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特表2022-536675庭園のゴミを収集するためのデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】庭園のゴミを収集するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   A47L 13/52 20060101AFI20220810BHJP
【FI】
A47L13/52 102
A47L13/52 103
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573361
(86)(22)【出願日】2020-06-03
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2020065303
(87)【国際公開番号】W WO2020249438
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】1908216.3
(32)【優先日】2019-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521539845
【氏名又は名称】ジェームズ・コネロン
(71)【出願人】
【識別番号】521539856
【氏名又は名称】サリー-アン・コネロン
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・コネロン
(72)【発明者】
【氏名】サリー-アン・コネロン
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074HH01
3B074HH03
(57)【要約】
庭園のゴミ(12)を地面(14)から収集するためのデバイス(10)。デバイス(10)は、一対の本体(16)及び一対のハンドル(21)を含んでいる。各本体(16)は、両側の端部(34、37)と、この端部(34、37)間に少なくとも部分的に延在する収集構造と、を規定している。この本体(16)は、各本体(16)の端部(37)の一方に隣接して配置された軸(18)周りに、互いに対して旋回するように固定可能であるように構成されており、収集構造が対向するとともに、軸(18)から実質的に径方向に延びるようになっている。各ハンドル(21)は、軸(18)から径方向に離間した位置において本体(16)の一方に接続されるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
庭園のゴミを地面から収集するためのデバイスであって、
一対の本体であって、前記本体それぞれが対向する端部を規定し、収集構造が少なくとも部分的に前記端部間に延在し、前記本体が、前記本体それぞれの前記端部の一方に隣接して配置された軸周りに、互いに対して旋回するように固定可能であり、前記収集構造が対向するとともに、前記軸から実質的に径方向に延びるようになっている、前記一対の本体と、
一対のハンドルであって、前記ハンドルそれぞれが、前記軸から径方向に離間した位置において前記本体の一方に接続されるように構成されている、前記一対のハンドルと、
を含み、
使用時に、前記ハンドルを操作することが、前記収集構造間に庭園のゴミを集めるために、前記地面に沿って前記本体を引きずることを可能にする開いた位置と、前記本体間に前記庭園のゴミを閉じ込めることを可能にする閉じた位置と、の間で、前記軸周りに前記本体を旋回させる、前記デバイス。
【請求項2】
前記ハンドルそれぞれが、前記軸に対して実質的に平行に延びるように、前記本体の一方に固定可能である細長い部材を含んでいる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記細長い部材の各々が、自由端を規定するとともに、使用時に、前記自由端が互いに衝突することを防止するように配置されるよう構成されている、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ハンドルそれぞれが、前記軸に対して実質的に垂直に延びるように構成されたグリップを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記グリップが、前記軸に対して実質的に平行な方向に前記本体から離間するように、関連する前記本体に接続されている、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記グリップの前記本体からの間隔を調整するように動作可能である調整機構をさらに含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記グリップそれぞれが、使用時に、ユーザの腕を部分的に囲むとともに当接するように