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特表2022-536427回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステム
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  • 特表-回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-17
(54)【発明の名称】回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G08C 17/00 20060101AFI20220809BHJP
   E21B 47/13 20120101ALI20220809BHJP
【FI】
G08C17/00 B
E21B47/13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021508308
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(85)【翻訳文提出日】2021-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2020137931
(87)【国際公開番号】W WO2021248867
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】202010518129.7
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520377794
【氏名又は名称】中国科学院地▲質▼▲与▼地球物理研究所
【氏名又は名称原語表記】INSTITUTE OF GEOLOGY AND GEOPHYSICS, CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
【住所又は居所原語表記】No. 19, Beitucheng Western Road, Chaoyang District, Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】謝 棋軍
(72)【発明者】
【氏名】楊 永友
(72)【発明者】
【氏名】底 青雲
(72)【発明者】
【氏名】劉 慶波
(72)【発明者】
【氏名】洪 林峰
【テーマコード(参考)】
2F073
【Fターム(参考)】
2F073AA28
2F073AA40
2F073AB04
2F073AB07
2F073BB02
2F073BC01
2F073CC01
2F073CC08
2F073CD01
2F073DD01
2F073DE06
2F073EF01
2F073FF03
2F073FG01
2F073FG02
2F073GG01
2F073GG08
(57)【要約】
本出願の実施例は、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステムを提供し、回転ガイド型油田掘削ツールは回転心軸を含み、前記方法は、第1のコレクタが収集した一次信号伝送回路の一次信号を取得し、一次信号伝送回路は回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含むことと、一次信号に基づいて、一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、一次信号伝送回路が異常である場合には一次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、第1の故障判定モジュールを起動して一次コイルユニットの動作状態を判定することと、一次コイルユニットの動作状態に基づいて信号伝送の動作モードを確定することとを含む。この技術的解決手段により、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送の確実性を効果的に高めることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法であって、前記方法は、
第1のコレクタが収集した一次信号伝送回路の一次信号を取得し、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含むことと、
前記一次信号に基づいて、前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
前記一次信号伝送回路が異常である場合には、前記一次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第1の故障判定モジュールを起動して前記一次コイルユニットの動作状態を判定することと、
前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて信号伝送の動作モードを確定することとを含むことを特徴とする回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法。
【請求項2】
前記回転ガイド型油田掘削ツールは、非回転ブッシングをさらに備え、前記方法は、
第2のコレクタが収集した二次信号伝送回路の二次信号を取得し、前記二次信号伝送回路は前記非回転ブッシングに設けられた二次コイルユニットを含み、前記二次コイルユニットは第1の二次コイル及び第2の二次コイルを含むことと、
前記二次信号に基づいて、前記二次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
前記二次信号伝送回路が異常である場合には、前記二次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第2の故障判定モジュールを起動して前記二次コイルユニットの動作状態を判定することとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動作状態は、正常状態と、異常状態とを含み、
前記一次コイルユニットの正常状態は、前記第1の一次コイルと前記第2の一次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
前記一次コイルユニットの異常状態は、前記第1の一次コイルが正常に動作し、前記第2の一次コイルが故障している状態、又は前記第1の一次コイルが故障し、前記第2の一次コイルが正常に動作している状態であり、
前記二次コイルユニットの正常状態は、前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
前記二次コイルユニットの異常状態は、前記第1の二次コイルが正常に動作し、前記第2の二次コイルが故障している状態、又は前記第1の二次コイルが故障し、前記第2の二次コイルが正常に動作している状態であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記の前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
前記一次コイルユニットが正常状態であり、前記二次コイルユニットが異常状態の場合、前記信号伝送の動作モードが第1信号伝送モードであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の信号動作伝送モードは、
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第1のデジタルサブ信号を第1の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第2のデジタルサブ信号を第2の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第1の周波数は、前記第2の周波数と周波数値が異なり、
前記二次コイルユニットにおける正常に動作する二次コイルは、前記第1の周波数のキャリアサブ信号及び第2の周波数のキャリアサブ信号を受信し、
前記二次コイルユニットにおける正常状態の二次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールによる復調によって、対応する第1のデジタルサブ信号および第2のデジタルサブ信号を得て、
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第1のデジタルサブ信号、前記第2のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を得ることであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記一次コイルユニットの動作状態及び前記二次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
前記一次コイルユニットが異常状態であり、前記二次コイルユニットが正常状態の場合、前記信号伝送モードは、第2信号伝送動作モードであることをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の信号伝送動作モードは、
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、正常に動作する一次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールにより、対応するデジタル信号を変調し、対応する周波数のキャリア信号を得て、
前記二次コイルユニットにおける二次コイルは、前記キャリア信号を受信し、前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、対応する変復調フィルタリングモジュールによって、前記キャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記一次信号伝送回路及び前記二次信号伝送回路がいずれも正常である場合、前記信号伝送の動作モードは、第3の信号伝送動作モードであると判定することをさらに含み、
前記第3の信号伝送動作モードは、
一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第3のデジタルサブ信号を第3の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第4のデジタルサブ信号を第4の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第3の周波数は、前記第4の周波数と周波数値が異なり、
前記第1の二次コイル及び前記第2の二次コイルは、いずれも、前記第3の周波数のキャリアサブ信号及び第4の周波数のキャリアサブ信号を誘導することができ、
前記第1の二次コイルに接続された第3の変復調フィルタリングモジュールによって第3の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する前記第3のデジタルサブ信号を得て、前記第2の二次コイルに接続された第4の変復調フィルタリングモジュールによって第4の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する第4のデジタルサブ信号を得て、
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第3のデジタルサブ信号、前記第4のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の故障判定モジュールは、前記一次コイルユニットの動作状態を判定することは、具体的には、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を第1の一次コイルの入力端子、第2の一次コイルの入力端子にそれぞれ伝送することと、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を伝送した後、第1の一次コイル出力端子、第2の一次コイル出力端子の信号をそれぞれ収集し、収集した信号に基づいて判定データを得ることと、
前記判定データに基づいて、前記一次コイルユニットの動作状態を確定することとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムであって、前記システムは、
一次信号伝送回路の一次信号を収集するために用いられ、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含む第1のコレクタと、
前記第1のコレクタに電気的に接続され、前記一次信号を取得し、前記一次信号に基づいて前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定し、前記一次信号伝送回路が異常である場合には、対応する起動信号を第1の故障判定モジュールに送信するために用いられる第1のプロセッサとを含み、
前記第1の故障判定モジュールは、前記一次信号伝送回路に設けられ、前記起動信号に基づいて起動し、前記一次コイルユニットの動作状態を判定するために用いられることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は石油の油田掘削の技術分野に関し、特に回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
回転ガイド型油田掘削ツールは先端の自動化油田掘削技術であり、正確にガイドでき、開発コストを削減でき、石油ガス資源を最大限で開発できる。
【0003】
従来の技術では、回転ガイド型油田掘削ツールは非回転ブッシングと回転心軸の二つの部分を含んでおり、非回転ブッシングと回転心軸は上下ベアリングによって接続され、相対的に回転可能な構造を形成している。非回転ブッシングには正常、姿勢測定回路(坑内での機器の偏向角、方位角やツール面角などを測定するために用いられる)及び複数の独立した液圧制御回路(それぞれ異なるプランジャ液圧力を出力して大きさや方向の異なる合力を発生させて機器の傾斜を制御するために用いられる)などの回路が設けられている。回転心軸には、非回転スリーブ上の姿勢測定回路や液圧制御回路などの回路を制御するための統合制御回路が設けられている)。すなわち、回転心軸に設けられた統合制御回路と、非回転スリーブに設けられた姿勢測定回路と、液圧制御回路と間で信号伝送を行う必要がある。従来技術では、回転主軸及び非回転ブッシングに信号伝送コイルをそれぞれ設けて、回転主軸及び非回転ブッシング上の回路の双方向通信を達成する。
【0004】
回転ガイド型油田掘削ツールは一般的に石油の油田坑内に使用され、石油の油田掘削坑内の環境が悪いため、回転心軸と非回転ブッシングに設置された信号伝送用のコイルは老化、故障が発生しやすく、通信エラーを引き起こし、回転ガイド型油田掘削ツールの正常使用に影響する。
【0005】
そこで、いかにして回転ガイド型油田掘削ツールにおける信号伝送の確実性を向上させるかということは至急解決すべき技術問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書の実施例は回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステムを提供し、従来技術における、回転ガイド型油田掘削ツールの使用環境が劣悪であるため、回転心軸と非回転ブッシング上に設置された信号伝送用コイルが老化、故障しやすく、通信エラーを引き起こし、回転ガイド型油田掘削ツールの正常使用に影響するという技術的問題を解決するために用いられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書の実施例は以下の技術的解決手段を用いる。
