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特表2022-536391座席を通信ネットワークに接続するためのサポート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(54)【発明の名称】座席を通信ネットワークに接続するためのサポート
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/06 20060101AFI20220805BHJP
【FI】
B64D11/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574230
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(85)【翻訳文提出日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 EP2020066037
(87)【国際公開番号】W WO2020249592
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】1906362
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521545721
【氏名又は名称】ラテレック
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】プエルトラス,バスチアン
(72)【発明者】
【氏名】ピザーヌ,ジェレミー
(57)【要約】
本発明は、座席(50)の、覆われていない背もたれ(52)の上部(523)に、可逆的に設置されることを意図されたサポート(10)に関し、前記サポートは、
- 背もたれ(52)の背面(522)に対して、全体的または部分的に重みをかけることを意図されたプレート(11)と、
- 3つのクランプ機構(12)であって、各クランプ機構(12)は、プレート(11)と協働して、軸受部材と前記プレートとの間の背もたれ(52)の構造フレームワーク(55)をクランプできることを意図された前記軸受部材(121)およびクランプねじ(124)を備える、3つのクランプ機構(12)と、
- プレート(11)に接続されたLi-Fi技術のデータ通信デバイス(14)と、
- 電子機器アイテム(90)の接続を意図されたコネクタ(13)であって、ケーブル(16)によってデータ通信デバイス(14)に接続されるコネクタ(13)とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席(50)の、覆われていない背もたれ(52)の上部(523)に、可逆的に設置されることを意図されたサポート(10)であって、前記サポートは、
- 前記背もたれ(52)の背面(522)に対して、全体的または部分的に重みをかけることを意図されたプレート(11)と、
- 3つのクランプ機構(12)であって、各クランプ機構(12)は、前記プレート(11)と協働して、軸受部材と前記プレートとの間の前記背もたれ(52)の構造フレームワーク(55)をクランプできることを意図された前記軸受部材(121)およびクランプねじ(124)を備える、3つのクランプ機構(12)と、
- 前記プレート(11)に接続されたLi-Fi技術に準拠するデータ通信デバイス(14)と、
- 電子機器(90)の接続を意図されたコネクタ(13)であって、ケーブル(16)によって前記データ通信デバイス(14)に接続される前記コネクタ(13)とを備える、サポート(10)。
【請求項2】
少なくとも1つのクランプ機構(12)の前記軸受部材(121)は、いわゆる自由端(123)において、フック状の形状(126)を有する長手方向の脚の形態である、請求項1に記載のサポート(10)。
【請求項3】
前記プレート(11)は、電子機器(90)の受け入れを意図された開口部(113)を備える、請求項1または請求項2に記載のサポート(10)。
【請求項4】
前記プレート(11)は、前記プレート(11)の前記開口部(113)に前記電子機器(90)を可逆的に保持するための要素(114)を備える、請求項3に記載のサポート(10)。
【請求項5】
前記プレート(11)の厚さ内で、前記開口部(113)から前記プレートの周囲に向かって延びる少なくとも1つのチムニー(19)を備える、請求項3または請求項4に記載のサポート(10)。
【請求項6】
前記通信デバイス(14)は、保護ケース(143)内に配置されたエミッタ(141)およびレシーバ(142)を備え、前記保護ケースは、前記エミッタおよび前記レシーバの反対側のグレーズ部分(144)を備える、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のサポート(10)。
【請求項7】
前記保護ケース(143)は、ボールジョイント接続(145)によって前記プレート(11)に固定される、請求項6に記載のサポート(10)。
【請求項8】
前記データ通信デバイス(14)を受け入れるためのケーシング(15)を備え、前記ケーシングは、前記プレート(11)に安定的に固定される、請求項6または請求項7に記載のサポート(10)。
【請求項9】
