(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(54)【発明の名称】撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置及び濃縮方法
(51)【国際特許分類】
B01D 29/50 20060101AFI20220803BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20220803BHJP
B01D 29/33 20060101ALI20220803BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20220803BHJP
B01F 23/53 20220101ALI20220803BHJP
B01F 27/906 20220101ALI20220803BHJP
【FI】
B01D29/24 E
B01D29/10 501Z
B01D29/32 A
B01D29/10 510F
B01D29/38 530C
B01D29/38 510C
B01D29/10 510D
B01D29/10 510G
B01F23/53
B01F27/906
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516257
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-22
(86)【国際出願番号】 CN2020091734
(87)【国際公開番号】W WO2020238784
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】201910441806.7
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521512734
【氏名又は名称】浙江東甌過濾機制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG DONG’OU FILTERING MACHINERY MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】85-2 Shiniu Rd. Shuige Industrial Park Lishui, Zhejiang 325000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】劉 一霊
(72)【発明者】
【氏名】陳 金富
(72)【発明者】
【氏名】胡 良分
【テーマコード(参考)】
4D116
4G035
4G078
【Fターム(参考)】
4D116AA26
4D116BB01
4D116BC27
4D116BC43
4D116BC44
4D116BC46
4D116BC47
4D116BC76
4D116DD05
4D116EE02
4D116FF12B
4D116FF13B
4D116GG02
4D116GG03
4D116GG12
4D116GG27
4D116KK04
4D116QA14C
4D116QA14D
4D116QA14F
4D116QA25C
4D116QA25D
4D116QA25F
4D116QA31C
4D116QA31D
4D116QA31F
4D116QB15
4D116QB22
4D116QC02A
4D116QC06
4D116QC08A
4D116QC14B
4D116QC23A
4D116QC23B
4D116QC23C
4D116QC23D
4D116RR01
4D116RR03
4D116RR04
4D116RR12
4D116RR14
4D116RR16
4D116RR19
4D116RR26
4D116VV30
4G035AB46
4G035AE13
4G078AA02
4G078AB01
4G078BA05
4G078BA09
4G078DA01
4G078EA10
(57)【要約】
撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置であって、筒体(100)を含み、筒体(100)の一端には第1シールヘッド(101)が設けられ、筒体(100)の他端には第2シールヘッド(102)が設けられ、筒体(100)又は第1シールヘッド(101)又は第2シールヘッド(102)には供給口(103)が設けられ、筒体(100)の内壁には1組又は複数組の管列(200)が設けられ、管列(200)には管列(200)内部と連通する細孔濾過媒体(300)が設けられ、管列(200)の端部が筒体(100)の外部と連通し、筒体(100)の内部には撹拌装置(800)が設けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置であって、
筒体(100)を含み、前記筒体の一端には第1シールヘッド(101)が設けられ、前記筒体の他端には第2シールヘッド(102)が設けられ、前記筒体又は第1シールヘッド又は第2シールヘッドには供給口(103)が設けられ、前記筒体の内壁には1組又は複数組の管列(200)が設けられ、前記管列には管列の内部と連通する細孔濾過媒体(300)が設けられ、前記管列の端部が筒体の外部と連通し、
前記筒体の内部には撹拌装置(800)が設けられる、ことを特徴とする撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項2】
前記管列は、1つ又は複数の環状管からなり、前記環状管には複数の取付穴(201)が設けられ、前記細孔濾過媒体は取付穴に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項3】
前記細孔濾過媒体は、濾過管であり、前記濾過管は環状管の最上部に設置されるか、又は環状管の底部に設置されるか、又は環状管の最上部及び底部に千鳥に設置される、ことを特徴とする請求項2に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項4】
前記複数の環状管は同心に配列され、隣接する環状管は連通し、前記環状管は、円形管又は正六角形管である、ことを特徴とする請求項3に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項5】
前記濾過管は、超高分子量のポリエチレン材料で製造されるか、又は濾布で製造されるか、又はセラミックで製造されるか、又はテトラフルオロ材料で製造されるか、又はチタンパウダーで製造されるか、又はチタン網で製造されるか、又は金属粉で製造されるか、又は金属網で製造される、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項6】
同じ環状管における複数の濾過管は、クリップバンド(301)及び/又はクリップリング(303)を介して接続される、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項7】
前記濾過管の内部には支持管(302)が設けられ、前記濾過管は支持管に設置され、前記支持管の一端は管列に設置される、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項8】
前記管列は、1組、2組又は3組あり、2組又は3組の管列は、垂直方向に沿って筒体の内壁に並列して設置される、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項9】
前記管列の端部に接続される管路には排液弁(202)が設けられ、前記排液弁には濾液排出管(203)が接続され、前記濾液排出管には第1調節弁(218)が設けられる、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項10】
前記管列の端部に接続される管路には逆洗浄弁(204)及び/又は吹返し弁(205)が設けられ、前記逆洗浄弁には濾液供給管(206)及び/又は無イオン水供給管(207)が接続され、前記吹返し弁には窒素ガス供給管(208)が接続される、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項11】
前記濾液排出管における排液弁に近い位置にはリモート濁度計(209)が設けられ、前記リモート濁度計と第1調節弁との間の濾液排出管にはリモート清液流量計(210)が設けられ、
前記リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には初期濾液戻し弁(211)が設けられ、前記初期濾液戻し弁には管路を介して反応釜(400)が接続され、
前記リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には第1再生材弁(212)が設けられ、前記第1再生材弁には管路を介して再生缶(500)が接続される、ことを特徴とする請求項9に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項12】
前記筒体の外部には保温層(600)が設けられ、
前記保温層は、ジャケット又は保温綿であり、
前記ジャケットには第1ジョイント(601)及び第2ジョイント(602)が設けられ、前記ジャケットに恒温加熱装置(603)が接続される、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は11に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項13】
前記第1シールヘッドにはスプレー装置(700)が接続され、前記スプレー装置は筒体の内部に位置し、前記スプレー装置にはそれぞれ第1再生液管(701)及び第1無イオン水管(702)が接続され、前記第1再生液管には第1再生液弁(703)が設けられ、前記第1無イオン水管には第1無イオン水弁(704)が設けられ、
前記スプレー装置は、スプレーボール又はスプレー管列であり、
前記筒体における第1シールヘッドに近い位置には第2プロセス接合管(111)が設けられ、前記第2プロセス接合管にはリリーフ弁(112)が設けられ、前記第2プロセス接合管は反応釜に接続される、ことを特徴とする請求項11に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項14】
前記第1シールヘッドには第1プロセス接合管(106)が設けられ、前記第1プロセス接合管にはそれぞれ吸気管(107)及び排気管(108)が接続され、前記吸気管には吸気弁(109)が設けられ、前記排気管には排気弁(110)が設けられる、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は11又は13に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項15】
前記撹拌装置は、撹拌軸(801)を含み、前記撹拌軸には1層、2層、3層又は4層の撹拌パドル(802)が設けられ、2層、3層又は4層の撹拌パドルの長さは同じであるか、又は2層、3層、4層の撹拌パドルの長さは、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に逓減する、ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は11又は13に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項16】
2組の管列はそれぞれ、第1管列(213)及び第2管列(214)であり、前記第1管列での細孔濾過媒体は、第1細孔濾過媒体(215)であり、前記第2管列での細孔濾過媒体は、第2細孔濾過媒体(216)であり、3層の撹拌パドルは、それぞれ第1細孔濾過媒体の上方、第2層細孔濾過媒体の上方及び第2細孔濾過媒体の下方に位置する、ことを特徴とする請求項15に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項17】
