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特表2022-536778文字境界の処理方法、表示パネル及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】文字境界の処理方法、表示パネル及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20220810BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20220810BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20220810BHJP
   G09G 3/3208 20160101ALI20220810BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20220810BHJP
【FI】
G09G3/20 660P
G09G3/20 612U
G09G3/36
G09G3/32 A
G09G3/3208
G09G3/20 641P
G02F1/133 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574213
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(85)【翻訳文提出日】2021-12-12
(86)【国際出願番号】 CN2020093311
(87)【国際公開番号】W WO2020248840
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】201910508239.2
(32)【優先日】2019-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319012185
【氏名又は名称】北海恵科光電技術有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521540726
【氏名又は名称】重慶恵科金渝光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHONGQING HKC OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 1 Shijing Rd., Jieshi, Banan District Chongqing 401320, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】熊 志
【テーマコード(参考)】
2H193
5C006
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
2H193ZD11
2H193ZD21
2H193ZH23
2H193ZH53
2H193ZJ20
2H193ZQ06
2H193ZQ11
2H193ZQ16
5C006AA22
5C006AF41
5C006AF45
5C006AF53
5C006GA02
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080EE01
5C080EE28
5C080JJ02
5C080JJ07
5C380AA01
5C380AA03
5C380AB34
5C380BA45
5C380FA21
5C380FA26
5C380HA03
5C380HA10
(57)【要約】
本願は文字境界の処理方法、表示パネル及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得し、各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定する。そして、前記現在のサブ画素が文字境界である場合に、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替え、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字境界の処理方法であって、前記処理方法は、
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を含む文字境界の処理方法。
【請求項2】
前記の現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップは、
前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素の階調値を取得するステップと、
前記現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素の階調値を取得するステップと、
前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定し、前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きく、且つ、前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さい場合、前記現在のサブ画素が文字境界を形成するサブ画素であると判定するステップと、
を含む請求項1に記載の文字境界の処理方法。
【請求項3】
前記第1サブ画素は2つ含まれており、2つの前記第1サブ画素の階調値は同じ数値であっても、異なる数値であってもよい
請求項2に記載の文字境界の処理方法。
【請求項4】
前記第2サブ画素は2つ含まれており、2つの前記第2サブ画素の階調値は同じ数値であっても、異なる数値であってもよい
請求項2に記載の文字境界の処理方法。
【請求項5】
前記の前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定するステップの後に、さらに、
前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値以下で、且つ、前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値以上である場合、前記現在のサブ画素が文字境界ではないサブ画素であると判定するステップを含む
請求項2に記載の文字境界の処理方法。
【請求項6】
前記第1既定閾値の取りうる値の範囲は30~100である
請求項5に記載の文字境界の処理方法。
【請求項7】
前記第2既定閾値の取りうる値の範囲は30~100である
請求項5に記載の文字境界の処理方法。
