(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(54)【発明の名称】植物の健康状態を改善するためおよび植物疾患を制御するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
A01N 63/27 20200101AFI20220803BHJP
A01N 43/54 20060101ALI20220803BHJP
A01N 37/34 20060101ALI20220803BHJP
A01N 43/653 20060101ALI20220803BHJP
A01N 43/50 20060101ALI20220803BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20220803BHJP
A01G 7/00 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
A01N63/27
A01N43/54 A
A01N37/34 104
A01N43/653 C
A01N43/50 K
A01N43/653 G
A01P3/00
A01G7/00 605A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572456
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(85)【翻訳文提出日】2022-02-03
(86)【国際出願番号】 US2020036460
(87)【国際公開番号】W WO2020247848
(87)【国際公開日】2020-12-10
(32)【優先日】2019-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516217480
【氏名又は名称】アグバイオーム, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】インガム, デイビッド ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】スパダフォーラ, ヴィンセント ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】トゥイゼイマナ, マティアス
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AA01
4H011BA06
4H011BB06
4H011BB09
4H011BB21
4H011DF04
(57)【要約】
植物疾患を処置または予防するための組成物および方法が、提供される。そのような組成物および方法は、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、植物疾患を引き起こす1つもしくは複数の病原体を制御するか、または植物において目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善する、細菌株との組合せを含む。合成殺真菌剤と細菌株との組合せは、植物のための接種材料として使用することができる。したがって、植物疾患に易罹患性である植物を生育させるための方法、および植物疾患に易罹患性である植物において前記植物疾患を制御するための方法が、提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む、組成物であって、
(i)約1:10~約1000:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比を含む、
組成物。
【請求項2】
(i)約1:1~約100:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:1~約20:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約10:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
iv)約1:1~約50:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
v)約1:1~約100:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
vi)約1:10~約20:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
vii)約1:1~約50:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(i)約7.8:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1.0:1.2の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約22.2:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約62.5:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1.66:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vi)約25:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記細菌株の細胞1グラム当たり少なくとも400μgのピロールニトリンを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記細菌株を含む水和剤、乾燥製剤、顆粒水和剤、噴霧乾燥製剤、または凝集製剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
アゾキシストロビン、クロロタロニル、フルトリアホール、トリフルミゾール、ジフェノコナゾール、およびテブコナゾールのうちの少なくとも1つを含む、ドライフロアブルを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記(a)、(b)、または(a)および(b)の両方が、顆粒水和剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記(a)が、細胞ペーストを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
有効量の前記組成物が、植物の目的とされる農業形質を改善するか、または植物疾患を引き起こす植物病原体を制御する、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記植物疾患が、真菌病原体または真菌様病原体によって引き起こされる植物疾患である、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記植物病原体が、アジアダイズさび病(ASR)、うどんこ病、炭疽病、輪紋病、夏疫病、ヘッドドロップ病、ベト病、灰色カビ病、および/または輪紋褐斑病である、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記植物病原体が、少なくとも1つの真菌病原体または真菌様病原体を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
前記少なくとも1つの植物病原体が、Botrytis spp.、Bremia spp.、Cersospora spp.、Corynespora spp.、Alternatia spp.、Fusarium spp.、Podosphaera spp.、Gleocercospora spp.、Pseudoperonospora spp.、Phakopsora sp.、Puccinia spp.、Pythium spp.、Phytophthora spp.、Rhizoctonia spp.、Sclerotinia spp.、Verticillium spp.、Colletotrichum ssp.、またはMonilinia spp.を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項14】
前記少なくとも1つの植物病原体が、Botrytis cinerea、Cercospora sojina、Corynespora cassiicola、Alternaria solani、Alternaria dauci、Bremia lactucae、Gleocercospora sorghi、Rhizoctonia solani、Erysiphe necator、Podosphaera xanthii、Colletotrichum cereal、Colletotrichum graminicola、Fusarium nivale、Plasmopara viticola、Peronospora belbahrii、Pythium aphanidermatum、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Pseudoperonospora cubensis、Fusarium graminearum、Fusarium solani、Phakopsora pachyrizi、Sclerotinia minor、またはVenturia inaequalisaを含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
提案される散布量よりも低い散布のための濃度で、前記合成殺真菌剤を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
提案される散布量よりも低い散布のための濃度で、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
約0.5lb/エーカー~約2.49lb/エーカーの散布のための濃度で、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つを含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
約0.5lb/エーカーまたは約1.25lb/エーカーの散布のための濃度で、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つから空間的に分離した配置で前記合成殺真菌剤を有するキットを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
植物または植物部位であって、有効量の請求項1~20のいずれか一項に記載の組成物を、前記植物または植物部位の表面に含む、植物または植物部位。
【請求項21】
請求項1~19のいずれか一項に記載の組成物でコーティングされた、種子。
【請求項22】
単子葉植物である、請求項21に記載の種子。
【請求項23】
双子葉植物である、請求項21に記載の種子。
【請求項24】
トウモロコシ(トウモロコシ)、ソルガム、コムギ、ヒマワリ、トマト、アブラナ科植物、トウガラシ、ジャガイモ、綿、イネ、ダイズ、テンサイ、サトウキビ、タバコ、オオムギ、アブラナ、Brassica sp.、アルファルファ、ライムギ、雑穀、ベニバナ、ラッカセイ、サツマイモ、キャッサバ、コーヒー、ココナッツ、パイナップル、柑橘樹、カカオ、茶、バナナ、アボカド、イチジク、グァバ、マンゴー、オリーブ、パパイヤ、カシュー、マカダミア、アーモンド、オート麦、野菜、鑑賞植物、および球果植物からなる群から選択される、請求項21に記載の種子。
【請求項25】
植物疾患に易罹患性である植物を生育させるか、または植物において目的とされる農業形質を改善するための方法であって、前記植物に、有効量の、
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む組合せを散布するステップを含み、
前記方法が、
(i)約1:10~約1000:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含み、
前記有効量が、前記植物疾患を引き起こす植物病原体を制御するか、または目的とされる前記農業形質を改善する、
方法。
【請求項26】
前記植物疾患に易罹患性の前記植物の収率を増加させる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
栽培領域において、植物疾患を引き起こす植物病原体を制御するための方法であって、
前記栽培領域に、前記植物疾患に易罹患性である種子または植物を植えるステップと、
前記植物疾患に易罹患性である前記植物または栽培領域に、有効量の、
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む組合せを散布するステップと
を含み、
前記方法が、
(i)約1:10~約1000:1の(i):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(i):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(i):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(i):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(i):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(i):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(i):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(i)および(ii)を散布するステップを含み、
前記有効量が、前記植物疾患を引き起こす前記植物病原体を制御するための、
方法。
【請求項28】
植物疾患を処置または予防する方法であって、植物疾患を有するかまたは植物疾患が発生する危険性のある植物に、有効量の、
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む組合せを散布するステップを含み、
前記方法が、
(i)約1:10~約1000:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含み、
前記有効量が、前記植物疾患を引き起こす植物病原体を制御する、
方法。
【請求項29】
(i)約1:1~約100:1の(b):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:1~約20:1の(b):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約10:1の(b):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:1~約50:1の(b):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:1~約100:1の(b):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:10~約20:1の(b):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:1~約50:1の(b):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含む、請求項25~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
(i)約7.8:1の(b):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1.0:1.2の(b):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約22.2:1の(b):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約62.5:1の(b):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1.66:1の(b):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vi)約25:1の(b):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
1ヘクタール当たり少なくとも約10
12~約10
16コロニー形成単位(CFU)の細菌株または細胞の組合せを散布するステップを含む、請求項25~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記植物疾患が、真菌病原体によって引き起こされる植物疾患である、請求項25~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記植物疾患が、アジアダイズさび病(ASR)、炭疽病、輪紋病、夏疫病、ヘッドドロップ病、ベト病、うどんこ病、灰色カビ病、および/または輪紋褐斑病である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記植物病原体が、少なくとも1つの真菌病原体を含む、請求項25~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの植物病原体が、Botrytis spp.、Bremia spp.、Cersospora spp.、Corynespora spp.、Alternatia spp.、Fusarium spp.、Podosphaera spp.、Gleocercospora spp.、Pseudoperonospora spp.、Phakopsora sp.、Puccinia spp.、Pythium spp.、Phytophthora spp.、Rhizoctonia spp.、Sclerotinia spp.、Verticillium spp.、Colletotrichum ssp.、およびMonilinia spp.を含む、請求項25~31に記載の方法。
【請求項36】
前記植物病原体が、Botrytis cinerea、Cercospora sojina、Corynespora cassiicola、Alternaria solani、Alternaria dauci、Bremia lactucae、Gleocercospora sorghi、Rhizoctonia solani、Erysiphe necator、Podosphaera xanthii、Colletotrichum cereal、Colletotrichum graminicola、Fusarium nivale、Plasmopara viticola、Peronospora belbahrii、Pythium aphanidermatum、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Pseudoperonospora cubensis、Fusarium graminearum、Fusarium solani、Phakopsora pachyrizi、Sclerotinia minor、またはVenturia inaequalisaを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記有効量が、提案される散布量よりも低い量の合成殺真菌剤を含む、請求項25~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記有効量が、その時提案される散布量よりも10~20%低い量の合成殺真菌剤を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記有効量が、その時提案される散布量よりも20~40%低い量の合成殺真菌剤を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記細菌株および前記合成殺真菌剤が、同時に散布される、請求項25~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記細菌株および前記合成殺真菌剤が、逐次的に散布される、請求項25~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記細菌株および前記合成殺真菌剤が、逐次的に、前記2つの間で交互に散布される、請求項25~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記植物が、単子葉植物である、請求項25~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記植物が、双子葉植物である、請求項25~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記植物が、トウモロコシ(トウモロコシ)、ソルガム、コムギ、ヒマワリ、トマト、アブラナ科植物、トウガラシ、ジャガイモ、綿、イネ、ダイズ、テンサイ、サトウキビ、タバコ、オオムギ、アブラナ、Brassica sp.、アルファルファ、ライムギ、雑穀、ベニバナ、ラッカセイ、サツマイモ、キャッサバ、コーヒー、ココナッツ、パイナップル、柑橘樹、カカオ、茶、バナナ、アボカド、イチジク、グァバ、マンゴー、オリーブ、パパイヤ、カシュー、マカダミア、アーモンド、オート麦、野菜、鑑賞植物、および球果植物からなる群から選択される、請求項25~42のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物疾患を制御するためおよび/または植物において目的とされる農業形質を改善するための細菌株および集団に関する。試験
【背景技術】
【0002】
植物疾患は、重大な農業的損失の原因である。影響は、軽度の症状から壊滅的な植物被害にまで及び得、それによって、重大な経済的および社会的帰結が生じ得る。植物疾患およびそれを引き起こす病原体を効果的に制御するための方法が、必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
植物疾患を制御するためおよび/または植物において目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善するための組成物および方法が、提供される。そのような組成物および方法は、植物疾患を引き起こす1つもしくは複数の病原体を制御し、かつ/または目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善する、生物防除剤または細菌株の集団を含む。生物学的薬剤または細菌株は、植物への接種材料として使用することができる。植物疾患に易罹患性である植物を生育させるための方法、ならびに植物疾患を制御するための方法および組成物もまた、提供される。さらに、植物において疾患抵抗性を増加させる方法および組成物が、提供される。植物の健康状態を改善するためおよび/または目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善するための方法および組成物もまた、提供される。
【発明を実施するための形態】
【0004】
I.概要
目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善するため、および/または植物の健康状態を改善するため、および/または1つもしくは複数の植物疾患を制御するための組成物および方法が、提供される。本明細書に記載される組成物および方法は、生物防除剤と、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)を含む。生物学的薬剤、生物防除剤、細菌株、改変された細菌株、改変された生物学的薬剤、もしくは改変された生物防除剤、またはそれらの活性なバリアントは、疾患を引き起こす植物病原体を制御するため、および/または目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善するため、および/または植物の健康状態を改善するために使用される、微生物を記載して本明細書に使用されている。生物防除剤と、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、目的とされる少なくとも1つの農業形質の改善を提供し得、かつ/または植物の健康状態を改善することが、かつ/または1つもしくは複数の植物疾患を制御することのため、提供される。ある特定の生物防除剤が、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と一緒に使用される場合、標準的な量の生物防除剤および合成殺真菌剤を独立して散布する場合よりも少ない量の生物防除剤および/または合成殺真菌剤により、目的とされる少なくとも1つの農業形質および/もしくは植物の健康状態の改善をもたらすことができ、かつ/または1つもしくは複数の植物疾患を制御することができる。
【0005】
一部の実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書に列挙される生物防除剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、少なくとも、相加作用、および特定の実施形態では、相乗作用をもたらし、それによって、散布のために提案されるかまたは一般的に使用される量よりも少ない量の生物防除剤および/または合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)の使用が可能となる。この様式では、細菌株および合成殺真菌剤について、複数の作物において疾患制御を増加させ、残留化学物質を低減させ、病原体抵抗性を低減させ、製品使用基礎面積を増加させるために、より少ない量の殺生物剤が、作物または植物に添加され得る。したがって、一部の実施形態では、より少ない割合の生物防除剤および合成殺真菌剤により、相乗作用(すなわち、相加作用または超相加作用を上回る)をもたらすことができる。
【0006】
本明細書で使用される場合、「合成殺真菌剤」は、化学的手段によって、1つまたは複数の真菌または真菌様生物に対して制御作用を発揮することができ、真菌もしくは真菌様生物またはその胞子の死滅または真菌もしくは真菌様生物の成長の阻害をもたらす、化学物質である。特定の実施形態では、本開示の組成物および方法の合成殺真菌剤は、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールである。テトラコナゾール、テブコナゾール、フルトリアホール、およびジフェノコナゾールは、トリアゾールである。アゾキシストロビンは、メトキシアクリレートストロビルリン抗真菌剤である。クロロタロニルは、芳香族殺真菌剤である。
II.細菌株
【0007】
1つもしくは複数の植物疾患を制御するためおよび/または目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善するためおよび/または植物の健康状態を改善するためにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて使用することができる、様々な生物防除剤または細菌株が、提供される。そのような細菌株としては、AIP1620およびAIP050999が挙げられる。AIP1620は、グリホサート耐性について選択されているPseudomonas株である。AIP050999は、グルホシネート耐性について選択されているPseudomonas株である。生物防除剤は、米国特許第5,348,742号に記載されているCGA267356(ATTC受託番号55169)をさらに含む。AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちの1つまたは複数を含む細胞集団が、提供される。
【0008】
したがって、本明細書において提供される様々な細菌株および/または殺虫組成物は、活性成分として、(a)AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの1つまたは複数を含む細胞集団を、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに含む。
【0009】
AIP1620は、2014年1月31日に、Patent Depository of the National Center for Agricultural Utilization Research Agricultural Research Service, U.S. Department of Agriculture, 1815 North University Street, Peoria, Ill. 61604 U.S.A.に寄託され、NRRL番号B-50897が割り当てられている。AIP050999は、2015年1月23日に、Patent Depository of the National Center for Agricultural Utilization Research Agricultural Research Service, U.S. Department of Agriculture, 1815 North University Street, Peoria, Ill. 61604 U.S.A.に寄託され、NRRL番号B-50999が割り当てられている。これらの寄託物のそれぞれは、特許手続き上の微生物の寄託の国際承認に関するブタペスト条約のもとで維持されている。この寄託は、単に、当業者にとっての便宜として行われたものであり、寄託が35 U.S.C. §112のもとに要求されることを認めるものではない。
【0010】
「単離された」という用語は、(1)最初に産生されたときに(天然か実験環境かに関係なく)関連していた成分のうちの少なくともいくつかから分離されており、かつ/または(2)人の手によって産生、調製、精製、および/もしくは製造された、細菌、胞子、または他の実体もしくは物質を包含する。単離された細菌は、最初にそれと関連していた他の成分のうちの少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、またはそれよりも多くから、分離されていてもよい。
【0011】
本明細書で使用される場合、物質は、他の成分を実質的に含まない場合、「純粋」である。「精製する」、「精製すること」、および「精製された」という用語は、最初に産生もしくは生成されたとき(例えば、天然か実験環境かに関係なく)、またはその最初の産生後の任意の時間の間のいずれかに関連していた成分のうちの少なくともいくつかから分離されている、細菌、胞子、または他の材料を指す。細菌もしくは胞子、または細菌集団もしくは胞子集団は、それが、産生の時点またはその後に、細菌または細菌集団または胞子を含有する材料または環境などから単離された場合に、精製されていると考えることができ、精製された細菌または細菌集団または胞子は、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約90%を上回って、他の材料を含有してもよく、依然として精製されたと考えられ得る。一部の実施形態では、精製された細菌または胞子および細菌集団または胞子集団は、約80%を上回って、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%を上回って、純粋である。具体的な実施形態では、細菌の培養物は、他の細菌種を、通常の細菌学的技法によって検出される量で含有しない。
【0012】
「集団」とは、2つまたはそれよりも多く(すなわち、10個、100個、1,000個、10,000個、1×106個、1×107個、または1×108個、またはそれよりも多く)を含む、群または集合体を意図する。少なくとも1つの細菌株の集団を含む、様々な組成物が、本明細書において提供される。具体的な実施形態では、細菌株(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアント)のうちの少なくとも1つの集団は、少なくとも約103CFU/ml~約105CFU/ml、103CFU/ml~約104CFU/ml、103CFU/ml~約106CFU/ml、104CFU/ml~約108CFU/ml、105CFU/ml~約1011CFU/ml、約105CFU/ml~約1010CFU/ml、約105CFU/ml~約1012CFU/ml、約105CFU/ml~約106CFU/ml、約106CFU/ml~約107CFU/ml、約107CFU/ml~約108CFU/ml、約108CFU/ml~約109CFU/ml、約109CFU/ml~約1010CFU/ml、約1010CFU/ml~約1011CFU/ml、約1011CFU/ml~約1012CFU/mlの濃度を含む。他の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの濃度は、少なくとも約102CFU/ml、少なくとも約103CFU/ml、少なくとも約104CFU/ml、少なくとも約105CFU/ml、少なくとも約106CFU/ml、少なくとも約107CFU/ml、少なくとも約108CFU/ml、少なくとも約109CFU/ml、少なくとも約1010CFU/ml、少なくとも約1011CFU/ml、もしくは少なくとも約1012CFU/ml、または同等の尺度の細菌濃度を含む。特定の実施形態では、少なくとも1つの細菌株(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアント)の集団は、少なくとも約103CFU/g~約104、103CFU/g~約105CFU/g、CFU/g、103CFU/g~約106CFU/g、104CFU/g~約108CFU/g、105CFU/g~約1011CFU/g、約105CFU/g~約1010CFU/g、約105CFU/g~約1012CFU/g、約105CFU/g~約106CFU/g、約106CFU/g~約107CFU/g、約107CFU/g~約108CFU/g、約108CFU/g~約109CFU/g、約109CFU/g~約1010CFU/g、約1010CFU/g~約1011CFU/g、約1011CFU/g~約1012CFU/gの濃度を含む。他の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの濃度は、少なくとも約102CFU/g、少なくとも約103CFU/g、少なくとも約104CFU/g、少なくとも約105CFU/g、少なくとも約106CFU/g、少なくとも約107CFU/g、少なくとも約108CFU/g、少なくとも約109CFU/g、少なくとも約1010CFU/g、少なくとも約1011CFU/g、または少なくとも約1012CFU/g、または同等の細菌濃度尺度を含む。所与の固体または液体組成物または製剤の細菌濃度は、それぞれ、CFU/gもしくはCFU/mLで、または本明細書に記載される任意の方法を使用して同等の細菌濃度尺度によって表すことができる。例えば、CFUと同等である細菌濃度尺度は、落射蛍光測定を使用する場合には細胞数/gもしくは細胞数/mLで、またはレポーター代謝産物としてピロールニトリン測定を使用する場合には細菌1グラム当たりのピロールニトリンのμgで、表すことができる。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに散布する場合、希釈混合物として散布について意図される組成物中の細菌株の濃度は、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)の不在下において希釈混合物として散布について意図される組成物中の細菌株の濃度と比較して、低くてよい。
【0013】
細菌株(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つ、ならびに/またはテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を含む組成物は、農業的に許容される担体をさらに含み得る。「農業的に許容される担体」という用語は、意図される対象(すなわち、目的とされる植物疾患に易罹患性である植物または植物部位(すなわち、アジアダイズさび病(ASR)もしくは本明細書において開示される任意の他の疾患、または目的とされる農業形質を改善するための植物もしくは植物部位))への組成物の散布を促進する任意の材料を含むことが意図される。植物および植物部位への散布のために組成物において使用される担体は、好ましくは、非植物毒性であるか、または軽度にのみ植物毒性である。好適な担体は、所望される製剤に応じて、固体、液体、または気体であり得る。一実施形態では、担体は、極性または非極性液体担体、例えば、水、鉱油、および植物油を含む。さらなる担体は、本明細書の他の箇所において開示されている。
【0014】
本明細書において開示される細菌株またはそのバリアントを含む組成物および/または製剤は、プレミックスとして、本明細書において開示される少なくとも1つの合成殺真菌剤組成物と組み合わされていてもよく、または適切な場合には、使用の直前まで組み合わされなくてもよい(すなわち、タンク混合)。プレミックス製剤は、1~95パーセントの所望される成分(細菌組成物または合成殺真菌剤)、99~5パーセントの固体または液体アジュバント(例えば、水などの溶媒を含む)を含み得、ここで、プレミックス製剤に基づいて、補助剤は、0.5~40パーセントである。具体的な実施形態では、本明細書において開示される細菌株またはそのバリアントを含む組成物および/または製剤は、本明細書において開示される少なくとも1つの合成殺真菌剤組成物とともにパッケージングされ得る。例えば、単一の容器が、1つのパッケージングされた細菌組成物または製剤、および別個にパッケージングされた合成殺真菌剤製剤を含み得る。一部の実施形態では、本明細書において開示される細菌株またはそのバリアントおよび合成化学物質を含む組成物および/または製剤は、プレミックス製剤としてまたはブレンド製剤として、単一の容器で提供され得る。
