(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-19
(54)【発明の名称】複合材料車両構成要素構成物
(51)【国際特許分類】
B62D 29/04 20060101AFI20220812BHJP
B32B 3/10 20060101ALI20220812BHJP
B62D 25/10 20060101ALI20220812BHJP
【FI】
B62D29/04 A
B32B3/10
B62D25/10 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573963
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(85)【翻訳文提出日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 US2020037172
(87)【国際公開番号】W WO2020252127
(87)【国際公開日】2020-12-17
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518153036
【氏名又は名称】テイジン オートモーティブ テクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォラン ヒュー
(72)【発明者】
【氏名】プラウマン マシュー
(72)【発明者】
【氏名】フリーマン-ギブ エヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ダーハム パトリック
【テーマコード(参考)】
3D004
3D203
4F100
【Fターム(参考)】
3D004AA03
3D004BA02
3D004CA05
3D203BB39
3D203BB59
3D203BC03
3D203BC04
3D203CA09
4F100AB01B
4F100AJ04B
4F100AK01B
4F100AK02A
4F100AK51A
4F100AK51D
4F100AK51E
4F100AT00C
4F100BA05
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100CA01B
4F100CA08B
4F100CA13A
4F100CA23A
4F100CB00D
4F100CB00E
4F100DB09
4F100DC01B
4F100DG00C
4F100DG00E
4F100DG11D
4F100DJ01B
4F100GB32
4F100HB00E
4F100JB13B
4F100JB16A
4F100JB16B
4F100JN21A
(57)【要約】
複合サンドウィッチ材料から形成されるパネルを含む車両構成要素構成物。複合サンドウィッチ材料は、複数の細孔を画定するオープン・エリア・コアと、第1の接着層によってオープン・エリア・コアの第1の面に接着される高光沢表面シートと、第2の接着層によってオープン・エリア・コアの第2の面に接着される構造性表面材と、を含む。パネルの外部側表面は、複合サンドウィッチ・パネル材料の高光沢表面シートによって画定され、反対側に対置されたパネルの内部側表面は、複合サンドウィッチ材料の構造性表面材によって画定される。車両構成要素構成物は、車両の車体部分としての使用に適する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両構成要素構成物であって、
複数の細孔を画定するオープン・エリア・コアを包含する複合サンドウィッチ材料から形成されるパネルと、第1の接着層によって前記オープン・エリア・コアの第1の面に接着される高光沢表面シートと、第2の接着層によって前記オープン・エリア・コアの第2の面に接着される構造性表面材と、
を包含する、車両構成要素構成物。
【請求項2】
前記パネルの外部側表面は、前記複合サンドウィッチ・パネル材料の前記高光沢表面シートによって画定され、反対側に対置される前記パネルの内部側表面が、前記複合サンドウィッチ材料の前記構造性表面材によって画定される、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項3】
さらに、前記パネルの内部側表面に位置決めされるロック・メカニズムと、前記パネルの内部側表面に位置決めされるハンドルと、前記パネルの内部側表面に取り付けられる複数のヒンジのうちのいずれかを包含する、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項4】
前記複合サンドウィッチ材料の前記オープン・エリア・コアは、配列である、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項5】
前記複合サンドウィッチ材料の前記オープン・エリア・コアは、セルロース類、熱可塑性物質、熱硬化性物質、金属、または発泡体のうちの少なくとも1つから形成される、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項6】
前記複合サンドウィッチ1材料の前記高光沢表面シートは、シート・モールディング・コンパウンド(SMC)、熱可塑性シート、ジシクロペンタジエン(DCPD)、またはオーバモールド・ポリウレタン(PU)、のうちのいずれか1つから形成される、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項7】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、さらにフィラーを包含する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項8】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、さらに着色剤を包含する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項9】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、0.5から3.5mmまでの厚さを有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項10】