【請求項8】
前記の表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップは、
表示パネル内の各サブ画素の数値を取得するステップと、
各サブ画素の数値から第1の式により各サブ画素の階調値を算出し、変換して各サブ画素の階調値を得るステップと、
を含む請求項1に記載の文字境界の処理方法。
【請求項9】
取得されたサブ画素が赤色サブ画素である場合、前記第1の式はGray=R*eとなり、ここで、Rは赤色サブ画素の数値で、eは赤色サブ画素に関連する定数で、0.299の値を取る
請求項8に記載の文字境界の処理方法。
【請求項10】
取得されたサブ画素が緑色サブ画素である場合、前記第1の式はGray=G*fとなり、ここで、Gは緑色サブ画素の数値で、fは緑色サブ画素に関連する定数で、0.587の値を取る
請求項8に記載の文字境界の処理方法。
【請求項11】
取得されたサブ画素が青色サブ画素である場合、前記第1の式はGray=B*gとなり、ここで、Bは青色サブ画素の数値で、gは青色サブ画素に関連する定数で、0.114の値を取る
請求項8に記載の文字境界の処理方法。
【請求項12】
前記表示パネルは制御回路基板を含み、前記の表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップは、
制御回路基板の出力レベルを取得するステップと、
前記出力レベルがハイレベルである場合、前記表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
を含む請求項1に記載の文字境界の処理方法。
【請求項13】
前記表示パネルは制御回路基板を含み、前記の表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップは、
制御回路基板の出力レベルを取得するステップと、
前記出力レベルがローレベルである場合、各サブ画素の原始階調値に従って表示パネルに出力して表示させるように前記表示パネルを制御するステップと、
を含む請求項1に記載の文字境界の処理方法。
【請求項14】
前記の前記出力レベルがハイレベルである場合、前記表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップは、
前記出力レベルがハイレベルである場合、前記表示パネルの端に位置するサブ画素を除く何れか一つのサブ画素の階調値を取得するステップを含む
請求項12に記載の文字境界の処理方法。
【請求項15】
表示パネルであって、前記表示パネルはメモリと、制御回路基板と、前記メモリに記憶されて且つ前記制御回路基板上で実行できる文字境界の処理プログラムと、を含み、前記文字境界の処理プログラムが前記制御回路基板によって実行された時、
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を実現する表示パネル。
【請求項16】
前記の現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップは、
前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素の階調値を取得するステップと、
前記現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素の階調値を取得するステップと、
前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定し、前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きく、且つ、前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さい場合、前記現在のサブ画素が文字境界を形成するサブ画素であると判定するステップと、
を含む請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記の前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び前記第16サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定するステップの後に、さらに、
前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値以下で、且つ、前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値以上である場合、前記現在のサブ画素が文字境界ではないサブ画素であると判定するステップを含む
請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記の表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップは、
表示パネル内の各サブ画素の数値を取得するステップと、
各サブ画素の数値から第1の式により各サブ画素の階調値を算出し、変換して各サブ画素の階調値を得るステップと、
を含む請求項15に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記表示パネルは制御回路基板を含み、前記の表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップは、
制御回路基板の出力レベルを取得するステップと、
前記出力レベルがハイレベルである場合、前記表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
を含む請求項15に記載の表示パネル。
【請求項20】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には前記文字境界の処理プログラムが記憶されており、前記文字境界の処理プログラムが制御回路基板により実行された時、
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2019年6月12日に提出された、出願番号が201910508239.2で、発明名称が「文字境界の処理方法、表示パネル及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全文を参考としてここに援用する。
【0002】
本願は、表示技術の分野に関し、特に、文字境界の処理方法、表示パネル及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ここで述べるものは本願に関連する背景情報のみを提供し、必然的に例示的な技術を構成するものではない。
