(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-12
(54)【発明の名称】使い捨てピペットチップの管理
(51)【国際特許分類】
G01N 35/10 20060101AFI20220804BHJP
【FI】
G01N35/10 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021557897
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(85)【翻訳文提出日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 US2020023641
(87)【国際公開番号】W WO2020205264
(87)【国際公開日】2020-10-08
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】500169900
【氏名又は名称】ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】コームズ, デイビッド エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ハーゲン, ノーバート ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー, アイラ
(72)【発明者】
【氏名】エリス, ジョゼフ リード
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058ED02
2G058ED10
2G058ED19
2G058ED35
(57)【要約】
自動ピペッタによって使い捨てピペットチップが使用された後、それらは、ピペッタによって解放されて、廃棄物コンテナの中へ落ちる。空にするために廃棄物コンテナが取り外されたとき、自動ピペッタが連続的に動作するように、ピペットチップは、ピペットチップ保持ステーション内に一時的に隔離される。廃棄物容器が交換された後、保持ステーションによって隔離されたピペットチップが廃棄物容器の中へ解放される。本開示の態様は、チップ解放場所で自動ピペッタから解放される1つ以上のピペットチップを捕捉するためのデバイスにおいて具現化される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ解放場所で自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するためのデバイスであって、前記デバイスが、
複数のチップホルダを備えている、または支持するチップホルダコンベアであって、各チップホルダが、単一のピペットチップを受容し、解放可能に保持するように構成されている、チップホルダコンベアと、
前記チップホルダコンベアをインデックスして、前記複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々を前記チップ解放場所に逐次的に配置して、前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップを、前記チップ解放場所に配置された各チップホルダの中に受容するように構成されている、駆動機構と、
チップエジェクタであって、前記チップホルダコンベアが前記駆動機構によって前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々に保持されたピペットチップに係合するように位置付けられ、関連付けられたチップホルダから、前記チップエジェクタが係合した各ピペットチップを取り外すように構成されている、チップエジェクタと、を備える、デバイス。
【請求項2】
前記チップホルダコンベアの前記複数のチップホルダが、相互接続されて、チップホルダチェーンを形成している、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記チップホルダチェーンが、連続トラックによって案内される連続チェーンを含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
ピペットチップが前記自動ピペッタによって前記チップ解放場所に位置する前記チップホルダの中へ解放された後、前記複数のチップホルダのうちの少なくとも1つが前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップを受容していない場合、前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアをインデックスして、後続のチップホルダを前記チップ解放場所にインデックスする、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記チップ解放場所に位置するチップホルダが存在しないとき、前記自動ピペッタから解放されたピペットチップが、前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた取り外し可能な廃棄物コンテナの中へ落ち、前記デバイスが、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられたかどうかを検出するように構成された廃棄物コンテナセンサをさらに備え、それによって、前記廃棄物コンテナセンサによって、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出することが、前記駆動機構に、前記チップホルダコンベアをインデックスさせて、前記1つ以上のチップホルダの各々を前記チップ解放場所に逐次的に位置付けて、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に解放された各ピペットチップを捕捉し、前記廃棄物コンテナセンサによって、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを検出することが、前記駆動機構に、前記チップホルダコンベアを移動させて、前記1つ以上のチップホルダの各々を前記チップエジェクタに対して逐次的に移動させて、チップ取り外し場所で前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外す、請求項1~4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記チップ解放場所の下かつ前記チップ取り外し場所の下に位置付けられた廃棄物シュートをさらに備え、前記廃棄物シュートが、前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップ、または前記チップホルダコンベアのチップホルダから取り外されたピペットチップを、前記廃棄物コンテナの中へ方向付けるように構成されている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを前記廃棄物コンテナセンサが検出したときに、前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアを、前記チップ解放場所にチップホルダが位置していない待機位置まで移動させるように構成されている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項8】
前記チップホルダコンベアが前記待機位置まで移動すると、前記チップホルダコンベアが前記待機位置にあるときに前記ピペットチップが前記チップホルダコンベアによって保持されないように、ピペットチップを保持している各チップホルダを前記チップエジェクタに対して逐次的に移動させて、前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外す、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを備え、各チップホルダが、前記リンクの1つの一部である、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記チップホルダコンベアが、各チップホルダに検出要素を含み、前記デバイスが、前記駆動機構が前記チップホルダコンベアを移動させたときにセンサを通過する各検出要素を検出するための前記センサをさらに含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを含み得、各チップホルダが、前記リンクの1つの一部であり、各検出要素が、1つのリンクを隣接するリンクに接続するピンを備えている、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記センサを通過した検出要素の数に基づいて前記チップホルダチェーンの位置を決定するように構成されたコントローラをさらに備えている、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記チップホルダチェーンが、連続トラックによって案内される連続チェーンを含む、請求項11または12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記駆動機構が、モータ付きホイールを備えているチェーン駆動装置を備え、前記連続チェーンが、前記モータ付きホイールに巻き掛けられている、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
各チップホルダが、いかなる抵抗も伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを備えている、請求項1~14のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項16】
各クリップが、対向するアームを備え、その間でピペットチップを保持するように構成され、前記対向するアームの間で保持される前記ピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記チップエジェクタが、前記チップホルダが前記チップエジェクタを通過したときに前記クリップの前記開口部内で保持されたピペットチップに接触する、1つ以上のランプまたは楔を備え、前記対向するアームが、可撓性であり、それにより、前記1つ以上のランプが前記ピペットチップに接触したときに、前記ピペットチップが、横方向に移動して、前記対向するアームを開くように付勢して、前記横方向開口部を拡大して、前記ピペットチップに前記横方向開口部を通過させて、前記チップホルダから取り外すことを可能にする、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記チップホルダコンベアが、前記チップエジェクタに隣接した曲線経路をたどる、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記チップエジェクタが、第1および第2の横方向に延在するランプまたは楔を備え、前記第1の横方向に延在するランプが、前記チップホルダが前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記クリップの上側に延在している前記ピペットチップの第1の部分に係合するように構成され、前記第2の横方向に延在するランプが、前記チップホルダが前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記クリップの下側に延在している前記ピペットチップの第2の部分に係合するように構成されている、請求項17または18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアを第1の方向に移動させて、各チップホルダを前記チップ解放場所に逐次的に配置するように構成され、かつ前記チップホルダコンベアを前記第1の方向とは逆の第2の方向に移動させて、前記チップホルダコンベアを前記チップエジェクタに対して移動させて、前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外すように構成されている、請求項1~19のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記チップホルダコンベアの少なくとも一部分が、前記第1および第2の方向に移動するときに、直線経路をたどる、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
機器であって、
前記機器内で横方向および縦方向に移動するように構成されたピペッタであって、摩擦嵌合でピペットチップを受容するように適合された装着端部を有する、ピペッタと、
第1のレセプタクル位置と第2のレセプタクル位置との間で移動可能である廃棄物コンテナであって、前記廃棄物コンテナが前記第1のレセプタクル位置にあるときに、前記廃棄物コンテナが、チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられ、前記廃棄物コンテナが前記第2のレセプタクル位置にあるときに、前記廃棄物コンテナが、前記チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられない、廃棄物コンテナと、
第1のチップホルダ位置と第2のチップホルダ位置との間で移動可能なピペットチップホルダであって、前記第1のチップホルダ位置では、前記廃棄物コンテナが前記第1のレセプタクル位置にあるときに、前記ピペットチップホルダが、前記チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられず、前記第2のチップホルダ位置では、前記廃棄物コンテナが前記第2のレセプタクル位置にあるときに、前記ピペットチップホルダが、前記チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容および保持するように位置付けられる、ピペットチップホルダと、を備える、機器。
【請求項23】
自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するための方法であって、前記方法が、
a)そこにピペットチップを固定した状態で、前記ピペッタを横方向にチップ解放位置まで繰り返し移動させて、前記ピペッタから前記ピペットチップを解放し、それによって、前記解放されたピペットチップが、前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナの中へ落とすステップと、
b)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないかどうかを検出するステップと、
c)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出した時点で、ピペットチップホルダを、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられていれない第1のチップホルダ位置から、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられる第2のチップホルダ位置まで移動させ、前記ピペットチップホルダが前記第2のチップホルダ位置にある状態で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、を含む、方法。
【請求項24】
自動システムにおける複数のサンプルの連続的な処理を容易にするための方法であって、前記方法が、
a)前記システムの廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にないことを検出するステップと、
b)ステップa)の後、かつ前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置にない間、前記システムのピペットチップ保持ステーションにおいてピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを隔離するステップであって、前記隔離されたピペットチップが、前記システム内の前記複数のサンプルの少なくともサブセットの前記処理のために以前に使用されており、前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置であるときに、前記複数のサンプルの前記処理に使用され、前記ピペッタから解放された任意のピペットチップが、前記廃棄物コンテナの中へ直接解放される、隔離するステップと、
c)ステップb)の後、前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置にあることを検出するステップと、
d)ステップc)の後、かつ前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置にある間、前記ピペットチップ保持ステーションから前記廃棄物コンテナまで前記隔離されたピペットチップを移送するステップと、を含み、
前記システムにおける前記複数のサンプルの処理が、ステップa)~d)の間で連続的である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条第(e)項の下で、2019年3月29日に出願された仮特許出願第62/826,599号の利益利益を主張するものであり、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、ロボットピペッタを採用した機器内での、廃棄された使い捨てピペットチップの取り扱いに関する。
【背景技術】
【0003】
液体が、異なるレセプタクル、リザーバ、または他の液体含有容器に、それらから、またはそれらの間で移送される、診断および臨床分析装置などの特定の機器は、しばしば、液体を吸引および分注するためにロボットピペッタを採用する。ピペッタのプローブの汚染を防止するために、使い捨てピペットチップは、液体がプローブに接触することなくピペットチップの中へ吸引されるように、ピペッタのプローブに取り外し可能に取り付けることができる。ピペットチップは、使用された後、典型的に、ピペッタプローブからそれを解放または吐出することによって、解放されたピペットチップが落ちる廃棄物コンテナの上に廃棄される。定期的に、機器の持続的な動作を通じて、廃棄物コンテナは、廃棄されたピペットチップで満たされたときに空にしなければならない。典型的に、廃棄物コンテナは、機器の廃棄物コンテナを交換する前に機器から取り外し、たまったピペットチップを廃棄することによって空にする。しかしながら、廃棄物コンテナが機器から取り外されている時間中は、ピペッタプローブから解放されたピペットチップを廃棄するための場所がないので、機器の動作を一時停止しなければならない。廃棄物コンテナを空にしなければならなくなるたびに機器の動作を一時停止しなければならないことは、機器に悪影響を及ぼす場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下は、本明細書で説明されるいくつかの態様の基本的な理解を提供するために簡略化された概要を提示する。本概要は、請求項に記載の主題の広範な概説ではない。請求項に記載の主題の主要なまたは重要な要素を特定することも、その範囲を線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、いくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0005】
本開示の態様は、チップ解放場所で自動ピペッタから解放される1つ以上のピペットチップを捕捉するためのデバイスにおいて具現化される。デバイスは、チップホルダコンベアと、駆動機構と、チップエジェクタと、を含み得る。チップホルダコンベアは、複数のチップホルダを含むか、または支持し得、各チップホルダは、単一のピペットチップを受容し、解放可能に保持するように構成され得る。駆動機構は、チップホルダコンベアをインデックスして、複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々をチップ解放場所に逐次的に配置して、自動ピペッタによって解放されたピペットチップを、チップ解放場所に配置された各チップホルダの中に受容するように構成されている。チップエジェクタは、チップホルダコンベアが駆動機構によってチップエジェクタに対して移動したときに、複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々に保持されたピペットチップに係合するように位置付けられ得、チップエジェクタは、関連付けられたチップホルダから、チップエジェクタが係合した各ピペットチップを取り外すように構成されている。
