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特表2022-535820分離可能なベンチュリ要素を有するエアロゾル発生装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(54)【発明の名称】分離可能なベンチュリ要素を有するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/30 20200101AFI20220803BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220803BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20220803BHJP
【FI】
A24F40/30
A24F40/40
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021571693
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(85)【翻訳文提出日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 EP2020065598
(87)【国際公開番号】W WO2020245338
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】19178699.5
(32)【優先日】2019-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ヌーノ バティスタ ルイ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC02
4B162AC06
4B162AC22
4B162AC41
4B162AD23
(57)【要約】
本発明は、本体と、本体に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されるマウスピースと、2ピースベンチュリ部分とを備える、エアロゾル発生装置に関する。2ピースベンチュリ部分は、入口部分、出口部分、入口部分と出口部分との間に延在する主気流チャネル、および主気流チャネルに配置された狭窄された気流チャネルを含む。2ピースベンチュリ部分の入口部分は、マウスピースが本体に取り付けられる時に、本体に少なくとも部分的に配置され、2ピースベンチュリ部分の出口部分は、マウスピースに少なくとも部分的に配置されるか、またはマウスピースと一体化される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
・ 本体と、
・ 前記本体に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されるマウスピースと、
・ 2ピースベンチュリ部分と、を備え、
前記2ピースベンチュリ部分が、入口部分、出口部分、前記入口部分と前記出口部分との間に延在する主気流チャネル、および前記主気流チャネルに配置される狭窄された気流チャネルを備え、前記入口部分が、前記マウスピースが前記本体に取り付けられる時に、前記本体に少なくとも部分的に配置され、前記出口部分が、前記マウスピースに少なくとも部分的に配置されるか、または前記マウスピースと一体化される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記装置が、前記入口部分に隣接して、または前記入口部分の上流に配置される少なくとも一つの第一の空気吸込み口をさらに備え、前記第一の空気吸込み口が、前記主気流チャネルと流体接続される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記装置が、前記主気流チャネルに隣接して配置される少なくとも一つの第二の空気吸込み口を備え、前記第二の空気吸込み口が前記主気流チャネルと流体接続される、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記第二の空気吸込み口が、前記狭窄された気流チャネルで前記主気流チャネルと流体接続される、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記狭窄された気流チャネルが、ベンチュリノズルとして構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記入口部分が前記主気流チャネルに向かって収束するように構成され、前記出口部分が前記主気流チャネルから広がるように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記本体が、前記主気流チャネルの第一の部分を含み、前記マウスピースが、前記主気流チャネルの第二の部分を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記2ピースベンチュリ部分の前記主気流チャネルの前記第一の部分が、ベンチュリノズルの第一の部分を含み、前記主気流チャネルの前記第二の部分が、ベンチュリノズルの第二の部分を含む、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記本体が、第一の部分および第二の部分を含み、前記第二の部分が、前記第一の部分に取り外し可能に取り付け可能であるように構成され、前記2ピースベンチュリ部分の前記入口部分が、前記本体の前記第二の部分に配置され、および前記本体が、前記本体の前記第一の部分および前記第二の部分が取り外されているときエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品が、前記本体の加熱チャンバー内に挿入可能であるように、構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、内部発熱体、好ましくは、前記加熱チャンバーに配置され、かつ前記エアロゾル発生物品が前記加熱チャンバー内に挿入される時に、前記エアロゾル発生物品の前記エアロゾル形成基体内に貫通するよう構成される、加熱ピンまたは加熱ブレード、を備える、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記エアロゾル発生装置が、前記加熱チャンバーを少なくとも部分的に取り囲むように配置される誘導コイルを備える、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記本体が、液体エアロゾル形成基体を保持するように構成される液体貯蔵部分を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記エアロゾル発生装置が、前記液体貯蔵部分の下流に配置される発熱体、好ましくはメッシュヒーター、またはコイルおよび灯芯ヒーターを含む、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記発熱体が、サセプタ材料を含む電気抵抗性のある発熱体、または誘導発熱体として構成される、請求項10、11および13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品と、を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置、ならびにエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備えるシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なベイパーを発生するためのエアロゾル発生装置を提供することは既知である。こうした装置は、エアロゾル形成基体を燃焼することなく、エアロゾル形成基体を加熱し得る。こうしたエアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部として提供されてもよい。こうした装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するように配置され得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中にエアロゾル発生物品を挿入するためにロッド形状を有してもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の加熱チャンバー内に挿入された時にエアロゾル形成基体を加熱するために、加熱チャンバー内またはその周りに配置され得る。通常、エアロゾル形成基体は、発熱体によって気化され、その後エアロゾルが形成される。エアロゾル形成、特に液滴サイズは、エアロゾル形成基体の下流の空気の冷却、気圧などの複数の要因に依存する。さらに、周囲温度および湿度は、エアロゾル発生に影響を与え得る。
【0003】
エアロゾル発生が改善されたエアロゾル発生装置を有することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様によれば、本体、本体に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されたマウスピース、および2ピースベンチュリ部分を備える、エアロゾル発生装置が提供される。2ピースベンチュリ部分は、本開示全体を通して、好ましくは2ピース要素である。2ピースベンチュリ部分は、入口部分、出口部分、入口部分と出口部分との間に延在する主気流チャネル、および主気流チャネルに配置された狭窄された気流チャネルを含む。2ピースベンチュリ部分の入口部分は、マウスピースが本体に取り付けられる時に、本体に少なくとも部分的に配置され、2ピースベンチュリ部分の出口部分は、マウスピースに少なくとも部分的に配置されるか、またはマウスピースと一体化される。
【0005】
2ピースベンチュリ部分を提供することは、エアロゾル発生を高め得る。最適化されたエアロゾルの液滴が、2ピースベンチュリ部分内で発生され得る。従来、エアロゾル発生物品は、物品を通る気流を冷却するため、および物品自体内に吸入可能なエアロゾルを発生するための冷却セクションなどの要素を含有して提供されてきた。本発明におけるように、2ピースベンチュリ部分を提供することによって、エアロゾル発生物品がより単純な様態で構築され得る。例えば、冷却セクションが省略される可能性がある。2ピースベンチュリ部分は、2ピースベンチュリ部分を通って流れる気化したエアロゾル形成基体を含有する空気の温度を低下させるように構成され得る。2ピースベンチュリ部分、特に2ピースベンチュリ部分の寸法は、有利な液滴サイズまたは好ましい液滴サイズの有利な範囲または有利な液滴サイズ分布を有するエアロゾルを発生するように構成される。
【0006】
2ピースベンチュリ部分をエアロゾル発生装置に提供することであって、2ピースベンチュリ部分が、部分的に本体に、および部分的にマウスピースにある、提供することは、正しい仕様を有するマウスピースのみが、エアロゾル発生装置の本体に取り付け可能であることを保証し得る。したがって、製造業者は、正しいタイプのマウスピースがエアロゾル発生装置の本体に取り付けられ得ることを保証する立場であり得る。したがって、一貫したユーザー体験および2ピースベンチュリ部分の均質なガス混合が保証され得る。
