(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(54)【発明の名称】個別材料およびプラスチックの多層複合板
(51)【国際特許分類】
B29C 43/20 20060101AFI20220803BHJP
B29C 43/34 20060101ALI20220803BHJP
B29C 48/07 20190101ALI20220803BHJP
B29C 48/154 20190101ALI20220803BHJP
B29C 48/305 20190101ALI20220803BHJP
B29B 9/14 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
B29C43/20
B29C43/34
B29C48/07
B29C48/154
B29C48/305
B29B9/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569338
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(85)【翻訳文提出日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 IB2020054667
(87)【国際公開番号】W WO2020234736
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】1-2019-02614
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】VN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521508357
【氏名又は名称】ド、ミン タム
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ド、ミン タム
【テーマコード(参考)】
4F201
4F204
4F207
【Fターム(参考)】
4F201AA04
4F201AC01
4F201AD06
4F201AD16
4F201AG02
4F201AG03
4F201AK04
4F201AK11
4F201AR12
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4F204AA04
4F204AD06
4F204AD16
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4F207AK11
4F207KA01
4F207KA17
4F207KB13
4F207KW41
(57)【要約】
本発明は、個別材料およびプラスチックの多層複合板に関する。個別材料およびプラスチックの多層複合板は、プラスチックおよび個別材料の交互になった層の融解状態でプレスされ冷却された、独立して階層化されたプラスチック層および個別材料層を提供することによって形成される。この階層化に起因して、中心に集まったプラスチック層は、高荷重容量の性質を有し、通常の押出プロセスより低い圧力を用いてプレスされた個別材料層は、個別材料およびプラスチックの多層複合板のための低密度の性質を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのプラスチック層と、少なくとも1つのプラスチック-個別材料層とを備える、個別材料およびプラスチックの多層複合板であって、
各プラスチック-個別材料層が、2つのプラスチック層の間で交互に配置され、
前記プラスチック-個別材料層が、2つの隣接するプラスチック層のプラスチックと混ぜ合わせられた個別材料を含み、前記プラスチック-個別材料層が、個別材料が前記2つの隣接するプラスチック層の表面に沿って広げられた状態で、融解状態で、前記2つの隣接するプラスチック層をプレスし、前記プラスチック-個別材料層に隣接する2つのプラスチック層が、個別材料と一体化されるように冷却することによって作成される、複合板。
【請求項2】
前記個別材料が、木材、裂片、植物繊維、ガラスファイバ、織物繊維、皮、または布きれ等の顆粒またはチップの群から選択される少なくとも1つの材料を含む、請求項1に記載の複合板。
【請求項3】
前記個別材料が木材のチップである、請求項2に記載の複合板。
【請求項4】
前記個別材料が、造粒押出技術によって予め作られた顆粒であり、造粒押出技術では、例えば、木材、裂片、植物繊維、ガラスファイバ、織物繊維、皮、または布きれの顆粒またはチップ等の個別材料が、0.5~5mmのサイズを有する顆粒に粉砕され、熱可塑性物質および添加剤が、押出ダイにおいて1~5mmのサイズを有するひも形状を形成する前に混ぜ合わせられて融解状態の混合物にされ、その後冷却されて1~15mmのサイズを有する顆粒に切断される、請求項1に記載の複合板。
【請求項5】
個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造方法であって、
段階1であって、少なくとも2つのプラスチック層を提供する段階と、
段階2であって、前記少なくとも2つのプラスチック層の表面に沿って交互に個別材料の少なくとも1つの層を広げる段階と、
段階3であって、個別材料とともにプラスチック層を融解状態にプレスする段階、および個別材料層に隣接する2つのプラスチック層が前記個別材料と一体化されるために、前記個別材料とともに前記プレスされたプラスチック層を冷却する段階と
を含む製造方法。
【請求項6】
プラスチック層が、前記個別材料層を広げる前に、融解状態にある、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