2つの可逆的な固定要素(18)を備え、各固定要素は、前記プレート(11)の下部を、長手方向の脚の前記自由端(123)に連結する、請求項2から請求項8のいずれか一項に記載のサポート(10)。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のサポート(10)を装備した背もたれ(52)を備えた座席(50)であって、パディングブロック(60)と、前記パディングブロックおよび前記サポートを覆うスリップカバー(70)とを備え、前記スリップカバーは、グレーズ領域を備える、座席(50)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座席に接続システムを可逆的に装備するためのサポートに関する。
【0002】
特に、本発明は、航空機に装備するために、航空分野での適用が意図される。
【背景技術】
【0003】
航空機の従来の客室、特に長距離航空機の客室には、一般に客席に配置されるスクリーンなどの(IFEシステムと呼ばれる)機内娯楽システムが装備されており、航空機を運航する航空会社によって提案される、映画などのメディアへの制限されたアクセスを、各乗客に提供する。
【0004】
一般に、機内娯楽システムを装備した航空機の座席は、ビデオスクリーンとオーディオインターフェースとを統合しているため、中央処理装置にワイヤで接続する必要がある。したがって、これら座席は、機内娯楽システムを使用しない従来の座席よりも重く、製造が複雑になる。それに加えて、ワイヤと、関連付けられたコネクタとの重量により、航空機の質量バランスが大幅に変化する。最後に、技術が急速に進歩するにつれて、スクリーンはすぐに時代遅れになる。
【0005】
これらの客室には、乗客のモバイル電子機器(コンピュータ、電話、タブレットなど)へインターネット接続を提供するWi-Fi(Wireless Fidelityの頭字語)タイプの通信ネットワークが装備される場合がある。それでも、Wi-Fiには多くの欠点があり、特に、Wi-Fiを使用すると、航空機内に存在する他の装置との干渉を引き起こしたり、電磁放射への長時間の曝露に関連するリスクに関する公衆衛生上の問題を引き起こす可能性がある。
【0006】
同様に、一部の短距離航空機の客室には、そのような機内娯楽システムは提供されておらず、必ずしもインターネット接続を提供している訳ではない。主な理由の1つは、航空機の質量バランスへの影響に関連する。もう1つの理由は、乗客がたとえば映画全体を視聴するには一般に飛行時間が短すぎることである。
【0007】
それでも、乗客は、ますます電子機器を装備している。短距離便であっても、航空機の通信ネットワーク、および/または、機内娯楽システムにアクセスする可能性を有する乗客のニーズが高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した欠点を克服することを目的とする。
【0009】
特に、本発明は、Wi-Fiに頼ることなく、また専用座席の設置を展開することなく、乗客に、航空会社のサービスおよびインターネットへの接続を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、本発明は、座席の、覆われていない背もたれの上部に、可逆的に設置されることを意図されたサポートを提案する。サポートは、
- 背もたれの背面に、全体的または部分的に重みをかけることを意図されたプレートと、
- 3つのクランプ機構であって、各クランプ機構は、プレートと協働して、軸受部材と前記プレートとの間の背もたれの構造フレームワークをクランプできることを意図された前記軸受部材およびクランプねじを備える、3つのクランプ機構と、
- プレートに接続され、Li-Fi技術に準拠するデータ通信デバイスと、
- 電子機器の接続を意図されたコネクタであって、ケーブルによってデータ通信デバイスに接続されたコネクタとを備える。
【0011】
クランプねじをいずれかの方向に回転させることにより、関連付けられたプレートのクランプ部材を、互いに近づけたり遠ざけたりして、背もたれの構造フレームワークを挟み、それによって、サポートを背もたれの構造フレームワークからクランプまたは解放する。
【0012】
有利なことに、クランプ機構は、サポートと構造フレームワークとの間のすべての自由度を抑制するようにサポート上に配置される。したがって、クランプ機構により、背もたれを劣化させることなく、背もたれにサポートをしっかりと保持することを保証できる。
【0013】
そのようなサポートにより、座席を変更することなく(ねじ込みや、背もたれ自体への接着なしで)、座席にアクセサリを追加できる。したがって、サポートは、必要に応じて座席に設置されるか、または、座席から取り外される。
【0014】
座席へのそのようなサポートの設置または取り外しは、特定の工具を必要とせずに迅速に実行できる。たとえば、ドライバで十分である。
【0015】
サポートは、サポートが装備された座席に近い環境に配置された遠隔通信デバイスとの双方向通信を可能にするように構成および方位付けられたデータ通信デバイスを提供される。
【0016】
Li-Fi(Light Fidelityの頭字語)は、情報ベクトルとして可視領域(400nmから780nmの間で構成される波長)、または赤外線領域(780nmから2μmの間で構成される波長)における光の使用に基づくワイヤレス通信技術である。