【0007】
2ピースベンチュリ部分の一方のピース、好ましくは上流ピースは、本体の一部であってもよく、または本体と一体化されてもよい。好ましくは、2ピースベンチュリ部分の入口部分は、本体の一部であってもよく、または本体と一体化されてもよい。上流ピースは、入口部分を含み得る。2ピースベンチュリ部分の他方のピース、好ましくは下流ピースは、マウスピースの一部であってもよく、またはマウスピースと一体化されてもよい。好ましくは、2ピースベンチュリ部分の出口部分は、マウスピースの一部であってもよく、またはマウスピースと一体化されてもよい。下流ピースは、出口部分を含み得る。主気流チャネルおよび狭窄された気流チャネルの一方または両方は、本体またはマウスピースの一部であってもよく、あるいは本体またはマウスピースと一体化されてもよい。あるいは、主気流チャネルおよび狭窄された気流チャネルの一方または両方は、部分的に本体の中にあるか、または部分的に本体と一体化され、および部分的にマウスピースの中にあるか。または部分的にマウスピースと一体化されてもよい。本体およびマウスピースと一体化される2ピースベンチュリ部分の代替として、2ピースベンチュリ部分の上流ピースおよび下流ピースの一方または両方を、別個の要素として提供してもよい。好ましくは、2ピースベンチュリ部分は、2ピースベンチュリ要素である。2ピースベンチュリ部分は、2ピースの部分として構成されてもよい。
【0008】
2ピースベンチュリ部分の入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分のうちの一つ以上は、挿入部品として構成されてもよい。挿入部品は、本体および/またはマウスピース内に挿入されてもよい。2ピースベンチュリ部分の挿入部品は、エアロゾル発生装置のさらなる要素とは別個に製造されてもよい。2ピースベンチュリ部分の挿入部品は、射出成形プロセスで製造されてもよい。製造の容易さおよび安価な製造は、挿入部品を備える2ピースベンチュリ部分を提供する利点であり得る。
【0009】
互換性は、エアロゾル発生装置のマウスピースの取り外し可能に取り付け可能な構成の利点である。マウスピースは、異なる送達プロファイル、異なる喫煙の体験、および異なるエアロゾルの気化に対して互換性があり得る。異なる送達プロファイル、異なる喫煙の体験、および異なるエアロゾルの気化は、以下で使用体験として言及され得る。カスタマイズは、ユーザーが使用体験を自身の個人的な好みに適合させることができ得るため、ユーザーにとって好ましいものであり得る。ユーザーは、所望の使用体験に応じて、取り付けるマウスピースを変更し得る。この態様によれば、マウスピースは、再利用可能であり、これにより廃棄物が減少し得る。
【0010】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置に関する。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部、例えば喫煙物品の一部であってもよい。エアロゾル形成基体は、カートリッジの一部であってもよい。カートリッジは、液体貯蔵部分を備え得る。液体貯蔵部分は、マイクロポンプの入口に接続されるように構成される出口を備え得る。液体貯蔵部分は、気化器に供給される液体エアロゾル形成基体を貯蔵するように適合され得る。液体貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を貯蔵するための容器または貯蔵部として構成され得る。
【0011】
カートリッジは、液体貯蔵部分の出口を覆うカバーを備え得る。カバーは、引き取られるステッカーまたはシール(例えば、フィルムシール)であってもよく、それは使用前にカートリッジを保護しうる。カバーは、カートリッジを主要ユニット内に挿入する前に手でカートリッジから取り外されてもよい。カバーがカートリッジを主要ユニット内に挿入した時に自動的に開くように、カバーは、穴をあけられ、または穿孔されていることが好ましい。
【0012】
カートリッジは、カートリッジの液体貯蔵部分が空になるか、または最小の容積閾値より低くなったら新しいカートリッジと取り替えられる使い捨て物品であってもよい。カートリッジは、液体エアロゾル形成基体が予め充填されていることが好ましい。カートリッジは再充填可能であってもよい。
【0013】
カートリッジおよびその構成要素は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性ポリマーで作られていてもよい。
【0014】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品またはカートリッジのエアロゾル形成基体と相互作用してユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙装置であってもよい。エアロゾル発生装置はホルダーであってもよい。装置は、片手の指の間に保持するのが快適な携帯型または手持ち式の装置であることが好ましい。装置は、電気加熱式の喫煙装置であってもよい。
【0015】
エアロゾル発生装置は、ハウジング、電気回路、電源、加熱チャンバー、および発熱体を備えうる。
【0016】
電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラム可能マイクロプロセッサであってもよい。マイクロプロセッサはコントローラの一部であってもよい。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路は発熱体への電力供給を調節するよう構成しうる。電力はシステムの起動後に発熱体に連続的に供給されてもよく、または毎回の吸煙ごとなど、断続的に供給されてもよい。電力は、電流パルスの形態で発熱体に供給され得る。電気回路は発熱体の電気抵抗をモニターするように、かつ好ましくは発熱体の電気抵抗に応じて、発熱体への電力供給を制御するように構成されてもよい。
【0017】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の本体内に電源(典型的には電池)を備えてもよい。一態様では、電源はリチウムイオン電池である。代替的に、電源は、ニッケル-金属水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト、リチウム鉄リン酸塩、チタン酸リチウム、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。代替として、電源は、コンデンサーなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合があり、また一回以上の使用体験のために十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は約六分間、または六分の倍数の時間にわたってエアロゾルを連続的に発生するのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電源は、所定の吸煙回数または発熱体の不連続的な起動を提供するために十分な容量を有してもよい。
【0018】
加熱チャンバーは、一つ以上のエアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。加熱チャンバーは、エアロゾル形成基体を受容してもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生装置の中に受容されてもよい。加熱チャンバーは、発熱体を取り囲んでもよい。加熱チャンバーは、くぼみであってもよい。受容されたエアロゾル形成基体は加熱され得る。受容されたエアロゾル形成基体は、高温に加熱されてもよい。温度は、一つ以上の揮発性化合物がエアロゾル形成基体から放出され、かつエアロゾル形成基体が燃焼しない温度であり得る。2ピースベンチュリ部分は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの下流に接続可能に配置されてもよい。
【0019】
エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーに配置され、エアロゾル発生物品が加熱チャンバー内に挿入された時に、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体内に貫通するよう構成される内部発熱体、好ましくは加熱ピンまたは加熱ブレードを備えてもよい。
【0020】
発熱体は、内部発熱体であってもよく、「内部」とは、エアロゾル形成基体を指す。内部発熱体は任意の適切な形態を取り得る。内部発熱体は、エアロゾル形成基体の中心を通って延在する一つ以上の加熱針またはピンまたはロッドであってもよく、エアロゾル形成基体の内部部分を少なくとも部分的に貫通するように配置されることが好ましい。内部発熱体は加熱ブレードの形態を取ってもよい。
【0021】
内部ヒーターは、異なる導電性部分または電気抵抗性の金属チューブを有するケーシングまたは基体の形態を取りうる。その他の代替としては、加熱ワイヤーまたはフィラメント、例えばNi-Cr(ニッケルクロム)、白金、タングステン、または合金ワイヤーもしくは加熱プレートが挙げられる。随意に、内部発熱体は剛直な担体材料の中またはこの材料上に配置されてもよい。こうした一実施形態において、電気抵抗性のある発熱体は、温度と抵抗率の間の明確な関係を有する金属を使用して形成されてもよい。こうした例示的な装置において、金属は、セラミック材料などの適切な断熱材料上にトラックとして形成され、その後ガラスなどの別の断熱材料中に挟まれてもよい。この様態で形成されたヒーターは動作中に、発熱体の加熱と、その温度のモニターの両方に使用されてもよい。
【0022】
発熱体は、誘導発熱体であってもよい。誘導発熱体は、誘導コイルおよびサセプタを備えてもよい。誘導コイルは、加熱チャンバーの周りに少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0023】
一般的に、サセプタは、電磁エネルギーを吸収し、それを熱に変換することができる材料である。交流電磁場中に位置する時、典型的にサセプタの中で渦電流が誘導され、かつヒステリシス損失が生じ、サセプタの加熱を引き起こす。一つまたは幾つかのインダクタ(例えば誘導加熱装置の誘導コイル)によって発生した電磁場を変化させることはサセプタを加熱し、これが次に、エアロゾルが形成されるように、エアロゾル形成基体の周囲に熱を伝達する。熱伝達は、主に熱の伝導によってもよい。こうした熱伝達は、サセプタがたばこ材料およびエアロゾル形成基体のエアロゾル形成体と密接な熱的接触状態にある場合に、最良であってもよい。
【0024】
