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特表2022-536690一方向動力変換装置及び該装置を備える動力システム
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  • 特表-一方向動力変換装置及び該装置を備える動力システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】一方向動力変換装置及び該装置を備える動力システム
(51)【国際特許分類】
   F16H 35/00 20060101AFI20220810BHJP
【FI】
F16H35/00 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573427
(86)(22)【出願日】2019-08-13
(85)【翻訳文提出日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 CN2019100389
(87)【国際公開番号】W WO2020252872
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】201910518244.1
(32)【優先日】2019-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910719082.8
(32)【優先日】2019-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521540782
【氏名又は名称】厦門創流科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】呉欽発
(57)【要約】
一方向動力変換装置(24)及び該装置を備える動力システムであって、該一方
向動力変換装置(24)は一方向ギアボックス(18)と、第1伝動軸(15)と、第2
伝動軸(16)と、揺動回転部材(19)と、を含み、該装置は1つ又は複数の一方向動
力変換装置(24)の組み合わせを含み、且つ1つの異なる方向の揺動力を吸収できかつ
このような揺動力を一方向使用可能な回転動力に変換できる。該装置は任意方向の揺動力
を吸収でき、且つ吸収・変換効率が高く、動力出力が円滑で、製造・メインテナンスコス
トが低く、安定性が高く、応用範囲が広い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向動力変換装置であって、
固定ブラケットと、
不安定な動力源に接続される少なくとも1組の揺動回転部材と、
前記固定ブラケットに装着される少なくとも1組の一方向動力ギアボックスと、
前記揺動回転部材及び/又は前記一方向動力ギアボックスの内部に装着され、外力の作用
でそれぞれの一方向回転運動を保持するギアセットと、
前記揺動回転部材及び/又は前記一方向動力ギアボックス内に装着される複数組の一方向
クラッチと、
中空構造であり、前記一方向クラッチと接続されかつ揺動回転部材及び/又は揺動回転部
材内の逆方向回転動力のみを受け入れ、それにより前記一方向動力ギアボックス内で逆方
向に回転するギアを駆動する少なくとも1本の逆方向回転型の第1伝動軸と、
前記第1伝動軸の内部に挿入され、前記一方向クラッチと接続されかつ揺動回転部材及び
/又は揺動回転部材内の順方向回転動力のみを受け入れ、それにより前記一方向動力ギア
ボックス内で順方向に回転するギアを駆動する少なくとも1本の順方向回転型の第2伝動
軸と、を含むことを特徴とする一方向動力変換装置。
【請求項2】
前記揺動回転部材は、プーリーブロック、スプロケットセット、揺動ボックス、第1伝動
軸、第2伝動軸、ギアセット、一方向クラッチのうちのいずれか1つ又はいずれか1つ以
上の組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の一方向動力変換装置。
【請求項3】
前記揺動回転部材は揺動ボックス、第1伝動軸、第2伝動軸、第1一方向クラッチ及び第
2一方向クラッチを含み、前記第1一方向クラッチ及び前記第2一方向クラッチはいずれ
も前記揺動ボックス内に装着され、前記第1伝動軸は前記第1一方向クラッチと伝動して
接続され、前記第1一方向クラッチは前記第1伝動軸が逆方向に回転するように駆動され
るように配置され、
前記第2伝動軸は前記第2一方向クラッチと伝動して接続され、前記第2一方向クラッチ
は前記第2伝動軸が順方向に回転するように駆動されるように配置されることを特徴とす
る請求項1に記載の一方向動力変換装置。
【請求項4】
前記第2伝動軸は前記第1伝動軸内に挿入されることを特徴とする請求項3に記載の一方
向動力変換装置。
【請求項5】
前記一方向動力ギアボックスは、動力出力軸、縦軸が逆方向に回転する少なくとも1つの
第1傘ギア、縦軸が順方向に回転する少なくとも1つの第2傘ギア及び横軸が逆方向に回
転する少なくとも1つの第3傘ギアを含み、前記第1傘ギアが前記第1伝動軸により直接
的又は間接的に駆動され、
前記第2傘ギアと第1傘ギアとは対向して設置され、前記第2傘ギアは前記第2伝動軸に
より直接的又は間接的に駆動され、
前記第3傘ギアは前記第1傘ギアと第2傘ギアとの間に位置し、且つ前記第1傘ギア及び
第2傘ギアと同時に噛み合い、
前記動力出力軸は縦方向に設置された傘ギア又は横方向に設置された傘ギアのうちの少な
くとも一方と接続されていることを特徴とする請求項3~4のいずれかに記載の一方向動
力変換装置。
【請求項6】