A.細菌株の活性なバリアント
【0015】
テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに/またはAIP1620、AIP050999、および/もしくはCGA267356の活性なバリアントを含む組成物が、さらに提供される。AIP1620、AIP050999、および/またはCGA267356のバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて散布される場合、1つもしくは複数の植物疾患を制御する(すなわち、疾患の重症度を低減させる、および/もしくは疾患の発達を低減させる)能力、ならびに/または1つもしくは複数の植物病原体を制御する能力を保持する。一部の実施形態では、AIP1620、AIP050999、および/またはCGA267356のバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて、1つもしくは複数の真菌性植物疾患および/または真菌様病原体によって引き起こされる植物疾患、ならびに/または1つもしくは複数の真菌病原体および/または1つもしくは複数の真菌様病原体を制御する能力を保持する。他の実施形態では、バリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて(同時または逐次的に)散布される場合、ASRを制御する能力を保持する。一部の実施形態では、バリアントは、少なくとも1つの合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール(flutrafiol)、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)と組み合わせて1つまたは複数の真菌性植物疾患、真菌様病原体によって引き起こされる植物疾患、および/または1つもしくは複数の真菌病原体もしくは真菌様病原体を相乗的に制御する能力を保持する。
【0016】
本明細書において提供される様々な細菌株の活性なバリアントとしては、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356の任意の分離株または変異体が挙げられる。
【0017】
具体的な実施形態では、細菌株は、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤(これは、合成殺生物剤である)と組み合わせて(同時または逐次的に)散布される。殺生物剤は、化学的または生物学的な手段によって生物に対して制御作用を発揮することができる、化学物質である。殺生物剤としては、殺虫剤、例えば、殺真菌剤、除草剤、殺昆虫剤、他の作物保護化学物質などが挙げられる。細菌株(例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらの活性なバリアント)は、細菌株が、目的とされる有効量の殺生物剤の存在下において、生存し、発芽して栄養細胞となり、かつ/または繁殖することができる場合、殺生物剤と適合性がある。細菌株が、目的とされる殺生物剤と適合性がない事例では、所望される場合、細菌株を、目的とされる適合性を付与するように改変するための方法を行ってもよい。改変された細菌株を産生させるそのような方法には、選択技法および/または形質転換技法の両方が含まれる。本明細書において開示される方法および組成物は、細菌株、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を、植物の健康状態をさらに向上させ、かつ/または植物疾患を制御するための別の殺生物剤とともに、含み得る。
【0018】
「改変された細菌株」とは、細菌株が目的とされる1つまたは複数の追加の形質を有するように改変されている(選択および/または形質転換によって)集団を意図する。一部の場合には、改変された細菌株は、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つを含む。具体的な実施形態では、改変された細菌株は、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質に対する抵抗性を含むがこれらに限定されない、目的とされる殺生物剤と適合性がある。改変された殺生物剤抵抗性株は、それらが、特定の除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質に対して有意により抵抗性であることを除き、もともとの感受性株と同じ識別特徴を有する。それらの識別は、公知の感受性株の特徴と比較することによって、容易に可能である。したがって、改変された細菌株の単離された集団が、提供される。
【0019】
殺生物剤に対する抵抗性(すなわち、例えば、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質抵抗性)の増加は、生物(すなわち、細菌細胞または胞子)が、通常は改変されていない生物にとって致死的であろう、または改変されていない生物の成長を実質的に低減させるであろう用量の殺生物剤(例えば、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質)への曝露の後に、生存し、繁殖する能力を指す。具体的な実施形態では、殺生物剤に対する抵抗性の増加は、殺生物剤の意図される作用(例えば、雑草(複数可)の制御、害虫(複数可)、植物病原体(複数可)の制御)を発揮するために必要とされる量である農業的に有効な量の殺生物剤の存在下において、示される。
【0020】
そのような事例では、1つまたは複数の殺生物剤に対する抵抗性を有する改変された細菌株は、特に、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質に対して抵抗性でない他の微生物剤よりも、細菌株の競合性を増強させるのに有用である。したがって、本明細書において提供される組成物は、選択または操作された細菌株、および改変された細菌株集団を含む。これらの細菌株または改変された細菌株は、植物への接種材料として使用することができる。それらはまた、スプレー散布として、植物の地上部に直接的に散布することができ、それらが抵抗性となるように改変されている除草剤または他の化学物質と混合することができる。
【0021】
したがって、本明細書において開示される細菌株の活性なバリアントには、例えば、活性なバリアントが、植物疾患を制御するために、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて作用し、さらに、少なくとも1つの殺生物剤の存在下で成長することができるように、改変された株が含まれる。
【0022】
除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質に対する抵抗性を有する組換え細菌株は、遺伝子操作技法を通じて作製することができ、そのような操作されたまたは組換えの細菌株を成長させて、改変された細菌株集団を産生することができる。組換え細菌株は、形質転換によって、ポリヌクレオチドを細菌宿主細胞に導入することによって、産生される。微生物に形質転換を行うための方法は、当該技術分野において公知であり、入手可能である。一般に、Hanahan, D. (1983) Studies on transformation of Escherichia coliwith plasmids J. Mol. Biol. 166, 557-77、Seidman, C.E. (1994) In: CurrentProtocols in Molecular Biology, Ausubel, F.M. et al. eds., John Wiley and Sons,NY、Choi et al. (2006) J. Microbiol. Methods 64:391-397、Wang et al. 2010. J.Chem. Technol. Biotechnol. 85:775-778を参照されたい。形質転換は、研究室におけるコンピテント細胞によるそれらの環境からのネイキッドDNAの天然の取り込みによって生じ得る。あるいは、細胞は、低温条件下における二価カチオンへの曝露によって、エレクトロポレーションによって、ポリエチレングリコールへの曝露によって、繊維性ナノ粒子での処置によって、または当該技術分野において周知の他の方法によって、コンピテントにすることができる。
【0023】
組換え細菌株に形質転換を行う際に使用するための除草剤抵抗性遺伝子としては、フモニシン解毒遺伝子(米国特許第5,792,931号)、除草剤抵抗性、特に、スルホニル尿素型除草剤抵抗性をもたらすアセト乳酸シンターゼ(ALS)変異体、例えば、S4および/もしくはHra変異、グルタミンシンターゼの阻害剤、例えば、ホスフィノトリシンもしくはバスタ(例えば、bar遺伝子)、ならびにグリホサート抵抗性(EPSPS遺伝子)、グルホシネート、およびHPPD抵抗性(国際公開第WO 96/38576号、米国特許第6,758,044号、同第7,250,561号、同第7,935,869号、および同第8,124,846号)、または当該技術分野において公知の他のそのような遺伝子が挙げられるが、これらに限定されない。国際公開第WO 96/38576号、米国特許第5,792,931号、米国特許第6,758,044号、米国特許第7,250,561号、米国特許第7,935,869号、および米国特許第8,124,846号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。bar遺伝子は、バスタという除草剤に対する抵抗性をコードし、nptII遺伝子は、カナマイシンおよびジェネティシンという抗生物質に対する抵抗性をコードし、ALS遺伝子変異体は、クロルスルフロン、メトスルフロン、スルホメツロン、ニコスルフロン、リムスルフロン、フラザスルフロン、スルホスルフロン、およびトリアスルフロンを含む、スルホニル尿素除草剤、ならびにイマゼタピル、イマザキン、イマザピル、およびイマザメタベンズを含むイマジゾリノン(imadizolinone)除草剤に対する抵抗性をコードする。
【0024】
選択圧を通じて改変された細菌株集団を特定および産生するために、細菌株を、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質の存在下において成長させる。易罹患性因子(susceptible agent)は殺されるが、抵抗性因子は、競合することなく生存し、繁殖する。細菌株を、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質の存在下において成長させるため、抵抗性細菌株は、首尾よく繁殖し、集団において優勢となり、改変された細菌株集団となる。抵抗性株を選択するための方法は、公知であり、これには、米国特許第4,306,027号および同第4,094,097号が含まれ、これは参照により本明細書に組み込まれる。改変された細菌株集団を含む、細菌株の活性なバリアントは、それらが、特定の除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質に対して有意により耐性であることを除き、もともとの感受性株と同じ識別特徴を有する。したがって、それらの識別は、公知の感受性株の特徴と比較することによって、容易に可能である。
【0025】
本明細書において提供される様々な細菌のさらなる活性なバリアントは、例えば、16SリボソームRNA間での配列同一性の関連性を判定する方法を利用して同定することができ、派生したおよび機能的に同一もしくはほぼ同一の株の群を同定するための方法は、多遺伝子座配列タイピング(MLST)、連鎖共有遺伝子ツリー(concatenated shared genes trees)、全ゲノムアライメント(WGA)、平均ヌクレオチド同一性、およびMinHash(Mash)距離メトリックを含む。
【0026】
一態様では、細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356の活性なバリアントには、Bishop et al. (2009) BMC Biology 7(1)1741-7007-7-3において定義される生物分類のBishop MLST方法を利用することによって、開示される株のうちのいずれかに緊密に関連付けられる株が含まれる。したがって、具体的な実施形態では、本明細書において開示される細菌株の活性なバリアントには、Bishopet al. (2009) BMC Biology 7(1)1741-7007-7-3に記載される生物分類に関するBishop方法を利用して、少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、98.5%、98.8%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、または99.9%の配列カットオフ以内に入る細菌株が含まれ、この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような方法によって特定される細菌の活性なバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、植物、植物部位、または栽培領域に散布される場合、例えば、植物疾患の重症度を低減させること、および/または植物疾患の発達を低減させることを含む、少なくとも1つの農業形質を改善する能力を保持する。
【0027】
別の態様では、本明細書において開示される細菌株の活性なバリアントには、生物分類に関する平均ヌクレオチド同一性(ANI)方法に基づいて、開示される株のいずれかと緊密に関連付けられる株が含まれる。ANI(例えば、Konstantinidis, K.T., et al., (2005) PNAS USA 102(7):2567-72およびRichter,M., et al., (2009) PNAS 106(45):19126-31を参照されたい)ならびにバリアント(例えば、Varghese, N.J.,et al., Nucleic Acids Research (July 6, 2015): gkv657を参照されたい)は、WGAにおいてアライメントする株のゲノム間で共通している平均ヌクレオチドをまとめることに基づく。したがって、具体的な実施形態では、本明細書において開示される細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356の活性なバリアントには、Konstantinidis,K.T., et al., (2005) PNAS USA 102(7):2567-72に記載される生物分類に関するANI方法を利用して、少なくとも90%、95%、96%、97%、97.5%、98%、98.5%、98.8%、99%、99.5%、または99.8%の配列カットオフ以内に入る細菌株が含まれ、この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような方法によって特定される細菌の活性なバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、植物、植物部位、または栽培領域に散布されると(同時または逐次的に)、例えば、植物疾患の重症度を低減させること、および/または植物疾患の発達を低減させることを含む、少なくとも1つの農業形質を改善する能力を保持する。
【0028】
別の態様では、本明細書に開示される単離された細菌株(複数可)の活性なバリアントには、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに緊密に関連付けられる(例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356に緊密に関連付けられる)株(複数可)が含まれる。細菌における関連性を判定するために16S rDNA配列同一性を使用することに関しては、Stackebrandt E, et al., "Report of the ad hoc committee for there-evaluation of the species definition in bacteriology," Int J Syst EvolMicrobiol. 52(3):1043-7 (2002)を参照されたい。ある実施形態では、少なくとも1つの株は、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも95%同一であるか、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも96%同一であるか、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも97%同一であるか、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも98%であるか、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも98.5%同一であるか、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも99%同一であるか、16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも99.5%であるか、または16S rDNA配列同一性に基づいて、上述の株のうちのいずれかに少なくとも100%である。そのような方法によって特定される細菌の活性なバリアントは、有効量でテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、植物、植物部位、または栽培領域に散布されると(同時または逐次的に)、例えば、植物疾患の重症度を低減させること、および/または植物疾患の発達を低減させることを含む、少なくとも1つの農業形質を改善する能力を保持する。
【0029】
MinHash(Mash)距離メトリックは、高分解能での微生物の階層的分類のための閾値を定義し、パラメーターおよびステップがほとんど必要ない、比較方法である(Ondov et al. (2016) Genome Biology 17:132)。Mash距離は、階層的分類について、平均ヌクレオチド同一性方法(ANI)に強力に対応している(Konstantinidis,K.T. et al. (2005) PNAS USA 102(7):2567-72を参照されたく、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。すなわち、97%のANIは、0.03のMash距離とおよそ同等であり、その結果、ANIの文献において有用な分類閾値として記載される値を、Mash距離で直接的に散布することができる。
【0030】
本明細書において開示される細菌株の活性なバリアントには、完全なゲノムDNA配列間のMinhash(Mash)距離に基づいて、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちのいずれかに緊密に関連付けられる株が含まれる。したがって、具体的な実施形態では、本明細書において開示される細菌株の活性なバリアントには、開示される株に対してMash距離が約0.015未満以内であるゲノムを有する細菌株が含まれる。他の実施形態では、本明細書において開示される細菌株の活性なバリアントは、約0.005を下回る、0.010を下回る、0.015を下回る、0.020を下回る、0.025を下回る、または0.030を下回る距離メトリックを含む。ゲノムは、Mash距離に関連するため、細菌染色体DNAおよび細菌プラスミドDNAの両方を含む。他の実施形態では、細菌株の活性なバリアントは、技術的変動性によって引き起こされる相違よりも高い開示される株に対するMash距離閾値を上回るゲノムを有する。さらなる事例では、細菌株の活性なバリアントは、技術的変動性によって引き起こされる相違よりも高い開示される株に対するMash距離閾値を上回るゲノムを有し、約0.015を下回るMash距離を有する。他の事例では、細菌株の活性なバリアントは、技術的変動性によって引き起こされる相違よりも高い開示される株に対するMash距離閾値を上回るゲノムを有し、約0.005を下回る、0.010を下回る、0.015を下回る、0.020を下回る、0.025を下回る、または0.030を下回るMash距離を有する。
【0031】
本明細書で使用される場合、「技術的変動性を上回る」とは、比較されているゲノムが、それぞれのDNAをIllumina HiSeq 2500 DNAシーケンシング技術により少なくとも20Xカバレッジでシーケンシングした場合に、ゲノムが、少なくとも99%完全であり、混入の根拠が2%未満であることを条件として、ゲノムアセンブリにおけるエラーによって引き起こされる2つの株間でのMash距離を上回ることを意味する。20Xカバレッジは、当該技術分野において認識されている用語であるが、明確さのため、20Xカバレッジの例は、以下の通りである:5メガベース(MB)のゲノムサイズについて、ゲノムに沿ってそれぞれの位置において平均で20Xシーケンシングカバレッジを有するためには、所与のゲノムからの100MBのDNAシーケンシングが必要である。Campbell et al. (2013) PNAS USA 110(14):5540-45、Dupont et al. (2012)ISMEJ 6:1625-1628、およびCheckMフレームワーク(Parks et al. (2015) Genome Research25:1043-1055)において見出されるセットを含め、ゲノム完全性の計算に使用するのに好適な多数のマーカー遺伝子の集合が存在し、これらの参考文献のそれぞれは、それらの全体が本明細書に組み込まれる。混入は、典型的に、所与のゲノム配列において複数のコピーに見出される単一のコピーマーカー遺伝子の割合として定義され(例えば、Parkset al. (2015) Genome Research 25:1043-1055)、これらの参考文献のそれぞれは、それらの全体が本明細書に組み込まれる。完全性および混入は、同じマーカー遺伝子の集合を使用して計算される。別途示されない限り、完全性および混入のアッセイにおいて利用される集合マーカーのセットは、Campbellet al. (2013) PNAS USA 110(14):5540-45に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
問題となるゲノム間の距離の推定を得るための例示的なステップは、以下の通りである:(1)比較に十分な品質のゲノムを、産生する必要がある。十分な品質のゲノムは、Illumina HiSeq 2500技術を使用して、少なくとも20Xゲノムカバレッジとなるように十分なDNA配列を用いて作成されるゲノムアセンブリとして定義される。ゲノムは、主張された微生物のゲノムと比較して、少なくとも99%完全であり、混入は2%未満でなければならない。(2)ゲノムを、Ondov et al. (2016) Genome Biology 17:132に示されるMinhash作業フローを使用して比較し、この文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。別途示されない限り、利用されるパラメーターは、以下の通りである:「スケッチ」サイズが1000で、「k量体の長さ」が21。(3)2つのゲノム間のMash距離が、0.005を下回る、0.010を下回る、0.015を下回る、0.020を下回る、0.025を下回る、または0.030を下回ることを確認する。そのような方法によって特定される細菌の活性なバリアントは、有効量でテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、植物、植物部位、または栽培領域に散布されると、例えば、植物疾患の重症度を低減させること、および/または植物疾患の発達を低減させることを含む、少なくとも1つの農業形質を改善する能力を保持する。
III.製剤
【0033】
本明細書において提供される細菌株(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアント)は、細胞ペースト、水和剤、細胞ペレット、粉剤、粒剤、スラリー、乾燥粉末、噴霧乾燥製剤、凝集製剤、流動床凝集製剤、水性または油性液体製品などとして製剤化され得る。そのような製剤は、担体および他の剤に加えて、本明細書において提供される細菌またはその活性なバリアントを含む。具体的な実施形態では、製剤は、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356)とともに合成殺真菌剤を製剤化するために必要な任意の担体または他の剤をさらに含む。本明細書において他の箇所に記載されるように、細菌/合成化学製剤は、共パック、ブレンド製剤、またはプレミックス製剤を含み得る。製剤は、本明細書の他の箇所において開示される様々な方法で使用することができる。
【0034】
本明細書において開示される細菌株およびその活性なバリアントは、増量剤、溶媒、自発性促進剤(spontaneity promoter)、担体、乳化剤、分散剤、防霜剤、増粘剤、および/またはアジュバントのうちの少なくとも1つまたは複数を含むように製剤化され得る。同様に、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)は、増量剤、溶媒、自発性促進剤、担体、乳化剤、分散剤、防霜剤、増粘剤、および/またはアジュバントのうちの少なくとも1つまたは複数を含むように製剤化され得る。
【0035】
典型的な製剤の例としては、液剤(water-soluble liquid)(SL)、乳剤(EC)、濃厚エマルション製剤(EW)、フロアブル液剤(F、活性成分が、水または油のいずれかに溶解されない固体である製剤)、細胞ペースト、ドライフロアブル製剤、懸濁剤(SC、SE、FS、OD)、顆粒水和剤(WDG)、粒剤(GR)、噴霧乾燥製剤、水和剤、凝集製剤、流動床凝集製剤、およびカプセル剤(capsuleconcentrate)(CS)、WDG、GR、BB、SG、ZCが挙げられ、これらおよび他の可能性のある種類の製剤は、例えば、Crop Life International、およびFAO/WHOJoint Meeting on Pesticide Specifications, 2004, ISBN: 9251048576によって作成されたPesticideSpecifications, Manual on development and use of FAO and WHO specifications forpesticides、FAO Plant Production and Protection Papers - 173に記載されている。製剤は、本発明の1つまたは複数の活性な化合物以外の活性な農薬化合物を含んでもよい。
【0036】
様々な細菌株もしくはその活性なバリアントおよび/または合成殺真菌性化学物質の製剤または散布形態は、補助剤、例えば、増量剤、溶媒、自発性促進剤、担体、乳化剤、分散剤、防霜剤、殺生物剤、固体担体、界面活性剤、増粘剤、および/または他の補助剤、例えば、アジュバントを含み得るが、これらに限定されない。この文脈におけるアジュバントは、製剤の生物学的作用を増強する成分であり、その成分自体が生物学的作用を有するわけではない。アジュバントの例は、葉の表面での保持、広がり、付着、または浸透を促進する剤である。
【0037】
非限定的な増量剤は、例えば、水、極性および非極性有機化学的液体、例えば、芳香族および非芳香族炭化水素のクラスに由来するもの(例えば、パラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、クロロベンゼン)、アルコールおよびポリオール(これはまた、適切な場合、置換、エーテル化、および/またはエステル化されていてもよい)、ケトン(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル(脂質および油脂を含む)、ならびに(ポリ)エーテル、非置換および置換アミン、アミド、ラクタム(例えば、N-アルキルピロリドン)、およびラクトン、スルホンおよびスルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)である。使用される増量剤が水である場合には、例えば、有機溶媒を補助溶媒として利用することもまた、可能である。本質的に、非限定的な液体溶媒は、芳香剤、例えば、キシレン、トルエン、またはアルキルナフタレン、塩素化芳香剤および塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン、クロロエチレン、または塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサンまたはパラフィン、例えば、石油画分、鉱油、および植物油、アルコール、例えば、ブタノールまたはグリコール、ならびにそれらのエーテルおよびエステル、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、またはシクロヘキサノン、高極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシド、ならびにさらには水である。原理として、任意の好適な溶媒を使用することが可能である。非限定的な溶媒は、例えば、芳香族炭化水素、例えば、キシレン、トルエン、またはアルキルナフタレン、例えば、塩素化芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン、クロロエチレン、または塩化メチレン、例えば、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン、例えば、パラフィン、石油画分、鉱油、および植物油、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、またはグリコール、例えば、さらにはそれらのエーテルおよびエステル、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、またはシクロヘキサノン、例えば、高極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、ならびに水である。
【0038】
好適な担体の非限定的な例としては、例えば、アンモニウム塩および土壌の天然鉱物、例えば、カオリン、クレイ、タルク、チョーク、クオーツ、アタパルジャイト、モンモリロナイト、または珪藻土、ならびに土壌の合成鉱物、例えば、微粉化シリカ、アルミナ、および天然もしくは合成のシリケート、樹脂、ワックス、ならびに/または固体肥料が挙げられる。そのような担体の混合物も、同様に使用され得る。顆粒に好適な担体としては、以下のものが挙げられる:例えば、粉砕および分別された天然の鉱物、例えば、カルサイト、大理石、軽石、セピオライト、ドロマイト、ならびにさらには無機およびミールの合成顆粒、ならびにさらには有機材料、例えば、おがくず、紙、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸、およびタバコの茎。
【0039】
液化された気体の増量剤または溶媒もまた、使用され得る。非限定的な例は、標準的な温度および標準的な圧力下において、気体である増量剤または担体であり、例は、エアロゾル噴霧剤、例えば、ハロゲン化炭化水素、ならびにさらにはブタン、プロパン、窒素、および二酸化炭素である。イオン性もしくは非イオン性特性を有する乳化剤および/または泡沫形成剤、分散剤、または湿潤剤、またはこれらの表面活性物質の混合物の例は、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸またはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールまたは脂肪酸または脂肪アミンとの、置換フェノール(好ましくは、アルキルフェノールまたはアリールフェノール)とのポリ縮合物、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(好ましくは、アルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコールまたはフェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪酸エステル、ならびにスルフェート、スルホネート、およびホスフェートを含有する化合物の誘導体であり、例としては、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アリールスルホネート、タンパク質加水分解物、亜硫酸リグニン廃液、およびメチルセルロースがある。表面活性物質の存在は、活性化合物のうちの1つおよび/または不活性担体のうちの1つが、水中に可溶性でない場合、および散布を水中で行う場合に、有利である。
【0040】
製剤中およびそれらに由来する散布形態中に存在し得るさらなる補助剤としては、着色剤、例えば、例として酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルーがある無機顔料、ならびにアリザリン色素、アゾ色素、および金属フタロシアニン色素などの有機色素、ならびに栄養素および微量栄養素、例えば、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン、および亜鉛の塩が挙げられる。
【0041】
安定化剤、例えば、低温安定化剤、保存剤、抗酸化剤、光安定化剤、または化学的および/もしくは物理的安定性を改善する他の剤もまた、存在し得る。泡沫形成剤または消泡剤が、さらに存在してもよい。
【0042】
さらに、製剤およびそれに由来する散布形態はまた、追加の補助剤として、粘着剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、粉末、顆粒、またはラテックス形態の天然および合成ポリマー、例えば、アラビアガム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ならびにさらには天然のリン脂質、例えば、セファリンおよびレシチン、ならびに合成のリン脂質を含んでもよい。さらなる可能性のある補助剤としては、鉱油および植物油が挙げられる。
【0043】
製剤およびそれに由来する散布形態において、おそらくさらなる補助剤が存在し得る。そのような添加剤の例としては、芳香剤、保護コロイド、結合剤、接着剤、増粘剤、チキソトロピック物質、浸透剤、保持促進剤、安定化剤、金属イオン封鎖剤、錯化剤、保水剤、および展着剤が挙げられる。一般的に述べると、活性化合物は、製剤化目的で一般的に使用される任意の固体または液体添加剤と組み合わせることができる。
【0044】
好適な保持促進剤としては、動的表面張力を低減させるすべての物質、例えば、ジオクチルスルホスクシネート、または粘弾性を増加させるすべての物質、例えば、ヒドロキシプロピルグアーポリマーなどが挙げられる。
【0045】
本文脈における好適な浸透剤としては、活性農薬化合物の植物への浸透を増強させるために典型的に使用されるすべての物質が挙げられる。この文脈における浸透剤は、(概して水性の)散布液から、および/またはスプレーコーティングから、それらが、植物のクチクラに浸透し、それによって、活性化合物のクチクラ内での移動性を増加させることができるという点で定義される。この特性は、文献に記載される方法を使用して判定することができる(Baur et al., 1997, Pesticide Science 51: 131-152)。例としては、アルコールアルコキシレート、例えば、ココナッツ脂肪エトキシレート(10)またはイソトリデシルエトキシレート(12)、脂肪酸エステル、例えば、ナタネ油またはダイズ油メチルエステル、脂肪アミンアルコキシレート、例えば、獣脂アミンエトキシレート(15)、またはアンモニウム塩および/もしくはホスホニウム塩、例えば、硫酸アンモニウムもしくはリン酸水素二アンモニウムなどが挙げられる。
【0046】
本明細書において開示される様々な組成物および製剤は、ある量の、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せを含み得る。細菌株は、例えば、水和剤、噴霧乾燥製剤、ドライフロアブル製剤、凝集製剤、流動床凝集製剤、または細胞ペーストにおけるものを含む、目的とされる任意の製剤型で行い得る。具体的な実施形態では、細菌株および合成化学物質は、別個に製剤化され、共パックまたはブレンドとしてパッケージングされるが、他の実施形態では、細菌株および合成化学物質は、プレミックス製剤として製剤化される。
【0047】
本明細書において開示される様々な組成物および製剤は、ある量の、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアント、ならびに少なくとも1つの合成殺真菌剤を、様々な活性成分重量比で含む。「活性成分重量比」という語句は、1つの組成物内の2つの活性成分のそれぞれの重量間の定量的関連性を指す。本開示の組成物の活性成分は、有効量で植物、植物部位、または栽培領域に散布されると、例えば、植物疾患の重症度を低減することおよび/または植物疾患の発達を低減することを含む、少なくとも1つの農業形質を改善する能力を有するものである。具体的には、本開示の組成物の活性成分は、少なくとも1つの合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)、および/または細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントである。細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを含む組成物の活性成分重量比を計算する場合、細菌株の総重量を、生存能にも培養能にも関係なく、活性成分重量比を計算するために使用することができる。