【0008】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法であって、前記方法、
【0009】
第1のコレクタが収集した一次信号伝送回路の一次信号を取得し、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含むことと、
【0010】
前記一次信号に基づいて、前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
【0011】
前記一次信号伝送回路が異常である場合には、前記一次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第1の故障判定モジュールを起動して前記一次コイルユニットの動作状態を判定することと、
【0012】
前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて信号伝送の動作モードを確定することとを含む。
【0013】
本出願のいくつかの実施例において、前記回転ガイド型油田掘削ツールは、非回転ブッシングをさらに備え、前記方法は、
【0014】
第2のコレクタが収集した二次信号伝送回路の二次信号を取得し、前記二次信号伝送回路は前記非回転ブッシングに設けられた二次コイルユニットを含み、前記二次コイルユニットは第1の二次コイル及び第2の二次コイルを含むことと、
【0015】
前記二次信号に基づいて、前記二次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
【0016】
前記二次信号伝送回路が異常である場合には、前記二次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第2の故障判定モジュールを起動して前記二次コイルユニットの動作状態を判定することとをさらに含む。
【0017】
本出願のいくつかの実施例において、前記動作状態は、正常状態と、異常状態とを含み、
【0018】
前記一次コイルユニットの正常状態は、前記第1の一次コイルと前記第2の一次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
【0019】
前記一次コイルユニットの異常状態は、前記第1の一次コイルが正常に動作し、前記第2の一次コイルが故障している状態、又は前記第1の一次コイルが故障し、前記第2の一次コイルが正常に動作している状態であり、
【0020】
前記二次コイルユニットの正常状態は、前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
【0021】
前記二次コイルユニットの異常状態は、前記第1の二次コイルが正常に動作し、前記第2の二次コイルが故障している状態、又は前記第1の二次コイルが故障し、前記第2の二次コイルが正常に動作している状態である。
【0022】
本出願のいくつかの実施例において、前記の前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
【0023】
前記一次コイルユニットが正常状態であり、前記二次コイルユニットが異常状態の場合、前記信号伝送の動作モードが第1信号伝送モードであることを含む。
【0024】
本出願のいくつかの実施例において、前記第1動作伝送モードは、
【0025】
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号を得て、
【0026】
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第1のデジタルサブ信号を第1の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第2のデジタルサブ信号を第2の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第1の周波数は、前記第2の周波数と周波数値が異なり、
【0027】
前記二次コイルユニットにおける正常に動作する二次コイルは、前記第1の周波数のキャリアサブ信号及び第2の周波数のキャリアサブ信号を受信し、
【0028】
前記二次コイルユニットにおける正常状態の二次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールによる復調によって、対応する第1のデジタルサブ信号および第2のデジタルサブ信号を得て、
【0029】
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第1のデジタルサブ信号、前記第2のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を得ることである。
【0030】
本出願のいくつかの実施例において、前記一次コイルユニットの動作状態及び前記二次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
【0031】
前記一次コイルユニットが異常状態であり、前記二次コイルユニットが正常状態の場合、前記信号伝送モードは、第2信号伝送動作モードであることをさらに含む。
【0032】
本出願のいくつかの実施例において、前記第2動作伝送モードは、
【0033】
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、正常に動作する一次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールにより、対応するデジタル信号を変調し、対応する周波数のキャリア信号を得て、
【0034】
前記二次コイルユニットにおける二次コイルは、前記キャリア信号を受信し、前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、対応する変復調フィルタリングモジュールによって、前記キャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることである。
【0035】
本出願のいくつかの実施例において、前記一次信号伝送回路及び前記二次信号伝送回路がいずれも正常である場合、前記信号伝送の動作モードは、第3の信号伝送動作モードであると判定し、
前記第3の信号伝送動作モードは、
一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第3のデジタルサブ信号を第3の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第4のデジタルサブ信号を第4の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第3の周波数は、前記第4の周波数と周波数値が異なり、
前記第1の二次コイル及び前記第2の二次コイルは、いずれも、前記第3の周波数のキャリアサブ信号及び第4の周波数のキャリアサブ信号を誘導することができ、
前記第1の二次コイルに接続された第3の変復調フィルタリングモジュールによって第3の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する前記第3のデジタルサブ信号を得て、前記第2の二次コイルに接続された第4の変復調フィルタリングモジュールによって第4の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する第4のデジタルサブ信号を得て、
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第3のデジタルサブ信号、前記第4のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を生成する。
【0036】
本出願のいくつかの実施例において、前記第1の故障判定モジュールは、前記一次コイルユニットの動作状態を判定することは、具体的には、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を第1の一次コイルの入力端子、第2の一次コイルの入力端子にそれぞれ伝送することと、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を伝送した後、第1の一次コイル出力端子、第2の一次コイル出力端子の信号をそれぞれ収集し、収集した信号に基づいて判定データを得ることと、
前記判定データに基づいて、前記一次コイルユニットの動作状態を確定することとを含む。
【0037】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムであって、前記システムは、
一次信号伝送回路の一次信号を収集するために用いられ、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含む第1のコレクタと、
前記第1のコレクタに電気的に接続され、前記一次信号を取得し、前記一次信号に基づいて前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定し、前記一次信号伝送回路が異常である場合には、対応する起動信号を第1の故障判定モジュールに送信するために用いられる第1のプロセッサとを含み、
前記第1の故障判定モジュールは、前記一次信号伝送回路に設けられ、前記起動信号に基づいて起動し、前記一次コイルユニットの動作状態を判定するために用いられる。
【0038】
本明細書の実施例で採用した上述の少なくとも1つの技術的解決手段は、以下の有益な効果を達成することができ、つまり、一次コイルユニットを設置することにより、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送の確実性を向上させ、メンテナンスコストを削減し、使用寿命を向上させることができる。また、一次コイルユニットの動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定して、異なる動作モードを提供し、信号伝送が正常に動作することを保証する上で、信号伝送速度をできるだけ高め、エネルギー消費を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
ここで説明する図面は本出願の更なる理解を提供するために用いられ、本出願の一部を構成し、本出願の概略的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するために用いられ、本出願を不適切に限定するものではない。
【0040】
図1】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの構成を示す概略図である。
図2】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法の流れ図である。
図3】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの別の構成を示す概略図である。
図4】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法の別の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、明細書の具体的な実施例及び図面を参照しながら、本出願の技術的解決手段についてさらに詳細に説明する。明らかなことに、記載する実施例は本発明の実施例の一部にすぎず、実施例のすべてではない。創造的な労働をかけずに、明細書の実施例に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施例は、本出願の保護範囲内に属するものである。
【0042】
以下、図面に関連して、本出願の実施例における技術的解決手段について説明する。
【0043】
本明細書の実施例は、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの構成を示す概略図を提供する。図1に示すように、本システムは、一次信号伝送回路100と、二次信号伝送回路200とを備える。
【0044】
ここで、一次信号伝送回路100は、第1のコントローラ110、第1の変復調フィルタリングモジュール121、第2の変復調フィルタリングモジュール122、第1のスイッチングモジュール130、第1の共振補償モジュール141、第2の共振補償モジュール142、第1のプロセッサ150、第1のコレクタ160、第1の故障判定モジュール170、一次コイルユニット180(第1の一次コイル181、第2の一次コイル182を含む)を含むことができる。
【0045】
図1に示すように、第1のコントローラ110は、第1の変復調フィルタリングモジュール121の一端、第2の変復調フィルタリングモジュール122の一端、第1のプロセッサ150にそれぞれ接続される。第1の変復調フィルタリングモジュール121の他端は、第1のスイッチングモジュール130によって第1の共振補償モジュール141の一端に接続され、第1の共振補償モジュール141の他端は、第1の一次コイル181の入力端子に接続され、第1の一次コイル181の出力端子は、第1のコントローラ110に接続される。第2の変復調フィルタリングモジュール122の他端は、第1のスイッチングモジュール130を介して第2の共振補償モジュール142の一端に接続され、第2の共振補償モジュール142の他端は、第2の一次コイル182の入力端子に接続され、第2の一次コイル182の出力端子は、第1のコントローラ110に接続される。第1のコレクタ160の一端には、第1の一次コイル181の入力端子が接続され、他端には、第2の一次コイル182の入力端子が接続される。第1の故障判定モジュール170の一端には、第1の一次コイル181の入力端子、第2の一次コイル182の入力端子がそれぞれ接続され、第1の故障判定モジュール170の他端には、それぞれ、第1の一次コイル181の出力端子、第2の一次コイル182の出力端子が接続される。また、上記第1のコレクタ160及び前記第1の故障判定モジュール170は、共に前記第1のプロセッサ150に接続される。
【0046】
上記二次信号伝送回路200は、第3の二次コイル210、第5の共振補償モジュール220、第3のスイッチングモジュール230、第5の変復調フィルタリングモジュール240、第3のコントローラ250を含むことができる。ここでは、第3のコントローラ250の一端には、第5の変復調フィルタリングモジュール240、第3のスイッチングモジュール230、第5の共振補償モジュール220、第3の二次コイル210の入力端子が順次接続され、第3の二次コイル210の出力端子は、第3のコントローラ250の他端に接続され、二次信号伝送回路200が形成され、図1に示すとおりである。
【0047】
図1に示す回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムに基づき、本出願の実施例は、図2に示すように、以下のステップを含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法を提供する。
【0048】
S201において、第1のコレクタ160は、一次信号伝送回路100の一次信号を収集し、第1のプロセッサ150に伝送する。
【0049】
第1のコレクタ160は、第1の一次コイル181が位置する第1のブランチ回路上の信号、第2の一次コイル182が位置する第2のブランチ回路上の信号をそれぞれ収集する。すなわち、第1のブランチ及び第2のブランチが正常である場合、上記の収集した一次信号は第1のブランチ回路上の信号及び第2のブランチ回路上の信号を含む。
【0050】
なお、上記第1のブランチ回路は、第1の変復調フィルタリングモジュール121、第1のスイッチングモジュール130、第1の共振補償モジュール141、第1の一次コイル181から構成されてもよい。第2のブランチ回路は、第2の変復調フィルタリングモジュール122、第1のスイッチングモジュール130、第2の共振補償モジュール142、第2の一次コイル182から構成されてもよい。