【0017】
Li-Fiの原理は、標準化されたプロトコルに準拠する、光源の振幅、周波数、または位相変調を介したデータのエンコードおよび送信に基づく。
【0018】
Li-Fi技術により、設置の複雑さやワイヤの重量の問題だけではなく、データセキュリティ、Wi-Fiで発生する電磁汚染、および健康に関する問題に関連する制約も取り除くことができる。
【0019】
このデータ通信デバイスを介して、サポートは、Li-Fi技術によるインターネット通信ネットワークへのアクセスを提供する。
【0020】
このサポートにより、スクリーン、タブレット、ラップトップなど、様々なタイプの電子機器を接続できる。電子機器は、コネクタを介してサポートおよびデータ通信デバイスに接続した。
【0021】
有利なことに、本発明によるサポートは、スタンドアロンである。ワイヤは必要ではない。実際、電子機器のバッテリは、単独でデータ通信デバイスに電力を供給することができる。
【0022】
好ましくは、サポートは、航空機の客席に装備するために、航空分野のために意図されているが、このリストは網羅的ではなく、客席に装備するために、鉄道分野または自動車分野などの他の分野のためにも意図される。
【0023】
特定の実施形態では、本発明は、別個に、またはそれらの技術的に実現可能な組合せのおのおので実施される以下の特徴をさらに包含する。
【0024】
本発明の特定の実施形態では、少なくとも1つのクランプ機構の軸受部材は、いわゆる自由端において、フック状の形状を有する長手方向の脚の形態である。
【0025】
好ましくは、すべての軸受部材は、自由端にフック状の形状を有する長手方向の脚の形態である。
【0026】
そのようなフック状の形状は、構造フレームワークが管の形態で周辺フレームの形態である場合に有利である。この構成では、フックは、管の周りにフィットすることによって前記管と協働し、それにより、背もたれ上のサポートの閉塞を改善する。
【0027】
本発明の特定の実施形態では、プレートは、電子機器の受け入れを意図された開口部を備える。
【0028】
いくつかの実施形態では、プレートは、プレートの開口部に電子機器を可逆的に保持するための要素を備える。
【0029】
本発明の特定の実施形態では、サポートは、プレートの厚さ内で、開口部からプレートの周囲に向かって延びるチムニーを備える。有利なことに、そのようなチムニーは、機器の一部がプレートの開口部に配置されたときに、空気の循環およびサポートからの熱風の排出を保証できる。
【0030】
本発明の特定の実施形態では、通信デバイスは、保護ケース内に配置されたエミッタおよびレシーバを備え、保護ケースは、エミッタおよびレシーバの反対側のグレーズ部分を備える。そのようなグレーズ部分は、データ通信デバイスから、または遠隔通信デバイスから発信される光信号の送受信を妨げない。
【0031】
いくつかの実施形態では、保護ケースは、ボールジョイント接続によってプレートに固定される。
【0032】
「固定された」とは、それ自体が従来方式で部品を相互に参照する場合、前記部品は、相互に連結されるが、それでもこれらの間の相対的な移動が可能であることを理解されたい。
【0033】
本説明では、慣例により、「固定された」ことにより、ある部品の、別の部品に対する相対的な移動を可能にする接続によって互いに連結された部品が参照される。「安定的に固定される」ことにより、固定方式で相互に連結された部品が参照され、すなわち、これらの部品間の相対的な移動は不可能である。
【0034】
有利なことに、ボールジョイント接続により、サポートのデータ通信デバイスを、遠隔通信デバイスと揃えるように、保護ケースを方位付けることができる。
【0035】
本発明の特定の実施形態では、サポートは、保護ケースを受け入れるためのケーシングを備え、前記ケーシングは、プレートに安定的に固定される。有利なことに、そのようなケーシングによって、保護ケースの位置を保護して、その方位を保持できる。
【0036】
本発明の特定の実施形態では、サポートは2つの可逆的な固定要素を備え、各固定要素は、プレートの下部を、長手方向の脚の自由端に連結する。
【0037】
本発明はまた、その実施形態のうちの1つにおいて上記で定義されたようなサポートを装備した背もたれを備える座席に関する。座席はさらに、パディングブロックと、パディングブロックおよびサポートを覆うスリップカバーとを備える。スリップカバーは、データ通信デバイスから、または遠隔通信デバイスから発信される光信号の送受信を妨げないように、好ましくは保護ケースのグレーズ部分の反対側に配置されたグレーズ領域を備える。
【発明の効果】
【0038】
本発明は、非限定的な例として提供され、以下の図を参照して行われる以下の説明を読むことにより、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、前後に配置された3つの座席を表す図であり、右端の座席は、本発明によるサポートの一例を備え、左端の座席は、本発明によるサポートの設置前の標準的な座席であり、中央の座席は、その構造が露出し、本発明によるサポートを受け入れる準備ができている、覆われていない標準的な座席である。
