(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-22
(54)【発明の名称】折り畳み可能な機構及びその表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20220815BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220815BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20220815BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G09F9/30 308Z
H05K5/02 V
G06F1/16 312E
G06F1/16 312F
G06F1/16 312G
G06F1/16 312J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021514578
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(85)【翻訳文提出日】2021-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2020098729
(87)【国際公開番号】W WO2021232542
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】202010424334.7
(32)【優先日】2020-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517333336
【氏名又は名称】武漢華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISOLAY TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】305 Room,Building C5 Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,.Wuhan East Lake High-tech Development Zone Wuhan,Hubei 430079 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】特許業務法人IP-FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】鮮于 文旭
(72)【発明者】
【氏名】張 卓
(72)【発明者】
【氏名】馮 子康
【テーマコード(参考)】
4E360
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
4E360AA02
4E360AB04
4E360AB05
4E360AB14
4E360AB18
4E360AB42
4E360BA20
4E360BB02
4E360BB14
4E360BB27
4E360BC08
4E360GA02
4E360GA52
4E360GB26
4E360GB46
5C094AA15
5C094BA27
5C094DA06
5C094HA08
5G435AA18
5G435BB05
5G435CC09
5G435EE04
5G435EE05
5G435EE13
5G435EE16
5G435GG42
5G435LL08
(57)【要約】
本発明によれば、折り畳み可能な機構が提供される。表示装置は、第1折り畳みヒンジ、第2折り畳みヒンジ、第3折り畳みヒンジ、第4折り畳みヒンジ、第1筐体、第2筐体、第3筐体及び第4筐体を含む折り畳み可能な機構を含む。多機能折り畳み可能な機構は、内側折り畳み機能及び外側折り畳み機能を同時に有することにより、表示装置は、タブレット、携帯電話、ノートパソコンの三つの表示状態を実現することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って設けられる第1折り畳みヒンジと、
前記第1折り畳みヒンジと同一方向に位置する第2折り畳みヒンジと、
前記第1方向と交差して形成される第2方向に沿って設けられる第3折り畳みヒンジと、
前記第3折り畳みヒンジと同一方向に位置する第4折り畳みヒンジと、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第3折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第1筐体と、
前記第2折り畳みヒンジ及び前記第3折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第2筐体と、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第3筐体と、
前記第2折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第4筐体と、を含む、
折り畳み可能な機構。
【請求項2】
前記第1折り畳みヒンジと前記第2折り畳みヒンジとは、離間して設けられ、
前記第3折り畳みヒンジと前記第4折り畳みヒンジとは、離間して設けられ、
前記第1方向と前記第2方向とが交差する箇所は、接続部又はクリアランスである、
請求項1に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項3】
前記接続部は、フレキシブル金属又はゴムの材質を含むフレキシブル接続ブロックである、
