(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】ケーブル用のケーブルジャケット及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H02G 3/04 20060101AFI20220810BHJP
F16L 57/00 20060101ALI20220810BHJP
【FI】
H02G3/04 062
F16L57/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573596
(86)(22)【出願日】2020-06-08
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 US2020036661
(87)【国際公開番号】W WO2020251898
(87)【国際公開日】2020-12-17
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】アルトシュラー アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
3H024
5G357
【Fターム(参考)】
3H024AA04
3H024AB03
3H024AC03
5G357DA06
5G357DA10
5G357DB01
5G357DB02
5G357DC20
5G357DD01
5G357DD12
5G357DE02
(57)【要約】
再封性封止部を有するケーブルジャケットに関する装置、方法及びシステム。封止部は、ジャケットが曲げ及び/又はねじりによって操作されたときであっても、外部の汚染物質にさらすことなくジャケットの内部要素を保護するように構成される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のケーブルを保護するためのカバーであって、
軟性管状体と、
前記軟性管状体の端から端まで延びる少なくとも1つの中空チャネルと、
前記中空チャネルへのアクセスを提供するために前記軟性管状体の端から端まで延びる再封性封止部と、
を備え、
前記再封性封止部は、少なくとも部分的に前記軟性管状体に重なる第1のフラップを有し、前記第1のフラップは、前記軟性管状体の内表面に当接するように弾性的に付勢される、
カバー。
【請求項2】
前記第1のフラップは、前記第1のフラップの末端に向かう方向に先細になっている、
請求項1に記載のカバー。
【請求項3】
前記第1のフラップに当接している前記軟性管状体は、前記軟性管状体の末端に向かう方向に先細になっている、
請求項1に記載のカバー。
【請求項4】
前記第1のフラップと前記軟性管状体の重なり部分との各々に構成された係止機構を更に備える、
請求項1に記載のカバー。
【請求項5】
前記軟性管状体に対する接着のために前記第1のフラップに付加された接着層を更に備える、
請求項1に記載のカバー。
【請求項6】
前記軟性管状体のうち前記第1のフラップに重なっている部分に付加された接着層を更に備える、
請求項1に記載のカバー。
【請求項7】
前記第1のフラップ又は前記軟性管状体のいずれかに構成された係止機構を更に備える、
請求項1に記載のカバー。
【請求項8】
前記軟性管状体のうち前記第1のフラップと重なっている部分は、前記第1のフラップの内表面に当接するように弾性的に付勢される、
請求項1に記載のカバー。
【請求項9】
1つ以上のケーブルを保護するためのカバーの製造方法であって、
軟性管状体を押出成形するステップであって、前記軟性管状体は、前記軟性管状体の端から端まで延びる少なくとも1つの中空チャネルと、前記中空チャネルへのアクセスを提供するために前記軟性管状体の端から端まで延びる再封性封止部とを有し、前記再封性封止部は、少なくとも部分的に前記軟性管状体に重なる第1のフラップを有し、前記第1のフラップは、前記軟性管状体の内表面に当接するように弾性的に付勢される、押出成形するステップと、
前記中空チャネルにアクセスするために、前記第1のフラップを開くステップと、
前記中空チャネルにケーブルを挿入するステップと、
