(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-09
(54)【発明の名称】飲料ボトル
(51)【国際特許分類】
A45F 3/16 20060101AFI20220802BHJP
B65D 85/72 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
A45F3/16
B65D85/72 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572568
(86)(22)【出願日】2020-06-08
(85)【翻訳文提出日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 EP2020065827
(87)【国際公開番号】W WO2020245457
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】102019115598.3
(32)【優先日】2019-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521533120
【氏名又は名称】ウンスロッシュ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】UNSLOSH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】トゥルポウジディス,アナスタシオス
(72)【発明者】
【氏名】オブラドヴィッチ,ミリサフ
【テーマコード(参考)】
2E181
3E035
【Fターム(参考)】
2E181CA01
2E181CC00
2E181CD00
3E035AA03
3E035BA04
3E035BB01
3E035BC02
(57)【要約】
【要約】 筐体(1)と、飲用バルブ(3)を含むドーム(2)と、基部(9)と、保護キャップ(4)とを含むスポーツパーソン用の飲料ボトルで、スロッシングを防止するためのインサート部材(5)を含む飲料ボトルであり、(a)インサート部材(5)は、飲用バルブ(3)を介してのアクセス可能な飲料流体を受け入れるための収容袋であり、収容袋(5)の下方には、充填レベルに応じて、収容袋(5)を飲用バルブ(3)に向かう方向に圧縮するのに適した膨張部材(8)が設けられる、(b)インサート部材(5)は、相互に連通された複数のステージ部材を含む、または(c)インサート部材(5)は、ハニカムまたはセルからなる食品基準適合の透過性の材料の充填材を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体(1)と、飲用バルブ(3)を含むドーム(2)と、基部(9)と、保護キャップ(4)とを有するスポーツパーソン用の飲料ボトルであって、
スロッシングを防止するためのインサート部材(5)が、
(a)前記飲用バルブ(3)を介してアクセス可能な飲料流体を受け入れるための収容袋であり、前記収容袋(5)の下方には、充填レベルに応じて、該収容袋(5)を前記飲用バルブ(3)に向かう方向に圧縮するのに適した膨張部材(8)が設けられる、または
(b)相互に連通された複数のステージ部材を含む、または
(c)ハニカムまたはセルからなる食品基準適合の透過性の材料の充填材を含む、
ように該インサート部材(5)を備えた、飲料ボトル。
【請求項2】
前記収容袋(5)は、前記飲料ボトルの内壁に対して封止状態で装着されていることを特徴とする、請求項1に記載の飲料ボトル。
【請求項3】
前記収容袋(5)は、上部シール部材(6)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の飲料ボトル。
【請求項4】
前記収容袋(5)は、前記飲用バルブ(3)に着脱可能に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の飲料ボトル。
【請求項5】
前記収容袋(5)は、支持部材(7)、特に筐体(1)の壁に対して沿っているピストンに支持されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項6】
前記収容袋(5)は、蛇腹部材であることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項7】