前記筒体又は第2シールヘッドには第3プロセス接合管(115)が設けられ、前記第3プロセス接合管には第2調節弁(116)が設けられ、前記第3プロセス接合管は反応釜に接続される、ことを特徴とする請求項11又は13に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項18】
前記供給口には供給管(900)が接続され、前記供給管における、供給口に近い位置にはエアオペレートボールバルブ(901)が設けられ、前記エアオペレートボールバルブにはリモート供給流量計(902)、ダンパ(903)、逆止弁(904)、フレキシブルホース(905)、セパレータポンプ(906)及び供給弁(907)が順に接続され、
前記供給管は管路を介して反応釜に接続され、前記供給管と反応釜との間の管路にはスラリー戻し弁(908)が設けられ、
前記供給管は管路を介して再生缶に接続され、前記供給管と再生缶との間の管路には第2再生材弁(909)が設けられ、
前記セパレータポンプと供給弁との間の管路には第2再生液管(911)及び第2無イオン水管(912)が並列して設置され、前記第2再生液管には第2再生液弁(913)が設けられ、前記第2無イオン水管には第2無イオン水弁(914)が設けられる、ことを特徴とする請求項11又は13に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項19】
前記支持管には複数の流通孔(304)又は流通槽が設けられる、ことを特徴とする請求項7に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置。
【請求項20】
S02:排気弁を開いて筒体の内部を排気するステップ、
S03:筒体の内部の排気が終了した後、供給弁、エアオペレートボールバルブ、排液弁、第1調節弁及び第2調節弁を開くステップ、
S04:ステップS03でのすべての弁を開いた後、セパレータポンプを起動し、筒体内へ濃縮対象液を輸送し、濃縮対象液を細孔濾過媒体により濾過するステップ、
S05:筒体内の液位をリアルタイムで検出し、筒体内の濃縮液の液位が適切な高さに達すると、排気弁を閉じ、濃縮液の液位高さが細孔濾過媒体を超えると、適切な高さになるステップ、
S06:排気弁を閉じた後、セパレータポンプ、第1調節弁及び第2調節弁の開度を調節することにより、筒体内の液位高さを安定させるステップ、
S07:筒体内の液位高さが所定時間維持された後、排液弁を閉じ、逆洗浄弁又は吹返し弁を開くステップ、
S08:逆洗浄弁又は吹返し弁が所定時間開いていた後、逆洗浄弁又は吹返し弁を閉じ、排液弁を再び開くステップ、
S09:筒体内の液位をリアルタイムで検出し、排気弁を再び開閉し、筒体内の液位高さを再安定させ、ステップS07まで循環するステップに従って行う、ことを特徴とする撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置の濃縮方法。
【請求項21】
反応全過程での流量は、以下の式を満たす、ことを特徴とする請求項20に記載の撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置の濃縮方法。
式1:反応釜内の反応に参与する総流量=反応釜の完成品から熟成釜へ移す流量+濾過濃縮装置内の濾液の流量
式2:セパレータポンプの供給流量=第2調節弁を流れる流量+濾過濃縮装置内の濾液の流量
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過濃縮設備の技術分野に関し、特に撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置及び濃縮方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、自動車の電動化はすでに大勢の赴くところとなり、高蓄電量のリチウムイオンパワーバッテリーは、バッテリー業界の最大の需要増加ポイントとなっている。現在、パワーバッテリー企業は主に中国、日本、韓国の3カ国に分布しているが、中国は間違いなく現在の世界最大のリチウムバッテリー及びその正極材料(リチウムバッテリーのエネルギー密度を決定する核心材料)の生産国になっている。
【0003】
異なる正極材料によると、従来の車用パワーバッテリーは、主にリン酸鉄リチウムバッテリー及び三元リチウムバッテリーに分けられる。リン酸鉄リチウムバッテリーは、優れた安全性を有する一方、三元リチウムバッテリーは、より高いエネルギー密度を有する。現在、バスなどの大型車両の多くは、リン酸鉄リチウムバッテリーを使用しているが、乗用車や各種専用車両の多くは、三元リチウムバッテリーを使用している。特に近年、世界中の伝統的な自動車企業は、電動化の方向に向かって発展していることが明らかになっている。これにより、三元リチウムバッテリーのニーズに対する需要が大幅に増加し、特に高ニッケル三元材料は、現在の正極材料業界が注目するホットスポットと生産動向となっている。
【0004】
三元正極材料(NCMニッケルコバルトマンガン酸リチウム/NCAニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム)の品質は、リチウムバッテリーの性能を決定し、三元前駆体の品質は三元正極材料の品質を決定する。業界の政策と下流の顧客から絶えずに向上する要求によって、上流の材料の生産メーカーはその生産設備の性能に対してだんだん高くなる要求を提出している。企業は、知能化生産が製品品質の安定性と一致性を高める重要性をますます意識している。
【0005】
三元前駆体の形態、粒径分布、純度、振動密度などの要素は焼結後の三元正極材料の性能に直接影響するが、材料の共沈反応は三元前駆体の製造の肝心なプロセスである。反応釜内の原料液が共沈反応しながら迅速に結晶が成長し、反応速度が高いことを保証するために、原料液を反応釜に入力して共沈反応を行う前に、原料液に対して濃度を高める処理を行う必要がある。現在採用されている濃縮技術は、仕切板で沈降する方式を採用しており、原料液のオーバーフロー速度を制限することにより、原料液が筒体内で結晶した後に沈降する。供給流速が制御されて加速できなくなる。これは、供給流速が速すぎると、原料液が結晶沈降に間に合わずに、オーバーフロー口から流出し、製品の流失が引き起こされ、さらに反応釜の供給量も制御されて増大できなくなり、このように、反応システム全体がより高い生産効率を持つことができなくなってしまうためである。
【0006】
従って、従来の濃縮装置は、固体粒子の含有量が低く、供給流速が加速できず、製品が流失し、反応釜の供給量が増大できず、濃縮効果が低く及び生産効率が低いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の濃縮装置に存在する上記技術課題を解決するために、固体粒子の含有量が高く、供給流速が加速でき、製品が流失せず、反応釜の供給量が増大でき、濃縮効果が高く及び生産効率が高いという特徴を有する、撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置及び濃縮方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の技術的解決手段は、以下のとおりである。撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置であって、筒体を含み、前記筒体の一端には第1シールヘッドが設けられ、前記筒体の他端には第2シールヘッドが設けられ、前記筒体又は第1シールヘッド又は第2シールヘッドには供給口が設けられ、前記筒体の内壁には1組又は複数組の管列が設けられ、前記管列には管列の内部と連通する細孔濾過媒体が設けられ、前記管列の端部が筒体の外部と連通し、前記筒体の内部には撹拌装置が設けられる。本発明は、筒体の内壁に1組又は複数組の管列を設置し、また、管列の内部と連通する細孔濾過媒体を管列に設置し、細孔濾過媒体を使用して原料液を濾過し、濾過精度が高く、原料液の固体濃度が高くなる。細孔濾過媒体の濾過作用下で、濾液しか細孔濾過媒体を通過して管列に入って排出できず、必要とされる固体粒子は、細孔濾過媒体の濾過作用下で筒体内に残って結晶に参与し、漏れたり、濾過したり、混合したりする現象がなく、固体粒子材料は、あまり流失せず、濃縮効果が高い特徴を有する。固体粒子が細孔濾過媒体を通過して流失してしまう問題がないため、筒体内に入った濃縮対象液の原料液中の金属塩のモル含有量を向上させ、筒体内の濃縮対象液の原料液の濃度を向上させることができ、このように、全プロセスプロセスを短縮させ、濾液を高速で濾過して排出し、濾液の排出量を減少させることができ、実際の生産過程において、濾液排出量より40%減少させ、濾液の処理コストを低減させ、さらに時間的コストと人件費を低減させる。反応釜内の固体粒子濃度を20%~200%増加させ、反応釜内の反応も加速し、反応釜内の単位時間の生産高を向上させ、生産量を向上させ、産出が多くなり、生産原価を低減させ、筒体内に入った濃縮対象液の原料液濃度の向上及び細孔濾過媒体の高精度な濾過の2つの方式によって、反応釜内の製品の直収率を98%まで向上させることができる。原料液が細孔濾過媒体を通過した後に残った固体粒子物スラリーが高速で沈降でき、筒体から反応釜内まで適時に輸送されて共沈して結晶成長でき、全反応の周期が短くなり、具体的な生産過程において、元の反応周期より15%短縮することができ、固体粒子物が筒体内において滞在する時間もほぼ同じであり、従って、筒体内の固体粒子物の結晶も大きく異ならない。また、固体粒子物が沈降しながら、筒体内の固体粒子物の濃度が高く、固体粒子物が一緒に沈降するときお互いに摩擦し、お互いに摩擦しながら固体粒子物の表面の鋭い部分を除き、固体粒子物の表面を丸く滑らかにし、さらに、筒体から反応釜に入った固体粒子物の大きさが均一になり、粒径間が大きく異ならず、固体粒子物スラリーが反応釜で結晶成長した後に形成される製品の結晶粒子の形態も向上され、美しくなる。撹拌装置の設置によって、逆洗浄された又は吹返された後、濾過管から筒体内に落ちた濾過ケーキは、撹拌による乱れで、脱落後に適時に分散され、反応釜に戻って結晶に参与し、さらに反応釜内に入った固体の粒径大きさが均一であることを確保できる。
【0009】
好ましくは、前記管列は、1つ又は複数の環状管からなり、前記環状管の最上部又は底部には複数の取付穴が設けられ、前記細孔濾過媒体は取付穴に設置される。管列を環状管の構造として設置することにより、濾液の排出をよくし、管列が濾液を排出するときの管内の抵抗力を減少させ、環状管は、1つ、2つ、3つ又はそれ以上であることができ、各環状管の最上部又は底部には複数の取付穴が等間隔で設置され、このように、管列の取付穴には、実際のニーズに応じて複数の細孔濾過媒体を設置でき、筒体内の原料液をよく濾過濃縮する。取付穴は、ジョイントに置き換えることもでき、ねじ式または締め付け式で細孔濾過媒体を接続して取り付けることができる。
【0010】
好ましくは、前記細孔濾過媒体は、濾過管であり、前記濾過管は環状管の最上部に設置されか、又は環状管の底部に設置されるか、又は環状管の最上部及び底部に千鳥に設置される。濾過管における濾過する複数の濾過孔の穴径が0.1~1μmであり、それにより、小粒子製品を濾過するとき、濾液が透明になり、漏れないことを確保する。濾過管は、必要に応じて、環状管に正立して取り付けられてもよいし、環状管に倒立して取り付けられてもよいし、環状管に正倒千鳥に取り付けられてもよい、選択性が多く、ユーザーは、実際の濾過のニーズに応じて、環状管における濾過管の設置形態を柔軟に選択できる。
【0011】
好ましくは、前記複数の環状管は同心に配列され、隣接する環状管は連通する。複数の環状管が同心に配列される方式は、第1に、筒体の内部に原料液面と平行に設置でき、第2に、濾過管の表面の濾過ケーキが落ちやすく、濾過管に近い領域でのより濃いスラリーが容易に戻ってより均一なスラリーを形成することが容易であり、第3に、濾過管に規則的な取り付け位置を提供でき、濾過管を管列に取り付けた後に揃えて配列でき、原料液をよく濾過できる。環状管における原料液の第2ジョイントは、1つ、2つ又はそれ以上であることができ、必要に応じて柔軟に設置できる。
【0012】