サセプタは、好ましくはエアロゾル形成基体の中心、好ましくはエアロゾル形成基体の基体部分の中心で、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を貫通するためのブレードまたはピンの形状を有してもよい。サセプタは、誘導コイルと直接接続されない場合がある。
【0025】
サセプタは、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるのに十分な温度に誘導加熱されることができる任意の材料から形成されてもよい。好ましいサセプタは強磁性材料、例えば強磁性合金、フェライト鉄、または強磁性鋼、またはステンレス鋼を含んでよく、またはその強磁性材料から成ってよい。適切なサセプタはアルミニウムであってもよく、またはアルミニウムを含んでもよい。好ましいサセプタは250°Cを超える温度に加熱され得る。
【0026】
好ましいサセプタは金属サセプタ(例えばステンレス鋼)であってもよい。しかしながら、サセプタ材料はまた、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、アルミニウム、ニオブ、インコネル合金(オーステナイトニッケルクロム系超合金)、金属蒸着フィルム、セラミック(例えば、ジルコニアなど)、遷移金属(例えば、鉄、コバルト、ニッケルなど)、または半金属構成要素(例えば、ホウ素、炭素、ケイ素、リン、アルミニウムなど)を含んでもよく、またはそれらで作製されてもよい。
【0027】
好ましくは、サセプタ材料は、金属サセプタ材料であってもよい。
【0028】
発熱体は、液体貯蔵部分の下流に配置されたメッシュヒーターまたはコイルおよび灯芯ヒーターとして構成され得る。この態様は、エアロゾル形成基体が液体貯蔵部分内に貯蔵される液体エアロゾル形成基体として提供される場合、特に好ましい。
【0029】
発熱体は、液体貯蔵部分の下流に、好ましくは液体貯蔵部分の開口部に、配置され得る。液体貯蔵部分の開口部は、液体貯蔵部分の下流端に提供されてもよい。発熱体は液体貯蔵部分の開口部を横切って延在してもよい。発熱体は、液体貯蔵部分の開口部と少なくとも同じ形状およびサイズを有してもよい。発熱体は液体貯蔵部分の開口部を完全に覆ってもよい。液体貯蔵部分によって含まれる液体エアロゾル形成基体は、発熱体によって気化され得る。気化された液体エアロゾル形成基体は、発熱体を通って流出し得る。気化された液体エアロゾル形成基体は、発熱体を通って2ピースベンチュリ部分内へ、好ましくは2ピースベンチュリ部分の入口部分内へ、流出してもよい。液体貯蔵部分の下流に発熱体が配置されるため、エアロゾル発生は、液体貯蔵部分に隣接、好ましくは近接してもよい。
【0030】
発熱体は、メッシュヒーター、コイルヒーター、コイルおよび灯芯ヒーター、毛細管ヒーター、または金属プレートヒーターとし得る。ヒーターは、電力を受け、受けた電力の少なくとも一部を熱エネルギーに変換する抵抗ヒーターとし得る。発熱体は単一の発熱体のみ、または複数の発熱体を備えてもよい。発熱体(複数可)の温度は、電気回路によって制御されることが好ましい。電気抵抗性のある発熱体および誘導発熱体は、電池式発熱体であってもよい。
【0031】
電気抵抗性のある発熱体は、電気抵抗性のある材料を含む発熱体であってもよい。適切な電気抵抗性材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、およびセラミック材料と金属材料とでできた複合材料が挙げられ得るが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル白金、金、銀が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオブ含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、金含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。複合材料において、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて任意選択で、断熱材料中に包埋、断熱材料中に封入、もしくは断熱材料で被覆されてもよく、またはその逆も可である。
【0032】
電気抵抗性のある発熱体は、温度と抵抗率の間の明確な関係を有する金属を使用して形成され得る。金属は、セラミック材料などの適切な断熱材料上にトラックとして形成され、その後、ガラスなどの別の断熱材料内に挟まれることができる。この様態で形成されたヒーターは動作中に、発熱体の加熱と、その温度のモニターの両方に使用されてもよい。
【0033】
2ピースベンチュリ部分は、2ピースのベンチュリ部分として構成される。2ピースベンチュリ部分の一つのピースは、本体とは別個に提供されるが、本体と接続可能である。2ピースベンチュリ部分の一つのピースは、本体と、好ましくは2ピースベンチュリ部分の入口部分と一体的に形成されてもよい。2ピースベンチュリ部分の一つのピースは、エアロゾル発生装置のマウスピース、好ましくは2ピースベンチュリ部分の出口部分として構成され得る。2ピースベンチュリ部分の一つのピースは、本体と接続可能な別個のマウスピースとして構成され得る。
【0034】
エアロゾル発生装置は接続部分を含み得る。接続部分は、第一の接続部分および第二の接続部分を備えてもよい。第一の接続部分は、本体の一部であってもよい。第二の接続部分は、マウスピースの一部であってもよい。本体は、マウスピースに接続するための第一の接続部分を備えてもよい。マウスピースは、本体に接続するための第二の接続部分を備えてもよい。
【0035】
接続部分は、形状嵌合接続部分であってもよい。形状嵌合接続部分は、プラグ接続部分であってもよい。接続部分は、機械的接続部分であってもよい。
【0036】
プラグ接続部分は、雌雄接続部分であってもよい。雌雄接続部分は、雄接続部分および雌接続部分を含み得る。雄接続部分は、ジャックであってもよい。雌接続部分は、プラグであってもよい。第二の接続部分は雄接続部分であってもよく、第一の接続部分は雌接続部分であってもよく、またはその逆であってもよい。
【0037】
機械的接続部分は、Oリング接続部分または回転接続部分またはスナップ嵌合接続部分を含みうる。回転接続部分は、バヨネット据え付けまたはねじ接続部分であってもよい。ねじ接続部分は、ねじ切りされた接続であってもよい。ねじ切りされた接続部分は、ねじ切りされた接続部分、すなわち、外部ねじ山を有する構成要素、および内部ねじ山を有する構成要素を含んでもよい。ねじ接続部分を使用して、マウスピースは、内部ねじ山、好ましくは雌ねじを備えてもよく、本体は、外部ねじ山、好ましくは雄ねじを備えてもよく、またはその逆でもよい。
【0038】
接続部分は、摩擦係止接続部分であってもよい。接続部分は、磁気接続部分であってもよい。
【0039】
接続部分は、先行する接続部分のいずれかのうちの少なくとも二つの組み合わせであってもよい。例えば、マウスピースは、プラグ接続部分によって、さらにねじ接続部分によって、好ましくは雌雄接続部分とねじ切りされた接続部分との組み合わせによって、本体に接続されてもよい。
【0040】
エアロゾル発生装置は、封止要素を備え得る。エアロゾル発生装置は、二つ以上の封止要素を備え得る。封止要素は、本体とマウスピースとの間の緊密な接続を容易にし得る。封止要素は、接続部分に配置されてもよい。封止要素は、凹部または溝に配置されてもよい。接続部分は、凹部または溝を含んでもよい。封止要素は、Oリングとして構成されてもよい。Oリング接続部分は、封止要素としてOリングを備えてもよい。Oリングは、雌接続部分に配置されてもよい。Oリングは、雄接続部分に配置されてもよい。Oリング接続部分は、本明細書に記載される二つ以上の封止要素を含み得る。封止要素は、ゴム締め具シールであってもよい。二つ以上の封止要素が提供されてもよい。
【0041】
マウスピースは、本体に取り外し可能に取り付け可能であってもよい。マウスピースは、新規/別のマウスピースによって交換可能であってもよい。マウスピースは、以下に説明するように、異なる特性で構成されてもよい。マウスピースは、視覚または触覚カバーで構成されてもよい。視覚カバーは、色、好ましくは単色、より好ましくは多色で構成されてもよい。触覚カバーは、一つ以上のエンボス加工で構成されてもよい。触覚カバーは、一つ以上のオーバープリントで構成されてもよい。マウスピースのカバーは、視覚または触覚要素で構成されてもよい。例えば、マウスピースのカバーは、一つ以上のエンボス加工を有する単色であってもよい。マウスピースのカスタマイズは、所望のカバー設計に従って、取り付けられたマウスピースを変更することによって、ユーザーのために可能にすることができる。
【0042】
取り外し可能に取り付け可能なマウスピースは、マウスピースの外側に配置されたマーカーと共に提供されてもよい。マーカーは、視覚マーカーまたは触覚マーカーであってもよい。マーカーは、境界線であってもよく、好ましくは、色を含む境界線であってもよい。別の方法として、または追加的に、マーカーは、マーカーを識別する表面構造を含んでもよい。マーカーは、ユーザーがマウスピースを正しい方向に取り付けるのを補助し得る。マーカーは、マウスピースの正しい取り付けを指定してもよい。例えば、取り外し可能に取り付け可能な2ピースベンチュリ部分は、マーカーと共に提供されてもよく、マーカーは好ましくはマウスピースの外側に配置され、より好ましくはマウスピースの接続部分に隣接した外側に配置されてもよい。
【0043】
2ピースベンチュリ部分は、ベンチュリ効果を利用するように構成される。言い換えれば、2ピースベンチュリ部分は、流体が2ピースベンチュリ部分を通って流れる時に、ベンチュリ効果が生じるような形状を有する。2ピースベンチュリ部分は、以下に記載されるベンチュリ効果を利用するか、または提供するように構成され得る。2ピースベンチュリ部分は、2ピースベンチュリ部分の長手方向軸に沿って配置される気流チャネルを備えてもよい。気流チャネルは中央気流チャネルであってもよい。
【0044】
気流チャネルは、2ピースベンチュリ部分の長手方向軸に沿って配置されてもよい。エアロゾル発生装置の長手方向軸は、2ピースベンチュリ部分の長手方向軸と整列してもよい。言い換えれば、2ピースベンチュリ部分の気流チャネルは、空気が、エアロゾル発生装置を通して引き出され、その後のユーザーによる吸入のために2ピースベンチュリ部分の気流チャネルに引き込まれ得るように、エアロゾル発生装置と整列され得る。
【0045】
ベンチュリ効果とは、狭窄された気流通路を通る流体の流れ中の、流体の圧力の低減である。本発明の2ピースベンチュリ部分の構造要素は、以下でより詳細に説明する。2ピースベンチュリ部分を通って流れる流体は、空気と、気化したエアロゾル形成基体を含む、またはこれに混入された空気と、エアロゾルとのうちの一つ以上であってもよい。以下において、簡略化のために、用語「空気」が使用される場合、この用語は、空気、気化したエアロゾル形成基体を含む、またはこれに混入された空気、エアロゾル、またはそれらの任意の組み合わせを包含し得る。気化したエアロゾル形成基体を含む空気は、2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルを通って流れることが好ましい。2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルを出た後、空気は膨張して加速し、結果として冷却され得る。空気の冷却は、液滴の形成、したがってエアロゾルの発生をもたらし得る。