請求項2に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項4】
前記第1折り畳みヒンジは、長さが前記第1折り畳みヒンジの延在方向における前記第1筐体及び前記第3筐体の辺長以下であり、
前記第2折り畳みヒンジは、長さが前記第2折り畳みヒンジの延在方向における前記第2筐体及び前記第4筐体の辺長以下であり、
前記第3折り畳みヒンジは、長さが前記第3折り畳みヒンジの延在方向における前記第1筐体及び前記第2筐体の辺長以下であり、
前記第4折り畳みヒンジは、長さが前記第4折り畳みヒンジの延在方向における前記第3筐体及び前記第4筐体の辺長以下である、
請求項1に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項5】
前記第1折り畳みヒンジと前記第2折り畳みヒンジとは、折り曲げ方向が同じであり、
前記第3折り畳みヒンジと前記第4折り畳みヒンジとは、折り曲げ方向が同じである、
請求項1に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項6】
前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジは、いずれも折り曲げられた後に折り曲げ箇所において遷移円弧を形成するように平行に設けられるとともに互いに接続される複数の回転軸を含む、
請求項1に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項7】
前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジは、折り曲げ角度がいずれも90度~170度である、
請求項1に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項8】
前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジは、前記第1筐体、前記第2筐体、前記第3筐体及び前記第4筐体の重力に抗して相対位置が変化せずに保持されるように、いずれも所定強度のねじれ力を有する、
請求項1に記載の折り畳み可能な機構。
【請求項9】
請求項1に記載の折り畳み可能な機構を含む、
表示装置。
【請求項10】
前記折り畳み可能な機構の少なくとも一方側の表面に設けられるフレキシブル表示パネルをさらに含み、
前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジがいずれも展開状態に保持される場合、前記フレキシブル表示パネルは、タブレット表示状態となり、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジが展開状態に保持されるとともに、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジが外側に折り畳まれる場合、前記第1筐体と前記第2筐体とは、密着されるように折り畳まれ、前記第3筐体と前記第4筐体とは、密着されるように折り畳まれることで、前記フレキシブル表示パネルは、両面パネルの携帯電話表示状態となり、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジが内側に折り畳まれるとともに、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジが展開状態に保持される場合、前記第1筐体及び前記第2筐体に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネルにバーチャルキーボードが表示され、前記第3筐体及び前記第4筐体に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネルに画面が表示されるように、前記フレキシブル表示パネルは、ノートパソコン表示状態となる、
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジには、角度センサがさらに設けられ、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジがタブレット表示状態からノートパソコン表示状態に折り曲げられる場合、前記第1筐体及び前記第2筐体に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネルにバーチャルキーボードが表示されるように、前記角度センサは、前記フレキシブル表示パネルに制御信号を送信する、
請求項10に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示分野に関し、特に折り畳み可能な機構及びその表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の発展により、人間の精神的及び物質的なニーズが満たされ、特に小型化電子機器、例えば、携帯電話やノートパソコンなどの普及により、ユーザが電子機器を持ち歩き、いつでも取り出して使用するのに便利である。また、電子機器の折り畳みの構造設計により、待機又は輸送時に小型で携帯に便利であることを満たすことができ、ユーザの多様なニーズを満たすために使用時に各操作面を同時に展開することができる。折り畳みの設計構造は、往々にして複数の回転方向を有する必要があるため、複数の角度回転を達成する機能は、実現するために往々にして多くの部品を必要とする場合、回転構造は複雑になる。
【0003】
