(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(54)【発明の名称】RFIDの平坦なシート材料
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20220805BHJP
G06K 19/04 20060101ALI20220805BHJP
B32B 7/025 20190101ALI20220805BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20220805BHJP
【FI】
G06K19/077 144
G06K19/077 200
G06K19/04 010
B32B7/025
G09F3/00 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522467
(86)(22)【出願日】2019-09-20
(85)【翻訳文提出日】2021-04-19
(86)【国際出願番号】 RU2019000659
(87)【国際公開番号】W WO2020251394
(87)【国際公開日】2020-12-17
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521167970
【氏名又は名称】デミドフ、イワン セルゲイビッチ
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】デミドフ、イワン セルゲイビッチ
【テーマコード(参考)】
4F100
【Fターム(参考)】
4F100AK01A
4F100AK01D
4F100AK01E
4F100AT00B
4F100AT00C
4F100AT00D
4F100BA05
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10E
4F100CB00D
4F100DG10A
4F100DG10E
4F100DG11A
4F100DG11E
4F100DG15A
4F100DG15E
4F100JD08C
4F100JK17A
4F100JK17E
4F100JL10
4F100JL11D
4F100JN02
(57)【要約】
RFIDの分野に関し、詳細には層の中にRFタグを包含する、一般に利用可能な印刷方式により印刷および刻印することを意図した材料に関する。本発明の技術的結果は、チップおよび他の電子部品がシート材料表面の平坦度のレベルに影響を及ぼさない、平坦な可撓性シート材料を得ることである。RFID付きの平坦なシート材料は、順に配列された可撓性材料の第1の層、第1の中間層、アンテナおよびチップを伴う基板層、第2の中間層、可撓性材料の第2の層、およびポリマー複合物から作られた第1の中間層を包含する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFID付きの平坦なシート材料であって、順に配列された可撓性材料の第1の層、第1の中間層、アンテナおよびチップを伴う基板層、第2の中間層、前記可撓性材料の第2の層、およびポリマー複合物から作られた第1の中間層を包含する
ことを特徴とする平坦なシート材料。
【請求項2】
前記第2の中間層は前記ポリマー複合物から作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項3】
前記第2の中間層は接着層である
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項4】
紙は前記可撓性材料として選択される
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項5】
不織布織物は前記可撓性材料として選択される
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項6】
ポリマーフィルムは前記可撓性材料として選択される
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項7】
布は前記可撓性材料として選択される
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項8】
45℃の傾いた角を伴う長方形シートの形で作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項9】
サイズが210mm×297mmのシートの形で作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項10】
サイズが320mm×460mmのシートの形で作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項11】
サイズが325mm×480mmのシートの形で作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項12】
サイズが520mm×720mmのシートの形で作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項13】
前記可撓性材料の層の全面にわたりポリマーフィルムの層を含む
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項14】
210mmから750mmまでの幅を有するロールの形で作られる
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項15】
追加電子部品を含む
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【請求項16】