【0046】
2ピースベンチュリ部分は、固体のエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品のすぐ下流に位置してもよく、かつエアロゾル形成物品に当接してもよい。あるいは、2ピースベンチュリ部分は、液体エアロゾル形成基体を保持するカートリッジのすぐ下流に位置してもよく、カートリッジに当接してもよい。
【0047】
本明細書で使用される「上流」および「下流」という用語は、本発明による2ピースベンチュリ部分およびエアロゾル発生物品またはカートリッジの使用中に、2ピースベンチュリ部分およびエアロゾル発生物品またはカートリッジを通して引き出された空気の方向に関連して、2ピースベンチュリ部分およびエアロゾル発生物品またはカートリッジの構成要素または構成要素の部分の相対的な位置を記述するために使用される。用語「下流」は、遠位端よりも口側端に近いものと理解され得る。用語「上流」は、口側端よりも遠位端に近いとものと理解され得る。
【0048】
2ピースベンチュリ部分は、主気流チャネルを備えてもよく、主気流チャネルは、入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分を通って延在してもよい。また、主気流チャネルは、気流チャネルとして表示されてもよい。
【0049】
2ピースベンチュリ部分の入口部分は、2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルに向かって収束するように構成されてもよく、2ピースベンチュリ部分の出口部分は、狭窄された気流チャネルから広がるように構成されてもよい。
【0050】
入口部分は、2ピースベンチュリ部分の上流端に隣接して配置され得る。出口部分は、2ピースベンチュリ部分の下流端に隣接して配置され得る。入口部分は、出口部分の反対側に配置され得る。狭窄された気流チャネルは、入口部分と出口部分との間に配置され得る。入口部分は、狭窄された気流チャネルに直接的に当接して配置されてもよい。狭窄された気流チャネルは、出口部分に直接的に当接して配置されてもよい。入口部分は、空気が2ピースベンチュリ部分内に入るように構成されてもよい。出口部分は、空気が2ピースベンチュリ部分から引き出されるように構成されてもよい。入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分は、互いに流体接続されてもよい。入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分は共に、2ピースベンチュリ部分の気流チャネルを形成し得る。入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分は共に、気流が2ピースベンチュリ部分を通ることを可能にし得る。
【0051】
用語「収束する」とは、入口部分の内径が狭窄された気流チャネルに向かって減少し得ることを意味し得る。言い換えれば、入口部分の内径は、上流方向から下流方向に向かって減少し得る。入口部分は、中空の円錐形状を有し得る。入口部分は、狭窄された気流チャネルに向かって先細であってもよい。
【0052】
用語「広がる」とは、出口部分の内径が、2ピースベンチュリ部分の下流端に向かって増大し得ることを意味し得る。言い換えれば、出口部分の内径は、上流方向から下流方向に向かって増大し得る。出口部分は、中空の円錐形状を有し得る。出口部分は、狭窄された気流チャネルに向かって先細であってもよい。狭窄された気流チャネルは、一定の直径を有してもよい。
【0053】
入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分は、円形断面を有してもよい。入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分は、異なる断面を有してもよい。入口部分、狭窄された気流チャネル、および出口部分のうちの一つ以上は、円形、長円形、長方形、または異なる形状の断面を有してもよい。2ピースベンチュリ部分の唯一の要件は、狭窄された気流チャネルが狭窄された気流通路を構成するように、狭窄された気流チャネルの断面積が出口部分の断面積よりも小さいことである。狭窄された気流チャネルは、入口部分と出口部分との間の最小直径を有する部分である。
【0054】
異なる特性は、2ピースベンチュリ部分の出口部分の構造構成によって実現され得る。異なる特性は、個々の2ピースベンチュリ部分の気流チャネルの、好ましくは出口部分の、より好ましくは出口部分の出口角度または長さの、あるいは出口部分の出口角度および長さの、異なる構成から生じ得る。特性は、使用体験を定義する場合がある。
【0055】
入口部分の長手方向軸と入口部分の内壁との間の角度は、入口角度と呼ばれ得る。入口部分の長手方向軸は、2ピースベンチュリ部分の長手方向軸と同一であってもよい。入口角度は、発生プロセス中に形成された液滴のサイズに、影響を与え得る。
【0056】
出口部分の長手方向軸と出口部分の内壁との間の角度は、出口角度と呼ばれ得る。出口部分の長手方向軸は、2ピースベンチュリ部分の長手方向軸と同一であってもよい。出口角度は、エアロゾルの送達に影響を与え得る。
【0057】
この点で、エアロゾルの流れの方向は、出口角度によって影響され得る。2ピースベンチュリ部分を出るエアロゾルの方向は、特定の出口角度を選択することによって所望する様態で影響を受け得る。さらに、エアロゾルの出口速度は、出口角度によって影響を受け得る。出口速度は、2ピースベンチュリ部分を出る時のエアロゾルの流れの速度を意味し得る。エアロゾルの方向、および2ピースベンチュリ部分を出るエアロゾルの速度のうちの一つ以上によって、ユーザーの口におけるエアロゾル送達の領域が、所望の様態で影響を受け得る。したがって、エアロゾル送達の領域は、特定の出口角度の選択によって最適化され得る。エアロゾル送達の領域は、ユーザーの喉内であり得る。口に近い、または喉の奥に近い送達体験を作り出すことが望ましい場合がある。この送達体験は、出口角度によって影響を受け得る。
【0058】
装置は、2ピースベンチュリ部分の入口部分に隣接して、またはこれの上流に配置される少なくとも第一の空気吸込み口を備えてもよく、第一の空気吸込み口は、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルと流体接続される。
【0059】
第一の空気吸込み口を提供することは、気流管理の特徴を強化し得る。第一の空気吸込み口は、エアロゾルの均質な混合物の生成を可能にし得る。マウスピースの出口でのエアロゾルの粒子サイズ範囲および温度もまた、適切に均質化され得る。第一の空気吸込み口は、気流チャネルを作成し得る。周囲空気は、エアロゾル発生装置内に、第一の空気吸込み口を通って主気流チャネルに向かって引き込まれてもよい。主気流チャネルは、エアロゾル形成基体で生成され2ピースベンチュリ部分を通って、第一の空気吸込み口によって作成される気流チャネルと組み合わされてもよい。気流チャネルは、気化されたエアロゾル形成基体に周囲空気を供給することによって、エアロゾルを十分に均質化し得る。
【0060】
第一の空気吸込み口は、エアロゾル発生装置のハウジングの壁、好ましくは発熱体の上流の壁に配置されてもよい。第一の空気吸込み口は、複数の空気吸込み口、好ましくは二つの空気吸込み口として構成され得る。一方の空気吸込み口は、他方の空気吸込み口の反対側に配置されてもよい。第一の空気吸込み口は、壁からエアロゾル発生装置を通って、エアロゾル発生物品に、好ましくは、エアロゾル発生物品の主気流チャネルに、または主気流チャネルに延在してもよい。第一の空気吸込み口は、エアロゾル発生物品の延長部および/または主気流チャネルの延長部に対して垂直に構成され得る。ベンチュリ効果において生成される真空は、第一の空気吸込み口を通して周囲空気をエアロゾル発生装置内に引き込むことができる。第一の空気吸込み口は、主気流チャネルに新鮮な空気を供給し得る。2ピースベンチュリ部分の気流チャネルと空気吸込み口の気流チャネルとは、合流または混合してもよい。
【0061】
空気吸込み口は、半開放入口であってもよい。空気吸込み口は、例えば半透過性の膜であってもよく、空気については一方向のみで透過性であるが、反対方向では気密および液密である。空気吸込み口はまた、例えば一方向弁でもよい。空気吸込み口は、例えばエアロゾル発生装置の最小限の押圧、または弁もしくは膜を通過する空気の体積といった特定の条件が満たされる場合にのみ、入口を通る空気の通過を可能にし得る。空気または液体が半開放入口を通してエアロゾル発生装置から出るのを妨げてもよい。
【0062】
第一の空気吸込み口は、一つ以上の中空、好ましくは開口部または穴または溝として構成され得る。中空の形状は、円形または細長い、または楕円形または縁取りされていてもよい。
【0063】
第一の空気吸込み口は、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルと流体接続されてもよい。第一の空気吸込み口は、主気流チャネルに周囲空気を、好ましくは新鮮な空気を供給し得る。第一の空気吸込み口は本体に、好ましくはエアロゾル発生物品の上流の本体に、提供されてもよい。ベンチュリ効果は、第一の空気吸込み口を通して周囲空気をエアロゾル発生装置内に、好ましくは本体内に、より好ましくは主気流チャネル内に引き込み得る。
【0064】
主気流チャネルは、2ピースベンチュリ部分の気流チャネルであり得る。主気流チャネルは、2ピースベンチュリ部分の長手方向軸に沿って配置されてもよい。気流は、空気、気化されたエアロゾル発生基体、およびエアロゾルのうちの一つ以上を含んでもよい。気流は、入口部分の上流端から、またはエアロゾル発生物品から、好ましくは加熱チャンバーから延在し得る。気流は、入口部分内へ、および入口部分を通って、狭窄された気流チャネルを通って、出口部分を通って流れてもよい。
【0065】
装置は、2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルに隣接して配置される少なくとも第二の空気吸込み口を含み得る。第二の空気吸込み口は、主気流チャネルと流体接続されてもよい。
【0066】
最適化された混合は、主気流チャネルに流体接続される第二の空気吸込み口を提供することの利点である。周囲空気、好ましくは、第一の空気吸込み口を通って流れる新鮮な空気は、気化されたエアロゾル形成基体で飽和されてもよい。この均質化されたエアロゾルは、第二の空気吸込み口からの新鮮な空気と混合されてもよい。周囲空気、好ましくは新鮮な空気のこの追加的な混合は、エアロゾルの適切な均質化を強化し得る。
【0067】
第二の空気吸込み口は、マウスピースに提供されてもよく、好ましくは、2ピースベンチュリ部分の出口部分の上流に提供されてもよい。第二の空気吸込み口は、2ピースベンチュリ部分の入口部分の下流に提供されることが好ましい。