好ましくは、前記環状管は、円形管又は正六角形管である。円形管又は正六角形管構造の環状管は、加工製造が容易であり、濾液に対する抵抗が小さくなる。当然ながら、環状管は、他の正多角形又は他の多角形として設置することもできる。
【0013】
好ましくは、前記濾過管は、超高分子量のポリエチレン材料で製造されるか、又は濾布で製造されるか、又はセラミックで製造されるか、又はテトラフルオロ材料で製造されるか、又はチタンパウダーで製造されるか、又はチタン網で製造されるか、又は金属粉で製造されるか、又は金属網で製造される。濾過管は、超高分子量のポリエチレン焼結で製造され、濾過管は、高い耐摩耗性、耐衝撃性及び熱安定性を有し、材料は、化学反応せず、濾過管は、筒体内において長時間濾過しても、簡単に破損しない。
【0014】
好ましくは、同じ環状管における隣接する濾過管の間の隙間は、5~100mmである。さらに好適な隙間は、10~80mmである。最適な隙間は、15~50mmである。隣接する濾過管の間の隙間の具体的な設計は、濾過管が濾過原料液をよりよく濾過するためのものである。固体粒子は、濾過管に付着した後、隣接する濾過管により干渉されずに、早めに濾過管から筒体内まで落ちて結晶を続けることができる。濾過管間の隙間は、隣接する取付穴間の距離を設定することによって設計することもできる。
【0015】
好ましくは、前記濾過管の長さと外径の比の範囲は、[10,50]である。さらに好ましくは、前記濾過管の長さと外径の比の範囲は、[15,40]である。濾過管の長さと外径とが調和されているため、濾過ケーキをより適切に降ろすことができる。
【0016】
好ましくは、同じ環状管における複数の濾過管は、クリップバンド及び/又はクリップリングを介して接続される。濾過管が原料液を濾過する過程において、濾液が濾過管を通過するとき、濾過管に一定の衝撃を与え、濾過管全体が柔軟であるため、クリップバンドの設置によって、同じ濾過管における全ての濾過管を一体に直列接続できる。クリップバンドが所定の強度を有するため、濾液の衝撃による影響を受けない。すべての挟片の設置によって、撹拌、濾過、逆洗浄及び吹返しの作用下で濾過管が揺れることを効果的に防止し、濾過管と管列との接続箇所での漏れ問題を回避する。さらに好ましくは、1つのクリップリングを用いて同じ環状管における複数の濾過管を固定して、同じ環状管における複数の濾過管の間の接続を安定させることができ、それぞれクリップバンド及びクリップリングを濾過管の両端に近い位置に設置することができる。
【0017】
好ましくは、前記濾過管の内部には支持管が設けられ、前記濾過管は支持管に設置され、前記支持管の一端は管列に設置される。支持管が濾過管の揺れをよりよく防ぐことができるので、濾過管が常に垂直方向に濾過作業を行うようにし、濾過管の作動の安定性を確保することができる。支持管は、中実の棒状であってもよいし、中空の管状であってもよく。管状の場合、表面に流通孔及び/又は流通槽を有することができる。
【0018】
好ましくは、前記支持管には複数の流通孔又は流通槽が設けられる。流通孔又は流通槽によって、濾液が濾過管における濾過孔を通過した後、支持管の内部に入って管列から排出されやすくなる。濾液が管列に入る他の方式を提供し、濾液は、濾過孔を通過した後、直接管列に入って排出されてもよいし、濾液は、流通孔及び/又は流通槽を通過した後、支持管の内部に入って管列から排出されてもよい。濾液は、以上の2つの方式の1つによって管列に入って排出することができる。
【0019】
好ましくは、前記管列は、1組、2組又は3組あり、2組又は3組の管列は、垂直方向に沿って筒体の内壁に並列して設置される。管列の数は、ユーザーの実際のニーズに応じて選択して取り付けることができ、1組、2組、3組又はそれ以上であることができる。筒体の内部における管列の設置位置は、濾過管をよく取り付けて濾過効果を果たすことができ、実際の濾過量の要求を満たす限り、柔軟に設置でき、もちろん、2組又は3組の管列を設置することは最適である。
【0020】
好ましくは、前記管列の端部に接続される管路には排液弁が設けられ、前記排液弁には濾液排出管が接続され、前記濾液排出管には第1調節弁が設けられる。排液管の主な役割は、濾液排出管と筒体の内部との連通又は閉塞を制御することである。実際の操作では、排液弁は、完全に開いているか完全に閉じている。第1調節弁の主な役割は、要求に応じて、濾液排出管から排出する濾液の流量を制御調節し、他の弁と協働して筒体内の原料液全体の濾過及び流動の安定性を維持し、筒体内の原料液が最適な流速でより高効率な濾過濃縮効果を実現することを保証することである。
【0021】
好ましくは、前記管列の端部に接続される管路には逆洗浄弁及び/又は吹返し弁が設けられ、前記逆洗浄弁には濾液供給管及び/又は無イオン水供給管が接続され、前記吹返し弁には窒素ガス供給管が接続される。逆洗浄弁の役割は、濾過管の表面に形成された濾過ケーキを適時に除去するために、必要に応じて、管列の内部に濾液又は無イオン水を入れるか否かを制御することである。吹返し弁の役割は、管路の内部に対してブロー洗浄を行うために、必要に応じて、管列の内部に窒素ガスを入れるか否かを制御することである。濾過管がしばらく作動すると、濾過管の濾過孔に詰った固体粒子材料がますます多くなり、逆洗浄弁又は吹返し弁を開いて管列を逆洗浄する又は吹返す必要がある。第1には、濾過孔での固体粒子材料を濾過孔から適時に吹き飛ばし、濾過管が優れた濾過効果を維持するようにするためであり、第2には、濾過管における固体粒子が反応釜に適時に戻って結晶に参与し、濾過管における固体粒子が筒体の内部に適時に戻って結晶に参与するためである。
【0022】
好ましくは、前記濾液排出管における排液弁に近い位置にはリモート濁度計が設けられ、前記リモート濁度計と第1調節弁との間の濾液排出管にはリモート清液流量計が設けられる。リモート濁度計の役割は、濾液中の固体粒子の含有量を適時に検査し、さらに操作者に濾過管の濾過状態を把握させることである。リモート濁度計が濾液中の固体粒子の含有量が基準を超えていることを検出すると、操作者が原因を適時に検査しやすく、必要とされる固体粒子が濾過管から漏れたり、濾過されたり、混合されたりする問題が発生しないことを確保する。リモート清液流量計の役割は、濾液排出管から濾液を排出する流量をリアルタイムで検出し、さらに筒体内の濾過濃縮速度を適時に把握し、濾過濃縮を高効率で行うことを保証することである。
【0023】
好ましくは、前記リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には初期濾液戻し弁が設けられ、前記初期濾液戻し弁には管路を介して反応釜が接続される。濾過濃縮が開始してから所定の時間内に、材料筒内に入った原料液中の固体粒子は、初期製品であり、固体粒子の結晶コア粒子は生成されたばかりであり、粒径が0.1ミクロン未満である。このときの固体は、濾過管の濾過孔を通過でき、濾液とともに排出されるため、この期間内に、濾液は、必要とされる固体粒子を含む。従って、この期間内に、第1調節弁を完全に閉じ、初期濾液戻し弁を開き、微小固体粒子を含むこの期間内の濾液を反応釜に全て戻して結晶成長させる必要があり、この期間を3~100minほど維持する必要がある。リモート濁度計のデータが、濾液中の微小固体粒子の量が適切な数値に達することを表示すると、初期濾液戻し弁を閉じ、第1調節弁を開いて開度を調節し、正常な濾過濃縮作業を行う。
【0024】
好ましくは、前記リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には第1再生材弁が設けられ、前記第1再生材弁には管路を介して再生缶が接続される。濾過濃縮装置が長く使用されると、逆洗浄された又は吹返された後、筒体の内部及び濾過管と管列との間の隅々に固体粒子が残存し、濾液排出管及び他の管路さらに筒体の内部に多くの固体粒子塊が固着されており、これらの固体粒子塊が製品ロットの粒子の均一性に影響を与え、このとき、硫酸、最適には、希硫酸を用いて洗浄し、濾液排出管及び他の管路内の固体粒子塊を溶解させる必要があり、濾液排出管内の濾液の排出流速をさらに保証し、濾過濃縮作業を高性能かつ安定して行うことを確保する。再生缶には、管路内の固体粒子塊を溶解させるための硫酸が入れられており、第1再生材弁は、再生缶と濃縮装置の内部とが連通するか否かを制御する。
【0025】
好ましくは、前記筒体の外部には保温層が設けられる。プロセスの要求に従って、各ロットの供給前、設備本体の材料を必要な温度に昇温する必要があり、材料が濾過濃縮装置に入り始めるとき、材料の温度変化が引き起こされて、さらに製品品質に影響を与えることを防止する。保温層は、筒体内の原料液の温度の損失を防止でき、筒体内の原料液の反応を安定した温度範囲、たとえば60~70℃に常に維持する。
【0026】
好ましくは、前記保温層は、ジャケット又は保温綿である。ジャケットの設置によって、電力加熱又は熱伝導のメカニズムを直接用い、ジャケットの内部に蒸留水又は他の加熱液体を加え、ジャケット内の蒸留水又は加熱液体を加熱することにより設備を直接予熱し、さらにプロセスの要求を直接満たす。ジャケットの代わりに保温綿を用いることができるが、この場合、供給前に熱気又は温水を用いて設備を予熱する必要があり、設備の温度がプロセス要求に達してこそ、再び供給し、保温綿を用いて設備の一定の温度を維持する。
【0027】
好ましくは、前記ジャケットには第1ジョイント及び第2ジョイントが設けられ、前記ジャケットには恒温加熱装置が接続される。第1ジョイントは、蒸留水又は他の加熱液体をジャケットに入れるためのものであり、第2ジョイントは、蒸留水又は他の加熱液体をジャケットから排出するためのものであり、恒温加熱装置は、ジャケット内の蒸留水又は他の加熱液体を恒温で加熱し、設備を常にプロセス要求の温度範囲にすることを確保するためのものであり、恒温加熱装置は、恒温加熱棒又は従来の他の恒温加熱器である。
【0028】
好ましくは、前記第1シールヘッドにはリモート液位計及びリモート圧力伝送器が接続される。リモート液位計は、筒体内の原料液の液位高さをリアルタイムで検出するためのものであり、リモート圧力伝送器は、操作者が把握して具体的に調節制御するために、筒体内の気圧をリアルタイムで検出するためのものである。PLCプログラムを用いると、自動的に作動できる。
【0029】
好ましくは、前記第1シールヘッドにはスプレー装置が接続され、前記スプレー装置は筒体の内部に位置し、前記スプレー装置にはそれぞれ第1再生液管及び第1無イオン水管が接続され、前記第1再生液管には第1再生液弁が設けられ、前記第1無イオン水管には第1無イオン水弁が設けられる。スプレー装置は、1回の反応が終了した後、又は、濾過濃縮装置がしばらく使用された後、設備を洗浄するためのものである。筒体の内部又は管路内に多くの固体粒子塊が堆積していると、第1再生液弁を開き、筒体の内部に希硫酸を注入し、筒体内及び管路内の固体粒子塊を溶解させることができ、溶解終了後、希硫酸を排出し、第1無イオン水弁を開き、無イオン水を使用して筒体及びその関連する管路内部を完全に洗浄することにより、設備が常に良好な濾過濃縮状態にあることを保証する。普段、1回の濾過濃縮作業を終えた後、筒体の内部にあまり固体粒子塊がたまっていないことを発見し、このとき、筒体内に希硫酸をスプレーせずに、第1無イオン水弁を開いて、向筒体の内部に無イオン水をスプレーして洗浄すればよい。
【0030】
好ましくは、前記スプレー装置は、スプレーボール又はスプレー管列である。スプレー装置がスプレーボールを用いるかスプレー管列を用いるかは、ユーザーの好みに応じて柔軟に選択できる。スプレーボール及びスプレー管列は、いずれも、構成が簡単で、価格が安く、スプレー効果に優れるという特徴を有する。
【0031】
好ましくは、前記第1シールヘッドには第1プロセス接合管が設けられ、前記第1プロセス接合管にはそれぞれ吸気管及び排気管が接続され、前記吸気管には吸気弁が設けられ、前記排気管には排気弁が設けられる。吸気弁と排気弁の共同調節により、原料液が筒体内において安定した液位高さに常に位置することを保証する。リモート液位計が液位が高すぎると表示した場合、吸気弁を開き、筒体内に窒素ガスを注入することにより、筒体内の原料液の液位を必要な高さまで低減させる一方、リモート液位計が液位が低すぎると表示された場合、排気弁を開き、筒体内のガスを排出し、筒体内の原料液の液位を必要な高さまで上昇させる。こ筒体内の液位高さが常に細孔濾過媒体の高さを超えることは最適である。