現在、有機発光ダイオード(OLED)電子機器は、湾曲可能かつ撓曲可能なために広く注目され、現在、フレキシブルOLEDを搭載する主流の折り畳み可能な機構は、折り畳み方式が内側折り畳み及び外側折り畳みであるが、その構造形式は、多機能な使用ニーズをまだ満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、有機発光ダイオード電子機器の折り畳み方式が多機能な使用ニーズを効果的に満たすことができないという技術的課題を解決するための折り畳み可能な機構及びその表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明によれば、第1方向に沿って設けられる第1折り畳みヒンジと、
前記第1折り畳みヒンジと同一方向に位置する第2折り畳みヒンジと、
前記第1方向と交差して形成される第2方向に沿って設けられる第3折り畳みヒンジと、
前記第3折り畳みヒンジと同一方向に位置する第4折り畳みヒンジと、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第3折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第1筐体と、
前記第2折り畳みヒンジ及び前記第3折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第2筐体と、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第3筐体と、
前記第2折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジにそれぞれ回動可能に接続される第4筐体と、を含む折り畳み可能な機構が提供される。
【0006】
さらに、前記第1折り畳みヒンジと前記第2折り畳みヒンジとは、離間して設けられ、前記第3折り畳みヒンジと前記第4折り畳みヒンジとは、離間して設けられ、前記第1方向と前記第2方向とが交差する箇所は、接続部又はクリアランスである。
【0007】
さらに、前記接続部は、フレキシブル金属又はゴムの材質を含むフレキシブル接続ブロックである。
【0008】
さらに、前記第1折り畳みヒンジは、長さが前記第1折り畳みヒンジの延在方向における前記第1筐体及び前記第3筐体の辺長以下であり、
前記第2折り畳みヒンジは、長さが前記第2折り畳みヒンジの延在方向における前記第2筐体及び前記第4筐体の辺長以下であり、
前記第3折り畳みヒンジは、長さが前記第3折り畳みヒンジの延在方向における前記第1筐体及び前記第2筐体の辺長以下であり、
前記第4折り畳みヒンジは、長さが前記第4折り畳みヒンジの延在方向における前記第3筐体及び前記第4筐体の辺長以下である。
【0009】
さらに、前記第1折り畳みヒンジと前記第2折り畳みヒンジとは、折り曲げ方向が同じであり、
前記第3折り畳みヒンジと前記第4折り畳みヒンジとは、折り曲げ方向が同じである。
【0010】
さらに、前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジは、いずれも折り曲げられた後に折り曲げ箇所において遷移円弧を形成するように平行に設けられるとともに互いに接続される複数の回転軸を含む。
【0011】
さらに、前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジは、折り曲げ角度がいずれも90度~170度である。
【0012】
さらに、前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジは、前記第1筐体、前記第2筐体、前記第3筐体及び前記第4筐体の重力に抗して相対位置が変化せずに保持されるように、いずれも所定強度のねじれ力を有する。
【0013】
本発明によれば、前記折り畳み可能な機構を含む表示装置がさらに提供される。
【0014】
さらに、前記折り畳み可能な機構の少なくとも一方側の表面に設けられるフレキシブル表示パネルをさらに含み、
前記第1折り畳みヒンジ、前記第2折り畳みヒンジ、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジがいずれも展開状態に保持される場合、前記フレキシブル表示パネルは、タブレット表示状態となり、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジが展開状態に保持されるとともに、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジが外側に折り畳まれる場合、前記第1筐体と前記第2筐体とは、密着されるように折り畳まれ、前記第3筐体と前記第4筐体とは、密着されるように折り畳まれることで、前記フレキシブル表示パネルは、両面パネルの携帯電話表示状態となり、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジが内側に折り畳まれるとともに、前記第3折り畳みヒンジ及び前記第4折り畳みヒンジが展開状態に保持される場合、前記第1筐体及び前記第2筐体に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネルにバーチャルキーボードが表示され、前記第3筐体及び前記第4筐体に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネルに画面が表示されるように、前記フレキシブル表示パネルは、ノートパソコン表示状態となる。
【0015】
さらに、前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジには、角度センサがさらに設けられ、