【0051】
好ましくは、第1のコレクタ160は、第1の一次コイル181、第2の一次コイル182の信号を収集する。
【0052】
S202において、第1のプロセッサ150は、上記一次信号に基づいて、一次信号伝送回路100が異常であるか否かを判定する。
【0053】
具体的には、第1のプロセッサ150は、一次信号に含まれる信号に基づいて、一次信号伝送回路100が異常であるか否かを判定することができる。すなわち、第1のコレクタ160が第1のブランチ回路及び第2のブランチ回路上の信号を収集した場合、一次信号伝送回路100は正常であることを示し、一本のブランチ回路(例えば、第1のブランチ回路、第2のブランチ回路)上の信号のみが収集された場合、又は、第1のブランチ回路及び第2のブランチ回路上の信号が全て収集されなかった場合、一次信号伝送回路100は異常であることを示す。
【0054】
一次信号伝送回路100の異常は、第1のブランチ回路及び/又は第2のブランチ回路の遮断によるものであることは明らかである。
【0055】
S203において、一次信号伝送回路100が異常である場合、第1のプロセッサ150は、一次信号伝送回路100に設けられた第1の故障判定モジュール170に起動信号を伝送する。
【0056】
S204において、第1の故障判定モジュール170は、起動信号を受信した後、それぞれ、第1の一次コイル181の入力端子、第2の一次コイル182の入力端子に、対応する励起信号を伝送する。
【0057】
S205において、第1の故障判定モジュール170は、第1の一次コイル181の出力端子と、第2の一次コイル182の出力端子の信号をそれぞれ収集する。
【0058】
S206において、第1の故障判定モジュール170は、第1の一次コイル181の出力端子、第2の一次コイル182の出力端子の信号をそれぞれ収集することにより、一次動作コイルユニット180の動作状態を判定する。
【0059】
本出願のいくつかの実施形態では、一次動作コイルユニット180の作動状態は、正常状態、異常状態、故障状態を含むことができる。
【0060】
一次コイルユニット180の正常状態は、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182がいずれも正常に動作している状態である。
【0061】
なお、一次信号伝送回路100が正常である場合には、一次コイルユニット180が正常状態であると示すことができる。
【0062】
一次コイルユニット180の異常状態は、第1の一次コイル181が正常に動作し、第2の一次コイル182が故障しているか、第1の一次コイル181が故障しており、第2の一次コイル182が正常に動作している状態である。簡単に言えば、一次コイルユニット180の異常状態とは、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182のいずれかが故障していることを指す。
【0063】
一次コイルユニット180の故障状態は、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182との両方が故障している状態である。
【0064】
具体的には、第1の故障判定モジュール170が第1の一次コイル181の出力端子の信号を収集することができた場合には、第1の一次コイル181が正常に動作していることを示す。逆に、第1の一次コイル181が故障している。第2の一次コイル182も同様であり、ここでは記述しない。
【0065】
S207において、第1のプロセッサ150は、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定する。
【0066】
以上のように、第1の一次コイル181と第2の第2の一次コイル182を設けることにより、コイルの確実性を効果的に向上させることができ、いずれかの一次コイルに不具合が生じた場合に、回転心軸と非回転ソケットとの間で信号伝送ができなくなることを避けることができる。
【0067】
本出願のいくつかの実施例では、第1のプロセッサ150は、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定し、具体的には、
【0068】
一次コイルユニット180の状態が異常の場合、すなわち一次コイルユニット180の中のいずれかの一次コイルが故障した場合、正常な信号伝送方式で伝送し、即ち一次コイルユニット180の状態が正常な一次コイルが正常に動作している。
【0069】
本出願のいくつかの実施形態では、一次信号伝送回路100が正常である場合に、その信号伝送の動作モードを以下により実現することができる。
【0070】
第1のプロセッサ150は、対応する命令を第1のコントローラ110に伝送する。
【0071】
第1のコントローラ110は、第1のプロセッサ150からの命令に従って、対応するデジタル信号を分割し、対応する第5のデジタルサブ信号、第6のデジタルサブ信号を得る。
【0072】
第5のデジタルサブ信号は、第1の変復調フィルタリングモジュール121によって変調され、第5の周波数F5のキャリアサブ信号が得られ、第6のデジタルサブ信号は、第2の変復調フィルタリングモジュール122によって変調され、第6の周波数F6のキャリアサブ信号が得られ、第5の周波数F5と第6の周波数F6とは異なる。
【0073】
第5の周波数F5のキャリアサブ信号は、第1の共振補償モジュール141によって容量補償を行い、第1の一次コイル181に伝送され、第6の周波数F6のキャリアサブ信号は、第2の共振補償モジュール142によって容量補償を行い、第2の一次コイル182に伝送される。
【0074】
電磁誘導により、二次信号伝送回路200におけるサブコイルは、第5の周波数F5のキャリアサブ信号、第6の周波数F6のキャリアサブ信号を受信する。
【0075】
二次信号伝送回路200における第5の変復調フィルタリングモジュール240は、並行のデュアルチャネルを起動し、第5の周波数のキャリアサブ信号と第6の周波数のキャリアサブ信号とを復調して、対応するデジタル信号を得る。
【0076】
以上のことから、一次コイルが故障の場合には、信号伝送の正常な運用には影響しないことが分かる。さらに、一次コイルユニット180が正常状態である場合、すなわち、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182が正常に動作している場合には、対応するデジタル信号を分割し、対応する一次コイルユニット180を介して伝送することができ、信号伝送の速度を大幅に向上させることができる。
【0077】
なお、本出願の実施例において説明した変復調フィルタリングモジュールは、変調部、フィルタリング部、復調部、例えば、第1の変復調フィルタリングモジュール121、第2の変復調フィルタリングモジュール122などから構成されてもよい。ここで、変調部は、デジタル信号をそれぞれの周波数のキャリア信号に変調することができ、変調部で変調されたキャリア信号の周波数を、実需要に応じて調整することができる。復調部は、対応する周波数のキャリア信号を復調し、対応するデジタル信号を得るために用いられ、復調の周波数は、実需要に応じて調整することができる。フィルタリング部は、キャリア信号に対するフィルタリング最適化をするために使用される。また、変調部、フィルタリング部及び復調部は、シングルチャネル通信、デュアルチャネル通信、マルチチャネル通信等を有していてもよい。
【0078】
本出願のいくつかの実施例では、上記信号伝送システムの確実性をさらに高めるために、図3に示すように、一次信号伝送回路100と同様の原理で二次信号伝送回路300を構築することができ、図3に示すとおりである(図3は本明細書の実施例で提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの他の構成図である)。図3に示すように、当該システムは、一次信号伝送回路100と、二次信号伝送回路300とを備える。なお、一次信号伝送回路100は、図1に示した一次信号伝送回路と同様であり、本出願の実施例では説明しない。
【0079】
図3に示すように、二次信号伝送回路300は、第2のコントローラ310、第3の変復調フィルタリングモジュール321、第4の変復調フィルタリングモジュール322、第2のスイッチングモジュール330、第3の共振補償モジュール341、第4の共振補償モジュール342、第2のプロセッサ350、第2のコレクタ360、第2の故障判定モジュール370、二次コイルユニット380(第1の二次コイル381、第2の二次コイル382を含む)を含む。
【0080】
二次信号伝送回路300における接続方式は、図1に示す一次信号伝送回路100と同様又は類似であるが、本出願の実施例では説明しない。
【0081】
図3に示すように、一次信号伝送回路100に一次コイルユニット180が含まれているほか、二次信号伝送回路300にも二次コイルユニット380が含まれているので、信号伝送の安全性、正確性をさらに向上させ、さらにユーザ体験を向上させることができる。
【0082】
図3に示す本出願の実施例が提供する信号伝送システムに基づいて、本出願の実施例が提供する回転ガイド式油田掘削ツールの信号伝送方法は、さらに、以下のステップを含む(図4に示す)。
【0083】
S401、第2のコレクタ360は、二次信号伝送回路300の二次信号を収集する。
【0084】
上記第2のコレクタ360が二次伝送回路300の二次信号を収集する方法は、上記第1のコレクタ160が一次信号伝送回路100の一次信号を収集する原理に似ている。
【0085】
具体的には、第2のコレクタ360は、第1の二次コイル381が位置する第3ブランチ回路上の信号、第2の二次コイル382が位置する第4のブランチ回路上の信号を収集する。すなわち、第3のブランチ及び第4のブランチが正常である場合、上記の二次信号は第3のブランチ回路上の信号及び第4のブランチ回路上の信号を含む。
【0086】
なお、上記第3のブランチ回路は、第3の変復調フィルタリングモジュール321、第2のスイッチングモジュール330、第3の共振補償モジュール341、第1の二次コイル381から構成されてもよい。第4のブランチ回路は、第4の変復調フィルタリングモジュール322、第2のスイッチングモジュール330、第4の共振補償モジュール342、第2の二次コイル382から構成されてもよい。
【0087】
好ましくは、第2のコレクタ360は、第1の二次コイル381の入力端子、第2の二次コイル382の入力端子の信号を収集する。
【0088】
S402において、第2のプロセッサ350は上記二次信号を取得し、当該二次信号に基づいて、二次信号伝送回路300が異常であるか否かを判定する。
【0089】
ステップS402は、上記ステップS202の動作原理と同様であり、本出願の実施例では説明しない。
【0090】
ステップS403において、二次信号伝送回路300が異常である場合には、二次信号伝送回路300に設けられた第2の故障判定モジュール370に、対応する起動信号を伝送して、第2の故障判定モジュール370を起動して二次コイルユニット380の動作状態を判定する。
【0091】
なお、本ステップS403はステップS203-S206の動作原理と同様であるので、本出願の実施例では説明しない。
【0092】
すなわち、二次コイルユニット380の動作状態は、一次コイルユニット180の動作状態と同様であり、正常状態、異常状態、故障状態を含んでもよい。
【0093】
同様に、二次コイルユニット380の正常状態は、第1の二次コイルと第2の二次コイル382とがいずれも正常に動作している状態である。二次コイルユニット380の異常状態は、第1の二次コイル381が正常に動作し、第2の二次コイル382が故障している状態、又は第1の二次コイル381が故障し、第2の二次コイル382が正常に動作している状態である。簡単に言えば、二次コイルユニット380の異常状態とは、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382のうちの1つが故障であることを指す。二次コイルユニット380の故障状態は、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382との両方が故障している状態である。
【0094】
本出願のいくつかの実施例では、ステップS401-S403の前にまずステップS201-S206を実行するのは以上の記載であるが、ステップS201-S206の前にステップS401-S403を実行してもよく、あるいは、ステップS201-S206とステップS401-S403とを同時に実行してもよく、具体的な実行順は、本出願の実施例では制限されない。
なお、当業者によれば、第1のプロセッサ150と第2のプロセッサ350とは、同一のプロセッサであってもよいし、異なるプロセッサであってもよい。第1のプロセッサ150と第2のプロセッサ350とが同一でない場合、本出願の実施例では、第1のプロセッサ150と第2のプロセッサ350とを管理し、信号伝送の動作モードを確定するための総括プロセッサを設計してもよい。
【0095】
二次信号伝送回路300に第1の二次コイル381、第2の二次コイル382が含まれる場合、上記ステップS 207では、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態及び第2の故障判定モジュール370からの二次コイルユニット380の動作る状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定することを含むことができる。
【0096】
具体的には、信号伝送の動作モードは第1の信号伝送動作モード、第2の信号伝送動作モード、第4の信号伝送動作モードを含むことができる。
【0097】
一次コイルユニット180が正常状態であり、二次コイルユニット380が異常状態の場合、信号伝送の動作モードが第1信号伝送モードである。
【0098】
一次コイルユニット180が異常状態であり、二次コイルユニット380が正常状態の場合、信号伝送モードは、第2信号伝送動作モードである。
【0099】
一次コイルユニット180及び二次コイルユニット380の両方が異常状態の場合、信号伝送モードは、第4の信号伝送動作モードである。
【0100】
ここで、第1の信号伝送動作モードは次のとおりである。
【0101】
一次信号伝送回路100における第1のコントローラは110、対応するデジタル信号を分割し、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号を得て、
【0102】
第1の変復調フィルタリングモジュール121によって第1のデジタルサブ信号を第1の周波数F1のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュール121に接続された第1の一次コイル181に伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュール122によって第2のデジタルサブ信号を第2の周波数F2のキャリアサブ信号に変調し、第2の変復調フィルタリングモジュール122に接続された第2の一次コイル182に伝送し、第1の周波数F1は、第2の周波数F2と周波数値が異なり、
電磁誘導によって、二次コイルユニット380のうちの正常状態の二次コイルは、第1の周波数F1のキャリアサブ信号と、第2の周波数F2のキャリアサブ信号とを受信する。
二次コイルユニット380における正常状態の二次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールによる復調によって、対応する第1のデジタルサブ信号および第2のデジタルサブ信号を得て、
二次信号伝送回路300における第2のコントローラ310は、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を得る。