図2図2は、本発明によるサポートの一例の構成要素の分解図である。
図3図3は、本発明によるサポートの一例のプレートおよびクランプ機構の分解正面斜視図である。
図4図4は、覆われていない座席の上部に設置された図3のサポートのプレートおよびクランプ機構の写真である。
図5図5は、本発明によるサポートの一例のプレートおよびクランプ機構の背面斜視図である。
図6図6は、覆われていない座席の上部に設置された図5のサポートのプレートおよびクランプ機構の写真である。
図7図7は、本発明によるサポートの一例の(部分的な)分解正面斜視図である。
図8図8は、覆われていない座席の上部に設置されたサポートの例の正面図である。
図9図9は、覆われていない座席の上部に設置された、タブレットを装備されたサポートの例の背面斜視図である。
図10図10は、サポートのケーシング内に配置された通信デバイスの例の斜視詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
これらの図では、ある図から別の図まで同一である参照番号は、同一または類似の要素を示す。さらに、明確化の目的のために、特に明記しない限り、図面は縮尺通りではない。
【0041】
図1から図10に示されるように、サポート10は、座席50に可逆的に設置されることを意図される。そのようなサポート10は、娯楽データおよび/またはインターネットデータへのアクセスを可能にする接続システムを座席に装備することを可能にする。
【0042】
一般に、サポート10は、本発明を限定することなく、任意の輸送手段、特に航空、鉄道、および自動車産業の座席に装備できる。したがって、公共の場所に設置された座席にサポートを装備することも可能である。
【0043】
本発明は、サポートが、旅客機の客室に配置された座席に設置されることを意図された、その好ましい適用分野のうちの1つの特定の状況で説明される。しかしながら、民間または軍用を問わず、他のタイプの航空機の客席にサポートを配置することを妨げるものはない。
【0044】
図1は、前後に配置されたエコノミークラスタイプの航空機の3つの客席50を示している。
【0045】
従来、座席50は、着座部分51および背もたれ52を備える。好ましくは、背もたれ52は、着座部分51に連結される。好ましくは、背もたれ52は、パディングブロックと、乗客の背中を快適に受け入れるためのスリップカバーとで覆われた構造フレームワーク55を備える。
【0046】
図1の左端に位置する座席の背もたれ52は、パディングブロックおよびスリップカバーを備える。一方、図1の中央に位置する座席の背もたれ52は、覆われていない。
【0047】
以下の説明では、覆われていない背もたれによって、パディングブロックとスリップカバーとが取り外された背もたれを理解する必要がある。
【0048】
図1の右端に位置する座席50の背もたれ52には、取り外し可能なサポート10が装備されており、後で説明するように、適切なパディングブロック60およびスリップカバー70で覆われている。
【0049】
座席50は、図1に非限定的に例示されるように、肘掛け53を備え得る。
【0050】
座席の背もたれ52は、座席に座っている乗客の側にあることを意図された前面521と、後部座席に位置する乗客の反対側にあることを意図された背面522とを備える。一般にプラスチック製である、座席50のトリムシェル54は、構造フレームワーク55に対して、背もたれ52の背面522に配置することができる。そのようなトリムシェル54は、保管スペースまたはカップホルダをサポートできる。
【0051】
図4の非限定的な例では、構造フレームワーク55は、周辺フレームの形態である。周辺フレームは、背もたれ52の横方向の縁を画定する2つの横側部分551と、背もたれ52の上部523を画定する上側部分552とを備える。
【0052】
たとえば、周辺フレームは、正方形の断面を有する曲管によって形成される。
【0053】
サポート10は、事前に覆われていない背もたれ52の上部523に可逆的に取り付けられると意図される。
【0054】
説明したサポート10は、有利なことに、座席50に装備することを可能にし、前記座席の後ろに位置する乗客が、娯楽データおよび/またはインターネットデータにアクセスできるようにする。
【0055】
したがって、図1に示されるように、画像の右端にある座席に配置されたサポート10は、図の中央に位置する座席に座っている乗客が、娯楽データおよび/またはインターネットデータにアクセスすることを可能にする。
【0056】
サポート10は、電子機器90と通信するように意図され、適合される。たとえば、電子機器90の一部は、ラップトップ、またはタブレットまたは携帯電話などの他の任意の電子機器であり得る。電子機器は、航空機を運航する航空会社によって提案された装置であっても、あるいは、乗客が所有する装置であってもよい。サポート10は、主にプレート11を備える。前記プレートは、覆われていない背もたれ52の背面522に、全体的または部分的に重みをかけるように意図される。図4図6から図8に示されるように、前記プレートは、背もたれの少なくとも上部523を支える。
【0057】
これらの図の非限定的な例では、前記プレートは、背もたれの上部523を超えて延びる。プレート11は、背もたれ52の背面522の延長にある。
