくとも関連する関連市場内で作成/提供されることが考えられる。
【0048】
本発明の一部の実施形態において、ダイヤモンドのタグ付け/マーキング(202)及び/又は分散型台帳への登録は、最初にダイヤモンドを財産的権利登録システムに導入するために行われ、その後のダイヤモンドを含む取引は、必ずしも再タグ付け又は再登録アクションを利用するとは限らず、むしろ、ダイヤモンドに関する分散型台帳上の情報が更新され、新しい情報が追加され、並びに/或いは、更新された及び/又は新しい情報が、その特定のダイヤモンドに関連する台帳上の記録に保存されると考えられることも理解されたい。
【0049】
本発明の一部の実施形態において、資産に関する取引、例えば売却が行われると、古いトークンに関連付けられた情報が入力/更新される代わりに、新しいトークン又は識別情報が発行され得る(204)。
【0050】
図3は、検証された財産的権利情報を使用して資産交換を利用する例示的な方法を示す流れ図300である。本発明の一実施形態において、本明細書及び関連出願に記載された方法を使用するなどしてタグ付けされ(302)、又は他の方法で識別された後、分散型台帳/ブロックチェーンに登録された(304)資産は、代替性トークン又はNFTを受け取る(306)。本明細書の他の箇所で説明されるように、NFTは、少なくとも部分的に、資産の所有権を示すために使用される。本発明の一実施形態において、NFTは、資産の完全な100%の所有権から全体のごく一部の所有権までを含む任意のパーセンテージの所有権を表すことができる。タグ付けされた資産に関してNFTを使用することで、商業化シナリオのほんのいくつかの例として、資産の先買い、流通市場での取引、担保付き借り入れ/貸し出し、及び保険市場が可能になる。本発明の一部の実施形態において、特に資産が任意の数の類似又は同一の資産のうちの1つである場合に、非代替性トークンの代わりに代替性トークンが使用される。
【0051】
本発明の一実施形態において、公開鍵は、QRコード又はバーコードなどの機械可読コードとして資産上に表現/タグ付けされる。自分が公開鍵を所有していることを証明したい人は誰でも、自分の秘密鍵を使用してメッセージに署名することができる。秘密鍵は、署名プロセスでは公開されないが、署名者が実際に秘密鍵を管理していることを証明し、署名者が選択した場合は、公開鍵(ダイヤモンドの所有権を表す)を譲渡することできる。任意選択で、識別情報は、拡大支援を使用して人間が読み取り可能である。
【0052】
ダイヤモンドがタグ付けされ、NFTが発行されると、カメラ及びインターネット接続を有する任意の小売店の顧客(又は供給/流通/商業化チェーン内の他の誰か)は、刻印された公開鍵を読み取り(308)、ブロックチェーンに公開されているデータ(例えば、ダイヤモンドの特徴、原産地、及びそれらの特徴を最初に証明した人)を自分で検証することができる。ブロックチェーン上の記述が手元にあるダイヤモンドの物理的特徴と一致し、売り手が、公開鍵を管理していることを証明するメッセージに署名することができる場合(310)、買い手は、ダイヤモンドの保有者が正当な所有者であることを(少なくとも部分的には、読み取り装置に中継された情報により)確実に知ることができ、資産に関して確実な信頼性を持って何らかの取引を行うことができる(312)。チェーン追跡のこの方法では、譲渡日、売却価格、原産地などの履歴を誰でも確認することができる。上記の使用例ではダイヤモンドについて論じたが、任意の一意に識別可能な資産(例えば、希少な書籍、自動車、骨董品、コイン、切手、ゲーム内オブジェクトのようなデジタル/仮想資産、他の収集物)をそのようなシステムとともに使用することができることを理解されたい。任意選択で、本明細書に記載されたようなタグ読み取りの代替として、又はそれに加えて画像認識が使用される。
【0053】
この方法論は、ダイヤモンド上に公開鍵をタグ付けし、ダイヤモンドの所有者に所有権証明書として秘密鍵を与えるといったようなあらゆる種類の商業化シナリオを可能にする。すなわち、固有資産のコモディティ化が可能となり、これはほとんど言葉が矛盾している。所有権証明書は、一次購入、流通市場での取引、担保融資、及びダイヤモンド保険市場を促進するものである。本発明の一実施形態において、NFTは、カット、クラリティ、カラー、原産地などの資産(この場合ダイヤモンド)に関連付けられたブロックチェーンに追加のデータを書き込むことができるように作成される。一部の実施形態において、商業活動のために、資産を一緒にグループ化する、及び/又はグループとして一緒にトークン化することができる。本発明の一実施形態において、この追加データは、正確であるべきであり、Scarselli Diamondsなどの信頼できるエンティティから提供されたものであるべきである。「信頼」を重み付け及び/又は確立するための実施形態は、以下でより詳細に説明される。
