(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】吸引制動機、そのような吸引制動機を有するシートコンベヤ、及び移動する材料シートに減速力を印加する方法
(51)【国際特許分類】
B65H 29/68 20060101AFI20220810BHJP
B65H 5/08 20060101ALI20220810BHJP
【FI】
B65H29/68
B65H5/08 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572095
(86)(22)【出願日】2020-06-02
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 EP2020065218
(87)【国際公開番号】W WO2020245116
(87)【国際公開日】2020-12-10
(32)【優先日】2019-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】ドゥレ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ストヤノビッチ ロス スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】ルボー ジャン-クロード
【テーマコード(参考)】
3F053
3F101
【Fターム(参考)】
3F053GA07
3F053LA06
3F053LB05
3F101CA17
3F101LA06
3F101LB05
(57)【要約】
【課題】吸引制動機、吸引制動機を有するシートコンベヤ、及び移動する材料シートに減速力を印加する方法を提供する。
【解決手段】第1の場所と第2の場所の間で搬送経路に沿ってシート形態の一連の平坦要素を搬送するように構成されたシートコンベヤと共に使用するための吸引制動機に関連し、吸引制動機は、内部キャビティと内部キャビティに連通する複数の吸引開口を定める面とを有する中空本体と、中空本体に結合されて吸引開口に対して移動可能な閉鎖器配置とを含み、閉鎖器配置は、閉鎖器配置が吸引開口を最大範囲まで露出する開放位置と閉鎖器配置が吸引開口を最大範囲まで塞ぐ制限位置との間で移動可能である。閉鎖器は、開放及び制限位置間を移動する際に回転又は直線平行移動させることができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の場所と第2の場所の間で搬送経路に沿ってシート形態の一連の平坦要素(10)を搬送するように構成されたシートコンベヤと共に使用するための吸引制動機(134)であって、
内部キャビティ(363)と該内部キャビティ(363)に連通する複数の吸引開口(366)を定める面とを有する中空本体(362)と、
前記中空本体(362)に結合されて前記吸引開口(366)に対して移動可能な閉鎖器配置(262、562)と、
を含み、
前記閉鎖器配置(262、562)は、該閉鎖器配置(262、562)が前記吸引開口(366)を最大範囲まで露出する開放位置と該閉鎖器配置(262、562)が該吸引開口(366)を最大範囲まで塞ぐ制限位置との間で移動可能であり、
前記中空本体(362)は、ベルヌーイデバイスを含み、吸引オリフィス(366)は、該ベルヌーイデバイスによって提供される、
ことを特徴とする吸引制動機(134)。
【請求項2】
前記閉鎖器配置(262、562)は、前記中空本体(362)の前記面と前記平坦要素(10)の前記搬送経路との間に位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の吸引制動機。
【請求項3】
前記閉鎖器配置(262、562)は、前記中空本体(362)内に位置付けられることを特徴とする請求項1に記載の吸引制動機。
【請求項4】
前記閉鎖器配置(562)は、開放及び制限位置間を移動する時に回転を受けるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項5】
前記閉鎖器配置(262)は、開放及び制限位置間を移動する時に直線平行移動を受けるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項6】
前記吸引開口(366)の各々に対して、前記閉鎖器配置(262、562)は、閉鎖器開口(369、564)を定め、前記開放位置では、該閉鎖器開口(369、564)は、その対応する吸引開口(366)を完全に露出することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項7】
前記制限位置では、前記閉鎖器開口(369、564)は、その対応する吸引開口(366)を部分的にのみ閉じることを特徴とする請求項6に記載の吸引制動機。
【請求項8】
前記閉鎖器開口(369、564)は、同じサイズを有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の吸引制動機。
【請求項9】
前記閉鎖器開口(369、564)は、規則的に離間していることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項10】
前記閉鎖器配置(262、562)は、開放及び制限位置間で該閉鎖器配置(262、562)を移動するように構成されたクランク配置(400)に結合されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項11】
前記閉鎖器配置(262、562)は、開放及び制限位置間で該閉鎖器配置(262、562)を移動するように構成かつ配置された1又は2以上の空圧、電気、又は油圧ラムに作動的に結合されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項12】
