(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(54)【発明の名称】スルホニル尿素誘導体及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 231/38 20060101AFI20220803BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220803BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220803BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20220803BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20220803BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220803BHJP
A61P 35/04 20060101ALI20220803BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20220803BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20220803BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20220803BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20220803BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20220803BHJP
A61P 19/06 20060101ALI20220803BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20220803BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20220803BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20220803BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20220803BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220803BHJP
A61P 17/10 20060101ALI20220803BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20220803BHJP
A61K 31/64 20060101ALI20220803BHJP
C07D 405/12 20060101ALI20220803BHJP
C12Q 1/02 20060101ALN20220803BHJP
【FI】
C07D231/38 Z
A61P43/00 111
A61P29/00
A61P37/06
A61P25/28
A61P35/00
A61P35/04
A61P17/00
A61P19/02
A61P25/00
A61P1/16
A61P3/06
A61P19/06
A61P29/00 101
A61P1/04
A61P11/00
A61P13/12
A61P43/00 105
A61P3/04
A61P3/10
A61P17/10
A61P25/16
A61K31/64
C07D405/12 CSP
C12Q1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573382
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(85)【翻訳文提出日】2022-02-10
(86)【国際出願番号】 EP2020066191
(87)【国際公開番号】W WO2020249667
(87)【国際公開日】2020-12-17
(32)【優先日】2019-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519331246
【氏名又は名称】ノッドセラ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ボック マーク ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】スカンロン ジェーン イー.
【テーマコード(参考)】
4B063
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA19
4B063QA20
4B063QQ02
4B063QQ08
4B063QR41
4B063QS28
4B063QS36
4B063QX02
4C063AA01
4C063BB09
4C063CC72
4C063DD22
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086DA22
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA13
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA03
4C086NA12
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA07
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA70
4C086ZA75
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA96
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZB15
4C086ZB21
4C086ZB26
4C086ZC31
4C086ZC33
4C086ZC35
4C086ZC41
4C086ZC51
(57)【要約】
本開示は、式(I):
の化合物及びそれらのプロドラッグ、医薬として許容可能な塩、医薬組成物、使用方法、及びそれらの調製方法に関する。本明細書で開示した化合物は、インフラマソームを阻害することによりIL-1ファミリーのサイトカインの成熟を妨げるのに有用であり、炎症性、自己炎症性、及び自己免疫性の疾患、ならびにがんなどの、インフラマソーム活性が関係する障害の治療に使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩であって、式中:
R
1は、C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールであり、前記C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールは、1つ以上のR
1Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
1Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシであり;
R
2は、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルは、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、-N(C
1-C
6アルキル)
2、またはオキソであり、前記C
1-C
6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R
3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、前記7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR
3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR
3Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2で置換されていてもよい、前記化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩。
【請求項2】
R
1は、C
3-C
16シクロアルキルであり;
R
2は、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルは、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
2Sは、独立して、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2であり、前記C
1-C
6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R
3は、1つ以上のC
1-C
6アルキルで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1は、C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールであり、前記C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールは、1つ以上のR
1Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
1Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシであり;
R
2は、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルは、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、-N(C
1-C
6アルキル)
2、またはオキソであり;
R
3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、前記7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR
3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR
3Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2で置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R
1が、C
3-C
7単環式シクロアルキル、C
9-C
10二環式シクロアルキル、またはC
12-C
16三環式シクロアルキルであり、前記C
3-C
7単環式シクロアルキル、C
9-C
10二環式シクロアルキル、またはC
12-C
16三環式シクロアルキルは、1つ以上のR
1Sで置換されていてもよい、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R
1が、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R
1が、
である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R
2が、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよいC
1-C
6アルキルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R
2が、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよいC
3-C
16シクロアルキルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
R
2が、
である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
少なくとも1つのR
2Sが、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2であり、前記C
1-C
6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
少なくとも1つのR
2Sが、-OH、
である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
R
3が、1つ以上のR
3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
R
3が、1つ以上のC
1-C
6アルキルで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
R
3が、
である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
少なくとも1つのR
3Sが、C
1-C
6アルキルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
少なくとも1つのR
3Sが、メチルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
前記化合物が、式(I-a)、(I-b)、もしくは(I-c):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
前記化合物が、式(I-d):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
前記化合物が、式(I-e)、(I-f)、もしくは(I-g):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物が、式(I-h)もしくは(I-i):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が、式(I-j)もしくは(I-k):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物が、式(I-l)、(I-m)、(I-n)、もしくは(I-o):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
前記化合物が、式(I-p)、(I-q)、(I-r)、もしくは(I-s):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
前記化合物が、式(I-n)もしくは(I-o):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項25】
化合物番号1~11ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項26】
化合物番号1~11及びその医薬として許容可能な塩から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項27】
化合物番号1~11から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項28】
先行請求項のいずれか1項に記載の化合物の同位体誘導体である化合物。
【請求項29】
化合物番号1~11ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩のいずれか1つの重水素で標識された化合物である、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
化合物番号1~11のいずれか1つの重水素で標識された化合物である、請求項28に記載の化合物。
【請求項31】
本明細書に記載されている方法で得ることができる、または得られた化合物であって;前記方法は、任意で、スキーム1~2に記載されている1つ以上のステップを含む、前記化合物。
【請求項32】
請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物を調製する方法で得られた中間体による化合物であって、前記中間体が、任意で、実施例1~11に記載の中間体から選択される、前記化合物。
【請求項33】
請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩と、医薬として許容可能な希釈剤または担体とを含む、医薬組成物。
【請求項34】
前記化合物が、化合物番号1~11から選択される、請求項33に記載の医薬組成物。
【請求項35】
インフラマソーム活性を阻害する方法であって、細胞を、有効量の請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩と接触させることを含み、任意で、前記インフラマソームはNLRP3インフラマソームであり、かつ前記活性はインビトロまたはインビボでのものである、前記方法。
【請求項36】
それを必要とする対象において疾患または障害を治療または予防する方法であって、治療有効量の請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物もしくはその医薬として許容可能な塩、または請求項33もしくは請求項34に記載の医薬組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項37】
インフラマソーム活性の阻害において使用するための、請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物、または請求項33もしくは請求項34に記載の医薬組成物であって、任意で、前記インフラマソームはNLRP3インフラマソームであり、かつ前記活性はインビトロまたはインビボでのものである、前記化合物または医薬組成物。
【請求項38】
疾患または障害の治療または予防において使用するための、請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物、または請求項33もしくは請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項39】
インフラマソーム活性を阻害する医薬の製造における、請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用であって、任意で、前記インフラマソームはNLRP3インフラマソームであり、かつ、前記活性はインビトロまたはインビボでのものである、前記使用。
【請求項40】
疾患または障害を治療または予防する医薬の製造における、請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用。
【請求項41】
前記疾患または障害が、関係しているインフラマソーム活性に関連しており、任意で、前記疾患または障害は、インフラマソーム活性が関係している疾患または障害である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【請求項42】
前記疾患または障害が、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【請求項43】
前記疾患または障害が、炎症性障害、自己炎症性障害、または自己免疫障害であり、任意で、前記疾患または障害が、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS、例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)において生じる神経炎症から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【請求項44】
前記疾患または障害が、神経変性疾患であり、任意で、前記疾患または障害が、パーキンソン病またはアルツハイマー病である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【請求項45】
前記疾患または障害が、がんであり、任意で、前記がんは、転移性癌、脳癌、胃腸癌、皮膚癌、非小細胞肺癌、頭頸部扁平上皮癌、または結腸直腸腺癌である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年6月12日に出願した米国仮出願第62/860,663号の優先権及び利益を主張するものであり、その出願の全内容を、参照により、本明細書で援用する。
【0002】
本開示の分野
本開示は、インフラマソーム阻害活性を有しており、かつ、ヒトまたは動物の身体の治療方法において有用である、スルホニル尿素誘導体、そのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩に関する。また、本開示は、これらの化合物の調製のためのプロセス、それらを含む医薬組成物、ならびに、インフラマソーム活性が関与する障害、例えば、炎症疾患、自己炎症性疾患、及び自己免疫疾患、及び腫瘍学的疾患の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
自己免疫疾患は、炎症性因子の過剰産生に関連している。それらの内の1つは、インターロイキン1(IL-1)であり、活性化マクロファージ、単球、線維芽細胞、及び自然免疫系のその他の構成要素、例えば、樹状細胞で産生する。IL-1は、細胞の増殖、分化、及びアポトーシスなどの様々な細胞活動に関与している(Seth L. al. Rev. Immunol. 2009. 27:621-68(非特許文献1))。
【0004】
ヒトでは、22種類のNLRタンパク質が、N末端ドメインに応じて4つのNLRサブファミリーに分類されている。NLRAは、CARD-ATドメインを含んでおり、NLRB(NAIP)は、BIRドメインを含んでおり、NLRC(NOD1及びNOD2を含む)は、CARDドメインを含んでおり、NLRPは、パイリンドメインを含む。複数のNLRファミリーメンバーが、インフラマソーム形成に関連している。
【0005】
インフラマソームの活性化は、病原体に対する宿主免疫の重要な構成要素として進化したようであるが、NLRP3インフラマソームは、内因性の無菌性デンジャーシグナルに応答して活性化する能力がある、という点で独特である。数多くのそのような無菌性シグナルが解明されており、それらの形成は、特定の疾患状況に関連している。例えば、痛風患者で認められる尿酸結晶は、NLRP3活性化の有効なトリガーである。同様に、アテローム性動脈硬化症患者で認められるコレステロール結晶も、NLRP3活性化を促すことができる。NLRP3活性化因子としての無菌性デンジャーシグナルの役割が認識されたことにより、IL-1及びIL-18が、代謝障害、生理学的障害、炎症性障害、血液障害、及び免疫障害を含む広範な病態生理学的徴候に関連があるとされている。
【0006】
本開示は、NLRP3依存性細胞プロセスを特異的に調節するさらなる化合物を提供する必要性が故に作り出されたものである。特に、既存の化合物と比較して、改善した物理化学特性、薬理学特性、及び薬学特性を有する化合物が待望されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Seth L. al. Rev. Immunol. 2009. 27:621-68
【発明の概要】
【0008】
一部の態様では、本開示は、とりわけ、式(I):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩を提供しており、式中:
R
1は、C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールであり、当該C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールは、1つ以上のR
1Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
1Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシであり;
R
2は、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルであり、当該C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルは、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、-N(C
1-C
6アルキル)
2、またはオキソであり、当該C
1-C
6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R
3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR
3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR
3Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2で置換されていてもよい。
【0009】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載されている化合物を調製するための方法(例えば、スキーム1及び2に記載されている1つ以上のステップを含む方法)で得ることができる、または得られた化合物を提供する。
【0010】
一部の態様では、本開示は、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩と、医薬として許容可能な希釈剤または担体とを含む、医薬組成物を提供する。
【0011】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載されている化合物を調製するための方法での使用において好適である、本明細書に記載されている中間体を提供する(例えば、中間体は、実施例1~4に記載した中間体から選択される)。
【0012】
一部の態様では、本開示は、インフラマソーム(例えば、NLRP3インフラマソーム)活性を(例えば、インビトロまたはインビボで)阻害する方法を提供しており、この方法は、細胞と、有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩とを接触させることを含む。
【0013】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、当該対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与することを含む。
【0014】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、当該対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与することを含む。
【0015】
一部の態様では、本開示は、インフラマソーム(例えば、NLRP3インフラマソーム)活性の(例えば、インビトロまたはインビボでの)阻害のために使用する、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0016】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害の治療または予防において使用するための、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0017】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害の治療において使用するための、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0018】
一部の態様では、本開示は、インフラマソーム(例えば、NLRP3インフラマソーム)活性を(例えば、インビトロまたはインビボで)阻害する医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0019】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害を治療または予防する医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0020】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害を治療する医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0021】
一部の態様では、本開示は、本開示の化合物を調製する方法を提供する。
【0022】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載されている1つ以上のステップを含む、化合物を調製する方法を提供する。
【0023】
定義がない限り、本明細書で使用するすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。本明細書では、文脈上明らかな指示がない限り、単数形は、複数も含む。本明細書に記載されているものと同様または同等の方法及び材料を、本開示の実施または試験において使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書において記載するすべての刊行物、特許出願、特許、及びその他の参考文献は、参照により、援用する。本明細書において引用する参考文献は、特許請求する本発明の先行技術であるとは認められない。矛盾がある場合は、定義を含む本明細書が優先する。さらに、材料、方法、及び実施例は、例示的なものに過ぎず、限定は意図していない。化学構造と本明細書で開示される化合物の名称との間に矛盾がある場合は、化学構造が優先する。
【0024】
本開示のその他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
詳細な説明
自己免疫疾患は、炎症性因子の過剰産生に関連している。それらの内の1つは、インターロイキン1(IL-1)であり、活性化マクロファージ、単球、線維芽細胞、及び自然免疫系のその他の構成要素、例えば、樹状細胞で産生されており、細胞の増殖、分化、及びアポトーシスを含む種々の細胞活動に関与している(Seth L. al. Rev. Immunol. 2009. 27:621-68)。
【0026】
IL-1ファミリーのサイトカインは高活性であり、また、重要な炎症メディエーターとして、主に急性及び慢性炎症に関連している(Sims J. et al. Nature Reviews Immunology 10, 89-102 (February 2010))。IL-1の過剰産生は、一部の自己免疫疾患及び自己炎症性疾患のメディエーターであると考えられている。自己炎症性疾患は、自己抗体、感染症、または抗原特異的Tリンパ球の非存在下での再発性及び特発性の炎症を特徴としている。
【0027】
IL-1スーパーファミリーの炎症性サイトカインとして、IL-1α、IL-1β、IL-18、及びIL-36α、β、λがあり、病原体及びその他の細胞ストレッサーに応答して、宿主自然免疫応答の一部として産生される。小胞体及びゴルジ体からなる標準的な細胞分泌器官で処理及び放出する数多くのその他の分泌サイトカインとは異なり、IL-1ファミリーメンバーは、小胞体移行に必要なリーダー配列を欠いているので、翻訳後に細胞内に保持されている。さらに、IL-1β、IL-18、及びIL-36α、β、λは、標的細胞の同族受容体に結合する上で最適なリガンドになるために、タンパク質分解活性化を必要とするプロサイトカインとして合成する。
【0028】
現在、IL-1α、IL-1β、及びIL-18の事例では、インフラマソームとして知られている多量体タンパク質複合体が、IL-1β及びIL-18のプロフォームの活性化と、これらのサイトカインの細胞外放出の原因であることが認識されている。一般的に、インフラマソーム複合体は、NLR(ヌクレオチドオリゴマー化ドメイン(NOD)様受容体)などのセンサー分子、アダプター分子ASC(CARD(カスパーゼ動員ドメイン)を含むアポトーシス関連speck様タンパク質)、及びプロカスパーゼ-1からなる。病原体関連分子パターン(PAMP)及びデンジャー関連分子パターン(DAMP)を含む種々の「デンジャーシグナル」に応答して、インフラマソームのサブユニットはオリゴマー化して細胞内に超分子構造を形成する。PAMPとして、ペプチドグリカン、ウイルスDNAまたはRNA、及び細菌DNAまたはRNAなどの分子がある。他方で、DAMPは、尿酸一ナトリウム結晶、シリカ、ミョウバン、アスベスト、脂肪酸、セラミド、コレステロール結晶、及びベータ-アミロイドペプチド凝集物を含む広範な内因性または外因性の無菌性トリガーからなる。インフラマソームプラットフォームを構築すると、プロカスパーゼ-1の自己触媒作用が促されるので、pro-IL-1β及びpro-IL-18の活性化及び放出の原因である高活性システインプロテアーゼが生じる。したがって、これらの高炎症性サイトカインの放出は、特定の分子デンジャーシグナルを検出し、かつ、それに応答するインフラマソームセンサーに応答して初めて実現する。
【0029】
ヒトでは、22種のNLRタンパク質が、N末端ドメインに応じて4つのNLRサブファミリーに分類されている。NLRAは、CARD-ATドメインを含んでおり、NLRB(NAIP)は、BIRドメインを含んでおり、NLRC(NOD1及びNOD2を含む)は、CARDドメインを含んでおり、NLRPは、パイリンドメインを含む。NLRP1、NLRP3、NLRP6、NLRP7、NLRP12、及びNLRC4(IPAF)を含む複数のNLRファミリーメンバーが、インフラマソーム形成に関連している。
【0030】
PYHINドメインを含む2つのその他の構造的に異なるインフラマソーム構造(パイリン及びHINドメイン含有タンパク質)、すなわち、Absent in Melanoma 2(AIM2)、及びIFNλ誘導性タンパク質16(IFI16)(Latz et al., Nat Rev Immunol 2013 13(6) 397-311)は、細胞内DNAセンサーの役割を果たす。パイリン(MEFV遺伝子がコードする)は、proIL-1β活性化に関連する別の種類のインフラマソームプラットフォームとなる(Chae et al., Immunity 34, 755-768, 2011)。
【0031】
IL-1β及びIL-18の活性化、ならびに単球及びマクロファージからのそれらの放出を実現する上でインフラマソームプラットフォームの構築を必要とすることで、2段階プロセスによるそれらの産生を慎重に指揮する。まず、細胞が、必ず、プライミングリガンド(例えば、TLR4受容体リガンドLPS、またはTNFαなどの炎症性サイトカイン)と遭遇することで、NLRP3、pro-IL-1β、及びpro-IL-18のNFkB依存性転写が行われる。新たに翻訳したプロサイトカインは、産生細胞が第2のシグナルに遭遇して、インフラマソームスキャフォールドの活性化、及びプロカスパーゼ-1の成熟が生じない限り、細胞内に残存し、そして不活性になる。
【0032】
pro-IL-1β及びpro-IL-18のタンパク質分解活性化に加えて、活性カスパーゼ-1も、ガスダーミン-Dの開裂を通じて、ピロトーシスとして知られている炎症性細胞死の一形態を招く。ピロトーシスは、IL-1β及びIL-18の成熟形態が、高移動度グループボックス1タンパク質(HMGB1)、IL-33、及びIL-1αなどのアラーミン分子(炎症を促して、自然免疫及び適応免疫を賦活化する化合物)の放出と共に外在化することを許容する。
【0033】
インフラマソームの活性化は、病原体に対する宿主免疫の重要な構成要素として進化したようであるが、NLRP3インフラマソームは、内因性及び外因性の無菌性デンジャーシグナルに応答して活性化する能力がある、という点で独特である。数多くのそのような無菌性シグナルが解明されており、それらの形成は、特定の疾患状況に関連している。例えば、痛風患者に認められる尿酸結晶は、NLRP3活性化の有効なトリガーである。同様に、アテローム性動脈硬化症患者に認められるコレステロール結晶も、NLRP3活性化を促すことができる。NLRP3活性化因子としての無菌性デンジャーシグナルの役割が認識されたことにより、IL-1及びIL-18が、代謝障害、生理学的障害、炎症性障害、血液障害、及び免疫障害を含む広範な病態生理学的徴候に関連があるとされている。
【0034】
ヒト疾患との関連は、機能獲得をもたらすNLRP3遺伝子の変異が、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、及び新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID)などのクリオピリン関連周期性症候群(CAPS)と総称されている一連の自己炎症性状態を招くという発見が、最もよく例示している(Hoffman et al., Nat Genet. 29(3) (2001) 301-305)。同様に、NLRP3の無菌性メディエーター誘導活性化は、関節変性(痛風、関節リウマチ、変形性関節症)、心血管代謝障害(2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、高血圧)、中枢神経系障害(アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症)、胃腸障害(クローン病、潰瘍性大腸炎)、肺障害(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、特発性肺線維症)、及び肝臓(線維症、非アルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH))などの広範な障害に関与している。さらに、NLRP3活性化は、腎炎症を促すものであり、したがって、慢性腎疾患(CKD)の一因であると考えられている。
【0035】
IL-1が病態形成の寄与因子として関与する疾患に対する現行の治療の選択肢として、IL-1受容体アンタゴニストであるアナキンラ、IL-1受容体及びIL-1受容体アクセサリータンパク質の細胞外ドメインのFc含有融合構築物(リロナセプト)、ならびに抗IL-1βモノクローナル抗体カナキヌマブがある。例えば、カナキヌマブは、CAPS、腫瘍壊死因子受容体関連周期性症候群(TRAPS)、高免疫グロブリンD症候群(HIDS)/メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD)、家族性地中海熱(FMF)、及び痛風について承認を受けている。
【0036】
一部の小分子が、NLRP3インフラマソームの機能を阻害することが報告されている。例えば、グリブリドは、インビボでは達成可能できそうにないマイクロモル濃度であっても、NLRP3活性化の特異的阻害剤となる。パルテノライド、Bay 11-7082、及び3,4-メチレンジオキシ-β-ニトロスチレンなどの非特異的な作用物質は、NLRP3活性化を損なうことが報告されているが、電子吸引基での置換で活性化するオレフィンからなる共通の構造的特徴を共有しているので、治療有用性は限定的であると考えられる;この置換で、タンパク質を有するチオール基との共有結合付加体の望ましくない形成が生じる。いくつかの天然産物、例えば、β-ヒドロキシ酪酸、スルフォラファン、ケルセチン、及びサルビアノール酸も、NLRP3活性化を抑制することが報告されている。同様に、その他の分子標的の数多くのエフェクター/モジュレーターが、NLRP3活性化を損なうことが報告されており、そのようなものとして、Gタンパク質共役型受容体TGR5のアゴニスト、ナトリウム-グルコース共輸送エピグリフロジンの阻害剤、ドーパミン受容体アンタゴニストA-68930、セロトニン再取り込み阻害剤フルオキセチン、フェナメート非ステロイド性抗炎症薬、及びβアドレナリン受容体遮断薬ネビボロールがある。NLRP3依存性炎症性障害の長期治療のための治療薬としてのこれらの分子の有用性は、依然として確立されていない。一連のスルホニル尿素含有分子が、pro-IL-1βの翻訳後プロセシングの強力かつ選択的な阻害剤として既に同定されている(Perregaux et al., J Pharmacol. Exp. Ther. 299, 187-197, 2001)。最近になって、この研究の例示的分子CP-456,773が、NLRP3活性化の特異的阻害剤として特徴決定された(Coll et al., Nat Med 21.3 (2015): 248-255.)。
【0037】
本開示は、NLRP3依存性細胞プロセスの特異的な調節に有用な化合物に関する。特に、既存のNLRP3調節化合物と比較して改善された物理化学的特性、薬理学的特性、及び薬学的特性を有する化合物が待望されている。
【0038】
定義
特記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用する以下の用語は、以下に記載した意味を有する。
【0039】
本明細書で使用する「アルキル」、「C1、C2、C3、C4、C5、またはC6アルキル」、または「C1-C6アルキル」は、C1、C2、C3、C4、C5、またはC6直鎖(直鎖状)飽和脂肪族炭化水素基、及びC3、C4、C5、またはC6分岐飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図している。例えば、C1-C6アルキルは、C1、C2、C3、C4、C5、またはC6アルキル基を含むことを意図している。アルキルの例として、1~6個の炭素原子を有する部分があり、そのようなものとして、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、またはn-ヘキシルなどがあるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、直鎖または分岐アルキルは、6個以下の炭素原子を有しており(例えば、直鎖ではC1-C6、分岐鎖ではC3-C6)、別の実施形態では、直鎖または分岐アルキルは、4個以下の炭素原子を有する。
【0040】
本明細書で使用する用語「置換されていてもよいアルキル」は、非置換アルキル、または炭化水素主鎖の1つ以上の炭素での1つ以上の水素原子を置き換える所定の置換基を有するアルキルのことを意味する。これらの置換基として、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノなど)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドなど)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分、またはヘテロ芳香族部分がある。
【0041】
本明細書で使用する用語「アルケニル」は、上記したアルキルと。長さ及び可能な置換において類似しているが、少なくとも1つの二重結合を含む不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルケニル」は、直鎖アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)及び分岐アルケニル基を含む。特定の実施形態では、直鎖または分岐アルケニル基は、主鎖に6個以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖ではC2-C6、分岐鎖ではC3-C6)。用語「C2-C6」は、2~6個の炭素原子を含むアルケニル基を含む。用語「C3-C6」は、3~6個の炭素原子を含むアルケニル基を含む。
【0042】
本明細書で使用する用語「置換されていてもよいアルケニル」は、非置換アルケニル、または1つ以上の炭化水素主鎖炭素原子での1つ以上の水素原子を置き換える所定の置換基を有するアルケニルを意味する。これらの置換基として、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノなど)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドなど)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分、またはヘテロ芳香族部分がある。
【0043】
本明細書で使用する用語「アルキニル」は、上記したアルキルと、長さ及び可能な置換において類似しているが、少なくとも1つの三重結合を含む不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)、及び分岐アルキニル基を含む。特定の実施形態では、直鎖または分岐アルキニル基は、主鎖に6個以下の炭素原子(例えば、直鎖ではC2-C6、分岐鎖ではC3-C6)を有する。用語「C2-C6」は、2~6個の炭素原子を含むアルキニル基を含む。用語「C3-C6」は、3~6個の炭素原子を含むアルキニル基を含む。本明細書で使用する「C2-C6アルケニレンリンカー」または「C2-C6アルキニレンリンカー」は、C2、C3、C4、C5、またはC6(直鎖または分岐鎖)二価不飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図している。例えば、C2-C6アルケニレンリンカーは、C2、C3、C4、C5及びC6アルケニレンリンカー基を含むことを意図している。
【0044】
本明細書で使用する用語「置換されていてもよいアルキニル」は、非置換アルキニル、または1つ以上の炭化水素主鎖炭素原子での1つ以上の水素原子を置き換える所定の置換基を有するアルキニルを意味する。これらの置換基として、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノなど)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドなど)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分、またはヘテロ芳香族部分がある。
【0045】
その他の置換されていてもよい部分(置換されていてもよいシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールなど)は、非置換部分、及び1つ以上の所定の置換基を有する部分の両方を含む。例えば、置換ヘテロシクロアルキルは、1つ以上のアルキル基で置換されているヘテロシクロアルキル、例えば、2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジニル、及び2,2,6,6-テトラメチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジニルを含む。
【0046】
本明細書で使用する用語「シクロアルキル」は、3~30個の炭素原子を有する(例えば、C
3-C
12、C
3-C
10、またはC
3-C
8)飽和または部分不飽和の単環式または多環式(例えば、縮合環、架橋環、またはスピロ環)炭化水素系のことを指す。シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、及びアダマンチルがあるが、これらに限定されない。多環式シクロアルキルの事例では、シクロアルキルの環の内の1つだけを非芳香族のものとする必要がある。一部の実施形態では、シクロアルキルは、ヘキサヒドロインダセニルである。一部の実施形態では、シクロアルキルは、
である。
【0047】
本明細書で使用する用語「ヘテロシクロアルキル」は、別段指定しない限り、窒素、酸素、及び硫黄からなる群より独立して選択する1つ以上のヘテロ原子(例えば、O、N、S、P、またはSe)、例えば、1個、または1~2個、または1~3個、または1~4個、または1~5個、または1~6個のヘテロ原子、または例えば、1個、2個、3個、4個、5個、または6個のヘテロ原子を有する飽和または部分不飽和の3~8員の単環系、7~12員の二環系(縮合環、架橋環、またはスピロ環)、または11~14員の三環系(縮合環、架橋環、またはスピロ環)を意味する。ヘテロシクロアルキル基の例として、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、イソインドリニル、インドリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、トリアゾリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、ピラニル、モルホリニル、テトラヒドロチオピラニル、1,4-ジアゼパニル、1,4-オキサゼパニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカニル、1-オキサスピロ[4.5]デカニル、1-アザスピロ[4.5]デカニル、3’H-スピロ[シクロヘキサン-1,1’-イソベンゾフラン]-イル、7’H-スピロ[シクロヘキサン-1,5’-フロ[3,4-b]ピリジン]-イル、3’H-スピロ[シクロヘキサン-1,1’-フロ[3,4-c]ピリジン]-イル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル、1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾリル、3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[4,3-d]ピリミジニル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジニル、2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2-メチル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2-アザスピロ[3.5]ノナニル、2-メチル-2-アザスピロ[3.5]ノナニル、2-アザスピロ[4.5]デカニル、2-メチル-2-アザスピロ[4.5]デカニル、2-オキサ-アザスピロ[3.4]オクタニル、2-オキサ-アザスピロ[3.4]オクタン-6-イルなどがあるが、これらに限定されない。多環式シクロアルキルの事例では、ヘテロシクロアルキルの環の内の1つだけを非芳香族のものとする必要がある(例えば、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサゾリル)。
【0048】
本明細書で使用する用語「アリール」は、1つ以上の芳香環を有する「共役系」または多環系を含み、かつ環構造にヘテロ原子を含まず、芳香族性を有する基を含む。アリールという用語は、一価の種及び二価の種の両方を含む。アリール基の例として、フェニル、ビフェニル、ナフチルなどがあるが、それらに限定されない。好都合には、アリールは、フェニルである。
