IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2022-536034太陽電池用基板、太陽電池、および太陽電池の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-12
(54)【発明の名称】太陽電池用基板、太陽電池、および太陽電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/18 20060101AFI20220804BHJP
   H01L 31/05 20140101ALI20220804BHJP
【FI】
H01L31/04 460
H01L31/04 570
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568394
(86)(22)【出願日】2020-04-07
(85)【翻訳文提出日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 KR2020004683
(87)【国際公開番号】W WO2020246697
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0065829
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0120384
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ジュンバエ
(72)【発明者】
【氏名】カン ジュンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ムン ヒャンジュ
(72)【発明者】
【氏名】ミン ソンキ
(72)【発明者】
【氏名】セオ ジョンホ
(72)【発明者】
【氏名】シン ウォンスク
(72)【発明者】
【氏名】シン ヒュンキョ
(72)【発明者】
【氏名】ユーン ヤンタエ
(72)【発明者】
【氏名】リム キョンジン
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151AA02
5F151AA03
5F151CB21
5F151CB24
5F151CB28
5F151CB30
5F151DA15
5F151FA02
5F151FA03
5F151FA04
5F151FA06
5F151GA03
5F151GA04
5F151GA20
(57)【要約】
本発明は、太陽電池を製造するための基板を複数の部分に分離するための分離部を形成する太陽電池の製造方法であって、前記基板を準備する工程、前記基板の一面に第1ホームを形成する第1基板エッチング工程、前記第1ホームの内部に第2ホームを形成する第2基板エッチング工程、前記第2ホームを含む前記基板をエッチングする第3基板エッチング工程を含み、前記分離部は、前記第1ホームおよび第2ホームを含む太陽電池の製造方法、これにより製造された太陽電池、および太陽電池用基板に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池の製造のための基板を複数個の部分に分離するための分離部を形成する太陽電池の製造方法であって、
前記基板を準備する工程、
前記基板の一面に第1ホームを形成する第1基板エッチング工程、
前記第1ホームの内部に第2ホームを形成する第2基板エッチング工程、および
前記第2ホームを含む前記基板をエッチングする第3基板エッチング工程を含み、
前記分離部が、前記第1ホームおよび第2ホームを含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
【請求項2】
前記第3基板エッチング工程が行なわれた後、前記基板上に第1薄膜層を形成する第1薄膜層形成工程をさらに含み、
前記第1薄膜層形成工程が、前記基板の上面にN型半導体層を形成させると共に、前記基板の下面にP型半導体層を形成させる工程であり、
前記第1基板エッチング工程、前記第2基板エッチング工程、及び前記第3基板エッチング工程のそれぞれは、前記基板の下面側で行なわれることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項3】
前記第3基板エッチング工程が、前記第1ホームが形成された位置に基板分離部を形成する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項4】
前記基板分離部が、下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少するように形成されることを特徴とする、請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項5】
前記基板分離部を形成する工程が、前記基板分離部を向く第1分離面を形成する工程を含むことを特徴とする、請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項6】
前記第1分離面が、前記基板の一面に対して傾斜するように形成されることを特徴とする、請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項7】
前記基板分離部を形成する工程が、前記第1分離面に連結した第2分離面を形成する工程をさらに含み、
前記第2分離面と前記第1分離面が連結する連結地点には、角が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項8】
前記基板分離部を形成する工程が、前記第1分離面と前記基板の一面のそれぞれに連結する第1連結面を形成する工程を含み、
前記第1連結面と前記第1分離面の間の挟み角は、180度以下に形成されることを特徴とする、請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項9】
前記第3基板エッチング工程が行なわれた後、前記基板上に第1薄膜層を形成する第1薄膜層形成工程をさらに含み、
前記第1薄膜層を形成する工程が、前記基板分離部に挿入される第1分離部材を形成する工程を含むことを特徴とする、請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項10】
前記第1基板エッチング工程が、レーザーを利用したスクライビング工程であることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項11】
前記第3基板エッチング工程が、湿式エッチング工程であることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項12】
前記第2基板エッチング工程が、前記第1ホームを向くエッチング面を拡張させるために、前記第1ホームに連通した前記第2ホームを形成する工程であり、
前記第2基板エッチング工程を行なうことによって、前記エッチング面に対して段差を有する破損防止部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項13】
前記第1ホームが、前記基板の一面から第1深さを有するように形成され、
前記第2ホームは、前記基板の一面から第2深さを有するように形成され、
前記第2深さは、前記第1深さよりも大きく形成されることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項14】
前記第1ホームが、前記基板の一面から前記基板の他面を向く第1方向を基準にして、第1長さを有するように形成され、
前記第2ホームは、前記第1方向を基準にして、第2長さを有するように形成され、
前記第2長さは、前記第1長さに比べてさらに短く形成されることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項15】
太陽電池の製造方法であって、
基板の一面に第1方向に形成された第1ホームおよび前記第1ホームの内部に前記第1方向に形成された第2ホームを含む基板分離部が形成された基板を準備する工程、および
前記基板分離部が形成された基板上に薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする、太陽電池の製造方法。
【請求項16】
上面に複数の線状のホーム部が形成された基板を準備する基板準備工程、
前記基板上に太陽電池セルを形成する工程、および
前記複数の線状のホーム部に沿って前記基板を分離する分離工程を含み、
前記複数の線状のホーム部は、前記基板を複数の部分に分離するための基板分離部を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
【請求項17】
上面に複数の線状のホーム部が形成され、太陽電池セルが形成された基板を準備する基板準備工程、
前記複数の線状のホーム部の周辺に導電性物質を塗布する塗布工程、および
前記複数の線状のホーム部の中の一つに沿って前記基板を分離するカッティング工程を含むことを特徴とする、太陽電池の製造方法。
【請求項18】
基板分離部が形成された基板上に複数の薄膜層が形成されたセルを、太陽電池を製造するための処理空間に支持させるセル支持工程、
前記セル上に導電性物質を噴射する塗布工程、
前記セルを複数の単位セルに分離するカッティング工程、および
分離された単位セルを接合する接合工程をさらに含むことを特徴とする、太陽電池の製造方法。
【請求項19】
電気伝導極性を有する基板、および
前記基板上に形成された第1薄膜層を含み、
前記基板の一面には、前記基板を複数の単位セルに分離するための基板分離部が形成され、
前記基板分離部が、下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少するように形成され、
前記第1薄膜層は、前記基板分離部に挿入される第1分離部材を含むことを特徴とする太陽電池。
【請求項20】
前記単位セルのそれぞれが、
上側方向を向くように配置されたセル上面、
前記セル上面に形成されたセル切断ホーム、
前記セル切断ホームを向くように配置された第1切断面、および
前記第1切断面と前記セル上面のそれぞれに連結した第2切断面を含み、
前記第1切断面と前記第2切断面が連結した部分には角が形成されたことを特徴とする、請求項19に記載の太陽電池。
【請求項21】
前記第1切断面と前記第2切断面の間の挟み角が、180度未満であることを特徴とする、請求項20に記載の太陽電池。
【請求項22】
電気伝導極性を有する基板本体、
前記基板本体に形成される第1ホーム、
前記第1ホームを向くエッチング面を拡張させるように前記第1ホームに連通される第2ホーム、および
前記エッチング面に対して、段差が生じるように形成されるとともに、前記第2ホームを内側にして形成された破損防止部を含むことを特徴とする、太陽電池用基板。