構成された装具構造と関連する、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ハンドルそれぞれが、前記本体の後部に接続されるように構成されている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ハンドルそれぞれが、前記本体の一方と一体に形成されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記収集構造それぞれが傾斜部を含み、前記傾斜部が、前記閉じた位置において、前記傾斜部間に谷部を規定するように構成されている、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記傾斜部それぞれが実質的に平らである、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記収集構造それぞれが、弾性的に変形可能な歯のアレイを含んでいる、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記アレイそれぞれの前記歯が、互いに平行に、前記軸に隣接して固定可能な前記本体の前記端部に向かって延びている、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
一方の前記本体の前記歯が、前記閉じた位置において前記歯が交錯することを可能にするように、他方の前記本体の前記歯からオフセットするように配置されている、請求項12または請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記収集構造それぞれが、前記庭園のゴミを収容するように構成された凹部を規定する、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記凹部それぞれが、前記軸に隣接して固定可能な前記本体の前記端部に向かって内側にスロープ状になるような形状である、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記凹部それぞれが、実質的に連続したリムであって、使用時に、前記リムが、前記凹部内に前記ゴミを閉じ込めるように互いに隣接して配置可能であるように構成されている、前記リムを規定する、請求項15または請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
デバイスで庭園のゴミを地面から収集するための方法であって、
一対のハンドルを互いに対して移動させることであって、前記ハンドルが、前記デバイスの本体の対のそれぞれに固定されており、前記本体の各々の相補的な端部に配置された軸周りに前記本体の少なくとも一方を旋回させ、前記ハンドルそれぞれが、前記軸から径方向に離間するように、前記本体の一方に接続されている、前記移動させることと、
前記本体を前記地面に沿って引きずって、前記本体によって規定された、対向する傾斜部間に庭園のゴミを集めるように、前記ハンドルを移動させることと、
前記本体の少なくとも一方を前記軸周りに旋回させて、前記本体間に前記庭園のゴミを閉じ込めるように、前記ハンドルを互いに対して移動させることと、を含む、前記方法。
【請求項19】
前記方法はまた、
閉じ込められた庭園のゴミを包含する前記本体を、容器の上方に持ち上げるように、前記ハンドルを移動させることと、
前記閉じ込められた庭園のゴミを前記容器内に落とすように、前記本体の少なくとも一方を前記軸周りに旋回させるように、前記ハンドルを移動させることと、
を含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、葉、小枝などの庭園のゴミを地面から収集するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
庭師はしばしば、地面に落ちた葉、小枝、生け垣の端切れなどの庭園のゴミを収集する。そのようなゴミを除去することは、見苦しく思われ、ゴミが地面を衰えさせること及び地面に損傷を与えること、及び/または移動の障害になることを防止するために、時には必要であることから、必要とされている。たとえば、落ち葉は、葉が芝に損傷を与えることを防止するために、芝生からしばしば除去される。
【0003】
庭園のゴミの収集を補助するための幅広いデバイスが存在している。熊手が、庭園のゴミを手作業で集めて堆積させるために一般的に使用されている。堆積されたものは、次いで、ゴミを除去するために、通常は手で持ち上げられ、ゴミ箱などの容器内に入れられる。ユーザの手の各々の上に着用される一対のシェルであるリーフスクープ(leaf scoops)は、しばしば、ゴミを地面から容器に持ち上げることを補助するために使用される。しかし、このアプローチは、ユーザが、2つのツールを使用するか、ユーザの手を使用するために熊手(rake)を捨てることを必要としている。このいずれも、不便であり、かつ時間がかかる。このことは、ユーザが、かがんでいるなどの不便な位置にあることを推定することも伴い得る。このことは、けがを生じ得るか、身体に障害のあるユーザには禁止されている。