【0054】
本発明の一部の実施形態において、タグ付けされ、登録され、及び/又はトークン化された資産を含む取引を行うために、ユーザがアクセス可能なポータルが作成される。ユーザは、例えば、研究所、銀行、保険会社、政府機関、小売店、及び最終消費者とすることができる。本発明の一実施形態において、ポータルは、タグ付け及び/又は資産に関連する情報を提供及び/又は受信し、この情報の検証/妥当性確認を可能にする。
【0055】
本発明の一部の実施形態において、資産に関する取引、例えば売却が行われると(312)、古いトークンに関連する情報が更新される代わりに、新しいトークンを発行することができる。
【0056】
本発明の一実施形態において、資産タグ付け者(ブロックチェーン上に資産を最初にタグ付け及び/又は登録した人又はエンティティ)の評判がブロックチェーン上で追跡される。不誠実さ、不正確さ、又は他の異常な挙動を示すタグ付け者を格付け(314)し、及び/又はブロックチェーン上に保存することができる。すべてのタグ付け者に保証金の支払いを要求することによって、不誠実なタグ付け者を経済的に罰するためのメカニズムを実装することができると考えられ、この保証金は、要求を満たさない評判格付けに基づいて少なくとも部分的に没収される。本発明の一実施形態において、「正しい」ドル金額が何であるか、及びどのような状況下でタグ付け者の保証金が没収されるかに関しては、TCR(Token Curated Registry)として知られているモデルを使用することができる。TCRは、トークン保有者がリストの内容を賢明に管理するための、本質的な経済的インセンティブを有する分散して管理されたリストである。本発明の一実施形態において、「リスト」は、「信頼できるタグ付け者」で構成される。本発明の一実施形態において、このTCR又は同様の概念をSDEXに機能として組み込むことができる。
【0057】
図4は、本発明の一実施形態による、資産の識別、登録、追跡及び/又は商業化のためのシステム400の概略図である。本明細書の他の箇所で説明したように、資産は、識別情報、例えば、本明細書で説明した財産的権利/所有権登録及び検証のシステム並びに/又はプロトコルに関して使用可能な公開鍵がタグ付けされる。本発明の一実施形態において、このタグ付けは、レーザを使用して資産の構造、さらには表面を修正するように構成されたタグ付けユニット402によって行われる。本発明の一実施形態において、タグ付けユニットは、本明細書又は国際公開第2017/006092号パンフレットなどの関連する開示に記載されているような動作パラメータを使用するレーザを含み、その動作は、コントローラによって指示され、タグ付けユニットはまた、任意選択で、読み取り装置内の対応する復号/変換ハードウェアに動作可能にリンクされたハードウェアベースの暗号化/変換を使用する。例示的なタグ付けユニット403の構成は、米国特許出願第16/429784号に関しても記載されており、その開示は本明細書に組み込まれる。一部の実施形態において、ハードウェアベースの暗号化/変換の代わりに、又はそれに加えて、ソフトウェアが使用される。本発明の一部の実施形態において、ソフトウェアを使用して、システムの様々な構成要素がソフトウェア(プログラムコード、ウェブベースのインターフェース、モバイルアプリ、及び/又はAPIなど)を介して協働するようにプログラムされる。
【0058】
一部の実施形態において、タグ付けに使用される少なくとも1つの構成要素は、タグ付けユニットと物理的に統合されず、例えば、コントローラ及び/又は暗号化/変換処理は、外部に位置することができる(しかしながら、本説明の目的のために、依然として「タグ付けユニット」の一部であると考えられる)。一部の実施形態において、ハードウェアベースの暗号化/変換の代わりに、又はそれに加えて、コンピュータのような外部デバイス上にインストールされたソフトウェアが、暗号化/変換を提供するために使用される。
【0059】
本発明の一部の実施形態において、タグ付けユニットは、例えば、有線及び/又は無線接続を使用して、インターネット又はWorld Wide Webなどのグローバル通信ネットワークと動作可能に通信するように構成される。無線通信には、Wi-Fi、Bluetooth、及び/又はIRが含まれるが、これらに限定されない。通信接続は、例えば、タグ付けされた識別情報及び/又は資産に関連する追加情報を、データベース、サーバ、及び/又はブロックチェーンなどの分散型台帳システム404に登録するために使用される。一部の実施形態において、データベース、サーバ、及び/又は分散型台帳システム404の少なくとも一部は、ローカルである。加えて、代替的に及び/又は任意選択的に、データベース、サーバ、及び/又は分散型台帳システム404は、遠隔に位置し、及び/又は「クラウド」タイプのネットワーク内に位置する。