前記膨張部材(8)は、蛇腹部材であることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項8】
前記膨張部材(8)は、バネ部材、特に螺旋状バネであることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項9】
前記膨張部材(8)は、加圧下の耐圧袋であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項10】
前記インサート部材(5)は、閉じた状態で封止するフラップ(12)を含む複数のステージ部材(11)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の飲料ボトル。
【請求項11】
前記インサート部材(5)は、中央部に貫通孔を備える複数のステージ部材(11)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の飲料ボトル。
【請求項12】
前記インサート部材(5)は、中央部に流路(14)を備える充填材(13)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の飲料ボトル。
【請求項13】
前記飲用バルブ(3)に設けられた飲用膜、または飲用ストローを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項14】
前記飲用バルブ(3)は、前記飲料流体を取り込む場合、前記飲料ボトルを傾斜させる、膜を通して吸引する、および/または飲用ストローを通して飲む、ことを調節可能であることを特徴とする、請求項13に記載の飲料ボトル。
【請求項15】
前記飲用バルブ(3)を含む前記ドーム(2)が前記筐体(1)に螺合されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項16】
圧力を均等化するための空気取入口を特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料ボトル。
【請求項17】
前記インサート部材(5)は、食品に適合したプラスチック材料からなることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の飲料用ボトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体と、飲用バルブを含むドームと、基部と、保護キャップとを含むスポーツパーソン用の飲料ボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ中およびスポーツ後の水分補給は健康にとって重要であり、特に電解質代謝に重要である。よって、スポーツパーソンは、スポーツ活動が長時間続く場合を含めて、常に水分を十分に摂取する必要がある。スポーツ活動が30分未満の短時間の場合は、一般に、スポーツ活動の後で十分な水分を摂取することで充分である。長時間の運動の場合、例えば、少なくとも60分間の活動の場合、発汗および呼吸によって失われた水分を補うために水分を補給すべきである。水分は15分間隔で少量ずつ摂取することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ランニング、特にジョギングは、健康とパフォーマンスを維持するために最も広く行われているスポーツ活動の一つである。水分の損失を補うために、スポーツパーソンは、十分な量の水分を携行すること、すなわち飲料液体で満された飲料ボトルを携行することが推奨される。飲料ボトルが満杯の場合は、その重量自体のみが感じられるが、ボトルが部分的に空の状態の場合、ボトル内での流体のスロッシングが不快なものとして頻繁に感じられる。これが本発明の原点である。
【0004】
本発明の目的は、部分的に空の状態であっても、走行運動中に、ボトル内に残存する流体によるスロッシングが生じない飲料ボトルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的を達成するために、スロッシングを防止するためのインサート部材が、
(a)飲料ボトル内に設けられ、飲用バルブを介してアクセス可能な飲料流体を受け入れるための収容袋であり、収容袋の下に、充填レベルに応じて飲用バルブに向かう方向に収容袋を圧縮するのに適した膨張部材が設けられる、または
(b)相互に連通された複数のステージ部材を含む、または
