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特表2022-536911マルチカラーLEDピクセルユニットのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-22
(54)【発明の名称】マルチカラーLEDピクセルユニットのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20220815BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20220815BHJP
【FI】
H01L33/60
H01L33/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573782
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(85)【翻訳文提出日】2022-02-03
(86)【国際出願番号】 US2020038785
(87)【国際公開番号】W WO2020257680
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】62/863,559
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/013,358
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/013,370
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/034,391
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/034,394
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520510771
【氏名又は名称】ジェイド バード ディスプレイ(シャンハイ) リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】521542306
【氏名又は名称】リ,キミン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】リ,キミン
(72)【発明者】
【氏名】スー,クンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】スー,フイウェン
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA12
5F142AA34
5F142BA32
5F142CA11
5F142CB07
5F142CB14
5F142CB18
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD14
5F142CD49
5F142CE03
5F142CE13
5F142CE15
5F142CE16
5F142CE32
5F142CG03
5F142CG06
5F142CG32
5F142DB12
5F142DB14
5F142DB24
5F142GA02
(57)【要約】
微小マルチカラーLEDデバイスは、様々な色を発する2つ以上のLED構造を含む。2つ以上のLED構造は垂直に積層されて、2つ以上のLED構造からの光を垂直及び/又は水平に結合し、幾つかの反射構造を介して上方に反射する。幾つかの実施形態では、各LED構造はピクセル駆動回路及び/又は共通電極に接続される。LED構造は、接合層を通して一緒に接合される。幾つかの実施形態では、平坦層がLED構造又は微小マルチカラーLEDデバイスの各々を囲む。幾つかの実施形態では、反射層、屈折層、微小レンズ、スペーサ、及び反射カップ構造の1つ又は複数がデバイスで実施されて、LED放射効率を改善する。微小三色LEDデバイスのアレイを含むディスプレイパネルは、高い解像度及び高い照明輝度を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小発光ダイオード(LED)ピクセルユニットであって、
IC基板上に形成される第1のカラーLED構造であって、前記第1のカラーLED構造は第1の発光層を含み、前記第1の発光層の下部に第1の反射構造が形成される、第1のカラーLED構造と、
前記第1のカラーLED構造の下に形成され、前記IC基板及び前記第1のカラーLED構造を接合するように構成された第1の接合金属層と、
前記第1のカラーLED構造の上に形成される第2の接合金属層と、
前記第2の接合金属層上に形成される第2のカラーLED構造であって、前記第2のカラーLED構造は第2の発光層を含み、前記第2の発光層の下に第2の反射構造が形成される、第2のカラーLED構造と、
前記第1のカラーLED構造及び前記第2のカラーLED構造を覆い、前記第1のカラーLED構造及び前記第2のカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、前記IC基板は前記第1のカラーLED構造及び前記第2のカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、
前記第1のカラーLED構造及び前記第2のカラーLED構造を囲む反射カップであって、前記第1の発光層及び前記第2の発光層から発せられた水平方向の光は、前記反射カップに到達し、前記反射カップによって上方に反射される、反射カップと、
を含む微小LEDピクセルユニット。
【請求項2】
前記第1の反射構造は少なくとも1つの第1の反射層を含み、前記第2の反射構造は少なくとも1つの第2の反射層を含み、前記第1の反射層又は前記第2の反射層の反射率は60%超である、請求項1に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項3】
前記第1の反射層又は前記第2の反射層の材料は、Rh、Al、Ag、又はAuの1つ又は複数を含む、請求項2に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項4】
前記第1の反射構造は2つの第1の反射層を含み、前記2つの第1の反射層の反射率は異なり、前記第2の反射構造は2つの第2の反射層を含み、前記2つの第2の反射層の反射率は異なる、請求項2に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項5】
前記2つの第1の反射層はSiO及びTiをそれぞれ含み、前記2つの第2の反射層はSiO及びTiをそれぞれ含む、請求項4に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項6】
前記第1の反射構造は、前記第1の反射層上に第1の透明層を更に含み、前記第2の反射構造は、前記第2の反射層上に第2の透明層を更に含む、請求項2に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項7】
前記第1の透明層は、インジウムスズ酸化物(ITO)又はSiOの1つ又は複数を含み、前記第2の透明層はITO又はSiOの1つ又は複数を含む、請求項6に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項8】
前記第1のカラーLED構造は、第1の下部導電接触層及び第1の上部導電接触層を更に含み、前記第2のカラーLED構造は、第2の下部導電接触層及び第2の上部導電接触層を更に含み、
前記第1の発光層は、前記第1の下部導電接触層と前記第1の上部導電接触層との間にあり、前記第2の発光層は、前記第2の下部導電接触層と前記第2の上部導電接触層との間にあり、
前記第1の下部導電接触層は、前記第1の反射構造を通して前記IC基板と電気的に接続され、第1の接点ビアを通して前記第1の接合金属層と電気的に接続され、前記第2の下部導電接触層は、第2の接点ビアを通して前記IC基板と電気的に接続され、
前記第1の上部導電接触層の縁部は前記上部電極層に接触し、前記第2の上部導電接触層の上面は前記上部電極層と接触する、請求項1に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項9】
前記反射カップの材料は金属を含む、請求項1に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項10】
前記上部電極層の上に形成された微小レンズを更に含む、請求項1に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項11】
前記微小レンズと前記上部電極層との間に形成されるスペーサを更に含む、請求項10に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項12】
前記スペーサの材料は酸化シリコンを含む、請求項11に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項13】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記第1のLED構造のアクティブ発光エリアの横方向寸法よりも大きく、前記微小レンズの横方向寸法は、前記第2のLED構造のアクティブ発光エリアの横方向寸法よりも大きい、請求項10に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項14】
前記第1のカラーLED構造及び前記第2のカラーLED構造は、同じ横方向寸法を有する、請求項1に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項15】
前記第1のカラーLED構造及び前記第2のカラーLED構造は、同じ中心軸を有する、請求項1に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項16】
前記少なくとも1つの第1の反射層の厚さは、5nmから10nmの範囲であり、前記少なくとも1つの第2の反射層の厚さは、5nmから10nmの範囲であり、前記第1のカラーLED構造の厚さは300nm以下であり、前記第2のカラーLED構造の厚さは300nm以下である、請求項2に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項17】
微小LEDピクセルユニットであって、
IC基板と、
前記IC基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、前記複数のカラーLED構造の各々の下部は、前記発光領域内の対応する接合金属層に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び前記発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、
前記複数のカラーLED構造の各々を覆い、前記複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、前記IC基板は前記複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、
キャビティを形成し、前記発光領域を囲む階段形反射カップであって、前記複数のカラーLED構造の各々の前記発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、前記反射カップに到達し前記反射カップによって上方に反射される、階段形反射カップと、
を含む微小LEDピクセルユニット。
【請求項18】
前記キャビティの内側側壁は複数の傾斜面を含む、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項19】
前記IC基板の表面に対する前記複数の傾斜面の角度は、前記キャビティの下から上に小さくなる、請求項18に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項20】
前記複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、前記水平方向において異なる寸法を有する、請求項18に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項21】
前記サブキャビティの内側側壁は、同じ平面に配置されない、請求項20に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項22】
前記サブキャビティの高さは異なる、請求項20に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項23】
前記キャビティの中間におけるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い、請求項20に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項24】
前記キャビティの上部におけるサブキャビティの高さは、前記キャビティの下部におけるサブキャビティの高さよりも高い、請求項20に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項25】
前記複数のカラーLED構造は上部カラーLED構造を更に含む、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項26】
前記キャビティの上部は、前記上部カラーLED構造の上部よりも高い、請求項25に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項27】
前記キャビティは複数のサブキャビティを含み、前記複数のカラーLED構造の各々は、前記サブキャビティのそれぞれ異なるサブキャビティ内にある、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項28】
前記複数のカラーLED構造の少なくとも1つを覆う透明誘電接合層を更に含み、前記透明誘電接合層は固体無機材料又はプラスチック材料を含む、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項29】
前記固体無機材料は、SiO、Al、Si、リンケイ酸ガラス(PSG)、及びボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)からなる群から選択される1つ又は複数の材料を含む、請求項28に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項30】
前記プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、及びスピンオンガラス(SOG)からなる群から選択される1つ又は複数のポリマーを含む、請求項28に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項31】
前記複数のカラーLED構造の各々は、下部導電接触層及び上部導電接触層を含み、前記発光層は、前記下部導電接触層と前記上部導電接触層との間に形成され、
前記下部導電接触層は、前記反射構造を通して前記IC基板と電気的に接続され、接点ビアを通して対応する前記接合金属層と電気的に接続され、
前記上部カラーLED構造の前記上部導電接触層の上面は、前記上部電極層と接触し、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記上部導電接触層の縁部は、前記上部電極層と接触する、請求項25に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項32】
拡張部が、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記発光層の片側から延び、接点ビアが、前記拡張部を前記上部電極層に接続する、請求項25に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項33】
前記反射カップの材料は金属を含む、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項34】
前記上部電極層の上に形成された微小レンズを更に含む、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項35】
前記微小レンズと前記上部電極層との間に形成されるスペーサを更に含む、請求項18に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項36】
前記スペーサの材料は酸化シリコンを含む、請求項19に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項37】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記複数のカラーLED構造の各々の発光寸法よりも大きい、請求項18に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項38】
前記複数のカラーLED構造は同じ中心軸を有する、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項39】
前記反射構造は反射層を含み、前記反射層の厚さは5nmから10nmの範囲であり、前記複数のカラーLED構造の各々の厚さは300nm以下である、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項40】
前記上部電極層の材料は、グラフェン、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる群から選択される、請求項17に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項41】
微小LEDピクセルユニットであって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、前記複数のカラーLED構造の各々の下部は、前記発光領域内の対応する接合金属層に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び前記発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、
前記複数のカラーLED構造の各々を覆い、前記複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、前記半導体基板は前記複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、
前記発光領域を囲む反射カップと、
前記反射カップと前記発光領域との間に形成される屈折構造と、
を含む微小LEDピクセルユニット。
【請求項42】
前記屈折構造の上面に形成された微小レンズを更に含む、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項43】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記発光領域の横方向寸法以上である、請求項42に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項44】
前記反射カップは上部開口部エリアを有し、前記微小レンズの横方向寸法は、前記上部開口部エリアの横方向寸法未満である、請求項42に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項45】
前記反射カップの下部と前記半導体基板との間に形成される下部誘電層を更に含む、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項46】
前記発光領域の上部に形成される上部導電層を更に含み、前記上部導電層は前記反射カップと電気的に接続される、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項47】
前記上部導電層は、前記反射カップの上部及び前記反射カップの下部と直接接触する、請求項46に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項48】
前記屈折構造の上部は前記反射カップの上部よりも高い、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項49】
前記複数のカラーLED構造の各々は、下部導電接触層及び上部導電接触層を含み、前記発光層は、前記下部導電接触層と前記上部導電接触層との間に形成され、
前記下部導電接触層は、前記反射構造を通して前記半導体基板と電気的に接続され、接点ビアを通して対応する前記接合金属層と電気的に接続され、
上部カラーLED構造の前記上部導電接触層の上面は、前記上部電極層と接触し、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記上部導電接触層の縁部は、前記上部電極層と接触する、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項50】
前記半導体基板はIC基板である、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項51】
前記反射カップは、前記発光領域を囲むキャビティを形成する階段形反射カップである、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項52】
前記キャビティの内側側壁は複数の傾斜面を含む、請求項51に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項53】
前記半導体基板の表面に対する前記複数の傾斜面の角度は、前記キャビティの下から上に小さくなる、請求項52に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項54】