【0048】
活性成分重量比は、活性成分のうちの一方または両方を含む乾燥製剤の量を計量して製剤重量を得、次いで、総製剤重量に対する活性成分の報告された、公知の、または計算された割合(重量/重量)に基づいて、それぞれの活性成分の重量を計算することを含め、当該技術分野において公知の任意の方法を使用して、測定することができる。例えば、50%重量/重量の活性成分クロロタロニルである、2ポンドの乾燥製剤は、1ポンドのクロロタロニルを含む。あるいは、組成物が液体組成物である場合、それぞれの活性成分の重量は、製剤の総体積を測定し、次いで、総製剤体積に対する活性成分の報告された、公知の、または計算された割合(重量/体積)に基づいて、それぞれの活性成分の重量を計算することによって、計算することができる。体積当たりの重量パーセントは、溶液100ml中の溶質のグラム数として定義される。例えば、50%重量/体積の活性成分アゾキシストロビンである100mlの液体組成物は、50gのアゾキシストロビンを含む。液体培養物中の細菌株(細胞、胞子など)またはその活性なバリアントの重量を測定するために使用することができる1つの非限定的な方法は、細胞を、任意の液体を除去するために、例えば、遠心分離を使用して、ペレット化し、次いで、ペレット化された細胞を計量することを含む。所与の細菌細胞重量の有効性は、本明細書の他の箇所において考察されるように、培養能、生存能、または活性を測定すること(例えば、レポーター代謝産物、例えば、ピロールニトリンを測定すること)によって、表すことができる。ある特定の実施形態では、組成物または製剤中の細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントの培養能は、製剤1グラム当たりのまたは製剤1ml当たりのコロニー形成単位数を測定することによって、定量することができる。一部の実施形態では、組成物または製剤は、少なくとも約104~約1012CFU/グラム、104~約1010CFU/グラム、少なくとも約105CFU/グラム~約1011CFU/グラム、約105CFU/グラム~約1010CFU/グラム、約105CFU/グラム~約1012CFU/グラム、約105CFU/グラム~約106CFU/グラム、約106CFU/グラム~約107CFU/グラム、約107CFU/グラム~約108CFU/グラム、約108CFU/グラム~約109CFU/グラム、約109CFU/グラム~約1010CFU/グラム、約1010CFU/グラム~約1011CFU/グラム、または約1011CFU/グラム~約1012CFU/グラムの濃度の細菌株を含む。他の実施形態では、細菌株の濃度は、少なくとも約104CFU/グラム、少なくとも約105CFU/グラム、少なくとも約106CFU/グラム、少なくとも約107CFU/グラム、少なくとも約108CFU/グラム、少なくとも約109CFU/グラム、少なくとも約1010CFU/グラム、少なくとも約1011CFU/グラム、もしくは少なくとも約1012CFU/グラム、または同等の細菌濃度尺度を含む。一部の実施形態では、組成物または製剤は、少なくとも約104~約1012CFU/mL、104~約1010CFU/mL、少なくとも約105CFU/mL~約1011CFU/mL、約105CFU/mL~約1010CFU/mL、約105CFU/mL~約1012CFU/mL、約105CFU/mL~約106CFU/mL、約106CFU/mL~約107CFU/mL、約107CFU/mL~約108CFU/mL、約108CFU/mL~約109CFU/mL、約109CFU/mL~約1010CFU/mL、約1010CFU/mL~約1011CFU/mL、または約1011CFU/mL~約1012CFU/mLの濃度の細菌株を含む。他の実施形態では、細菌株の濃度は、少なくとも約104CFU/mL、少なくとも約105CFU/mL、少なくとも約106CFU/mL、少なくとも約107CFU/mL、少なくとも約108CFU/mL、少なくとも約109CFU/mL、少なくとも約1010CFU/mL、少なくとも約1011CFU/mL、もしくは少なくとも約1012CFU/mL、または同等の細菌濃度尺度を含む。
【0049】
他の実施形態では、組成物または製剤中の細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントの生存能は、インタクトな膜または破壊された膜を有する細胞に特異的な蛍光色素を利用する落射蛍光アッセイ、例えば、細胞がインタクトな膜を有することを示す緑色の蛍光を発するSYTO 9核酸染色および細胞が破壊された膜を有し生存可能でないことを示す赤色の蛍光を発するヨウ化プロピジウムを使用するアッセイを使用して、定量することができる(例えば、Molecular ProbesからのLIVE/DEAD(登録商標)BacLight(商標)Bacterial Viability and Counting KitおよびIvanova et al. (2010) Biotechnology & Biotechnological Equipment24:sup1, 567-570を参照されたい)。乾燥の後、一部のPseudomonas株は、代謝的に活性な状態に入り、その状態では、細胞は、生存可能であるが培養可能ではない(VBNC)ことが知られている(Pazos-Rojaset al. (2019) PLoS ONE 14(7):e0219554)。VBNC状態にある細胞は、例えば、水または根分泌物中で再構成された場合、特定の金属もしくは鉄、または個々のVBNC細菌株に特異的な任意の他の再構成方法に曝露されると、培養される能力を保持する。
【0050】
一部の実施形態では、組成物または製剤は、少なくとも約101個の細胞/グラム~約106個の細胞/グラム、102個の細胞/グラム~約105個の細胞/グラム、102個の細胞/グラム~約104個の細胞/グラム、103個の細胞/グラム~約106個の細胞/グラム、104個の細胞/グラム~約108個の細胞/グラム、少なくとも約105個の細胞/グラム~約1011個の細胞/グラム、約107個の細胞/グラム~約1010個の細胞/グラム、約107個の細胞/グラム~約1011個の細胞/グラム、約106個の細胞/グラム~約1010個の細胞/グラム、約106個の細胞/グラム~約1011個の細胞/グラム、約1011個の細胞/グラム~約1012個の細胞/グラム、約105個の細胞/グラム~約1010個の細胞/グラム、約105個の細胞/グラム~約1012個の細胞/グラム、約105個の細胞/グラム~約106個の細胞/グラム、約106個の細胞/グラム~約107個の細胞/グラム、約107個の細胞/グラム~約108個の細胞/グラム、約108個の細胞/グラム~約109個の細胞/グラム、約109個の細胞/グラム~約1010個の細胞/グラム、約1010個の細胞/グラム~約1011個の細胞/グラム、または約1011個の細胞/グラム~約1012個の細胞/グラムの濃度(例えば、生存能によって測定される)の細菌株を含む。一部の実施形態では、細菌株の濃度は、落射蛍光アッセイにより測定される場合、少なくとも約102個の細胞/グラム、少なくとも約103個の細胞/グラム、少なくとも約104個の細胞/グラム、少なくとも約105個の細胞/グラム、少なくとも約106個の細胞/グラム、少なくとも約107個の細胞/グラム、少なくとも約108個の細胞/グラム、少なくとも約109個の細胞/グラム、少なくとも約1010個の細胞/グラム、少なくとも約1011個の細胞/グラム、少なくとも約1012個の細胞/グラム、または少なくとも約1013個の細胞/グラムの生存細胞を含む。
【0051】
液体組成物および製剤において、本明細書において開示される細菌株またはその活性なバリアントの量は、落射蛍光アッセイにより測定される場合、少なくとも約101個の細胞/mL~約106個の細胞/mL、102個の細胞/mL~約105個の細胞/mL、102個の細胞/mL~約104個の細胞/mL、103個の細胞/mL~約106個の細胞/mL、104個の細胞/mL~約108個の細胞/mL、少なくとも約103~約109個の細胞/mL、少なくとも約103~約106個の細胞/mL、少なくとも約104~約1011個の細胞/mL、少なくとも約105個の細胞/mL~約1011個の細胞/mL、約105個の細胞/mL~約1010個の細胞/mL、約105個の細胞/mL~約1012個の細胞/mL、約105個の細胞/mL~約106個の細胞/mL、約106個の細胞/mL~約107個の細胞/mL、約107個の細胞/mL~約108個の細胞/mL、約108個の細胞/mL~約109個の細胞/mL、約109個の細胞/mL~約1010個の細胞/mL、約1010個の細胞/mL~約1011個の細胞/mL、もしくは約1011個の細胞/mL~約1012個の細胞/mL、または少なくとも約103個の細胞/mL、少なくとも約104個の細胞/mL、少なくとも約105個の細胞/mL、少なくとも約106個の細胞/mL、少なくとも約107個の細胞/mL、少なくとも約108個の細胞/mL、少なくとも約109個の細胞/mL、少なくとも約1010個の細胞/mL、少なくとも約1011個の細胞/mL、少なくとも約1012個の細胞/mLの濃度の生存細胞を含み得る。
【0052】
なおも他の実施形態では、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを含む組成物または製剤内のピロールニトリンの濃度を、組成物または製剤中の細菌株の生存能および/または抗真菌活性の代理として測定することができる。ピロールニトリンは、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントにおいて活性である他の抗真菌代謝産物と共調節されるため、抗真菌活性のレポーター代謝産物として測定され得る。ピロールニトリンの存在は、組成物または製剤内のインタクトな細胞および細胞濃度の尺度である。ピロールニトリンおよび他の抗真菌代謝産物は、細胞内で保持され、分泌されないため、測定には、まず、細胞溶解が必要である。ピロールニトリンは、次いで、組成物または製剤の紫外線検出を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC-UV)、例えば、Hill et al. (1994) Appl Env Micro 60(1) 78-85に記載されるものを含むがこれらに限定されない、当該技術分野において公知の任意の分析化学方法を使用して測定することができ、この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。一部の実施形態では、本開示の組成物または製剤は、細菌1グラム当たりのμg数として表される、約100μg/g~2000μg/g、200μg/g~1800μg/g、300μg/g~1500μg/g、300μg/g~1300μg/g、400μg/g~1500μg/g、400μg/g~1300μg/g、300μg/g~1000μg/g、400μg/g~1000μg/g、500μg/g~1000μg/g、500μg/g~1300μg/g、600μg/g~1000μg/g、600μg/g~1300μg/g、600μg/g~1500μg/g、または約300μg/g、約400μg/g、約500μg/g、約600μg/g、約700μg/g、約800μg/g、約900μg/g、約1000μg/g、約1100μg/g、約1200μg/g、約1300μg/g、約1400μg/g、約1500μg/g、約1500μg/g、約1600μg/g、約1700μg/g、約1800μg/g、約1900μg/g、および約2000μg/gのピロールニトリンを含む。
【0053】
製剤中の細菌株、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤は、植物、植物部位(plant plart)、または植物栽培領域に散布された場合に、少なくとも相加作用をもたらす活性成分重量比で、混合または散布され得る(同時または逐次的に)。例えば、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約300:1、約400:1、約500:1、約600:1、約700:1、約800:1、約900:1、または約1000:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約1000:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールと組み合わされ得る。
【0054】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約5:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約61:1、約62:1、約62.5:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、および約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールと組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0055】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、または約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約500:1、約1:5~約100:1、約1:5~約75:1、約1:5~約50:1、約1:5~約20:1、約1:1~約100:1、約1:1~約75:1、約1:1~約50:1、約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビン、テブコナゾール、またはジフェノコナゾールと組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0056】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約3:1、約5:1、約7:1、約9:1、約11:1、約13:1、約15:1、約17:1、約17.5:1、約18:1、約18.5:1、約19:1、約19.5:1、約20:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約19.1:1、約19.2:1、約19.3:1、約19.4:1、約19.5:1、約19.6:1、約19.7:1、約19.8:1、約19.9:1、約20:1、約20.25:1、約20.5:1、約20.75:1、約21:1、約21.25:1、約21.5:1、約21.75:1、約22:1、約22.2:1、約22.22:1、約22.25:1、約22.5:1、約22.75:1、約23:1、約23.25:1、約23.5:1、約23.75:1、約24:1、約24.25:1、約24.5:1、約24.75:1、約25:1、約25.5:1、約26:1、約26.5:1、約27:1、約27.5:1、約28:1、約29:1、約30:1、約32:1、約34:1、約36:1、約38:1、約40:1、約45:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テブコナゾールと組み合わされる(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布される)、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)~約25:1または約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビンと組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0057】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35.1:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1、約1:1~約40:1、約10:1~約40:1、または約10:1~約30:1の活性成分重量比(lb/lb)で、ジフェノコナゾール(difenconazole)と組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0058】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:100、約1:50、約1:10、約1:1、約10:1、約50:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、および約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:100および約500:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルと組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0059】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1.9、約1:1.8、約1:1.75、約1:1.7、約1:1.65、約1:1.6、約1:1.55、約1:1.5、約1:1.45、約1:4、約1:1.35、約1:1.3、約1:1.275、約1:1.25、約1:1.24、約1:1.23、約1:1.22、約1:1.21、約1:1.2、約1:1.19、約1:1.18、約1:1.17、約1:1.16、約1:1.15,約1:1.15、約1:1.1、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、および約10:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約10:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルと組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0060】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約65:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、または約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾール(trifluimizole)と組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0061】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.61:1、約1.62:1、約1.63:1、約1.64:1、約1.65:1、約1.66:1、約1.67:1、約1.68:1、約1.69:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約15:1、約20:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約25:1または約1:10~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールと組み合わされ得る(製剤において、または組み合わせて同時もしくは逐次的に散布され得る)。特定の実施形態では、製剤は、細菌株(複数可)と、それぞれがWDGとして供給されるテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との事前混合物の形態である。細菌株、およびWDGの形態の合成化学物質(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)は、植物、植物部位、または植物栽培領域に散布された場合に、少なくとも相加作用をもたらす任意の重量比で、混合され得る。
【0062】
例えば、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約300:1、約400:1、約500:1、約600:1、約700:1、約800:1、約900:1、または約1000:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約1000:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールと組み合わされ得る。
【0063】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約5:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約61:1、約62:1、約62.5:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、および約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールと組み合わされ得る。
【0064】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、または約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約500:1、約1:5~約100:1、約1:5~約75:1、約1:5~約50:1、約1:5~約20:1、約1:1~約100:1、約1:1~約75:1、約1:1~約50:1、または約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビン、テブコナゾール、またはジフェノコナゾールと組み合わされ得る。
【0065】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約1.5:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.1:1、約6.2:1、約6.3:1、約6.4:1、約6.5:1、約6.6:1、約6.7:1、約6.8:1、約6.9:1、約7:1、約7.1:1、約7.2:1、約7.3:1、約7.4:1、約7.5:1、約7.6:1、約7.7:1、約7.8:1、約7.9:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約10.25:1、約10.4:1、約10.5:1、約10.75:1、約11:1,約11.5:1、約12:1、約12.5:1、約13:1、約13.5:1、約14:1、約14.5:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約25:1または約1:10~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビンと組み合わされ得る。
【0066】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約3:1、約5:1、約7:1、約9:1、約11:1、約13:1、約15:1、約17:1、約17.5:1、約18:1、約18.5:1、約19:1、約19.5:1、約20:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約19.1:1、約19.2:1、約19.3:1、約19.4:1、約19.5:1、約19.6:1、約19.7:1、約19.8:1、約19.9:1、約20:1、約20.25:1、約20.5:1、約20.75:1、約21:1、約21.25:1、約21.5:1、約21.75:1、約22:1、約22.2:1、約22.22:1、約22.25:1、約22.5:1、約22.75:1、約23:1、約23.25:1、約23.5:1、約23.75:1、約24:1、約24.25:1、約24.5:1、約24.75:1、約25:1、約25.5:1、約26:1、約26.5:1、約27:1、約27.5:1、約28:1、約29:1、約30:1、約32:1、約34:1、約36:1、約38:1、約40:1、約45:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テブコナゾールと組み合わされ得る。
【0067】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35.1:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1、約1:1~約40:1、約10:1~約40:1、または約10:1~約30:1の活性成分重量比(lb/lb)で、ジフェノコナゾールと組み合わされ得る。
【0068】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:100、約1:50、約1:10、約1:1、約10:1、約50:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、および約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:100~約500:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルと組み合わされ得る。
【0069】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1.9、約1:1.8、約1:1.75、約1:1.7、約1:1.65、約1:1.6、約1:1.55、約1:1.5、約1:1.45、約1:4、約1:1.35、約1:1.3、約1:1.275、約1:1.25、約1:1.24、約1:1.23、約1:1.22、約1:1.21、約1:1.2、約1:1.19、約1:1.18、約1:1.17、約1:1.16、約1:1.15,約1:1.15、約1:1.1、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、および約10:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約10:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルと組み合わされ得る。
【0070】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約65:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、または約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールと組み合わされ得る。
【0071】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、単一の組成物において、WDGとして、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.66:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約15:1、約20:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約25:1または約1:10~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールと組み合わされ得る。
【0072】
液剤、乳剤、濃厚エマルション製剤、フロアブル液剤、ドライフロアブル製剤、懸濁剤(SC、SE、FS、OD)、顆粒水和剤、粒剤、水和剤、噴霧乾燥製剤、凝集製剤、流動床凝集製剤、細胞ペースト、およびカプセル剤は、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを含み得る。細菌株の量は、少なくとも約104~約1013CFU/グラム、少なくとも約105CFU/グラム~約1011CFU/グラム、約107CFU/グラム~約1010CFU/グラム、約107CFU/グラム~約1011CFU/グラム、約106CFU/グラム~約1010CFU/グラム、約106CFU/グラム~約1011CFU/グラム、約1011CFU/グラム~約1012CFU/グラム、約105CFU/グラム~約1010CFU/グラム、約105CFU/グラム~約1012CFU/グラム、約105CFU/グラム~約106CFU/グラム、約106CFU/グラム~約107CFU/グラム、約107CFU/グラム~約108CFU/グラム、約108CFU/グラム~約109CFU/グラム、約109CFU/グラム~約1010CFU/グラム、約1010CFU/グラム~約1011CFU/グラム、または約1011CFU/グラム~約1012CFU/グラムの細菌株の濃度を含み得る。一部の実施形態では、細菌株の濃度は、少なくとも約105CFU/グラム、少なくとも約106CFU/グラム、少なくとも約107CFU/グラム、少なくとも約108CFU/グラム、少なくとも約109CFU/グラム、少なくとも約1010CFU/グラム、少なくとも約1011CFU/グラム、少なくとも約1012CFU/グラム、または少なくとも約1013CFU/グラムを含む。本明細書で使用される場合、「細胞ペースト」は、遠心分離および/もしくは濾過、または別様に濃縮されている、細胞集団を含む。
【0073】
種子および種子上のコーティングを含む、コーティングされた種子が、さらに提供される。コーティングは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、少なくとも1つの細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントとの組合せを含む。コーティングは、本明細書に開示される任意の重量比の、合成殺真菌剤および細菌株の組合せを含み得、ここで、組合せは、細菌株1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。種子コーティングは、目的とされる任意の種子(すなわち、単子葉植物または双子葉植物)に適用することができる。目的とされる様々な植物は、本明細書の他の箇所に開示されている。
【0074】
種子コーティングは、少なくとも、少なくとも1つの栄養素、少なくとも1つの除草剤、または少なくとも1つの殺虫剤、または少なくとも1つの殺生物剤をさらに含み得る。例えば、米国出願公開第20040336049号、同第20140173979号、および同第20150033811号を参照されたい。具体的な実施形態では、種子コーティングは、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに含み得る。他の実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤は、本明細書に記載される細菌株を含む種皮を有する蒔かれた種子の栽培領域に提供され得る。
【0075】
本明細書において開示される様々な組成物および製剤は、ある量の細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを、ある量のテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに含み得る。細菌株は、植物の健康状態の改善または植物疾患もしくは植物病原体の制御、ならびに/または植物において目的とされる農業形質の改善をもたらす任意の量で、合成殺真菌剤と混合され得る。特定の実施形態では、細菌株は、少なくとも、相加的な、植物の健康状態の改善または植物疾患もしくは植物病原体の制御、ならびに/または植物において目的とされる農業形質の改善をもたらす量で、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)と混合される。なおも他の実施形態では、細菌株は、相乗的な、植物の健康状態の改善または植物疾患もしくは植物病原体の制御、ならびに/または植物において目的とされる農業形質の改善をもたらす量で、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)と混合される。
【0076】
具体的な実施形態では、本明細書において開示される組成物および製剤は、単独で散布される場合に提案されるものよりも少ない量の細菌株ならびに/またはテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤を含む、細菌株、ならびに/またはテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を含む。合成殺真菌剤または細菌に関連する「提案される量」、「標準的な量」、「提案される率」、または「標準的な率」という用語は、単独で(すなわち、追加の殺真菌剤との併用ではなく)使用される場合に、効果的に植物病原体を制御し、植物疾患を処置もしくは予防し、または、植物において目的とされる農業形質を改善する量または率である量または率を指す。提案されるかまたは標準的な量または率は、該当する政府機関によって使用が承認されている量もしくは率、または合成殺真菌剤もしくは細菌を含む市販の製品の製造業者によって提案されるかもしくはそのラベルに記載されている量もしくは率であり得る。提案される量は、標的とされている具体的な植物病原体、または処置もしくは予防されている植物疾患、または改善することが所望される具体的な目的とされる農業形質、または細菌および合成殺真菌剤が散布されている具体的な植物、具体的な散布の種類(例えば、葉面接種、圃場接種)などに基づいて、異なり得る。例えば、少なくとも1つの合成殺真菌剤を含む組成物および製剤は、単独で(すなわち、追加の殺真菌剤との併用ではなく)使用される場合に、散布のために提案される量の、約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは約20~70%、約30~60%、約30~70%、約40~80%、約40~70%、約40~60%、約40~50%、約50~90%、約50~80%、約50~70%、約50~60%、約60~90%、約60~80%、約60~70%、約70~90%、約70~90%、または約80~90%で、散布のための細菌株を含み得る。細菌株の散布のために提案される量は、約1lb/エーカー、約1.25lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.75lb/エーカー、約2lb/エーカー、約2.25lb/エーカー、約2.5lb/エーカー、約2.75lb/エーカー、約3lb/エーカー、約3.5lb/エーカー、約4lb/エーカー、約5lb/エーカー、約6lb/エーカー、約7lb/エーカー、約8lb/エーカー、約1~10lb/エーカー、または約1~8lb/エーカーであり得る。AIP1620を含む製剤化された製品は、50重量%のAIP1620を含み得るか、または本明細書の他の箇所において開示されている選択された合成殺真菌剤に対する任意の重量比で提供され得る。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの率に基づいて、計算することができる。5lb/エーカーの50%製剤化製品の散布は、2.5lb/エーカーの細菌株AIP1620を含む。
【0077】
細菌株を含む組成物および製剤は、単独で使用される場合に散布のために提案される量の、約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または約20~70%、約30~60%、約30~70%、約40~80%、約40~70%、約40~60%、約40~50%、約50~90%、約50~80%、約50~70%、約50~60%、約60~90%、約60~80%、約60~70%、約70~90%、約70~90%、もしくは約80~90%で、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を含み得る。
【0078】
具体的な実施形態では、細菌株AIP1620の標準的な使用は、5lb/エーカーの50%製剤であり、ここで、組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。
【0079】
細菌株またはその活性な断片、および合成化学物質(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)は、同じ組成物において一緒に製剤化され得るか、または植物、植物部位、もしくは植物の栽培領域への散布のためにタンク内で混合するために別個に製剤化され得る。特定の実施形態では、散布のためにタンク内で混合するための製剤は、水での1:1希釈のために製剤化される。
【0080】