【0004】
表示パネルは、プリント回路基板(PCB)、データ駆動チップ(Source Driver IC)及び光学フィルム(LCD CELL)をボンディング(Bonding)技術により接続して表示システムを構成している。
【0005】
機器全体の設計時に、表示パネル上の文字表示は、表示パネル上にアレイ状に配置された画素により表示するのであり、画素中には赤色サブ画素、緑色サブ画素、青色サブ画素が順に配置されている。一方、文字境界領域の実際の表示において、通常のサブ画素配列とは異なる表示状態が起こりやすく、すなわち、本来順番に連続するはずのサブ画素配列に不規則な状態が発生し、これによって文字境界の表示が不鮮明になる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願が提案する文字境界の処理方法によれば、前記処理方法は、
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を含む。
【0007】
本願はさらに表示パネルを提案し、前記表示パネルはメモリと、制御回路基板と、前記メモリに記憶されて且つ前記制御回路基板上で実行できる文字境界の処理プログラムと、を含み、前記文字境界の処理プログラムが前記制御回路基板によって実行された時、
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を含む。
【0008】
本願はさらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には前記文字境界の処理プログラムが記憶されており、前記文字境界の処理プログラムが制御回路基板により実行された時、
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本願実施例及び例示的技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例或いは例示的説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【0010】
図1】本願の実施例の表示パネルの構造模式図である。
図2】本願の実施例の表示パネルにおけるコントローラのハードウェア構造模式図である。
図3】本願の文字境界の処理方法の第1実施例のステップフローチャートである。
図4】本願の文字境界の処理方法の第2実施例のステップフローチャートである。
図5】本願の文字境界の処理方法の第3実施例のステップフローチャートである。
図6】本願の文字境界の処理方法の第4実施例のステップフローチャートである。
図7】本願の文字境界の処理方法の第5実施例のステップフローチャートである。
図8】本願の文字境界の処理方法の第6実施例のステップフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
ここで説明する具体的な実施例は本願を解釈するためだけに使われるものであって、本願を限定するために使われるものではないことは、理解しておくべきである。
【0012】
本願の実施例の主な解決案は以下になる。
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得し、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定し、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えて、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されている。
【0013】
表示パネルにより文字を表示する例示的実施形態において、表示パネル上の文字表示は、表示パネル上にアレイ状に配置された画素により表示するのであり、画素中には赤色サブ画素、緑色サブ画素、青色サブ画素が順に配置されている。一方、文字境界領域の実際の表示において、通常のサブ画素配列とは異なる表示状態が起こりやすく、すなわち、本来順番に連続するはずのサブ画素配列に不規則な状態が発生し、これによって文字境界の表示が不鮮明になる。
【0014】
本願が提供する技術案によれば、表示パネル内の現在のサブ画素が文字境界であると確認できた場合、現在のサブ画素で確認された文字境界の表示を鮮明にして、表示パネルの表示品質を向上させるために、現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替え、即ち、輝度の大きい方の階調値を文字境界に付与する。
【0015】
本願の実施例は、表示パネルを提供する。この表示パネルにより文字を表示する場合、表示パネル内の各サブ画素が文字境界を形成するサブ画素であるか否かを判断し、文字境界のサブ画素であると確認できた場合、サブ画素で確認された文字境界の表示を鮮明にし、表示パネルの表示品質を向上させるために、そのサブ画素とその行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えることができる。
【0016】
いくつかの実施例において、表示パネルは、ねじれネマティック型(TN:Twisted Nematic)パネル、広視野角(VA:Vertical Alignment)パネル、インプレーンスイッチング(IPS:In-Plane Switching)パネル、連続風車アラインメント(CPA:Continuous Pinwheel Alignment)パネル、先進超次元スイッチ技術(ADSDS:Advanced Super Dimension Switch)に基づくパネル、液晶表示パネル、LEDパネル、OLEDパネル、QLEDパネル、曲面パネル等としてもよく、本出願には限定されない。
【0017】
図1~2に示すように、本願は、表示パネルを提供する。
【0018】
一実施例において、表示パネルはメモリ100と、制御回路基板200と、前記メモリ100に記憶されて且つ前記制御回路基板200上で実行できる文字境界の処理プログラムと、を含む。メモリ100としては高速RAMメモリであってもよく、安定メモリ(non-volatile memory)、例えば磁気ディスクメモリでもよい。メモリ100は前記プロセッサ4001とは独立した記憶装置としてもよい。制御回路基板200は、データ駆動制御回路基板、データ駆動チップ、又はデータ駆動回路等を含むが、これらに限定されない。
【0019】
さらに、図1における表示パネル内の矢印は、データ駆動チップの走査方向を示している。
【0020】