前記一方向動力ギアボックスはさらに第4傘ギアを含み、前記第4傘ギアと前記第3傘ギ
アとは対向して設置され、且つ前記第4傘ギアは前記第1傘ギアと前記第2傘ギアとの間
に位置し、且つ前記第1傘ギア及び前記第2傘ギアと同時に噛み合うことを特徴とする請
求項5に記載の一方向動力変換装置。
【請求項7】
前記揺動回転部材はさらに第5傘ギア、第6傘ギア及び第7傘ギアを含み、前記第5傘ギ
アと前記第6傘ギアとは対向して設置され、前記第7傘ギアは前記第5傘ギアと前記第6
傘ギアとの間に位置し且つ両者と同時に噛み合い、前記第1伝動軸の一端は前記第1傘ギ
アと接続され、前記第1伝動軸の他端は前記第1一方向クラッチを介して前記第5傘ギア
と接続され、
前記第2伝動軸の一端は前記第1傘ギアを貫通した後に前記第2傘ギアと接続され、前記
第2伝動軸の他端は前記第5傘ギアを貫通した後に前記第2一方向クラッチを介して前記
第6傘ギアと接続されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の一方向動力変換装
置。
【請求項8】
前記揺動回転部材はさらに第8傘ギアを含み、前記第8傘ギアと前記第7傘ギアとは対向
して設置され、前記第8傘ギアは前記第5傘ギアと前記第6傘ギアとの間に位置し且つ両
者と同時に噛み合うことを特徴とする請求項7に記載の一方向動力変換装置。
【請求項9】
前記揺動回転部材はさらに横方向揺動軸を含み、前記横方向揺動軸は前記第7傘ギアと接
続されていることを特徴とする請求項7に記載の一方向動力変換装置。
【請求項10】
前記揺動回転部材はさらに第3一方向クラッチを含み、前記横方向揺動軸は前記第3一方
向クラッチを介して前記第7傘ギアと接続されていることを特徴とする請求項9に記載の
一方向動力変換装置。
【請求項11】
前記揺動回転部材はさらに2本の横方向揺動軸を含み、2つの前記横方向揺動軸はそれぞ
れ前記第7傘ギア及び前記第8傘ギアと接続されていることを特徴とする請求項8に記載
の一方向動力変換装置。
【請求項12】
前記揺動回転部材はさらに第3一方向クラッチ及び第4一方向クラッチを含み、そのうち
の一方の前記横方向揺動軸は前記第3一方向クラッチを介して前記第7傘ギアと接続され
、他方の前記横方向揺動軸は前記第4一方向クラッチを介して前記第8傘ギアと接続され
ていることを特徴とする請求項11に記載の一方向動力変換装置。
【請求項13】
前記揺動回転部材は、中空構造であるように設置される揺動ボックス、第1一方向クラッ
チ及び第2一方向クラッチを含み、前記第1一方向クラッチ及び前記第2一方向クラッチ
はいずれも前記揺動ボックスの内部に装着され、前記揺動ボックスは前記第1一方向クラ
ッチが運動するように駆動し、かつ前記第1一方向クラッチの作用で前記第1伝動軸が逆
方向に回転するように駆動するように配置され、
前記揺動ボックスはさらに、前記第2一方向クラッチが運動するように駆動し、かつ前記
第2一方向クラッチの作用で前記第2伝動軸が順方向に回転するように駆動するように配
置されることを特徴とする請求項5に記載の一方向動力変換装置。
【請求項14】
前記揺動回転部材は縦方向に揺動する揺動ボックスと、横方向に揺動する横方向揺動軸と
を含み、前記横方向揺動軸は前記揺動ボックスに横方向に装着され、前記横方向揺動軸は
外部の不安定な動力源を受け入れかつ前記揺動ボックスが縦方向に揺動するように駆動し
及び/又は前記揺動ボックスの内部のギアが回転するように駆動するように配置されるこ
とを特徴とする請求項13に記載の一方向動力変換装置。
【請求項15】
前記揺動回転部材は、前記揺動ボックス内に装着されて縦軸が逆方向に回転する少なくと
も1つの第5傘ギア、前記揺動ボックス内に装着されて縦軸が順方向に回転する少なくと
も1つの第6傘ギア、前記揺動ボックス内に装着されて横軸が逆方向に回転する少なくと
も1つの第7傘ギア、前記揺動ボックス内に装着されて横軸が順方向に回転する少なくと
も1つの第8傘ギア、第1一方向クラッチ、第2一方向クラッチ、第3一方向クラッチ及
び第4一方向クラッチを含み、前記第5傘ギアは前記第1伝動軸と直接的又は間接的に接
続され、
第6傘ギアと前記第5傘ギアとは対向して設置され、前記第6傘ギアは前記第2伝動軸と
直接的又は間接的に接続され、
前記第7傘ギア及び前記第8傘ギアと、前記第5傘ギア及び第6傘ギアとは、縦方向及び
横方向に交差して設置されかつ互いに噛み合い、
前記第1伝動軸は前記第1一方向クラッチを介して前記第5傘ギアと接続され、前記第1
一方向クラッチは前記揺動ボックスの逆方向回転動力及び/又は前記第5傘ギアの逆方向
回転動力を受け入れ、かつ前記第1伝動軸及び前記第1傘ギアが逆方向に回転するように
駆動するように配置され、
前記第6傘ギアは前記第2一方向クラッチを介して前記第2伝動軸と接続され、前記第2
一方向クラッチは前記揺動ボックスの順方向回転動力及び/又は前記第6傘ギアの順方向
回転動力を受け入れ、かつ前記第2伝動軸及び前記第2傘ギアが順方向に回転するように
駆動するように配置され、
前記第3一方向クラッチは1つの前記横方向揺動軸と接続され、前記横方向揺動軸により
駆動されかつ前記第7傘ギアが逆方向に回転するように駆動されるように構成され、
前記第4一方向クラッチは他の前記横方向揺動軸と接続され、前記横方向揺動軸により駆
動されかつ前記第8傘ギアが順方向に回転するように駆動されるように構成され、
前記第2伝動軸は前記第5傘ギア及び前記第1傘ギアに同時に挿入しかつ間隔をおいて套
設されることを特徴とする請求項14に記載の一方向動力変換装置。
【請求項16】
前記横方向揺動軸は、同軸線の2つのセクションが揺動ボックスの前後両端に装着され、