【請求項23】
前記第2ホームが、前記第1ホームが形成されたスクライブ方向を基準にして前記破損防止部に比べて、より大きな大きさを有するように形成されたことを特徴とする、請求項22に記載の太陽電池用基板。
【請求項24】
前記破損防止部が、前記基板本体が有する第1厚さの1/2以上の値を有するとともに、前記第1厚さの以下の値を有する第2厚さで形成されたことを特徴とする、請求項22に記載の太陽電池用基板。
【請求項25】
前記破損防止部が、前記エッチング面に対して段差が生じるように形成され、第1防止部材、前記第1防止部材から離隔した位置に形成された第2防止部材、及び前記第1防止部材と前記第2防止部材のそれぞれに連結した連結部材を含み、
前記連結部材は、前記第1防止部材および前記第2防止部材のそれぞれに段差が生じるように連結されたことを特徴とする、請求項22に記載の太陽電池用基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池(Solar Cell)に関するものであり、基板型太陽電池と薄膜型太陽電池を組み合わせた太陽電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、半導体の性質を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換させる装置である。
【0003】
太陽電池は、P(positive)型半導体とN(negative)型半導体を接合させたPN接合構造をしており、このような構造の太陽電池に太陽光が入射すると、入射した太陽光が有しているエネルギーによって前記半導体内で正孔(hole)および電子(electron)が発生し、このとき、PN接合で発生した電界によって前記正孔(+)は、P型半導体の方に移動し、前記電子(-)は、N型半導体の方に移動するようになって電位が発生するようになることで電力を生産できるようになる。
【0004】
このような太陽電池は、一般的に基板型太陽電池と薄膜型太陽電池に区分することができる。
【0005】
前記基板型太陽電池は、シリコンウェーハのような半導体物質自体を基板に用いて太陽電池を製造したものであり、前記薄膜型太陽電池は、ガラスなどの基板上に薄膜の形態で半導体を形成して太陽電池を製造したものである。
【0006】
前記基板型太陽電池は、前記薄膜型太陽電池に比べて効率が優れている利点があり、前記薄膜型太陽電池は、前記基板型太陽電池に比べて製造コストが低減される利点がある。
【0007】
そこで、前記基板型太陽電池と薄膜型太陽電池を組み合わせた太陽電池が提案されたことがある。以下、図を参照して従来の太陽電池について説明することにする。
【0008】
図1A図1Cは、従来技術による太陽電池の製造方法を示す概略的な側面図である。
【0009】
まず、図1Aに示すように、基板100を準備する。ここで前記基板100は、シリコンウェーハ、またはガラスの中から選択されたいずれか一つであり得る。
【0010】
次に、図1Bに示すように、前記基板100上に複数の薄膜層200を形成することにより、セル製造工程を行なう。前記複数の薄膜層200のそれぞれは、半導体層、または導電層の中の選択されたいずれか一つの層であり得る。
【0011】
次に、図1Cに示すように、複数の薄膜層200が形成されたセルを単位セルに分離するための分離部300を形成する。前記分離部300は、レーザー(Laser)を用いたスクライビング(Scribing)工程によって形成することができる。前記スクライビング工程は、前記セルにレーザービームを照射するスクライビング装置300aによって行なうことができる。
【0012】
ここで、従来技術による太陽電池の製造方法は、前記基板100上に複数の薄膜層を形成した後、前記のスクライビング工程が行なわれるように具現される。これにより、従来技術による太陽電池の製造方法は、次のような問題がある。
【0013】
第一に、従来技術による太陽電池の製造方法は、前記スクライビング工程を行なうことによってレーザーが照射された部分に、前記複数の薄膜層200の間の接合が行なわれるように具現される。これにより、従来技術による太陽電池の製造方法は、前記複数の薄膜層200の間に前記正孔(+)と前記電子(-)の移動を妨害するレイヤーショート(Layer Short)現象が発生することによって、太陽電池が生産可能な電力量を減少させる問題がある。
【0014】
第二に、従来技術による太陽電池の製造方法は、前記スクライビング工程を行なうことによって、セル上にパーティクル(Particle)400とクラック(Crack)500が形成されるよう具現される。これにより、従来技術による太陽電池の製造方法は、前記パーティクル400と前記クラック500によって完成した太陽電池の品質が低下するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上述のような問題を解決しようと案出されたもので、レイヤーショート(Layer Short)現象発生の可能性を低減させることができる太陽電池及び太陽電池の製造方法に関するものである。
【0016】
本発明は、基板に形成されたパーティクルとクラックに因って完成した太陽電池の品質が低下する程度を減少させることができる太陽電池及び太陽電池の製造方法に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述したような課題を解決するために、本発明は、下記のような構成を含むことができる。
【0018】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、太陽電池の製造のための基板を複数のかけら(部分)に分離するための分離部を形成するものであり、前記基板を準備する工程、前記基板の一面に第1ホーム(溝)を形成する第1基板エッチング工程、前記第1ホームの内部に第2ホームを形成する第2基板エッチング工程、前記第2ホームを含む前記基板をエッチングする第3基板エッチング工程を含むことができる。前記分離部は、前記第1ホームおよび第2ホームを含むことができる。
【0019】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、基板の一面に第1方向に形成された第1ホームおよび前記第1ホームの内部に前記第1方向に形成された第2ホームを含む基板分離部が形成された基板を準備する工程、前記基板分離部が形成された基板上に薄膜を形成する工程を含むことができる。
【0020】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、上面に複数の線状のホーム部が形成された基板を準備する基板準備工程、前記基板上に太陽電池セルを形成する工程、および前記複数の線状のホーム部によって、前記基板を分離する分離工程を含むことができる。前記複数の線状のホーム部は、前記基板を複数の部分に分離するための基板分離部であり得る。
【0021】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、上面に複数の線状のホーム部が形成され、太陽電池セルが形成された基板を準備する基板準備工程、前記複数の線状のホーム部の周辺に導電性物質を塗布する塗布工程、および前記複数の線状のホーム部のいずれか一つに沿って前記基板を分離するカッティング工程を含むことができる。
【0022】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、一面に基板分離部が形成された基板上に複数の薄膜層が形成されたセルを、太陽電池を製造するための処理空間に支持させるセル支持工程、前記セル上に導電性物質を噴射する塗布工程、前記セルを複数の単位セルに分離するカッティング工程、および分離された単位セルを接合する接合工程を含むことができる。
【0023】
本発明に係る太陽電池は、電気伝導極性を有する基板、及び前記基板上に形成された第1薄膜層を含むことができる。前記基板は、前記第1薄膜層を形成する前に、前記基板の一面に形成され、下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少する基板分離部を含むことができる。前記第1薄膜層は、前記基板分離部に挿入される第1分離部材を含むことができる。
【0024】
本発明に係る太陽電池は、基板上に複数の薄膜層がそれぞれ形成された複数の単位セルを含むことができる。前記単位セルのそれぞれは、上側方向を向くように配置されたセルの上面、前記セル上面に形成されたセルの切断ホーム、前記セル切断ホームを向くように配置された第1切断面、及び前記第1切断面と前記セル上面のそれぞれに連結した第2切断面を含むことができる。前記第1切断面と前記第2切断面の間の挟み角は180度以下であり得る。
【0025】
本発明に係る太陽電池用基板は、電気伝導極性を有する基板本体、前記基板本体に形成される第1ホーム、前記第1ホームを向いたエッチング面を拡張させるように前記第1ホームに連通すれる第2ホーム、および前記エッチング面に対して段差が生じるように形成されるとともに、前記第2ホームを内側にして形成された破損防止部を含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0027】
本発明は、レイヤーショート(Layer Short)現象発生の可能性を低減するように具現することで、電力生産量を増大させることができる。
【0028】
本発明は、セル上のパーティクルとクラックを除去するように具現することにより、完成した太陽電池の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】従来技術による太陽電池の製造方法を示す概略的な工程正断面図。
図1B】従来技術による太陽電池の製造方法を示す概略的な工程正断面図。
図1C】従来技術による太陽電池の製造方法を示す概略的な工程正断面図。
図2】本発明に係る太陽電池の製造方法の概略的なフローチャート。
図3A】本発明に係る太陽電池の製造方法において、基板支持工程を示す概略的な工程正断面図。
図3B】本発明に係る太陽電池の製造方法において、第1基板エッチング工程を示す概略的な工程正断面図。
図3C】本発明に係る太陽電池の製造方法において、第1基板エッチング工程が行なわれたことによって、セル上にパーティクルとクラックが形成されたことを示した概略的な工程正断面図。
図3D】本発明に係る太陽電池の製造方法において、第3基板エッチング工程が行なわれた基板を示す概略的な工程正断面図。
図3E】本発明に係る太陽電池の製造方法において、基板上に第1薄膜層形成工程が行なわれたことを示した概略的な工程正断面図。