なお、前記文字境界の処理プログラムは、制御回路基板200によって実行された時:
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップと、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定するステップと、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されているステップと、
を実現する。
【0021】
当業者にとっては、図2に示す装置の構造は装置に対する限定を構成せず、図示より多い或いは少ない部品を含んでもよく、或いは一部の部品を組み合わせたり、異なる部品の配置をしたりしてもよいことは、理解できるであろう。
【0022】
図2に示すように、一種のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体としてのメモリ100には、文字境界の処理プログラムが含まれてもよい。図2に示す制御回路基板200において、制御回路基板200は、メモリ100に記憶された文字境界の処理プログラムを呼び出して、以下の実施例における文字境界の処理方法の以下のステップで実行してもよい:
表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得し、
各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定し、
前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替えるステップであって、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されている。
【0023】
図3~8に示すように、本願は、文字境界の処理方法を提供する。
【0024】
本願が提案する文字境界の処理方法の第1実施例は図3に示すように、この文字境界の処理方法は以下のステップを含む:
ステップS1、表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得する。
【0025】
本ステップにおいて、表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得する。表示パネルにはアレイ状に配置された複数の画素が含まれ、各画素には順番に配列された赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素が含まれており、即ち、本ステップにおいて、表示パネル内の全ての赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素の階調値を取得する必要がある。階調値の取りうる値の範囲は、0~255であり、ここで、0はサブ画素の最も暗い状態を表し、255はサブ画素の最も明るい状態を表す。
【0026】
ステップS2、各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定する。
【0027】
本ステップにおいて、各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定する。
【0028】
さらに、表示パネルにおいて、一番端のサブ画素を除く各サブ画素はいずれも、上下左右の4方向に隣接するサブ画素を有し、現在のサブ画素の色価を取得すると、現在のサブ画素が位置する行数、列数及び階調値を取得することができるが、現在のサブ画素が(a,b,c)であると仮定し、ここで、aは現在のサブ画素が位置する行番号、bは現在のサブ画素が位置する列番号、cは現在のサブ画素の種類であり、ここで、aとbの取りうる値の範囲は表示パネルの解像度に相関し、ここでは限定しない。cが1である場合、現在のサブ画素は赤色サブ画素であり、cが2である場合、現在のサブ画素は緑色サブ画素であり、cが3である場合、現在のサブ画素は青色サブ画素である。
【0029】
すなわち、cが1である場合、現在のサブ画素は赤色サブ画素で、現在のサブ画素は(a,b,1)であり、それと上、下、左、右の位置で隣接する座標は(a-1,b,1)、(a+1,b,1)、(a,b-1,3)及び(a,b,2)であり、ここで、(a-1,b,1)、(a+1,b,1)は、赤色サブ画素が位置する画素と同じ列で且つ隣接する画素の赤色サブ画素であり、(a,b-1,3)は、赤色サブ画素が位置する画素と同じ行で左側に隣接する画素の青色サブ画素であり、(a,b,2)は、赤色サブ画素が位置する画素内の緑色サブ画素である。
【0030】
cが2である場合、現在のサブ画素は緑色サブ画素で、現在のサブ画素は(a,b,2)であり、この緑色サブ画素は、それと上、下、左、右の位置で隣接する座標は(a-1,b,2)、(a+1,b,2)、(a,b,1)及び(a,b,3)であり、ここで、(a-1,b,2)、(a+1,b,2)は、緑色サブ画素が位置する画素と同じ列で且つ隣接する画素の緑色サブ画素であり、(a,b,1)、(a,b,3)は、赤のサブ画素が位置する画素内の赤色と青色のサブ画素である。
【0031】
cが3である場合、現在のサブ画素は青色サブ画素で、現在のサブ画素は(a、b、3)であり、この青色サブ画素は、それと上下左右の位置で隣接する座標は、(a-1,b,3)、(a+1,b,3)、(a,b,2)及び(a,b+1,1)であり、ここで、(a-1,b,3)、(a+1,b,3)は、青色サブ画素が位置する画素と同じ列で且つ隣接する画素の青色サブ画素であり、(a,b,2)は、青色サブ画素が位置する画素内の緑色サブ画素であり、(a,b+1,1)は、青色サブ画素が位置する画素と同じ行で且つ右側に隣接する画素の赤色サブ画素である。
【0032】
即ち、現在のサブ画素と、現在のサブ画素に隣接するサブ画素とを確認した後、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定する。
【0033】
ステップS3、前記現在のサブ画素が文字境界である場合、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替え、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されている。
【0034】