【0060】
読み取り装置406は、読み取り装置によって読み取られた/スキャンされた資産に関する分散型台帳から取り出された登録済み識別情報及び/又は関連情報を復号化/変換するためのハードウェア及び/又はソフトウェアを備えて構成されている。一実施形態において、読み取り装置のハードウェア及び/又はソフトウェアは、分散型台帳に登録されたタグ付けユニットの識別情報/情報出力に動作可能に対応しており、したがって、読み取り装置のハードウェア及び/又はソフトウェアは、分散型台帳から資産の識別情報/情報を正常に及び/又は有効に取り出す必要がある。本発明の一部の実施形態において、読み取り装置は、光学的に基づいており、例えば、顕微鏡、モバイルデバイス(スマートフォンのカメラ、又はスマートフォン若しくはタブレットに取り付けられた光学読み取り装置など)、及び/又はズームカメラを備える。読み取り装置は、専用の特殊なリーダであってもよく、或いは、資産に刻まれた識別情報を読み取るために、走査深度及び/又は倍率、及び/又は光学式文字認識及び/又はバー/QRコードタイプの読み取りなどの、動作的に敏感なパラメータを多目的ハードウェアにプログラムするソフトウェアでプログラムされた多目的ハードウェア(タブレット、スマートフォン、又はモバイル通信デバイスなど)であってもよい。本発明の一部の実施形態において、読み取り装置は、秘密鍵に関連付けられた公開鍵を読み取り、したがって、資産の所有者を識別するNFTを読み取る。本発明の一部の実施形態において、読み取り装置は、手で持てるようにサイズ調整及び/又は成形されている。タグ付けユニットと同様に、一部の実施形態において、特定の構成要素よび/又は機能は、読み取り装置の外部で実行されるが、本説明の目的のために、依然として「読み取り装置」の一部であると考えられる。
【0061】
一部の実施形態において、読み取り装置を使用する代わりに、識別情報は、光学的に及び/又は手動で取り出され、資産識別情報を検証するために、及び/又は関連する資産情報を取り出すために、ウェブサイト、及び/又はウェブベースのブラウザ/インターフェースなどのユーザインターフェースに入力される。
【0062】
図5は、図4に関して説明したような、資産の識別、登録、追跡、及び/又は商業化のためのシステムを使用する方法の流れ図500である。本明細書の他の箇所で説明したように、資産は、タグ付けユニットによって、識別情報及び/又は公開鍵などの他の情報でタグ付けされ(502)(本発明の一実施形態において、公開鍵は所有権を検証するために使用される)、任意選択で、レーザを使用して、識別情報/情報を資産の構造内及び/又は構造上に刻む。本発明の一部の実施形態において、タグ付けのプロセスは、識別情報及び/又は情報を、暗号化及び/又は符号化及び/又は変換することも含み、その結果、検索された識別情報及び/又は情報から有用なデータを取得するために、識別情報及び/又は情報の、特殊な解読及び/又は復号化及び/又は変換が必要となる。任意選択で、暗号化/復号化は、ハードウェア又はソフトウェア或いはそれらの組合せを使用して達成される。任意選択で、暗号化は、登録(504)のために新たに刻まれたタグを分散型台帳と通信する際に行われ、台帳はブロックチェーンなどの技術を使用する。任意選択で、暗号化/復号化及び/又は識別情報及び/又は関連情報の構成要素は、資産に関連する異なるエンティティ(例えば、採掘会社、認証ラボ(GIA(登録商標)、IGI(登録商標)など)、検証ラボ(Gubelin(登録商標)など)、識別情報割り当て/登録/検証/読み取り/追跡会社(Scarselli Diamondsなど)に帰属する識別子/コード/内部トラッキング番号を含む。
【0063】
本発明の一部の実施形態において、識別情報(506)は、数字、バーコード、QRコードなどの人間が読める(光学的拡大装置を使用することによって)及び/又は機械が読める形で刻むことによって達成することができ、そのいずれもが公開鍵として機能することができる。由来、現在及び/又は過去の物理的位置、現在及び/又は過去の所有者(コード又は他の同様の装置によって識別される匿名の所有者であってもよい)、過去及び/又は最新の取引、等級付け又は認証の詳細などの、資産に関連する情報を、台帳に登録するための識別情報と組み合わせることもでき、又は別個に登録するとしても、リンクさせることもできる。一部の実施形態において、識別情報及び/又は情報は、認証ラボ及び/又は真正性検証ラボなどの第三者によって提供される。資産の識別情報は不変であると考えられるが、資産に関連する情報は、時間の経過とともに変化する可能性がある。したがって、資産に関する情報の修正は、一部の実施形態において、そうするための専用ソフトウェア及び/又はハードウェアを使用して、資産の台帳エントリを更新することによって任意選択で行われる。