図3F】本発明に係る太陽電池の製造方法において、第1薄膜層上に第2薄膜層の形成工程が行なわれたことを示した概略的な工程正断面図。
図3G】本発明に係る太陽電池の製造方法において、第2薄膜層上に第3薄膜層の形成工程が行なわれたことを示した概略的な工程正断面図。
図4図3DのA部分を拡大して示した拡大図。
図5A】本発明に係る太陽電池用基板の概略的な斜視図。
図5B】本発明に係る太陽電池用基板の概略的な正面図。
図5C図5BのI-I断面線を基準にして表した側断面図。
図5D】本発明に係る太陽電池用基板における切断面を示す概略的な斜視図。
図6A】本発明に係る太陽電池において、基板上に複数の薄膜層が形成される一実施例の概略的な正断面図。
図6B】本発明に係る太陽電池において、基板上に複数の薄膜層が形成される一実施例の概略的な正断面図。
図7A】本発明に係る太陽電池の製造方法において、塗布工程を示す概略的な工程側面図。
図7B】本発明に係る太陽電池の製造方法において、カッティング工程を示す概略的な工程側面図。
図7C】本発明に係る太陽電池の製造方法において、接合工程とキュアリング工程が行なわれた太陽電池を示した概略的な工程側面図。
図8図7CのB部分を拡大して示した拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに独立して実施可能であり得、連関の関係に一緒に行なうこともできる。位置関係の説明である場合、例えば、「~の上に」、「~の上部に」、「~の下部に」、「~の横に」など2つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、二つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。時間の関係についての説明である場合、例えば、「~の後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的前後関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続していない場合も含むことができる。
【0031】
以下では、本発明に係る太陽電池の製造方法の実施例を添付した図を参照して詳細に説明する。
【0032】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変える太陽電池を製造することである。本発明に係る太陽電池の製造方法は、基板型太陽電池と薄膜型太陽電池を製造するのに利用され得る。本発明に係る太陽電池の製造方法は、太陽電池を製造するための基板を複数の部分に分離するための分離部を形成するのに利用され得る。以下では、本発明に係る太陽電池の製造方法によって基板型太陽電池を製造することを基準に説明するが、本発明に係る太陽電池の製造方法を用いて薄膜型太陽電池を製造することは、本発明が属する技術分野の当業者にとって自明であろう。
【0033】
図2及び図3Aを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、基板支持工程(S100)を含むことができる。
【0034】
前記基板支持工程(S100)は、太陽電池を製造するための処理空間に基板2を支持させるための工程であり得る。すなわち、前記基板支持工程(S100)は、太陽電池を製造するために、前記基板2を準備する工程であり得る。前記基板支持工程(S100)は、前記基板2を前記処理空間にロードする基板ロード装置(未図示)によって行なわれ得る。前記処理空間は、内部に太陽電池を製造するのに必要な製造装置(未図示)を収容し、全体的にチャンバー(Chamber)で具現され得る。前記基板2は、複数の薄膜層が積層されるためのもので、所定の電気伝導極性を有することができる。前記基板2は、シリコンウェーハからなることができる。例えば、前記基板2は、N型シリコンウェーハまたはP型シリコンウェーハからなることができる。図に示さなかったが、前記基板2の一面2aは、凹凸構造からなり得る。前記基板2は、前記の処理空間に支持した状態で、上側の方向を向くように配置された基板2の上面、前記上側方向に対して反対方向である下側方向を向くように配置された基板2の下面、及び前記基板の上面と下面それぞれに連結した基板の側面を含むことができる。この場合、前記基板2の一面2aは、前記基板2の上面、前記基板2の下面、または前記基板2の側面の中のいずれか一つの面に該当することができる。例えば、前記基板2の一面2aが、前記基板2の上面に該当する場合、前記基板2の他面は、前記基板の下面に該当することができる。この場合、前記基板2の一面2aと前記基板2の他面2bに形成される各々の薄膜層も凹凸構造に形成され得る。
【0035】
図2及び図3Bを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、第1基板エッチング工程(S200)を含むことができる。
【0036】
前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2上に第1ホーム2c(図3bに示す)を形成する工程であり得る。例えば、前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2上にレーザーを照射するスクライビング(Scribing)工程で具現され得る。前記第1基板エッチング工程(S200)は、レーザーを利用した前記スクライビング工程で具現される場合、前記第1基板エッチング工程(S200)は、スクライビング装置1aによって行なわれ得る。図3Bに示した一点鎖線の矢印は、前記スクライビング装置1aが照射するレーザーを模式的に示したものである。本明細書では、前記第1基板エッチング工程(S200)が、前記基板2の一面2aに行なわれることを基準に説明しているが、これは例示的なものであり、前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2の他面2bに行なうこともできる。
【0037】
以下では、前記第1基板エッチング工程(S200)が、前記スクライビング工程で具現されたことを基準に説明するが、これは例示的なものであり、前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記第1ホーム2cを形成することができる限り、エッチング槽(未図示)に前記基板2を浸漬する工程、またはドライエッチング、マスクなどを利用した工程で行なうこともできる。
【0038】
前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2上にレーザーを照射することにより、なすことができる。前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2の一面2aにレーザーを照射することにより、なすことができる。これにより、前記基板2の所定の領域を除去することにより、前記第1ホーム2cを形成することができる。前記第1基板エッチング工程(S200)を介して形成された第1ホーム2cは、前記基板2の一面2aから所定の深さで陥没したホーム(Groove)に具現され得る。前記第1ホーム2cは、前記基板2の一面2aから第1方向に形成され得る。前記第1方向は、前記基板2の一面2aから前記基板2の他面2bを向く方向であり得る。前記第1ホーム2cは、前記基板2の一面2aの一側から前記基板2の一面2aの他側まで延長して形成され得る。図3bは、前記基板2上に1つの第1ホーム2cが形成されたことを模式的に示したものである。前記基板2上に複数の第1ホーム2cを形成させようとする場合、前記第1基板エッチング工程(S200)は、複数の前記基板スクライビング装置1aによって行なわれ得る。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第1基板エッチング工程(S200)に要する時間を節減することができる。前記基板2上に複数の第1ホーム2cを形成しようとする場合、前記第1基板エッチング工程(S200)は、一つの基板スクライビング装置1aを移動させることによって行なうこともできる。
【0039】
前記第1基板エッチング工程(S200)を行なうことで、前記第1ホーム2cは、前記基板2の一面2aから第1深さを有するように形成され得る。前記第1深さは、前記基板2の一面2aと前記基板2の他面2bが互いに離隔した離隔方向を基準とする前記第1ホーム2cの大きさであり得る。前記第1基板エッチング工程(S200)を行なうことで、前記第1ホーム2cは、第1長さを有するように形成され得る。前記第1長さは、前記第1方向を基準とする前記第1ホーム2cの大きさであり得る。前記第1長さと前記第1深さは、同じ値を有することができる。
【0040】
前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2上に第1薄膜層3を形成する前に行なうことができる。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記基板2上に1つ以上の薄膜層を形成した後、レーザーを照射する従来技術と比べて見ると、薄膜層の間の接合によるレイヤーショート(Layer Short)現象を防止する防止力を具現することができる。したがって、本発明に係る太陽電池の製造方法は、太陽電池が生産可能な電力量を増大させる効果を図ることができる。
【0041】
図2、および図5A図5Dを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、第2基板エッチング工程(S300)を含むことができる。図5B及び図5Cに示した点(dot)は、構成の断面を示したものではなく、構成の区分のために示したものである。また、図5A図5C、および図5Dに示した二行の一点鎖線は、前記第1ホーム2cが形成されたスクライビング方向を基準にして前記基板2の長さを省略するためのものである。
【0042】
前記第2基板エッチング工程(S300)は、前記第1ホーム2cに向くエッチング面2eを拡張させるための第2ホーム2dを形成する工程である。前記第2基板エッチング工程(S300)は、前記第1ホーム2cの内部に前記第2ホーム2dを形成する工程であり得る。すなわち、前記第2基板エッチング工程(S300)を行なうことで、前記第2ホーム2dは、前記第1ホーム2cに連通することができる。前記エッチング面2eは、前記第1ホーム2cを形成する工程を行なうことによって形成され得る。前記第2基板エッチング工程(S300)は、前記第1ホーム2cが形成された後に行なわれ得る。前記第2基板エッチング工程(S300)は、前記基板2上にレーザーを照射することにより、なすことができる。前記第2基板エッチング工程(S300)は、前記第1ホーム2cに向いた基板2の一部をエッチングすることにより、なすことができる。前記第1ホーム2cを形成する工程と、前記第2基板エッチング工程(S300)は、すべてのレーザーを利用したスクライビング装置1aによって行なわれ得る。