【0006】
他の態様によれば、チップホルダコンベアの複数のチップホルダは、相互接続されて、チップホルダチェーンを形成し得る。
【0007】
他の態様によれば、チップホルダチェーンは、連続トラックによって案内される連続チェーンを含み得る。
【0008】
他の態様によれば、ピペットチップが自動ピペッタによってチップ解放場所に位置するチップホルダの中へ解放された後、複数のチップホルダのうちの少なくとも1つが自動ピペッタによって解放されたピペットチップを受容していない場合、駆動機構は、チップホルダコンベアをインデックスして、後続のチップホルダをチップ解放場所にインデックスし得る。
【0009】
他の態様によれば、チップ解放場所に位置するチップホルダが存在しないとき、自動ピペッタから解放されたピペットチップは、解放されたピペットチップを受容するように位置付けられている取り外し可能な廃棄物コンテナの中へ落ち得る。デバイスは、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられているかどうかを検出するように構成された廃棄物コンテナセンサをさらに含み得る。廃棄物コンテナセンサによって、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出することが、駆動機構に、チップホルダコンベアをインデックスさせて、1つ以上のチップホルダの各々をチップ解放場所に逐次的に位置付けて、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に解放された各ピペットチップを捕捉し得る。廃棄物コンテナセンサによって、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを検出することが、駆動機構に、チップホルダコンベアを移動させて、1つ以上のチップホルダの各々をチップエジェクタに対して逐次的に移動させて、チップ取り外し場所で関連付けられたチップホルダからピペットチップを取り外し得る。
【0010】
他の態様によれば、デバイスは、チップ解放場所の下かつチップ取り外し場所の下に位置付けられた廃棄物シュートをさらに含み得、廃棄物シュートは、自動ピペッタによって解放されたピペットチップ、またはチップホルダコンベアのチップホルダから取り外されたピペットチップを、廃棄物コンテナの中へ方向付けるように構成され得る。
【0011】
他の態様によれば、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを廃棄物コンテナセンサが検出したときに、駆動機構は、チップホルダコンベアを、チップ解放場所にチップホルダが位置していない待機位置まで移動させるように構成され得る。
【0012】
他の態様によれば、チップホルダコンベアが待機位置まで移動すると、チップホルダコンベアが待機位置にあるときにピペットチップがチップホルダコンベアによって保持されないように、ピペットチップを保持している各チップホルダをチップエジェクタに対して逐次的に移動させて、関連付けられたチップホルダからピペットチップを取り外し得る。
【0013】
他の態様によれば、チップホルダコンベアは、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを含み得、各チップホルダは、リンクの1つの一部であり得る。
【0014】
他の態様によれば、チップホルダコンベアは、各チップホルダに検出要素を含み得、デバイスは、駆動機構がチップホルダコンベアを移動させたときにセンサを通過する各検出要素を検出するためのセンサをさらに含み得る。
【0015】
他の態様によれば、チップホルダコンベアは、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを含み得、各チップホルダは、リンクの1つの一部であり得、各検出要素は、1つのリンクを隣接するリンクに接続するピンを含み得る。
【0016】
他の態様によれば、デバイスは、センサを通過した検出要素の数に基づいてチップホルダチェーンの位置を決定するように構成されたコントローラをさらに含み得る。
【0017】
他の態様によれば、チップホルダチェーンは、連続トラックによって案内される連続チェーンを含み得る。
【0018】
他の態様によれば、駆動機構は、モータ付きホイールを備えているチェーン駆動装置を含み得、連続チェーンは、モータ付きホイールに巻き掛けられている。
【0019】
他の態様によれば、各チップホルダは、いかなる抵抗も伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを含み得る。
【0020】
他の態様によれば、各クリップは、対向するアームを含み得、その間でピペットチップを保持するように構成され、対向するアームの間で保持されるピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する。
【0021】
他の態様によれば、チップエジェクタは、チップホルダがチップエジェクタを通過したときにクリップの開口部内で保持されたピペットチップに接触する、1つ以上のランプまたは楔を含み得、対向するアームは、可撓性であり、それにより、1つ以上のランプがピペットチップに接触したときに、ピペットチップが、横方向に移動して、対向するアームを開くように付勢して、横方向開口部を拡大して、ピペットチップに横方向開口部を通過させて、チップホルダから取り外すことを可能にする。
【0022】
他の態様によれば、チップホルダコンベアは、チップエジェクタに隣接した曲線経路をたどり得る。
【0023】
他の態様によれば、チップエジェクタは、第1および第2の横方向に延在するランプまたは楔を含み得、第1の横方向に延在するランプは、チップホルダがチップエジェクタに対して移動したときに、クリップの上側に延在しているピペットチップの第1の部分に係合するように構成され得、第2の横方向に延在するランプは、チップホルダがチップエジェクタに対して移動したときに、クリップの下側に延在しているピペットチップの第2の部分に係合するように構成され得る。
【0024】
他の態様によれば、駆動機構は、チップホルダコンベアを第1の方向に移動させて、各チップホルダをチップ解放場所に逐次的に配置するように構成され得、かつチップホルダコンベアを第1の方向とは逆の第2の方向に移動させて、チップホルダコンベアをチップエジェクタに対して移動させて、関連付けられたチップホルダからピペットチップを取り外すように構成され得る。
【0025】
他の態様によれば、チップホルダコンベアの少なくとも一部分は、第1および第2の方向に移動するときに、直線経路をたどり得る。
【0026】
本開示の態様は、ピペッタ、廃棄物コンテナ、およびピペットチップホルダを備えている機器で具現化される。ピペッタは、機器内で横方向および縦方向に移動するように構成され得、ピペッタは、摩擦嵌合でピペットチップを受容するように適合された装着端部を有する。廃棄物コンテナは、第1のレセプタクル位置と第2のレセプタクル位置との間で移動可能である。廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、廃棄物コンテナは、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられ、廃棄物コンテナが第2のレセプタクル位置にあるときに、廃棄物コンテナは、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられない。ピペットチップホルダは、第1のチップホルダ位置と第2のチップホルダ位置との間で移動可能である。第1のチップホルダ位置では、廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップホルダは、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられない。第2のチップホルダ位置では、廃棄物コンテナが第2のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップホルダは、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容および保持するように位置付けられる。
【0027】
他の態様によれば、ピペッタは、X、Y、およびZ移動するように構成され得る。
【0028】
他の態様によれば、ピペッタは、プローブを含み得、装着端部は、プローブの遠位端を含み得る。
【0029】
他の態様によれば、機器は、ピペットチップホルダベイと、ピペットチップホルダベイ内に配置されたピペットチップのコンテナと、をさらに含み得、ピペットチップホルダベイ内のコンテナのピペットチップは、ピペッタの装着端部によって係合されるように位置付けられ、配向される。
【0030】
他の態様によれば、ピペットチップホルダは、ピペットチップホルダからピペットチップホルダ内に保持されたピペットチップが取り外される、第2のチップホルダ位置とは異なる第3のチップホルダ位置まで移動可能であり得る。
【0031】
他の態様によれば、機器は、第3の位置でピペットチップホルダからピペットチップを取り外すように構成されたチップエジェクタをさらに含み得る。
【0032】
他の態様によれば、ピペットチップは、チップエジェクタによってピペットチップホルダから横方向に変位され得る。
【0033】
他の態様によれば、第1のチップホルダ位置から第2のチップホルダ位置へのピペットチップホルダの移動は、第1の横方向であり得、第2のチップホルダ位置から第3のチップホルダ位置へのピペットチップホルダの移動は、第2の横方向であり得、第1および第2の横方向は、反対方向である。
【0034】
他の態様によれば、廃棄物コンテナは、使い捨てのプラスチックバッグでライニングされ得る。
【0035】
他の態様によれば、機器は、廃棄物コンテナを支持し、第1および第2のレセプタクル位置の間で廃棄物コンテナを横方向に移動させるように構成された、ドロワをさらに含み得る。
【0036】
他の態様によれば、機器は、第1および第2のレセプタクル位置のうちの少なくとも1つに廃棄物コンテナがあるときを検知するためのセンサをさらに含み得る。
【0037】
他の態様によれば、ピペットチップホルダは、コンベアで搬送され得る。
【0038】
他の態様によれば、デバイスは、コンベアを支持するためのトラックを含み得る。
【0039】
他の態様によれば、デバイスは、トラック上のピペットチップホルダの位置を監視するためのセンサをさらに含み得る。
【0040】
他の態様によれば、デバイスは、コンベアの一部分の下に位置するドリップトレイをさらに含み得る。
【0041】
他の態様によれば、ピペットチップホルダは、複数のピペットチップホルダのうちの1つであり得る。
【0042】
他の態様によれば、ピペットチップホルダが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するための第2のチップホルダ位置になく、かつ廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップが廃棄物コンテナの中へ解放される。
【0043】
他の態様によれば、ピペットチップホルダが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するための第2のチップホルダ位置になく、かつ廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップが、ピペットチップを廃棄物コンテナに方向付けるシュートの中へ解放され得る。
【0044】
他の態様によれば、チップホルダは、いかなる抵抗も伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを含み得る。
【0045】
他の態様によれば、クリップは、対向するアームを含み得、該アームの間でピペットチップを保持するように構成され、対向するアームの間で保持されるピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する。
【0046】
他の態様によれば、ピペッタは、ピペッタの装着端部からピペットチップを解放するためのチップ解除機構を含み得る。
【0047】
他の態様によれば、チップ解放機構は、装着端部の上に同軸に装着され、装着端部に対して軸方向に移動可能であるように構成された解放スリーブを含み得る。
【0048】
他の態様によれば、チップ解放機構は、解放スリーブに結合され、ピペッタが解放トリガを解放表面と接触して移動させたときに、解放スリーブを装着端部に対して軸方向に移動させて、装着端部からピペットチップを解放するように構成された、解放トリガをさらに含み得る。
【0049】
本開示の態様は、自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するための方法で具現化される。方法は、a)ピペッタにピペットチップを固定した状態で、ピペッタをチップ解放位置まで横方向に繰り返し移動させて、ピペッタからピペットチップを解放し、それによって、解放されたピペットチップを、解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナの中へ落とすステップと、b)廃棄物コンテナが、もはやチップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないかどうかを検出するステップと、c)廃棄物コンテナが、もはやチップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出した時点で、ピペットチップホルダを、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられていれない第1のチップホルダ位置から、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられる第2のチップホルダ位置まで移動させ、ピペットチップホルダが第2のチップホルダ位置にある状態で、ピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、を含み得る。
【0050】
他の態様によれば、この方法は、d)廃棄物コンテナが、もはやチップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられていない第1のチップホルダ位置から、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられている第2のチップホルダ位置まで、追加的なピペットチップホルダを移動させるステップと、e)第2のチップホルダ位置で関連付けられたピペットチップホルダを有するピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、をさらに含み得る。
【0051】
他の態様によれば、ステップb)は、廃棄物コンテナの有無を検出するためのセンサによって行われる。
【0052】
他の態様によれば、この方法は、ステップc)の後に、f)チップ解放位置でピペッタからピペットチップを受容するように廃棄物コンテナが位置付けられていることを検出した時点で、第2のチップホルダ位置から、第2のチップホルダ位置とは異なる第3のチップホルダ位置まで、ピペットチップホルダを移動させるステップと、g)第3のチップホルダ位置で、ピペットチップホルダからピペットチップを取り外し、それによって、取り外されたピペットチップを廃棄物コンテナの中へ落とすステップと、をさらに含み得る。
【0053】
他の態様によれば、ステップg)は、チップホルダ内で保持されたピペットチップに係合し、チップホルダからピペットチップを横方向に変位させる少なくとも1つのランプを備えているチップエジェクタに対して、ピペットチップホルダを移動させることを含み得る。
【0054】
他の態様によれば、チップホルダチェーンは、複数のチップホルダを相互接続して、連続チップホルダチェーンを形成しており、ステップf)は、チップホルダチェーンと係合したモータ付き駆動ホイールを有するチップホルダチェーンを移動させることを含み得る。
【0055】
他の態様によれば、ステップc)は、ピペットチップホルダを第1の横方向に移動させることを含み得、ステップf)は、ピペットチップホルダを第2の横方向に移動させることを含み得、第1および第2の横方向は、反対方向である。
【0056】
他の態様によれば、この方法は、h)ピペットチップホルダの位置を監視するステップをさらに含み得る。
【0057】
他の態様によれば、この方法は、i)ピペットチップを伴わないピペットチップホルダが利用可能でないと判定するステップと、j)ピペットチップを伴わないピペットチップホルダが利用可能でないときに、ピペッタの動作を中断するステップと、をさらに含み得る。
【0058】
他の態様によれば、ピペッタからピペットチップを解放することは、ピペッタに取り付けられたピペットチップをチップ解放機構と係合することを含み得る。
【0059】
他の態様によれば、チップ解放機構は、ピペットチップが取り付けられるピペッタの装着端部の上に同軸に装着された解放スリーブを含み得、ピペットチップをチップ解放機構と係合させることは、解放スリーブを装着端部に対して軸方向に移動させることを含み得る。
【0060】
他の態様によれば、チップ解放機構は、解放スリーブに結合された解放トリガをさらに含み得、解放スリーブを装着端部に対して軸方向に移動させることは、解放表面を解放トリガと接触させることを含み得る。
【0061】
本開示の態様は、自動システムにおける複数のサンプルの連続的な処理を容易にするための方法で具現化される。この方法は、a)システムの廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にないことを検出するステップと、b)ステップa)の後、かつ廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にない間、システムのピペットチップ保持ステーションにおいてピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを隔離するステップであって、隔離されたピペットチップが、システム内の複数のサンプルの少なくともサブセットの処理のために以前に使用されており、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあるときに、複数のサンプルの処理に使用され、ピペッタから解放された任意のピペットチップが、廃棄物コンテナの中へ直接解放され得る、隔離するステップと、c)ステップb)の後、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあることを検出するステップと、d)ステップc)の後、かつ廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にある間、ピペットチップ保持ステーションから廃棄物コンテナまで隔離されたピペットチップを移送するステップと、を含み得る。システムにおける複数のサンプルの処理は、ステップa)~d)の間で連続的である。
【0062】
他の態様によれば、廃棄物コンテナは、ピペットチップ受容位置まで、またはそこから横方向に移動可能であるドロワによって支持される。
【0063】
他の態様によれば、廃棄物コンテナは、使い捨てのプラスチックバッグでライニングされ得る。
【0064】
他の態様によれば、ステップa)およびb)は、システムの位置センサを使用して、廃棄物コンテナがるピペットチップ受容位置にあるとき、またはないときを検出することを含む。
【0065】
