(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-18
(54)【発明の名称】物流制御システム、ロボット制御装置及び自動ドア制御方法
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20220810BHJP
【FI】
G05D1/02 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574328
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(85)【翻訳文提出日】2021-12-14
(86)【国際出願番号】 CN2020094504
(87)【国際公開番号】W WO2020248899
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】201910515883.2
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519059292
【氏名又は名称】杭州海康机器人技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hangzhou Hikrobot Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 304, Unit B, Building 2, 399 Dangfeng Road, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】張 啓帆
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB05
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD01
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301HH01
5H301KK02
5H301KK03
5H301QQ06
(57)【要約】
【課題】物流制御システム、ロボット制御装置、自動ドア制御方法、及び経路計画装置を提供する。
【解決手段】実施例によれば、ロボット制御装置は、知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画でき、知能移動ロボットの走行経路に沿う移動位置をモニタすることにより、知能移動ロボットの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達すると、開門要請を生成する。開門要請は、機器制御装置をトリガして対応する自動ドアを開けるように制御することに用いられる。そのため、人工操作や自動ドアのセンサー検出手段を使用せず、及び、知能移動ロボットにタスクコマンドを下さない場合でも、知能移動ロボットの走行と連携した自動ドア制御を達成できる。そして、本願は、自動ドアが一度開く時に知能移動ロボットを一括通行させることができ、自動ドアの頻繁な開閉を回避できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画し、知能移動ロボットの前記走行経路に沿う移動位置をモニタして、前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成する、ロボット制御装置と、
前記開門要請に応答して前記自動ドアを開けるように制御する、機器制御装置と、を含むことを特徴とする、
物流制御システム。
【請求項2】
前記機器制御装置は、さらに、前記自動ドアの開門完了状態に応答して前記ロボット制御装置に開門完了メッセージを送信し、
前記ロボット制御装置は、さらに、受信した前記開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、前記知能移動ロボットの通行完了状態に応答して前記自動ドアに対する閉門要請を生成し、
前記機器制御装置は、さらに、前記ロボット制御装置が生成した閉門要請に応答して前記自動ドアを閉めるように制御することを特徴とする、
請求項1に記載の物流制御システム。
【請求項3】
前記機器制御装置は、さらに、前記自動ドアの開門完了状態に応答して前記ロボット制御装置に開門完了メッセージを送信し、
前記ロボット制御装置は、さらに、受信した前記開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットを探索し、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットが探索されなかった場合、前記知能移動ロボットの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成し、
前記機器制御装置は、さらに、前記ロボット制御装置が生成した閉門要請に応答して前記自動ドアを閉めるように制御することを特徴とする、
請求項1に記載の物流制御システム。
【請求項4】
前記ロボット制御装置は、さらに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットが探索された場合、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットの通行完了状態に応答して前記自動ドアに対する閉門要請を生成することを特徴とする、
請求項3に記載の物流制御システム。
【請求項5】
前記ロボット制御装置は、さらに、生成した開門要請に前記自動ドアの機器管理識別子を持たせるとともに、前記開門要請が持つ機器管理識別子により、受信した開門完了メッセージに対してメッセージ検証を行い、検証成功の場合、前記受信した開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出することを実行し、
前記機器制御装置は、さらに、前記自動ドアの開門完了状態に応答した後、前記開門要請が持つ機器管理識別子を、前記ロボット制御装置へ送信する開門完了メッセージに持たせることを特徴とする、
請求項2または3に記載の物流制御システム。
【請求項6】
前記ロボット制御装置は、具体的に、ヒューマンコンピュータインタラクションの方式によって、機器ノードを含むマップテンプレートを構築し、前記機器ノードは前記自動ドアを含み、構築されたマップテンプレートにより、前記知能移動ロボットに対して前記自動ドア経由の前記走行経路を計画することを特徴とする、
請求項1から4のいずれか1項に記載の物流制御システム。
【請求項7】
知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画し、知能移動ロボットの前記走行経路に沿う移動位置をモニタして、前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成する、経路計画モジュールと、
機器制御装置に前記開門要請を送信することで、前記機器制御装置が前記開門要請に応答して前記自動ドアを開けるように制御する、制御プラットフォームモジュールと、を含むことを特徴とする、
ロボット制御装置。
【請求項8】
前記制御プラットフォームモジュールは、さらに、前記機器制御装置が前記自動ドアの開門完了状態に応答して送信した開門完了メッセージを受信し、受信した前記開門完了メッセージを前記経路計画モジュールに送信し、
前記経路計画モジュールは、さらに、前記制御プラットフォームモジュールが受信した開門完了メッセージを取得し、取得した開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、前記知能移動ロボットの通行完了状態に応答して前記自動ドアに対する閉門要請を生成し、
前記制御プラットフォームモジュールは、さらに、前記機器制御装置へ前記経路計画モジュールにより生成した前記閉門要請を送信することで、前記機器制御装置が前記閉門要請に応答して前記自動ドアを閉めるように制御することを特徴とする、
請求項7に記載のロボット制御装置。
【請求項9】
前記制御プラットフォームモジュールは、さらに、前記機器制御装置が自動ドアの開門完了状態に応答して送信した開門完了メッセージを受信し、受信した前記開門完了メッセージを経路計画モジュールに送信し、