【0058】
非限定的な例では、プレート11は、背もたれ52のプラスチックシェル54に重みをかける。したがって、プラスチックシェルは、プレート11と、背もたれの構造フレームワーク55との間に挿入される。
【0059】
プレート11は、前面111および背面112を備える。プレート11の前面111は、背もたれ52の背面522に重みをかける。
【0060】
プレート11は、上部523において、背もたれ52の背面522の形状と一致するように成形される。プレート11はまた、座席が再び覆われると、客室内の視覚的調和を維持するために、背もたれの上部523の形状と、実質的に同等の形状を有するように成形される。
【0061】
サポート10は、少なくとも3つのクランプ機構12をさらに備える。
【0062】
有利なことに、各クランプ機構12は、プレート11と協調して、背もたれ52の構造フレームワーク55をクランプして、背もたれ52上にサポート10を、安定的に堅固であるが、恒久的ではないように保持するように意図される。
【0063】
好ましくは、クランプ機構12は、前記サポートが背もたれの構造フレームワーク55に固定されるとき、サポート10と構造フレームワーク55との間のすべての自由度(回転、平行移動)が抑制されるように、サポート10上に配置される。したがって、そのようなクランプ機構12は、有利なことに、座席の背もたれ52上のサポート10のしっかりとした保持を保証できる。
【0064】
図2図5図7、および図8に示される例では、サポート10は、4つのクランプ機構12、すなわち、
- 構造フレームワーク55に属する周辺フレームの上側部分552に重みをかけるように構成された2つのクランプ機構12と、
- 構造フレームワーク55に属する周辺フレームの横側部分551に重みをかけるようにおのおの構成された2つのクランプ機構とを備える。
【0065】
クランプ機構12は、4つで図示および説明されているが、これらのクランプ機構の数は、説明および図示されたものに限定されない。したがって、本発明の範囲から逸脱することなく、3つ、5つ、またはそれ以上のクランプ機構を備えたサポートを作製することが可能である。
【0066】
したがって、サポート10は、図示されている2つの代わりに、周辺フレームの上側部分552に重みをかけるように配置された1つの適切なサイズのクランプ機構12のみを備えていると考えることができる。
【0067】
図2図5図7、および図8に示されるように、クランプ機構12は、好ましくは、軸受部材121と、プレート11と協働して前記軸受部材と前記プレートとの間の背もたれ52の構造フレームワーク55をクランプすることを意図されたクランプねじ124とを備える。
【0068】
クランプ機構12のクランプねじ124を一方向に回転させることにより、有利なことに、軸受部材121をプレート11の近くに持ってくることができる。クランプねじ124を他の方向に回転させることにより、軸受部材121をプレート11から離すことができる。
【0069】
したがって、サポート10が背もたれ52の上部523に配置されるとき、クランプ機構12のクランプねじ124を一方向に回転させることにより、背もたれの構造フレームワーク55を挟むことができるように、軸受部材121をプレート11に近づけ、それによって、サポート10を構造フレームワークにクランプすることが可能となる。クランプねじ12を他の方向に回転させることにより、前記サポートを背もたれの構造フレームワーク55から解放して、取り外すことができるように、軸受部材121をプレート11から離すことが可能となる。
【0070】
別の実施形態では、サポート10が、背もたれ52の上部523に配置されるとき、クランプねじ124は、隣接するまでねじ込まれる。背もたれの構造フレームワーク55上でのプレート11の保持は、クランプエラーを回避しながら、クランプ機構12の軸受部材121の弾性によって保証される。
【0071】
1つの実施形態では、図2から図4に示されるように、軸受部材121は、長手方向の脚の形態であり得る。長手方向の脚は、プレート11に連結された第1の端部122を備える。第1の端部122は、ねじ穴125を備える。好ましくは、プレートは、ねじ山を通過させるための穴、たとえば、長手方向の脚のねじ穴の反対側にある座繰り型の穴を備える。クランプねじ124をプレート11の通し穴に設置し、次にクランプねじを長手方向の脚のねじ穴にねじ込むことによって、長手方向の脚をプレート11に固定する。
【0072】
長手方向の脚は、構造フレームワーク55と接触するように意図された、自由端と呼ばれる第2の端部123を備える。
【0073】
長手方向の脚の実施形態では、構造フレームワーク55が管状の周辺フレームの形態である場合、長手方向の脚の自由端123は、フック状の形状126を有し、その形状は、クランプねじ124の回転が、長手方向の脚をプレート11に近づけるとき、フック126が、前記管状周辺フレームと協働する一方で、前記周辺フレームの周りに適合し、それによって、構造フレームワーク55上のサポート10の回転および平行移動の遮断を改善するような管状周辺フレームの断面と補完する。
【0074】
