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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(54)【発明の名称】流体容器閉鎖装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/20 20060101AFI20220805BHJP
   B65D 43/06 20060101ALI20220805BHJP
【FI】
B65D47/20
B65D43/06 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021560428
(86)(22)【出願日】2020-04-03
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 EP2020059678
(87)【国際公開番号】W WO2020201561
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】2001903.0
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1904882.6
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521441928
【氏名又は名称】トップル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンフリー、スチュワート
(72)【発明者】
【氏名】ハンフリー、エレノア
(72)【発明者】
【氏名】フリン、クリス
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA03
3E084CA01
3E084CB02
3E084DA01
3E084FA09
3E084FB03
3E084GA01
3E084GB01
3E084HA03
3E084HB03
3E084HC03
3E084HD01
3E084KB01
3E084LA15
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD05
(57)【要約】
流体容器に取り付け可能な閉鎖装置は、流体通路と、バルブ部材を含むバルブとを備えている。バルブ部材は、開位置と閉位置との間で移動可能であり、流体は、開位置では取り付けられた流体容器から出ることができ、閉位置では取り付けられた流体容器から出ることが防止される。閉鎖装置は、第1の構成と第2の構成との間で移動可能である。流体通路は、閉鎖装置が第1の構成にあるときに、取り付けられた流体容器から流体が出ることを防ぐためにバルブ部材によって遮られる。第2の構成では、開位置と閉位置の間でバルブが移動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体容器に取り付け可能な閉鎖装置であって、前記閉鎖装置は、
バルブ部材を含むバルブであって、前記バルブ部材が開位置と閉位置との間で移動可能であり、前記開位置では取り付けられた流体容器を流体が出ることができ、前記閉位置では取り付けられた流体容器から流体が出ることが防止される、バルブと、
前記バルブと流体連絡している流体通路と、を備え、
前記閉鎖装置は、第1の構成と第2の構成との間で移動可能であり、
前記第1の構成では、取り付けられた流体容器から流体が出ることを防ぐために、前記流体通路が前記バルブ部材によって遮られ、
前記第2の構成では、前記開位置と前記閉位置との間で前記バルブ部材が移動可能である、
閉鎖装置。
【請求項2】
前記第1の構成はロックされた構成であり、前記第2の構成はロック解除された構成であり、前記閉鎖装置は、前記閉鎖装置が前記ロックされた構成にあるときに前記バルブ部材が前記開位置に移動することを防ぐように構成されている、請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項3】
前記閉鎖装置は、
ベース・ユニットと、
リム要素と、をさらに備え、
前記ベース・ユニットは、前記バルブ部材及び前記リム要素を着座させ、前記流体通路は、前記ベース・ユニット及び前記リム要素を通って延在している、請求項1又は請求項2に記載の閉鎖装置。
【請求項4】
前記リム要素は、前記ベース・ユニットに対して移動可能であり、前記閉鎖装置は、前記ベース・ユニットに対する前記リム要素の移動を介して、前記第1の構成と前記第2の構成との間で移動可能である、請求項3に記載の閉鎖装置。
【請求項5】
前記ベース・ユニット及び前記リム要素は環状であり、
前記流体通路は、少なくとも部分的に、前記ベース・ユニットと前記リム要素との空隙によって形成されている、請求項4に記載の閉鎖装置。
【請求項6】
前記ベース・ユニットが前記リム要素内に配置され、前記ベース・ユニットの周りの前記リム要素の回転運動を可能にするように配置されている、請求項4又は請求項5に記載の閉鎖装置。
【請求項7】
前記リム要素及び前記ベース・ユニットは、前記第1の構成と前記第2の構成との間で前記閉鎖装置を移動させるために相対的に少なくとも30°回転可能であるように配置されている、請求項6に記載の閉鎖装置。
【請求項8】
前記リム要素は1つ又は複数のボスを含み、
前記ベース・ユニットは1つ又は複数のトラックを含み、
前記リム要素の前記1つ又は複数のボスは、前記ベース・ユニットの前記1つ又は複数のトラックの内側に配置され、前記閉鎖装置が前記第1の構成と前記第2の構成との間で移動するときに、前記ベース・ユニットに対する前記リム要素の移動を案内する、請求項4から7までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項9】
前記1つ又は複数のトラックのそれぞれは、第1の末端及び第2の末端を含み、
前記1つ又は複数のボスのうちの少なくとも1つは、前記閉鎖装置が前記第1の構成にあるときに前記1つ又は複数のトラックの前記第1の末端にあり、前記閉鎖装置が前記第2の構成にあるときに前記第2の末端にある、請求項8に記載の閉鎖装置。
【請求項10】
前記1つ又は複数のトラックは、前記第1の末端及び前記第2の末端の少なくとも1つに近接する1つ又は複数のノッチを含み、前記1つ又は複数のノッチはそれぞれ、前記1つ又は複数のボスを前記第1又は第2の末端に静止するように付勢するように構成されている、請求項9に記載の閉鎖装置。
【請求項11】
前記閉鎖装置が前記第2の構成にあるときよりも前記閉鎖装置が前記第1の構成にあるときに、前記リム要素と前記ベース・ユニットとが互いに接近するように、前記1つ又は複数のトラックは角度が付けられている、請求項8から10までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項12】
前記ベース・ユニットは環状であり、
前記ベース・ユニットは、前記ベース・ユニットの1つ又は複数の内面の周りに等円周間隔で配置された3つのトラックを備えている、請求項8から11までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項13】
前記リム要素は、前記閉鎖装置が使用されているときに、前記3つのトラックのうちの異なる1つの内側にそれぞれ静止するように配置された3つのボスを含む、請求項12に記載の閉鎖装置。
【請求項14】
前記バルブ部材は、前記ベース・ユニットと前記リム要素との間に保持されている、請求項3から13までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項15】
前記バルブが双安定バルブである、請求項1から14までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項16】