他の態様によれば、ステップb)は、1つ以上のピペットチップの各々について、ピペッタを保持ステーションのピペットチップ解放表面と係合するように移動させ、それによって、ピペッタに、ピペッタの装着端部から関連付けられたピペットチップを解放させることを含み得る。
【0066】
他の態様によれば、1つ以上のピペットチップは、ステップb)において第1のチップ解放場所で個々のピペットチップホルダに解放され得、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にないときに、個々のピペットチップホルダが、ピペットチップ保持ステーション内に収容される。
【0067】
他の態様によれば、ピペットチップホルダは、直立配向で1つ以上のピペットチップを支持し得る。
【0068】
他の態様によれば、個々のピペットチップホルダは、ピペットチップ保持ステーションのループ状コンベアを含むか、またはそれによって支持される。
【0069】
他の態様によれば、個々のピペットチップホルダは、ステップb)中にコンベア上を第1の横方向に移動され得、およびステップd)においてコンベア上を第2の横方向に移動され得、第1の横方向および第2の横方向が反対方向である。
【0070】
他の態様によれば、ステップd)は、個々のピペットチップホルダから1つ以上のピペットチップを横方向に変位させることを含み得る。
【0071】
他の態様によれば、この方法は、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあるときに、第2のチップ解放場所でピペッタから少なくとも1つのピペットチップを解放するステップをさらに含み得る。
【0072】
他の態様によれば、第1および第2のチップ解放場所は、同じチップ解放場所であり得る。
【0073】
他の態様によれば、第1および第2のチップ解放場所は、ピペットチップを廃棄物コンテナに方向付けるためのシュートの上に位置し得る。
【0074】
他の態様によれば、この方法は、ステップb)において保持ステーションに隔離された1つ以上のピペットチップの下に配置されたトレイ内の1つ以上のピペットチップのうちの少なくとも1つから取り除かれた残留流体を収集するステップであって、トレイは、保持ステーションの構成要素である、収集するステップをさらに含み得る。
【0075】
他の態様によれば、少なくとも複数のサンプルのサブセットの処理は、核酸ベースの増幅反応を行うための試薬を再構成または移送することを含み得る。
【0076】
他の態様によれば、少なくとも複数のサンプルのサブセットの処理は、核酸ベースの増幅反応を行うためのサンプルおよび少なくとも1つの試薬のうちの1つを含む、反応混合物を形成することを含み得る。
【0077】
本開示の主題の他の特徴および特性、ならびに動作方法、構造の関連要素の機能および部品の組み合わせ、ならびに製造の経済性は、以下の説明および、すべてが本明細書の一部を形成し、同様の参照番号が様々な図における対応する部分を示す、添付図面を参照しながら、添付の請求項を考慮するとより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0078】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部を形成する添付図面は、本開示の様々な非限定的な実施形態を示す。図面において、同様の参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示す。
【0079】
【
図1】本明細書で開示するピペットチップ保持ステーションが実装され得る機器の斜視図である。
【
図2】ピペットチップ保持ステーションが実装され得る機器の一部分の部分斜視図である。
【
図3】機器の自動ピペッタ、廃棄物コンテナ、および廃棄物ドロワと一緒の保持ステーションの斜視図である。
【
図4】概略的に示す廃棄物コンテナおよび廃棄物コンテナセンサと一緒の保持ステーションの斜視図である。
【
図5】装置の内部構成要素を明らかにするために様々な構成要素、フレーム要素、およびカバーパネルを省略した、保持ステーションの斜視図である。
【
図6】装置の内部構成要素を明らかにするために様々な構成要素、フレーム要素、およびカバーパネルを省略した、保持ステーションの斜視図である。
【
図7】装置の内部構成要素を明らかにするために様々な構成要素、フレーム要素、およびカバーパネルを省略した、保持ステーションの斜視図である。
【
図8】2つのチップホルダリンクおよび2つのコネクタリンクを含むチップホルダチェーンの一部分の斜視図である。
【
図9】単一のチップホルダリンクおよびコネクタピンの斜視図である。
【
図10】単一のコネクタリンクおよびコネクタピンの斜視図である。
【
図11】分離したピペットチップ保持ステーションの頂部フレームの底面斜視図である。
【
図12】分離した頂部フレームの上面斜視図である。
【
図13】頂部フレームおよびチップホルダチェーンの一部分の部分上面斜視図である。
【
図14】チップホルダチェーンの一部分を伴う、分離した頂部フレームの上部トラックパネルの底面斜視図である。
【
図15】チップホルダチェーンの一部分を伴う、分離した頂部フレームの下部トラックパネルの上面斜視図である。
【
図16】チップホルダチェーンの一部分を伴う、分離した頂部フレームの下部トラックパネルの上面斜視図である。
【
図17】使い捨てピペットチップが取り付けられた自動ピペッタの側面図である。
【
図18】使い捨てピペットチップが解放された自動ピペッタの側面図である。
【
図20】装置の内部構成要素を明らかにするために様々な構成要素、フレーム要素、およびカバーパネルを省略した、保持ステーションの上面図である。
【
図21】自動ピペッタがピペットチップをチップホルダチェーンのチップホルダリンクの中へ解放することを示す、チップ保持ステーションの部分断面図である。
【
図22】チップエジェクタおよびピペットチップがチップホルダチェーンのチップホルダリンク内に保持されることを示す、チップ保持ステーションの頂部フレームの部分斜視図である。
【
図23】自動システムにおける複数のサンプルの連続的な処理を容易にするための方法を例示するフローチャートである。
【
図24】装置のコントロール構造を概略的に例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
本開示の主題の態様は様々な形態で具現化され得るが、以下の説明および添付の図面は、主題の特定の例としてこれらの形態のいくつかを開示することのみを意図している。したがって、本開示の主題は、そのように説明および図示された形態または実施形態に限定されることを意図していない。
【0081】
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術用語、表記、および他の科学用語または専門用語は全て、一般に、本開示が属する当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書において参照される特許、用途、出願公開、および他の刊行物はすべて、参照することによってその全体として組み込まれる。このセクションに記載されている定義が、参照により本明細書に組み込まれている特許、出願、公開された出願、およびその他の出版物に記載されている定義に反する、または矛盾する場合、このセクションに記載されている定義は、参照により本明細書に組み込まれる定義に優先する。
【0082】
本明細書で使用する場合、「ある(a)」または「ある(an)」は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
【0083】
本説明は、構成要素、装置、位置、特徴、またはそれらの一部の位置および/または配向を説明する際、相対的空間および/または配向の用語を使用し得る。具体的に記載されない限り、または別様に説明の文脈によって示されない限り、限定ではないが、上部、底部、上方、下方、下、上、上側、下側、左、右、正面、背面、隣、隣接、間、水平、垂直、対角線、縦方向、横方向、半径方向、軸方向等を含む、そのような用語が、便宜上、かかる構成要素、装置、位置、特徴、またはそれらの一部を図面で参照する際に使用されるが、限定であることを意図するものではない。
【0084】
さらに、特に明記しない限り、この説明で言及される特定の寸法は、本開示の態様を具現化するデバイスの例示的な実装形態を表すに過ぎず、限定を意図するものではない。
【0085】
「約(about)」という用語または同様の用語の使用は、明示的に示されているかどうかにかかわらず、本明細書で指定されているすべての数値に適用される。この用語は、一般に、当業者が、本開示の文脈において、列挙された数値(すなわち、同等の関数または結果を有する)に対する妥当な偏差量と見なすであろう数の範囲を指す。例えば、限定することを意図するものではないが、この用語は、所与の数値の±10パーセントの偏差を含むと解釈することができるが、そのような偏差は、最終関数または値の結果を変えない。したがって、当業者によって理解されるようないくつかの状況下では、約1%の値は、0.9%から1.1%の範囲であると解釈することができる。
【0086】
本明細書で使用する場合、「隣接する(adjacent)」という用語または同様の用語は、近くまたは隣接していることを指す。隣接するオブジェクトは、互いに離間させることがきるか、または互いに実際に直接接触させることもできる。場合によっては、隣接するオブジェクトを互いに結合させることができるか、または互いに一体的に形成することもできる。
【0087】
本明細書で使用する場合、「実質的に(substantially)」および「実質的な(substantial)」という用語または同様の用語は、かなりの度合いまたは程度を指す。イベント、状況、特性、またはプロパティなどと組み合わせて使用する場合、これらの用語は、イベント、状況、特性、またはプロパティが正確に発生するインスタンス、およびイベント、状況、特性、またはプロパティが、本明細書に記載されている実施形態の典型的な許容レベルまたは変動性を説明するなど、厳密な近似で発生するインスタンスを指す場合がある。
【0088】
本明細書で使用される場合、「随意の(optional)」および「随意に(optionally)」という用語または同様の用語は、その後に説明される構成要素、構造、要素、イベント、状況、特性、特質などが含まれるか含まれないことがある、または生じるか生じないことがあり、その記載が、構成要素、構構造体要素、イベント、状況、特性、特質などが含まれるかまたは生じ、場合によって、それが含まれないかまたは生じないことを意味する。
【0089】
本明細書で使用する場合、「連続的な(uninterrupted)」という用語もしくは「連続的な処理(uninterrupted processing)」という句、または同様の用語もしくは句は、ステップ中またはあるステップと次のステップとの間にプロセスの通常または所定の休止のため以外の何らかの理由で-ステップ中またはステップ間のいずれかに-プロセスの休止または停止を伴うことなく、複数の逐次的に行われるステップを含むプロセスを行うシステムまたは機器を指す。通常の休止の非限定的な例としては、ステップを完了するための所定の期間の経過を待つこと、機器または材料が所定の温度または他の必要なまたは所望の状態または条件に達するまで待つこと、または、プロセス内の次のステップを行うために必要とされる1つ以上の共通の構成要素が、別のプロセスの1つ以上のステップを行うために使用されている間、プロセスのステップ間で休止すること、が挙げられる。
【0090】
本明細書に開示するようなピペットチップ保持ステーションが実装され得る機器は、
図1および
図2において参照番号225によって示され、自動ロボットピペッタ300を含む。
図2および
図3を参照すると、ピペッタから分離されたピペットチップを捕捉し、一時的に保持する(隔離する)ためのピペットチップ保持ステーションは、参照番号100によって表され、本明細書で「保持ステーション」と称され得る。
図2および
図3に示すように、保持ステーション100は、ピペッタ300の下に配置されている。ピペッタ300によって廃棄されたピペットチップを受容するための廃棄物コンテナ220は、機器225の中へ、またはそこから外へ横方向に移動するように構成された、機器225(
図1および
図3を参照されたい)の廃棄物ドロワ224内で支持され得る。廃棄物コンテナ220は、使い捨てであり得るプラスチックバッグによってライニングされ得る。
図3に示すようにドロワ224が機器225の中へ横方向に移動して閉位置にあるときに、保持ステーション100は、廃棄物コンテナ220の上側に配置される。
【0091】
機器225は、核酸ベースの増幅反応を行うための分子分析装置などの、化学的または生物学的分析装置であり得る。保持ステーション100が使用され得る例示的な処理機器としては、米国特許第8,731,712号および同第9,732,374号および国際特許出願第PCT/US2018/041472号に記載されている分析装置、ならびにHologic,Inc.(Marlborough、MA)から入手可能なPanther(登録商標)およびPanther Fusion(登録商標)システムが挙げられる。
【0092】
ピペッタ300は、横方向および縦方向に、例えばX、Y、およびZ方向に移動するように構成され得、液体をコンテナから取り出して、液体をコンテナに分注するために使用される。例えば、ピペッタ300は、1種以上の試薬を1つ以上の試薬容器から1つ以上の反応容器まで移送し、試料材料を1つ以上の試料容器から1つ以上の反応容器まで移送して、反応混合物を形成するために使用され得る。試薬は、液体状態で格納され得るか、または試薬は、非液体状態、例えば凍結乾燥状態で格納され得、非液体状態の場合、ピペッタは、再構成剤を試薬容器の中へ移送し、次いで、再構成された試薬を反応容器に移送するために使用され得る。機器225は、複数のピペットチップを保持するトレイまたはコンテナ228(
図2を参照されたい)を含み得る。トレイまたはコンテナ228は、ピペッタ300に取り外し可能に取り付けるために、ピペッタ300が選択的に個々のピペットチップに係合することを可能にする位置および配向で、機器225のピペットチップホルダベイ(例えば、ドロワ)内に存在し得る。
【0093】
図17および
図18に示すように、ピペッタ300は、使い捨てピペットチップ290が取り外し可能に取り付けられる装着端部314(プローブの遠位端であり得る)を有する、プローブ302(
図18にだけ示す)を有し得る。一実施形態では、ピペッタ300の装着端部314は、装着端部314がピペットチップ290の中へ挿入されたとき、またはピペットチップ290が装着端部314の上へ装着されたときに、摩擦嵌合でピペットチップ290を受容するように構成されている。
図18を参照すると、ピペットチップ290の一実施形態は、ピペットチップ290の第1の(近位)端部のカラー292と、ピペットチップ290の第2の(遠位)端部の円錐テーパチップ296と、略一定の直径を有する円筒形形状であり得る、カラー292とチップ296との間のバレル部分294と、を含む。例示的な、商業的に入手可能なピペットチップは、TECAN(TEC AN Inc.,Research Triangle Park,NC)から入手可能である。
【0094】
図17および
図18に示すように、ピペッタ300は、プローブ302をピペッタアーム310に結合する、ハウジング312内で終端している略垂直のピペッタアーム310を含む。ハウジング312は、アーム310を通してプローブ302を圧力源(真空または正圧)に結合または接続する。ピペッタ300は、プローブ302の装着端部314からピペットチップ290を解放するためのチップ解放機構を含み得る。一実施形態では、解放スリーブ304を含むチップ解放機構は、プローブ302の上に同軸に装着され、プローブ302対して軸方向に移動可能である。解放スリーブ304は、プローブ302に対して解放スリーブ304を軸方向に移動させるように構成された解放レバー306に接続される。解放トリガ308(
図17にだけ示す)は、リンケージ(図示せず)によってハウジング312内の解放レバー306に結合される。
【0095】
ピペットチップ290は、ピペットトレイ228内で支持されるピペットチップ290のカラー292によって取り囲まれた開口部の中へプローブ302を挿入することによって、プローブ302に摩擦で固定される。プローブ302がピペットチップ290の中へ挿入されると、プローブ290の頂端部が解放スリーブ304に接触し、スリーブ304および解放レバー306を
図17に示される位置まで上方に押す。スリーブ304および解放レバー306が押し上げられると、解放レバー306を解放トリガ308に結合しているリンケージが、
図17に示すように、解放トリガ308をハウジング312の下に延在させる。ピペッタ300からピペットチップ290を吐出または解放するために、ピペットアーム310は、解放トリガ308が解放表面に接触するまで下降され、該解放表面は、解放トリガ308をハウジング312の中へ上方に押し込み、それによって、解放レバー306および解放スリーブ304をプローブ302に対して軸方向に下方へ移動させる。解放スリーブ304の下方への移動で、プローブ302に摩擦で固定されたピペットチップ290の頂端部に接触し、それによって、プローブ302からピペットチップ290を押し出して、ピペッタ302からピペットチップ290を解放する。
【0096】
図4に示すように、保持ステーション100の一実施形態は、頂部フレーム102と、サイドボックスフレーム150と、サイドボックスフレーム150の上に配置されたサイドカバーパネル160と、下部廃棄物シュート162に接続している上部廃棄物シュート152(サイドボックスフレーム150の下部分であり得る)と、下部廃棄物シュート162の上に配置された廃棄物シュートカバーパネル164と、を含む。保持ステーション100は、頂部フレーム102の一部分の下に配置された保持区画166をさらに含む。上述のように、廃棄物コンテナ220(
図4では四角形によって概略的に示す)は、シュート162を通って落ちるピペットチップなどの廃棄物品を受容するために、廃棄物シュート162の下に位置付けられたコンテナを備える。廃棄物コンテナは、典型的に使い捨てで、プラスチックであるバッグによってライニングされ得る。上述のように、廃棄物コンテナ220は、機器225内の第1のまたは閉位置と第2のまたは開位置との間で、横方向に移動する(例えば、機器225の正面に対して前方および後方に移動する)ように構成されたドロワ224において機器225内で支持され得、該開位置では、ドロワ224が、廃棄物コンテナ220へのアクセスを可能にする様式で機器225から引き出され、それにより、廃棄物コンテナをドロワ224から取り外して、空にすることができ、および/または廃棄物コンテナ220をライニングしているバッグを廃棄物コンテナ220から取り外して、新しい空のバッグと交換することができる。
【0097】
廃棄物コンテナ220が保持ステーション100の廃棄物シュート162の下に位置付けられると-例えば、ドロワが第1のまたは閉位置にあるとき-、廃棄物コンテナ220は、ピペッタ300に対して、ピペッタ300によって解放された使用済みのピペットチップを捕捉するように位置付けられたピペットチップ受容位置にある。様々な実施形態では、廃棄物コンテナセンサ222は、システム制御ソフトウェアのための信号-下で説明する-を生成して、廃棄物コンテナ220の有無を検出する(すなわち、廃棄物コンテナセンサ222は、廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置にあるかどうかを検出する)。代替的に、廃棄物コンテナ220がドロワ内で支持されている場合、廃棄物コンテナセンサ222は、ドロワ224が開位置にあるか、または閉位置にあるかを検出して、廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置にあるかどうかを判定し得る。廃棄物コンテナセンサ222は、近接センサ、接触センサ、スイッチ、光学センサなどの、廃棄物コンテナ220の有無および/またはドロワ224の位置を検出するための任意のセンサを含み得る。
【0098】