【0103】
なお、上述のF1とF5は同一であっても異なっていてもよいし、上記のF2とF6は同一であっても異なっていてもよい。
【0104】
本請求の実施例では、変調されたキャリア信号の周波数は、対応する変復調フィルタリングモジュールの対応するパラメータに基づいて確定されるものであり、変復調フィルタリングモジュールの変調パラメータが変化した場合に、変調されたキャリア信号の周波数も異なる。
【0105】
簡単に言えば、一次コイルユニット180が正常状態であり、かつ二次コイルユニット380が異常状態である場合には、その動作モードは、図1に示す信号伝送システムにおける一次コイルユニット180が正常状態である動作モードと一致しており、本出願の実施例では説明しない。
【0106】
また、第2の信号伝送動作モードは、以下のとおりである。
【0107】
一次信号伝送回路100の第1のコントローラ110は、正常に動作する一次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールにより、対応するデジタル信号を変調し、対応する周波数のキャリア信号を得て、
二次コイルユニット380における二次コイルは、キャリア信号を受信し、二次信号伝送回路300における第2のコントローラ310は、対応する変復調フィルタリングモジュールによって、キャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得る。
【0108】
一次コイルユニット180における第1の一次コイル181が正常に動作し、第2の二次コイル182が故障した場合を例とすると、第2の信号伝送動作モードは、
一次信号伝送回路100における第1のコントローラ110が対応すべきデジタル信号を第1の変調復調フィルタモジュール121に送信して、第7の周波数F7のキャリア信号を得て、第1の共振補償モジュール141を介して第1の一次コイル181に送信することである。二次コイルユニット380における第1の二次コイル381、第2の二次コイル382のいずれも第7の周波数F7のキャリア信号を誘導することができる。
【0109】
第1の二次コイル381に接続された第3の変復調フィルタリングモジュール321は、受信したキャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることができる。また、第2の二次コイル382に接続された第4の変復調フィルタリングモジュール322は、受信したキャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることもできる。
【0110】
実際の使用過程において、いくつかの他の原因により、異なるタイミングにおいて、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382が位置する回路信号の安定度と耐干渉性が一致しないことがある。したがって、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382が位置する回路が異なるタイミングで受信した信号の品質は異なり、異なるタイミングで第3の変復調フィルタリングモジュール321が復調したデジタル信号と、第4の変復調フィルタリングモジュール322が復調したデジタル信号とを比較・補完して、復調品質の高いデータを最終的な受信データとして優先的に選択することができ、受信データ全体の精度を向上させることができる。
【0111】
なお、第3の変復調フィルタリングモジュール321又は第4の変復調フィルタリングモジュール322が復調できない第7の周波数F7のキャリア信号の場合には、第3の変復調フィルタリングモジュール321又は第4の変復調フィルタリングモジュール322の関連パラメータを予め調整して、復調可能な第7の周波数F7のキャリア信号を実現するようにしてもよい。
【0112】
第1の一次コイル181が正常に動作し、第2の一次コイル182が故障し、第1の二次コイル381が正常に動作し、第2の二次コイル382が故障している場合を例に、上記第4の信号伝送動作モードを説明する。
【0113】
第1の変復調フィルタリングモジュール121が第3の変復調フィルタリングモジュール321に対応するか否か、すなわち、第3の変復調フィルタリングモジュール321は、第1の変復調フィルタリングモジュール121が変調したキャリア信号を復調できるか否かを先に判定することができる。上記の両方が対応しない場合には、第3の変復調フィルタリングモジュール321又は第1の変復調フィルタリングモジュール121の変調中のキャリア周波数を先に調整して、両方を対応させることができる。第1の変復調フィルタリングモジュール121が第3の変復調フィルタリングモジュール321に対応するか否かに応じて、従来技術における信号伝送方式で信号伝送を行うことができる。これにより、信号伝送の確実性をさらに向上させることができる。
【0114】
本出願のいくつかの実施例において、一次信号伝送回路100及び二次信号伝送回路200がいずれも正常である場合、その信号伝送の動作モードは、第3の信号伝送動作モードであってもよい。具体的に、第3の信号伝送動作モードは以下のとおりである。
【0115】
一次信号伝送回路100における第1のコントローラ110は、対応するデジタル信号を分割し、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュール121により、第3のデジタルサブ信号を第3の周波数F3のキャリアサブ信号に変調し、第1の共振補償モジュール141によって第1の一次コイル181に伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュール122により、第4のデジタルサブ信号を第4の周波数F4のキャリアサブ信号に変調し、第2の共振補償モジュール142によって第2の一次コイル182に伝送し、第3の周波数F3と第4の周波数F4の周波数値は異なり、
電磁誘導によって、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382は、いずれも第3の周波数F3のキャリアサブ信号及び第4の周波数F4のキャリアサブ信号を受信することができる。
【0116】
第1の二次コイル381に接続された第3の変復調フィルタリングモジュール321によって第3の周波数F3のキャリアサブ信号を復調し、対応する第3のデジタルサブ信号を得て、第2の二次コイル382に接続された第4の変復調フィルタリングモジュール322によって第4の周波数F4のキャリアサブ信号を復調し、対応する第4のデジタルサブ信号を得て、
二次信号伝送回路300における第2のコントローラ310は、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を生成して、信号の伝送を完了する。
【0117】
なお、F3とF1は同一であってもよいし、異なっていてもよいし、F4とF2は同一であってもよいし、異なっていてもよいし、本出願の実施例では限定されない。
【0118】
このようにして、第1のコントローラ110は、対応するデジタル信号を分割し、異なるキャリア周波数で変調して、異なるキャリア周波数のキャリアサブ信号を得ることができる。キャリアサブ信号は、異なる一次コイル181、182に伝送され、電磁誘導のため、二次コイルユニット380における二次コイル381、382はいずれもキャリアサブ信号を誘導することができる。二次信号伝送回路300における第3の変復調フィルタリングモジュール321、第4の変復調フィルタリングモジュール322により信号をフィルタリング、復調することで、対応するデジタル信号を得る。また、従来技術における信号伝送方法に比べて、信号伝送システムの確実性を向上させる上で、信号伝送の速度を大幅に向上させる。
【0119】
一次信号伝送回路100及び二次信号伝送回路200の両方が正常である場合、その信号伝送の動作モードは、第5信号伝送動作モードとすることができる。具体的には、第5の信号伝送動作モードは以下のとおりである。
【0120】
一次信号伝送回路100における第1のコントローラ110は、対応するデジタル信号を分割し、第7のデジタルサブ信号、第8のデジタルサブ信号を得て、
また、第1の変復調フィルタリングモジュール121により、第7のデジタルサブ信号を第8の周波数F8のキャリアサブ信号に変調し、第1の共振補償モジュール141により第1の一次コイル181に伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュール122により第4のデジタルサブ信号を第9の周波数F9のキャリアサブ信号に変調し、第2の共振補償モジュール142により第2の一次コイル182に伝送し、ここでは、第8の周波数F8は第9の周波数F9とは周波数値が異なる。
【0121】
同様に、F8とF1は同一であっても異なっていてもよいし、F9とF2は同一であっても異なっていてもよい。
【0122】
電磁誘導によって、第1の二次コイル381及び第2の二次コイル382は、いずれも、第8の周波数F8のキャリアサブ信号及び第9の周波数F9のキャリアサブ信号を受信することができ、
前記第3の変復調フィルタリングモジュール321、第4の変復調フィルタリングモジュール322をいずれもデュアルチャネル通信に設定して、第3の変復調フィルタリングモジュール321が第8の周波数F8のキャリアサブ信号と第9の周波数F9のキャリアサブ信号とを復調して、対応する第7のデジタルサブ信号と第8のデジタルサブ信号とを得ることができ、また、第4の変復調フィルタリングモジュール322は、第8の周波数F8のキャリアサブ信号及び第9の周波数F9のキャリアサブ信号を復調して、対応する第7のデジタルサブ信号、第8のデジタルサブ信号を得ることもできる。
【0123】
異なるタイミングで、第3の変復調フィルタリングモジュール321によって得られた第7のデジタルサブ信号を、第4の変復調フィルタリングモジュール322によって得られた第7のデジタルサブ信号と比較し、
第3の変復調フィルタリングモジュール321によって得られた第8のデジタルサブ信号を、第4の変復調フィルタリングモジュール322によって得られた第8のデジタルサブ信号と比較し、
異なるタイミングで復調品質の高い第7のデジタルサブ信号と第8のデジタルサブ信号を、二次コイルユニットが受信する信号として選択する。
【0124】
第5の信号伝送動作モードにより、信号伝送効率を向上させるだけではなく、信号伝送の正確性を保証することもできる。
【0125】
なお、本出願の実施例では、いずれも一次信号伝送回路100を信号の送信側とし、二次信号伝送回路300を信号の受信側としている。上記実施形態によれば、当業者であれば分かるように、二次信号伝送路を信号の送信側としてもよく、その信号伝送の動作モードは、本出願の実施例と同様又は類似であるが、本出願の実施例では説明しない。
【0126】
本出願の実施例が提供する回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法は、一次コイルユニット180を設置することによって、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送の確実性を効果的に向上させ、メンテナンスコストを削減し、使用寿命を向上させる。また、一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定して、異なる動作モードを提供し、信号伝送が正常に動作することを保証する上で、信号伝送速度をできるだけ高め、エネルギー消費を節約することができる。
【0127】
本出願の各実施例はいずれも再帰的に説明されており、各実施例の間で共通する部分や類似する部分は互いに参照すればよく、各実施例は他の実施形例との相違点に重点的に説明する。特に、システムの実施例については、方法の実施例と基本的に類似しているため、説明が簡単であり、関連する点は、方法の実施例の説明の一部を参照すればよい。
【0128】
本出願の実施例で提供されるシステムと方法は1対1に対応しているため、システムも対応する方法に類似した有益な技術効果を有しており、上記の方法の有益な技術効果について詳細に説明しているので、ここではシステムの有用な技術効果について述べない。
【0129】
当業者であれば分かるように、本発明の実施例は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供することができる。したがって、本発明は、完全なハードウェアの実施例、完全なソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例の形を採用することができる。また、本発明は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むがこれに限定されない)上で実施されるコンピュータプログラム製品の形を採用してもよい。
【0130】
本発明は、本発明の実施例に係る方法、装置(システム)、並びにコンピュータプログラム製品の流れ図及び/又はブロック図を参照して説明する。コンピュータプログラム命令によって、流れ図及び/又はブロック図中の各プロセス及び/又はブロックや、流れ図及び/又はブロック図中の流れ及び/又はブロックの組み合わせを実現することができることが理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込み処理機又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供して機器を生成し、これによって、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、流れ図の1つのプロセス又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成することができる。
【0131】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置が特定の方法で動作するようにブートするコンピュータ可読メモリに格納されていてもよく、これにより、当該コンピュータ可読メモリに格納されている命令が、流れ図の1つ又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに指定された機能を実現する命令装置を含む製品を生成する。
【0132】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置にロードすることもでき、これにより、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で一連の操作ステップを実行して、コンピュータで実現される処理を生成して、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令は、流れ図の1つのプロセス又は複数のプロセス、及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実行するためのステップを提供する。
【0133】
典型的な構成では、コンピューティングデバイスには、1つ以上のプロセッサ(CPU)、入力/出力インターフェース、ネットワークインタフェース、及びメモリが含まれる。
【0134】
メモリには、コンピュータ可読媒体のうちの非永続型メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又は不揮発性メモリなどを含むことができ、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)やフラッシュメモリ(flash RAM)などが挙げられる。メモリは、コンピュータ可読媒体の一例である。
【0135】