【0004】
葉用の電気掃除機が、庭園のゴミを収集するための、動力を備えた代替形態である。そのようなデバイスは、庭園のゴミを、通常はバッグである容器内に吸引するために、空気の流れを発生させる。しかし、これらのデバイスはしばしば重く、燃料または電力供給源を必要とし、望ましくないボリュームのノイズを放出する。
【0005】
本明細書に含まれている文献、作用、材料、デバイス、物品などのあらゆる議論は、これら要素のいずれか、またはすべてが、添付の特許請求の範囲の各々の優先権の日の前に存在したような、本開示に関する分野における、通常の一般的な知識であったことの承認としては取られないものとする。
【発明の概要】
【0006】
少なくとも1つの開示の実施形態によれば、庭園のゴミを地面から収集するためのデバイスであって、一対の本体及び一対のハンドルを含むデバイスが提供されている。各本体は、対向する端部と、この端部間に少なくとも部分的に延在する収集構造と、を規定している。この本体は、各本体の端部の一方に隣接して配置された軸周りに、互いに対して旋回するように固定可能であり、収集構造が対向するとともに、軸から実質的に径方向に延びるようになっている。各ハンドルは、軸から径方向に離間した位置において本体の一方に接続されるように構成されている。使用時には、ハンドルを操作することにより、収集構造間に庭園のゴミを集めるために、地面に沿って本体を引きずることを可能にする開いた位置と、本体間に庭園のゴミを閉じ込めることを可能にする閉じた位置と、の間で、軸周りに本体を旋回させる。
【0007】
各ハンドルは、軸に対して実質的に平行に延びるように、本体の一方に固定可能である細長い部材を含む場合がある。細長い部材の各々は、自由端を規定する場合があるとともに、使用時に、自由端が互いに衝突することを防止するように配置されるよう構成されている。
【0008】
各ハンドルは、軸に対して実質的に垂直に延びるように構成されたグリップを含む場合がある。グリップは、軸に対して実質的に平行な方向に本体から離間するように、関連する本体に接続されている場合がある。
【0009】
本デバイスは、グリップの本体からの間隔を調整するように動作可能である調整機構をも含む場合がある。
【0010】
各グリップは、使用時に、ユーザの腕を部分的に囲むとともに当接するように構成された装具構造と関連する場合がある。
【0011】
各ハンドルは、本体の後部に接続されるように構成されている場合がある。
【0012】
各ハンドルは、本体の一方と一体に形成されている場合がある。
【0013】
各収集構造は傾斜部を含む場合があり、傾斜部は、閉じた位置において、傾斜部間に谷部を規定するように構成されている。各傾斜部は、実質的に平らである場合がある。
【0014】
各収集構造は、弾性的に変形可能な歯のアレイを含んでいる場合がある。そのような実施形態では、各アレイの歯は、互いに平行に、軸に隣接して固定可能な本体の端部に向かって延びている場合がある。
【0015】
一方の本体の歯は、閉じた位置において歯が交錯することを可能にするように、他方の本体の歯からオフセットするように配置されている場合がある。
【0016】
各収集構造は、庭園のゴミを収容するように構成された凹部を規定する場合がある。各凹部は、軸に隣接して固定可能な本体の端部に向かって内側にスロープ状になるような形状である場合がある。
【0017】
各凹部は、実質的に連続したリムであって、使用時に、リムが、凹部内にゴミを閉じ込めるように互いに隣接して配置可能であるように構成されている、実質的に連続したリムを規定する場合がある。
【0018】
同様に開示されているのは、デバイスで庭園のゴミを地面から収集するための方法であって、一対のハンドルを互いに対して移動させことであって、ハンドルが、デバイスの本体の対のそれぞれに固定されており、本体の各々の相補的な端部に配置された軸周りに本体の少なくとも一方を旋回させ、各ハンドルが、軸から径方向に離間するように、本体の一方に接続されている、移動させることと、本体を地面に沿って引きずって、本体によって規定された、対向する傾斜部間に庭園のゴミを集めるように、ハンドルを移動させることと、本体の少なくとも一方を軸周りに旋回させて、本体間に庭園のゴミを閉じ込めるように、ハンドルを互いに対して移動させることと、を含む、方法である。
【0019】
本方法はまた、閉じ込められた庭園のゴミを包含する本体を、容器の上方に持ち上げるように、ハンドルを移動させることと、閉じ込められた庭園のゴミを容器内に落とすように、本体の少なくとも一方を軸周りに旋回させるように、ハンドルを移動させることと、を含む場合がある。