例示的な一実施形態では、保持ステーション100は、頂部フレーム102に取り付けられたプリント回路基板280を随意に含み得る。回路基板280は、保持ステーション100への電力を制御および提供するための回路および電力および論理構成要素を含み得る。
【0099】
図5は、保持ステーション100の内部構成要素を明らかにするために、頂部フレーム102、プリント回路基板280、サイドカバーパネル160、保持区画166、および廃棄物シュートカバーパネル164を省略した、保持ステーション100の斜視図である。
図5に示すように、保持ステーション100は、チップホルダコンベアを含み、これは、例示する実施形態では、下部トラックパネル130で部分的支持され、チェーン駆動機構200によって駆動されるチップホルダチェーン230を備える。チェーン駆動機構200は、頂部フレーム102に装着され、チップホルダチェーン230に動作可能に結合された駆動ホイール204に接続されたモータ202を含む。モータ202は、プリント回路基板280の1つ以上の構成要素によって制御され得、電力は、該プリント回路基板によってモータ202に伝送され得る。
【0100】
図6は、保持ステーション100の内部構成要素を明らかにするために、頂部フレーム102、駆動機構200、プリント回路基板280、サイドカバーパネル160、下部トラックパネル130、および廃棄物シュートカバーパネル164を省略した、保持ステーション100の斜視図である。
図7は、保持ステーション100の内部構成要素を明らかにするために、頂部フレーム102、駆動機構200、プリント回路基板280、サイドボックスフレーム150、および下部トラックパネル130を省略した、保持ステーション100の斜視図である。
図6および
図7に示すように、チップホルダチェーン230は、複数のチップホルダリンク232と、複数のコネクタリンク252と、を含み得る。
図6では、各チップホルダリンク232は、ピペットチップ290を保持して示されているが、保持ステーション100の状態に応じて、1つ以上のチップホルダリンク232またはすべてのチップホルダリンク232が、ピペットチップ290を保持していない場合がある。
図5および
図6に示すように、ボックスフレーム150は、下部フランジ154を含み、チップホルダチェーン230上を搬送されるピペットチップ290の一部分は、下部フランジ154の上側に、かつサイドカバーパネル160の背面に配置される。一実施形態では、チップホルダチェーン230は、連続トラック(下でより詳細に説明する)に支持された連続チェーンであり、チップホルダチェーン230で搬送されるピペットチップ290の一部分は、ドリップパネル168(
図7を参照されたい)の上側の保持区画166に残留し得、該ドリップパネルは、ボックスフレーム150の下部フランジ154と協働して、チップホルダチェーン230で支持されたピペットチップ290の下にドリップトレイを形成する。ドリップトレイは、チップホルダチェーン230で搬送されるピペットチップ290から落ち得る残留液体を捕捉するように位置付けられ、捕捉した液体を上部シュート152および下部シュート162に向かって、および廃棄物コンテナ220に方向付け得る。
【0101】
図6および
図7に示すように、チップホルダチェーン230は、各々がピペッタから解放されたピペットチップを受容および保持するように構成された、複数の相互接続されたチップホルダの連続チェーンを備え得る。一実施例では、チップホルダは、チップホルダリンク232を備え、例示する実施形態では、22個のチップホルダリンク232を備えている。代替の実施形態において、チップホルダチェーンは、22個よりも少ないまたは多いチップホルダリンク232を備え得る。チップホルダチェーン230は、下で説明するように、ピンによって隣接するコネクタリンク252に、または隣接するチップホルダリンク232に接続された複数のコネクタリンク252をさらに含み得る。
【0102】
代替の実施形態において、チップホルダチェーンは、不連続である-または必然的にチェーンもない-が、複数のチップホルダがその上で支持される直線状のまたは湾曲したチェーンまたはレールを備え得る。
【0103】
チップホルダチェーン230の一実施形態の特徴を
図8、
図9、および
図10に示す。
図8は、2つのチップホルダリンク232aおよび232bならびに2つのコネクタリンク252aおよび252bを含むチップホルダチェーン230の一部分の斜視図である。
図9は、単一のチップホルダリンク232およびコネクタピン249の斜視図である。
図10は、単一のコネクタリンク252およびコネクタピン259の斜視図である。
【0104】
図9を参照すると、各チップホルダリンク232は、アーム234、236の遠位端の間に画定された横方向開口部または間隙238を有する対向するアーム234および236によって画定されたホルダクリップを含む。チップホルダリンク232は、下部ラグ244と、上部ラグ246と、を含む。ライザ240は、対向するアーム234、236からラグ244、246まで延在している。チップ支持シェルフ242は、アーム234、236の頂面によって部分的形成され、ライザ240を横断してアーム234、236の間に延在している。一実施形態では、アーム234、236、およびライザ240によって部分的に包含された空間は、ほとんどまたはまったく抵抗することなく、かつピペットチップ290のカラー292がチップ支持シェルフ242に支持された状態で、ピペットチップ290のバレル294を受容するように構成された開口部を画定する。
【0105】
コネクタピンまたはポスト249は、下部ラグ244を通って延在し、好ましくはその中で固定され、上部分248(上部ポスト)が下部ラグ244の上側に延在し、下部分250(下部ポスト)が下部ラグ244の下側に延在している。上部ラグ246のピン開口部245は、隣接するリンクのコネクタピンを受容する。
【0106】
図10を参照すると、各コネクタリンク252は、第1のラグ254と、第2のラグ256と、を含み、第1のラグ254は、第2のラグ256の上側に配置されている。コネクタピン(またはポスト)259は、第2のラグ256を通って延在し、好ましくはその中で固定され、上部分258(上部ポスト)が第2のラグ256の上側に延在し、下部分260(下部ポスト)が第2のラグ256の下側に延在している。第1のラグ254のピン開口部255は、隣接するリンクのコネクタピンを受容する。
【0107】
図8に示すように、1つのコネクタリンク252aは、第1のコネクタリンク252aの第1のラグ254のピン開口部255を通して第2のコネクタリンク252bのコネクタピン259bを挿入することによって、隣接するコネクタリンク252bに接続される。1つのチップホルダリンク232aは、第1のチップホルダリンク232aの上部ラグ246のピン開口部245を通して第2のチップホルダリンク232bのコネクタピン249bを挿入することによって、隣接するチップホルダリンク232bに接続される。コネクタリンク252bは、コネクタリンク252bの第1のラグ254のピン開口部255を通して隣接するチップホルダリンク232aのコネクタピン249aを挿入することによって、隣接するチップホルダリンク232aに接続される。
【0108】
頂部フレーム102の特徴を
図11~
図16に示す。
図11は、分離した頂部フレーム102の底面斜視図であり、
図12は、頂部フレーム102の上面斜視図である。チップホルダチェーン(
図11または
図12に示さず)は、頂部フレーム102を形成している、上部トラックパネル110と下部トラックパネル130との間に画定されたトラック122内で支持される。チェーン駆動機構200の駆動モータ202は、上部トラックパネル110の上に装着され、チェーン駆動ホイール204は、上部トラックパネル110と下部トラックパネル130との間に配置されている。チェーン駆動ホイール204は、上部トラックパネル110(
図13を参照されたい)内に形成されたベアリング214および下部トラックパネル130内のベアリングによって、上部フレーム102内で回転可能に支持され得る。解放開口部120は、上部トラックパネル110の一方の縁部に沿って形成されている。解放開口部120に隣接して位置付けられたチップエジェクタは、上部トラックパネル110の一部である上部チップエジェクタランプまたは楔114、および下部トラックパネル130の一部である下部チップエジェクタランプまたは楔142によって画定されている。
【0109】
図13は、頂部フレーム102およびチップホルダチェーン230の一部分の部分上面斜視図である。
図13に示すように、チップホルダチェーン230は、上部トラックパネル110および下部トラックパネル130によって支持され、それにより、チップホルダチェーン230の一部分が、上部チップエジェクタランプ114と下部チップエジェクタランプ142との間を通過する。
【0110】
図14は、チップホルダチェーン230の一部分を伴う、分離した上部トラックパネル110の底面斜視図である。
図14に示すように、チップホルダチェーン230は、上部トラックパネル110内に形成された上部トラックスロット112内に配置されている。具体的には、チップホルダチェーン230(
図9および
図10を参照されたい)のチップホルダリンク232の上部ポスト248および258ならびにコネクタリンク252はそれぞれ、上部トラックスロット112の中へ延在している。センサ開口部116は、上部トラックパネル110(
図12も参照されたい)内に形成され、上部トラックスロット112の一部分にまたがっている。光学センサ(
図12または
図14に示さず)は、チェーン230が開口部116を通過するときにチップホルダチェーン230の上部ポスト248、258の通路を検出するように、開口部116に設置され得る。一実施形態では、センサは、上部トラックスロット112の一方の側の光送信機と、トラックスロット112の反対側の光受信機と、を備える。チップホルダチェーン230が上部トラックスロット112の周囲を前進すると、チップホルダチェーン230の上部ポスト248、258が、その中に配置された光学センサの光送信機と光受信機との間の開口部116を通過し、それによって、チップホルダチェーン230の各ポストが開口部116に位置付けられたセンサを通過するときに、送信機から受信機への光ビームを遮断し、信号を生成する。したがって、チップホルダチェーン230の位置は、センサを通過したポストの数を数えることによって、ならびにチェーン駆動モータ202のエンコーダカウントまたはモータカウントを使用することによって、システムコントローラ-下で説明する-によって監視することができる。
【0111】
一実施形態では、ポストの1つは、「ホーム」ポストと称され得、それによって、チップホルダチェーン230の特定位置を「ホーム」ポジションとして識別する。例えば、「ホーム」ポストは、すべての他のポストよりも短くなり得、ポストの高さがセンサ開口部116内の光学センサをトリップしないような、十分な短さである。システム制御ソフトウェアは、光学センサが特定の数のモータステップの後にトリップされるのを予期する。ホームを見出す場合、次のポストまでのモータステップの予想数を超えていることが分かるので、ソフトウェアは、次のポストがセンサをトリップするまでチップホルダチェーンを移動させ続ける。次いで、制御ソフトウェアは、モータステップのセット数によってチップホルダチェーンの方向を反転させて、その位置をホームとして設定する。
【0112】
同じく
図14に示すように、一実施形態では、チェーン駆動装置ホイール204は、接続ハブ210によって接続された上部ホイール206および下部ホイール208を備えている。周縁ノッチ213は、上部ホイール206内に形成され、周縁ノッチ212は、下部ホイール208内に形成されている。チップホルダチェーン230の上部ポスト248、258は、チェーン駆動装置ホイール204が回転するときに、上部ホイール206の上部周縁ノッチ213で受容され、チップホルダチェーン230の下部ポスト250、260は、チェーン駆動装置ホイール204が回転するときに、下部ホイール208の下部周縁ノッチ212で受容される(
図15および
図16も参照されたい)。
【0113】
図15および
図16は、チップホルダチェーン230の一部分を伴う、分離した下部トラックパネル130の上面斜視図である。上部トラックパネル110の底部に固定された下部トラックパネル130は、その周囲の一部分の周りに下部トラックスロット132を含む。チェーン駆動ホイール204は、下部トラックパネル130に回転可能に支持される。下部トラックパネル130が上部トラックパネル110に固定されると、下部トラックスロット132が上部トラックスロット112と整列する。下部トラック内側シェルフ140および下部トラック外側シェルフ144は、下部トラックスロット132の両側に配置されている。チップホルダチェーン230は、下部トラックスロット132内で下部トラック内側シェルフ140および下部トラック外側シェルフ144で支持される。より具体的には、下部ラグ244および上部ラグ246を形成している各チップホルダリンク232の下部分は、下部トラック内側シェルフ140および下部トラック外側シェルフ144で支持され、各コネクタピン249の下部ポスト250は、下部トラックスロット132の中へ延在している。同様に、
図15および
図16に示していないが、チップホルダチェーン230の各コネクタリンク252も同様に、下部トラック内側シェルフ140および下部トラック外側シェルフ144で支持された第2の下部ラグ256によって支持され、コネクタピン259の各々の下部ポスト260は、下部トラックスロット132の中へ延在している。
【0114】
図19および
図20に示すように、機器225およびピペッタ300の通常の動作の下で、ピペットチップ290が使用された後、ピペッタ300は、頂部フレーム102に形成された解放開口部120のチップ解放場所270まで移動する。ピペッタ300は、チップ解放場所270でピペットチップ290を解放開口部120の中へ下降させ、ピペットチップ290は、ピペッタ300から解放されて(吐出されて)、側部カバーパネル160の背面の解放開口部120を通して、廃棄物シュートカバーパネル164の背面の下部廃棄物シュート162を通して、廃棄物コンテナ220の中へ落ちる。この動作中に、廃棄物コンテナ220が適所にある間、または廃棄物コンテナを支持しているドロワ224は閉じられている間-廃棄物コンテナセンサ222によって検出したとき-、チップホルダチェーン230(またはチップホルダチェーンを含まない一実施形態では、チップホルダコンベア)が第1のまたは待機位置にあり、待機位置では、チップホルダリンク232(またはチップホルダチェーンを含まない一実施形態では、チップホルダ)のいずれも、チップ解放場所270に位置せず、典型的に、ホルダリンクのいずれも、ピペットチップを保持していない。廃棄物コンテナ220が取り外されたとき、またはドロワ224が開かれたときをセンサ222によって検出したとき、チップホルダ前進コマンドが駆動機構200に送信され、次いで、ピペットチップ290の配向に対して横方向である方向「A」(
図20では時計方向)にチップホルダチェーン230を前進させて、第1のチップホルダリンク232をチップ解放場所270の第2の位置に配置して、ピペッタ300によって解放されたピペットチップ290を捕捉し、保持する。廃棄物コンテナ220がピペッタによって解放されたピペットチップを受容するべき位置になければ、ピペットチップ290が第1のチップホルダリンク232の中へ解放された後、チップホルダ前進コマンドが駆動機構200に送信され、チップホルダチェーン230をインデックスして、次のチップホルダリンク232をチップ解放場所270に配置して、ピペッタ300によって解放された次のピペットチップ290を捕捉し、保持する。駆動機構200は、チップホルダ前進コマンドに応じて、チップホルダチェーン230を方向「A」に前進させ続け、チップホルダリンク232をチップ解放場所270に逐次的に配置して、廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置にない間にピペッタ300によって解放された各ピペットチップ290を捕捉し、保持する。
【0115】
代替の実施形態では、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないときにピペットチップがチップホルダの中へ解放される場所(すなわち、第2のチップ解放場所)は、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられたときにピペットチップが解放されるチップ解放場所270(すなわち、第1のチップ解放場所)とは異なる。かかる一実施形態は、必然的にチップホルダチェーン230(またはチップホルダチェーンを含まない一実施形態では、チップホルダコンベア)の再構成を必要とし、それにより、チップホルダ232は、第2のチップ解放場所に逐次的に配置されて、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないときに解放されたチップを捕捉する。
【0116】
図21は、ピペッタ300がピペットチップ290をチップホルダチェーン230のチップホルダリンク232の中へ解放すること示す、チップ保持ステーション100の部分断面図である。
図21に示すように、チップホルダチェーン230のチップホルダリンク232の1つをチップ解放場所270に位置付けた状態で、ピペッタ300は、ピペットチップ290をチップホルダリンク232の中へ下降させる。ピペッタ300を下降させ続けると、解放トリガ308が保持ステーション100のサイドボックスフレーム150の頂部で解放表面156に接触する。これは、解放トリガ308を上方へ押し、それによって、解放レバー306および解放スリーブ304を下方へ移動させて、ピペッタ300からピペットチップ290をチップ解放場所270に位置付けられたチップホルダリンク232の中へ押し出す。
【0117】
示す実施形態では、ピペットチップが、解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナ220の中へ解放されているか、または廃棄物コンテナ220が解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないときに、チップホルダコンベアのチップホルダの中へ解放されているかにかかわらず、ピペッタ300は、チップ解放場所270でピペットチップを解放する。別の実施形態では、解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナの中へ解放されたピペットチップは、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないときに、ピペットチップがチップホルダコンベアのチップホルダの中へ解放される場所とは異なる場所で解放される。
【0118】
一実施形態では、駆動機構200を作動させるためのチップホルダ前進コマンドは、廃棄物コンテナ220がピペッタ300によって解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないときに、ピペッタ300の移動によってトリガされ得る。ピペッタ300がピペットチップ290を解放して、チップ解放場所270から離れた位置まで後退した後、駆動機構200を、チップホルダチェーン230をチップ解放場所270の次のチップホルダリンク232に位置付けるように作動させて、ピペッタ300が別のピペットチップ290を解放するまで待機する。ピペッタ300からのピペットチップ290の解放は、(例えば、解放トリガ308および/または解放レバー306によって作動されるスイッチによって)プローブ302からピペットチップ300を吐出するように構成された、解放スリーブ304などのチップエジェクタの作動によって検出され得、またはピペットチップ290は、少なくとも部分的に導電性であり得、ピペッタ300は、プローブ302上のピペットチップ290の有無を(例えば、容量的に)検出するように構成され得る。
【0119】