有利なことに、そのようなクランプ機構12を備えたサポート10は、背もたれ52を劣化させることなく、背もたれ52に前記サポートを設置することを可能にする。背もたれ自体を、ねじ込んだり、接着したりする必要はない。サポート10は、クランプ機構12のクランプねじ124を単に解放することによって、劣化させることなく容易に取り外すことができる。したがって、座席50の構造は維持される。座席を変更する必要はない。したがって、新しい座席を認定する必要はない。
【0075】
サポート10は、サポート10に電子機器90の一部を接続するためのコネクタ13をさらに備える。
【0076】
たとえば、限定されないが、コネクタ13は、USB(Universal Serial Busの頭字語)コネクタであり得る。たとえば、タイプCのUSBコネクタ、RJ45コネクタなど、他のタイプのコネクタを使用できることが明らかである。
【0077】
好ましくは、コネクタ13は、プレート11の背面112からアクセス可能である。
【0078】
サポート10は、図2図7、および図10に示されるように、通信デバイス14と呼ばれる、Li-Fi技術に準拠するデータ通信デバイスをさらに備える。
【0079】
サポートの通信デバイス14は、後に説明されるように、電子機器90の一部に接続されるように構成される。
【0080】
サポートの通信デバイス14は、遠隔通信デバイス(図示されず)と呼ばれる、航空機内に配置された適切な通信デバイスに関連付けられることが意図される。特に、遠隔通信デバイスは、オンボードマルチメディアシステム(IFE)の中央処理装置に接続される。好ましくは、遠隔通信デバイスは、航空機の天井に配置される。
【0081】
有利なことに、サポートの通信デバイス14と、遠隔通信デバイスとは、双方向データ通信、すなわち、
- いわゆるダウンリンク通信方向における、機器への娯楽データおよび/またはインターネットデータの送信と、
- いわゆるアップリンク通信方向における、機器からの娯楽データおよび/またはインターネットデータの送信との確立を可能にする。
【0082】
それ自体が知られている方式で、サポートの通信デバイス14は、エミッタ141およびレシーバ142を備える。前記エミッタは、遠隔通信デバイスに配置されたレシーバに特定の信号を放射するように構成される。サポートの前記通信デバイス14のレシーバ142は、遠隔通信デバイスに配置されたエミッタから発信される特定の信号を受信するように構成される。
【0083】
より具体的には、通信デバイスは、エミッタ141として、好ましくは赤外線領域で、第1の信号と呼ばれるLi-Fiタイプの変調された光信号を放射するように適合された光源を備える。
【0084】
非限定的な実施形態では、光信号のこの変調は、非常に高い周波数で、可変方式で、光源の強度を制御することによって得られる。
【0085】
たとえば、光源は、発光ダイオード(LED)またはレーザである。
【0086】
通信デバイスは、レシーバ142として、遠隔通信デバイスのエミッタから発信される、第2の信号と呼ばれるLi-Fiタイプの変調された光信号を獲得するためのモジュールを備える。
【0087】
サポートの通信デバイス14の前記獲得モジュールは、第2の信号の強度の変化を検出するように適合される。獲得モジュールは、光信号の強度の変化に関するデータを、機器のデジタル信号に変換する。
【0088】
1つの実施形態では、獲得モジュールは、フォトダイオードである。
【0089】
好ましくは、サポートの通信デバイス14のエミッタ141およびレシーバ142は、保護ケース143内に配置される。好ましくは、前記保護ケースは、第1および第2の信号の送受信を妨げないように、エミッタ141およびレシーバ142の反対側にある透明なグレーズ部分144を備える。
【0090】
好ましくは、保護ケース143は、プレート11の前面111に固定される。
【0091】
好ましい実施形態では、保護ケース143は、ボールジョイント接続145によってプレート11の前面111に固定される。ボールジョイント接続は、平行移動でプレート11と保護ケース143を連結するが、それらの回転を自由にすることを想起されたい。そのようなボールジョイント接続は、その位置に応じて、遠隔通信デバイスに関する保護ケース143、したがって、サポートの通信デバイス14の方位の設定を可能にする。保護ケース143は、2つの通信デバイス間の第1および第2の信号の送受信が達成され得るように方位付けられる。
【0092】
1つの実施形態では、遠隔通信デバイスの光束に適応するために、通信デバイスは、そのエミッタ141の光軸上に配置された少なくとも1つのレンズ、およびそのレシーバ142の光軸上に配置された少なくとも1つのレンズを備え得る。たとえば、これらのレンズは、通信デバイス14のグレーズ部分144の代わりに設置される。これらのレンズはまた、通信デバイスにおいて、エミッタおよび/またはレシーバと、グレーズ部分との間に、前記グレーズ部分144と協調して設置される。
【0093】
好ましくは、保護ケース143は、プレート11の前面111に安定的に固定されたケーシング15に配置される。
【0094】
好ましくは、ケーシング15は、通信デバイスのケースを受け入れるように構成された中空容積を画定する。
【0095】
有利なことに、そのようなケーシング15は、保護ケース143の保護、したがって、保護ケースに与えられた位置の保持を可能にする。これにより、保護ケースの方位の乱れを回避できる。