前記複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、前記水平方向において異なる寸法を有する、請求項52に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項55】
前記サブキャビティの内側側壁は、同じ平面に配置されない、請求項54に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項56】
前記サブキャビティの高さは異なる、請求項54に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項57】
前記キャビティの中間におけるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い、請求項54に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項58】
前記キャビティの上部におけるサブキャビティの高さは、前記キャビティの下部におけるサブキャビティの高さよりも高い、請求項54に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項59】
前記複数のカラーLED構造は上部カラーLED構造を更に含む、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項60】
前記キャビティの上部は、前記上部カラーLED構造の上部よりも高い、請求項59に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項61】
前記キャビティは複数のサブキャビティを含み、前記複数のカラーLED構造の各々は、前記サブキャビティのそれぞれ異なるサブキャビティ内にある、請求項51に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項62】
前記反射カップの材料は金属を含む、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項63】
拡張部が、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記発光層の片側から延び、接点ビアが、前記拡張部を前記上部電極層に接続する、請求項59に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項64】
前記複数のカラーLED構造は同じ中心軸を有する、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項65】
前記反射構造は反射層を含み、前記反射層の厚さは5nmから10nmの範囲であり、前記複数のカラーLED構造の各々の厚さは300nm以下である、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項66】
前記上部電極層の材料は、グラフェン、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる群から選択される、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項67】
前記複数のカラーLED構造の各々は、前記カラーLED構造のそれぞれの片側から延びる各拡張部を含み、前記拡張部のそれぞれは、第1の接点ビアを介して前記上部電極層と電気的に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々の前記下部は、第2の接点ビアのそれぞれを介して前記半導体基板と電気的に接続される、請求項41に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項68】
微小LEDピクセルユニットであって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、前記複数のカラーLED構造の各々の下部は、前記発光領域内の対応する接合金属層に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び前記発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、
前記複数のカラーLED構造の各々を覆い、前記複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、前記半導体基板は前記複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、
前記発光領域を囲む反射カップであって、前記複数のカラーLED構造の各々の前記発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、前記反射カップに到達し前記反射カップによって上方に反射され、前記反射カップの上部は前記発光領域の上部よりも高い、反射カップと、
を含む微小LEDピクセルユニット。
【請求項69】
前記発光領域の上に形成される微小レンズを更に含む、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項70】
前記反射カップの前記上部は前記微小レンズの上部よりも高い、請求項69に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項71】
前記微小レンズの下部において、前記反射カップと前記発光領域との間に形成される屈折構造を更に含む、請求項69に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項72】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記発光領域の横方向寸法以上である、請求項69に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項73】
前記反射カップは上部開口部エリアを有し、前記微小レンズの横方向寸法は、前記上部開口部エリアの横方向寸法未満である、請求項69に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項74】
前記反射カップと前記半導体基板との間に形成される下部誘電層を更に含む、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項75】
前記発光領域の上部に形成される上部導電層を更に含み、前記上部導電層は前記反射カップと電気的に接続される、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項76】
前記複数のカラーLED構造の各々は、下部導電接触層及び上部導電接触層を含み、前記発光層は、前記下部導電接触層と前記上部導電接触層との間に形成され、
前記下部導電接触層は、前記反射構造を通して前記半導体基板と電気的に接続され、接点ビアを通して対応する前記接合金属層と電気的に接続され、
上部カラーLED構造の前記上部導電接触層の上面は、前記上部電極層と接触し、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記上部導電接触層の縁部は、前記上部電極層と接触する、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項77】
前記発光領域の下部は、前記半導体基板と電気的に接続される、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項78】
前記半導体基板はIC基板である、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項79】
前記反射カップは、前記発光領域を囲むキャビティを形成する階段形反射カップである、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項80】
前記キャビティの内側側壁は複数の傾斜面を含む、請求項79に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項81】
前記半導体基板の表面に対する前記複数の傾斜面の角度は、前記キャビティの下から上に小さくなる、請求項80に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項82】
前記複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、前記水平方向において異なる寸法を有する、請求項80に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項83】
前記サブキャビティの内側側壁は、同じ平面に配置されない、請求項82に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項84】
前記サブキャビティの高さは異なる、請求項82に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項85】
前記キャビティの中間におけるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い、請求項82に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項86】
前記キャビティの上部におけるサブキャビティの高さは、前記キャビティの下部におけるサブキャビティの高さよりも高い、請求項82に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項87】
前記複数のカラーLED構造は上部カラーLED構造を更に含む、請求項79に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項88】
前記キャビティの上部は、前記上部カラーLED構造の上部よりも高い、請求項87に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項89】
前記キャビティは複数のサブキャビティを含み、前記複数のカラーLED構造の各々は、前記サブキャビティのそれぞれ異なるサブキャビティ内にある、請求項79に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項90】
前記反射カップの材料は金属を含む、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項91】
拡張部が、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記発光層の片側から延び、接点ビアが、前記拡張部を前記上部電極層に接続する、請求項87に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項92】
前記複数のカラーLED構造は同じ中心軸を有する、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項93】
前記反射構造は反射層を含み、前記反射層の厚さは5nmから10nmの範囲であり、前記複数のカラーLED構造の各々の厚さは300nm以下である、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項94】
前記上部電極層の材料は、グラフェン、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)のうち1つ以上を含む、請求項68に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項95】
微小LEDピクセルユニットであって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、前記複数のカラーLED構造の各々の下部は、前記発光領域内の対応する接合金属層に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び前記発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、
前記複数のカラーLED構造の各々を覆い、前記複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、前記半導体基板は前記複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、
前記発光領域を囲む浮動反射カップであって、前記浮動反射カップの下部は前記半導体基板の上にあり、前記複数のカラーLED構造の各々の前記発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、懸架された前記浮動反射カップに到達し前記浮動反射カップによって上方に反射される、浮動反射カップと、
を含む微小LEDピクセルユニット。
【請求項96】
前記浮動反射カップの前記下部は、前記複数のカラーLED構造の1つの下部における対応する前記接合金属層の上面よりも高い、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項97】
前記浮動反射カップは階段形である、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項98】
前記発光領域の上に形成される微小レンズを更に含む、請求項97に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項99】
前記浮動反射カップの上部は前記微小レンズの上部よりも高い、請求項98に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項100】
前記微小レンズの下部において、前記浮動反射カップと前記発光領域との間に形成される屈折構造を更に含む請求項98に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項101】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記発光領域の横方向寸法以上である、請求項98に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項102】
前記浮動反射カップは上部開口部エリアを有し、前記微小レンズの横方向寸法は、前記上部開口部エリアの横方向寸法未満である、請求項98に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項103】
前記浮動反射カップと前記半導体基板との間に形成される下部誘電層を更に含む、請求項97に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項104】
前記上部導電層は、前記浮動反射カップの上部又は前記浮動反射カップの前記下部に直接接触する、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項105】
前記複数のカラーLED構造の各々は、下部導電接触層及び上部導電接触層を含み、前記発光層は、前記下部導電接触層と前記上部導電接触層との間に形成され、
前記下部導電接触層は、前記反射構造を通して前記半導体基板と電気的に接続され、接点ビアを通して対応する前記接合金属層と電気的に接続され、
上部カラーLED構造の前記上部導電接触層の上面は、前記上部電極層と接触し、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記上部導電接触層の縁部は、前記上部電極層と接触する、請求項104に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項106】
前記半導体基板はIC基板である、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項107】
前記階段形浮動反射カップは、前記発光領域を囲むキャビティを形成する、請求項97に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項108】
前記キャビティの内側側壁は複数の傾斜面を含む、請求項107に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項109】
前記半導体基板の表面に対する前記複数の傾斜面の角度は、前記キャビティの下から上に小さくなる、請求項108に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項110】
前記複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、前記水平方向において異なる寸法を有する、請求項108に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項111】
前記サブキャビティの内側側壁は、同じ平面に配置されない、請求項110に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項112】
前記サブキャビティの高さは異なる、請求項110に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項113】
前記キャビティの中間におけるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い、請求項110に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項114】
前記キャビティの上部におけるサブキャビティの高さは、前記キャビティの下部におけるサブキャビティの高さよりも高い、請求項110に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項115】
前記複数のカラーLED構造は上部カラーLED構造を更に含む、請求項107に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項116】
前記キャビティの上部は、前記上部カラーLED構造の上部よりも高い、請求項115に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項117】
前記キャビティは複数のサブキャビティを含み、前記複数のカラーLED構造の各々は、前記サブキャビティのそれぞれ異なるサブキャビティ内にある、請求項107に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項118】
前記浮動反射カップの材料は金属を含む、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項119】
前記複数のカラーLED構造の各々は、前記カラーLED構造のそれぞれの片側から伸びる拡張部をそれぞれ含み、前記拡張部はそれぞれ、第1の接点ビアのそれぞれを介して前記上部電極層と電気的に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々の前記下部は、第2の接点ビアのそれぞれを介して前記半導体基板と電気的に接続される、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項120】
前記複数のカラーLED構造は同じ中心軸を有する、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項121】
前記反射構造は、前記複数のカラーLED構造の各々の前記下部に形成される反射層をそれぞれ含む、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項122】
前記反射層の厚さは5nmから10nmの範囲であり、前記複数のカラーLED構造の各々の厚さは300nm以下である、請求項121に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項123】
前記上部電極層の材料は、グラフェン、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)のうちの1つ以上を含む、請求項95に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項124】
ディスプレイパネルのマルチカラー微小発光ダイオード(LED)ピクセルデバイスであって、
IC基板上に形成される、第1の色を発する第1のLED構造と、
前記第1のLED構造を覆う、第1の平坦上面を有する第1の透明誘電接合層と、
前記第1の透明誘電接合層の前記第1の平坦上面に形成される、第2の色を発する第2のLED構造と、
前記第2のLED構造を覆う、第2の平坦上面を有する第2の透明誘電接合層と、
前記マルチカラー微小LEDピクセルデバイスを覆い、前記第1のLED構造及び前記第2のLED構造と電気的に接触する上部電極層と、
を含み、
前記IC基板は、前記第1のLED構造及び前記第2のLED構造と電気的に接続される、マルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項125】
前記第1のLED構造は、第1の平坦透明誘電層内に埋め込まれる、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項126】
前記第2のLED構造は、第2の平坦透明誘電層内に埋め込まれる、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項127】
前記第1の透明誘電接合層は、固体無機材料又はプラスチック材料で構成される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項128】
前記固体無機材料は、SiO、Al、Si、リンケイ酸ガラス(PSG)、及びボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)からなる群から選択される1つ又は複数の材料で構成される、請求項127に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項129】