又は片側から入力するセクションが前記揺動ボックスの一側に装着されることを特徴とす
る請求項15に記載の多方向揺動型の一方向動力変換装置。
【請求項17】
動力システムであって、
請求項1~16のいずれかに記載の1つ又は複数の一方向動力変換装置を含み、複数前記
一方向動力変換装置は前記一方向動力ギアボックス、前記揺動回転部材、第1伝動軸及び
第2伝動軸を共用し、前記一方向動力ギアボックスと前記揺動回転部材とは、首尾接続し
て一体になるように形成し、複数の前記一方向動力変換装置は互いに直列接続して、前記
揺動回転部材を共用することで不安定な動力源と接続され、前記動力出力軸を共用するこ
とで負荷を共同で駆動することを特徴とする動力システム。
【請求項18】
前記動力システムは第1一方向動力変換装置及び第2一方向動力変換装置を含み、前記第
1一方向動力変換装置の揺動ボックスと前記第2一方向動力変換装置の一方向動力ギアボ
ックスとは一体となってかつ1つのギアボックスを共用し、それは不安定な動力源に伴っ
て水平に揺動し、前記第2一方向動力変換装置の揺動回転部材は縦方向揺動機能及び横方
向揺動機能を有し、前記第1一方向動力変換装置と少なくとも3つの揺動方向を有する一
方向動力組み合わせ体を形成することを特徴とする請求項17に記載の動力システム。
【請求項19】
前記第2一方向動力変換装置の第2傘ギア又は第3傘ギアは前記第1一方向動力変換装置
の第7傘ギア又は第6傘ギアと接続され、前記動力システムの各揺動方向軸線には逆方向
に伝動する一方向クラッチ及び順方向に伝動する一方向クラッチが装着され、前記逆方向
に伝動する一方向クラッチは各軸線の逆方向に回転する伝動部件の間に装着され、前記順
方向に伝動する一方向クラッチは順方向に回転する伝動部件の間に装着されることを特徴
とする請求項18に記載の1種動力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は2019年06月15日に中国特許庁に提出され、出願番号が20191051
82441であり、名称が「一方向動力変換装置及び該装置を備える動力システム」であ
る中国特許出願の優先権、及び2019年08月06日に中国特許庁に提出され、出願番
号が2019107190828であり、名称が「一方向動力変換装置及び該装置を備え
る動力システム」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は引用によって本開
示に組み込まれている。
【0002】
本開示は動力変換の技術分野に関し、具体的には、一方向動力変換装置及び該装置を備え
る動力システムに関する。
【背景技術】
【0003】
波力発電は、エネルギ密度が高くて止まらない等の利点を有するが、その変動方向が不安
定であるため、その電力出力が不安定になり、効率が低い等の複数の不利な要因は波力発
電業界全体の商業化普及を阻む。従来の波力発電技術は、一般的に1つの方向又は2つの
方向で波エネルギを吸収し、波の不規則な運動エネルギを全方向に吸収しにくく、且つ横
波により衝撃して破壊されやすい。出願番号が201610214252.3であり、発
明名称が島・オーシャンプラットフォーム用の異なる方向の波力発電ユニット及び発電装
置である中国発明特許については、該発明特許には2つの揺動方向で回転運動エネルギを
変換できるという技術が開示されて、その第1の揺動方向は揺動入力軸の横方向揺動であ
り、第2の揺動方向は揺動ボックスの縦方向揺動であり、揺動ボックスが縦方向揺動する
場合には、たとえば縦方向揺動が左へ回転する時、その運動エネルギにより揺動入力軸の
横方向揺動力と揺動回転ハウジングの縦方向回転動力を動力出力軸に重ね合わせることが
できる。揺動回転ハウジングは縦方向に右へ回転する時、揺動回転ハウジングの回転動力
は揺動回転ハウジングの回転動力を変更しかつ動力出力軸を駆動するために他のギアボッ
クス内のギアだけに依存する。しかしながら、揺動回転ハウジングにおける揺動入力軸に
よる揺動回転動力は回転ハウジングの逆方向回転により相殺又は無効化され、回転ハウジ
ングの回転方向と傘ギアの回転動力出力方向とは逆であって互いに相殺又は無効化される
ため、エネルギ吸収・変換効率を低減させ、他方、電力出力の不安定性を増加させ、それ
により電力出力変動が非常に大きくなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の目的は、たとえば、一方向動力変換装置を提供することを含み、その目的は不安
定な動力源による装置への破損を減少させかつ異なる方向からの揺動力を同時に吸収でき
、それと同時に各方向の揺動力を互いに重ね合わせて使用可能な一方向回転動力に変換し
て、それにより動力負荷を駆動するということである。本開示のギア組み合わせ構造は、
負荷を交互に互いに負担して、最大限度に耐負荷能力を向上することができる。本開示に
係る一方向動力変換装置によれば、その製品の構造がコンパクトで、自然災害に抵抗する
能力が高く、製造コスト及びメインテナンスコストが比較的安く、複数種環境の海洋発電
分野に幅広く適用でき、且つ海洋発電の分野に制限されない。
【0005】
本開示の目的は、さらに、一方向動力変換装置のすべての利点を有する動力システムを提
供することを含む。
【0006】
本開示の実施例は以下のように実現される。
【0007】
本開示の実施例は一方向動力変換装置を提供して、固定ブラケットと、不安定な動力源に
接続される少なくとも1組の揺動回転部材と、前記固定ブラケットに装着される少なくと
も1組の一方向動力ギアボックスと、前記揺動回転部材及び/又は前記一方向動力ギアボ