前記複合サンドウィッチ材料は、0.01-1:1の、前記オープン・エリア・コアの厚さに対する前記高光沢表面シートの厚さの比を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項11】
前記複合サンドウィッチ材料は、前記高光沢表面シートと前記オープン・エリア・コアの間の中間に布地を有する、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項12】
前記布地は、前記第1の接着層内に埋め込まれ、前記表面シートは、1.5mmより薄い厚さを有しているにもかかわらず高光沢表面を有するSMCである、請求項11に記載の車両構成要素構成物。
【請求項13】
前記複合サンドウィッチ材料の前記第1の接着層は、前記オープン・エリア・コアの内部容積と接触する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項14】
前記構造性表面材は、繊維マットから形成される、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項15】
前記複合サンドウィッチ材料の前記第1の接着層および前記複合サンドウィッチ材料の前記第2の接着層は、それぞれ独立に、ポリウレタンまたはポリウレタンプレポリマ、湿気硬化接着剤、反応性ホットメルト接着剤、またはポリウレタン樹脂である、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項16】
前記複合サンドウィッチ材料は、前記オープン・エリア・コアの前記細孔内に充填材を有し、前記充填材は、消音発泡材、難燃材、または相変化材料のうちの少なくとも1つである、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項17】
さらに、前記構造性表面材に取り付けられる装飾層を包含する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項18】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートおよび前記複合サンドウィッチ材料の前記構造性表面材は、互いに接合されて、耐湿シールを画定する縁部を形成する、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項19】
さらに、前記縁部の前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートと前記構造性表面材の間に配置されるガスケットを包含する、請求項18に記載の車両構成要素構成物。
【請求項20】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、1.5から5mmまでの平均の厚さを伴うSMCであり、前記複合サンドウィッチ材料の前記オープン・エリア・コアは、直径が6から25mmまでの細孔を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、参照によりこれに援用される2019年6月11日に出願された米国特許仮出願第62/859,819号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、概して、複合材料に関し、特に、複合オープン・エリア・コア・サンドウィッチ構造体を用いて形成された車両のフード、車体、またはルーフ・パネルの構成要素に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車、輸送、および物流を基礎に置く産業における重量軽減は、より燃料効率のよい車両を作るための主要な焦点である。車両における重量軽減を達成するために、典型的な金属製の構造ならびに表面の車体構成要素およびパネルに代わる軽量の複合材料が導入された。複合材料は、有意に異なる物理的または化学的特性を伴い、組み合わされたときに個別の構成要素とは異なる特徴を伴う材料を生み出す、2つまたはそれより多くの構成材料から作られる材料である。個別の構成要素は、完成構造内において別々に区別可能なまま残る。複合材料は、多くの理由から選ばれることがある:一般的な例には、伝統的な材料と比較したとき、より強く、より軽いか、またはより高価でない材料が含まれる。
【0004】
サンドウィッチ構造の複合材料は、2つの薄いが、硬い表皮層を、軽量だが厚いコアに取り付けることによって加工された複合材料の特定のクラスである。コア材料は、通常、強度の低い材料であるが、より増した厚みが全体的に低い密度とともに高い曲げ剛性を伴ったサンドウィッチ複合材を提供する。サンドウィッチ構造体は、以前から開発されており、強度および軽量化を提供するが、品質の高い光沢表面の獲得が車両の外部側において可能になることが、表面の最外側層が熱硬化性樹脂であるか、またはそれが熱可塑性であるかによらず、解決するべき課題として残されている。これらの努力の例は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6に見られる。従来的には、たとえば、フード、車体パネル、およびルーフ構造体等の車両の表面に高い光沢が必要とされる設定においては、その種のサンドウィッチ構造体を使用しないか、または高光沢の最外側層を提供する追加の外側層に頼るかのいずれかが行われている。その種の最外側層は、構造体の製造後または塗型を通じて適用することが可能であり、そのいずれもが、製造のコストならびに複雑性の追加を招く。