本ステップにおいて、現在のサブ画素が文字境界である場合、現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替え、サブ画素群は、現在のサブ画素と、現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されている。即ち、現在のサブ画素が文字境界である場合、現在のサブ画素と、現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とを1つのサブ画素群に形成する。即ち、現在のサブ画素が赤色サブ画素である場合、サブ画素群は青色、赤色、緑色サブ画素の順に順番に配列され、現在のサブ画素が緑色サブ画素である場合、サブ画素群は赤色、緑色、青色サブ画素の順に順番に配列され、現在のサブ画素が青色サブ画素である場合、サブ画素群は緑色、青色、赤色サブ画素の順に順番に配列される。
【0035】
さらに、サブ画素で確認された文字境界の表示を鮮明にして、表示パネルの表示品質を向上させるために、サブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替える。
【0036】
本願の実施例において、表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得し、各サブ画素の階調値を取得した時、現在のサブ画素の階調値と、前記現在のサブ画素に隣接するサブ画素の階調値とに基づいて、前記現在のサブ画素が文字境界であるか否かを判定する。そして、前記現在のサブ画素が文字境界である場合に、前記現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替え、前記サブ画素群は、前記現在のサブ画素と、前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する2つのサブ画素とから構成されている。本願が提供する技術案によれば、表示パネル内の現在のサブ画素が文字境界であると確認できた場合、現在のサブ画素で確認された文字境界の表示を鮮明にして、表示パネルの表示品質を向上させるために、現在のサブ画素が属するサブ画素群内の赤色サブ画素と青色サブ画素の階調値を入れ替え、即ち、輝度の大きい方の階調値を文字境界に付与する。
【0037】
第1実施例に基づいて、本願が提案する文字境界の処理方法の第2実施例は図4に示すように、ステップS2はさらに、
前記現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素の階調値を取得するステップS21と、
前記現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素の階調値を取得するステップS22と、
前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定し、前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きく、且つ、前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さい場合、前記現在のサブ画素が文字境界を形成するサブ画素であると判定するステップS23と、
を含む。
【0038】
一実施例において、現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素と、現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素とを確認する。即ち、現在のサブ画素が(a,b,c)であると仮定し、ここで、aは現在のサブ画素が位置する行番号、bは現在のサブ画素が位置する列番号、cは現在のサブ画素の種類であり、ここで、aとbの取りうる値の範囲は表示パネルの解像度に相関し、ここでは限定しない。cが1である場合、現在のサブ画素は赤色サブ画素であり、cが2である場合、現在のサブ画素は緑色サブ画素であり、cが3である場合、現在のサブ画素は青色サブ画素である。
【0039】
すなわち、cが1である場合、現在のサブ画素は赤色サブ画素で、現在のサブ画素は(a,b,1)であり、現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素はそれぞれ(a,b-1,3)及び(a,b,2)であり、現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素はそれぞれ(a-1,b,1)及び(a+1,b,1)である。
【0040】
cが2である場合、現在のサブ画素は緑色サブ画素で、現在のサブ画素は(a,b,2)であり、現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素はそれぞれ(a,b,1)及び(a,b,3)であり、現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素はそれぞれ(a-1,b,2)及び(a+1,b,2)である。
【0041】
cが3である場合、現在のサブ画素は青色サブ画素で、現在のサブ画素は(a,b,3)であり、現在のサブ画素が位置する行でそれに隣接する第1サブ画素はそれぞれ(a,b,2)及び(a,b+1,1)であり、現在のサブ画素が位置する列でそれに隣接する第2サブ画素はそれぞれ(a-1,b,3)及び(a+1,b,3)である。
【0042】
さらに、第1サブ画素及び第2サブ画素を確認してから、第1サブ画素及び第2サブ画素の階調値をそれぞれ取得し、第1サブ画素は2つ含まれており、2つの第1サブ画素の階調値は同じ数値であっても、異なる数値であってもよく、第2サブ画素は2つ含まれており、2つの第2サブ画素の階調値は同じ数値であっても、異なる数値であってもよく、その数値範囲は0~255で、具体的には画素の輝度によって確認される。
【0043】
さらに、前記第1サブ画素の階調値と現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定し、第1サブ画素の階調値と現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値よりも大きく、且つ、第2サブ画素の階調値が第2既定閾値よりも小さい場合、現在のサブ画素が文字境界を形成するサブ画素であると判定する。第1既定閾値の取りうる値の範囲は30~100であり、第2既定閾値の取りうる値の範囲も30~100である。
【0044】
即ち、第1サブ画素と現在のサブ画素との階調値の差が第1既定閾値より大きいことと、第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいことが同時に満たされた場合、現在のサブ画素が文字境界を形成するサブ画素であると判定する。第1サブ画素と第2サブ画素とはいずれも二つ含まれているので、第1サブ画素の各々と現在のサブ画素との階調値の差が第1既定閾値より大きいことと、第2サブ画素の各々の階調値が第2既定閾値より小さいことが満たされた場合に限り、現在のサブ画素が文字境界を形成するサブ画素であると判定する。