【0020】
本明細書を通して、「備える(comprise)」、または、「備える(comprises)」もしくは「備えている(comprising)」などの変形形態の用語は、述べられている要素、整数、もしくはステップ、または、要素、整数、もしくはステップのグループの包含を暗示するが、任意の他の要素、整数、もしくはステップ、または、要素、整数、もしくはステップのグループの除外は暗示しないものと理解されるものとする。
【0021】
各実施形態が、個別にまたは集合的に、本明細書に開示されたか、本出願の明細書に示された、ステップ、特徴、及び/または整数、ならびに、前述のステップまたは特徴の2つ以上のいずれかまたはすべての組合せを含む場合があることを理解されたい。
【0022】
各実施形態は、添付図面を参照して、実施例としてのみ、ここで記載されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】地面に配置された庭園のゴミを収集するためのデバイスの第1の実施形態の前方斜視図であり、デバイスが、ゴミを集めるための開いた位置にある。
図2】地面に配置された庭園のゴミを収集するためのデバイスの第1の実施形態の後方斜視図であり、デバイスが、ゴミを集めるための開いた位置にある。
図3図1及び図2に示されたデバイスの上面図である。
図4図1から図3に示されたデバイスの側面図である。
図5図1から図4に示されたデバイスの後方斜視図であり、デバイスが、ゴミを収集するための閉じた位置に配置されている。
図6図1から図5に示されたデバイスの下側斜視図である。
図7図1から図5に示されたデバイスの詳細な図である。
図8】庭園のゴミを収集するためのデバイスの第2の実施形態の前方斜視図であり、デバイスが、ゴミを収集するための開いた位置にある。
図9】庭園のゴミを収集するためのデバイスの第2の実施形態の後方斜視図であり、デバイスが、ゴミを収集するための開いた位置にある。
図10】庭園のゴミを収集するためのデバイスの第3の実施形態の斜視図である。
図11】AからCは、図1から図7に示すデバイスの使用の各段階を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図中、参照符号10は、庭園のゴミ12、または、落ち葉、ゴルフボールなどの同様のばらばらの、軽量のアイテムを地面14から収集するためのデバイス10を全体的に示している。デバイス10は、一対の本体16及び一対のハンドル21を含んでいる。各本体16は、対向する端部34、37と、この端部34、37間に少なくとも部分的に延在する収集構造と、を規定する。この本体16は、各本体16の一方の端部37に隣接して配置された軸18周りに旋回するように、互いに対して固定可能であるように構成されており、それにより、収集構造が対向するとともに、軸18から実質的に径方向に延びるようになっている。各ハンドル21は、軸18から径方向に離間した位置において本体16の一方に接続されるように構成されている。
【0025】
使用時には、ハンドル21を操作することにより、本体16が、本体16が離れるように旋回された開いた位置(図1)と、本体16が互いに隣接している閉じた位置(図5)と、の間で旋回される。本体16を開いた位置へ旋回させることにより、本体16を地面に沿って引きずって、収集構造間に庭園のゴミ12を集めることを可能にする。また、本体16を閉じた位置に旋回させることにより、集められた庭園のゴミ12を本体16間に閉じ込めることを可能にする。
【0026】
図1から図7は、デバイス10の第1の実施形態100を示している。図1から図4は、開いた位置に配置されたデバイス10を示している。この開いた位置では、本体16は、本体16間に庭園のゴミ12を集めることを可能にするために、離間するように旋回されている。図5から図7は、閉じた位置に配置されたデバイスを示している。この閉じた位置では、本体16は、本体16間に庭園のゴミ12を捕獲することを可能にするために、一体となるように旋回される。
【0027】
図1から図7に示す実施形態では、本体16は、左側シェル161及び右側シェル162を備えた対向するシェルの形態である。シェル161、162は、端部37に隣接して配置された軸18周りに旋回することを可能にするように、ヒンジ25において互いに対して固定可能である。図示の実施形態では、各シェル161、162の端部37は、端部37のすぐ近くに軸を配置するように、ヒンジ25の一部を規定する。他の実施形態(図示せず)では、ヒンジは、シェル161、162に固定可能な別のアセンブリであり、及び/または、軸18は、端部37から離間するように配置されている。いくつかの実施形態では、ヒンジ25は、左側シェル161を右側シェル162に固定するように、シェル161、162の各々によって規定された中心アパーチャ内に保持されたピン(図示せず)を含んでいる。
【0028】