ックスの内部に装着され、外力の作用でそれぞれの一方向回転運動を保持するギアセット
と、前記揺動回転部材及び/又は前記一方向動力ギアボックス内に装着される複数組の一
方向クラッチと、中空構造であり、前記一方向クラッチと接続されかつ揺動回転部材及び
/又は揺動回転部材内の逆方向回転動力のみを受け入れ、それにより前記一方向動力ギア
ボックス内で逆方向に回転するギアを駆動する少なくとも1本の逆方向回転型の第1伝動
軸と、前記第1伝動軸の内部に挿入され、前記一方向クラッチと接続されかつ揺動回転部
材及び/又は揺動回転部材内の順方向回転動力のみを受け入れ、それにより前記一方向動
力ギアボックス内で順方向に回転するギアを駆動する少なくとも1本の順方向回転型の第
2伝動軸と、を含む。
【0008】
好ましくは、前記揺動回転部材は、プーリーブロック、スプロケットセット、揺動ボック
ス、第1伝動軸、第2伝動軸、ギアセット、一方向クラッチのうちのいずれか1つ又はい
ずれか1つ以上の組み合わせを含む。
【0009】
好ましくは、前記揺動回転部材は揺動ボックス、第1伝動軸、第2伝動軸、第1一方向ク
ラッチ及び第2一方向クラッチを含み、前記第1一方向クラッチ及び前記第2一方向クラ
ッチはいずれも前記揺動ボックス内に装着され、前記第1伝動軸は前記第1一方向クラッ
チと伝動して接続され、前記第1一方向クラッチは前記第1伝動軸が逆方向に回転するよ
うに駆動されるように構成され、前記第2伝動軸は前記第2一方向クラッチと伝動して接
続され、前記第2一方向クラッチは前記第2伝動軸が順方向に回転するように駆動される
ように配置される。
【0010】
好ましくは、前記第2伝動軸は前記第1伝動軸内に挿入される。
【0011】
好ましくは、前記不安定な動力源は浮力室、振り子、自動車及び船舶から選択されるいず
れか1つ又はいずれか1つ以上の組み合わせである。
【0012】
好ましくは、前記一方向動力ギアボックスは、動力出力軸、縦軸が逆方向に回転する少な
くとも1つの第1傘ギア、縦軸が順方向に回転する少なくとも1つの第2傘ギア及び横軸
が逆方向に回転する少なくとも1つの第3傘ギアを含み、前記第1傘ギアが前記第1伝動
軸により直接的又は間接的に駆動され、前記第2傘ギアと第1傘ギアとは対向して設置さ
れ、前記第2傘ギアは前記第2伝動軸により直接的又は間接的に駆動され、前記第3傘ギ
アは前記第1傘ギアと第2傘ギアとの間に位置し、且つ前記第1傘ギア及び第2傘ギアと
同時に噛み合い、前記動力出力軸は縦方向に設置された傘ギア又は横方向に設置された傘
ギアのうちの少なくとも一方と接続されている。
【0013】
好ましくは、前記一方向動力ギアボックスはさらに第4傘ギアを含み、前記第4傘ギアと
前記第3傘ギアとは対向して設置され、且つ前記第4傘ギアは前記第1傘ギアと前記第2
傘ギアとの間に位置し、且つ前記第1傘ギア及び前記第2傘ギアと同時に噛み合う。
【0014】
好ましくは、前記揺動回転部材はさらに第5傘ギア、第6傘ギア及び第7傘ギアを含み、
前記第5傘ギアと前記第6傘ギアとは対向して設置され、前記第7傘ギアは前記第5傘ギ
アと前記第6傘ギアとの間に位置し且つ両者と同時に噛み合い、前記第1伝動軸の一端は
前記第1傘ギアと接続され、前記第1伝動軸の他端は前記第1一方向クラッチを介して前
記第5傘ギアと接続され、前記第2伝動軸の一端は前記第1傘ギアを貫通した後に前記第
2傘ギアと接続され、前記第2伝動軸の他端は前記第5傘ギアを貫通した後に前記第2一
方向クラッチを介して前記第6傘ギアと接続されている。
【0015】
好ましくは、前記揺動回転部材はさらに第8傘ギアを含み、前記第8傘ギアと前記第7傘
ギアとは対向して設置され、前記第8傘ギアは前記第5傘ギアと前記第6傘ギアとの間に
位置し且つ両者と同時に噛み合う。
【0016】
好ましくは、前記揺動回転部材はさらに横方向揺動軸を含み、前記横方向揺動軸は前記第
7傘ギアと接続されている。
【0017】
好ましくは、前記揺動回転部材はさらに第3一方向クラッチを含み、前記横方向揺動軸は
前記第3一方向クラッチを介して前記第7傘ギアと接続されている。
【0018】
好ましくは、前記揺動回転部材はさらに2本の横方向揺動軸を含み、2本の前記横方向揺
動軸はそれぞれ前記第7傘ギア及び前記第8傘ギアと接続されている。
【0019】
好ましくは、前記揺動回転部材はさらに第3一方向クラッチ及び第4一方向クラッチを含
み、そのうちの一方の前記横方向揺動軸は前記第3一方向クラッチを介して前記第7傘ギ
アと接続され、他方の前記横方向揺動軸は前記第4一方向クラッチを介して前記第8傘ギ
アと接続されている。
【0020】
好ましくは、前記揺動回転部材は、中空構造であるように設置される揺動ボックス、第1
一方向クラッチ及び第2一方向クラッチを含み、前記第1一方向クラッチ及び第2一方向
クラッチは前記揺動ボックスの内部に装着され、前記揺動ボックスは前記第1一方向クラ
ッチが運動するように駆動し、かつ前記第1一方向クラッチの作用で前記第1伝動軸が逆
方向に回転するように駆動するように配置され、前記揺動ボックスはさらに前記第2一方
向クラッチを駆動し、かつ前記第2一方向クラッチの作用で前記第2伝動軸が順方向に回
転するように駆動するように配置される。
【0021】
好ましくは、前記揺動回転部材は縦方向に揺動する揺動ボックスと、横方向に揺動する横
方向揺動軸とを含み、前記横方向揺動軸は揺動ボックスに横方向に装着され、前記横方向
揺動軸は外部の不安定な動力源を受け入れかつ前記揺動ボックスが縦方向に揺動するよう
に駆動し及び/又は前記揺動ボックスの内部のギアが回転するように駆動するように配置