前記閉鎖装置は、前記バルブ部材を前記開位置又は前記閉位置の1つに向けて付勢するように構成された1つ又は複数の付勢要素を含む、請求項15に記載の閉鎖装置。
【請求項17】
前記1つ又は複数の付勢要素は磁石であり、
前記バルブ部材は、1つ又は複数の磁石を含む、
請求項16に記載の閉鎖装置。
【請求項18】
前記リム要素は、前記1つ又は複数の付勢要素のうちの少なくとも1つを含み、前記付勢要素は、前記開位置よりも前記閉位置に向かって前記バルブを付勢するように構成されている、請求項17に記載の閉鎖装置。
【請求項19】
前記バルブ部材が円盤状の形状である、請求項1から18までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項20】
前記閉鎖装置は、前記閉鎖装置を前記流体容器に取り付けるための1つ又は複数のらせんねじ部分を備えている、請求項1から19までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項21】
前記閉鎖装置は、前記1つ又は複数のらせんねじ部分を使用して前記閉鎖装置を前記流体容器に取り付けるために必要な動きが、前記閉鎖装置を前記第2の構成から前記第1の構成に移動するために必要な動きと少なくとも部分的に同じであるように構成されている、請求項20に記載の閉鎖装置。
【請求項22】
前記閉鎖装置は、前記1つ又は複数のらせんねじ部分の1つ又は複数の隆起に隣接して配置された1つ又は複数の傾斜路を備えている、請求項20又は21に記載の閉鎖装置。
【請求項23】
前記閉鎖装置が1つ又は複数のシール要素を備えている、請求項1から22までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項24】
前記1つ又は複数のシール要素は、前記流体通路をバイパスする前記閉鎖装置を通る流体の通過を防止するために、前記閉鎖装置の構成要素間の相互作用の領域に配置されている、請求項23に記載の閉鎖装置。
【請求項25】
前記1つ又は複数のシール要素のうちの少なくとも1つが、前記閉鎖装置上に存在する1つ又は複数のらせんねじ部分を少なくとも部分的に形成している、請求項23又は24に記載の閉鎖装置。
【請求項26】
前記流体通路は、前記閉鎖装置が前記開位置にあるときに前記バルブ部材の周りに延在する、請求項5に記載の閉鎖装置。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか一項に記載の、閉鎖装置に取り付けられた流体容器。
【請求項28】
前記流体容器が飲用カップである、請求項27に記載の閉鎖装置に取り付けられた流体容器。
【請求項29】
前記流体容器は、前記流体容器の開口部の周りに配置された強化リップを備え、前記強化リップは、前記閉鎖装置及び前記流体容器が取り付けられたときに、前記閉鎖装置が少なくとも部分的に前記強化リップ上に載るように構成されている、請求項27又は28に記載の閉鎖装置に取り付けられた流体容器。
【請求項30】
前記閉鎖装置は、1つ又は複数のガイド突起を備え、
前記流体容器は内部リップを備え、
前記1つ又は複数のガイド突起は、前記内部リップと相互作用して、取り付けられたときに前記閉鎖装置を前記流体容器内に整列及び保持するように構成されている、
請求項23又は24に記載の閉鎖装置に取り付けられた流体容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体容器の閉鎖装置、特に非流出飲用容器に関する。本発明はさらに、閉鎖装置を含む飲用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
流体容器は、後に輸送、使用、又は消費されるまで、流体を保持又は保管する。容器からの意図しない流体の損失は、損失の性質に応じて流体が汚染されたり、使用できなくなったり、回復できなくなったりする可能性があるため、望ましくない。流体容器用の非流出閉鎖装置は、容器が揺さぶられたり、転倒したり、倒されたり、又はその他の方法で、容器の安置及び使用中に通常採用される標準の位置及び向きから意図せずに移動したときに、所与の容器内の流体が容器から出るのを防ぐことを意図している。こぼれた液体は、容器の周囲に損傷を与える可能性がある。一般に、非流出閉鎖装置は、容器からの流体の流れを妨害又は制限するための障壁又は他の物理的障害物の使用を通じて流出を防止するように作用し得る。流体容器の一般的な非流出機構には、流体が流体容器を離れることになる流路を流体がたどることを実質的に妨げる蓋、キャップ、リップ、又は同様の障害物が含まれる。
【0003】
非流出閉鎖機構は、飲料容器などの小型又は携帯型の流体容器に適用する場合に特に有用であり得る。飲用容器などの小型容器は、より大きな質量、底面積、及び安定性を備えた大きな容器よりも、偶発的且つ意図しない相互作用によって着座せず、倒れる可能性が高いことがよくある。カップやボトルなどの多くの飲料容器は、高い重心を与える寸法で設計されているため、転倒する傾向が高まる。非流出閉鎖装置は、飲料を含む飲料容器が、容器が運ばれているときなど、ユーザのミス又は他の外部の影響のために誤った角度に向けられている場合に、飲料の損失を防ぐことができる。ただし、飲用容器は、ユーザが望むときにそこに含まれる液体を飲めるようにする必要があるため、飲用容器を常に完全に密閉することはできない。したがって、飲用が望まれないときに偶発的又は意図せずに液体が放出されるのを防ぎながら、通常の使用中に液体が液体容器から出るのを可能にすることが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、流体容器に取り付け可能な閉鎖装置が提供される。閉鎖装置は、バルブ部材を含むバルブであって、バルブ部材は開位置と閉位置との間で移動可能であり、開位置では取り付けられた流体容器を流体が出ることができ、閉位置では取り付けられた流体容器から流体が出ることが防止される、バルブと、バルブと流体連絡している流体通路と、を備えている。閉鎖装置は、第1の構成と第2の構成との間で移動可能であり、第1の構成では、流体が取り付けられた流体容器から出るのを防ぐために流体通路がバルブ部材によって遮られ、第2の構成では、開位置と閉位置との間でバルブ部材が移動可能である。閉鎖装置のさらに好ましい特徴は、添付の従属装置の請求項に規定されている。
【0005】
本発明の一態様は、流体容器に取り付け可能な閉鎖装置を提供する。流体容器には、カップ、ボトル、マグカップ、ビーカ、カートン、タンカード、中間バルク・コンテナ、タンク、るつぼ、又は任意の適切な流体容器が含まれるが、これらに限定されない。適切な流体容器は、容器内に流体を保持することを可能にする任意の設計又は構成のものであり得る。流体容器は、少なくとも一部が液体を保持することができる任意の適切な形状であり得る。適切な容器の形状の例には、特に、円柱、円錐台形の容器、直角プリズム、四角柱、台形プリズムが含まれる。容器は、静止している別の表面に容器を立てるために、少なくとも1つの平らな表面を有していることがよくある。本明細書に記載の閉鎖装置は、形状が実質的に円筒形又は円錐台形であることが多いカップなどの飲用容器と組み合わせて使用する場合に特に有利であり得る。
【0006】