【0049】
本明細書で使用する用語「ヘテロアリール」は、炭素原子と、窒素、酸素、及び硫黄からなる群より独立して選択する1つ以上のヘテロ原子、例えば、1個、または1~2個、または1~3個、または1~4個、または1~5個、または1~6個のヘテロ原子、あるいは、例えば、1個、2個、3個、4個、5個、または6個のヘテロ原子とからなる、安定な5員、6員、または7員の単環式芳香族複素環、あるいは7員、8員、9員、10員、11員、または12員の二環式芳香族複素環を含むことを意図している。窒素原子は置換されていても、置換されていなくてもよい(すなわち、NまたはNRであり、式中、Rは、H、または定義するその他の置換基である)。窒素及び硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよい(すなわち、N→O及びS(O)p、式中、p=1または2である)。芳香族複素環でのS原子及びO原子の総数が1を超えないことに留意すべきである。ヘテロアリール基の例として、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどがある。多環式系を形成するために、ヘテロアリール基は、芳香族ではない脂環式またはヘテロ環式環と、融合または架橋し得る(例えば、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサゾリル)。
【0050】
さらに、用語「アリール」及び「ヘテロアリール」は、多環式アリール基、及びヘテロアリール基、例えば、三環式、二環式、例えば、ナフタレン、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン、インドリジンがある。
【0051】
シクロアルキル環、ヘテロシクロアルキル環、アリール環、またはヘテロアリール環は、1つ以上の環位置(例えば、環を形成する炭素原子、またはNなどのヘテロ原子)において、上記した置換基、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノなど)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドなど)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分、またはヘテロ芳香族部分で置換され得る。アリール基及びヘテロアリール基と、芳香族ではない脂環式環または複素環とを融合または架橋させて、多環系(例えば、テトラリン、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルなどのメチレンジオキシフェニル)を形成し得る。
【0052】
本明細書で使用する用語「置換される」は、所定の原子の通常の原子価を越えず、かつ置換により安定な化合物が得られることを条件に、所定の原子上のいずれか1つ以上の水素原子が、示されている基から選択されたもので置き換えられることを意味する。置換基がオキソまたはケト(すなわち、=O)である場合、当該原子上の2個の水素原子が置き換えられる。ケト置換基は、芳香族部分には存在しない。本明細書で使用される環二重結合とは、2つの隣接する環原子(例えば、C=C、C=N、またはN=N)の間に形成する二重結合のことである。「安定な化合物」及び「安定な構造」は、反応混合物からの有用な純度での単離と、有効な治療剤への製剤とを実現するのに十分な強さを備えた化合物を示すことを意図している。
【0053】
置換基に対する結合が、環内の2つの原子を接続する結合を横切るように示している場合、そのような置換基は、環内のいずれの原子にも結合し得る。ある置換基が、当該置換基のいずれかの原子を介して所与の式の化合物の残部に結合するのかが示されずに列挙されている場合、当該置換基は、当該式のいずれかの原子を通じて結合し得る。置換基及び/または変数の組み合わせは許容されるが、それらの組み合わせで、安定な化合物が得られる場合に限られる。
【0054】
化合物のいずれかの構成要素または式でのいずれかの変数(例えば、R)が、2回以上出現する場合、それぞれの出現時の定義は、その他の出現時の定義とは無関係である。したがって、例えば、ある基が、0~2個のR部分で置換されていると示されている場合、その基は、最大で2個のR部分で置換されていてもよく、それぞれの出現時のRは、独立して、Rの定義から選択される。また、置換基及び/または変数の組み合わせは許容されるが、それらの組み合わせで、安定な化合物が得られる場合に限られる。
【0055】
本明細書で使用する用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、-OHまたは-O-を有する基を含む。
【0056】
本明細書で使用する用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味する。
【0057】
用語「ハロアルキル」または「ハロアルコキシル」は、1つ以上のハロゲン原子で置換されているアルキルまたはアルコキシルを意味する。
【0058】
本明細書で使用する用語「置換されていてもよいハロアルキル」は、1つ以上の炭化水素主鎖炭素原子での1つ以上の水素原子を置き換える所定の置換基を有する非置換ハロアルキルを意味する。これらの置換基として、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノなど)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドなど)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分、またはヘテロ芳香族部分がある。
【0059】
本明細書で使用する用語「アルコキシ」または「アルコキシル」は、酸素原子に共有結合する置換及び非置換のアルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基を含む。アルコキシ基またはアルコキシルラジカルの例として、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、及びペントキシ基があるが、これらに限定されない。置換アルコキシ基の例として、ハロゲン化アルコキシ基がある。アルコキシ基は、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、及びアルキルアリールアミノなど)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、及びウレイドなど)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族部分、またはヘテロ芳香族部分などの基で置換することができる。ハロゲン置換アルコキシ基の例として、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、及びトリクロロメトキシがあるが、これらに限定されない。
【0060】
別段指示がない限り、本明細書で使用する表現「A、B、またはCの内の1つ以上」、「1つ以上のA、B、またはC」、「A、B、及びCの内の1つ以上」、「1つ以上のA、B、及びC」、「A、B、及びCからなる群から選択される」、「A、B、及びCから選択される」などは、互換可能に使用するものであり、いずれも、A、B、及び/またはCからなる群からの選択、すなわち、1つ以上のA、1つ以上のB、1つ以上のC、あるいはそれらのあらゆる組み合わせを意味する。
【0061】
本開示が、本明細書に記載されているいずれかの式の化合物の合成のための方法を提供することを理解されたい。本開示は、以下のスキーム及び実施例に示したスキームに従って、本開示の様々な開示した化合物を合成するための詳細な方法も提供する。
【0062】
本明細書を通じて、組成物が、特定の成分を有する、含む(including)、または含む(comprising)と記載されている場合、これらの組成物が、記載した成分から本質的になる、またはそれからなることも企図していることを理解されたい。同様に、方法またはプロセスが、特定の処理ステップを有する、含む(including)、または含む(comprising)と記載されている場合、これらのプロセスも、記載した処理ステップから本質的になる、またはそれからなる。さらに、本発明が機能する限りは、ステップの順序、または特定の行為を行うための順序は重要ではないことを理解されたい。さらに、2つ以上のステップまたは行為を、同時に行うことができる。
【0063】
本開示の合成プロセスは、多種多様な官能基を許容することができ、したがって、様々な置換出発原料を使用することができることを理解されたい。本プロセスは、一般的には、プロセス全体の最後またはその近傍で所望の最終化合物を提供するが、特定の事例では、当該化合物をその医薬として許容可能な塩にさらに変換することが望ましい場合がある。
【0064】
本開示の化合物が、当業者に公知である、あるいは本明細書の教示に照らせば当業者に自明ないずれかの標準的な合成方法及び合成手順を使用することで、市販の出発原料を使用して、文献公知の化合物を使用して、または容易に調製された中間体から、種々の様式で調製することができることを理解されたい。有機分子の調製のための標準的な合成方法及び合成手順、ならびに官能基の標準的な変換及び操作は、関連する科学文献、または当該技術分野の標準的な教科書から得ることができる。1つ以上の出典に限定するものではないが、参照により、本明細書で援用するSmith, M. B., March, J., March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 5th edition, John Wiley & Sons: New York, 2001、Greene, T.W., Wuts, P.G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989)、L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994)、及びL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)などの古典的なテキストが、当業者に公知であり、有機合成に有用であり、一般的に認められている参考教科書である。
【0065】
当業者であれば、本明細書に記載されている反応順序及び合成スキームの間に、保護基の導入及び除去などの特定のステップの順序を変更し得ることに留意する。当業者であれば、特定の基が、保護基の使用に起因する反応条件からの保護を必要とし得ることを認識する。保護基を、分子内の類似の官能基を識別するために使用し得る。保護基のリスト、ならびにこれらの基の導入及び除去の方法は、Greene, T.W., Wuts, P.G.M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999に認めることができる。
【0066】
特記しない限り、治療または予防の方法に関するあらゆる記載が、本明細書に記載されている治療または予防を提供するための化合物の使用を含むことが理解されたい。特記しない限り、治療または予防の方法に関するあらゆる記載が、そのような病態を治療または予防する医薬を調製するための化合物の使用を含むことをさらに理解されたい。治療は、ヒト、または齧歯類及びその他の疾患モデルなどの非ヒト動物の治療または予防を含む。
【0067】
特記しない限り、治療の方法に関するあらゆる記載が、本明細書に記載されている治療を提供するための化合物の使用を含むことが理解されたい。特記しない限り、治療の方法に関するあらゆる記載が、そのような病態を治療する医薬を調製するための化合物の使用を含むことをさらに理解されたい。治療は、ヒト、または齧歯類及びその他の疾患モデルなどの非ヒト動物の治療を含む。
【0068】
本明細書で使用する用語「対象」は、「それを必要とする対象」と互換可能に使用しており、いずれも、疾患を有する対象、または疾患を発症するリスクが高い対象を意味する。「対象」は、哺乳動物を含む。哺乳動物は、例えば、ヒト、または適切な非ヒト哺乳動物、例えば、霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ、ラクダ、ヒツジ、またはブタとし得る。また、対象を、トリまたは家禽とすることができる。ある実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。それを必要とする対象は、本明細書で開示される疾患または障害を有すると既に診断または同定した対象とすることができる。また、それを必要とする対象は、本明細書に記載されている疾患または障害を有する対象とすることができる。あるいは、それを必要とする対象は、母集団と比較して、そのような疾患または障害を発症するリスクが大きい対象(すなわち、母集団と比較して、そのような障害を発生しやすい対象)とすることができる。それを必要とする対象は、本明細書で開示した難治性または抵抗性の疾患または障害(すなわち、治療に応答しない、または未だ応答がない本明細書で開示される疾患または障害)を有することがある。対象は、治療開始時に抵抗性を示すことがある、または治療の間に抵抗性を得ることがある。一部の実施形態では、それを必要とする対象は、本明細書で開示される疾患または障害に対する公知の有効な治療法をすべて受けたが、結果は芳しくなかった。一部の実施形態では、それを必要とする対象は、少なくとも1つの従来の治療法を受けている。
【0069】
本明細書で使用する用語「処置する(treating)」または「処置する(treat)」は、疾患、病態、または障害に対処するために、患者の管理及び世話にあたること説明しており、疾患、病態、または障害の症状または合併症を軽減する、あるいは疾患、病態、または障害を除去するために、本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、多形、または溶媒和物を投与することを含む。また、用語「処置する(treat)」は、インビトロでの細胞の処理、または動物モデルの処置を含むことができる。「治療する(treating)」または「治療」は、病態の既往症状の緩和を含むものと認識されたい。したがって、状態、障害、または病態に関連する「治療する(treating)」または「治療」は、(1)状態、障害、または病態に罹患している可能性がある、または罹患しやすいが、状態、障害、または病態の臨床症状または準臨床症状を未だ経験または顕示していないヒトで発生する状態、障害、または病態の臨床症状の出現を、予防または遅延させる、(2)状態、障害、または病態を阻害する、すなわち、疾患あるいはその再発(維持治療の場合)、またはそれらの少なくとも1つの臨床症状または準臨床症状の発生を、停止、抑制、または遅延させる、あるいは(3)疾患を軽減する、または減弱させる、すなわち、状態、障害、または病態、またはそれらの少なくとも1つの臨床症状または準臨床症状の退行を招くことを含む。
【0070】
本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、多形、または溶媒和物を、関連性のある疾患、病態、または障害を予防するために使用する、またはそのような目的に好適な候補を同定するために使用することができる、またはそのようにし得ることを理解されたい。
【0071】
本明細書で使用する用語「予防する(preventing)」、「予防する(prevent)」、または「を予防する(protecting against)」は、疾患、病態、または障害の症状または合併症の発症を抑制または排除することを、説明するためのものである。
【0072】
当業者であれば、本明細書で説明する公知の技術、またはそれらと同等の技術の詳細な説明に関する一般的な参考文献を参照することができることを理解されたい。そのような文献として、Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc. (2005)、Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2000)、Coligan et al., Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons, N.Y.、Enna et al., Current Protocols in Pharmacology, John Wiley & Sons, N.Y.、Fingl et al., The Pharmacological Basis of Therapeutics (1975)、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PA, 18th edition (1990)がある。当然のことながら、これらの文献を、本開示の一態様を作り出す、または使用する上で参照することができる。
【0073】
本開示が、本明細書に記載されているいずれかの化合物と、少なくとも1つの医薬として許容可能な賦形剤または担体との組み合わせを含む、医薬組成物を提供することも理解されたい。
【0074】
本明細書で使用する用語「医薬組成物」は、対象に対する投与に適した形態で本開示の化合物を含む製剤のことである。ある実施形態では、医薬組成物は、バルクまたは単位剤形である。単位剤形として、様々な形態のいずれかであり、例えば、カプセル剤、点滴用バッグ、錠剤、エアロゾル吸入器での単一のポンプ、またはバイアルがある。組成物の単位剤形での有効成分(例えば、開示した化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、または異性体の製剤)の量は、有効量であり、関係する特定の治療に応じて変化する。当業者であれば、患者の年齢及び病態に応じて、投与量を日常的に変更することが時として必要であることを認識する。投与量は、投与経路にも依存する。様々な投与経路、例えば、経口、肺内、直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、吸入、頬側、舌下、胸膜内、くも膜下腔内、鼻腔内などの経路が考えられる。本開示の化合物の局所投与または経皮投与用の剤形として、散剤、スプレー剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、溶液剤、パッチ剤、及び吸入剤がある。ある実施形態では、有効化合物を、滅菌条件下で、医薬として許容可能な担体、及び必要ないずれかの保存料、緩衝剤、または噴霧剤と混合する。
【0075】
本明細書で使用する用語「医薬として許容可能な」は、的確な医学的判断の範囲内でヒト及び動物の組織と接触させて使用する上で好適であり、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、またはその他の問題または合併症を招かずに、妥当な利益/リスク比をもたらす、化合物、アニオン、カチオン、材料、組成物、担体、及び/または剤形のことを指す。
【0076】
本明細書で使用する用語「医薬として許容可能な賦形剤」は、一般的に、安全で、非毒性であり、かつ生物学的にもその他の点でも望ましい医薬組成物を調製する上で有用な賦形剤を意味しており、また、獣医学的用途、及びヒトでの医薬用途で許容される賦形剤を含む。本明細書及び特許請求の範囲で使用する「医薬として許容可能な賦形剤」は、1つの当該賦形剤、及び2つ以上の当該賦形剤の両方を含む。
【0077】
本開示の医薬組成物を、意図した投与経路に適合するように製剤することを理解されたい。投与経路の例として、非経口投与、例えば、静脈内投与、皮内投与、皮下投与、経口(例えば、経口摂取)投与、吸入投与、経皮(局所)投与、及び経粘膜投与がある。非経口適用、皮内適用、または皮下適用に使用する溶液剤または懸濁液剤は、次の成分:注射用水、食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、またはその他の合成溶媒などの滅菌希釈剤、ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤、アスコルビン酸、または亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤、エチレンジアミンテトラ酢酸などのキレート化剤、酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩などの緩衝剤、及び塩化ナトリウムまたはブドウ糖などの浸透圧調整剤を含むことができる。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調整することができる。非経口製剤は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジ、または多用量バイアルに封入することができる。
【0078】
本開示の化合物または医薬組成物を、現在使用されている数多くの周知の化学療法的治療法で対象に投与することができることを理解されたい。例えば、本開示の化合物を、血流または体腔に注射する、または経口摂取させる、またはパッチで皮膚を通じて適用することができる。選択する用量は、有効な治療を構成する上で十分であるが、許容されない副作用を引き起こすほど高くないようにする。疾患病態(例えば、本明細書に記載されている疾患または障害)の状況、及び患者の健康を、治療の間、及び治療の後の相当な期間にわたって注意深くモニタリングすることが好ましい。
【0079】
本明細書で使用する用語「治療有効量」は、同定した疾患または病態を、治療、寛解、または予防する、または検出可能な治療効果または阻害効果を示す医薬の量を意味する。この効果は、当該技術分野で公知のあるあらゆるアッセイ法で検出することができる。対象についての正確な有効量は、対象の体重、サイズ、及び健康状態、病態の性質及び程度、及び投与に向けて選択する治療薬または治療薬の組み合わせに依存する。所与の状況での治療有効量は、臨床医の技量及び判断の範囲内で行う所定の実験で決定することができる。
【0080】
本明細書で使用する用語「治療有効量」は、同定した疾患または病態を、治療または寛解する、または検出可能な治療効果または阻害効果を示す医薬の量を意味する。この効果は、当該技術分野で公知のあるあらゆるアッセイ法で検出することができる。対象についての正確な有効量は、対象の体重、サイズ、及び健康状態、病態の性質及び程度、及び投与に向けて選択する治療薬または治療薬の組み合わせに依存する。所与の状況での治療有効量は、臨床医の技量及び判断の範囲内で行う所定の実験で決定することができる。
【0081】
あらゆる化合物について、最初に、治療有効量を、細胞培養アッセイ、例えば、新生細胞でのアッセイ、または動物モデル、通常は、ラット、マウス、ウサギ、イヌ、またはブタのいずれかで推定することができることを理解されたい。また、動物モデルは、適切な濃度範囲及び投与経路を決定するために使用し得る。次いで、この情報を、ヒトでの投与における有用な用量及び投与経路を決定するために使用することができる。治療/予防有効性、及び毒性は、細胞培養、または実験動物での標準的な製剤手順、例えば、ED50(集団の50%での治療有効用量)及びLD50(集団の50%での致死的用量)で決定し得る。毒性効果と治療効果との間の用量比を治療指数としており、このものは、LD50/ED50比で表すことができる。治療指数が大きな医薬組成物が好ましい。投与量は、使用する剤形、患者の感受性、及び投与経路に応じて、この範囲内で変動し得る。
【0082】
投与量及び投与は、十分なレベルの活性作用物質(複数可)有効剤を与える、または所望の効果を維持するように調整する。考慮に入れることができる要因として、疾患状態の重症度、対象の身体全体の健康、対象の年齢、体重、及び性別、食事、投与時間と頻度、薬物の組み合わせ(複数可)、反応感受性、ならびに治療に対する耐性/応答がある。長時間作用型の医薬組成物を、特定の製剤の半減期及びクリアランス速度に応じて、3~4日に1回、毎週、または2週間に1回投与し得る。
【0083】
本開示の活性化合物を含む医薬組成物を、一般的に公知である方法、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入、または凍結乾燥プロセスで製造し得る。医薬として使用が可能な製剤への活性化合物の導入を促す賦形剤及び/または補助剤を含む医薬として許容可能な1つ以上の担体を使用して、従来の方法で、医薬組成物を製剤し得る。当然のことながら、選択する投与経路によって、適切な製剤は変わる。
【0084】
注射に適した医薬組成物として、滅菌水溶液(水溶性の場合)、または水性分散液、及び滅菌注射液または分散液の即時調製用の滅菌散剤がある。静脈内投与では、好適な担体として、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF,Parsippany,N.J.)、またはリン酸緩衝食塩水(PBS)がある。いずれの事例でも、本組成物は、滅菌しておかなければならず、また、シリンジへの注入を容易ならしめる程度に流動的でなければならない。本組成物は、製造条件及び貯蔵条件下で安定でなければならず、また、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に対抗するように保存されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、ならびにそれらの好適な混合物を含む溶媒または分散媒とすることができる。適度の流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散液の事例では必要な粒径の維持、そして、界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどで実現することができる。大抵の事例では、等張剤、例えば、糖類、マンニトール、及びソルビトールなどの多価アルコール、ならびに塩化ナトリウムを、本組成物に含めることが好ましい。注射用組成物の長期吸収は、吸収を遅延させる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを、本組成物に含めることで実現することができる。
【0085】
滅菌注射液は、所要量の活性化合物を適切な溶媒に、必要に応じて上記した成分の1つまたは組み合わせを入れた後に、濾過滅菌を行って調製することができる。一般的に、分散液は、塩基性分散媒、及び上記した必要なその他の成分を含む滅菌媒体に活性化合物を入れて調製する。滅菌注射液の調製のための滅菌散剤の事例では、調製方法として真空乾燥及び凍結乾燥があり、乾燥することで、活性成分とさらなる所望の成分との粉末を、予め滅菌濾過したそれら成分を含む溶液から生成する。
【0086】
経口組成物は、一般的には、不活性希釈剤または医薬として許容可能な食用担体を含む。経口組成物を、ゼラチンカプセル剤に封入する、また錠剤に圧縮することができる。治療用経口投与の目的で、活性化合物を賦形剤と合わせ、錠剤、トローチ剤、またはカプセル剤の形態で使用することができる。また、経口組成物を、洗口液の用途に供する流体担体を使用して調製することができ、化合物を含む流体担体を、経口的に与えて、濯ぎ、そして、吐き出す、または飲み込む。医薬として適合可能な結合剤及び/または補助材料を、組成物の一部として含むことができる。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、次の成分:結晶セルロース、トラガントゴム、またはゼラチンなどの結合剤、デンプンまたは乳糖などの賦形剤、アルギン酸、Primogel、またはコーンスターチなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムまたはSterotesなどの滑沢剤、コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、ショ糖またはサッカリンなどの甘味料、またはペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジフレーバーなどの香味料、または同様の性質の化合物のいずれかを含むことができる。
【0087】
吸入による投与では、化合物を、好適な噴霧剤、例えば、二酸化炭素などのガスを含む加圧容器またはディスペンサー、またはネブライザーから、エアロゾルスプレー剤の形態で送達する。
【0088】
全身投与は、経粘膜または経皮的手段とすることができる。経粘膜または経皮投与では、透過するバリアに適した浸透剤を製剤に使用する。このような浸透剤は、当該技術分野において一般的に公知であり、例えば、経粘膜投与では、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体がある。経粘膜投与は、経鼻スプレー剤または坐薬の使用を通じて達成することができる。経皮投与では、活性化合物は、当該技術分野において一般的に公知である軟膏剤、塗擦剤、ゲル剤、またはクリーム剤として製剤する。
【0089】
活性化合物は、移植片及びマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤など、身体からの急速な排出に対して当該化合物を保護する医薬として許容可能な担体を使用して調製することができる。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。これらの製剤の調製法は、当業者に自明である。材料は、Alza Corporation及びNova Pharmaceuticals, Inc.から市販されているものを入手することもできる。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を有する感染細胞を標的とするリポソームを含む)を医薬として許容可能な担体として使用することもできる。これらは、当業者に公知の方法、例えば、米国特許第4,522,811号の記載に従って調製することができる。
【0090】
投与が容易であり、かつ投与量が均一であるので、単位剤形で経口組成物または非経口組成物を製剤することが特に有利である。本明細書で使用する単位剤形とは、治療する対象に向けた単位剤形に適した物理的に分離した単位のことを指しており、それぞれの単位は、所要の医薬担体と関連して、所望の治療効果を奏するように計算した所定量の活性化合物を含む。本開示の単位剤形の規格は、活性化合物に固有の特性、及び実現すべき特定の治療効果で決定されており、また、それに直接に依存している。
【0091】
治療用途では、本開示に従って使用する医薬組成物の投与量は、選択する投与量に影響を与える要因のなかでも特に、作用物質、レシピエント患者の年齢、体重、及び臨床的状態、そして、治療にあたる臨床医または開業医の経験及び判断に応じて変わる。一般的に、用量は、本明細書に記載されている疾患または障害の症状を遅延させ、好ましくは、退行させ、好ましくは、疾患または障害の完全な退行を招く上で十分な用量とすべきである。投与量を、約0.01mg/kg/日~約5000mg/kg/日の範囲とすることができる。好ましい態様では、投与量を、約1mg/kg/日~約1000mg/kg/日の範囲とすることができる。ある態様では、用量は、単一用量、分割用量、または持続用量で、約0.1mg/日~約50g/日、約0.1mg/日~約25g/日、約0.1mg/日~約10g/日、約0.1mg~約3g/日、または約0.1mg~約1g/日の範囲とする(この用量は、患者の体重kg、身体面積m2、そして、年齢に応じて調整し得る)。医薬の有効量とは、臨床医またはその他の認定オブザーバーが認める量、すなわち、客観的に同定可能な改善を実現する量のことである。生存率及び成長率の改善は、退行を示す。本明細書で使用する用語「用量効果的方法(dosage effective manner)」は、対象または細胞において望ましい生物学的効果を奏する活性化合物の量のことを指す。
【0092】
医薬組成物を、投与用説明書と一緒に、容器、パック、またはディスペンサーに収容することができることを理解されたい。
【0093】
塩をさらに形成することができる本開示の化合物について、これらすべての形態も、特許請求する本開示の範囲内にあることを意図していることを理解されたい。
【0094】
本明細書で使用する用語「医薬として許容可能な塩」は、親化合物が、その酸性塩または塩基性塩を作り出して修飾した本開示の化合物の誘導体を意味する。医薬として許容可能な塩の例として、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、それらに限定されない。医薬として許容可能な塩として、従来の非毒性の塩、または例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成した親化合物の四級アンモニウム塩がある。例えば、そのような従来の非毒性の塩として、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、1,2-エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリルアルサニル酸、ヘキシルレゾルシン酸、ヒドラバミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スバセチック酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び一般的に生成するアミン酸、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、アルギニンなどから選択される無機酸及び有機酸に由来する塩があるが、それらに限定されない。
【0095】
一部の実施形態では、医薬として許容可能な塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ジエチルアミン塩、コリン塩、メグルミン塩、ベンザチン塩、トロメタミン塩、アンモニア塩、アルギニン塩、またはリジン塩である。
【0096】
医薬として許容可能な塩のその他の例として、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ムコン酸などがある。本開示は、親化合物に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンで置き換えられる、またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどの有機塩基に配位する場合に形成する塩も含む。塩形態では、化合物と、塩のカチオンまたはアニオンとの比は、1:1、または1:1以外のあらゆる比、例えば、3:1、2:1、1:2、または1:3にすることができることを理解されたい。
【0097】
医薬として許容可能な塩に関するすべての記載は、同じ塩に関する、本明細書で定義する溶媒付加形(溶媒和物)または結晶形(多形)を含むことを理解されたい。
【0098】
化合物またはその医薬として許容可能な塩は、経口投与、経鼻投与、経皮投与、肺内投与、吸入投与、頬側投与、舌下投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、直腸投与、胸膜内投与、くも膜下腔内投与、及び非経口投与される。ある実施形態では、化合物は経口投与される。当業者であれば、特定の投与経路に関する利点を認識する。
【0099】
化合物を利用する投与レジメンは、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別、及び医学的病態、治療する病態の重症度、投与経路、患者の腎機能及び肝機能、及び使用する特定の化合物またはその塩を含む、様々な要因に従って選択する。通常の技量を有する医師または獣医であれば、病態を予防する、病態に対抗する、または病態の進行を停止させる上で必要な医薬の有効量を容易に決定及び処方することができる。通常の技量を有する医師または獣医であれば、病態の進行に対抗する、またはそれを停止させる上で必要な医薬を有効量で容易に決定及び処方することができる。
【0100】
本開示で開示される化合物の製剤及び投与のための技術は、Remington: the Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, Mack Publishing Co., Easton, PA (1995)に認めることができる。ある実施形態では、本明細書に記載されている化合物、及びその医薬として許容可能な塩は、医薬製剤において、医薬として許容可能な担体または希釈剤との組み合わせで使用する。医薬として許容可能な好適な担体として、不活性固形充填剤、または不活性固形希釈剤、及び滅菌水溶液または滅菌有機溶液がある。化合物は、そのような医薬組成物に、本明細書に記載されている範囲の所望の投与量を与える上で十分な量で存在する。
【0101】
本明細書で使用するすべてのパーセント及び比率は、指示がない限り、重量比である。本開示のその他の特徴及び利点は、異なる実施例から明らかになる。提供する実施例は、本開示を実施する上で有用な異なる成分及び方法論を示す。実施例は、特許請求する本開示を限定するものではない。当業者であれば、本開示に基づいて、本開示を実施する上で有用なその他の成分及び方法論を識別し、そして使用することができる。
【0102】
本明細書に記載されている合成スキームでは、単純化するために化合物を1つの特定の立体配置で描写することがある。そのような特定の立体配置は、本開示を一方のまたは他方の異性体、互変異性体、位置異性体、または立体異性体に限定するものとして解釈するべきではなく、異性体、互変異性体、位置異性体、または立体異性体の混合物を排除するものでもない。しかしながら、所与の異性体、互変異性体、位置異性体、または立体異性体が、別の異性体、互変異性体、位置異性体、または立体異性体よりも高レベルの活性を示し得ることを理解されたい。
【0103】
本明細書で引用するすべての刊行物及び特許文献は、それぞれの刊行物または文献を、参照により、本明細書で援用することで、具体的かつ個別に提示しているかのごとく、参照により、本明細書で援用する。刊行物及び特許文献の引用にあっては、いずれについても関連する先行技術であることを認める意図はなく、また、それらの内容または日付に関して承認をするものでもない。本発明を、本明細書に記載して説明をしているので、当業者であれば、本発明が様々な実施形態において実施可能であること、ならびに、前出の説明及び以下の実施例が例示を目的としたものであり、後続の特許請求の範囲を制限することを目的としていないことを認識する。
【0104】
本明細書で使用する句「本開示の化合物」は、本明細書で一般的に開示される化合物及び具体的に開示される化合物の両方を意味する。
【0105】
本開示の化合物
一部の態様では、本開示は、とりわけ、式(I):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩を提供しており、式中:
R
1は、C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールであり、当該C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールは、1つ以上のR
1Sで置換されており;
それぞれのR
1Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシであり;
R
2は、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルであり、当該C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルは、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、-N(C
1-C
6アルキル)
2、またはオキソであり、当該C
1-C
6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R
3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR
3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR
3Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2で置換されていてもよい。
【0106】
一部の態様では、本開示は、式(I)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩を提供しており、式中:
R1は、C3-C16シクロアルキルであり;
R2は、C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR2Sは、独立して、-OH、-O(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2であり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R3は、1つ以上のC1-C6アルキルで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである。
【0107】
一部の態様では、本開示は、式(I)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩を提供しており、式中:
R1は、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールであり、当該C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよく;
それぞれのR1Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシであり;
R2は、C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソであり;
R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0108】
式(I)の化合物に関して、R1、R1S、R2、R2S、R3、及びR3Sは、それぞれ、該当する場合、本明細書に記載されている群から選択されることができる、及び、R1、R1S、R2、R2S、R3、及びR3Sのいずれかについて本明細書に記載されているいずれかの基は、該当する場合、R1、R1S、R2、R2S、R3、及びR3Sの残りの1つ以上に関して本明細書に記載されているいずれかの群と組み合わせることができることを理解されたい。
【0109】
一部の実施形態では、R1は、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールであり、当該C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよい。
【0110】
一部の実施形態では、R1は、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールであり、当該C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールは、1つ以上のR1Sで置換されている。
【0111】
一部の実施形態では、R1は、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールであり、当該C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールは、置換されていない。
【0112】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC3-C16シクロアルキルである。
【0113】
一部の実施形態では、R1は、C3-C8単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルであり、当該C3-C8単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよい。
【0114】
一部の実施形態では、R1は、C3-C7単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルであり、当該C3-C7単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよい。
【0115】
一部の実施形態では、R1は、C3-C7単環式シクロアルキル、C9-C10二環式シクロアルキル、またはC12-C16三環式シクロアルキルであり、当該C3-C7単環式シクロアルキル、C9-C10二環式シクロアルキル、またはC12-C16三環式シクロアルキルは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよい。
【0116】
一部の実施形態では、R1は、C3-C7単環式シクロアルキルである。
【0117】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC3-C7単環式シクロアルキルである。
【0118】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC3-C7単環式飽和シクロアルキルである。
【0119】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC5-C7単環式部分飽和シクロアルキルである。
【0120】
一部の実施形態では、R1は、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルであり、当該シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよい。
【0121】
一部の実施形態では、R1は、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルである。
【0122】
一部の実施形態では、R1は、C8-C16多環式シクロアルキルである。
【0123】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているC8-C16多環式シクロアルキルである。
【0124】
一部の実施形態では、R1は、1つのR1Sで置換されているC8-C16多環式シクロアルキルである。
【0125】
一部の実施形態では、R1は、2つのR1Sで置換されているC8-C16多環式シクロアルキルである。
【0126】
一部の実施形態では、R1は、3つのR1Sで置換されているC8-C16多環式シクロアルキルである。
【0127】
一部の実施形態では、R1は、置換されていないC6-C10二環式シクロアルキルである。
【0128】
一部の実施形態では、R1は、C6-C10二環式シクロアルキルである。
【0129】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC6-C10二環式シクロアルキルである。
【0130】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC6-C10二環式飽和シクロアルキルである。
【0131】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC6-C10二環式部分飽和シクロアルキルである。
【0132】
一部の実施形態では、R1は、置換されていないC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0133】
一部の実施形態では、R1は、C12-C16三環式シクロアルキルである。
【0134】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0135】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC12-C16三環式飽和シクロアルキルである。
【0136】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC12-C16三環式部分不飽和シクロアルキルである。
【0137】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0138】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているC12-C16三環式飽和シクロアルキルである。
【0139】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているC12-C16三環式部分不飽和シクロアルキルである。
【0140】
一部の実施形態では、R1は、1つのR1Sで置換されているC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0141】
一部の実施形態では、R1は、1つのR1Sで置換されているC12-C16三環式飽和シクロアルキルである。
【0142】
一部の実施形態では、R1は、1つのR1Sで置換されているC12-C16三環式部分不飽和シクロアルキルである。
【0143】
一部の実施形態では、R1は、2つのR1Sで置換されているC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0144】
一部の実施形態では、R1は、2つのR1Sで置換されているC12-C16三環式飽和シクロアルキルである。
【0145】
一部の実施形態では、R1は、2つのR1Sで置換されているC12-C16三環式部分不飽和シクロアルキルである。
【0146】
一部の実施形態では、R1は、3つのR1Sで置換されているC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0147】
一部の実施形態では、R1は、3つのR1Sで置換されているC12-C16三環式飽和シクロアルキルである。
【0148】
一部の実施形態では、R1は、3つのR1Sで置換されているC12-C16三環式部分不飽和シクロアルキルである。
【0149】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいヘキサヒドロインダセニルである。
【0150】
一部の実施形態では、R1は、ヘキサヒドロインダセニルである。
【0151】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である。
【0152】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である。