【0068】
ベンチュリ効果、より好ましくは、ベンチュリ効果によって生成される真空は、第二の空気吸込み口を通して周囲空気をエアロゾル発生装置内に、好ましくはマウスピース内に、より好ましくは主気流チャネル内に引き込むことができる。ベンチュリ効果は、副気流チャネルを通して、周囲空気を主気流チャネル内に引き込み得る。
【0069】
第二の空気吸込み口は、狭窄された気流チャネルで、好ましくは、狭窄された気流チャネルの下流端で、主気流チャネルと流体接続されてもよい。
【0070】
副気流チャネルは、第二の空気吸込み口の気流チャネルであってもよい。副気流チャネルは、第二の空気吸込み口の長さ全体に延在してもよい。第二の空気吸込み口の長さは、マウスピースのハウジングにおける第二の空気吸込み口の開口部から、主気流チャネルまで延在し得る。
【0071】
マウスピースはラビリンスを含んでもよい。ラビリンスは、2ピースベンチュリ部分の出口部分に提供されてもよい。気流はラビリンスを通過し得る。ラビリンスは、気流の混合、好ましくは周囲空気と主気流チャネルのエアロゾルとの混合を改善し得る。ラビリンスは、エアロゾルの温度を最適化し得る。この点で、ラビリンスは、2ピースベンチュリ部分を通る気流の経路の長さを増大することができ、およびそれゆえに、2ピースベンチュリ部分を通るときにエアロゾルの冷却を増大することができる。ラビリンスは、エアロゾルの発生を改善し得る。
【0072】
エアロゾル発生装置は、第三の空気吸込み口を備えてもよい。第三の空気吸込み口は本体に、好ましくは2ピースベンチュリ部分の入口部分の下流に提供され得る。第三の空気吸込み口は、2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルの上流に配置されることが好ましい。第三の空気吸込み口は、好ましくは、2ピースベンチュリ部分の入口部分と2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルとの間に配置される。第三の入口は、周囲空気を主気流チャネル内に引き込むことによって、エアロゾルの均質化をさらに強化し得る。
【0073】
空気吸込み口の各々は、閉鎖可能に構成されてもよい。空気吸込み口の閉鎖は、空気吸込み口を通る気流を防止し得る。空気吸込み口のうちの一つの閉鎖は、手動で円滑に進められ得る。空気吸込み口のうちの一つの閉鎖は、自動で円滑に進められ得る。
【0074】
2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルは、ベンチュリノズルとして構成され得る。
【0075】
2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネルにベンチュリノズルを提供することは、エアロゾルの発生を最適化し得る。ベンチュリノズルの圧力の低下は、ベンチュリ効果によって、ベンチュリノズルから空気を、最適化された生成されたエアロゾル、好ましくは適切に均質化されたエアロゾルとして、出口部分内に引き出すことができる。
【0076】
ベンチュリノズルは、本体に部分的に、およびマウスピースに部分的に提供されてもよい。
【0077】
本明細書で使用される場合、用語「ノズル」は、流体の流れの方向を制御するか、または流体の流れを変更する装置、好ましくはパイプまたは管を示し得る。例えば、流れ、速度、方向、質量、形状、および/またはそれらから発生する流れ(stream)の圧力。
【0078】
入口部分は、主気流チャネルに向かって収束するように構成されてもよく、出口部分は、主気流チャネルから広がるように構成されてもよい。入口部分は、狭窄された気流チャネルに向かって収束するように構成されてもよく、出口部分は、狭窄された気流チャネルから広がるように構成されてもよい。
【0079】
入口部分は、本体に提供されてもよい。入口部分は、狭窄された気流チャネルに向かって2ピースベンチュリ部分を誘導し得る。出口部分は、最適化されたエアロゾルの発生のためにマウスピースに提供されてもよい。
【0080】
本体は、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第一の部分を含み得る。マウスピースは、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第二の部分を含み得る。
【0081】
2ピースベンチュリ部分は、本体をマウスピースに取り付けた後に形成され得る。2ピースベンチュリ部分は、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第一の部分を、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第二の部分に取り付けた後に形成され得る。
【0082】
2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第一の部分は、ベンチュリノズルの第一の部分を含んでもよく、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第二の部分は、ベンチュリノズルの第二の部分を含んでもよい。好ましくは、主気流チャネルの第一の部分は、入口部分であるか、または入口部分を備える。好ましくは、主気流チャネルの第二の部分は、出口部分であるか、または出口部分を備える。
【0083】
ベンチュリノズルは、本体をマウスピースに取り付けた後に形成され得る。ベンチュリノズルは、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第一の部分を、2ピースベンチュリ部分の主気流チャネルの第二の部分に取り付けた後に形成され得る。
【0084】
ベンチュリノズルの第一の部分は、本体、好ましくは本体の出口に提供されてもよい。ベンチュリノズルの第二の部分は、マウスピースに、好ましくはマウスピースの入口に提供されてもよい。本体の出口は、本体の2ピースベンチュリ部分の入口部分と比較して、直径を縮小することができる。マウスピースの入口は、マウスピースの2ピースベンチュリ部分の出口部分と比較して、直径を縮小することができる。縮小された直径は、本体およびマウスピースの取り付け後にベンチュリノズルを提供し得る。
【0085】
一部の実施形態では、2ピースベンチュリ部分は、マウスピースと完全に一体化されてもよい。2ピースベンチュリ部分の入口部分ならびに出口部分は、マウスピースに配置されてもよい。入口部分は、マウスピースの上流端に配置され得る。出口部分は、入口部分の下流に配置され得る。狭窄された気流チャネルは、入口部分と出口部分との間に配置され得る。マウスピースが本体に取り付けられるとき、マウスピースは、本体内に少なくとも部分的に挿入されてもよい。入口部分は、マウスピースが本体に取り付けられる時に、最初に本体内に挿入されるように配置されてもよい。マウスピースを本体に取り付けた後、2ピースベンチュリ部分の入口部分は本体に配置されてもよいが、それでもマウスピースの一体となっている部分であってもよい。
【0086】
本体は、2ピース本体であってもよい。本体は、第一の部分および第二の部分を含み得る。
【0087】
第一の部分は、電源、電気回路、加熱チャンバー、発熱体、および少なくとも部分的にエアロゾル発生物品を含んでもよい。
【0088】
第二の部分は、第一の部分に取り外し可能に取り付け可能であるように構成され得る。本体の第一の部分および第二の部分は、取り付け部分によって取り付けられてもよい。取り付け部分は、締め付けられるように封止要素を備えてもよい。取り付け部分は、第一の取り付け部分および第二の取り付け部分によって促進されてもよい。第一の取り付け部分は、本体の第一の部分に配置されてもよい。第二の取り付け部分は、マウスピースの第二の部分に配置されてもよい。取り付け部分は、本体とマウスピースとの間の接続に関して上述の任意のタイプの接続部分であってもよい。
【0089】
2ピースベンチュリ部分の入口部分は、本体の第二の部分に配置されてもよい。本体は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品が、本体の第一の部分および第二の部分が取り外される時に、本体の加熱チャンバー内に挿入可能であるように構成されてもよい。エアロゾル発生物品は、本体の第一の部分と本体の第二の部分との間に保持されてもよい。エアロゾル発生物品は、本体の第一の部分および第二の部分の取り付け後に、本体の第一の部分および本体の第二の部分によって完全に取り囲まれてもよい。
【0090】
2ピース本体の製造は、エアロゾル発生装置と共に、固体エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を使用することを可能にし得る。
【0091】
エアロゾル発生物品は、2ピースベンチュリ部分の上流に配置されてもよい。エアロゾル発生物品は、2ピースベンチュリ部分の入口部分に隣接して、好ましくは、2ピースベンチュリ部分の入口部分の遠位端に隣接して配置されてもよい。エアロゾル発生物品は、本体の第一の部分に部分的に配置されてもよく、またマウスピースの第二の部分に部分的に配置されてもよい。エアロゾル発生物品は加熱チャンバーに配置されてもよい。
【0092】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾル形成基体を含む物品を指す。本明細書で使用される「エアロゾル発生基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する材料を指す。例えば、エアロゾル形成基体は、ユーザーの口を通ってユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを発生するように配置されてもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。
【0093】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を含む基体部分と、フィルター部分とを含み得る。フィルター部分は、基体部分の下流に配置されることが好ましい。2ピースベンチュリ部分は、フィルター部分の下流に配置されることが好ましい。基体部分は、フィルター部分に直接的に当接して配置されてもよい。フィルター部分は、2ピースベンチュリ部分に直接的に当接して配置されてもよい。
【0094】
フィルター部分は、例えば、中空の管状フィルター部分、好ましくは、中空のアセテートチューブ(HAT)、微細中空アセテートチューブ(FHAT)、または中央の厚紙管の周りに巻かれたトウのプラグを含んでもよく、その構造のすべてはエアロゾル発生物品で使用されるフィルター要素の製造から既知である。フィルター部分は、中空の中央孔を含むことが好ましい。
【0095】