示す実施形態では、ピペットチップ290がチップホルダチェーン230のチップホルダリンク232によって捕捉され、保持されると、チェーン230がピペットチップの配向に対して横方向に前進され、捕捉されたチップは、チップホルダはサイドカバーパネル160の背面に、かつサイドボックスフレーム150の下部フランジ154の上側に配置される(
図5および
図6を参照されたい)。チップホルダチェーン230が前進し続けると、チップホルダリンク232のいくつかおよびそれによって保持されたピペットチップ290が、
図7に示すようにドロッププレート168の上側で、
図6、
図7、および
図20に示すように保持区画166内で保持される。この配設は、チップホルダチェーン230で搬送されるピペットチップ290から垂れる任意の液体を収容する。
【0120】
廃棄物コンテナ220が再度ピペットチップ受容位置にあるとき、例えば廃棄物コンテナ220が交換された後、またはドロワ224が閉じられた後-廃棄物コンテナセンサ222によって検出したとき-、チップホルダ(例えば、チップホルダリンク232)に保持されているピペットチップ290は、チップ保持ステーション100から廃棄物コンテナ220まで移送される。例えば、チップホルダに保持されているピペットチップ290は、チップ解放場所270と隣接し得るチップ取り外し場所165で、関連付けられたチップホルダから吐出されるか、取り外されるか、または変位される(
図19および
図20を参照されたい)。一実施形態では、チップホルダ反転コマンドは、駆動機構200に、チップホルダチェーン230の方向を反転させて、横方向「B」に(
図20では反時計回りに)移動させる。
図11~
図13に示すように、および上で説明したように、チップエジェクタは、上部チップエジェクタランプ114と、下部チップエジェクタランプ142と、を備え得る。チップエジェクタランプまたは楔114および142は、各々が傾斜縁部または表面を備え、
図22に示すようにチップホルダリンク232が外方への延長を増加させる方向にランプ114、142を通過すると、ランプ114および142がチップホルダリンク232で保持されたピペットチップ290に係合し、アーム234と236(
図22では、アーム234だけが視認可能である)との間からピペットチップ290を変位させるかまたは吐出して、チップホルダリンク232からピペットチップを取り外す。
【0121】
1つ以上のピペットチップ290を搬送しているチップホルダチェーン230がチップエジェクタ(ランプ114、142)に対して方向「B」に移動すると、各チップホルダリンクは、チップ取り外し場所165の第3の位置に配置される。チップホルダリンク232が第3の位置を通過すると、各ピペットチップ290は、チップエジェクタランプ114、142に係合し、そのリンクがチップエジェクタを通過するときに、関連付けられたチップホルダリンク232のアーム234および236の間から横方向に変位される。より具体的には、
図22の実施形態に示すように、上部チップエジェクタランプ114は、チップホルダリンク232の上側に位置するピペットチップ290のカラー292の一部分に係合し、下部チップエジェクタランプ142は、チップホルダリンク232の下側に位置するピペットチップ290のバレル294の一部分に係合する。チップホルダリンク232のアーム234、236は、商品名Delrin(登録商標)の下で入手可能なポリオキシメチレン(POM)などの可撓性材料から作製され得る。POMは、アセタール、ポリアセタール、およびポリホルムアルデヒドとしても知られており、高剛性、低摩擦、および優れた寸法安定性を必要とする精密部品で使用されるエンジニアリングサーモプラスチックである。また、わずかに異なる化学式を有する、Celcon(登録商標)、Ramtal、Duracon(登録商標)、Kepital(登録商標)、およびHostaform(登録商標)といった商品名での下で入手可能である。このようにして、チップホルダリンク232がチップエジェクタランプ114、142に対してトラックスロット112/132に沿って移動する間にチップエジェクタランプ114、142がピペットチップ290に係合し、ピペットチップ290がアーム234、236(
図9を参照されたい)の間の間隙238に押し出されると、アーム234、236が外向きに撓曲し、それによって、間隙238を拡大し、それにより、ピペットチップ290のバレル294が間隙238を通過することができ、チップホルダ232からピペットチップ290を取り外すことができる。代替的に、アーム234、236は、アルミニウムなどの比較的非可撓性の材料で作製され得、ピペットチップ290は、圧縮性材料から形成され得、それにより、チップホルダリンク232がチップエジェクタランプ114、142に対して移動している間、チップエジェクタランプ114、142がピペットチップ290に係合し、ピペットチップ290は、アーム234、236(
図9を参照されたい)の間の間隙238の中へ押し出され、ピペットチップ290のバレル294が間隙238の幅に圧縮され、それにより、バレル294が間隙238を通過することができ、ピペットチップ290をチップホルダ232から取り外すことができる。さらなる代替例として、ピペットチップ290は、アーム234、236の撓曲およびピペットチップ290のバレル294の圧縮の組み合わせによって取り外され得る。
【0122】
代替の実施形態では、チップエジェクタは、チップ解放場所270から方向「A」に変位した位置においてピペットチップホルダチェーン230の連続進行経路に沿った位置に位置する。かかる配設では、方向「A」におけるピペットチップホルダチェーン230の連続移動は、チップホルダ232に、チップエジェクタを通過させ、したがって、チップホルダチェーン230によって搬送されている任意のピペットチップを取り外す。したがって、ピペットチップ290は、チップホルダチェーンの移動方向を反転させることによって、ピペットチップホルダチェーン230のチップホルダ232から取り外されるのではなく、ピペットチップがチップホルダに捕捉されている間にチップホルダチェーンが移動するのと同じ方向「A」に連続移動することによって取り外される。かかる一実施形態におけるチップ取り外し場所は、チップ解放場所270に近接しない場合があるので、チップホルダ232から廃棄物コンテナ220の中へ取り外されたピペットチップを方向付けるために、拡大されたまたは別様に修正した廃棄物シュートが必要であり得る。
【0123】
代替の実施形態では、チップエジェクタは、チップホルダリンク232の上側または下側でピペットチップ290に係合する、単一のランプを備えることができる。さらなる一実施形態では、チップエジェクタは、チップホルダリンク232の上側および/または下側の3つ以上の場所でピペットチップ290に係合する、2つを超えるランプを備える。
【0124】
チップエジェクタは、チップ解放場所270に隣接して、かつ下部廃棄物シュート162の上側に位置し得、それにより、ピペットチップ290が、それらのそれぞれのチップホルダリンク232から取り外され、ピペットチップ290が、下部廃棄物シュート162を通って廃棄物コンテナ220の中へ落ちる。
【0125】
例示する実施形態では、チップホルダチェーン230は、最大22個のピペットチップ290を捕捉し、搬送することができる(これは非限定的な実施例であり、チップホルダコンベアは、22個よりも少ないまたは多いピペットチップ290を搬送し得る)。しかしながら、すべての利用可能なチップホルダリンク232においてピペットチップ290を捕捉する必要はない。廃棄物コンテナ220が取り外されたことまたは別様にチップ受容位置にないことを廃棄物コンテナセンサ222が検出したときに、駆動機構200によってチップホルダチェーン230を方向「A」に前進させて、各チップホルダリンク232をチップ解放場所270に逐次的に配置する。廃棄物コンテナ220が再度ピペットチップ受容位置にあることを廃棄物コンテナセンサ222が検出したとき、駆動機構200は、ピペットチップ290があらゆるチップホルダリンク232に捕捉されているかどうかにかかわらず、チップホルダチェーン230の方向を方向「B」に反転させて、チップホルダチェーン230によって搬送されているピペットチップ290のすべてを取り外し得る。他方では、廃棄物コンテナ220が長期間存在しておらず、廃棄物コンテナ220が交換される前にピペットチップ290がすべてのチップホルダリンク232に捕捉されている場合、チップホルダ前進コマンドが駆動モータ202に送信されず、ピペットチップホルダコンベア(例えば、ピペットチップホルダチェーン230)が移動せず、廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置に戻されるまでピペッタ300の動作が中断され得る。
【0126】
上述のように、代替の実施形態では、チップホルダチェーン230は、示すように連続チェーンである必要はなく、隣接して位置付けられたチップホルダのループ状または直線配設を有するチップホルダの不連続な群であり得、これは、配設を自動的に移動させて、各チップホルダをチップ解放場所に逐次的に配置するための、またはチップエジェクタによって各チップホルダを逐次的に通過させてチップホルダからピペットチップを取り外すための手段を含む。
【0127】
図23は、自動システムにおける複数のサンプルの連続的な処理を容易にするための方法400を例示するフローチャートである。概して、方法および装置の目的は、廃棄物コンテナが、ピペッタのピペット解放場所に対してピペットチップ受容位置に位置付けられているかどうかを検出することであり、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にない場合、ピペッタによって解放されたピペットチップは、ピペットチップ保持ステーションによって捕捉され、保持されて、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置に戻るまでそれらを隔離する。一実施形態では、隔離されたピペットチップは、システム内の複数のサンプルの少なくともサブセットの処理のために以前に使用されており、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあるときに、複数のサンプルの処理に使用され、ピペッタから解放された任意のピペットチップが、廃棄物コンテナに直接解放される。廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置に戻された後、隔離されたピペットチップは、ピペットチップ保持ステーションから廃棄物コンテナまで移送される。
【0128】
一実施形態の方法は、ステップS402から始まる。ステップS404で、
図19~
図21に示すように、ピペッタ300が、チップ解放場所270まで移動する。
【0129】
ステップS406で、廃棄物コンテナが適所にあるかどうか、すなわち、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置であるかどうかを判定する。ステップS406は、センサ222を使用して、廃棄物コンテナ220がピペッタ300によって解放されたピペットチップ290を受容するための適所にあるかどうか、および/または廃棄物コンテナ220を支持するドロワ224が開位置にあるか閉位置にあるかを判定することによって行われ得る。
【0130】
ステップS408で廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあると判定された場合、ピペットチップ290が、ピペッタ300から解放され、シュート162を通って、廃棄物コンテナ(例えば、廃棄物コンテナ220)の中へ落ちる。
【0131】
ステップS406で廃棄物コンテナがピペッタ300によって解放されたピペットチップ290を受容する位置にないと判定された場合、ステップS410で、チップホルダコンベアの第1のチップホルダが、チップ解放位置まで移動する。チップホルダコンベアがチップホルダチェーン230を備える場合、ステップS410は、チップホルダチェーン230を前進させて、第1のチップホルダリンク232をチップ解放位置270(
図19および
図20を参照されたい)に配置することによって行われ得る。
【0132】
ステップS412で、ピペットチップ290が、ピペットチップ解放場所へ移動させたチップホルダの中へ解放される。一実施形態では、ステップS412は、ピペットチップ290をピペッタ300から第1のチップホルダリンク232の中へ解放することによって行われ得る。
【0133】
ステップS414で、廃棄物コンテナが交換されたかどうか、すなわち、ピペットチップ受容位置に戻されたかどうかを判定する。ステップS414は、センサ222を使用して、廃棄物コンテナ220がピペッタ300によって解放されたピペットチップ290を受容するための適所にあるかどうか、および/または廃棄物コンテナ220を支持するドロワ224が開位置にあるか閉位置にあるかを判定することによって行われ得る。
【0134】
廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置でステップS414であると判定された場合、ステップS416で、チップホルダで搬送されている1つ以上のピペットチップがチップホルダから吐出または取り外されて、廃棄物コンテナの中へ落ちることを可能にする。次いで、チップホルダを、チップ解放場所から離れて移動させる。一実施形態では、ステップS416は、チップホルダチェーン230をチップエジェクタ(例えば、上部チップエジェクタランプ114および/または下部チップエジェクタランプ142)に対して移動させることによって行われ、これは、チップホルダリンク232に保持されているピペットチップ290に係合して、ピペットチップ290を変位させ、次いで、廃棄物コンテナ220の中へ落とす。
【0135】
他方では、ステップS414で廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置に戻っていないと判定された場合、ステップS418で、チップホルダコンベアのすべてのチップホルダが、ピペッタによって解放されるピペットチップを保持するために使用されているかどうかを判定する。一実施形態では、ステップS418は、チップ解放場所270を通過したチップホルダリンク232の数、およびピペッタ300によって解放されたピペットチップ290の数を数えることによって行われる。チップ解放場所270を通過したチップホルダリンク232の数は、上部トラックパネル110(
図12および
図14を参照されたい)のセンサ開口部116に配置されたセンサによって判定することができる。
【0136】
ステップS418で、解放されたピペットチップを保持するためにすべてのチップホルダが使用されていないと判定された場合、ステップS420で、ピペッタをチップ解放場所へ移動させる。ステップS422で、次のチップホルダをチップ解放場所へ移動させ、ステップS424で、ピペットチップがピペッタによって次のチップホルダのチップ解放場所に解放される。次いで、プロセス400は、ステップにS414に戻る。
【0137】
ステップS418で、ピペッタによって解放されるピペットチップを保持するためにすべてのチップホルダが使用されていると判定され、未使用のチップホルダが残っていない場合、追加的な使用済みのピペットチップを取り扱うための手段が存在しないので、ステップS426で、ピペッタの動作が中断される。したがって、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置に戻されるまで、使用済みのピペットチップを廃棄することができない。したがって、プロセス400は、ステップにS414に戻る。
【0138】
制御システム
図24は、保持ステーション100を制御するための、使い捨てピペットチップ管理システム500のための制御アーキテクチャを概略的に例示する、ブロック図である。例示的な制御アーキテクチャは、システム500の態様を監視し、それと通信し、制御するコントローラ350を含み得、該システムは、保持ステーション100の駆動モータ202およびリンクセンサ118(上部トラックパネル110に形成されたセンサ開口部116に配置され得る、
図12および
図14を参照されたい)と、ピペッタ300と、廃棄物コンテナセンサ222と、を含む。保持ステーション100の駆動モータ202は、コントローラ350に結合されて、それによって制御され、これがコントローラ350によって制御可能である電力供給源352にも接続され得る。コントローラ350は、電力および動作制御信号を駆動モータ202に提供する。コントローラ350はまた、駆動モータ202に結合されたエンコーダ(例えば、回転エンコーダ)からの回転エンコーダカウントの形態で、駆動モータ202からデータを、ならびに他のフィードバックセンサ信号を受信し得る。
【0139】
コントローラ350は、保持ステーション100およびシステム500の他の構成要素の電力、動作、制御、および/または監視を遂行する制御ソフトウェア(ファームウェアを含み得る)を実行するためのコンピュータシステムを備え得る。コントローラ350は、1つ以上の論理素子、例えばコンピュータ、組み込みコントローラ、プログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイスなどを介して実装され得、また、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、および現在知られている、または今後開発される他の種類のメモリを含み得る、データ記憶メモリ354を含み得るか、またはそこにアクセスし得る。コントローラ350はまた、例えばハードディスクドライブおよび/またはリムーバブル記憶ドライブを含む磁気テープドライブを含む、追加的なメモリも含み得、これらは、光ディスクドライブ、USBスロット、メモリカードインターフェース、インターネットメモリ、クラウドベースのメモリ、または現在知られている、または今後開発される任意の記憶媒体またはフォーマットを代表する。本明細書で使用されるメモリデバイスおよび記憶ユニットは、現在知られている、または今後開発される電子データの永続的および/または揮発性記憶のための任意の記憶媒体を含み得る。かかるデータは、データベース内の記憶媒体内に格納され得、このデータベースは、例えば、リレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース、フラットファイル、リストなど、またはそれらのいくつかの組み合わせを含む、現在知られている、または今後開発される任意のデータ構造体およびフォーマットを含み得る。
【0140】
代替的実施形態では、メモリの一部分またはすべては、コンピュータプログラムまたは他の命令がコンピュータシステムにロードされることを可能にするための他の同様の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、リムーバブルストレージユニットおよびインターフェースを含み得る。かかる実施例としては、メモリスティックおよびメモリスティックインターフェース、セキュアデジタルカードおよびインターフェース、ならびに他のポータブルメディアおよびインターフェースが含まれ得、これらは、ソフトウェアおよびデータをコントローラ350に転送することを可能にする。
【0141】
ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を含み、その命令は、コントローラ350の論理要素によって実行されると、制御およびコンピューティングハードウェアに、1つ以上の自動または半自動プロセスを行わせる。
【0142】
コントローラ350のコンピュータシステムは、通信インターフェースも含み得、これは、情報(例えば、電力、制御およびフィードバック信号、ソフトウェア、データなど)をコントローラ350と外部デバイスとの間で転送することを可能にする。通信インターフェースの実施例には、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネット(登録商標)カードなど)、通信ポート、PCMCIAスロットとカード、USBポート、Firewireポート、Bluetooth(登録商標)、または現在知られている、または今後開発されるインターフェースを含むことができる。情報は、通信インターフェースを介して信号の形態で転送され、その信号は、電子信号、電磁信号、光信号、または通信インターフェースによって受信可能な他の信号であることができる。