コンピュータ可読媒体には、永続型と非永続型、リムーバブルなメディア、および非リムーバブル媒体があり、情報の保存にはどのような方法または技術でも使用できまる。情報は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムのモジュール、又はその他のデータであってもよい。コンピュータの記憶媒体の例としては、相転移メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、その他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、読み取り専用光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多機能光ディスク(DVD)又は他の光学メモリ、磁気カセット式テープ、磁気テープ式カートリッジメモリ、又はその他の磁気記憶装置又はその他の非伝送媒体を含むがこれらに限定されず、コンピュータデバイスからアクセス可能な情報を格納するために使用することができる。ここに記載されているように、コンピュータ可読媒体には、変調されたデータ信号やキャリアなど、非一時的なコンピュータ可読媒体(transitory media)が含まれない。
【0136】
なお、用語「含む」、「備える」又はその他のバリエーションは、非排他的な包含をカバーすることを意味し、これにより、一連の要素を含む過程、方法、商品又は設備はそれらの要素だけでなく、明確に記載されていないその他の要素も含んでいるか、又はこのような過程、方法、商品又は設備に固有の要素も含んでいる。これ以上の制限がない場合、「......を含む」という語句で限定された要素は、上記の要素を含む過程、方法、商品又は設備に他にも同じ要素が存在することを除外するものではない。
【0137】
以上述べたことは、本出願の実施例に過ぎず、本出願を制限するためのものではない。当業者にとって、本出願は、さまざまな修正や変更が可能である。本発明の精神および原則に基づいてなされたいかなる修正、均等交換、改良などは、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法であって、前記方法は、
第1のコレクタが収集した一次信号伝送回路の一次信号を取得し、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含むことと、
前記一次信号に基づいて、前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
前記一次信号伝送回路が異常である場合には、前記一次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第1の故障判定モジュールを起動して前記一次コイルユニットの動作状態を判定することと、
前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて信号伝送の動作モードを確定することとを含むことを特徴とする回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法。
【請求項2】
前記回転ガイド型油田掘削ツールは、非回転ブッシングをさらに備え、前記方法は、
第2のコレクタが収集した二次信号伝送回路の二次信号を取得し、前記二次信号伝送回路は前記非回転ブッシングに設けられた二次コイルユニットを含み、前記二次コイルユニットは第1の二次コイル及び第2の二次コイルを含むことと、
前記二次信号に基づいて、前記二次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
前記二次信号伝送回路が異常である場合には、前記二次信号伝送回路に設けられた第の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第2の故障判定モジュールを起動して前記二次コイルユニットの動作状態を判定することとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動作状態は、正常状態と、異常状態とを含み、
前記一次コイルユニットの正常状態は、前記第1の一次コイルと前記第2の一次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
前記一次コイルユニットの異常状態は、前記第1の一次コイルが正常に動作し、前記第2の一次コイルが故障している状態、又は前記第1の一次コイルが故障し、前記第2の一次コイルが正常に動作している状態であり、
前記二次コイルユニットの正常状態は、前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
前記二次コイルユニットの異常状態は、前記第1の二次コイルが正常に動作し、前記第2の二次コイルが故障している状態、又は前記第1の二次コイルが故障し、前記第2の二次コイルが正常に動作している状態であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記の前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
前記一次コイルユニットが正常状態であり、前記二次コイルユニットが異常状態の場合、前記信号伝送の動作モードが第1信号伝送モードであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の信号動作伝送モードは、
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第1のデジタルサブ信号を第1の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第2のデジタルサブ信号を第2の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第1の周波数は、前記第2の周波数と周波数値が異なり、
前記二次コイルユニットにおける正常に動作する二次コイルは、前記第1の周波数のキャリアサブ信号及び第2の周波数のキャリアサブ信号を受信し、
前記二次コイルユニットにおける正常状態の二次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールによる復調によって、対応する第1のデジタルサブ信号および第2のデジタルサブ信号を得て、
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第1のデジタルサブ信号、前記第2のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を得ることであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記一次コイルユニットの動作状態及び前記二次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
前記一次コイルユニットが異常状態であり、前記二次コイルユニットが正常状態の場合、前記信号伝送モードは、第2信号伝送動作モードであることをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の信号伝送動作モードは、
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、正常に動作する一次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールにより、対応するデジタル信号を変調し、対応する周波数のキャリア信号を得て、
前記二次コイルユニットにおける二次コイルは、前記キャリア信号を受信し、前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、対応する変復調フィルタリングモジュールによって、前記キャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記一次信号伝送回路及び前記二次信号伝送回路がいずれも正常である場合、前記信号伝送の動作モードは、第3の信号伝送動作モードであると判定することをさらに含み、
前記第3の信号伝送動作モードは、
一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第3のデジタルサブ信号を第3の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第4のデジタルサブ信号を第4の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第3の周波数は、前記第4の周波数と周波数値が異なり、
前記第1の二次コイル及び前記第2の二次コイルは、いずれも、前記第3の周波数のキャリアサブ信号及び第4の周波数のキャリアサブ信号を誘導することができ、
前記第1の二次コイルに接続された第3の変復調フィルタリングモジュールによって第3の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する前記第3のデジタルサブ信号を得て、前記第2の二次コイルに接続された第4の変復調フィルタリングモジュールによって第4の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する第4のデジタルサブ信号を得て、
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第3のデジタルサブ信号、前記第4のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の故障判定モジュールは、前記一次コイルユニットの動作状態を判定することは、具体的には、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を第1の一次コイルの入力端子、第2の一次コイルの入力端子にそれぞれ伝送することと、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を伝送した後、第1の一次コイル出力端子、第2の一次コイル出力端子の信号をそれぞれ収集し、収集した信号に基づいて判定データを得ることと、
前記判定データに基づいて、前記一次コイルユニットの動作状態を確定することとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムであって、前記システムは、
一次信号伝送回路の一次信号を収集するために用いられ、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含む第1のコレクタと、
前記第1のコレクタに電気的に接続され、前記一次信号を取得し、前記一次信号に基づいて前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定し、前記一次信号伝送回路が異常である場合には、対応する起動信号を第1の故障判定モジュールに送信するために用いられる第1のプロセッサとを含み、
前記第1の故障判定モジュールは、前記一次信号伝送回路に設けられ、前記起動信号に基づいて起動し、前記一次コイルユニットの動作状態を判定するために用いられることを特徴とするシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は石油の油田掘削の技術分野に関し、特に回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
回転ガイド型油田掘削ツールは先端の自動化油田掘削技術であり、正確にガイドでき、開発コストを削減でき、石油ガス資源を最大限で開発できる。
【0003】
従来の技術では、回転ガイド型油田掘削ツールは非回転ブッシングと回転心軸の二つの部分を含んでおり、非回転ブッシングと回転心軸は上下ベアリングによって接続され、相対的に回転可能な構造を形成している。非回転ブッシングには正常、姿勢測定回路(坑内での機器の偏向角、方位角やツール面角などを測定するために用いられる)及び複数の独立した液圧制御回路(それぞれ異なるプランジャ液圧力を出力して大きさや方向の異なる合力を発生させて機器の傾斜を制御するために用いられる)などの回路が設けられている。回転心軸には、非回転スリーブ上の姿勢測定回路や液圧制御回路などの回路を制御するための統合制御回路が設けられている)。すなわち、回転心軸に設けられた統合制御回路と、非回転スリーブに設けられた姿勢測定回路と、液圧制御回路と間で信号伝送を行う必要がある。従来技術では、回転主軸及び非回転ブッシングに信号伝送コイルをそれぞれ設けて、回転主軸及び非回転ブッシング上の回路の双方向通信を達成する。
【0004】
回転ガイド型油田掘削ツールは一般的に石油の油田坑内に使用され、石油の油田掘削坑内の環境が悪いため、回転心軸と非回転ブッシングに設置された信号伝送用のコイルは老化、故障が発生しやすく、通信エラーを引き起こし、回転ガイド型油田掘削ツールの正常使用に影響する。
【0005】
そこで、いかにして回転ガイド型油田掘削ツールにおける信号伝送の確実性を向上させるかということは至急解決すべき技術問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書の実施例は回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法及びシステムを提供し、従来技術における、回転ガイド型油田掘削ツールの使用環境が劣悪であるため、回転心軸と非回転ブッシング上に設置された信号伝送用コイルが老化、故障しやすく、通信エラーを引き起こし、回転ガイド型油田掘削ツールの正常使用に影響するという技術的問題を解決するために用いられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書の実施例は以下の技術的解決手段を用いる。
【0008】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法であって、前記方法、
【0009】
第1のコレクタが収集した一次信号伝送回路の一次信号を取得し、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含むことと、
【0010】
前記一次信号に基づいて、前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
【0011】
前記一次信号伝送回路が異常である場合には、前記一次信号伝送回路に設けられた第1の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第1の故障判定モジュールを起動して前記一次コイルユニットの動作状態を判定することと、
【0012】
前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて信号伝送の動作モードを確定することとを含む。
【0013】
本出願のいくつかの実施例において、前記回転ガイド型油田掘削ツールは、非回転ブッシングをさらに備え、前記方法は、
【0014】
第2のコレクタが収集した二次信号伝送回路の二次信号を取得し、前記二次信号伝送回路は前記非回転ブッシングに設けられた二次コイルユニットを含み、前記二次コイルユニットは第1の二次コイル及び第2の二次コイルを含むことと、
【0015】
前記二次信号に基づいて、前記二次信号伝送回路が異常であるか否かを判定することと、
【0016】
前記二次信号伝送回路が異常である場合には、前記二次信号伝送回路に設けられた第の故障判定モジュールに、対応する起動信号を伝送して、前記第2の故障判定モジュールを起動して前記二次コイルユニットの動作状態を判定することとをさらに含む。
【0017】
本出願のいくつかの実施例において、前記動作状態は、正常状態と、異常状態とを含み、
【0018】