前記閉鎖器配置(262、562)は、前記複数の吸引オリフィス(366)のうちの異なる1つと協働するように各々が構成かつ配置された複数の要素を含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の吸引制動機。
【請求項13】
第1の場所と第2の場所の間で搬送経路に沿ってシート形態の一連の平坦要素(10)を搬送するように構成されたシートコンベヤシステムであって、
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の吸引制動機(134)、
を有し、
前記吸引制動機(134)は、システムによって搬送されている平坦要素(10)の後縁に拘束力を印加するように配置される、
ことを特徴とするシートコンベヤシステム。
【請求項14】
シートコンベヤシステムが、前記一連の平坦要素(10)をシート加工デバイス(100)に供給するように配置され、前記吸引制動機(134)は、該シート加工デバイス(100)に到達する平坦要素(10)に前記拘束力を印加するように配置されることを特徴とする請求項13に記載のシートコンベヤシステム。
【請求項15】
吸引オリフィス(366)を有する吸引制動機(134)を使用して、移動する材料のシート(10)に減速力を印加する方法であって、
前記吸引オリフィス(366)を使用して前記材料のシート(10)と前記吸引制動機(134)の面との間から空気を引き抜く段階と、
その後に、前記吸引オリフィス(366)の空き面積を低減するために該吸引オリフィス(366)を絞る段階と、
その後に、前記吸引オリフィス(366)の前記低減された空き面積を使用して前記シート(10)と前記吸引制動機の前記面との間で吸引を継続し、該シート(10)を該面に接着させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
複数の吸引オリフィス(366)が、引き抜き作動に使用され、前記絞る段階は、該複数の吸引オリフィス(366)の各々に適用されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
シート加工デバイス(100)に供給されている移動する材料シート(10)に適用されることを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記吸引の低下は、プレートを移動する時にタブレットの全幅にわたって同じであることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートコンベヤと共に使用するための吸引制動機、そのような吸引制動機を有するシートコンベヤ、及び吸引制動機を使用して移動する材料シートに減速力を印加する方法に関連する。
【0002】
本発明は、紙又は軽量ボール紙で作られたパッケージングの製造の分野に限定ではないが特に有利な用途を見出すものである。
【背景技術】
【0003】
パッケージング製造業界では、パッケージングは、一般的にはいくつかの段階でボール紙のシートから作られる。この理由で、従来技術の公知の加工機械は、従来から各シートが順番に通過するいくつかの連続ワークステーションで構成されている。慣例では、各シートは、それを典型的に把持器棒として公知であるものを使用してシートの残余をいずれの特定の方法でも保持されないままにしてその前縁を通じて引くことにより、1つのワークステーションから別のものまで個々に搬送される。
【0004】
シートをそれがワークステーションに到達する時に最大給送速度から減速するので依然としてある一定の平坦度で維持するように、シート導入フェーズ中にその後部分を吸引制動デバイス又は吸引制動機と呼ばれる場合がある吸引ベッドを使用することによって制動することは慣例である。ワークステーションへの入口に近接して横断方向に設置されると、そのような制動デバイスは、吸引を使用してシートの後部分を拘束することによってその機能を実行し、一方で同時にその前部分が前方に引かれる時にそれが漸進的に摺動することを可能にする。特に、加工するためのワークステーションにシートが到達する時に、シートの前縁を引いている把持器棒が停止してシートが加工されることを可能にする。吸引制動機を使用してシートと静止面の間に摩擦を発生させ、それにより、シートの慣性がシートの座屈、しわ、又は折り目を引き起こさないように、シートの後縁部に対して制動効果を与える。ワークステーションのいずれか又は全ては、吸引制動機を含むことができる。
【0005】
吸引制動機のための吸引は、制動デバイスの内部空気/ガスを排気し、それによってデバイスの吸引開口に吸引をもたらす1又は2以上の吸引ポンプを使用することによって提供することができる。代替は、制動デバイス内の圧力の下でガスを強制して狭窄を通して加速することによるベンチュリ効果を使用して吸引が提供されるベルヌーイデバイスである。制動デバイスの吸引開口は、ベンチュリ効果がその内部で作動するデバイスの1又は2以上のキャビティと連通している。ベンチュリ効果は、吸引の局所発生を可能にしてエネルギ的に非常に効率的であるので、かつ加圧ガス、例えば圧縮空気の供給を提供すること及びこれをそれが必要とされるどこにでも送出することの両方が容易であるので、実際には、吸引の外部ソースに依存するのではなくベルヌーイデバイスの使用が一般的に好ましい。
【0006】
作動では、吸引制動機は、最初に、シートと制動デバイスの作動面との間の空気を吸い出し、次に、デバイスの作動面に対してシートを引くことにより、制動力として機能する拘束力をシートに印加する。理想的には、シートと制動デバイスの作動面との間の空気を吸い出す最初の作動は、シート慣性の結果としてのシート変形を回避するために可能な限り迅速に達成される。これは、最大の吸引を必要とする。ベルヌーイデバイスの場合、これは、有意な量の高圧圧縮ガスの使用を意味する。