フィルター部分は任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成され得る。例えば、フィルター部分は、セルロースアセテート、厚紙、捲縮した紙(捲縮した耐熱紙または捲縮した硫酸紙など)、および高分子材料(低密度ポリエチレン(LDPE)など)から成る群から選択される一つ以上の材料から形成されてもよい。好ましい実施形態において、フィルター部分はセルロースアセテートから形成されている。
【0096】
フィルター部分は中空の管状要素を含み得る。好ましい実施形態において、フィルター部分は中空のセルロースアセテートチューブを含む。
【0097】
フィルター部分は、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0098】
フィルター部分は、およそ4mm~およそ8mmの外径を有してもよい。例えば、フィルター部分は、およそ5mm~およそ6mmの外径を有してもよい。一部の実施形態では、フィルター部分は、約5.3mmの外径を有してもよい。フィルター部分は、およそ10mm~およそ25mmの長さを有してもよい。一部の実施形態では、フィルター部分は、およそ13mmの長さを有してもよい。
【0099】
エアロゾル発生物品は、実質的に円筒状であってもよい。しかしながら、別の方法として、他の断面を使用してもよい。実際に、エアロゾル発生物品の断面は、例えば断面の形状または断面寸法を変化させることによって、その長さに沿って変化しうる。エアロゾル発生物品は実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。エアロゾル形成基体は実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル形成基体は実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成基体はまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。
【0100】
エアロゾル発生物品は、30mm~60mm、好ましくは40mm~50mm、より好ましくは45mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ4mm~8mm、好ましくは5mm~6mm、より好ましくは約5.3mmの外径を有してもよい。一実施形態において、エアロゾル発生物品はおよそ45mmの全長を有する。さらに、エアロゾル形成基体は、10mm~55mm、好ましくは20mm~55mmの長さを有してもよい。エアロゾル発生物品は外側紙ラッパーを備えてもよい。
【0101】
エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体の一部分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体である。エアロゾル形成基体は好都合なことに、エアロゾル発生物品の一部またはエアロゾル発生物品であってもよい。揮発性化合物はエアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体はニコチンを含んでいてもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、非液体エアロゾル形成基体であってもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非液体構成要素と液体構成要素の両方を含んでもよい。さらに別の方法として、エアロゾル形成基体は、液体形態で提供されてもよい。
【0102】
エアロゾル形成基体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでいてもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度において熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の好適な既知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体は例えば、多価アルコール(トリエチレングリコール、1.3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)である。エアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1.3-ブタンジオールおよびグリセリンなど)であってもよい。エアロゾル形成体はプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンおよびプロピレングリコールの両方を含んでもよい。
【0103】
エアロゾル形成体の量は、エアロゾル形成基体の乾燥質量基準で6重量パーセント~20重量パーセントであることが好ましく、エアロゾル形成体の量は、エアロゾル形成基体の乾燥質量基準で8重量パーセント~18重量パーセントであることがより好ましく、エアロゾル形成体の量は、エアロゾル形成基体の乾燥質量基準で10重量パーセント~15重量パーセントであることが最も好ましい。一部の実施形態では、エアロゾル形成体の量は、エアロゾル形成基体の乾燥質量基準で約13重量パーセントの目標値を有する。エアロゾル形成体の最も効率的な量は、エアロゾル形成基体にも依存し、エアロゾル形成基体が植物ラミナを含むかまたは均質化した植物材料を含むかどうかにも依存する。例えば、他の要因の中でも特に、基体のタイプは、エアロゾル形成体が、エアロゾル形成基体からの物質の放出を促進できる程度を決定する。
【0104】
エアロゾル形成基体は、非液体エアロゾル形成基体であってもよい。非液体エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。非液体エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。非液体エアロゾル形成基体は、例えば、製紙プロセスまたはキャスティングプロセスによって作製される均質化したたばこを含む、均質化した植物由来材料を含み得る。たばこを含む非液体エアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品は、たばこスティックとして言及され得る。エアロゾル形成基体は非液体であることが好ましい。
【0105】
有利なことに、天然植物材料ラミナを使用することによって、エアロゾル発生物品のより自然な味および外観が達成され得る。用語「ラミナ」は、茎のない植物の葉身の部分を指す。
【0106】
エアロゾル形成基体が非液体エアロゾル形成基体、好ましくは、固体エアロゾル形成基体である場合、固体エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこのリブの断片、均質化したシートたばこ、好ましくは再構成たばこ、より好ましくはキャストリーフたばこ、押出成形されたたばこ、および膨化たばこのうちの一つ以上を含有する、例えば粉末、顆粒、ペレット、細かく切られた破片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0107】
非液体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。非液体エアロゾル形成基体は、担体の全表面上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に均一でない風味送達を提供するために、あるパターンで堆積されてもよい。
【0108】
非液体エアロゾル形成基体は、カットフィラーを含むことが好ましい。本文書では、「カットフィラー」とは、細かく切られた植物材料、特に葉ラミナ、加工された茎およびリブ、均質化した植物材料、例えば、キャスティングまたは製紙プロセスを使用してシート形態に作られたものなどのブレンドを指すために使用される。カットフィラーはまた、他の切断されたもの、フィラーたばこまたはケーシングを含んでもよい。本発明の好ましい実施形態によれば、カットフィラーは、少なくとも25パーセントの植物葉ラミナ、より好ましくは少なくとも50パーセントの植物葉ラミナ、さらにより好ましくは少なくとも75パーセントの植物葉ラミナ、最も好ましくは少なくとも90パーセントの植物葉ラミナを含む。植物材料は、たばこ、ミント、茶、およびクローブのうちの一つであることが好ましいが、本発明は、その後エアロゾルを形成することができる熱の適用時に物質を放出する能力を有するその他の植物材料に等しく適用可能であることが好ましい。
【0109】
たばこ植物材料は、ブライトたばこラミナ、ダークたばこ、アロマティックたばこ、およびフィラーたばこのうちの一つ以上のラミナを含むことが好ましい。ブライトたばこは、概して大きく明るい色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「ブライトたばこ」という用語は熱風送管乾燥処理されたたばこに対して使用される。ブライトたばこの例としては、中国産の熱風送管乾燥処理されたたばこ、ブラジル産の熱風送管乾燥処理されたたばこ、米国産の熱風送管乾燥処理されたたばこ(バージニアたばこなど)、インド産の熱風送管乾燥処理されたたばこ、タンザニア産の熱風送管乾燥処理されたたばこ、または他のアフリカ産の熱風送管乾燥処理されたたばこが挙げられる。ブライトたばこは、糖対窒素の比が高いことによって特徴付けられる。感覚的な見方からは、ブライトたばこは乾燥処理後に、スパイスが効いていて活気のある感覚を伴うたばこタイプである。本発明によると、ブライトたばこは、還元糖の含有量が葉の乾燥重量基準で約2.5パーセント~約20パーセントであり、かつ総アンモニア含有量が葉の乾燥重量基準で約0.12パーセント未満であるたばこである。還元糖には、例えばグルコースまたはフルクトースが含まれる。総アンモニアは、例えばアンモニアおよびアンモニア塩を含む。ダークたばこは、概して大きく暗い色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「ダークたばこ」という用語は空気乾燥処理されたたばこに対して使用される。さらに、ダークたばこは発酵していてもよい。主として噛みたばこ、嗅ぎたばこ、葉巻たばこ、およびパイプブレンド用に使用されるたばこもこの範疇に含まれる。典型的には、これらのダークたばこは、空気乾燥処理され、発酵される可能性がある。感覚的な見方からは、ダークたばこは、乾燥処理後、スモーキーでダークシガータイプの感覚を伴うたばこタイプである。ダークたばこは糖対窒素の比が低いことによって特徴付けられる。ダークたばこの例は、バーレーマラウイまたは他のアフリカンバーレー、ダークキュアブラジルガルパオ、サンキュアまたはエアキュアインドネシアカストリ(Kasturi)である。本発明によると、ダークたばこは、還元糖の含有量が葉の乾燥重量基準で約5パーセント未満、かつ総アンモニア含有量が葉の乾燥重量基準で約0.5パーセント以下であるたばこである。アロマティックたばこは、しばしば小さい明るい色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「アロマティックたばこ」という用語は、芳香成分含有量、例えば精油の含有量が高いその他のたばこに対して使用される。感覚的な見方からは、アロマティックたばこは、乾燥処理後、スパイスが効いていて芳しい感覚を伴うたばこタイプである。アロマティックたばこの例には、グリークオリエント、オリエントターキー、セミオリエントたばこであるが火力乾燥処理されたたばこ、ペリクなどのUSバーレー、ルスティカ、USバーレーまたはメリーランドがある。フィラーたばこは具体的なたばこタイプではないが、ブレンドで使用され、かつ最終生成物に特定の特徴的な芳香の方向性をもたらさないその他のたばこタイプを補完するために主に使用されるたばこタイプを含む。フィラーたばこの例は、他のたばこタイプの茎、中央脈、または葉柄である。具体的な例は、ブラジル産の熱風送管乾燥された葉柄下部の熱風送管乾燥処理された茎であり得る。