閉鎖装置は、バルブ部材を含む少なくとも1つのバルブを含む。バルブ部材は、少なくとも開位置と閉位置との間で移動可能である。流体は、バルブ部材が開位置にあるときに閉鎖装置を介して取り付けられた流体容器を出ることができ、バルブ部材が閉位置にあるときに閉鎖装置を介して取り付けられた流体容器から出ることができない。バルブは、ゲート・バルブ、グローブ・バルブ、ピンチ・バルブ、ディスク・バルブ、プラグ・バルブ、ボール・バルブ、バタフライ・バルブなどの任意の適切な設計のものであり得る。バルブは、追加的に、又は代替的に、双安定バルブであり得る。双安定バルブは、外部の影響によってバルブの位置が変わるまで、開位置又は閉位置に留まるように構成されている。バルブが双安定バルブである場合、バルブは、例えば、バルブのバルブ本体に力が加えられたときに、特に開位置から閉位置に自動的に移動するように構成され得る。例えば、容器が誤って立った位置から落下又は倒された場合、容器に含まれる流体は、自然に容器内を無秩序に移動し、閉鎖装置を押す傾向がある。そのような状況では、双安定バルブは、閉鎖装置を押す容器内の流体の力の影響下で、開位置から閉位置に移動するように構成され得る。開位置で安置されているとき、双安定バルブを使用することで、ユーザが容器から一口飲もうとするたびに、ハンドルを開く操作や注ぎ口を吸う必要など、バルブを手動で操作することなく、取り付けられた流体容器から飲むことができる。バルブは、ユーザが通常の動作条件下で流体容器から流体を排出するために容器にタイトルが付けられたときの閉鎖装置に対する流体の圧力が、バルブ部材を閉位置に移動させるのに十分でないように構成される。バルブは、機械的単純さを維持するために単一の可動バルブ構成要素であることが好ましく、したがって、ヒンジなどのより複雑な配置を利用する装置と比較した場合、機械的故障の可能性が低減される。
【0007】
閉鎖装置は、一般に、流体が取り付けられた流体容器から閉鎖機構を越えた環境に流れる1つ又は複数の流体通路を含む。流体通路は、流体が流体容器から、閉鎖装置の少なくとも一部を通って、又は通過して、最終的には流体容器から流出することを可能にする任意の形状又は構成であり得る。流体通路の1つ又は複数の外壁、境界又は周辺は、流体容器自体のセクション又は構成要素によって少なくとも部分的に形成され得る。或いは、流体通路は、閉鎖装置の構成要素によって完全に形成され得る。バルブ部材が閉位置にあるとき、バルブ部材は流体の通過を完全に妨害し、それによって流体が流体容器から出ることを防ぐ。バルブ部材が開位置などの閉位置以外の任意の位置にあるとき、流体がそれを通って流れ、閉鎖装置を介して容器から出ることができるように、流体通路は少なくとも部分的に遮られていない。
【0008】
閉鎖装置は、開位置又は閉位置のいずれかでバルブ部材をロックできるように構成されている。バルブがロックされている場合、閉鎖装置のロックが解除されるまで、バルブ部材を別の位置に移動することはできない。ロックは、閉鎖装置の1つ又は複数の構成要素をロック解除された構成からロックされた構成に移動又は調整することによって達成することができる。閉鎖装置がロック解除された構成にあるとき、バルブは、必要に応じて、開位置と閉位置との間で作動され得る。閉鎖装置がロック構成にあるとき、バルブ部材の位置は固定されており、閉鎖装置がロック解除構成に移動されるまで変更されなくてもよい。バルブをロックする手段は、バルブ自体の構成要素、バルブとは異なる閉鎖装置の構成要素、或いはバルブとより広い閉鎖装置との間で共有される1つ又は複数の構成要素から形成され得る。閉鎖装置をロック又はロック解除するには、閉鎖装置の1つ又は複数の構成要素を閉鎖装置の他の1つ又は複数の構成要素に対して、ねじる、回転させる、持ち上げる、スライドさせる、押す、平行移動する、再角度付けする、又は移動させる必要があり得る。例えば、閉鎖装置は、ボス及びトラック配置を介して互いに対して平行移動することができる2つの保持構成要素を含み得る。この例では、閉鎖装置の2つの構造構成要素は、構造構成要素間にバルブ部材の少なくとも一部を保持するように移動可能又は調整可能であり得、構造構成要素が移動されて保持されたバルブ部材を解放するまでバルブ部材の移動を防止する。閉鎖装置が少なくとも1つのボス及びトラック配置を含む場合、2つ以上のボス及びトラック配置を含めることで、2つの保持構成要素が並進するときに追加の安定性を与えることができる。特に、3つのボスとトラックの配置は、2つのそのような配置よりも優れた安定性を与え得る。
【0009】
双安定バルブを含む閉鎖装置を備えた飲用容器の例を考えると、閉鎖装置がロック構成にあり、バルブ部材が開位置にあるとき、外部衝撃のためにバルブは自動的に閉鎖せず、流体は流体通路を通って自由に流れることができる。閉位置にロックされると、バルブ部材は流体通路を完全に遮断して、流体が流体通路を通って流体容器から出ることを防ぐ。ロックされている場合、双安定バルブは、それぞれ開位置から閉位置に、又は閉位置から開位置に移行することはできない。閉鎖装置がロック解除構成にあり、双安定バルブ部材が開位置にあるとき、飲用容器が倒れると、容器内の液体が不規則に移動し、バルブ部材に力が加わり、双安定バルブが自動的に閉じる可能性がある。双安定バルブ部材を閉位置のみにロックすることが有利な場合がある。双安定バルブ部材を開位置にロックすると、双安定バルブの非流出機能が流出を防ぐのを防ぐことができる。双安定バルブ部材を開位置にロックすることは、容器から流体を排出するため、又は容器から流体を長期間移送するために有利な場合がある。
【0010】
閉鎖装置がロックされた構成にあるときに、閉鎖装置がバルブ部材を強制的に閉鎖位置にすることが特に有利であり得る。したがって、ユーザは、バルブ自体の現在の構成又は状態を最初に確認することなく、閉鎖装置をロックされた構成に移動することによって、使用されていないときに流体容器を密封することができる。そのような構成では、閉鎖装置は、常に閉鎖又は作動可能な双安定バルブで開くことによって閉鎖装置は流出を防止するために、バルブ部材を開位置にロックすることができない場合がある。したがって、そのような構成では、使用時間外の液体の偶発的な放出が防止される。液体の放出が望まれる場合、閉鎖装置をロック解除された構成に移動させて、バルブ部材を開位置と閉位置との間で作動させることができる。閉鎖装置がロック解除構成にあり、バルブ部材が開位置にあるとき、ユーザは、必要に応じて流体容器から飲むことができる。飲用中に流体容器が落下又は倒れた場合、双安定バルブ部材に加えられた力により、バルブ部材は閉位置になり、液体の流出を防ぐ。
【0011】
閉鎖装置をロック及びロック解除する機能は、取り付けられた流体容器を長距離にわたって、又は長期間輸送する場合に特に有用であり得る。閉鎖装置をロックできない場合、閉位置にあるバルブ部材が開位置に戻る可能性があり、それにより、流体容器に貯蔵された流体が放出される。カップと共に使用するための双安定バルブを含む閉鎖容器の例を使用して、ユーザは、日中、満たされた流体容器をそれらと一緒に持ち運びたいと思うかもしれない。ロック解除中に流体容器をバッグに入れると、バッグ内の他の物体が双安定バルブ部材に衝突し、作動して開く可能性がある。バルブを閉じた状態でロック構成に移動できる閉鎖装置を利用することで、他の物体との接触やバルブ部材に作用する偶発的な力が不適切な瞬間に流体をこぼすリスクなしに、流体容器を任意の角度で運ぶことができる。したがって、流体容器が飲用カップである場合、双安定バルブ部材を閉位置にロックすることにより、流体を含む飲用カップを、こぼれるリスクなしに、バッグ、ポケット、又は適切な運搬装置内で任意の方向に運ぶことが可能になり得る。
【0012】