【0153】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である。
【0154】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である。
【0155】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である、及び、R
1Sは、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシである。
【0156】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である、及び、R
1Sは、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシである。
【0157】
【0158】
【0159】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、R
1Sは、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシである。
【0160】
【0161】
一部の実施形態では、R
1は、
であり、式中、R
1Sは、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシである。
【0162】
一部の実施形態では、R1は、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシから独立して選択する1つ、2つ、3つ、または4つの置換基で置換されていてもよいヘキサヒドロインダセニルである。
【0163】
一部の実施形態では、R1は、置換されていないヘキサヒドロインダセニルである。
【0164】
【0165】
一部の実施形態では、R1は、置換されていないC5-C10アリールである。
【0166】
一部の実施形態では、R1は、C5-C10アリールである。
【0167】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC5-C10アリールである。
【0168】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているC5-C10アリールである。
【0169】
一部の実施形態では、R1は、1つのR1Sで置換されているC5-C10アリールである。
【0170】
一部の実施形態では、R1は、2つのR1Sで置換されているC5-C10アリールである。
【0171】
一部の実施形態では、R1は、3つのR1Sで置換されているC5-C10アリールである。
【0172】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC5-C6単環式アリールである。
【0173】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているC5-C6単環式アリールである。
【0174】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいフェニルである。
【0175】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されているフェニルである。
【0176】
一部の実施形態では、R1は、1つのR1Sで置換されているフェニルである。
【0177】
【0178】
一部の実施形態では、R1は、2つのR1Sで置換されているフェニルである。
【0179】
【0180】
一部の実施形態では、R1は、3つのR1Sで置換されているフェニルである。
【0181】
【0182】
一部の実施形態では、R1は、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシから独立して選択する1つ以上の置換基で置換されているフェニルである。
【0183】
一部の実施形態では、R1は、置換されていないナフタレニルである。
【0184】
一部の実施形態では、R1は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいナフタレニルである。
【0185】
一部の実施形態では、R1は、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシから独立して選択する1つ以上の置換基で置換されているナフタレニルである。
【0186】
一部の実施形態では、R
1は、
である。一部の実施形態では、R
1は、
である。一部の実施形態では、R
1は、
である。
【0187】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシである。
【0188】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、F、Cl、Br、またはIである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、FまたはClである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、Clである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、Fである。
【0189】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、C1-C6アルキルまたはC1-C6ハロアルキルである。
【0190】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、C1-C6アルコキシまたはC1-C6ハロアルコキシである。
【0191】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、C1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、メチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、エチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、プロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、イソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、イソブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、イソペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、イソヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、セクブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、セクペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、セクヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、tertブチルである。
【0192】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、C1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロメチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロヘキシルである。
【0193】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、C1-C6アルコキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、メトキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、エトキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、プロポキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ブトキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ペントキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ヘキソキシである。
【0194】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、C1-C6ハロアルコキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロメトキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロエトキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロプロポキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロブトキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロペントキシである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR1Sは、独立して、ハロヘキソキシである。
【0195】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0196】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC3-C16シクロアルキルである。
【0197】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されているC1-C6アルキルである。
【0198】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されているC3-C16シクロアルキルである。
【0199】
一部の実施形態では、R2は、1つのR2Sで置換されているC1-C6アルキルである。
【0200】
一部の実施形態では、R2は、1つのR2Sで置換されているC3-C16シクロアルキルである。
【0201】
一部の実施形態では、R2は、2つのR2Sで置換されているC1-C6アルキルである。
【0202】
一部の実施形態では、R2は、2つのR2Sで置換されているC3-C16シクロアルキルである。
【0203】
一部の実施形態では、R2は、3つのR2Sで置換されているC1-C6アルキルである。
【0204】
一部の実施形態では、R2は、3つのR2Sで置換されているC3-C16シクロアルキルである。
【0205】
一部の実施形態では、R2は、置換されていないC1-C6アルキルである。
【0206】
一部の実施形態では、R2は、C1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R2は、メチルである。一部の実施形態では、R2は、エチルである。一部の実施形態では、R2は、プロピルである。一部の実施形態では、R2は、ブチルである。一部の実施形態では、R2は、ペンチルである。一部の実施形態では、R2は、ヘキシルである。一部の実施形態では、R2は、イソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、イソブチルである。一部の実施形態では、R2は、イソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、イソヘキシルである。一部の実施形態では、R2は、セクブチルである。一部の実施形態では、R2は、セクペンチルである。一部の実施形態では、R2は、セクヘキシルである。一部の実施形態では、R2は、tertブチルである。
【0207】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいメチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいヘキシルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいイソヘキシルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいセクブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいセクペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいセクヘキシルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいtertブチルである。
【0208】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6)アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0209】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいエチルである。
【0210】
一部の実施形態では、R2は、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいエチルである。
【0211】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいエチルである。
【0212】
一部の実施形態では、R2は、1つのハロで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-CNで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-OHで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-NH2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つのオキソで置換されていてもよいエチルである。
【0213】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいエチルである。
【0214】
一部の実施形態では、R2は、1つの-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいエチルである。
【0215】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(メチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(エチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(プロピル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-О(ブチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ペンチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ヘキシル)で置換されていてもよいエチルである。
【0216】
一部の実施形態では、R2は、1つの-O(メチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-O(エチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-O(プロピル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-O(ブチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-O(ペンチル)で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-O(ヘキシル)で置換されていてもよいエチルである。
【0217】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいエチルである。
【0218】
一部の実施形態では、R2は、1つの-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいエチルである。
【0219】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(メチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(エチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(プロピル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ブチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ペンチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ヘキシル)2で置換されていてもよいエチルである。
【0220】
一部の実施形態では、R2は、1つの-N(メチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-N(エチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-N(プロピル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-N(ブチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-N(ペンチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、R2は、1つの-N(ヘキシル)2で置換されていてもよいエチルである。
【0221】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいプロピルである。
【0222】
一部の実施形態では、R2は、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいプロピルである。
【0223】
一部の実施形態では、R2は、2つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいプロピルである。
【0224】
一部の実施形態では、R2は、3つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいプロピルである。
【0225】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいプロピルである。
【0226】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいプロピルである。
【0227】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(メチル)で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(エチル)で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(プロピル)で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ブチル)で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ペンチル)で置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ヘキシル)で置換されていてもよいプロピルである。
【0228】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソプロピルである。
【0229】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいイソプロピルである。
【0230】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいイソプロピルである。
【0231】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(メチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(エチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(プロピル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ブチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ペンチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(ヘキシル)で置換されていてもよいイソプロピルである。
【0232】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソブチルである。
【0233】
一部の実施形態では、R2は、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソブチルである。
【0234】
一部の実施形態では、R2は、2つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソブチルである。
【0235】
一部の実施形態では、R2は、3つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソブチルである。
【0236】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいイソブチルである。
【0237】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソペンチルである。
【0238】
一部の実施形態では、R2は、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソペンチルである。
【0239】
一部の実施形態では、R2は、2つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソペンチルである。
【0240】
一部の実施形態では、R2は、3つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいイソペンチルである。
【0241】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいイソペンチルである。
【0242】
一部の実施形態では、R2は、置換されていないC3-C16シクロアルキルである。
【0243】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC3-C16シクロアルキルである。
【0244】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6)アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいC3-C16シクロアルキルである。
【0245】
一部の実施形態では、R2は、C3-C8単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルであり、当該C3-C8単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよい。
【0246】
一部の実施形態では、R2は、C3-C7単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルであり、当該C3-C8単環式シクロアルキルまたはC8-C16多環式シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよい。
【0247】
一部の実施形態では、R2は、C3-C7単環式シクロアルキル、C9-C10二環式シクロアルキル、またはC12-C16三環式シクロアルキルであり、当該C3-C7単環式シクロアルキル、C9-C10二環式シクロアルキル、またはC12-C16三環式シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよい。
【0248】
一部の実施形態では、R2は、C3-C7単環式シクロアルキルである。
【0249】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC3-C7単環式シクロアルキルである。
【0250】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR1Sで置換されていてもよいC3-C7単環式飽和シクロアルキルである。
【0251】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC5-C7単環式部分飽和シクロアルキルである。
【0252】
一部の実施形態では、R2は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルであり、当該シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよい。
【0253】
一部の実施形態では、R2は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルである。
【0254】
一部の実施形態では、R2は、シクロブチルである。
【0255】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいシクロブチルである。
【0256】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいシクロブチルである。
【0257】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいシクロブチルである。
【0258】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。
【0259】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(メチル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(エチル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(プロピル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ブチル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ペンチル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ヘキシル)2で置換されていてもよいシクロブチルである。
【0260】
一部の実施形態では、R2は、シクロペンチルである。
【0261】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいシクロペンチルである。
【0262】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソで置換されていてもよいシクロペンチルである。
【0263】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のハロで置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-CNで置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-OHで置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上のオキソで置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいシクロペンチルである。
【0264】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。
【0265】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(メチル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(エチル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(プロピル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ブチル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ペンチル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。一部の実施形態では、R2は、1つ以上の-N(ヘキシル)2で置換されていてもよいシクロペンチルである。
【0266】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されているC8-C16多環式シクロアルキルである。
【0267】
一部の実施形態では、R2は、C6-C10二環式シクロアルキルである。
【0268】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC6-C10二環式シクロアルキルである。
【0269】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC6-C10二環式飽和シクロアルキルである。
【0270】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC6-C10二環式部分飽和シクロアルキルである。
【0271】
一部の実施形態では、R2は、C12-C16三環式シクロアルキルである。
【0272】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC12-C16三環式シクロアルキルである。
【0273】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC12-C16三環式飽和シクロアルキルである。
【0274】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC12-C16三環式部分不飽和シクロアルキルである。
【0275】
一部の実施形態では、R2は、C8-C16多環式シクロアルキルである。
【0276】
一部の実施形態では、R2は、1つ以上のR2Sで置換されているC8-C16多環式シクロアルキルである。
【0277】
【0278】
【0279】
【0280】
【0281】
【0282】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、ハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソであり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい。
【0283】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、ハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソである。
【0284】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、ハロ、-CN、-OH、またはオキソである。
【0285】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、ハロである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、F、Cl、Br、またはIである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、FまたはClである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、Clである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、Fである。
【0286】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-CNである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-OHである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、オキソである。
【0287】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-O(C1-C6アルキル)、―NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2であり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい。
【0288】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2であり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい。
【0289】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、i-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2である。
【0290】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2である。
【0291】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-O(C1-C6アルキル)であり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい。
【0292】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-O(C1-C6アルキル)である。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-O(メチル)である。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-O(エチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-O(プロピル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-O(ブチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-O(ペンチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-O(ヘキシル)で置換されていてもよいイソプロピルである。
【0293】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、i-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2であり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい。
【0294】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2である。
【0295】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH2である。
【0296】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH(C1-C6アルキル)であり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい。
【0297】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH(C1-C6アルキル)である。
【0298】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-NH(メチル)である。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-NH(エチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-NH(プロピル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-NH(ブチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-NH(ペンチル)で置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-NH(ヘキシル)で置換されていてもよいイソプロピルである。
【0299】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、-N(C1-C6アルキル)2である。
【0300】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-N(メチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-N(エチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-N(プロピル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-N(ブチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-N(ペンチル)2で置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR2Sは、1つ以上の-N(ヘキシル)2で置換されていてもよいエチルである。
【0301】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR
2Sは、-OH、
である。
【0302】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR
2Sは、-OH、
である。
【0303】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR
2Sは、-OH、または
である。
【0304】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR
2Sは、
である。
【0305】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR
2Sは、
である。
【0306】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい。
【0307】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0308】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0309】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0310】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されている。
【0311】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0312】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0313】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該7~12員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルは1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0314】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい。
【0315】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0316】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC3-C8ヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0317】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0318】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0319】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0320】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0321】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、当該5員または6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0322】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい7~12員のヘテロシクロアルキルである。
【0323】
一部の実施形態では、R3は、置換されていない7~12員のヘテロシクロアルキルである。
【0324】
一部の実施形態では、R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルである。
【0325】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい8~11員のヘテロシクロアルキルである。
【0326】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されている8~11員のヘテロシクロアルキルである。
【0327】
一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されている8~11員のヘテロシクロアルキルである。
【0328】
一部の実施形態では、R3は、2つのR3Sで置換されている8~11員のヘテロシクロアルキルである。
【0329】
一部の実施形態では、R3は、3つのR3Sで置換されている8~11員のヘテロシクロアルキルである。
【0330】
一部の実施形態では、R3は、8~11員のヘテロシクロアルキルである。
【0331】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい9員または10員のヘテロシクロアルキルである。
【0332】
一部の実施形態では、R3は、9員または10員のヘテロシクロアルキルである。
【0333】
一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい9員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい10員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい11員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい12員のヘテロシクロアルキルである。
【0334】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されている7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されている8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されている9員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されている10員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されている11員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、Rは、1つ以上のR3Sで置換されている12員のヘテロシクロアルキルである。
【0335】
一部の実施形態では、R3は、7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、R3は、8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、R3は、9員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、R3は、10員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、R3は、11員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、R3は、12員のヘテロシクロアルキルである。
【0336】
一部の実施形態では、R3は、置換されていない5員または6員のヘテロアリールである。
【0337】
一部の実施形態では、R3は、5員または6員のヘテロアリールである。
【0338】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである。
【0339】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである。
【0340】
一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである。
【0341】
一部の実施形態では、R3は、2つのR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである。
【0342】
一部の実施形態では、R3は、3つのR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである
【0343】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0344】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0345】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6ハロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0346】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C3-C8シクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0347】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0348】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0349】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0350】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0351】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0352】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上のハロまたは-CNで置換されていてもよい。
【0353】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、1つのハロまたは-CNで置換されていてもよい。
【0354】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、ハロで置換されていてもよい。
【0355】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-CNで置換されていてもよい。
【0356】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-OHまたは-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0357】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-OHで置換されていてもよい。
【0358】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0359】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0360】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-NH2で置換されていてもよい。
【0361】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0362】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0363】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0364】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルまたはC1-C6ハロアルキルである。