前記プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、及びスピンオンガラス(SOG)からなる群から選択される1つ又は複数のポリマーである、請求項127に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項130】
前記第1のLED構造は、前記第1のLED構造の下部に形成される第1の下部電極層を含み、
前記第2のLED構造は、前記第2のLED構造の下部に形成される第2の下部電極層を含み、
前記第1の下部電極層は、前記第1の下部電極層の下部における第1のビア内の第1の接点によって前記IC基板と電気的に接続され、
前記第2の下部電極層は、前記第1の透明誘電接合層を通して第2のビア内の第2の接点によって前記IC基板と電気的に接続される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項131】
前記第1の下部電極層は透明であり、前記第2の下部電極層は透明である、請求項130に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項132】
前記第1のLED構造は第1の発光層を含み、
第1の側部が前記第1の発光層の片側から延び、
前記第2のLED構造は第2の発光層を含み、
第2の側部が前記第2の発光層の片側から延び、
第3のビア内の第3の接点が、前記第2の透明誘電接合層を通して前記第1の側部及び前記第2の側部を前記上部電極層に接続する、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項133】
光学分離構造が前記マルチカラー微小LEDピクセルデバイスの周囲に形成される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項134】
前記光学分離構造は反射カップである、請求項133に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項135】
前記反射カップの材料は金属である、請求項133に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項136】
微小レンズが前記上部電極層の上に形成される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項137】
スペーサが、前記微小レンズと前記上部電極層との間に形成される、請求項136に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項138】
前記スペーサは酸化シリコンで構成される、請求項137に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項139】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記第1のLED構造のアクティブ発光エリアの横方向寸法よりも大きく、前記微小レンズの横方向寸法は、前記第2のLED構造のアクティブ発光エリアの横方向寸法よりも大きい、請求項136に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項140】
前記第1のLED構造の横方向寸法は、前記第2のLED構造の横方向寸法と同じである、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項141】
前記第1のLED構造及び前記第2のLED構造は、同じ中心軸を有する、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項142】
第1の反射層が前記第1のLED構造の下部に形成され、第2の反射層が前記第2のLED構造の下部に形成される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項143】
前記第1の反射層の厚さは5nmから10nmであり、
前記第2の反射層の厚さは5nmから10nmであり、
前記第1のLED構造の厚さは300nm以下であり、
前記第2のLED構造の厚さは300nm以下である、請求項142に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項144】
接合金属層が前記第1のLED構造の下部に形成される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【請求項145】
前記上部電極層の材料は、グラフェン、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、及びフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる群から選択される、請求項124に記載のマルチカラー微小LEDピクセルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001] 本願は、2019年6月19日に出願された「Systems and Methods for Coaxial Multi-Color LED」と題する米国仮特許出願第62/863,559号、2020年4月21日に出願された「Light-Emitting Diode Chip Structures with Reflective Elements」と題する米国仮特許出願第63/013,358号、2020年4月21日に出願された「Light-Emitting Diode Chip Structures with Reflective Elements」と題する米国仮特許出願第63/013,370号、2020年6月3日に出願された「Systems and Methods for Multi-Color LED Pixel Unit with Vertical Light Emission」と題する米国仮特許出願第63/034,391号、及び2020年6月3日に出願された「Systems and Methods for Multi-Color LED Pixel Unit with Horizontal Light Emission」と題する米国仮特許出願第63/034,394号への優先権を主張し、これらの各々は参照により本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
[0002] 本開示は、一般的には発光ダイオード(LED)表示デバイスに関し、より詳細には、高輝度及びマイクロメートルスケールピクセルサイズを有する、異なる色を発するLED半導体デバイスのシステム及び作製方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 近年の小型LED及び微小LED技術の開発に伴い、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、プロジェクション、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、モバイルデバイスディスプレイ、ウェアラブルデバイスディスプレイ、及び自動車ディスプレイ等の消費者デバイス及び用途では、解像度及び輝度が改善されたLEDパネルが必要とされている。例えば、ゴーグル内に統合され、着用者の目の近くに位置するARディスプレイは、HD精細(1280×720ピクセル)以上をなお必要としながら、爪ほどの大きさを有し得る。多くの電子デバイスは、LEDパネルに対して特定のピクセルサイズ、隣接ピクセル間距離、輝度、及び視野角を必要とする。多くの場合、最大解像度及び輝度を小さなディスプレイで達成しようとする場合、解像度要件及び輝度要件の両方を維持することは難問である。逆に、場合によっては、ピクセルサイズ及び輝度は概ね逆の関係を有し得るため、これらを同時にバランスさせることは難しい。例えば、各ピクセルに高輝度を得ると、解像度は低くなり得る。代替的には、高解像度を得ると、輝度が下がり得る。
【0004】
[0004] 一般に、少なくとも赤、緑、及び青の色が重ねられて、広範囲の色を再現する。場合によっては、ピクセルエリア内に少なくとも赤、緑、及び青の色を含むために、別個の単色LEDがピクセルエリア内の異なる非重複ゾーンに作製される。既存の技術は、隣接LED間の距離が決められている場合、各ピクセル内の有効照明エリアを改善するという難問に直面している。他方、1つのLED照明エリアが決められる場合、異なる色を有するLEDは1つのピクセル内のそれらの指定ゾーンを占める必要があるため、LEDパネルの全体解像度を更に改善することは難しい作業であり得る。
【0005】
[0005] 薄膜トランジスタ(TFT)技術と組み合わせたアクティブマトリックス液晶ディスプレイ(LCD)及び有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイは、今日の商用電子デバイスでますます人気になりつつある。これらのディスプレイは、ラップトップパーソナルコンピュータ、スマートフォン、及び個人情報端末で広く使用されている。数百万ものピクセルが一緒になって画像をディスプレイ上に作り出す。TFTは各ピクセルを個々にオンオフして、ピクセルを明るく又は暗くするスイッチとして作用し、各ピクセル及びディスプレイ全体の好都合で効率的な制御を可能にする。
【0006】
[0006] しかしながら、従来のLCDディスプレイには光効率が低いという欠点があり、消費電力が高くなり、電池の動作時間が制限されることになる。アクティブマトリックス有機発光ダイオード(AMOLED)ディスプレイパネルは一般にLCDパネルよりも消費電力が低いが、AMOLEDディスプレイパネルはそれでもなお、電池動作式デバイスでは大きな電力消費者である。電池寿命を延ばすために、ディスプレイパネルの消費電力を下げることが望ましい。
【0007】
[0007] 従来の無機半導体発光ダイオード(LED)は、優れた光効率を示してきており、それにより、アクティブマトリックスLEDディスプレイは電池動作式電子機器に対してより望ましいものになっている。駆動回路のアレイ及び発光ダイオード(LED)を使用して数百万ものピクセルを制御し、画像をディスプレイ上に表示する。単色ディスプレイパネル及びフルカラーディスプレイパネルは両方とも、多種多様な作製法に従って製造することができる。
【0008】
[0008] しかしながら、ピクセル駆動回路アレイを有する数千、更には数百万もの微小LEDを集積することはかなり難しい。種々の作製法が提案されてきている。一手法では、制御回路が1つの基板上に作製され、LEDは別個の基板上に作製される。LEDは中間基板に移され、元の基板は除去される。次に、中間基板上のLEDは一度に1つ又は数個ずつ、制御回路を有する基板上にピックアンドプレースされる。しかしながら、この作製プロセスは非効率であり、コストがかかり、且つ信頼性が低い。加えて、微小LEDを大量に移送する既存の製造ツールは存在しない。したがって、新しいツールが開発される必要がある。
【0009】
[0009] 別手法では、元の基板を有するLEDアレイ全体が制御回路に位置合わせされ、金属接合を使用して制御回路に接合される。LEDが作製された基板は最終製品に残り、光クロストークの原因となり得る。さらに、2つの異なる基板間の熱的不整合が、接合境界面に応力を生じさせ、信頼性の問題を生じさせる恐れがある。さらに、マルチカラーンディスプレイパネルでは通常、単色ディスプレイパネルと比較して多くのLED及び異なる色のLEDを異なる基板材料上に成長させる必要があり、それ故、従来の製造プロセスを更に複雑且つ非効率にする。
【0010】
[0010] ディスプレイ技術は、今日の商用電子デバイスにおいてますます人気になりつつある。これらのディスプレイパネルは、液晶ディスプレイテレビジョン(LCD TV)及び有機発光ダイオードテレビジョン(OLED TV)等の静止大型画面並びにラップトップパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、及びウェアラブル電子デバイス等のポータブル電子デバイスに広く使用されている。静止大型画面の開発の大半は、種々の角度から画面を見る多くの観客に適応し、多くの観客が種々の角度から画面を見られるようにするために、高視野角の達成に向けられている。例えば、ディスプレイパネルのありとあらゆるピクセル光源に大きな視野角を達成するために、スーパーツイストネマチック(STN)及び補償フィルムスーパーツイストネマチック(FSTN)等の種々の液晶材料が開発されてきた。
【0011】
[0011] しかしながら、ポータブル電子デバイスの大半は、主に一人ユーザに向けて設計されており、これらのポータブルデバイスの画面の向きは、複数の観客に適応するような大きな視野角ではなく、対応するユーザに最良の視野角に調整されるべきである。例えば、1人のユーザに適した視野角は、画面表面に垂直であり得る。この場合、静止大型面と比較して、大きな視野角で発せられた光は大方、無駄になる。さらに、大きな視野角は公のエリアで使用されるポータブル電子デバイスのプライバシーに関する懸念を生じさせる。
【0012】
[0012] 加えて、液晶ディスプレイ(LCD)、デジタルモニタデバイス(DMD)、及び液晶オンシリコン(LCOS)等のパッシブイメージャデバイスに基づく従来のプロジェクションシステムでは、パッシブイメージャデバイス自体は光を発しない。具体的には、従来のプロジェクションシステムは、抗原から発せられたコリメート光を光学的に変調することにより、すなわち、ピクセルレベルで光の部分を例えばLCDパネルによって透過するか、又は例えばDMDパネルによって反射するかの何れかにより、画像を投射する。しかしながら、透過又は反射されない光の部分は失われ、プロジェクションシステムの効率を下げる。さらに、コリメート光を提供するために、複雑な照明光学系が使用されて、光源から発せられた発散光を収集する。照明光学系は、システムを嵩張らせるのみならず、追加の光学損失をシステムに導入もし、システムの性能に更に影響する。従来のプロジェクションシステムでは、通常、光源によって生成される照明光の10%未満が、投射画像の形成に使用される。
【0013】
[0013] 半導体材料で作られた発光ダイオード(LED)は、単色又はフルカラーディスプレイで使用することができる。LEDを利用する現行のディスプレイでは、LEDは普通、例えば、LCD又はDMDパネルによって光学的に変調される光を提供する光源として使用される。すなわち、LEDによって発せられる光は、それ自体では画像を形成しない。イメージャデバイスとして複数のLEDダイを含むLEDパネルを使用するLEDディスプレイも研究されてきている。そのようなLEDディスプレイでは、LEDパネルは自己発光イメージャデバイスであり、各ピクセルは、1つのLEDダイ(単色ディスプレイ)又は各々が原色の1つを表す複数のLEDダイ(フルカラーディスプレイ)を含むことができる。
【0014】
[0014] しかしながら、LEDダイによって発せられる光は自然放射から生成され、それ故、指向性がなく、発散角が大きくなる。大きな発散角は、微小LEDディスプレイに種々の問題を生じさせ得る。一方では、大きな発散角に起因して、微小LEDによって発せられた光のわずかな部分しか利用することができない。これは、微小LEDディスプレイシステムの効率及び輝度を大幅に低下させ得る。他方、大きな発散角に起因して、1つの微小LEDピクセルによって発せられる光は、その隣接ピクセルを照明し得、ピクセル間の光クロストーク、鮮鋭さの損失、及びコントラストの損失を生じさせる。大きな発散角を低減する従来の解決策は、微小LEDから発せられる光に全体として効率的に対処しないことがあり、微小LEDから発せられる光の中心部分しか利用することができず、より斜めの角度で発せられた光の残りの部分は利用されないままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
[0015] したがって、特に上記欠点に対処するディスプレイパネルのLED構造を提供することが望ましい。
【0016】
概要
[0016] 上記等の従来のディスプレイシステムの欠点を改善し、対処するのに役立つ改良されたマルチカラーLEDが必要とされる。特に、低消費電力を効率的に維持しながら、輝度及び解像度を同時に改善することができるLEDデバイス構造が必要とされる。そして、ユーザのプライバシーをよりよく保護するために視野角が狭く、及び/又は消費電力を低くするために光の無駄を低減し、且つよりよい画像と同時にピクセル間の光干渉を低減したディスプレイパネルも必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
[0017] 本明細書に記載のマルチカラーLEDデバイスは、デバイス構造の異なる層に配置することによって垂直に積層され、制御電流の受け取りに別個の電極を利用する少なくとも3つのLED構造を集積する。本明細書に開示するように1軸に沿って位置合わせされた少なくとも3つのLED構造を配置することにより、システムは、1つのピクセルエリア内の光照明効率を効率的に強化し、それと同時に、LEDパネルの解像度を改善する。
【0018】
[0018] ピッチとは、ディスプレイパネル上の隣接ピクセルの中心間距離を指す。幾つかの実施形態では、ピッチは約20μmから、約10μmから、及び/又は好ましくは約5μm以下から約40μmまで様々であることができる。ピッチ低減に多くの尽力がなされてきた。ピッチ仕様が決定される場合、1つのピクセルエリアは固定される。
【0019】
[0019] 本明細書に記載のマルチカラー同軸LEDシステムは、異なる色を有するLED構造を収容するための追加のエリアを使用せずに、1つのピクセルエリアから異なる色の組合せを有する光を発せられるようにする。したがって、1つのピクセルのフットプリントは大きく低下し、微小LEDパネルの解像度を改善することができる。一方、1つの微小LEDデバイス境界からの異なる色の光の濃度は、1つのピクセルエリア内の輝度を大幅に強化する。
【0020】
[0020] 非効率的なピックアンドプレースプロセス又は信頼性の低い複数基板手法に頼る微小LEDディスプレイチップの従来の作製プロセスと比較して、本明細書に開示するマルチカラー微小LED作製プロセスは、微小LEDデバイス作製の効率及び信頼性を効果的に増大させる。例えば、本LED構造は、中間基板を導入することなくピクセル駆動回路を有する基板に直接接合することができ、それにより、作製ステップを簡易化し、ひいてはLEDチップの信頼性及び性能を強化することができる。加えて、微小LED構造の基板がないことは最終的なマルチカラーデバイスまで続き、それにより、クロストーク及び不整合を低減することができる。加えて、偏光が、マルチカラー微小LED内のLED構造又はマルチカラー微小LED全体の何れか一方に適用され、それにより、平坦化された層内の既存の構造への破壊の程度がより低い状態で、異なるLED構造及び/又は他の層を一緒に直接接合又は形成できるようにする。
【0021】
[0021] 本明細書に記載のマルチカラー微小LEDデバイスは、垂直発光を含むことができ、例えば、積層LED構造の各々からの光は、基板の表面に対して略垂直に発せられ、また水平発光も含み、例えば、積層LED構造の各々からの光は、基板の表面に対して水平に発せられ、次いで何らかの反射構造又はそれらの任意の組合せによって略垂直に反射される。垂直に発せられた光はマルチカラー微小LEDデバイス内の異なる層の全てを通るため、光透過及び光反射を改善する種々の層が実施される。垂直発光と比較して、積層LED構造の各々から垂直に発せられた光は、特定の構造の上の全ての層を通る必要はない。したがって、水平発光は、よりよい光透過効率を有し得、光弁別性をよくする。
【0022】
[0022] 種々の実施形態は、微小レンズアレイが集積したディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは通常、対応するピクセル駆動回路(例えばFET)に電気的に結合されたピクセル光源(例えば、LED、OLED)のアレイを含む。微小レンズのアレイがピクセル光源に位置合わせされ、ピクセル光源によって生成された光の発散を低減するように位置決めされる。ディスプレイパネルは、微小レンズとピクセル駆動回路との間の位置決めを維持する集積光学スペーサを含むこともできる。
【0023】
[0023] 微小レンズアレイは、ピクセル光源によって生成された光の発散角及びディスプレイパネルの使用可能な視野角を低減する。そしてこれは、電力の無駄を低減し、輝度を増大させ、及び/又は公のエリアでのユーザプライバシーをよりよく保護する。
【0024】
[0024] 微小レンズアレイが集積されたディスプレイパネルは多種多様な製造法を使用して作製することができ、多種多様なデバイス設計が生まれる。一態様では、微小レンズアレイは、ピクセル光源を有する基板のメサ又は突起として直接作製される。幾つかの態様では、自己組立、高温リフロー、グレースケールマスクフォトリソグラフィ、成形/インプリント/打ち抜き、及びドライエッチングパターン転写は、微小レンズアレイの作製に使用することができる技法である。
【0025】
[0025] 他の態様は、上記の何れかに関連する製造方法、用途、及び他の技術を含む構成要素、デバイス、システム、改良、方法、及びプロセスを含む。
【0026】
[0026] 幾つかの例示的な実施形態は、半導体基板上に配置され、発光領域、例えばマルチカラー微小LEDデバイスから光が発せられる領域を囲む反射カップを含む。反射カップは、発光領域から発せられた光の発散を低減し、隣接するピクセルユニット間の光クロストークを抑制することができる。例えば、反射カップは、斜角で光を利用することができ、これは、従来の解決策よりも、この光を収集し、高輝度且つ電力効率的な表示に向けて変換するに当たり効率的である。加えて、反射カップは、隣接するピクセルユニットの微小LEDから発せられた光をブロックすることができ、それにより、ピクセル間光クロストークを効果的に抑制し、色のコントラスト及び鮮鋭度を高めることができる。本開示の例示的な実施形態は、投射の輝度及びコントラストを改善し、ひいては投射用途での消費電力を低減することができる。本開示の例示的な実施形態はまた、ディスプレイの発光指向性を改善し、したがって、よりよい画質を提供し、直視用途でユーザのプライバシーを保護することもできる。本開示の例示的な実施形態は複数の利点を提供することができる。一利点は、本開示の例示的な実施形態がピクセル間光クロストークを抑制し、輝度を高めることができることである。本開示の例示的な実施形態は、1つのピクセル内の輝度を電力効率的に高めながら、より小さなピッチでのピクセル間光クロストークを抑制することができる。