【0143】
コントローラ350のコンピュータシステムはまた、タッチスクリーン、スタイラス、キーボード、マウスまたは他のポインティングデバイス、マイクロフォン、データスキャナ(例えば、バーコード、RFIDなど)などの、1つ以上の入力デバイスも含むことができる。様々な出力デバイスもコンピュータシステムに含まれ得、インジケータライト、ディスプレイ、プリンタ、触覚(例えば、振動)インジケータ、およびオーディオスピーカーが含まれる。
【0144】
本明細書で使用する場合、「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ可読媒体」、「コンピュータ使用可能媒体」などの用語は、概して、リムーバブルストレージユニット、ハードディスクドライブに設置されたハードディスク、ならびにソフトウェアおよびデータをコントローラ350に提供するための他の手段などの媒体を指すために使用される。
【0145】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、コントローラ350の一部であるか、またはそれによってアクセスされるメモリ354の1つ以上の部分に格納されている。コンピュータプログラムは、通信インターフェースを介して受信することもできる。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、コントローラ350のコンピュータシステムが、本明細書で開示する態様に従ってシステム500の動作を制御することを可能にする、
図23に例示するアルゴリズム400などのアルゴリズムを含み得る。
【0146】
本明細書で開示する主題の態様がソフトウェアを使用して実装される一実施形態では、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に格納されて、リムーバブルストレージドライブ、ハードドライブ、インターフェース、および/または通信インターフェースを使用してコントローラ350のコンピュータシステムにロードされ得る。制御ロジック(ソフトウェア)は、コントローラ350のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、上で説明したシステム、デバイス、装置、センサ、エンコーダなどを介して、本明細書で説明する主題の機能的態様を行わせる。オペレーティングシステムは、入力デバイスからの入力を認識すること、出力デバイスに出力を送信すること、ファイルとシステムリソースを管理すること、コンピュータシステム上で実行されるコンピュータプログラムを具体化する様々なプロセスを管理すること、などの基本的なタスクを実行し得る。
【0147】
コントローラ350は、(例えば、プリント回路基板280に、
図4を参照されたい)保持ステーション100専用のシステム500またはスタンドアロンシステムを備え得るか、またはシステム500に加えて、コントローラ350の1つ以上の構成要素-例えば、プロセッサ、メモリ、インターフェース、入力/出力デバイスなど-は、機器225などの機器、またはシステム500が一部である研究室の1つ以上の構成要素を制御するグローバルコントローラの共有部分であり得る。
【0148】
図24で概略的に示すように、ピペットチップ保持ステーション100に関して、コントローラ350は、駆動モータ202およびリンクセンサ118から信号を受信し、信号を駆動モータ202に送信する。コントローラ350は、ピペッタ300から信号を受信し得、およびそこに信号を送信し得、また、廃棄物コンテナセンサ222から信号を受信し得る。例えば、コントローラ350は、ピペッタ300に制御信号を送信して、ピペットチップ解放場所270まで移動させ、解放トリガ308が解放表面156(
図21を参照されたい)に接触するまで、ピペッタアーム310を下降させ得る。コントローラ350は、ピペットチップ290が解放された後、ピペッタ300に信号を送信して、ピペット解放場所270から移動させ得る。コントローラ350は、廃棄物コンテナセンサ222から、廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置にあるかどうかを示す、および/または廃棄物コンテナ220を支持しているドロワ224が開位置にあるか閉位置にあるかを示す信号を受信し得る(
図1~
図4を参照されたい)。廃棄物コンテナセンサ222から廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置にないという信号を受信すると、コントローラ350は、信号(チップホルダ前進コマンド)を駆動モータ202に送信して、ピペットチップホルダコンベア(例えば、ピペットチップホルダチェーン230)を移動させて、チップホルダをピペットチップ解放位置に移動させる。モータ202からの信号および/またはリンクセンサ118からのコントローラ350への信号によって、コントローラ350が、駆動モータ202を制御して、チップホルダをチップ解放場所に適切に位置付けることを可能にする。コントローラ350が、ピペッタ300からピペットチップ290が解放されたという信号を受信すると、コントローラ350は、信号(チップホルダ前進コマンド)を駆動モータ202に送信して、次のチップホルダをピペットチップ解放場所の位置に移動させ得る。リンクセンサ118からコントローラ350によって受信した信号が、すべてのチップホルダがピペットチップ解放場所へ移動させたことを示す場合、コントローラ350からピペッタ300への信号は、ピペッタ300の動作を中断させ得る。廃棄物コンテナセンサ222から廃棄物コンテナ220がピペットチップ受容位置にあるという信号を受信すると、コントローラ350は、信号を駆動モータ202(例えば、チップホルダ反転コマンド)に送信して、ピペットチップホルダコンベア(例えば、ピペットチップホルダチェーン230)を待機位置まで移動させる。ピペットチップホルダコンベアが待機位置に向かって移動すると、ピペットチップを受容したチップホルダをチップエジェクタによって移動させて、それによって搬送されたピペットチップが、チップエジェクタによってチップホルダから取り外される。
【0149】
実施形態
実施形態1.チップ解放場所で自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するためのデバイスであって、該デバイスが、
【0150】
複数のチップホルダを備えている、または支持するチップホルダコンベアであって、各チップホルダが、単一のピペットチップを受容し、解放可能に保持するように構成されている、チップホルダコンベアと、
【0151】
チップホルダコンベアをインデックスして、複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々をチップ解放場所に逐次的に配置して、自動ピペッタによって解放されたピペットチップを、チップ解放場所に配置された各チップホルダの中に受容するように構成されている、駆動機構と、
【0152】
チップエジェクタであって、チップホルダコンベアが駆動機構によってチップエジェクタに対して移動したときに、複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々に保持されたピペットチップに係合するように位置付けられ、関連付けられたチップホルダから、チップエジェクタが係合した各ピペットチップを取り外すように構成されている、チップエジェクタと、を備える、デバイス。
【0153】
実施形態2.チップホルダコンベアの複数のチップホルダが、相互接続されて、チップホルダチェーンを形成している、実施形態1に記載のデバイス。
【0154】
実施形態3.チップホルダチェーンが、連続トラックによって案内される連続チェーンを含む、実施形態2に記載のデバイス。
【0155】
実施形態4.ピペットチップが自動ピペッタによってチップ解放場所に位置するチップホルダの中へ解放された後、複数のチップホルダのうちの少なくとも1つが自動ピペッタによって解放されたピペットチップを受容していない場合、駆動機構が、チップホルダコンベアをインデックスして、後続のチップホルダをチップ解放場所にインデックスする、実施形態1~3のいずれか1つに記載のデバイス。
【0156】
実施形態5.チップ解放場所に位置するチップホルダが存在しないとき、自動ピペッタから解放されたピペットチップが、解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた取り外し可能な廃棄物コンテナの中へ落ち、デバイスが、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられたかどうかを検出するように構成された廃棄物コンテナセンサをさらに備え、それによって、廃棄物コンテナセンサによって、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出することが、駆動機構に、チップホルダコンベアをインデックスさせて、1つ以上のチップホルダの各々をチップ解放場所に逐次的に位置付けて、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に解放された各ピペットチップを捕捉し、廃棄物コンテナセンサによって、廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを検出することが、駆動機構に、チップホルダコンベアを移動させて、1つ以上のチップホルダの各々をチップエジェクタに対して逐次的に移動させて、チップ取り外し場所で関連付けられたチップホルダからピペットチップを取り外す、実施形態1~4のいずれか1つに記載のデバイス。
【0157】
実施形態6チップ解放場所の下かつチップ取り外し場所の下に位置付けられた廃棄物シュートをさらに備え、廃棄物シュートが、自動ピペッタによって解放されたピペットチップ、またはチップホルダコンベアのチップホルダから取り外されたピペットチップを、廃棄物コンテナの中へ方向付けるように構成されている、実施形態5に記載のデバイス。
【0158】
実施形態7.廃棄物コンテナが解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを廃棄物コンテナセンサが検出したときに、駆動機構が、チップホルダコンベアを、チップ解放場所にチップホルダが位置していない待機位置まで移動させるように構成されている、実施形態5に記載のデバイス。
【0159】
実施形態8.チップホルダコンベアが待機位置まで移動すると、チップホルダコンベアが待機位置にあるときにピペットチップがチップホルダコンベアによって保持されないように、ピペットチップを保持している各チップホルダをチップエジェクタに対して逐次的に移動させて、関連付けられたチップホルダからピペットチップを取り外す、実施形態7に記載のデバイス。
【0160】
実施形態9.チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを備え、各チップホルダが、リンクの1つの一部である、実施形態1~8のいずれか1つに記載のデバイス。
【0161】
実施形態10.チップホルダコンベアが、各チップホルダに検出要素を含み、デバイスが、駆動機構がチップホルダコンベアを移動させたときにセンサを通過する各検出要素を検出するためのセンサをさらに含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載のデバイス。
【0162】
実施形態11.チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを含み得、各チップホルダが、リンクの1つの一部であり、各検出要素が、1つのリンクを隣接するリンクに接続するピンを備えている、実施形態10に記載のデバイス。
【0163】
実施形態12.センサを通過した検出要素の数に基づいてチップホルダチェーンの位置を決定するように構成されたコントローラをさらに備えている、実施形態11に記載のデバイス。
【0164】
実施形態13.チップホルダチェーンが、連続トラックによって案内される連続チェーンを含む、実施形態11または12に記載のデバイス。
【0165】
実施形態14.駆動機構が、モータ付きホイールを備えているチェーン駆動装置を備え、連続チェーンが、モータ付きホイールに巻き掛けられている、実施形態13に記載のデバイス。
【0166】
実施形態15.各チップホルダが、抵抗を伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを備えている、実施形態1~14のいずれか1つに記載のデバイス。
【0167】
実施形態16各クリップが、対向するアームを備え、その間でピペットチップを保持するように構成され、対向するアームの間で保持されるピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する、実施形態15に記載のデバイス。
【0168】
実施形態17.チップエジェクタが、チップホルダがチップエジェクタを通過したときにクリップの開口部内で保持されたピペットチップに接触する、1つ以上のランプまたは楔を備え、対向するアームが、可撓性であり、それにより、1つ以上のランプがピペットチップに接触したときに、ピペットチップが、横方向に移動して、対向するアームを開くように付勢して、横方向開口部を拡大して、ピペットチップに横方向開口部を通過させて、チップホルダから取り外すことを可能にする、実施形態16に記載のデバイス。
【0169】
実施形態18.チップホルダコンベアが、チップエジェクタに隣接した曲線経路をたどる、実施形態17に記載のデバイス。
【0170】
実施形態19.チップエジェクタが、第1および第2の横方向に延在するランプまたは楔を備え、第1の横方向に延在するランプが、チップホルダがチップエジェクタに対して移動したときに、クリップの上側に延在しているピペットチップの第1の部分に係合するように構成され、第2の横方向に延在するランプが、チップホルダがチップエジェクタに対して移動したときに、クリップの下側に延在しているピペットチップの第2の部分に係合するように構成されている、実施形態17または18に記載のデバイス。
【0171】
実施形態20.駆動機構が、チップホルダコンベアを第1の方向に移動させて、各チップホルダをチップ解放場所に逐次的に配置するように構成され、かつチップホルダコンベアを第1の方向とは逆の第2の方向に移動させて、チップホルダコンベアをチップエジェクタに対して移動させて、関連付けられたチップホルダからピペットチップを取り外すように構成されている、実施形態1~19のいずれか1つに記載のデバイス。
【0172】
実施形態21.チップホルダコンベアの少なくとも一部分が、第1および第2の方向に移動するときに、直線経路をたどる、実施形態20に記載のデバイス。
【0173】
実施形態22.機器であって、
機器内で横方向および縦方向に移動するように構成されたピペッタであって、摩擦嵌合でピペットチップを受容するように適合された装着端部を有する、ピペッタと、
第1のレセプタクル位置と第2のレセプタクル位置との間で移動可能である廃棄物コンテナであって、廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、廃棄物コンテナが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられ、廃棄物コンテナが第2のレセプタクル位置にあるときに、廃棄物コンテナが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられない、廃棄物コンテナと、
第1のチップホルダ位置と第2のチップホルダ位置との間で移動可能なピペットチップホルダであって、第1のチップホルダ位置では、廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップホルダが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられず、第2のチップホルダ位置では、廃棄物コンテナが第2のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップホルダが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容および保持するように位置付けられる、ピペットチップホルダと、を備える、機器。
【0174】
実施形態23.ピペッタが、X、Y、およびZ移動するように構成されている、実施形態22に記載の機器。
【0175】
実施形態24.ピペッタが、プローブを備え、装着端部が、プローブの遠位端を備える、実施形態22または23に記載の機器。
【0176】
実施形態25.ピペットチップホルダベイと、ピペットチップホルダベイ内に配置されたピペットチップのコンテナと、をさらに備え、ピペットチップホルダベイ内のコンテナのピペットチップが、ピペッタの装着端部によって係合されるように位置付けられ、配向される、実施形態22~24のいずれか1つに記載の機器。
【0177】
実施形態26.ピペットチップホルダが、ピペットチップホルダからピペットチップホルダ内に保持されたピペットチップが取り外される、第2のチップホルダ位置とは異なる第3のチップホルダ位置まで移動可能である、実施形態22~25のいずれか1つに記載の機器。
【0178】
実施形態27.第3の位置でピペットチップホルダからピペットチップを取り外すように構成されたチップエジェクタをさらに含む、実施形態26に記載の機器。
【0179】
実施形態28.ピペットチップが、チップエジェクタによってピペットチップホルダから横方向に変位する、実施形態27に記載の機器。
【0180】
実施形態29.第1のチップホルダ位置から第2のチップホルダ位置へのピペットチップホルダの移動が、第1の横方向であり、第2のチップホルダ位置から第3のチップホルダ位置へのピペットチップホルダの移動が、第2の横方向であり、第1および第2の横方向が、反対方向である、実施形態26~28のいずれか1つに記載の機器。
【0181】
実施形態30.廃棄物コンテナが、使い捨てのプラスチックバッグでライニングされる、実施形態22~29のいずれか1つに記載の機器。
【0182】
実施形態31.廃棄物コンテナを支持し、第1および第2のレセプタクル位置の間で廃棄物コンテナを横方向に移動させるように構成された、ドロワをさらに備えている、実施形態22~30のいずれか1つに記載の機器。
【0183】
実施形態32.第1および第2のレセプタクル位置のうちの少なくとも1つに廃棄物コンテナがあるときを検知するためのセンサをさらに備えている、実施形態22~31のいずれか1つに記載の機器。
【0184】
実施形態33.ピペットチップホルダが、コンベアで搬送される、実施形態22~32のいずれか1つに記載の機器。
【0185】
実施形態34.コンベアを支持するためのトラックをさらに備えている、実施形態33に記載の機器。
【0186】
実施形態35.トラック上のピペットチップホルダの位置を監視するためのセンサをさらに備えている、実施形態34に記載の機器。
【0187】
実施形態36.コンベアの一部分の下に位置するドリップトレイをさらに備えている、実施形態33~35のいずれか1つに記載の機器。
【0188】
実施形態37.ピペットチップホルダが、複数のピペットチップホルダのうちの1つである、実施形態22~36のいずれか1つに記載の機器。
【0189】
実施形態38.ピペットチップホルダが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するための第2のチップホルダ位置になく、かつ廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップが廃棄物コンテナの中へ解放される、実施形態22~37のいずれか1つに記載の機器。
【0190】
実施形態39.ピペットチップホルダが、チップ解放場所でピペッタの装着端部から解放されたピペットチップを受容するための第2のチップホルダ位置になく、かつ廃棄物コンテナが第1のレセプタクル位置にあるときに、ピペットチップが、ピペットチップを廃棄物コンテナに方向付けるシュートの中へ解放される、実施形態38に記載の機器。