【0365】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルである。
【0366】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6ハロアルキルである。
【0367】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0368】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C3-C8シクロアルキルである。
【0369】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロである。
【0370】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0371】
一部の実施形態では、R3は、1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5員または6員のヘテロアリールである。
【0372】
一部の実施形態では、R3は、N及びOから選択される1つ、2つ、または3つのヘテロ原子を有する5員または6員のヘテロアリールである。
【0373】
一部の実施形態では、R3は、N及びOから選択される1つのヘテロ原子を有する5員または6員のヘテロアリールである。
【0374】
一部の実施形態では、R3は、N及びOから選択される2つのヘテロ原子を有する5員または6員のヘテロアリールである。
【0375】
一部の実施形態では、R3は、置換されていない5員のヘテロアリールである。
【0376】
一部の実施形態では、R3は、5員のヘテロアリールである。
【0377】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0378】
一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0379】
一部の実施形態では、R3は、2つのR3Sで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0380】
一部の実施形態では、R3は、3つのR3Sで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0381】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0382】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0383】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0384】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0385】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0386】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロまたは-CNで置換されていてもよい。
【0387】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロで置換されていてもよい。
【0388】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-CNで置換されていてもよい。
【0389】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-OHまたは-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0390】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-OHで置換されていてもよい。
【0391】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0392】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0393】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0394】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよい。
【0395】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0396】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0397】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0398】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキルである。
【0399】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0400】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロである。
【0401】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルまたはC1-C6ハロアルキルである。
【0402】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6ハロアルキルである。
【0403】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルである。
【0404】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のC1-C6アルキルで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0405】
一部の実施形態では、R3は、1つのC1-C6アルキルで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0406】
一部の実施形態では、R3は、2つのC1-C6アルキルで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0407】
一部の実施形態では、R3は、3つのC1-C6アルキルで置換されている5員のヘテロアリールである。
【0408】
一部の実施形態では、R3は、置換されていない6員のヘテロアリールである。
【0409】
一部の実施形態では、R3は、6員のヘテロアリールである。
【0410】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されている6員のヘテロアリールである。
【0411】
一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されている6員のヘテロアリールである。
【0412】
一部の実施形態では、R3は、2つのR3Sで置換されている6員のヘテロアリールである。
【0413】
一部の実施形態では、R3は、3つのR3Sで置換されている6員のヘテロアリールである。
【0414】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0415】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0416】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0417】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0418】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0419】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロまたは-CNで置換されていてもよい。
【0420】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロで置換されていてもよい。
【0421】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-CNで置換されていてもよい。
【0422】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-OHまたは-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0423】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-OHで置換されていてもよい。
【0424】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0425】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0426】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0427】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよい。
【0428】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい。
【0429】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0430】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0431】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキルである。
【0432】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0433】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、ハロである。
【0434】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルまたはC1-C6ハロアルキルである。
【0435】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6ハロアルキルである。
【0436】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルである。
【0437】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである。
【0438】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールである。
【0439】
一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールである。
【0440】
一部の実施形態では、R3は、2つのR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールである。
【0441】
一部の実施形態では、R3は、3つのR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールである。
【0442】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいピラゾリルである。
【0443】
【0444】
【0445】
【0446】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいピロリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいイミダゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいトリアゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいテトラゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいイソオキサゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいフラニルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいオキサゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサゾールである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいイソチアゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいチアゾリルである。一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されていてもよいチアジアゾリルである
【0447】
一部の実施形態では、R3は、ピロリルである。一部の実施形態では、R3は、イミダゾリルである。一部の実施形態では、R3は、トリアゾリルである。一部の実施形態では、R3は、テトラゾリルである。一部の実施形態では、R3は、イソオキサゾリルである。一部の実施形態では、R3は、フラニルである。一部の実施形態では、R3は、オキサゾリルである。一部の実施形態では、R3は、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[c]イソオキサゾールである。一部の実施形態では、R3は、イソチアゾリルである。一部の実施形態では、R3は、チアゾリルである。一部の実施形態では、R3は、チアジアゾリルである。
【0448】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールである。
【0449】
一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいピリジニルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいジアジニルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいピリダジニルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいピリミジニルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいピラジニルである。一部の実施形態では、R3は、1つ以上のR3Sで置換されていてもよいトリアジニルである。一部の実施形態では、R3は、1つのR3Sで置換されていてもよいテトラジニルである。一部の実施形態では、R3は、ペンタジニルである。
【0450】
一部の実施形態では、R3は、ピリジニルである。一部の実施形態では、R3は、ジアジニルである。一部の実施形態では、R3は、ピリダジニルである。一部の実施形態では、R3は、ピリミジニルである。一部の実施形態では、R3は、ピラジニルである。一部の実施形態では、R3は、トリアジニルである。一部の実施形態では、R3は、テトラジニルである。
【0451】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0452】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0453】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0454】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0455】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0456】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0457】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、またはC3-C8ヘテロシクロアルキルである。
【0458】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0459】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0460】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0461】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0462】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0463】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、置換されていない。
【0464】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0465】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6アルキルは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0466】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0467】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0468】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、または-OHで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0469】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのハロ、-CN、または-OHで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0470】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のF、Cl、Br、またはIで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のFまたはClで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のClで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のFで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0471】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのハロで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのF、Cl、Br、またはIで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのFまたはClで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのClで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのFで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0472】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CNで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-OHで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0473】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-CNで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-OHで置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0474】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0475】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0476】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0477】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0478】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0479】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0480】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0481】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0482】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0483】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6アルキルである。
【0484】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキルまたはC1-C6ハロアルキルである。
【0485】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル(例えば、線状または分枝状)である。
【0486】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、置換されていないC1-C6アルキル(例えば、線状または分枝状)である。
【0487】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、メチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、エチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、プロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、イソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、イソブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、イソペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、イソヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、セクブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、セクペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、セクへキシルである。
【0488】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいメチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいエチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいイソプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいイソブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいイソペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいイソヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいセクブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいセクペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-OHで置換されていてもよいセクヘキシルである。
【0489】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、またはC3-C8ヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6ハロアルキルは、1つ以上の-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0490】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、またはC3-C8ヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6ハロアルキルは、1つの-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0491】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0492】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、またはC3-C8ヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6ハロアルキルは、1つの-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0493】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CNまたは-OHで置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0494】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CN、または-OHで置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0495】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、またはC3-C8ヘテロシクロアルキルであり、当該C1-C6ハロアルキルは、1つの-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0496】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CNで置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-OHで置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-OHで置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0497】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-CNで置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-OHで置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-OHで置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0498】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0499】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0500】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0501】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0502】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0503】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0504】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0505】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0506】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0507】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0508】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0509】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0510】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0511】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC1-C6ハロアルキルである。
【0512】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0513】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC2-C6ハロアルキルである。
【0514】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CH2F、-CH2CHF2、または-CH2CF3である。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-CHF2である。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-CH2CHF2である。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、-CH2CF3である。
【0515】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該C3-C8シクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0516】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0517】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、または-OHで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0518】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のF、Cl、Br、またはIで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のFまたはClで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のClで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のFで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0519】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CNで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-OHで置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0520】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0521】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0522】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0523】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0524】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキルである。
【0525】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、シクロプロピルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、シクロブチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、シクロペンチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、シクロヘキシルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、シクロヘプチルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、シクロオクチルである。
【0526】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0527】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0528】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0529】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または5~8員のヘテロシクロアルキルであり、当該5~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0530】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または5~7員のヘテロシクロアルキルであり、当該5~7員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0531】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または5~6員のヘテロシクロアルキルであり、当該5~6員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい。
【0532】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0533】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0534】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、または-OHで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0535】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのハロ、-CN、または-OHで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0536】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のF、Cl、Br、またはIで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のFまたはClで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のClで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のFで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0537】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのハロで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのF、Cl、Br、またはIで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのFまたはClで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのClで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つのFで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0538】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-CNで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-OHで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0539】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-CNで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-OHで置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0540】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0541】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-O(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0542】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0543】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0544】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0545】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0546】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0547】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0548】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つ以上の-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC3-C8ヘテロシクロアルキルである。
【0549】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-NH(C1-C6アルキル)で置換されていてもよい3~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、1つの-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよいC3-C8ヘテロシクロアルキルである。
【0550】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、3~7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、3~6員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、3~5員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、3~4員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、4~5員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、4~6員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、4~7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、4~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、5~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、5~7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、5~6員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、6~8員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、6~7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、7~8員のヘテロシクロアルキルである。
【0551】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、3員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、4員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、5員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、6員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、7員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、8員のヘテロシクロアルキルである。
【0552】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、ハロである。
【0553】
一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、F、Cl、Br、またはIである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、FまたはClである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、Fである。一部の実施形態では、少なくとも1つのR3Sは、Clである。
【0554】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-a)、(I-b)、または(I-c):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
1、R
2、及びR
3Sは、本明細書に記載されている通りのものである。
【0555】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-a)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0556】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-b)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0557】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-c)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0558】
一部の実施形態では、化合物は式(I-d):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
2、及びR
3は、本明細書に記載されている通りのものである。
【0559】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-d)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0560】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-e)、(I-f)、または(I-g):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
2、及びR
3Sは、本明細書に記載されている通りのものである。
【0561】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-e)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0562】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-f)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0563】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-g)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0564】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-h)または(I-i):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
1、R
2S、及びR
3は、本明細書に記載されている通りのものである。
【0565】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-h)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0566】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-i)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0567】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-j)または(I-k):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
2S、及びR
3は、本明細書に記載されている通りのものである。
【0568】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-j)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0569】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-k)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0570】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-l)、(I-m)、(I-n)、または(I-o):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
1、R
2S、及びR
3Sは、本明細書に記載されている通りのものである。
【0571】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-l)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0572】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-m)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0573】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-n)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0574】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-o)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0575】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-p)、(I-q)、(I-r)、または(I-s):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
2S、及びR
3Sは、本明細書に記載されている通りのものである。