前記中空チャネル内に前記ケーブルを封止するために、前記第1のフラップを閉じるステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記第1のフラップを開くステップは、前記第1のフラップが前記軟性管状体を越えて付勢されるように、前記軟性管状体の前記内表面を越えて前記第1のフラップを配置し直すことによって、達成される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のフラップを閉じるステップは、前記第1のフラップが前記軟性管状体に対して付勢されるように、前記軟性管状体の前記内表面の内側に前記第1のフラップを配置し直すことによって、達成される、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のフラップは、前記軟性管状体が重なる部分に構成された係止機構を更に有する、
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記軟性管状体は、前記第1のフラップが重なる部分に構成された係止機構を更に有する、
請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のフラップは、前記軟性管状体に対する接着のために前記第1のフラップに付加された接着層を更に有する、
請求項9に記載の方法。
【請求項15】
1つ以上のケーブルを保護するためのカバーであって、
軟性管状体と、
前記軟性管状体の端から端まで延びる少なくとも1つの中空チャネルと、
前記中空チャネルへのアクセスを提供するために前記軟性管状体の端から端にわたって構成された再封性封止部と、
を備え、
前記再封性封止部は、第1のフラップ及び第2のフラップを有し、前記第1のフラップは、少なくとも部分的に前記第2のフラップに重なり、前記第1のフラップは、前記第2のフラップの内表面に当接するように弾性的に付勢される、
カバー。
【請求項16】
前記第1のフラップ及び前記第2のフラップの各々に構成された係止機構を更に備える、
請求項15に記載のカバー。
【請求項17】
前記第2のフラップに対する接着のために前記第1のフラップに付加された接着層を更に備える、
請求項15に記載のカバー。
【請求項18】
前記第1のフラップに対する接着のために前記第2のフラップに付加された接着層を更に備える、
請求項15に記載のカバー。
【請求項19】
前記第1のフラップ又は前記第2のフラップのいずれかに構成された係止機構を更に備える、
請求項15に記載のカバー。
【請求項20】
前記第2のフラップは、前記第1のフラップの内表面に当接するように弾性的に付勢される、
請求項15に記載のカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願への相互参照
本願は、2019年6月11日に米国特許商標庁に提出された米国仮特許出願第62/860126号から優先権を主張し、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概してケーブルジャケットのための装置及び製造方法に関し、より詳細には、ジャケット内に保持されたインナーケーブルを露出させることなく操作することが可能なケーブルジャケットに関する。
【背景技術】
【0003】
ケーブルジャケットは、ケーブルを外部要素や損傷から保護することを目的として、保護ケーシング内で複数の電気ケーブル、光ファイバケーブル、その他のケーブルを組み合わせるために使用されてきた。典型的には、ケーブルジャケットには様々なサブコンポーネントが組み込まれており、様々なデバイスで使用される。このようなサブコンポーネントケーブルは、様々な施設で様々な特殊な製造プロセスによって製造及び製品化されてから、最終組立ての際にケーブルジャケットとまとめられることが多い。この製造プロセスの時点では、エンドコネクタを取り外さずに、1つのジャケット内で各種サブコンポーネントケーブルを単一のハイブリッドケーブルに組み合わせることが有利である。ケーブルの修理を容易にするために、単一のハイブリッドケーブルを分解して、サブケーブル(その一部は非常に高価であることが多い)に組み立て直す機能が必要になる場合がある。
【0004】