前記一次コイルユニットの正常状態は、前記第1の一次コイルと前記第2の一次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
【0019】
前記一次コイルユニットの異常状態は、前記第1の一次コイルが正常に動作し、前記第2の一次コイルが故障している状態、又は前記第1の一次コイルが故障し、前記第2の一次コイルが正常に動作している状態であり、
【0020】
前記二次コイルユニットの正常状態は、前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとがいずれも正常に動作している状態であり、
【0021】
前記二次コイルユニットの異常状態は、前記第1の二次コイルが正常に動作し、前記第2の二次コイルが故障している状態、又は前記第1の二次コイルが故障し、前記第2の二次コイルが正常に動作している状態である。
【0022】
本出願のいくつかの実施例において、前記の前記一次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
【0023】
前記一次コイルユニットが正常状態であり、前記二次コイルユニットが異常状態の場合、前記信号伝送の動作モードが第1信号伝送モードであることを含む。
【0024】
本出願のいくつかの実施例において、前記第1動作伝送モードは、
【0025】
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号を得て、
【0026】
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第1のデジタルサブ信号を第1の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第2のデジタルサブ信号を第2の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第1の周波数は、前記第2の周波数と周波数値が異なり、
【0027】
前記二次コイルユニットにおける正常に動作する二次コイルは、前記第1の周波数のキャリアサブ信号及び第2の周波数のキャリアサブ信号を受信し、
【0028】
前記二次コイルユニットにおける正常状態の二次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールによる復調によって、対応する第1のデジタルサブ信号および第2のデジタルサブ信号を得て、
【0029】
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第1のデジタルサブ信号、前記第2のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を得ることである。
【0030】
本出願のいくつかの実施例において、前記一次コイルユニットの動作状態及び前記二次コイルユニットの動作状態に基づいて、前記信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、
【0031】
前記一次コイルユニットが異常状態であり、前記二次コイルユニットが正常状態の場合、前記信号伝送モードは、第2信号伝送動作モードであることをさらに含む。
【0032】
本出願のいくつかの実施例において、前記第2動作伝送モードは、
【0033】
前記一次信号伝送回路における第1のコントローラは、正常に動作する一次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールにより、対応するデジタル信号を変調し、対応する周波数のキャリア信号を得て、
【0034】
前記二次コイルユニットにおける二次コイルは、前記キャリア信号を受信し、前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、対応する変復調フィルタリングモジュールによって、前記キャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることである。
【0035】
本出願のいくつかの実施例において、前記一次信号伝送回路及び前記二次信号伝送回路がいずれも正常である場合、前記信号伝送の動作モードは、第3の信号伝送動作モードであると判定し、
前記第3の信号伝送動作モードは、
一次信号伝送回路における第1のコントローラは、対応するデジタル信号を分割し、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュールによって前記第3のデジタルサブ信号を第3の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュールに接続された前記第1の一次コイルに伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュールによって前記第4のデジタルサブ信号を第4の周波数のキャリアサブ信号に変調し、前記第2の変復調フィルタリングモジュールに接続された第2の一次コイルに伝送し、前記第3の周波数は、前記第4の周波数と周波数値が異なり、
前記第1の二次コイル及び前記第2の二次コイルは、いずれも、前記第3の周波数のキャリアサブ信号及び第4の周波数のキャリアサブ信号を誘導することができ、
前記第1の二次コイルに接続された第3の変復調フィルタリングモジュールによって第3の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する前記第3のデジタルサブ信号を得て、前記第2の二次コイルに接続された第4の変復調フィルタリングモジュールによって第4の周波数のキャリアサブ信号を復調し、対応する第4のデジタルサブ信号を得て、
前記二次信号伝送回路における第2のコントローラは、前記第3のデジタルサブ信号、前記第4のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を生成する。
【0036】
本出願のいくつかの実施例において、前記第1の故障判定モジュールは、前記一次コイルユニットの動作状態を判定することは、具体的には、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を第1の一次コイルの入力端子、第2の一次コイルの入力端子にそれぞれ伝送することと、
前記第1の故障判定モジュールは、対応する励起信号を伝送した後、第1の一次コイル出力端子、第2の一次コイル出力端子の信号をそれぞれ収集し、収集した信号に基づいて判定データを得ることと、
前記判定データに基づいて、前記一次コイルユニットの動作状態を確定することとを含む。
【0037】
回転心軸を含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムであって、前記システムは、
一次信号伝送回路の一次信号を収集するために用いられ、前記一次信号伝送回路は前記回転心軸に設けられた一次コイルユニットを含み、前記一次コイルユニットは第1の一次コイル及び第2の一次コイルを含む第1のコレクタと、
前記第1のコレクタに電気的に接続され、前記一次信号を取得し、前記一次信号に基づいて前記一次信号伝送回路が異常であるか否かを判定し、前記一次信号伝送回路が異常である場合には、対応する起動信号を第1の故障判定モジュールに送信するために用いられる第1のプロセッサとを含み、
前記第1の故障判定モジュールは、前記一次信号伝送回路に設けられ、前記起動信号に基づいて起動し、前記一次コイルユニットの動作状態を判定するために用いられる。
【0038】
本明細書の実施例で採用した上述の少なくとも1つの技術的解決手段は、以下の有益な効果を達成することができ、つまり、一次コイルユニットを設置することにより、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送の確実性を向上させ、メンテナンスコストを削減し、使用寿命を向上させることができる。また、一次コイルユニットの動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定して、異なる動作モードを提供し、信号伝送が正常に動作することを保証する上で、信号伝送速度をできるだけ高め、エネルギー消費を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
ここで説明する図面は本出願の更なる理解を提供するために用いられ、本出願の一部を構成し、本出願の概略的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するために用いられ、本出願を不適切に限定するものではない。
【0040】
図1】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの構成を示す概略図である。
図2】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法の流れ図である。
図3】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの別の構成を示す概略図である。
図4】本明細書の実施例によって提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法の別の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、明細書の具体的な実施例及び図面を参照しながら、本出願の技術的解決手段についてさらに詳細に説明する。明らかなことに、記載する実施例は本発明の実施例の一部にすぎず、実施例のすべてではない。創造的な労働をかけずに、明細書の実施例に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施例は、本出願の保護範囲内に属するものである。
【0042】
以下、図面に関連して、本出願の実施例における技術的解決手段について説明する。
【0043】
本明細書の実施例は、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの構成を示す概略図を提供する。図1に示すように、本システムは、一次信号伝送回路100と、二次信号伝送回路200とを備える。
【0044】
ここで、一次信号伝送回路100は、第1のコントローラ110、第1の変復調フィルタリングモジュール121、第2の変復調フィルタリングモジュール122、第1のスイッチングモジュール130、第1の共振補償モジュール141、第2の共振補償モジュール142、第1のプロセッサ150、第1のコレクタ160、第1の故障判定モジュール170、一次コイルユニット180(第1の一次コイル181、第2の一次コイル182を含む)を含むことができる。
【0045】
図1に示すように、第1のコントローラ110は、第1の変復調フィルタリングモジュール121の一端、第2の変復調フィルタリングモジュール122の一端、第1のプロセッサ150にそれぞれ接続される。第1の変復調フィルタリングモジュール121の他端は、第1のスイッチングモジュール130によって第1の共振補償モジュール141の一端に接続され、第1の共振補償モジュール141の他端は、第1の一次コイル181の入力端子に接続され、第1の一次コイル181の出力端子は、第1のコントローラ110に接続される。第2の変復調フィルタリングモジュール122の他端は、第1のスイッチングモジュール130を介して第2の共振補償モジュール142の一端に接続され、第2の共振補償モジュール142の他端は、第2の一次コイル182の入力端子に接続され、第2の一次コイル182の出力端子は、第1のコントローラ110に接続される。第1のコレクタ160の一端には、第1の一次コイル181の入力端子が接続され、他端には、第2の一次コイル182の入力端子が接続される。第1の故障判定モジュール170の一端には、第1の一次コイル181の入力端子、第2の一次コイル182の入力端子がそれぞれ接続され、第1の故障判定モジュール170の他端には、それぞれ、第1の一次コイル181の出力端子、第2の一次コイル182の出力端子が接続される。また、上記第1のコレクタ160及び前記第1の故障判定モジュール170は、共に前記第1のプロセッサ150に接続される。
【0046】
上記二次信号伝送回路200は、第3の二次コイル210、第5の共振補償モジュール220、第3のスイッチングモジュール230、第5の変復調フィルタリングモジュール240、第3のコントローラ250を含むことができる。ここでは、第3のコントローラ250の一端には、第5の変復調フィルタリングモジュール240、第3のスイッチングモジュール230、第5の共振補償モジュール220、第3の二次コイル210の入力端子が順次接続され、第3の二次コイル210の出力端子は、第3のコントローラ250の他端に接続され、二次信号伝送回路200が形成され、図1に示すとおりである。
【0047】
図1に示す回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムに基づき、本出願の実施例は、図2に示すように、以下のステップを含む回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法を提供する。
【0048】
S201において、第1のコレクタ160は、一次信号伝送回路100の一次信号を収集し、第1のプロセッサ150に伝送する。
【0049】
第1のコレクタ160は、第1の一次コイル181が位置する第1のブランチ回路上の信号、第2の一次コイル182が位置する第2のブランチ回路上の信号をそれぞれ収集する。すなわち、第1のブランチ及び第2のブランチが正常である場合、上記の収集した一次信号は第1のブランチ回路上の信号及び第2のブランチ回路上の信号を含む。
【0050】
なお、上記第1のブランチ回路は、第1の変復調フィルタリングモジュール121、第1のスイッチングモジュール130、第1の共振補償モジュール141、第1の一次コイル181から構成されてもよい。第2のブランチ回路は、第2の変復調フィルタリングモジュール122、第1のスイッチングモジュール130、第2の共振補償モジュール142、第2の一次コイル182から構成されてもよい。
【0051】
好ましくは、第1のコレクタ160は、第1の一次コイル181、第2の一次コイル182の信号を収集する。
【0052】
S202において、第1のプロセッサ150は、上記一次信号に基づいて、一次信号伝送回路100が異常であるか否かを判定する。
【0053】
具体的には、第1のプロセッサ150は、一次信号に含まれる信号に基づいて、一次信号伝送回路100が異常であるか否かを判定することができる。すなわち、第1のコレクタ160が第1のブランチ回路及び第2のブランチ回路上の信号を収集した場合、一次信号伝送回路100は正常であることを示し、一本のブランチ回路(例えば、第1のブランチ回路、第2のブランチ回路)上の信号のみが収集された場合、又は、第1のブランチ回路及び第2のブランチ回路上の信号が全て収集されなかった場合、一次信号伝送回路100は異常であることを示す。
【0054】
一次信号伝送回路100の異常は、第1のブランチ回路及び/又は第2のブランチ回路の遮断によるものであることは明らかである。
【0055】
S203において、一次信号伝送回路100が異常である場合、第1のプロセッサ150は、一次信号伝送回路100に設けられた第1の故障判定モジュール170に起動信号を伝送する。
【0056】
S204において、第1の故障判定モジュール170は、起動信号を受信した後、それぞれ、第1の一次コイル181の入力端子、第2の一次コイル182の入力端子に、対応する励起信号を伝送する。
【0057】
S205において、第1の故障判定モジュール170は、第1の一次コイル181の出力端子と、第2の一次コイル182の出力端子の信号をそれぞれ収集する。
【0058】