前記経路計画モジュールは、さらに、前記制御プラットフォームモジュールが受信した開門完了メッセージを取得し、取得した開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットを探索し、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットが探索されなかった場合、前記知能移動ロボットの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成し、
前記制御プラットフォームモジュールは、さらに、前記機器制御装置へ前記経路計画モジュールにより生成した前記閉門要請を送信することで、前記機器制御装置が前記閉門要請に応答して前記自動ドアを閉めるように制御することを特徴とする、
請求項7に記載のロボット制御装置。
【請求項10】
前記経路計画モジュールは、さらに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットが探索された場合、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットの通行完了状態に応答して前記自動ドアに対する閉門要請を生成することを特徴とする、
請求項9に記載のロボット制御装置。
【請求項11】
前記制御プラットフォームモジュールは、さらに、前記経路計画モジュールにより生成した開門要請に前記自動ドアの機器管理識別子を持たせるとともに、前記開門要請が持つ機器管理識別子により、受信した開門完了メッセージに対してメッセージ検証を行い、検証成功の場合、受信した前記開門完了メッセージを前記経路計画モジュールに送信する、
請求項8または9に記載のロボット制御装置。
【請求項12】
前記制御プラットフォームモジュールは、さらに、ヒューマンコンピュータインタラクションの方式によって、機器ノードを含むマップテンプレートを構築し、前記機器ノードは前記自動ドアを含み、
前記経路計画モジュールは、さらに、前記マップテンプレートを呼び出し、前記マップテンプレートにより、前記知能移動ロボットに対して前記自動ドア経由の前記走行経路を計画することを特徴とする、
請求項7から10のいずれか1項に記載のロボット制御装置。
【請求項13】
知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画するステップと、
知能移動ロボットの前記走行経路に沿う移動位置をモニタするステップと、
前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成して機器制御装置に報知するステップと、を含み、
前記開門要請は、機器制御装置をトリガして前記自動ドアを開けるように制御することに用いられることを特徴とする、
自動ドア制御方法。
【請求項14】
前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことについての判断は、
前記自動ドアに対する前記知能移動ロボットの移動位置の余剰の行程をモニタするステップと、
前記自動ドアに対する前記知能移動ロボットの移動位置の余剰の行程が予定閾値より小さい場合、前記知能移動ロボットの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことを確定するステップと、を含むことを特徴とする、
請求項13に記載の自動ドア制御方法。
【請求項15】
前記自動ドアに対する開門要請を生成して機器制御装置に報知するステップに続いて、
前記機器制御装置が自動ドアの開門完了状態に応答して送信した開門完了メッセージを取得するステップと、
取得した開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するステップと、
前記知能移動ロボットの通行完了状態に応答して、前記自動ドアに対する閉門要請を生成して前記機器制御装置に報知するステップと、をさらに含み、
前記閉門要請は、機器制御装置をトリガして前記自動ドアを閉めるように制御することに用いられることを特徴とする、
請求項13に記載の自動ドア制御方法。
【請求項16】
前記自動ドアに対する開門要請を生成して機器制御装置に報知するステップに続いて、
前記機器制御装置が自動ドアの開門完了状態に応答して送信した開門完了メッセージを取得するステップと、
取得した開門完了メッセージに応答して前記知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットを探索するステップと、
追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットが探索されなかった場合、前記知能移動ロボットの通行完了状態に応答して、前記自動ドアに対する閉門要請を生成して前記機器制御装置に報知するステップと、をさらに含み、
前記閉門要請は、機器制御装置をトリガして前記自動ドアを閉めるように制御することに用いられることを特徴とする、
請求項13に記載の自動ドア制御方法。
【請求項17】
追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットが探索された場合、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットの前記自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットの通行完了状態に応答して、前記自動ドアに対する閉門要請を生成して前記機器制御装置に報知するステップ、をさらに含むことを特徴とする、
請求項16に記載の自動ドア制御方法。
【請求項18】
前記追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットを探索するステップは、
所定の知能移動ロボットの前記自動ドアに対する位置関係を検出するステップと、
前記位置関係に基づいて、前記自動ドアの上流に位置する所定の知能移動ロボットを確定し、前記自動ドアの上流に位置する所定の知能移動ロボットの前記自動ドアまでの余剰の行程を検出するステップと、
前記自動ドアの上流に位置する所定の知能移動ロボットから、前記自動ドアまでの余剰の行程が予定閾値より小さい所定の知能移動ロボットを、追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットとして確定するステップと、を含み、
検出する所定の知能移動ロボットは、前記知能移動ロボット以外の、走行経路が前記自動ドアを経由する知能移動ロボットであることを特徴とする、
請求項16に記載の自動ドア制御方法。
【請求項19】
前記所定の知能移動ロボットの前記自動ドアに対する位置関係を検出するステップの前には、
前記知能移動ロボットの編成情報を取得するステップと、
編成情報における前記知能移動ロボット以外の複数の知能移動ロボットから、所定の知能移動ロボットとして、走行経路が前記自動ドアを経由する知能移動ロボットを確定するステップと、をさらに含むことを特徴とする、
請求項18に記載の自動ドア制御方法。
【請求項20】
プロセッサを含む経路計画装置であって、
前記プロセッサに、請求項13から19のいずれか1項に記載の自動ドア制御方法のステップを実行させることを特徴とする、
経路計画装置。
【請求項21】
コマンドが記憶された非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コマンドは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
請求項13から19のいずれか1項に記載の自動ドア制御方法のステップを実行させることを特徴とする、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は、2019年6月14日に中国国家知的財産権局に提出された、出願番号が201910515883.2であり、発明名称が「物流制御システム、ロボット制御装置及び自動ドア制御方法」である中国特許出願に基づき優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は物流自動化分野に関し、特に、例えばAGV(Automated Guided Vehicle,無人搬送車)等の知能移動ロボットにより物流運搬を行う物流制御システム、知能移動ロボットに対して物流調整を行うためのロボット制御装置、知能移動ロボットの通行を支援するための自動ドア制御方法、及び自動ドア制御機能を搭載した経路計画装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