【0064】
本発明の一部の実施形態において、現在説明されているシステム及び方法に結び付けられた商業化の一態様は、資産のブランディング及び/又は特定のラベリングを、分散型台帳に登録された識別情報及び/又は関連する資産情報に組み込むことを含む。例えば、特定の会社のブランド(数字コード、テキスト、グラフィック、ロゴ、パターンなどの形態)を資産に刻んで、任意選択で識別情報の一部を形成し、及び/又は任意選択で資産関連情報の一部を形成することができる。
【0065】
本明細書の他の箇所で説明したように、物理的資産に刻まれた識別情報をスキャンし、識別情報及び/又は関連する資産情報の検証を台帳から収集するために、読み取り装置が使用される。一部の実施形態において、読み取り装置は、ハードウェア及び/又はソフトウェアによってタグ付けユニットに結び付けられており、その結果、資産識別情報/情報の解読は、対応してリンクされた(508)読み取り装置によってのみ達成され得る。一部の実施形態において、読み取り装置は、宝石学研究所で見出されるような固定式システムである。一部の実施形態において、読み取り装置は、携帯可能であり、例えば、特別にプログラムされた手で持てる専用リーダ又はモバイルデバイス(タブレット、電話など)である。
【0066】
読み取り装置は、資産の識別情報及び/又は関連情報を取り出すために(任意選択で、取り出されたデータを解読/変換することを含む)、例えば有線又は無線通信接続を介して、分散型台帳に自動的に連絡することが考えられる。しかしながら、一部の状況では、識別情報は、読み取り装置によって読み取られ、次いで、ユーザは、分散型台帳と動作可能に通信しているユーザインターフェース/システムに、スキャンされた/読み取られた識別情報を入力することによって、識別検証及び/又は関連情報を取り出す(任意選択で、取り出されたデータを解読/変換することを含む)。
【0067】
ダイヤモンドなどの特定の物理的資産に関連する識別情報及び/又は情報を確実に追跡できることは、特定の資産の価値及びトレーサビリティにおいて企業及び一般の人々の信頼性を高める。このような拡張機能により、販売、担保としての使用、収益化、投資、保険、金融、物流(例えば、加工・流通過程の管理)及び/若しくは取引などの商取引での使用のため、並びに/又は法執行の支援(例えば、偽造防止、ブランド執行、資産盗難防止及び回収)のための資産の活用(510)が可能になり、これらの業界内のあらゆるエンティティ(例えば、銀行、市場、ブローカ、研究所、投資企業、個人、製造業者、採掘会社)は、所有権/財産的権利などの特定の資産に関連する識別情報及び/又は情報を検証するための、本明細書に記載されたシステム及び方法の潜在的ユーザである。
【0068】
特定の資産についての識別情報/情報の検索は、情報を要求するエンティティに応じて制約/制限され得ることも理解されたい。例えば、これらの取引の一部又はすべては、任意選択で、匿名で行われる(すなわち、所有権情報は匿名化されるか、台帳上の情報から外されるか、又は検索時に台帳上の情報からフィルタリングされる)。さらに、資産に関連する異なるエンティティは、同じ資産について異なる参照番号又は異なる情報を有することがあり、したがって、本発明の一実施形態において、情報を要求するエンティティに応じて、特定の資産に関連する識別情報/情報の一部又はすべてが提供されるか、又は提供されない。
【0069】
本発明の一部の実施形態において、分散型台帳(例えば、ブロックチェーン)を使用することで、タグ付けされた資産のトークン化を可能にし、少なくとも所有権の態様を示すことができ、及び/又は追跡することができるという追加の利点を提供する。すなわち、トークン化された資産に対する権利を、ブロックチェーンネットワーク上で保存及び管理することができる。本方法では、上述したダイヤモンド及び他の資産などの有形資産を小さな単位及び/又は部分所有権に分割することができ、それらの流動性を高め、より多くの市場参加者が資産の所有権及び/又は商業化に参加することができるようになる。資産をトークン化し、例えば1つのダイヤモンド=1つのトークンというように、各物理的資産を単一のトークンに対応させることによって、タグ付けされた資産を暗号通貨のように取引することができ、ブロックチェーン上に書かれたスマートコントラクトを使用してそれらの価値の交換を管理することができる。それぞれの単一のトークンは、固有の資産を表すため、それぞれのトークンの価値は異なる。それぞれのトークンの価値は、不換紙幣又は暗号通貨に変換されたとしても、不換紙幣又は暗号通貨の変動とは無関係に、資産の価値変化に基づいて変動する。