【0043】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第2基板エッチング工程(S300)を行なうことによって前記第2ホーム2dにより、前記エッチング面2eを拡張させることができる。前記エッチング面2eは、前記基板2を2つ以上の部分に分離させることによって形成される基板の切断面2g(図5C及び図5Dに示す)に比べて、より良い品質の断面を有するので、本発明の太陽電池の製造方法は、完成した太陽電池の全体的な品質を向上させることができる。
【0044】
前記第2基板エッチング工程(S300)を行なうことで、前記第2ホーム2dは、前記基板2の一面2aから第2深さを有するように形成され得る。前記第2深さは、前記離隔方向を基準とする前記第1ホーム2c及び前記第2ホーム2dの大きさの合計であり得る。前記第2深さは、前記第1深さよりも深く形成され得る。前記第2基板エッチング工程(S300)を行なうことで、前記第2ホーム2dは、第2長さを有するように形成され得る。前記第2長さは、前記第1方向を基準とする前記第2ホーム2dの大きさであり得る。前記第2長さは、前記第1長さに比べてより短く形成され得る。
【0045】
前記第2基板エッチング工程(S300)を行なうことによって、前記エッチング面2eに段差が生じるように形成され、破損防止部2fが形成され得る。前記破損防止部2fは、前記第2ホーム2dを形成することにより形成され得る。前記破損防止部2fは、前記基板2が2つ以上の部分に分離されるなどの破損を防止するように、前記基板2の支持力を提供することができる。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記基板2を移送させる過程で、前記基板2が、前記処理空間内に設置された工程装置などにぶつかっなどの物理的な衝撃が発生しても、前記基板2の破損の可能性を減少させることができる。したがって、本発明に係る太陽電池の製造方法は、太陽電池の製造のための工程の安定性を向上させることができる。
【0046】
図2、および図3C~3Gを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、第3基板エッチング工程(S400)を含むことができる。
【0047】
前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記基板2の一面2aをエッチング(蝕刻)する工程である。前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記第2ホーム2dを含む前記基板2の一面2aを所定の厚さエッチングすることにより、なすことができる。前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記基板2の一面2aをエッチングするエッチング装置(未図示)によって行なわれ得る。前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記第1基板エッチング工程(S200)の後に行なわれ得る。本明細書では、前記第3基板エッチング工程(S400)が、前記基板2の一面2aに行なわれることを基準に説明しているが、これは例示的なものであり、前記第3基板エッチング工程(S400)は、基板2の他面2bにのみ行なうこともでき、前記基板2の一面2aと前記基板2の他面2bのそれぞれに同時に行なうことができる。
【0048】
前記第3基板エッチング工程(S400)を行なう前記エッチング装置は、湿式エッチング方法を用いて前記基板2の一面2aをエッチングすることができる。前記湿式エッチング方法は、ノズル(未図示)を用いて前記基板2上に所定のエッチング液を噴射する方式で行なうことができる。前記ノズル(未図示)を用いて前記基板2上に所定のエッチング液を噴射する際に、前記基板2を移送ローラー(未図示)で移送することにより、前記第3基板エッチング工程(S400)を連続的に行なうことができる。前記エッチング液は、NaOH、KOH、HCl、HNO、HSO、HPO、H、およびCからなる群から選択された少なくとも一つのエッチング物質を含むことができる。前記湿式エッチング方法は、前記エッチング槽に前記エッチング液を貯蔵し、前記基板2を、前記エッチング液に浸漬する方法で行なうこともできる。
【0049】
前記第3基板エッチング工程(S400)が、前記基板2を、前記エッチング液に浸漬する方法で行なわれる場合、前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記のエッチング液を前記第1ホーム2cが形成されたスクライビング方向に沿って流動させる工程で具現され得る。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第3基板エッチング工程(S400)を行なう過程で前記基板2の厚さ(L1、図5B及び図5Cに示す)に対する前記第1ホーム2cの厚さ(L3、図5B及び図5Cに示す)の割合を均一に具現することができる。前記第1ホーム2cの厚さ(L3)は、前記第1深さおよび、前記第1長さと同じ値を有することができる。
【0050】
図3C及び図3Dを参照すれば、前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記基板2の一面2aに形成されたパーティクル(Particle)210(図3Cに示す)を除去する工程を含むことができる。前記パーティクルを除去する工程は、前記基板2の一面2aをエッチングすることにより、なすことができる。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記のセル上の前記パーティクル210を除去することで、太陽電池の品質を向上させることができる。
【0051】
図3C及び図3Dを参照すれば、前記第3基板エッチング工程(S400)は、基板分離部を形成する工程を含むことができる。前記基板分離部を形成する工程は、前記第1ホーム2cを向く前記基板2の一面2aをエッチングすることにより、なすことができる。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第1ホーム2cを向く前記基板2の一面2aに形成されたクラック220(図3Cに示す)を除去するように具現することができる。したがって、本発明に係る太陽電池の製造方法は、完成した太陽電池の品質を向上させることができる。
【0052】
前記基板分離部を形成する工程を行なうことで、前記第1ホーム2cが形成された位置には、基板分離部20(図3Dに示す)が形成され得る。前記基板分離部20は、前記第1ホーム2cと前記第2ホーム2dが形成された位置に形成されることによって、前記第1ホーム2cと前記第2ホーム2dを含むことができる。前記基板分離部20は、太陽電池を製造するための基板2を複数の部分に分離させるための分離部であり得る。前記基板分離部20は、前記第1ホーム2cと前記第2ホーム2dそれぞれに比べて、より大きな大きさを有するホームで具現され得る。前記基板分離部20は、前記下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少するように形成され得る。例えば、前記基板分離部20は、前記下側方向に向かうほど尖った尖端の形態を成して形成され得る。前記第3基板エッチング工程(S400)により形成された前記基板分離部20を介して前記基板2は、複数の部分に分離され得る。前記基板分離部20は、全体的に前記基板2の一面2aから所定の深さ陥没したホームで具現され得る。
【0053】
前記基板分離部を形成する工程と前記パーティクルを除去する工程の間には、特別な順序があるわけではない。すなわち、前記基板分離部を形成する工程は、前記パーティクルを除去する工程に比べて先に行なわれ得、前記基板分離部を形成する工程と前記パーティクルを除去する工程は、並行して行なうこともできる。
【0054】
図3Dを参照すると、前記基板分離部を形成する工程は、第1分離面を形成する工程を含むことができる。
【0055】
前記第1分離面を形成する工程は、前記基板分離部20を向く第1分離面21を形成する工程である。前記第1分離面を形成する工程は、前記エッチング装置が、前記第1ホーム2cを向く基板2の一面2aをエッチングすることによって、なすことができる。前記第1分離面を形成する工程を行なうことで前記第1分離面21は、前記基板2の一面2aに対して傾斜するように形成され得る。
【0056】
図3Dを参照すると、前記基板分離部を形成する工程は、第2分離面を形成する工程を含むことができる。
【0057】
前記第2分離面を形成する工程は、前記第1分離面21に連結する第2分離面22を形成する工程である。前記第2分離面22は、前記基板分離部20を向くように配置され得る。前記第2分離面を形成する工程は、前記エッチング装置が、前記第1ホーム2cを向く基板2の一面2aをエッチングすることによって、なすことができる。前記第2分離面を形成する工程を行なうことで前記第2分離面22は、前記基板2の一面2aに対して傾斜するように形成され得る。前記第2分離面を形成する工程を行なうことで前記第2分離面22と前記第1分離面21は、前記下側方向に向かうほど尖った尖端を成し、互いに連結され得る。すなわち、前記第2分離面22と前記第1分離面21が連結した連結ポイント(CP)には、角が形成され得る。前記連結ポイント(CP)は、第1軸方向を基準にして前記基板2の一面2aから約46.8μmの第1離隔距離で離隔するように配置され得る。前記第1軸方向は、レーザーが照射される方向に対して平行であるとともに、前記上側方向と前記下側方向のそれぞれに対して、平行な方向であり得る。
【0058】
図3Dを参照すると、前記基板分離部を形成する工程は、第1連結面を形成する工程を含むことができる。
【0059】
前記第1連結面を形成する工程は、前記第1分離面21と前記基板2の一面2aのそれぞれに連結する第1連結面23を形成する工程である。前記第1連結面23は、前記基板分離部20を向くように配置され得る。前記第1連結面23を形成する工程は、前記エッチング装置が、前記第1ホーム2cを向く基板2の一面2aをエッチングすることによって、なすことができる。前記第1連結面を形成する工程を行なうことで前記第1連結面23は、前記基板2の一面2aに対して傾斜するように配置され得る。例えば、前記第1連結面23と前記基板2の一面2aとの間の挟み角は、約90度を成すことができる。
【0060】