【0027】
[0027] 幾つかの例示的な実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスは、反射カップと集積された1つ又は複数の上部電極を含み得る。上部電極は、上部電極層と電気的に接続し得る。反射カップとの上部電極集積は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス構造をよりコンパクトにし、且つ作製プロセスを簡易化し得る。上部電極の採用により、反射カップは、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの共通P又はN電極として実行することができ、したがって、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスのコンパクト構造を提供し得る。
【0028】
[0028] 幾つかの例示的な実施形態では、微小LEDピクセルユニットは、反射カップに加えて微小レンズを含み得る。微小レンズは、発光領域と位置合わせされ、光源からの発光の発散を低減し得、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスからの使用可能な視野角を低減するように位置決めされ得る。例えば、微小レンズは発光領域と同軸に位置合わせし得、発光領域上且つ反射カップの上に位置決めされ得る。発光領域から発せられた光の部分は、微小レンズに直接到達して微小レンズを透過することができ、発光中心から発せられた光のその他の部分は反射カップに到達して反射カップによって反射されて、次いで微小レンズに到達して微小レンズを透過することができる。したがって、発散を低減することができ、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスを使用したディスプレイ及びパネルが1人のユーザにより、ディスプレイ及びパネルの表面に垂直に見られ得る程度まで、使用可能な視野角を低減することができる。そしてこれは、電力の無駄を低減し、輝度を増大させ、及び/又は公のエリアでユーザプライバシーをよりよく保護することができる。別の例では、微小レンズは発光領域と同軸に位置合わせされ得、発光上に位置決めされ、反射カップにより囲むことができる。発光領域から発せられた光の部分は、微小レンズに直接到達して微小レンズを透過することができ、発光中心から発せられた光の別の部分は反射カップに到達して反射カップによって反射されて、次いで微小レンズに到達して微小レンズを透過することができ、発光中心から発せられた光の残りの部分は、微小レンズを透過することなく反射カップに到達し反射カップによって反射することができる。したがって、発散を低減することができ、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスを使用したディスプレイ及びパネルが数人のユーザによって見られ得る程度まで、使用可能な視野角を低減することができる。これは、電力の無駄を低減し、輝度を増大させ、及び/公のエリアでユーザプライバシーを適宜保護することもできる。
【0029】
[0029] 幾つかの例示的な実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスはスペーサを更に含み得る。スペーサは、微小レンズと発光領域との間に適切な間隔を提供するように形成された光学的に透明な層であり得る。例えば、スペーサは、微小レンズが反射カップの上に配置されたとき、微小レンズと反射カップの上部との間に配置し得る。したがって、発光領域から発せられた光は、スペーサを透過し、次いで微小レンズを透過することができる。スペーサは反射カップによって囲まれたエリアを充填して、発光領域を囲む媒体の屈折率を上げることもできる。したがって、スペーサは、発光領域から発せられた光の光路を変更することができる。微小レンズを採用することにより、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの光抽出効率を増大させて、例えば微小LEDディスプレイパネルの輝度を更に高めることができる。
【0030】
[0030] 幾つかの例示的な実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスは、階段形カップを含み得る。階段形反射カップは、発光領域を囲むキャビティを含み得る。キャビティは、発光領域を囲む複数の傾斜面によって形成し得る。複数の傾斜面によりサブキャビティを形成し得、サブキャビティは水平方向において異なる寸法を有し得る。階段形反射カップは半導体基板上に配置し得る。階段形反射カップは、発光領域から発せられた光の発散を低減し、隣接ピクセルユニット間の光クロストークを抑制することができる。例えば、階段形反射カップは、異なる反射方向に反射することによって斜角で光を利用することができる。加えて、階段形反射カップは、隣接ピクセルユニットの微小LEDから発せられた光をブロックすることができ、それにより、ピクセル間光クロストークを効果的に抑制し、色のコントラスト及び鮮鋭度を高めることができる。本開示の例示的な実施形態は、投射の輝度及びコントラストを改善し、ひいては、投射用途での消費電力を低減することができる。本開示の例示的な実施形態はまた、ディスプレイの発光指向性を改善し、したがって、よりよい画質を提供し、直視用途でユーザのプライバシーを保護することもできる。
【0031】
[0031] 本明細書に記載のマルチカラー微小LEDデバイスは、輝度及び解像度を同時に改善することができ、近代のディスプレイパネル、特に高精細ARデバイス及び仮想現実(VR)眼鏡に適する。
【0032】
[0032] 幾つかの例示的な実施形態は、ディスプレイパネルのマルチカラー微小発光ダイオード(LED)ピクセルユニットであって、IC基板上に形成される第1のカラーLED構造であって、第1のカラーLED構造は第1の発光層を含み、第1の発光層の下部に第1の反射構造が形成される、第1のカラーLED構造と、第1のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第1の誘電接合層と、第1の誘電接合層の平坦上面に形成される第2のカラーLED構造であって、第2のカラーLED構造は第2の発光層を含み、第2の反射構造が第2の発光層の下部に形成される、第2のカラーLED構造と、第2のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第2の誘電接合層と、微小LEDピクセルユニットを覆い、第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層と、第1のカラーLED構造及び第2のLED構造と電気的に接続されるIC基板とを含む、マルチカラー微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0033】
[0033] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、
IC基板上に形成される第1のカラーLED構造であって、第1のカラーLED構造は第1の発光層を含み、第1の発光層の下部に第1の反射構造が形成される、第1のカラーLED構造と、第1のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第1の誘電接合層と、第1の誘電接合層の平坦上面に形成される第2のカラーLED構造であって、第2のカラーLED構造は第2の発光層を含み、第2の反射構造が第2の発光層の下部に形成される、第2のカラーLED構造と、第2のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第2の誘電接合層と、第2の誘電接合層の平坦上面に形成される第3のカラーLED構造であって、第3のカラーLED構造は第3の発光層を含み、第3の反射構造が第3の発光層の下部に形成される、第3のカラーLED構造と、第3のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第3の誘電接合層と、微小LEDピクセルユニットを覆い、第1のカラーLED構造、第2のカラーLED構造、及び第3のカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層と、第1のカラーLED構造、第2のカラーLED構造、及び第3のカラーLED構造と電気的に接続されるIC基板とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0034】
[0034] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の誘電接合層は透明であり、第2の誘電接合層は透明である。
【0035】
[0035] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造は少なくとも1つの第1の高反射率層を含み、第2の反射構造は少なくとも1つの第2の高反射率層を含み、第3の反射構造は少なくとも1つの第3の高反射率層を含み、第1の高反射率層、第2の高反射率層、及び第3の高反射率層の反射率は60%超である。
【0036】
[0036] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の高反射率層、第2の高反射率層、又は第3の高反射率層の材料は、Rh、Al、Ag、又はAuの1つ又は複数から選択される金属である。
【0037】
[0037] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造は、異なる屈折率を有する少なくとも2つの第1の高反射率層を含み、第2の反射構造は、異なる屈折率を有する少なくとも2つの第2の高反射率層を含み、第3の反射構造は、異なる屈折率を有する少なくとも2つの第3の高反射率層を含む。
【0038】
[0038] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造は、第1の高反射率層上に第1の透明層を更に含み、第2の反射構造は、第2の高反射率層上に第2の透明層を更に含み、第3の反射構造は、第3の高反射率層上に第2の透明層を更に含む。
【0039】
[0039] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の透明層はITO及びSiOの1つ又は複数から選択され、第2の透明層はITO及びSiOの1つ又は複数から選択され、第3の透明層はITO及びSiOの1つ又は複数から選択される。
【0040】
[0040] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のカラーLED構造は第1の下部電極導電接触層を更に含み、第2のカラーLED構造は第2の下部電極導電接触層を更に含み、第3のカラーLED構造は第3の下部電極導電接触層を更に含み、第1の下部電極導電接触層は、第1の下部電極導電接触層の下部における第1の接点ビアによってIC基板と電気的に接続され、第2の下部電極導電接触層は、第1の誘電接合層を通して第2の接点ビアによってIC基板と電気的に接続され、第3の下部電極導電接触層は、第2の誘電層及び第1の誘電接合層を通して第3の接点ビアによってIC基板と電気的に接続される。
【0041】
[0041] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の下部電極導電接触層は透明であり、第2の下部電極導電接触層は透明であり、第3の下部電極導電接触層は透明である。
【0042】
[0042] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の拡張部が第1の発光層の片側から延び、第2の拡張部が第2の発光層の片側から延び、第3の拡張部が第2の発光層の片側から延び、上部接点ビアが、第2の誘電接合層及び第3の誘電接合層を通して第1の拡張部、第2の拡張部、及び第3の拡張部を上部電極層に接続する。
【0043】
[0043] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、少なくとも、半導体基板上に形成される発光領域と、発光領域の周囲に形成される反射光学分離構造とを含み、反射光学分離構造の上部は発光領域の上部よりも高い、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0044】
[0044] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズが発光領域の上部の上にある。
【0045】
[0045] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射光学分離構造の上部は微小レンズの上部よりも高い。
【0046】
[0046] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射光学分離構造は上部開口部を有し、微小レンズの横方向エリアは、上部開口部の横方向エリア未満である。
【0047】
[0047] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズの横方向寸法は、第1のカラーLED構造のアクティブ発光エリアよりも大きく、微小レンズの横方向寸法は、第2のカラーLED構造のアクティブ発光エリアよりも大きく、微小レンズの横方向寸法は、第3のカラーLED構造のアクティブ発光エリアよりも大きい。
【0048】
[0048] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のカラーLED構造、第2のカラーLED構造、及び第3のカラーLED構造の横方向寸法は同じである。
【0049】
[0049] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のLED構造、第2のLED構造、及び第3のLED構造は、同じ中心軸を有する。
【0050】
[0050] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の誘電接合層は透明であり、第2の誘電接合層は透明であり、第3の誘電接合層は透明である。
【0051】
[0051] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造の厚さは5nmから10nmであり、第2の反射構造の厚さは5nmから10nmであり、第3の反射構造の厚さは5nmから10nmであり、第1のLED構造の厚さは300nm以下であり、第2のLED構造の厚さは300nm以下であり、第3のLED構造の厚さは300nm以下である。
【0052】
[0052] 幾つかの例示的な実施形態は、ディスプレイパネルのマルチカラー微小LEDピクセルユニットであって、IC基板上に形成される、第1の色を発する第1のLED構造と、第1のLED構造を覆う、第1の平坦上面を有する第1の透明誘電接合層と、第1の透明誘電接合層の第1の平坦上面に形成される、第2の色を発する第2のLED構造と、第2のLED構造を覆う、第2の平坦上面を有する第2の透明誘電接合層と、マルチカラー微小LEDピクセルユニットを覆い、第1のLED構造及び第2のLED構造と電気的に接触する上部電極層とを含み、IC基板は、第1のLED構造及び第2のLED構造と電気的に接続される、マルチカラー微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0053】
[0053] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、IC基板上に形成される第1のカラーLED構造と、第1のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第1の透明誘電接合層と、第1の透明誘電接合層の第1の平坦上面に形成される第2のカラーLED構造と、第2のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第2の透明誘電接合層と、第2の透明誘電接合層の平坦上面に形成される第3のカラーLED構造と、第3のカラーLED構造を覆う、平坦上面を有する第3の誘電接合層と、微小LEDピクセルユニットを覆い、第1のカラーLED構造、第2のカラーLED構造、及び第3のカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層と、第1のカラーLED構造、第2のカラーLED構造、及び第3のカラーLED構造と電気的に接続されるIC基板とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0054】
[0054] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造が第1のカラーLED構造の下部に形成され、第2の反射構造が第2のカラーLED構造の下部に形成され、第3の反射構造が第3のカラーLED構造の下部に形成される。
【0055】
[0055] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、IC基板と、IC基板上に形成され、少なくとも一種のLED構造及び少なくとも1つの誘電接合層を含む発光領域であって、各誘電接合層はあらゆるLED構造の表面を覆う平坦上面を有する、発光領域と、微小LEDピクセルユニットを覆い、あらゆるカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、IC基板はあらゆるカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域を囲む、キャビティを有する階段形反射カップ構造を含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0056】
[0056] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域と、発光領域の周囲に形成される反射光学分離構造と、反射光学分離構造と発光領域との間に形成される屈折構造とを含む微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0057】
[0057] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成され、少なくとも一種のLED構造及び少なくとも1つの透明誘電接合層を含む発光領域であって、各透明誘電接合層はあらゆるLED構造の表面を覆う平坦上面を有する、発光領域と、微小LEDピクセルユニットを覆い、あらゆるカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、IC基板はあらゆるカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域の周囲に形成される階段形反射カップ構造と、階段形反射カップ構造と発光領域との間に形成される屈折構造とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0058】
[0058] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射カップ構造は上部開口部を有し、微小レンズの横方向エリアは、上部開口部の横方向エリア未満である。
【0059】
[0059] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域と、発光領域を囲む浮動反射光学分離構造であって、半導体基板の上方のある距離のところに位置決めされる、浮動反射光学分離構造とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0060】
[0060] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域と、発光領域を囲む反射光学分離構造と、発光領域を覆い、反射光学分離構造に電気的に接続する上部電極層であって、反射光学分離構造に電気的に接触する、上部電極層とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0061】
[0061] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、上部電極層の縁部は反射光学分離構造に接触する。
【0062】
[0062] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、発光領域は、少なくとも一種のLED構造及び少なくとも1つの誘電接合層を含み、上部電極層は、微小LEDピクセルユニットを覆い、あらゆるカラーLED構造と電気的に接触し、半導体基板はあらゆるカラーLED構造と電気的に接続される。
【0063】
[0063] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射光学分離構造は浮動反射構造である。
【0064】
[0064] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射光学分離構造は階段形反射カップ構造である。
【0065】
[0065] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域と、発光領域を囲む浮動反射光学分離構造であって、半導体基板の上方のある距離のところに位置決めされる、浮動反射光学分離構造と、発光領域の上部に形成される上部電極層であって、浮動反射光学分離構造と接触する、上部電極層とを少なくとも含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0066】