【0070】
本発明の一部の実施形態において、確認検証として、及び/又は分散型台帳を使用したタグ検証の代わりに、資産又は資産タグの画像が使用される。例えば、読み取り装置を使用して、資産上及び/又は資産内のタグを読み取ること(例えば、タグは資産内部の表面近くの部位に位置する)に加えて、又はその代わりに、資産又は資産タグの識別画像(例えば、実際の画像又はコード読み取り値)を取得する。任意選択で、画像は、超高解像度であり、並びに/或いは、資産及び/又は資産タグの識別に十分な倍率である。本発明の一実施形態において、取得した画像は、データベース上で、任意選択で遠隔で、資産及び/又は資産タグの検証画像と比較される。一部の実施形態において、取得した画像の処理及び/又は比較を支援するために、AIが使用される。本発明の一部の実施形態において、(検証比較のために使用される)画像識別情報は、例えば、本明細書の他の箇所で説明したような資産のタグ付け情報も含むブロックチェーン上の分散型台帳にリンクされる。
【0071】
本発明の一実施形態において、タグ又は画像或いはその両方による資産の検証/妥当性検査から達成された結果が、読み取り装置に返送される。
【0072】
本明細書に記載されている技術のためのいくつかの反復される、代替的、追加的、及び/又は任意選択のソフトウェアプラットフォーム、及び当該技術の使用には、以下が含まれる。
【0073】
A.ダイヤモンドのデジタルサムネイル
・消去不可能な不変的な埋め込みタグ付け識別子がブロックチェーンにアップロードされ、ダイヤモンドタグリーダがブロックチェーンに登録されたデジタルサムネイルを自動的に引き出す。
・他の属性:宝石鑑定書、写真、原産地、最終保険価額、参照評価額、所有権の財産的権利、地理的位置など
・盗まれたダイヤモンドにフラグを立てる。
・紛争と無関係であることの認証を受けていないダイヤモンドにフラグを立てる。
・児童労働を使用する鉱山から産出されたダイヤモンドにフラグを立てる。
【0074】
B.ダイヤモンドサービスプロバイダのためのAPI
サービス及び見積もりを提供することができるサプライヤ(例を本明細書内及び以下に列挙する)への許可ベースのアクセス
・保険会社
・輸送会社
・貸し金庫メーカ
・金庫サービス
【0075】
C.B2Cポータル
売り手が販売に利用可能なダイヤモンドをリストアップするための許可ベースのアクセス。これは、B2Bではなく、本発明の一部の実施形態におけるB2C(企業体消費者間)ポータルになる。Scarselli Diamonds又は関連会社を通じた消費者のためのダイヤモンド仲介機能。
【0076】
D.ダイヤモンドインテリジェンスサービスのためのAPI
変造品又は盗難品のチェックを含む、ダイヤモンド検証のための許可ベースのアクセス
・保険会社が、同じダイヤモンドを異なるローンの担保として複数使用している可能性をチェックする。
・保険加入のための宝石商
・法執行機関
【0077】
E.ダイヤモンド融資プラットフォーム
ダイヤモンド業界における現在の透明性の欠如に起因して、従来の銀行の関心が薄れていることを補うために、ダイヤモンド業界における一般的な融資又はピアツーピアの融資プラットフォームを開発すること。
【0078】
F.CVDデジタルサムネイル
合成ダイヤモンド又はカーボン気化ダイヤモンド(CVD:Carbon Vaporized Diamond)のブロックチェーン登録。
実施例
【0079】
ここで、上記の説明とともに、本発明の一部の実施形態を非限定的に例示する以下の実施例を参照する。以下の例は、SDEX及び/又はブロックチェーン上登録されたNFTトークンに関連付けられた資産/ダイヤモンドに関連付けられた情報/データの例を示す。
【0080】
以下の情報のうちの少なくともいくつかが任意選択で含まれる。
レポートタイプ・・・等級付けレポート
GIAレポート番号・・・1237063199
形状及びカッティングスタイル・・・クッション・モディファイド・ブリリアント
寸法・・・8.47×8.23×5.37mm
カラット数・・・3.44カラット
カラーの等級・・・ファンシーライトイエロー
色の起源・・・天然
カラー分布・・・均一
クラリティの等級・・・内部欠陥なし
プロポーション:非常に厚い(ファセット)x軸54%、y軸65.2%
研磨・・・優れている
対称性・・・非常に良好
蛍光性・・・かすか
刻印:GIA 1237063199
その他:研磨の細かな詳細は示されていない
内部数値コード「8675309」
【0081】
「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有している(having)」という用語及びそれらの活用形は、「~を含むが限定されない」を意味する。