される。
【0022】
好ましくは、前記揺動回転部材は、前記揺動ボックス内に装着されて縦軸が逆方向に回転
する少なくとも1つの第5傘ギア、前記揺動ボックス内に装着されて縦軸が順方向に回転
する少なくとも1つの第6傘ギア、前記揺動ボックス内に装着されて横軸が逆方向に回転
する少なくとも1つの第7傘ギア、前記揺動ボックス内に装着されて横軸が順方向に回転
する少なくとも1つの第8傘ギア、第1一方向クラッチ、第2一方向クラッチ、第3一方
向クラッチ及び第4一方向クラッチを含み、前記第5傘ギアは前記第1伝動軸と直接的又
は間接的に接続され、前記第6傘ギアと前記第5傘ギアとは対向して設置され、前記第6
傘ギアは前記第2伝動軸と直接的又は間接的に接続され、前記第7傘ギア及び第8傘ギア
と、前記第5傘ギア及び第6傘ギアとは、縦方向及び横方向に交差して設置されかつ互い
に噛み合い、前記第1伝動軸は前記第1一方向クラッチを介して前記第5傘ギアと接続さ
れ、前記第1一方向クラッチは前記揺動ボックスの逆方向回転動力及び/又は前記第5傘
ギアの逆方向回転動力を受け入れ、かつ前記第1伝動軸及び前記第1傘ギアが逆方向に回
転するように駆動するように配置され、前記第6傘ギアは前記第2一方向クラッチを介し
て前記第2伝動軸と接続され、前記第2一方向クラッチは前記揺動ボックスの順方向回転
動力及び/又は前記第6傘ギアの順方向回転動力を受け入れ、かつ前記第2伝動軸及び前
記第2傘ギアが順方向に回転するように駆動するように配置され、前記第3一方向クラッ
チは1つの前記横方向揺動軸と接続され、前記横方向揺動軸により駆動されかつ前記第7
傘ギアが逆方向に回転するように逆方向に駆動するように配置され、前記第4一方向クラ
ッチは他の前記横方向揺動軸と接続され、前記横方向揺動軸により駆動されかつ前記第8
傘ギアが順方向に回転するように順方向に駆動するように配置され、前記第2伝動軸は前
記第5傘ギア及び前記第1傘ギアに同時に挿入される。
【0023】
好ましくは、前記横方向揺動軸は、同軸線の2つのセクションが揺動ボックスの左右両端
に装着され、又は片側から入力するセクションが揺動ボックスの一側に装着される。
【0024】
本開示の別の形態は、動力システムを提供して、1つ又は複数の上記した前記一方向動力
変換装置を含み、複数の前記一方向動力変換装置は前記一方向動力ギアボックス、前記揺
動回転部材、第1伝動軸、第2伝動軸を共用し、前記一方向動力ギアボックスと前記揺動
回転部材とは、首尾接続して一体になるように形成し、前記複数の前記一方向動力変換装
置は互いに直列接続して、前記揺動回転部材を共用することで不安定な動力源と接続され
、前記動力出力軸を共用することで負荷を共同で駆動する。
【0025】
好ましくは、前記動力システムは第1一方向動力変換装置及び第2一方向動力変換装置を
含み、前記第1一方向動力変換装置の揺動ボックスと前記第2一方向動力変換装置の一方
向動力ギアボックスとは一体となってかつ1つのギアボックスを共用し、それは不安定な
動力源に伴って水平に揺動し、前記第2一方向動力変換装置の揺動回転部材は縦方向揺動
機能及び横方向揺動機能を有し、前記第1一方向動力変換装置と少なくとも3つの揺動方
向を有する一方向動力組み合わせ体を形成する。
【0026】
好ましくは、前記第2一方向動力変換装置の第2傘ギア又は第3傘ギアは前記第1一方向
動力変換装置の第7傘ギア又は第6傘ギアと接続され、前記動力システムの各揺動方向軸
線には逆方向に伝動する一方向クラッチ及び順方向に伝動する一方向クラッチが装着され
、前記逆方向に伝動する一方向クラッチは各軸線上の逆方向に回転する伝動部件の間に装
着され、前記順方向に伝動する一方向クラッチは順方向に回転する伝動部件の間に装着さ
れる。
【0027】
従来技術に比べて、本開示の実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0028】
1、本開示は構造が簡単で製造コスト及びメインテナンスコストが低く、内部構造がおも
に傘ギアと一方向クラッチとの組み合わせであり、傘ギア伝動は伝動効率が高く、同じモ
ジュラスでの伝動トルクが大きい等の特徴を有する。
【0029】
2、風波抵抗能力が強く、多方向揺動機能を有する一方向動力変換装置が形成され、風波
抵抗能力が高い等の特徴を有有する。
【0030】
3、動力出力がより安定で、吸収・変換効率が高く、各方向の揺動回転動力がダイレクト
ドライブ方式で互いに重ね合わせて動力出力軸に直列に接続することができ、各方向の揺
動回転動力をトルク損失なしに直列に接続して重ね合わせることができ、動力応答感度が
向上し、動力出力安定性が向上し、且つ動力の吸収・変換効率が向上する。
【0031】
4、複数の一方向動力変換装置を柔軟に互いに組み合わせることができ、複数の方向の揺
動力を互いに重ね合わせることができ、多方向を有する一方向動力が変換した後に互いに
直列に接続し、互いに重ね合わせることができ、かつ互いに干渉せず、それにより伝動変
換効率がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
以下、本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、実施例において使用される
図面を簡単に説明し、以下の図面は本開示のいくつかの実施例を示すためのもののみであ
り、範囲に対する限定とされないと理解すべきである。当業者は、創意工夫をしない前提
で、それらの図面に基づいて他の関連する図面をさらに得ることができる。
図1】本開示の実施例に係る一方向動力変換装置の側断面構造の模式図(両端から入力する横方向揺動軸)である。