[0066] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、発光領域は、少なくとも一種のLED構造及び各LED構造の下部における接合層を含む。
【0067】
[0067] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のカラーLED構造は第1の下部電極導電接触層を更に含み、第2のカラーLED構造は第2の下部電極導電接触層を更に含み、第1の下部電極導電接触層は、第1の下部電極導電接触層の下部における第1の接点ビアによってIC基板と電気的に接続され、第2の下部電極導電接触層は、第1の誘電接合層を通して第2の接点ビアによってIC基板と電気的に接続される。
【0068】
[0068] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域と、発光領域を覆い、発光領域と電気的に接触する上部電極層と、発光領域の周囲の形成される反射カップ構造であって、上部電極層は反射カップ構造と電気的に接続され、半導体基板は反射カップ構造と電気的に接続される、反射カップ構造と、反射カップ構造と発光領域との間に形成される屈折構造とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0069】
[0069] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域であって、少なくとも一種のLED構造及びあらゆるLED構造の下部における接合層を含み、各LED構造は発光層及び発光層の下部における下部反射構造を含む、発光領域と、微小LEDピクセルユニットを覆い、あらゆるカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、半導体基板はあらゆるカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域の周囲に形成される反射カップ構造と、反射カップ構造と発光領域との間に形成される屈折構造とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0070】
[0070] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域であって、少なくとも一種のLED構造及びあらゆるLED構造の下部における接合層を含み、LED構造は発光層及び発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、LED構造ピクセルユニットを覆い、あらゆるカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、半導体基板はあらゆるカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域の周囲に形成される階段形反射カップ構造であって、第1の発光層及び第2の発光層の側壁から水平レベルに沿って発せられた光は、階段様反射カップ構造に到達し、階段様反射カップ構造によって上方に反射され、階段様反射カップ構造の上部は発光領域の上部よりも高い、階段様反射カップ構造とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0071】
[0071] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成される発光領域であって、少なくとも一種のLED構造及びあらゆるLED構造の下部における金属接合層を含み、LED構造は発光層及び発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、微小LEDピクセルユニットを覆い、あらゆるカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、半導体基板はあらゆるカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域を囲む浮動反射カップ構造であって、浮動反射カップ構造は半導体基板の上方のある距離のところに位置決めされ、第1の発光層及び第2の発光層の側壁から水平レベルに沿って発せられた光は、浮動反射カップに到達し、浮動反射カップによって上方に反射される、浮動反射カップ構造とを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0072】
[0072] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップ構造の下部は、半導体基板の上面よりも高い。
【0073】
[0073] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップ構造は階段形反射カップ構造である。
【0074】
[0074] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のLED構造は、第1の平坦透明誘電層内に埋め込まれる。
【0075】
[0075] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の平坦透明誘電層は、固体無機材料又はプラスチック材料で構成される。
【0076】
[0076] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第2のLED構造は、第2の平坦透明誘電層内に埋め込まれる。
【0077】
[0077] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第2の平坦透明誘電層は、固体無機材料又はプラスチック材料で構成される。
【0078】
[0078] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の透明誘電層は、固体無機材料又はプラスチック材料で構成される。
【0079】
[0079] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のLED構造は、第1のLED構造の下部に形成される第1の下部電極導電接触層を含み、第2のLED構造は、第2のLED構造の下部に形成される第2の下部電極導電接触層を含み、第1の下部電極導電接触層は、第1の下部電極導電接触層の下部における第1のビア内の第1の接点によってIC基板に電気的に接続され、第2の下部電極導電接触層は、第1の透明誘電接合層を通して第2のビア内の第2の接点によってIC基板と電気的に接続される。
【0080】
[0080] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の下部電極導電接触層は透明であり、第2の下部電極導電接触層は透明である。
【0081】
[0081] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のLED構造は第1の発光層を含み、第1の側部が第1の発光層の片側から延び、第2のLED構造は第2の発光層を含み、第2の側部が第2の発光層の片側から延び、第3のビア内の第3の接点が、第2の透明誘電接合層を通して第1の側部及び第2の側部を上部電極層に接続する。
【0082】
[0082] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、光学分離構造が微小LEDピクセルユニットの周囲に形成される。
【0083】
[0083] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、光学分離構造は反射カップである。
【0084】
[0084] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のLED構造の横方向寸法は第2のLED構造の横方向寸法と同じである。
【0085】
[0085] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のLED構造及び第2のLED構造は同じ中心軸を有する。
【0086】
[0086] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射層が第1のLED構造の下部に形成され、第2の反射層が第2のLED構造の下部に形成される。
【0087】
[0087] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射層の厚さは5nmから10nmであり、第2の反射層の厚さは5nmから10nmであり、第1のLED構造の厚さは300nm以下であり、第2のLED構造の厚さは300nm以下である。
【0088】
[0088] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、接合金属層が第1のLED構造の下部に形成される。
【0089】
[0089] 幾つかの例示的な実施形態は、微小光LEDピクセルユニットであって、IC基板上に形成される第1のカラーLED構造であって、第1のカラーLED構造は第1の発光層を含み、第1の発光層の下部に第1の反射構造が形成される、第1のカラーLED構造と、第1のカラーLED構造の下部に形成され、IC基板及び第1のカラーLED構造を接合するように構成された第1の接合金属層と、第1のカラーLED構造の上部に形成される第2の接合金属層と、第2の接合金属層上に形成される第2のカラーLED構造であって、第2のカラーLED構造は第2の発光層を含み、第2の反射構造が第2の発光層の下部に形成される、第2のカラーLED構造と、第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造を覆い、第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造と電気的に接触する上部電極層であって、IC基板は第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造と電気的に接続される、上部電極層と、第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造を囲む反射カップであって、第1の発光層及び第2の発光層から発せられた水平方向の光は、反射カップに到達し、反射カップによって上方に反射される、反射カップとを含む、微小光LEDピクセルユニットを提供する。
【0090】
[0090] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造は少なくとも1つの第1の反射層を含み、第2の反射構造は少なくとも1つの第2の反射層を含み、第1の反射層又は第2の反射層の反射率は60%超である。
【0091】
[0091] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射層又は第2の反射層の材料は、Rh、Al、Ag、又はAuの1つ又は複数を含む。
【0092】
[0092] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造は2つの第1の反射層を含み、2つの第1の反射層の反射率は異なり、第2の反射構造は2つの第2の反射層を含み、2つの第2の反射層の反射率は異なる。
【0093】
[0093] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、2つの第1の反射層はSiO及びTiをそれぞれ含み、2つの第2の反射層はSiO及びTiをそれぞれ含む。
【0094】
[0094] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の反射構造は、第1の反射層上に第1の透明層を更に含み、第2の反射構造は、第2の反射層上に第2の透明層を更に含む。
【0095】
[0095] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1の透明層は、インジウムスズ酸化物(ITO)又はSiOの1つ又は複数を含み、第2の透明層はITO又はSiOの1つ又は複数を含む。
【0096】
[0096] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のカラーLED構造は、第1の下部導電接触層及び第1の上部導電接触層を更に含み、第2のカラーLED構造は、第2の下部導電接触層及び第2の上部導電接触層を更に含み、第1の発光層は、第1の下部導電接触層と第1の上部導電接触層との間にあり、第2の発光層は、第2の下部導電接触層と第2の上部導電接触層との間にあり、第1の下部導電接触層は、第1の反射構造を通してIC基板と電気的に接続され、第1の接点ビアを通して第1の接合金属層と電気的に接続され、第2の下部導電接触層は、第2の接点ビアを通してIC基板と電気的に接続され、第1の上部導電接触層の縁部は上部電極層に接触し、第2の上部導電接触層の上面は上部電極層と接触する。
【0097】
[0097] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射カップの材料は金属を含む。
【0098】
[0098] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズが上部電極層の上に形成される。
【0099】
[0099] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、スペーサが微小レンズと上部電極層との間に形成される。
【0100】
[00100] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、スペーサの材料は酸化シリコンを含む。
【0101】
[00101] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズの横方向寸法は、第1のLED構造のアクティブ発光エリアの横方向寸法よりも大きく、微小レンズの横方向寸法は、第2のLED構造のアクティブ発光エリアの横方向寸法よりも大きい。
【0102】
[00102] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造は、同じ横方向寸法を有する。
【0103】
[00103] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、第1のカラーLED構造及び第2のカラーLED構造は、同じ中心軸を有する。
【0104】
[00104] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、少なくとも1つの第1の反射層の厚さは、5nmから10nmの範囲であり、少なくとも1つの第2の反射層の厚さは、5nmから10nmの範囲であり、第1のカラーLED構造の厚さは300nm以下であり、第2のカラーLED構造の厚さは300nm以下である。
【0105】
[00105] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、IC基板と、IC基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、複数のカラーLED構造の各々の下部は、発光領域内の対応する接合金属層に接続され、複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、複数のカラーLED構造の各々を覆い、複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、IC基板は複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、キャビティを形成し、発光領域を囲む階段形反射カップであって、複数のカラーLED構造の各々の発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、反射カップに到達し反射カップによって上方に反射される、階段形反射カップとを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0106】
[00106] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、キャビティの内側側壁は複数の傾斜面を含む。
【0107】
[00107] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、IC基板の表面に対する複数の傾斜面の角度は、キャビティの下から上に小さくなる。
【0108】
[00108] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、水平方向において異なる寸法を有する。
【0109】
[00109] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、サブキャビティの内側側壁は、同じ平面に配置されない。
【0110】
[00110] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、サブキャビティの高さは異なる。
【0111】
[00111] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、キャビティの中間におけるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い。
【0112】
[00112] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、キャビティの上部におけるサブキャビティの高さは、キャビティの下部におけるサブキャビティの高さよりも高い。
【0113】
[00113] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、複数のカラーLED構造は上部カラーLED構造を更に含む。
【0114】
[00114] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、キャビティの上部は、上部カラーLED構造の上部よりも高い。
【0115】
[00115] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、キャビティは複数のサブキャビティを含み、複数のカラーLED構造の各々は、サブキャビティのそれぞれ異なるサブキャビティ内にある。
【0116】
[00116] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、透明誘電接合層が複数のカラーLED構造の少なくとも1つを覆い、透明誘電接合層は固体無機材料又はプラスチック材料を含む。
【0117】
[00117] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、固体無機材料は、SiO、Al、Si、リンケイ酸ガラス(PSG)、及びボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)からなる群から選択される1つ又は複数の材料を含む。
【0118】
[00118] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、及びスピンオンガラス(SOG)からなる群から選択される1つ又は複数のポリマーを含む。
【0119】
[00119] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、複数のカラーLED構造の各々は、下部導電接触層及び上部導電接触層を含み、発光層は、下部導電接触層と上部導電接触層との間に形成され、下部導電接触層は、反射構造を通してIC基板と電気的に接続され、接点ビアを通して対応する接合金属層と電気的に接続され、上部カラーLED構造の上部導電接触層の上面は、上部電極層と接触し、上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の上部導電接触層の縁部は、上部電極層と接触する。
【0120】
[00120] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、拡張部が、上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の発光層の片側から延び、接点ビアが、拡張部を上部電極層に接続する。
【0121】
[00121] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズの横方向寸法は、複数のカラーLED構造の各々の発光寸法よりも大きい。
【0122】
[00122] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、複数のカラーLED構造は同じ中心軸を有する。
【0123】
[00123] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射構造は反射層を含み、反射層の厚さは5nmから10nmの範囲であり、複数のカラーLED構造の各々の厚さは300nm以下である。
【0124】
[00124] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、上部電極層の材料は、グラフェン、インジウムスズ酸化物(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、又はフッ素ドープ酸化スズ(FTO)からなる群から選択される。
【0125】