前記第1連結面を形成する工程を行なうことで、第1連結面23と前記第1分離面21の間に挟み角(θ1、図4に示す)は、180度以下を成すことができる。前記第1連結面を形成する工程を行なうことで、前記第1連結面23と前記第1分離面21が連結した部分には、角が形成され得る。前記第1連結面23と前記第1分離面21が連結した部分は、前記第1軸方向を基準にして前記連結点(CP)から約29.8μmの第2離隔距離で離隔するように配置され得る。すなわち、前記第2離隔距離は、前記第1離隔距離に比べて短く形成され得る。
【0061】
図3Dを参照すると、前記基板分離部を形成する工程は、第2連結面を形成する工程を含むことができる。
【0062】
前記第2連結面を形成する工程は、前記第2分離面22と前記基板2の一面2aのそれぞれに連結する第2連結面24を形成する工程である。前記第2連結面24は、前記基板分離部20を向くように配置され得る。前記第2連結面24を形成する工程は、前記エッチング装置が、前記第1ホーム2cを向く基板2の一面2aをエッチングすることによって、なすことができる。前記第2連結面を形成する工程を行なうことで前記第2連結面24は、前記基板2の一面2aに対して傾斜するように配置することができる。例えば、前記第2連結面24と前記基板2の一面2aの間の挟み角は、約90度を成すことができる。前記第2連結面を形成する工程を行なうことで前記第2連結面24は、前記第1連結面23と平行に配置することもできる。前記第2連結面24は、前記第1軸方向に対して垂直な第2軸方向を基準にして、前記第1連結面23から約50.8μmの第3離隔距離で離隔するように配置され得る。
【0063】
前記第2連結面を形成する工程を行なうことで、第2連結面24と前記第2分離面22の間の挟み角は、180度以下を成すことができる。前記第2連結面を形成する工程を行なうことで、前記第2連結面24と前記第2分離面22が連結した部分には、角が形成され得る。
【0064】
前記第2連結面を形成する工程、前記第1連結面を形成する工程、前記第2分離面を形成する工程、及び前記第1分離面を形成する工程の間には、特別な順序があるわけではない。例えば、前記第1分離面を形成する工程、前記第2分離面を形成する工程、前記第1連結面を形成する工程、及び前記第2連結面を形成する工程は、順次に行なわれ得る。前記第1分離面を形成する工程、前記第2分離面を形成する工程、前記第1連結面を形成する工程、及び前記第2連結面を形成する工程は、並行して行なうこともできる。
【0065】
以下では、本発明に係る太陽電池の製造方法において、前記ノズルを用いた前記第3基板エッチング工程(S400)の一実施例を添付した図を参照して説明する。
【0066】
まず、図3Aに示すように、前記基板2を準備する。
【0067】
次に、図3Bに示すように、前記基板2の一面2aにレーザーを照射する第1基板エッチング工程(S200)を行なう。これにより、前記基板2には、前記第1ホーム2cが形成され得る。この場合、図3Cに示すように、前記基板2の一面2aには、前記パーティクル210が形成されるとともに、前記第1ホーム2cに向いた基板2の一面2aには、前記クラック220が形成され得る。
【0068】
その後、前記基板2の一面2aに、前記第3基板エッチング工程(S400)を行なう。前記第3基板エッチング工程(S400)を行なうことにより、前記基板2が前記基板2の一面2aから所定の深さエッチングすることによって、前記基板2の一面2aに形成された前記パーティクル210は、除去され得る。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記基板2上に形成された薄膜層の間のレイヤーショート(Layer Short)発生の可能性を減少させることができる。
【0069】
その後、前記第3基板エッチング工程(S400)を、前記第1ホーム2cが形成された位置まで行なう。前記第3基板エッチング工程(S400)を行なうことで前記基板分離部20が、前記第1ホーム2cに比べて、より大きく形成されることで、前記第1ホーム2c側を向いた基板2の一面2aは、エッチングされ得る。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記クラック220を除去するように具現され得る。
【0070】
次に、図3Dに示すように、前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記基板2の一面2aの全面に行なう。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法において、前記第3基板エッチング工程(S400)は、終了する。
【0071】
図2および図3Eを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、第1薄膜層形成工程(S500)を含むことができる。
【0072】
前記第1薄膜層形成工程(S500)は、前記基板2上に第1薄膜層3を形成する工程である。前記第1薄膜層形成工程(S500)を行なうことによって前記基板2の一面2aには、前記第1薄膜層3が積層され得る。前記第1薄膜層形成工程(S500)は、前記基板2上に前記第1基板エッチング工程(S200)と、前記第3基板エッチング工程(S400)の後に行なわれ得る。前記第1薄膜層形成工程(S500)により形成された第1薄膜層3は、前記基板2の薄膜の形態で形成された半導体層であり得る。前記第1薄膜層3は、前記基板2と一緒にPN接合を形成することができる。したがって、前記基板2がN型シリコンウェーハで構成された場合、前記第1薄膜層3は、P型半導体層からなり得る。前記第1薄膜層3は、CVD(Chemical Vapor Deposition)工程などを利用して形成することができる。前記第1薄膜層3は、P型半導体物質、I型半導体物質およびN型半導体物質が順に積層されたPIN構造で形成することができる。このように、前記第1薄膜層3をPIN構造で形成するようになると、I型半導体物質がP型半導体物質とN型半導体物質によって空乏(Depletion)になり内部に電界が発生するようになり、太陽光によって生成された正孔と電子が電界によってドリフト(Drift)され、それぞれP型半導体物質およびN型半導体物質に収集されるようになる。一方、前記第1薄膜層3をPIN構造で形成する場合には、前記第1薄膜層3の上部にP型半導体物質を形成し、続いてI型半導体物質およびN型半導体物質を形成することが好ましい。その理由は、一般的に正孔のドリフト移動度(Drift Mobility)が電子のドリフト移動度に比べて低いため、入射光による収集効率を最大化するためにP型半導体物質を受光面近くに形成するためである。一方、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第1薄膜層3が積層構造を有するように形成することもできる。例えば、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第1薄膜層3がタンデム[Tandem(PIN/PIN)]型またはトリプル[Triple(PIN/PIN/PIN)]形態の積層構造を有するように形成することができる。
【0073】
前記第1薄膜層形成工程(S500)は、前記基板2の一面2aに行なわれ得る。前記第1薄膜層形成工程(S500)は、前記基板2の他面2bに行なうこともできる。例えば、前記第1薄膜層形成工程(S500)は、前記基板2の一面2aにN型半導体層3a(図6A及び図6Bに示す)を形成させると共に、前記基板2の他面2bにP型半導体層3b(図6A及び図6Bに示す)を形成させる工程であり得る。前記基板2の一面2aと他面2bのそれぞれに、前記第1薄膜層3が積層する場合、前記第1薄膜層3は、プラズマ強化化学気相成長法(PECVD、Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)、およびスパッタリング法(Sputtering)を利用して形成することができる。この場合、前記基板2の一面2aに、前記第1薄膜層3を形成する工程と前記基板2の他面2bに前記第1薄膜層3を形成する工程の間には、特別な順序があるわけではない。
【0074】
図3Eを参照すれば、前記第1薄膜層形成工程(S500)は、第1薄膜分離部を形成する工程、及び第1分離部材を形成する工程を含むことができる。
【0075】
前記第1薄膜分離部を形成する工程は、前記第1薄膜層3上に第1薄膜分離部30を形成する工程である。前記第1薄膜分離部を形成する工程は、前記第1薄膜層3の一面をエッチングすることにより、なすことができる。前記第1薄膜分離部を形成する工程を行なうことで、前記第1薄膜層3の一面には、前記第1薄膜分離部30が形成され得る。前記第1薄膜層3は、前記第1薄膜分離部30によって複数個に分離され得る。前記第1薄膜分離部30は、前記基板分離部20の対応する位置に形成され得る。前記第1薄膜分離部30は、太陽電池を製造するための基板を複数の部分に分離させるための分離部であり得る。前記第1薄膜分離部30は、全体的に、前記第1薄膜層3の一面から所定の深さ陥没したホームで具現され得る。前記第1薄膜分離部30は、前記下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少し得る。
【0076】
前記第1分離部材を形成する工程は、前記基板分離部20に挿入される第1分離部材31を形成する工程である。前記第1分離部材を形成する工程は、前記基板2上に第1薄膜層3を積層することにより、なすことができる。前記第1分離部材を形成する工程を行なうことで、前記第1薄膜層3の他面には、前記第1分離部材31が形成され得る。前記第1分離部材31は、前記基板分離部20に対応する形態で形成され得る。例えば、前記基板分離部20が下側方向に向かうほど大きさが狭くなる形状に形成される場合、前記第1分離部材31は、前記下側方向に向かうほど大きさが狭くなる形態に形成することができる。
【0077】
前記第1分離部材を形成する工程と、前記第1薄膜分離部を形成する工程の間に特別な順序があるわけではない。例えば、前記第1分離部材を形成する工程は、前記第1薄膜分離部を形成する工程に比べて先に行なうことができ、前記第1分離部材を形成する工程と、前記第1薄膜分離部を形成する工程は、並行して行なうこともできる。
【0078】
図3Fを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、第2薄膜層形成工程を含むことができる。
【0079】