図2】本開示の実施例に係る一方向動力変換装置の断面構造模式図である。
図3】本開示の実施例に係る一方向動力変換装置の側断面構造の模式図(片側から入力する横方向揺動軸)である。
図4】本開示の実施例に係る動力システムの側断面構造の模式図である。
図5】本開示の実施例に係る動力システムの変形構造の側断面構造の模式図である。
図6】本開示の実施例に係るギアセットの構造模式図(3つの傘歯組み合わせ)である。
図7】本開示の実施例に係るギアセットの構造模式図(4つの傘歯組み合わせ)である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、図面を参照しな
がら本開示の例示的な実施例を詳しく説明する。それらの例示的な実施例を提供する目的
は、当業者に本開示を明確に理解させ、且つこの説明により本開示を実現できるというこ
とである。図面及び具体的な実施例は本開示を限定せず、本開示の範囲は添付の特許請求
の範囲により限定される。
【0034】
従って、以下、図面に係る本開示の実施例についての詳細な説明は、保護する本開示の範
囲を制限するためのものではなく、単に本開示の好ましい実施例を表す。本開示における
実施例に基づき、当業者が創意工夫をしない前提において得られる他の実施例は、いずれ
も本開示の範囲に属するものとなる。
【0035】
なお、類似する符号及び文字は以下の図面において類似する項目を表し、従って、ある項
目が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれを更に定義して解釈す
る必要がなくなる。
【0036】
本開示の説明において、「第1」、「第2」という用語は、本開示の説明を容易化し、及
び説明を簡略化させるもののみであり、相対的な重要性を指示又は暗示し、又は指示され
た技術特徴の数量を暗に示すものとして理解できず、従って、「第1」、「第2」により
限定される特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗的に含むことができると理解す
べきである。特に明確かつ具体的に限定されていない限り、本開示の説明において、「複
数」は2つ又は2つ以上を意味し、本開示の説明における「順方向」、「逆方向」及び「
横方向」、「縦方向」は理解して説明しやすいもののみであり、その方向を限定せず、異
なる参照物に基づいて対応して理解することができる。本開示の説明において、「装着」
、「結合」、「接続」、「固定」等の用語は広い意味で理解されるべきであり、たとえば
、固定的接続や、取り外し可能な接続、一体になることであってもよく、機械的接続、電
気的接続、直接接続、中間媒体を介した間接的接続、2つの素子内部の連通又は2つの素
子の相互作用関係であってもよい。当業者は、具体的な場合に応じて上記用語の本開示で
の具体的な意味を理解することができる。
【0037】
ただし、矛盾しない場合には、本開示の実施例における特徴は互いに組み合わせることが
できる。
【0038】
図1図3及び図6図7に示すように、本開示は一方向動力変換装置24を提供して、
不安定な動力源に接続される少なくとも1組の揺動回転部材19、少なくとも1組の一方
向動力ギアボックス18、ギアセット17、複数組の一方向クラッチ23、少なくとも1
本の逆方向回転型の第1伝動軸15及び少なくとも1本の順方向回転型の第2伝動軸16
を含む。一方向動力ギアボックス18は固定ブラケット(図示せず)に装着される。ギア
セット17は揺動回転部材19の内部及び/又は一方向動力ギアボックス18の内部に装
着され、外力の作用でそれぞれの一方向回転運動を保持することができる。複数組の一方
向クラッチ23は揺動回転部材19の内部及び/又は一方向動力ギアボックス18の内部
に装着される。第1伝動軸15は中空構造であるように設置され、一方向クラッチ23と
伝動して接続され、かつ揺動回転部材19の外部及び/又は揺動回転部材19の逆方向回
転動力のみを受け入れ、それにより一方向動力ギアボックス18内で逆方向に回転するギ
アを駆動する。第2伝動軸16は第1伝動軸15の内部に挿入され、一方向クラッチ23
と伝動して接続され、かつ揺動回転部材19の外部及び/又は揺動回転部材19の内部の
順方向回転動力のみを受け入れ、それにより一方向動力ギアボックス18内で順方向に回
転するギアを駆動する。
【0039】
好ましくは、一方向動力ギアボックス18は縦軸が逆方向に回転する少なくとも1つの第
1傘ギア1、縦軸が順方向に回転する少なくとも1つの第2傘ギア2、横軸が逆方向に回
転する少なくとも1つの第3傘ギア3及び/又は横軸が順方向に回転する少なくとも1つ
の第4傘ギア4を含む。第1傘ギア1、第1傘ギア2、第1傘ギア3及び第1傘ギア4の
数量は需要に応じて設定すればよいと理解すべきであり、本開示では、好ましくは、一方
向動力ギアボックス18は第1傘ギア1、第2傘ギア2及び第3傘ギア3を含み、第1傘
ギア1は第1伝動軸15により直接的又は間接的に駆動される。第2傘ギア2と第1傘ギ
ア1とは対向して設置され且つ同軸であり、第2傘ギア2は第2伝動軸16により直接的
又は間接的に駆動される。第3傘ギア3は第1傘ギア1と第2傘ギア2との間に位置し、
且つ第1傘ギア1及び第2傘ギア2と同時に噛み合う。一方向動力変換装置はさらに動力
出力軸22を含み、動力出力軸22は第2傘ギア2又は第3傘ギア3と接続されている。
【0040】
本開示では、好ましくは、一方向動力ギアボックス18は第1傘ギア1、第2傘ギア2、
第3傘ギア3及び第4傘ギア4を含み、第1傘ギア1は第1伝動軸15により直接的又は