図6に最適に示すように、シェル161、162の収集構造は、逆向きに傾斜するように構成された傾斜部22を含んでおり、それにより、閉じた位置において、傾斜部22が互いから離れるように傾斜して、間に谷部を規定するようになっている。この方法で傾斜部22を構成することにより、シェル161、162が地面14に沿って引きずられた際に、庭園のゴミ12が傾斜部22に乗り上がることを有利に促し、したがって、地面14からのゴミ12の収集を促進する。
【0029】
傾斜部22は、実質的に平らな形状になっており、軸18から径方向に延びるように配置されている。他の実施形態(図示せず)では、傾斜部22が不連続であり、軸18から延びる概念的平面を規定し、及び/または、シャベルまたはバケツなど、軸18から延びる湾曲した領域または表面を規定する。
【0030】
各収集構造は、傾斜部22のベース縁部23に沿って配置された歯26のアレイを含んでいる。各アレイの歯26は、互いに平行に、軸18に隣接して配置されたシェル161、162の端部37に向かって延びている。歯26は、弾性的に変形可能であり、少なくとも部分的に柔軟な材料で形成されている。
【0031】
歯26の配置及び構成により、シェル161、162が地面14に沿って引きずられた際に、歯26が曲がることを可能にしている。これにより、芝生などで一般的なように、不規則的な表面の上に歯26が乗り上がることを可能にしている。図7に最適に示されているように、各歯26は、この効果を向上させるようにわずかに傾けられた自由端を規定している。他の実施形態(図示せず)では、歯26がなく、代わりに、傾斜部22が、ブレード状の構造を形成する連続したベース縁部23を規定している。そのような実施形態は、パティオ、歩行路、または道路など、硬い表面からの庭園のゴミ12の収集を容易にするために有用である。さらに他の実施形態(図示せず)では、歯26は、歯の代替となって、建築現場の破片など、相当のゴミを収集することを可能にする。
【0032】
図示の実施形態では、歯26の各アレイが、関連するベース縁部23の部分に沿って延在する。他の実施形態(図示せず)では、歯26は、本体16のベース全体に沿って配置されている。さらなる実施形態(図示せず)では、収集構造は、歯26のアレイのみを備えている。たとえば、いくつかの実施形態(図示せず)では、各本体16は、軸18から径方向に延びるように配置されたシャフトを含み、歯26のアレイは、このシャフトから角度を付けて延びている。
【0033】
図7に最適に示されるように、左側本体161の歯261は、右側本体162の歯262からオフセットするように配置されている。これにより、シェル161、162が閉じた位置に配置された際に、歯261、262のアレイが交錯することが可能になっている。この構成は、使用中に歯261、262のアレイが相互に干渉することを防止する。各アレイの歯261、262は、閉じた位置におけるアレイ間のクリアランスを提供するのに十分に、他方のアレイに対して離間している。この配置は、ゴミ12が歯261、262間に置かれることを回避している。
【0034】
各シェル161、162の各収集構造は、収集された庭園のゴミ12を収容するように配置された凹部30を規定している。各傾斜部22は、一方の凹部30の側部を形成している。図示の実施形態では、各シェル161、162は、連続した平らなリム32内に凹部30を規定している。このことは、シェル161、162が閉じた位置へ旋回された際に、シェル161、162のリム32が互いに対して隣接して配置されて、シェル161、162内にゴミ12をしっかりと閉じ込めることが可能である、実質的に閉じた容量を形成することを意味している。いくつかの実施形態(図示せず)では、収集構造は、凹部30を規定し、傾斜部22を有していないコンテナを備えるように構成されている。そのような実施形態は、たとえば、硬い表面から落ち葉を収集するために有用とすることができる。そのような実施形態では、傾斜部22は、コンテナの有効な前縁部に沿って任意選択的に固定可能である。
【0035】
各リム32は、当接表面31を規定している。この当接表面31は、シェル161、162の相対位置を制御するための停止部を提供するように、閉じた位置において他方の当接表面31に当接するように配置されている。代替的実施形態(図示せず)では、リム32は、非平面、及び/または不連続である場合があり、閉じた位置において、シェル161、162が、たとえばオープントップのキャビティを規定する、部分的に閉じた容量を規定することを意味することを理解されたい。
【0036】
各シェル161、162は、軸18から遠位に配置されるように構成された自由端34を規定するとともに、凹部30が、自由端34から内側に向かってスロープ状になるように構成されている。このことは、凹部30が、軸18に近い、より深い領域を規定し、自由端34に向かって徐々に浅くなっていることを意味する。これにより、ゴミ12が本質的に、軸18に隣接するシェル161、162の端部37に向かって押されることから、デバイス10の使用中にゴミ12を収集するためのより大である容量が提供される。