【0082】
「~で構成される」という用語は、「~を含み、~に限定される」ことを意味する。
【0083】
「で本質的に構成される」という用語は、組成物、方法、又は構造が、追加の成分、ステップ及び/又は部分を含んでもよいが、追加の成分、ステップ及び/又は部分が、特許請求される組成物、方法又は構造の基本的かつ新規な特徴を実質的に変更しない場合に限ることを意味する。
【0084】
「複数」という用語は、「2つ以上」を意味する。
【0085】
本明細書で使用されているように、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈で明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「化合物(a compound)」又は「少なくとも1つの化合物(at least one compound)」という用語は、それらの混合物を含む複数の化合物を含むことができる。
【0086】
本出願を通して、本発明の様々な実施形態は、範囲形式で提示されることがある。範囲形式での記載は、単に利便性及び簡潔性のためであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、ある範囲の記述は、その範囲内の個々の数値だけでなく、可能性のあるすべての部分を具体的に開示していると考えるべきである。例えば、1~6などの範囲の記述は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲、並びにその範囲内の個々の数字、例えば、1、2、3、4、5、及び6を具体的に開示していると考えるべきである。これは、範囲の広さに関係なく適用される。
【0087】
本明細書において数値範囲が示される場合は常に、示された範囲内の任意の引用された数字(分数又は整数)を含むことが意図されている。「(第1の表示数)と(第2の表示数)との間の範囲にある」及び「(第1の表示数)から(第2の表示数)までの範囲にある」という語句は、本明細書では交換可能に使用され、第1及び第2の表示数並びにそれらの間のすべての分数及び整数を含むことを意味する。
【0088】
明確にするために別個の実施形態の文脈で記載される本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載される本発明の様々な特徴はまた、別々に、又は任意の適切な部分的組合せにおいて、又は本発明の任意の他の記載された実施形態において適切であるように提供され得る。様々な実施形態の文脈において記載された特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは動作しない限り、それらの実施形態の本質的な特徴と考えられるべきではない。
【0089】
本発明をその具体的な実施形態に関連して説明してきたが、当業者にとっては、多くの代替形態、変更形態、及び変形形態が明らかになることは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の精神及び広い範囲内に入るすべてのそのような代替形態、変更形態、及び変形形態を包含することが意図されている。
【0090】
本明細書で言及されているすべての出版物、特許及び特許出願は、個々の出版物、特許又は特許出願が参照により本明細書に組み込まれることが具体的かつ個別に示されている場合と同じ程度に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。加えて、本出願における任意の参考文献の引用又は特定は、そのような参考文献が本発明に対する先行技術として利用可能であることの承認として解釈されるべきではない。セクションの見出しが使用される限り、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貴石に財産的権利を登録して、前記貴石の検証された所有権情報を提供するための方法であって、
a)分散型台帳上で、前記貴石に関する所有権情報を含む情報の関連付け又は更新のうちの少なくとも1つを実行することと、
b)前記関連付け及び/又は更新が行われた情報を少なくとも1つの媒体に記録することと、
を含み、
前記貴石には予め前記貴石内の表面近くの部位で欠陥又は不純物の存在とは無関係な表面近くの部位でタグがタグ付け又はマークされ、前記タグには識別情報が関連付けられ、その識別情報が前記分散型台帳に登録されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