【0007】
作動の第2ステージでは、シートは、制動デバイスの作動面に対して吸引され、吸引開口を遮断し、吸引開口を通る空気流れがゼロまで下がる。シートは、このステージでは依然として減速しており、印加される制動力は、シートを有効に制動してシート内のリップルの形成を回避し、かつシートを平坦に保つことができるように十分に高くなければならない。最適な性能及び特にシート歪みを回避することは、この第2ステージでの吸引量がシートのタイプ(例えば、シートの材料タイプ及びその重量)並びにシートの切断形状に基づいて調節されることを必要とする。これは、ベルヌーイデバイスに給送されるガスの圧力及び/又は容積が、作動のこの第2ステージの要件に基づいて、たとえそれが第1ステージの要件と矛盾する場合があるとしても、調節されることが必要であることを意味する。作動のこのステージで制動力を過度に高く印加すると、機械の中断、パッケージングブランクへの損傷などを引き起こす場合がある。
【0008】
作動の第2ステージに必要なガス圧力/容積の制約は、作動の第1ステージが過度に遅く進行し、搬送システムの速度及び/又は加工機械のリズムを低減して制動システムへの負担を軽減する(吸引空気流量をより低くすることができるように、与えられるべき速度の量を低減することにより、及び/又は実行されることになる作動の第1ステージに対してより長い間隔を与えることにより)必要があるという結果を伴うことを意味する場合がある。同じく、より低いリズムと共に、より小さいシート減速が必要であり、すなわち、必要な拘束力の大きさも減少する。しかし、これの欠点は、スループットの対応する低下及び従って生産性の低下が存在することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
制動作動の第1及び第2ステージの相反する要求をブランク損傷及び機械/生産ライン停止を回避しながら作動速度及びスループットの同時低下なしに調和させることができると考えられる場合にそれは望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様により、本発明は、第1の場所と第2の場所の間で搬送経路に沿ってシート形態の一連の平坦要素を搬送するように構成されたシートコンベヤと共に使用するための吸引制動機を提供し、吸引制動機は、内部キャビティと内部キャビティに連通する複数の吸引開口を定める面とを有する中空本体と、中空本体に結合されて吸引開口に対して移動可能な閉鎖器配置とを含み、閉鎖器配置は、閉鎖器配置が吸引開口を最大範囲まで露出する開放位置と閉鎖器配置が吸引開口を最大範囲まで塞ぐ制限位置との間で移動可能であり、中空本体は、ベルヌーイデバイスを含み、吸引オリフィスが、ベルヌーイデバイスによって提供される。
【0011】
本発明のこの態様は、制動工程の第2ステージ中にシート材料によって体験される吸引が初期フェーズ中に印加される吸引力とは独立に調整されることを可能にする。すなわち、初期フェーズ中の吸引ガス流量を最大にすることができ、一方で第2フェーズ中に提供される吸引及び従って制動力の程度は、加工されているシートのサイズ、性質、及び構成に基づいて調節され、かつ最適レベルに設定することができる。
【0012】
第2の態様により、本発明は、第1の場所と第2の場所の間で搬送経路に沿ってシート形態の一連の平坦要素を搬送するように構成されて上記で定めたような吸引制動機を有するシートコンベヤシステムを提供し、吸引制動機は、システムによって搬送されている平坦要素の後縁に拘束力を印加するように配置される。
【0013】
本発明のこの態様も、制動工程の第2ステージ中にシート材料によって体験される吸引が初期フェーズ中、例えば、スタンピング作動中に印加される吸引力とは独立に調整されることを可能にする。すなわち、初期フェーズ中の吸引ガス流量を最大にすることができ、一方で第2フェーズ中に提供される吸引の程度は、加工されているシートのサイズ、性質、及び構成に基づいて調節され、かつ最適レベルに設定することができる。
【0014】
第3の態様により、本発明は、吸引オリフィスを有する吸引制動機を使用して移動する材料シートに制動力を印加する方法を提供し、本方法は、吸引オリフィスを使用して材料のシートと吸引制動機の面との間から空気を引き抜く段階と、その後に、吸引オリフィスの空き面積を低減するように吸引オリフィスを絞る段階と、その後に、吸引オリフィスの減少した空き面積を使用してシートと吸引制動機の面との間で吸引を継続し、シートを面に接着させる段階とを含む。
【0015】
本発明のこの態様は、制動工程の第2ステージ中にシート材料によって体験される吸引が初期フェーズ中に印加される吸引力とは独立に調整されることを可能にする。すなわち、初期フェーズ中の吸引ガス流量を最大にすることができ、一方で第2フェーズ中に提供される吸引の程度は、加工されているシートのサイズ、性質、及び構成に基づいて調節され、かつ最適レベルに設定することができる。
【0016】
別の態様により、本発明は、第1の場所と第2の場所の間で搬送経路に沿ってシート形態の一連の平坦要素を搬送するように構成されたシートコンベヤと共に使用するための吸引制動デバイスを提供し、吸引制動デバイスは、内部キャビティと内部キャビティに連通する複数の吸引開口を定める面とを有する中空本体と、中空本体に結合されて吸引開口に対して移動可能な絞り配置とを含み、絞り配置は、絞り配置が吸引開口を最大範囲まで露出する開放位置と絞り配置が吸引開口を最大範囲まで制限する制限位置との間で移動可能である。