前記第2薄膜層形成工程は、前記第1薄膜層3上に第2薄膜層4を形成する工程であり得る。前記第2薄膜層形成工程を行なうことで、前記第1薄膜層3の一面には、前記第2薄膜層4が積層され得る。前記第2薄膜層形成工程は、第1薄膜層形成工程(S500)の後に行なわれ得る。前記第2薄膜層形成工程によって形成された第2薄膜層4は、透明導電層であり得る。例えば、前記第2薄膜層4は、TCO(Transparent Conductive Oxide)層であり得る。前記第1薄膜層形成工程(S500)が、前記基板2の一面2aにN型半導体層3a(図6A及び図6Bに示す)を形成させると共に前記基板2の他面2bにP型半導体層3b(図6A及び図6Bに示す)を形成させる工程である場合、前記第2薄膜層形成工程は、前記N型半導体層3a上に第1 TCO層4a(図6A及び図6Bに示す)を形成させると共に、前記P型半導体層3b上に第2 TCO層4b(図6A及び図6Bに示す)を形成させる工程であり得る。前記第2薄膜層4は、前記第1薄膜層3を保護するとともに、前記基板2で生成されたキャリア、例えば、正孔(+)を収集し、前記収集したキャリアを上側方向に移動させることができる。前記上側方向は、前記下側方向と反対の方向であり得る。前記第2薄膜層は、ITO(Indium Tin Oxide)、ZnOH、ZnO:B、ZnO:Al、SnO、SnO:Fなどのような透明な導電物質からなることができる。前記第2薄膜層4は、ZnO、ZnO:B、ZnO:Al、Agのような透明な導電物質をスパッタリング(Sputtering)法やMOCVD法などを用いて形成することができる。前記第2薄膜層4は、太陽光を散乱させて、様々な角度で進行するようにすることで、前記第1薄膜層3に再入射する光の割合を増加させる機能を有する。一方、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第2薄膜層4を形成せず、第1薄膜層3だけを形成することもできる。すなわち、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第2薄膜層4を選択的に形成することができる。
【0080】
図3Fを参照すれば、前記第2薄膜層形成工程は、第2薄膜分離部を形成する工程、及び第2分離部材を形成する工程を含むことができる。
【0081】
前記第2薄膜分離部を形成する工程は、前記第2薄膜層4上に第2薄膜分離部40を形成する工程である。前記第2薄膜分離部を形成する工程は、前記第2薄膜層4の一面をエッチングすることにより、なすことができる。前記第2薄膜分離部を形成する工程を行なうことで、前記第2薄膜層4の一面には、前記第2薄膜分離部40が形成され得る。前記第2薄膜層4は、前記第2薄膜分離部40によって複数個に分離することができる。前記第2薄膜分離部40は、前記基板分離部20の対応する位置に形成され得る。前記第2薄膜分離部40は、太陽電池を製造するための基板を複数の部分に分離させるための分離部であり得る。前記第2薄膜分離部40は、全体的に、前記第2薄膜層4の一面から所定の深さ陥没したホームで具現され得る。前記第2薄膜分離部40は、前記下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少し得る。
【0082】
前記第2分離部材を形成する工程は、前記第1薄膜分離部30に挿入される第2分離部材41を形成する工程である。前記第2分離部材を形成する工程は、前記基板2上に第2薄膜層4を積層することにより、なすことができる。前記第2分離部材を形成する工程を行なうことで、前記第2薄膜層4の他面には、前記第2分離部材41が形成され得る。前記第2分離部材41は、前記第1薄膜分離部30に対応する形態で形成され得る。例えば、前記第1薄膜分離部30が下側方向に向かうほど大きさが狭くなる形態に形成される場合、前記第2分離部材41は、前記下側方向に向かうほど大きさが狭くなる形態に形成され得る。
【0083】
前記第2分離部材を形成する工程と、前記第2薄膜分離部を形成する工程の間に特別な順序があるわけではない。例えば、前記第2分離部材を形成する工程は、前記第2薄膜分離部を形成する工程に比べて先に行なうことができ、前記第2分離部材を形成する工程と、前記第2薄膜分離部を形成する工程は、並行して行なうこともできる。
【0084】
図3D図3Gを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、セルの製造工程を含むことができる。
【0085】
前記セルの製造工程は、前記基板2上に複数の薄膜層を形成する工程であり得る。前記セルの製造工程が行なうことによって、前記基板2上に複数の薄膜層が積層されたセル20aが形成され得る。前記セルの製造工程は、前記第1薄膜層形成工程(S500)の後に行なわれ得る。前記基板2に2つの薄膜層のみが積層された場合、前記セルの製造工程は、前記第2薄膜層形成工程と同じ工程であり得る。前記基板2上にN個(Nは2以上の整数)の薄膜層が積層された場合、本発明に係る太陽電池の製造方法は、N個の薄膜分離部を形成する工程と、N個の分離部材を形成する工程を含むことができる。前記薄膜分離部それぞれは、前記第1薄膜分離部30と大略同じに具現され得る。前記分離部材は、前記第1分離部材31と大略同じに具現され得る。
【0086】
図3Gは、前記基板2上に3つの薄膜層3、4、5が積層された例を示しているが、これは例示的なものであり、前記基板2上に4つ以上の薄膜層が積層され得る。図3Gに示したように、前記基板2上に3つの薄膜層が形成された場合、第1薄膜層3は真性半導体層、第2薄膜層4は半導体層、第3薄膜層5は、透明導電層で具現され得る。この場合、前記第3薄膜層5は、ペロブスカイト(perovskite)層5a(図6A及び図6Bに示す)であり得る。前記第1薄膜層3は、前記基板2の一面2a上にPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法を用いて、I(Intrinsic)型アモルファスシリコン層を形成する工程でなすことができる。
【0087】
また、図3Gでは、前記基板2の一面2aに3つの薄膜層3、4、5が積層された例を示しているが、これは例示的なものであり、3つの薄膜層3、4、5は、前記基板2の他面2bのみに形成するか、前記基板2の一面2aと他面2bのそれぞれに形成することもできる。この場合、前記基板2の一面2aと他面2bにそれぞれ形成された複数の薄膜層は、プラズマ強化化学的気相成長法(PECVD、Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)、およびスパッタリング法(Sputtering)を利用して形成することができる。前記基板2の一面2aに形成された複数の薄膜層を形成する工程と、前記基板2の他面2bに形成された複数の薄膜層を形成する工程の間には、特別な順序があるわけではない。
【0088】
本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記基板2上に複数の薄膜層が形成されるたびに、薄膜層の一面をエッチングする薄膜エッチング工程が連続して行なわれるように具現され得る。例えば、前記基板2上に前記第1薄膜層3が形成された後に、前記第1薄膜層3に向かってレーザーを照射する工程が行なわれ、連続して、前記第1薄膜層3の一面をエッチングする工程が行なわれ得る。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第1薄膜層3に形成されたパーティクルとクラックが除去されるように具現され得る。また、前記第1薄膜層3上に第2薄膜層4が形成された後に、前記第2薄膜層4に向かってレーザーを照射する工程が行なわれ、連続して、前記第2薄膜層4の一面をエッチングする工程が行なわれ得る。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記第2薄膜層4上に形成されたパーティクルとクラックが除去されるように具現され得る。このように、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記基板2上に薄膜層が形成されるたびに、薄膜層の一面をエッチングする薄膜エッチング工程が行なわれるように具現することで、エッチング工程の完成度を向上させて完成した太陽電池の品質を向上させることができる。
【0089】
図2を参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、セル支持工程(S600)を含むことができる。
【0090】
前記セル支持工程(S600)は、前記基板分離部20が形成された基板2上に複数の薄膜層が形成されたセル20aを前記処理空間に支持させる工程であり得る。前記セル支持工程(S600)は、前記セル20aを前記処理空間にロードするセルローディング装置(未図示)によって行なわれ得る。前記基板2上に複数の薄膜層が形成された場合、前記セル支持工程(S600)は、前記セルの製造工程の後に行なわれ得る。
【0091】
図2および図7Aを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、塗布工程(S700)を含むことができる。
【0092】
前記塗布工程(S700)は、前記セル20a上に導電性物質10bを噴射する工程であり得る。前記導電性物質10bは、透明導電性フィルム(Transparent Conductive Films、TCF)などの導電性(Conductive)を有する物質であり得る。前記塗布工程(S700)は、前記セル支持工程(S600)の後に行なわれ得る。前記塗布工程(S700)は、前記セル20aの一面に行なわれ得る。前記塗布工程(S700)は、前記セル20aの他面に行なうこともできる。前記塗布工程(S700)は、前記処理空間内に設置された導電性物質噴射機1bによって行なわれ得る。前記塗布工程(S700)は、図7Aに示すように、複数の導電性物質噴射機1bによって行なうこともできる。これにより、本発明に係る太陽電池の製造方法は、前記セル20aの全面に複数の導電性物質10bを同時に噴射することにより、前記塗布工程(S700)に要する時間を削減することができる。
【0093】
前記塗布工程(S700)を行なうことで前記導電性物質10bは、前記セル20a上に噴射され得る。前記基板2上に前記第1薄膜層3のみが積層された場合、前記塗布工程(S700)を行なうことで前記導電性物質10bは、前記第1薄膜層3上に噴射され得る。前記基板2上にN個の薄膜層が積層された場合、前記塗布工程(S700)を行なうことで前記導電性物質10bは、第N薄膜層上に噴射され得る。
【0094】
図2及び図7Bを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、カッティング工程(S800)を含むことができる。
【0095】