物流自動化の発展に伴い、知能移動ロボットはますます幅広く使用される。その中、知能移動ロボットを用いた物流運搬シナリオの一部は、異なる区域が含まれ、各区域間には自動ドアが設置されている。
【0004】
そのため、自動ドアを知能移動ロボットのスムーズな走行に影響させないことは、従来技術における解決すべき課題となっている。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑みて、本願の各実施例は、物流制御システム、ロボット制御装置、自動ドア制御方法、及び経路計画装置をそれぞれ提供する。
【0006】
一実施例において、知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画し、知能移動ロボットの自動ドア経由の前記走行経路に沿う移動位置をモニタし、前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成する、ロボット制御装置と、前記開門要請に応答して制御前記自動ドアを開けるように制御する、機器制御装置と、を含む、物流制御システムを提供する。
【0007】
他の実施例において、
知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画し、知能移動ロボットの自動ドア経由の前記走行経路に沿う移動位置をモニタし、前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成する、経路計画モジュールと、
機器制御装置に前記開門要請を送信することで、前記機器制御装置が前記開門要請に応答して前記自動ドアを開けるように制御する、制御プラットフォームモジュールと、を含む、ロボット制御装置を提供する。
【0008】
他の実施例において、
知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画するステップと、
知能移動ロボットの自動ドア経由の前記走行経路に沿う移動位置をモニタするステップと、
前記知能移動ロボットの移動位置が前記自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成して機器制御装置に報知するステップと、を含み、
前記開門要請は、機器制御装置をトリガして前記自動ドアを開けるように制御することに用いられる、自動ドア制御方法を提供する。
【0009】
他の実施例において、以上のような自動ドア制御方法のステップを実行するプロセッサを含む、経路計画装置を提供する。
【0010】
他の実施例において、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに以上のような自動ドア制御方法のステップを実行させるコマンドが記憶される、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0011】
上記実施例によれば、ロボット制御装置は、知能移動ロボットに対して自動ドア経由の走行経路を計画でき、知能移動ロボットの走行経路に沿う移動位置をモニタすることにより、知能移動ロボットの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達すると、開門要請を生成して機器制御装置が対応する自動ドアを開けるように制御できる。そのため、人工操作を介さず、自動ドアのセンサー検出手段を使用せずに、及び、知能移動ロボットにタスクコマンドを発令しない場合でも、知能移動ロボットの走行と協調した自動ドア制御を実現し、自動ドアが知能移動ロボットのスムーズな走行に影響を及ぶすことを回避し、人件費やセンサー検出をサポートするために必要なハードウェアのコストの増加を回避できる。
【0012】
また、さらなる最適化として、上記実施例は、自動ドアが一度開く時に知能移動ロボットを一括通行させることで、知能移動ロボットが一括通行する際に自動ドアを頻繁に開閉することを回避でき、自動ドアの消費電力を低減し、知能移動ロボットの一括通行効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本願の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例及び従来技術に必要な図面を簡単に紹介する。無論、以下に説明される図面は単に本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な働きをせずに、これらの図面に基づいて他の図面をできることができる。
【0014】
【
図1】
図1は一実施例における物流制御システムの例示的な構成模式図である。
【
図2】
図2は
図1に示す物流制御システムの一拡張応用模式図である。
【
図3a】
図3aは
図1に示す物流制御システムの他の拡張応用模式図である。
【
図3b】
図3bは
図1に示す物流制御システムの他の拡張応用模式図である。
【
図4a】
図4aは
図1に示す物流制御システムのさらに他の拡張応用模式図である。
【
図4b】
図4bは
図1に示す物流制御システムのさらに他の拡張応用模式図である。
【
図5】
図5は
図1に示す物流制御システムの等価な代替応用模式図である。
【
図6】
図6は
図1に示す物流制御システムにおける管理インターフェイスの模式図である。
【
図7】
図7は
図1に示す物流制御システムにおけるロボット制御装置の例示的な構成模式図である。
【
図8】
図8は
図7に示す例示的な構成に基づくインタラクションフロー模式図である。
【
図9】
図9は
図7に示す例示的な構成に基づくインタラクションフロー模式図である。
【
図10】
図10は
図7に示す例示的な構成に基づくインタラクションフロー模式図である。
【
図11】
図11は他の実施例における自動ドア制御方法の例示的なフロー模式図である。
【
図14】
図14は他の実施例における経路計画装置の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、図面を参照しながら例を挙げて本願の実施例をさらに詳しく説明する。無論、説明される実施例は単に本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要とせずに得られる全ての他の実施例は何れも本願の保護範囲に該当する。
【0016】
自動ドアを知能移動ロボットのスムーズな走行に影響させないように、本願の実施例は、物流制御システム、ロボット制御装置、自動ドア制御方法、経路計画装置及び非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。本願の実施例に係る知能移動ロボットは、AGV(Automated Guided Vehicle,無人搬送車)や走行機能を有する他の形態のロボットを含んでよい。また、本願に提供する技術案の応用シナリオは、物流シナリオ、又は、例えば知能移動ロボットでサービスを提供する会場サービスシナリオ、ホテルサービスシナリオ等の自動ドアが知能移動ロボットの走行に影響を与える他の任意的なシナリオであってよい。
【0017】
説明の便宜上、以下、知能移動ロボットであるAGVを例として、本願が提供する物流制御システムについて説明するが、無論、本願に係る知能移動ロボットはAGVに限らない。
【0018】
図1は一実施例における物流制御システムの例示的な構成模式図である。
図1に示すように、知能移動ロボットであるAGVを例として、一実施例において、物流制御システムは、ロボット制御装置30と機器制御装置40とを含んでよい。この
図1の破線枠内は、AGVが位置する移動可能な区域のマップテンプレートであり、マップテンプレートにはAGV10と自動ドア20との1つの位置関係を示す。
【0019】
具体的に、ロボット制御装置30は、AGV10に対して自動ドア20経由の走行経路を計画し、AGV10の当該走行経路に沿う移動位置をモニタし、AGV10の移動位置が当該自動ドア20の通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、当該自動ドア20に対する開門要請を生成する。
【0020】
機器制御装置40は、当該開門要請に応答して当該自動ドア20を開けるように制御する。ロボット制御装置30は、AGV10の移動位置をモニタする、即ちAGV10をリアルタイムで測位する。これは従来技術のいずれか位置追跡または測位方式によって達成される。
【0021】