前記ポリマーフィルムは、透明ではない、または色つきである
請求項1に記載の平坦なシート材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDの分野に関し、詳細には層の形でRFラベルを包含する、一般に利用可能な印刷方式により印刷および刻印することを意図した材料に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書では以後、以下の用語および略号を使用する。
【0003】
RFID(radio frequency identificationの略語)は、無線信号を用いていわゆるトランスポンダまたはRFIDタグに記憶されたデータを読み出す、または書き込む、無線情報を伝送する方法である。一般に、RFIDタグは受動型であり、換言すれば、電池を含まない。
【0004】
チップ、すなわち集積(超小型)回路は、半導体プレートから作られた入力抵抗および/または構築するネットワークからなる複合体を伴う超小型電子素子である。チップは、リーダとの無線通信によって情報を受信および伝送するときに信号を処理し、保護されたメモリ、ユーザメモリ、固有識別番号を包含し、暗号化処理用プロセッサ、マイクロプログラムを走らせるためのプログラム可能空間などを包含してよい。
【0005】
アンテナは、使用するチップのタイプに従って幾何学的かつ技術的に作られた導体配置である。アンテナは、密閉型(HF領域)および開放型(UHF領域)とすることができる。アンテナは、異なる形状で、すなわち円形、楕円形、正方形、長方形、および他の自由な幾何学的形状で提供されている。アンテナの形状は、使用するチップの仕様に従って設計される。アンテナは、アルミニウム、銅、銀、スズ、金、グラファイト、および他の材料などの導電性物質を包含する材料から作られる。アンテナは、エッチング、シルクスクリーン印刷(スクリーン印刷)、熱転写、刻印、インクジェット、オフセットだけではなく、特殊インクを用いるフレクソ印刷およびデジタル印刷により、薄膜、合成材料、および紙から作られた基板上に適用されるべきである。
【0006】
RFIDインレイは、基板から構成された、少なくとも1つのチップおよび1つのアンテナを包含するRFID製品の一部である。アンテナおよびチップの場所は、将来のRFID製品を意図した設計および配置に応じて、RFタグ付きシート材料の両側に関して同期または非同期とすることができる。追加構成要素を、たとえばコンデンサ、抵抗器、センサ、マイクロコントローラなどをインレイ上に配置できる。
【0007】
RFIDタグは、チップとアンテナの組合せである。
【0008】
RFID製品は、RFIDタグを包含する最終製品であり、たとえば、カード、タグ、ラベル、ステッカ、容器、ブレスレット、またはRFIDインレイを含むRFID材料のシートから切り取ることにより得ることができる他の形の製品である。
【0009】
RFIDリーダは、RFID製品とデータを交換する、たとえば情報の読出しおよび書込みをするように設計された機器である。
【0010】
ポリマー複合物は、ポリマーまたはエラストマーからマトリックスが形成される複合材料である。
【0011】
たとえば1.30よりも大きな膨張係数を有する、カレンダー加工印刷機により処理されていない嵩高紙、いわゆる原紙は、従来はRFIDタグ付き材料の十分に平坦な表面を得るために使用される。そのような紙では、チップは、受入可能な材料表面平坦度を確保するために外圧を使用してプレスされる。
【0012】
この方法は、チップを著しい圧力にさらし、それにより、結晶変形の発生、およびチップが故障する可能性に影響を及ぼす。さらにまた、隠れた欠陥が出現する可能性があり、隠れた欠陥の発生は、製造工程で識別できない。嵩高紙の厚さは、チップポケットを生み出すのに十分であるべきである。嵩高紙は、印刷市場ではまれな材料であるので、通常はより費用がかかる。嵩高紙は、選択および印刷の方式が限定される。チップは、特に保存気候条件が変化する場合、時間が経過するにつれ、この構造から外れるようになる可能性がある。この方法は、使用する表面材料の範囲を限定する。
【0013】
特許請求する本発明に最も近い類似物は、RFID付きシート材料であり、特許第5916028号公報(特許文献1)という特許から公知である。材料は、第1の紙層と第2の紙層の間にRFIDタグを置く、紙に似た構造を有する。材料は、RFIDチップに対応するスロットを備えつける。さらに、保護材料の上部表面の高さは、RFIDチップの上部表面の高さよりも高い。
【0014】
しかしながら、本発明の背景には欠点がある。RFIDインレイ上のチップの配列に適合する穴が前もって配列される材料を製造するために、追加の層を必要とし、穴の幾何学的サイズは、チップのサイズに近いサイズであるべきであり、この層の厚さは、チップの高さに対応すべきである。チップの幾何学的寸法と設備の装備の変化を整列させるときに組み合わせるために、高精度のロータ要件を必要とする。この層の存在は、製造費用を増大させ、製造工程を複雑にし、RFIDインレイのレイアウトを変更するときに柔軟性を低下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
特許請求する本発明が解決することを意図する技術的問題は、簡単な活版印刷に適した、シートの両側で十分に平坦な表面を有する、RFIDを組み入れるシート材料を生み出すことであり、そのような材料を製作する方法は、簡単で費用効果が高い。RFIDインレイレイアウトを変更するとき、製作工程を変更する必要はない。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の技術的結果は、チップおよび他の電子部品がシート材料表面の平坦度のレベルに影響を及ぼさない、平坦な可撓性シート材料を得ることである。