本明細書において開示される様々な製剤は、少なくとも30日間、40日間、50日間、60日間、70日間、80日間、90日間、100日間、125日間、150日間、200日間、225日間、250日間、275日間、300日間、325日間、350日間、1.5年間、2年間、またはそれよりも長い間、安定であり得る。安定とは、製剤が、生きた細菌を保持する、および/または有効量の生物学的に活性な細菌を保持することを意図する。一実施形態では、安定な製剤は、所与の貯蔵時点において、製剤の即時調製後に得られる生存能または培養能と比較して、製剤における生存能または培養能の少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%を保持する。別の実施形態では、安定な製剤は、所与の貯蔵時点において、産生直後の製剤において見出される生物学的活性と比較して、製剤における生物学的活性(例えば、レポーター代謝産物、例えば、ピロールニトリンを使用して計算される抗真菌活性)の少なくとも約30%~80%、約50%~約80%、約60%~約70%、約70%~約80%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%を保持する。別の実施形態では、所与の貯蔵時点における安定な製剤は、産生直後の製剤において見出される生物学的活性と比較して、生物学的活性の少なくとも約30%、45%、50%、60%、70%、80%、90%を保持する。なおも別の実施形態では、安定な製剤は、上に記載される生存能および生物学的活性の任意の組合せを保持する。
【0081】
製剤は、製剤の重量に基づいて、好ましくは、0.00000001重量%~98重量%のそれぞれの活性化合物、または特に好ましくは、0.01重量%~95重量%のそれぞれの活性化合物、より好ましくは、0.5重量%~90重量%のそれぞれの活性化合物を含む。
【0082】
製剤から調製される散布形態の活性化合物の含量は、広い範囲内で変動し得る。散布形態の活性化合物濃度は、典型的には、散布形態の重量に基づいて、0.00000001重量%~95重量%のそれぞれの活性化合物、好ましくは、0.00001重量%~1重量%であり得る。散布は、散布形態に適合した慣例的な様式で行われる。
【0083】
さらに、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、その活性またはそれに添加されている化学物質の活性を増強させるために、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤に加えて、殺生物剤、例えば、殺真菌剤、殺昆虫剤、または除草剤と混合され得るかまたはそれらとともに散布され得る。
【0084】
一部の場合には、細菌株および合成殺真菌剤の組合せ(植物または栽培領域への同時または逐次的散布)は、植物病原体の制御、または植物疾患の処置もしくは予防、または目的とされる農業形質の改善に対して、相加作用を呈し得る。他の実施形態では、細菌株および合成殺真菌剤の組合せは、これら2つの混合物がそれらの単純な相加作用から予測されるものを上回る、相乗的な活性を示し得る。特定の実施形態では、植物または栽培領域への細菌株および合成殺真菌剤の同時または逐次的散布は、植物病原体の制御、または植物疾患の処置もしくは予防、または目的とされる農業形質の改善をもたらし、細菌株または合成殺真菌剤のいずれかを単独で使用した場合にはそのような作用はもたらされない。
【0085】
具体的な実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、殺生物剤の性能を改善するために使用される農薬と適合性がある。そのような農薬としては、毒性緩和剤、界面活性剤、粘着剤、展着剤、UV保護剤、ならびに懸濁および分散補助剤が挙げられる。毒性緩和剤は、除草剤の性能を改善または改変させる化学物質である。界面活性剤、展着剤、および粘着剤は、農業用スプレー調製剤に含まれ、スプレーの機械的特性を変化させる(例えば、表面張力を変化させるか、または葉クチクラへの浸透を改善することによって)、化学物質である。UV保護剤は、紫外線による分解を低減させることによって、農業的殺生物剤の性能を改善する。懸濁および分散補助剤は、スプレータンク内での殺生物剤の挙動を変更することによって、それらの性能を改善する。細菌株または活性なバリアントが、目的とされる農薬と適合性がない事例では、所望される場合、細菌株を、目的とされる適合性を付与するように改変するための方法を行ってもよい。改変された細菌株を産生させるそのような方法には、選択技法および/または形質転換技法の両方が含まれる。
【0086】
テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せは、目的とされる少なくとも1つの農業形質を改善する(例えば、疾患、例えば、ASR、または目的とされる別の真菌もしくは真菌様病原体を低減させる)ために使用され得る。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを含む組成物および製剤は、有効な総合的病害虫管理プログラムのために、他の殺虫剤とともに使用することができる。一実施形態では、生物防除集団を、国際公開第WO 94/10845号に記載される様式で、公知の殺虫剤と混合することができ、この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0087】
製剤に添加することができる化合物および組成物の非限定的な例としては、クエン酸アセチルトリブチル[クエン酸、2-(アセチルオキシ)-、トリブチルエステル];寒天;アーモンド外皮;アーモンド殻;アルファ-シクロデキストリン;アルミネートシリケート(Aluminatesilicate);ケイ酸マグネシウムアルミニウム[ケイ酸、マグネシウムアルミニウム塩];ケイ酸ナトリウムカリウムアルミニウム[ケイ酸、ナトリウムカリウムアルミニウム塩];ケイ酸アルミニウム;ケイ酸アルミニウムナトリウム[ケイ酸、アルミニウムナトリウム塩];ケイ酸アルミニウムナトリウム(1:1:1)[ケイ酸(H4SiO4)、アルミニウムナトリウム塩(1:1:1)];安息香酸アンモニウム[安息香酸、アンモニウム塩];ステアリン酸アンモニウム[オクタデカン酸、アンモニウム塩];アミロペクチン、酸性加水分解型、1-オクテニルブタンジオエート;アミロペクチン、水素1-オクタデセニルブタンジオエート;膠;パルミチン酸アスコルビル;アタパルジャイト型クレイ;蜜蝋;ベントナイト;ベントナイト、ソジアン(sodian);ベータ-シクロデキストリン;骨粉;ふすま;パンくず;(+)-ブチルラクテート;[乳酸、n-ブチルエステル、(S)];ブチルラクテート[乳酸、n-ブチルエステル];ステアリン酸ブチル[オクタデカン酸、ブチルエステル];石灰質頁岩;カルサイト(Ca(Co3));酢酸カルシウム;酢酸カルシウム一水和物[酢酸、カルシウム塩、一水和物];安息香酸カルシウム[安息香酸、カルシウム塩];炭酸カルシウム;クエン酸カルシウム[クエン酸、カルシウム塩];オクタン酸カルシウム;ケイ酸酸化カルシウム(Calcium oxide silicate)(Ca3O(SiO4));ケイ酸カルシウム[ケイ酸、カルシウム塩];ステアリン酸カルシウム[オクタデカン酸、カルシウム塩];硫酸カルシウム;無水硫酸カルシウム(Calcium sulfate dehydrate);硫酸カルシウム半水和物;カナリーシード(Canary seed);炭素;二酸化炭素;カルボキシメチルセルロース[セルロース、カルボキシメチルエーテル];厚紙;カルナウバロウ;カロブガム[イナゴマメガム];カラゲナン;カゼイン;ヒマシ油;ヒマシ油、水素化;キャットフード;セルロース;酢酸セルロース;セルロース、セルロースカルボキシメチルエーテルとの混合物、ナトリウム塩;セルロース、パルプ;セルロース、再生;チーズ;クロロフィルa;クロロフィルb;柑橘ミール;クエン酸;クエン酸、一水和物;柑橘ペクチン;柑橘パルプ;二枚貝の殻(Clam shells);カカオ(Cocoa);カカオ殻粉(Cocoa shell flour);カカオ殻;タラ肝油;コーヒーの出し殻(Coffee grounds);クッキー;コルク;トウモロコシ穂軸;綿;綿実かす(Cottonseed meal);挽き割りコムギ(Cracked wheat);デカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル;デキストリン;モノオレイン酸ジグリセリル[9-オクタデセン酸、1,2,3-プロパントリオールとのエステル];モノステアリン酸ジグリセリル[9-オクタデカン酸、キシビス(プロパンジオール)(xybis(propanediol))とのモノエステル];ジラウリン[ドデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのジエステル];ジパルミチン[ヘキサデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのジエステル];クエン酸二カリウム[クエン酸、二カリウム塩];クエン酸二ナトリウム[クエン酸、二ナトリウム塩];硫酸二ナトリウム十水和物;珪藻土(1%未満の結晶質シリカ);ドデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル;ドロマイト;ダグラスモミ樹皮;卵殻;卵;(+)-エチルラクテート[乳酸、エチルエステル、(S)];エチルラクテート[乳酸、エチルエステル];長石;魚粉;魚油(40 CFR 180.950に準拠していない);フラー土;フマル酸;ガンマ-シクロデキストリン;ゼラチン;ゲランガム;膠(脱重合(depolymd)動物性コラーゲンとして);グリセリン[1,2,3-プロパントリオール];モノオレイン酸グリセロール[9-オクタデセン酸(Z)-, 2,3-ジヒドロキシプロピルエステル];ジカプリル酸グリセリル[オクタン酸、1,2,3-プロパントリオールとのジエステル];ジミリスチン酸グリセリル[テトラデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのジエステル];ジオレイン酸グリセリル[9-オクタデセン酸(9Z)-、1,2,3-プロパントリオールとのジエステル];ジステアリン酸グリセリル;モノミリスチン酸グリセリル[テトラデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル];モノオクタン酸グリセリル[オクタン酸、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル];モノオレイン酸グリセリル[9-オクタデセン酸(9Z)-、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル];モノステアリン酸グリセリル[オクタデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル];ステアリン酸グリセリル[オクタデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのエステル];花崗岩;黒鉛;グアーガム;アラビアガム;トラガカントガム;石膏;ヘマタイト(Fe2O3);フミン酸;水素化綿実油;水素化ナタネ油;水素化ダイズ油;ヒドロキシエチルセルロース[セルロース、2-ヒドロキシエチルエーテル];ヒドロキシプロピルセルロース[セルロース、2-ヒドロキシプロピルエーテル];ヒドロキシプロピルメチルセルロース[セルロース、2-ヒドロキシプロピルメチルエーテル];酸化鉄マグネシウム(Iron magnesium oxide)(Fe2MgO4);酸化鉄(Fe2O3);酸化鉄(Fe2O3);酸化鉄(Fe3O4);酸化鉄(FeO);イソプロピルアルコール[2-プロパノール];ミリスチン酸イソプロピル;カオリン;ラクトース;ラクトース一水和物;ラノリン;ラテックスゴム;ラウリン酸;レシチン;リコリス抽出物;ドロマイト石灰(化学物質);石灰岩;アマニ油;炭酸マグネシウム[炭酸、マグネシウム塩(1:1);安息香酸マグネシウム;酸化マグネシウム;ケイ酸酸化マグネシウム(Mg3O(Si2O5)2)、一水和物;ケイ酸マグネシウム;ケイ酸マグネシウム水和物;酸化ケイ素マグネシウム(Magnesium silicon oxide)(Mg2Si3O8);ステアリン酸マグネシウム[オクタデカン酸、マグネシウム塩];硫酸マグネシウム;硫酸マグネシウム七水和物;リンゴ酸;麦芽抽出物;モルトフレーバー;マルトデキストリン;メチルセルロース[セルロース、メチルエーテル];雲母;雲母群の鉱物;ミルク;N/A雑穀種子;鉱油(U.S.P.);1-モノラウリン[ドデカン酸、2,3-ジヒドロキシプロピルエステル];1-モノミリスチン[テトラデカン酸、2,3-ジヒドロキシプロピルエステル];モノミリスチン[デカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのジエステル];モノパルミチン[ヘキサデカン酸、1,2,3-プロパントリオールとのモノエステル];クエン酸一カリウム[クエン酸、一カリウム塩;クエン酸一ナトリウム[クエン酸、一ナトリウム塩];モンモリロナイト;ミリスチン酸;霞石閃長岩;窒素;ヌートリアミート(Nutria meat);ナイロン;オクタン酸、カリウム塩;オクタン酸、ナトリウム塩;油、アーモンド;油、コムギ;オレイン酸;牡蠣殻;パーム油;パーム油、水素化;パルミチン酸[ヘキサデカン酸];パラフィンワックス;ピーナッツバター;ラッカセイ殻;ラッカセイ;ピートモス;ペクチン;パーライト;パーライト、膨張;焼き石膏;ポリエチレン;オレイン酸ポリグリセリル;ステアリン酸ポリグリセリル;酢酸カリウム[酢酸、カリウム塩];ケイ酸カリウムアルミニウム(Potassium aluminum silicate)、無水物;安息香酸カリウム[安息香酸、カリウム塩];重炭酸カリウム[炭酸、一カリウム塩];塩化カリウム;クエン酸カリウム[クエン酸、カリウム塩];フミン酸カリウム[フミン酸、カリウム塩];ミリスチン酸カリウム[テトラデカン酸、カリウム塩];オレイン酸カリウム[9-オクタデセン酸(9Z)-、カリウム塩;リシノール酸カリウム[9-オクタデセン酸、12-ヒドロキシ-、一カリウム塩、(9Z,12R)-];ソルビン酸カリウム[ソルビン酸、カリウム塩];ステアリン酸カリウム[オクタデカン酸、カリウム塩];硫酸カリム;硫酸カリウム[硫酸、一カリウム塩];1,2-プロピレンカーボネート[1,3-ジオキソラン-2-オン、4-メチル-];軽石;紫キャベツ色素(Red cabbage color)(酸性化した水のみを使用する加圧プロセスによって食用紫キャベツの玉から搾り出される);レッドシダーチップ;レッドドッグ粉(Red dog flour);ゴム;おがくず;頁岩;シリカ、非晶質、フュームド(結晶質不含);シリカ、非晶質、沈殿およびゲル;シリカ(結晶質不含);シリカゲル;シリカゲル、沈殿、結晶質不含;シリカ、水和物;シリカ、ガラス質;ケイ酸(H2SiO3)、マグネシウム塩(1:1);石鹸(脂質および油の鹸化または脂肪酸の中和によって産生される脂肪酸の水溶性ナトリウムまたはカリウム塩);石鹸木[Quillaja サポニン];石鹸石;酢酸ナトリウム[酢酸、ナトリウム塩];アルギン酸ナトリウム;安息香酸ナトリウム[安息香酸、ナトリウム塩];重炭酸ナトリウム;カルボキシメチルセルロースナトリウム[セルロース、カルボキシメチルエーテル、ナトリウム塩];塩化ナトリウム;クエン酸ナトリウム;フミン酸ナトリウム[フミン酸、ナトリウム塩];オレイン酸ナトリウム;リシノール酸ナトリウム[9-オクタデセン酸、12-ヒドロキシ-、一ナトリウム塩、(9Z,12R)-];ステアリン酸ナトリウム[オクタデカン酸、ナトリウム塩];硫酸ナトリウム;ソルビトール[D-グルシトール];ダイズタンパク質;ダイズレシチン[レシチン、ダイズ];ダイズ外皮;ダイズ粕;ダイズ、粉;ステアリン酸[オクタデカン酸];硫黄;シロップ、加水分解デンプン、水素化;モノオレイン酸テトラグリセリル[9-オクタデセン酸(9Z)-、テトラグリセロールとのモノエステル];クエン酸三カルシウム[クエン酸、カルシウム塩(2:3)];クエン酸トリエチル[クエン酸、トリエチルエステル;クエン酸三カリウム[クエン酸、三カリウム塩];クエン酸三カリウム一水和物[クエン酸、三カリウム塩、一水和物];クエン酸三ナトリウム[クエン酸、三ナトリウム塩];無水クエン酸三ナトリウム(Trisodium citrate dehydrate)[クエン酸、三ナトリウム、無水物(dehydrate)];クエン酸三ナトリウム五水和物[クエン酸、三ナトリウム塩、五水和物];ウルトラマリンブルー[C.I.Pigment Blue 29];尿素;バニラ;バーミキュライト;酢(溶液中最大8%酢酸);ビタミンC[L-アスコルビン酸];ビタミン;クルミ粉;クルミ殻;コムギ;小麦粉;小麦胚芽油;ホエー;白色鉱油(石油);ウインターグリーン油;珪灰石(Ca(SiO3));ウール;キサンタンガム;酵母;ゼオライト(エリオン沸石(CAS Reg番号66733-21-9)を除く);ゼオライト、NaA;酸化鉄亜鉛;酸化亜鉛(ZnO);ならびにステアリン酸亜鉛[オクタデカン酸、亜鉛塩]が挙げられるが、これらに限定されない。
A.キット
【0088】
本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、キットに、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わされ得、ここで、キットは、使用のための指示を含み得る。一部の実施形態では、キットは、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアント、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を含み、ここで、両方の活性成分は、組み合わされている。これらの実施形態のうちのいくつかでは、事前混合された組成物は、顆粒水和剤である。
【0089】
他の実施形態では、キットは、細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントから、空間的に分離した配置で、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を提供する。これらの実施形態のうちのいくつかでは、細菌株またはその活性なバリアントは、水和剤として提供される。特定の実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤は、顆粒水和剤として提供される。他の実施形態では、テブコナゾールは、ドライフロアブル(DF)として提供される。ある特定の実施形態では、アゾキシストロビン、フルトリアホール、クロロタロニル、トリフルミゾール、およびジフェノコナゾールは、フロアブル液剤(F)として提供される。
【0090】
一部の実施形態では、細菌株および/または合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)は、容器、例えば、箱、バッグ、またはボトル内に含まれる。特定の実施形態では、キットは、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)、ならびに細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを、容器の2つのコンパートメントの間にパーティションを有する単一の容器(例えば、箱、バッグ、またはボトル)内に含み、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)は、一方のコンパートメント内にあり、細菌株は、他方のコンパートメント内にある。2つのコンパートメントは、それぞれ、他方とは独立して開閉することができる蓋を有し得る。一部の実施形態では、2つのコンパートメントの間のパーティションは、2つの活性成分の混合を可能にするように、除去可能である。
IV.使用の方法
【0091】
本明細書において提供される細菌株または改変された細菌株またはその活性なバリアントは、目的とされる農業形質を改善するために、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、任意の植物種に散布され得る(同時または逐次的に)。具体的な実施形態では、本明細書において開示される細菌株および/または合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)は、組み合わせて使用される場合、細菌株および/または合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)が別個に使用される場合に製造業者によって提案されるかまたは広く使用される散布量よりも低い散布量で、植物種に散布され得る。目的とされる農業形質としては、植物の健康状態または商業的価値を改善する任意の形質が挙げられる。
【0092】
目的とされる農業形質の非限定的な例としては、バイオマスの増加、干ばつ耐性の増加、熱耐性、除草剤耐性、干ばつ抵抗性、虫害抵抗性、真菌抵抗性、ウイルス抵抗性、細菌抵抗性、雄性不稔性、低温耐性、塩耐性、収率の増加、栄養素利用効率の増強、窒素利用効率の増加、窒素ストレスに対する耐性の増加、発酵性炭水化物含有量の増加、リグニン含有量の低減、抗酸化物質含有量の増加、水利用効率の増強、生長力の増加、発芽効率の増加、早期開花もしくは開花の増加、バイオマスの増加、根対シュートバイオマス比の変更、土壌水分保持の増強、またはこれらの組合せが挙げられる。別の事例では、目的とされる農業形質としては、油含有量の変更、タンパク質含有量の変更、種子炭水化物組成の変更、種子油組成の変更、および種子タンパク質組成の変更、化学物質耐性、低温耐性、老化の遅延、疾患抵抗性、干ばつ耐性、穂重、生育改善、健康状態の増強、熱耐性、除草剤耐性、草食動物抵抗性、窒素固定の改善、窒素利用の改善、根の構造の改善、水利用効率の改善、バイオマスの増加、根の長さの増加、種子重量の増加、シュートの長さの増加、収率の増加、水が限られている条件下における収率の増加、穀粒量(kernel mass)、殻粒水分含有量、金属耐性、穂の数、穂当たりの殻粒の数、莢の数、栄養の増強、病原体抵抗性、害虫抵抗性、光合成能力の改善、塩分耐性、青々しさの維持(stay-green)、生長力の改善、成熟種子の乾燥重量の増加、成熟種子の新鮮重量の増加、植物当たりの成熟種子数の増加、クロロフィル含有量の増加、植物当たりの莢数の増加、植物当たりの莢の長さの増加、植物当たりのしおれた葉の数の低減、植物当たりのひどくしおれた葉の数の低減、植物当たりのしおれていない葉の数の増加、代謝産物レベルの検出可能なモジュレーション、転写産物レベルの検出可能なモジュレーション、または参照植物と比べたプロテオームの検出可能なモジュレーションが挙げられる。
【0093】
1つの非限定的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、植物害虫のレベルを減少または低減させるために、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、散布され得る(同時または逐次的に)。「害虫」としては、昆虫、真菌、細菌、線虫、ヒゼンダニ、原虫病原体、動物寄生性肝吸虫などが挙げられるが、これらに限定されない。1つの非限定的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、植物疾患に易罹患性の任意の植物種に散布され得る。「植物疾患に易罹患性の植物」とは、植物疾患を引き起こす病原体(複数可)が、その植物に感染することができることを意味する。
【0094】
目的とされる植物種の例としては、トウモロコシ(Zea mays)、Brassica sp.(例えば、B. napus、B. rapa、B. juncea)、特に、種子油源として有用なBrassica種、アルファルファ(Medicago sativa)、イネ(Oryza sativa)、ライムギ(Secale cereale)、ソルガム(Sorghum bicolor、Sorghum vulgare)、雑穀(例えば、トウジンビエ(Pennisetum glaucum)、キビ(Panicum miliaceum)、アワ(Setaria italica)、シコクビエ(Eleusine coracana))、ヒマワリ(Helianthus annuus)、ベニバナ(Carthamus tinctorius)、コムギ(Triticum aestivum)、ダイズ(Glycine max)、タバコ(Nicotiana tabacum)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、綿(Gossypium barbadense、Gossypium hirsutum)、サツマイモ(Ipomoea batatus)、キャッサバ(Manihot esculenta)、コーヒー(Coffea spp.)、ココナッツ(Cocos nucifera)、パイナップル(Ananas comosus)、柑橘樹(Citrus spp.)、カカオ(Theobroma cacao)、茶(Camellia sinensis)、バナナ(Musa spp.)、アボカド(Persea americana)、イチジク(Ficus casica)、グァバ(Psidium guajava)、マンゴー(Mangifera indica)、オリーブ(Olea europaea)、パパイヤ(Carica papaya)、ブドウ(Vitus spp.)、イチゴ(Fragaria x ananassa)、サクランボ(Prunus spp.)、リンゴ(Malus domestica)、オレンジ(Citrus×sinensis)、カシュー(Anacardium occidentale)、マカダミア(Macadamia integrifolia)、アーモンド(Prunus amygdalus)、テンサイ(Beta vulgaris)、サトウキビ(Saccharum spp.)、オート麦、オオムギ、野菜、鑑賞植物(ornament)、および球果植物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0095】
野菜としては、トマト(Lycopersicon esculentum)、レタス(例えば、Lactuca sativa)、サヤインゲン(Phaseolus vulgaris)、アオイマメ(Phaseolus limensis)、エンドウマメ(Lathyrus spp.)、ならびにgenus Cucumisのメンバー、例えば、キュウリ(C. sativus)、カンタループ(C. cantalupensis)、およびマスクメロン(C. melo)が挙げられる。鑑賞植物としては、アザレア(Rhododendron spp.)、アジサイ(Macrophylla hydrangea)、ハイビスカス(Hibiscus rosasanensis)、バラ(Rosa spp.)、チューリップ(Tulipa spp.)、スイセン(Narcissus spp.)、ペチュニア(Petunia hybrida)、カーネーション(Dianthus caryophyllus)、ポインセチア(Euphorbia pulcherrima)、およびキクが挙げられる。
【0096】
本発明を実施する際に用いられ得る球果植物としては、例えば、マツ、例えば、テーダマツ(Pinus taeda)、スラッシュマツ(Pinus elliotii)、ポンデローサマツ(Pinus ponderosa)、ロッジポールマツ(Pinus contorta)、およびモントレーマツ(Pinus radiata)、ダグラスモミ(Pseudotsuga menziesii)、アメリカツガ(Tsuga canadensis)、シトカスプルース(Picea glauca)、セコイア(Sequoia sempervirens)、モミ、例えば、ヨーロッパモミ(Abies amabilis)およびバルサムモミ(Abies balsamea)、ならびにシダー、例えば、ベイスギ(Thuja plicata)およびアラスカイエローシダー(Chamaecyparis nootkatensis)が挙げられる。具体的な実施形態では、本組合せおよび方法により処置される植物は、作物植物(例えば、トウモロコシ、アルファルファ、ヒマワリ、Brassica、ダイズ、綿、ベニバナ、ラッカセイ、ソルガム、コムギ、雑穀、タバコなど)である。特定の実施形態では、本組合せおよび方法により処置される植物は、トウモロコシ(corn)(トウモロコシ(maize))、ソルガム、コムギ、ヒマワリ、トマト、アブラナ科植物、トウガラシ、ジャガイモ、綿、イネ、ダイズ、テンサイ、サトウキビ、タバコ、オオムギ、アブラナ(oilseed rape)、Brassica sp.、アルファルファ、ライムギ、雑穀、ベニバナ、ラッカセイ、サツマイモ、キャッサバ、コーヒー、ココナッツ、パイナップル、柑橘樹、カカオ、茶、バナナ、アボカド、イチジク、グァバ、マンゴー、オリーブ、パパイヤ、カシュー、マカダミア、アーモンド、オート麦、野菜、鑑賞植物、および球果植物である。他の実施形態では、トウモロコシおよびダイズ植物が最適であり、さらに他の実施形態では、トウモロコシ植物が最適である。
【0097】
目的とされる他の植物としては、目的とされる種子を提供する穀物植物、油料種子植物、およびマメ科植物が挙げられる。目的とされる種子としては、穀物種子、例えば、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、イネ、ソルガム、ライムギなどが挙げられる。油料種子植物としては、綿、ダイズ、ベニバナ、ヒマワリ、Brassica、トウモロコシ、アルファルファ、ヤシ、ココナッツなどが挙げられる。マメ科植物としては、マメ類、エンドウマメ、および乾燥マメ類(dry pulse)が挙げられる。マメ類としては、グアー、イナゴマメ、コロハ、ダイズ、ガーデンビーンズ(garden beans)、ササゲマメ、リョクトウ、アオイマメ、ソラマメ、レンズマメ、ヒヨコマメなどが挙げられる。
【0098】
具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤とともに、ブドウ(開花から収穫まで)、アスパラガス、核果(開花から収穫まで)、および小果樹、例えば、イチゴ、ブルーベリー、ケインベリーに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0099】
具体的な実施形態では、細菌株ならびに/またはテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤は、単独で散布される場合の細菌株ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤の提案される量よりも少ない量で、散布される(同時または逐次的に)。例えば、細菌株は、単独で(すなわち、追加の殺真菌剤との併用ではなく)使用される場合に散布のために提案される量の、約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは約20~70%、約30~60%、約30~70%、約40~80%、約40~70%、約40~60%、約40~50%、約50~90%、約50~80%、約50~70%、約50~60%、約60~90%、約60~80%、約60~70%、約70~90%、約70~90%、または約80~90%で、散布され得る。細菌株の散布のために提案される量は、約1lb/エーカー、約1.25lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.75lb/エーカー、約2lb/エーカー、約2.25lb/エーカー、約2.5lb/エーカー、約2.75lb/エーカー、約3lb/エーカー、約3.5lb/エーカー、約4lb/エーカー、約5lb/エーカー、約6lb/エーカー、約7lb/エーカー、約8lb/エーカー、約1~10lb/エーカー、または約1~8lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、細菌株AIP1620またはその活性なバリアントの散布のために提案される量は、約2.5lb/エーカーであり得る。AIP1620を含む製剤化された製品は、50重量%のAIP1620を有し得、ここで、AIP1620は、細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの散布量に基づいて、計算することができる。5lb/エーカーの50%製剤化製品の散布は、2.5lb/エーカーの細菌株AIP1620を含む。
【0100】
テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤は、単独で使用される場合に散布のために提案される量の、約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または約20~70%、約30~60%、約30~70%、約40~80%、約40~70%、約40~60%、約40~50%、約50~90%、約50~80%、約50~70%、約50~60%、約60~90%、約60~80%、約60~70%、約70~90%、約70~90%、もしくは約80~90%で散布され得る。
A.非限定的な植物害虫
【0101】
処置または低減または予防することができる植物疾患の例としては、真菌、ウイルスもしくはウイロイド、細菌、昆虫、線虫、原虫などによって引き起こされ得る植物疾患が挙げられるが、これらに限定されない。真菌性植物疾患の例としては、いくつか挙げるとすれば、アジアダイズさび病(ASR)、灰色カビ病、褐斑病、フロッグアイ褐斑病、夏疫病、複合立ち枯れ病(Damping off complex)、葉腐病、黒あざ病、根腐病、腹腐病(belly rot)、鞘枯病(sheath blight)、うどんこ病、そうか病(Anthracnose leaf spot)、ベト病、空中枯れ病(Aerial Blight)、ボトリチス病、ダラースポット病、フザリウムパッチ、ピシウム根腐病、ピシウム株腐病、茎根腐病、ピシウム立枯病、疫病、フザリウム赤かび病(FusariumHead Blight)、急性枯死症(SDS)、フザリウム萎凋病、トウモロコシ茎腐病、赤さび病、黒さび病、黄さび病、コムギさび病、さび病、りんごそうか病(AppleScab)、バーティシリウム萎凋病、火傷病、および褐色腐敗病が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、monilinia、botrytis、powdery mildew、phytophthora、rhizoctonia、corynespora、alternaria、sclerotinia、bremia、pseudoperonospora、podosphaera、gleocercospora、および/またはfusariumを標的とするために、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わされ得る(組成物において、または同時もしくは逐次的に散布され得る)。
【0102】
本発明の植物病原体としては、ウイルスもしくはウイロイド、細菌、昆虫、線虫、真菌などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、1つまたは複数の植物病原体を標的とする。例えば、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される様々な細菌株との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、植物疾患を引き起こす1つまたは複数の真菌または真菌様病原体を標的とする。例えば、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、本明細書に記載される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの真菌もしくは真菌様病原体および/または真菌もしくは真菌様疾患に対する抗真菌活性を有し得る。
【0104】
本明細書において開示される方法および組成物は、1つまたは複数の真菌病原体、真菌様病原体、またはこれらの組合せを制御するために使用することができる。真菌病原体または真菌様病原体は、Botrytis spp.、Botrytis cinerea、Cersospora spp.、Cercospora sojina、Cercospora beticola、Corynespora spp.、Corynespora cassiicola、Alternaria spp.、Alternaria dauci、Alternaria solani、Blumeria graminis、Rhizoctonia spp.、Rhizoctonia solani、Blumeria graminis f. sp. Tritici、Erysiphe necator、Podosphaera spp.、Podosphaera xanthii、Golovinomyces cichoracearum、Erysiphe lagerstroemiae、Sphaerotheca pannosa、Colletotrichum cereale、Apiognomonia errabunda、Apiognomonia veneta、Ascomycota spp.、Colletotrichum spp.、Colletotrichum gloeosporiodes、Discula fraxinea、Gleocercospora spp.、Gleocercospora sorghi、Leveillula taurica、Mycosphaerella spp.、Phomopsis spp.、Plasmopara viticola、Pseudoperonospora spp.、Pseudoperonospora cubensis、Peronospora belbahrii、Bremia spp.、Bremia lactucae、Peronospora lamii、Plasmopara obduscens、Pythium spp.、Pythium cryptoirregulare、Pythium aphanidermatum、Pythium irregulare、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora spp.、Phytophthora capsici、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Podosphaera leucotricha、Fusarium spp.、Fusarium graminearum、Fusarium nivale、Fusarium solani、Fusarium oxysporum、Fusarium graminicola、Gibberella zeae、Colletotrichum graminicola、Microsphaera diffusa、Penicillium spp.、Phakopsora sp.、Phakopsora meibomiae、Phakopsora pachyrizi、Puccinia triticina、Puccinia recondita、Puccinia striiformis、Puccinia graminis、Puccinia spp.、Sclerotium spp.、Sclerotinia spp.、Sclerotinia minor、Uncimula necator、Venturia inaequalis、Verticillium spp.、Erwinia amylovora、Monilinia spp.、Monilinia fructicola、Monilinia lax、およびMonilinia fructigenaからなる群から選択される真菌または真菌様生物であり得るが、これらに限定されない。