【0032】
好ましくは、前記筒体における第1シールヘッドに近い位置には第2プロセス接合管が設けられ、前記第2プロセス接合管にはリリーフ弁が設けられ、前記第2プロセス接合管は反応釜に接続される。筒体内の原料液流量が多すぎるため、筒体内の原料液の液位が高過ぎるとき、リリーフ弁を開くことにより、筒体内の余分の原料液が反応釜に再び戻り、筒体内の原料液が満たさないことを保証する。
【0033】
好ましくは、前記撹拌装置は、撹拌軸を含み、前記撹拌軸には1層、2層、3層又は4層の撹拌パドルが設けられ、2層、3層又は4層の撹拌パドルの長さは同じであるか、又は2層、3層、4層の撹拌パドルの長さは、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に逓減する。撹拌パドルの層数及び撹拌パドルの長さは、材料の特性に基づいて、必要に応じて、柔軟に調整でき、濾過管から脱落した濾過ケーキをよりよく分散することができることが最適である。撹拌パドルの層数は、2層又は3層であることが最適であり、多層の撹拌パドルの長さは、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に逓減することが最適である。
【0034】
好ましくは、2組の管列はそれぞれ、第1管列及び第2管列であり、前記第1管列での細孔濾過媒体は、第1細孔濾過媒体であり、前記第2管列での細孔濾過媒体は、第2細孔濾過媒体であり、3層の撹拌パドルはそれぞれ第1細孔濾過媒体の上方、第2層細孔濾過媒体の上方及び第2細孔濾過媒体の下方に位置する。管列が2組設置され、2組の管列に細孔濾過媒体が設置されることにより、細孔濾過媒体は、2組ある。複数組の場合は、逆洗浄される又は吹返されるとき、他の組が濾過して濾液を排出する状態を維持し、濾液の流量の連続性を確保し、1組の細孔濾過媒体に比べてより良好な濾過効果を有し、濾過速度が速くなる。3層の撹拌パドルと細孔濾過媒体との相対位置を設定することによって、細孔濾過媒体での原料液を狙い通りに撹拌して乱れさせることができ、細孔濾過媒体における濾過ケーキは、脱落した後、そばの撹拌による乱れの作用下で、適時に分散されて反応釜に戻って結晶に参与することができる。2層の撹拌パドルの場合、2層の撹拌パドルはそれぞれ第2層細孔濾過媒体の上方及び第2細孔濾過媒体の下方に位置することが最適である。
【0035】
好ましくは、3層の撹拌パドルの第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向の長さ比は、5:4:3である。3層の撹拌パドルの長さ比は、濾過ケーキが脱落して沈降する方向に応じて専門的に設計され、3層の撹拌パドルが原料液に対して生じた乱れの幅は、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に徐々に小さくなることにより、濾過ケーキが上から下へ沈降し、乱れによる分散力が徐々に増大する属性要求を満たす。上から下へ沈降しながら上層の撹拌パドルにより分散されていない濾過ケーキは、沈降しながら、より大きい力を持つ下層の撹拌パドルによって再び分散され、それにより、筒体の下部に沈降した濾過ケーキが完全に分散されることを保証し、反応釜に入った固体粒子の結晶コアが分散されることを保証する。また、撹拌作用は、原料液中の固体粒子間の摩擦を促進でき、固体粒子の表面をより丸く滑らかにし、結晶コアの形態を向上させることができる。3層拌パドルの長さ比の範囲は、(6~2):(5~2):(4~1)。
【0036】
好ましくは、前記ジャケットの外部又は筒体又は第1シールヘッド又は第2シールヘッドには支持座が設けられ、前記支持座には吊フックが設けられる。支持座は、筒体を取り付けることで、筒体の最上部及び底部を同時に宙に浮いて取り付けることができ、他のプロセス操作が容易になり、従来の筒体を地面に横に置くしかない取り付け方式を克服する。吊フックは、筒体を取り付けるとき、筒体を昇降させるためのものである。従来の設備は、地上に横に位置する。
【0037】
好ましくは、前記第2シールヘッドは、V字形構造、又は球冠状構造、又は楕円形構造、又は平底構造であり、前記第1シールヘッドは、楕円形構造である。球冠状構造であることが最適であり、球冠状構造の第2シールヘッドによって、筒体内の原料液を完全に排出する必要があるとき、残留なく高速で排出することができる。
【0038】
好ましくは、前記筒体又は第2シールヘッドには第3プロセス接合管が設けられ、前記第3プロセス接合管には第2調節弁が設けられ、前記第3プロセス接合管は反応釜に接続される。第2調節弁は、筒体内の濾過濃縮後に残った固体粒子物スラリーが反応釜内に入る流速を調節するためのものであり、第1調節弁、第2調節弁及びセパレータポンプのお互いの開度の共同調節により、筒体内の原料液を安定した液位高さに常に位置させ、筒体内の原料液を常に循環作動状態にする。第1調節弁、第2調節弁及びセパレータポンプのお互いの開度の共同調節により、必要に応じて、供給の流速を適切に速めることができ、反応釜内に入る供給量を増大させることもでき、それにより、反応システム全体が高い生産効率を実現できる。
【0039】
好ましくは、前記供給口には供給管が接続され、前記供給管における、供給口に近い位置にはエアオペレートボールバルブが設けられ、前記エアオペレートボールバルブにはリモート供給流量計、ダンパ、逆止弁、フレキシブルホース、セパレータポンプ及び供給弁が順に接続される。エアオペレートボールバルブは、筒体内の供給の開閉を遠隔制御でき、リモート供給流量計は、筒体内に入った原料液の流速をリアルタイムで検出し、さらに具体的には、筒体内に入った原料液の流速及び供給量を合理的に制御することができ、ダンパは、リモート供給流量計が管路内の供給流速をより安定して検出するように、管路内に入った原料液の衝撃振動強度を低減でき、逆止弁は、原料液が逆流してセパレータポンプを破壊することを防止でき、フレキシブルホースは、セパレータポンプの振動による管路に対する影響を減少でき、セパレータポンプは、原料液の流動に動力を提供でき、また、セパレータポンプも、原料液流速を調整する機能を有し、供給弁は、反応釜内の原料液の筒体供給管への循環流動の開閉を制御できる。
【0040】
好ましくは、前記供給管は管路を介して反応釜に接続され、前記供給管と反応釜との間の管路にはスラリー戻し弁が設けられる。濾過濃縮装置が作動を停止させようとするとき、筒体内への供給が停止しており、筒体内の、第2調節弁から反応釜に戻っていない原料スラリーを排出する必要があり、このとき、スラリー戻し弁を開くと、筒体内の全ての原料スラリーを反応釜に完全に入力することができる。反応釜は、中間缶などの補助反応釜であってもよい。
【0041】
好ましくは、前記供給管は管路を介して再生缶に接続され、前記供給管と再生缶との間の管路には第2再生材弁が設けられる。濾過濃縮装置が長く使用されると、供給管及び関連する管路の内部に多くの固体粒子塊が固着されており、残存した固体粒子が次のロットの製品の粒径均一性に影響を与え、これらの固体粒子塊が正常な濾過濃縮作業中の管路内の供給の流速に影響を与え、このとき、硫酸、最適には、希硫酸を用いて洗浄し、供給管及び関連する管路内の固体粒子塊を溶解させる必要があり、さらに供給管内の原料液の入力流速を保証し、濾過濃縮作業を高性能かつ安定して行うことを保証する。再生缶には、管路内の固体粒子塊を溶解させるための硫酸が入れられており、第2再生材弁は、再生缶と供給管及びその関連する管路とが連通するか否かを制御する。
【0042】
好ましくは、前記エアオペレートボールバルブとリモート供給流量計との間の管路には第3調節弁が設けられる。第3調節弁の開度を調節することによりも、供給流量を調節できる。第3調節弁をセパレータポンプとともに使用することにより、供給流量を制御してもよいし、セパレータポンプのみを用いて供給流量を制御してもよい。供給流量調節機能を有さないセパレータポンプの場合、第3調節弁を取り付けて第3調節弁を用いて供給流量を制御する必要がなくなる。
【0043】
好ましくは、前記セパレータポンプと供給弁との間の管路には第2再生液管及び第2無イオン水管が並列して設置され、前記第2再生液管には第2再生液弁が設けられ、前記第2無イオン水管には第2無イオン水弁が設けられる。第2再生液弁を開いた後、対応する管路内に希硫酸を注入し、関連する管路内の固体粒子塊を溶解させることができる。対応する管路内の固体粒子塊の溶解を終えた後、希硫酸を排出し、第2無イオン水弁を開き、無イオン水を用いて、対応する管路内部を完全に洗浄することにより、対応する管路が常に良好な液体流通状態にあることを保証する。普段、1回の濾過濃縮作業を終えた後、対応する管路内部にあまり固体粒子塊がたまっていないことを発見し、このとき、筒体内に希硫酸をスプレーせずに、2無イオン水弁を開いて、対応する管路内部に無イオン水を注入して洗浄すればよい。管路、セパレータポンプ、弁を洗浄し、管路の目詰りを防止する。
【0044】
好ましくは、前記エアオペレートボールバルブと反応釜との間の管路には第1視鏡が設けられ、前記濾液排出管におけるリモート濁度計に近い位置には第2視鏡が設けられる。第1視鏡及び第2視鏡は、対応する管路内の液体流動状況を観察でき、操作者は、対応する管路の内部の原料液の流通状況を直感的把握できる。
【0045】
好ましくは、窒素ガス供給管内の窒素ガスの圧力は、0.55~0.65MPaである。濾過管で良好な吹返し効果を果たすことができるように、窒素ガス供給管内の窒素ガス圧力が具体的に設定される。窒素ガス供給管に注入した窒素ガスの圧力が十分であると、濾過管内の濾過孔での濾過ケーキを吹いて筒体の内部まで落ちさせることができる。吹返し圧力が低いと、吹返し弁と開きの時間を延長させることで、濾過ケーキを除去する目的を実現でき、濾過管のエネルギーを回復する。
【0046】
好ましくは、前記撹拌装置の撹拌回転数は、30~300rpmである。さらに好ましくは、前記撹拌回転数は、50~200rpmである。最適には、前記撹拌回転数は、60~150rpmである。具体的な撹拌回転数は、材料の特性に基づいて柔軟に設計でき、濾過ケーキをよく乱れさせて分散することが最適である。
【0047】
好ましくは、前記筒体、上シールヘッド及び下シールヘッドは、一体構造又は別体構造である。一体構造の場合、加工及び製造が容易であり、製造コストを低減させ、より高い強度を有する。別体構造の場合、メンテナンス及び取り付けが容易であり、筒体の内部をクリーンしやすい。
【0048】
本発明の別の技術的解決手段は、以下のとおりである。撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置の濃縮方法は、
S02:排気弁を開いて筒体の内部を排気するステップ、
S03:筒体の内部の排気が終了した後、供給弁、エアオペレートボールバルブ、排液弁、第1調節弁及び第2調節弁を開くステップ、
S04:ステップS03でのすべての弁を開いた後、セパレータポンプを起動し、筒体内へ濃縮対象液を輸送し、濃縮対象液を細孔濾過媒体により濾過するステップ、
S05:筒体内の液位をリアルタイムで検出し、筒体内の濃縮液の液位が適切な高さに達すると、排気弁を閉るステップ、
S06:排気弁を閉じた後、セパレータポンプ、第1調節弁及び第2調節弁の開度を調節することにより、筒体内の液位高さを安定させるステップ、
S07:筒体内の液位高さが所定時間維持された後、排液弁を閉じ、逆洗浄弁又は吹返し弁を開くステップ、
S08:逆洗浄弁又は吹返し弁が所定時間開いていた後、逆洗浄弁又は吹返し弁を閉じ、排液弁を再び開くステップ、
S09:筒体内の液位をリアルタイムで検出し、排気弁を再び開閉し、筒体内の液位高さを再安定させ、ステップS07まで循環するステップに従って行う。
【0049】
好ましくは、ステップS02の前には、システムが起動して自己検出を行うステップS01をさらに含む。
【0050】
好ましくは、ステップS09の後には、反応釜内において検出された製品が合格するまで、ステップS09を繰り返すステップS10をさらに含む。