閉鎖装置は、支持体、ハウジング、ケーシングなどのような1つ又は複数の構造的構成要素を含み得る。流体通路は、閉鎖装置の一部を形成する任意の構造要素の内部又は貫通する空隙によって形成することができる。構造要素を使用して、閉鎖装置のバルブを取り付け、固定、又は安定させることができる。構造要素を使用して、閉鎖装置を流体容器に取り付けること、又は閉鎖装置の異なる構成要素を互いに取り付けることを支援することもできる。例えば、閉鎖装置は、使用中に閉鎖装置のバルブ部材を着座させるベース・ユニットを含み得る。ベース・ユニットは、1つ又は複数の対応するねじを含む流体容器にベース・ユニットを固定することを可能にするために、1つ又は複数のらせんねじを含み得る。その結果、閉鎖装置と流体容器を一緒にねじ込んで単一のユニットを形成することができる。閉鎖装置は、閉鎖装置が、流体容器の雌ねじ、流体容器の雄ねじ、又は流体容器の雌ねじ及び雄ねじの両方を介して流体容器に取り付けられるように配置されたねじを含み得る。閉鎖装置を流体容器に取り付けるためにねじが使用される例では、閉鎖装置、流体容器、又は閉鎖装置と流体容器の両方が、1つ又は複数のガイド、傾斜路、ストップ、レスト、突起、くぼみ、凹部、又は、閉鎖装置が流体容器に取り付けられているときに、流体容器内の閉鎖装置の方向付け及び誘導を支援するように構成された同様の特徴を含み得る。追加的に又は代替的に、閉鎖装置及び流体容器は、1つ又は複数のラッチ、クリップ、フォーム・フィット配置、フォース・フィット配置、締まり嵌め配置、接着部分、ねじ、釘、ピン、ボルト、ヒンジ、溶接部分、又は任意の他の適切な取り付け手段を介して取り付けることができる。
【0013】
流体容器内の流体が液体である場合、閉鎖装置の構造構成要素は、特定の方法で流体容器を出る蒸気、臭気、又は蒸気の流れを誘導又は方向付けるように構成され得る。例えば、閉鎖装置は、ガスを誘導するか、又は特定の方向にバルブを介して流体容器を出るように方向付けるように構成されたリム要素を含み得る。その結果、火傷や怪我のリスクを減らすために、高温ガスをユーザから遠ざけることができる。代替的に又は追加的に、構造要素がバルブの周りに存在し、カウルを作成して、バルブを出るガスを、流体容器からの流体の通常の通過に対して180°方向転換させることができる。流体通路及びバルブの配置は、狭い断面の流れに導かれるガスに優先して、ガスの流れが流路の断面全体に分散されることをさらに可能にし得る。例えば、バルブがディスク・バルブである場合、ディスク・バルブを支持する構造構成要素は、流体通路を介して流体容器を出る前に、ガスがディスク・バルブの外周の周りに分配されるように、配置され得る。流体が温かい飲み物である場合、この配置は、流体容器から飲むユーザがガスの流れ全体を彼らの口及び顔に向けることを妨げ得る。そのような配置は、逃げるガス又は蒸気がバルブ構成要素の周りに分散され、複数の経路を介して容器を出るときに、ユーザが閉鎖装置の周りの様々な位置から容器内に貯蔵された流体の香りを識別できるようにするなどのさらなる利点を有し得る。
【0014】
流体の望ましくない放出を防ぐために、閉鎖装置及び/又はバルブの一部として1つ又は複数のシール構成要素を含めることができる。例えば、流体が閉鎖装置と取り付けられた流体容器の壁との間を通過するのを防ぐために、取り付け手段の近くにシールを含めることができる。バルブが閉位置にあるときに流体通路がバルブ部材と閉鎖装置の他の構成要素との接触点で確実に密封されるように、バルブ構成要素の中又は周囲にシールを含めることもできる。シール構成要素はまた、それぞれの構成要素間の流体の通過を防ぐために、閉鎖装置の他の任意の2つの構成要素の間に含まれ得る。シール構成要素は、流体容器又は閉鎖装置の他の構成要素に直接組み込まれるか、又はその一部を形成することができる。例えば、閉鎖装置が1つ又は複数のねじ山を介して流体容器に取り付けられている場合、ねじ山の1つ又は複数の部分は、1つ又は複数のシール構成要素を含み得る。一例では、主に第1の材料から形成されたねじは、少なくとも部分的に、第2のシール材料から形成され得る。第2のシール材料は、特定の位置での流体の侵入を防ぐために、ねじ山構成の端部に配置されてもよく、又は、ねじ山構成要素間に形成された、流体の移動又は通過を可能にする空隙を塞ぐために、ねじ山構成の中央に配置されてもよい。そのような配置は、閉鎖装置及び流体容器が取り付けられたときに達成されるシールを改善し得る。シール構成要素はまた、閉鎖装置が使用されているときに横方向及び垂直方向の両方に抵抗を与えることによって、ねじ山に沿った回転又は並進に対する抵抗を提供するように構成、配置、又は成形され得る。誤解を避けるために、横方向及び縦方向の用語は、それぞれ、閉鎖装置及び/又は流体容器の回転面内又は回転面に近い面、並びに回転面にほぼ垂直な面を指す。シール構成要素は、天然ゴム、合成ポリマー、又は他の任意の適切な不浸透性材料から形成され得る。
【0015】
閉鎖装置は、バルブ部材の作動を補助するように設計された1つ又は複数のバルブ補助構成要素を含み得る。バルブ補助構成要素は、閉鎖装置のバルブ部材が、開位置よりも閉位置に向かって、或いは、閉位置よりも開位置に向かって付勢されることを可能にし得る。例えば、閉鎖装置は、1つ又は複数の磁石とバルブ部材の磁気構成要素との間の引力の磁力が克服されるように、十分な力がバルブ部材に加えられるまでバルブ部材が特定の位置に留まるように促すように配置された1つ又は複数の磁石を含み得る。追加的又は代替的に、閉鎖装置は、追加の推進力なしにバルブを開位置から閉位置に移動させるのに十分な力を与えることなく、バルブを閉位置に向けて付勢するように構成された弾性変形可能な付勢部材を含み得る。そのような弾性変形可能な付勢部材の例には、機械的ばね、圧縮性エラストマーなどが含まれる。
【0016】
本開示の閉鎖装置は、高温又は低温の流体を含む流体容器で等しく使用可能である。閉鎖装置の構成要素の構築に使用される材料は、耐食性、耐熱性、引張強度、帯電防止傾向、又は必要に応じて他の特性などの特定の特性を閉鎖装置に与えるように選択することができる。したがって、閉鎖装置の材料は、閉鎖装置が特定の特性の流体を含む流体容器と共に利用されることを可能にするように選択され得る。例えば、閉鎖装置は、プラスチック、金属、植物繊維、ボール紙、又は他の任意の適切な材料から作られた構成要素を含み得る。材料は、特定の有益な特性を与えるためにコーティングすることができ、又は材料複合材料を含めることによって強化することができる。閉鎖装置の構成要素に使用できる材料の例には、ポリプロピレン、鋼、ガラス、熱可塑性エラストマーなどが含まれる。
【0017】
次に、本発明の例を、以下の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】流体容器閉鎖装置の立面図である。
図2】ベース及びリム構成要素が分離された、図1の流体容器閉鎖装置の部分断面図である。
図3】装置がロックされた構成からロックされていない構成に移動するときの、図1及び図2の流体容器閉鎖装置の移行段階を示している。
図4】流体がバルブ部材に衝突する、ロックされた構成の流体容器及び閉鎖装置の断面を示している。
図5】別の流体容器閉鎖装置の部分断面図である。
図6】本明細書に開示される閉鎖装置が使用され得る流体容器の出口部分の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の実施例は、本発明の様々な態様及びそれを実施する手段を提示する。提供される例は、単なる例示的な流体容器閉鎖装置であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0020】
図1は、本発明の範囲内の流体容器閉鎖装置の立面図を示している。流体容器閉鎖装置は、リム要素1、ベース・ユニット2、及びバルブ部材3を備えている。リム要素1及びベース・ユニット2は、実質的に環状であり、環の空隙を通る流体通路を形成する。ベース・ユニット2は、環状のリム要素が環状のベース・ユニット上及びその周囲に載るように、バルブ部材3及びリム要素1を着座させる。バルブ部材3は、円盤状の形状であり、リム要素1とベース・ユニット2との間に実質的に保持されるため、最初にリム要素1をベース・ユニット2から分離せずに、バルブ部材を流体容器閉鎖装置から完全に取り外すことはできない。流体容器閉鎖装置は、バルブ部材3がリム要素1の基部に接触したときに、バルブ部材3が流体通路を通る流体の流れを妨害及び防止するように構成される。そのような位置では、バルブ部材及び流体容器閉鎖装置は、閉じた位置にあると見なされる。対照的に、バルブ部材3がベース・ユニット2に対して静止しているが、リム要素1の内周全体に対しては静止していない場合、バルブ部材及び流体容器閉鎖装置は開位置にあると見なされ、流体は、円盤状バルブ部材の縁の周り、及びリム要素1及びベース・ユニット2の中心を通って形成された流体通路の少なくとも一部を通って流れることができる。