モノのインターネット又はクラウドベースのストレージのうちの少なくとも1つに前記情報を組み込むことをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの媒体を前記貴石の所有者に提供することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記媒体がデジタルトークン、記録済みチップ、又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス上にあることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記識別情報又は情報のうちの少なくとも1つを暗号化することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記識別情報が公開鍵、機械可読コード、非代替性トークン、代替性トークン、又は拡大された人間可読コードであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記タグ付け又はマーキングが前記貴石の前記表面上で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記分散型台帳がブロックチェーンであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記情報が、所有権に加えて、買い手の名前又は他の身元情報、支払い手段情報、銀行取引情報、貴石の詳細、宝石学研究所の証明書番号、販売のインボイス、支払い検証情報、前記資産の物理的な位置、又は前記資産の保管者のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記貴石に識別情報を割り当てる前に、前記貴石に関する最小限の情報の提供を要求することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
貴石に関するタグ付け、登録、実行、記録のうちの少なくとも1つに責任を持つ個人又はエンティティを、信頼性、正確性、及び誠実性のうちの少なくとも1つに基づいて格付けすることをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
オンライン市場での前記貴石を含む信用ベースの取引を可能にするために、前記分散型台帳に含まれる前記貴石の所有権情報を検証することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
貴石に財産的権利を登録して、前記貴石の検証された所有権情報を提供するためのシステムであって、
前記貴石に関連付けられた少なくとも識別情報及び所有権情報を含む分散型台帳と、
前記貴石に関連付けられた情報を記録するための少なくとも1つの媒体と、
を備え
前記貴石には予め前記貴石内の表面近くの部位で欠陥又は不純物の存在とは無関係な表面近くの部位でタグがタグ付け又はマークされ、前記タグには識別情報が関連付けられていることを特徴とする、システム。
【請求項14】
前記貴石に関する情報を記録するためのモノのインターネット又はクラウドベースのストレージのうちの少なくとも1つをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの媒体がデジタルトークン、記録済みチップ、又はポータブル・データ・ストレージ・デバイス上にあることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記識別情報が公開鍵、機械可読コード、非代替性トークン、代替性トークン、又は拡大された人間可読コードであることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記タグ付け又はマーキングが前記貴石の前記表面上で行われることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記情報が、所有権に加えて、買い手の名前又は他の身元情報、支払い手段情報、銀行取引情報、資産の詳細、宝石学研究所の証明書番号、販売のインボイス、支払い検証情報、前記資産の物理的な位置、又は前記資産の保管者のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記貴石の前記識別情報又は前記少なくとも1つの媒体のうちの少なくとも1つを読み取るための少なくとも1つの読み取り装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの読み取り装置によって検証された、前記分散型台帳に含まれる所有権情報が、前記貴石に関する信用ベースの取引を可能にするオンライン市場をさらに備えることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。
【国際調査報告】