プラスチック層が、押出部から直接押し出され、カレンダーロールまたは同等のクランプによってプレスされる、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
プラスチック層が、利用可能なプラスチックシートから提供され、加熱部によって加熱され、その後、カレンダーロールまたは同等のクランプによってプレスされる、請求項6に記載の製造方法。
【請求項9】
プラスチック層が、前記個別材料層を広げるときに冷却状態にある、請求項5から8のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
プラスチック層が、クランプを介して間接的に融解され、クランプによってプレスされる、請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
プラスチック層が、赤外線、高周波誘導加熱、または高圧蒸気等のような熱源によって直接融解される、請求項9に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材-プラスチック複合材(WPC)等の、個別材料およびプラスチックの多層複合板に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のWPCは、適合性がある比率の、木材および(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはPVC等の)熱可塑性物質を含む。木材とプラスチックとの両方のコンポーネントは、リサイクルされた資源からでき得る。WPCは、複数の方法で製造され得る。現在、最も一般的な手法は押出であり、押出では、(細かい粒に造粒された)木材、熱可塑性物質、および添加剤のコンポーネントが、混ぜ合わせられて、高温および高圧下で融解状態であり得る混合物であって、押出ダイにおいて形成され得る混合物にされる。WPCは、防水、および歪みまたはひび割れの予防の性能が良好である。さらに、WPCは、シロアリ、木食い虫、および他の自然の要因に対する耐性があるおかげで耐久性がある。WPCの最も重大な欠点は、木材およびプラスチックの材料における均等な配分による、低荷重容量である。WPCの別の欠点は、ポリプロピレンまたはポリエチレンは、PVCのように泡状物質を生成することが難しいので、木材が、ポリプロピレンまたはポリエチレン等のプラスチックを使用する押出プロセスにおける高温および高圧下でプレスされることに起因して高密度になるということである。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、上述の従来技術の欠点を克服することであり、より詳細には、高荷重容量、低密度、および個別材料とプラスチックとの間の改善された一体化を有する、個別材料およびプラスチックの多層複合板を作成することである。
【0004】
上述の目的等のために機能するために、本発明は、多層WPC板を提案する。押出ダイにおいて形成される前に、(細かい粒に造粒された)木材、熱可塑性物質、および添加剤が、混ぜ合わせられて融解状態の混合物にされる通常のWPCとは異なり、個別材料およびプラスチックの多層WPC板は、プラスチックおよび個別材料の交互になった層の融解状態でプレスされ冷却された、独立して階層化されたプラスチック層および個別材料層から作成される。プレスプロセスでは、隣接するプラスチック層からの融解するプラスチックと混ぜ合わせる個別材料層は、個別材料の高比率を有するプラスチック-個別材料層を形成する。これらのプラスチック-個別材料層は、隣接するプラスチック層と一体化し、複合板を形成する。この階層化に起因して、中心に集まったプラスチック層は、高荷重容量の性質を有し、通常の押出プロセスより低い圧力を用いてプレスされた個別材料層は、個別材料およびプラスチックの多層複合板のための低密度の性質を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明を、次に添付図面に基づいて説明する。本発明を示す目的のために、図面には、現在好ましい、いくつかの形態を示しているが、本発明は、示す厳密な構成および手段に限定されないことが理解される。
【0006】
【
図1A】一実施形態による、例示的な個別材料およびプラスチックの多層複合板であって、この板が、2つのプラスチック層および1つの個別材料層を含む、多層複合板を示す図である。
【0007】
【0008】
【
図2】一実施形態による、例示的な個別材料およびプラスチックの多層複合板であって、この板が、3つのプラスチック層および2つの個別材料層を含む、多層複合板を示す図である。
【0009】
【
図3】一実施形態による、個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造の方法を示す図である。
【0010】
【
図4】例示的な個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造の別の方法を示す図である。
【0011】
【
図5】一実施形態による、個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造の方法を示す図である。
【0012】
【
図6】個別材料およびプラスチックの多層複合板の試験的生産の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を、次に添付図面を参照して好適な実施形態に基づいて説明する。図面では、同様の参照符号は、概して異なる図面を通じて同一部分を指す。
【0014】