【0018】
特許請求する材料の製作は、特殊な要件を課さず、材料の層を追加で採用する必要はない。材料の外部表面は、チップの高さ、または使用する電子部品、またはインレイ上の電子部品の配置とは無関係に、平坦かつ滑らかである。表面は経時的に変化しない。
【0019】
特許請求する本発明を使用することにより、両側に印刷するのに適した、シート材料の組成の中にRFIDおよび他の電子部品を包含するシート材料の製造を簡単にし、促進できるようになる。
【0020】
本発明の材料は、さまざまな印刷方式の印刷を、すなわちオフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット、またはデジタル印刷を提供する。材料の可撓性および弾性により、材料は、従来の紙のように印刷機の経路に沿って自由に通過できるようになる。材料は、印刷設備内で熱くなった後、および貯蔵中に、材料の面平行度を変化させない。塗料は、チップおよび電子部品の場所でどんな欠点もなく一面に塗られる。
【0021】
この結果は、材料がその両側に、すべての突出する要素を、たとえばインレイの表面上のチップを考慮する幾何形状で最終的に形成されたポリマーフィルムを包含するという事実に起因して達成される。ポリマーフィルムは、RFIDインレイの片側または両側に固定される。
【0022】
このポリマーフィルムは、1回の技術的動作でポリマー複合物からシート材料を作り出すときに形成される。ポリマー複合物は、インレイの突出するRFID要素を覆うことができるようにする液体状態で適用され、これらの要素を取り囲んで流れる。ポリマーフィルムは、インレイの裏側で追加電子部品が利用できる場合を含み、インレイの両側で形成できる。ポリマー複合物はまた、2つの隣接する材料を確実に一緒に接着可能にする接着性を有する。
【0023】
ポリマーフィルムは、優れた誘電体であり、RFIDチップおよびアンテナ、電子部品、ならびに導電性トラックを自由に接触させることができ、それによりさらにまた、湿潤な環境で製品を使用することを保証できるようになる。ポリマーフィルムは、エラストマーの性質を有し、自身の技術的特性を失うことなく-60℃から+120℃までの広範囲にわたる動作温度範囲を有し、それにより、材料を熱にさらすデジタル印刷機で使用できるようになる。このことに起因して、材料は、必要に応じて熱的または機械的作用の影響に起因して変化せず、たとえば曲げることができるが、その後、材料の当初の形状に常に戻る。
【0024】
ポリウレタン系ポリマーフィルムは、自身の性質を経時的に変化させず、自身の色を変化させず、紫外線に対して保護される。形成されたポリマーフィルムの色は、透明とすることができる、または着色剤を加えることにより任意の他の色とすることができる。
【0025】
材料内部のチップおよび他の電子製品は、形成されたポリマーフィルム内部に完全に位置決めされるので、機械的応力から確実に保護され、それにより、動作中の製品寿命は著しく延び、機械的安定性は著しく高まる。
【0026】
特許請求する技術的結果は、平坦なRFID付きシート材料が、順に配列された可撓性材料の第1の層、第1の中間層、アンテナおよびチップを伴う基板層、第2の中間層、可撓性材料の第2の層を包含し、さらに、第1の中間層は、ポリマー複合物から作られるという事実に起因して達成される。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】24のRFタグ付きシート材料の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
【0030】
RFID付きの平坦なシート材料1は、順に配列された可撓性材料の第1の層2、ポリマー複合物の第1の中間層3、アンテナ8およびチップ4を伴う基板層5、第2の中間層6、可撓性材料の第2の層7を包含する。
【0031】
【0032】
可撓性材料の第1の層2および第2の層7は印刷層である。
【0033】
可撓性材料の第1の層2および第2の層7は、オフセット紙、クラフト紙または再生紙、厚紙、合成紙から作ることができ、PET(Polyethylene terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)、PVC(Polyvinyl chloride、ポリ塩化ビニル)、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)、PE(Polyethylene、ポリエチレン)、天然の織物または合成織物、PVC(ポリ塩化ビニル)またはPU(Polyurethane、ポリウレタン)系の人工皮革、または別の適切な材料の層から作ることができる。可撓性材料は、白色とすることができる、または任意の色に塗ることができ、印、パターンまたは銘刻、表面塗装をよりよく保持するプライマを含むテクスチャ付き表面または追加コーティングを有するべきであり、金属化層、磁気層、金属チップ、および他の材料を包含すべきである。
【0034】
RFID付きの平坦なシート材料は、さまざまな可撓性材料の第1の層2および第2の層7、1つのもしくは異なる等級および色の紙から作られた前側および裏側を有することができる、または一方の側に紙を、他方の側に合成材料、すなわち織物を含有できる、または一方の側にシリコン処理した層、ならびに金属化層、磁気層、および他の材料を包含する組合せを含む他の組合せを有することができる。
【0035】
ポリウレタン(ポリエステルポリオール)のグループから得られるポリマー複合物は、ポリマー複合物として使用される。
【0036】