【0037】
各シェル161、162は、収集されたゴミ12を凹部30内に保持することを最適化させるための凹部30の後部における固体壁35を規定している。代替的実施形態(図示せず)では、壁35は、細かいゴミを凹部30の外に通すように、目打ちがされているか、メッシュで形成されている。この構成は、デバイス10が、砂または砂利など、細かい、脆い地面からゴミ12を収集するために採用される場合に有用である。ここでは、脆い地面の要素をゴミ12からフィルタリングすることが必要である。
【0038】
図1から図7に示す実施形態では、各ハンドル21が、軸18から径方向に離間されるように、かつ、軸18に対して実質的に平行に延びるように、シェル161、162の一方に固定可能であるシャフト20の形態の細長い部材を含んでいる。シャフト20をこの方法で配置することにより、シェル161、162を動かし、旋回させるための梃子の作用を向上させる。このことは、軸18をわずかに横断するように、たとえば、軸18に対して1度から10度で、シェル161、162の自由端34に向かって傾けられるように延ばして、シャフト20を配置することを含むことを理解されたい。
【0039】
各シャフト20は、シェル161、162の一方に直接接続されている。シャフト20の相対移動により、たとえば開いた位置と閉じた位置との間で、シェル161、162を旋回させる。
【0040】
図4に最適に示されるように、各シャフト20は、シェル161、162の自由端34に向かってわずかに角度が付くように、シェル161、162に固定可能である。これにより、傾斜部22を地面14に沿って、ユーザに向かう方向に引きずることを容易にするように、各シャフト20の自由端38を好都合に配置する。
【0041】
図5に最適に示されているように、シャフト20は、閉じた位置において、自由端38が互いから離間しているように配置される。この構成は、自由端38が衝突することを防止し、したがって、自由端38を把持するユーザの手に使用中に衝突することを避けている。
【0042】
代替的実施形態(図示せず)では、各ハンドル21が、他方のハンドル21に旋回可能に接続するように、関連するシェル161、162の後方部分に沿って、軸18に向かって延びるように構成された細長い部材を含んでいる。たとえば、各ハンドル21は、曲げられた筒状の金属から形成され、アイレットを端部に含んで、ヒンジ25の一部を形成するように、このアイレットを接続することを可能にする場合がある。このことは、シェル161、162の剛性を向上させる、及び/または、ヒンジ25を強化するために有用である。
【0043】
図8及び図9は、デバイス10の第2の実施形態200を示している。この実施形態200は、第1の実施形態100と特徴を共有しており、それにより、共通の参照符号が共通の特徴を示している。
【0044】
図8及び図9に図示される実施形態では、ハンドル21は、軸18に対して実質的に垂直に延びるように構成されたグリップ40を含んでいる。各グリップ40は、シェル161、162の後部に一体に形成され、軸18から径方向に離間している。他の実施形態(図示せず)では、グリップ40は、シェル161、162の後部に取り付けられるように構成された別の構成要素である。さらに他の実施形態(図示せず)では、グリップ40は、グリップ40とユーザとの間の摩擦を向上させるために、低いショアー硬さのエラストマーなどの、粘着性材料の層でカバーされている。
【0045】
各グリップ40は、ユーザがシェル161、162の移動を制御することを補助するために、使用時にユーザの腕を部分的に囲むとともに当接することを可能にするように、シェル161、162から延びるように配置された装具構造44と関連している。各シェル161、162は、グリップ40を把持する際に、ユーザの指のためのスペースを提供するために、グリップ40に隣接する第2の凹部46を規定している。
【0046】
図10は、デバイス10の第3の実施形態300を示している。この実施形態300は、第1の実施形態100及び第2の実施形態200と特徴を共有しており、それにより、共通の参照符号が共通の特徴を示している。
【0047】
図10に示す実施形態では、各グリップ40及び装具構造44は、軸18に対して実質的に平行な方向に、シェル161、162から離間するように、シェル161、162の一方に接続されている。この構成は、グリップ40を人間工学的に配置し、また、使用中に、ユーザによるシェル161、162の移動の制御を向上させることができる。図示の実施形態では、各グリップ40は、静的な分離距離を規定するように、関連するシェル161、162に対し、支持構造50によってしっかりと固定されている。他の実施形態(図示せず)では、グリップ40は、分離距離を調整することを可能にするように操作可能な調整機構により、関連するシェル161、162に接続されている。そのような実施形態では、調整機構には、関連するシェル161、162に向かって、及び関連するシェル161、162から離れるようにグリップ40を移動させることを可能にする、入れ子要素が含まれる。