[00125] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、複数のカラーLED構造の各々の下部は、発光領域内の対応する接合金属層に接続され、複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、複数のカラーLED構造の各々を覆い、複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、半導体基板は複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域を囲む反射カップと、反射カップと発光領域との間に形成される屈折構造とを含む微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0126】
[00126] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズが屈折構造の上面に形成される。
【0127】
[00127] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズの横方向寸法は、発光領域の横方向寸法以上である。
【0128】
[00128] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射カップは上部開口部エリアを有し、微小レンズの横方向寸法は、上部開口部エリアの横方向寸法未満である。
【0129】
[00129] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、下部誘電層が反射カップと半導体基板との間に形成される。
【0130】
[00130] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、発光領域の上部に形成される上部導電層を更に含み、上部導電層は反射カップと電気的に接続される。
【0131】
[00131] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、上部導電層は、反射カップの上部及び反射カップの下部と直接接触する。
【0132】
[00132] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、屈折構造の上部は反射カップの上部よりも高い。
【0133】
[00133] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、半導体基板はIC基板である。
【0134】
[00134] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射カップは、発光領域を囲むキャビティを形成する階段形反射カップである。
【0135】
[00135] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、水平方向において異なる寸法を有する。
【0136】
[00136] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、複数のカラーLED構造の各々は、カラーLED構造のそれぞれの片側から伸びる拡張部をそれぞれ含み、拡張部はそれぞれ、第1の接点ビアのそれぞれを介して上部電極層と電気的に接続され、複数のカラーLED構造の各々の下部は、第2の接点ビアのそれぞれを介して半導体基板と電気的に接続される。
【0137】
[00137] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、複数のカラーLED構造の各々の下部は、発光領域内の対応する接合金属層に接続され、複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、複数のカラーLED構造の各々を覆い、複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、半導体基板は複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域を囲む反射カップであって複数のカラーLED構造の各々の発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、反射カップに到達し反射カップによって上方に反射され、反射カップの上部は発光領域の上部よりも高い、反射カップとを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0138】
[00138] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、微小レンズが発光領域の上方に形成される。
【0139】
[00139] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射カップの上部は微小レンズの上部よりも高い。
【0140】
[00140] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、屈折構造が、微小レンズの下部において、反射カップと発光領域との間に形成される。
【0141】
[00141] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、発光領域の下部は、半導体基板と電気的に接続される。
【0142】
[00142] 幾つかの例示的な実施形態は、微小LEDピクセルユニットであって、半導体基板と、半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、複数のカラーLED構造の各々の下部は、発光領域内の対応する接合金属層に接続され、複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、複数のカラーLED構造の各々を覆い、複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、半導体基板は複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、発光領域を囲む浮動反射カップであって、浮動反射カップの下部は半導体基板の上にあり、複数のカラーLED構造の各々の発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、懸架された浮動反射カップに到達し浮動反射カップによって上方に反射される、浮動反射カップとを含む、微小LEDピクセルユニットを提供する。
【0143】
[00143] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップの下部は、複数のカラーLED構造の1つの下部における対応する接合金属層の上面よりも高い。
【0144】
[00144] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップは階段形である。
【0145】
[00145] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップの上部は微小レンズの上部よりも高い。
【0146】
[00146] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、屈折構造が、微小レンズの下部において、浮動反射カップと発光領域との間に形成される。
【0147】
[00147] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップは上部開口部エリアを有し、微小レンズの横方向寸法は、上部開口部エリアの横方向寸法未満である。
【0148】
[00148] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、下部誘電層が浮動反射カップと半導体基板との間に形成される。
【0149】
[00149] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、上部導電層は、浮動反射カップの上部又は浮動反射カップの下部に直接接触する。
【0150】
[00150] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、階段形浮動反射カップは、発光領域を囲むキャビティを形成する。
【0151】
[00151] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、浮動反射カップの材料は金属を含む。
【0152】
[00152] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射構造は、複数のカラーLED構造の各々の下部に形成される反射層をそれぞれ含む。
【0153】
[00153] 幾つかの例示的な実施形態又は微小LEDピクセルユニットの先の例示的な実施形態の任意の組合せにおいて、反射層の厚さは5nmから10nmの範囲であり、複数のカラーLED構造の各々の厚さは300nm以下である。
【0154】
[00154] 本明細書に開示されるマルチカラーLEDデバイス及びシステムのコンパクトな設計は、発光LED構造の横方向重複を利用し、それにより、LEDディスプレイシステムの発光効率、解像度、及び全体性能を改善する。さらに、マルチカラーLEDディスプレイシステムの作製は、追加の基板を使用又は保持することなく、LED構造パターンを確実且つ効率的に形成することができる。幾つかの場合、本明細書に開示されるディスプレイデバイス及びシステムの設計は、マルチカラーLEDデバイスの形状への微小レンズ材料の形状の適合性を利用することにより、基板上のマルチカラーLEDデバイスの上部への微小レンズの直接形成を利用し、それにより、微小レンズ作製ステップを大幅に減らし、ディスプレイパネル構造形成の効率を改善する。視野角の低減及び光干渉の低減は、ディスプレイシステムの発光効率、解像度、及び全体性能を改善する。したがって、マルチカラーLEDディスプレイシステムの実施は、従来のLEDの使用と比較して、AR及びVR、HUD、モバイルデバイスディスプレイ、ウェアラブルデバイスディスプレイ、高精細小型プロジェクタ、及び自動車ディスプレイの厳しいディスプレイ要件を満たすことができる。
【0155】
[00155] なお、上述した種々の実施形態は、本明細書に記載の任意の他の実施形態と組み合わせることができる。本明細書に記載の特徴及び利点は全てを包含するものではなく、特に、多くの追加の特徴及び利点が、図面、明細書、及び特許請求の範囲に鑑みて当業者に明らかになろう。さらに、本明細書で使用される用語が主に、読みやすさ及び教示目的で選択されており、本発明の趣旨の線引き又は制限のために選択されていないことがあることに留意されたい。
【0156】
図面の簡単な説明
[00156] 本開示を更に詳細に理解することができるように、幾つかを添付図面に示す種々の実施形態の特徴を参照することにより、より具体的な説明を行い得る。しかしながら、添付図面は単に本開示の関連する特徴を示すだけであり、したがって、限定ではなく説明と見なされるべきであり、他の有効な特徴を認め得る。
【図面の簡単な説明】
【0157】
図1A】[00157]幾つかの実施形態による単一ピクセル三色LEDデバイス100の上面図である。
図1B】[00158]幾つかの実施形態による、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
図1C】[00159]幾つかの実施形態による、図1Aの対角線150に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
図2A】[00160]幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
図2B】[00161]幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線150に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
図3A】[00162]幾つかの実施形態による、平坦化を有する図1Aの対角線102に沿った、平坦化を有する単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
図3B】[00163]幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線150に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
図4A】[00164]幾つかの実施形態による、層状平坦化を用いた単一ピクセル三色LEDデバイス400の上面図である。
図4B】[00165]幾つかの実施形態による、層状平坦化を有する、図4Aの対角線402に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス400の断面図である。
図5】[00166]幾つかの実施形態による、屈折構造を有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス500の断面図である。
図6A】[00167]幾つかの実施形態による、反射構造の上に微小レンズを有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス600の断面図である。
図6B】[00168]幾つかの実施形態による、反射構造によって形成されたエリア内に微小レンズを有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス600の断面図である。
図6C】[00169]幾つかの実施形態による、トップダウンパターン転写を使用して微小レンズアレイが集積されたディスプレイパネルを形成する作製方法を示す。
図6D】[00170]幾つかの実施形態による、トップダウンパターン転写を使用して微小レンズアレイが集積されたディスプレイパネルを形成する作製方法を示す。
図7】[00171]幾つかの実施形態による、基板104上の図1Aの102等の対角線に沿った3つの単一ピクセル三色LEDデバイス710、720、及び730の断面図700である。
図8】[00172]幾つかの実施形態による、図4Aの402等の対角線に沿った、階段形反射カップを有する単一ピクセル三色LEDデバイス800の断面図である。
図9】[00173]幾つかの実施形態による、図4Aの402等の対角線に沿った、浮動反射カップを有する単一ピクセル三色LEDデバイス900の断面図である。
図10A】[00174]幾つかの実施形態による単一ピクセル三色LEDデバイス1000の行列を示す回路図である。
図10B】[00175]幾つかの実施形態による単一ピクセル三色LEDデバイス1000の行列を示す回路図である。
図11】[00176]幾つかの実施形態による微小LEDディスプレイパネル1100の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0158】
[00177] 一般的な実施によれば、図面に示す種々の特徴は一定の比率で描かれているわけではない。したがって、種々の特徴の寸法は、明確にするために任意に拡大又は縮小されていることがある。加えて、図面によっては、所与のシステム、方法、又はデバイスの構成要素を全ては示していないものがある。最後に、同様の参照番号は、本明細書及び図全体を通して同様の特徴を示すのに使用し得る。
【0159】
詳細な説明
[00178] 添付図面に示す実施形態例を完全に理解するために、多くの詳細が本明細書に記載される。しかしながら、幾つかの実施形態は、具体的な多くの詳細なしで実施し得、特許請求の範囲は、特許請求の範囲に特に記載される特徴及び態様によってのみ限定される。さらに、本明細書に記載の実施形態の関連する態様を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス、構成要素、及び材料については精緻に詳述していない。
【0160】
[00179] 幾つかの実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスは2つ以上のLED構造を含む。幾つかの実施形態では、LED構造の各々は、別個の色を発する少なくとも1つのLED発光層を含む。2つのLED構造が単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内にある場合、2つの色及びそれらの2つの色の組合せを単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスから発することができる。3つのLED構造が単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内にある場合、3つの色及びそれらの3つの色の組合せを単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスから発することができる。
【0161】
[00180] 幾つかの実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスから発せられる光は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内のLED構造の各々の側壁から発せられる。幾つかの実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスを囲むように位置決めされ、LED構造の各々の側壁からの光を上方に向ける反射構造。幾つかの実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスから発せられる光は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内のLED構造の各々の上面から発せられる。幾つかの実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスから発せられる光は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内のLED構造の各々の側壁と上面との組合せから、例えば、側壁からの光が単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスからの光の約20%から100%を占める特定の比率で発せられる。
【0162】
[00181] 図1Aは、幾つかの実施形態による単一ピクセル三色LEDデバイス100の上面図である。
【0163】
[00182] 図1Bは、幾つかの実施形態による、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
【0164】
[00183] 図1Cは、幾つかの実施形態による、図1Aの対角線150に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。
【0165】
[00184] 対角線102及び150は各々、単一ピクセル三色LEDデバイス100の中心を通る。対角線102及び150は互いと直交する。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス100は基板104を含む。便宜上、「アップ」は基板104から離れることを意味し、「ダウン」は基板104に向かうことを意味し、上、下、上方、下方、下に、下で等の他の方向用語はそれに従って解釈される。支持基板104は、個々の駆動回路106のアレイが上に作製される基板である。幾つかの実施形態では、駆動回路は基板104の上又は微小三色LED構造100の上の層の1つに配置することもできる。各駆動回路はピクセル駆動回路106である。幾つかの場合、駆動回路106は薄膜トランジスタピクセル駆動回路又はシリコンCMOSピクセル駆動回路である。一実施形態では、基板104はSi基板である。別の実施形態では、支持基板104は透明基板、例えばガラス基板である。他の基板例には、GaAs、GaP、InP、SiC、ZnO、及びサファイア基板がある。駆動回路106は、個々の単一ピクセル三色LEDデバイス100の動作を制御する個々のピクセル駆動回路を形成する。基板104上の回路は、個々の各駆動回路106への接点を含むとともに、接地接点も含む。図1A図1B、及び図1Cの両方に示すように、各微小三色LED構造100は2つのタイプの接点も有する:ピクセル駆動回路106に接続される108、126、152等のP電極又はアノード及び接地(すなわち共通電極)に接続される116、120、及び140等のN電極又はカソード。
【0166】
[00185] 幾つかの実施形態では、116、120、及び140等のN電極(又はN電極接点パッド)及びその接続は、グラフェン、ITO、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。幾つかの実施形態では、116、120、及び140等のN電極(又はN電極接点パッド)及びその接続は、非透明又は透明導電材料で作られ、好ましい実施形態では、透明導電材料で作られる。幾つかの実施形態では、126、152等のP電極(又はP電極接点パッド)及びその接続は、グラフェン、ITO、AZO、FTO、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。幾つかの実施形態では、126、152等のP電極(又はP電極接点パッド)及びその接続は、非透明又は透明導電材料で作られ、好ましい実施形態では、透明導電材料で作られる。幾つかの実施形態では、P電極(又はP電極接点パッド)及びその接続並びにN電極(又はN電極接点パッド)及びその接続の場所は、交換することができる。
【0167】
[00186] 幾つかの特徴は用語「層」を用いて本明細書に記載されるが、そのような特徴は1つの層に限定されず、複数の副層を含み得ることを理解されたい。幾つかの場合、「構造」は「層」の形態をとることができる。
【0168】
[00187] 幾つかの実施形態では、LED発光層112、130、及び136を含む3つのLED構造は各々、積層構造に形成され、例えば、緑色LED発光層130は赤色LED発光層112の上に形成され、青色LED発光層136は緑色発光層130の上に形成される。
【0169】
[00188] 一般に、LED発光層は、p型領域/層及びn型領域/層を有するPN接合部と、p型領域/層とn型領域/層との間の活性層とを含む。