【0110】
本発明で使用するのに適したカットフィラーは、一般に、従来の喫煙物品に使用されるカットフィラーに似ていてもよい。カットフィラーのカット幅は、0.3ミリメートル~2.0ミリメートルであることが好ましく、カットフィラーのカット幅は0.5ミリメートル~1.2ミリメートルであることがより好ましく、カットフィラーのカット幅は0.6ミリメートル~0.9ミリメートルであることが最も好ましい。カット幅は、物品の基体部分内側の熱の分布に役割を果たしうる。また、カット幅は、物品の引き出し抵抗に役割を果たしうる。さらに、カット幅は、基体部分の全体的密度に影響を与えうる。
【0111】
ストランドの長さはストランドが切断される物体の全体的なサイズに依存するため、カットフィラーのストランド長さはある程度ランダムな値である。それにもかかわらず、切断前に材料をコンディショニングすることによって、例えば、材料の水分含量および全体的な繊細さを制御することによって、より長いストランドを切断することができる。ストランドは、ストランドが基体セクションに形成される前に、約10ミリメートル~約40ミリメートルの長さを有することが好ましい。明らかに、ストランドが、セクションの長手方向の延長部分が40ミリメートル未満である長手方向の基体セクションに配置されている場合、最終基体セクションは、初期ストランド長さよりも平均的に短いストランドを含んでもよい。カットフィラーのストランド長さは、約20パーセント~60パーセントのストランドが基体部分の全長に沿って延びるようなものであることが好ましい。これは、ストランドが基体セクションから容易に外れるのを防ぐ。
【0112】
エアロゾル発生物品の非液体エアロゾル形成基体部分は、20mm~40mmの長さ、好ましくは約25mm~35mmの長さを有してもよい。一部の実施形態では、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体部分は、およそ32mmの長さを有してもよい。エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体部分は、およそ4mm~およそ8mmの外径を有してもよい。例えば、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体部分は、およそ5mm~およそ6mmの外径を有してもよい。一部の実施形態では、エアロゾル形成基体部分は、約5.3mmの外径を有してもよい。
【0113】
本明細書で使用される「非液体エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。基体は非液体であってもよい。基体は、ゲルとして提供されてもよい。基体は粘性であってもよい。基体は、粘性ゲルとして提供されてもよい。揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、好都合なことにエアロゾル発生物品の一部であってもよい。エアロゾル形成基体は液体エアロゾル形成基体であってもよい。液体エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。エアロゾル形成基体が液体形態で提供される場合、液体エアロゾル形成基体では、基体のある一定の物理的特性、例えば、蒸気圧または粘性は、エアロゾル発生システムで使用するために適切になるように選ばれる。液体は、加熱されると液体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含む、たばこ含有材料を含むことが好ましい。液体は水、エタノール、または他の溶媒、植物抽出物、ニコチン溶液、および天然もしくは人工の風味を含む場合がある。液体は、エアロゾル形成体をさらに含むことが好ましい。適切なエアロゾル形成体の例はグリセリンおよびプロピレングリコールである。液体エアロゾル形成基体は、約0.5%~約10%(例えば、約2%)のニコチン濃度を有してもよい。
【0114】
エアロゾル形成基体が液体形態で提供される場合、液体エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の液体貯蔵部分に収容され得る。エアロゾル発生物品はカートリッジとして構成されてもよい。液体貯蔵部分は、エアロゾル発生装置の発熱体に供給される液体エアロゾル形成基体を貯蔵するように適合される。別の方法として、カートリッジ自体が、液体エアロゾル形成基体を気化させるための発熱体を含んでもよい。この場合、エアロゾル発生装置は、発熱体を含まず、カートリッジがエアロゾル発生装置に受容された時に、カートリッジの発熱体に向かって電気エネルギーを供給するだけであり得る。液体貯蔵部分は、発熱体に向けた液体エアロゾル形成基体の供給を促進するための自己回復可能な貫通可能膜などのカップリングを含み得る。膜は、液体貯蔵部分内に貯蔵された液体エアロゾル形成基体の望ましくない漏れを防止する。それぞれのニードル様の中空管が、膜を貫通させるために提供されてもよい。液体貯蔵部分は、交換可能なタンクまたは容器として構成されてもよい。
【0115】
本体は、液体エアロゾル形成基体を保持するように構成される液体貯蔵部分を備え得る。
【0116】
一体型の本体の製造は、エアロゾル発生装置に液体貯蔵部分を備えるのに有利でありうる。エアロゾル発生装置に液体貯蔵部分を提供することは、廃棄物を回避し得る。液体貯蔵部分は、上述のように、液体エアロゾル形成基体で再充填されてもよい。エアロゾル形成基体は、非液体エアロゾル形成基体の場合のように、新しいものと置換されてはならない。
【0117】
本体は、エアロゾル発生物品が液体エアロゾル形成基体を含む場合、一体型の本体であってもよい。
【0118】
液体貯蔵部分は、周囲の雰囲気に対して密封封止されたそれぞれの連結によって、ポンピング装置および気化器、好ましくは発熱体、のうちの少なくとも一つに連結することができる。連結は自己回復可能な貫通可能膜として構成されていることが好ましい。膜は、液体貯蔵部分内に貯蔵された液体エアロゾル形成基体の望ましくない漏れを防止する。液体貯蔵部分は、交換可能なタンクまたは容器として構成されてもよい。交換可能な液体貯蔵部分をポンピング装置および/または気化器に連結するために、それぞれのニードル様の中空管は、それぞれの膜を貫通し得る。ポンピング装置および/または気化器が液体貯蔵部分に連結されている時、膜は液体エアロゾル形成基体の望ましくない漏れや、液体貯蔵部分を出入りする空気の漏れを回避する。
【0119】
本発明はさらに、エアロゾル発生装置で使用するためのマウスピースのキットに関連し得る。マウスピースの各々は、異なる特性で構成されてもよい。
【0120】
マウスピースのキットからのマウスピースは、取り外し可能に取り付け可能なマウスピースとして構成され得る。マウスピースのキットからのマウスピースは、エアロゾル発生装置の本体に取り外し可能に取り付け可能であるように構成され得る。異なる特性は、2ピースベンチュリ部分の入口部分および/または出口部分の構造構成によって実現され得る。マウスピースのキットのマウスピースの各々は、上述のように構成されてもよい。
【0121】
用語「特性」は、2ピースベンチュリ部分の物理的特性、好ましくは2ピースベンチュリ部分の入口部分および/または出口部分の物理的特性、ならびに/あるいは2ピースベンチュリ部分の機械的特性、好ましくは2ピースベンチュリ部分の入口部分および/または出口部分の機械的特性を示し得る。物理的特性は、速度または圧力であり得る。異なる速度または圧力、好ましくは圧力変化は、異なるエアロゾルの流れおよび経路の異なる空間的距離を促進し得る。機械的特性は、2ピースベンチュリ部分の寸法、材料、および/または設計に依存し得る。2ピースベンチュリ部分の異なる寸法は、入口部分および/または出口部分の異なる長さによって、好ましくは異なる出口角度によって構成され得る。異なる特性は、個々の2ピースベンチュリ部分の気流チャネルの、好ましくは入口部分および/または出口部分の、より好ましくは出口角度の、異なる構成から生じ得る。2ピースベンチュリ部分の入口部分および/または出口部分の異なる材料は、異なる摩擦係数を有してもよい。異なる摩擦係数は、異なるエアロゾルの流量を促進し得る。2ピースベンチュリ部分の異なる設計は、2ピースベンチュリ部分の出口部分内のプロペラまたはスレッドであってもよい。
【0122】
2ピースベンチュリ部分の異なる特性は、異なるエアロゾル発生を促進し得る。特性は、使用体験を定義する場合がある。
【0123】
本発明はさらに、本明細書に記載のエアロゾル発生装置を備えるシステムと、本明細書に記載のエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品とに関する。
【0124】
一態様に関して説明された特徴は、本発明の他の態様にも等しく適用されてもよい。
【0125】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0126】
図1図1は、本体およびマウスピースが各々、2ピースベンチュリ部分の部品を含む、エアロゾル発生装置を示す。
図2図2は、エアロゾル発生装置が、2ピース本体および三つの空気吸込み口を備える実施形態を示す。
図3図3は、エアロゾル発生装置の発熱体が誘導発熱体として構成される実施形態を示す。
図4図4は、エアロゾル形成基体が液体貯蔵部分に液体形態で提供され、その下流にメッシュヒーターが提供される、エアロゾル発生装置の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0127】