複数の組立て-分解を可能にする押出成形のエラストマーケーブルジャケットが存在するが、多くの欠点がある。第1に、製造上の制約により、曲がったときに分離する傾向があり、結果として内部ケーブルが露出し、外部の汚れや破片がジャケットに侵入することにつながる。第2に、密閉性を保つためにジャケットを補強した場合、ジャケットが硬くなり、扱いにくくなり、生存力が低下してしまう。したがって、一般的な方法で簡単に製造できるとともに、サブコンポーネントケーブルを柔軟かつ安全に保護すると同時に、追加のケーブルを追加する必要がある場合にジャケットへの簡単なアクセスも可能にする、或いは、ジャケット内にある既存のケーブルの修理を容易にするための、ハイブリッドケーブルジャケットの設計が求められている。その間ずっと、修理又は追加の後のジャケットを簡単に封止することができる。
【0005】
例として、Kachmarに対する米国特許第7225536号(以下「Kachmar」)は、光ファイバその他の信号伝送部材の押出成形後挿入を可能にする特徴を含むジャケットを有するケーブルを提供している。更に、Kachmarは、光ファイバその他の信号伝送部材の押出成形後挿入を可能にする特徴を含むジャケットを有するケーブルの作製方法に関する。
【0006】
しかしながら、前述したように、既存の技術には、現在のケーブルジャケットを制限及び妨害する多くの欠点がある。本開示は、このような制限に対処することを目的とする。
【発明の概要】
【0007】
よって、業界におけるそのような例示のニーズに対処するために、本開示の装置と、本装置の製造方法において、本装置は、1つ以上のケーブルを保護するためのカバーを備え、カバーは、軟性管状体と、軟性管状体の端から端まで延びる少なくとも1つの中空チャネルと、中空チャネルへのアクセスを提供するために軟性管状体の端から端にわたって構成された再封性封止部と、を有する。再封性封止部は、少なくとも部分的に軟性管状体に重なる第1のフラップを有し、第1のフラップは、軟性管状体に当接するように弾性的に付勢される。
【0008】
様々な実施形態では、カバーは、第1のフラップに重なる第2のフラップを更に備え、第2のフラップは、第1のフラップに当接するように弾性的に付勢される。
【0009】
本開示の他の実施形態では、第1のフラップと第2のフラップが互いに直接接触していないとき、第1のフラップはカバーの最も内側の表面に向かって付勢され、第2のフラップはカバーの最も外側の表面に向かって付勢されるので、隙間が生じる。
【0010】
他の実施形態では、カバーは、第1のフラップと軟性管状体の重なり部分との各々に構成された係止機構を更に備える。
【0011】
本開示の様々な実施形態では、カバーは、軟性管状体に対する接着のために第1のフラップに付加された接着層を更に備える。
【0012】
別の実施形態は、1つ以上のケーブルを保護するためのカバーの製造方法を教示し、本方法は、以下のステップを含む:軟性管状体を押出成形するステップであって、軟性管状体は、軟性管状体の端から端まで延びる少なくとも1つの中空チャネルと、中空チャネルへのアクセスを提供するために軟性管状体内に構成された再封性封止部とを有し、再封性封止部は、少なくとも部分的に軟性管状体に重なる第1のフラップを有し、第1のフラップは、軟性管状体の内表面に当接するように弾性的に付勢される、押出成形するステップと、中空チャネルにアクセスするために、第1のフラップを開くステップと、中空チャネルにケーブルを挿入するステップと、中空チャネル内にケーブルを封止するために、第1のフラップを閉じるステップ。
【0013】
更に別の実施形態では、第1のフラップを開くステップは、第1のフラップが軟性管状体を越えて付勢されるように、軟性管状体の内表面を越えて第1のフラップを配置し直すことによって、達成される。
【0014】
別の実施形態では、第1のフラップを閉じるステップは、第1のフラップが軟性管状体に対して付勢されるように、軟性管状体の内表面の内側に第1のフラップを配置し直すことによって、達成される。
【0015】
更なる実施形態は、軟性管状体の重なり部分に構成された係止機構を更に有する第1のフラップを教示する。
【0016】
更に、軟性管状体が、第1のフラップの重なり部分に構成された係止機構を更に有してもよい。
【0017】
更に追加の実施形態では、第1のフラップは、軟性管状体に対する接着のために第1のフラップに付加された接着層を更に有する。
【0018】
本革新は、1つ以上のケーブルを保護するためのカバーを更に教示し、本カバーは以下を備える:軟性管状体;軟性管状体の端から端まで延びる少なくとも1つの中空チャネル;及び、中空チャネルへのアクセスを提供するために軟性管状体内に構成された再封性封止部。再封性封止部は、第1のフラップ及び第2のフラップを有し、第1のフラップは、少なくとも部分的に第2のフラップに重なり、第1のフラップは、第2のフラップの内表面に当接するように弾性的に付勢される。