【0096】
図7から図9に示される好ましい例では、サポート10の大部分の厚さを制限するために、ケーシング15は、座席の背もたれ52の上部523の上に配置される。
【0097】
好ましくは、ケーシング15は、2つの通信デバイス間の第1および第2の信号の送受信を妨げないように、グレーズであるか否かに関わらず、保護ケース143の透明なグレーズ部分144の反対側に、少なくとも1つの開口部151を備える。
【0098】
ケーシング15の前記開口部は、遠隔通信デバイスの反対側に配置される。遠隔通信デバイスが航空機の床に配置される例では、図7から図10に示されるように、前記開口部は、ケーシングの上部の床に面している。
【0099】
ケーシング15は、プレート11と一体化され得るか、または、たとえば、ねじによって、プレート11に付属され安定的に固定された部品であり得る。
【0100】
好ましい実施形態では、図7から図9に示されるように、サポート10は、座席の背もたれ52の上部523の上に配置された、プレート11上に対称的に配置された2つのケーシング15を備える。2つのケーシング15は、プレートの上部の一部の曲率と実質的に同様の曲率を有する外形を有する。
【0101】
そのような構成では、サポート10は、2つのケーシングのうちの1つに配置される単一の通信デバイス14を備える。この構成では、通信デバイス14を受け取らないケーシングの場合、図2に示すように、前記ケーシングの開口部151を覆うように閉鎖プレート152が配置される。
【0102】
ケーシング15のいずれかにおけるサポートの通信デバイス14の位置の選択は、遠隔通信デバイスの位置に依存する。したがって、例示のために、遠隔通信デバイスが航空機の天井に配置される場合、通路において、航空機の左翼の側面に配置される座席は、好ましくは、サポートの右側ケーシング15(すなわち、通路側に位置するケーシング)に配置された通信デバイス14を備えたサポート10を備える。航空機の右翼の側面に配置される座席は、好ましくは、前記サポートの左側ケーシング(すなわち、通路側に位置するケーシング)に配置された通信デバイス14を備えたサポート10を備える。
【0103】
また、各ケーシング15において、通信デバイス14をサポート10に装備することも考えられる。この場合、コネクタ13に接続される通信デバイス14は1つだけである。
【0104】
別の実施形態では、サポート10は、背もたれ52の上部523の上に配置され、プレート11の上部の曲率と実質的に同様の曲率を有する外形を有する1つの単一のケーシング15を備え得る。
【0105】
有利なことに、通信デバイス14は、ケーブル16を介してコネクタ13に接続される。例示される例では、ケーブル16は、背もたれの構造フレームワーク55に沿って延びる。背もたれが再び覆われると、ケーブルは見えなくなる。別の実施形態では、ケーブル16は、プレート11およびサポート10の背面112から突出し、コネクタ13によって、第1の端部と呼ばれる一端で終端する可視部分を有し得る。
【0106】
好ましくは、ケーブル16は、保護ケース143上のUSBポート、およびケーブル16の第2の端部へのUSBコネクタなどの、補完的な接続手段17によって保護ケース143に接続されるか、またはその逆もある。もちろん、本発明は、USB接続手段に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の補完的な接続手段を備えることができる。
【0107】
1つの実施形態では、サポート10のプレート11は、その背面112に、航空会社によって配布されたタブレット90またはスクリーンを受け入れるように構成された開口部113を備える。前記開口部は、前記タブレットに適合した寸法を有する。
【0108】
図2図3図5から図7、および図9に記載された実施形態において、タブレットを受け入れるための前記開口部は、貫通開口部であり、すなわち、開口部は、プレート11の厚さを横切って形成される。このような貫通開口構成は、サポートの重量を低減するという利点を有する。
【0109】
サポート10のプレート11は、プレート11の開口部113にタブレットを可逆的に保持するための要素114を備え得る。タブレットは、プレートの保持要素114に対して補完的な保持要素を備え得る。
【0110】
本発明の非限定的な例では、保持要素114は磁石である。
【0111】
有利なことに、タブレット90は、サポート10のコネクタ13に対して補完的な接続手段を備える。
【0112】
1つの実施形態では、クランプ機構12に対して補完的な、背もたれ52上でのサポート10の保持を追加するために、サポート10は、2つの可逆的な固定要素18を備え、各固定要素は、プレート11の下部を、周辺フレームの横側部分551上の脚軸受の自由端123に連結する。そのような固定要素は、プレート11の下部が、背もたれ52に対して十分に押し付けられたままであり、特に航空機の振動のために分離しないことを保証できる。1つの実施形態では、固定要素は、ループおよびフックを備えたテキスタイルストラップ(Velcro(登録商標)タイプのストラップ)などの柔軟な固定要素であり、これは、複雑な形状および覆われていない背もたれの厚さの変化に適合する。