【0170】
[00189] 幾つかの実施形態では、図1A及び図1Bに示すように、下部の赤色LED発光層112の面積は、中間の緑色LED発光層130の面積よりも大きい。幾つかの実施形態では、中間の緑色LED発光層130の面積は、上部の青色LED発光層136の面積よりも大きい。
【0171】
[00190] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112から発せられた光は、赤色LED発光層112の側壁に向かって水平に伝播することが可能であり、次いで後述するように146及び/又は148等の反射要素によって上方に反射され、単一ピクセル三色LEDデバイス100の上面から放射される。後述するように、反射層109が赤色LED発光層112の下に位置決めされ、反射層115が赤色LED発光層112の上に位置決めされる。赤色LED発光層112から発せられた光は、2つの反射層109と115との間で反射されて、赤色LED発光層112の側壁に向かう。
【0172】
[00191] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層130から発せられた光は、緑色LED発光層130の側壁に向かって水平に伝播することが可能であり、次いで後述するように146及び/又は148等の反射要素によって上方に反射され、単一ピクセル三色LEDデバイス100の上面から放射される。後述するように、反射層127が緑色LED発光層130の下に位置決めされ、反射層133が緑色LED発光層130の上に位置決めされる。緑色LED発光層130から発せられた光は、2つの反射層127と133との間で反射されて、緑色LED発光層130の側壁に向かう。
【0173】
[00192] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層136から発せられた光は、青色LED発光層136の側壁に向かって水平に伝播することが可能であり、次いで後述するように146及び/又は148等の反射要素によって上方に反射され、単一ピクセル三色LEDデバイス100の上面から放射される。後述するように、反射層135が青色LED発光層136の下に位置決めされる。青色LED発光層136から発せられる光は、反射層135と青色LED発光層136の上面との間で反射されて、青色LED発光層136の側壁に向かう。
【0174】
[00193] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112から発せられた光は、緑色LED発光層130、次いで青色LED発光層136を通って垂直に伝播することが可能であり、三色LEDデバイス100から放射される。幾つかの実施形態では、緑色LED発光層130から発せられた光は、青色LED発光層136を通って伝播することが可能であり、三色LEDデバイス100から放射される。垂直光透過の場合、幾つかの実施形態では、115及び133等の各発光層の上の上部反射層は好ましくは、三色LEDデバイス100に含まれない。
【0175】
[00194] 幾つかの実施形態では、112、130、及び136等のLED発光層は、異なる組成を有する多くのエピタキシャル副層を含む。LEDエピタキシャル層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。微小LEDの例には、GaNベースのUV/青/緑微小LED、AlInGaPベースの赤/橙微小LED、及びGaAs又はInPベースの赤外線(IR)微小LEDがある。
【0176】
[00195] 幾つかの実施形態では、積層LED構造の各々は個々に制御されて、その個々の光を生成することができる。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス100内の全てのLEDエピタキシャル層動作からの結果としての上部LEDエピタキシャル層の結合光は、小さなフットプリント内のディスプレイパネル上の1つのピクセルの色を変えることができる。
【0177】
[00196] 幾つかの実施形態では、LEDデバイス100の設計に応じて、同じデバイスに含まれるLED構造の発色は、赤、緑、及び青に限定されない。例えば、適した色は、可視色範囲の380nmから700nmの波長の異なる色の範囲から選択することができる。幾つかの実施形態では、紫外線及び赤外線等の不可視範囲からの他の色を発するLED構造を実施することができる。
【0178】
[00197] 幾つかの実施形態では、垂直光放射が水平光放射と組み合わせられる場合、例えば、三色の選択は下から上に赤、緑、及び青であることができる。別の実施形態では、三色の選択は下から上に赤外線、橙、及び紫外線であることができる。幾つかの実施形態では、デバイス100の一層上のLED構造からの光の波長は、現在層の上の層上のLED構造よりも長い波長である。例えば、下部LED発光層112からの光の波長は、中間LED発光層130からの光の波長よりも長く、中間LED発光層130からの光の波長は、上部LED発光層136からの光の波長よりも長い。
【0179】
[00198] 幾つかの実施形態では、水平光放射の場合又は水平光放射の部分がLEDデバイス100の上面からの垂直光放射の部分よりも多い場合、LED発光層112、130、及び136の各々は、任意の適した可視色又は不可視色であることができる。水平光放射の利点は、発せられた光がLEDデバイス100の他の上層を通る必要がなく、現発光層の縁部又は側壁から直接出るため、より低い光透過損失及びより高い光放射効率を達成することができる。例えば、垂直光放射LEDデバイスと比較して、水平光放射LEDデバイスは、15%増、50%増、100%増、150%増、又は200%増の光透過効率を取得し得る。幾つかの場合、水平光放射LEDデバイスからの光透過効率は20%、40%、又は60%以上であることができる。
【0180】
[00199] 幾つかの実施形態では、下部赤色LED発光層112は、金属接合層108を通して基板104に接合される。金属接合層108は基板104上に配置し得る。一手法では、金属接合層108は基板104上に成長させられる。幾つかの実施形態では、金属接合層108は基板104上の駆動回路106及び金属接合層108の上の赤色LED発光層112の両方に電気的に接続され、P電極のように作用する。幾つかの実施形態では、金属接合層108の厚さは約0.1μmから約3μmである。好ましい実施形態では、金属接合層108の厚さは約0.3μmである。金属接合層108はオーミック接触層及び金属接合層を含み得る。幾つかの場合、2つの金属層が金属接合層108に含まれる。金属層の一方は、LEDデバイス100内の金属接合層の上の層に堆積する。相手方の接合金属層も基板104上に堆積する。幾つかの実施形態では、金属接合層108の組成はAu-Au接合、Au-Sn接合、Au-In接合、Ti-Ti接合、Cu-Cu接合、又はそれらの混合を含む。例えば、Au-Au接合が選択される場合、Auの2つの層は各々、接着層としてCr被膜及び抗拡散層としてPt被膜を必要とする。そしてPt被膜はAu層とCr層との間にある。Cr層及びPt層は、2つの接合されたAu層の上部及び下部に位置決めされる。幾つかの実施形態では、2つのAu層の厚さが概ね同じである場合、高圧及び高温下で、両層上のAuの相互拡散が2つの層を一緒に接合する。共晶接合、熱圧着、及び遷移液相(TLP)接合は、使用し得る技法の例である。
【0181】
[00200] 幾つかの実施形態では、金属接合層108は、上のLED構造から発せられた光を反射する反射器として使用することもできる。
【0182】
[00201] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層110が、赤色LED発光層112の下部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層110は、LEDデバイス100から発せられる光を透過しない非透明金属層であることができる。幾つかの実施形態では、導電層110は、赤色LED発光層112と金属接合層108との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、インジウムスズ酸化物(ITO)層等のLEDデバイス100から発せられた光を透過する導電透明層である。
【0183】
[00202] 図1A図1Cに示されていない幾つかの実施形態では、赤色LED構造は、赤色LED発光層112に電気的に接続されたP電極接点パッド168を有する。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド168は導電層110に接続される。幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層114が赤色LED発光層112の上に形成される。幾つかの実施形態では、導電層114は、図1Cに示すような赤色LED発光層112とN電極接点パッド116との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、金属層又はITO層等の導電透明層であることができる。幾つかの実施形態では、116等のN電極接点パッドは、グラフェン、ITO、AZO、FTO、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。
【0184】
[00203] 幾つかの実施形態では、反射層109が赤色LED発光層112の下で導電層110と金属接合層108との間に位置決めされ、反射層115が赤色LED発光層112の上で導電層114と接合層156との間に位置決めされる。
【0185】
[00204] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112は、図1Cに示すように、赤色LED発光層112の片側に上層に対する拡張部164を有する。幾つかの実施形態では、拡張部164は導電層110及び114と一緒に拡張する。幾つかの実施形態では、拡張部164は、赤色LED発光層112及び金属接合層108の下で反射層109と一緒に拡張する。幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112は、拡張部164の上方で導電層114の拡張部を通してN電極接点パッド116に接続される。
【0186】
[00205] 一手法では、赤色LED発光層112は別個の基板(エピタキシャル基板と呼ぶ)上に成長させられる。次いで、接合後、例えば、レーザリフトオフプロセス又は化学ウェットエッチングによりエピタキシャル基板は除去されて、図1B及び図1Cに示す構造を残す。
【0187】
[00206] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112は赤色微小LEDを形成するためのものである。赤色LED発光層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。幾つかの場合、赤色LED発光層112内の薄膜は、P型GaP/P型AlGaInP発光層/AlGaInP/N型AlGaInP/N型GaAsの層を含むことができる。幾つかの実施形態では、P型層は一般にMgドープされ、N型層は一般にSiドープされる。幾つかの例では、赤色LED発光層の厚さは約0.1μmから約5μmである。好ましい実施形態では、赤色LED発光層の厚さは約0.3μmである。
【0188】
[00207] 幾つかの実施形態では、赤色LED構造は、金属接合層108、反射層109、導電層110、赤色LED発光層112、導電層114、反射層115、及びN電極接点パッド116を含む。
【0189】
[00208] 幾つかの実施形態では、接合層156を使用して、赤色LED構造と緑色LED構造とを一緒に接合する。幾つかの実施形態では、接合層156は、LEDデバイス100から発せられる光を透過しない。幾つかの実施形態では、接合層156の材料及び厚さは、金属接合層108について上述したものと同じである。幾つかの実施形態では、接合層156は、上のLED構造から発せられた光を反射する反射器として使用することもできる。
【0190】
[00209] 幾つかの実施形態では、垂直透過が使用される場合、接合層156は、微小LED100から発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、接合層156は、固体無機材料又はプラスチック材料等の誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、固体無機材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、リンケイ酸ガラス(PSG)、ボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)、又はそれらの任意の組合せを含む。幾つかの実施形態では、プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、スピンオンガラス(SOG)を含む透明プラスチック(樹脂)、接合接着剤Micro Resist BCL-1200、又はそれらの任意の組合せ等のポリマーを含む。幾つかの実施形態では、透明接合層は、接合層の下の層から発せられた光の透過を促進することができる。
【0191】
[00210] 幾つかの実施形態では、図1A及び図1Bの両方に示すように、緑色LED構造は、緑色LED発光層130に電気的に接続されたP電極接点パッド126を有する。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド126は導電層128に接続される。幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層128は、緑色LED発光層130の下部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層128は、図1A及び図1Bに示すように緑色LED発光層130とP電極接点パッド126との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、金属層又はITO層等の導電透明層であることができる。
【0192】
[00211] 幾つかの実施形態では、導電層128は、図1Bに示すように、上の層に対する拡張部128-1を導電層128の片側に有する。幾つかの実施形態では、拡張部128-1は、LEDデバイス100内の導電層128の下の全ての層と一緒に拡張する。幾つかの実施形態では、緑色LED発光層130は、導電層128の拡張部128-1を通してP電極接点パッド126に電気的に接続される。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド126は、基板104の駆動回路106にも電気的に接続される。
【0193】
[00212] 幾つかの実施形態では、SiO2層等の誘電材料で作られた絶縁層174がLEDデバイス100の表面上に堆積する。P電極接点パッド126は、駆動回路106との接点から絶縁層174内のビア又は通路を通って導電層128との接点まで延びる。P電極接点パッド126は、LEDデバイス100内の他の層と接触しない。
【0194】
[00213] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層132が緑色LED発光層130の上部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層132は、緑色LED発光層130とN電極接点パッド120との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、金属層又はITO層等の導電透明層であることができる。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド120は、ITO等の透明導電材料で作られる。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド120は、グラフェン、ITO、AZO、FTO、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。
【0195】
[00214] 図1Cに示す幾つかの実施形態では、緑色LED構造は、緑色LED発光層130に電気的に接続されたN電極接点パッド120を有する。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド120は導電層132に接続される。幾つかの実施形態では、緑色LED構造のN電極接点パッド120は、赤色LED構造のN電極接点パッド116にも電気的に接続される。
【0196】
[00215] 図1Cに示すように、幾つかの実施形態では、緑色LED発光層130は、緑色LED発光層130の片側に拡張部166を有する。幾つかの実施形態では、拡張部166は、導電層128及び132並びに導電層128の下の他の全ての層と一緒に拡張する。幾つかの実施形態では、拡張部166は、拡張部166の上の導電層132の拡張部を通してN電極接点パッド120に電気的に接続される。
【0197】
[00216] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層130の横方向寸法は、赤色LED発光層112の横方向寸法よりも小さい。
【0198】
[00217] 幾つかの実施形態では、反射層127が緑色LED発光層130の下で導電層128と接合層156との間に位置決めされ、反射層133が緑色LED発光層130の上で導電層132と接合層160との間に位置決めされる。
【0199】
[00218] 一手法では、緑色LED発光層130は別個の基板(エピタキシャル基板と呼ぶ)上に成長させられる。次いで、接合後、例えば、レーザリフトオフプロセス又は化学ウェットエッチングによりエピタキシャル基板は除去されて、図1B及び図1Cに示す構造を残す。
【0200】
[00219] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層130は緑色微小LEDを形成するためのものである。緑色LED発光層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。幾つかの場合、緑色LED発光層130内の薄膜は、P型GaN/InGaN発光層/N型GaNの層を含むことができる。幾つかの実施形態では、P型は一般にMgドープされ、N型は一般にSiドープされる。幾つかの例では、緑色LED発光層の厚さは約0.1μmから約5μmである。好ましい実施形態では、緑色LED発光層の厚さは約0.3μmである。
【0201】
[00220] 幾つかの実施形態では、緑色LED構造は、反射層127、導電層128、緑色LED発光層130、導電層132、反射層133、P電極接点パッド126、及びN電極接点パッド120を含む。
【0202】
[00221] 幾つかの実施形態では、第1のLED構造、例えば赤色LED構造及び第2のLED構造、例えば緑色LED構造は、164、166、及び導電層128の下の部分128-1等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸を有する。幾つかの実施形態では、第1のLED構造及び第2のLED構造は、164、166、及び導電層128の下の部分128-1等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸に沿って位置合わせされる。
【0203】
[00222] 幾つかの実施形態では、接合層160を使用して、緑色LED構造と青色LED構造とを一緒に接合する。幾つかの実施形態では、接合層156は、LEDデバイス100から発せられる光を透過しない。幾つかの実施形態では、接合層160の材料及び厚さは、金属接合層108について上述したものと同じである。幾つかの実施形態では、接合層160は、上のLED構造から発せられた光を反射する反射器として使用することもできる。
【0204】
[00223] 幾つかの実施形態では、垂直透過が使用される場合、接合層160は、LEDデバイス100から発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、接合層160は、接合層156について上述したものと同じ固体無機材料又はプラスチック材料等の誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、透明接合層は、接合層の下の層から発せられた光の透過を促進することができる。
【0205】
[00224] 幾つかの実施形態では、図1A及び図1Bの両方に示すように、青色LED構造は、青色LED発光層136に電気的に接続されたP電極接点パッド152を有する。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド152は導電層134に接続される。幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層134は、青色LED発光層136の下部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層134は、図1A及び図1Bに示すように青色LED発光層136とP電極接点パッド152との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、金属層又はITO層等の導電透明層であることができる。
【0206】
[00225] 幾つかの実施形態では、導電層134は、図1Bに示すように、上の層に対する拡張部134-1を導電層134の片側に有する。幾つかの実施形態では、拡張部134-1は、LEDデバイス100内の導電層134の下の全ての層と一緒に拡張する。幾つかの実施形態では、青色LED発光層136は、導電層134の拡張部134-1を通してP電極接点パッド152に電気的に接続される。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド152は、基板104の駆動回路106にも電気的に接続される。
【0207】