【0051】
好ましくは、ステップS10の後には、セパレータポンプを閉じる操作、筒体内の原料液を排出する操作、装置を洗浄する操作、すべての弁を閉じる操作及び待機操作を順に行うステップS11をさらに含む。
【0052】
好ましくは、前記ステップS05での濃縮液の液位高さが細孔濾過媒体を超えると、適切な高さになる。このように、細孔濾過媒体を十分に利用し、細孔濾過媒体の濾過作用を十分に発揮でき、濾過効率が高く、流量が大きい。
【0053】
好ましくは、前記ステップS07で筒体内の液位高さが維持される時間は、5~200minである。さらに好ましくは、ステップS07で筒体内の液位高さが維持される時間は、10~100minである。最適には、ステップS07で筒体内の液位高さが維持される時間は、30~700minである。具体的な時間により、濾過管における濾過ケーキの厚さを定性的に判断でき、さらに、いつ濾過管における濾過ケーキを逆洗浄するか又は吹返すかを決定し、正確に判断できる。
【0054】
好ましくは、前記ステップS08で逆洗浄弁が開いている時間は、3~300S、吹返し弁が開いている時間は、2~100Sである。さらに好ましくは、ステップS08で逆洗浄弁が開いている時間は、5~60S、吹返し弁が開いている時間は、3~20Sである。最適には、ステップS08で逆洗浄弁が開いている時間は、8~20S、吹返し弁が開いている時間は、4~10Sである。具体的な時間により、濾過管における濾過ケーキを完全に逆洗浄するか又は吹返すかを判断し、正確に判断できる。
【0055】
好ましくは、前記ステップS03では、第1調節弁を開く前、初期濾液戻し弁を所定時間開く。
【0056】
好ましくは、前記初期濾液戻し弁の開き時間は3~100minである。さらに好ましくは、前記初期濾液戻し弁の開き時間は5~15minである。具体的な時間により、初期に材料筒内に入った微小固体粒子が大きくなったか否かを判断し、正確に判断できる。
【0057】
好ましくは、前記ステップS06では、第1調節弁及び/又は第2調節弁での管路内の流速は、10L/h~10000L/hである。さらに好ましくは、ステップS06では、第1調節弁及び/又は第2調節弁での管路内の流速は、50L/h~6000L/hである。最適には、ステップS06では、第1調節弁及び/又は第2調節弁での管路内の流速は、300L/h~5000L/hである。
【0058】
好ましくは、反応全過程での流量は、以下の式を満たす。
【0059】
式1:反応釜内の反応に参与する総流量=反応釜の完成品から熟成釜へ移す流量+濾過濃縮装置内の濾液の流量、
【0060】
式2:セパレータポンプの供給流量=第2調節弁を流れる流量+濾過濃縮装置内の濾液の流量。
【0061】
好ましくは、反応全過程での流量は、以下の式を満たす、
【0062】
式3:セパレータポンプの供給流量=濾過濃縮装置内の濾液流量の2~20倍。
【発明の効果】
【0063】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
【0064】
(1)筒体の内壁に1組又は複数組の管列を設置し、又は、管列に管列の内部と連通する細孔濾過媒体を設置し、細孔濾過媒体を用いて原料液を濾過することにより、濾過精度が高く、原料液の濃度を向上させ、細孔濾過媒体の濾過作用下で、濾液しか細孔濾過媒体を通過して管列に入って排出されず、必要とされる固体粒子が細孔濾過媒体の濾過作用下で筒体内に残って反応釜に適時に戻って結晶成長し、漏れたり、濾過したり、混合したりする現象がなく、固体粒子材料があまり流失せず、濃縮効果が高い特徴を有する。
【0065】
(2)固体粒子が細孔濾過媒体を通過して流失してしまう問題がないため、筒体内に入った濃縮対象液の原料液中の金属塩のモル含有量を向上させ、筒体内の濃縮対象液の原料液の濃度を向上させることができ、このように、全プロセスを短縮させ、濾液を高速で濾過して排出でき、濾液の排出量を減少させることができ、実際の生産過程において、元の濾液排出量より40%減少させ、濾液の処理コストを低減させ、さらに時間的コストと人件費を低減させる。反応釜内の固体粒子濃度を20%~200%増加させ、反応釜内の反応も加速し、反応釜内の単位時間の生産高を向上させ、生産量を向上させ、産出が多くなり、生産原価を低減させ、筒体内に入った濃縮対象液の原料液濃度の向上及び細孔濾過媒体の高精度な濾過の2つの方式によって、反応釜内の製品の直収率を98%まで向上させることができる。
【0066】
(3)原料液が細孔濾過媒体を通過した後に残った固体粒子物スラリーが高速で沈降でき、筒体から反応釜内まで適時に輸送されて共沈して結晶成長でき、全反応の周期が短くなり、具体的な生産過程において、元の反応周期より15%短縮することができ、固体粒子物が筒体内において滞在する時間もほぼ同じであり、従って、筒体内の固体粒子物の結晶の大きさも大きく異ならない。また、固体粒子物が沈降しながら、筒体内の固体粒子物の濃度が高く、固体粒子物が一緒に沈降するときお互いに摩擦衝突し、お互いに摩擦しながら固体粒子物の表面の鋭い部分を除き、固体粒子物の表面を丸く滑らかにし、さらに、筒体から反応釜に入った固体粒子物の大きさが均一になり、粒径間が大きく異ならず、固体粒子物スラリーが反応釜で結晶成長した後に形成される製品の結晶粒子の形態も向上され、美しくなる。
【0067】
(4)撹拌装置の設置によって、逆洗浄された又は吹返された後、濾過管から筒体内に落ちた濾過ケーキは、撹拌による乱れで、脱落後に適時に分散され、反応釜に戻って結晶に参与し、さらに反応釜内に入った固体の粒径大きさが均一であることを確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図3】本発明の撹拌過程において筒体内の原料液の循環状態図である。
【
図4】本発明で管列と細孔濾過媒体との接続構造の縦断面図である。
【
図5】本発明で管列と細孔濾過媒体とが接続された後の第1の上面構造図である。
【
図6】本発明で管列と細孔濾過媒体接が接続された第2の上面構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
以下、図面及び実施例を参照して本発明をさらに説明するが、本発明を限定する根拠としてはならない。
【0070】
図1及び
図2に示す撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置は、
図3に示す筒体100を含み、筒体の一端には第1シールヘッド101が設けられ、筒体の他端には第2シールヘッド102が設けられ、筒体又は第1シールヘッド又は第2シールヘッドには供給口103が設けられ、筒体の内壁には1組又は複数組の
図5及び
図6に示す管列200が設けられ、管列には管列の内部と連通する
図4に示す細孔濾過媒体300が設けられ、管列の端部が筒体の外部と連通する。管列は、1つ又は複数の環状管からなり、環状管の最上部又は底部には複数の取付穴201が設けられ、細孔濾過媒体は取付穴に設置される。細孔濾過媒体は、濾過管であり、濾過管は環状管の最上部に設置されるか、又は環状管の底部に設置されるか、又は環状管の最上部及び底部に千鳥に設置される。複数の環状管は同心に配列され、隣接する環状管は連通する。環状管は、円形管又は正六角形管である。濾過管は、超高分子量のポリエチレン材料で製造されるか、又は濾布で製造されるか、又はセラミックで製造されるか、又はテトラフルオロ材料で製造されるか、又はチタンパウダーで製造されるか、又はチタン網で製造されるか、又は金属粉で製造されるか、又は金属網で製造される。同じ環状管における隣接する濾過管の間の隙間は、5~100mmである。濾過管の長さと外径との比の範囲は、[10,50]である。同じ環状管における複数の濾過管は、クリップバンド301を介して接続される。濾過管の内部には支持管302が設けられ、濾過管は支持管に設置され、支持管の一端は管列に設置される。管列は、1組、2組又は3組あり、2組又は3組の管列は、垂直方向に沿って筒体の内壁に並列して設置される。管列の端部に接続される管路には排液弁202が設けられ、排液弁には濾液排出管203が接続され、濾液排出管には第1調節弁218が設けられる。管列の端部に接続される管路には逆洗浄弁204及び/又は吹返し弁205が設けられ、逆洗浄弁には濾液供給管206及び/又は無イオン水供給管207が接続され、吹返し弁には窒素ガス供給管208が接続される。濾液排出管における排液弁に近い位置にはリモート濁度計209が設けられ、リモート濁度計と第1調節弁との間の濾液排出管にはリモート清液流量計210が設けられる。リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には初期濾液戻し弁211が設けられ、初期濾液戻し弁には管路を介して反応釜400が接続される。リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には第1再生材弁212が設けられ、第1再生材弁には管路を介して再生缶500が接続される。筒体の外部には保温層600が設けられ、保温層は、ジャケット又は保温綿であり、ジャケットには第1ジョイント601及び第2ジョイント602が設けられ、ジャケットには恒温加熱装置603が接続される。第1シールヘッドにはリモート液位計104及びリモート圧力伝送器105が接続される。第1調節弁及び第2調節弁は、電動弁又はエアオペレートバルブである。
【0071】
第1シールヘッドにはスプレー装置700が接続され、スプレー装置は筒体の内部に位置し、スプレー装置にはそれぞれ第1再生液管701及び第1無イオン水管702が接続され、第1再生液管には第1再生液弁703が設けられ、第1無イオン水管には第1無イオン水弁704が設けられる。スプレー装置は、スプレーボール又はスプレー管列である。筒体における第1シールヘッドに近い位置には第2プロセス接合管111が設けられ、第2プロセス接合管にはリリーフ弁112が設けられ、第2プロセス接合管は反応釜に接続される。第1シールヘッドには第1プロセス接合管106が設けられ、第1プロセス接合管にはそれぞれ吸気管107及び排気管108が接続され、吸気管には吸気弁109が設けられ、排気管には排気弁110が設けられる。筒体の内部には撹拌装置800が設けられる。撹拌装置は、撹拌軸801を含み、撹拌軸には1層、2層、3層又は4層の撹拌パドル802が設けられ、2層、3層又は4層の撹拌パドルの長さは同じであるか、又は2層、3層、4層の撹拌パドルの長さは、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に逓減する。2組の管列はそれぞれ、第1管列213及び第2管列214であり、第1管列での細孔濾過媒体は、第1細孔濾過媒体215であり、第2管列での細孔濾過媒体は、第2細孔濾過媒体216であり、3層の撹拌パドルはそれぞれ第1細孔濾過媒体の上方、第2層細孔濾過媒体の上方及び第2細孔濾過媒体の下方に位置する。3層の撹拌パドルッドの第2シールヘから第1シールヘッドへの方向の長さ比は、5:4:3である。ジャケットの外部又は筒体又は第1シールヘッド又は第2シールヘッドには支持座113が設けられ、支持座には吊フック114が設けられる。第2シールヘッドは、V字形構造、又は球冠状構造、又は楕円形構造、又は平底構造である。第1シールヘッドは、楕円形構造である。筒体又は第2シールヘッドには第3プロセス接合管115が設けられ、第3プロセス接合管には第2調節弁116が設けられ、第3プロセス接合管は反応釜に接続される。供給口には供給管900が接続され、供給管における、供給口に近い位置にはエアオペレートボールバルブ901が設けられ、エアオペレートボールバルブにはリモート供給流量計902、ダンパ903、逆止弁904、フレキシブルホース905、セパレータポンプ906及び供給弁907が順に接続される。供給管は管路を介して反応釜に接続され、供給管と反応釜との間の管路にはスラリー戻し弁908が設けられる。供給管は管路を介して再生缶に接続され、供給管と再生缶との間の管路には第2再生材弁909が設けられる。エアオペレートボールバルブとリモート供給流量計との間の管路には第3調節弁910が設けられ、セパレータポンプと供給弁との間の管路には第2再生液管911及び第2無イオン水管912が並列して設置され、第2再生液管には第2再生液弁913が設けられ、第2無イオン水管には第2無イオン水弁914が設けられる。エアオペレートボールバルブと反応釜との間の管路には第1視鏡915が設けられ、濾液排出管におけるリモート濁度計に近い位置には第2視鏡217が設けられる。窒素ガス供給管内の窒素ガスの圧力は、0.55~0.65MPaである。撹拌装置の撹拌回転数は、30~300rpmである。筒体、上シールヘッド及び下シールヘッドは、一体構造又は別体構造である。支持管には複数の流通孔304又は流通槽が設けられる。