ロボット制御装置30は、無線通信方式で複数のAGVのいずれか一台に物流タスクに応答するタスクコマンドを送信する。例えば、物流タスクは運搬タスクである。それに応じて、AGV10は、配られた物流タスクを完了するために、複数のAGVから選ばれたAGVであってよい。そして、当該AGV10に対して計画した走行経路は、AGV10が配られたタスクを受けたときに位置する停止場所を開始点とし、物流タスクの初期実行場所を終了点としてもよく、または物流タスクの初期実行場所を開始点とし、物流タスクの実行完了場所を終了点としてもよく、または、物流タスクの実行完了場所を開始点とし、AGV10の停止場所を終了点としてもよい。
【0022】
或いは、当該AGV10は、例えば、停止場所を移送する、または充電スタンドまで移動して充電するタスクフリーな移動が必要とするAGVであってもよい。それに応じて、当該AGV10に対して計画した走行経路は、そのタスクフリーな移動に対応する経路であってよい。例えば、AGV10の停止場所を開始点とし、AGV10の他の停止場所または充電スタンド位置を終了点として、または、充電スタンドを開始点とし、AGV10の停止位置を終了点としてもよい。
【0023】
このように、当該実施例においてAGV10に対して計画した自動ドア20経由の走行経路は、AGV10の特定の移動段階に限られるべきではなく、AGV10のあらゆる移動に普遍的に適用されることが理解される。
【0024】
AGV10が自動ドア20に向かって移動することは、AGVが自動ドアの上流にある状態であると理解される。通行上流区間とは、AGV10が自動ドア20に到達しようとする区間範囲、即ち、予め決められている自動ドアの開門をトリガする区間範囲と理解される。そして、AGV10と自動ドア20との余剰の行程が予定閾値より小さいかを判断することで、AGV10が自動ドア20の通行上流区間に到達したかを判定してよい。例えば、ロボット制御装置30は、自動ドア20に対するAGV10の移動位置の余剰の行程をモニタし、自動ドア20に対するAGV10の移動位置の余剰の行程が予定閾値より小さい場合、当該AGV10の移動位置が自動ドア20の通行上流区間に到達したと確定してよい。AGV10が自動ドア20に到達すると、自動ドア20が既に開かれたことを確保すれば、当該予定閾値は実際によって設定されてよい。
【0025】
機器制御装置40は、物流システムが位置するシナリオにおける主制御装置であってよく、自動ドア20を含む各種現場機器はいずれも機器制御装置40と通信し、機器制御装置40によって制御されてよい。そして、ロボット制御装置30と機器制御装置40との間に、無線通信接続、又は、例えばケーブル等の有線通信接続が設置されている。
【0026】
機器制御装置40は、ロボット制御装置30により生成した開門要請に応答して対応する自動ドア20を開けるように制御してよい。例えば、機器制御装置40は、自動ドア駆動機構とのインタラクションにより、対応する自動ドア20を開けるように制御できる。
【0027】
上記実施例に基づいて、ロボット制御装置30は、AGV10の走行経路に沿う移動位置をモニタすることにより、AGV10の移動位置が自動ドア20の通行上流区間に到達する際に開門要請を生成できる。この開門要請は、機器制御装置40をトリガして対応する自動ドア20を開けるように制御することに用いられる。これにより、
【0028】
1、人工操作が不要であるので、自動ドアに当直する人を配置する必要がない。
【0029】
2、ハードウェアに基づくセンサー検出が不要であり、センサー検出可能なハードウェアのコスト、及びハードウェアの失効を回避するためのメンテナンスコストを節約できる。
【0030】
3、タスクコマンドにおける自動ドアの開閉を連携するための専用サブ動作が不要であり、自動ドアの開閉を連携するための専用サブ動作の実行によるAGVのスムーズな移動を打ち切ることが回避され、自動ドア制御のタスクコマンドに対する依存性を回避できる。
【0031】
即ち、上記実施例は、人工操作と、自動ドアのセンサー検出手段を使用せず、及びAGV10にタスクコマンドを下さない場合でも、AGV10の走行と連携した自動ドア20制御を達成し、自動ドア20がAGV10のスムーズな走行に影響することを回避するとともに、人件費やセンサー検出可能なハードウェアのコストの増加を回避できる。
【0032】
実用の際には、例えば行程距離の予定閾値の設定などの、上流区間の区間範囲の設定は、AGVの自動ドアまでの余剰の行程と、AGV走行速度と、自動ドア20の開門操作の継続時間との関係以外、さらに、ロボット制御装置30の処理遅延、ロボット制御装置30と機器制御装置40との通信遅延、機器制御装置40と自動ドア駆動機構とのインタラクション遅延、自動ドア駆動機構の自動ドア20に対する駆動実行遅延、及びロボット制御装置30がAGVの移動位置を検出するときに発生する測位信号のシフト等の要素を考慮してよい。これらの要素を考慮する主な目的は、AGVが自動ドアに到達した時点と自動ドアが開門完了状態になった時点が同期しないことを回避することであり、これで障害物回避機能を搭載しないAGVと自動ドアとの衝突を回避することが望まれる。上流区間の区間範囲は、物流シナリオの環境条件を統合的に考慮しながら、管理人の経験値を兼用して設定されてもよい。
【0033】
開門要請に応答して制御されて開いた自動ドア20に対して、機器制御装置40は自ら、通行時間により推定するように制御して閉じてよい。自動ドアを閉めるタイミングの正確性を向上させることにより、例えば自動ドア20が早めに閉まり、AGV10の通行を妨げる衝突事故、又は自動ドア20の閉まる遅延が長すぎるような、時間推定ミスによる潜在的な問題を回避するために、上記実施例は、ロボット制御装置30と機器制御装置40の閉ループフィードバックを結合して自動ドアの閉門要請を生成してよい。機器制御装置40の閉ループフィードバックは、自動ドア20の開門完了状態をロボット制御装置30にフィードバックすることであってよい。即ち、機器制御装置40は、さらに、自動ドア20の開門完了状態に応答して、ロボット制御装置30に開門完了というメッセージを送信する。
【0034】
本実施例における開門完了状態は、自動ドアの扉がAGVを通過させる幅まで十分に開いた状態と表してよい。本実施例を具体的に実施する時に、扉の開き幅に対する余計な測定と判定を省略するために、自動ドアの扉の開き幅が限界位置に到達した状態を開門完了状態と判定してよい。扉の開き幅が限界位置に到達した状態は、自動ドアの開閉を駆動する自動ドア駆動機構によって検出し、機器制御装置40に報知してよい。それに応じて、機器制御装置40は、自動ドア駆動機構から報知された扉の開き幅が限界位置に到達した状態を開門完了状態として確認することができる。
【0035】
図2は
図1に示す物流制御システムの一拡張応用模式図である。
図2に示すように、機器制御装置40は、さらに、自動ドア20の開門完了状態に応答してロボット制御装置30に開門完了メッセージを送信する。それに応じて、ロボット制御装置30は、さらに、受信した開門完了メッセージに応答してAGV10の自動ドア20を通行する通行状態を検出するとともに、AGV10の通行完了状態に応答して当該自動ドア20に対する閉門要請を生成する。そして、機器制御装置40は、さらに、ロボット制御装置30により生成した閉門要請に応答して自動ドア20を閉めるように制御する。通行完了状態とは、自動ドア20の上流位置から自動ドア20の下流位置に移動した状態である。つまり、AGV10と自動ドア20との位置関係は、AGV10が自動ドア20に近づく状態から自動ドア20から離れる状態に変わるのを満たす。理解の便宜上、
図1の破線枠内のマップテンプレートには、AGV10が自動ドア20の上流位置にある状態を示している。
図2の破線枠内のマップテンプレートには、AGV10が自動ドア20の下流位置にある状態を示している。
【0036】
ロボット制御装置30と機器制御装置40の閉ループフィードバックとを結合して閉門要請を生成することに加えて、さらなる最適化として、上記実施例は、さらに、自動ドア20が一度開く時に複数のAGVを一括通行させることが可能である。
【0037】
図3aと
図3bは
図1に示す物流制御システムの他の拡張応用模式図である。
【0038】
まず、
図3aに示すように、機器制御装置40は、さらに、自動ドア20の開門完了状態に応答してロボット制御装置30に開門完了メッセージを送信する。それに応じて、ロボット制御装置30は、さらに、受信した開門完了メッセージに応答してAGV10の自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他のAGVを探索する。追従通行傾向を有する他のAGVが探索されなかった場合、AGV10の通行完了状態に応答して自動ドア20に対する閉門要請を生成する。それに応じて、機器制御装置40は、さらに、ロボット制御装置30により生成した閉門要請に応答して自動ドア20を閉めるように制御する。他のAGVの追従通行傾向は、AGV10を参照基準とするものであり、即ち、追従通行傾向とは、AGV10に追従して通行する傾向であると理解されてよい。