【0005】
サンドウィッチ構造体に伴うさらに別の従来的な問題は、縁部が効果的でなく、湿気または湿分の浸透を許してしまい、それがコア内に入り込み、しばしば完成車両表面の要件に調和しないことである。温度が極端になると、この入り込んだ湿分が構造の耐用年数を短縮する可能性がある一方、それらの重量も増加する。これらの湿分の浸透の問題は、特に、コアが紙等のセルロース系材料から形成される場合に著しい。したがって、その種の複合サンドウィッチ構造体は、フード、車体パネル、およびルーフ構造体の形成にとって、車両のその種のエリアが風雨にさらされることを考えれば不適切であるとされてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,087,500号明細書
【特許文献2】米国特許第4,803,108号明細書
【特許文献3】米国特許第8,091,286号明細書
【特許文献4】米国特許第4,369,608号明細書
【特許文献5】米国特許第3,553,054号明細書
【特許文献6】国際公開第2018/202473号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、製造スループットの向上およびコストの削減とともに能率化された製造プロセスによって形成された軽量の複合材料から形成される軽量、高強度の車両構成要素構成物を求める必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、製造スループットの向上およびコストの削減とともに能率化された製造プロセスによって形成された軽量の複合材料から形成される軽量、高強度の車両構成要素構成物を提供する。本発明の車両構成要素構成物は、複合サンドウィッチ材料から形成されるパネルを含む。複合サンドウィッチ材料は、複数の細孔を画定するオープン・エリア・コアと、第1の接着層によってオープン・エリア・コアの第1の面に接着される高光沢表面シートと、第2の接着層によってオープン・エリア・コアの第2の面に接着される構造性表面材と、を含む。実施態様によれば、パネルの外部側表面は、複合サンドウィッチ・パネル材料の高光沢表面シートによって画定され、反対側に対置されたパネルの内部側表面は、複合サンドウィッチ材料の構造性表面材によって画定される。車両構成要素構成物は、車両の車体部分としての使用に適する。
【0009】
以下、次に挙げる図面に関して本発明をさらに詳細に説明するが、これらは、本発明の特定の側面を示すことが意図されたものであって、本発明の実施を限定するとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の車両構成要素構成物のいくつかの実施態様を特徴とする車両の前方斜視図である。
【
図2】本発明の構成要素構成物の実施態様の形成に使用される複合サンドウィッチ・パネル材料の部分破断斜視図である
【
図3】六角形の細孔を二等分するラインに沿って切断した
図2の複合サンドウィッチ・パネル材料の部分破断拡大側面図である。
【
図4A】複合サンドウィッチ・パネル材料の縁部の断面図である。
【
図4B】複合サンドウィッチ・パネル材料の縁部の断面図である。
【
図4C】複合サンドウィッチ・パネル材料の縁部の断面図である。
【
図4D】複合サンドウィッチ・パネル材料の縁部の断面図である。
【
図5】本発明の構成要素構成物の実施態様の形成に使用されるコンジットを有する複合サンドウィッチ・パネル材料の部分破断斜視図である。
【
図6】本発明の実施態様に従った車両構成要素構成物の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、製造スループットの向上およびコストの削減とともに能率化された製造プロセスによって形成される、軽量の複合オープン・エリア・コア・サンドウィッチ構造体から形成された軽量、高強度のフード、車体、またはルーフ・パネル構成物としての有用性を有する。複合サンドウィッチ構造体の使用は、強度を失うことなく、鋼またはアルミニウム等の伝統的な材料に置き換わることを可能にする。
【0012】
実施態様によれば、フード、車体、またはルーフ・パネル構成物が、参照によってこれにその内容が援用される2018年12月3日に出願された同時係属の米国特許仮出願第62/774,600号に詳細が述べられているとおりのサンドウィッチ複合構造体から形成される。その中に記述されているとおり、サンドウィッチ複合構造体の実施態様は、塗布時は粘稠な接着剤または糊を用いてオープン・エリア・コアに接着される高光沢表面シートおよび構造性表面材を提供する。塗布時の接着剤の粘性は、オープン・エリア・コアの内部容積と接触して、より大きな接着表面積を作り出すことを可能にするが、それにもかかわらず接着剤が硬化するか、または硬くなる前にオープン・エリア・コア内に画定された細孔内に過剰に流れることはなく、それによってサンドウィッチ複合構造体の構成要素の間においてより大きな接着接触面積を提供する。その結果として、サンドウィッチ複合構造体の構成要素の層間剥離の低減をはじめ、高光沢表面シートへの接合ラインのリードスルーが排除されることが観察される。認識されるとおり、追加の最外側層に頼ることなく高光沢外部側表面を提供することは、複合サンドウィッチ・パネル構造体の反対側の表面の張力特性をバランスさせて構造体の反りに関連付けされる許容度の喪失を回避することが要求される。本発明の実施態様は、耐水および防水の複合サンドウィッチ・パネル構造体としての有用性も有する。
【0013】