【0105】
一部の実施形態では、真菌病原体または真菌様病原体は、Ascomycota spp.、Botrytis spp.、Botrytis cinerea、Blumeria graminis、Bremia lactucae、Corynespora cassiicola、Cercospora sojina、Alternaria dauci、Alternaria solani、Rhizoctonia solani、Erysiphe necator、Gleocercospora sorghi、Podosphaera xanthii、Colletotrichum cereal、Leveillula taurica、Microsphaera diffusa、Plasmopara viticola、Peronospora belbahrii、Pseudoperonospora cubensis、Pythium aphanidermatum、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Podosphaera leucotricha、Podosphaera xanthii、Uncimula necator、Fusarium graminearum、Fusarium solani、Phakopsora pachyrizi、Sclerotinia minor、およびVenturia inaequalisからなる群から選択される。
【0106】
さらなる実施形態では、真菌病原体は、Phakopsora pachyrhiziおよび/またはPhakopsora meibomiaeを含むPhakopsora sp.である。他の実施形態では、本開示の組合せは、Phakopsora sp.、例えば、Phakopsora pachyrhiziを制御しない。
【0107】
具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、1つまたは複数の昆虫または病害虫を標的とする。「昆虫」または「病害虫」という用語は、本明細書で使用される場合、昆虫および他の同様の害虫、例えば、ダニおよびマダニが挙げられるがこれらに限定されない、Acari目のものなどを指す。本発明の病害虫としては、鱗翅目の昆虫、例えば、Achoroia grisella、Acleris gloverana、Acleris variana、Adoxophyes orana、Agrotis ipsilon、Alabama argillacea、Alsophila pometaria、Amyelois transitella、Anagasta kuehniella、Anarsia lineatella、Anisota senatoria、Antheraea pernyi、Anticarsia gemmatalis、Archips sp.、Argyrotaenia sp.、Athetis mindara、Bombyx mori、Bucculatrix thurberiella、Cadra cautella、Choristoneura sp.、Cochylls hospes、Colias eurytheme、Corcyra cephalonica、Cydia latiferreanus、Cydia pomonella、Datana integerrima、Dendrolimus sibericus、Desmia feneralis、Diaphania hyalinata、Diaphania nitidalis、Diatraea grandiosella、Diatraea saccharalis、Ennomos subsignaria、Eoreuma loftini、Esphestia elutella、Erannis tilaria、Estigmene acrea、Eulia salubricola、Eupocoellia ambiguella、Eupoecilia ambiguella、Euproctis chrysorrhoea、Euxoa messoria、Galleria mellonella、Grapholita molesta、Harrisina americana、Helicoverpa subflexa、Helicoverpa zea、Heliothis virescens、Hemileuca oliviae、Homoeosoma electellum、Hyphantia cunea、Keiferia lycopersicella、Lambdina fiscellaria fiscellaria、Lambdina fiscellaria lugubrosa、Leucoma salicis、Lobesia botrana、Loxostege sticticalis、Lymantria dispar、Macalla thyrisalis、Malacosoma sp.、Mamestra brassicae、Mamestra configurata、Manduca quinquemaculata、Manduca sexta、Maruca testulalis、Melanchra picta、Operophtera brumata、Orgyia sp.、Ostrinia nubilalis、Paleacrita vernata、Papilio cresphontes、Pectinophora gossypiella、Phryganidia californica、Phyllonorycter blancardella、Pieris napi、Pieris rapae、Plathypena scabra、Platynota flouendana、Platynota stultana、Platyptilia carduidactyla、Plodia interpunctella、Plutella xylostella、Pontia protodice、Pseudaletia unipuncta、Pseudoplasia includens、Sabulodes aegrotata、Schizura concinna、Sitotroga cerealella、Spilonta ocellana、Spodoptera sp.、Thaurnstopoea pityocampa、Tinsola bisselliella、Trichoplusia hi、Udea rubigalis、Xylomyges curiails、およびYponomeuta padellaが挙げられるが、これらに限定されない。
【0108】
病害虫には、双翅目、膜翅目、鱗翅目、ハジラミ目(Mallophaga)、同翅目、半翅目、直翅目、アザミウマ目、ハサミムシ目、等翅目、シラミ目、ノミ目、トビケラ目、甲虫目などの目、特に、鱗翅目から選択される昆虫も含まれる。主要作物に退位する本発明の病害虫としては、トウモロコシ:Ostrinia nubilalis、ヨーロッパアワノメイガ;Agrotis ipsilon、タマナヤガ(black cutworm);Helicoverpa zeae、アメリカタバコガ(corn earworm);Spodoptera frugiperda、ツマジロクサヨトウ;Diatraea grandiosella、南西部アワノメイガ(southwestern corn borer);Elasmopalpus lignosellus、モロコシマダラメイガ(lesser cornstalk borer);Diatraea saccharalis、サトウキビメイガ;西部トウモロコシルートワーム(western corn rootworm)、例えば、Diabrotica virgifera virgifera;北部トウモロコシルートワーム(northern corn rootworm)、例えば、Diabrotica longicornis barberi;南部トウモロコシルートワーム(southern corn rootworm)、例えば、Diabrotica undecimpunctata howardi;Melanotus spp.、ハリガネムシ;Cyclocephala borealis、北部コガネカブト(northern masked chafer)(コガネムシ幼虫);Cyclocephala immaculata、南部コガネカブト(コガネムシ幼虫);Popillia japonica、マメコガネ;Chaetocnema pulicaria、トウモロコシノミハムシ;Sphenophorus maidis、トウモロコシゾウムシ;Rhopalosiphum maidis、トウモロコシ葉アブラムシ;Anuraphis maidiradicis、トウモロコシ根アブラムシ;Blissus leucopterus leucopterus、カメムシ;Melanoplus femurrubrum、アカアシトビバッタ;Melanoplus sanguinipes、渡りバッタ;Hylemya platura、タネバエ(seedcorn maggot);Agromyza parvicornis、トウモロコシブロッチリーフマイナー(corn blotch leafminer);Anaphothrips obscrurus、クサキイロアザミウマ(grass thrips);Solenopsis milesta、盗賊アリ;Tetranychus urticae、ナミハダニ(two-spotted spider mite);ソルガム:Chilo partellus、ソルガムメイガ;Spodoptera frugiperda、ツマジロクサヨトウ;Helicoverpa zea、アメリカタバコガ;Elasmopalpus lignosellus、モロコシマダラメイガ;Feltia subterranea、グラニュレートカットワーム(granulate cutworm);Phyllophaga crinita、コガネムシ幼虫;Eleodes、ConoderusおよびAeolus spp.、ハリガネムシ;Oulema melanopus、シリアルノミハムシ(cereal leaf beetle);Chaetocnema pulicaria、トウモロコシノミハムシ;Sphenophorus maidis、トウモロコシゾウムシ;Rhopalosiphum maidis、トウモロコシ葉アブラムシ;Sipha flava、黄色サトウキビアブラムシ;カメムシ、例えば、Blissus leucopterus leucopterus;Contarinia sorghicola、ソルガム小虫;Tetranychus cinnabarinus、赤色ナミハダニ(carmine spider mite);Tetranychus urticae、ナミハダニ;コムギ:Pseudaletia unipunctata、ヨトウムシ;Spodoptera frugiperda、ツマジロクサヨトウ;Elasmopalpus lignosellus、モロコシマダラメイガ;Agrotis orthogonia、淡色西部カットワーム(pale western cutworm);Elasmopalpus lignosellus、モロコシマダラメイガ;Oulema melanopus、シリアルノミハムシ;Hypera punctata、オオタコゾウムシ(clover leaf weevil);南部トウモロコシルートワーム、例えば、Diabrotica undecimpunctata howardi;ロシアコムギアブラムシ;Schizaphis graminum、グリーンバグ(greenbug);Macrosiphum avenae、イングリッシュグレインアブラムシ(English grain aphid);Melanoplus femurrubrum、アカアシトビバッタ;Melanoplus differentialis、ディファレンシャルグラスホッパー;Melanoplus sanguinipes、渡りバッタ;Mayetiola destructor、ヘシアンバエ;Sitodiplosis mosellana、コムギ小虫;Meromyza americana、ムギキモグリバエ;Hylemya coarctata、コムギハナアブ(wheat bulb fly);Frankliniella fusca、タバコアザミウマ;Cephus cinctus、コムギクキバチ(wheat stem sawfly);Aceria tulipae、チューリップサビダニ(wheat curl mite);ヒマワリ:Cylindrocupturus adspersus、ヒマワリクキゾウムシ;Smicronyx fulus、赤色ヒマワリ種子ゾウムシ;Smicronyx sordidus、灰色ヒマワリ種子ゾウムシ;Suleima helianthana、ヒマワリハマキガ(sunflower bud moth);Homoeosoma electellum、ヒマワリガ(sunflower moth);Zygogramma exclamationis、ヒマワリコウチュウ;Bothyrus gibbosus、ニンジンコウチュウ;Neolasioptera murtfeldtiana、ヒマワリ種子小虫;綿:Heliothis virescens、オオタバコガ;Helicoverpa zea、オオタバコガ幼虫(cotton bollworm);Spodoptera exigua、テンサイヨトウムシ;Pectinophora gossypiella、ワタアカミムシ;ワタミハナゾウムシ、例えば、Anthonomus grandis;Aphis gossypii、ワタアブラムシ;Pseudatomoscelis seriatus、ワタノミハムシ(cotton fleahopper);Trialeurodes abutilonea、バンデッドウイングホワイトフライ(bandedwinged whitefly);Lygus lineolaris、サビイロカスミカメ;Melanoplus femurrubrum、アカアシトビバッタ;Melanoplus differentialis、ディファレンシャルグラスホッパー;Thrips tabaci、ネギアザミウマ;Franklinkiella fusca、タバコアザミウマ;Tetranychus cinnabarinus、赤色ナミハダニ;Tetranychus urticae、ナミハダニ;イネ:Diatraea saccharalis、サトウキビメイガ;Spodoptera frugiperda、ツマジロクサヨトウ;Helicoverpa zea、アメリカタバコガ;Colaspis brunnea、ブドウハムシ(grape colaspis);Lissorhoptrus oryzophilus、イネミズゾウムシ;Sitophilus oryzae、コクゾウムシ;Nephotettix nigropictus、ツマグロヨコバイ(rice leafhoper);カメムシ、例えば、Blissus leucopterus leucopterus;Acrosternum hilare、ミドリカメムシ(green stink bug);ダイズ:Pseudoplusia includens、ダイズシャクトリムシ(soybean looper);Anticarsia gemmatalis、ハッショウマメキャタピラー(velvetbean caterpillar);Plathypena scabra、グリーンクローバーアオムシ(green cloverworm);Ostrinia nubilalis、ヨーロッパアワノメイガ;Agrotis ipsilon、タマナヤガ;Spodoptera exigua、テンサイヨトウムシ;Heliothis virescens、オオタバコガ;Helicoverpa zea、オオタバコガ幼虫;Epilachna varivestis、メキシコマメゾウムシ;Myzus persicae、モモアカアブラムシ;Empoasca fabae、ジャガイモヨコバイ;Acrosternum hilare、ミドリカメムシ;Melanoplus femurrubrum、アカアシトビバッタ;Melanoplus differentialis、ディファレンシャルグラスホッパー;Hylemya platura、タネバエ;Sericothrips variabilis、ダイズアザミウマ;Thrips tabaci、ネギアザミウマ;Tetranychus turkestani、イチゴハダニ;Tetranychus urticae、ナミハダニ;オオムギ:Ostrinia nubilalis、ヨーロッパアワノメイガ;Agrotis ipsilon、タマナヤガ;Schizaphis graminum、グリーンバグ;カメムシ、例えば、Blissus leucopterus leucopterus;Acrosternum hilare、ミドリカメムシ;Euschistus servus、クサギカメムシ;Jylemya platura、タネバエ;Mayetiola destructor、ヘシアンバエ;Petrobia latens、ホモノハダニ;アブラナ:Vrevicoryne brassicae、キャベツアブラムシ;Phyllotreta cruciferae、アブラナノミハムシ;Phyllotreta striolata、キスジノミハムシ;Phyllotreta nemorum、カブスジノミハムシ(striped turnip flea beetle);Meligethes aeneus、ナタネコウチュウ(rapeseed beetle);および花粉コウチュウ(pollen beetle)Meligethes rufimanus、Meligethes nigrescens、Meligethes canadianus、およびMeligethes viridescens;ジャガイモ:Leptinotarsa decemlineata、コロラドハムシが挙げられるが、これらに限定されない。
【0109】
本明細書において提供される方法および組成物はまた、半翅目、例えば、Lygus hesperus、Lygus lineolaris、Lygus pratensis、Lygus rugulipennis Popp、Lygus pabulinus、Calocoris norvegicus、Orthops compestris、Plesiocoris rugicollis、Cyrtopeltis modestus、Cyrtopeltis notatus、Spanagonicus albofasciatus、Diaphnocoris chlorinonis、Labopidicola allii、Pseudatomoscelis seriatus、Adelphocoris rapidus、Poecilocapsus lineatus、Blissus leucopterus、Nysius ericae、Nysius raphanus、Euschistus servus、Nezara viridula、Eurygaster、Coreidae、Pyrrhocoridae、Tinidae、Blostomatidae、Reduviidae、およびCimicidaeに対しても使用することができる。目的とされる害虫としては、Araecerus fasciculatus、コーヒーマメゾウムシ;Acanthoscelides obtectus、マメゾウムシ;Bruchus rufmanus、ソラマメゾウムシ;Bruchus pisorum、エンドウマメゾウムシ;Zabrotes subfasciatus、メキシコマメゾウムシ;Diabrotica balteata、シマシマキュウリビートル;Cerotoma trifurcata、マメハムシ;Diabrotica virgifera、メキシコトウモロコシルートワーム;Epitrix cucumeris、ジャガイモノミハムシ;Chaetocnema confinis、サツマイモノミハムシ;Hypera postica、アルファルファゾウムシ;Anthonomus quadrigibbus、リンゴシギゾウムシ;Sternechus paludatus、マメ茎ゾウムシ;Hypera brunnipennis、エジプトアルファルファゾウムシ;Sitophilus granaries、コクゾウムシ;Craponius inaequalis、ブドウシギゾウムシ;Sitophilus zeamais、トウモロコシコクゾウムシ;Conotrachelus nenuphar、プラムシギゾウムシ;Euscepes postfaciatus、西インドサツマイモゾウムシ;Maladera castanea、アカビロウドコガネ;Rhizotrogus majalis、ヨーロッパコガネムシ;Macrodactylus subspinosus、コフキコガネムシ;Tribolium confusum、ヒラタコクヌストモドキ;Tenebrio obscurus、コメノゴミムシダマシ;Tribolium castaneum、コクヌストモドキ;Tenebrio molitor、イエローミールワームも挙げられる。
【0110】
線虫には、Heterodera spp.、Meloidogyne spp.、およびGlobodera spp.を含む、寄生線虫、例えば、ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、およびネグサレセンチュウ、特に、Heterodera glycines(ダイズシストセンチュウ);Heterodera schachtii(テンサイシストセンチュウ);Heterodera avenae(穀類シストセンチュウ);ならびにGlobodera rostochiensisおよびGlobodera pailida(ジャガイモシストセンチュウ)を含むがこれらに限定されない、シストセンチュウのメンバーが挙げられる。ネグサレセンチュウとしては、Pratylenchus sppが挙げられる。
【0111】
病害虫は、初期発生段階、例えば、幼虫または他の未成熟形態として、本発明の組成物の殺虫活性について試験することができる。昆虫は、約20℃~約30℃および相対湿度約30%~約70%で、完全な暗所において飼育され得る。バイオアッセイは、Czapla and Lang (1990) J. Econ. Entomol. 83 (6): 2480-2485に記載されるように行うことができる。昆虫の幼虫を飼育する方法およびバイオアッセイを行う方法は、当業者に周知である。
【0112】
さらなる実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、本明細書に記載される真菌および/もしくは真菌様疾患ならびに/または真菌および/もしくは真菌様病原体のうちの少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くを制御する。
【0113】
さらなる実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、アジアダイズさび病、灰色カビ病、褐斑病、フロッグアイ褐斑病、夏疫病、複合立ち枯れ病、葉腐病、黒あざ病、根腐病、腹腐病、鞘枯病、うどんこ病、そうか病、輪紋褐斑病、ベト病、ピシウム立枯病、疫病、フザリウム赤かび病、ヘッドドロップ病、SDS、フザリウム萎凋病、トウモロコシ茎腐病、赤さび病、黒さび病、黄さび病、コムギさび病、さび病、りんごそうか病、バーティシリウム萎凋病、火傷病、輪紋病、および褐色腐敗病からなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの真菌および/または真菌様疾患を制御する。
【0114】
さらなる実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、アジアダイズさび病、灰色カビ病、フロッグアイ褐斑病、夏疫病、複合立ち枯れ病、葉腐病、うどんこ病、そうか病、輪紋褐斑病、ベト病、ピシウム立枯病、疫病、フザリウム赤かび病、ヘッドドロップ病、SDS、輪紋病、およびりんごそうか病からなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの真菌および/または/真菌様疾患を制御する。
【0115】
さらなる実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Botrytis spp.、Botrytis cinerea、Cersospora spp.、Cercospora sojina、Cercospora beticola、Corynespora spp.、Corynespora cassiicola、Alternaria spp.、Alternaria solani、Alternaria dauci、Bremia spp.、Bremia lactucae、Rhizoctonia solani、Blumeria graminis f. sp. Tritici、Erysiphe necator、Podosphaera spp.、Podosphaera xanthii、Golovinomyces cichoracearum、Erysiphe lagerstroemiae、Gleocercospora spp.、Gleocercospora sorghi、Sphaerotheca pannosa、Colletotrichum cereale、Apiognomonia errabunda、Apiognomonia veneta、Colletotrichum gloeosporiodes、Discula fraxinea、Plasmopara viticola、Pseudoperonospora spp.、Pseudoperonospora cubensis、Peronospora belbahrii、Bremia lactucae、Peronospora lamii、Plasmopara obduscens、Pythium cryptoirregulare、Pythium aphanidermatum、Pythium irregulare、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora capsici、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Sclerotinia spp.、Sclerotinia minor,Fusarium graminearum、Fusarium solani、Fusarium oxysporum、Fusarium graminicola、Gibberella zeae、Colletotrichum graminicola、Phakopsora sp.、Phakopsora meibomiae、Phakopsora pachyrizi、Puccinia triticina、Puccinia recondita、Puccinia striiformis、Puccinia graminis、Puccinia spp.,Venturia inaequalis、Verticillium spp.、Erwinia amylovora、Monilinia fructicola、Monilinia lax、およびMonilinia fructigenaからなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの真菌および/または真菌様病原体を制御する。
【0116】
さらなる実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356のうちのいずれか1つに由来するいずれかの活性なバリアント、またはそれらのいずれかの活性なバリアント)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Botrytis spp.、Botrytis cinerea、Cercospora sojina、Corynespora cassiicola、Alternaria solani、Alternaria dauci、Bremia lactucae、Gleocercospora sorghi、Rhizoctonia solani、Erysiphe necator、Podosphaera xanthii、Colletotrichum cereal、Plasmopara viticola、Peronospora belbahrii、Pythium aphanidermatum、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Pseudoperonospora cubensis、Fusarium graminearum、Fusarium solani、Phakopsora pachyrizi、Sclerotinia minor、およびVenturia inaequalisaからなる群から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの真菌および/または真菌様病原体を制御する。
【0117】
さらなる実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Phakopsoraのうちの少なくとも1つ、2つ、またはすべてを制御する。さらなる実施形態では、合成殺真菌剤、および本明細書において開示される細菌株または改変された生物学的薬剤(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)は、Phakopsora pachyrhiziおよび/またはPhakopsora meibomiaeのうちの少なくとも1つ、またはすべてを制御する。他の方法では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において開示される細菌株または改変された細菌株(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Phakopsora pachyrhiziを制御する。
B.植物疾患を処置または予防する方法
【0118】
植物疾患を処置または予防する方法であって、植物疾患を有するかまたは植物疾患が発生する危険性のある植物または植物部位に、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアントと組み合わせた(同時または逐次的に散布される)、有効量のテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を散布するステップを含み、この組合せが、植物疾患を引き起こす植物病原体を制御する、方法が、本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント(an activevariant or any thereof)のうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0119】
一部の実施形態では、有効量の本開示の組合せ(同時または逐次的に散布される)は、選択された合成殺真菌剤について、本明細書において開示される合成殺真菌剤に対する細菌株またはその活性なバリアントの活性成分重量比を含み、組合せは、植物病原体を制御するか、植物疾患を処置もしくは予防するか、または植物において目的とされる農業形質を改善する。有効量の組合せは、細菌株またはその活性なバリアント1エーカー当たり少なくとも約4.4×105μgのピロールニトリン、または1エーカー当たり少なくとも(least)約1×104~1×106μgのピロールニトリンを含み得る。
【0120】
一部の実施形態では、AIP1620は、2.5lb/エーカーで散布され、製剤は、細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤の存在下においてAIP1620またはその活性なバリアントを散布することにより、所与の結果に必要とされる合成殺真菌剤または細菌株の量を低減させることができる。例えば、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤を、AIP1620またはその活性なバリアントとともに散布する(同時または逐次的に)場合、細菌株の量は、少なくとも106CFU/gを含む製剤1エーカー当たり2.5lb未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得、これには、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーが含まれるがこれらに限定されない。あるいは、少なくとも1つの細菌株、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらの活性なバリアントを、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤とともに散布する(同時または逐次的に)場合、合成殺真菌剤の量は、細菌株またはその活性なバリアントの不在下における合成殺真菌剤の有効投与率と比較して、少なくとも約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、もしくはそれを上回って、または約1~5%、約5~10%、約5~15%、約5~20%、約1~10%、約1~15%、約1~20%、約1~25%、約5~25%、約10~20%、約10~30%、約20~25%、約20~30%、約20~40%、約30~40%、約30~50%、約40~50%、約50~60%、約60~70%、約70~80%、約80~90%、約90~99%低減され得る。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの率に基づいて、計算することができる。AIP1620を含む散布される製剤化された製品は、約50重量%のAIP1620を有し得、ここで、AIP1620は、細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。5lb/エーカーの50%製剤化製品の散布は、2.5lb/エーカーの細菌株AIP1620を含む。
【0121】
細菌株、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤は、植物、植物部位、または植物栽培領域に散布された場合に、少なくとも相加作用をもたらす重量比で、植物、植物部位(plant plart)、または植物栽培領域に散布され得る(同時または逐次的に)。
【0122】