【0039】
別の代替的な実施形態において、追従通行傾向を有する他のAGVが探索された場合、当該ロボット制御装置30は閉門要請を生成する動作を実行しなくてよく、追従通行傾向を有する他のAGVが通行するまで待機してよい。その目的は、自動ドア20の頻繁な開閉を回避することである。この場合、ロボット制御装置30が追従通行傾向を有する他のAGVを制御するプロセスは、AGV10を制御するプロセスと同じである。そのため、追従通行傾向を有する他のAGVの通行中において、ロボット制御装置は、追従通行傾向を有する他のAGVが別のAGVに追従されるかを探索することができる。探索されなかった場合、閉門要請を生成し機器制御装置40に報知する。このように、自動ドアの頻繁な閉門を回避できる。
図3aと3bを参照して、当該実施形態について説明する。AGV10にとっては、追従通行傾向を有する他のAGV、即ち
図3aと
図3bに示したAGV11が探索された場合、当該ロボット制御装置30は、閉門要請を生成する動作を実行せず、AGV11が通行するまで待機してよい。ロボット制御装置30がAGV11を制御するプロセスは、AGV10を制御するプロセスと同じである。そのため、AGV11の通行中において、ロボット制御装置30は、AGV11に対して追従通行傾向を有する他のAGVかを探索することができる。探索されなかった場合、閉門要請を生成して機器制御装置40に報知する。このように、自動ドアの頻繁な閉門を回避できる。
【0040】
他の代替的な実施形態において、追従通行傾向を有する他のAGVが探索された場合、追従通行傾向を有する他のAGVの当該自動ドア20を通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他のAGVの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成する。そして、
図3bに示すように、追従通行傾向を有する他のAGV、即ち
図3aと
図3bに示したAGV11が探索された場合、追従通行傾向を有する他のAGV11の当該自動ドア20を通行する通行状態が検出される。前述したように、自動ドア20を開門完了状態として、AGV10に追従する通行傾向を有する他のAGV11に開放する。その目的は、自動ドア20の頻繁な開閉を回避することである。自動ドア20が所定の区域に対する閉門閉鎖義務を考慮しながら、AGV10に追従する通行傾向を有する他のAGV11が通行完了後、他のAGV11を参照基準として探索し続なくてよく、自動ドア20を閉めてよい。即ち、追従通行傾向を有する他のAGV11の通行完了状態に応答して当該自動ドア20に対する閉門要請を生成する。
【0041】
図3aと
図3bに示す拡張応用において、追従通行傾向とは、AGV10が自動ドア20を通行する時に他のAGVが自動ドア20に到達しようとしているかと理解されてよい。即ち、自動ドアとの位置関係に基づいて、ロボットが追従通行傾向を有する他の知能移動ロボットであるかを判断する。追従通行傾向は、距離次元の制約条件と理解されてよい。距離次元の制約条件を示す追従通行傾向の判定は以下のように行ってよい。まず、所定のAGVの自動ドア20に対する位置関係を検出し、検出された所定のAGVの走行経路は自動ドア20を経由する。そして、検出された位置関係に基づいて、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVを検出し、自動ドア20の上流に位置する所定のAGVから、自動ドア20からの余剰の行程が予定閾値より小さい所定のAGVを、追従通行傾向を有する他のAGVとして確定する。例えば、
図3aと
図3bに示したAGV11とAGV12について、AGV11の自動ドアまでの余剰の行程が予定閾値より小さい場合、AGV11はAGV10にとって追従通行傾向を有する他のAGVであると考えられるが、AGV12の自動ドアまでの余剰の行程が予定閾値以上である場合、AGV12はAGV10にとって追従通行傾向を有しない他のAGVであると考えられる。
【0042】
距離次元の制約条件で追従通行傾向を判定する場合、自動ドア20の閉門による指定領域の閉門条件に対して厳しく要求されなかったら、他のAGV11を参照基準として探索を継続することも考えられる。即ち、追従通行傾向を有する他のAGVの探索は、AGV10を参照基準とするカスケード型探索方式を採用してよい。例えば、まず、受信した開門完了メッセージに応答してAGV10の自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他のAGVを探索する。そして、他のAGVの自動ドア20を通行する通行完了状態のそれぞれに応答して、他のAGVに追従する通行傾向を有するその他のAGVを探索する。このように、追従通行傾向を有するAGVを探索できなくなるまで続く。
【0043】
図4aと
図4bは
図1に示す物流制御システムのさらに他の拡張応用模式図である。
【0044】
まず、
図4aに示すように、ロボット制御装置30は、さらに、受信した開門完了メッセージに応答してAGV10の自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他のAGVを探索することができる。
【0045】
そして、
図4bに示すように、追従通行傾向を有する他のAGV、即ち
図4aと
図4bに示したAGV13が探索された場合、追従通行傾向を有する他のAGV13の当該自動ドア20を通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他のAGV13の通行完了状態に応答して当該自動ドア20に対する閉門要請を生成する。
【0046】
図4aと
図4bに示す拡張応用において、追従通行傾向とは、他のAGVはAGV10と同様なまたは類似な移動意図や群同期性を有するかと理解されてよい。また、追従通行傾向とは、配置次元の制約条件と理解されてよい。配置次元の制約条件を示す追従通行傾向の判定は以下のように行ってよい。まず、当該AGV10のAGV編成情報を取得し、編成情報におけるAGV10以外の複数のAGVから、走行経路が自動ドア20を経由するAGVを所定のAGVとして確定する。所定のAGVの自動ドア20に対する位置関係を検出し、検出された位置関係に基づいて、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVを検出し、自動ドア20の上流に位置する所定のAGVから、自動ドア20からの余剰の行程が予定閾値より小さいAGVを、追従通行傾向を有する他のAGVとして確定する。
図4bに示すように、AGV13はAGV10に対して追従通行傾向を有する他のAGVである。
【0047】
AGV10と編成した他のAGV13は、AGV10と同一タスクを実行するAGVでよく、または同一場所で異なるタスクを実行するAGVであってもよく、AGV10とともにタスクフリーの状態で移動するAGVであってもよいと理解される。そのため、上記した編成とは、複数のAGVの移動が時間・空間的に重合・類似しているという普遍的な意味を表し、例えばチーム編成、タスク協同等の限定的な意味に制限しない。
【0048】
なお、追従通行傾向を有する他のAGVが探索されなかった場合、
図2と同じように、ロボット制御装置30は、当該AGV10の通行完了状態に応答して当該自動ドア20に対する閉門要請を生成してよい。
【0049】
それに応じて、機器制御装置40は、さらに、ロボット制御装置30により生成した閉門要請を応答して、対応する自動ドア20を閉めるように制御してよい。
【0050】
図3aと
図3b及び
図4aと
図4bのようなさらなる最適化に基づいて、上記実施例は、自動ドア20が一度開く時に複数のAGVを一括通行させ、複数のAGVが一括通行する際に自動ドア20の頻繁な開閉を回避することで、自動ドアの消費電力を低減できる。さらに、一括通行するAGVの間隔が小さ過ぎる場合、自動ドア20の頻繁な開閉に伴う後ろのAGVの停止を回避し、一括通行するAGVの通行効率を向上できる。
【0051】
なお、
図1、
図2、
図3aと
図3b及び
図4aと