S206において、第1の故障判定モジュール170は、第1の一次コイル181の出力端子、第2の一次コイル182の出力端子の信号をそれぞれ収集することにより、一次動作コイルユニット180の動作状態を判定する。
【0059】
本出願のいくつかの実施形態では、一次動作コイルユニット180の作動状態は、正常状態、異常状態、故障状態を含むことができる。
【0060】
一次コイルユニット180の正常状態は、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182がいずれも正常に動作している状態である。
【0061】
なお、一次信号伝送回路100が正常である場合には、一次コイルユニット180が正常状態であると示すことができる。
【0062】
一次コイルユニット180の異常状態は、第1の一次コイル181が正常に動作し、第2の一次コイル182が故障しているか、第1の一次コイル181が故障しており、第2の一次コイル182が正常に動作している状態である。簡単に言えば、一次コイルユニット180の異常状態とは、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182のいずれかが故障していることを指す。
【0063】
一次コイルユニット180の故障状態は、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182との両方が故障している状態である。
【0064】
具体的には、第1の故障判定モジュール170が第1の一次コイル181の出力端子の信号を収集することができた場合には、第1の一次コイル181が正常に動作していることを示す。逆に、第1の一次コイル181が故障している。第2の一次コイル182も同様であり、ここでは記述しない。
【0065】
S207において、第1のプロセッサ150は、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定する。
【0066】
以上のように、第1の一次コイル181と第2の第2の一次コイル182を設けることにより、コイルの確実性を効果的に向上させることができ、いずれかの一次コイルに不具合が生じた場合に、回転心軸と非回転ソケットとの間で信号伝送ができなくなることを避けることができる。
【0067】
本出願のいくつかの実施例では、第1のプロセッサ150は、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定し、具体的には、
【0068】
一次コイルユニット180の状態が異常の場合、すなわち一次コイルユニット180の中のいずれかの一次コイルが故障した場合、正常な信号伝送方式で伝送し、即ち一次コイルユニット180の状態が正常な一次コイルが正常に動作している。
【0069】
本出願のいくつかの実施形態では、一次信号伝送回路100が正常である場合に、その信号伝送の動作モードを以下により実現することができる。
【0070】
第1のプロセッサ150は、対応する命令を第1のコントローラ110に伝送する。
【0071】
第1のコントローラ110は、第1のプロセッサ150からの命令に従って、対応するデジタル信号を分割し、対応する第5のデジタルサブ信号、第6のデジタルサブ信号を得る。
【0072】
第5のデジタルサブ信号は、第1の変復調フィルタリングモジュール121によって変調され、第5の周波数F5のキャリアサブ信号が得られ、第6のデジタルサブ信号は、第2の変復調フィルタリングモジュール122によって変調され、第6の周波数F6のキャリアサブ信号が得られ、第5の周波数F5と第6の周波数F6とは異なる。
【0073】
第5の周波数F5のキャリアサブ信号は、第1の共振補償モジュール141によって容量補償を行い、第1の一次コイル181に伝送され、第6の周波数F6のキャリアサブ信号は、第2の共振補償モジュール142によって容量補償を行い、第2の一次コイル182に伝送される。
【0074】
電磁誘導により、二次信号伝送回路200におけるサブコイルは、第5の周波数F5のキャリアサブ信号、第6の周波数F6のキャリアサブ信号を受信する。
【0075】
二次信号伝送回路200における第5の変復調フィルタリングモジュール240は、並行のデュアルチャネルを起動し、第5の周波数のキャリアサブ信号と第6の周波数のキャリアサブ信号とを復調して、対応するデジタル信号を得る。
【0076】
以上のことから、一次コイルが故障の場合には、信号伝送の正常な運用には影響しないことが分かる。さらに、一次コイルユニット180が正常状態である場合、すなわち、第1の一次コイル181と第2の一次コイル182が正常に動作している場合には、対応するデジタル信号を分割し、対応する一次コイルユニット180を介して伝送することができ、信号伝送の速度を大幅に向上させることができる。
【0077】
なお、本出願の実施例において説明した変復調フィルタリングモジュールは、変調部、フィルタリング部、復調部、例えば、第1の変復調フィルタリングモジュール121、第2の変復調フィルタリングモジュール122などから構成されてもよい。ここで、変調部は、デジタル信号をそれぞれの周波数のキャリア信号に変調することができ、変調部で変調されたキャリア信号の周波数を、実需要に応じて調整することができる。復調部は、対応する周波数のキャリア信号を復調し、対応するデジタル信号を得るために用いられ、復調の周波数は、実需要に応じて調整することができる。フィルタリング部は、キャリア信号に対するフィルタリング最適化をするために使用される。また、変調部、フィルタリング部及び復調部は、シングルチャネル通信、デュアルチャネル通信、マルチチャネル通信等を有していてもよい。
【0078】
本出願のいくつかの実施例では、上記信号伝送システムの確実性をさらに高めるために、図3に示すように、一次信号伝送回路100と同様の原理で二次信号伝送回路300を構築することができ、図3に示すとおりである(図3は本明細書の実施例で提供される回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送システムの他の構成図である)。図3に示すように、当該システムは、一次信号伝送回路100と、二次信号伝送回路300とを備える。なお、一次信号伝送回路100は、図1に示した一次信号伝送回路と同様であり、本出願の実施例では説明しない。
【0079】
図3に示すように、二次信号伝送回路300は、第2のコントローラ310、第3の変復調フィルタリングモジュール321、第4の変復調フィルタリングモジュール322、第2のスイッチングモジュール330、第3の共振補償モジュール341、第4の共振補償モジュール342、第2のプロセッサ350、第2のコレクタ360、第2の故障判定モジュール370、二次コイルユニット380(第1の二次コイル381、第2の二次コイル382を含む)を含む。
【0080】
二次信号伝送回路300における接続方式は、図1に示す一次信号伝送回路100と同様又は類似であるが、本出願の実施例では説明しない。
【0081】
図3に示すように、一次信号伝送回路100に一次コイルユニット180が含まれているほか、二次信号伝送回路300にも二次コイルユニット380が含まれているので、信号伝送の安全性、正確性をさらに向上させ、さらにユーザ体験を向上させることができる。
【0082】
図3に示す本出願の実施例が提供する信号伝送システムに基づいて、本出願の実施例が提供する回転ガイド式油田掘削ツールの信号伝送方法は、さらに、以下のステップを含む(図4に示す)。
【0083】
S401、第2のコレクタ360は、二次信号伝送回路300の二次信号を収集する。
【0084】
上記第2のコレクタ360が二次伝送回路300の二次信号を収集する方法は、上記第1のコレクタ160が一次信号伝送回路100の一次信号を収集する原理に似ている。
【0085】
具体的には、第2のコレクタ360は、第1の二次コイル381が位置する第3ブランチ回路上の信号、第2の二次コイル382が位置する第4のブランチ回路上の信号を収集する。すなわち、第3のブランチ及び第4のブランチが正常である場合、上記の二次信号は第3のブランチ回路上の信号及び第4のブランチ回路上の信号を含む。
【0086】
なお、上記第3のブランチ回路は、第3の変復調フィルタリングモジュール321、第2のスイッチングモジュール330、第3の共振補償モジュール341、第1の二次コイル381から構成されてもよい。第4のブランチ回路は、第4の変復調フィルタリングモジュール322、第2のスイッチングモジュール330、第4の共振補償モジュール342、第2の二次コイル382から構成されてもよい。
【0087】
好ましくは、第2のコレクタ360は、第1の二次コイル381の入力端子、第2の二次コイル382の入力端子の信号を収集する。
【0088】
S402において、第2のプロセッサ350は上記二次信号を取得し、当該二次信号に基づいて、二次信号伝送回路300が異常であるか否かを判定する。
【0089】
ステップS402は、上記ステップS202の動作原理と同様であり、本出願の実施例では説明しない。
【0090】
ステップS403において、二次信号伝送回路300が異常である場合には、二次信号伝送回路300に設けられた第2の故障判定モジュール370に、対応する起動信号を伝送して、第2の故障判定モジュール370を起動して二次コイルユニット380の動作状態を判定する。
【0091】
なお、本ステップS403はステップS203-S206の動作原理と同様であるので、本出願の実施例では説明しない。
【0092】
すなわち、二次コイルユニット380の動作状態は、一次コイルユニット180の動作状態と同様であり、正常状態、異常状態、故障状態を含んでもよい。
【0093】
同様に、二次コイルユニット380の正常状態は、第1の二次コイルと第2の二次コイル382とがいずれも正常に動作している状態である。二次コイルユニット380の異常状態は、第1の二次コイル381が正常に動作し、第2の二次コイル382が故障している状態、又は第1の二次コイル381が故障し、第2の二次コイル382が正常に動作している状態である。簡単に言えば、二次コイルユニット380の異常状態とは、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382のうちの1つが故障であることを指す。二次コイルユニット380の故障状態は、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382との両方が故障している状態である。
【0094】
本出願のいくつかの実施例では、ステップS401-S403の前にまずステップS201-S206を実行するのは以上の記載であるが、ステップS201-S206の前にステップS401-S403を実行してもよく、あるいは、ステップS201-S206とステップS401-S403とを同時に実行してもよく、具体的な実行順は、本出願の実施例では制限されない。
なお、当業者によれば、第1のプロセッサ150と第2のプロセッサ350とは、同一のプロセッサであってもよいし、異なるプロセッサであってもよい。第1のプロセッサ150と第2のプロセッサ350とが同一でない場合、本出願の実施例では、第1のプロセッサ150と第2のプロセッサ350とを管理し、信号伝送の動作モードを確定するための総括プロセッサを設計してもよい。
【0095】
二次信号伝送回路300に第1の二次コイル381、第2の二次コイル382が含まれる場合、上記ステップS 207では、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定することは、具体的には、第1の故障判定モジュール170からの一次コイルユニット180の動作状態及び第2の故障判定モジュール370からの二次コイルユニット380の動作る状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定することを含むことができる。
【0096】
具体的には、信号伝送の動作モードは第1の信号伝送動作モード、第2の信号伝送動作モード、第4の信号伝送動作モードを含むことができる。
【0097】
一次コイルユニット180が正常状態であり、二次コイルユニット380が異常状態の場合、信号伝送の動作モードが第1信号伝送モードである。
【0098】
一次コイルユニット180が異常状態であり、二次コイルユニット380が正常状態の場合、信号伝送モードは、第2信号伝送動作モードである。
【0099】
一次コイルユニット180及び二次コイルユニット380の両方が異常状態の場合、信号伝送モードは、第4の信号伝送動作モードである。
【0100】
ここで、第1の信号伝送動作モードは次のとおりである。
【0101】
一次信号伝送回路100における第1のコントローラは110、対応するデジタル信号を分割し、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号を得て、
【0102】
第1の変復調フィルタリングモジュール121によって第1のデジタルサブ信号を第1の周波数F1のキャリアサブ信号に変調し、前記第1の変復調フィルタリングモジュール121に接続された第1の一次コイル181に伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュール122によって第2のデジタルサブ信号を第2の周波数F2のキャリアサブ信号に変調し、第2の変復調フィルタリングモジュール122に接続された第2の一次コイル182に伝送し、第1の周波数F1は、第2の周波数F2と周波数値が異なり、
電磁誘導によって、二次コイルユニット380のうちの正常状態の二次コイルは、第1の周波数F1のキャリアサブ信号と、第2の周波数F2のキャリアサブ信号とを受信する。
二次コイルユニット380における正常状態の二次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールによる復調によって、対応する第1のデジタルサブ信号および第2のデジタルサブ信号を得て、
二次信号伝送回路300における第2のコントローラ310は、第1のデジタルサブ信号、第2のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を得る。
【0103】
なお、上述のF1とF5は同一であっても異なっていてもよいし、上記のF2とF6は同一であっても異なっていてもよい。
【0104】
本請求の実施例では、変調されたキャリア信号の周波数は、対応する変復調フィルタリングモジュールの対応するパラメータに基づいて確定されるものであり、変復調フィルタリングモジュールの変調パラメータが変化した場合に、変調されたキャリア信号の周波数も異なる。
【0105】
簡単に言えば、一次コイルユニット180が正常状態であり、かつ二次コイルユニット380が異常状態である場合には、その動作モードは、図1に示す信号伝送システムにおける一次コイルユニット180が正常状態である動作モードと一致しており、本出願の実施例では説明しない。
【0106】
また、第2の信号伝送動作モードは、以下のとおりである。
【0107】
一次信号伝送回路100の第1のコントローラ110は、正常に動作する一次コイルに接続された変復調フィルタリングモジュールにより、対応するデジタル信号を変調し、対応する周波数のキャリア信号を得て、
二次コイルユニット380における二次コイルは、キャリア信号を受信し、二次信号伝送回路300における第2のコントローラ310は、対応する変復調フィルタリングモジュールによって、キャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得る。
【0108】
一次コイルユニット180における第1の一次コイル181が正常に動作し、第2の二次コイル182が故障した場合を例とすると、第2の信号伝送動作モードは、