例えば、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約300:1、約400:1、約500:1、約600:1、約700:1、約800:1、約900:1、または約1000:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約1000:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0123】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約5:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約61:1、約62:1、約62.5:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、および約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0124】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、または約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約500:1、約1:5~約100:1、約1:5~約75:1、約1:5~約50:1、約1:5~約20:1、約1:1~約100:1、約1:1~約75:1、約1:1~約50:1、または約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビン、テブコナゾール、またはジフェノコナゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0125】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約1.5:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.1:1、約6.2:1、約6.3:1、約6.4:1、約6.5:1、約6.6:1、約6.7:1、約6.8:1、約6.9:1、約7:1、約7.1:1、約7.2:1、約7.3:1、約7.4:1、約7.5:1、約7.6:1、約7.7:1、約7.8:1、約7.9:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約10.25:1、約10.4:1、約10.5:1、約10.75:1、約11:1、約11.5:1、約12:1、約12.5:1、約13:1、約13.5:1、約14:1、約14.5:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約25:1または約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビンとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0126】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約3:1、約5:1、約7:1、約9:1、約11:1、約13:1、約15:1、約17:1、約17.5:1、約18:1、約18.5:1、約19:1、約19.5:1、約20:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約19.1:1、約19.2:1、約19.3:1、約19.4:1、約19.5:1、約19.6:1、約19.7:1、約19.8:1、約19.9:1、約20:1、約20.25:1、約20.5:1、約20.75:1、約21:1、約21.25:1、約21.5:1、約21.75:1、約22:1、約22.2:1、約22.22:1、約22.25:1、約22.5:1、約22.75:1、約23:1、約23.25:1、約23.5:1、約23.75:1、約24:1、約24.25:1、約24.5:1、約24.75:1、約25:1、約25.5:1、約26:1、約26.5:1、約27:1、約27.5:1、約28:1、約29:1、約30:1、約32:1、約34:1、約36:1、約38:1、約40:1、約45:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テブコナゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35.1:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1、約1:1~約40:1、約10:1~約40:1、または約10:1~約30:1の活性成分重量比(lb/lb)で、ジフェノコナゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0127】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:100(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:50、約1:10、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1.5、約1:1.3、約1:1.2、約1:1.1、約1:1、約1.1:1、約1.12:1、約1.125:1、約1.13:1、約1.15:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.8:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約4:1、約5:1、約10:1、約50:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、および約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:100~約500:1の活性成分重量比(weight ration)(lb/lb)で、クロロタロニルとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0128】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1.9、約1:1.8、約1:1.75、約1:1.7、約1:1.65、約1:1.6、約1:1.55、約1:1.5、約1:1.45、約1:4、約1:1.35、約1:1.3、約1:1.275、約1:1.25、約1:1.24、約1:1.23、約1:1.22、約1:1.21、約1:1.2、約1:1.19、約1:1.18、約1:1.17、約1:1.16、約1:1.15,約1:1.15、約1:1.1、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、および約10:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約10:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0129】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約65:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、または約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0130】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.66:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約15:1、約20:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約25:1または約1:10~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0131】
一部の方法では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの植物疾患を処置または予防する。他の方法では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの真菌および/または真菌様植物疾患を処置または予防する。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、目的とされる植物疾患に易罹患性の任意の植物種とともに用いられ得る。
【0132】
本明細書に記載される真菌または真菌様病原体によって引き起こされる疾患の例は、表1に提供されている。病原体によって引き起こされる植物疾患に易罹患性である非限定的な例示的な作物種もまた、提供されている。例えば、表1は、Bortrytis cinereaが、すべての開花作物に対して灰色カビ病を引き起こすことを示す。したがって、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、Bortrytis cinereaを制御するテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せを、植物において灰色カビ病を処置または予防するために、灰色カビ病を有するかまたは灰色カビ病が発生する危険性のある植物に、散布することができる(同時または逐次的に)。同様に、表1は、Rhizoctonia solaniが、トウモロコシにおいて複合立ち枯れ病を引き起こし、ダイズにおいて複合立ち枯れ病を引き起こし、芝生において葉腐病を引き起こし、鑑賞植物において複合立ち枯れ病を引き起こすことを示す。したがって、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、Rhizoctonia solaniを制御するテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せを、植物において複合立ち枯れ病および/または葉腐病を処置または予防するために、複合立ち枯れ病および/もしくは葉腐病を有するか、または複合立ち枯れ病および/もしくは葉腐病が発生する危険性にある植物に、散布することができる(同時または逐次的に)。さらに別の例では、表1は、Colletotrichum cereal、Apiognomonia errabunda、Apiognomonia veneta、Colletotrichum gloeosporiodes、Discula fraxineaが、そうか病を引き起こすことを示す。したがって、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、Colletotrichum cereal、Apiognomonia errabunda、Apiognomonia veneta、Colletotrichum gloeosporiodes、Discula fraxineaのうちの1つまたは複数を制御するテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せを、植物においてそうか病を処置または予防するために、そうか病を有するか、またはそうか病が発生する危険性にある植物に、散布することができる(同時または逐次的に)。
【表1-1】
【表1-2】
【0133】
アジアダイズさび病(ASR)を処置または予防する方法であって、ASRを有するかまたはASRが発生する危険性にある植物に、有効量の、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せを含む本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)を散布するステップを含む、方法もまた、本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、有効量は、選択された合成殺真菌剤について、細菌株と合成殺真菌剤との組合せを、本明細書において開示される重量比で散布することを含み、組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含み、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて、ASRを引き起こす植物病原体を制御する。一実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株または本明細書において提供されるその活性なバリアントは、ASRを処置または予防するために、植物への葉面散布として使用される。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの率に基づいて、計算することができる。
【0134】
テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株もしくはその活性なバリアントまたは本明細書において提供される改変された細菌株との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、ASRに易罹患性の任意の植物種とともに用いられ得る。「アジアダイズさび病(ASR)に易罹患性の植物」とは、ASRを引き起こす病原体(複数可)が、その植物に感染することができることを意味する。ASRに易罹患性の植物種の例としては、ダイズ(Glycine max)、インゲンマメ(common bean)(Phaseolus vulgaris)、例えば、サヤインゲンおよびインゲンマメ(kidney bean)、アオイマメ(Phaseolus limensis)、ライマメ(Phaseolus lunatus)、ササゲマメ(Vigna unguiculata)、キマメ(Cajanus cajan)、クズイモ、例えば、ヒカマ(Pachyrhizus erosus)が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な実施形態では、ダイズ植物が用いられる。
【0135】
本明細書においてさらに詳細に概説されるように、具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、ASRを引き起こす1つまたは複数の真菌(例えば、Phakopsoraなど)を制御する。ASRは、Phakopsora属の1つまたは複数の真菌病原体によって引き起こされる。非限定的な実施形態では、ASRを引き起こす真菌病原体は、Phakopsora pachyrhiziまたはPhakopsora meibomiaeである。ASR病原体は、胞子が風によって容易に運ばれ得るため、長距離分散に十分に適合されており、さび病のない新しい領域への導入の理想的な手段となっている。広がりの主要な手段は、胞子であり、胞子は、風または雨の跳ね返りによって運ばれ得る。これらの病原体は、生きている宿主でのみ生存し繁殖する、偏性病原体である。栽培されたダイズでは、最初の症状は、葉の向軸面における2~5mmの淡褐色の多角形病変である。これらの病変は、葉の背軸面に出現する葉焼けとして知られる火山形状の病変に発達し、そこで夏胞子が産生される。
【0136】
さらなる実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Phakopsora pachyrhiziを制御する。なおもさらなる実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Phakopsora meibomiaeを制御する。そのような活性を測定するための様々なアッセイが、本明細書の他の箇所において開示されている。
【0137】
「処置する」または「処置するここと」という用語、またはその派生語には、植物疾患を引き起こす病原体によってもたらされる状態の進行を実質的に阻害、遅延、もしくは逆転させること、その状態の症状を実質的に緩和すること、またはその症状もしくは状態の出現を実質的に予防することが含まれる。
【0138】
「制御すること」および「植物を病原体から保護すること」という用語は、目的とされる病原体の成長、発芽、繁殖、および/もしくは増殖を阻害もしくは低減すること、ならびに/または目的とされる病原体の発生および/もしくは活性を殺す、除去する、破壊する、もしくは別様に減少させることのうちの1つまたは複数を指す。そのため、本明細書において提供される細菌株および合成殺真菌剤で処置される植物は、統計学的に有意な量で、植物病原体の存在下における疾患重症度の低減または疾患発達の低減を示し得る。
【0139】
「予防する」という用語およびその変形形態は、細菌、真菌、ウイルス、昆虫、または他の害虫の成長、増殖、侵襲、胞子発芽、および菌糸成長に先だって対抗することを意味する。この事例では、組成物は、病原体への曝露の前に散布される。
【0140】
「緩和する」および「緩和」という用語は、本明細書において提供される組成物および方法によってもたらされる、処置された植物の状態の改善を指す。改善は、病原体成長の減少、および/または罹患した植物の背丈、重量、葉の数、根系、もしくは収率の改善という形態で出現し得る。一般に、この用語は、罹患した植物の生理学的状態の改善を指す。
【0141】
「阻害する」という用語およびこの用語のすべての変形形態は、細菌、真菌、ウイルス、線虫、昆虫、または任意の他の害虫の成長、ならびに胞子発芽の制限または禁止を包含することを意図する。
【0142】
「排除する」という用語は、細菌、真菌、ウイルス、線虫、昆虫、または任意の他の害虫を、必要に応じて以下に記載される本発明の方法によって、本発明の組成物と接触させることによって、それらを実質的に根絶または除去することに関する。
【0143】
「遅延」、「遅れ」という用語、およびそれらのすべての変形形態は、細菌、真菌、ウイルス、線虫、昆虫、または任意の他の害虫の成長、および胞子発芽の進行を緩徐にすることを包含することを意図する。「発生を遅延させること」という表現は、細菌、真菌、ウイルス、線虫、昆虫、または任意の他の害虫の成長、侵襲、感染、胞子発芽、および菌糸成長の進行を、ある期間の間、予防または緩徐にすることとして解釈されており、前記細菌、真菌、ウイルス、線虫、昆虫、または任意の他の害虫の成長、侵襲、感染、胞子発芽、および菌糸成長が、発達においてそれほど進行しないか、または、本発明による処置がない場合よりも遅く現われる。
【0144】
本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)で処置した植物、植物部位、または栽培領域は、統計学的に有意な量で、植物病原体の存在下における疾患重症度の低減または疾患発達の低減を示し得る。疾患重症度の低減または疾患発達の低減は、非処置対照植物と比較して、約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、または約90%~約100%の低減であり得る。他の事例では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)で処置した植物は、非処置対照植物と比較して、少なくとも約10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または約100%高い、植物病原体の存在下における疾患重症度の低減または疾患発達の低減を示し得る。植物疾患重症度を評価するための方法は、公知であり、それには、罹患した葉面積のパーセンテージを測定すること(Godoy et al. (2006) Fitopatol. Bras. 31(1) 63-68)または夏胞子数を測定することによるもの(実施例1を参照されたい)が挙げられる。
【0145】
「相乗性」または「相乗的に」とは、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)が、(一部の実施形態では)個別に散布される細菌株および合成殺真菌剤(すなわち、他方の不在下における)の相加作用よりも高い植物疾患もしくは植物病原体の制御および/または目的とされる少なくとも1つの農業形質の改善を提供し得ることを意図する。この相乗性は、単独での(すなわち、他方の不在下における)細菌株および合成殺真菌剤の散布の相加作用よりも2%、5%、7%、10%、12%、15%、17%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、100%、またはそれを上回って高い、増加であり得る。他の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤の散布(同時または逐次的)は、細菌株または合成殺真菌剤が単独で使用される場合に植物病原体の制御も、植物疾患の処置もしくは予防も、目的とされる少なくとも1つの農業形質の改善も示されないときに、相乗的に機能し、これらの2つの散布(同時または逐次的)が、植物病原体の制御、植物疾患の処置もしくは予防、または目的とされる少なくとも1つの農業形質の改善をもたらす。
【0146】
「抗病原体組成物」または「抗病原体」とは、組成物が、侵襲性病原体生物を抑制する、制御する、予防する、および/または殺すことができることを意味する。具体的な実施形態では、抗病原体組成物は、例えば、少なくとも約10%~少なくとも約20%、少なくとも約20%~約50%、少なくとも約10%~約60%、少なくとも約30%~約70%、少なくとも約40%~約80%、もしくは少なくとも約50%~約90%、またはそれよりも高くを含む、統計学的に有意な量で、病原体チャレンジによって生じる疾患症状を低減させる。したがって、本発明の方法は、疾患、特に、植物病原体によって引き起こされる疾患から、植物を保護するために利用することができる。
【0147】
抗病原体活性を測定するアッセイは、当該技術分野において公知であり、病原体感染後に植物において疾患抵抗性を定量するための方法も同様に公知である。例えば、米国特許第5,614,395号を参照されたく、これは参照により本明細書に組み込まれる。そのような技法としては、平均病変径、病原体バイオマス、および腐敗した植物組織の全体的なパーセンテージを経時的に測定することを含む。例えば、抗病原体組成物が表面に散布された植物は、抗病原体組成物に曝露していない対照植物と比較して、病原体チャレンジ後の組織壊死(すなわち、病変径)の減少または植物死滅の減少を示す。あるいは、抗病原体活性は、病原体バイオマスの減少によって測定することができる。例えば、抗病原体組成物に曝露された植物を、目的とされる病原体でチャレンジする。経時的に、病原体を接種した組織から組織試料を得、RNAを抽出する。植物特異的転写産物のレベルに対する特異的な病原体RNA転写産物のパーセントにより、病原体バイオマスのレベルを判定することが可能となる。例えば、Thomma et al. (1998) Plant Biology 95:15107-15111を参照されたく、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0148】
さらに、in vitro抗病原体アッセイには、例えば、様々な濃度の抗病原体組成物を、紙ディスクに添加し、ディスクを、目的とされる病原体の懸濁液を含有する寒天の上に置くことが含まれる。インキュベーションの後に、有効濃度の抗病原体組成物を含有するディスクの周りに、透明な阻害領域が生じる(Liu et al. (1994) Plant Biology 91:1888-1892、参照により本明細書に組み込まれる)。加えて、顕微分光測光法による分析を使用して、組成物のin vitro抗病原体特性を測定することができる(Huet al. (1997) Plant Mol. Biol. 34:949-959およびCammue et al. (1992) J. Biol. Chem.267: 2228-2233、これらのいずれも参照により本明細書に組み込まれる)。
C.植物において疾患抵抗性を誘導する方法、および/または植物の健康状態を改善するための方法、および/または目的とされる農業形質を改善する方法
【0149】
植物において植物病原体に対する疾患抵抗性を誘導するための組成物および方法もまた、提供される。したがって、本組成物および方法はまた、真菌および/または真菌様病原体、ウイルス、線虫、ならびに昆虫から植物を保護するのにも有用である。植物病原体に対する疾患抵抗性を誘導する方法であって、植物病原体によって引き起こされる植物疾患に易罹患性である植物に、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)を散布するステップを含む、方法が、本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せのうちの少なくとも1つを含み得る。ある特定の実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、少なくとも、植物疾患を引き起こす病原体に対する相加的な防御応答を促進する。一部の実施形態では、有効量の組合せは、選択される合成殺真菌剤について本明細書において開示される重量比(lb/lb)でテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤と組み合わせた、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを含む。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの率に基づいて、計算することができる。特定の実施形態では、組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。
【0150】
植物における防御応答は、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)を植物に散布した後、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せで処置される植物の病原体チャレンジの前および/または病原体チャレンジの後に、トリガーされ得る。
【0151】
一部の方法では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの本明細書に記載される植物病原体に対する抵抗性を誘導する。他の方法では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤(同時または逐次的に散布される)は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの本明細書に記載される真菌および/または真菌様植物病原体に対する抵抗性を誘導する。
【0152】
「疾患抵抗性」とは、植物が、植物-病原体の相互作用により生じる疾患症状を回避することを意図する。すなわち、病原体が、植物疾患および関連する疾患症状を引き起こすことが予防されるか、あるいは、病原体によって引き起こされる疾患症状が、対照と比較して最小限となるかもしくは低減される。さらに、植物の健康状態を改善する方法および/または目的とされる農業形質を改善する方法であって、植物に、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアントまたはその活性な誘導体との組合せ(同時または逐次的に散布される)を散布するステップを含む、方法が提供される。ある特定の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せのうちの少なくとも1つを含み得る。一部の実施形態では、有効量の組合せ(同時または逐次的に散布される)は、選択される合成殺真菌剤について本明細書において開示される重量比(lb/lb)でテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤と組み合わせた、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを含む。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの率に基づいて、計算することができる。特定の実施形態では、組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。
【0153】
「植物の健康状態の改善」とは、数例挙げると、植物の成長および/もしくは収率の増加、ストレス耐性の増加、ならびに/または除草剤抵抗性の減少を意味する。ストレス耐性の増加は、1つまたは複数のストレスと関連する症状を減少または予防する植物の能力の増加を指す。ストレスは、他の生きている生物、例えば、病原体(例えば、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫)、昆虫、線虫、雑草、栽培されたかまたは天然の植物によって植物になされた損傷の結果として生じる、生物的ストレスであり得る。ストレスはまた、非生物的ストレス、例えば、極端な温度(高温または低温)、強風、干ばつ、塩分、化学毒性、酸化ストレス、洪水、竜巻、野火、放射線、および重金属への曝露であってもよい。農業形質の改善の非限定的な例は、本明細書の他の箇所において開示されている。具体的な実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、少なくとも相加的な量で、植物の健康状態を改善するか、または目的とされる農業形質を改善する。他の実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤と、細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、単独で散布される合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)および細菌株の相加作用よりも、例えば、少なくとも約10%~少なくとも約20%、少なくとも約20%~約50%、少なくとも約10%~約60%、少なくとも約30%~約70%、少なくとも約40%~約80%、もしくは少なくとも約50%~約90%、またはそれを上回って含む、相乗的な量で、植物の健康状態を改善するか、または目的とされる農業形質を改善する。
D.植物または植物部位への散布の方法
【0154】
本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せは、有効量で散布される(同時または逐次的に)。具体的な実施形態では、有効量の組合せは、提案される使用または当該技術分野における標準的な使用よりも低い量の、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)および/または本明細書において提供される細菌株を含む。有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、提案される使用または標準的な使用よりも低い散布量で散布される場合に、植物疾患を引き起こす病原体を制御、処置、予防、阻害するのに十分な量、および/または植物疾患の重症度を低減するかもしくは植物疾患の発達を低減するのに十分な量である。他の実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、提案される使用または標準的な使用よりも低い有効量で使用される場合に、目的とされる農業形質を改善するのに十分な量、および/または植物の健康状態、疾患に易罹患性の植物の生育、もしくは収率を促進もしくは増加させるのに十分な量である。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに/または本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの散布量または量は、標的とされる病原体、保護しようとする作物もしくは植物、本明細書において提供される細菌株もしくはその活性なバリアントの有効性、疾患の重症度、気候条件、改善しようとする目的とされる農業形質などに応じて、変動し得る。
【0155】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、約2.5lb/エーカーであり、ここで、組成物。具体的な実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、この組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンまたは細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む製剤に対して2.5lb/エーカー未満、例えば、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの率に基づいて、計算することができる。
【0156】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾールとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、テトラコナゾールと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾールとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0157】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、トリフルミゾールとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、トリフルミゾールと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、トリフルミゾールとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0158】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、アゾキシストロビンとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、アゾキシストロビンと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、アゾキシストロビンとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0159】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、フルトリアホールとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、フルトリアホールと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、フルトリアホールとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0160】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テブコナゾールとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、テブコナゾールと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テブコナゾールとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0161】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、クロロタロニルとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、クロロタロニルと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、クロロタロニルとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0162】
具体的な実施形態では、圃場への接種について、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、ジフェノコナゾールとの組合せは、有効量で散布され(同時または逐次的に)、ここで、細菌株AIP1620の標準的または提案される使用は、組合せにおいて約2.5lb/エーカーである。一部の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントを、ジフェノコナゾールと組み合わせて(同時または逐次的に)散布する場合、AIP1620またはその活性なバリアントの散布量は、構成する製剤に対して、約2.49lb/エーカー、約2.45lb/エーカー、約2.4lb/エーカー、約2.3lb/エーカー、約2.2lb/エーカー、約2.1lb/エーカー、約2.0lb/エーカー、約1.9lb/エーカー、約1.8lb/エーカー、約1.7lb/エーカー、約1.6lb/エーカー、約1.5lb/エーカー、約1.4lb/エーカー、約1.3lb/エーカー、約1.2lb/エーカー、約1.1lb/エーカー、約1.0lb/エーカー、約0.9lb/エーカー、約0.8lb/エーカー、約0.7lb/エーカー、約0.6lb/エーカー、約0.5lb/エーカー、約0.4lb/エーカー、約0.3lb/エーカー、約0.2lb/エーカー、および約0.1lb/エーカーを含むがこれらに限定されない、8lb/エーカー未満、7lb/エーカー未満、6lb/エーカー未満、5lb/エーカー未満、4lb/エーカー未満、3lb/エーカー、または2.5lb/エーカー未満、例えば、約0.1lb/エーカー~2.49lb/エーカーであり得る。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、ジフェノコナゾールとの組合せは、細菌細胞1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリン、または細菌細胞1ポンド当たり約1.8×105μgのピロールニトリンを含む。
【0163】
細菌株、ならびにテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤は、少なくとも相加作用をもたらす重量比で、圃場への接種として散布され得る(同時または逐次的に)。
【0164】