【0017】
ここで添付図面を参照して本発明の実施形態を単に例示的に以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態による吸引制動機がシート加工機械の一部として組み込まれるホイルスタンピング機械を示す図である。
【
図2】
図1に示すホイルスタンピング機械に設けられたシート加工機械を詳細に示す図である。
【
図3】本発明の実施形態による吸引制動機を通る断面図である。
【
図4】4a及び4bは、本発明の実施形態による吸引制動機の作動を概略的に示す図である。
【
図5】本発明の別の実施形態による吸引制動機の一部の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、同じ要素は、同一参照符号によって指定されている。本発明を理解するのに不可欠な要素だけが描かれており、そのように概略的であり、正確な縮尺になっていない。
【0020】
本発明の実施形態を説明する状況を提供するために、最初に、本発明の実施形態による吸引制動機を設けることができる従来のシート加工機械を説明する。従って、
図1は、贅沢商品業界向けのボール紙パッケージングをカスタマイズするのにスタンピングを使用するシート加工機械100を示している。一般的に、スタンピング機械と呼ばれるそのような加工機械は、従来技術で公知である。従って、その構造の観点から又はその作動の観点からここでは特に説明しない。更に、説明の容易さ及び理解する容易さのために、シート加工機械のただ1つのステーションが吸引制動機を含むとして説明するが、当業者は、1よりも多いステーションが吸引制動機を含む場合があることを理解するであろう。同じく、勿論、吸引制動機を有するとして説明するステーションはスタンピングステーションであるが、本発明の実施形態による吸引制動機は、シート加工機械の他のステーションを有する用途、例えば、受け入れ区域又は排出区域を有する用途を見出し、スタンピングステーションとの併用に決して限定されない。
【0021】
このシート加工機械100は、シート形態の一連の平坦要素を加工することができるユニットアセンブリを形成するように並置された幾つかのワークステーション110、120、130、140、150の従来の方法から構成される。従って、機械への入口は、機械にシート毎にスタックから給送する機能を実行するシート給紙機110を含み、一方のシートを他方の後に正確に再位置決めする前にシートがその上でストリームに置かれる給送台120がそれに続く。
【0022】
次は、プラテン印刷機131を使用して各シートにスタンピングホイル141から来るホットホイルスタンピング金属化コーティングを印加するスタンピングステーション130である。実際のスタンピング作動それ自体は、静的である上側プラテン132と、上下に垂直に移動する機能を有して装着された下側プラテン133との間で行われる。本発明の実施形態による吸引制動機134は、後で以下に説明するように、スタンピングされるように減速されているシートに制動及び拘束効果を提供する際に特定の用途を見出す。
【0023】
機械100内の次のモジュールは、ホイル給送及び回収ステーション140を含む。このステーションの目的は、給送リール142の周りに巻かれて格納されたホイル141を送出すること、次に、それがプラテン印刷機131を通過した後で使用された状態で、それを回収リール143の周りに巻くことによってそれを回収することである。それが格納される点とそれが回収される点の間で、ホイル141は、駆動システム144によって駆動される。このシステムは、ホイル141の移動を誘導するために従う経路に沿って設置された一連の旋回棒145で、及びホイル141を引くことができるように上述の経路の下流に位置決めされた給送シャフト146及び圧縮ローラ147の組合せで主として構成される。
【0024】
シート加工機械100は、連続して到着するシートがスタック151の中に再設定される送出ステーション150と共に終わる。そうするために、送出ステーション150が、それらが各シートを後者が送出ステーション150で形成されている工程にあるスタック151と一線になった状態で自動的に解除するように更に配置される限り、搬送手段160は、給送台120からの出口からシートを個々に引くタスクを有する。従来、これらの搬送手段160は、シート加工機械100の各側に1つの横方向に配置された2組のチェーン162を通じて横断方向平行移動を達成する機能を有して装着された一連の把持器棒161を使用する。
【0025】
図2は、
図1に130及び140としてより概略的に示すものに類似したホイルスタンピング機械200を示している。このスタンピング機械200では、ホイル給送及び回収ステーション140内のホイルは、スタンピングされているシートの通路と反対方向に機械を通過し(
図1とは異なり)、いずれの方向も同等に使用することができる。スタンピング機械200には、プラテン印刷機131が同様に設けられる。単に例示として選択されたこの特定の実施形態では、スタンピングは、固定された加熱上側プラテンボルスター211と往復垂直移動で移動することができるように装着された下側プラテンボルスター212との間で行われる。加熱上側プラテンボルスター211は、ここでは見えないスタンピングブロックがその下に固定されたフレーム213を支持し、一方で下側プラテンボルスター212は、同じく見えないスタンピングの一方が取り付けられるスタンピングプレート214を担持する。
【0026】