【0019】
本開示のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、本開示の例示の実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面及び提供された段落と併せて読むと、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の更なる目的、特徴及び利点は、本発明の例示の実施形態を示す添付の図と併せて解釈すると、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0021】
【
図1】
図1は、本開示の分野における既存に技術に係るケーブルジャケットの側面斜視図を示す。
【
図2】
図2aと
図2bは、それぞれ、本開示の分野における既存に技術に係るケーブルジャケットの側面図と断面図を示す。
【
図3】
図3a、
図3b、
図3cは、それぞれ、本主題の1つ以上の実施形態に係るケーブルジャケットの側面図、開いた状態の断面図、閉じた状態の断面図を示す。
【
図4】
図4a、
図4b、
図4cは、それぞれ、本主題の1つ以上の実施形態に係るケーブルジャケットの側面図、開いた状態の断面図、閉じた状態の断面図を示す。
【
図5】
図5aと
図5bは、それぞれ、本主題の1つ以上の実施形態に係るケーブルジャケットの側面図と、開いた状態の断面図を示す。
【
図6】
図6aと
図6bは、それぞれ、本主題の1つ以上の実施形態に係るケーブルジャケットの側面図と、閉じた状態の断面図を示す。
【0022】
図全体を通して、別段の記載がない限り、同じ参照番号及び文字は、例示される実施形態の同様の特徴、要素、コンポーネント又は部分を示すために用いられる。加えて、「’」という指定を含む参照数字(例えば12’や24’)は、同じ性質及び/又は種類の2次要素及び/又は参照を意味する。更に、これから図を参照して本開示を詳細に説明するが、それは、例示の実施形態に関連してなされる。添付の段落によって定義される本開示の真の範囲及び主旨から逸脱することなく、説明される実施形態に対して変更及び修正を行うことができることが意図される。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示は、ケーブルジャケットと、その製造方法を詳述する。ケーブルジャケットは、繰り返し組立てと分解を行うことができ、これにより、ジャケットの内表面が環境にさらされるのを防ぐことによってジャケットがインナーケーブルを十分に保護できるようにしながら、インナーケーブルの操作が可能となる。
【0024】
前述したように、本分野の現在の技術には、ケーブルジャケットに関連するいくつかの欠点がある。つまり、組み立て直されたジャケットは、ジャケットが操作されて曲がるときに分離しやすく、よって、ジャケットが保護するように設計された繊細なインナーケーブルが露出してしまう。
図1に見られるように、従来技術は、2本のインナーケーブルを収容するための2つのチャネルを有する一般的なジャケットを描写している。ジャケットは、特に曲げの外周上又はその近くに構成された開口要素によってケーブルジャケットが曲げられたときに、分離しやすい。
【0025】
上記の問題は、本革新に開示されるケーブルジャケットを用いることによって解決することができる。
図3a~
図3c及び
図4a~
図4cに示されるように、本ケーブルジャケット10は、2つの内部チャネル12a、12bと、繰返しの封止用に構成された再封性封止部14とを特徴とする。一実施形態では、封止部は、ポリウレタンやシリコーン、同様の材料等の柔軟なエラストマー材料を押出成形することによって作製することができる。内部チャネル12a、12bは、所望のサブケーブルと、保護ジャケットから恩恵を受け得る他の配線/ワイヤとを受け入れるように構成することができる。再封性封止部14は、接続していない2つのフラップ、すなわち内側フラップ16及び外側フラップ18から成り、これらは、内部チャネル12a、12bを封止するように重なる。本実施形態では、内側フラップ16及び外側フラップ18は先細になっているが、指定された他の形状を包含してよい。重なっている内側フラップ16と外側フラップ18は、ケーブルジャケット10が操作された場合であっても接触したままであるように構成される。一実施形態では、ケーブルジャケット10の操作により、内側フラップ16が外側フラップ18に沿ってスライドして、封止されたジャケット10を保持する。