例えば、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約300:1、約400:1、約500:1、約600:1、約700:1、約800:1、約900:1、または約1000:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約1000:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0165】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約5:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約61:1、約62:1、約62.5:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、および約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テトラコナゾールまたはフルトリアホールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0166】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約40:1、約50:1、約60:1、約70:1、約80:1、約90:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、または約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約500:1、約1:5~約100:1、約1:5~約75:1、約1:5~約50:1、約1:5~約20:1、約1:1~約100:1、約1:1~約75:1、約1:1~約50:1、または約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビン、テブコナゾール、またはジフェノコナゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0167】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約1.5:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.1:1、約6.2:1、約6.3:1、約6.4:1、約6.5:1、約6.6:1、約6.7:1、約6.8:1、約6.9:1、約7:1、約7.1:1、約7.2:1、約7.3:1、約7.4:1、約7.5:1、約7.6:1、約7.7:1、約7.8:1、約7.9:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約10.5:1、約11:1,約11.5:1、約12:1、約12.5:1、約13:1、約13.5:1、約14:1、約14.5:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約25:1または約1:1~約20:1の活性成分重量比(lb/lb)で、アゾキシストロビンとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0168】
特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約3:1、約5:1、約7:1、約9:1、約11:1、約13:1、約15:1、約17:1、約17.5:1、約18:1、約18.5:1、約19:1、約19.5:1、約20:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約19.1:1、約19.2:1、約19.3:1、約19.4:1、約19.5:1、約19.6:1、約19.7:1、約19.8:1、約19.9:1、約20:1、約20.25:1、約20.5:1、約20.75:1、約21:1、約21.25:1、約21.5:1、約21.75:1、約22:1、約22.2:1、約22.22:1、約22.25:1、約22.5:1、約22.75:1、約23:1、約23.25:1、約23.5:1、約23.75:1、約24:1、約24.25:1、約24.5:1、約24.75:1、約25:1、約25.5:1、約26:1、約26.5:1、約27:1、約27.5:1、約28:1、約29:1、約30:1、約32:1、約34:1、約36:1、約38:1、約40:1、約45:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1の活性成分重量比(lb/lb)で、テブコナゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:1(細菌株:合成殺真菌剤)、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35.1:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、および約50:1を含むがこれらに限定されない、約1:1~約50:1、約1:1~約40:1、約10:1~約40:1、または約10:1~約30:1の活性成分重量比(lb/lb)で、ジフェノコナゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0169】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:100、約1:50、約1:10、約1:1、約10:1、約50:1、約100:1、約150:1、約200:1、約250:1、約300:1、約350:1、約400:1、約450:1、および約500:1を含むがこれらに限定されない、約1:100~約500:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0170】
ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:合成殺真菌剤)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1.9、約1:1.8、約1:1.75、約1:1.7、約1:1.65、約1:1.6、約1:1.55、約1:1.5、約1:1.45、約1:4、約1:1.35、約1:1.3、約1:1.275、約1:1.25、約1:1.24、約1:1.23、約1:1.22、約1:1.21、約1:1.2、約1:1.19、約1:1.18、約1:1.17、約1:1.16、約1:1.15,約1:1.15、約1:1.1、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、および約10:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約10:1の活性成分重量比(lb/lb)で、クロロタロニルとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0171】
他の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約25:1、約30:1、約35:1、約40:1、約45:1、約50:1、約55:1、約60:1、約65:1、約70:1、約75:1、約80:1、約85:1、約90:1、約95:1、または約100:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約100:1の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。ある特定の実施形態では、細菌株またはその活性なバリアントは、約1:10(細菌株:トリフルミゾール)、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、約1.5:1、約1.6:1、約1.66:1、約1.7:1、約1.8:1、約1.9:1、約2:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1、約5:1、約5.5:1、約6:1、約6.5:1、約7:1、約7.5:1、約8:1、約8.5:1、約9:1、約9.5:1、約10:1、約15:1、約20:1、および約25:1を含むがこれらに限定されない、約1:10~約25:1または約1:10~約1:20の活性成分重量比(lb/lb)で、トリフルミゾールとともに散布され得る(同時または逐次的に)。
【0172】
殺生物剤の任意の適切な農業的散布量が、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株または本明細書において開示されるその活性なバリアントとの組合せで、散布され得る(同時または逐次的に)。合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)および本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの有効量についてアッセイするための方法には、例えば、合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)と細菌株との組合せによって標的とされる病原体または害虫の制御が含まれる。そのような制御についてアッセイするための方法は、公知である。さらに、有効量の合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、またはジフェノコナゾール)および本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの有効量の散布時に生じる植物の健康状態、収率、および/または生育の制御。
【0173】
さらに、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株または本明細書において提供されるその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)を散布すること(同時または逐次的に)によって、植物疾患を引き起こす植物病原体の成長を制御または阻害するための方法が、提供される。「散布すること」とは、有効量の合成殺真菌剤および本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを、所望される効果が達成されるように、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントのうちの1つまたは複数とともに、植物、栽培領域、種子、および/または雑草に接触させることを意図する。さらに、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに/または本明細書において提供される細菌株もしくはその活性なバリアントの散布は、作物を植える(例えば、土壌に、種子または植物を)前に、行い得る。具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに/または本明細書において提供される細菌株もしくはその活性なバリアントの散布は、葉面散布である。したがって、本発明のさらなる実施形態は、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの集団を、植物病原体が成長し得る環境に散布すること(同時または逐次的に)によって、植物病原体の成長を制御または阻害するための方法を提供する。散布は、植物、植物の部位、保護しようとする植物の種子、または保護しようとする植物が生育しているかもしくは生育する土壌に行われ得る。植物または植物部位への散布は、収穫の前であっても後であってもよい。種子への散布は、種子を植える前である。
【0174】
テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤の散布(同時または逐次的)は、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの散布の前、最中、または後に行い得る。具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤の散布は、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの散布と交互にする。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤の散布は、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの散布と、0.5日、1日、1.5日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、14日、またはそれよりも長い日数、交互にすることができる。一部の実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤は、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと同時に、植物、植物部位、植物の栽培領域に散布される。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの同時散布は、同じ製剤において行ってもよく、または別個の製剤によって同時に行ってもよい。具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、単独で合成殺真菌剤(すなわち、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、もしくはジフェノコナゾール)、または細菌株AIP1620もしくはその活性なバリアントに使用される標準的な散布量よりも低い有効量で、同じ組成物において製剤化され、同じ製剤において葉面処置として散布される。
【0175】
テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの逐次的な散布は、合成殺真菌剤および細菌株のそれぞれの散布が、同時に行わないことを指す。2つの構成成分(この場合では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤(構成成分a))ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント(構成成分b))の逐次的な散布は、構成成分a)を構成成分b)の前または後に散布することを含み、ここで、構成成分a)およびb)の散布間の時間の差は、1分間を上回り、1分間、5分間、30分間、1時間、2時間、5時間、10時間、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、15日間、20日間、1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、1年間、またはそれよりも長い時間を含むがこれらに限定されず、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの逐次的な散布のタイミングは、相加作用または相乗作用(植物病原体の制御、または植物疾患の処置もしくは予防、または農業形質の改善に対する)が、観察されるようなものである。
【0176】
一部の実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株または本明細書において提供されるその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、Alternaria spp.、Alternaria solani、Colletotrichum spp.、Mycosphaerella spp.、Phomopsis spp.、Pseudoperonospora spp.、Podosphaera spp.、Cercospora spp.、Corynespora spp.、Gleocercospora spp.、Sclerotinia spp.、Bremia spp.、Botrytis spp.、およびBotrytis cinereaからなる群から選択される1つまたは複数の病原体の成長を制御または阻害するために、葉面散布として使用される。
【0177】
他の実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株または本明細書において提供されるその活性なバリアントとの組合せは、Rhizoctonia spp.、Rhizoctonia solani、Fusarium spp.、Sclerotium spp.、Sclerotinia spp.、Sclerotinia sclerotiorum、Phytopthora spp.、およびPythium spp.からなる群から選択される1つまたは複数の病原体の成長を制御または阻害するために、保護しようとする植物が生育しているかまたは生育する土壌に散布される(同時または逐次的に)。
【0178】
一部の実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株または本明細書において提供されるその活性なバリアントとの組合せは、Monolinia spp.、Penicillium spp.、Botrytis ssp.、Botrytis cinereaからなる群から選択される1つまたは複数の病原体の成長を制御または阻害するために、収穫後の植物に散布される(同時または逐次的に)。
【0179】
本明細書で使用される場合、植物という用語は、植物細胞、植物プロトプラスト、植物を再生させることができる植物細胞組織培養物、植物カルス、植物の茂み、および植物または植物の部位、例えば、胚、花粉、胚珠、種子、葉、花、枝、果実、殻粒、穂、穂軸、殻、茎、根、根端、葯などにおいてインタクトである植物細胞を含む。穀類は、その種を生育させることや再生すること以外の目的で商業的栽培者によって産生された成熟種子を意味することを意図する。
【0180】
有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、または細胞の組合せ)の組合せが、植物または植物部位の表面に散布された、植物または植物部位が、提供される。植物または植物部位の表面に散布される細菌株またはその活性なバリアントと合成殺真菌剤との組合せは、本明細書の他の箇所において開示される組成物または製剤の形態であってもよい。具体的な実施形態では、有効量の組合せは、圃場もしくは栽培領域から取り出された植物に散布されるか、または植物から取り出された植物部位に散布される。一部の実施形態では、有効量の本明細書において開示される組合せは、植物の種子の表面に散布され得る。一部の実施形態では、有効量の組合せは、選択される合成殺真菌剤について本明細書において開示される重量比(lb/lb)でテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤と組み合わせた、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを含む。特定の実施形態では、組合せは、植物または植物部位の表面に、細菌細胞(例えば、組合せ内の細菌細胞)1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、または細胞の組合せとの組合せは、ダイズ植物の葉に散布される(同時または逐次的に)。散布のタイミングは、状態および地理的な位置に応じて変動し得る。具体的な実施形態では、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ(同時または逐次的に散布される)は、ダイズの発達のR1(開花ステージの開始)に散布されるか、またはASR発生および疾患の重症度に応じてより早期に散布されてもよい。
【0181】
植物疾患に易罹患性である植物を含有する栽培領域において、植物疾患を引き起こす植物病原体を制御するための様々な方法が、提供される。そのような方法は、植物病原体またはその集団を、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性な誘導体、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはその活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せ(同時または逐次的に散布される)と接触させることによって、栽培領域において植物病原体またはその集団を制御するステップを含み得る。栽培領域において植物病原体を制御するための方法は、栽培領域に、植物疾患に易罹患性の種子または植物を植えるステップと、疾患に易罹患性の植物、植物疾患に易罹患性の植物の種子、または栽培領域に、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性な誘導体(an activederivative or any thereof)、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはその活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)との組合せを散布する(同時または逐次的に)ステップとを含み、組合せが、作物または植物に有意に影響を及ぼすことなく植物疾患を制御する。
【0182】
さらに、植物疾患に易罹患性の植物を生育させるための方法が、提供される。本方法は、疾患に易罹患性の植物、疾患に易罹患性の植物の種子、またはその栽培領域に、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される少なくとも1つの細菌株またはその活性なバリアントとの組合せを散布するステップ(同時または逐次的に)を含む。ある特定の実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せのうちの少なくとも1つを含み得る。テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントの様々な有効量は、本明細書の他の箇所において開示されており、1つの非限定的な例では、有効量の組合せは、選択された合成殺真菌剤について、本明細書において開示される重量比(lb/lb)を含む。本明細書において開示される合成殺真菌剤の散布量は、それぞれの選択された合成殺真菌剤について本明細書の他の箇所において開示されるように、選択された活性成分重量比に応じた細菌株またはその活性なバリアントの散布量に基づいて、計算することができる。特定の実施形態では、有効量の組合せは、細菌細胞(例えば、組合せ内の細菌細胞)1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。
【0183】
植物または植物部位に、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、または細胞の組合せ)との組合せを散布することによって、植物または植物部位における植物病原体または植物害虫を制御するための方法が、提供される。細菌株またはその活性なバリアントを含む組成物は、固体または液体組成物または製剤であり得る。植物または植物部位は、細菌株が植物病原体または植物害虫を効果的に制御するために、活発に生育している必要はない。具体的な実施形態では、植物または植物部位は、収穫されているか、または他の方法で圃場もしくは栽培領域から取り出されている。有効量の、細菌株またはその活性なバリアントと、合成殺真菌剤との組合せは、収穫の前、または植物もしくは植物部位が収穫された後に、植物または植物部位に散布され得る。本明細書で使用される場合、収穫するという用語は、植物または植物部位を、地面または他の栽培領域から取り出すことを指し、地面または他の栽培領域に残る植物から植物部位を取り出すことも指す。一部の実施形態では、有効量の組合せは、選択される合成殺真菌剤について本明細書において開示される重量比(lb/lb)でテトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される合成殺真菌剤と組み合わせた、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを含む。特定の実施形態では、有効量の組合せは、細菌細胞(例えば、組合せ内の細菌細胞)1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。
【0184】
植物の収率を増加させるための方法が、提供される。植物の「収率」は、植物によって産生されるバイオマスの品質および/または数量を指す。「バイオマス」は、任意の測定される植物産物を意図する。バイオマス産生の増加は、測定される植物産物の収率の任意の改善である。収率の増加は、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントに曝露していない植物と比較して、収率の少なくとも1%の増加、少なくとも3%の増加、少なくとも5%の増加、少なくとも10%の増加、少なくとも20%の増加、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも100%、またはそれを上回る増加を含むがこれらに限定されない、任意の統計学的に有意な増加を含み得る。植物における収率を増加させるための方法もまた、提供され、この方法は、作物、植物、または栽培領域に、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せを含む少なくとも1つの細菌株との組合せを散布するステップ(同時または逐次的に)を含み、前記組合せは、選択された合成殺真菌剤について、本明細書において開示される重量比(lb/lb)で提供され、前記組成物は、植物病原体を制御し、それによって収率を増加させる。特定の実施形態では、有効量の組合せは、細菌細胞(例えば、組合せ内の細菌細胞)1グラム当たり少なくとも約400μgのピロールニトリンを含む。
【0185】
本明細書で使用される場合、「栽培領域」は、植物を生育させようと所望する任意の領域を含む。そのような栽培領域としては、植物を栽培する圃場(例えば、作物圃場、植物圃場、芝圃場、樹木圃場、保管林、果実および野菜を栽培するための圃場など)、グリーンハウス、グロースチャンバーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0186】
特定の実施形態では、目的とされる植物(すなわち、植物疾患に易罹患性の植物)および/または植物を含む栽培領域は、有効量の、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤との組合せ(同時または逐次的に散布される)で処置され得る。本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと殺生物剤と「の組合せで処置される」または植物、栽培領域、もしくは圃場にそれら「の組合せを散布すること」とは、特定の圃場、植物、および/または雑草のうちの1つまたは複数が、有効量の、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントのうちの1つまたは複数および1つまたは複数の殺生物剤で処置され(同時または逐次的に散布され)、その結果、所望される効果が達成されることを意図する。さらに、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントおよび殺生物剤のうちの一方または両方の散布は、作物(例えば、土壌に、または植物)を植える前に行い得る。さらに、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントおよび殺生物剤の散布は、所望される効果が達成される限り、同時であってもよく、または散布が、異なる時点(逐次的)であってもよい。
【0187】
1つの非限定的な実施形態では、活性なバリアントは、1つまたは複数の殺生物剤に対して抵抗性である、本明細書において提供される細菌株を含む。具体的な実施形態では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント(すなわち、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せ)は、グリホサートに対して抵抗性である。そのような方法では、植物、作物、または栽培領域は、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、グリホサートに対して抵抗性である本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ、ならびに有効量のグリホサートで処置され(同時または逐次的に)、ここで、有効量のグリホサートは、雑草を選択的に制御するためのものであり、作物または植物は、有意に損傷を受けない。
【0188】
別の非限定的な実施形態では、活性なバリアントは、グルホシネートに対して抵抗性である本明細書において提供される細菌株を含む。そのような方法では、植物、作物、または栽培領域は、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と、グルホシネートに対して抵抗性である本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントとの組合せ、ならびに有効量のグルホシネートで処置され(同時または逐次的に)、ここで、有効量のグルホシネートは、雑草を選択的に制御するためのものであり、作物または植物は、有意に損傷を受けない。そのような実施形態では、有効量の、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、同じ濃度の合成殺真菌剤、およびグルホシネートに対して抵抗性となるように改変されていない本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントを、有効量のグルホシネートまたはその活性な誘導体と組み合わせて散布した場合に生じる植物の健康状態、収率、および/または生育と比較して、植物の健康状態、収率、および/または生育の改善をもたらすのに十分である。さらなる実施形態では、有効量は、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアント、例えば、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアント、またはAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、もしくはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちのいずれか1つに由来する細胞の組合せを含む。
V.本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントと組み合わせて使用するための殺生物剤
【0189】
本明細書の他の箇所において考察されるように、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤、ならびに他の殺生物剤(すなわち、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質)との組合せ(同時または逐次的に散布される)で使用され得る。そのような事例では、本明細書において提供される細菌株またはその活性なバリアントは、目的とされる追加の殺生物剤と適合性がある。
【0190】
「除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、もしくは他の作物保護化学物質耐性、または除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、もしくは他の作物保護化学物質抵抗性」とは、通常野生型生物に対して致死的である用量の除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、または他の作物保護化学物質への曝露の後に生存し繁殖する生物(すなわち、植物および/または本明細書において提供される細菌株もしくはその活性なバリアントなど)の能力を意図する。
【0191】
本明細書において開示される様々な方法および組成物において使用することができる除草剤としては、グリホサート、ACCase阻害剤(アルロキシフェノキシプロピオネート(Arloxyphenoxy propionate)(FOPS));ALS阻害剤(スルホニル尿素(SU))、イミダゾンリノン(Imidazonlinone)(IMI)、ピリミジン(PM));微小管タンパク質阻害剤(ジニトロアニリン(DNA));合成オーキシン(フェノキシ(P))、安息香酸(BA)、カルボン酸(CA));光化学系II阻害剤(トリアジン(TZ))、トリアジノン(TN)、ニトリル(NT)、ベンゾチアジアジノン(BZ)、尿素(US));EPSPシンターゼ阻害剤(グリシン(GC));グルタミン合成阻害剤(ホスフィン酸(PA));DOXPシンターゼ阻害剤(イソオキサゾリジノン(IA));HPPD阻害剤(ピラゾール(PA))、トリケトン(TE));PPO阻害剤(ジフェニルエーテル(DE)、N-フェニルフタルイミド(NP)(アリトリアジノン(Ary triazinone)(AT));VLFA阻害剤(クロロアセトアミド(CA))、オキシアセトアミド(OA));光化学系I阻害剤(ビピリジリウム(BP))などが挙げられる。
【0192】
本明細書において開示される様々な方法および組成物において使用することができる殺虫剤としては、イミダクロプリド、クロチアニジン、アリールピラゾール化合物(国際公開第WO2007103076号);オルガノホスフェート、フェニルピラゾール、ピレトイド(pyrethoid)カラモイルオキシム、ピラゾール、アミジン、ハロゲン化炭化水素、カルバメート、およびそれらの誘導体、テルブホス、クロロピリホス、フィプロニル、クロルエトキシホス、テルフトリン、カルボフラン、イミダクロプリド、テブピリムホス(米国特許第5,849,320号)が挙げられる。
【0193】