【0576】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-p)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0577】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-q)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0578】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-r)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0579】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-s)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0580】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-n)または(I-o):
の化合物、または、そのプロドラッグ、溶媒和物、または医薬として許容可能なその塩であり、式中、R
2S、及びR
3Sは、本明細書に記載されている通りのものである。
【0581】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-t)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0582】
一部の実施形態では、化合物は、式(I-u)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である。
【0583】
本明細書に記載されているいずれか1つの式の化合物について、R1、R1S、R2、R2S、R3、及びR3Sは、それぞれ、該当する場合、本明細書に記載されている群から選択されることができ、R1、R1S、R2、R2S、R3、及びR3Sのいずれかに関して本明細書で説明したいずれの基も、該当する場合、R1、R1S、R2、R2S、R3、及びR3Sの残りの1つ以上に関して本明細書で説明したいずれの基とも組み合わせることができることを理解されたい。
【0584】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物、ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩から選択される。
【0585】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物、及びその医薬として許容可能な塩から選択される。
【0586】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物のプロドラッグ、及びその医薬として許容可能な塩から選択される。
【0587】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載の化合物から選択される。
(表1)
【0588】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物の医薬として許容可能な塩である。
【0589】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、またはマグネシウム塩である。
【0590】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物のナトリウム塩、またはカリウム塩である。
【0591】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物のナトリウム塩である。例えば、化合物番号11のナトリウム塩は、
であり得る。
【0592】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物のカリウム塩である。
【0593】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示したいずれか1つの式の化合物の同位体誘導体である化合物(例えば、同位体を標識した化合物)を提供する。
【0594】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物、ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩の同位体誘導体である。
【0595】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物、及びその医薬として許容可能な塩の同位体誘導体である。
【0596】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物のプロドラッグのいずれか1つ、及びその医薬として許容可能な塩の同位体誘導体である。
【0597】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されているいずれか1つの化合物の同位体誘導体である。
【0598】
同位体誘導体は、当該技術分野において認識されている多様な技術のいずれかを使用して調製することができることを理解されたい。例えば、一般的に、同位体誘導体は、非同位体標識試薬の代わりに同位体標識試薬を使用して、本明細書に記載されているスキーム及び/または実施例に開示されている手順を行うことで調製することができる。
【0599】
一部の実施形態では、同位体誘導体は、重水素標識化合物である。
【0600】
一部の実施形態では、同位体誘導体は、本明細書で開示される式の化合物のいずれか1つの重水素標識化合物である。
【0601】
本明細書で使用する用語「同位体誘導体」は、1つ以上の原子が、同位体的に濃縮または標識されている化合物の誘導体のことを指す。例えば、式(I)の化合物の同位体誘導体は、式(I)の対応する化合物と比較して、1つ以上の同位体について同位体濃縮する、または標識する。一部の実施形態では、同位体誘導体は、2H、13C、14C、15N、18O、29Si、31P、及び34Sから選択される1つ以上の原子について濃縮する、または標識する。一部の実施形態では、同位体誘導体は、重水素標識化合物である(すなわち、その1つ以上の原子を2Hで濃縮する)。
【0602】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩のいずれか1つの重水素標識化合物である。
【0603】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物及びその医薬として許容可能な塩のいずれか1つの重水素標識化合物である。
【0604】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物及びその医薬として許容可能な塩のプロドラッグのいずれか1つの重水素標識化合物である。
【0605】
一部の実施形態では、化合物は、表1に記載されている化合物のいずれか1つの重水素標識化合物である。
【0606】
重水素標識化合物は、0.015%である重水素の天然存在比を実質的に超える重水素存在比を示す重水素原子を含むことを理解されたい。
【0607】
一部の実施形態では、重水素標識化合物は、それぞれの重水素原子について少なくとも3500(それぞれの重水素原子において52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4000(60%の重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5000(75%の重水素)、少なくとも5500(82.5%の重水素取り込み)、少なくとも6000(90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取り込み)、少なくとも6600(99%の重水素取り込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素取り込み)の重水素濃縮係数を示す。本明細書で使用する用語「重水素濃縮係数」は、重水素存在比と重水素の天然存在比との間の比を意味する。
【0608】
重水素標識化合物は、当該技術分野において認識されている多様な技術のいずれかを使用して調製することができることを理解されたい。例えば、一般的に、重水素標識化合物は、非重水素標識試薬の代わりに重水素標識試薬を使用して、本明細書に記載されているスキーム及び/または実施例に開示されている手順を行うことで調製することができる。
【0609】
上記した重水素原子(複数可)を含む本発明の化合物、またはその医薬として許容可能な塩または溶媒和物は、本発明の範囲内である。さらに、重水素(すなわち、2H)による置換は、代謝安定性の増加で得られる特定の治療上の利点、例えば、インビボ半減期の延長または所要投与量の減少を招き得る。
【0610】
一部の実施形態では、化合物は、18F標識化合物である。
【0611】
一部の実施形態では、化合物は、123I標識化合物、124I標識化合物、125I標識化合物、129I標識化合物、131I標識化合物、135I標識化合物、またはそれらのあらゆる組み合わせである。
【0612】
一部の実施形態では、化合物は、33S標識化合物、34S標識化合物、35S標識化合物、36S標識化合物、またはそれらのあらゆる組み合わせである。
【0613】
18F、123I、124I、125I、129I、131I、135I、32S、34S、35S、及び/または36S標識化合物は、当該技術分野で認識されている様々な技術のいずれかを使用して調製できることを理解されたい。例えば、一般的に、重水素標識化合物は、本明細書に記載されているスキーム及び/または実施例に開示した手順を行って、非同位体標識試薬を、18F、123I、124I、125I、129I、131I、135I、32S、34S、35S、及び/または36S標識試薬と置換して調製することができる。
【0614】
上記した18F、123I、124I、125I、129I、131I、135I、32S、34S、35S、及び36S原子(複数可)の1つ以上を含む本発明の化合物またはその医薬として許容可能な塩または溶媒和物は、本発明の範囲内である。さらに、同位体(例えば、18F、123I、124I、125I、129I、131I、135I、32S、34S、35S、及び/または36S)による置換は、代謝安定性の増加で得られる特定の治療上の利点、例えば、インビボ半減期の延長または所要投与量の減少を招き得る。
【0615】
誤解を招かないために記しておくと、本明細書において、ある群を「本明細書に記載されている」と記載しておれば、当該群は、一義的かつ最も広範な定義、及び当該群でのあらゆる特定の定義を含むものと理解されたい。
【0616】
式(I)の化合物を構成する様々な官能基及び置換基は、通常は、当該化合物の分子量が、1000ダルトンを超えないように選択する。より一般的には、当該化合物の分子量は、900ダルトン未満、例えば、800ダルトン未満、または750ダルトン未満、または700ダルトン未満、または650ダルトン未満である。より好都合には、分子量は、600ダルトン未満であり、例えば、550ダルトン以下である。
【0617】
本開示の化合物の医薬として許容可能な好適な塩は、例えば、十分に塩基性である本開示の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸または有機酸など、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、クエン酸、メタンスルホン酸、またはマレイン酸との酸付加塩である。加えて、十分に酸性である本開示の化合物の医薬として許容可能な好適な塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または医薬として許容可能なカチオンを与える有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン、またはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
【0618】
本明細書で開示したいずれか1つの式の化合物ならびにその医薬として許容可能な塩が、当該化合物の立体異性体、立体異性体混合物、すべての異性形態の多形を含むことが理解されたい。
【0619】
本明細書で使用する用語「異性」は、同一の分子式を有するが、原子の結合順序または原子の空間配置が異なる化合物を意味する。原子の空間配置が異なる異性体を、「立体異性体」と称する。互いに鏡像ではない立体異性体を、「ジアステレオ異性体」と称する、互いに重ね合わせられない鏡像である立体異性体を、「鏡像異性体」、または光学異性体と称することがある。キラリティーが反対である等量の個々の鏡像異性形態を含む混合物を、「ラセミ混合物」と称する。
【0620】
本明細書で使用する用語「キラル中心」は、同一でない4個の置換基に結合した炭素原子のことを指す。
【0621】
本明細書で使用する用語「キラル異性体」は、少なくとも1個のキラル中心を有する化合物を意味する。2個以上のキラル中心を有する化合物は、個々のジアステレオマー、または「ジアステレオマー混合物」と称するジアステレオマーの混合物として存在し得る。1個のキラル中心が存在する場合、立体異性体は、そのキラル中心の絶対配置(RまたはS)を特徴とし得る。絶対配置とは、キラル中心に結合する置換基の空間配置のことを指す。考慮するキラル中心に結合する置換基は、Cahn、Ingold及びPrelogの順位則に従って順位を付ける(Cahn et al, Angew. Chem. Inter. Edit. 1966, 5, 385;errata 511;Cahn et al., Angew. Chem. 1966, 78, 413;Cahn and Ingold, J. Chem. Soc. 1951 (London), 612;Cahn et al., Experientia 1956, 12, 81;Cahn, J. Chem. Educ. 1964, 41, 116)。
【0622】
本明細書で使用する用語「幾何異性体」は、二重結合またはシクロアルキルリンカー(例えば、1,3-シクロブチル)の周囲の回転障害に起因して存在するジアステレオマーを意味する。これらの配置は、シス及びトランス、またはZ及びEという接頭辞で名称を区別しており、これら接頭辞は、Cahn-Ingold-Prelog則に従って、複数の基が分子の二重結合の同一側または反対側に存在することを示す。
【0623】
本開示の化合物を、異なるキラル異性体または幾何異性体として示し得ることを理解されたい。また、化合物がキラル異性形態または幾何異性形態を有する場合に、すべての異性形態を、本開示の範囲に含むように意図していること、及び当該化合物の命名が、あらゆる異性形態を排除するものではないことを理解すべきであり、すべての異性体が、同レベルの活性を有し得ないことを理解されたい。
【0624】
本開示で説明する構造及びその他の化合物が、すべてのそのアトロプ異性体を含むことを理解されたい。また、すべてのアトロプ異性体が、同レベルの活性を示し得ないことを理解されたい。
【0625】
本明細書で使用する用語「アトロプ異性体」は、2つの異性体の原子が、異なった空間配置を示す立体異性体の一種のことである。アトロプ異性体は、中心結合の周囲の大きな基の回転障害が引き起こす回転制限に起因して存在する。これらのアトロプ異性体は、一般的には、混合物として存在するが、クロマトグラフィー技術の最近の進展の結果、限られた事例では、2つのアトロプ異性体の混合物を分離することが可能になった。
【0626】
本明細書で使用する用語「互変異性体」は、平衡状態で存在し、かつ一方の異性形態から他方の異性形態に容易に変換する、2つ以上の構造異性体の内の1つである。この変換で、隣接する共役二重結合の切り替えを伴う水素原子のホルマール移動が生じる。互変異性体は、溶液での一組の互変異性体の混合物として存在する。互変異性化が可能な溶液において、互変異性体の化学平衡に到達する。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、及びpHなどのいくつかの要因に依存する。互変異性体が、互変異性化で相互変換できるという概念を互変異性と称する。可能な様々な種類の互変異性の内の2つが一般的に認められる。ケト-エノール互変異性では、電子及び水素原子の同時移動が生じる。グルコースが示すように、環鎖互変異性は、糖鎖分子でのアルデヒド基(-CHO)が、同一分子の1個のヒドロキシ基(-OH)と反応することで、当該分子が環状(環形)形態になる結果として生じる。
【0627】
本開示の化合物を、異なる互変異性体として示し得ることを理解されたい。また、化合物が互変異性形態を有する場合に、すべての互変異性形態を、本開示の範囲に含むように意図していること、及び当該化合物の命名が、いずれの互変異性形態も排除するものではないことを理解されたい。特定の互変異性体が、その他の互変異性体よりも高レベルの活性を示し得ることを理解されたい。
【0628】
同じ分子式を有するが、原子の性質または結合順序または原子の空間配置が異なる化合物を「異性体」と称する。原子の空間配置が異なる異性体を、「立体異性体」と称する。互いの鏡像ではない立体異性体を、「ジアステレオマー」と称する、そして、互いに重ね合わせられない鏡像である立体異性体を、「鏡像異性体」と称する。例えば、化合物が不斉中心を有する場合、不斉中心は4個の異なる基に結合しており、一対の鏡像異性体が可能となる。鏡像異性体は、不斉中心の絶対配置で特徴決定することができ、Cahn及びPrelogのR-及びS-順位則、または分子が偏光面を回転させる様式で説明がされており、右旋性または左旋性(すなわち、それぞれ(+)または(-)-異性体)と命名されている。キラル化合物は、個々の鏡像異性体またはその混合物として存在し得る。等しい割合の鏡像異性体を含む混合物を、「ラセミ混合物」と称する。
【0629】
本開示の化合物は、1つ以上の不斉中心を有し得、したがって、当該化合物を、個々の(R)-または(S)-立体異性体、またはその混合物として生成することができる。別段指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲での特定の化合物の記載または命名は、個々の鏡像異性体及びそのラセミ混合物、またはその他の混合物の両方を含むことを意図している。立体異性体の立体化学配置確定及び分離のための方法、例えば、光学活性出発原料からの合成による方法、またはラセミ体の分割による方法は、当該技術分野において周知である(“Advanced Organic Chemistry”, 4th edition J. March, John Wiley and Sons, New York, 2001の第4章での説明を参照されたい)。本開示の一部の化合物は、幾何異性中心を有し得る(E-及びZ-異性体)。本開示が、インフラマソーム阻害活性を有するすべての光学異性体、ジアステレオ異性体、及び幾何異性体、ならびにそれらの混合物を含むことを理解されたい。
【0630】
本開示は1つ以上の同位体置換を含む、本明細書で定義する本開示の化合物も含む。
【0631】
本明細書に記載されているあらゆる式の化合物が、当該化合物それ自体、ならびに妥当であれば、それらの塩、及びそれらの溶媒和物を含むことを理解されたい。例えば、塩は、本明細書で開示される置換化合物でアニオンと正に帯電した基(例えば、アミノ)との間で形成することができる。好適なアニオンとして、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、グルタミン酸塩、グルクロン酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、サリチル酸塩、乳酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、及び酢酸塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)がある。
【0632】
本明細書で使用する用語「医薬として許容可能なアニオン」は、医薬として許容可能な塩を形成するために好適なアニオンのことを指す。同様に、塩は、本明細書で開示した置換化合物でカチオンと負に帯電した基(例えば、カルボキシレート)との間でも形成することができる。好適なカチオンとして、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、及びテトラメチルアンモニウムイオン、またはジエチルアミンイノンなどのアンモニウムカチオンがある。また、本明細書で開示した置換化合物は、第四級窒素原子を含んだ塩を含む。
【0633】
本開示の化合物、例えば、化合物の塩が、水和形態または非水和(無水)形態、またはその他の溶媒分子との溶媒和物として存在することができることを理解されたい。水和物の例として、一水和物、二水和物などがあるが、これらに限定されない。溶媒和物の例として、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などがあるが、これらに限定されない。
【0634】
本明細書で使用する用語「溶媒和物」は、化学量論的量または非化学量論的量の溶媒を含有する溶媒付加体を意味する。一部の化合物は、固定したモル比の溶媒分子を結晶性固形物が捕捉することで、溶媒和物を形成する傾向を有する。溶媒が水である場合、形成する溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合、形成する溶媒和物はアルコール和物である。水和物は、1分子以上の水と、1分子の物質とを組み合わせて形成されており、水は、その分子状態を、H2Oで保持している。
【0635】
本明細書で使用する用語「類似体」は、別の化合物と構造的に類似しているが、組成がわずかに異なる(例えば、1個の原子が、異なる元素の原子で置き換えられている、または特定の官能基が存在する、すなわち1個の官能基が、別の官能基で置き換えられている)化合物を意味する。したがって、類似体は、リファレンス化合物と機能及び外観が同様または同等であるが、構造または起源が同様または同等ではない化合物である。
【0636】
本明細書で使用する用語「誘導体」は、共通のコア構造を有するが、本明細書に記載されている様々な基で置換されている、化合物のことを指す。
【0637】
本明細書で使用する用語「生物学的等価体」は、原子または原子群を、大まかに類似した別の原子または原子群に交換して得られる化合物のことを指す。生物学的等価体置換の目的は、親化合物と同様の生物特性を有する新規化合物を創製することにある。生物学的等価体置換は、物理化学的または形態的なものとし得る。カルボン酸生物学的等価体の例として、アシルスルホンアミド、テトラゾール、スルホネート、及びホスホネートがあるが、それらに限定されない。例えば、Patani and LaVoie, Chem. Rev. 96, 3147-3176, 1996を参照されたい。
【0638】
また、本明細書で開示されるいずれか1つの式の特定の化合物が、溶媒和形、ならびに、例えば、水和形などの非溶媒和形で存在し得ることを理解されたい。例えば、医薬として許容可能な好適な溶媒和物は、半水和物、一水和物、二水和物、または三水和物などの水和物である。本開示が、インフラマソーム阻害活性を有するこれら溶媒和形のすべてを含むことを理解されたい。
【0639】
また、本明細書で開示されるいずれか1つの式の特定の化合物が多形を示し得ること、及び本開示が、インフラマソーム阻害活性を有するこれらすべての形態、またはそれらの混合物を含むことを理解されたい。結晶性材料が、X線粉末回折分析、示差走査熱量測定、熱重量分析、拡散反射赤外フーリエ変換(DRIFT)分光法、近赤外(NIR)分光法、溶液及び/または固形物核磁気共鳴分光法などの従来の技術を使用して分析し得ることが一般的に知られている。これらの結晶性材料の含水量は、カールフィッシャー分析で確定し得る。
【0640】
本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物は、数多くの異なる互変異性形態として存在し得るものであり、式(I)の化合物についての記載は、すべてのこれらの形態を含む。誤解を招かないために記しておくと、化合物が、いくつかの互変異性形態の内の1つとして存在することができ、かつ1つのみが特記または図示しておれば、すべてのその他の互変異性形態は、なおも式(I)に含まれている。互変異性形態の例として、ケト体、エノール体、及びエノラート体、例えば、以下の互変異性ペア:ケト/エノール(以下に示す)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、及びニトロ/アシ-ニトロがある。
【0641】
アミン官能基を含む本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物は、N-オキシドも形成し得る。アミン官能基を含む式(I)の化合物に関する本明細書での記載は、N-オキシドも含む。化合物が数個のアミン官能基を含む場合、1つ以上の窒素原子が酸化されて、N-オキシドを形成し得る。N-オキシドの特定の例として、窒素含有複素環の第三級アミンまたは窒素原子のN-オキシドがある。N-オキシドは、対応するアミンを、過酸化水素または過酸(例えば、ペルオキシカルボン酸)などの酸化剤で処理して形成することができる、例えば、Advanced Organic Chemistry, by Jerry March, 4th Edition, Wiley Interscienceを参照されたい。より具体的には、N-オキシドは、アミン化合物と、メタ-クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)とを、例えば、ジクロロメタンなどの不活性溶媒で反応させる、L. W. Deady (Syn. Comm. 1977, 7, 509-514)の手順で作り出すことができる。
【0642】
本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解して本開示の化合物を放出するプロドラッグの形態で投与し得る。プロドラッグを使用することで、本開示の化合物の物理特性及び/または薬物動態特性を改変し得る。本開示の化合物が、特性改変基が結合することができる好適な基または置換基を含む場合に、プロドラッグが形成することができる。プロドラッグの例として、本明細書で開示されるいずれか1つの式でのエステルまたはアミド基にインビボで開裂可能なアルキルまたはアシル置換基を含む誘導体がある。
【0643】
したがって、本開示は、有機合成で利用可能になる場合、及びそのプロドラッグが開裂することでヒトまたは動物の体内で利用可能になる場合に、先に定義した本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物を含む。したがって、本開示は、有機合成手段で生成する本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物、ならびに、前駆体化合物の代謝でヒトまたは動物の体内で生成する当該化合物を含み、すなわち、本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物は、合成で生成する化合物、または代謝で生成する化合物とし得る。
【0644】
本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物の医薬として許容可能な好適なプロドラッグは、ヒトまたは動物の身体に対する投与に好適であり、望ましくない薬理活性を伴わず、かつ過度の毒性を伴わないとの合理的な医学的判断に基づいたプロドラッグである。プロドラッグの様々な形態は、例えば、以下の文献に記載されている:a) Methods in Enzymology, Vol. 42, p. 309-396, edited by K. Widder, et al. (Academic Press, 1985)、b) Design of Pro-drugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985)、c) A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen and H. Bundgaard, Chapter 5 “Design and Application of Pro-drugs”, by H. Bundgaard p. 113-191 (1991)、d) H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992)、e) H. Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285 (1988)、f) N. Kakeya, et al., Chem. Pharm. Bull., 32, 692 (1984)、g) T. Higuchi and V. Stella, “Pro-Drugs as Novel Delivery Systems”, A.C.S. Symposium Series, Volume 14、及びh) E. Roche (editor), “Bioreversible Carriers in Drug Design”, Pergamon Press, 1987。
【0645】
ヒドロキシ基を有する本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物の医薬として許容可能である好適なプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそのエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基を含む本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物のインビボで開裂可能なエステルまたはエーテルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で開裂して親ヒドロキシ化合物を生成する医薬として許容可能なエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基のための医薬として許容可能である好適なエステル形成基として、リン酸エステル(ホスホロアミド酸環状エステルを含む)などの無機エステルがある。ヒドロキシ基のためのさらなる医薬として許容可能である好適なヒドロキシ基のエステル形成基として、C1-C10アルカノイル基、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセチル基、ならびに置換ベンゾイル基及び置換フェニルアセチル基、C1-C10アルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル基、N,N-(C1-C6アルキル)2カルバモイル基、2-ジアルキルアミノアセチル基、及び2-カルボキシアセチル基などがある。フェニルアセチル基及びベンゾイル基の環置換基の例として、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、及び4-(C1-C4アルキル)ピペラジン-1-イルメチルがある。ヒドロキシ基のための医薬として許容可能である好適なエーテル形成基として、α-アシルオキシアルキル基、例えば、アセトキシメチル基、及びピバロイルオキシメチル基などがある。
【0646】
カルボキシ基を有する本明細書で開示されるいずれか1つの式の化合物の医薬として許容可能である好適なプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそのアミドである、例えば、アミン、例えば、アンモニア、C1-4アルキルアミン、例えば、メチルアミン、(C1-C4アルキル)2アミン、例えば、ジメチルアミン、N-エチル-N-メチルアミン、またはジエチルアミン、C1-C4アルコキシ-C2-C4アルキルアミン、例えば、2-メトキシエチルアミン、フェニル-C1-C4アルキルアミン、例えば、ベンジルアミン、及びアミノ酸、例えば、グリシン、またはそれらのエステルで形成するアミドである。
【0647】
本明細書で開示したいずれか1つの式の化合物であって、R3がHではない化合物は、R3がHである対応する化合物のプロドラッグとして使用し得ることを理解されたい。例えば、R3が、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、またはC2-C6アルキニルであり;C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、またはC2-C6アルキニルが、1つ以上のC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C6アリール、5員または6員のヘテロアリール、C3-C8ヘテロシクロアルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、ハロ、-CN、-OH、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、オキソ、またはR3Sで置換されていてもよい、本明細書で開示したいずれか1つの式の化合物は、R3がHである対応する化合物のプロドラッグとして使用し得る。
【0648】
アミノ基を有する本明細書で開示される式のいずれか1つの化合物の好適な医薬として許容可能なプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそのアミド誘導体である。アミノ基に由来する好適な医薬として許容可能なアミドとして、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセチル基、ならびに置換ベンゾイル基及び置換フェニルアセチル基などのC1-C10アルカノイル基と共に形成するアミドがある。フェニルアセチル基及びベンゾイル基上の環置換基の例として、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチル、及び4-(C1-C4アルキル)ピペラジン-1-イルメチルがある。
【0649】
本明細書で開示される式のいずれか1つの化合物のインビボ効果は、本明細書で開示される式のいずれか1つの化合物を投与した後に、ヒトまたは動物の体内に形成する1つ以上の代謝産物がある程度の効果を奏し得る。また、上記したように、本明細書で開示される式のいずれか1つの化合物のインビボ効果は、前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝によっても奏し得る。
【0650】
好適には、本開示は、本明細書で定義する生物活性を示さないあらゆる個々の化合物を除外する。
【0651】
合成の方法
一部の態様では、本開示は、本開示の化合物を調製する方法を提供する。
【0652】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載されている1つ以上のステップを含む、化合物の方法を提供する。
【0653】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載されている化合物を調製するための方法で得ることができる、または得られる、または直接に得られる化合物を提供する。
【0654】
一部の態様では、本開示は、本明細書に記載されている化合物を調製するための方法における使用に適した、本明細書に記載されている中間体を提供する。
【0655】
本開示の化合物を、当該技術分野において公知のあらゆる好適な技術で調製することができる。これらの化合物の調製のための特定の方法を後出の実施例でさらに説明する。
【0656】
本明細書に記載されている合成方法、及び出発原料を調製するために使用する、参照したあらゆる合成方法の説明において、当業者であれば、溶媒、反応雰囲気、反応温度、実験時間、及びワークアップ手順の選択を含むすべての提示した反応条件を選択することができることを理解されたい。
【0657】
有機合成分野の当業者であれば、分子の様々な部分に存在する官能基が、利用する試薬及び反応条件に適合しなければならないことを理解している。
【0658】
本明細書で定義する方法において本開示の化合物を合成している間に、または特定の出発原料の合成の間に、特定の置換基を保護して、それらの望ましくない反応を予防することが望ましい場合があると認識される。経験豊富な化学者であれば、その保護がいつ必要になるのか、そして、これらの保護基をどのようにして配置し、そして、後に除去することができるのかを認識している。保護基の例については、本件に関する数多くの一般的テキストの1つ、例えば、Theodora Greenの「Protective Groups in Organic Synthesis」(出版社:John Wiley & Sons)を参照されたい。問題となる保護基の除去のために、適宜、保護基を、文献に記載されている方法で、または経験豊富な化学者に公知であるいずれかの好都合な方法で除去でき、これらの方法は、分子のその他の箇所の基に対する妨害を最小化しながら保護基の除去を実行するように選択する。したがって、反応物が、例えば、アミノ、カルボキシ、またはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書に記載されている一部の反応において基を保護することが望ましい場合がある。
【0659】
例として、アミノ基またはアルキルアミノ基の好適な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アルカノイル基、例えば、アセチル、アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、またはt-ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上記した保護基の脱保護条件は、保護基の選択で必然的に変動する。したがって、例えば、アルカノイル基またはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムなどの好適な塩基による加水分解で除去し得る。あるいは、tert-ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、またはリン酸、またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸による処理で除去し得るものであり、また、ベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム炭素などの触媒での水素添加、またはルイス酸、例えば、ボロントリス(トリフルオロアセテート)による処理で除去し得る。第一級アミノ基の好適な代替の保護基は、例えば、フタロイル基であり、このものは、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、またはヒドラジンによる処理で除去し得る。
【0660】
ヒドロキシ基の好適な保護基は、例えば、アシル基、例えば、アルカノイル基、例えば、アセチル、アロイル基、例えば、ベンゾイル、またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上記した保護基の脱保護条件は、保護基の選択で必然的に変動する。したがって、例えば、アルカノイル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、またはアンモニアなどの好適な塩基による加水分解で除去し得る。あるいは、ベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、パラジウム炭素などの触媒での水素化で除去し得る。
【0661】
カルボキシ基の好適な保護基は、例えば、エステル化基、例えば、メチル基またはエチル基であり、このものは、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基による加水分解で除去し得るものであり、あるいは、例えば、tert-ブチル基であり、このものは、例えば、酸、例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸による処理で除去し得る、あるいは、例えば、ベンジル基であり、このものは、例えば、パラジウム炭素などの触媒での水素化で除去し得る。
【0662】
本明細書において定義されるいずれか1つのプロセスにより式(I)の化合物が合成されると、当該プロセスは、(i)存在するあらゆる保護基を除去するステップ、(ii)式(I)の化合物を、式(I)の別の化合物に変換するステップ、(iii)その医薬として許容可能な塩、水和物、または溶媒和物を形成するステップ、及び/または、(iv)そのプロドラッグを形成するステップというさらなるステップをさらに含む。
【0663】
得られた式(I)の化合物を、当該技術分野において周知の技術を使用して、単離及び精製することができる。
【0664】
好都合なことに、化合物の反応を、それぞれの反応条件下で、好ましくは不活性である好適な溶媒の存在下で行う。好適な溶媒の例として、炭化水素、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン、またはキシレンなど;塩素化炭化水素、例えば、トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエタン、テトラクロロメタン、クロロホルム、またはジクロロメタンなど;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、n-ブタノール、またはtert-ブタノールなど;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、またはジオキサンなど;グリコールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチル、またはモノエチルエーテルまたはエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)など;ケトン、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、またはブタノンなど;アミド、例えば、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、またはN-メチルピロリジノン(NMP)など;アセトニトリルなどのニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO)などのスルホキシド;ニトロメタンまたはニトロベンゼンなどのニトロ化合物;酢酸エチルまたは酢酸メチルなどのエステル;あるいは、これら溶媒の混合物または水との混合物があるが、これらに限定されない。
【0665】
反応温度は、使用する反応ステップ及び条件に応じて、好ましくは、約-100℃~300℃である。
【0666】
一般的に、反応時間は、それぞれの化合物の反応性、及びそれぞれの反応条件に応じて、1分未満~数日の範囲である。好適な反応時間は、当業者に公知の方法、例えば、反応モニタリングで容易に決定することができる。上記した反応温度に基づくと、好適な反応時間は、一般的には、10分~48時間の範囲である。
【0667】
さらに、本明細書に記載されている手順を、当該技術分野での通常の技量と組み合わせて利用することで、本開示のさらなる化合物を容易に調製することができる。当業者であれば、以下の調製手順の条件及びプロセスの公知の変形を使用して、これらの化合物を調製することができることを容易に理解する。
【0668】
有機合成分野の当業者が理解しているように、本開示の化合物は、様々な合成経路で容易に入手可能であり、その一部を後出の実施例で例示する。当業者であれば、本開示の化合物を得るために、必要または有用である場合は常に、あらゆる特定の事例において、どの種類の試薬及び反応条件を使用すべきか、ならびに、どのようにしてそれらを利用及び応用すべきかを容易に認識する。さらに、本開示のその他の化合物を好適な条件下で反応させることで、例えば、還元反応、酸化反応、付加反応、または置換反応などの当業者に周知の標準的な合成方法を適用することで、本開示の化合物またはその好適な前駆体分子に存在する1個の特定の官能基を別の官能基に変換して、本開示の一部の化合物を容易に合成することができる。同様に、当業者であれば、必要または有用である場合は常に、合成保護基(保護性基)を利用する。好適な保護基ならびにそれらを導入及び除去するための方法は、化学合成分野の当業者に周知であり、より詳しくは、例えば、P.G.M. Wuts, T.W. Greene, “Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis”, 4th edition (2006) (John Wiley & Sons)に記載されている。
【0669】
本出願の化合物の調製のための一般的経路を、本明細書のスキーム1及び2で説明する。
【0670】
スキーム1
スキーム1では、L
1は適切な脱離基(例えば、Cl、または別のハロゲン化物)である。
【0671】
反応(i)は、適切な溶媒(例えば、ジイソプロピルエーテル、またはジクロロメタン)において、また、任意で、低温(例えば、0℃、または-15℃)で、アミン1をイソシアネート2と反応させると、中間体3を生じ得る。一部の実施形態では、中間体3を、溶液で直接に使用し得る、そして、単離しない。
【0672】
反応(ii)は、還元剤(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、またはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)の存在下で、また、任意で、酸性触媒(例えば、酢酸)の存在下で、適切な溶媒(例えば、メタノール、またはジクロロメタン)において、アミン4をカルボニル化合物5と反応させると、中間体6を生じ得る。中間体6を(例えば、フラッシュカラムクロマトグラフィー、または分取HPLCで)精製すると、単離し得る。一部の実施形態では、中間体6は、遊離アミンまたは遊離塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)として単離する。
【0673】
反応(iii)は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)において、塩基(例えば、水素化ナトリウム、またはナトリウムメトキシド)の存在下で、また、任意で、触媒(例えば、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン)の存在下で、中間体3を中間体6と反応させると、式(I)の化合物を生じ得る。式(I)の化合物は、(例えば、フラッシュカラムクロマトグラフィー、または分取HPLCで)精製して単離し得る。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、遊離酸または遊離塩(例えば、ナトリウム塩)として単離する。
【0674】
スキーム2
スキーム2では、L
1は適切な脱離基(例えば、Cl、または別のハロゲン化物)である。
【0675】
反応(i)は、適切な溶媒(例えば、ジイソプロピルエーテル、またはジクロロメタン)において、また、任意で、低温(例えば、0℃、または-15℃)で、アミン1をイソシアネート2と反応させると、中間体3を生じ得る。一部の実施形態では、中間体3を、溶液で直接に使用し得る、そして、単離しない。
【0676】
反応(ii)は、カップリング試薬(例えば、HOBt、及びEDC)及び塩基(例えば、DIPEA)の存在下で、適切な溶媒(例えば、DMF)において、アミン4を酸5と反応させると、中間体6を生じ得る。中間体6を、(例えば、フラッシュカラムクロマトグラフィー、または分取HPLCで)精製して単離し得る。
【0677】
反応(iii)は、適切な溶媒(例えば、THF)において、中間体6を適切な還元剤(例えば、BH3.THF)と反応させると、中間体7を生じ得る。
【0678】
一部の実施形態では、中間体7は、遊離アミンまたは遊離塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)として単離する。
【0679】
反応(iv)は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)において、塩基(例えば、水素化ナトリウム、またはナトリウムメトキシド)の存在下で、また、任意で、触媒(例えば、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン)の存在下で、中間体3を中間体7と反応させると、式(I)の化合物を生じ得る。式(I)の化合物は、(例えば、フラッシュカラムクロマトグラフィー、または分取HPLCで)精製して単離し得る。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、遊離酸または遊離塩(例えば、ナトリウム塩)として単離する。
【0680】
生物学的アッセイ
一旦、生成を終えると、上記した方法でデザイン、選択、及び/または最適化した化合物について、当業者に公知の様々なアッセイを使用して特性評価することで、当該化合物が生物活性を有するか否かを決定することができる。例えば、以下に記載したアッセイなど、それらに限定されない従来のアッセイで分子の特徴決定を行うことで、それらが、予測した活性、結合活性、及び/または結合特異性を有するか否かを決定することができる。
【0681】
さらに、ハイスループットスクリーニングを使用することで、これらのアッセイを使用する分析の速度を上げることができる。結果として、当該技術分野において公知の技術を使用して、本明細書に記載されている分子の活性を速やかにスクリーニングすることが可能になる。ハイスループットスクリーニングを行うための一般的方法論は、例えば、Devlin (1998) High Throughput Screening, Marcel Dekker、及び米国特許第5,763,263号に記載されている。ハイスループットアッセイでは、以下に記載した技術など、それらに限定されない1つ以上の異なるアッセイ技術を使用することができる。
【0682】
様々なインビトロまたはインビボの生物学的アッセイが、本開示の化合物の効果を検出する上で好適になり得る。これらのインビトロまたはインビボの生物学的アッセイとして、酵素活性アッセイ、電気泳動移動度シフトアッセイ、レポーター遺伝子アッセイ、インビトロ細胞生存率アッセイ、及び本明細書に記載されているアッセイがあるが、これらに限定されない。