【0113】
1つの実施形態では、サポート10のプレート11が、タブレット90のための開口部113を備える場合、サポート10は、図3および図4に示されるように、プレート11の厚さ内に、前記開口部からプレートの周囲に向かって、好ましくはプレート11の上部に向かって延びる、少なくとも1つのチムニー19を備える。少なくとも1つのチムニー19は、空気の循環、およびサポート10からの熱風の排出を保証できる。
【0114】
サポート10の重量を有利に低減するために、たとえば、図2から図10に示されるように、プレートおよびケーシングが穿孔される。
【0115】
好ましくは、サポート10のプレート11、ケーシング15、およびクランプ機構12は、アルミニウム材料製である。もちろん、本発明は、アルミニウム材料に限定されず、複合材料などの他の材料でも実施することができる。
【0116】
サポート10が、背もたれ52に設定されると、背もたれは再び覆われる。
【0117】
たとえば、ポリウレタン製の弾性圧縮可能な発泡体ベースのパディングブロック60は、背もたれ52の前面521に配置され、前記パディングブロックは、その前面で構造フレームワーク55およびサポート10をオーバモールドする。
【0118】
その後、適切な寸法のスリップカバー70は、パディングブロック60およびサポート10を有利に覆い、従来方式で、既存のスリップカバーのように、たとえば、ループおよびフックを備えた(Velcro(登録商標)ストラップのような)テキスタイルストラップによって、背もたれ52に固定される。
【0119】
有利なことに、スリップカバー70は、サポート10を完全に覆い、乗客には見えなくなる。
【0120】
サポート10のプレート11が、タブレット90を受け入れるための開口部151を備える実施形態では、スリップカバー70は、サポート10を部分的に覆い、前記開口部のみが見えるようにする。
【0121】
好ましくは、スリップカバーは、特に、タブレット90がサポート10のプレート11の開口部113に設置されたときにタブレット90から発生し、少なくとも1つのチムニー19に流入する熱気の排出を可能にするためにメッシュ布製である。
【0122】
好ましくは、スリップカバー70は、2つの通信デバイス間の、第1の信号および第2の信号の送受信を妨げないように、保護ケース143の透明なグレーズ部分144と、グレーズであるか否かに関わらず、ケーシング15の開口部151との反対側にあるグレーズ領域(図示せず)を備える。
【0123】
座席のスリップカバーの設置は、サポートの長期間の使用を保証する。これは、劣化、破壊行為、盗難のリスクを低減し、スクリーンが装備されていない現在の座席または元々スクリーンが装備された座席に準拠した視覚的な調和を保証する。
【0124】
図1の右側に位置する座席は、背もたれの上部に設置されたサポート10を備える。適合されたパディングブロック60およびスリップカバー70(点線で示される)も表される。比較のために、サポートが設置されていない場合の背もたれのパディングブロックおよびスリップカバーも示される。
【0125】
この図では、サポート10が、座席の背もたれ52の上部523の延長を形成していることが明確に示される。
【0126】
このサポートには多くの利点があり、以下に、非網羅的に説明する。
【0127】
座席に設置されると、サポートは、(指示を隠さないため)高さ、(座席の幅と実質的に同じ幅である)幅、および(特に、避難時の安全上の理由から、通路を妨げないために)奥行きに関して、かさばりが減少する。
【0128】
座席に設置されると、座席の後ろに位置する乗客に、娯楽データおよび/またはインターネットデータへのアクセスを提供することに加えて、サポートは、座席に座っている人のためのヘッドレストを作成する。
【0129】
このサポートにより、乗客は、Li-Fi技術を介して、自分の座席の周りの、決められた特権空間において、個人の電子機器を使用して娯楽データおよび/またはインターネットデータにアクセスできるようになる。特権空間によって、独自の個人的な接続空間は、所定の物理的位置、この場合は自分の座席で、安全かつカスタマイズされた方式で、航空機の内部および/または外部のデータを、乗客が送受信できるようにすると理解されたい。乗客は、データを機密方式で送受信するための独自の個人的な接続空間を享受する。
【0130】
このサポートにより、機内娯楽システムIFEを備えていない従来の座席を装備する、または、機内娯楽システムを備えた座席に、旧式のスクリーンを装備することを可能とし、乗客の個人用機器の接続も可能にする。
【0131】
そのようなサポートを備えた座席を装備することは、旧式のスクリーンを装備したすべての座席を、新世代のスクリーンを装備した新しい座席に交換するよりも、航空機を運用する会社にとって、経済的に興味深いことであり得る。
【0132】
簡単なクランプで座席にサポートを取り付けることは、座席を劣化させない。したがって、元の構成に戻すため、または将来の発展に向けて、航空機の運用の必要性に応じて、サポートを削除できる。
【0133】
設定機構によるサポートの設置は迅速で、様々なタイプおよびサイズの座席に適応できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】