前記カッティング工程(S800)は、前記セル20aを複数の単位セル20bに分離する工程である。前記カッティング工程(S800)は、前記塗布工程(S700)の後に行なわれ得る。図7Bに示したように、前記セル20aを5個の単位セル20b、20b’、20b’’、20b’’’、20b’’’’に分離しようとする場合、本発明に係る太陽電池の製造方法は、4回のカッティング工程(S800)を含むことができる。すなわち、前記セルをM(Mは2以上の整数)個の単位セル20bに分離しようとする場合、本発明に係る太陽電池の製造方法は、M-1回のカッティング工程(S800)を含むことができる。前記基板2上にN個の薄膜層が積層された場合、前記カッティング工程(S800)は、第N薄膜分離部を通じて前記セル20aを前記の単位セル20bに分離させることによってなすことができる。例えば、図3Gに示すように、前記基板2上に3つの薄膜層が積層された場合、前記カッティング工程(S800)は、セル分離部50を介して前記セル20aを前記単位セル20bに分離させることによってなすことができる。前記セル分離部50は、前記基板分離部20の対応する位置に形成され得る。前記セル分離部50は、太陽電池を製造するための基板を複数の部分に分離させるための分離部であり得る。前記カッティング工程(S800)は、前記セル20aを前記の単位セル20bに分離させる切断ロボット(未図示)によって行なわれ得る。
【0096】
図2及び図7Cを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、接合工程(S900)を含むことができる。
【0097】
前記接合工程(S900)は、分離された単位セル20bを接合する工程である。前記接合工程(S900)は、前記導電性物質10bを介して分離された単位セル20bを接合することにより、行なわれ得る。前記カッティング工程(S800)を介して前記セル20aが5個の単位セル20b、20b’、20b’’、20b’’’、20b’’’’に分離された場合、図7Cに示すように、本発明に係る太陽電池の製造方法は、4回の接合工程(S900)を含むことができる。つまり、M(Mは2以上の整数)個の単位セル20bを接合させる場合、本発明に係る太陽電池の製造方法は、M-1回の接合工程(S900)を含むことができる。前記接合工程(S900)は、図7Cに示すように、1番目の単位セル20bの一側の一面と2番目の単位セル20b’一側の他面を接合させる工程、2番目の単位セル20b’の他側の一面と3番目の単位セル20b’’の一側の他面を接合させる工程、および3番目の単位セル20b’’の他側の一面と4番目の単位セル20b’’’の一側の他面を接合させる工程、および4番目の単位セル20b’’’の他側の一面と5番目の単位セル20b’’’’の一側の他面を接合させる工程を含むことができる。前記単位セル20bのそれぞれの一側と他側は、前記単位セル20bの中間地点を基準に互いに反対の位置に配置されものであり得る。前記接合工程(S900)は、前記の単位セル20bを移動させる移送ロボット(未図示)によって行なわれ得る。
【0098】
図2及び図7Cを参照すると、本発明に係る太陽電池の製造方法は、キュアリング工程(S1000)を含むことができる。
【0099】
前記キュアリング工程(S1000)は、接合された単位セル20bを硬化する工程である。前記キュアリング工程(S1000)は、前記接合工程(S900)の後に行なわれ得る。前記キュアリング工程(S1000)は、接合された単位セル20bを加熱する加熱装置(未図示)などにより行なわれ得る。前記キュアリング工程(S1000)を行なうことによって前記単位セル20bが互いに連結したモジュール(Module)形態の太陽電池1が製造され得る。図7Cは、前記太陽電池1が5個の単位セル20bで構成されたことが示されているが、これは例示的なものであり、前記太陽電池1は、2つ以上4つ以下の単位セル20bで構成したり、または6つ以上の単位セル20bで構成することもできる。
【0100】
本発明の一実施例に係る太陽電池の製造方法は、基板を準備する工程、および薄膜を形成する工程を含むことができる。
【0101】
前記基板を準備する工程は、前記第1ホーム2cと前記第2ホーム2dを含む基板分離部20が形成された基板2を準備する工程であり得る。前記基板を準備する工程は、前記基板支持工程(S100)後に行なわれると共に、前記第1薄膜層形成工程(S500)の前に行なわれ得る。前記基板を準備する工程は、前記第1基板エッチング工程(S200)、第2基板エッチング工程(S300)、及び前記第3基板エッチング工程(S400)を含むことができる。前記基板を準備する工程は、前記スクライビング装置1aと、前記エッチング装置(未図示)によって行なわれ得る。
【0102】
前記薄膜を形成する工程は、前記基板分離部20が形成された基板2上に薄膜層を形成する工程である。前記薄膜を形成する工程は、前記基板を準備する工程の後に行なわれ得る。前記基板2上に第1薄膜層3のみが積層された場合、前記薄膜を形成する工程は、前記第1薄膜層形成工程(S500)と大略同じに具現され得る。前記基板2上に複数の薄膜層が積層された場合、前記薄膜を形成する工程は、前記セルの製造工程と大略同じに具現され得る。
【0103】
本発明の変形された実施例に係る太陽電池の製造方法は、前記基板支持工程(S100)、第1基板エッチング工程(S200)、第3基板エッチング工程(S400)、および太陽電池セルを形成する工程を含むことができる。前記基板支持工程(S100)、第1基板エッチング工程(S200)、及び前記第3基板エッチング工程(S400)は、上で説明したのと大略同じように具現されるので、以下では相違点を中心に説明する。
【0104】
前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板2の上面に複数の線状のホーム部を形成する工程であり得る。前記第1基板エッチング工程(S200)を行なうことによって形成される線状のホーム部は、前記基板を複数の部分に分離するための基板分離部20であり得る。前記第1基板エッチング工程(S200)は、前記基板支持工程(S100)の後に行なわれ得る。前記基板2の上面は、前記基板2の一面2aと同じ面であり得る。
【0105】
前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記基板2の上面と前記複数の線状のホーム部をエッチングする工程であり得る。前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記第1基板エッチング工程(S200)の後に行なわれ得る。前記第3基板エッチング工程(S400)は、前記エッチング装置により行なわれ得る。
【0106】
前記太陽電池セルを形成する工程は、前記基板2の上面に複数の薄膜層を形成する工程であり得る。前記太陽電池セルを形成する工程は、前記第3基板エッチング工程(S400)の後に行なわれ得る。前記基板2の上面に1つの薄膜層のみが積層された場合、前記太陽電池セルを形成する工程は、前記第1薄膜層形成工程(S500)と大略同じに具現され得る。前記基板2の上面に複数の薄膜層が積層された場合、前記太陽電池セルを形成する工程は、前記セルの製造工程と大略同じに具現され得る。
【0107】
本発明の他の変形された実施例に係る太陽電池の製造方法は、基板準備工程、太陽電池セルを形成する工程、および分離工程を含むことができる。前記太陽電池セルを形成する工程は、前記で既に詳述したので、以下では具体的な説明は省略する。
【0108】
前記基板準備工程は、前記基板2の上面に複数の線状のホーム部が形成された基板2を準備する工程であり得る。前記基板準備工程は、前記基板支持工程(S100)、第1基板エッチング工程(S200)、第3基板エッチング工程(S400)が行なわれた前記基板2を、前記処理空間に準備する工程であり得る。前記基板準備工程は、前記第3基板エッチング工程(S400)の後に行なわれ得る。
【0109】
前記分離工程は、前記複数の線状のホーム部により、前記基板2を分離する工程であり得る。前記分離工程は、前記太陽電池セルの形成工程の後に行なわれ得る。前記分離工程は、前記カッティング工程(S800)と大略同じに具現され得る。
【0110】
本発明のもう一つの変形された実施例に係る太陽電池の製造方法は、前記基板準備工程、前記塗布工程(S700)、前記カッティング工程(S800)を含むことができる。前記基板準備工程、前記塗布工程(S700)、前記カッティング工程(S800)は、先に述べたので、以下では、相違点を中心に説明する。
【0111】
前記基板準備工程は、前記基板2の上面に複数の線状のホーム部が形成され、太陽電池セルが形成された基板を準備する工程であり得る。すなわち、前記基板準備工程は、複数の線状のホーム部が形成されるとともに、一つ以上の薄膜層が積層された基板を準備する工程であり得る。前記基板準備工程は、前記太陽電池セルを形成する工程の後に行なわれ得る。
【0112】
前記塗布工程(S700)は、前記複数の線状のホーム部の周辺に導電性物質10bを塗布する工程であり得る。前記塗布工程(S700)は、前記基板準備工程の後に行なわれ得る。
【0113】
前記カッティング工程(S800)は、前記複数の線状のホーム部のいずれかに沿って前記基板2を2つの部分に分離する工程であり得る。前記カッティング工程(S800)は、前記塗布工程(S700)の後に行なわれ得る。前記カッティング工程(S800)を行なうことによって分離された2つの部分のそれぞれは、前記単位セル20bと大略同じに具現され得る。
【0114】
以下では、本発明に係る太陽電池について、添付した図を参照して、具体的に説明する。
【0115】
本発明に係る太陽電池1は、光エネルギーを利用して電力を生産するものである。本発明に係る太陽電池1(図3E図3Fに示す)は、本発明に係る太陽電池の製造方法により製造することができる。本発明に係る太陽電池1は、前記セルの製造工程が完了することにより製造され得る。
【0116】
図3E図3Fを参照すると、本発明に係る太陽電池1は、前記基板2、第1薄膜層3を含むことができる。
【0117】
前記基板2は、所定の電気伝導極性を有することができる。前記基板2は、シリコンウェーハからなり得る。前記基板2の一面2aには、前記第1薄膜層3が積層され得る。前記基板2が有する基板分離部20は、前記基板2の一面2aに形成され得る。前記基板分離部20は、前記下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少することができる。前記基板分離部20は、前記第1基板エッチング工程(S200)を行なうことによって形成され得る。
【0118】
前記第1薄膜層3は、前記基板2上に形成されたものである。前記第1薄膜層3は、前記基板2の一面2aに積層され得る。前記第1薄膜層3が有する第1分離部材31は、前記基板分離部20に挿入され得る。前記第1分離部材31は、前記基板分離部20に対応する形態で形成され得る。例えば、前記第1分離部材31は、前記下側方向に向かうほど大きさが徐々に減少するように形成され得る。前記第1分離部材31は、前記第1薄膜層形成工程(S500)を行なうことによって形成され得る。