【0072】
図1及び
図2に示す撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置は、
図3に示す筒体100を含み、筒体の一端には第1シールヘッド101が設けられ、筒体の他端には第2シールヘッド102が設けられ、筒体又は第1シールヘッド又は第2シールヘッドには供給口103が設けられ、筒体の内壁には1組又は複数組の
図5及び
図6の管列200が設けられ、管列には管列の内部と連通する
図4に示す細孔濾過媒体300が設けられ、管列の端部が筒体の外部に位置する。管列は、1つ又は複数の環状管からなり、環状管の最上部又は底部には複数の取付穴201が設けられ、細孔濾過媒体は取付穴に設置される。細孔濾過媒体は、濾過管であり、濾過管は環状管の最上部に設置されるか、又は環状管の底部に設置されるか、又は環状管の最上部及び底部に千鳥に設置される。複数の環状管は同心に配列され、隣接する環状管は連通する。環状管は、円形管又は正六角形管である。濾過管は、超高分子量のポリエチレン材料で製造される。同じ環状管における隣接する濾過管の間の隙間は、5~100mmである。濾過管の長さと外径の比の範囲は、[10,50]である。同じ環状管における複数の濾過管はクリップバンド301を介して接続される。濾過管の内部には支持管302が設けられ、濾過管は支持管に設置され、支持管の一端は管列に設置される。管列は、1組、2組又は3組あり、2組又は3組の管列は、垂直方向に沿って筒体の内壁に並列して設置される。管列の端部に接続される管路には排液弁202が設けられ、排液弁には濾液排出管203が接続され、濾液排出管には第1調節弁218が設けられる。管列の端部に接続される管路には逆洗浄弁204及び/又は吹返し弁205が設けられ、逆洗浄弁には濾液供給管206及び/又は無イオン水供給管207が接続され、吹返し弁には窒素ガス供給管208が接続される。濾液排出管における排液弁に近い位置にはリモート濁度計209が設けられ、リモート濁度計と第1調節弁との間の濾液排出管にはリモート清液流量計210が設けられる。リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には初期濾液戻し弁211が設けられ、初期濾液戻し弁には管路を介して反応釜400が接続される。リモート濁度計とリモート清液流量計との間の濾液排出管には第1再生材弁212が設けられ、第1再生材弁には管路を介して再生缶500が接続される。筒体の外部には保温層600が設けられる。保温層は、ジャケット又は保温綿である。ジャケットには第1ジョイント601及び第2ジョイント602が設けられ、ジャケットには恒温加熱装置603が接続される。第1シールヘッドにはリモート液位計104及びリモート圧力伝送器105が接続される。第1シールヘッドにはスプレー装置700が接続され、スプレー装置は筒体の内部に位置し、スプレー装置にはそれぞれ第1再生液管701及び第1無イオン水管702が接続され、第1再生液管には第1再生液弁703が設けられ、第1無イオン水管には第1無イオン水弁704が設けられる。スプレー装置は、スプレーボール又はスプレー管列である。
【0073】
第1シールヘッドには第1プロセス接合管106が設けられ、第1プロセス接合管にはそれぞれ吸気管107及び排気管108が接続され、吸気管には吸気弁109が設けられ、排気管には排気弁110が設けられる。筒体における第1シールヘッドに近い位置には第2プロセス接合管111が設けられ、第2プロセス接合管にはリリーフ弁112が設けられ、第2プロセス接合管は反応釜に接続される。筒体の内部には撹拌装置800が設けられる。撹拌装置は、撹拌軸801を含み、撹拌軸には1層、2層、3層又は4層の撹拌パドル802が設けられ、2層、3層又は4層の撹拌パドルの長さは同じであるか、又は2層、3層、4層の撹拌パドルの長さは、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に逓減する。2組の管列はそれぞれ、第1管列213及び第2管列214であり、第1管列での細孔濾過媒体は、第1細孔濾過媒体215であり、第2管列での細孔濾過媒体は、第2細孔濾過媒体216であり、3層の撹拌パドルはそれぞれ第1細孔濾過媒体の上方、第2層細孔濾過媒体の上方及び第2細孔濾過媒体の下方に位置する。3層の撹拌パドルの第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向の長さ比は、5:4:3である。ジャケットの外部には支持座113が設けられ、支持座には吊フック114が設けられる。第2シールヘッドは、V字形構造である。筒体又は第2シールヘッドには第3プロセス接合管115が設けられ、第3プロセス接合管には第2調節弁116が設けられ、第3プロセス接合管は反応釜に接続される。供給口には供給管900が接続され、供給管における、供給口に近い位置にはエアオペレートボールバルブ901が設けられ、エアオペレートボールバルブにはリモート供給流量計902、ダンパ903、逆止弁904、フレキシブルホース905、セパレータポンプ906及び供給弁907が順に接続される。供給管は管路を介して反応釜に接続され、供給管と反応釜との間の管路にはスラリー戻し弁908が設けられる。供給管は管路を介して再生缶に接続され、供給管と再生缶との間の管路には第2再生材弁909が設けられる。エアオペレートボールバルブとリモート供給流量計との間の管路には第3調節弁910が設けられる。セパレータポンプと供給弁との間の管路には第2再生液管911及び第2無イオン水管912が並列して設置され、第2再生液管には第2再生液弁913が設けられ、第2無イオン水管には第2無イオン水弁914が設けられる。エアオペレートボールバルブと反応釜との間の管路には第1視鏡91が設けられ5、濾液排出管におけるリモート濁度計に近い位置には第2視鏡217が設けられる。窒素ガス供給管内の窒素ガスの圧力は、0.55~0.65MPaである。撹拌装置の撹拌回転数は、30~300rpmである。筒体、上シールヘッド及び下シールヘッドは、一体構造又は別体構造である。1つのクリップリング303を用いて、同じ環状管における複数の濾過管を固定することにより、同じ環状管における複数の濾過管の接続をより安定させ、それぞれクリップバンド及びクリップリングを濾過管に近い両端の位置に設置することができる。第1ジョイント弁604は、ジャケット内に蒸留水を輸送するように制御するためのものである。第1再生材弁及び第2再生材弁は、いずれも戻し弁である。
【0074】
図7に示す撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置の濃縮方法は、
S01:システムが起動して自己検出を行うステップ、
S02:排気弁を開いて筒体の内部を排気するステップ、
S03:筒体の内部の排気が終了した後、供給弁、エアオペレートボールバルブ、排液弁、第1調節弁及び第2調節弁を開き、第1調節弁を開く前、初期濾液戻し弁を所定時間開き、初期濾液戻し弁の開き時間が3~100minであるステップ、
S04:ステップS03でのすべての弁を開いた後、セパレータポンプを起動し、筒体内へ濃縮対象液を輸送し、濃縮対象液を細孔濾過媒体により濾過するステップ、
S05:筒体内の液位をリアルタイムで検出し、筒体内の濃縮液の液位が適切な高さに達すると、排気弁を閉じ、濃縮液の液位高さが細孔濾過媒体を超えると、適切な高さになり、筒体内の圧力、濾液流量、供給流量又は開度、回スラリーの流量又は開度、反応釜の液位、中間缶の液位をリアルタイムで検出し、すべての撹拌ブレードを超え、上シールヘッドに所定の体積のガス空間があり、撹拌装置の正常な作動を満たすために、撹拌ブレード全体を浸し、所定のガス空間を残すことにより、その1、シールヘッドを液体に浸さないように保護し、粒子物がシールヘッドに入ってシールヘッドを破壊することを防止し、その2、スプレー装置を液体中に浸さないことにより、製品粒子がたまってロットの均一性に影響を与えることを防止し、その3、排気するとき、液体材料が排出されることはないステップ、
S06:排気弁を閉じた後、セパレータポンプ、第1調節弁及び第2調節弁の開度を調節することにより、筒体内の液位高さを安定させ、第1調節弁及び/又は第2調節弁での管路内の流速が10L/h~10000L/hであるステップ、
S07:筒体内の液位高さが所定時間維持された後、排液弁を閉じ、逆洗浄弁又は吹返し弁を開き、筒体内の液位高さが維持されている時間が30~70minであるステップ、
S08:逆洗浄弁又は吹返し弁が所定時間開いていた後、逆洗浄弁又は吹返し弁を閉じ、排液弁を再び開き、逆洗浄弁が開いている時間が3~200S、吹返し弁が開いている時間が2~100Sであるステップ、
S09:筒体内の液位をリアルタイムで検出し、排気弁を再び開閉し、筒体内の液位高さを再安定させ、ステップS07まで循環するステップ、定時的に又は設定された濾液流量が流出した後に、
S10:反応釜内において検出された製品が合格するまで、ステップS09を繰り返すステップ、
S11:セパレータポンプを閉じる操作、筒体内の原料液を排出する操作、装置を洗浄する操作、すべての弁を閉じる操作及び待機操作を順に行うステップに従って行う。
【0075】
反応全過程での流量は、以下の式を満たす。
【0076】
式1:反応釜内の反応に参与する総流量=反応釜の完成品から熟成釜へ移す流量+濾過濃縮装置内の濾液の流量、
式2:セパレータポンプの供給流量=第2調節弁を流れる流量+濾過濃縮装置内の濾液の流量。
式3:セパレータポンプの供給流量=濾過濃縮装置内の濾液流量の2~20倍。
【0077】
本発明の作動原理は、以下のとおりである。
【0078】
システムは起動して自己検出し、第1ジョイント弁604を開く。蒸気は、上部から供給され下部から排出され、暖かい液体は、下部から供給され上部から排出され、底部には排出弁がある。ジャケットの内部に蒸留水又は他の加熱液体を加え、恒温加熱装置603によりジャケット内の蒸留水又は加熱液体を加熱することにより、設備を直接予熱し、さらに、プロセスの65度ほどの要求を直接満たす。ジャケットの代わりに保温綿を用いることができるが、この場合、供給前に熱気又は温水を用いて設備を予熱する必要があり、設備の温度がプロセス要求に達してこそ、再び供給し、保温綿を用いて設備の一定の温度を維持する。排気弁110を開いて筒体100内を排気し、筒体の内部の排気が終了した後、排気弁110を閉じ、供給弁907、第3調節弁910、第2調節弁116、排液弁202及び初期濾液戻し弁211をそれぞれ開き、セパレータポンプ906及び撹拌装置800を開く。このとき、原料液は、反応釜400及び/又は中間缶から供給弁907での管路内に入り、セパレータポンプ906の作用下で、原料液は、筒体100に入る。セパレータポンプは、原料液の流動に動力を供給するとともに、原料液の流速を調整する機能も有し、フレキシブルホース905は、セパレータポンプの振動による管路に対する影響を減少でき、逆止弁904は、原料液が逆流してセパレータポンプを破壊することを防止でき、ダンパ903は、リモート供給流量計が管路内の供給流速をより安定して検出するように、管路内に入った原料液の衝撃振動強度を低減でき、リモート供給流量計902は、筒体内に入った原料液の流速をリアルタイムで検出し、さらに具体的には、筒体内に入った原料液の流速及び供給量を合理的に制御することができ、エアオペレートボールバルブ901は、筒体100内の供給の開閉を遠隔制御でき、排液弁202は、濾液排出管203と筒体の内部との連通又は閉塞を制御できる。