図1は、エアロゾル発生装置10を示す。エアロゾル発生装置10は、本体12およびマウスピース14を備える。本体12は、充電ポート42、電源44、電気回路48および発熱体、好ましくはメッシュヒーター58および液体エアロゾル形成基体を保持するための液体貯蔵部分60を備える。マウスピース14は、接続部分によって、本体12に取り外し可能に接続可能である。接続部分は、図1aに示す実施形態において機械的接続部分、好ましくはOリング16接続部分である。メッシュヒーター58の隣に、図1は、2ピースベンチュリ部分を示す。2ピースベンチュリ部分は、図1に示される実施形態において2部品要素である。2ピースベンチュリ部分は、入口部分22と、本体12に配置された狭窄された気流チャネル20と、マウスピース14に配置された出口部分24とを含む。狭窄された気流チャネル20は、最小直径を有する主気流チャネルの一部であってもよい。2ピースベンチュリ部分の入口部分22は、図1に示す実施形態においてメッシュヒーター58から2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネル20への気流チャネルの直径の減少として構成される。狭窄された気流チャネル20は、2ピースベンチュリ部分を通って流れる空気のための狭窄された気流通路を形成する。出口部分24は、狭窄された気流チャネル20から2ピースベンチュリ部分の下流端に向かって広がる。2ピースベンチュリ部分の入口部分22および出口部分24と比較して狭窄された気流チャネル20の狭窄された気流通路により、2ピースベンチュリ部分は、ベンチュリ効果を利用する。ベンチュリ効果は、2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネル20の圧力低下および速度増加、ならびにエアロゾル形成を最適化するための出口部分の空気の膨張をもたらす。
【0128】
図2は、2ピースベンチュリ部分がマウスピース14内に完全に一体化された実施形態を示す。この実施形態では、入口部分22、狭窄された気流チャネル20および出口部分24はすべて、マウスピース14に一体的に配置される。マウスピース14は、本体12内に部分的に挿入され得る。マウスピース14が本体12内に挿入される時、入口部分22はメッシュヒーター58に隣接して配置される。入口部分22の下流では、狭窄された気流チャネル20が配置される。Oリング16は、漏れを防止するために配置されてもよい。しかしながら、この実施形態では、Oリング16は任意選択である。狭窄された気流チャネル20の下流に、出口部分24が配置される。狭窄された気流チャネル20の直径は、入口部分22および出口部分24の直径と比較して減少する。
【0129】
図3に見られるように、エアロゾル発生装置10は、2ピースベンチュリ部分を備える。本体12は、2ピース本体として構成される。本体12は、第一の部分12aおよび第二の部分12bを含む。第一の部分12aは、第二の部分12bに取り付け可能であるように構成される。エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品18は、本体の第一の部分12aの加熱チャンバー62内に挿入され得る。エアロゾル発生物品は、第一の部分12aが本体12の第二の部分12bに取り付けられた後、本体12の第一の部分12aと第二の部分12bとの間に保持され得る。第一の部分12aは、充電ポート42、電源44、電気回路48および発熱体を備える。発熱体は、内部発熱体として、好ましくは加熱ピン50として構成される。加熱ピン50は、エアロゾル発生物品18の中心を、好ましくは、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品18の基体部分36を、通り抜ける。第二の部分12bは、2ピースベンチュリ部分の入口部分22を含む。第二の部分12bは、2ピースベンチュリ部分の狭窄された気流チャネル20の第一の部分20aをさらに含む。加熱ピン50の一部およびエアロゾル発生物品18の一部、好ましくは、エアロゾル発生物品18のフィルター部分38は、本体12の第二の部分12b内に延在してもよい。マウスピース14は、狭窄された気流チャネル20の第二の部分20bと、2ピースベンチュリ部分の出口部分24とを含む。マウスピース14および本体12は、図3aに示すように、取り外されてもよい。図3bでは、本体12およびマウスピース14は取り付けられている。本体12は、本体12の第一の部分12aに、好ましくはエアロゾル発生物品18の上流に、第一の空気吸込み口26を備える。第二の空気吸込み口30は、マウスピース14に、好ましくは、狭窄された気流チャネル20に隣接して、より好ましくは、狭窄された気流チャネル20の第二の部分20bに隣接して、提供される。エアロゾル発生装置10は、本体12に、好ましくは、2ピースベンチュリ部分の入口部分22の下流に、第三の空気吸込み口32を備えてもよい。第三の空気吸込み口32は、本体12の第二の部分12bに配置されることが好ましい。空気吸込み口26、30および32はそれぞれ、二つの空気吸込み口の対で、好ましくは図3bに示すように、本体12またはマウスピース14の二つの対向する側面に配置されてもよい。第一の空気吸込み口26は、主気流チャネル28と流体接続される。主気流チャネル28は、2ピースベンチュリ部分の気流チャネルである。第二の空気吸込み口30は、副気流チャネルと流体接続される。第二の気流チャネルは、第二の空気吸込み口30の気流チャネルである。エアロゾル発生物品18は、図3cに示すこの実施形態では、フィルター部分38、好ましくは中空アセテート管を含む非液体エアロゾル形成基体、および非液体エアロゾル形成基体を含む基体部分36を含む。本体12およびマウスピース14は、接続部分によって互いに接続される。接続部分は、本体12で第一の接続部分40aを、マウスピース14で第二の接続部分40bを有する。接続部分は、図3aに示される実施形態における、雌雄接続部分である。雄接続部分は第一の接続部分40aで、雌接続部分は第二の接続部分40bはである。図3aは、マウスピース14から取り外された本体12を示す。図3bは、マウスピース14に取り付けられた本体12を示す。
【0130】
図4は、発熱体が誘導コイル52およびサセプタ54を備える誘導発熱体である実施形態を示す。サセプタ54は、図4cに示すように、エアロゾル発生物品18に、好ましくは基体部分36に埋め込まれる。本体12およびマウスピース14は、図3に示す接続部分と類似した接続部分によって互いに接続される。
【0131】
図5は、発熱体がメッシュヒーター58であり、本体12が一体型の本体である実施形態を示す。本体12は、図5aおよび5bに示すこの実施形態では、液体貯蔵部分60を備える。液体貯蔵部分60は、液体エアロゾル形成基体を含む。メッシュヒーター58は、液体貯蔵部分60の下流に、好ましくは、液体貯蔵部分60の開口部にわたって配置される。液体貯蔵部分の開口部は、液体貯蔵部分60の下流端に提供される。メッシュヒーター58は、液体貯蔵部分の開口部を横切って延在する。本体12は、2ピースベンチュリ部分の入口部分22の上流の空気吸込み口56を備える。
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5a
図5b
図5c
【手続補正書】
【提出日】2021-12-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
・ 本体と、
・ 前記本体に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されるマウスピースと、
・ 2ピースベンチュリ部分と、を備え、
前記2ピースベンチュリ部分が、入口部分、出口部分、前記入口部分と前記出口部分との間に延在する主気流チャネル、および前記主気流チャネルに配置される狭窄された気流チャネルを備え、前記入口部分が、前記本体と一体化され、前記出口部分が、前記マウスピースと一体化される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記装置が、前記入口部分に隣接して、または前記入口部分の上流に配置される少なくとも一つの第一の空気吸込み口をさらに備え、前記第一の空気吸込み口が、前記主気流チャネルと流体接続される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記装置が、前記主気流チャネルに隣接して配置される少なくとも一つの第二の空気吸込み口を備え、前記第二の空気吸込み口が前記主気流チャネルと流体接続される、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記第二の空気吸込み口が、前記狭窄された気流チャネルで前記主気流チャネルと流体接続される、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記狭窄された気流チャネルが、ベンチュリノズルとして構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記入口部分が前記主気流チャネルに向かって収束するように構成され、前記出口部分が前記主気流チャネルから広がるように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記本体が、前記主気流チャネルの第一の部分を含み、前記マウスピースが、前記主気流チャネルの第二の部分を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記2ピースベンチュリ部分の前記主気流チャネルの前記第一の部分が、ベンチュリノズルの第一の部分を含み、前記主気流チャネルの前記第二の部分が、ベンチュリノズルの第二の部分を含む、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記本体が、第一の部分および第二の部分を含み、前記第二の部分が、前記第一の部分に取り外し可能に取り付け可能であるように構成され、前記2ピースベンチュリ部分の前記入口部分が、前記本体の前記第二の部分に配置され、および前記本体が、前記本体の前記第一の部分および前記第二の部分が取り外されているときエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品が、前記本体の加熱チャンバー内に挿入可能であるように、構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、内部発熱体、好ましくは、前記加熱チャンバーに配置され、かつ前記エアロゾル発生物品が前記加熱チャンバー内に挿入される時に、前記エアロゾル発生物品の前記エアロゾル形成基体内に貫通するよう構成される、加熱ピンまたは加熱ブレード、を備える、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記エアロゾル発生装置が、前記加熱チャンバーを少なくとも部分的に取り囲むように配置される誘導コイルを備える、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記本体が、液体エアロゾル形成基体を保持するように構成される液体貯蔵部分を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記エアロゾル発生装置が、前記液体貯蔵部分の下流に配置される発熱体、好ましくはメッシュヒーター、またはコイルおよび灯芯ヒーターを含む、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記発熱体が、サセプタ材料を含む電気抵抗性のある発熱体、または誘導発熱体として構成される、請求項10、11および13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品と、を備える、システム。
【国際調査報告】