(c)ハニカムまたはセルを備える食品基準適合の透過性の材料の充填材を含む、
ように該インサート部材を含む前述したタイプの飲料ボトルを考案した。
【0006】
態様(a)では、本発明の飲料ボトルは、飲料流体を収容袋に収容しており、収容袋は、飲用バルブを介してのアクセス可能である。飲用するためには、収容袋からバルブを介して流体を取り出すことができ、それによって収容袋の容積が減少する。
【0007】
収容袋の減少する充填レベルを補填するためには、圧力の均等化が必要である。飲料ボトル内に圧力チャンバが存在する場合、その膨張によって圧力の均等化を確立することができる。機械的な膨張部材の場合、飲料ボトルのドーム内または基部内のいずれかに空気取入口を設けることが有利である。好適には、空気取入口は、飲料ボトルの基部内に設けられ、例えば、一方向バルブとすることができる。
【0008】
飲料流体を受け入れる収容袋は、飲料ボトルのバルブ側である上部に設けられ、基部上に設けられた膨張部材まで達している。収容袋は、その端部が飲料ボトルの内壁に対して封止状態であり、好適には、ドームの直下に位置する。あるいは、収容袋を封止状態で飲用バルブに固定することもできる。
【0009】
完全に充填または部分的に充填された収容袋の重量は、走行運動中に収容袋を下方に引っ張るので、封止端を有する収容袋が下方に変位したり、またはバルブから剥離したりする危険がある。
【0010】
これを防ぐためには、ボトルの基部に対して収容袋を支持することが必要である。この支持体は、収容袋の充填レベルの変化に適応するために、柔軟性が必要である。
【0011】
この支持体としては、飲料ボトル内に膨張部材が設けられており、膨張部材は、充填レベルに応じて、収容袋をバルブに向かう方向に圧縮し、収容袋を上方に押し上げる。バルブから離れている側にある収容袋の下端部は、膨張部材によって支持され、残存流体を含む収容袋に対応するボトルの容積は、スロッシングが回避される程度まで減少される。
【0012】
飲料ボトル内に設けられた収容袋は、欧州理事会規則(EC)1935/2004に準拠する食品基準適合のプラスチック材料から構成されている。収容袋は、変化する充填レベルに適応できるだけの十分な弾性と柔軟性が必要である。よって、収容袋を蛇腹部材として構成することが特に好都合である。このようにして、収容袋を現在の容積に調整することができる。
【0013】
収容袋をそれぞれの状態でバルブに安定して保持するために、収容袋の下に、支持部材、例えばピストンが設けられ、支持部材は、飲料ボトルの内壁に対して支持され、沿って延伸している。支持部材は、例えば、レールに沿った方向に移動可能で、垂直方向に変位することができる。支持部材を所定の位置に保持するために、支持部材は、膨張部材によって下から、すなわちボトルの基部から支持される。
【0014】
本発明によれば、膨張部材は、流体で充填されていた収容袋の圧力が減少するにつれて膨張し、それによって支持部材をバルブに向かう方向に押す部材であると理解される。この膨張部材は、ボトルの基部から作動可能である、例えば、螺旋状バネ、張力のかかる蛇腹部材、または伸縮部材とすることができる。膨張部材は、収容袋とともに支持部材を安定した位置に保持することが重要であり、残存流体を有する収容袋は、支持部材の上方にあたる飲料ボトルの容積を完全に満たす。
【0015】
バネ部材としては、特に螺旋状バネが好適であり、ボトルを閉じる際に加えられる圧力、または収容袋の充填圧力で圧縮される。螺旋状バネの底部は、ボトルの基部に固定され、常に支持部材またはピストンを上方に押している。ボトルが充填されると、ピストンは、収容袋の増大した容積によって再び下方に押される。
【0016】
支持部材またはピストンを固定するために、飲料ボトルの内壁、特に内壁に設けられたレールに、複数のキャッチを支持用に設けることができる。複数のキャッチは、支持部材が移動したときに自動的に開き、支持部材が通過した後に再び閉じることができるので、使用中の支持部材の下方への移動は不可能である。あるいは、回転ホイールまたはプッシュボタンを介して飲料ボトルの基部からキャッチを作動させることも可能である。
【0017】
膨張部材として、特に好適なものは、支持部材の下に設けられる蛇腹部材、または支持部材と一体化されている蛇腹部材であり、飲料収容袋から流体が取り出されると、蛇腹部材自身の張力の結果として飲料ボトルの基部から上方に膨張する。
【0018】