濾過濃縮が開始してから所定の時間内に、材料筒内に入った原料液中の固体粒子は、初期製品であり、固体粒子の結晶コア粒子は生成されたばかりであり、粒径が0.1ミクロン未満である。このとき、固体は濾過管の濾過孔を通過でき、濾液とともに排出されるため、この期間内に、濾液は、必要とされる固体粒子を含む。従って、この期間内に、これらの微小固体粒子が大きくなるまで、第1調節弁218を完全に閉じ、初期濾液戻し弁211を開き、微小固体粒子を含むこの期間内の濾液を反応釜に全て戻して結晶成長させる必要があり、この期間を10minほど維持する必要がある。リモート濁度計209のデータが、濾液中の微小固体粒子の量が適切な数値に達することを表示すると、初期濾液戻し弁を閉じ、第1調節弁を開いて開度を調節し、正常な濾過濃縮作業を行う。第1調節弁218は、要求に応じて、濾液排出管203から濾液を排出する流量を調節制御し、他の弁と協働し、筒体100内の原料液の濾過及び流動の安定性を維持し、筒体内の原料液が最適な流速でより高効率な濾過濃縮効果を実現することを保証する。濾液が流れる過程において、リモート濁度計209は、濾液中の固体粒子の含有量をリアルタイムで検出でき、さらに、操作者は濾過管の濾過状態を把握する。リモート濁度計が濾液中の固体粒子の含有量が基準を超えていることを検出すると、操作者が適時に原因を検査し、必要とされる固体粒子が濾過管から漏れたり、濾過されたり、混合されたりする問題が発生しないことを確保する。リモート清液流量計210は、濾液排出管203から濾液を排出する流量をリアルタイムで検出でき、さらに筒体内の濾過濃縮速度を適時に把握し、濾過濃縮を高効率で行うことを保証する。操作者は、第2視鏡217により、対応する管路内の液体の流動状況を観察でき、対応する管路の内部の原料液の流通状況を直感的把握できる。第2調節弁116は、筒体100内の濾過濃縮後に残られた固体粒子物スラリーが反応釜400内に入る流速を調節するためのものである。第1調節弁218、第2調節弁116及びセパレータポンプ906のお互いの開度の共同調節により、筒体100内の原料液を安定した液位高さに常に位置させ、筒体内の原料液を常に循環作動状態にする。第1調節弁、第2調節弁及びセパレータポンプのお互いの開度の共同調節により、必要に応じて、供給の流速を適切に速めることができ、反応釜400内に入る供給量を増大させることもでき、それにより、反応システム全体が高い生産効率を実現できる。撹拌装置800の設置によって、逆洗浄された又は吹返された後に濾過管から筒体100内に落ちた濾過ケーキは、撹拌による乱れの下で、脱落した後に直ちに分散され、反応釜に戻って結晶に参与し、さらに、反応釜400に入った固体の粒径の大きさを均一に保証する。材料の特性に基づいて、必要に応じて、撹拌パドル802の層数及び撹拌パドルの長さを柔軟に調整でき、濾過管から脱落した濾過ケーキをよりよく分散することができることが最適である。撹拌パドルの層数は、2層又は3層であることが最適である。多層の撹拌パドルの長さは、第2シールヘッド102から第1シールヘッド101への方向に逓減することが最適であり、3層の撹拌パドル802の長さ比は、濾過ケーキが脱落して沈降する方向に応じて専門的に設計され、3層の撹拌パドルが原料液に対して生じた乱れの幅は、第2シールヘッドから第1シールヘッドへの方向に徐々に小さくなることにより、濾過ケーキが上から下へ沈降し、乱れによる分散力が徐々に増大する属性要求を満たす。上から下へ沈降しながら上層の撹拌パドルにより分散されていない濾過ケーキは、沈降しながら、より大きい力を持つ下層の撹拌パドルによって再び分散され、それにより、筒体100の下部に沈降した濾過ケーキが完全に分散されることを保証し、反応釜400内に入った固体粒子の結晶コアの直径を保証する。また、撹拌作用は、原料液中の固体粒子間の摩擦を促進でき、固体粒子の表面をより丸く滑らかにし、結晶コアの形態を向上させることができる。
【0079】
リモート液位計104及びリモート圧力伝送器105をリアルタイムで観察し、吸気弁109及び排気弁110を適切に調整し、リモート液位計104は、筒体100内の原料液の液位高さをリアルタイムで検出するためのものであり、リモート圧力伝送器105は、操作者が把握して具体的に調節制御するために、筒体100内の気圧をリアルタイムで検出するためのものである。吸気弁109と排気弁110の共同調節によって、原料液が筒体100内において安定した液位高さに位置することを保証する。リモート液位計104が液位が高すぎると表示した場合、吸気弁109を開き、筒体100内に窒素ガスを注入することにより、筒体内の原料液の液位を必要な高さまで低減させる一方、リモート液位計104が液位が低すぎると表示された場合、排気弁110を開き、筒体100内のガスを排出し、筒体内の原料液の液位を必要な高さまで上昇させる。筒体内の液位高さが常に細孔濾過媒体300の高さを超えることは最適である。筒体100内の液位高さが100minほど維持された後、排液弁202を閉じ、逆洗浄弁204又は吹返し弁205を開く。管路内部を洗浄するために、逆洗浄弁204は、必要に応じて、管列200の内部に濾液又は無イオン水を注入するか否かを制御できる。管路内部をブロー洗浄するために、吹返し弁205は、必要に応じて、管列200の内部に窒素ガスを注入するか否かを制御できる。濾過管がしばらく作動した後、濾過管の濾過孔に詰まった固体粒子材料は多くなり、逆洗浄弁204又は吹返し弁205を開いて管列200を逆洗浄する又は吹返す必要がある。第1には、濾過孔での固体粒子材料を濾過孔から適時に吹き飛ばし、濾過管が良好な濾過効果を維持するためである。第2には、濾過管における固体粒子が反応釜に適時に戻って結晶に参与し、濾過管における固体粒子が筒体の内部に適時に戻って結晶に参与するためである。80s逆洗浄した又は70s吹返した後、反応釜400内の検出された製品が合格するまで、吹返し弁205又は逆洗浄弁204を閉じ、排液弁202を再び開く。反応が停止しようとするとき、セパレータポンプ906及び供給弁907を閉じ、スラリー戻し弁908を開く。このとき、筒体100内への供給が停止しており、筒体100内の、第2調節弁116から反応釜400に戻っていない原料スラリーを排出する必要がある。このとき、スラリー戻し弁908を開くと、筒体100内の全ての原料スラリーを反応釜400に完全に入力することができる。筒体100及び管路内に堆積した固体粒子塊を溶かし処理する必要があるとき、第2再生液弁913、第1再生材弁212及び第1再生液弁703を開く。第2再生液弁を開いた後、対応する管路内に希硫酸を注入し、関連する管路内の固体粒子塊を溶解させることができる。対応する管路内の固体粒子塊の溶解を終えた後、希硫酸を排出し、第2無イオン水弁914を開き、無イオン水を用いて、対応する管路内部を完全に洗浄することにより、対応する管路が常に良好な液体流通状態にあることを保証する。普段、1回の濾過濃縮作業を終えた後、対応する管路内部にあまり固体粒子塊がたまっていないことを発見し、このとき、筒体100内に希硫酸をスプレーせずに、第2無イオン水弁914を開いて、対応する管路内部に無イオン水を注入して洗浄すればよい。濾過濃縮装置が長く使用されると、濾過管と管列との間の隅々や他の管路さらに筒体の内部に多くの固体粒子塊が固着されており、これらの固体粒子塊が正常な濾過濃縮作業中に管路内の濾液の流速に影響を与える。このとき、硫酸、最適には、希硫酸を用いて洗浄し、濾液排出管203及び他の管路内の固体粒子塊を溶解させる必要があり、濾液排出管203内の濾液の排出流速をさらに保証し、濾過濃縮作業を高性能かつ安定して行う。再生缶500には、管路内の固体粒子塊を溶解させるための硫酸が入れられており、第1再生材弁212は、再生缶500と濃縮装置の内部との連通を制御する。スプレー装置700は、1回の反応が終了した後、又は、濾過濃縮装置がしばらく使用された後、設備を洗浄するためのものである。筒体100の内部又は管路内に多くの固体粒子塊が堆積していると、第1再生液弁212を開き、筒体100の内部に希硫酸を注入し、筒体100内及び管路内の固体粒子塊を溶解させることができ、溶解終了後、希硫酸を排出し、第1無イオン水弁704を開き、無イオン水を使用して筒体100及びその関連する管路の内部を完全に洗浄することにより、設備が常に良好な濾過濃縮状態にあることを保証する。普段、1回の濾過濃縮作業を終えた後、筒体100の内部にあまり固体粒子塊がたまっていないことを発見し、このとき、筒体内に希硫酸をスプレーせずに、第1無イオン水弁704を開いて、筒体100の内部に無イオン水をスプレーして洗浄すれば、このように、1つの作動サイクルを終える。筒体100内に入った原料液流量が多すぎるため、筒体100内の原料液の液位が高過ぎる場合、リリーフ弁112を開くことにより、筒体100内の余分な原料液を反応釜400に再び戻し、筒体100内の原料液が満たされないことを保証する。支持座は、筒体を取り付けることで、筒体の最上部及び底部を同時に宙に浮いて取り付けることができ、他のプロセス操作が容易になり、従来の筒体を地面に横に置くしかない取り付け方式を克服する。吊フックは、筒体を取り付けるとき、筒体を昇降させるためのものである。従来の設備は、地上に横に位置する。ポンプを停止させる前、所定量の水を自動的に注入して管路をクリーンし、ポンプ、弁、管路に粒子が堆積するため、管路に詰まることを防止する。
【0080】
撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置は、筒体100を含み、筒体100の上下両端のそれぞれに第1シールヘッド101及び第2シールヘッド102が設けられ、筒体100、第1シールヘッド101及び第2シールヘッド102の外にはジャケットが設けられる。プロセス要求:各ロットの供給前に、設備本体の材料を必要な温度に昇温する必要があり、材料が濾過濃縮装置に入り始めるとき、材料の温度変化が引き起こされて、さらに製品品質に影響を与えることを防止する。ジャケットが存在することにより、電力加熱のメカニズムを直接用いて設備を予熱することができる。ジャケットがない場合、一般的には、供給前、熱気又は温水を用いて、設備を予熱してから供給する必要がある。ジャケットは、プロセス要求に応じて設置され、必需ではなく、ジャケットの役割の代わりに保温綿を使用してもよい。第2シールヘッド102の側部には第3プロセス接合管115が設けられ、第3プロセス接合管は、スラリーが循環する接合管であり、現場位置に基づいて、この接合管の高さと方向を調整できる。筒体100の側部には第2プロセス接合管111、第1管列213及び第2管列214が設けられ、単層の管列は設けられてもよい。第1管列213及び第2管列214にはそれぞれ第1細孔濾過媒体215及び第2細孔濾過媒体216が設けられ、筒体100内には撹拌装置800が設けられる。第1シールヘッド101にはリモート液位計104、リモート圧力伝送器105及び第1プロセス接合管106が設けられ、リモート液位計104は、具体的には、リモート液位計は、コンデンサ液位計又はレーダーである。第1シールヘッド101内にはスプレー装置700が設けられ、スプレー装置700は、具体的には、スプレーボール又はスプレー管列構造である。撹拌装置800は、撹拌軸801を含み、撹拌軸には3層の撹拌パドル802が設けられ、撹拌パドルの層数は、4層又は/及び3層又は/及び2層又は/及び1層であり、3層又は/及び4層又は/及び2層の撹拌パドルの長さは、下から上へ徐々に短くなるか、又は/及び撹拌ブレードの長さは、同じであるように設置される。ジャケット又は/及び筒体100の側部には支持座113が設けられる。3層の撹拌パドル802は、それぞれ第1細孔濾過媒体215の上方、第2細孔濾過媒体216の上方及び第2細孔濾過媒体216の下方に位置し、3層の撹拌パドル802の下から上へ長さ比は、5:4:3又は/及び1:1:1であり、回転方向は、いずれも上向き又は/及び下向きである。第1細孔濾過媒体215と第2細孔濾過媒体216との長さ比は、0.3~3であり、単層濾過媒体は設置されてもよく、第1細孔濾過媒体215と第2細孔濾過媒体216とは、構造が同じであり、複数本の濾過管を含み、複数本の濾過管は、同心円に配置されるか、又は六角形に配置され、隣接する濾過管の隙間は、5-100mmであり、濾過管の長さと外径との比は50以下である。スプレー装置700には、並列して設置される第1再生液管701及び第1無イオン水管702が接続され、第1再生液管及び第1無イオン水管には、それぞれ第1再生液弁703及び第1無イオン水弁704が設けられ、第1プロセス接合管106には、並列して設置される吸気管107及び排気管108が接続され、吸気管及び排気管にはそれぞれ吸気弁109及び排気弁110が設けられる。