【0191】
実施形態40.チップホルダは、いかなる抵抗も伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを備える、実施形態22~39のいずれか1つに記載の機器。
【0192】
実施形態41.クリップが、対向するアームを備え、該アームの間でピペットチップを保持するように構成され、対向するアームの間で保持されるピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する、実施形態40に記載の機器。
【0193】
実施形態42.ピペッタが、ピペッタの装着端部からピペットチップを解放するためのチップ解除機構を含む、実施形態22~41のいずれか1つに記載の機器。
【0194】
実施形態43.チップ放出機構が、装着端部の上に同軸に装着され、装着端部に対して軸方向に移動可能であるように構成された解放スリーブを備えている、実施形態42に記載の機器。
【0195】
実施形態44.チップ放出機構が、放出スリーブに結合され、ピペッタが解放トリガを解放表面と接触して移動させたときに、解放スリーブを装着端部に対して軸方向に移動させて、装着端部からピペットチップを解放するように構成された、解放トリガをさらに備えている、実施形態43に記載の機器。
【0196】
実施形態45.自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するための方法であって、該方法が、
a)ピペッタにピペットチップを固定した状態で、ピペッタをチップ解放位置まで横方向に繰り返し移動させて、ピペッタからピペットチップを解放し、それによって、解放されたピペットチップを、解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナの中へ落とすステップと、
b)廃棄物コンテナが、もはやチップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないかどうかを検出するステップと、
c)廃棄物コンテナが、もはやチップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出した時点で、ピペットチップホルダを、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられていれない第1のチップホルダ位置から、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられる第2のチップホルダ位置まで移動させ、ピペットチップホルダが第2のチップホルダ位置にある状態で、ピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、を含む、方法。
【0197】
実施形態46.
d)廃棄物コンテナが、もはやチップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられていない第1のチップホルダ位置から、チップ解放位置でピペッタから解放されたピペットチップを受容するようにピペットチップホルダが位置付けられている第2のチップホルダ位置まで、追加的なピペットチップホルダを移動させることと、
e)第2のチップホルダ位置で関連付けられたピペットチップホルダを有するピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、をさらに含む、実施形態45に記載の方法。
【0198】
実施形態47.ステップb)が、廃棄物コンテナの有無を検出するためのセンサによって行われる、実施形態45または46に記載の方法。
【0199】
実施形態48.ステップc)の後に、
f)チップ解放位置でピペッタからピペットチップを受容するように廃棄物コンテナが位置付けられていることを検出した時点で、第2のチップホルダ位置から、第2のチップホルダ位置とは異なる第3のチップホルダ位置まで、ピペットチップホルダを移動させることと、
g)第3のチップホルダ位置で、ピペットチップホルダからピペットチップを取り外し、それによって、取り外されたピペットチップを廃棄物コンテナの中へ落とすことと、をさらに含む、実施形態45~47のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
実施形態49.ステップg)が、チップホルダ内で保持されたピペットチップに係合し、チップホルダからピペットチップを横方向に変位させる少なくとも1つのランプを備えているチップエジェクタに対して、ピペットチップホルダを移動させることを含む、実施形態48に記載の方法。
【0201】
実施形態50.チップホルダチェーンが、複数のチップホルダを相互接続して、連続チップホルダチェーンを形成しており、ステップf)が、チップホルダチェーンと係合したモータ付き駆動ホイールを有するチップホルダチェーンを移動させることを含む、実施形態45~49のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
実施形態51.ステップc)が、ピペットチップホルダを第1の横方向に移動させることを含み得、ステップf)が、ピペットチップホルダを第2の横方向に移動させることを含み得、第1および第2の横方向が、反対方向である、実施形態48~50のいずれか1つに記載の方法。
【0203】
実施形態52.
h)ピペットチップホルダの位置を監視することをさらに含む、実施形態45~51のいずれか1つに記載の方法。
【0204】
実施形態53.
i)ピペットチップを伴わないピペットチップホルダが利用可能でないと判定することと、
j)ピペットチップを伴わないピペットチップホルダが利用可能でないときに、ピペッタの動作を中断することと、をさらに含む、実施形態45~52のいずれか1つに記載の方法。
【0205】
実施形態54.ピペッタからピペットチップを解放することが、ピペッタに取り付けられたピペットチップをチップ解放機構と係合することを含む、実施形態45~53のいずれか1つに記載の方法。
【0206】
実施形態55.チップ解放機構が、ピペットチップが取り付けられるピペッタの装着端部の上に同軸に装着された解放スリーブを備え、ピペットチップをチップ解放機構と係合させることが、解放スリーブを装着端部に対して軸方向に移動させることを含む、実施形態54に記載の方法。
【0207】
実施形態56.チップ解放機構が、解放スリーブに結合された解放トリガをさらに備え、解放スリーブを装着端部に対して軸方向に移動させることが、解放表面を解放トリガと接触させることを含む、実施形態55に記載の方法。
【0208】
実施形態57.自動システムにおける複数のサンプルの連続的な処理を容易にするための方法であって、この方法が、
a)システムの廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にないことを検出するステップと、
b)ステップa)の後、かつ廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にない間、システムのピペットチップ保持ステーションにおいてピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを隔離するステップであって、隔離されたピペットチップが、システム内の複数のサンプルの少なくともサブセットの処理のために以前に使用されており、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあるときに、複数のサンプルの処理に使用され、ピペッタから解放された任意のピペットチップが、廃棄物コンテナの中へ直接解放される、隔離するステップと、
c)ステップb)の後、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあることを検出するステップと、
d)ステップc)の後、かつ廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にある間、ピペットチップ保持ステーションから廃棄物コンテナまで隔離されたピペットチップを移送するステップと、を含み
システムにおける複数のサンプルの処理が、ステップa)~d)の間で連続的である、方法。
【0209】
実施形態58.廃棄物コンテナが、ピペットチップ受容位置まで、またはそこから横方向に移動可能であるドロワによって支持される、実施形態57に記載の方法。
【0210】
実施形態59.廃棄物コンテナが、使い捨てのプラスチックバッグでライニングされる、実施形態57または58に記載の方法。
【0211】
実施形態60.ステップa)およびb)が、システムの位置センサを使用して、廃棄物コンテナがるピペットチップ受容位置にあるとき、またはないときを検出することを含む、実施形態57~59のいずれか1つに記載の方法。
【0212】
実施形態61.ステップb)が、1つ以上のピペットチップの各々について、ピペッタを保持ステーションのピペットチップ解放表面と係合するように移動させ、それによって、ピペッタに、ピペッタの装着端部から関連付けられたピペットチップを解放させることを含む、実施形態57~60のいずれか1つに記載の方法。
【0213】
実施形態62.1つ以上のピペットチップが、ステップb)において第1のチップ解放場所で個々のピペットチップホルダに解放され、廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にないときに、個々のピペットチップホルダが、ピペットチップ保持ステーション内に収容される、実施形態57~61のいずれか1つに記載の方法。
【0214】
実施形態63.ピペットチップホルダが、直立配向で1つ以上のピペットチップを支持する、実施形態62に記載の方法。
【0215】
実施形態64.個々のピペットチップホルダが、ピペットチップ保持ステーションのループ状コンベアを含むか、またはそれによって支持される、実施形態62または63に記載の方法。
【0216】
実施形態65.個々のピペットチップホルダが、ステップb)中にコンベア上を第1の横方向に移動され、およびステップd)においてコンベア上を第2の横方向に移動され、第1の横方向および第2の横方向が反対方向である、実施形態64に記載の方法。
【0217】
実施形態66.ステップd)が、個々のピペットチップホルダから1つ以上のピペットチップを横方向に変位させることを含む、実施形態62~65のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
実施形態67.廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にあるときに、第2のチップ解放場所でピペッタから少なくとも1つのピペットチップを解放するステップをさらに含む、実施形態62~66のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
実施形態68.第1および第2のチップ解放場所が、同じチップ解放場所である、実施形態67に記載の方法。
【0220】
実施形態69.第1および第2のチップ解放場所が、ピペットチップを廃棄物コンテナに方向付けるためのシュートの上に位置する、実施形態67または68に記載の方法。
【0221】
実施形態70.ステップb)において保持ステーションに隔離された1つ以上のピペットチップの下に配置されたトレイ内の1つ以上のピペットチップのうちの少なくとも1つから取り除かれた残留流体を収集するステップであって、トレイが、保持ステーションの構成要素である、収集するステップをさらに含む、実施形態57~69のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
実施形態71.少なくとも複数のサンプルのサブセットの処理が、核酸ベースの増幅反応を行うための試薬を再構成または移送することを含む、実施形態57~70のいずれか1つに記載の方法。
【0223】
実施形態72.少なくとも複数のサンプルのサブセットの処理が、核酸ベースの増幅反応を行うためのサンプルおよび少なくとも1つの試薬のうちの1つを含む、反応混合物を形成することを含む、実施形態57~71のいずれか1つに記載の方法。
【0224】
本開示の主題は、ある例証的実施形態を参照して、特徴の種々の組み合わせおよび部分的組み合わせを含め、かなり詳細に説明され、かつ図示されているが、当業者は、本開示の範囲内に包含される、他の実施形態ならびにその変形例および改変を容易に理解するであろう。さらに、そのような実施形態、組み合わせ、および部分的組み合わせの説明は、請求項に記載の主題が、請求項に明示的に列挙されるもの以外の特徴または特徴の組み合わせを要求することを伝えることを意図するものではない。従って、本開示の範囲は、以下の添付請求項の要旨および範囲内に包含される全ての改変および変形例を含むものと見なされる。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ解放場所で自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するためのデバイスであって、前記デバイスが、
複数のチップホルダを備えている、または支持するチップホルダコンベアであって、各チップホルダが、単一のピペットチップを受容し、解放可能に保持するように構成されている、チップホルダコンベアと、
前記チップホルダコンベアをインデックスして、前記複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々を前記チップ解放場所に逐次的に配置して、前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップを、前記チップ解放場所に配置された各チップホルダの中に受容するように構成されている、駆動機構と、
チップエジェクタであって、前記チップホルダコンベアが前記駆動機構によって前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々に保持されたピペットチップに係合するように位置付けられ、関連付けられたチップホルダから、前記チップエジェクタが係合した各ピペットチップを取り外すように構成されている、チップエジェクタと、を備える、デバイス。
【請求項2】
ピペットチップが前記自動ピペッタによって前記チップ解放場所に位置する前記チップホルダの中へ解放された後、前記複数のチップホルダのうちの少なくとも1つが前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップを受容していない場合、前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアをインデックスして、後続のチップホルダを前記チップ解放場所にインデックスする、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記チップ解放場所に位置するチップホルダが存在しないとき、前記自動ピペッタから解放されたピペットチップが、前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた取り外し可能な廃棄物コンテナの中へ落ち、前記デバイスが、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられたかどうかを検出するように構成された廃棄物コンテナセンサをさらに備え、それによって、前記廃棄物コンテナセンサによって、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出することが、前記駆動機構に、前記チップホルダコンベアをインデックスさせて、前記1つ以上のチップホルダの各々を前記チップ解放場所に逐次的に位置付けて、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に解放された各ピペットチップを捕捉し、前記廃棄物コンテナセンサによって、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを検出することが、前記駆動機構に、前記チップホルダコンベアを移動させて、前記1つ以上のチップホルダの各々を前記チップエジェクタに対して逐次的に移動させて、チップ取り外し場所で前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外す、請求項
1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記チップ解放場所の下かつ前記チップ取り外し場所の下に位置付けられた廃棄物シュートをさらに備え、前記廃棄物シュートが、前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップ、または前記チップホルダコンベアのチップホルダから取り外されたピペットチップを、前記廃棄物コンテナの中へ方向付けるように構成されている、請求項
3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを前記廃棄物コンテナセンサが検出したときに、前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアを、前記チップ解放場所にチップホルダが位置していない待機位置まで移動させるように構成されている、請求項
3に記載のデバイス。
【請求項6】
前記チップホルダコンベアが前記待機位置まで移動すると、前記チップホルダコンベアが前記待機位置にあるときに前記ピペットチップが前記チップホルダコンベアによって保持されないように、ピペットチップを保持している各チップホルダを前記チップエジェクタに対して逐次的に移動させて、前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外す、請求項
5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを備え、各チップホルダが、前記リンクの1つの一部である、請求項1~
6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記チップホルダコンベアが、各チップホルダに検出要素を含み、前記デバイスが、前記駆動機構が前記チップホルダコンベアを移動させたときにセンサを通過する各検出要素を検出するための前記センサをさらに含む、請求項1~
7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを含み得、各チップホルダが、前記リンクの1つの一部であり、各検出要素が、1つのリンクを隣接するリンクに接続するピンを備えている、請求項
8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記センサを通過した検出要素の数に基づいて前記チップホルダチェーンの位置を決定するように構成されたコントローラをさらに備えている、請求項
9に記載のデバイス。
【請求項11】
各チップホルダが、いかなる抵抗も伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを備えて
おり、各クリップが、対向するアームを備え、その間でピペットチップを保持するように構成され、前記対向するアームの間で保持される前記ピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する、請求項1~
10のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記チップエジェクタが、前記チップホルダが前記チップエジェクタを通過したときに前記クリップの前記開口部内で保持されたピペットチップに接触する、1つ以上のランプまたは楔を備え、前記対向するアームが、可撓性であり、それにより、前記1つ以上のランプが前記ピペットチップに接触したときに、前記ピペットチップが、横方向に移動して、前記対向するアームを開くように付勢して、前記横方向開口部を拡大して、前記ピペットチップに前記横方向開口部を通過させて、前記チップホルダから取り外すことを可能にする、請求項