ホイルスタンピング機械200には、ストリップの形態のスタンピングホイル141をプラテン印刷機131に給送するために繰り出し手段230も設けられる。従来と同じく、これらの繰り出し手段230は、スタンピングホイルのリール210が回転することができるようにそれに対して装着されるリールホルダ231、圧縮ローラ232aに関連付けられた給送シャフト232、マーク検出器233、一連の戻りシャフト234a、234b、234c、ストリップ破損モニタ235、圧縮ローラ236aに関連付けられた引張シャフト236、ストリップリターン237、及び回復ローラ238を含む。
【0027】
これらの繰り出し手段230を補足するために、スタンピングホイル141を位置決めし、特にそれをプラテン印刷機131に通過させる導入手段250が同じく設けられる。そうするために、導入手段250は、2つのプラテンボルスター211、212の間に、より一般的には、加熱上側プラテンボルスター211の周りで平行移動で横断方向に可動に装着されたローダー棒251を有する。まさにストリップ繰り出し手段230のように、シート導入手段250は従来型である。
【0028】
最後に、シート加工機械100は、プラテン印刷機131の中を含む送出ステーション150まで給送台120の出口から個々に各シート10が移動されることを可能にする搬送配置240を含む。シート加工機械を通るシートの搬送経路を実質的に定めるシート加工機械内のシートの位置は、
図2に参照番号10
*によって示されている。シート10
*は、上側及び下側プラテンボルスター211及び212の間に位置決めされることが見られるであろう。
【0029】
見ることができるように、搬送配置240は、ホイルスタンピング機械の各側に断方向に位置決めされた2組のチェーン242を通じて平行移動で横断方向に移動する機能を有して装着された一連の把持器棒241を使用する。各組の鎖242は、把持器棒241がプラテン印刷機131、給送及び回収ステーション140、及び送出ステーション150を通じて連続して通過する経路に従うことを可能にするループ内を延びる。
【0030】
具体的には、各把持器棒241は、駆動スプロケット243と戻りスプロケット244の間の水平通過平面内でアウトバウンド経路と、次にホイルスタンピング機械の上側部分内でローラ(見えない)によって誘導される戻り経路とを実行する。それが駆動スプロケット243の近くまで戻った状態で、各把持器棒241は、次に、
図2に示すように新しいシート10を把持することができる。
【0031】
図2はまた、各把持器棒241が、複数の把持器246がその上に装着された横断棒245から構成されることを示し、把持器は、それらが1つかつ同じシート10の前縁を同時に把持することができるように設計される。各把持器棒241は、その横断棒245の2つのそれぞれの端部を通じて2組のチェーン242に結合される。
【0032】
シート加工機械100は、その後部分によって各シート10を部分的に拘束することができる本発明の実施形態による吸引制動機134を更に含み、それをプラテン印刷機131の中へのシート10の導入のフェーズ中に行う。吸引制動機134は、プラテン印刷機131の中へのこのシート10の導入のフェーズ中に各シート10の後部分をその前縁の走行の平面にほぼ保持することができる。
【0033】
吸引制動機134は、プラテン印刷機131の上流に位置決めされて上述のプラテン印刷機131の中に導入されている各シート10の後部分との摺動接触を通じて協働することができる吸引部材261を含む。吸引制動機134の面に関連付けられるのは、シート10と接触することになり、かつ吸引部材内の示していない吸引オリフィスに絞りアクションを提供するように作動可能である閉鎖器配置262である。閉鎖器配置262の機能及び作動は、
図3及び
図4を参照してより詳細に以下に説明する。
【0034】
本発明の好ましい実施形態により、吸引部材261は固定され、かつそれが実際にプラテン印刷機131の中に導入される直前に各シート10の前縁が従う経路に可能な限り近くに位置決めされる。そのようなレイアウトは、具体的に、プラテン印刷機131の中に導入されるあらゆるシート10と吸引部材261を系統的に接触状態にすることを可能にする。それはまた、シートがプラテンボルスター211、212の内部面とほぼ平行に位置決めされることを保証する利点を有する。
【0035】
この例示的実施形態では、各シート10は、それがプラテン印刷機131の中に導入される時に把持器棒241によって引かれる。具体的にこれが意味することは、吸引制動機134は、それがプラテン印刷機131に近づく時に上述の把持器棒241が従う経路のすぐ近くに位置決めされることである。
【0036】
しかし、描かれていない実施形態の代替形態により、吸引制動機134はまた、それが能動位置と受動位置の間を移動することができるように装着することができると考えられる。アセンブリは、次に、能動位置では、吸引制動機134が、それがプラテン印刷機131の中に導入される直前に各シート10の前縁が従う経路の可能な限り近くに位置決めされたように配置されると考えられ、そのために受動位置では、それは、上述の経路から何らかの距離を離れて位置決めされる。勿論、シート加工機械100は、シート10がプラテン印刷機の中に導入される状態になっている時に受動位置から能動位置の中に吸引部材134を移動し、反対に、上述のシート10がプラテン印刷機から抽出される時に能動位置から受動位置の中に上述の吸引部材134を移動することができる手段を含むことになる。
【0037】
実施形態のこの代替形態の1つの特定の特徴により、プラテン印刷機は、固定プラテンと移動プラテンの間で各シート10をスタンピングすることができ、吸引制動機134は、移動プラテンに固定され、次に、この移動プラテンは移動手段を形成する。
【0038】
一実施形態により、各シート10のホットスタンピングは、印加面として公知の与えられた面上で実行され、吸引制動機134は、この印加面の反対側に位置決めされ、上述のシート10は、それがプラテン印刷機131に近づくように考えられている。それにも関わらず、吸引制動機134を印加面と同じ側に設置することが依然として完全に可能であることを理解しなければならない。