原理的には、収容袋が充填される時に圧縮され、収容袋から流体が取り出される時に再び膨張する1つ以上の圧力チャンバを設けることも可能である。圧力チャンバは、気体媒体を含む1つ以上の耐圧袋である。しかしながら、本態様では、チャンバ内の圧力が2~3バールを超えてはならないため、充填容積は原理的に制限される。
【0019】
最後に、支持部材は、伸縮部材に接続することも可能で、伸縮部材は、例えば、ボトルの基部を介して、伸縮部材の1つまたは複数のねじ山に作用する回転運動によって、作動可能とすることもできる。
【0020】
本発明に係る飲料ボトルの態様(b)は、フラップ機構によって相互に連通可能な複数のステージ部材を利用する。閉じた状態では、フラップは、ボトルの基部に対して封止する。流体が飲用バルブを通って取り込まれると、フラップが開き、流体が上部チャンバ内に流入する。飲料ボトルがセットダウンされると、流体は上部チャンバ内に残存する。ステージ部材によって形成されるチャンバのサイズは、例えば50mlまたは100mlとすることができ、よって、飲料補給の間隔に関するスポーツパーソンのための流体要件を満たす。
【0021】
態様(b)によれば、飲料ボトルのインサート部材は、複数の基部を一定の間隔で挿入することもでき、複数の基部は、開口部または貫通孔を介して中心軸に沿って互いに連通されている。本態様では、飲用バルブを、飲料ボトルの基部に達する吸引管に接続することができる。各状況下において、飲料ボトルに収容された流体は、下部領域に流入し、挿入された基部によってスロッシングが防止される。
【0022】
態様(b)によるインサート部材は、食品に適した材料、例えばポリエチレンまたはポリプロピレンなどのプラスチック材料からなることが理解され得る。
【0023】
態様(c)では、インサート部材は、ハニカムまたはセルを形成する透過性の材料の充填材を含み、材料は食品基準に適合する必要がある。粗い細孔を含むスポンジ構造も適している。ハニカムまたはセルは、互いに連通されているので、飲料流体はボトル内を移動することができるが、ボトル内での急速な移動が防止される。このようなインサート部材自体は、例えば、ハニカム構造またはセル構造を有し、個々のハニカムまたはセルは、貫通孔によって互いに連通されている。このインサート部材は、中央部に、飲用ストローを受容する役割を果たす流路を含むことができる。
【0024】
態様(c)における好ましい充填材は、「皺(しわ)の多い」フィルム、好ましくはプラスチック材料または金属であり、例えば、アルミニウムまたは被覆されたアルミニウムからなるフィルムであり、運動中の飲料流体の移動は効果的に防止するが、飲用バルブまたは飲料ストローを介した流体の摂取を阻害することは、ほとんどない。
【0025】
飲料ボトルのインサート部材は、洗浄のために、例えば、食洗機で洗浄するために、取り外し可能であることが理解され得る。流体自体は、態様(a)では収容袋の内部に収容されるが、態様(b)および態様(c)では、流体はインサート部材内のみ、または飲料ボトルおよびインサート部材の両方のいずれかに収容され得る。
【0026】
本発明に係る飲料ボトルは、バルブが設けられる従来の螺合頂部(ここではドームと呼ぶ)を含む。バルブ自体も同様に頂部を有し、さらに、飲料ボトルのドームはキャップによって、好適には、閉じられる。バルブの頂部は、態様(a)において、膨張部材の圧力により収容袋内の流体がボトルから押し出されることを防止するために必要である。
【0027】
一つの実施形態によれば、ドーム内に設けられたバルブは、吸引によって飲料流体を取り込むことを可能にする膜によって閉じることができる。態様(a)では、ボトルを直立させた状態で流体を取り込むことができる。態様(b)または(c)では、飲料ボトルをその目的のために傾斜させなければならない。膜は、本発明に基づく飲料ボトルから流体を取り込むためには、必ずしも必要ではないことが理解されるであろう。
【0028】
さらに別の実施形態、特に態様(c)においては、流体は、収容袋またはインサート部材の底部まで延伸する飲用ストローを通して取り込むことができる。
【0029】
最後に、バルブを可変的に構成することが容易に可能であり、バルブを回転することによって、飲用モード(ボトルの傾斜、膜を通しての吸引、またはストローを使用しての飲用)を調節することができる。
【0030】
本発明に基づく飲料ボトルは、例えば、0.5または1リットルの容量を有する、異なるサイズで製造可能であることが理解されるであろう。設計は内部の特徴を考慮して変更することができる。