図4bの図示においても、自動ドア20はダブル扉が配置されており、ダブル扉は同一自動ドア20とみなす。しかし、実用の際には、空間利用率を向上するため、AGVの経路通路は1つの扉の幅のみを閉めてよい。この場合、同一自動ドアのダブル扉は、論理的に、2つの自動ドアと見なしてよい。
【0052】
図5は
図1に示す物流制御システムの等価な代替応用模式図である。
図5に示すように、自動ドア21の2つの扉は、それぞれ自動ドア21aと自動ドア21bとして設定されてよい。ロボット制御装置30は、AGV15aに対して自動ドア21a経由の走行経路を計画し、AGV15bに対して自動ドア21b経由の走行経路を計画してよい。
【0053】
それに応じて、ロボット制御装置30は、AGV15aとAGV15bがそれぞれの走行経路に沿う移動位置をモニタしてよい。
【0054】
図5に示す実用例において、まず、ロボット制御装置30は、AGV15aの移動位置が自動ドア21aの通行上流区間に到達したことをモニタし、当該自動ドア21aに対する開門要請を生成する。機器制御装置40は、開門要請に応答して対応する自動ドア21aを開けるように制御する。ロボット制御装置30がAGV15aの自動ドア21aを通行する通行完了状態に応答して当該自動ドア21aに対する閉門要請を生成し、機器制御装置40が開門要請に応答して対応する自動ドア21aを閉めるように制御した後、ロボット制御装置30は、AGV15bの移動位置が自動ドア21bの通行上流区間に到達したことがモニタされた。そして,同様な方式によって、自動ドア21bを開けることと閉めることとを順次に制御できる。ロボット制御装置30は、追従通行傾向を有しない他のAGVが検出された場合、AGV15aの自動ドア21aを通行する通行完了状態に応答して当該自動ドア21aに対する閉門要請を生成してよい。
【0055】
図5は、同一自動ドア21の2つの扉21aと21bが非同期的に開閉可能の例である。同一自動ドア21の2つの扉21aと21bが同期的な開閉しか対応しない場合、1つの扉で表される自動扉毎に、追従通行傾向を有する他のAGVがあるかどうかを判定すると、追従通行傾向を有する他のAGVのターゲット自動ドアは、対の1つの扉で表される2つの自動扉に拡張してよい。
【0056】
例えば、行程に基づいて追従通行傾向を判定することは、まず、開門完了メッセージに対応するシングル自動ドア及びそれとペアリングしたシングル自動ドア経由の全ての走行経路から、走行経路におけるシングル自動ドアに対する他のAGVの位置関係を検出する。そして、走行経路におけるシングル自動ドアの上流に位置する他のAGVが当該シングル自動ドアまでの余剰の行程を検出することで、余剰の行程の判断によって追従通行傾向があるかを確定できる。
【0057】
さらに、例えば、編成に基づいて追従通行傾向を判定することは、まず、AGV編成情報におけるAGV10以外の各AGVの走行経路が、開門完了状態であるシングル自動ドアまたはそれとペアリングしたシングル自動ドアを経由するかを検出する。そして、AGV編成情報における当該シングル自動ドアまたはそれとペアリングしたシングル自動ドアを経由する各AGVが走行経路におけるシングル自動ドアに対する位置関係を検出し、当該シングル自動ドアまたはそれとペアリングするシングル自動ドアの上流に位置する他のAGVが追従通行傾向を有することを確定する。
【0058】
片扉制御を採用するかどうかについては、片扉の開く度合いがAGVに対して十分な通行幅スペースを確保できるかどうかで判断すればよいと理解される。AGVの通行幅に対して片扉の開く度合いが十分である場合、片扉制御を採用することは、経路計画の空間利用率を向上できる。
【0059】
実用において、自動ドアが人為的に開かれた場合があり、ロボット制御装置30は、自動ドアの閉まりを介入しなくてもよい。
【0060】
そのため、ロボット制御装置30は、さらに、生成した開門要請に機器管理識別子を持たせてよい。機器制御装置40は、さらに、当該自動ドアの開門完了状態に応答した後、当該開門要請が持つ機器管理識別子を、ロボット制御装置30へ送信する開門完了メッセージに持たせてよい。それに応じて、ロボット制御装置30は、さらに、開門要請が持つ機器管理識別子により、受信した開門完了メッセージに対してメッセージ検証を行い、検証成功の場合、受信した開門完了メッセージに応答してAGV10の前記自動ドアを通行する通行状態を検出することを実行する。検証失敗の場合、当該開門完了メッセージが表す開門完了状態は、ロボット制御装置30によってトリガしたものではないと考えられ、それを無視し、後続の閉門要請を起こすプロセスを禁止してよい。
【0061】
機器管理識別子は、機器制御装置40が自動ドアを測位し通信するための機器アドレッシング情報と異なり、その主な役割がメッセージ検証である。例えば、ロボット制御装置30は、機器制御装置40が対応する自動ドアを識別できるように、開門要請と閉門要請に自動ドアの機器アドレッシング情報を追加してよい。
【0062】
図6は
図1に示す物流制御システムにおける管理インターフェイスの模式図である。
【0063】
図6の左側部分に示すように、ロボット制御装置30の管理インターフェイス60には、ヒューマンコンピュータインタラクションの方式によって、機器ノードを含むマップテンプレート600を構築してよい。機器ノードは、自動ドアを含む。それに応じて、前記ロボット制御装置30は、AGV10に対して前記走行経路を計画する。即ち、構築されたマップテンプレートにより、AGV10に対して自動ドア経由の走行経路を計画することを含む。
【0064】
以下、機器ノードが自動ドア20、21a及び21bを含むことを例として説明する。
【0065】
図6の右側部分に示すように、各機器ノードには、機器管理識別子61、機器タイプ62、機器座標63、機器IPアドレス64及び機器通信ポート番号65を含む、それに対応する属性情報が配置される。
【0066】
機器管理識別子61は、例えば文字番号等の、ユーザが容易に区別でき記憶できる識別子情報であってよい。
【0067】
機器タイプ62は、機器ノードの機器タイプを示すものであってよい。自動ドア20、21a及び21bの場合、機器タイプ62は自動ドアである。他の機器の場合、対応する機器ノードの機器タイプ62は、例えばエアーシャワドア等の他のタイプであってもよい。
【0068】
機器座標63は、機器の座標位置であってよい。
【0069】
機器IPアドレス64及び機器通信ポート番号65は、機器制御装置40が自動ドアの機器アドレッシング情報を特定するためのものであってよい。
【0070】
これにより、ロボット制御装置30は、さらに、構築されたマップテンプレート600により、AGVに対して機器タイプ62が自動ドアである機器ノード経由の走行経路を計画する。そして、ロボット制御装置30は、機器タイプ62が自動ドアである機器ノードについて、その機器IPアドレス64と機器通信ポート番号65とを機器アドレッシング情報として開門要請と閉門要請に追加して、さらに開門要請に機器管理識別子61を持たせて、機器制御装置40から送信されてきた開門完了メッセージに当該機器管理識別子61を持っているかを検証する。
【0071】
なお、機器管理識別子61、機器タイプ62、機器座標63、機器IPアドレス64及び機器通信ポート番号65はいずれも、ユーザ入力可能なコントロール形態に呈してよい。これにより、ユーザは、煩雑な設定ファイルをコンパイルして機器属性情報を確定する必要がなく、管理インターフェイス60を用いて機器メンテナンスと設定を行ってよい。
【0072】
図7は
図1に示す物流制御システムにおけるロボット制御装置の例示的な構成模式図である。
【0073】
図7に示すように、上記実施例において、ロボット制御装置30は、経路計画モジュール310と制御プラットフォームモジュール320とを含んでよい。制御プラットフォームモジュール320は、ユーザ向けフロントエンドモジュールまたは上位モジュールであり、物流タスクに応答するタスクコマンド700をAGV70に送信できる。制御プラットフォームモジュール320に比較して、経路計画モジュール310は、バックエンドモジュールまたは下位モジュールとみなすことができ、制御プラットフォームモジュール320に従属またはサービスするモジュールとみなすことができる。当該AGV70は、一般的に、前述した実施例に言及したAGV10、11、12、13、15aと15bを含む任意的なAGVである。具体的に、経路計画モジュール310は、AGV70に対して自動ドア経由の走行経路を計画し、AGV70の予め計画した走行経路に沿う移動位置をモニタし、AGV70の移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、前記自動ドアに対する開門要請を生成する。制御プラットフォームモジュール320は、機器制御装置40に開門要請を送信し、機器制御装置40が前記開門要請に応答して前記自動ドアを開けるように制御する。そして、