【0021】
後の図に関連してより詳細に説明するように、リム要素1及びベース・ユニット2は、互いに相対的に回転して、閉鎖装置をロック構成とロック解除構成との間で移動させることができる。ロック構成では、リム要素1とベース・ユニット2は、バルブ部材3が閉位置に保持され、開位置に作動することができないように、互いに静止している。ロックされた構成から、リム要素1を反時計回りに回転させてそれをベース・ユニット2から部分的に離すように持ち上げることにより、バルブ部材3を及び開位置と閉位置との間で作動させるのに十分な隙間を作り出しながら、閉鎖装置がロック解除された構成に移動され得る。続いてリム要素1を時計回りに回転させると、リム要素1がベース・ユニット2及びバルブ部材3とより密接に接触し、したがって、閉鎖装置をロックし、その結果、バルブ部材を閉位置にロックする。したがって、閉鎖装置がロックされた構成にあるとき、バルブ部材及び閉鎖装置は、閉鎖位置のみを採用することができる。対照的に、閉鎖装置がロック解除された構成にあるとき、バルブ部材及び閉鎖装置は、開位置又は閉位置のいずれかにあり得る。
【0022】
図2は、リム要素1がベース・ユニット2及びバルブ部材3から分離された、図1の流体容器閉鎖装置の部分断面を示している。使用中、流体容器閉鎖装置は、ベース・ユニット2の外周面の周りを走る雄ねじ部分9を介して、関連する流体容器(図示せず)に固定される。流体容器は、通常、流体容器閉鎖装置が固定されている容器の空洞の内面の周りに、相補的に適合した雌ねじを有する。したがって、流体容器閉鎖装置は、流体が、リム要素1及びベース・ユニット2によって形成された流体通路の少なくとも一部を通って流れることによって、容器の空洞を介してのみ容器を離れることができるように、流体容器閉鎖装置を適切な方法で流体容器にねじ込むことによって、流体容器に取り付けられ、固定され得る。
【0023】
円盤状のバルブ部材3は、可能性のある流出の場合に、取り付けられた流体容器内の流体が衝突してバルブ部材を開位置から閉位置に自動的に作動させることができる大きな表面積を提供する。閉鎖装置のバルブ部材3は双安定バルブであり、取り付けられた流体容器内の流体がバルブ部材と突然且つ無秩序に接触すると、以前は開位置にあった場合、バルブ部材は閉位置に移動させられる。全体として閉鎖装置の断面に比べて表面積が比例して小さい代替的なバルブ部材は、開放閉鎖装置からの通常の流体の流れの間に誤って作動するか、又は容器が倒れたり、着座しなくなったりした場合に正常に作動しない可能性があるため、円盤状の形状は、非流出閉鎖装置に特に適している。円盤状バルブ部材3は、バルブ部材3の熱膨張又は収縮を可能にし、容器内の流体が貯蔵中に温度変化するときに取り付けられた流体容器内に形成され得る真空に対する抵抗を提供するために隆起した中心を有する。
【0024】
ベース・ユニット2は、ベース・ユニットの内側の周りに配置されたバルブ・レスト8を備えている。バルブ・レスト8は、閉鎖装置が開位置又はロックされた、したがって閉じた位置にあるときに、バルブ部材3がバルブ・レスト8上に載るように、ベース・ユニット2の内周面から内側に延在する。バルブ・レスト8は、バルブ部材3の縁部とベース・ユニット2の内周面との間に配置された1つ又は複数のオリフィス(図示せず)を含み、閉鎖装置が開位置にあるときのみ、流体がバルブ部材3を迂回して流体通路を通って流れることを可能にする。対照的に、閉鎖装置が閉鎖位置にあるとき、円盤状のバルブ部材3は、流体がディスクの縁の周りを流れることができないように、バルブ・レスト8の一部に張り出したリム要素1の部分に隣接する。この位置では、流体がバルブ・レスト8の1つ又は複数のオリフィスを通って流れる場合でも、リム要素1及び円盤状バルブ部材3によって形成されるバリアによって、流体が容器を離れることが防止される。バルブ部材3の円周は、使用中、閉鎖装置が開位置にあるときに、流体が、バルブ・レスト8の1つ又は複数のオリフィスを通り、バルブ部材3の縁を横切り、バルブ部材3とリム要素1との間に形成されたギャップを通してリム要素1の中央の空隙に流れることによって流体容器を離れることができるように、バルブ・レスト8の円周よりも小さい。
【0025】
ベース・ユニット2は、ベース・ユニット2の内周面の周りに等間隔で配置されたくぼんだ領域又は凹部によって形成された3つのトラック4を含む。リム要素1は、トラック4の内側に適合するサイズの、図3Aから図3Cに部分的に示される3つのボス13を含む。リム要素1は、それぞれのトラック4の中に載せられた各ボス13によってボス・ユニットに固定される。リム要素1のボスは、プッシュ・フィット・アセンブリ方法及びソフト・タッチ・シール・システム(図示せず)を介して、ベース・ユニット2のトラック4に配置することができる。トラック4は、リム要素1が回転されると、回転方向に応じて、ボス13がそれぞれのトラックを通って移動して、リム要素1とベース・ユニット2とを互いに近づけるか、又はさらに離すように、同じ方向に角度又は傾斜が付けられている。より具体的には、ボス13が、回転前に、バルブ・レスト8に最も近いそれぞれのトラック4の端部端にまだ配置されていなかったとした場合に、リム要素1及びバルブ・レスト8が最終的に両方ともバルブ部材3と接触するように、リム要素1をベース・ユニット2に対して時計回りに回転させると、リム要素1のボス13がトラック4に沿って移動する。この時計回りの回転により、閉鎖装置がロック及び閉鎖位置に向かって移動又は調整される。同様に、リム要素1を反時計回りに回転させると、リム要素1がベース・ユニット2のバルブ・レスト8からさらに離れて移動し、したがって、閉鎖装置のバルブ部材3が開位置と閉位置との間を移動できるようになる。この反時計回りの回転により、閉鎖装置がロック解除された構成に向かって移動し、以前にロックされていた場合は初期設定で閉になる。当業者は、反時計回りの回転が閉鎖装置をロックされた閉位置に向かって動かし、時計回りの回転が閉鎖装置をロック解除された構成に向かって動かすように、ボス及びトラック配置が逆になっている構成も想定されることを理解するであろう。図2に示されている例では、ベース・ユニット2の円形平面及びリム要素1の同等の円形平面が、ボス13がそれらのそれぞれのトラック4を通って移動するとき、常に実質的に平行に保たれるように、各トラック4は同じ程度に傾斜又は傾斜している。図1から図4の閉鎖装置における各トラック4の傾斜角は、バルブ部材3の円形平面から約25°であるが、特定の設計要件に応じて他の傾斜角が適切である。閉鎖装置が断面において実質的に円形ではない実施形態では、各トラックは、長さ、幅、及び傾斜が変化して、対応する非円形構成要素の並進又は回転中に各構成要素の同等の平面が実質的に平行のままであることを可能にし得る。バルブ・レスト8から最も遠い各トラック4の終端は、ボスがトラックを滑り落ちて、ユーザの側で意図的な相互作用なしに閉鎖装置を不注意に閉位置にロックするのを防ぐためのストップ・ノッチ5を備える。完全に開いた位置又は完全に閉じた位置のみを採用するように閉鎖装置を付勢することが望まれる場合、各トラック4の各末端に同様のノッチ5が含まれ得る。示されているように、この例では、バルブ・レスト8から最も遠いトラック4の終端でストップ・ノッチ5のみが提供されている。
【0026】