次に、以下の実施態様を参照して本発明を説明する。これらの説明によって明らかになるとおり、本発明は、異なる形式で具体化することが可能であり、ここに示されている実施態様に限定されるとして解釈されるべきでない。むしろこれらの実施態様は、この開示がこの分野の当業者に対して本発明の範囲が徹底かつ完璧に、かつ完全に伝えられるように提供される。たとえば、1つの実施態様に関して図解されている特徴をほかの実施態様に組み入れることが可能であり、また、特定の実施態様に関して図解されている特徴は、その実施態様から削除できることがある。それに加えて、この分野の当業者には、この開示に照らせば、ここに提案されている実施態様に対する本発明から逸脱しない多数の変形および追加が明らかである。したがって、以下の明細は、本発明のいくつかの特定の実施態様を例証することが意図されており、すべての並べ替え、組み合わせ、およびそれらの変形を網羅的に記してはいない。
【0014】
理解されるものとするが、値の範囲が提供されている場合においては、その範囲が、範囲の端点の値だけでなく、範囲内に明示的に含まれ、かつその範囲の最下位の数字によって変動することから、範囲の中間の値も包含することが意図されている。例として述べれば、1から4までと述べられている範囲は、1-2、1-3、2-4、3-4、および1-4を含むことが意図されている。
【0015】
別段の定義がない限り、この中に使用されているすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されている意味と同じ意味を有する。この中で、本発明の説明に使用されている用語は、特定の実施態様の説明だけを目的とし、本発明を限定することは意図されていない。
【0016】
別段に示さない限り、次に示すとおりに、この中では次の用語が明示的に、または文脈によって使用される。
【0017】
本発明の説明および付随する特許請求の範囲の中で使用されるとき、単複を明示しない形式の「ある」および「前記」等は、複数形式も含むことが、文脈が明確にそうでないことを示さない限り意図されている。
【0018】
また、この中で使用されるときの「および/または」は、関連するリストされた項目のうちの1つまたは複数のあらゆる可能性のある組み合わせをはじめ、代替(「または」)において解釈されるときには組み合わせの不在を言い、かつそれらをカバーする。
【0019】
この中で使用されるときの用語「高光沢表面」は、部品表面に対して垂直に約24-28インチ離れた観察者が、良好に照明されたエリア内を+/-90度で約3秒間にわたって目視検査するときに知覚可能な最小限の表面瑕疵を有する表面を言う。言い換えると、用語「高光沢表面」は、塗装可能かつ「クラスA」車体部品として許容される表面を言う。これは、一般にASTM D523によって測定されている。自動車産業において、クラスA表面は、車両を機能させる(たとえば、フードまたはデッキリッドを開く)ことなく消費者が見ることが可能な表面であり、クラスA表面仕上げは、概して、塗装済み外側パネル、特に鏡像の明瞭性(DOI)および部品の光沢レベルを言う。認識されるであろうが、表面層は、高光沢を与える塗装コーティングを受ける前に、研磨、トリミング、および下塗り塗装が施されることがあり、それにもかかわらず、高光沢仕上げが達成されるように、寸法精度および下塗りおよび塗装に対する接着均一性を保持しなければならない。
【0020】
図1は、本発明の車両構成要素構成物52、52’、および52”のいくつかの実施態様を特徴とする車両50の前方斜視図である。実施態様によれば、本発明の車両構成要素構成物は、フード52、ルーフ構造体52’、または車体パネル52”である。実施態様によれば、本発明の車両構成要素構成物52、52’、および52”が、
図2に示されているとおりの複合サンドウィッチ・パネル材料10から形成される。複合サンドウィッチ・パネル材料10は、面17および17’で終端する細孔24の秩序配列を画定する壁26を伴うオープン・エリア・コア12と、第1の接着層20によってオープン・エリア・コア12の第1の面17に接着される高光沢表面シート14と、第2の接着層22によってオープン・エリア・コア12の第2の面17’に接着される構造性表面材16とを含む。高光沢表面シート14は、車体外部側表面として適している高光沢仕上げを有する。実施態様によれば、車両構成要素構成物52、52’、および52”の外部側表面は、複合サンドウィッチ・パネル材料10の高光沢表面シート14によって画定され、反対側に対置された内部側表面は、複合サンドウィッチ・パネル材料10の構造性表面材16によって画定される。したがって、車両構成要素構成物52、52’、および52”が、構造部品として、かつ同時に装飾部品として形成され、完全な車両構成要素に必要とされる高光沢パネルが車両構成要素構成物52、52’、および52”とは別に追加されることはない。
【0021】
図2に示されているとおり、表面シート14の一部が切り落とされて接着層20、布地(存在する場合)、およびオープン・エリア・コア12が見える。表面シート14は、第1の接着層20によってオープン・エリア・コア12の第1の側に接着されている。実施態様によれば、表面シート14は、外向きに面する高光沢表面15を提供する。
図3は、本発明の実施態様に従った本発明の車両構成要素構成物52、52’、および52”の形成に使用される複合サンドウィッチ・パネル材料10の拡大断面図である。
図3は、複合サンドウィッチ・パネル材料10を構成する多様な層のさらなる詳細を示している。いくつかの実施態様においては、布地19が、オープン・エリア・コア12の面17と表面シート14の間の中間に存在し、その場合は、布地19が接着層20の中に埋め込まれる。構造性表面材16は、反対側のオープン・エリア・コア12の第2の側に、第2の接着層22によって接着される。いくつかの実施態様においては、布地19’が、オープン・エリア・コア12の面17’と構造性表面材16の間の中間に存在し、その場合は、布地19’が接着層22の中に埋め込まれる。