図1Aに示すように、本発明による、個別材料およびプラスチックの多層複合板1は、2つのプラスチック層2と、2つのプラスチック層2の中間に位置する1つの個別材料層3とを含み、個別材料層は、プラスチック32と混ぜ合わせられた個別材料31を含む。
【0015】
図1Bに示すように、最初に提供された2つのプラスチック層からできるプラスチック32は、中に流れて、個別材料と一体化し、一実施形態によれば、互いに一体化し得る。プラスチック32は2つのプラスチック層2からできるが、中間層は、個別材料層の代わりに、プラスチック-個別材料層と呼ばれ、この層がプラスチック層2と混ぜ合わせられて強固に一体化された個別材料31を含み、このおかげで、間隙の中に流れ、プラスチック-個別材料層3の一部になる事実を強調する。
【0016】
図2に示す別の実施形態によれば、個別材料およびプラスチックの多層複合板1は、3つのプラスチック層2と、3つのプラスチック層2の間で交互に位置する2つのプラスチック-個別材料層3とを含む。それは本発明が、
図1Aおよび
図2に示すプラスチック層の数に限定されないことを意味し、
図1Aおよび
図2において、個別材料およびプラスチックの多層複合板1は、少なくとも2つのプラスチック層2と、少なくとも1つのプラスチック-個別材料層3とを含み、各プラスチック-個別材料層は、2つのプラスチック層の間で交互に配置される。
【0017】
複合板1は、独立して階層化された最初のプラスチック層および個別材料層を提供することによって形成され、これらの層は、プラスチック層の界面に沿って交互に配置された、提供されたプラスチック層および個別材料層の融解状態でプレスされ冷却される。このプレスプロセスでは、隣接するプラスチック層からの融解するプラスチックと混ぜ合わせる個別材料層は、個別材料の高比率を有するプラスチック-個別材料層を形成する。これらのプラスチック-個別材料層は、隣接するプラスチック層と一体化して、複合板を形成する。この階層化に起因して、中心に集まったプラスチック層は、本発明による複合板のための高荷重容量の性質を有し、通常のWPC押出プロセスより低い圧力を用いてプレスされた中心に集まった個別材料層は、本発明による多層複合板のための低密度の性質を有する。
【0018】
本明細書における「個別材料」という用語は、板またはピースの形態下にある材料を示唆し、埋め込まれたとき間隙がある。本発明によれば、その中でプラスチックが流れるのに十分大きい間隙を形成するのに使用される個別材料は、表面またはより深い場所で一体化されていないが、形成された層の一部として深く一体化されており、形成された層のおかげで、あまり高くない密度を有して強固に一体化された層を含む複合板1を形成する。
【0019】
様々な実施形態によれば、個別材料は異なり得る。個別材料31は、木材、裂片、植物繊維、ガラスファイバ、織物繊維、皮、または布きれ等の顆粒または厚板であり得る。さらに、プラスチック-個別材料層は、2または複数のタイプの個別材料を含み得る。複数のプラスチック-個別材料層、例えば、
図2に示す2つの層を含む複合板1について、各層は、様々な個別材料を含みさえし得る。
【0020】
個別材料は、物質源によって様々なサイズを有し得る。本発明の好適な実施形態によれば、個別材料31は、0.5~15mmのサイズを有する木材の顆粒である。
【0021】
別の好適な実施形態によれば、個別材料31は、造粒押出技術によって予め作られた顆粒であり、造粒押出技術では、例えば、木材、裂片、植物繊維、ガラスファイバ、織物繊維、皮、または布きれの顆粒または厚板等の個別材料が、0.5~5mmのサイズを有する顆粒に粉砕され、熱可塑性物質および添加剤が、押出ダイにおいて1~5mmのサイズを有するひも形状を形成する前に、混ぜ合わせられて融解状態の混合物にされ、その後冷却されて1~15mmのサイズを有する顆粒に切断される。
【0022】
プラスチック層の組成は多種多様であり、例えば、PP、PE、PS、ABS、PA、PET、PVC等の任意のプラスチックタイプであり得る。
【0023】
別の態様によれば、本発明は、個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造方法を提案する。個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造方法は以下の通りである。
【0024】
段階1:少なくとも2つのプラスチック層が提供される。
【0025】
段階2:プラスチック層の表面に沿って交互に個別材料の少なくとも1つの層を広げること。
【0026】
段階3:個別材料とともに融解状態にプラスチック層をプレスすること、および個別材料とともにプレスされたプラスチック層を冷却して、個別材料層に隣接する2つのプラスチック層が個別材料と一体化されるようにすること。
【0027】
プラスチック層は、個別材料層を広げる前に融解状態にあってもよく、または、プラスチック層は、個別材料層を広げるときに、冷却状態にあり得る。
【0028】
図3を参照すると、プラスチック層は、融解状態で押出ダイ4を介して押出部から直接押し出され、個別材料は展延部5を介して広げられる。各展延部5は、押出ダイ4の間で交互に配置されて、プラスチック層の間で交互に個別材料層を広げる。
【0029】
図4を参照すると、プラスチック層は、利用可能なプラスチックシート6から提供され、加熱部7によって加熱され、個別材料は、展延部5を介して広げられる。各展延部5は、プラスチック薄膜の間で交互に配置されて、プラスチック層の間で交互に個別材料層を広げる。
【0030】
図3および
図4を参照すると、これらの交互の個別材料層および融解するプラスチック層は、カレンダーロール9によってプレスされ冷却されて、複合板を形成する。
【0031】
別の好適な実施形態によれば、