【0031】
好適には、本発明に係る飲料ボトルは、例えば収容袋などのインサート部材を穏やかに取り外し、ボトルを洗浄することを可能にする洗浄セットを含む。洗浄セットは、例えば、ボトルブラシと、収容袋を取り外すためのフックとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明は添付の図面を参照することで、より詳細に説明される。
【
図1】本発明に基づく態様(a)における飲料ボトルの大部分が空の状態であることを示す図
【
図2】本発明に基づく態様(a)における飲料ボトルが満杯の状態であること示す図
【
図3】本発明に基づく態様(b)における飲料ボトルを示す図
【
図4】本発明に基づく態様(c)における飲料ボトルを示す図
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、本発明に基づく飲料ボトルを空の状態つまり未充填の状態で示している。飲料ボトルは、筐体1と、バルブ3を含むドーム2とを含み、開閉可能または取り外し可能なキャップ4によって閉じられている。キャップ4は、敏感なバルブ3を損傷および汚染から保護する。
【0034】
ドーム2は、螺合頂部(図示せず)として設計される。ドーム2内に設けられたバルブ3は、液密である頂部を有し、ドーム2を貫通して飲料ボトルの内部に突出する。
【0035】
ドーム2の下には収容袋5があり、収容袋は蛇腹部材として設計されている。図示の状態では、収容袋は空の状態で折り畳まれている。収容袋5の上端にはシール部材6が形成され、飲料ボトルの内端とドーム2の下面とが封止されている。
【0036】
蛇腹部材5の下方には、蛇腹部材5の下面を支持する支持部材7が設けられている。支持部材7自体は、飲料ボトルの基部9に設けられる螺旋状バネ8によって支持されている。螺旋状バネ8は、図示の状態では完全に伸びていて、蛇腹部材5をほぼ完全に圧縮している。支持部材7と螺旋状バネ8が互いに一体的に接合されていると有利である。代替的に、支持部材7を蛇腹部材5に固定的に接続することもできる。
【0037】
11は、螺旋状バネ8のガイド部材を示す。一般に、そのようなガイド部材11が2つ必要とされる。
【0038】
図2は、
図1に示した飲料ボトルを満杯の状態で示している。収容袋/蛇腹部材5は、その全長にわたって充填され、膨張されて、螺旋状バネ8は、最大限に圧縮されている。流体が蛇腹部材5から取り出されると、螺旋状バネ8は、充填レベルに応じて蛇腹部材を圧縮し、バルブ3に向かう方向に押し出す。
【0039】
図示された実施形態では、キャップ4はヒンジ10によって飲料ボトルに固定されており、開放することができる。図示はされていないが、飲料ボトルの基部領域に設けられた圧力均等化バルブがあり、圧力均等化のために蛇腹部材5から流体を取り出す役割を果たす。
【0040】
図3は、態様(b)に係る本発明に基づく飲料ボトルを示す図である。特に明記しない限り、飲料ボトルの構成要素は、
図1または
図2の構成要素に対応する。飲料ボトルは、複数の挿入ステージ部材11を含む。ステージ部材11同士は、互いに規定された距離の間隔で存在し、規定された量の流体を収容できる。ステージ部材同士は、開口部によって中央で相互に連通されており、開口部にはフラップ12が設けられている。フラップ12は、ボトルが水平に置かれたときには閉状態になるが、ボトルの傾斜によって流体が取り出されるときには開状態になり、飲料流体は、バルブに向かう方向に流出することができる。インサート部材5の内部に設けられた挿入ステージ部材11は、飲料ボトルが部分的に空の状態になったときの流体のスロッシングを確実に防止する。
【0041】
図4は、態様(c)に係る本発明に基づく飲料ボトルを示す図である。この場合、インサート部材5は、インサート部材5と一体的に形成され得るハニカムまたはセルを形成する材料の充填材13を含む。例えば、飲用ストローを受け入れる役割を果たすことができる流路14が中央に延伸している。ハニカムまたはセルは相互に連通されているので、飲料流体は、ハニカムまたはセル間を移動することができる。また、この態様は、飲料流体のスロッシングを確実に防止する。
【符号の説明】
【0042】
1 筐体
2 ドーム
3 飲用バルブ
4 保護キャップ
5 インサート部材
6 シール部材
7 支持部材
8 膨張部材
9 基部
10 ヒンジ
11 ガイド部材、ステージ部材
12 フラップ
13 充填材
【国際調査報告】