【0022】
実施態様によれば、オープン・エリア・コア12が、オープン・エリア・コア12の全体的な密度が減じられるように複数の細孔24を画定する軽量の材料から形成される。オープン・エリア・コア12は、多様な材料から形成され、それには、段ボール、板紙、紙料等のセルロース類;ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリベンゾイミダゾール、ポリカーボネート、ポリエーテル、スルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、およびこれらのうちのいずれか1つのブロック共重合体であって、これらのうちの少なくとも1つが共重合体の主要な重量を構成するものといった、重合体または共重合体の立体規則性によらない熱可塑性物質;ポリエステル、ポリウレア、ポリウレタン、ポリウレア/ポリウレタン、エポキシ、ビニルエステル等の熱硬化性物質;アルミニウム、マグネシウム、これらのうちの任意の1つの合金であってこれらの金属のうちの少なくとも1つが合金の主要な重量を構成するものといった金属;ポリウレタン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、オアエアロゲル(oraerogel)から形成される発泡体であって、それが開放型セルであるか、または閉鎖型セルであるかによらない発泡体が含まれる。オープン・エリア・コア(たとえば、12)の特定の実施態様において細孔24を画定する壁26の上縁部は、六角形、円形、菱形、三角形、平行四辺形、および直角四辺形、ハニカム状、ダイアモンド形、正方形、三角形、平行四辺形、円形、またはこれらの組み合わせ等の多様な形状の配列を形成する。いくつかの実施態様においては、面17と17’の間の最大限の直線範囲に対する壁26の厚さの比が、0.01-10:1の間である。この種の実施態様における壁厚は、0.1mmから100mmの範囲となる。
【0023】
接着層20、22は、熱可塑性または硬化可能な配合のポリウレタンまたはポリウレタンプレポリマ接着剤のうちのいずれかから形成され、これらは、糊、湿分硬化接着剤、反応性ホットメルト接着剤、またはポリウレタン樹脂の形式であり得る。
図3に示されているとおり、表面シート14とオープン・エリア・コア12の間および構造性表面材16とオープン・エリア・コア12の間の接着層20、22に印加される圧縮力に起因して、接着層20、22は、面17および壁26との接触時に、オープン・エリア・コア12の細孔24を部分的に満たすような初期粘性を有するべく設計されている。この接着層20、22の粘性は、接着剤が最終強度に達する前にオープン・エリア・コア内に画定されている細孔内に接着剤が過剰に流れ込まないことを保証する。したがって、表面シートおよび構造性表面材とオープン・エリア・コアの間における接着のための接着表面積は、その面における壁の表面積より少なくとも5%は大きい。この接着表面積の増加は、複合サンドウィッチ10の構成要素の層間剥離を低減し、驚くことに、接合ラインのリードスルーを呈さない、より薄い表面シートの使用を可能にする。接着表面積のカバレッジを、表面積の10乃至50パーセント増加する結果として、比較的高価な高光沢表面シートの厚さを、接合ラインのリードスルーを防止しつつもなお、1.5mmから1.3と0.8mmの間まで減じることが可能になる。
【0024】
複合サンドウィッチ・パネル10の高光沢表面シート14は、シート・モールディング・コンパウンド(SMC)、熱可塑性物質、ジシクロペンタジエン(DCPD)、オーバモールド・ポリウレタン(PU)、またはこれらの組み合わせから形成される。実施態様によれば、表面シート14は、高光沢表面15を有する高光沢表面シートである。表面シート14は、高光沢表面シート14を補強するか、かつ/またはその重量を減少させる働きのあるフィラー材料30を含むことが可能である。フィラー材料30は、ガラス繊維、カーボン繊維、天然繊維、中空もしくは中実ガラス微小球、またはこれらの組み合わせのいずれかである。繊維は、方向性または無方向性であり得る。SMCが高光沢表面を形成するいくつかの本発明の実施態様においては、TCA(R)およびTCA(R)ULTRA-LITETMの商標名の下にContinental Structural Plastics, Inc.(コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス・インク)によって販売されている樹脂パッケージがここで使用される。それの例示的な配合は、米国特許第7,700,670号;国際公開第2017/184761号;および米国特許第7,524,547号に詳細がある。認識されるであろうが、高光沢シートは、寸法精度を保持する添加物をごく一般的に含む。その種の添加物は、ごく一般的に、ガラス繊維;カーボン繊維;炭酸カルシウム、タルク、およびカーボン・ブラック等の無機粒子フィラー;ガラス微小球;カーボン・ナノチューブ;グラフェン;低収縮添加物;湿分除去剤;およびこれらの組み合わせを含む。本発明における高光沢表面シートの代表的な厚さは、縁部を顧慮せずに、0.5から5ミリメートル(mm)までの範囲内である。
【0025】
実施態様によれば、複合サンドウィッチ・パネル10の高光沢表面シート14を形成するシート・モールディング・コンパウンド(SMC)、熱可塑性物質、ジシクロペンタジエン(DCPD)、オーバモールド・ポリウレタン(PU)、またはこれらの組み合わせに着色剤が添加される。したがって、その種の複合サンドウィッチ・パネル10から形成される車両構成要素構成物52、52’、および52”の外部側表面に、車両外部側の色が提供され、それによって下塗りおよび塗装等の追加の構成要素仕上げプロセスが排除される。