図5に示すように、プラスチック層は、個別材料層を広げるときに冷却状態にある。プラスチック層は、その後、クランプ8を介して間接的に融解される。プラスチック層は、個別材料層の間で交互に配置され、その後、加熱プレートの間でプレスされ冷却されて、WPC板を形成する。プラスチック層はまた、赤外線、高周波誘導加熱、または高圧蒸気等のような熱源によって直接融解され得る。
【0032】
複合板の製造プロセスにおけるプレスおよび冷却のためのカレンダーロールは、同等の構造体で置き換えられ得る。
(例)
【0033】
図6を参照すると、複合板の試験的生産は、65mmの直径、3000mmの長さ、300kg/hの容量を有する二軸押出部を使用する。プラスチック材料は、PEである。個別材料は、3~5mmのサイズを有する顆粒に粉砕された木材である。PEは、押出部10の胴部において170℃に融解され、3つのダイ4から押し出されて、融解状態で、1200mmの幅、2mmの厚みを有する3つのプラスチック層を形成する。これらの3つの融解されたプラスチック層は、3つの押出チャンネル11を介して形成用カレンダーロール9に流れる。3つの押出チャンネルは、プラスチック層の融解状態を保つために160℃に加熱される。木材顆粒の2つの層は、形成用カレンダーロール9の前で、融解状態で、3つのプラスチック層の間で交互に展延部5によって広げられて、1200mmの幅、15mmの厚みを有する複合板を形成する。この複合板は、平滑化用構造体に移動され、複合板の外面は、加熱プレート12によって170℃の温度でプラスチックで処理され、その後、冷却されたプレート13によって冷却され平滑化される。サイズ切断の後、試験的生産の生産物は、2440 mm x 1220mm x 15mmのサイズを有するWPC板であり、建設における型枠パネルとして使用される基準に一致する。
【0034】
好適な実施形態に対して本発明を示して説明してきたが、以下の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更および変形が行われてもよいことが当業者によって理解されるだろう。
【0035】
(符号の説明)
【0036】
1 複合板
【0037】
2 プラスチック層
【0038】
3 個別材料層
【0039】
31 個別材料
【0040】
32 プラスチック
【0041】
4 押出ダイ
【0042】
5 展延部
【0043】
6 プラスチックシート
【0044】
7 加熱部
【0045】
8 クランプ
【0046】
9 カレンダーロール
【0047】
A 拡大された領域
【0048】
10 押出部
【0049】
11 押出チャンネル
【0050】
12 加熱プレート
【0051】
13 冷却されたプレート
(他の可能性がある請求項)
(項目1)
少なくとも2つのプラスチック層と、少なくとも1つのプラスチック-個別材料層とを含む、個別材料およびプラスチックの多層複合板であって、
各プラスチック-個別材料層が、上記2つのプラスチック層の上記中間において交互に配置され、
上記プラスチック-個別材料層が、プラスチックと混ぜ合わせられた個別材料を含み、上記個別材料層が、個別材料がプラスチック層の上記表面に沿って広げられた状態で、融解状態で、プラスチック層をプレスし、上記プラスチック-個別材料層に隣接する2つのプラスチック層が、個別材料と一体化されるように冷却されることによって作成される、個別材料およびプラスチックの多層複合板。
(項目2)
上記個別材料が、木材、裂片、植物繊維、ガラスファイバ、織物繊維、皮、または布きれ等の顆粒または厚板の上記群から選択される少なくとも1つの材料を含む、項目1に記載の複合板。
(項目3)
上記ばら材料が木材の厚板である、項目2に記載の複合板。
(項目4)
上記個別材料が、造粒押出技術によって予め作られた顆粒であり、造粒押出技術では、例えば、木材、裂片、植物繊維、ガラスファイバ、織物繊維、皮、または布きれの顆粒または厚板等の個別材料が、0.5~5mmのサイズを有する顆粒に粉砕され、熱可塑性物質および添加剤が、押出ダイにおいて1~5mmのサイズを有するひも形状を形成する前に、融解状態で混ぜ合わせられて混合物にされ、その後冷却されて1~15mmのサイズを有する顆粒に切断される、項目1に記載の複合板。
(項目5)
上記個別材料およびプラスチックの多層複合板の製造方法であって、
段階1であって、少なくとも2つのプラスチック層を提供する段階と、
段階2であって、上記プラスチック層の表面に沿って交互に個別材料の少なくとも1つの層を広げる段階と、
段階3であって、個別材料とともにプラスチック層を融解状態にプレスする段階、および上記個別材料層に隣接する2つのプラスチック層が上記個別材料と一体化されるために、上記個別材料とともに上記プレスされたプラスチック層を冷却する段階と
を含む製造方法。
(項目6)
プラスチック層が、上記個別材料層を広げる前に、融解状態にある、項目5に記載の製造方法。
(項目7)
プラスチック層が、押出部から直接押し出され、カレンダーロールまたは同等のクランプによってプレスされる、項目6に記載の製造方法。
(項目8)
プラスチック層が、利用可能なプラスチックシートから提供され、上記加熱部によって加熱され、その後、カレンダーロールまたは同等のクランプによってプレスされる、項目6に記載の製造方法。
(項目9)
プラスチック層が、上記ばら材料層を広げるときに冷却状態にある、項目5に記載の製造方法。
(項目10)
プラスチック層が、クランプを介して間接的に融解され、クランプによってプレスされる、項目9に記載の製造方法。
(項目11)
プラスチック層が、赤外線、高周波誘導加熱、または高圧蒸気等のような熱源によって直接融解される、項目9に記載の製造方法。
【国際調査報告】