第1の中間層3および第2の中間層6は、同じ材料から作ることができる、または異なる性質を有することができる。たとえば、第2の中間層6は、残存接着性を有してよく、その場合、シリコンをコートされた可撓性材料の第2の層7と組み合わせてラベルを得ることができる。
【0037】
基板5は、たとえばPET、特殊紙、または別の適切な可撓性材料から作られてよい。
【0038】
アンテナ8は、エッチングすることにより、またはアルミニウム、銅系合金、銀、金、グラファイト、もしくはチップ4の動作に適した任意の他の導電材料系の合金をスパッタすることにより作ることができる。
【0039】
アンテナ16は、詳細には長方形の形状を有する(
図2)。目的に応じて、チップを伴う2つ以上のアンテナをシートの中に一体化できる。基板上に24のアンテナをそれぞれ包含する24のRFIDタグを
図2に示す。
【0040】
シート材料は、標準サイズの長方形シートの形で、すなわち、210mm×297mmのA4サイズ、320mm×460mmのSRA3サイズ、325mm×480mmのSRA3+サイズ、520mm×720mmのSRA2+サイズの形で、210mmから最大で850mmの幅および他のサイズのロールの形で作ることができる。
【0041】
シート材料は、隅の1つが3つの他の隅と幾何学的に異なる長方形シートの形で作ることができ、たとえば、45℃の斜角、半径、および内部の凹部を有する。
【0042】
斜めの隅は、シート材料のための位置角であり、印刷工場により最終製品を製作するさまざまな段階で、すなわち刻印および打抜きで、正しいシートの場所を確保する。位置角は、図式的に記入した角とは対照的に、スタックの中央部で正しいシートの場所を確認可能にするので、より好都合である。
【0043】
シート内部には、LED、センサ、トランスデューサ、薄膜電池、および他の電子部品もまた置くことができる。
【0044】
シート内部に位置要素を配置でき、それにより、誘導センサは、印刷、切断、または穴開け機および他の印刷機で必要な他の動作の間に、シートを位置決めするRFIDタグの場所を見いだす。
【0045】
結果として得られるシートの厚さは、0.15mmから5.0mmまで変動する。
【0046】
機械可読固有シート番号を、たとえばバーコード、QRコード(登録商標)、および他の図形要素を各シート上に適用できる。RFIDシート上に配置されたタグは、これらの番号により結びつけられる。印刷工場により印刷ファイルを生成するとき、シート材料の内部に配置されたRFIDタグの固有番号は、印刷工場に前もって既知であり、それにより、この情報を一回で印刷できるようになり、それにより、RFIDタグからデータを読み出すための追加操作、および印刷工場がその後、RFID製品上に図形を追加で適用することを回避する。
【0047】
印刷後、RFID付きシート材料をさらに処理する、たとえば、部分的に箔押しする、ニス掛けする、BOPP(biaxially oriented polypropylene film、二軸延伸ポリプロピレンフィルム)、PVC、PET系の積層フィルムを適用できる。
【0048】
シート材料は、以下のように作られる。
【0049】
ポリマー複合物の第1の中間層3は、500mPA*s(ミリパスカル/秒)~20,000mPA*sの粘度、および可撓性材料の第1の層2とアンテナ8およびチップ4を伴う基板層5との間で0.01mm~3mmの厚さで、液体の形で適用される。次いで、ポリマー複合物の第2の中間層6は、0.01mm~3mmの厚さ、および500mPA*s(ミリパスカル/秒)~20,000mPA*sの粘度で、または必要に応じて可撓性材料の第2の層7とアンテナ8およびチップ4を伴う基板層5との間で接着剤を用いて、液体の形で適用される。
【0050】
材料は、プレスシステムを通過し、それにより、出口で材料の厚さを固定し、突出する構成要素に由来する液体ポリマー複合物内の凹部を検出できるようになる。堆積したポリマー複合物は、重合段階を通り抜けて、この状態でポリマーフィルムになる。
【0051】
ポリマー複合物堆積物の厚さは、使用する材料、表面の全面にわたり広がる性質、電子部品の高さ、および他の要因に応じて経験的に選択される。
【0052】
粘度は、使用するポリマー複合物の技術的性質、および適用温度に依存する。粘度は、通常は500mPA*s(ミリパスカル/秒)~20,000mPA*sの範囲で経験的に選択される。ポリマー複合物材料は、三成分、二成分、および一成分のタイプとすることができる。
【0053】
高強度のポリマーフィルムは、加熱中でさえ、幾何学的変化をもはや受けないポリマー複合物を重合した後に形成され、それにより、チップおよび電子部品が基板上にかける圧力は、形成されたポリマーフィルムが圧力の高さを補償し始めるので、可撓性材料の第1の層2および第2の層7上に出現しない。材料は平坦かつ可撓性であり、それにより、両側に印刷するのに適した平坦な表面が提供される。
【0054】
明言したシート材料を使用して、RFIDタグ付きの、ならびにラベル、タグ、郵便はがき、ステッカ、箱、RFIDカード、NFC名刺、および他の類似する製品の形をとる他の電子部品付きの、従来製品を作り出すことができる。
【0055】
本発明の材料の特徴は、活版印刷に適した、材料の平坦な表面および剛性である。
【0056】
第2の特徴は、シート材料の組成で形成されたポリマーフィルムが酸素を通さないことであり、それにより、得られる材料を、食品製品のためのRFID付きパッケージを製作する際に使用できるようになる。
【符号の説明】
【0057】
1 シート材料
2 可撓性材料の第1の層
3 ポリマー複合物の第1の中間層
4 チップ
5 アンテナおよびチップを伴う基板層
6 第2の中間層
7 可撓性材料の第2の層
8 アンテナ
9 斜めの隅
【国際調査報告】