前記第1折り畳みヒンジ及び前記第2折り畳みヒンジがタブレット表示状態からノートパソコン表示状態に折り曲げられる場合、前記第1筐体及び前記第2筐体に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネルにバーチャルキーボードが表示されるように、前記角度センサは、前記フレキシブル表示パネルに制御信号を送信する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の利点は、折り畳み可能な機構及びその表示装置を提供することにある。多機能折り畳み可能な機構は、内側折り畳み機能及び外側折り畳み機能を同時に有することにより、表示装置は、タブレット、携帯電話、ノートパソコンの三つの表示状態を実現することができる。折り畳み可能な機構の設計により、表示装置の使用状態の多様性が増え、部品が少なく、構造がシンプルであると同時に表示装置の多角度回転による多機能適用の実現に対するユーザのニーズを満たすことができ、ユーザ体験が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例に係る表示装置のタブレット表示状態における正面構造を示す概略図である。
【
図2】本発明の実施例に係る表示装置のタブレット表示状態における背面構造を示す概略図である。
【
図3】本発明の実施例に係る表示装置の携帯電話表示状態における構造を示す概略図である。
【
図4】本発明の実施例に係る表示装置のノートパソコン表示状態における正面構造を示す概略図である。
【
図5】本発明の実施例に係る表示装置のノートパソコン表示状態における背面構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下は、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的手段について明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は、本願の一部の実施例のみであり、すべての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働なしに得られる他のすべての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0019】
以下の各実施例の説明は、本発明の実施可能な特定の実施例を例示するための図面を参照する。本発明に言及される方向用語、例えば、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、「側面」などは、図面を参照する方向のみである。したがって、使用される方向用語は、本発明を説明及び理解するために使用され、本発明を制限するものではない。図において、構造が類似するユニットは、同じ符号で示される。
【0020】
本発明の図面は、相対位置関係及び接続関係を概略的に示すものであり、一部の部位の層厚は、理解しやすいように誇張された描画方式を採用しているが、図面における層厚は、実際の層厚の比例関係を表すものではない。
【0021】
図1~
図5に示すように、本発明の実施例によれば、折り畳み可能な機構10を含む表示装置100が提供される。前記折り畳み可能な機構10は、内側折り畳み及び外側折り畳み機能を同時に有することにより、表示装置100は、タブレット、携帯電話、ノートパソコンの三つの表示状態を有する。折り畳み可能な機構10の設計により、表示装置100の使用状態の多様性が増え、部品が少なく、構造がシンプルであると同時に表示装置100の多角度回転による多機能適用の実現に対するユーザのニーズを満たすことができ、ユーザ体験が向上する。
【0022】
本実施例において、前記表示装置100は、前記折り畳み可能な機構10の両側表面に設けられるフレキシブル表示パネル20をさらに含む。
【0023】
図において、
図1は、本発明の実施例に係る表示装置のタブレット表示状態における正面構造を示す概略図である。
図2は、本発明の実施例に係る表示装置のタブレット表示状態における背面構造を示す概略図である。
図3は、本発明の実施例に係る表示装置の携帯電話表示状態における構造を示す概略図である。
図4は、本発明の実施例に係る表示装置のノートパソコン表示状態における正面構造を示す概略図である。
図5は、本発明の実施例に係る表示装置のノートパソコン表示状態における背面構造を示す概略図である。
【0024】
図1~
図5に示すように、本発明の実施例において、前記折り畳み可能な機構10は、第1折り畳みヒンジ2、第2折り畳みヒンジ3、第3折り畳みヒンジ4、第4折り畳みヒンジ5、第1筐体6、第2筐体7、第3筐体8及び第4筐体9を含む。
【0025】
具体的には、
図2に示すように、前記第1折り畳みヒンジ2は、第1方向に沿って設けられる。前記第2折り畳みヒンジ3は、前記第1折り畳みヒンジ2と同一方向に位置する。前記第3折り畳みヒンジ4は、前記第1方向とは異なる第2方向に沿って設けられ、前記第1方向と前記第2方向とが直交することが好ましい。前記第4折り畳みヒンジ5は、前記第3折り畳みヒンジ4と同一方向に位置する。前記第1筐体6は、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第3折り畳みヒンジ4にそれぞれ回動可能に接続される。前記第2筐体7は、前記第2折り畳みヒンジ3及び前記第3折り畳みヒンジ4にそれぞれ回動可能に接続される。前記第3筐体8は、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第4折り畳みヒンジ5にそれぞれ回動可能に接続される。前記第4筐体9は、前記第2折り畳みヒンジ3及び前記第4折り畳みヒンジ5にそれぞれ回動可能に接続される。