【0683】
一部の実施形態では、本開示の化合物は、様々な細胞株(例えば、末梢血単核細胞)での阻害活性について試験し得る。一部の実施形態では、本開示の化合物は、末梢血単核細胞での阻害活性について試験し得る。一部の実施形態では、本開示の化合物は、NLRP3活性化した際のIL-1β放出に対するそれらの阻害活性について試験し得る。
【0684】
一部の実施形態では、PBMC IC50決定アッセイを、本開示の化合物の特徴決定のために使用し得る。
【0685】
PBMCを分離し、プレートのウェルに播種し、そして、糖類と共にインキュベーションし得る。培地交換に続いて、本開示の化合物を、ウェルに添加し、そして、インキュベーションし得る。細胞を刺激し、そして、分析のために細胞培養培地を回収し得る。
【0686】
PBMCを、密度勾配遠心分離で分離し、プレートのウェルに播種し、そして、糖類と共にインキュベーションし得る。本開示の化合物を、ウェルに加え、そして、インキュベーションし得る。細胞を刺激し、そして、分析のために細胞培養培地を回収し得る。
【0687】
一部の実施形態では、IL-1βの放出は、定量的検出で決定し得る。一部の実施形態では、IL-1βの放出は、IL-1β酵素結合免疫測定法(ELISA)を使用して、IL-1βの定量的検出で決定し得る。マイクロプレート分光光度計を使用して、(例えば、450nmで)シグナルを検出し得る。
【0688】
一部の実施形態では、IL-1βの放出は、Homogenous Time-Resolved Fluorescence(HTRF(登録商標))を使用して、IL-1βの定量的検出で決定し得る。マイクロプレート分光光度計を使用して、(例えば、655nm及び620nmで)シグナルを検出し得る。
【0689】
一部の実施形態では、生物学的アッセイは、本明細書の実施例で記載している。
【0690】
医薬組成物
一部の態様では、本開示は、本開示の化合物を有効成分として含む、医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載されているそれぞれの式の少なくとも1つの化合物、またはその医薬として許容可能な塩または溶媒和物と、医薬として許容可能な1つ以上の担体または賦形剤とを含む、医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、本開示は、表1から選択される少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0691】
本明細書で使用する用語「組成物」は、所定の成分を所定量で含む生成物、及び所定量での所定の成分を組み合わせて直接的または間接的に得られるあらゆる生成物を含むことを意図している。
【0692】
本開示の化合物を、経口投与のために、錠剤、カプセル剤(いずれも、持続放出製剤または時限放出製剤を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液剤、シロップ剤、及び乳剤などの形態で製剤することができる。また、本開示の化合物を、いずれも製薬分野の当業者に周知の形態を使用する、静脈内(ボーラス、または注入)投与、腹腔内投与、局所投与、皮下投与、筋肉内投与、または経皮(例えば、パッチ)投与のために製剤することができる。
【0693】
本開示の製剤は、水性ビヒクルを含む水溶液の形態とし得る。水性ビヒクル成分は、水及び医薬として許容可能な少なくとも1つの賦形剤を含み得る。好適な許容可能な賦形剤として、溶解度向上剤、キレート剤、保存料、等張化剤、粘度調整剤/懸濁化剤、緩衝剤、及びpH調整剤、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される賦形剤がある。
【0694】
あらゆる適切な溶解度向上剤を、使用することができる。溶解度向上剤の例として、シクロデキストリン、例えば、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、メチル-β-シクロデキストリン、ランダムメチル化-β-シクロデキストリン、エチル化-β-シクロデキストリン、トリアセチル-β-シクロデキストリン、ペルアセチル化-β-シクロデキストリン、カルボキシメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシエチル-β-シクロデキストリン、2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル-β-シクロデキストリン、グルコシル-β-シクロデキストリン、硫酸化-β-シクロデキストリン(S-β-CD)、マルトシル-β-シクロデキストリン、β-シクロデキストリンスルホブチルエーテル、分岐-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-γ-シクロデキストリン、ランダムメチル化-γ-シクロデキストリン、及びトリメチル-γ-シクロデキストリン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択されるシクロデキストリンがある。
【0695】
あらゆる好適なキレート剤を使用することができる。好適なキレート剤の例として、エチレンジアミン四酢酸及びその金属塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、及びエデト酸四ナトリウム、ならびにそれらの混合物からなる群から選択されるキレート剤がある。
【0696】
あらゆる好適な保存料を使用することができる。保存料の例として、ハロゲン化ベンザルコニウム(好ましくは、塩化ベンザルコニウム)などの四級アンモニウム塩、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ベンジル、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、ネオデカン酸フェニル水銀、メルチオラート、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、プロピルアミノプロピルビグアナイド、及びp-ヒドロキシ安息香酸ブチル、及びソルビン酸、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される保存料がある。
【0697】
一部の実施形態では、保存料の例として、ベンザルコニウムハロゲン化物(好ましくは、塩化ベンザルコニウム)、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウムなどの第四級アンモニウム塩、臭化ベンジル、硝酸フェニル水銀、メルチオレート、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、プロピルアミノプロピルビグアナイド、及びブチル-p-ヒドロキシ安息香酸塩、及びソルビン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択されるものがある。
【0698】
水性ビヒクルは、張性(浸透圧)を調整するための等張化剤を含有し得る。等張化剤は、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール)、グリセロール、ブドウ糖、グリセリン、マンニトール、塩化カリウム、及び塩化ナトリウム、ならびにそれらの混合物からなる群より選択することができる。一部の実施形態では、等張化剤は、グリコール(例えば、プロピレングリコール、トリエチレングリコール)、グリセロール、デキストロース、グリセリン、マンニトール、塩化カリウム、塩化ナトリウム、及びそれらの混合物からなる群より選択する。
【0699】
水性ビヒクルは、粘度調整剤/懸濁化剤も含み得る。好適な粘度調整剤/懸濁化剤として、セルロース誘導体、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ならびに架橋アクリル酸ポリマー(カルボマー)、例えば、ポリアルケニルエーテルまたはジビニルグリコールで架橋したアクリル酸ポリマー(Carbopol、例えば、Carbopol 934、Carbopol 934P、Carbopol 971、Carbopol 974、及びCarbopol 974Pなど)、ならびにそれらの混合物からなる群から選択されるものがある。
【0700】
製剤を、許容可能なpH(一般的には、約5.0~約9.0、より好ましくは約5.5~約8.5、特に約6.0~約8.5、約7.0~約8.5、約7.2~約7.7、約7.1~約7.9、または約7.5~約8.0のpH範囲)に調整するために、製剤は、pH調整剤を含み得る。一般的に、pH調整剤は、鉱酸または金属水酸化物塩基であり、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び塩酸、ならびにそれらの混合物、好ましくは水酸化ナトリウム及び/または塩酸の群から選択される。これらの酸性及び/または塩基性pH調整剤を加えることで、製剤を、目標とする許容可能なpH範囲に調整する。したがって、酸及び塩基の両方を使用することは必ずしも必要ではない。製剤によっては、混合物を所望のpH範囲にするために、酸または塩基の一方を加えれば十分なことがある。
【0701】
水性ビヒクルは、pHを安定化するための緩衝剤も含み得る。使用する場合、緩衝剤は、リン酸緩衝剤(例えば、リン酸二水素ナトリウム、及びリン酸水素二ナトリウム)、ホウ酸緩衝剤(例えば、ホウ酸、または四ホウ酸二ナトリウムを含むそれらの塩)、クエン酸緩衝剤(例えば、クエン酸、またはクエン酸ナトリウムを含むそれらの塩)、ならびにε-アミノカプロン酸、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される。
【0702】
製剤は、湿潤剤をさらに含み得る。好適なクラスの湿潤剤として、ポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレンブロック共重合体(ポロキサマー)、ポリエトキシ化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレン化ソルビタンエステル(ポリソルベート)、オキシエチル化オクチルフェノールポリマー(Tyloxapol)、ステアリン酸ポリオキシル40、脂肪酸グリコールエステル、脂肪酸グリセリルエステル、ショ糖脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される湿潤剤がある。
【0703】
経口組成物は、一般的に、不活性希釈剤または医薬として許容可能な食用担体を含む。経口組成物は、ゼラチンカプセル剤に封入することができ、または錠剤に圧縮することもできる。治療用経口投与の目的で、活性化合物を賦形剤と共に組み入れて、錠剤、トローチ剤、またはカプセル剤の形態で使用することができる。また、洗口液として使用する経口組成物を、流体担体を使用して調製することができる。洗口液としての使用のために、流体担体を使用して経口組成物を調製することができ、化合物を含む流体担体を経口適用し、そして、濯ぎをして、吐き出す、または飲み込む。医薬として適合性のある結合剤及び/または補助材料を、組成物の一部として含み得る。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、次の成分:結晶セルロース、トラガントゴム、またはゼラチンなどの結合剤、デンプンまたは乳糖などの賦形剤、アルギン酸、Primogel、またはコーンスターチなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムまたはSterotesなどの滑沢剤、コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、ショ糖またはサッカリンなどの甘味料、またはペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジフレーバーなどの香味料、またはこれらと同様の性質の化合物のいずれかを含み得る。
【0704】
本開示のさらなる態様によると、先に定義した本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、水和物、または溶媒和物と、医薬として許容可能な希釈剤または担体との組み合わせを含む、医薬組成物を提供する。
【0705】
本開示の組成物は、経口使用に好適な形態(例えば、錠剤、舐剤、硬または軟カプセル剤、水性または油性懸濁液剤、乳剤、分散性散剤または顆粒剤、シロップ剤、またはエリキシル剤)、局所使用に好適な形態(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性または油性の溶液剤または懸濁液剤)、吸入投与に好適な形態(例えば、微粉散剤または液体エアロゾル剤)、吹送投与に好適な形態(例えば、微粉散剤)、または非経口投与に好適な形態(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内、または筋肉内投与用の滅菌水性または油性溶液剤、または直腸投与用の坐薬)とし得る。
【0706】
本開示の組成物を、当該技術分野において周知である従来の医薬用賦形剤を使用する従来の手順で得ることができる。したがって、経口使用を目的とした組成物は、例えば、1つ以上の着色料、甘味料、香味料、及び/または保存料を含み得る。
【0707】
治療に使用する本開示の化合物の有効量は、本明細書で記載するインフラマソーム関連病態を治療または予防する、その進行を遅延させる、及び/またはその病態に関連する症状を軽減させる上で十分な量である。
【0708】
治療に使用する本開示の化合物の有効量は、本明細書で記載するインフラマソーム関連病態を治療する、その進行を遅延させる、及び/またはその病態に関連する症状を軽減させる上で十分な量である。
【0709】
式(I)の化合物の治療または予防目的での用量のサイズは、当然のことながら、周知の医療原理に従って、病態の性質及び重症度、動物または患者の年齢及び性別、ならびに投与経路に応じて変動する。
【0710】
使用の方法
一部の態様では、本開示は、インフラマソーム(例えば、NLRP3インフラマソーム)活性を(例えば、インビトロまたはインビボで)阻害する方法を提供しており、この方法は、細胞と、有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩とを接触させるステップを含む。
【0711】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0712】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示される疾患または障害の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0713】
一部の実施形態では、疾患または障害は、関与しているインフラマソーム活性が関係している。一部の実施形態では、疾患または障害は、インフラマソーム活性が関与する疾患または障害である。
【0714】
一部の実施形態では、疾患または障害は、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんである。
【0715】
一部の実施形態では、疾患または障害は、炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害である。
【0716】
一部の実施形態では、疾患または障害は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される。
【0717】
一部の実施形態では、疾患または障害は、神経変性疾患である。
【0718】
一部の実施形態では、疾患または障害は、パーキンソン病、またはアルツハイマー病である。
【0719】
一部の実施形態では、疾患または障害は、皮膚疾患である。
【0720】
一部の実施形態では、皮膚疾患は、座瘡である。
【0721】
一部の実施形態では、疾患または障害は、がんである。
【0722】
一部の実施形態では、がんは、転移性癌、胃腸癌、皮膚癌、非小細胞肺癌、脳腫瘍(例えば、膠芽腫)、または大腸腺癌である。
【0723】
一部の態様では、本開示は、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんの治療または予防を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0724】
一部の態様では、本開示は、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんの治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0725】
一部の態様では、本開示は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0726】
一部の態様では、本開示は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0727】
一部の態様では、本開示は、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病)の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0728】
一部の態様では、本開示は、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病)の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0729】
一部の態様では、本開示は、がんの治療または予防を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0730】
一部の態様では、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、対象に対して、治療有効量の本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩、または本開示の医薬組成物を投与するステップを含む。
【0731】
一部の態様では、本開示は、インフラマソーム(例えば、NLRP3インフラマソーム)活性の(例えば、インビトロまたはインビボでの)阻害での使用のための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0732】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示した疾患または障害の治療または予防での使用のための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0733】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示した疾患または障害の治療での使用のための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0734】
一部の態様では、本開示は、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんの治療または予防を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0735】
一部の態様では、本開示は、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんの治療を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0736】
一部の態様では、本開示は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0737】
一部の態様では、本開示は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害の治療を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0738】
一部の態様では、本開示は、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病)の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0739】
一部の態様では、本開示は、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病)の治療を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0740】
一部の態様では、本開示は、がんの治療または予防を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0741】
一部の態様では、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてそれを行う際に使用するための本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩を提供する。
【0742】
一部の態様では、本開示は、インフラマソーム(例えば、NLRP3インフラマソーム)活性を(例えば、インビトロまたはインビボで)阻害する医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0743】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示した疾患または障害を治療または予防する医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0744】
一部の態様では、本開示は、本明細書で開示した疾患または障害を治療する医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0745】
一部の態様では、本開示は、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんの治療または予防を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0746】
一部の態様では、本開示は、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんの治療を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0747】
一部の態様では、本開示は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0748】
一部の態様では、本開示は、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS;例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)で生じる神経炎症から選択される炎症性障害、自己炎症性障害、及び/または自己免疫障害の治療を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0749】
一部の態様では、本開示は、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病)の治療または予防を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0750】
一部の態様では、本開示は、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病)の治療を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0751】
一部の態様では、本開示は、がんの治療または予防を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0752】
一部の態様では、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてそれを行う医薬の製造における、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用を提供する。
【0753】
本開示は、インフラマソーム活性阻害剤として機能する化合物を提供する。したがって、本開示は、インフラマソーム活性をインビトロまたはインビボで阻害する方法を提供しており、この方法は、細胞と、有効量の本明細書で定義する化合物またはその医薬として許容可能な塩とを接触させるステップを含む。
【0754】
本開示の化合物の有効性は、当該技術分野において説明がされており、かつ現行の一般的知識において認められる、当該有効性を解明する標準的慣行に従って、業界で受け入れられたアッセイ/疾患モデルで決定することができる。
【0755】
また、本開示は、インフラマソーム活性が関与する疾患または障害の治療を必要とする対象においてそれを行う方法を提供しており、この方法は、当該患者に対して、治療有効量の本明細書で定義する化合物またはその医薬として許容可能な塩、または医薬組成物を投与するステップを含む。
【0756】
一般的レベルでは、IL-1ファミリーのサイトカインの成熟を阻害する本開示の化合物は、サイトカインのIL-1ファミリーに属するサイトカインの活性型のレベルの上昇を媒介する、またはレベルの上昇に関連するすべての治療適応症において有効である(Sims J. et al. Nature Reviews Immunology 10, 89-102 (February 2010))。
【0757】
例示的な疾患と、対応する参考文献を以下に示す:CAPSなどの炎症性疾患、自己炎症性疾患、及び自己免疫疾患(Dinarello CA. Immunity. 2004 Mar;20(3):243-4、Hoffman HM. al. Reumatologia 2005;21(3))、痛風、関節リウマチ(Gabay C et al. Arthritis Research & Therapy 2009, 11:230、Schett G. et al. Nat Rev Rheumatol. 2016 Jan;12(1):14-24.)、クローン病(Jung Mogg Kim Korean J Gastroenterol Vol. 58 No. 6, 300-310)、COPD (Mortaz E. et al. Tanaffos. 2011;10(2): 9-14.)、線維症(Gasse P. et al. Am J Respir Crit Care Med. 2009 May 15;179(10):903-13)、肥満、2型糖尿病((Dinarello CA. et al. Curr Opin Endocrinol Diabetes Obes. 2010 Aug;17(4):314-21))、多発性硬化症(EAE-model in Coll RC. et al. Nat Med. 2015 Mar;21(3):248-55を参照されたい)、及び数多くのその他の疾患(Martinon F. et al. Immunol. 2009. 27:229-65)、例えば、パーキンソン病またはアルツハイマー病(Michael T. et al. Nature 493, 674-678 (31 January 2013)、Halle A. et al., Nat Immunol. 2008 Aug;9(8):857-65、Saresella M. et al. Mol Neurodegener. 2016 Mar 3;11:23)、及び一部の腫瘍学的障害。
【0758】
本開示の化合物を、炎症性疾患、自己炎症性疾患、自己免疫疾患、神経変性疾患、及びがんからなる群から選択される疾患の治療に適切に使用することができる。当該炎症性疾患、自己炎症性疾患、及び自己免疫疾患を、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS、例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、慢性腎臓病(CKD)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、COPD、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びプリオン病などのタンパク質ミスフォールディング疾患で生じる神経炎症からなる群から適切に選択する。当該神経変性疾患として、パーキンソン病及びアルツハイマー病があるが、それらに限定されない。
【0759】
したがって、本開示の化合物を、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS、例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、慢性腎臓病(CKD)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、COPD、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びプリオン病などのタンパク質ミスフォールディング疾患で生じる神経炎症、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病)、及び腫瘍学的障害からなる群から選択される疾患の治療に使用することができる。
【0760】
がん;インフラマソームとの関連
慢性炎症応答が、様々な種類のがんに関連していることが認められるようになって久しい。悪性形質転換またはがんの治療の間に、インフラマソームがデンジャーシグナルに応答して活性化することがあり、この活性化は、がんにおいて有利となる場合も、有害になる場合もある。
【0761】
IL-1β発現は、様々ながん(乳癌、前立腺癌、結腸癌、肺癌、頭頸部癌、及び黒色腫など)において高まり、また、IL-1β産生腫瘍を有する患者では、一般的に、予後が比較的悪い(Lewis, Anne M., et al. “Interleukin-1 and cancer progression: the emerging role of interleukin-1 receptor antagonist as a novel therapeutic agent in cancer treatment.” Journal of translational medicine 4.1 (2006): 48)。
【0762】
上皮細胞に由来するがん(癌腫)、または腺上皮に由来するがん(腺がん)は、不均一性であり、数多くの異なる細胞型からなる。これは、線維芽細胞、免疫細胞、脂肪細胞、内皮細胞、及び周皮細胞を特に含み得るものであり、いずれも、サイトカイン/ケモカイン分泌性であり得る(Grivennikov, Sergei I., Florian R. Greten, and Michael Karin. “Immunity, inflammation, and cancer.” Cell 140.6 (2010): 883-899)。これにより、免疫細胞浸潤を通じたがん関連炎症が生じる。腫瘍での白血球の存在は公知であるが、炎症性微小環境がすべての腫瘍の必須構成要素であることが明らかになったのは、つい最近である。大部分の腫瘍(90%超)は、生殖細胞系列変異よりも、むしろ体細胞変異または環境因子の結果であり、がんの数多くの環境的原因は、慢性炎症に関連している(がんの20%は慢性感染症に、30%は喫煙汚染物質/吸入汚染物質に、そして、35%は食事因子に関連している(すべてのがんの20%は、肥満に関連している))(Aggarwal, Bharat B., R. V. Vijayalekshmi, and Bokyung Sung. “Targeting inflammatory pathways for prevention and therapy of cancer: short-term friend, long-term foe.” Clinical Cancer Research 15.2 (2009): 425-430)。
【0763】
GI癌
消化(GI)管癌は、慢性炎症に関連していることが多い。例えば、H. pylori感染症は、胃癌に関連している(Amieva, Manuel, and Richard M. Peek. “Pathobiology of Helicobacter pylori-Induced Gastric Cancer.” Gastroenterology 150.1 (2016): 64-78)。大腸癌は、炎症性腸疾患に関連している(Bernstein, Charles N., et al. “Cancer risk in patients with inflammatory bowel disease.” Cancer 91.4 (2001): 854-862)。胃内の慢性炎症は、IL-1及びその他のサイトカインの上方制御を生じさせ(Basso D, et al., (1996) Helicobacter pylori infection enhances mucosal interleukin-1 beta, interleukin-6, and the soluble receptor of interleukin-2. Int J Clin Lab Res 26:207-210)、そして、IL-1β遺伝子の多形性は、胃癌の危険性を高め得る(Wang P, et al., (2007) Association of interleukin-1 gene polymorphisms with gastric cancer: a meta-analysis. Int J Cancer 120:552-562)。
【0764】
胃癌の症例の19%では、ステージ、リンパ節転移、及び生存時間と相関するカスパーゼ1発現が低下している(Jee et al., 2005)。Mycoplasma hyorhinisは、胃癌の発生に関連しており、そこでのNLRP3インフラマソームの活性化は、胃癌の転移の促進に関連し得る(Xu et al., 2013)。
【0765】
皮膚癌
紫外線は、皮膚癌の最大の環境リスクであり、皮膚癌は、DNA損傷、免疫抑制、及び炎症が起こることで促進される。最も悪性度の高い皮膚癌である黒色腫は、いずれもIL-1βで制御し得る炎症性サイトカインの上方制御を特徴としている(Lazar-Molnar, Eszter, et al. “Autocrine and paracrine regulation by cytokines and growth factors in melanoma.” Cytokine 12.6 (2000): 547-554)。全身炎症は、インビボでは、IL-1依存性機構による黒色腫細胞の転移及び増殖の亢進を誘導する。チモキノンを使用することで、B16F10マウス黒色腫モデルにおける転移の阻害が、NLRP3インフラマソームの阻害に依存することが示された(Ahmad, Israr, et al. “Thymoquinone suppresses metastasis of melanoma cells by inhibition of NLRP3 inflammasome.” Toxicology and applied pharmacology 270.1 (2013): 70-76)。
【0766】
神経膠芽腫
NLRP3は、神経膠腫での放射線療法抵抗性の一因である。電離放射線は、NLRP3を発現し得るが、NLRP3阻害は、放射線療法した後に腫瘍増殖を抑制し、そして、マウス生存時間を延長した。したがって、NLRP3インフラマソーム阻害は、放射線抵抗性神経膠腫に対する治療戦略を実現することができる(Li, Lianling, and Yuguang Liu. “Aging-related gene signature regulated by Nlrp3 predicts glioma progression.” American journal of cancer research 5.1 (2015): 442)。
【0767】
転移
より広範には、本出願人らは、NLRP3が転移の促進に関与すると考えており、したがって、NLRP3の調節は、おそらくは、転移をブロックするはずである。IL-1は、腫瘍発生、腫瘍浸潤、腫瘍転移、腫瘍宿主相互作用(Apte, Ron N., et al. “The involvement of IL-1 in tumorigenesis, tumor invasiveness, metastasis and tumor-host interactions.” Cancer and Metastasis Reviews 25.3 (2006): 387-408)、及び血管新生(Voronov, Elena, et al. “IL-1 is required for tumor invasiveness and angiogenesis.” Proceedings of the National Academy of Sciences 100.5 (2003): 2645-2650)に関与している。
【0768】
IL-1遺伝子は、いくつかの種類のヒトがんを有する患者での転移において発現することがよくある。例えば、IL-1mRNAは、特に、非小細胞肺癌、大腸腺癌、及び黒色腫の腫瘍試料を含む、試験したすべての転移性ヒト腫瘍試料の半数超において高度に発現した(Elaraj, Dina M., et al. “The role of interleukin 1 in growth and metastasis of human cancer xenografts.” Clinical Cancer Research 12.4 (2006): 1088-1096)。IL-1RAは、IL-1産生腫瘍で異種移植片増殖を阻害するが、インビトロでは抗増殖効果を示さない。
【0769】
さらに、IL-1シグナル伝達は、骨転移を発生させる危険性が高い乳癌患者を予測するためのバイオマーカーである。マウスモデルにおいて、IL-1β、及びその受容体は、骨に転移する乳癌細胞において、骨に転移しない細胞に比べて上方制御を受ける。マウスモデルにおいて、IL-1受容体アンタゴニストであるアナキンラは、骨代謝指標であるIL-1β及びTNFαを減少させるという効果、すなわち、腫瘍環境に対して著しい効果を奏したことに加えて、増殖及び血管新生を抑制した(Holen, Ingunn, et al. “IL-1 drives breast cancer growth and bone metastasis in vivo.” Oncotarget (2016))。
【0770】
IL-18は、ヒト白血病細胞株HL-60で、MMP-9の産生を誘導して、細胞外マトリックスの分解、ならびに、がん細胞の遊走及び浸潤を促進した(Zhang, Bin, et al. “IL-18 increases invasiveness of HL-60 myeloid leukemia cells: up-regulation of matrix metalloproteinases-9 (MMP-9) expression.” Leukemia research 28.1 (2004): 91-95)。さらに、IL-18は、肝類洞内皮上でVCAM-1の発現を誘導して、肝臓での腫瘍転移の発生を支援することができる(Carrascal, Maria Teresa, et al. “Interleukin-18 binding protein reduces b16 melanoma hepatic metastasis by neutralizing adhesiveness and growth factors of sinusoidal endothelium.” Cancer Research 63.2 (2003): 491-497)。
【0771】
CD36
脂肪酸スカベンジャー受容体CD36は、pro-IL-1βの遺伝子転写をプライミングし、NLRP3インフラマソーム複合体の構築を誘導するという二重の役割を果たす。CD36及びTLR4-TLR6ヘテロ二量体は、oxLDLを認識しており、oxLDLは、NLRP3及びpro-IL-1βの転写上方制御をもたらすシグナル伝達経路を開始する(シグナル1)。また、CD36は、リソソームコンパートメントへのoxLDLの内部移行を媒介し、リソソームコンパートメントにおいて、リソソーム破裂と、NLRP3インフラマソーム活性化を誘導する結晶を形成する(シグナル2)(Kagan, J. and Horng T., “NLRP3 inflammasome activation: CD36 serves double duty.” Nature Immunology 14.8 (2013): 772-774)。
【0772】
ヒト口腔癌細胞の亜集団は、高レベルの脂肪酸スカベンジャー受容体CD36を発現するものであり、転移を開始する能力があるという点で独特である。パルミチン酸または高脂肪食は、CD36+細胞の転写能を高めた。ヒト口腔癌の同所性マウスモデルにおいて、抗CD36抗体を中和すると、転移がブロックされた。CD36+転移開始細胞の存在は、数多くの種類のがんの予後不良と相関している。食事脂質が、転移を促進し得ることが示唆されている(Pasqual, G, Avgustinova, A., Mejetta, S, Martin, M, Castellanos, A, Attolini, CS-O, Berenguer, A., Prats, N, Toll, A, Hueto, JA, Bescos, C, Di Croce, L, and Benitah, SA. 2017 “Targeting metastasis-initiating cells through the fatty acid receptor CD36” Nature 541:41-45)。
【0773】
肝細胞癌において、外因性パルミチン酸は、上皮間葉転換(EMT)様プログラムを活性化し、また、遊走を誘導しており、この遊走は、CD36阻害剤である、スルホ-N-スクシンイミジルオレエートで抑制した(Nath, Aritro, et al. “Elevated free fatty acid uptake via CD36 promotes epithelial-mesenchymal transition in hepatocellular carcinoma.” Scientific reports 5 (2015))。肥満度指数は、EMTの程度に関連していなかった。このことは、実際に重要なことは、CD36及び遊離脂肪酸であるということを強調している。
【0774】
がん幹細胞(CSC)は、CD36を使って、それらの維持を促す。神経膠芽腫では、CD36のリガンドである酸化リン脂質が存在しており、酸化LDLに対する曝露によってCSCの増殖が促されたが、非CSCの増殖は認められなかった。また、CD36は、患者の予後に相関していた。
【0775】
化学療法抵抗性
化学療法剤は、直接的な細胞毒性効果に加えて、抗腫瘍活性の一因である宿主免疫系を利用する。しかし、ゲムシタビン及び5-FUは、骨髄由来サプレッサー細胞においてNLRP3を活性化することで、抗腫瘍有効性を減少させるIL-1βを産生することが示された。機構的には、これらの作用物質は、リソソームを不安定化してカテプシンBを放出することで、NLRP3を活性化した。IL-1βは、CD4+ T細胞からのIL-17の産生を促し、そして、IL-17は、化学療法の有効性を弱めた。NLRP3-/-またはCaps1-/-マウス、またはIL-1RAで処置したWTマウスにおいて腫瘍を樹立した際に、ゲムシタビンと5-FUの両方について比較的に高い抗腫瘍効果が認められた。したがって、骨髄由来サプレッサー細胞NLRP3の活性化は、ゲムシタビンと5-FUの抗腫瘍有効性を制限する(Bruchard, Melanie, et al. “Chemotherapy-triggered cathepsin B release in myeloid-derived suppressor cells activates the Nlrp3 inflammasome and promotes tumor growth.” Nature medicine 19.1 (2013): 57-64.)。したがって、本開示の化合物は、一連のがんを治療する上での化学療法において有用であり得る。
【0776】
本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩は、単剤療法として単独で投与し得る、またはその他の1つ以上の物質及び/または治療薬と併せて投与し得る。この併用療法は、治療における個々の構成要素の同時投与、順次投与、または個別投与で実現し得る。
【0777】
例えば、補助剤の投与で治療有効性を向上させ得る(すなわち、補助剤は、それ自体では最小限の治療効果しか示し得ないが、別の治療剤との組み合わせで、個体に対する全体的な治療効果が向上する)。あるいは、単に一例として、式(I)の化合物を、やはり治療効果を示す別の治療剤(治療レジメンも含む)と共に投与することで、個体が経験する効果を高め得る。
【0778】
本開示の化合物を、その他の治療剤との組み合わせで投与する場合、本開示の化合物を、その他の治療剤と同じ経路で投与する必要はなく、物理特性及び化学特性が異なることから、異なる経路で投与し得る。例えば、本開示の化合物を経口投与することで、その良好な血中レベルを生成及び維持することができ、一方で、その他の治療剤を静脈内投与し得る。当該技術分野において公知である既定のプロトコルに従って初期投与を行うことができ、次いで、認められた効果に基づいて、専門医が、投与量、投与様式、及び投与時間を修正することができる。
【0779】
その他の特定の治療剤の選択は、主治医の診断、ならびに個体の病態及び適切な治療プロトコルに関する主治医の判断による。本開示のこの態様によると、インフラマソーム活性が関与する疾患の治療での使用のための組み合わせを提供しており、その組み合わせは、先に定義した本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩と、別の好適な作用物質とを含む。
【0780】
本開示のさらなる態様によると、本開示の化合物またはその医薬として許容可能な塩と、医薬として許容可能な好適な希釈剤または担体との組み合わせを含む、医薬組成物を提供する。
【0781】
式(I)の化合物、及びその医薬として許容可能な塩は、治療的医療におけるその使用に加えて、インビトロ及びインビボ試験系の開発及び標準化における薬理学的手段、すなわち、新規治療剤の探索の一環として、イヌ、ウサギ、サル、ラット、及びマウスなどの実験動物におけるインフラマソーム阻害剤の効果を評価する手段としても有用である。
【0782】
上記した本開示の医薬組成物、プロセス、方法、使用、医薬、及び製造面での特徴のいずれに対しても、本明細書に記載されている本開示の高分子に関する代替実施形態のいずれをも適用する。
【0783】
投与経路
本開示の化合物またはこれらの化合物を含む医薬組成物を、全身/末梢、局所(すなわち、所望作用が及ぶ部位)のいずれでも、あらゆる好都合な投与経路で対象に投与し得る。
【0784】
投与経路として、経口(例えば、経口摂取)、頬側、舌下、経皮(例えば、パッチ剤、プラスター剤などを含む)、経粘膜(例えば、パッチ剤、プラスター剤などを含む)、鼻腔内(例えば、点鼻薬)、眼内(例えば、点眼薬)、肺内(例えば、吸入療法または吹送療法によって(例えば、エアロゾル剤を使用して、例えば、口または鼻を通じて)、直腸(例えば、坐薬または浣腸)、膣内(例えば、ペッサリー)、非経口、例えば、注射、例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、くも膜下腔内、脊髄内、嚢内、嚢下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下、及び胸骨内注射など、デポーまたはリザーバの埋め込みによるもの、例えば、皮下または筋肉内への埋め込みがあるが、これらに限定されない。
【0785】
例示的な実施形態
実施形態1:
式(I):
の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩であって、式中:
R
1は、C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールであり、前記C
3-C
16シクロアルキルまたはC
5-C
10アリールは、1つ以上のR
1Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
1Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6ハロアルコキシであり;
R
2は、C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキルまたはC
3-C
16シクロアルキルは、1つ以上のR
2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR
2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、-N(C
1-C
6アルキル)
2、またはオキソであり、前記C
1-C
6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R
3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、前記7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR
3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR
3Sは、独立して、ハロ、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C
1-C
6アルキル、C
1-C
6ハロアルキル、C
3-C
8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C
1-C
6アルキル)、-NH
2、-NH(C
1-C
6アルキル)、または-N(C
1-C
6アルキル)
2で置換されていてもよい、前記化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩。
【0786】
実施形態2:
R1は、C3-C16シクロアルキルであり;