【0026】
この分野の当業者によって理解されるとおり、高光沢表面シートは、比較的高密度の構成要素であり、かつ使用される材料と、クラスA車体部品に適した、知覚可能な表面瑕疵を最小限に維持するために必要とされる形成プロセスを考えると製造が高価な部分となる傾向がある。したがって、複合サンドウィッチ・パネル材料10のコストおよび重量を減ずるために、高光沢表面シート14の厚さを減じ、可能な限り薄くすることが望ましい。これもまた理解されるであろうが、高光沢表面シート14の厚さを減少させると、高光沢表面シート14が、オープン・エリア・コア12の上の面17の限られた部分によって支持されるときに変形する傾向がある。第1の接着層20の大きな接触表面積が有利であるという結論に至る一方、いくつかの本発明の実施態様においては、布地19が第1の接着層20内に埋め込まれる。
【0027】
構造性表面材16が、第2の接着層22によってオープン・エリア・コア12の第2の側に接着される。構造性表面材16は、無方向性の不織繊維、単方向性の、もしくは織られた繊維を有する繊維マット、熱可塑性シート、またはSMCから形成される。構造性表面材16は、堅牢かつ耐久性のある表面を提供する。いくつかの実施態様においては、構造性表面材16が、表面シート14の裏側を終端し、オープン・エリア・コア12をカプセル化する。
【0028】
特定の実施態様によれば、複合サンドウィッチ・パネル材料10が消音、難燃性能、断熱、またはこれらの組み合わせを、オープン・エリア・コア12の細孔24内に音および/または熱吸収材料を配置することによって提供する。実施態様によれば、オープン・エリア・コア12の細孔24に、少なくとも部分的に充填材49が充填される。充填材は、例証として述べれば、発泡ペレット、難燃材、または相変化材料を含む。これにおいて効果のある相変化材料は、ワックスまたは無機塩水和物を含む。
【0029】
表面シート14および構造性表面材16は、複合サンドウィッチ・パネル材料10の縁部33A-33Dに沿って互いに接合され、
図4A-4Dのそれぞれに示されているとおり、シールを形成する。複合サンドウィッチ・パネル・アッセンブリ10のすべての縁部がシールされる特定の実施態様においては、オープン・エリア・コア12が、完全に閉じ込められて、複合サンドウィッチ・パネル・アッセンブリ10の内部に湿分が入り込むことが防止される。複合サンドウィッチ・パネル・アッセンブリ10から形成された本発明の車両構成要素構成物52、52’、および52”の構成要素が日光、雪、湿気、および雨を含む自然の要素にさらされることを前提とし、部品内の湿分の凍結融解サイクルが複合サンドウィッチ・パネル材料10の膨張および潜在的な障害を生じさせ、車両構成要素構成物52、52’、および52”の損傷を招くことを考えると、複合サンドウィッチ・パネル材料10の内部への湿分の入り込みを防止することは重要である。それに加えて、オープン・エリア・コア12が、紙等の親水性材料から形成される実施態様においては、複合サンドウィッチ・パネル・アッセンブリ10内の湿分が、オープン・エリア・コア12を破壊し、部品を役立たなくする。
【0030】
図4A-4Dは、この開示に従って、表面シート14と構造性表面材16が互いに接合されてシールされた縁部33A-33Dを形成する方法の多様な実施態様をそれぞれ示している。いくつかの本発明の実施態様においては、表面シート14と構造性表面材16の間の33Cにエラストマ・ガスケット34が配置されて、縁部33Cの耐水性をより高くする。認識されるであろうが、ガスケットは、そのほかの縁部の接合33A、33B、および33Dにも容易に含められる。ガスケット35は、より広い範囲の使用条件にわたる縁部のシールの維持を強化する。
【0031】
この分野の当業者によって理解されるとおり、表面シート14と構造性表面材16の間に縁部のシールを形成することは、表面シート14と構造性表面材16のうちの少なくとも1つに、複合サンドウィッチ10の縁部周りに巻き付けるに充分な材料があることが要求される。実施態様によれば、表面シート14と構造性表面材16のうちの少なくとも1つが、複合サンドウィッチ10の最終的な縁部周りに材料を巻き付けることが可能となるように、最終的な複合部品の寸法より大きい寸法で提供される。特定の実施態様によれば、表面シート14と構造性表面材16のうちの少なくとも1つが、シート材料の平面から概ね垂直に延びる縁部を有するように、あらかじめ形作られる。
【0032】
実施態様によれば、縁部のシールが形成された後は、複合サンドウィッチから余分な材料が切り取られる。
図4Aに示されているとおり、表面シート14によって形成されたディボット35Aに対してナイフまたはルータを押し付けることによって、複合サンドウィッチ・アッセンブリ10から構造性表面材16の余分な材料がトリミングされる。
図4Bにおいては、表面シート14のショルダ35Bに対するツール係合のために、余分な材料の除去によって縁部33Bが形成される。
図4Cにおいては、表面シート14のショルダ35Cに対するツール係合のために、余分な材料の除去によって縁部33Cが形成される。また、
図4Dに示されているとおり、表面シート14と構造性表面材16のうちの1つまたは両方の余分な材料も、ショルダ35Dに対するツールの圧力を用いてトリミングされる。
【0033】
複合サンドウィッチ・パネル材料10の表面シート14および構造性表面材16が互いに接合されてシールされた縁部33A-33Dを形成し、それによって表面シート14および構造性表面材16の内方のオープン・エリア・コア12が保護されることを前提として、本発明の車両構成要素構成物52、52’、および52”の実施態様は、仕上げのために塗料の中に浸漬することができる。実施態様によれば、車両構成要素構成物52、52’、および52”は、電着され、言い換えると、車両構成要素構成物52、52’、および52”が荷電されたコーティング内に浸漬され、それが高光沢表面14に惹きつけられて車両構成要素構成物52、52’、および52”が均一にコーティングされる。