【0026】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2と前記第2折り畳みヒンジ3とは、離間して設けられ、前記第3折り畳みヒンジ4と前記第4折り畳みヒンジ5とは、離間して設けられ、前記第1方向と前記第2方向とが交差する箇所は、接続部1又はクリアランス11である。
【0027】
本実施例において、前記接続部1は、フレキシブル金属又はゴムの材質を含むフレキシブル接続ブロックであり、フレキシブルステンレス鋼材質であることが好ましく、折り曲げ時に変形し復元可能であることを実現でき、応力を低減させ、前記クリアランス11を充填することで支持機能が果たされる。前記接続部1は、長方形をなし、正方形をなすことが好ましい。
【0028】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2は、長さが前記第1折り畳みヒンジ2の延在方向における前記第1筐体6及び前記第3筐体8の辺長以下である。前記第2折り畳みヒンジ3は、長さが前記第2折り畳みヒンジ3の延在方向における前記第2筐体7及び前記第4筐体9の辺長以下である。前記第3折り畳みヒンジ4は、長さが前記第3折り畳みヒンジ4の延在方向における前記第1筐体6及び前記第2筐体7の辺長以下である。前記第4折り畳みヒンジ5は、長さが前記第4折り畳みヒンジ5の延在方向における前記第3筐体8及び前記第4筐体9の辺長以下である。前記第1折り畳みヒンジ2の延在方向における前記第1筐体6及び前記第3筐体8の辺長と前記第1折り畳みヒンジ2の長さとは、同じであることが好ましい。前記第2折り畳みヒンジ3の延在方向における前記第2筐体7及び前記第4筐体9の辺長と前記第2折り畳みヒンジ3の長さとは、同じであることが好ましい。前記第3折り畳みヒンジ4の延在方向における前記第1筐体6及び前記第2筐体7の辺長と前記第3折り畳みヒンジ4の長さとは、同じであることが好ましい。前記第4折り畳みヒンジ5の延在方向における前記第3筐体8及び前記第4筐体9の辺長と前記第4折り畳みヒンジ5の長さとは、同じであることが好ましい。
【0029】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2と前記第2折り畳みヒンジ3とは、折り曲げ方向が同じであり、前記第3折り畳みヒンジ4と前記第4折り畳みヒンジ5とは、折り曲げ方向が同じである。具体的には、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第2折り畳みヒンジ3と前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5とは、折り曲げ方向が逆である。前記第1折り畳みヒンジと前記第2折り畳みヒンジ3とは、折り曲げ方向が内側折り畳みであり、前記第3折り畳みヒンジ4と前記第4折り畳みヒンジ5とは、折り曲げ方向が外側折り畳みであり、又は両者の折り曲げ方向が入れ替わることが好ましい。使用に際しては、まず前記第1折り畳みヒンジ2と前記第2折り畳みヒンジ3とが内側に折り畳まれ、次に前記第3折り畳みヒンジ4と前記第4折り畳みヒンジ5とが外側に折り畳まれることにより、十字折り畳みが完了する。もちろん、内側折り畳み及び外側折り畳みの方式は、個別に実施することができる。
【0030】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2、前記第2折り畳みヒンジ3、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5は、いずれも折り曲げられた後に折り曲げ箇所において遷移円弧を形成するように平行に設けられるとともに互いに接続される複数の回転軸を含む。本実施例は、四つの回転軸であって、中間の二つの回転軸が接続され、その上下端部が外側の二つの回転軸にそれぞれヒンジで接続され、ヒンジで接続される箇所に所定強度のねじれ力を有し、外側の二つの回転軸が中間の二つの回転軸に対して回転することができ、かつ回転せずに任意の位置に留まることができる四つの回転軸であることが好ましい。他の実施例において、中間の回転軸が外側の二つの回転軸にそれぞれヒンジで接続される三つの回転軸として設けることができ、その構造形式は、四つの回転軸に類似するが、四つの回転軸の上下両端が外側の二つの回転軸によりよくヒンジで接続可能であるのに対し、三つの回転軸は、ヒンジで接続される箇所において位置をずらして設ける必要がある点が異なる。他の実施例において、回転するように互いにヒンジで接続される二つの回転軸として設けることもでき、上記目的も実現可能であり、その方式は、上記三つの回転軸の接続方式を参照することもできる。なお、回転軸の数が増えるほど、折り曲げられた後に折り曲げ箇所において形成される遷移円弧が滑らかになる。
【0031】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2、前記第2折り畳みヒンジ3、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5は、折り曲げ角度がいずれも360度であり、90度~170度に設定されることが好ましい。前記第1折り畳みヒンジ2、前記第2折り畳みヒンジ3、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5は、折り曲げ角度が制限されない場合、いずれも内側折り畳み及び外側折り畳み機能を実現することができ、それにより、十字折り畳みが完了し、又は内側折り畳み及び外側折り畳みの方式が個別に実施される。