【0048】
デバイス100の使用は、図11Aから図11Cに示されている。このことは、ユーザが、デバイス100の隣に立ち、シャフト20の各々を把持し、シャフト20を離間するように移動させて、シェル161、162を開いた位置へと旋回させることを伴う。シャフト20を操作することにより、ユーザは、各傾斜部22を地面14に向けて動かし、シェル161、162をユーザ自身に向けて引きずる。この動作の間、傾斜部22が地面14上の庭園のゴミ12と衝突すると、これにより、ゴミ12が傾斜部22間に集められ、軸18に向かって傾斜部22を上る。この方法で、シェル161、162を地面14に沿って継続して引きずることにより、ゴミ12が傾斜部22間に集まって堆積される(図11A)。ユーザは、次いで、シャフト20を互いに向けて移動させて、シェル161、162を閉じた位置へと旋回させる。これにより、ゴミ12の堆積を傾斜部22に、凹部30内へ上らせて、シェル161、162内に捕獲させる(図11B)。ユーザは次いで、シャフト20を操作してシェル161、162を、しばしばゴミ箱52またはバッグなどの容器の上方である、適切な廃棄位置に持ち上げ、シャフト20を離間させるように移動させて、シェル161、162を互いから離れるように旋回させ、ゴミ12を容器内に放出する(図11C)。
【0049】
デバイス200及び300の使用は、デバイス100に関して上述したものと同じであるが、ユーザがシャフト20を移動させて、シェル161、162の旋回及び移動を生じさせる代わりに、ユーザは、このことを達成するために、グリップ40を保持及び操作する。デバイス200、300を使用することが、デバイス100に関して採用されたものとは異なるユーザの身体の姿勢を必要とすることを理解されたい。この理由は、傾斜部22間にゴミ12を集めるために、ユーザ自身に向けてシェル161、162を引きずるのと同時に、地面14に向けてシェル161、162に力を印加するために、ユーザが身をかがめる必要があるためである。このことは、これら実施形態200、300が、概して、どのようにけがを避けるかを理解している、身体的に健全なユーザにのみ適していることを意味する。
【0050】
デバイス10は、有利には、ユーザが、効率的かつ人間工学的に、庭園のゴミ12、または、落ち葉などの他の類似の軽量の要素を、単一のツールを使用して地面14から集め、除去することを可能にする。このことは、本体16を軸18周りに、開いた位置へ旋回させるように一対のハンドル21を操作し、収集構造間にゴミ12を集めるように地面14に沿って本体16を引きずり、また、本体16間にゴミ12を捕獲するように、本体16を軸18周りに、閉じた位置へ旋回させるように、一対のハンドル21を操作することにより、可能にされる。ゴミ12を包含する本体16は、次いで、容器または他の好都合な廃棄位置の上方に移動され、ゴミ12を放出するように、離れるように旋回される場合がある。
【0051】
軸18から径方向に離間するように、関連する本体16に対して各ハンドル21を配置することは、このことが、開いた位置と閉じた位置との間の本体16の旋回のための効果的な梃子の作用を提供することから、使用の容易さを向上させる。さらに、この構成により、収集構造間にゴミを収集するために、地面に沿って本体16を引きずることを可能にするように、ハンドル21が人間工学的に配置される。
【0052】
デバイス10を使用することにより、デバイス10を操作する間に短い間隔で、ユーザが、本体16間にゴミ12を捕獲し、容器などの適切な位置にゴミを放出することが可能になる。これにより、廃棄が困難であり得る大量に堆積されたゴミ12が蓄積されることを有用に防止する。同様に、収集動作の間にゴミ12を頻繁に除去することにより、強風など、不利な気象条件において効率的な操作が向上される。
【0053】
デバイス100を使用することにより、庭園のゴミ12を地面14から持ち上げるために、ユーザが身をかがめるか、不便な姿勢を取る必要があることを低減させるか避ける。このことは、高齢者など、動作の範囲が限定されているユーザには特に有利である。
【0054】
本開示の広い一般的な範囲から逸脱することなく、多くの変形形態及び/または変更形態が、上述の実施形態に対して形成される場合があることを、当業者には理解されたい。したがって、本実施形態は、あらゆる点で、例示的であり、限定的ではないものと解釈されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
【国際調査報告】