【0034】
再び
図1を参照するが、本発明の車両構成要素の実施態様は、車両構成要素構成物のフード52、ルーフ構造体52’、および車体パネル52”を含む。
図6に示されているとおり、フード52の実施態様は、ロック・メカニズム64を含む。ロック・メカニズム64は、複合サンドウィッチ・パネル材料10の構造性表面材16によって画定されるフード52の内部側表面60上に位置決めされる。実施態様によれば、ロック・メカニズム64の形状およびそれの望ましい場所に対応するフードの内部側表面60への開口部の切り取りを含めることができる形状設定ならびに形成がなされたフード52にロック・メカニズムが取り付けられる。ロック・メカニズム64は、フード52を車両フレームに関して閉じられた位置に保持するために互いに協働するべく構成されたラッチおよびキャッチを含むことができる。実施態様によれば、フード52は、フード52の内部側表面60に位置決めされたハンドル63を含む。ハンドル63は、ロック・メカニズム64を作動するべく構成されている。
【0035】
実施態様によれば、フード52は、車両フレームにフード52を移動可能に取り付ける複数のヒンジ68を含む。実施態様によれば、ヒンジ68は、複合構成物52の内部側表面60に取り付けられる。実施態様によれば、複合構成物52の内部側表面60は、ヒンジ68の形状およびそれの望ましい場所に対応する複数の切り抜きを含む。その種の切り抜きは、複合構成物52の内部側表面60の材料から切り抜きを切り抜くこと、または複合構成物52の内部側表面60の形成時に成形によってフレーム内に切り抜きを形成することのいずれかによって複合構成物52の内部側表面60内に形成される。実施態様によれば、切り抜きは、
図6に示されているとおり、複合構成物52の内部側表面60の縁部に沿って位置決めされる。その種の場合においては、フード52が、ヒンジ68周りに回動して上向きに開位置まで移動する。
【0036】
図5に示されているとおり、本発明の車両構成要素構成物52、52’、および52”の実施態様は、車両構成要素の複合サンドウィッチ・パネル材料10内に埋め込まれるコンジット・システム120を含む。
図5に示されているとおり、コンジット・システム120は、車両構成要素構成物52、52’、および52”を形成する複合サンドウィッチ・パネル・アッセンブリ10のオープン・エリア・コア12内に埋め込まれる。実施態様によれば、コンジット・システム120は、車両構成要素が形成される前に複合サンドウィッチ10のオープン・エリア・コア12内に成形される配管またはワイヤを包含する。実施態様によれば、コンジット・システム120は、電気配線、換気ダクト、または加熱エレメントを含む。したがって、本発明のフード52、ルーフ構造体52’、または車体パネル52”の実施態様には、スピーカ、ライト、車両内の雰囲気を調節するためのエア・ベント、車両構成要素の上にある氷または雪を除去するためのデフロスタ・エレメント等の特徴を含めることが可能である。多様な車両構成要素のコンジット・システム120は、互いに整列させて、本発明の車両構成要素のそれぞれの電気配線、換気ダクト、および/または加熱エレメントが、車両の類似する電気配線、換気ダクト、および/または加熱エレメントに接続されて機能するように、車両全体を通じて単一の接続されたコンジット・システムを形成するべく構成される。
【0037】
実施態様によれば、フード52が、フード52と車体の間に取り付けられるべく構成された安全ケーブル51を含む。実施態様によれば、安全ケーブル51は、安全ケーブル51の第1の端部においてフード52に埋め込まれ、安全ケーブル51の反対側の端部において車体のフレームに取り付けられる。したがって、安全ケーブル51は、ヒンジ68とは別のポイントにおいて車体にフード52を接続する。したがって、衝突またはヒンジ68の障害の場合に、フード52が車体に接続されたまま残される。
【0038】
この明細書内に述べられている特許文献および出版物は、本発明が属する分野の当業者のレベルを示す。これらの文献および出版物は、あたかも、それぞれ個別の文献または出版物が参照によって明確に、かつ個別にこの中に援用されているかのように、それと同程度で参照によりこれに援用される。
【0039】
以上の説明は、本発明の特定の実施態様の例証であり、それの実施を限定することは意図されていない。以下の特許請求の範囲は、すべてのその均等も含めて、本発明の範囲を定義することが意図されている。
【符号の説明】
【0040】
10 複合サンドウィッチ・パネル材料、複合サンドウィッチ、複合サンドウィッチ・パネル、複合サンドウィッチ・パネル・アッセンブリ
12 オープン・エリア・コア
14 高光沢表面シート、表面シート、高光沢表面
15 高光沢表面
16 構造性表面材
17 第1の面、面
17’ 第2の面、面
19 布地
19’ 布地
20 第1の接着層、接着層
22 第2の接着層、接着層
24 細孔
26 壁
30 フィラー材料
33A-33D 縁部
33A、33B、および33D 縁部の接合
35 ガスケット
49 充填材
50 車両
51 安全ケーブル
52 フード、複合構成物
52’ ルーフ構造体
52” 車体パネル
52、52’、および52” 車両構成要素構成物
60 内部側表面
63 ハンドル
64 ロック・メカニズム
68 ヒンジ
120 コンジット・システム
【手続補正書】
【提出日】2022-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両構成要素構成物であって、