【0026】
内側フラップ16は、ケーブルジャケット10の中央部20に向かって弾性的に付勢されるように成形されるか又は他の方法で構成されてよく、外側フラップ18は、ケーブルジャケット10の中央部20から離れる方向に弾性的に付勢されるように成形されるか又は他の方法で構成されてよい。したがって、
図3bに見られるように、組立て構成では、内側フラップ16が外側フラップ18の内側にあり、ジャケット10の中央部20に向かって付勢される一方、外側フラップ18は内側フラップ16の外側にあり、ジャケット10の中央部20から離れる方向に付勢される。この組立て構成では、内側フラップ16と外側フラップ18の間に隙間22が生じるので、ケーブルの追加及び/又は除去の際にジャケット10内にアクセスすることが容易になる。
【0027】
封止構成では、
図3cに見られるように、内側フラップ16が外側フラップ18の外側にあり、ジャケット10の中央部20に向かって付勢される一方、外側フラップ18は内側フラップ16の内側にあり、ジャケット10の中央部20から離れる方向に付勢される。この封止構成では、内側フラップ16と外側フラップ18が一緒に付勢されるので、内側フラップ16と外側フラップが一緒に付勢されて、封止を形成する。
【0028】
図3cの組立て構成では、サブケーブル24a、24bが対応するチャネル12a、12bに挿入されてから、内側フラップ16と外側フラップ18が入れ替わるので、対応する接触表面26、28は、それぞれ互いに向き合って接触する。弾性変形した内側フラップ16と外側フラップ18は、互いに復帰力を与え合うので、接触表面26、28間の摩擦により、ケーブルジャケット10の確実な封止が得られる。
【0029】
或いは、2つのフラップ16、18のうちの一方を弾性変形させて、封止構成においてフラップを一緒に付勢するのに必要な復帰力を生成することもできるし、組立て構成において内側フラップ16と外側フラップ18の間に隙間22を形成することもできる。
【0030】
図4a~
図4cに示されるように、設計や意図、ケーブルの曲げ要件に応じて、接触表面26、28は、封止部の開放及び/又はサブケーブル24a、24bの操作の容易さを更に向上させるための追加の機構で置き換えることができる。更に、追加の機構は、ケーブル曲げ時のジャケット10の弾力性に寄与する可能性がある。例えば、接触表面26、28は、リブ加工又は歯30、対称(
図4b及び
図4c)と非対称の両方のセルフロッキング、一方又は両方の表面に付加された接着剤(一時的又は永久的)、ジップロックタイプの封止部、或いは、接触表面26、28を更に固定してジャケット10を固定するための他の摩擦手段を備えるように構成されてよい。
【0031】
図5a、
図5b、
図6a及び
図6bには、本ジャケットに関する追加の実施形態が詳述されており、開いた状態(5a、5b)と閉じた状態(6a、6b)の構成のケーブルジャケットの側面図と断面図が示されている。ジャケット10のこれらの例では、2つのフラップ16、18は、弾性変形して、封止構成においてフラップを一緒に付勢するのに必要な復帰力を生成することができる。この実施形態では、2つのフラップ16、18は、2つのフラップ間の接触表面の面積を増加させるための追加のカーブを有するので、ジャケット10が操作されたときにジャケット10が封止されたままであることが更に保証される。前述したように、フラップ16、18は、ケーブル(図示なし-24a及び25b)の挿入及び/又は除去を容易にするために、分解構成において内側フラップ16と外側フラップ18の間に隙間22を形成するように構成される。フラップ16、18の付勢により、封止構成においてジャケット10が封止されたままであり、したがってケーブルを外部要素から保護することが、更に確実となる。
【0032】
図5a、
図5b、
図6a及び
図6bには面ファスナータイプの配置が詳述されているが、本開示は、状況から必要であると見なされ得る場合、様々な利点のために構成され得る様々な異なる形状及びパターンを含むことを意図している。ほんの一例として、さねはぎ配置を利用することもできるし、或いは「S」字パターンを利用することもできるし、多数の他の既知の封止技術を利用することもできる。
【国際調査報告】