前述のように、閉鎖装置は、閉鎖装置、特にねじ付きベース・ユニット2を、流体容器の適合するねじに着座したときに時計回り方向に回転させることによって、ねじ部分9を使用して流体容器に固定される。リム要素1とベース・ユニット2とをロック構成に移動するには、時計回りの回転も必要であるため、閉鎖装置が流体容器に固定されている場合、ねじ部9の限界を超えて動き続けると、ベース・ユニット2が静止したときにリム要素1が回転し続け、その結果、閉鎖装置は、まだ閉じられていない場合、閉じた位置を採用する。このようにして、閉鎖装置を流体容器に取り付ける行為は、ベース・ユニット2が流体容器のねじのさらなる回転に対する抵抗に遭遇する点で、閉鎖装置がロックされ閉じた位置に移動することを確実にする。装置を流体容器に固定する行為に続いて閉鎖装置を閉位置に向けて初期設定することは、容器からの流体の偶発的又は意図しない放出の防止にさらに役立つ。
【0027】
ベース・ユニット2は、ベース・ユニット2の外周面の周りに配置された支持突起10をさらに含む。支持突起は、ベース・ユニットから外側に延在し、特に閉鎖装置がロック構成にあり、リム要素1とベース・ユニット2が最も近接している場合に、ベース・ユニット2上でリム要素1に追加の支持を提供する。支持突起10は、支持突起上に載るリム要素1の表面の輪郭と整列するように形作られた複数の支持リブをさらに含む。支持突起は、閉鎖装置がロックされた構成にあるときに、リム要素1とベース・ユニット2とのずれを防ぐのに役立つ。
【0028】
バルブ部材3の外縁は、リム要素1のケーシングに固定された対応する磁石6bによってバルブ部材3を閉位置に保持することを可能にする磁気要素6aを含む。バルブ部材3が磁石6a及び6bによって閉位置に保持されると、バルブ要素は閉位置に向かって付勢され、外部の推進力なしに重力下で開位置に戻ることはない。開位置にあり、バルブ・レスト8に対して静止しているとき、磁石6a及び6bは、外部の推進力なしにバルブ部材が閉じないように十分に分離されている。或いは、磁石6a又は6bのうちの1つを、反対側の磁石に引き付けられる強磁性材料で置き換えることができる。したがって、バルブ部材は、リム要素1及びベース・ユニット2が、バルブ部材3が閉位置にロックされないように十分に配置されている場合、外部の影響が状態の変化をもたらすまで、開位置又は閉位置のいずれかに留まり続けるという点で双安定バルブを形成する。バルブ・レスト8はまた、磁石6bと併せて存在する場合、バルブ部材3を完全に開いた位置又は完全に閉じた位置のいずれかに向けて付勢するために、磁性材料から形成され得る。磁石6bと電磁バルブ・レストの両方が存在する場合、リム要素1の磁石6bは、磁気バルブ・レストよりも大きな引力を提供し、したがって、一般に、閉鎖装置がロック解除されてバルブが開位置にあるときに閉鎖装置の非流出機能が動作し続けることを確実にするために、バルブ部材を閉位置に向けて付勢するように選択されるであろう。
【0029】
流体容器閉鎖装置は、3つの弾性変形可能なシール環7a、7b、及び7cを備えている。シール7aは、バルブ部材3が閉位置にあるときにバルブ部材3に隣接するリム要素1の部分の周りに配置される。その結果、シール7aは、2つの構成要素が隣接しているときに、バルブ部材3とリム要素1との間の流体の望ましくない通過を防止する。シール7bは、ねじ9の上のベース・ユニット2の外側の周りに配置されている。シール7bは、流体が閉鎖装置の外側を通過するのを防ぐために、流体容器閉鎖装置と流体容器の壁との間にシールを形成する。このような流体の通過は、閉鎖装置の流体通過を迂回し、したがってバルブ部材3を介して調節されないため、望ましくない。シール7cは、リム要素1に近接して、ベース・ユニット2の内面の上部の周りに配置されている。シール7cは、ベース・ユニット2とリム要素1との間の流体の通過を防止し、これは、ねじ山構成9を通って、又はその周りを流れることによって、閉鎖装置の流体通過を迂回する。
【0030】
図3A図3Cは、図1及び図2の流体容器閉鎖装置のベース・ユニット2に対するリム要素1の回転運動を示している。図3Aでは、閉鎖装置はロックされた構成にあり、バルブ部材3は、流体の通過を完全に遮断するリム要素1とベース・ユニット2との間の位置に保持されている。図3Bは、ベース・ユニット2に対して反時計回り方向にリム要素1が部分的に回転した後の図3Aの閉鎖装置を示している。ボス13はトラック4に沿って移動し、その結果、ベース・ユニット2とリム要素との間に間隙が形成される。図3Cでは、ボス13がバルブ・レスト8から最も遠いトラック4の終端に到達するように、リム要素1が回転されている。リム要素1とベース・ユニット2との間の間隙は、バルブ部材3が、リム要素1に対してではなく、バルブ・レスト8に対して静止する開位置に移行するのに十分である。したがって、流体は、バルブ・レスト8のオリフィスを通って流れ、流体通路を介して流体容器から流出し得る。図2及び図3全体に示されるように、3つのトラック4及びボス13は、ボス13がそれらのそれぞれのトラック4を一端から他端まで完全に横断するようにするためにリム要素1の約30°回転が必要とされるように構成される。
【0031】
図4は、図1図3に示される流体容器閉鎖装置に取り付けられたカップの断面を示している。カップは流体を含み、本発明の閉鎖装置が流体容器に取り付けられていない場合に流体がカップから流出するであろう点まで、その垂直静止位置から90°を超えて傾斜している。図4の閉鎖装置は、ロックされて閉じた位置にある。容器内の流体はバルブ部材3に衝突するが、バルブ部材3と、バルブ・レスト8及びリム要素1との間に形成された障壁のために容器を離れることができない。閉鎖装置がロック構成にあるので、流体に対してバルブ部材に作用するいかなる力も、バルブ部材がリム要素1とベース・ユニット2との間に保持されるので、バルブを開位置に動かすことができない。したがって、カップは、意図せずに液体を放出することなく、静止状態から180°逆さまにするなど、任意の角度に向けることができる。したがって、カップは旅行目的で飲料を保管するために使用できる。
【0032】
使用中、ユーザは、閉鎖装置を適合したねじ山を介して流体容器にねじ込むことによって、上記の閉鎖装置を取り付ける前に、流体容器を液体で満たすことができる。ねじ込み運動により、ベース・ユニットに対してリム要素が回転し、閉鎖装置にロックされた構成を採用させる。ロックして閉じると、ユーザはこぼれる危険なしに液体容器を自由に運ぶことができる。ユーザが流体容器から飲み物を飲みたいとき、ユーザは、ベース・ユニットに対してリム要素を回転させて、閉鎖装置をロック解除された構成に移動させる。ロックが解除されると、ユーザは、バルブ部材の露出面を押し下げて、バルブを開位置に作動させることができる。閉鎖装置が取り付けられた流体容器を開位置に傾けると、バルブに作用する流体圧力が通常の使用中にバルブを閉鎖位置に戻させるには不十分であるため、流体が閉鎖装置を通って必要に応じて流れることができる。ユーザが誤って流体容器を倒した場合、そこに含まれる流体の無秩序な動きがバルブに十分な流体圧力を加えて、バルブを作動させて閉じる。次に、ユーザは、閉鎖装置を流体容器に固定するのに必要な方向にリム要素を回転させることによってバルブ部材を閉位置にロックし、それにより、バルブ部材をリム要素とベース・ユニットとの間に保持し、バルブ部材が開位置に作動するのを防ぐことができる。
【0033】
図5は、使いやすさのために閉鎖装置の構成要素が分離された、別の流体容器閉鎖装置の部分断面を示している。図5の閉鎖装置は、図2の例に示されるシール7aの代わりに、拡張シール7dを含む。シール7dはL字型に近似し、支持突起10の下面からベース・ユニット2bの外周面の周りを走る雄ねじ部9まで延在する。シール7dの形状は、シールが、平面及び方向の両方での圧縮、又は流体容器及び回転面にほぼ垂直な面に対する閉鎖装置の回転の両方を提供することを可能にする。この例では、シール7dは、ねじ部9の上部と支持突起10の下面に配置された環状シールとが単一の構成要素となるように、雄ねじ山部分9の上部を形成している。ねじ山構成の一部としてシールを含めることにより、閉鎖装置の雄ねじが適切な流体容器内の互換性のある雌ねじにねじ込まれるときに、閉鎖装置とそれが取り付けられる流体容器との間に改善されたシールを形成することができる。好ましくは、シールは、少なくとも部分的に弾性変形可能な材料から形成される。天然ゴム、合成ポリマーなどのそのような材料の使用は、閉鎖装置又は流体容器が摩耗又は損傷したねじ山構成を有する場所でシールを維持するために、閉鎖装置の雄ねじ部分9の上部を変形できるようにすることによって、シール配置の寿命を延ばすことができる。