【0032】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2、前記第2折り畳みヒンジ3、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5は、前記第1筐体6、前記第2筐体7、前記第3筐体8及び前記第4筐体9の重力に抗して相対位置が変化せずに保持されるように、いずれも所定強度のねじれ力を有し、ユーザ体験が向上する。
【0033】
本発明の実施例によれば、前記折り畳み可能な機構10を含む表示装置100がさらに提供される。さらに、前記表示装置100は、前記折り畳み可能な機構10の少なくとも一方側の表面に設けられるフレキシブル表示パネル20をさらに含む。前記フレキシブル表示パネル20は、前記折り畳み可能な機構10の両側表面に設けられることが好ましく、これにより両面表示を実現することができる。以下は、前記折り畳み可能な機構10の具体的な構造を参照しながら、前記表示装置100が有する三つの表示状態(タブレット、携帯電話、ノートパソコン)について詳細に説明する。
【0034】
図1及び
図2に示すように、本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2、前記第2折り畳みヒンジ3、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5がいずれも展開状態に保持される場合、前記フレキシブル表示パネル20は、タブレット表示状態となる。「タブレット」表示状態において、前記折り畳み可能な機構10の前記第1折り畳みヒンジ2、前記第2折り畳みヒンジ3、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5は、いずれも展開状態にあり、前記第1筐体6、前記第2筐体7、前記第3筐体8及び前記第4筐体9の上面は、同一平面にあり、前記フレキシブル表示パネル20は、前記フレキシブル表示パネル20に平面支持を提供する四つの筐体の上面に付着される。
【0035】
図3に示すように、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第2折り畳みヒンジ3が展開状態に保持されるとともに、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5が外側に折り畳まれる場合、前記第1筐体6と前記第2筐体7とは、密着されるように折り畳まれ、前記第3筐体8と前記第4筐体9とは、密着されるように折り畳まれることで、前記フレキシブル表示パネル20は、両面パネルの携帯電話表示状態となるため、折り畳み可能な表示装置は、表裏のいずれにもパネルを有する両面フルパネル「携帯電話」を形成し、このとき、装置は、エッジの寸法が倍に縮小されるため、携帯に有利であり、ユーザ体験が向上する。
【0036】
図4及び
図5に示すように、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第2折り畳みヒンジ3が内側に折り畳まれるとともに、前記第3折り畳みヒンジ4及び前記第4折り畳みヒンジ5が展開状態に保持される場合、前記第1筐体6及び前記第2筐体7に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネル20にバーチャルキーボードが「ノートパソコン」のキーボードとして表示され、前記第3筐体8及び前記第4筐体9に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネル20に画面が「ノートパソコン」のディスプレイとして表示されるように、前記フレキシブル表示パネル20は、ノートパソコン表示状態となる。手でバーチャルキーボードをタッチすることにより「ノートパソコン」キーボードとしての信号入力を完了させることができる。
【0037】
本実施例において、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第2折り畳みヒンジ3には、角度センサ(不図示)がさらに設けられる。前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第2折り畳みヒンジ3がタブレット表示状態からノートパソコン表示状態に折り曲げられる場合、すなわち、前記第1折り畳みヒンジ2及び前記第2折り畳みヒンジ3が180度から170度以下に折り曲げされる場合、前記第1筐体6及び前記第2筐体7に対応して設けられる前記フレキシブル表示パネル20にバーチャルキーボードが表示されるように、前記角度センサは、前記フレキシブル表示パネル20に制御信号を送信する。
【0038】
本発明の利点は、折り畳み可能な機構及びその表示装置を提供することにある。多機能折り畳み可能な機構は、内側折り畳み機能及び外側折り畳み機能を同時に有することにより、表示装置は、タブレット、携帯電話、ノートパソコンの三つの表示状態を実現することができる。折り畳み可能な機構の設計により、表示装置の使用状態の多様性が増え、部品が少なく、構造がシンプルであると同時に表示装置の多角度回転による多機能適用の実現に対するユーザのニーズを満たすことができ、ユーザ体験が向上する。
【0039】
上記は、本発明の好適実施形態のみであり、なお、当業者は、本発明の原理から逸脱することなく、いくつかの改善及び修正を行うこともできるが、これらの改善及び修正も、本発明の保護範囲とみなすべきである。
【符号の説明】
【0040】
1、接続部
2、第1折り畳みヒンジ
3、第2折り畳みヒンジ
4、第3折り畳みヒンジ
5、第4折り畳みヒンジ
6、第1筐体
7、第2筐体
8、第3筐体
9、第4筐体
10、折り畳み可能な機構
11、クリアランス
20、フレキシブル表示パネル
100、表示装置
【国際調査報告】