複数の細孔を画定するオープン・エリア・コアを包含する複合サンドウィッチ材料から形成されるパネルと、第1の接着層によって前記オープン・エリア・コアの第1の面に接着される高光沢表面シートと、第2の接着層によって前記オープン・エリア・コアの第2の面に接着される構造性表面材と、
を包含する、車両構成要素構成物。
【請求項2】
前記パネルの外部側表面は、前記複合サンドウィッ
チ材料の前記高光沢表面シートによって画定され、反対側に対置される前記パネルの内部側表面が、前記複合サンドウィッチ材料の前記構造性表面材によって画定される、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項3】
さらに、前記パネルの内部側表面に位置決めされるロック・メカニズムと、前記パネルの内部側表面に位置決めされるハンドルと、前記パネルの内部側表面に取り付けられる複数のヒンジのうちのいずれかを包含する、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項4】
前記複合サンドウィッチ材料の前記オープン・エリア・コアは、配列である、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項5】
前記複合サンドウィッチ材料の前記オープン・エリア・コアは、セルロース類、熱可塑性物質、熱硬化性物質、金属、または発泡体のうちの少なくとも1つから形成される、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項6】
前記複合サンドウィッ
チ材料の前記高光沢表面シートは、シート・モールディング・コンパウンド(SMC)、熱可塑性シート、ジシクロペンタジエン(DCPD)、またはオーバモールド・ポリウレタン(PU)、のうちのいずれか1つから形成される、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項7】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、さらにフィラーを包含する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項8】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、さらに着色剤を包含する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項9】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、0.5から3.5mmまでの厚さを有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項10】
前記複合サンドウィッチ材料は、0.01-1:1の、前記オープン・エリア・コアの厚さに対する前記高光沢表面シートの厚さの比を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項11】
前記複合サンドウィッチ材料は、前記高光沢表面シートと前記オープン・エリア・コアの間の中間に布地を有する、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項12】
前記布地は、前記第1の接着層内に埋め込まれ、前記
高光沢表面シートは、1.5mmより薄い厚さを有しているにもかかわらず高光沢表面を有するSMCである、請求項11に記載の車両構成要素構成物。
【請求項13】
前記複合サンドウィッチ材料の前記第1の接着層は、前記オープン・エリア・コアの内部容積と接触する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項14】
前記構造性表面材は、繊維マットから形成される、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項15】
前記複合サンドウィッチ材料の前記第1の接着層および前記複合サンドウィッチ材料の前記第2の接着層は、それぞれ独立に、ポリウレタンまたはポリウレタンプレポリマ、湿気硬化接着剤、反応性ホットメルト接着剤、またはポリウレタン樹脂である、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項16】
前記複合サンドウィッチ材料は、前記オープン・エリア・コアの前記細孔内に充填材を有し、前記充填材は、消音発泡材、難燃材、または相変化材料のうちの少なくとも1つである、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項17】
さらに、前記構造性表面材に取り付けられる装飾層を包含する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【請求項18】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートおよび前記複合サンドウィッチ材料の前記構造性表面材は、互いに接合されて、耐湿シールを画定する縁部を形成する、請求項1に記載の車両構成要素構成物。
【請求項19】
さらに、前記縁部の前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートと前記構造性表面材の間に配置されるガスケットを包含する、請求項18に記載の車両構成要素構成物。
【請求項20】
前記複合サンドウィッチ材料の前記高光沢表面シートは、1.5から5mmまでの平均の厚さを伴うSMCであり、前記複合サンドウィッチ材料の前記オープン・エリア・コアは、直径が6から25mmまでの細孔を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の車両構成要素構成物。
【国際調査報告】