図7から分かるように、機器制御装置40は、自動ドアを制御するように、自動ドア駆動機構50と通信接続してよい。
【0074】
図8は
図7に示す例示的な構成に基づくインタラクションフロー模式図である。
図8と
図7に示すように、
経路計画モジュール310は、AGV70に対して自動ドア経由の走行経路を計画し(S811)、AGV70の走行経路に沿う移動位置をモニタする(S812)。AGV70の移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、当該自動ドアに対する開門要請を生成する(S813)。
【0075】
制御プラットフォームモジュール320は、機器制御装置40に経路計画モジュール310により生成した開門要請を送信する(S821)。
【0076】
機器制御装置40は、受信した開門要請に応答して自動ドア駆動機構50に開門制御信号(S831)を送信し、自動ドア駆動機構50が開門操作を実行する(S841)ことで、対応する自動ドアを駆動して開けてよい。
【0077】
実用において、制御プラットフォームモジュール320は、ヒューマンコンピュータインタラクションの方式によって、例えば
図6に示したマップテンプレート600などの、機器ノードを含むマップテンプレートを構築する。それに応じて、経路計画モジュール310は、さらに、マップテンプレートを呼び出し、呼び出されたマップテンプレートにより、AGVに対して機器タイプが自動ドアである機器ノード経由の走行経路を計画する。例えば、AGVに対して機器タイプ62の機器ノード経由の走行経路を計画する。それに応じて、経路計画モジュール310は、
図6に示した機器タイプ62と機器座標63によって、開門要請に対応する自動ドアを特定してよい。制御プラットフォームモジュール320は、まず、経路計画モジュール310により生成した開門要請を処理してよい。例えば、自動ドアの機器アドレッシング情報を開門要請に追加してよい。自動ドアの機器アドレッシング情報は、例えば、
図6に示した機器IPアドレス64と機器通信ポート番号65であってよい。
【0078】
図9は
図7に示す例示的な構成に基づくインタラクションフロー模式図である。
図9と
図7に示すように、
自動ドア駆動機構50は、開門操作(S841)を実行することで対応する自動ドアを駆動して開けて、そして、機器制御装置40に開門完了状態をフィードバックしてよい(S842)。
【0079】
機器制御装置40は、さらに、開門完了状態に応答してロボット制御装置30に開門完了メッセージを送信する(S832)。
【0080】
制御プラットフォームモジュール320は、さらに、機器制御装置40が自動ドアの開門完了状態に応答して送信した開門完了メッセージを受信し、受信した開門完了メッセージを経路計画モジュール310に送信する(S822)。
【0081】
経路計画モジュール310は、さらに、制御プラットフォームモジュール40が受信した開門完了メッセージを取得し、取得した開門完了メッセージに応答してAGV70の自動ドアを通行する通行状態を検出し(S814)、AGVの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成する(S815)。例えば、
図6に示した機器タイプ62と機器座標63によって、閉門要請に対応する自動ドアを特定する。
【0082】
制御プラットフォームモジュール320は、さらに、経路計画モジュール310が起こした閉門要請を機器制御装置40に送信する(S823)。実用において、閉門要請には、自動ドアの機器IPアドレスと及び機器通信ポート番号のような機器アドレッシング情報を持ってよい。
【0083】
機器制御装置40は、受信した閉門要請に応答して自動ドア駆動機構50に閉門制御信号(S833)を送信し、自動ドア駆動機構50が閉門操作を実行する(S843)ことで対応する自動ドアを駆動して開けてよい。
【0084】
図10は
図7に示す例示的な構成に基づくインタラクションフロー模式図である。
図10と
図7に示すように、
図9に示した経路計画モジュール310が閉門要請を起こす方式の代替または最適化方式として、
【0085】
経路計画モジュール310は、さらに、制御プラットフォームモジュール40が受信した開門完了メッセージを取得し、取得した開門完了メッセージに応答してAGVの自動ドアを通行する通行状態を検出し(S814a)、追従通行傾向を有する他のAGVを探索する(S814b)。
【0086】
追従通行傾向を有する他のAGVが探索されなかった場合、当該AGVの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成する。即ち、
図9におけるS815に類似している。
【0087】
追従通行傾向を有する他のAGVが探索された場合、追従通行傾向を有する他のAGVが当該自動ドアを通行する通行状態を検出し(S814c)、追従通行傾向を有する他のAGVの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成する(S816)。例えば、
図6に示した機器タイプ62と機器座標63によって、閉門要請に対応する自動ドアを特定する。
【0088】
制御プラットフォームモジュール320は、さらに、経路計画モジュール310が生成した閉門要請を機器制御装置40に送信する(S823)。実用において、閉門要請には、自動ドアの機器IPアドレス及び機器通信ポート番号のような機器アドレッシング情報を持ってよい。
【0089】
機器制御装置40は、受信した閉門要請に応答して自動ドア駆動機構50に閉門制御信号(S833)を送信し、自動ドア駆動機構50が閉門操作(S843)を実行することで対応する自動ドアを駆動して開けてよい。
【0090】
他の実施形態において、経路計画モジュール310は、追従通行傾向を有する他のAGVが探索された場合、閉門要請を生成する動作を実行せず、追従通行傾向を有する他のAGVの通行を待つ。ロボット制御装置30は、追従通行傾向を有する他のAGVを制御するプロセスと、自動ドアの通行上流区間に到達した当該AGVを制御するプロセスとが同じであるので、追従通行傾向を有する他のAGVの通行において、ロボット制御装置は、追従通行傾向を有する他のAGVがその他のAGVに追従されるかを探索することができる。探索されなかった場合、閉門要請を生成して機器制御装置40に報知する。このように、これで自動ドアの頻繁な閉門を回避できる。
【0091】
経路計画モジュール310が追従通行傾向を有する他のAGVを検出する方式については、以上説明した
図3aと
図3b、
図4aと
図4b及び
図5に示す実例の説明を参照してよい。即ち、ロボット制御装置30は、
図3aと
図3b、
図4aと
図4b及び
図5に示す実例において、追従通行傾向に対する判定は、経路計画モジュール310が行ってよい。
【0092】
なお、制御プラットフォームモジュール320は、さらに、経路計画モジュール310により生成した開門要請に、例えば
図6に示した機器管理識別子61等の機器管理識別子を持たせてよい。開門要請が持つ機器管理識別子により、受信した開門完了メッセージに対してメッセージ検証を行い、経路計画モジュール310に対してメッセージ検証が失敗した開門完了メッセージを遮断する。
【0093】
図11は他の実施例における自動ドア制御方法の例示的なフロー模式図である。
図11に示すように、当該実施例における自動ドア制御方法は、ロボット制御装置によって実行されてよく、具体的に、ロボット制御装置の経路計画モジュールによって実行されてよい。当該自動ドア制御方法は、以下のステップを含んでよい。
【0094】
S1110:AGVに対して自動ドア経由の走行経路を計画する。
【0095】
S1120:AGVの走行経路に沿う移動位置をモニタする。
【0096】
S1130:AGVの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、当該自動ドアに対する開門要請を生成して機器制御装置に報知する。当該開門要請は、機器制御装置をトリガして当該自動ドアを開けるように制御することに用いられる。
【0097】
AGVの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したかの判断は、