【0039】
好ましい実施形態により、吸引制動機134は連続的に作動する。それはそうとして、吸引制動機134を非連続的に作動させることも完全に考えられる。そのような場合に、シート加工機械100は、シート10の前縁がそれと共に下げ振りを有して到着すると直ちに吸引制動機134が起動され、上述のシート10の後部分が上述の吸引制動機134ともはや接触しなくなると直ちに停止される方法で配置されることになる。
【0040】
特に有利な方式では、吸引制動機134は、プラテン印刷機131の中に導入されている各シート10のほぼ全幅にわたって作用する。
【0041】
本発明の現在好ましい実施形態により、吸引制動機134は、ベルヌーイタイプのものであり、すなわち、吸引孔と横方向に連通してこの吸引孔の上流に制限部が設けられた吐出管(
図3の矢印f2)を通じて加圧下で空気を駆動することにより、真空(
図3の矢印f1)がベルヌーイ効果を通じて作り出される少なくとも1つの吸引孔(吸引オリフィス)が設けられたデバイスである。
【0042】
図3は、吸引制動機134を通る断面を示している。
図3に示すように、吸引制動機134は、主な加圧空気供給チャネル363が長手方向にそれを通して形成されるタブレット362から構成され、かつ横断方向に延びて個々の吐出オリフィス365(矢印f3)を通じてタブレット362の後方に開いている少なくとも1つの2次チャネル364と連通する。2次チャネル364は、空気供給チャネル363をもたらすタブレットの本体の(図示のような)上面と、本体を覆ってこれに取り付けられたプレートの形態でここに示す2次要素368との間に形成される。更に、一方で各2次チャネル364はまた、閉鎖器配置262の存在がなければプラテン印刷機131の中に導入される各シート10と接触状態になるタブレット362の面上に開く吸引オリフィス366と連通する。その面は、2次要素368の上面(図示のような)によって設けられる。最終的に、各2次チャネル364は、吸引オリフィス366のすぐ上流に位置決めされた制限部367を有する。用語「長手方向」及び「横断方向」は、タブレット362の本体に対するように意味するとここでは理解され、一方で用語「後部」は、シート10(矢印4)の走行方向に関連して理解しなければならず、「上側」は、シートの走行経路に向うことを理解しなければならない。
【0043】
好ましくは、図示のように、各吐出オリフィス365は、それがプラテン印刷機131に近づく時にプラテン印刷機131に関して及び各シート10の走行平面に対して反対に向けられる。ここでの目的は、それらがプラテン印刷機131の中に導入される時に各吐出空気流れ(矢印f3)をシート10の姿勢を妨げない方向に向けることである。
【0044】
同じく好ましくは、図示のように、各吸引オリフィス366は、外側の方向に、取りわけ、プラテン印刷機131に最も近いその部分371の領域に開く円錐形状を有する。ここでの目的は、シート10の前縁のいずれのコーナも、シート10がプラテン印刷機131に近づく時にタブレット362の吸引オリフィス366に入ることを防ぐことである。
【0045】
図3はまた、吸引オリフィス366の選択的絞りを可能にするここではプレートの形態の閉鎖器本体262の規定を示している。図示のように、閉鎖器配置は、2次要素368の上面(これは作動面と考えることができる)と、f4としてラベル付けした矢印によって概略的に示されているシート10の移動の経路との間にあるプレートの形態にある。
【0046】
閉鎖器本体は、開放位置と制限位置の間で吸引オリフィス366に対して変位可能である。開放位置では、閉鎖器本体262の孔369は、吸引オリフィス366と位置合わせしている。図示のように、閉鎖器本体の孔369は、吸引オリフィス366の円錐形状に適合する。この構成は任意であるが、使用する場合に、閉鎖器配置が完全に開いている時に吸引の損失を回避するのを補助することができ、これは望ましい。
【0047】
利用可能な吸引を無駄にすることを回避するために、例えば、370で示したように、閉鎖器本体の孔369の後部の周りにOリングを設けることにより、吸閉鎖器要素の合わせ面と引制動機の協働面の間にシールを設けることが好ましい。
【0048】
絞り効果を達成するために、閉鎖器本体は、孔369が吸引オリフィスとの位置合わせから抜け出すように吸引オリフィス366に対して可動であり、これは、孔369に隣接する閉鎖器本体の一部分が吸引オリフィス366を塞ぎ始めることを意味する。そのような位置は、制限位置と呼ばれる。閉鎖器本体と吸引オリフィスを定める吸引制動機のその部分との間の相対移動が大きいほど、絞りの程度が大きくなり、従って、吸引の低下及び従って制動作動の第2ステージ中にシートが受ける制動力が大きくなる。従って、絞り効果が最大である開放位置と制限位置の間の中間位置が可能である。
【0049】
図3は、閉鎖器本体の1つの吸引オリフィス366及び1つの孔369を示すに過ぎないが、当業者は、実際には本発明の実施形態による吸引制動機が複数の吸引オリフィスを有することができ、閉鎖器配置は、設けられた吸引オリフィスの全て又はほとんどの絞りを有効にするように構成することができることを認めるであろう。
【0050】
本発明の実施形態による吸引制動機の作動の背後にある原理を導入したところで、
図4を参照して本発明の実施形態の更に別の態様をここで以下に説明する。
【0051】
図4a及び