一次信号伝送回路100における第1のコントローラ110が対応すべきデジタル信号を第1の変調復調フィルタモジュール121に送信して、第7の周波数F7のキャリア信号を得て、第1の共振補償モジュール141を介して第1の一次コイル181に送信することである。二次コイルユニット380における第1の二次コイル381、第2の二次コイル382のいずれも第7の周波数F7のキャリア信号を誘導することができる。
【0109】
第1の二次コイル381に接続された第3の変復調フィルタリングモジュール321は、受信したキャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることができる。また、第2の二次コイル382に接続された第4の変復調フィルタリングモジュール322は、受信したキャリア信号を復調して、対応するデジタル信号を得ることもできる。
【0110】
実際の使用過程において、いくつかの他の原因により、異なるタイミングにおいて、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382が位置する回路信号の安定度と耐干渉性が一致しないことがある。したがって、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382が位置する回路が異なるタイミングで受信した信号の品質は異なり、異なるタイミングで第3の変復調フィルタリングモジュール321が復調したデジタル信号と、第4の変復調フィルタリングモジュール322が復調したデジタル信号とを比較・補完して、復調品質の高いデータを最終的な受信データとして優先的に選択することができ、受信データ全体の精度を向上させることができる。
【0111】
なお、第3の変復調フィルタリングモジュール321又は第4の変復調フィルタリングモジュール322が復調できない第7の周波数F7のキャリア信号の場合には、第3の変復調フィルタリングモジュール321又は第4の変復調フィルタリングモジュール322の関連パラメータを予め調整して、復調可能な第7の周波数F7のキャリア信号を実現するようにしてもよい。
【0112】
第1の一次コイル181が正常に動作し、第2の一次コイル182が故障し、第1の二次コイル381が正常に動作し、第2の二次コイル382が故障している場合を例に、上記第4の信号伝送動作モードを説明する。
【0113】
第1の変復調フィルタリングモジュール121が第3の変復調フィルタリングモジュール321に対応するか否か、すなわち、第3の変復調フィルタリングモジュール321は、第1の変復調フィルタリングモジュール121が変調したキャリア信号を復調できるか否かを先に判定することができる。上記の両方が対応しない場合には、第3の変復調フィルタリングモジュール321又は第1の変復調フィルタリングモジュール121の変調中のキャリア周波数を先に調整して、両方を対応させることができる。第1の変復調フィルタリングモジュール121が第3の変復調フィルタリングモジュール321に対応するか否かに応じて、従来技術における信号伝送方式で信号伝送を行うことができる。これにより、信号伝送の確実性をさらに向上させることができる。
【0114】
本出願のいくつかの実施例において、一次信号伝送回路100及び二次信号伝送回路200がいずれも正常である場合、その信号伝送の動作モードは、第3の信号伝送動作モードであってもよい。具体的に、第3の信号伝送動作モードは以下のとおりである。
【0115】
一次信号伝送回路100における第1のコントローラ110は、対応するデジタル信号を分割し、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号を得て、
第1の変復調フィルタリングモジュール121により、第3のデジタルサブ信号を第3の周波数F3のキャリアサブ信号に変調し、第1の共振補償モジュール141によって第1の一次コイル181に伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュール122により、第4のデジタルサブ信号を第4の周波数F4のキャリアサブ信号に変調し、第2の共振補償モジュール142によって第2の一次コイル182に伝送し、第3の周波数F3と第4の周波数F4の周波数値は異なり、
電磁誘導によって、第1の二次コイル381と第2の二次コイル382は、いずれも第3の周波数F3のキャリアサブ信号及び第4の周波数F4のキャリアサブ信号を受信することができる。
【0116】
第1の二次コイル381に接続された第3の変復調フィルタリングモジュール321によって第3の周波数F3のキャリアサブ信号を復調し、対応する第3のデジタルサブ信号を得て、第2の二次コイル382に接続された第4の変復調フィルタリングモジュール322によって第4の周波数F4のキャリアサブ信号を復調し、対応する第4のデジタルサブ信号を得て、
二次信号伝送回路300における第2のコントローラ310は、第3のデジタルサブ信号、第4のデジタルサブ信号に基づいて、対応するデジタル信号を生成して、信号の伝送を完了する。
【0117】
なお、F3とF1は同一であってもよいし、異なっていてもよいし、F4とF2は同一であってもよいし、異なっていてもよいし、本出願の実施例では限定されない。
【0118】
このようにして、第1のコントローラ110は、対応するデジタル信号を分割し、異なるキャリア周波数で変調して、異なるキャリア周波数のキャリアサブ信号を得ることができる。キャリアサブ信号は、異なる一次コイル181、182に伝送され、電磁誘導のため、二次コイルユニット380における二次コイル381、382はいずれもキャリアサブ信号を誘導することができる。二次信号伝送回路300における第3の変復調フィルタリングモジュール321、第4の変復調フィルタリングモジュール322により信号をフィルタリング、復調することで、対応するデジタル信号を得る。また、従来技術における信号伝送方法に比べて、信号伝送システムの確実性を向上させる上で、信号伝送の速度を大幅に向上させる。
【0119】
一次信号伝送回路100及び二次信号伝送回路200の両方が正常である場合、その信号伝送の動作モードは、第5信号伝送動作モードとすることができる。具体的には、第5の信号伝送動作モードは以下のとおりである。
【0120】
一次信号伝送回路100における第1のコントローラ110は、対応するデジタル信号を分割し、第7のデジタルサブ信号、第8のデジタルサブ信号を得て、
また、第1の変復調フィルタリングモジュール121により、第7のデジタルサブ信号を第8の周波数F8のキャリアサブ信号に変調し、第1の共振補償モジュール141により第1の一次コイル181に伝送し、第2の変復調フィルタリングモジュール122により第4のデジタルサブ信号を第9の周波数F9のキャリアサブ信号に変調し、第2の共振補償モジュール142により第2の一次コイル182に伝送し、ここでは、第8の周波数F8は第9の周波数F9とは周波数値が異なる。
【0121】
同様に、F8とF1は同一であっても異なっていてもよいし、F9とF2は同一であっても異なっていてもよい。
【0122】
電磁誘導によって、第1の二次コイル381及び第2の二次コイル382は、いずれも、第8の周波数F8のキャリアサブ信号及び第9の周波数F9のキャリアサブ信号を受信することができ、
前記第3の変復調フィルタリングモジュール321、第4の変復調フィルタリングモジュール322をいずれもデュアルチャネル通信に設定して、第3の変復調フィルタリングモジュール321が第8の周波数F8のキャリアサブ信号と第9の周波数F9のキャリアサブ信号とを復調して、対応する第7のデジタルサブ信号と第8のデジタルサブ信号とを得ることができ、また、第4の変復調フィルタリングモジュール322は、第8の周波数F8のキャリアサブ信号及び第9の周波数F9のキャリアサブ信号を復調して、対応する第7のデジタルサブ信号、第8のデジタルサブ信号を得ることもできる。
【0123】
異なるタイミングで、第3の変復調フィルタリングモジュール321によって得られた第7のデジタルサブ信号を、第4の変復調フィルタリングモジュール322によって得られた第7のデジタルサブ信号と比較し、
第3の変復調フィルタリングモジュール321によって得られた第8のデジタルサブ信号を、第4の変復調フィルタリングモジュール322によって得られた第8のデジタルサブ信号と比較し、
異なるタイミングで復調品質の高い第7のデジタルサブ信号と第8のデジタルサブ信号を、二次コイルユニットが受信する信号として選択する。
【0124】
第5の信号伝送動作モードにより、信号伝送効率を向上させるだけではなく、信号伝送の正確性を保証することもできる。
【0125】
なお、本出願の実施例では、いずれも一次信号伝送回路100を信号の送信側とし、二次信号伝送回路300を信号の受信側としている。上記実施形態によれば、当業者であれば分かるように、二次信号伝送路を信号の送信側としてもよく、その信号伝送の動作モードは、本出願の実施例と同様又は類似であるが、本出願の実施例では説明しない。
【0126】
本出願の実施例が提供する回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送方法は、一次コイルユニット180を設置することによって、回転ガイド型油田掘削ツールの信号伝送の確実性を効果的に向上させ、メンテナンスコストを削減し、使用寿命を向上させる。また、一次コイルユニット180の動作状態に基づいて、信号伝送の動作モードを確定して、異なる動作モードを提供し、信号伝送が正常に動作することを保証する上で、信号伝送速度をできるだけ高め、エネルギー消費を節約することができる。
【0127】
本出願の各実施例はいずれも再帰的に説明されており、各実施例の間で共通する部分や類似する部分は互いに参照すればよく、各実施例は他の実施形例との相違点に重点的に説明する。特に、システムの実施例については、方法の実施例と基本的に類似しているため、説明が簡単であり、関連する点は、方法の実施例の説明の一部を参照すればよい。
【0128】
本出願の実施例で提供されるシステムと方法は1対1に対応しているため、システムも対応する方法に類似した有益な技術効果を有しており、上記の方法の有益な技術効果について詳細に説明しているので、ここではシステムの有用な技術効果について述べない。
【0129】
当業者であれば分かるように、本発明の実施例は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供することができる。したがって、本発明は、完全なハードウェアの実施例、完全なソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例の形を採用することができる。また、本発明は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むがこれに限定されない)上で実施されるコンピュータプログラム製品の形を採用してもよい。
【0130】
本発明は、本発明の実施例に係る方法、装置(システム)、並びにコンピュータプログラム製品の流れ図及び/又はブロック図を参照して説明する。コンピュータプログラム命令によって、流れ図及び/又はブロック図中の各プロセス及び/又はブロックや、流れ図及び/又はブロック図中の流れ及び/又はブロックの組み合わせを実現することができることが理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込み処理機又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供して機器を生成し、これによって、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、流れ図の1つのプロセス又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックにおいて指定された機能を実現するための装置を生成することができる。
【0131】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置が特定の方法で動作するようにブートするコンピュータ可読メモリに格納されていてもよく、これにより、当該コンピュータ可読メモリに格納されている命令が、流れ図の1つ又は複数のプロセス及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックに指定された機能を実現する命令装置を含む製品を生成する。
【0132】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置にロードすることもでき、これにより、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で一連の操作ステップを実行して、コンピュータで実現される処理を生成して、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令は、流れ図の1つのプロセス又は複数のプロセス、及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実行するためのステップを提供する。
【0133】
典型的な構成では、コンピューティングデバイスには、1つ以上のプロセッサ(CPU)、入力/出力インターフェース、ネットワークインタフェース、及びメモリが含まれる。
【0134】
メモリには、コンピュータ可読媒体のうちの非永続型メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又は不揮発性メモリなどを含むことができ、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)やフラッシュメモリ(flash RAM)などが挙げられる。メモリは、コンピュータ可読媒体の一例である。
【0135】
コンピュータ可読媒体には、永続型と非永続型、リムーバブルなメディア、および非リムーバブル媒体があり、情報の保存にはどのような方法または技術でも使用できまる。情報は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムのモジュール、又はその他のデータであってもよい。コンピュータの記憶媒体の例としては、相転移メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、その他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、読み取り専用光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多機能光ディスク(DVD)又は他の光学メモリ、磁気カセット式テープ、磁気テープ式カートリッジメモリ、又はその他の磁気記憶装置又はその他の非伝送媒体を含むがこれらに限定されず、コンピュータデバイスからアクセス可能な情報を格納するために使用することができる。ここに記載されているように、コンピュータ可読媒体には、変調されたデータ信号やキャリアなど、非一時的なコンピュータ可読媒体(transitory media)が含まれない。
【0136】
なお、用語「含む」、「備える」又はその他のバリエーションは、非排他的な包含をカバーすることを意味し、これにより、一連の要素を含む過程、方法、商品又は設備はそれらの要素だけでなく、明確に記載されていないその他の要素も含んでいるか、又はこのような過程、方法、商品又は設備に固有の要素も含んでいる。これ以上の制限がない場合、「......を含む」という語句で限定された要素は、上記の要素を含む過程、方法、商品又は設備に他にも同じ要素が存在することを除外するものではない。
【0137】
以上述べたことは、本出願の実施例に過ぎず、本出願を制限するためのものではない。当業者にとって、本出願は、さまざまな修正や変更が可能である。本発明の精神および原則に基づいてなされたいかなる修正、均等交換、改良などは、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】