【0034】
シール7dを形成する材料はまた、取り付けられたときに流体容器から閉鎖装置を緩めるのに必要なエネルギーを増加させるために追加の摩擦又は抵抗を与えるように選択され得る。シール7dから形成される雄ねじ部分9の部分は、閉鎖装置と流体容器が一緒にねじ込まれたときに流体容器と相互作用するねじの最後の部分である。この配置では、シールはまた、閉鎖装置が流体容器内の対応するねじ山に完全にねじ込まれているときに、閉鎖装置を流体容器に固定するのを助けることができる。したがって、流体容器と相互作用するシール7dによって与えられる抵抗又は摩擦は、流体容器から閉鎖装置を緩め、取り外し始めるために克服されなければならない。したがって、シール7dの配置は、閉鎖装置の偶発的な脱落の可能性を低減する。偶発的な剥離を防ぐことは、流体容器に含まれる流体の望ましくない漏れを減らし、閉鎖装置のこぼれ防止能力を高めるのに役立ち得る。
【0035】
図5の閉鎖装置の雌ねじ部分9は、傾斜路14をさらに含む。傾斜路14は、ねじ9の突起の間に配置されている。単一の傾斜路のみが示されているが、複数の傾斜路を使用できる。好ましくは、雄ねじ部分9の各ねじの終端は、ねじ終端に近接する傾斜路14を含む。各傾斜路14は、それがベース・ユニット2bから、それが近接している糸通しの終端に向かって次第に突出するように角度が付けられている。閉鎖装置が流体容器にねじ込まれると、各傾斜路14と流体容器は相互作用し、閉鎖装置と流体容器が取り付けられるときに抵抗と摩擦が増加する。閉鎖装置及び流体容器が取り付けられている場合、各傾斜路は、閉鎖装置のねじを緩めることに対して追加の抵抗を提供し、少なくとも最初に、流体容器から閉鎖装置を緩め始めるのに必要なエネルギーを増加させる。各傾斜路はまた、ねじ部分9のねじ切り隆起を、それが相互作用している内部ねじ切りを通して案内するのを助けるように配置され得、滑り及びミスアライメントの可能性を低減する。一般に、各傾斜路は、閉鎖装置と流体容器が一緒にねじ込まれたときに流体容器の対応するねじ山が傾斜路と相互作用するように、閉鎖装置のらせんねじの1つ又は複数の隆起に近接又は隣接して配置することができる。
【0036】
使用中、ユーザが閉鎖装置をロック位置からロック解除位置に回転させたい場合、ユーザは、ボス13がトラック4内で並進するように、ベース・ユニット2bに対してリム要素1を回転させる。ボス13が各トラックの終端に移動するとき、力の継続的な適用は、閉鎖装置が収容されている流体容器からねじを外し始めるように、閉鎖装置全体の回転をもたらし得る。傾斜路14及びシール7dの働きは両方とも、流体容器から閉鎖装置を緩めるのに必要な過剰な力の量を増加させ、流体容器から閉鎖装置が偶発的に緩む可能性を低減するのに寄与する。
【0037】
図5の閉鎖装置のベース・ユニット2bは、ガイド突起15をさらに含む。ガイド突起は、ベース・ユニット2bの下側に配置され、閉鎖装置を流体容器に取り付ける際に閉鎖装置を案内するのを助けるように形作られている。ガイド突起は、いくつかの方法で閉鎖装置が取り付けられている流体容器と相互作用することができる。例えば、流体容器は、閉鎖装置が流体容器に取り付けられたときにガイド突起を保持又は封じ込めるように構成された1つ又は複数のスロット又は開口を備え得る。他の例では、ガイド突起15は、閉鎖装置及び流体容器を正しい位置合わせに案内するために単に使用され得る。図1図5の閉鎖装置で使用できる流体容器の出口部分の例を図6に示す。図5の閉鎖装置が図6の流体容器の雌ねじ17にねじ込まれるとき、ガイド突起は、少なくとも部分的に内リップ16上に載ることができる。内部リップ16は、ガイド突起を流体容器の出口部分の中心にさらに向けるために傾斜させることができる。ガイド突起15と内部リップ16との間の相互作用は、ねじ山9及び17を使用して流体容器に完全にねじ込まれたときに、閉鎖装置の正しい位置決め及び位置合わせを支援する。いくつかの例では、ガイド突起と内部リップが相互作用して、閉鎖装置が流体容器に完全にねじ込まれたときに、閉鎖装置を流体容器から緩めることに対する追加の抵抗が与えられることがある。この例では、ガイド突起は、閉鎖装置を流体容器から外し始めるのに必要なエネルギー量を増やし、ユーザ又は周囲の相互作用によって望ましくない時間に閉鎖装置が緩んだり外れたりする傾向を低減することにより、図5の閉鎖装置のシール7d及び傾斜路14と同様の機能を実行する。内部リップ16はまた、閉鎖装置が使用される流体容器に含まれるべき流体の推奨される最大量の指標として使用され得る。流体容器がカップ、ビーカなどである例では、流体容器が液体で満たされたままだったとき、内部リップ16によって示されるレベルを超える液体でカップを満たすことは、ユーザが閉鎖装置のねじを外すか取り外すことを選択した場合に、ユーザが液体をこぼすか、又は十分に不安定にして、液体が容器から失われる可能性を高め得る。内部のリップには、「最大」又は同等のテキストでマークを付けて、リップが推奨される液体の最大レベルを表していることをユーザに示すことができる。
【0038】
図6に示す流体容器の出口部分は、図1図5の閉鎖装置を、示されている出口部分を含む流体容器に取り付けることを可能にするために、カップ、ボトル、マグカップ、ビーカ、カートン、大型ジョッキ、中間バルク・コンテナ、タンク、るつぼ、パイプなどで使用できる。流体容器の最上部のリップ18は、流体容器の構造への摩耗及び損傷に抵抗するように選択された弾性又は強化材料から形成することができる。そのような材料から形成される場合、最上部のリップ18は、流体容器の開口部の周りに配置された強化リップであり、強化リップは、閉鎖装置及び流体容器が取り付けられたときに閉鎖装置が少なくとも部分的に強化リップ上に載るように構成される。閉鎖装置及び流体容器の取り付け及び取り外しを繰り返すと、閉鎖装置と直接接触している流体容器の表面が摩耗し得る。このように相互作用する、流体容器の少なくとも部分、及び任意選択で閉鎖装置を覆うために強くて弾力性のある材料を選択することは、流体容器の出口部分の寿命を改善し得る。一例では、リップ18は、アルミニウム、鋼、食品グレードの複合材料、又は任意の他の適切な材料から形成することができる。
【0039】
一般開示の特徴及び提供される特定の例は、本発明の非流出閉鎖装置と一致する任意の技術的に適切な方法で組み合わせることができる。本発明の範囲内の追加の修正は、本開示及び添付の特許請求の範囲の恩恵を受けて当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-05-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用カップに取り付け可能な閉鎖装置であって、前記閉鎖装置は、
バルブ部材(3)を含む双安定バルブであって、前記バルブ部材(3)が開位置と閉位置との間で移動可能であり、前記開位置では取り付けられた飲用カップを流体が出ることができ、前記閉位置では取り付けられた飲用カップから流体が出ることが防止される、双安定バルブと、
前記双安定バルブと流体連絡している流体通路と、
ベース・ユニット(2)と、
リム要素(1)と、を備え、
前記ベース・ユニット(2)は、前記バルブ部材(3)及び前記リム要素(1)を着座させ、前記流体通路は、前記ベース・ユニット(2)及び前記リム要素(1)を通って延在しており、前記閉鎖装置は、第1の構成と第2の構成との間で移動可能であり、