図4bは、閉鎖器本体262内の複数の吸引オリフィス(吸引開口)366及び複数の孔369を示す吸引制動機の実施形態の斜視図である。吸引制動機は、そのような吸引オリフィスを選択的に絞って提供される吸引の量を低減することを可能にする閉鎖器配置262を含む。これは、制動作動の第1及び第2ステージの拘束を結合解除することを可能にし、そのために取り扱われているシートの要件により、高い吸引を第1ステージに対して維持することができ、適切により低いレベルの吸引が第2ステージに提供される。絞り効果は、閉鎖器配置と吸引オリフィスの間の相対移動を通じて達成される。
【0052】
好ましくは、閉鎖器開口は同じサイズを有し、これらは、シートに均一減速効果を達成するように規則的に離間している。
【0053】
図4では、閉鎖器配置は、他に吸引制動機のシート接触面になると考えられる離間して吸引オリフィス366の開口部に適合するような大きさにされた孔369を有するスライド262の形態で閉鎖器本体を含む。
図4aは、第1の位置、すなわち、完全開放位置を示し、従ってスライドの孔369は、吸引オリフィスの開口部を十分に露出し、そのために与えられた給送ガス流れ及び圧力に対して吸引制動機によって提供される有効な吸引は、閉鎖器配置の存在よる影響を受けなくなる。従って、この完全開放位置は、制動作動の第1ステージ中の使用に好ましい。しかし、例えば、加工されているシートの性質のために制動作動の第2ステージに対してあまり吸引を必要としない場合に、閉鎖器配置は、
図4bに示すように吸引オリフィスの有効サイズを縮小するように調節することができる。
図4に示すような配置により、閉鎖器配置は、開口スライドを含み、これは、吸引オリフィスに対して横方向に移動することができる。これは、スライド及び吸引オリフィスの開口が(益々)脱位置合わせして絞り効果を発生させるので、閉鎖器配置の本体が吸引開口を塞ぐようにする効果を有する。吸引オリフィスに対する閉鎖器の移動の程度を調節することにより、絞りの程度を調節することができる。
【0054】
図4では、閉鎖器配置は、閉鎖器が中空本体と加工すべきシートが従うことになる経路との間に位置決めされるように、吸引オリフィスを担持する中空本体を実質的に覆うことに注意されたい(勿論、吸引制動機は、図示したものとは異なる向きに使用することができ、そのために例えば中空本体は、閉鎖器配置が中空本体の下に位置決めされるように「反転」させることができる)。そのような配置は、修正すべきベンチュリシステムの内部設計を必要としないベルヌーイプレートの既存の設計に追加することができる。吸引が内部ベンチュリ配置から提供される内部閉鎖器配置を提供することが可能であるが、吸引が代わりに真空ポンプのような外部吸引ソースから提供される状況では、内部閉鎖器配置を追加する明らかにより大きい設計自由度が存在する。
【0055】
図4では、閉鎖器配置内の吸引オリフィス及び開口は、円形ではなく細長であることに注意されたい。これらの細長開口部の長軸は、シート材料の給送方向に対して横断方向に配置される。これは、給送方向に沿って吸引本体の有意な長さを必要とせずに吸引オリフィスの面積を最大にすることを可能にする。
【0056】
図4では、クランク配置400は、回転移動を例えばモータ410から閉鎖器配置を形成するスライド262の直線移動(平行移動)に変換する。加工されているシートの性質のために閉鎖器配置が関わる場合に、閉鎖器配置は、1つのシートの加工中に
図4aの完全開放位置から
図4bに示すような閉塞位置まで往復し、次に、次のシートを加工する準備ができている完全開放位置に再度戻ることを認めるであろう。
【0057】
一般的に
図4に示すようなクランク配置400の使用は、そのような往復移動を簡単かつ有効に提供することができる。様々なクランク「発射」を達成するのに調節可能な又は交換可能なクランクを使用することにより、吸引オリフィスに対する閉鎖器配置の移動の程度は、加工されている様々なシートの特性に合うように調節することができる。
【0058】
クランク配置を使用することに代えて、閉鎖器配置は、1又は2以上の油圧又は空気圧ラム又は電動ソレノイドによって吸引オリフィスに対して移動することができ、これらの全ては、吸引オリフィスに対して閉鎖器配置を平行移動させて往復させるのに適する直線移動を直接に提供する。これらの移動の発生ソースはまた、移動が起こる時とこれらのストローク長とに関連し、潜在的に急速かつ容易に制御可能な両方の利点を有し、そのために吸引オリフィスに適用される絞りの程度を容易に調節して制御することができるようになる。
【0059】
閉鎖器配置は、吸引制動機の吸引オリフィスの全てに絞り効果を提供するように複数列の開口を含む単一スライドを含むことができるが、各々が1又は2以上の開口を例えば1又は2以上の列で担持する1よりも多いスライドを等しく含むことができることは認められるであろう。複数のスライドが設けられる場合に、これらは、1ユニットとして移動するように結合することができ、又は個々に移動するように配置されるか又はスライドの個々の「バンク」として移動するようにグループ分けすることができる。吸引オリフィスの一部だけに影響を及ぼす閉鎖器配置を提供することも可能である。
【0060】
図4の配置の変形として、閉鎖器配置として又はその要素として開口本体を設けるのではなく、吸引オリフィスに隣接する閉鎖器配置の一部を固定することができ、別の部分は、固定部分に対して可動である。そのような閉鎖器配置では、開口は、閉鎖器の固定及び可動部分を離間し、可動部分を吸引開口に過度に部分的に移動することによって吸引オリフィスを絞ることによって実際には作り出される。本発明のそのような実施形態による吸引制動機のための閉鎖器配置は、吸引制動機の複数の吸引オリフィスに絞り効果を提供するように複数の固定及び可動部分を含むことができる。
【0061】