本明細書において開示される様々な方法および組成物において使用することができる追加の殺真菌剤としては、脂肪族窒素殺真菌剤(ブチルアミン、シモキサニル、ドジシン、ドジン、グアザチン、イミノクタジン);アミド殺真菌剤(ベンゾビンジフルピル、カルプロパミド、クロラニホルメタン、シフルフェナミド、ジクロシメット、ジクロシメット、ジモキシストロビン、フェナミンストロビン、フェノキサニル、フルメトヴェル(flumetover)、フラメトピル、イソフェタミド、イソピラザム、マンデストロビン、マンジプロパミド、メトミノストロビン、オリサストロビン、ペンチオピラド、プロクロラズ、キナザミド(quinazamid)、シルチオファム、トリホリン);アシルアミノ酸殺真菌剤、(ベナラキシル、ベナラキシル-M、フララキシル、メタラキシル、メタラキシル-M、ペフラゾエート、バリフェナレート);アニリド殺真菌剤(ベナラキシル、ベナラキシル-M、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンヘキサミド、フルキサピロキサド、イソチアニル、メタラキシル、メタラキシル-M、メトスルホバクス(metsulfovax)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ピラカルボリド、セダキサン、チフルザミド、チアジニル、ヴァンガード);ベンズアニリド殺真菌剤(ベノダニル、フルトラニル、メベニル、メプロニル、サリチルアニリド、テクロフタラム);フルアニリド殺真菌剤(フェンフラム、フララキシル、フルカルバニル、メトフロキサム);スルホンアニリド殺真菌剤(フルスルファミド);ベンズアミド殺真菌剤(ベンゾヒドロキサム酸、フルオピコリド、フルオピラム、チオキシミド(tioxymid)、トリクラミド、ザリラミド、ゾキサミド);フラミド殺真菌剤(シクラフラミド、フルメシクロックス);フェニルスルファミド殺真菌剤(ジクロフルアニド、トリルフルアニド);スルホンアミド殺真菌剤(アミスルブロム、シアゾファミド);バリンアミド殺真菌剤(ベンチアバリカルブ、イプロバリカブ);抗生物質殺真菌剤(オーレファンギン、ブラストサイジン-S、シクロヘキシミド、グリセオフルビン、カスガマイシン、モロキシジン、ナタマイシン、ポリオキシン、ポリオキソリム、ストレプトマイシン、バリダマイシン);ストロビルリン殺真菌剤(フルオキサストロビン、マンデストロビン);他のメトキシアクリレートストロビルリン殺真菌剤(ビフジュンジ(bifujunzhi)、クモキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ジアシャンジュンジ(jiaxiangjunzhi)、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン);メトキシカルバニレートストロビルリン殺真菌剤(ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ);メトキシイミノアセトアミドストロビルリン殺真菌剤(ジモキシストロビン、フェナミンストロビン、メトミノストロビン、オリサストロビン);メトキシイミノアセテートストロビルリン殺真菌剤(クレソキシム-メチル、トリフロキシストロビン);他の芳香族殺真菌剤(ビフェニル、クロロジニトロナフタレン、クロロネブ、クレゾール、ジクロラン、フェンジュントン(fenjuntong)、ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール、キントゼン、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、テクナゼン、トリクロロトリニトロベンゼン);ヒ素殺真菌剤(アソメート(asomate)、ウルバシド(urbacide));アリールフェニルケトン殺真菌剤(メトラフェノン、ピリオフェノン);ベンズイミダゾール殺真菌剤(アルベンダゾール、ベノミル、カルベンザジム、クロルフェナゾール、シペンダゾール、デバカルブ、フベリダゾール、メカルビンジド、ラベンザゾール、チアベンダゾール);ベンズイミダゾール前駆体殺真菌剤(フロファネート、チオフェネート、チオフェネート-メチル);ベンゾチアゾール殺真菌剤(ベンタルロン、ベンチアバリカルブ、ベンチアゾール、クロベンチアゾン、プロベナゾール);植物性殺真菌剤(アリシン、ベルベリン、カルバクロール、カルボン、オストール、サンギナリン、サントニン)架橋型ジフェニル殺真菌剤(ビチオノール、ジクロロフェン、ジフェニルアミン、ヘキサクロロフェン、パリノール);カルバメート殺真菌剤(ベンチアバリカルブ、フロファネート、ヨードカルブ、イプロバリカルブ、ピカルブトラゾクス、プロパモカルブ、ピリベンカルブ、チオフェネート、チオフェネート-メチル、トルプロカルブ);ベンズイミダゾリルカルバメート殺真菌剤(アルベンダゾール、ベノミル、カルベンダジム、シペンダゾール、デバカルブ、メカルビンジド);カルバニレート殺真菌剤(ジエトフェンカルブ、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ);他のコナゾール殺真菌剤、他のコナゾール殺真菌剤(イミダゾール)(クリムバゾール、クロトリマゾール、イマザリル、オキスポコナゾール、プロクロラズ);他のコナゾール殺真菌剤(トリアゾール)(アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ウニコナゾール-P);銅殺真菌剤(アシペタクス(acypetacs)-銅、ボルドー混合物、バーガンディー混合物、チェスハント混合物、酢酸銅、塩基性炭酸銅、水酸化銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、オキシ塩化銅、ケイ酸銅、硫酸銅、塩基性硫酸銅、クロム酸亜鉛銅、クフラネブ(cufraneb)、クプロバム(cuprobam)、酸化第一銅、マンカッパー(mancopper)、オキシン-銅、サイセントン(saisentong)、チオジアゾール-銅);シアノアクリレート殺真菌剤(ベンザマクリル、フェナマクリル);ジカルボキシミド殺真菌剤(ファモキサドン、フルオロイミド);ジクロロフェニルジカルボキシミド殺真菌剤(クロゾリネート、ジクロゾリン、イプロジオン、イソバレジオン、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリン);フタルイミド殺真菌剤(カプタホル、カプタン、ジタリムホス、ホルペット、チオクロルフェンフィム);ジニトロフェノール殺真菌剤(ビナパクリル、ジノブトン、ジノカプ、ジノカプ-4、ジノカプ-6、メプチルジノカプ、ジノクトン、ジノペントン、ジノスルホン、ジノテルボン、DNOC);ジチオカルバメート殺真菌剤(アモバム、アソメート、アジチラム、カルバモルフ、クフラネブ、クプロバム、ジスルフィラム、フェルバム、メタム、ナバム、テコラム、チラム、ウルバシド、ジラム);環状ジチオカルバメート殺真菌剤(ダゾメット、エテム、ミルネブ);ポリマージチオカルバメート殺真菌剤(マンカッパー、マンコゼブ、マネブ、メチラム、ポリカルバメート、プロピネブ、ジネブ);ジチオラン殺真菌剤(イソプロチオラン、サイジュンマオ(saijunmao));燻蒸殺真菌剤(二硫化炭素、シアノゲン、ジチオエーテル、臭化メチル、ヨウ化メチル、テトラチオ炭酸ナトリウム);ヒドラジド殺真菌剤(ベンキノックス、サイジュンマオ);イミダゾール殺真菌剤(シアゾファミド、フェナミドン、フェナパニル、グリオジン、イプロジオン、イソバレジオン、ペフラゾエート、トリアゾキシド);コナゾール殺真菌剤(イミダゾール)(クリムバゾール、クロトリマゾール、イマザリル、オキスポコナゾール、プロクロラズ、トリフルミゾール);無機殺真菌剤(アジ化カリウム、チオシアン酸カリウム、アジ化ナトリウム、硫黄、銅殺真菌剤も参照されたい、無機水銀殺真菌剤も参照されたい);水銀殺真菌剤;無機水銀殺真菌剤(塩化水銀、酸化水銀、塩化第一水銀);有機水銀殺真菌剤((3-エトキシプロピル)臭化水銀、酢酸エチル水銀、臭化エチル水銀、塩化エチル水銀、エチル水銀2,3-ジヒドロキシプロピルメルカプチド、リン酸エチル水銀、N-(エチル水銀)-p-トルエンスルホンアニリド、ヒドラルガフェン、2-メトキシエチル水銀クロリド(2-methoxyethylmercury chloride)、安息香酸メチル水銀、メチル水銀ジシアンジアミド、メチル水銀ペンタクロロフェノキシド、8-フェニル水銀オキシキノリン、フェニル水銀尿素、酢酸フェニル水銀、塩化フェニル水銀、ピロカテコールのフェニル水銀誘導体、硝酸フェニル水銀、サリチル酸フェニル水銀、チオメルサル、酢酸トリル水銀);モルホリン殺真菌剤(アルジモルフ、ベンザモルフ、カルバモルフ、ジメトモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、フルモルフ、トリデモルフ);有機リン殺真菌剤(アンプロピルホス、ジタリムホス、EBP、エジフェンホス、ホセチル、ヘキシルチオホス、イネジン、イプロベンホス、イゾパムホス、ケジュンリン(kejunlin)、ホスジフェン、ピラゾホス、トルクロホス-メチル、トリアミホス);有機スズ殺真菌剤(デカフェンチン、フェンチン、酸化トリブチルスズ);オキサチイン殺真菌剤(カルボキシン、オキシカルボキシン);オキサゾール殺真菌剤(クロゾリネート、ジクロゾリン、ドラゾキソロン、ファモキサドン、ヒメキサゾール、メタゾキソロン、ミクロゾリン、オキサジキシル、オキサチアピプロリン、ピリソキサゾール、ビンクロゾリン);多硫化物殺真菌剤(多硫化バリウム、多硫化カルシウム、多硫化カリウム、多硫化ナトリウム);ピラゾール殺真菌剤(ベンゾビンジフルピル、ビキサフェン、フェンピラザミン、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、オキサチアピプロリン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ラベンザゾール、セダキサン);ピリジン殺真菌剤(ボスカリド、ブチオベート、ジピリチオン、フルアジナム、フルオピコリド、フルオピラム、パリノール、ピカルブトラゾクス、ピリベンカルブ、ピリジニトリル、ピリフェノクス、ピリソキサゾール、ピロキシクロル、ピロキシフル、トリクロピリカルブ);ピリミジン殺真菌剤(ブピリメート、ジフルメトリム、ジメチリモール、エチリモール、フェナリモール、フェリムゾン、ヌアリモル(nuarimol)、トリアリモール);アニリノピリミジン殺真菌剤(シプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル);ピロール殺真菌剤(ジメタクロン、フェンピクロニル、フルジオキソニル、フルオロイミド);第4級アンモニウム殺真菌剤(ベルベリン、サンギナリン);キノリン殺真菌剤(エトキシキン、ハラクリネート、硫酸8-ヒドロキシキノリン、キナセトール、キノキシフェン、テブフロキン);キノン殺真菌剤(クロラニル、ジクロン、ジチアノン);キノキサリン殺真菌剤(キノメチオナート、クロルキノックス、チオキノックス);チアジアゾール殺真菌剤(エトリジアゾール、サイセントン、チオジアゾール-銅、チアゾール亜鉛);チアゾール殺真菌剤(エタボキサム、イソチアニル、メトスルホバクス、オクチリノン、オキサチアピプロリン、チアベンダゾール、チフルザミド);チアゾリジン殺真菌剤(フルチアニル、チアジフルオル);チオカルバメート殺真菌剤(メタスルホカルブ、プロチオカルブ);チオフェン殺真菌剤(エタボキサム、イソフェタミド、シルチオファム);トリアジン殺真菌剤(アニラジン);トリアゾール殺真菌剤(アミスルブロム、ビテルタノール、フルオトリマゾール、トリアズブチル);コナゾール殺真菌剤(トリアゾール)(アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、ヘキサコナゾール、フアンジュンズオ(huanjunzuo
)、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ウニコナゾール-P);トリアゾロピリミジン殺真菌剤(アメトクトラジン);尿素殺真菌剤(ベンタルロン、ペンシクロン、キナザミド);亜鉛殺真菌剤(アシペタクス-亜鉛、クロム酸亜鉛銅、クフラネブ、マンコゼブ、メチラム、ポリカルバメート、ポリオキソリム-亜鉛、プロピネブ、ナフテン酸亜鉛、チアゾール亜鉛、トリクロロフェノキシド亜鉛、ジネブ、ジラム);未分類殺真菌剤(アシベンゾラル、アシペタクス、アリルアルコール、塩化ベンザルコニウム、ベトキサジン、ブロモタロニル、キトサン、クロロピクリン、DBCP、デヒドロ酢酸、ジクロメジン、ピロカルボン酸ジエチル、エチリシン、フェナミノスルフ、フェニトロパン、フェンプロピジン、ホルムアルデヒド、フルフラル、ヘキサクロロブタジエン、イソチオシアン酸メチル、ニトロスチレン、ニトロタル-イソプロピル、OCH、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、2-フェニルフェノール、フタリド、ピペラリン、プロパミジン、プロキナジド、ピロキロン、オルトフェニルフェノキシドナトリウム、スピロキサミン、スルトロペン、チシオフェン、トリシクラゾール)、またはメフェノキサムが挙げられる。
【0194】
本発明の非限定的な実施形態としては、以下のものが挙げられる。
【0195】
1.(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、または約0.015以内のMash距離のゲノムを有する細菌株を含むそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む、組成物であって、
(i)約1:10~約1000:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比を含む、
組成物。
【0196】
2.(i)約1:1~約100:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:1~約20:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約10:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
iv)約1:1~約50:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
v)約1:1~約100:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
vi)約1:10~約20:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
vii)約1:1~約50:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比を含む、実施形態1に記載の組成物。
【0197】
3.(i)約7.8:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1.1:1.0の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約6.7:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約62.5:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1.66:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vi)約25:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比を含む、実施形態2に記載の組成物。
【0198】
4.前記細菌株の細胞1グラム当たり少なくとも400μgのピロールニトリンを含む、実施形態1~3のいずれか1つに記載の組成物。
【0199】
5.前記細菌株またはそれらのいずれかの活性なバリアントを含む、水和剤、乾燥製剤、顆粒水和剤(wettable granule)、噴霧乾燥製剤、または凝集製剤を含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の組成物。
【0200】
6.アゾキシストロビン、クロロタロニル、フルトリアホール、トリフルミゾール、ジフェノコナゾール、およびテブコナゾールのうちの少なくとも1つを含む、ドライフロアブルを含む、実施形態5に記載の組成物。
【0201】
7.アゾキシストロビン、クロロタロニル、フルトリアホール、トリフルミゾール、およびジフェノコナゾールのうちの少なくとも1つを含む、液体フロアブル製剤(liquid flowable formulation)を含む、実施形態5に記載の組成物。
【0202】
8.前記(a)、(b)、または(a)および(b)の両方が、顆粒水和剤(waterdispersable granule)を含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の組成物。
【0203】
9.前記(a)が、細胞ペーストを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の組成物。
【0204】
10.有効量の前記組成物が、植物の目的とされる農業形質を改善するか、または植物疾患を引き起こす植物病原体を制御する、実施形態1~9のいずれか1つに記載の組成物。
【0205】
11.植物疾患が、真菌病原体または真菌様病原体によって引き起こされる植物疾患である、実施形態10に記載の組成物。
【0206】
12.前記植物病原体が、アジアダイズさび病(ASR)、うどんこ病、炭疽病(anthracnose)、輪紋病、夏疫病、ヘッドドロップ病、ベト病、灰色カビ病、および/または輪紋褐斑病である、実施形態10に記載の組成物。
【0207】
13.前記植物病原体が、少なくとも1つの真菌病原体または真菌様病原体を含む、実施形態10に記載の組成物。
【0208】
14.前記少なくとも1つの植物病原体が、Botrytis spp.、Bremia spp.、Cersospora spp.、Corynespora spp.、Alternatia spp.、Fusarium spp.、Podosphaera spp.、Gleocercospora spp.、Pseudoperonospora spp.、Phakopsora sp.、Puccinia spp.、Pythium spp.、Phytophthora spp.、Rhizoctonia spp.、Sclerotinia spp.、Verticillium spp.、Colletotrichum ssp.、またはMonilinia spp.を含む、実施形態10に記載の組成物。
【0209】
15.前記少なくとも1つの植物病原体が、Botrytis cinerea、Cercospora sojina、Corynespora cassiicola、Alternaria solani、Alternaria dauci、Bremia lactucae、Gleocercospora sorghi、Rhizoctonia solani、Erysiphe necator、Podosphaera xanthii、Colletotrichum cereal、Colletotrichum graminicola、Fusarium nivale、Plasmopara viticola、Peronospora belbahrii、Pythium aphanidermatum、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Pseudoperonospora cubensis、Fusarium graminearum、Fusarium solani、Phakopsora pachyrizi、Sclerotinia minor、またはVenturia inaequalisaを含む、実施形態13に記載の組成物。
【0210】
16.提案される散布量よりも低い散布のための濃度で、前記合成殺真菌剤を含む、実施形態1~15のいずれか1つに記載の組成物。
【0211】
17.提案される散布量よりも低い散布のための濃度で、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つを含む、実施形態1~16のいずれか1つに記載の組成物。
【0212】
18.約0.5lb/エーカー~約2.49lb/エーカーの散布のための濃度で、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つを含む、実施形態17に記載の組成物。
【0213】
19.約0.5lb/エーカーまたは約1.25lb/エーカーの散布のための濃度で、AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つを含む、実施形態18に記載の組成物。
【0214】
20.前記AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つから空間的に分離した配置で前記合成殺真菌剤を有するキットを含む、実施形態1~19のいずれか1つに記載の組成物。
【0215】
21.植物または植物部位であって、有効量の実施形態1~20のいずれか1つに記載の組成物を、前記植物または植物部位の表面に含む、植物または植物部位。
【0216】
22.実施形態1~20のいずれか1つに記載の組成物でコーティングされた、種子。
【0217】
23.単子葉植物である、実施形態22に記載の種子。
【0218】
24.双子葉植物である、実施形態22に記載の種子。
【0219】
25.トウモロコシ(corn)(トウモロコシ(maize))、ソルガム、コムギ、ヒマワリ、トマト、アブラナ科植物、トウガラシ、ジャガイモ、綿、イネ、ダイズ、テンサイ、サトウキビ、タバコ、オオムギ、アブラナ、Brassica sp.、アルファルファ、ライムギ、雑穀、ベニバナ、ラッカセイ、サツマイモ、キャッサバ、コーヒー、ココナッツ、パイナップル、柑橘樹、カカオ、茶、バナナ、アボカド、イチジク、グァバ、マンゴー、オリーブ、パパイヤ、カシュー、マカダミア、アーモンド、オート麦、野菜、鑑賞植物、および球果植物からなる群から選択される、実施形態22に記載の種子。
【0220】
26.植物疾患に易罹患性である植物を生育させるか、または植物において目的とされる農業形質を改善するための方法であって、前記植物に、有効量の、
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、または約0.015以内のMash距離のゲノムを有する細菌株を含むそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む組合せを散布するステップを含み、
前記方法が、
(i)約1:10~約1000:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含み、
前記有効量が、植物疾患を引き起こす植物病原体を制御するか、または目的とされる前記農業形質を改善する、
方法。
【0221】
27.前記植物疾患に易罹患性の前記植物の収率を増加させる、実施形態26に記載の方法。
【0222】
28.栽培領域において、植物疾患を引き起こす植物病原体を制御するための方法であって、
前記栽培領域に、前記植物疾患に易罹患性である種子または植物を植えるステップと、
前記植物疾患に易罹患性である前記植物または栽培領域に、有効量の、
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、または約0.015以内のMash距離のゲノムを有する細菌株を含むそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む組合せを散布するステップと
を含み、
前記方法が、
(i)約1:10~約1000:1の(i):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(i):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(i):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(i):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(i):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(i):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(i):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(i)および(ii)を散布するステップを含み、
前記有効量が、前記植物疾患を引き起こす前記植物病原体を制御するための、
方法。
【0223】
29.植物疾患を処置または予防する方法であって、植物疾患を有するかまたは植物疾患が発生する危険性のある植物に、有効量の、
(a)細菌株AIP1620、AIP050999、およびCGA267356、または約0.015以内のMash距離のゲノムを有する細菌株を含むそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つと、
(b)テトラコナゾール、トリフルミゾール、アゾキシストロビン、フルトリアホール、テブコナゾール、クロロタロニル、およびジフェノコナゾールからなる群から選択される、少なくとも1つの合成殺真菌剤と
を含む組合せを散布するステップを含み、
前記方法が、
(i)約1:10~約1000:1の(a):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:10~約100:1の(a):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約500:1の(a):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:10~約1000:1の(a):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:10~約500:1の(a):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:100~約500:1の(a):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:10~約500:1の(a):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含み、
前記有効量が、前記植物疾患を引き起こす植物病原体を制御する、
方法。
【0224】
30.(i)約1:1~約100:1の(b):テトラコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1:1~約20:1の(b):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約1:10~約10:1の(b):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約1:1~約50:1の(b):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1:1~約100:1の(b):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(vi)約1:10~約20:1の(b):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vii)約1:1~約50:1の(b):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含む、実施形態26~29のいずれか1つに記載の方法。
【0225】
31.(i)約7.8:1の(b):アゾキシストロビン(lb/lb)の活性成分重量比、
(ii)約1.0:1.2の(b):クロロタロニル(lb/lb)の活性成分重量比、
(iii)約22.2:1の(b):テブコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比、
(iv)約62.5:1の(b):フルトリアホール(lb/lb)の活性成分重量比、
(v)約1.66:1の(b):トリフルミゾール(lb/lb)の活性成分重量比、および
(vi)約25:1の(b):ジフェノコナゾール(lb/lb)の活性成分重量比
からなる群から選択される活性成分重量比で、(a)および(b)を散布するステップを含む、実施形態30に記載の方法。
【0226】
32.1ヘクタール当たり少なくとも約1012~約1016コロニー形成単位(CFU)の細菌株、または細胞の組合せ、またはそれらのいずれかの活性なバリアントを散布するステップを含む、実施形態26~31のいずれか1つに記載の方法。
【0227】
33.前記植物疾患が、真菌病原体によって引き起こされる植物疾患である、実施形態26~32のいずれか1つに記載の方法。
【0228】
34.前記植物疾患が、アジアダイズさび病(ASR)、炭疽病、輪紋病、夏疫病、ヘッドドロップ病、ベト病、うどんこ病、灰色カビ病、および/または輪紋褐斑病である、実施形態32に記載の方法。
【0229】
35.前記植物病原体が、少なくとも1つの真菌病原体を含む、実施形態26~32のいずれか1つに記載の方法。
【0230】
36.前記少なくとも1つの植物病原体が、Botrytis spp.、Bremia spp.、Cersospora spp.、Corynespora spp.、Alternatia spp.、Fusarium spp.、Podosphaera spp.、Gleocercospora spp.、Pseudoperonospora spp.、Phakopsora sp.、Puccinia spp.、Pythium spp.、Phytophthora spp.、Rhizoctonia spp.、Sclerotinia spp.、Verticillium spp.、Colletotrichum ssp.、およびMonilinia spp.を含む、実施形態26~32に記載の方法。
【0231】
37.前記植物病原体が、Botrytis cinerea、Cercospora sojina、Corynespora cassiicola、Alternaria solani、Alternaria dauci、Bremia lactucae、Gleocercospora sorghi、Rhizoctonia solani、Erysiphe necator、Podosphaera xanthii、Colletotrichum cereal、Colletotrichum graminicola、Fusarium nivale、Plasmopara viticola、Peronospora belbahrii、Pythium aphanidermatum、Pythium sylvaticum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum、Phytophthora nicotianae、Phytophthora infestans、Phytophthora tropicalis、Phytophthora sojae、Pseudoperonospora cubensis、Fusarium graminearum、Fusarium solani、Phakopsora pachyrizi、Sclerotinia minor、またはVenturia inaequalisaを含む、実施形態35に記載の方法。
【0232】
38.前記有効量が、提案される散布量よりも低い、例えば、提案される散布量よりも10~20%低いかまたは20~40%低い量の前記合成殺真菌剤を含む、実施形態26~37のいずれか1つに記載の方法。
【0233】
39.前記有効量が、提案される散布量よりも低い量のAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つを含む、実施形態26~38のいずれか1つに記載の方法。
【0234】
40.前記有効量が、約0.5lb/エーカー~約2.49lb/エーカーのAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つを含む、実施形態39に記載の方法。
【0235】
41.前記有効量が、約0.5lb/エーカーまたは約1.25lb/エーカーのAIP1620、AIP050999、およびCGA267356、またはそれらのいずれかの活性なバリアントのうちの少なくとも1つを含む、実施形態40に記載の方法。
【0236】
42.前記細菌株またはその活性なバリアントおよび前記合成殺真菌剤が、同時に散布される、実施形態26~41のいずれか1つに記載の方法。
【0237】
43.前記細菌株またはその活性なバリアントおよび前記合成殺真菌剤が、逐次的に散布される、実施形態26~41のいずれか1つに記載の方法。
【0238】
44.前記細菌株またはその活性なバリアントおよび前記合成殺真菌剤が、逐次的に、2つの間で交互に散布される、実施形態26~41のいずれか1つに記載の方法。
【0239】
45.前記植物が、単子葉植物である、実施形態26~44のいずれか1つに記載の方法。
【0240】
46.前記植物が、双子葉植物である、実施形態26~44のいずれか1つに記載の方法。
【0241】
47.前記植物が、トウモロコシ(corn)(トウモロコシ(maize))、ソルガム、コムギ、ヒマワリ、トマト、アブラナ科植物、トウガラシ、ジャガイモ、綿、イネ、ダイズ、テンサイ、サトウキビ、タバコ、オオムギ、アブラナ、Brassica sp.、アルファルファ、ライムギ、雑穀、ベニバナ、ラッカセイ、サツマイモ、キャッサバ、コーヒー、ココナッツ、パイナップル、柑橘樹、カカオ、茶、バナナ、アボカド、イチジク、グァバ、マンゴー、オリーブ、パパイヤ、カシュー、マカダミア、アーモンド、オート麦、野菜、鑑賞植物、および球果植物からなる群から選択される、実施形態26~44のいずれか1つに記載の方法。
【0242】
以下の実施例は、限定としてではなく、例示として提供されるものである。
【実施例】
【0243】
実験
(実施例1)
AIP1620および合成殺真菌剤での処置の実地試験
この実施例は、低減された率の合成殺真菌剤と混合した、低減された率のAIP1620細菌株の組合せが、完全な率の合成殺真菌剤と同等またはそれよりも有効であることを、様々な実地試験で実証する。この概念により、栽培者が、合成殺真菌剤の全体的な使用量を低減させながら、全体的な産生性能を維持し、場合によっては改善するという利益を得ることが可能となる。以下の実施例は、4つの主要なクラスの合成殺真菌剤を含む:ストロビルリン(アゾキシストロビン)、いくつかの脱メチル化阻害剤(テブコナゾール、ジフェノコナゾール、およびトリフルミゾール)、広域スペクトル多部位阻害剤(クロロタロニル)、ならびにケトース還元酵素阻害剤(フェンヘキサミド)。
方法
【0244】
標的作物を、通常の産生方法を使用して、研究区域において生育させた。製品を、生育期の間に数回、非イオン性界面活性剤を含む水中の葉面スプレーとして散布した。AIP1620は、半分の率の2.5lb/エーカーで単独で、または市販のそれぞれの合成殺真菌剤製剤との組合せで、散布した。製品は、スプレータンクで混合し、葉面スプレーとして4つの反復区域に散布した。別途示されない限り、作物の自然の侵襲が生じた。発病率または重症度を、侵襲のレベルおよび特定の疾患に応じて、周期的に目視で評価した。自然の変動性を考慮するために反復した区域にまたがって結果を平均した。処置区域を、未処置対照と比較し、それぞれの処置について、対照に対するパーセントを、以下のように計算した:
対照に対する%=((1-(処置区域における疾患/対照区域における疾患))×100
結果
アゾキシストロビン
【0245】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、トマトの輪紋病(Corynespora cassiicola)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表2に示す。AIP1620とアゾキシストロビンとの間で相乗性が観察された。
【0246】
【0247】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、トマトの夏疫病(Alternaria solani)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表3に示す。AIP1620とアゾキシストロビンとの間で相乗性が観察された。
【0248】
【0249】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、レタスのヘッドドロップ病(Sclerotinia minor)で試験した。発病率を測定し、結果を表4に示す。
【0250】
【0251】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、レタスのベト病(Bremia lactuca)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表5に示す。
【0252】
【0253】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、レタスの灰色カビ病(Botrytis spp.)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表6に示す。
【0254】
【0255】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、ジャガイモの夏疫病(Alternaria solani)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表7に示す。
【0256】
【0257】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、カボチャのベト病(Pseudoperonospora cubensis)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表8に示す。AIP1620とアゾキシストロビンとの間で相乗性が観察された。
【0258】
【0259】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、カボチャのうどんこ病(Podosphaera xanthii)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表9に示す。
【0260】
【0261】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、ニンジンの夏疫病(Alternaria dauci)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表10に示す。
【0262】
【0263】
AIP1620およびクロロタロニル
【0264】
単独または組合せでのAIP1620およびクロロタロニルの効果を、トマトの輪紋病(Corynespora cassiicola)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表11に示す。
【0265】
【0266】
単独または組合せでのAIP1620およびクロロタロニルの効果を、カボチャのベト病(Pseudoperonospora cubensis)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表12に示す。
【0267】
【0268】
単独または組合せでのAIP1620およびクロロタロニルの効果を、カボチャのうどんこ病(Podosphaera xanthii)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表13に示す。
【0269】
【0270】
AIP1620およびテブコナゾール
【0271】
単独または組合せでのAIP1620およびテブコナゾールの効果を、ブドウの灰色カビ病(Botrytis cinerea)で試験した。発病率を測定し、結果を表14に示す。
【0272】
【0273】
AIP1620およびフルトリアホール
【0274】
単独または組合せでのAIP1620およびフルトリアホールの効果を、トマトの輪紋病(Corenospora casiicola)で試験した。発病率を測定し、結果を表15に示す。
【0275】
【0276】
単独または組合せでのAIP1620およびフルトリアホールの効果を、トマトの輪紋褐斑病(Gleocercospora sorghi)で試験した。発病率を測定し、結果を表16に示す。
【0277】
【0278】
AIP1620およびトリフルミゾール
【0279】
単独または組合せでのAIP1620およびトリフルミゾールの効果を、カボチャのうどんこ病(Podosphaera xanthii)で試験した。発病率を測定し、結果を表17に示す。
【0280】
【0281】
AIP1620およびジフェノコナゾール
【0282】
単独または組合せでのAIP1620およびジフェノコナゾールの効果を、トマトの輪紋病(Corenospora casiicola)で試験した。新しい生育に対する疾患の重症度を測定し、結果を表18に示す。
【0283】
【0284】
単独または組合せでのAIP1620およびジフェノコナゾールの効果を、トマトの夏疫病(Alternaria solani)で試験した。新しい生育に対する疾患の重症度を測定し、結果を表19に示す。
【0285】
【0286】
単独または組合せでのAIP1620およびジフェノコナゾールの効果を、レタスの灰色カビ病(Botrytis cinerea)で試験した。疾患の重症度を測定し、結果を表20に示す。
【0287】
【0288】
単独または組合せでのAIP1620およびジフェノコナゾールの効果を、レタスのドロップ病(Sclerotinia minor)で試験した。発病率を測定し、結果を表21に示す。
【0289】
【0290】
単独または組合せでのAIP1620およびジフェノコナゾールの効果を、うどんこ病(Podosphaera xanthii)で試験した。発病率を測定し、結果を表22に示す。
【0291】
【0292】
単独または組合せでのAIP1620およびアゾキシストロビンの効果を、ニンジンの立ち枯れ病(Pythium spp.)で試験した。発病率を測定し、結果を表23に示す。
【0293】
【0294】
単独または組合せでのAIP1620およびフェンヘキサミドの効果を、ブドウのうどんこ病(Erysiphe necator)で試験した。発病率を測定し、結果を表24に示す。
【0295】
【国際調査報告】