【0045】
当然のことながら、表示パネルの一番端にあるサブ画素に隣接するサブ画素は2つのみ、又は3つのみであり、即ち、表示パネルの4つのコーナーに位置するサブ画素に隣接するサブ画素は2つで、その他の端に位置するサブ画素に隣接するサブ画素は3つであり、本実施例において、表示パネルの一番端に位置するサブ画素を文字境界を形成するサブ画素の判定に利用しない。
【0046】
第2実施例に基づいて、本願が提案する文字境界の処理方法の第3実施例は図5に示すように、ステップS23はさらに、
前記第1サブ画素の階調値と前記現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値以下で、且つ、前記第2サブ画素の階調値が第2既定閾値以上である場合、前記現在のサブ画素が文字境界ではないサブ画素であると判定するステップS24を含む。
【0047】
本ステップにおいて、前記第1サブ画素の階調値と現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値より大きいか否か、及び第2サブ画素の階調値が第2既定閾値より小さいか否かを判定し、第1サブ画素の階調値と現在のサブ画素の階調値との差分値の絶対値が第1既定閾値以下で、且つ、第2サブ画素の階調値が第2既定閾値以上である場合、現在のサブ画素が文字境界ではないサブ画素であると判定する。
【0048】
さらに、現在のサブ画素が文字境界ではないサブ画素であると判定した場合、現在のサブ画素には表示が不鮮明になるという問題が生じることはなく、処理を行わずに、正常なデータで表示パネルに出力することができる。
【0049】
第1実施例に基づいて、本願が提案する文字境界の処理方法の第4実施例は図6に示すように、ステップS1はさらに、
表示パネル内の各サブ画素の数値を取得するステップS11と、
各サブ画素の数値から第1の式により各サブ画素の階調値を算出し、変換して各サブ画素の階調値を得るステップS12と、
を含む。
【0050】
一実施例において、表示パネル内の各サブ画素の数値を取得する。表示パネルにはアレイ状に配置された複数の画素が含まれ、各画素には順番に配列された赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素が含まれており、即ち、本ステップにおいて、表示パネル内の全ての赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素の階調値を取得する必要がある。数値の取りうる値の範囲は、0~255であり、ここで、0はサブ画素の最も暗い状態を表し、255はサブ画素の最も明るい状態を表す。
【0051】
さらに、各サブ画素の数値から第1の式により各サブ画素の階調値を算出し、変換して各サブ画素の階調値を得る。ここで、取得されるサブ画素は、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素のうちの1つであり、取得されたサブ画素が赤色サブ画素である場合、第1の式はGray=R*eとなり、ここで、Rは赤色サブ画素の数値で、eは赤色サブ画素に関連する定数で、0.299の値を取り、取得されたサブ画素が緑色サブ画素である場合、第1の式はGray=G*fとなり、ここで、Gは緑色サブ画素の数値で、fは緑色サブ画素に関連する定数で、0.587の値を取り、取得されたサブ画素が青色サブ画素である場合、第1の式はGray=B*gとなり、ここで、Bは青色サブ画素の数値で、gは青色サブ画素に関連する定数で、0.114の値を取る。
【0052】
即ち、本願の全ての実施例において、上述した計算方法により、赤サブ画素、緑サブ画素及び青サブ画素の階調値を取得することができる。文字の境界を判定して、且つその後サブ画素が文字境界であると確認できた際の調整のために具体的な数値を提供して、文字境界の表示をより鮮明にするために、第1の式により表示パネル内の各サブ画素の階調値を算出する。
【0053】
上述した全ての実施例に基づいて、本願が提案する文字境界の処理方法の第5実施例によれば、表示パネルは、出力ピンが接続された制御回路基板を含む。図7に示すように、ステップS1はさらに、
制御回路基板の出力レベルを取得するステップS13と、
前記出力レベルがハイレベルである場合、前記表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得するステップS14と、
を含む。
【0054】
一実施例において、制御回路基板の出力レベルを取得する。制御回路基板上の出力ピンの出力レベルが取得され、出力レベルはハイレベルとローレベルとを含む。
【0055】
さらに、出力レベルがハイレベルである場合、表示パネル内の各サブ画素の階調値を取得する。表示パネル内の各サブ画素の階調値の取得については、上述した第4実施例の内容を参照することとし、ここでは説明を省く。
【0056】
さらに、出力レベルがローレベルである場合、各サブ画素の原始階調値に従って表示パネルに出力して表示させるように表示パネルを制御する。
【0057】
上述した第5実施例に基づいて、本願が提案する文字境界の処理方法の第6実施例は図8に示すように、ステップS14は、
前記出力レベルがハイレベルである場合、前記表示パネルの端に位置するサブ画素を除く何れか一つのサブ画素の階調値を取得するステップS15を含む。
【0058】
本ステップにおいて、出力レベルがハイレベルである場合、表示パネルの端に位置するサブ画素を除く何れか一つのサブ画素の階調値を取得する。即ち、表示パネルの端に位置するサブ画素は文字境界の処理の対象外である。
【0059】
さらに、表示パネルの一番端にあるサブ画素に隣接するサブ画素は2つのみ、又は3つのみであり、即ち、表示パネルの4つのコーナーに位置するサブ画素に隣接するサブ画素は2つで、その他の端に位置するサブ画素に隣接するサブ画素は3つであり、本実施例において、表示パネルの一番端に位置するサブ画素を文字境界を形成するサブ画素の判定に利用しない。
【0060】
さらに、表示パネルの端に位置するサブ画素を除く何れか一つのサブ画素の階調値の取得については、上述した第4と第5実施例の内容を参照することとし、ここでは説明を省く。
【0061】
以上に述べたのは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許範囲を制限するわけではない。本願の構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】