図4を参照して説明する閉鎖器配置は、これらの吸引がベルヌーイ効果、例えば、ベルヌーイプレートを使用して又は吸引ポンプによって発生されるか否かに関わらず既存の吸引制動機に換装することができることは認められるであろう。しかし、同じく、この原理は、新しく作り出されるか又は新しく設計された吸引制動機に適用することができると考えられる。
【0062】
図5は、本発明の代替実施形態によって使用中に吸引制動機のそれが制動される時にシートに面する面の平面概略図である。閉鎖器配置に対するこの代替構成では、閉鎖器と吸引オリフィスの間の簡単な直線平行移動ではなく相対回転が起こる。以前と同じく、吸引制動機は、キャビティを定める中空本体を含み、中空本体の面は、内部キャビティに連通する複数の吸引開口(366)を定める。図に示す例では、複数の吸引開口を定める面は、周囲面に対して埋め込まれ、凹部は閉鎖器要素を受け入れ、そのために閉鎖器要素の露出面は、中空本体の周囲面と実質的に面一である。
【0063】
図では、閉鎖器要素562は、シート給送経路から直角に見る時に円形であり、離間して1対の吸引オリフィス366の開口部に適合するような大きさにされた1対の孔564を含む。実際に、一般的に複数の閉鎖器要素があることになり、各々は、1又は2以上の開口を含んで同様の数の吸引オリフィスに絞り制御を提供する。図示のように、円形閉鎖器要素は、吸引オリフィスを提供する本体内の対応する円形凹部に装着され、閉鎖器要素の露出面は本体の周囲面と面一である。このようにして、閉鎖器要素及び本体のアセンブリは、実質的に平坦であるシートに面する面を提供し、吸引制動機の面が加工中にシートに損傷を与える危険を低減する。
【0064】
図5は、吸引オリフィスに対して後者がそれらの完全開放位置まで部分的に絞られるように回転する閉鎖器要素562を示している。閉鎖器要素562によって隠された吸引オリフィスの周りの部分は破線として示されているが、吸引オリフィスの使用することができる開口部は陰影で示されている。
【0065】
閉鎖器要素は、「ラック・アンド・ピニオン」配置によって吸引開口に対して変位(回転)することができ、各閉鎖器要素の一部は、本体内で歯付き「ピニオン」配置(好ましくは、例えば、機械加工によって又は成形/鋳造によって閉鎖器要素の材料内で一体的に提供される)を担持する。それらの歯を用いて、「ラック」は、歯を担持する線形要素と協働する。これに代えて、「ウォーム駆動」タイプの配置は、共通ウォーム駆動シャフトと閉鎖器要素の各々上の協働形態との間に使用することができると考えられる。別の代替駆動配置は、閉鎖器要素の各々に対してタンジェンシャルに平行移動される共通直線駆動シャフトを使用すると考えられ、閉鎖器要素の各々は、駆動シャフトの直線移動を閉鎖器要素の回転に変換するクランク配置を含む。
【0066】
適切な設計を用いて、これらの駆動要素のいずれも、小型で効率的な機構を提供して吸引オリフィスに対して閉鎖器要素の必要な往復弓形移動を生成することができる。以前に説明した摺動閉鎖器配置と同じく、これらの「円形」閉鎖器配置は、モータ(電気、空圧、油圧)によって又は線形アクチュエータ(ソレノイド、油圧、空圧)によって駆動することができる。
【0067】
図4を参照して説明するものを換装するよりも、
図5を参照して説明する閉鎖器配置を既存の吸引制動機に換装することがより困難である場合があることは認められるであろう。
【0068】
利用可能な吸引の無駄を回避するために、
図3に370として概略的に示すように、閉鎖器要素と閉鎖器要素がそれに対して移動する協働面との間にシールを設けることが好ましい。
【0069】
どちらの閉鎖器配置が使用されても、その作動は、吸引制動機が関連付けられた加工ステーションで行われている加工作動と、例えば加工されている各シートに吸引制動機が減速効果を提供するシート加工機械とに同期する。制動作動の第1ステージでは、閉鎖器配置は、好ましくは完全開放位置で作動し、閉鎖器は、作動の第2ステージの開始時に絞られた(部分的に塞がれた)位置にトリガされる。閉塞の開始点のタイミングと適用される閉塞(絞り)の程度との調節は、公知の吸引制動機を使用する時に機能することが公知である設定値によって通知されるべきである。閉鎖器配置が既存の吸引制動機に換装される場合に、公知の吸引設定値は、初期設定に非常に良好なガイドを提供するはずである。
【符号の説明】
【0070】
262 閉鎖器配置
362 タブレット
366 吸引オリフィス
369 孔
400 クランク配置
【手続補正書】
【提出日】2021-12-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
ホイルスタンピング機械200には、ストリップの形態のスタンピングホイル141をプラテン印刷機131に給送するために繰り出し手段230も設けられる。従来と同じく、これらの繰り出し手段230は、スタンピングホイルのリール210が回転することができるようにそれに対して装着されるリールホルダ231、圧縮ローラ232aに関連付けられた給送シャフト、マーク検出器233、一連の戻りシャフト234a、234b、234c、ストリップ破損モニタ235、圧縮ローラ236aに関連付けられた引張シャフト、ストリップリターン237、及び回復ローラ238を含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
具体的には、各把持器棒241は、駆動スプロケット243と戻りスプロケットの間の水平通過平面内でアウトバウンド経路と、次にホイルスタンピング機械の上側部分内でローラ(見えない)によって誘導される戻り経路とを実行する。それが駆動スプロケット243の近くまで戻った状態で、各把持器棒241は、次に、
図2に示すように新しいシート10を把持することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】