間接的に駆動される。第2傘ギア2と第1傘ギア1とは対向して設置され且つ同軸であり
、第2傘ギア2は第2伝動軸16により直接的又は間接的に駆動される。第3傘ギア3は
第1傘ギア1と第2傘ギア2との間に位置し、且つ第1傘ギア1及び第2傘ギア2と同時
に噛み合う。第4傘ギア4は第1傘ギア1と第2傘ギア2との間に位置し、且つ第1傘ギ
ア1及び第2傘ギア2と同時に噛み合い、第3傘ギア3と第4傘ギア4とは対向して且つ
同軸に設置される。一方向動力変換装置24はさらに動力出力軸22を含み、動力出力軸
22は第2傘ギア2、第3傘ギア3及び第4傘ギア4のうちのいずれか一方と接続されて
いる。
【0041】
図2に示すように、好ましくは、揺動回転部材19はプーリーブロック(図示せず)、ス
プロケットセット(図示せず)、中空構造であるように設置される揺動ボックス20、第
1一方向クラッチ9及び第2一方向クラッチ10を含む。
【0042】
第1一方向クラッチ9及び第2一方向クラッチ10はいずれも揺動ボックス20の内部に
装着され、第1一方向クラッチ9は第1伝動軸15を介して揺動ボックス20と伝動して
接続され、第2一方向クラッチ10は第2伝動軸16を介して揺動ボックス20と伝動し
て接続され、揺動ボックス20は外部の不安定な動力源を受け入れかつ前後に回転し、か
つ第1一方向クラッチ9の作用で第1伝動軸15が逆方向に回転するように駆動して第1
傘ギア1が逆方向に回転するように駆動する。それと同時に、第2一方向クラッチ10の
作用で第2伝動軸16が順方向に回転するように駆動して第2傘ギア2が順方向に回転す
るように駆動するように配置される。前記第1傘ギア1及び第2傘ギア2は第3傘ギア3
及び/又は第4傘ギア4が一方向回転運動を行うように交互に駆動して、それにより動力
出力軸22が一方向回転運動を行いかつ動力を出力するように駆動する。
【0043】
図1及び図3に示すように、好ましくは、揺動回転部材19はさらに縦方向に揺動する揺
動ボックス20と接続されている、横方向に揺動する横方向揺動軸21を含み、横方向揺
動軸21は外部の不安定な動力源を受け入れかつ揺動ボックス20が縦方向に揺動するよ
うに駆動し及び/又は揺動ボックス20の内部のギアが回転するように駆動するように配
置される。
【0044】
続いて、図1に示すように、横方向揺動軸21は2つのセクションの半軸でありかつ左右
両端から入力し、好ましくは、揺動回転部材19は、揺動ボックス20内に装着されて縦
軸が逆方向に回転する第5傘ギア5、揺動ボックス20内に装着されて縦軸が順方向に回
転する第6傘ギア6、揺動ボックス20内に装着されて横軸が逆方向に回転する第7傘ギ
ア7、揺動ボックス20内に装着されて横軸が順方向に回転する第8傘ギア8、第1一方
向クラッチ9、第2一方向クラッチ10、第3一方向クラッチ11及び第4一方向クラッ
チ12を含む。
【0045】
第5傘ギア5は第1伝動軸15と直接的又は間接的に接続され、好ましくは、一方向クラ
ッチ9は第5傘ギア5及び第1伝動軸15と第1傘ギア1との間のいずれかの接続点に装
着されることができ、言い換えれば、一方向クラッチ9は第5傘ギア5と第1伝動軸15
との間に装着されるか、又は一方向クラッチ9は第1傘ギア1と第1伝動軸15との間に
装着されることができ、第5傘ギア5の回転動力を第1伝動軸15を介して第1傘ギア1
に出力することが実現される。第6傘ギア6と第5傘ギア5とは対向して且つ同軸に設置
され、第6傘ギア6は第2伝動軸16と直接的又は間接的に接続され、好ましくは、一方
向クラッチ10は第6傘ギア6及び第2伝動軸16と第2傘ギア2との間のいずれかの接
続点に装着されることができ、言い換えれば、一方向クラッチ10は第6傘ギア6と第2
伝動軸16との間に装着されるか、又は一方向クラッチ10は第2傘ギア2と第2伝動軸
16との間に装着され、第6傘ギア6の回転動力を第2伝動軸16を介して第2傘ギア2
に出力することが実現される。第7傘ギア7と第8傘ギア8とは対向して且つ同軸に設置
され、第7傘ギア7及び第8傘ギア8はいずれも第5傘ギア5と第6傘ギア6との間に位
置し、且ついずれも第5傘ギア5及び第6傘ギア6と噛み合う。好ましくは、第5傘ギア
5と第1伝動軸15とは第1一方向クラッチ9を介して伝動して接続され、第1一方向ク
ラッチ9は揺動ボックス20の逆方向回転動力及び/又は第5傘ギア5の逆方向回転動力
を受け入れ、かつ第1伝動軸15及び第1傘ギア1が逆方向に回転するように駆動するよ
うに配置される。好ましくは、第6傘ギア6と第2伝動軸16とは第2一方向クラッチ1
0を介して伝動して接続され、第2一方向クラッチ10は揺動ボックス20の順方向回転
動力及び/又は第6傘ギア6の順方向回転動力を受け入れ、かつ第2伝動軸16及び第2
傘ギア2が順方向に回転するように駆動するように配置される。好ましくは、第7傘ギア
7は第3一方向クラッチ11を介して右半分が駆動される横方向揺動軸21と伝動して接
続され、第3一方向クラッチ11は横方向揺動軸21の右半分が駆動されかつ第7傘ギア
7が逆方向に回転するように駆動するように配置される。好ましくは、第8傘ギア8は第
4一方向クラッチ12を介して左半分が駆動される横方向揺動軸21と伝動して接続され
、第4一方向クラッチ12は横方向揺動軸21の左半分によって駆動されかつ第8傘ギア
8が順方向に回転するように駆動する。第2伝動軸16は第5傘ギア5及び第1傘ギア1
を同時に貫通し、且つ第2伝動軸16の両端はそれぞれ第6傘ギア6及び一方向動力ギア
ボックス18内の第2傘ギア2と接続されている。
【0046】