【0081】
第2プロセス接合管111にはリリーフ弁112が接続され、第2プロセス接合管及びリリーフ弁は、必需ではない。スラリーの固形分含有量が高く、流量が大きいと、この接合管は、循環するスラリーが反応釜400に戻る予備接合管として機能することができる。第3プロセス接合管115には、必ず設置しなければならない、戻るスラリーの流量大きさを制御する第2電動調節弁116が接続される。第2シールヘッド102の底部の供給管900にはエアオペレートボールバルブ901が接続され、エアオペレートボールバルブ901には、並列接続して設置されるスラリー戻し弁908及び第2再生材弁909が接続され、リリーフ弁112、第2電動調節弁116及びスラリー戻し弁908は反応釜400に接続される。第2再生材弁909は再生缶500に接続される。エアオペレートボールバルブ901とスラリー戻し弁908との間には第3電動調節弁910が接続され、第3電動調節弁は、必需ではなく、セパレータポンプ906を直接制御することにより制御してもよい。第3電動調節弁910には、リモート供給流量計902(必需ではない)、ダンパ903、逆止弁904、フレキシブルホース905及びセパレータポンプ906が順に接続される。セパレータポンプは、エアオペレート又は電動であり、流量自動調整機能を具備する。セパレータポンプ906には、並列して設置される第2無イオン水弁914が接続される。セパレータポンプ906を停止させる前、給水して管路をクリーンし、管路内の製品の固体粒子を除去する必要があり、製品の固体粒子が沈降して管路、第2再生液弁913や供給弁907に詰まることを防止する。第1管列213には、並列して設置される逆洗浄弁204、吹返し弁206及び排液弁202が接続される。第2管列214にも、並列して設置される逆洗浄弁204、吹返し弁206及び排液弁202が接続される。逆洗浄弁204は濾液供給管206又は無イオン水供給管207に接続される。吹返し弁206は窒素ガス供給管208に接続される。排液弁202にはリモート濁度計209が接続され、リモート濁度計209には、並列して設置される第1再生材弁212及び初期濾液戻し弁211が接続される。初期製品の結晶コア粒子が生成したばかりであり、0.1ミクロン未満であるとき、全て反応釜に戻して結晶を成長させる必要があり、第1再生材弁212及び初期濾液戻し弁211は、それぞれ再生缶500及び反応釜400に接続される。初期濾液戻し弁211とリモート濁度計209との間にはリモート清液流量計210が接続され、リモート清液流量計210には第1電動調節弁218が接続される。窒素ガス又はプロセス要求に影響を与えない他の圧縮ガスが管に入る圧力を0.55-0.65MPaに制御する。撹拌装置800の撹拌回転数を30-300rpmに制御する。
【0082】
撹拌付きの三元前駆体小粒子の濾過濃縮装置の濃縮方法は、
システムが起動して自己検出を行い、自動制御システムが起動し、弁状態又は開度、圧力、撹拌などを検出する第1ステップ、
供給のために用意し、排気弁110を開いて排気する第2ステップ、
スラリー戻し弁908、第3電動調節弁910、供給弁907及びセパレータポンプ906を開く第3ステップ、
エアオペレートボールバルブ901を開き、スラリー戻し弁908を閉じ、エアオペレートボールバルブは、非常に薄く、通常、弁に材料堆積現象があると、管路の目詰りが引き起こされる第4ステップ、
排気弁110を閉じ、反応釜400内の製品粒径及び粒子分布状況を検出する第5ステップ、
排液弁202及び第1電動調節弁218を開いて濾液を排出し、又は、排液弁202及び初期濾液戻し弁211を開いて反応釜400に戻す第6ステップ、
圧力、液位、濾液排出流量、供給流量、撹拌回転数をリアルタイムで検出し、第1電動調節弁218及び第2電動調節弁116を調節することにより、濾液流量を安定させる第7ステップ、
排液弁を閉じ及び逆洗浄弁又は吹返し弁を定時的に開く第8ステップ、
排液弁を定時的に開く第9ステップ、
液位を検出し、排気弁110を開いて排気し、第7ステップを循環する第10ステップ、
反応釜400内において検出された製品が合格すると判断するまで、第10ステップを繰り返す第11ステップ、
ポンプ停止、排出、洗浄及び待機を順に行う第12ステップに従って行い、ポンプを停止させる前に、給水して管路を洗浄する。
【0083】
撹拌装置は回転した後、設備内の液体は乱れ、上部及び\又は下部及び\又は中部から供給することに応じて、スラリーが中下部及び\又は中上部から戻り、液体の乱れ方向が供給方向と一致し、好ましい流動方向は、以下のとおりである。
図3に示す液体は、中間が上がり、周りが下がり、このように、中間の固体は、沈降しながら、液体により動かされて上へひっくり返り、固液含有量の均衡を保つ。第1細孔濾過媒体215と第2細孔濾過媒体216の材質は、超高分子量のポリエチレン焼結を優先的に選択する。
【0084】
本発明は、反応釜内の製品の粒径大きさ及び分布に応じて、濾液流量、撹拌の回転数、吹返し又は逆洗浄の頻度と回数を制御することで、濾過濃縮設備内のスラリーが反応釜に適時に戻って反応と成長に参与することを保証する。粒径が小さく、固体含有量が低く、吹返し又は逆洗浄の頻度が低く、圧力が低く、撹拌回転数が低く、供給流量と第1電動調節弁218の流量が小さい一方、粒径が大きく、固体含有量が高く、吹返し又は逆洗浄の頻度が高く、圧力が高く、撹拌回転数が高く、供給流量と第1電動調節弁218の流量が大きい。
【0085】
本発明は、撹拌と逆洗浄又は吹返しとの共同作用により、細孔濾過媒体300の外表面の固体粒子が反応釜400に適時に戻って反応と成長に参与することができ、生産高を向上できるとともに、生産原価を低減させ、廃水量を低減させることができる。本発明は、各構造と各種パラメータの組み合わせによって、製品の形態を向上でき、大きさが均一で、スラリーが反応釜に適時に戻り、粒径分布がより狭く、反応周期15%を15%短縮させ、プロセスを短縮させ、直接収率を98%まで高め、濾過精度が高く、漏れ現象がなく、材料損失が低いとともに、反応釜の固体濃度を20%~200%増加させ、単位時間当たりの生産高を増やし、排出を増加させるが生産原価を低減させ、また、廃水量を40%減らし、廃水処理コストを下げ、金属塩のモル含有量を高め、濾液の排出が速くなり、反応が速くなり、液体量が減少する。
【0086】
新しいプロセスと旧いプロセスとの比較
【0087】
1.旧いプロセス
1)バッチ式を採用し、または沈降槽を利用し、または濾布構造を有する沈降槽を利用し、粒子の重力作用を利用して上清液を排出する。
2)スラリーは重力に依存して、自然に反応釜に戻る。
3)製品固体の粒子濃度は500g/Lを超えない。
4)小さい産品の固体の粒子が流失しやすく、濾布の精度が限られているため、小粒子も排出されて流失してしまう。
5)流量は、設備又は溢れ出す液体の流動速度により制限され、プロセス時間が長い。
6)生産高が低い。
7)粒子は沈降槽における滞在時間が長く、粒径分布が広い。
8)自然に沈降し、多結晶製品の割合が大きい。
9)沈降槽及び反応釜を横に置く必要があり、占用面積が大きい。
【0088】
2.新しいプロセス
1)東甌濃縮機を利用して、連続的に途切れることなく濾液を排出する。
2)スラリーは撹拌及びポンプを利用して、強制的に適時に反応釜に戻る、
3)製品の固体粒子の濃度は低濃度により制限されず、1500g/Lに達することができる。
4)濾過精度が高く、製品固体の粒子が流失せず、収率が高い。
5)流量が多く、設備の影響が小さく、プロセス時間を短縮させ、プロセス時間が短い。
6)生産高が高い。
7)粒子は、濃縮機における滞在時間が長く、粒径分布が狭い。
8)撹拌の回転数を制御し、単結晶製品にする。
9)濃縮機の反応釜に対する相対取付位置は制限されず、面積を占用しない。
【0089】
3.新しいプロセスの実現
濾過管は補強され、内部に支持管302を有する。管列200におけるジョイントの形は多様であり、ねじ接続されてもよいし、濾過管がかしめられてもよい逆歯付きのジョイントが直接溶接されてもよい。濾過管の端部にクリップバンド301構造が追加され、濾過管が一体に直列接続されることにより、撹拌作用下で濾過管が揺れ動くため、接続箇所から漏れてしまうことを防止する。濾過精度が0.2ミクロン以上であり、小粒子製品を製造するとき、濾液が透明であり、漏れないことを保証する。濾過精度が高く、小粒子が漏れることを防止し、製品の収率を保証する。超高分子量のポリエチレン材料、濾布、セラミック、テトラフルオロ、チタンパウダー、チタン網、金属粉及び金属網材質の濾材を用い、材料環境の変化に適応する。濾過管は、複数組引出されてからまとめられ、容易に複数組に分けて吹返すことができ、単一組の濾過面積が一定であるため、単一組が吹返すとき、濾過ケーキの効果的な除去効果を確保する。濾過管は、複数組引出され、流量を調整でき、必要な流量が大きい場合、多くの組を開き、必要な流量が小さい場合、少ない組を開く。撹拌装置は追加されることにより、複数組の濾過管により吹返された濾過ケーキは、撹拌による乱れで、脱落して分散される。撹拌回転数、パドルの形、パドルの層数は、材料の特性に応じて調整される。自動的に作動し、液位、圧力、流量、撹拌回転数、弁の開閉順、弁開度、プロセスは自動化される。濾過面積が増加され、同心円又は多角形に配列されることで、撹拌乱れ、製造、メンテナンスが容易になる。粒径分布が狭く、撹拌装置、ポンプの強い循環作用下で、スラリーが反応釜400に適時に戻って結晶成長することにより、滞在時間が長く、結晶成長速度に影響を与えため粒径分布が広くなってしまうことを防止する。セパレータポンプ906又はフレキシブルホースポンプを選択することにより、遠心ポンプによる製品粒子への粉砕破壊影響を防止する。作動際、濾液排出量を制限して制御し、ポンプの供給量と還流量を増加させ、濃縮機内のスラリーを限定された時間内に反応釜に戻し、大きい流量は、スラリーが管路内において沈降して詰らないことを確保できる。
【符号の説明】
【0090】
100-筒体、101-第1シールヘッド、102-第2シールヘッド、103-供給口、104-リモート液位計、105-リモート圧力伝送器、106-第1プロセス接合管、107-吸気管、108-排気管、109-吸気弁、110-排気弁、111-第2プロセス接合管、112-リリーフ弁、113-支持座、114-吊フック、115-第3プロセス接合管、116-第2調節弁、200-管列、201-取付穴、202-排液弁、203-濾液排出管、204-逆洗浄弁、205-吹返し弁、206-濾液供給管、207-無イオン水供給管、208-窒素ガス供給管、209-リモート濁度計、210-リモート清液流量計、211-初期濾液戻し弁、212-第1再生材弁、213-第1管列、214-第2管列、215-第1細孔濾過媒体、216-第2細孔濾過媒体、217-第2視鏡、218-第1調節弁、300-細孔濾過媒体、301-クリップバンド、302-支持管、303-クリップリング、304-流通孔、400-反応釜、500-再生缶、600-保温層、601-第1ジョイント、602-第2ジョイント、603-恒温加熱装置、604-第1ジョイント弁、700-スプレー装置、701-第1再生液管、702-第1無イオン水管、703-第1再生液弁、704-第1無イオン水弁、800-撹拌装置、801-撹拌軸、802-撹拌パドル、900-供給管、901-エアオペレートボールバルブ、902-リモート供給流量計、903-ダンパ、904-逆止弁、905-フレキシブルホース、906-セパレータポンプ、907-供給弁、908-スラリー戻し弁、909-第2再生材弁、910-第3調節弁、911-第2再生液管、912-第2無イオン水管、913-第2再生液弁、914-第2無イオン水弁、915-第1視鏡。
【国際調査報告】