【0119】
前記では、本発明に係る太陽電池1が、前記基板2、第1薄膜層3を含むことを基準に説明したが、これは例示的なものであり、本発明に係る太陽電池1は、図3fに示すように、前記基板2と2つの薄膜層3、4を含むことができ、図3gに示すように、前記基板2と3つの薄膜層3、4、5を含むこともできる。
【0120】
以下では、本発明に係る太陽電池1において、前記基板2上に複数の薄膜層を形成する一実施例を添付した図を参照して具体的に説明する。
【0121】
図6A及び図6Bを参照すると、本発明に係る太陽電池1は、前記基板2、前記基板2の上面に積層されたN型半導体層3a、前記N型半導体層3a上に積層された第1 TCO層4a、第1 TCO層4a上に積層されたペロブスカイト層5a、前記基板2の下面に積層されたP型半導体層3b、及び前記P型半導体層3b上に積層された第2 TCO層4bを含むことができる。この場合、前記セル分離部50は、前記基板2の下面2bに形成され得る。これにより、本発明の一実施例に係る太陽電池1は、前記セル分離部50が前記基板2の上面2a上に形成された例と対比してみると、前記スクライビング工程が行なわれることによりペロブスカイト物質、TCO物質、およびN型半導体物質が重力により前記セル分離部50上に流入することを防止する防止力を具現することができる。
【0122】
以下では、本発明の一実施例に係る太陽電池を添付した図を参照して説明する。
【0123】
図7C及び図8を参照すると、本発明の一実施例に係る太陽電池10(図7Cに示す)は、本発明に係る太陽電池の製造方法によって製造することができる。本発明の一実施例に係る太陽電池10は、前記キュアリング工程(S1000)が完了することにより製造され得る。本発明の一実施例に係る太陽電池10は、前記の単位セル20bが互いに連結したモジュール形態で具現され得る。以下では、本発明の一実施例に係る太陽電池10が有する複数の単位セル20bのそれぞれについて、添付した図を参照して具体的に説明する。
【0124】
図8を参照すると、前記の単位セル20bのそれぞれは、セル上面20b1、セル切断ホーム20b2、第1切断面20b3、第2切断面20b4、および第3切断面20b5を含むことができる。
【0125】
前記セル上面20b1は、前記上側方向を向くように配置されたものである。前記セル上面20b1は、前記上側方向を向くように配置された前記単位セル20bの一面に該当することができる。前記セル上面20b1には、前記導電性物質10bが噴射され得る。前記基板2上にN個の薄膜層が積層された場合、前記セル上面20b1は、第N薄膜層の一面と同じ面であり得る。
【0126】
前記セルの切断ホーム20b2は、前記セル20aが複数の単位セル20bに分離されることによって形成されるものである。前記セル切断ホーム20b2は、前記セル分離部50の一部であり得る。前記セル切断ホーム20b2は、前記セル上面20b1に形成されたものである。前記セル切断ホーム20b2は、前記セル上面20b1から所定の深さ陥没して形成され得る。前記セル切断ホーム20b2は、前記下側方向に延長されるほど大きさが減少したホームで具現され得る。
【0127】
前記第1切断面20b3は、前記セル切断ホーム20b2を向くように配置されたものである。前記第1切断面20b3は、前記第2切断面20b4に連結され得る。前記第1切断面20b3と前記第2切断面20b4が連結した部分には、角が形成され得る。前記第1切断面20b3は、前記セル上面20b1に対して傾斜するように配置され得る。前記第1切断面20b3は、前記第2切断面20b3と前記第3切断面20b4のそれぞれに連結され得る。
【0128】
前記第2切断面20b4は、前記第1切断面20b3と前記セル上面20b1にそれぞれ連結したものである。前記第2切断面20b4と前記第1切断面20b3の間の挟み角(θ2、図8に示す)は、180度未満を成すことができる。前記第2切断面20b4は、前記第1切断面20b3と前記セル上面20b1のそれぞれに対して、傾斜するように配置することができる。前記第2切断面20b4と前記セル上面20b1が連結した部分には、角が形成され得る。前記第2切断面20b4と前記セル上面20b1の間の挟み角は、約90度を成すことができる。
【0129】
前記第3切断面20b5は、前記第1切断面20b3とセルの下面にそれぞれ連結したものである。前記第3切断面20b5は、前記セル20aが、前記単位セル20bに分離されることにより形成され得る。前記第3切断面20b5は、平面的に形成され得る。前記セルの下面は、前記下側方向を向くように配置された前記単位セル20bの他面に該当することができる。前記第3切断面20b5と前記第1切断面20b3が連結した部分には、角が形成され得る。前記第3切断面20b5は、前記第1切断面20b3と前記セルの下面それぞれに対して傾斜するように配置することができる。前記第3切断面20b5と前記セルの下面が連結した部分には、角が形成され得る。
【0130】
以下では、本発明に係る太陽電池用基板2に対して添付した図を参照して、具体的に説明する。
【0131】
図5A図5Dを参照すると、本発明に係る太陽電池用基板2は、前記第3基板エッチング工程(S400)が行なわれる前に、前記第1基板エッチング工程(S200)を行なうことで形成されるものである。本発明に係る太陽電池用基板2は、基板本体、第1ホーム2c、第2ホーム2d、および破損防止部2fを含むことができる。
【0132】
前記基板本体は、所定の電気伝導極性を有するものである。前記基板本体は、本発明に係る太陽電池用基板2の本体として機能することができる。前記基板本体は、本発明に係る太陽電池用基板2の全体的な外形を成すことができる。
【0133】
前記第1ホーム2cは、前記基板本体に形成されるものである。前記第1ホーム2cは、前記基板本体の一面2aを所定の深さエッチングすることによって形成され得る。前記第1ホーム2cは、全体的に直方体形態に形成され得る。前記第1ホーム2cは、前記第1基板エッチング工程(S200)を行なうことによって形成され得る。
【0134】
前記第2ホーム2dは、前記第1ホーム2cの内部に形成される。すなわち、前記第2ホーム2dは、前記第1ホーム2cに連通することができる。前記第2ホーム2dは、前記第1ホーム2cを向くエッチング面2eを拡張させるためのものである。これにより、本発明に係る太陽電池用基板2は、前記基板切断面2gに比べて、より良い品質の断面を有する前記エッチング面2eを拡張させることで、完成した太陽電池の全体的な品質を向上させることができる。前記第2ホーム2dは、全体的に直方体形態に形成され得る。前記第2ホーム2dは、前記第2基板エッチング工程(S300)を行なうことによって形成され得る。
【0135】
前記破損防止部2fは、前記エッチング面2eに対して段差が生じるように形成されるとともに、前記第2ホーム2dを内側にして形成される。前記破損防止部2fは、前記エッチング面2eが拡張されることに制限を置くことにより、本発明に係る太陽電池用基板2が複数の部分に破損することを防止する防止力を具現することができる。これにより、本発明に係る太陽電池用基板2は、前記処理空間内に設置された工程装置などにぶつかるなどの物理的な衝撃が発生しても破損する可能性が減少することで、太陽電池の製造に対する工程安定性を向上させることができる。
【0136】
前記破損防止部2fは、前記第1ホーム2cが形成されたスクライビング方向を基準にして、前記第2ホーム2dに比べて、より小さな大きさを有するように形成され得る。すなわち、前記第2ホーム2dは、前記スクライビング方向を基準にして前記破損防止部2fに比べて、より大きな大きさを有するように形成することができる。これにより、本発明に係る太陽電池用基板2は、前記エッチング面2eの拡張領域を増大させることができる。
【0137】
前記破損防止部2fは、前記基板本体が有する第1厚さ(L1、図5B及び図5Cに示す)に比べて1/2以上の値を有するとともに、前記第1厚さ(L1)以下の値を有する第2厚さ(L2、図5B及び図5Cに示す)に形成され得る。これにより、本発明に係る太陽電池用基板2は、複数の部分に分離されることを防止する防止力が十分に確保されるように具現され得る。前記の厚さは、本発明に係る太陽電池用基板2の高さが全体的に高くなったり、低くなる方向に対して平行であるとともに、前記スクライビング方向に対して垂直な方向であり得る。第2厚さ(L2)は、前記第1厚さ(L1)に比べて70%以上の値を有することができる。この場合、前記の破損防止部2fと前記基板2の一面2aの間の第3厚さ(L3、図5B及び図5C)は、前記第1厚さ(L1)に比べて30%以下の値を有することができる。前記破損防止部2fは、前記エッチング面2eから突出して形成され得る。
【0138】
前記破損防止部2fは、第1防止部材2f1、第2防止部材2f2、および連結部材2f3を含むことができる。
【0139】
前記第1防止部材2f1は、前記エッチング面2eに対して段差が生じるように形成されたものである。前記第1防止部材2f1は、前記第2ホーム2dに対して一側に形成され、本発明に係る太陽電池用基板2の破損を防止することができる。前記第1防止部材2f1は、全体的に直方体形態に形成され得る。
【0140】
前記第2防止部材2f2は、前記第1防止部材2f1から離隔した位置に形成されたものである。前記第2防止部材2f2は、前記エッチング面2eに対して段差が生じるように形成され得る。前記第2防止部材2f2は、前記第2ホーム2dに対して他側に形成され、本発明に係る太陽電池用基板2の破損を防止することができる。前記第2防止部材2f2は、全体的に直方体形態に形成され得る。
【0141】
前記連結部材2f3は、前記第1防止部材2f1及び前記第2防止部材2f2のそれぞれに連結したものである。前記連結部材2f3、第2防止部材2f2、及び前記第1防止部材2f1の内側には、前記第2ホーム2dが位置することができる。前記連結部材2f3は、全体的に直方体形態に形成され得る。
【0142】
前記連結部材2f3は、前記第1防止部材2f1及び前記第2防止部材2f2のそれぞれに段差が生じるように連結され得る。例えば、前記連結部材2f3と前記第1防止部材2f1の間の挟み角及び前記連結部材2f3と前記第2防止部材2f2の間の挟み角それぞれは90度を成すことができる。前記連結部材2f3は、前記第1防止部材2f1及び前記第2防止部材2f2それぞれに曲面を成して連結することもできる。
【0143】
以上で説明した本発明は、前述した実施例及び添付した図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形及び変更が可能であることが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
【国際調査報告】