R2は、C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルであり、前記C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR2Sは、独立して、-OH、-O(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2であり、前記C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよく;
R3は、1つ以上のC1-C6アルキルで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである、実施形態1に記載の化合物。
【0787】
実施形態3:
R1は、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールであり、前記C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよく;
それぞれのR1Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシであり;
R2は、C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルであり、前記C1-C6アルキルまたはC3-C16シクロアルキルは、1つ以上のR2Sで置換されていてもよく;
それぞれのR2Sは、独立して、ハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、-N(C1-C6アルキル)2、またはオキソであり;
R3は、7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールであり、前記7~12員のヘテロシクロアルキルまたは5員もしくは6員のヘテロアリールは、1つ以上のR3Sで置換されていてもよく;かつ
それぞれのR3Sは、独立して、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい、実施形態1に記載の化合物。
【0788】
実施形態4:
R1が、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールであり、C3-C16シクロアルキルまたはC5-C10アリールは、1つ以上のR1Sで置換されている、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0789】
実施形態5:
R1が、C3-C16シクロアルキル、またはC5-C10アリールであり、前記C3-C16シクロアルキル、またはC5-C10アリールは置換されていない、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0790】
実施形態6:
R1が、C3-C7単環式シクロアルキル、C9-C10二環式シクロアルキル、またはC12-C16三環式シクロアルキルであり、前記C3-C7単環式シクロアルキル、C9-C10二環式シクロアルキル、またはC12-C16三環式シクロアルキルは、1つ以上のR1Sで置換されていてもよい、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0791】
実施形態7:
R1が、置換されていないC12-C16三環式シクロアルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0792】
実施形態8:
R1が、1つ以上のR1Sで置換されているC12-C16三環式シクロアルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0793】
実施形態9:
R1が、ヘキサヒドロインダセニルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0794】
実施形態10:
R
1が、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0795】
実施形態11:
R
1が、
であり、式中、n及びn
aは、それぞれ、独立して、0、1、2、または3である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0796】
実施形態12:
R
1が、
である先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0797】
実施形態13:
R1が、置換されていないC5-C10アリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0798】
実施形態14:
R1が、1つ以上のR1Sで置換されているC5-C10アリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0799】
実施形態15:
R1が、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、またはC1-C6ハロアルコキシから独立して選択する1つ以上の置換基で置換されているフェニルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0800】
実施形態16:
R2が、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0801】
実施形態17:
R2が、1つ以上のR2Sで置換されていてもよいC3-C16シクロアルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0802】
実施形態18:
R2が、置換されていないC1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0803】
実施形態19:
R2が、1つ以上のR2Sで置換されているC1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0804】
実施形態20:
R2が、1つのR2Sで置換されているC1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0805】
実施形態21:
R2が、2つのR2Sで置換されているC1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0806】
実施形態22:
R
2が、
である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0807】
実施形態23:
少なくとも1つのR2Sが、-OH、-O(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2であり、前記C1-C6アルキルは、1つ以上の3~8員のヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0808】
実施形態24:
少なくとも1つのR
2Sが、-OH、
である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0809】
実施形態25:
R2Sが、独立して、-OHである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0810】
実施形態26:
R2Sが、独立して、-O(C1-C6アルキル)である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0811】
実施形態27:
R2Sが、独立して、-O(メチル)である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0812】
実施形態28:
R2Sが、独立して、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0813】
実施形態29:
R2Sが、独立して、-N(C1-C6アルキル)2である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0814】
実施形態30:
R2Sが、独立して、-N(メチル)2である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0815】
実施形態31:
R3が、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい7~12員のヘテロシクロアルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0816】
実施形態32:
R3が、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの化合物。
【0817】
実施形態33:
R3がは、1つ以上のC1-C6アルキルで置換されていてもよい5員または6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの化合物。
【0818】
実施形態34:
R3が、置換されていない7~12員のヘテロシクロアルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0819】
実施形態35:
R3が、置換されていない5員または6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0820】
実施形態36:
R3が、1つ以上のR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0821】
実施形態37:
R3が、1つのR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0822】
実施形態38:
R3が、2つのR3Sで置換されている5員または6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0823】
実施形態39:
R3が、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0824】
実施形態40:
R3が、C1-C6アルキルで置換されている5員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0825】
実施形態41:
R3が、1つ以上のR3Sで置換されていてもよい6員のヘテロアリールであり、それぞれのR3Sは、独立して、C1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0826】
実施形態42:
R3が、C1-C6アルキルで置換されている6員のヘテロアリールである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0827】
実施形態43:
R
3が、
である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0828】
実施形態44:
少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0829】
実施形態45:
少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、1つのハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0830】
実施形態46:
少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または4~8員のヘテロシクロアルキルは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されていてもよい、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0831】
実施形態47:
少なくとも1つのR3Sは、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、またはC3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルであり、前記C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C3-C8シクロアルキル、または3~8員のヘテロシクロアルキルは、置換されていない、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0832】
実施形態48:
少なくとも1つのR3Sは、1つ以上のハロ、-CN、-OH、-O(C1-C6アルキル)、-NH2、-NH(C1-C6アルキル)、または-N(C1-C6アルキル)2で置換されているC1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0833】
実施形態49:
少なくとも1つのR3Sが、C1-C6アルキルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0834】
実施形態50:
少なくとも1つのR3Sが、メチルである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0835】
実施形態51:
前記化合物が、式(I-a)、(I-b)、もしくは(I-c)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0836】
実施形態52:
前記化合物が、式(I-d)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0837】
実施形態53:
前記化合物が、式(I-e)、(I-f)、もしくは(I-g)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0838】
実施形態54:
前記化合物が、式(I-h)もしくは(I-i)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0839】
実施形態55:
前記化合物が、式(I-j)もしくは(I-k)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0840】
実施形態56:
前記化合物が、式(I-l)、(I-m)、(I-n)、もしくは(I-o)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0841】
実施形態57:
前記化合物が、式(I-p)、(I-q)、(I-r)、もしくは(I-s)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0842】
実施形態58:
前記化合物が、式(I-n)もしくは(I-o)の化合物、またはそのプロドラッグ、溶媒和物、もしくは医薬として許容可能な塩である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0843】
実施形態59:
化合物番号1~11ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩から選択される、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0844】
実施形態60:
化合物番号1~11及びその医薬として許容可能な塩から選択される、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0845】
実施形態61:
化合物番号1~11から選択される、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物。
【0846】
実施形態62:
先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の化合物の同位体誘導体である化合物。
【0847】
実施形態63:
化合物番号1~11ならびにそのプロドラッグ及び医薬として許容可能な塩のいずれか1つの重水素で標識された化合物である、実施形態62に記載の化合物。
【0848】
実施形態64:
化合物番号1~11のいずれか1つの重水素で標識された化合物である、実施形態62に記載の化合物。
【0849】
実施形態65:
本明細書に記載されている方法で得ることができる、または得られた化合物であって;前記方法は、任意で、スキーム1~2に記載されている1つ以上のステップを含む、前記化合物。
【0850】
実施形態66:
実施形態1~64のいずれか1つの実施形態の化合物を調製する方法で得られた中間体による化合物であって、前記中間体が、任意で、実施例1~11に記載の中間体から選択される、前記化合物。
【0851】
実施形態67:
実施形態1~64のいずれか1つの実施形態の化合物またはその医薬として許容可能な塩と、医薬として許容可能な希釈剤または担体とを含む、医薬組成物。
【0852】
実施形態68:
前記化合物が、化合物番号1~11から選択される、実施形態67に記載の医薬組成物。
【0853】
実施形態69:
インフラマソーム活性を阻害する方法であって、細胞を、有効量の実施形態1~64のいずれか1つの実施形態に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩と接触させることを含み、任意で、前記インフラマソームはNLRP3インフラマソームであり、かつ前記活性はインビトロまたはインビボでのものである、前記方法。
【0854】
実施形態70:
それを必要とする対象において疾患または障害を治療または予防する方法であって、治療有効量の実施形態1~64のいずれか1つの実施形態に記載の化合物もしくはその医薬として許容可能な塩、または実施形態67もしくは実施形態68の医薬組成物を、前記対象に投与することを含む、前記方法。
【0855】
実施形態71:
インフラマソーム活性の阻害において使用するための、実施形態1~64のいずれか1つの実施形態に記載の化合物、または実施形態67もしくは実施形態68に記載の医薬組成物であって、任意で、前記インフラマソームはNLRP3インフラマソームであり、かつ前記活性はインビトロまたはインビボでのものである、前記化合物または医薬組成物。
【0856】
実施形態72:
疾患または障害の治療または予防において使用するための、実施形態1~64のいずれか1つの実施形態に記載の化合物、または実施形態67もしくは実施形態68に記載の医薬組成物。
【0857】
実施形態73:
インフラマソーム活性を阻害する医薬の製造における、実施形態1~64のいずれか1つの実施形態に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用であって、任意で、前記インフラマソームはNLRP3インフラマソームであり、かつ、前記活性はインビトロまたはインビボでのものである、前記使用。
【0858】
実施形態74:
疾患または障害を治療または予防する医薬の製造における、実施形態1~64のいずれか1つの実施形態に記載の化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用。
【0859】
実施形態75:
前記疾患または障害が、関係しているインフラマソーム活性に関連しており、任意で、前記疾患または障害は、インフラマソーム活性が関係している疾患または障害である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【0860】
実施形態76:
前記疾患または障害が、炎症性障害、自己炎症性障害、自己免疫障害、神経変性疾患、またはがんである、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【0861】
実施形態77:
前記疾患または障害が、炎症性障害、自己炎症性障害、または自己免疫障害であり、任意で、前記疾患または障害が、クリオピリン関連自己炎症性症候群(CAPS、例えば、家族性寒冷自己炎症性症候群(FCAS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、慢性乳児神経皮膚関節(CINCA)症候群/新生児期発症多臓器性炎症性疾患(NOMID))、家族性地中海熱(FMF)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、痛風、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎疾患(CKD)、線維症、肥満、2型糖尿病、多発性硬化症、皮膚疾患(例えば、座瘡)、及びタンパク質ミスフォールディング疾患(例えば、プリオン病)において生じる神経炎症から選択される、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【0862】
実施形態78:
前記疾患または障害が、神経変性疾患であり、任意で、前記疾患または障害が、パーキンソン病またはアルツハイマー病である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【0863】
実施形態79:
前記疾患または障害が、がんであり、任意で、前記がんは、転移性癌、脳癌、胃腸癌、皮膚癌、非小細胞肺癌、頭頸部扁平上皮癌、または結腸直腸腺癌である、先行実施形態のいずれか1つの実施形態に記載の方法、化合物、医薬組成物、または使用。
【実施例】
【0864】
例示目的で、式(I)の中性化合物を合成し、そして、実施例で試験する。式(I)の中性化合物を、当該技術分野での通常の技術を使用して(例えば、エステルをカルボン酸塩に鹸化する、またはアミドを加水分解して、対応するカルボン酸を形成し、次に、カルボン酸をカルボン酸塩に変換することで)、対応する当該化合物の医薬として許容可能な塩に変換し得ることを理解されたい。
【0865】
核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、記載したようにして、400MHzまたは300MHzで、そして、特記しない限り、300.3Kで記録した。化学シフト(δ)を、百万分率(ppm)で報告する。スペクトルを、BrukerまたはVarianの機器を使用して、8回、16回、または32回の走査で記録した。
【0866】
LC-MSクロマトグラム及びスペクトルを、Luna-C18 2.0×30mmまたはXbridge Shield RPC18 2.1×50mmなどのC-18カラムを使用するAgilent 1200またはShimadzu LC-20 AD&MS 2020機器を使用して記録した。注入量は0.7~8.0μlとし、流量は通常0.8または1.2ml/分とした。検出方法は、ダイオードアレイ(DAD)または蒸発光散乱(ELSD)、及び陽イオンエレクトロスプレーイオン化とした。MS範囲は、100~1000Daとした。溶媒は、いずれもトリフルオロ酢酸または炭酸アンモニウムなどの調整剤(一般的には、0.01~0.04%)を含む水及びアセトニトリルの勾配とした。
【0867】
略語
ACN アセトニトリル
AcOH 酢酸
tBuOH tert-ブタノール
tBuONa ナトリウムtert-ブトキシド
tBuXPhosPdGl クロロ[2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル][2-(2-アミノエチル)フェニル)]パラジウム(II)
CDCl3 クロロホルム-d
CD3CN アセトニトリル-d3
CDI 1,1’-カルボニルジイミダゾール
DCE 1,2-ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DMSO-d6 ヘキサデューテロジメチルスルホキシド
dppf 1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDC N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド
eq. 当量
ESI エレクトロスプレーイオン化
EtOAc 酢酸エチル
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
h 時間(複数可)
1H NMR プロトン核磁気共鳴分光法
HOBt 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LC-MS 液体クロマトグラフィー-質量分析
MeOD メタノール-d4
MeOH メタノール
min 分(複数可)
NaHMDS ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド
NaBH(OAc)3 トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
NaOAc 酢酸ナトリウム
pet.ether 石油エーテル
ppm 百万分率
RM 反応混合物
rt 室温
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
Y 収率
【0868】
例示化合物を合成するための一般的手順
一般的手順A
【0869】
酸(1当量)を含むDMF(1M)の溶液に対して、0℃で、HOBt(1.5当量)及びEDC(1.5当量)を加えた。このRMを、0℃で、0.5h撹拌した後に、アミン(1当量)とDIPEA(3当量)とを加えた。このRMを、15℃で、1h撹拌した。この混合物を希釈し(H2O)、そして、得られた混合物を抽出した(EtOAc)。合わせた有機層を洗浄し(飽和食塩水)、乾燥し(Na2SO4)、そして、真空で濃縮したところ、所望の生成物が得られた。
【0870】
【0871】
アミド(1当量)を含むBH3.THF(1M)の溶液を、50℃で、1h撹拌した。0℃で、MeOHを加えて、このRMの反応を停止した。この混合物を真空で濃縮した。分取-HPLCを行ったところ、所望の化合物が得られた。
【0872】
【0873】
アミン(1当量)を含むTHF(0.125M)の溶液に対して、0℃で、NaH(4当量)を加えた。1h後、中間体-A(0.9当量)の溶液を加え、そして、このRMを、0℃で、0.5h撹拌した。このRMを、真空で濃縮した。分取-HPLCを行ったところ、所望の化合物が得られた。
【0874】
【0875】
アミン(1当量)と、ケトンまたはアルデヒド(1当量)とを含むDCE(0.7M)の溶液に対して、0℃で、AcOH(2.43当量)を加えた。30min後に、NaBH(OAc)3(1.8当量)を加えた。このRMを、25℃で、4h撹拌し、そして、反応を停止し(H2O)、抽出をした(DCM)。合わせた有機層を、洗浄し(飽和食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、そして、真空で濃縮した。分取-HPLCを行ったところ、所望の化合物が得られた。
【0876】
中間体の合成
{[(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル]アミノ}スルフォニルクロリド(中間体-A)
【0877】
クロロスルホニルイソシアネート(82mg、577umol、50μL)を含むイソプロピルエーテル(5ml)の溶液に対して、-30℃、N2下で、1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-アミン(100mg、577μmol)を含むイソプロピルエーテル(5ml)の溶液を加えた。このRMを、-30℃で、30min撹拌したところ、標記化合物が、桃色の液体(10ml、0.115Mを含むイソプロピルエーテル)として得られ、このものを、次のステップで直ちに使用した。LCMS (ESI): m/z: [M-Cl+MeOH+H] = 311.1.
【0878】
tert-ブチル N-(クロロスルホニル)カルバメート(中間体-B)
【0879】
クロロスルホニルイソシアネート(700mg、4.95mmol)を含むDCM(2ml)の溶液に対して、0℃で、t-BuOH(367mg、4.95mmol)を含むDCM(3ml)を滴下して加えた。このRMを、30min撹拌したところ、標記化合物が、0.99Mを含むTHFの溶液として得られ、このものを、次のステップで直ちに使用した。LCMS (試料 + BnNH2) (ESI): m/z: [M-Cl+BnNH2+NH4]+ = 304.1.
【0880】
4-イソシアネート-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン(中間体-C)
【0881】
1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-アミン(20g、115mmol)を含むTHF(400ml)の溶液に対して、0℃で、TEA(17.7ml、127mmol)、及びトリホスゲン(11.3g、38.1mmol)を加えた。この混合物を、25℃で、0.5h撹拌し、濾過し、そして、濾液を真空で濃縮した。この残渣を、pet.ether(300ml)において、25℃で、1h撹拌した。この混合物を濾過し、そして、濾液を真空で濃縮したところ、標記化合物が、灰色の固形物として得られた。Y = 87 %. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.94 (s, 1H), 2.84 - 2.77 (m, 8H), 2.06 - 1.98 (m, 4H).
【0882】
実施例1.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(2-メトキシエチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素ナトリウム塩
【0883】
ステップ1.2-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド.
2-メトキシ酢酸、及び1-メチルピラゾール-4-アミンを使用して、一般的手順Aを行ったところ、粗製の2-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドが、黄色の油として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.25 - 8.10 (br. s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 4.02 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.49 (s, 3H).
【0884】
ステップ2.N-(2-メトキシエチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン.
2-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドを使用して、一般的手順Bを行った。分取-HPLC(カラム:Welch Xtimate C18;10μm、250×50mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:0~20%、20min)を行ったところ、N-(2-メトキシエチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンが、白色の固形物として得られた。Y = 15 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.17 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.54 (t, J = 5 Hz, 2H), 3.36 (s, 3H), 3.08 (t, J = 5 Hz, 2H).
【0885】
ステップ3.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(2-メトキシエチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素.
N-(2-メトキシエチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン、及び中間体-Aを使用して、一般的手順Cを行った。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18;5μm、100×25mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:20~50%、8min)を行ったところ、1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(2-メトキシエチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 10 %. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.9 - 7.8 (br. s, 1H), 7.55 (d, J = 7 Hz, 2H), 7.00 (s, 1H), 3.89 - 3.86 (m, 5H), 3.56 (t, J = 5 Hz, 2H), 3.46 (s, 3H), 2.87 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.66 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.09 - 2.01 (m, 4H). LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 434.2.
【0886】
実施例2.3-[(1,3-ジメトキシプロパン-2-イル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素ナトリウム塩.
【0887】
ステップ1.N-(1,3-ジメトキシプロパン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン.
1-メチルピラゾール-4-アミン、及び1,3-ジメトキシプロパン-2-オンを使用して、一般的手順Dを行った。分取-HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18;15μm、150×40mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:0~20%、25min)を行ったところ、N-(1,3-ジメトキシプロパン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンが、黄色の油として得られた。Y = 14 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.19 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.46 - 3.44 (m, 4H), 3.34 (s, 6H), 3.26 - 3.20 (m, 1H).
【0888】
ステップ2.3-[(1,3-ジメトキシプロパン-2-イル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素.
N-(1,3-ジメトキシプロパン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン、及び中間体-Aを使用して、一般手順Cを行った。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18;10μm、150×40mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:20~40%、8min)を行ったところ、3-[(1,3-ジメトキシプロパン-2-イル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 8 %. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.00 - 7.90 (br. s, 1H), 7.52 (d, J = 4 Hz, 2H), 6.99 (s, 1H), 4.83 - 4.76 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.42 (s, 6H), 3.32 (d, J = 8 Hz, 4H), 2.87 (t, J = 8 Hz, 4H), 2.64 (t, J = 8 Hz, 4H), 2.09 - 2.01 (m, 4H). LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 478.0.
【0889】
実施例3:1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素ナトリウム塩
【0890】
ステップ1.N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミニド 3,3,3-トリフルオロプロパノエート.
1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(100mg、1.03mmol)、2,2-ジメチルオキシラン(45.7μl、515μmol)を含むMeOH(1ml)を、マイクロ波放射を使用して、6h、100℃まで加熱した。このRMを、真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Nanomicro Kromasil、C18、3μm 80×25mm;移動相:[水(10mM 0.1%TFA)-ACN];B:1~10%、10min)を行ったところ、2-メチル-1-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ)プロパン-2-オールが、無色のガムとして得られた(Y=51%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.60 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.24 (s, 2H), 1.35 (s, 6H).
【0891】
ステップ2.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素.
N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミニド 3,3,3-トリフルオロプロパノエート(74mg、261μmol)を含むTHF(2ml)の溶液に対して、0℃で、NaH(60%懸濁液を含む鉱油、70mg)、及びDMAP(53.4mg、437μmol)を加え、そして、30min撹拌した。中間体-A(1.44ml、0.288M溶液を含むイソプロピルエーテル)を加え、そして、このRMを、0℃で、3h撹拌した。このRMを、真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18、10μm 100×30mm;移動相:[水(0.04% NH3H2O)-ACN];B:1~30%、10min)を行ったところ、1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 3 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 448.3. 1H NMR (400 MHz, CD3CN) δ 7.60 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.70 (s, 2H), 2.87 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.72 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.08 - 2.02 (m, 4H), 1.10 (s, 6H).
【0892】
実施例4:1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素ナトリウム塩.
【0893】
ステップ1.3-ヒドロキシ-3-メチル-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ブタンアミド.
3-ヒドロキシ-3-メチル-ブタン酸、及び1-メチルピラゾール-4-アミンを使用して一般的手順Aを行ったところ、粗製の3-ヒドロキシ-3-メチル-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ブタンアミドが、黄色の油として得られた。LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 198.1.
【0894】
ステップ2.2-メチル-4-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]ブタン-2-オール.
3-ヒドロキシ-3-メチル-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ブタンアミドを使用して、一般的手順Bを行った。分取-HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 10μm、250×80mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:0~30%、20min)を行ったところ、標記化合物が、油として得られた。Y = 53 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 184.1.
【0895】
ステップ3.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素.
2-メチル-4-[(1-メチルピラゾール-4-イル)アミノ]ブタン-2-オール、及び中間体-Aを使用して、一般的手順Cを行った。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18、5μm、150×25mm;移動相:[水(0.04%NH3H2O)-ACN];B:15~30%、12min)を行ったところ、1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 6 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 462.2. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.73 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 6.97 (s, 1H), 3.87 - 3.81 (m, 5H), 2.87 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.75 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.10 - 2.03 (m, 4H), 1.74 - 1.70 (m, 2H), 1.18 (s, 6H).
【0896】
実施例5:1-{[3-(ジメチルアミノ)シクロペンチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-3-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素
【0897】
ステップ1.tert-ブチル N-{3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]シクロペンチル}カルバメート.
1-メチルピラゾール-4-アミン、及びtert-ブチル N-(3-オキソシクロペンチル)カルバメートを使用して、一般的手順Dを行った。FCC(SiO2、0~50%のMeOHを含むDCM)を行ったところ、tert-ブチル N-{3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]シクロペンチル}カルバメートが、黄色の油として得られた。Y = 87 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.18 - 7.15 (m, 1H), 7.12 - 7.10 (m, 1H), 4.02 - 3.84 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.62 - 3.45 (m, 1H), 2.13 - 1.74 (m, 5H), 1.64 - 1.57 (m, 1H), 1.43 (s, 9H).
【0898】
ステップ2.tert-ブチル N-{3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロペンチル}カルバメート.
tert-ブチル N-{3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]シクロペンチル}カルバメート(3.0g、10.7mmol)を含むDCM(30ml)の溶液に対して、TEA(1.99ml、14.3mmol)及び(2,2,2-トリフルオロアセチル)2,2,2-トリフルオロアセテート(1.79ml、12.8mmol)を、0℃で、滴下して加えた。このRMを、0℃で、2h撹拌した。この溶液を、真空で濃縮した。FCC(SiO2、50~100%のEtOAcを含むPet.Ether)を行ったところ、tert-ブチル N-{3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロペンチル}カルバメートが、黄色の油として得られた。Y = 66 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.82 - 7.80 (m, 1H), 7.49 (s, 1H), 5.05 - 4.87 (m, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.84 - 3.68 (m, 1H), 2.29 - 2.01 (m, 1H), 1.91 - 1.89 (m, 3H), 1.59 - 1.47 (m, 1H), 1.42 - 1.41 (m, 9H), 1.36 - 1.29 (m, 1H).
【0899】
ステップ3.3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロペンタン-1-アミニウムクロリド.
tert-ブチル N-{3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロペンチル]カルバメート(2.6g、6.91mmol)を含むHCl(20ml、4Mを含むEtOAc)の溶液を、25℃で、2h撹拌した。このRMを、真空で濃縮したところ、粗製の3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロペンタン-1-アミニウムクロリドが、白色の固形物として得られた。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.95 - 7.93 (m, 1H), 7.61 - 7.59 (m, 1H), 5.12 - 4.85 (m, 1H), 3.96 - 3.93 (m, 3H), 3.67 - 3.47 (m, 1H), 2.20 - 2.01 (m, 4H), 1.67 - 1.55 (m, 2H).
【0900】
ステップ4.N-[3-(ジメチルアミノ)シクロペンチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド.
3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロペンタン-1-アミニウムクロリド(1g、3.20mmol)を含むMeOH(10ml)の溶液に対して、0℃で、NaBH3CN(603mg、9.59mmol)を加えた。ホルムアルデヒド水溶液(37%、952μl、12.8mmol)を滴下して加えた。このRMを、25℃で、3h撹拌した。このRMを、真空で濃縮したところ、粗製のN-[3-(ジメチルアミノ)シクロペンチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドが、白色の固形物として得られた。LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 305.1.
【0901】
ステップ5.N1,N1-ジメチル-N3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロペンタン-1,3-ジアミン.
N-[3-(ジメチルアミノ)シクロペンチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド(1.2g、3.94mmol)を含むMeOH(10ml)及びH2O(10ml)の溶液に対して、0℃で、NaOH(315mg、7.89mmol)を加えた。この混合物を、25℃で、1h撹拌した。この溶液を、真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18;15μm、250×50mm;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B:0~10%、20min)を行ったところ、N1,N1-ジメチル-N3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロペンタン-1,3-ジアミンが、無色の油として得られた。Y = 49 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.76 - 7.74 (m, 1H), 7.52 - 7.50 (m, 1H), 4.01 - 3.94 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.82 - 3.61 (m, 1H), 2.95 - 2.85 (m, 6H), 2.39 - 1.74 (m, 6H).
【0902】
ステップ6.1-{[3-(ジメチルアミノ)シクロペンチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-3-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素.