本開示では、好ましくは、図3に示すように、本開示はさらに2つの揺動方向を有する一
方向動力変換装置24を提供して、横方向揺動の入力は一端から入力でき、本開示では、
揺動ボックス20の内部は互いに組み合わせる2組のギアセット17を有し、2組の第1
伝動軸15及び2組の第2伝動軸16により形成される組み合わせ体を有する。具体的に
は、揺動回転部材19の内部には第1一方向クラッチ9及び第2一方向クラッチ10が装
着され、揺動回転部材19は不安定な動力源を受け入れて横方向に揺動する場合、第1一
方向クラッチ9及び一方向クラッチ10の作用で第1伝動軸15及び第2伝動軸16が運
動するように交互に駆動して、それにより第7傘ギア7及び第8傘ギア8が運動するよう
に駆動し、第7傘ギア7及び第8傘ギア8は交互に一方向回転して揺動ボックス20内の
2組のギアセット17が一方向回転運動を行うように駆動する。揺動回転部材19は外部
の不安定な動力源を同時に受け入れて縦方向に揺動して回転する時、揺動ボックス20が
縦方向に前後に揺動して回転するように同時に駆動し、揺動ボックス20は逆方向に揺動
する時、その内部の第5傘ギア5が逆方向に回転すると同時に揺動ボックス20に伴って
逆方向に回転し、一方向クラッチ23の作用で第1伝動軸15のみを逆方向に駆動させて
、それにより第1傘ギア1が逆方向に回転するように駆動する。揺動回転部材19は揺動
ボックス20が順方向に揺動するように同時に駆動する時、その内部の第6傘ギア6が順
方向に回転すると同時に揺動ボックス20に伴って順方向に回転し、一方向クラッチ23
の作用で第2伝動軸16のみを順方向に駆動させて、それにより第2傘ギア2が順方向に
回転するように駆動する。なお、本開示では、揺動ボックス20の内部のギア数量及び構
造組み合わせについては完全に限定されるものではなく、たとえば、揺動ボックス20内
の2組のギアセット17のうちの横方向に揺動する回転部材19に近いギアセット17に
は第5傘ギア5又は第6傘ギア6が装着されなくてもよく、他の組のギアセット17には
第7傘ギア7が装着されなくてもよい。
【0047】
以上、本開示の2つの揺動方向及び1つの揺動方向を有する一方向動力変換装置について
の説明であり、これを基礎として、本開示はさらにより多くの組み合わせ方式があり、た
とえば、図4及び図5に示すように、本開示は動力システムを提供して、1つ又は複数の
上記一方向動力変換装置24を含み、複数の一方向動力変換装置24は一方向動力ギアボ
ックス18、揺動回転部材19、第1伝動軸15及び第2伝動軸16を共用し、一方向動
力ギアボックス18と揺動回転部材19とは首尾接続して一体になるように形成し、複数
の一方向動力変換装置24は互いに直列に接続することにより、揺動回転部材19を共用
して不安定な動力源と接続され、動力出力軸22を共用して負荷を共同で駆動する(図示
せず)。
【0048】
好ましくは、動力システムは第1一方向動力変換装置13及び第2一方向動力変換装置1
4を含み、第1一方向動力変換装置13の揺動ボックス20と第2一方向動力変換装置1
4の一方向動力ギアボックス18とは一体となってかつ1つのギアボックスを共用し、そ
れは不安定な動力源に伴って水平に揺動し、第2一方向動力変換装置14の揺動回転部材
19は縦方向揺動機能及び横方向揺動機能を有し、第1一方向動力変換装置13と少なく
とも3つの揺動方向を有する一方向動力組み合わせ体を形成する。第2一方向動力変換装
置14の第2傘ギア2又は第3傘ギア3は第1一方向動力変換装置13の第7傘ギア7又
は第6傘ギア6と接続され、動力システムの各揺動方向の軸線に逆方向に伝動する一方向
クラッチ23及び順方向に伝動する一方向クラッチ23が装着され、逆方向に伝動する一
方向クラッチ23は逆方向に回転する伝動部件の間に装着され、順方向に伝動する一方向
クラッチ23は順方向に回転する伝動部件の間に装着される。
【0049】
なお、第1一方向動力変換装置13の揺動ボックス20と第2一方向動力変換装置14の
一方向動力ギアボックス18とは一体となって、該箇所のギアボックスは参照物の違いに
よって、一方向ギアボックス18として理解されてもよく、揺動ボックス20として理解
されてもよく、従って、内部のギア組み合わせの名称もギアボックスの名称の変化に伴っ
て変化し、ここで、該広い意味で理解されるべきである。
【0050】
以上、本開示の好ましい実施例だけであり、本開示を制限するものではなく、当業者にと
って、本開示がさまざまな修正及び変化を有することができる。本開示の精神及び原則内
で行われるいずれかの修正、同等置換、改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれ
るべきである。
【0051】
産業上の利用可能性
以上のように、本開示は一方向動力変換装置及び該装置を備える動力システムを提供し、
エネルギ利用率が高く、風波抵抗能力が強い。
【符号の説明】
【0052】
1、第1傘ギア
2、第2傘ギア
3、第3傘ギア
4、第4傘ギア
5、第5傘ギア
6、第6傘ギア
7、第7傘ギア
8、第8傘ギア
9、第1一方向クラッチ
10、第2一方向クラッチ
11、第3一方向クラッチ
12、第4一方向クラッチ
13、第1一方向動力変換装置
14、第2一方向動力変換装置
15、第1伝動軸
16、第2伝動軸
17、ギアセット
18、一方向動力ギアボックス
19、揺動回転部材
20、揺動ボックス
21、横方向揺動軸
22、動力出力軸
23、一方向クラッチ
24、一方向動力変換装置
25、動力システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】