11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記チップホルダコンベアが、前記チップエジェクタに隣接した曲線経路をたどる、請求項
12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記チップエジェクタが、第1および第2の横方向に延在するランプまたは楔を備え、前記第1の横方向に延在するランプが、前記チップホルダが前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記クリップの上側に延在している前記ピペットチップの第1の部分に係合するように構成され、前記第2の横方向に延在するランプが、前記チップホルダが前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記クリップの下側に延在している前記ピペットチップの第2の部分に係合するように構成されている、請求項
12または
13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアを第1の方向に移動させて、各チップホルダを前記チップ解放場所に逐次的に配置するように構成され、かつ前記チップホルダコンベアを前記第1の方向とは逆の第2の方向に移動させて、前記チップホルダコンベアを前記チップエジェクタに対して移動させて、前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外すように構成されている、請求項1~
14のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項16】
自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するための方法であって、前記方法が、
a)そこにピペットチップを固定した状態で、前記ピペッタを横方向にチップ解放位置まで繰り返し移動させて、前記ピペッタから前記ピペットチップを解放し、それによって、前記解放されたピペットチップが、前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナの中へ落とすステップと、
b)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないかどうかを検出するステップと、
c)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出した時点で、ピペットチップホルダを、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられていれない第1のチップホルダ位置から、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられる第2のチップホルダ位置まで移動させ、前記ピペットチップホルダが前記第2のチップホルダ位置にある状態で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、を含む、方法。
【請求項17】
d)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられていない前記第1のチップホルダ位置から、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられている前記第2のチップホルダ位置まで、追加的なピペットチップホルダを移動させることと、
e)前記第2のチップホルダ位置で関連付けられたピペットチップホルダを有する前記ピペッタから解放された前記ピペットチップを受容することと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ステップc)の後に、
f)前記チップ解放位置で前記ピペッタからピペットチップを受容するように前記廃棄物コンテナが位置付けられていることを検出した時点で、前記第2のチップホルダ位置から、前記第2のチップホルダ位置とは異なる第3のチップホルダ位置まで、前記ピペットチップホルダを移動させることと、
g)前記第3のチップホルダ位置で、前記ピペットチップホルダからピペットチップを取り外し、それによって、前記取り外されたピペットチップを前記廃棄物コンテナの中へ落とすことと、をさらに含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
ステップg)が、前記チップホルダ内で保持されたピペットチップに係合し、前記チップホルダから前記ピペットチップを横方向に変位させる少なくとも1つのランプを備えているチップエジェクタに対して、前記ピペットチップホルダを移動させることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
複数のチップホルダが、相互接続されて、連続チップホルダチェーンを形成しており、ステップf)が、前記チップホルダチェーンと係合したモータ付き駆動ホイールを有する前記チップホルダチェーンを移動させることを含む、請求項16~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
ステップc)が、前記ピペットチップホルダを第1の横方向に移動させることを含み、ステップf)が、前記ピペットチップホルダを第2の横方向に移動させることを含み、前記第1および第2の横方向が、反対方向である、請求項18~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記ピペッタから前記ピペットチップを解放することが、前記ピペッタに取り付けられたピペットチップをチップ解放機構と係合することを含む、請求項16~21のいずれか1項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
本開示の主題の他の特徴および特性、ならびに動作方法、構造の関連要素の機能および部品の組み合わせ、ならびに製造の経済性は、以下の説明および、すべてが本明細書の一部を形成し、同様の参照番号が様々な図における対応する部分を示す、添付図面を参照しながら、添付の請求項を考慮するとより明らかになるであろう。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
チップ解放場所で自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するためのデバイスであって、前記デバイスが、
複数のチップホルダを備えている、または支持するチップホルダコンベアであって、各チップホルダが、単一のピペットチップを受容し、解放可能に保持するように構成されている、チップホルダコンベアと、
前記チップホルダコンベアをインデックスして、前記複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々を前記チップ解放場所に逐次的に配置して、前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップを、前記チップ解放場所に配置された各チップホルダの中に受容するように構成されている、駆動機構と、
チップエジェクタであって、前記チップホルダコンベアが前記駆動機構によって前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記複数のチップホルダのうちの1つ以上の各々に保持されたピペットチップに係合するように位置付けられ、関連付けられたチップホルダから、前記チップエジェクタが係合した各ピペットチップを取り外すように構成されている、チップエジェクタと、を備える、デバイス。
(項目2)
前記チップホルダコンベアの前記複数のチップホルダが、相互接続されて、チップホルダチェーンを形成している、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記チップホルダチェーンが、連続トラックによって案内される連続チェーンを含む、項目2に記載のデバイス。
(項目4)
ピペットチップが前記自動ピペッタによって前記チップ解放場所に位置する前記チップホルダの中へ解放された後、前記複数のチップホルダのうちの少なくとも1つが前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップを受容していない場合、前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアをインデックスして、後続のチップホルダを前記チップ解放場所にインデックスする、項目1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目5)
前記チップ解放場所に位置するチップホルダが存在しないとき、前記自動ピペッタから解放されたピペットチップが、前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた取り外し可能な廃棄物コンテナの中へ落ち、前記デバイスが、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられたかどうかを検出するように構成された廃棄物コンテナセンサをさらに備え、それによって、前記廃棄物コンテナセンサによって、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出することが、前記駆動機構に、前記チップホルダコンベアをインデックスさせて、前記1つ以上のチップホルダの各々を前記チップ解放場所に逐次的に位置付けて、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていない間に解放された各ピペットチップを捕捉し、前記廃棄物コンテナセンサによって、前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを検出することが、前記駆動機構に、前記チップホルダコンベアを移動させて、前記1つ以上のチップホルダの各々を前記チップエジェクタに対して逐次的に移動させて、チップ取り外し場所で前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外す、項目1~4のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目6)
前記チップ解放場所の下かつ前記チップ取り外し場所の下に位置付けられた廃棄物シュートをさらに備え、前記廃棄物シュートが、前記自動ピペッタによって解放されたピペットチップ、または前記チップホルダコンベアのチップホルダから取り外されたピペットチップを、前記廃棄物コンテナの中へ方向付けるように構成されている、項目5に記載のデバイス。
(項目7)
前記廃棄物コンテナが前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていることを前記廃棄物コンテナセンサが検出したときに、前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアを、前記チップ解放場所にチップホルダが位置していない待機位置まで移動させるように構成されている、項目5に記載のデバイス。
(項目8)
前記チップホルダコンベアが前記待機位置まで移動すると、前記チップホルダコンベアが前記待機位置にあるときに前記ピペットチップが前記チップホルダコンベアによって保持されないように、ピペットチップを保持している各チップホルダを前記チップエジェクタに対して逐次的に移動させて、前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外す、項目7に記載のデバイス。
(項目9)
前記チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを備え、各チップホルダが、前記リンクの1つの一部である、項目1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目10)
前記チップホルダコンベアが、各チップホルダに検出要素を含み、前記デバイスが、前記駆動機構が前記チップホルダコンベアを移動させたときにセンサを通過する各検出要素を検出するための前記センサをさらに含む、項目1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目11)
前記チップホルダコンベアが、複数の相互接続されたリンクを備えているチップホルダチェーンを含み得、各チップホルダが、前記リンクの1つの一部であり、各検出要素が、1つのリンクを隣接するリンクに接続するピンを備えている、項目10に記載のデバイス。
(項目12)
前記センサを通過した検出要素の数に基づいて前記チップホルダチェーンの位置を決定するように構成されたコントローラをさらに備えている、項目11に記載のデバイス。
(項目13)
前記チップホルダチェーンが、連続トラックによって案内される連続チェーンを含む、項目11または12に記載のデバイス。
(項目14)
前記駆動機構が、モータ付きホイールを備えているチェーン駆動装置を備え、前記連続チェーンが、前記モータ付きホイールに巻き掛けられている、項目13に記載のデバイス。
(項目15)
各チップホルダが、いかなる抵抗も伴うことなくピペットチップを受容するように構成された、開口部を画定しているクリップを備えている、項目1~14のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目16)
各クリップが、対向するアームを備え、その間でピペットチップを保持するように構成され、前記対向するアームの間で保持される前記ピペットチップの一部分の幅よりも狭い横方向開口部を画定する、項目15に記載のデバイス。
(項目17)
前記チップエジェクタが、前記チップホルダが前記チップエジェクタを通過したときに前記クリップの前記開口部内で保持されたピペットチップに接触する、1つ以上のランプまたは楔を備え、前記対向するアームが、可撓性であり、それにより、前記1つ以上のランプが前記ピペットチップに接触したときに、前記ピペットチップが、横方向に移動して、前記対向するアームを開くように付勢して、前記横方向開口部を拡大して、前記ピペットチップに前記横方向開口部を通過させて、前記チップホルダから取り外すことを可能にする、項目16に記載のデバイス。
(項目18)
前記チップホルダコンベアが、前記チップエジェクタに隣接した曲線経路をたどる、項目17に記載のデバイス。
(項目19)
前記チップエジェクタが、第1および第2の横方向に延在するランプまたは楔を備え、前記第1の横方向に延在するランプが、前記チップホルダが前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記クリップの上側に延在している前記ピペットチップの第1の部分に係合するように構成され、前記第2の横方向に延在するランプが、前記チップホルダが前記チップエジェクタに対して移動したときに、前記クリップの下側に延在している前記ピペットチップの第2の部分に係合するように構成されている、項目17または18に記載のデバイス。
(項目20)
前記駆動機構が、前記チップホルダコンベアを第1の方向に移動させて、各チップホルダを前記チップ解放場所に逐次的に配置するように構成され、かつ前記チップホルダコンベアを前記第1の方向とは逆の第2の方向に移動させて、前記チップホルダコンベアを前記チップエジェクタに対して移動させて、前記関連付けられたチップホルダから前記ピペットチップを取り外すように構成されている、項目1~19のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目21)
前記チップホルダコンベアの少なくとも一部分が、前記第1および第2の方向に移動するときに、直線経路をたどる、項目20に記載のデバイス。
(項目22)
機器であって、
前記機器内で横方向および縦方向に移動するように構成されたピペッタであって、摩擦嵌合でピペットチップを受容するように適合された装着端部を有する、ピペッタと、
第1のレセプタクル位置と第2のレセプタクル位置との間で移動可能である廃棄物コンテナであって、前記廃棄物コンテナが前記第1のレセプタクル位置にあるときに、前記廃棄物コンテナが、チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられ、前記廃棄物コンテナが前記第2のレセプタクル位置にあるときに、前記廃棄物コンテナが、前記チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられない、廃棄物コンテナと、
第1のチップホルダ位置と第2のチップホルダ位置との間で移動可能なピペットチップホルダであって、前記第1のチップホルダ位置では、前記廃棄物コンテナが前記第1のレセプタクル位置にあるときに、前記ピペットチップホルダが、前記チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容するように位置付けられず、前記第2のチップホルダ位置では、前記廃棄物コンテナが前記第2のレセプタクル位置にあるときに、前記ピペットチップホルダが、前記チップ解放場所で前記ピペッタの前記装着端部から解放されたピペットチップを受容および保持するように位置付けられる、ピペットチップホルダと、を備える、機器。
(項目23)
自動ピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを捕捉するための方法であって、前記方法が、
a)そこにピペットチップを固定した状態で、前記ピペッタを横方向にチップ解放位置まで繰り返し移動させて、前記ピペッタから前記ピペットチップを解放し、それによって、前記解放されたピペットチップが、前記解放されたピペットチップを受容するように位置付けられた廃棄物コンテナの中へ落とすステップと、
b)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないかどうかを検出するステップと、
c)前記廃棄物コンテナが、もはや前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように位置付けられていないことを検出した時点で、ピペットチップホルダを、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられていれない第1のチップホルダ位置から、前記チップ解放位置で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するように前記ピペットチップホルダが位置付けられる第2のチップホルダ位置まで移動させ、前記ピペットチップホルダが前記第2のチップホルダ位置にある状態で前記ピペッタから解放されたピペットチップを受容するステップと、を含む、方法。
(項目24)
自動システムにおける複数のサンプルの連続的な処理を容易にするための方法であって、前記方法が、
a)前記システムの廃棄物コンテナがピペットチップ受容位置にないことを検出するステップと、
b)ステップa)の後、かつ前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置にない間、前記システムのピペットチップ保持ステーションにおいてピペッタから解放された1つ以上のピペットチップを隔離するステップであって、前記隔離されたピペットチップが、前記システム内の前記複数のサンプルの少なくともサブセットの前記処理のために以前に使用されており、前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置であるときに、前記複数のサンプルの前記処理に使用され、前記ピペッタから解放された任意のピペットチップが、前記廃棄物コンテナの中へ直接解放される、隔離するステップと、
c)ステップb)の後、前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置にあることを検出するステップと、
d)ステップc)の後、かつ前記廃棄物コンテナが前記ピペットチップ受容位置にある間、前記ピペットチップ保持ステーションから前記廃棄物コンテナまで前記隔離されたピペットチップを移送するステップと、を含み、
前記システムにおける前記複数のサンプルの処理が、ステップa)~d)の間で連続的である、方法。
【国際調査報告】