N1,N1-ジメチル-N3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロペンタン-1,3-ジアミン、及び中間体-Aを使用して、一般的手順Cを行った。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep BEH C18;10μm、100×30mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:23~40%、10min)を行ったところ、1-{[3-(ジメチルアミノ)シクロペンチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-3-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 3 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 487.3. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.71 - 7.69 (m, 1H), 7.49 - 7.47 (m, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.77 - 4.73 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.05 - 2.94 (m, 1H), 2.87 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.80 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.60 - 2.57 (m, 6H), 2.36 - 2.12 (m, 2H), 2.10 - 2.02 (m, 4H), 2.00 - 1.91 (m, 2H), 1.69 - 1.47 (m, 2H). 1H NMR (400 MHz, CD3CN) δ 7.59 (s, 1H), 7.54 - 7.53 (m, 1H), 7.36 - 7.35 (m, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.77 - 4.30 (m, 1H), 3.77 - 3.75 (m, 3H), 2.85 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.74 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.70 - 2.65 (m, 1H), 2.40 (s, 6H), 2.27 - 2.21 (m, 2H), 2.05 - 2.00 (m, 4H), 1.84 - 1.77 (m, 1H), 1.74 - 1.66 (m, 1H), 1.63- 1.52 (m, 1H), 1.49 - 1.38 (m, 1H).
【0903】
実施例6.3-{[3-(ジメチルアミノ)シクロブチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素ナトリウム塩.
【0904】
ステップ1.tert-ブチル N-{3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]シクロブチル}カルバメート.
1-メチルピラゾール-4-アミン、及びtert-ブチル N-(3-オキソシクロブチル)カルバメートを使用して、一般的手順Dを行った。FCC(SiO2、Pet.Ether:EtOAc:MeOH、1:1:0~0:10:1)を行ったところ、tert-ブチル N-{3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]シクロブチル}カルバメートが、黄色の油として得られた。Y = 69 %.
【0905】
ステップ2.tert-ブチル N-{3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロブチル}カルバメート.
tert-ブチル N-{3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]シクロブチル}カルバメート(1.9g、7.13mmol)を含むDCM(30ml)の溶液に対して、0℃で、TEA(1.99ml)を加えた。(2,2,2-トリフルオロアセチル)2,2,2-トリフルオロアセテート(1.80g、8.56mmol)を、0℃で、滴下して加えた。このRMを、0℃で、2h撹拌した。この溶液を、水(20ml)に注ぎ、そして、得られた混合物を抽出した(DCM、30ml×5)。合わせた有機相を洗浄し(飽和食塩水、100ml)、乾燥させ(Na2SO4)、そして、真空で濃縮した。FCC(SiO2、20~100%のEtOAcを含むPet.Ether)を行ったところ、tert-ブチル N-{3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロブチル}カルバメートが、黄色の固形物として得られた。Y = 61 %. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.44 - 7.35 (m, 2H), 5.23 - 5.07 (m, 1H), 4.78 (s, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.85 - 3.75 (m, 1H), 2.65 - 2.55 (m, 1H), 2.30- 2.20 (m, 3H), 1.45 - 1.40 (m, 9H).
【0906】
ステップ3.3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロブタン-1-アミニウムクロリド.
tert-ブチル N-{3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロブチル}カルバメート(1.58g、4.36mmol)を含むHCl(20ml、4Mを含むEtOAc)の溶液を、25℃で、2h撹拌した。このRMを真空で濃縮したところ、粗製の3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロブタン-1-アミニウムクロリドが、白色の固形物として得られた。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.91 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 5.30 - 5.22 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.62 - 3.46 (m, 1H), 2.68 - 2.57 (m, 1H), 2.54 - 2.39 (m, 3H).
【0907】
ステップ4.N-[3-(ジメチルアミノ)シクロブチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド.
3-[2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド]シクロブタン-1-アミニウムクロリド(1.0g、3.35mmol)を含むMeOH(15ml)の溶液に対して、0℃で、NaBH3CN(631mg、10mmol)を加えた。37%ホルムアルデヒド水溶液(997μl、13.4mmol)を滴下して加えた。このRMを、25℃で、3h撹拌した。このRMを真空で濃縮したところ、粗製のN-[3-(ジメチルアミノ)シクロブチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドが、白色の固形物として得られた。LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 291.2.
【0908】
ステップ5.N1,N1-ジメチル-N3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロブタン-1,3-ジアミン.
N-[3-(ジメチルアミノ)シクロブチル]-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド(1.8g、6.20mmol)を含むMeOH(10ml)及びH2O(10ml)の溶液に対して、0℃で、NaOH(496mg、12.4mmol)を加えた。この混合物を、25℃で、1h撹拌した。この溶液を、真空で濃縮した。残渣を粉砕し(DCM、8ml×3)、そして、濾過をした。この濾液を、真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Welch Xtimate C18;10μm、250×50mm;移動相:[水(0.04%NH3H2O+10mM NH4HCO3)-ACN];B:1~25%、10min)を行ったところ、N1,N1-ジメチル-N3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロブタン-1,3-ジアミンが、白色の固形物として得られた。Y = 25 %. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.09 (s, 1H), 6.84 (s, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.73 - 3.61 (m, 1H), 2.87 - 2.84 (m, 1H), 2.28 - 2.19 (m, 2H), 2.15 (s, 6H), 2.02 - 1.95 (m, 2H).
【0909】
ステップ6.3-{[3-(ジメチルアミノ)シクロブチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素.
N1,N1-ジメチル-N3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)シクロブタン-1,3-ジアミン、及び中間体-Aを使用して、一般的手順Cを行った。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18;10μm、150×40mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:10~40%、8min)を行ったところ、3-{[3-(ジメチルアミノ)シクロブチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 16 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 473.1. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.73 (s, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.06 - 2.98 (m, 1H), 2.90 - 2.81 (m, 5H), 2.78 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.57 - 2.46 (m, 8H), 2.42 - 2.31 (m, 2H), 2.08 - 2.01 (m, 4H).
【0910】
実施例7:1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-メトキシプロピル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素ナトリウム塩.
【0911】
ステップ1.3-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパナミジウム 3,3,3-トリフルオロプロパノエート.
3-メトキシプロパン酸(1.50g、14.42mmol)、及び1-メチルピラゾール-4-アミンを使用して、一般的手順Aを行った。分取-HPLC(Phenomenex Luna、10μm 250×50mm;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B:0~25%、20min)を行ったところ、3-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパナミジウム 3,3,3-トリフルオロプロパノエートが、黄色の固形物として得られた。Y = 37 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 184.1.
【0912】
ステップ2.N-(3-メトキシプロピル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン.
3-メトキシ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパナミジウム 3,3,3-トリフルオロプロパノエート(1.6g、5.38mmol)を使用して、一般的手順Bを行った。分取-HPLC(カラム:Phenomenex Luna、10μm、250×80mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:5~35%、24min)を行ったところ、N-(3-メトキシプロピル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンが、無色の油として得られた。Y = 61 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.16 (s, 1H), 7.11 (s, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.49 (t, J = 6 Hz, 2H), 3.33 (s, 3H), 3.00 (t, J = 7 Hz, 2H), 1.86 - 1.79 (m, 2H).
【0913】
ステップ3.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-メトキシプロピル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素.
N-(3-メトキシプロピル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(500mg、2.95mmol)を含むTHF(6ml)の溶液に対して。0℃で、NaH(60%の懸濁液を含む鉱油、473mg)を加え、そして、0.5h撹拌した。中間体-Aを加えた(2.95mL、0.58M溶液を含むイソプロピルエーテル)。0.5h撹拌した後に、このRMを真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Welch Xtimate C18、10μm、250×50mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:10~40%、20min)を行ったところ、1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(3-メトキシプロピル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 9 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 448.2. 1H NMR (400 MHz, CD3CN) δ 7.62 - 7.57 (m, 1 H), 7.45 - 7.41 (m, 1 H), 7.15 - 7.10 (br. s, 1 H), 7.02 - 6.97 (m, 1 H), 3.84 - 3.80 (m, 3 H), 3.76 - 3.69 (m, 2 H), 3.39 - 3.33 (m, 2 H) 3.24 - 3.21 (m, 3 H), 2.90 - 2.83 (m, 4 H), 2.72 - 2.69 (m, 4 H), 2.07 - 2.02 (m, 4 H), 1.75 - 1.68 (m, 2 H).
【0914】
実施例8.3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素ナトリウム塩.
【0915】
ステップ1.2-(ジメチルアミノ)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド.
2-(ジメチルアミノ)酢酸、及び1-メチルピラゾール-4-アミンを使用して、一般的手順Aを行ったところ、粗製の2-(ジメチルアミノ)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドが、黄色の油として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.94 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.07 (s, 2H), 2.36 (s, 6H).
【0916】
ステップ2.N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン.
2-(ジメチルアミノ)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミドを使用して、一般的手順Bを行った。分取-HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 10μm、250×50mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:0~10%、22min)を行ったところ、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンが、無色のガムとして得られた。Y = 7 %.
【0917】
ステップ3.3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素.
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン、及び中間体-Aを使用して、一般手順Cを行った。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18;10μm、100×30mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:20~38%、10min)を行ったところ、3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 2 %. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.71 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 3.92 (t, J = 5 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.21 (t, J = 5 Hz, 2H), 2.91 (s, 6H), 2.86 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.80 (t, J = 7 Hz, 4H), 2.09 - 2.01 (m, 4H). LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 447.2.
【0918】
実施例9.1-{[2-(ジメチルアミノ)エチル][1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]スルファモイル}-3-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素ナトリウム塩.
【0919】
ステップ1.2-(ジメチルアミノ)-N-[1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]アセトアミド
2-(ジメチルアミノ)酢酸(1.24g、11.98mmol)を含むDCM(20ml)の溶液に対して、0℃で、HOBt(2.43g、17.98mmol)、及びEDC(3.45g、17.98mmol)を加えた。このRMを、0.5h撹拌した。1-イソプロピルピラゾール-4-アミン(1.5g、12.0mmol)、及びDIPEA(6.26ml、36.0mmol,)を加えた。6h後に、このRMを真空で濃縮した。FCC(EtOAc:MeOH、0:1~3:1)を行ったところ、2-(ジメチルアミノ)-N-[1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]アセトアミドが、黄色の油として得られた。Y = 46 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.95 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 4.53 - 4.42 (m, 1H), 3.10 (s, 2H), 2.34 (s, 6H), 1.50 - 1.45 (m, 6H).
【0920】
ステップ2.N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-アミン.
2-(ジメチルアミノ)-N-(1-イソプロピルピラゾール-4-イル)アセトアミドを使用して、一般的手順Bを行ったところ、粗製のN-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-アミンが、黄色のガムとして得られた。LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 197.2.
【0921】
ステップ3.tert-ブチル N-{[2-(ジメチルアミノ)エチル][1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]スルファモイル}カルバメート.
N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-アミン(500mg、2.55mmol)を含むDCM(2ml)の溶液に対して、0℃で、DIPEA(1.33ml、7.64mmol)を加え、そして、このRMを、20min撹拌した。中間体-B(2.70ml、2.55mmol、0.99Mを含むDCM)を、0℃で加えた。このRMを、4h撹拌した。この溶液を、真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 10μm、250×50mm;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B:5~35%、20min)を行ったところ、tert-ブチル N-[2-(ジメチルアミノ)エチル-(1-イソプロピルピラゾール-4-イル)スルファモイル]カルバメートが、黄色のガムとして得られた。Y = 53 %.
【0922】
ステップ4.ジメチル(2-{[1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル](スルファモイル)アミノ}エチル)アザニウムクロリド.
tert-ブチル N-{[2-(ジメチルアミノ)エチル][1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]スルファモイル}カルバメート(100mg、266μmol)を含むHCl(5ml、4Mを含むEtOAc)の溶液を、25℃で、1h撹拌した。このRMを、真空で濃縮したところ、粗製のジメチル(2-{[1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル](スルファモイル)アミノ}エチル)アザニウムクロリドが、黄色の油として得られた。LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 276.1.
【0923】
ステップ5.1-{[2-(ジメチルアミノ)エチル][1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]スルファモイル}-3-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素.
ジメチル(2-{[1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル](スルファモイル)アミノ}エチル)アザニウムクロリド(140mg、449μmol)を含むTHF(3ml)の溶液に対して、0℃で、NaH(60%の懸濁液を含む鉱油、61mg)を加えた。30min後に、中間体-C(101mg、508μmol)を含むTHF(3ml)の溶液を加え、そして、0℃で、1h撹拌した。このRMを、真空で濃縮して、残渣を得た。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18、10μm、150×40mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:20~50%、8min)で精製したところ、1-{[2-(ジメチルアミノ)エチル][1-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]スルファモイル}-3-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 15 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.78 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 4.57 - 4.35 (m, 1H), 3.98 - 3.84 (m, 2H), 3.26 - 3.14 (m, 2H), 2.98 - 2.75 (m, 14H), 2.15 - 1.90 (m, 4H), 1.48 (d, J = 6 Hz, 6H). LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 475.3.
【0924】
実施例10:3-{[3-(ジメチルアミノ)プロピル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素ナトリウム塩.
【0925】
ステップ1.N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン.
(3-アミノプロピル)ジメチルアミン(250mg、2.45mmol、306μl)を含むトルエン(10ml)の溶液に対して、25℃、N2下で、4-ヨード-1-メチル-ピラゾール(763mg、3.67mmol)、t-BuONa(705mg、7.34mmol)、及びtBuXPhosPdGl(168mg、245μmol)を加えた。このRMを、100℃で、3h撹拌し、冷却し、濾過し、そして、真空で濃縮した。FCC(SiO2、DCM:MeOH、5:1)を行ったところ、標記化合物が、黄色の油として得られた。Y = 59 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.17 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.96 (t, J = 7 Hz, 2H), 2.56 - 2.47 (m, 2H), 2.33 (s, 6H), 1.82 - 1.75 (m, 2H).
【0926】
ステップ2.3-{[3-(ジメチルアミノ)プロピル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素.
N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(300mg、1.65mmol)を含むTHF(3ml)の溶液に対して、-78℃で、DMAP(201mg,1.65mmol)、及びNaHMDS(1M、6.58ml)を加えた。0.5h後に、中間体-A(0.29M、5.68ml)を加え、そして、このRMを、-78℃で、12h撹拌した。このRMを真空で濃縮し、そして、残渣を、分取-HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX、5μm、150×30mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:10~40%、8min)で精製したところ、3-{[3-(ジメチルアミノ)プロピル](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル}-1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 3 %. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.70 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.76 - 3.69 (m, 2H), 3.29 - 3.27 (m, 2H), 2.89 - 2.84 (m, 4H), 2.83 (s, 6H), 2.78 - 2.76 (m, 4H), 2.10 - 2.00 (m, 4H), 1.95 - 1.87 (m, 2H). LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 461.3.
【0927】
実施例11:1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-({2-[メチル(オキセタン-3-イル)アミノ]-エチル}(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル)尿素ナトリウム塩.
【0928】
ステップ1.ベンジル N-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチルカルバメート.
ベンジルカルボノクロリデート(18.9g、111mmol、15.8ml)を含むTHF(20ml)の溶液に対して、0℃で、2-(メチルアミノ)エタノール(10g、133mmol、10.7ml)を含むTHF(100ml)、及びNa2CO3(2M、94.6ml、189mmol)を加えた。このRMを、0℃で、12h撹拌し、希釈し(水、100ml)、抽出し(EtOAc、100ml×3)、そして、合わせた有機相を真空で濃縮したところ、粗製のベンジル N-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチル-カルバメートが、黄色の液体として得られた。
【0929】
ステップ2.ベンジル N-メチル-N-(2-オキソエチル)カルバメート.
塩化オキサリル(5.44ml、62.1mmol)を含むDCM(10ml)の溶液に対して、N2下、-78℃で、DMSO(9.71ml、124mmol)を含むDCM(10ml)を滴下して加え、そして、10min撹拌した。ベンジル N-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチルカルバメート(10g、47.8mmol)を含むDCM(10ml)を滴下し、そして、-78℃で、40min撹拌した。TEA(34.6ml、249mmol)を加え、そして、RMを、-78℃で、5min、そして、25℃で、1.5h撹拌した。このRMを真空で濃縮してDCMを除去し、水(200ml)で希釈し、そして、抽出を行った(EtOAc、200ml×3)。合わせた有機層を洗浄し(飽和食塩水、200ml×3)、乾燥させ(Na2SO4)、真空で濃縮したところ、粗製のベンジル N-メチル-N-(2-オキソエチル)カルバメートが、淡黄色の油として得られた。
【0930】
ステップ3.ベンジル N-メチル-N-{2-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]エチル}カルバメート.
ベンジル N-メチル-N-(2-オキソエチル)カルバメート、及び1-メチルピラゾール-4-アミンを使用して、一般的手順Dを行った。分取-HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18、10μm、250×50mm;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B:3~33%、20min)を行ったところ、ベンジル N-メチル-N-{2-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]エチル}カルバメートが、褐色の油として得られた(Y=35%)。LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 289.2.
【0931】
ステップ4.tert-ブチル N-[(2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]カルバメート.
ベンジル N-メチル-N-{2-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]エチル}カルバメート(4.0g、13.9mmol)を含むDCM(45ml)の溶液に対して、0℃で、DIPEA(7.25ml、41.6mmol)、及び中間体-B(0.53Mを含むDCM、26.2ml)を加えた。このRMを、25℃で、30min撹拌し、そして、真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 10μm、250×50mm;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B:27~57%、20min)を行ったところ、tert-ブチル N-[(2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]カルバメートが、黄色の油として得られた。Y = 31 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 468.2.
【0932】
ステップ5.ベンジル N-メチル-N-{2-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)(スルファモイル)アミノ]-エチル}カルバメート.
tert-ブチル N-[(2-{[(ベンジルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}エチル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル]カルバメート(1.0g、2.14mmol)を含むHCl(4Mを含むEtOAc、10ml)を、25℃で、1.5h撹拌した。このRMを、真空で濃縮したところ、粗製のベンジル N-メチル-N-[2-[(1-メチルピラゾール-4-イル)-スルファモイル-アミノ]エチル]カルバメートが、無色の油として得られた。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.00 - 7.91 (m, 1H), 7.81 - 7.76 (m, 1H), 7.35 - 7.28 (m, 5H), 5.10 - 5.05 (m, 2H), 3.97 - 3.60 (m, 3H), 3.55 - 3.40 (m, 2H), 3.75 - 3.65 (m, 2H), 2.98 - 2.94 (m, 3H).
【0933】
ステップ6.ナトリウムベンジル N-{2-[({[(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル]-アザニジル}スルホニル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]エチル}-N-メチルカルバメートナトリウム塩
ベンジル N-メチル-N-[2-[(1-メチルピラゾール-4-イル)-スルファモイル-アミノ]エチル]カルバメート(300mg、817μmol)を含むTHF(3ml)の溶液に対して、0℃で、NaOH(178mg、4.46mmol)を加えた。10min後に、中間体-C(148mg、743μmol)を含むTHF(1ml)を滴下して加えた。このRMを、25℃で、1h撹拌した。このRMを、真空で濃縮した。残渣固形物を、ACN(2ml)及び水(1ml)に溶解した。不溶性物質を濾過して除去し、そして、濾液を分取HPLC(カラム:Kromasil C18、10μm、250×50mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:20~60%、10min)で精製したところ、標記化合物が、白色の固形物として得られた。Y = 46 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 567.2.
【0934】
ステップ7.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)[2-(メチルアミノ)エチル]スルファモイル]尿素ナトリウム塩.
ナトリウムベンジル N-{2-[({[(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)カルバモイル]アザニジル}スルホニル)(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アミノ]エチル}-N-メチルカルバメート(200mg、340μmol)を含むMeOH(5ml)の溶液に対して、10%Pd/C(50%を含む水、200mg)、及び20%Pd(OH)2/C(50%を含む水、200mg)を加えた。この反応物を、25℃で、H2(15psi)下で3h撹拌した。この反応物を濾過し、そして、濾液を減圧下で濃縮したところ、1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)[2-(メチルアミノ)エチル]スルファモイル]尿素のナトリウム塩が、黄色の固形物として得られた。Y = 49 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 433.1. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.68 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.84 - 3.80 (m, 2H), 2.98 - 2.96 (m, 2H), 2.90 - 2.84 (m, 4H), 2.78 - 2.70 (m, 4H), 2.61 (s, 3H), 2.06 - 2.00 (m, 4H).
【0935】
ステップ8.1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-({2-[メチル(オキセタン-3-イル)アミノ]-エチル}(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル)尿素ナトリウム塩.
1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-[(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)[2-(メチルアミノ)エチル]スルファモイル]尿素(Na塩、58.8mg、136μmol)を含むMeOH(1ml)の溶液に対して、オキセタン-3-オン(19.6mg、272μmol)、ZnCl2(18.6mg、136μmol)、及びNaBH3CN(8.6mg、136μmol)を加えた。このRMを、50℃で、3h撹拌し、rtにまで冷却し、そして、NaOH(10.9mg、272μmol)を加えた。0.5h後に、このRMを真空で濃縮した。分取-HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD、10μm、150×40mm;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B:5~35%、8min)を行ったところ、1-(1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-s-インダセン-4-イル)-3-({2-[メチル(オキセタン-3-イル)アミノ]エチル}(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルファモイル)尿素のナトリウム塩が、白色の固形物として得られた。Y = 12 %. LCMS (ESI): m/z: [M+H]+ = 489.3. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.82 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.46 (t, J = 7 Hz, 2H), 4.34 (t, J = 7 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.75 - 3.65 (m, 2H), 3.63 - 3.58 (m, 1H), 2.84 -2.82 (m, 4H), 2.78 - 2.68 (m, 4H), 2.37 - 2.35 (m, 2H), 2.11 (s, 3H), 2.04 - 1.95 (m, 4H).
【0936】
実施例12.本開示の化合物の生物学的活性
本開示の化合物の生物学的活性を、本明細書に記載されているアッセイを利用して決定した。
【0937】
PBMC IC50測定アッセイ
本開示の化合物を、末梢血単核細胞(PBMC)でのNLRP3活性化の際のIL-1β放出に関する阻害活性について試験した。
【0938】
PBMCを、Histopaque-1077(Sigma、カタログ番号10771)での密度勾配遠心分離によって、バフィーコートから単離した。単離した細胞を、96ウェルプレートのウェルに(280,000個の細胞/ウェルで)播種し、そして、リポ多糖(LPS、1mg/mlの原液を1000倍に希釈した1μg/ml)と共に3hインキュベーションした。本開示の化合物を加え(単一の化合物/ウェル)、そして、細胞を30minインキュベーションした。次に、これらの細胞を、ATP(100mMの原液を20倍希釈した5mMの最終濃度)で1h刺激し、そして、ウェルから細胞培養培地を回収して、さらなる分析に供した。
【0939】
培地へのIL-1βの放出を、HTRF(登録商標)、CisBioカタログ番号62HIL1BPEHを使用する培地におけるIL-1βの定量的検出によって決定した。簡潔に説明すると、HTRF(登録商標)ドナー及びアクセプターで標識した抗体を含有するアッセイプレートに、細胞培養上清を直接に分注した。マイクロプレート分光光度計(BMG)を使用して、655nm及び620nmのシグナルを検出した。IL-1β HTRF(登録商標)の検出範囲は、39~6500pg/mlであった。
【0940】
全血(WB)アッセイ
本開示の化合物を、ヒト全血でのNLRP3活性化の際のIL-1β放出に関する阻害活性について試験した。
【0941】
1名の健康なドナーから全血を得て、そして、ヘパリンナトリウム抗凝固剤で処理した。血液を、細胞培養培地と9:5の比率で希釈し、96ウェルプレートに播種し、次いで、リポ多糖(LPS、1mg/mlの原液を1000倍に希釈した最終濃度が1μg/mlのもの)と共に3hインキュベーションした。本開示の化合物を加え(単一の化合物濃度/ウェル)、そして、血液を30minインキュベーションした。次に、これらの血液を、ATP(100mMの原液を20倍希釈した最終濃度が5mMのもの)で1h刺激し、そして、ウェルから細胞培養培地を回収して、さらなる分析に供した。
【0942】
培地へのIL-1βの放出を、HTRF(登録商標)、CisBioカタログ番号62HIL1BPEHを使用する培地でのIL-1βの定量的検出によって決定した。簡潔に説明すると、細胞培養上清を適切に希釈して、IL-1βレベルを、HTRF(登録商標)検出範囲(36~6500pg/ml)内に移行させ、続いて、HTRF(登録商標)ドナー及びアクセプターで標識した抗体を入れてあるアッセイプレートに分注した。マイクロプレート分光光度計(BMG)を使用して、655nm及び620nmのシグナルを検出した。
【0943】
IC50値の決定
IC50値の決定は、Graph Pad Prismソフトウェアを使用して行い、本開示の化合物について測定したIC50値を、以下の表Aに示す。これらの結果は、本開示の化合物が、インフラマソーム活性化の際にIL-1βの放出を阻害することができることを示している。
【0944】
表Aに記載したPBMC IC50値に関して、「A」は、0.1μM未満のIC50、「B」は、0.1μM~0.5μMの範囲のIC50、「C」は、0.5μM~1μMの範囲のIC50、「D」は、1μM~5μMの範囲のIC50、「E」は、5μM~10μMの範囲のIC50、「F」は、10μM超のIC50を意味する。
【0945】
表Aに記載したWB IC
50値に関して、「+++++」は、1μM未満のIC
50、「++++」は、1μM~3μMの範囲のIC
50、「+++」は、3μM~10μMの範囲のIC
50、「++」は、10μM~20μMの範囲のIC
50、「+」は、20μM超のIC
50を意味する。
(表A)
【0946】
均等物
本開示の1つ以上の実施形態の詳細を、前掲の説明で記載している。本開示に記載したものと同様または同等のあらゆる方法及び材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、好ましい方法及び材料を本明細書では記載している。本開示のその他の特徴、目的、及び利点は、説明及び特許請求の範囲から自明である。本明細書及び添付した特許請求の範囲では、文脈上別段明らかな指示がない限り、単数形は複数の参照対象を含む。別段定義しない限り、本明細書で使用するすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。本明細書において引用するすべての特許及び刊行物は、参照により援用する。
【0947】
上記した説明は、例示の目的で提示したものに他ならず、本開示を、開示した通りの正確な形態に限定することは意図しておらず、本開示は、本明細書に添付した特許請求の範囲に基づいた限定を受ける。
【国際調査報告】