【0098】
自動ドアに対するAGVの移動位置の余剰の行程をモニタするステップと、
【0099】
自動ドアに対するAGVの移動位置の余剰の行程が予定閾値より小さい場合、当該AGVの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことを確定するステップを含んでよい。実用において、開門要請には、さらに、例えば機器IPアドレスと機器通信ポート番号等の自動ドアの機器アドレッシング情報を持ってよい。そして、さらに、機器管理識別子を持ってよい。
【0100】
図12は
図11に示す自動ドア制御方法の一拡張フロー模式図である。
図12に示すように、
図11に示した自動ドア制御方法は、さらに、以下のステップを含んでよい。
【0101】
S1210:AGVに対して自動ドア経由の走行経路を計画する。
【0102】
S1220:AGVの走行経路に沿う移動位置をモニタする。
【0103】
S1230:AGVの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、当該自動ドアに対する開門要請を生成して機器制御装置に報知する。当該開門要請は、機器制御装置をトリガして当該自動ドアを開けるように制御することに用いられる。
【0104】
実用において、開門要請には、さらに、例えば機器IPアドレスと機器通信ポート番号等の自動ドアの機器アドレッシング情報を持ってよい。そして、さらに、機器管理識別子を持ってよい。
【0105】
S1240:自動ドアの開門完了状態に応答して機器制御装置が送信した開門完了メッセージを取得する。
【0106】
開門要請には、さらに、機器管理識別子を持たせてよい。即ち、本ステップで取得した開門完了メッセージにも、機器制御装置が追加した当該機器管理識別子を持たせてよい。
【0107】
S1250:取得した開門完了メッセージに応答してAGVの自動ドアを通行する通行状態を検出する。
【0108】
S1260:AGVの通行完了状態に応答して当該自動ドアに対する閉門要請を生成して機器制御装置に報知する。閉門要請は、機器制御装置をトリガして当該自動ドアを閉めるように制御することに用いられる。
【0109】
実用において、閉門要請には、さらに、例えば機器IPアドレス及び機器通信ポート番号等の自動ドアの機器アドレッシング情報を持ってよい。
【0110】
図13は
図11に示す自動ドア制御方法の他の拡張フロー模式図である。
図13に示すように、
図11に示した自動ドア制御方法は、以下のステップを含んでよい。
【0111】
S1310:AGVに対して自動ドア経由の走行経路を計画する。
【0112】
S1320:AGVの走行経路に沿う移動位置をモニタする。
【0113】
S1330:AGVの移動位置が自動ドアの通行上流区間に到達したことがモニタされた場合、当該自動ドアに対する開門要請を生成する。開門要請は、機器制御装置をトリガして当該自動ドアを開けるように制御することに用いられる。
【0114】
実用において、開門要請には、さらに、例えば機器IPアドレス及び機器通信ポート番号等の自動ドアの機器アドレッシング情報を持ってよい。さらに、機器管理識別子を持ってよい。
【0115】
S1340:自動ドアの開門完了状態に応答して機器制御装置が送信した開門完了メッセージを取得する。
【0116】
開門要請には、さらに、機器管理識別子を持ってよい。即ち、本ステップで取得した開門完了メッセージにも、機器制御装置が追加した当該機器管理識別子を持ってよい。
【0117】
S1350:取得した開門完了メッセージに応答してAGVの自動ドアを通行する通行状態を検出する。
【0118】
S1360:追従通行傾向を有する他のAGVを探索する。
【0119】
本ステップにおいて、追従通行傾向を有する他のAGVを探索することは、余剰の行程に基づく判定を採用してよい。具体的に、所定のAGVが自動ドアに対する位置関係を検出ステップと、当該位置関係に基づいて、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVを確定し、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVの当該自動ドアまでの余剰の行程を検出するステップと、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVから、当該自動ドアまでの余剰の行程が予定閾値より小さい所定のAGVを、追従通行傾向を有する他のAGVとして確定するステップとを含んでよい。検出する所定のAGVは、自動ドアの通行上流区間に到達したAGV以外の、走行経路が当該自動ドアを経由するAGVである。
【0120】
或いは、追従通行傾向を有する他のAGVを探索することは、編成に基づく判定を採用してよい。具体的に、当該AGVの編成情報を取得するステップと、編成情報における当該AGV以外の複数のAGVから、所定のAGVとして、走行経路が当該自動ドアを経由するAGV確定し、所定のAGVが自動ドアに対する位置関係を検出するステップと、当該位置関係に基づいて、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVを確定し、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVの当該自動ドアまでの余剰の行程を検出するステップと、当該自動ドアの上流に位置する所定のAGVから、当該自動ドアまでの余剰の行程が予定閾値より小さい所定のAGVを、追従通行傾向を有する他のAGVとして確定するステップとを含んでよい。
【0121】
どちらの判定方式でも、
図5に示したシングル自動ドアの等価な代替の原則に適用できる。
【0122】
追従通行傾向を有する他のAGVが探索されなかった場合、当該AGVの通行完了状態に応答してS1372に移行する。
【0123】
追従通行傾向を有する他のAGVが探索された場合、S1371に移行する。
【0124】
S1371:追従通行傾向を有する他のAGVが当該自動ドアを通行する通行状態を検出するとともに、追従通行傾向を有する他のAGVの通行完了状態に応答してS1372に移行する。
【0125】
S1372:当該自動ドアに対する閉門要請を生成して機器制御装置に報知する。閉門要請は、機器制御装置をトリガして当該自動ドアを閉めるように制御することに用いられる。
【0126】
実用において、閉門要請には、さらに、例えば機器IPアドレス及び機器通信ポート番号等の自動ドアの機器アドレッシング情報を持ってよい。
【0127】
他の実施形態において、追従通行傾向を有する他のAGVが探索された場合、閉門要請を生成する動作を実行せず、追従通行傾向を有する他のAGVの通行を待つ。ロボット制御装置が追従通行傾向を有する他のAGVを制御するプロセスは、自動ドアの通行上流区間に到達した当該AGVを制御するプロセスと同じである。そのため、追従通行傾向を有する他のAGVの通行において、ロボット制御装置は、追従通行傾向を有する他のAGVがその他のAGVに追従されるかを探索することができる。探索されなかった場合、閉門要請を生成し機器制御装置に報知する。このように、これで自動ドアの頻繁な閉門を回避できる。
【0128】
図14は他の実施例における経路計画装置の構成模式図である。
図14に示すように、当該経路計画装置は、
図11から
図13のいずれかに示す自動ドア制御方法のステップを実行するためのプロセッサ1410を含む。
【0129】
そして、当該経路計画装置は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体1420をさらに含んでよい。当該非一時的コンピュータ可読記憶媒体1420には、プロセッサ1410によって実行されると当該プロセッサ1410に
図11から
図13のいずれかに示す自動ドア制御方法のステップを実行させるコマンドが記憶されている。なお、当該経路計画装置は、さらに、例えばGPS(Global Positioning System,全地球測位システム)情報受信機等の、AGVの移動位置を取得するための衛星測位情報受信機1430を含んでよい。
【0130】
以上の記載は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を制限することを意図するものではない。本願の主旨及び原則内で行われる如何なる修正、均等の代替、改良等は何れも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】