前記第1の構成では、取り付けられた飲用カップから流体が出ることを防ぐために、前記流体通路が前記バルブ部材(3)によって遮られ、
前記第2の構成では、前記開位置と前記閉位置との間で前記バルブ部材(3)が移動可能であり、前記リム要素(1)は、前記ベース・ユニット(2)に対して移動可能であり、前記閉鎖装置は、前記ベース・ユニット(2)に対する前記リム要素(1)の移動を介して、前記第1の構成と前記第2の構成との間で移動可能である、
閉鎖装置。
【請求項2】
前記第1の構成はロックされた構成であり、前記第2の構成はロック解除された構成であり、前記閉鎖装置は、前記閉鎖装置が前記ロックされた構成にあるときに前記バルブ部材(3)が前記開位置に移動することを防ぐように構成されている、請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項3】
前記ベース・ユニット(2)及び前記リム要素(1)は環状であり、
前記流体通路は、少なくとも部分的に、前記ベース・ユニット(2)と前記リム要素(1)との空隙によって形成されている、請求項に記載の閉鎖装置。
【請求項4】
前記ベース・ユニット(2)が前記リム要素(1)内に配置され、前記ベース・ユニット(2)の周りの前記リム要素(1)の回転運動を可能にするように配置されている、請求項1から3までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項5】
前記リム要素(1)及び前記ベース・ユニット(2)は、前記第1の構成と前記第2の構成との間で前記閉鎖装置を移動させるために相対的に少なくとも30°回転可能であるように配置されている、請求項に記載の閉鎖装置。
【請求項6】
前記リム要素(1)は1つ又は複数のボス(13)を含み、
前記ベース・ユニット(2)は1つ又は複数のトラック(4)を含み、
前記リム要素(1)の前記1つ又は複数のボス(13)は、前記ベース・ユニット(2)の前記1つ又は複数のトラック(4)の内側に配置され、前記閉鎖装置が前記第1の構成と前記第2の構成との間で移動するときに、前記ベース・ユニット(2)に対する前記リム要素(1)の移動を案内する、請求項からまでのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項7】
前記1つ又は複数のトラック(4)のそれぞれは、第1の末端及び第2の末端を含み、
前記1つ又は複数のボス(13)のうちの少なくとも1つは、前記閉鎖装置が前記第1の構成にあるときに前記1つ又は複数のトラック(4)の前記第1の末端にあり、前記閉鎖装置が前記第2の構成にあるときに前記第2の末端にある、請求項に記載の閉鎖装置。
【請求項8】
前記1つ又は複数のトラック(4)は、前記第1の末端及び前記第2の末端の少なくとも1つに近接する1つ又は複数のノッチ(5)を含み、前記1つ又は複数のノッチ(5)はそれぞれ、前記1つ又は複数のボス(13)を前記第1又は第2の末端に静止するように付勢するように構成されている、請求項に記載の閉鎖装置。
【請求項9】
前記閉鎖装置が前記第2の構成にあるときよりも前記閉鎖装置が前記第1の構成にあるときに、前記リム要素(1)と前記ベース・ユニット(2)とが互いに接近するように、前記1つ又は複数のトラック(4)は角度が付けられている、請求項からまでのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項10】
前記ベース・ユニット(2)は環状であり、
前記ベース・ユニット(2)は、前記ベース・ユニット(2)の1つ又は複数の内面の周りに等円周間隔で配置された3つのトラック(4)を備えている、請求項からまでのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項11】
前記リム要素(1)は、前記閉鎖装置が使用されているときに、前記3つのトラック(4)のうちの異なる1つの内側にそれぞれ静止するように配置された3つのボス(13)を含む、請求項10に記載の閉鎖装置。
【請求項12】
前記バルブ部材(3)は、前記ベース・ユニット(2)と前記リム要素(1)との間に保持されている、請求項から11までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項13】
前記閉鎖装置は、前記バルブ部材(3)を前記開位置又は前記閉位置の1つに向けて付勢するように構成された1つ又は複数の付勢要素(6a,6b)を含む、請求項に記載の閉鎖装置。
【請求項14】
前記1つ又は複数の付勢要素(6a,6b)は磁石であり、
前記バルブ部材(3)は、1つ又は複数の磁石(6a)を含む、
請求項13に記載の閉鎖装置。
【請求項15】
前記リム要素(1)は、前記1つ又は複数の付勢要素(6b)のうちの少なくとも1つを含み、前記付勢要素(6b)は、前記開位置よりも前記閉位置に向かって前記バルブを付勢するように構成されている、請求項14に記載の閉鎖装置。
【請求項16】
前記バルブ部材(3)が円盤状の形状である、請求項1から15までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項17】
前記閉鎖装置は、前記閉鎖装置を前記飲用カップに取り付けるための1つ又は複数のらせんねじ部分(9)を備えている、請求項1から16までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項18】
前記閉鎖装置は、前記1つ又は複数のらせんねじ部分(9)を使用して前記閉鎖装置を前記飲用カップに取り付けるために必要な動きが、前記閉鎖装置を前記第2の構成から前記第1の構成に移動するために必要な動きと少なくとも部分的に同じであるように構成されている、請求項17に記載の閉鎖装置。
【請求項19】
前記閉鎖装置は、前記1つ又は複数のらせんねじ部分(9)の1つ又は複数の隆起に隣接して配置された1つ又は複数の傾斜路(14)を備えている、請求項17又は18に記載の閉鎖装置。
【請求項20】
前記閉鎖装置が1つ又は複数のシール要素(7a,7b,7c,7d)を備えている、請求項1から19までのいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項21】
前記1つ又は複数のシール要素(7a,7b,7c,7d)は、前記流体通路をバイパスする前記閉鎖装置を通る流体の通過を防止するために、前記閉鎖装置の構成要素間の相互作用の領域に配置されている、請求項20に記載の閉鎖装置。
【請求項22】
前記1つ又は複数のシール要素(7d)のうちの少なくとも1つが、前記閉鎖装置上に存在する1つ又は複数のらせんねじ部分(9)を少なくとも部分的に形成している、請求項20又は21に記載の閉鎖装置。
【請求項23】
前記流体通路は、前記閉鎖装置が前記開位置にあるときに前記バルブ部材(3)の周りに延在する、請求項に記載の閉鎖装置。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか一項に記載の、閉鎖装置に取り付けられた飲用カップ
【請求項25】
前記飲用カップは、前記飲用カップの開口部の周りに配置された強化リップ(18)を備え、前記強化リップ(18)は、前記閉鎖装置及び前記飲用カップが取り付けられたときに、前記閉鎖装置が少なくとも部分的に前記強化リップ(18)上に載るように構成されている、請求項24に記載の閉鎖装置に取り付けられた飲用カップ
【請求項26】
前記閉鎖装置は、1つ又は複数のガイド突起(15)を備え、
前記飲用カップは内部リップ(16)を備え、
前記1つ又は複数のガイド突起(15)は、前記内部リップ(16)と相互作用して、取り付けられたときに前記閉鎖装置を前記飲用カップ内に整列及び保持するように構成されている、
請求項20又は21に記載の閉鎖装置に取り付けられた飲用カップ
【国際調査報告】