[00226] 幾つかの実施形態では、SiO2層等の誘電材料で作られた絶縁層174がLEDデバイス100の表面上に堆積する。P電極接点パッド152は、駆動回路106との接点から絶縁層174内のビア又は通路を通って導電層134との接点まで延びる。P電極接点パッド152は、LEDデバイス100内の他の層と接触しない。
【0208】
[00227] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層138が青色LED発光層136の上部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層138は、青色LED発光層136とN電極接点パッド140との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、金属層又はITO層等の導電透明層であることができる。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド140は、ITO等の透明導電材料で作られる。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド140は、グラフェン、ITO、AZO、FTO、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド116、120、及び140は全て、共通N電極として電気的に一緒に接続される。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド116、120、及び140は、共通N電極として一体として形成される。
【0209】
[00228] 図1Bに示す幾つかの実施形態では、青色LED構造は、青色LED発光層136に電気的に接続されたN電極接点パッド140を有する。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド140は導電層138に接続される。
【0210】
[00229] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層136の横方向寸法は、緑色LED発光層130の横方向寸法よりも小さい。
【0211】
[00230] 幾つかの実施形態では、N電極パッド140等の上部電極要素は、146、148、170、及び172等の光学分離構造の下の電気接続を通して接続される。幾つかの実施形態では、上部電極は、基板104に組み込まれた電気接続を通して接続される。一例では、上部電極140は、146、148、170、及び172等の、絶縁層174の上にあり、且つ光学分離構造の下にある電気接続要素を通して接続される。
【0212】
[00231] 幾つかの実施形態では、反射層135が、青色LED発光層136の下で導電層134と接合層160との間に位置決めされる。幾つかの実施形態では、任意選択的な反射層139(図1A図1Cに示さず)が、導電層138の上部で青色LED発光層136の上に位置決めされる。
【0213】
[00232] 一手法では、青色LED発光層136は別個の基板(エピタキシャル基板と呼ぶ)上に成長させられる。次いで、接合後、例えば、レーザリフトオフプロセス又は化学ウェットエッチングによりエピタキシャル基板は除去されて、図1B及び図1Cに示す構造を残す。
【0214】
[00233] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層136は青色微小LEDを形成するためのものである。青色LED発光層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。幾つかの場合、青色LED発光層136内の薄膜は、P型GaN/InGaN発光層/N型GaNの層を含むことができる。幾つかの実施形態では、P型は一般にMgドープされ、N型は一般にSiドープされる。幾つかの例では、青色LED発光層の厚さは約0.1μmから約5μmである。好ましい実施形態では、青色LED発光層の厚さは約0.3μmである。
【0215】
[00234] 幾つかの実施形態では、青色LED構造は、反射層135、導電層134、青色LED発光層136、導電層138、任意選択的な反射層139、P電極接点パッド152、及びN電極接点パッド140を含む。
【0216】
[00235] 幾つかの実施形態では、第2のLED構造、例えば緑色LED構造及び第3のLED構造、例えば青色LED構造は、166及び導電層134の下の部分134-1等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸を有する。幾つかの実施形態では、第1のLED構造及び第2のLED構造は、166及び導電層134の下の部分134-1等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸に沿って位置合わせされる。
【0217】
[00236] 幾つかの実施形態では、N電極140は三色LEDデバイス100の上部を覆う。幾つかの実施形態では、N電極140は、幾つかの電気接続構成要素を介して隣接する三色LEDデバイス(図1A図1Cに示さず)のN電極に接続し、したがって、共通電極として機能する。
【0218】
[00237] 幾つかの実施形態では、導電層110、114、128、132、134、及び138の各々の厚さは約0.01μmから約1μmである。幾つかの場合、次のエピタキシャル層とのあらゆる接合プロセスの前に、導電層110、114、128、132、134、及び138の各々は、蒸着、例えば電子ビーム蒸着又はスパッタリング堆積により共通して、対応する各エピタキシャル層上に堆積する。幾つかの例では、導電層を使用して、幾つかの場合、反射性又は透過性等のLEDデバイスの光学特性改善しながら電極接続に良好な導電性を維持する。
【0219】
[00238] 幾つかの実施形態では、SiO2層等の追加の誘電層(図1A図1Cに示さず)が、下部発光層112の上(且つ導電層114の上)、好ましくは反射層115の上且つ接合層156の下に形成されて、発光層112のN型層を接合層156から電気的に分離する。幾つかの実施形態では、追加の誘電層の厚さは20nmから2μmである。好ましい実施形態では、追加の誘電層の厚さは約100nmである。幾つかの実施形態では、SiO2層等の追加の誘電層(図1A図1Cに示さず)は、中間発光層130の上(且つ導電層132の上)、好ましくは反射層133の上且つ接合層160の下に形成されて、発光層130のN型層を接合層160から電気的に分離する。幾つかの実施形態では、追加の誘電層の厚さは20nmから2μmである。好ましい実施形態では、追加の誘電層の厚さは約100nmである。
【0220】
[00239] 幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス100からの発光効率を改善するために、146、148、170、及び172等の更に後述する光学分離構造が、三色LEDデバイス100の側壁に沿って形成される。幾つかの実施形態では、146、148、170、及び172等の光学分離構造はSiO2等の誘電材料から作られる。
【0221】
[00240] 図1Aにおいて上面図から示すように、幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス100は円形を有する。幾つかの実施形態では、146、148、170、及び172等の光学分離構造は、一体として接続され、三色LEDデバイス100の周囲の円形側壁として形成される。幾つかの実施形態では、光学分離構造は、更に詳細に後述するように反射カップとして形成される。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス100内の3つの積層LED構造も円形である。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス100は、矩形、正方形、三角形、台形、多角形等の他の形状であることができる。幾つかの実施形態では、146、148、170、及び172等の光学分離構造は、一体として接続され、矩形、正方形、三角形、台形、多角形等の他の形状を有する三色LEDデバイス100の周囲の側壁として形成される。
【0222】
[00241] 図1B及び図1Cに示すように、幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112、緑色LED発光層130、及び青色LED発光層136は斜めの側面を有する。本明細書で使用するとき、斜めの側面は、各LED発光層の上面又は下面に垂直ではない表面を指し得る。幾つかの実施形態では、斜めの側壁と各LED発光層の下面との間の角度は90度未満である。幾つかの実施形態では、接合層108、156、及び160も斜めの側面を有する。斜めの側面は、LED発光層への異なるコネクタの容易な接続を強化し得、鋭角によりそれらのコネクタの分離を阻止し得、デバイスの全体安定性を高め得る。
【0223】
[00242] 幾つかの実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は、基板104の表面への法線に対するLED発光層の斜めの側面の角度が変化するにつれて変化する。幾つかの実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は、基板104の表面への法線に対するLED発光層の斜めの側面の角度が増大するにつれて増大する。例えば、基板104の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±5度である場合且つ146、148、170、及び/又は172等の光学分離構造が、後述するような反射カップではない場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は0.32%である。例えば、基板104の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±15度である場合且つ146、148、170、及び/又は172等の光学分離構造が、後述するような反射カップではない場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は2.7%である。例えば、基板104の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±90度である(例えば、発光層が傾斜する)か、又は±90度に非常に近い場合且つ146、148、170、及び/又は172等の光学分離構造が、後述するような反射カップではない場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は56.4%に等しいか、又はそれに非常に近い。
【0224】
[00243] これとは対照的に、更に詳細に後述する反射カップ構造の実施態様は、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率を改善する。例えば、基板104の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±5度である場合且つ146、148、170、及び/又は172等の光学分離構造が、後述するような反射カップである場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は0.65%であり、これは、反射カップのないLEDデバイスと比較して104.6%の増大である。例えば、基板104の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±15度である場合且つ146、148、170、及び/又は172等の光学分離構造が、後述するような反射カップである場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は6.65%であり、これは、反射カップのないLEDデバイスと比較して144.4%の増大である。例えば、基板104の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±90度である(例えば、発光層が傾斜する)か、又は±90度に非常に近い場合且つ146、148、170、及び/又は172等の光学分離構造が、後述するような反射カップである場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は66.65%に等しいか、又はそれに非常に近く、これは、反射カップのないLEDデバイスと比較して18.4%増である。
【0225】
[00244] 幾つかの実施形態では、反射層が各LED発光層の上及び下に形成されて、光透過効率を改善する。図1B及び図1Cの両方に示すように、幾つかの実施形態では、反射層109が接合層108と赤色LED発光層112との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層110が存在する場合、反射層109は接合層108と導電層110との間に形成される。幾つかの実施形態では、反射層115が接合層156と赤色LED発光層112との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層114が存在する場合、反射層115は接合層156と導電層114との間に形成される。
【0226】
[00245] 幾つかの実施形態では、反射層127が接合層156と緑色LED発光層130との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層128が存在する場合、反射層127は接合層156と導電層128との間に形成される。幾つかの実施形態では、反射層133が接合層160と緑色LED発光層130との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層132が存在する場合、反射層133は接合層160と導電層132との間に形成される。
【0227】
[00246] 幾つかの実施形態では、反射層135が接合層160と青色LED発光層136との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層134が存在する場合、反射層135は接合層160と導電層134との間に形成される。幾つかの実施形態では、例えば導電路を通して青色LED発光層136をN電極パッド140になお電気的に接続できるようにしながら、任意選択的な反射層139(図1B及び図1Cには示さず)がN電極パッド140と青色LED発光層136との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層138が存在する場合、任意選択的な反射層139は、例えば導電路を通して導電層138をN電極パッド140になお電気的に接続できるようにしながら、N電極パッド140と導電層138との間に形成される。
【0228】
[00247] 幾つかの実施形態では、反射層109、115、127、133、135、及び139の材料は、特に単一ピクセル三色LEDデバイス200によって発せられる光に対して高い反射率を有する。例えば、反射層109、115、127、133、135、及び139の反射率は60%超である。別の例では、反射層109、115、127、133、135、及び139の反射率は70%超である。更に別の例では、反射層109、115、127、133、135、及び139の反射率は80%超である。
【0229】
[00248] 幾つかの実施形態では、反射層109、115、127、133、135、及び139の材料は、Rh、Al、Ag、及びAuの1つ又は複数から選択される金属である。幾つかの実施形態では、反射層109、115、127、133、135、及び139の何れか1つは、異なる屈折率を有する少なくとも2つの副層を含むことができる。各副層も60%超、70%超、又は80%超等の高い反射率を有する。
【0230】
[00249] 幾つかの実施形態では、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の各々は、112、130、及び136等の発光層又は接合前に導電層が含まれる場合には導電層110、114、128、132、134、及び138の各々の両面に成膜される。幾つかの場合、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の各々の厚さは、約2ナノメートル(nm)から約5μmである。幾つかの実施形態では、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の各々の厚さは1μm以下である。幾つかの好ましい実施形態では、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の各々の厚さは約5ナノメートル(nm)から10nmである。
【0231】
[00250] 幾つかの実施形態では、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の何れか1つは、分布ブラッグ反射器(DBR)構造を含む。例えば、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の何れか1つは、屈折率が様々な材料が交互になった複数の層から又は屈折率が様々な異なる材料の複数の層から形成される。幾つかの場合、DBR構造の各層境界は、光波の部分反射を生じさせる。109、115、127、133、135、及び139等の反射層は、幾つかの選択された波長の反射に使用することができ、例えば、反射層109及び115は赤色光の反射に使用され、反射層127及び133は緑色光の反射に使用され、反射層135及び139は青色光の反射に使用される。幾つかの実施形態では、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の何れか1つは、複数の層、例えば、SiO2及びTi3O5の少なくとも2つの層でそれぞれ作られる。SiO2及びTi3O5層の厚さ及び数をそれぞれ変えることにより、異なる波長の光の選択的反射又は透過を形成することができる。
【0232】
[00251] 幾つかの実施形態では、109、115、127、133、135、及び139等の反射層の何れか1つは、高反射率副層の1つ上に透明層を更に含む。例えば、好ましくは109、115、127、133、135、及び139等の反射層の片面に形成される透明層は、ITO及びSiO2の1つ又は複数から選択される。
【0233】
[00252] 幾つかの実施形態では、赤色光LEDの各反射層109及び115は、Au及び/又はインジウムスズ酸化物(ITO)の複数の層を含む。
【0234】
[00253] 幾つかの実施形態では、赤色光LED構造の各反射層109及び115は、三色LEDデバイス100の異なる層によって生成された光に対して低い吸収率(例えば、25%以下)を有する。幾つかの実施形態では、赤色光LED構造の反射層109及び115の各々は、現在の2つの反射層109と115との間で生成される光、例えば赤色光に対して高い反射率(例えば、75%以上)を有する。
【0235】
[00254] 一例では、表1に示す以下のDBR構造を使用して、緑色光LEDからの緑色光を反射する。
【0236】
【表1】
【0237】
[00256] 幾つかの実施形態では、緑色光LED構造の反射層127及び133の各々は、三色LEDデバイス100の異なる層によって生成される光に対して低い吸収率(例えば、25%以下)を有する。幾つかの実施形態では、緑色光LED構造の反射層127及び133の各々は、現在の2つの反射層127及び133との間で生成される光、例えば緑色光に対して高い反射率(例えば、75%以上)を有する。
【0238】
[00257] 一例では、表2に示す以下のDBR構造を使用して、青色光LEDからの青色光を反射する。
【0239】
【表2】
【0240】
[00259] 幾つかの実施形態では、青色光LED構造の反射層135及び任意選択的に139の各々は、三色LEDデバイス100の異なる層によって生成される光に対して低い吸収率(例えば、25%以下)を有する。幾つかの実施形態では、青色光LED構造の反射層135は、現在の反射層135の上又は現在の反射層135と139との間で生成される光、例えば青色光に対して高い反射率(例えば、75%以上)を有する。
【0241】
[00260] 図2Aは、幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイス100は、図1A図1B、及び図1Cに示す単一ピクセル三色LEDデバイス100と同様の構造を有するが、単一ピクセル三色LEDデバイス100を覆う平坦層176が追加されている。
【0242】
[00261] 図2Bは、幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線150に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイス100は、図1A図1B、及び図1Cに示す単一ピクセル三色LEDデバイス100と同様の構造を有するが、単一ピクセル三色LEDデバイス100を覆う平坦層176が追加されている。
【0243】
[00262] 幾つかの実施形態では、176等の平坦層は、微小LED100から発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、平坦層は固体無機材料又はプラスチック材料等の誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、固体無機材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、リンケイ酸ガラス(PSG)、ボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)、又はそれらの任意の組合せを含む。幾つかの実施形態では、プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、スピンオンガラス(SOG)を含む透明プラスチック(樹脂)、接合接着剤Micro Resist BCL-1200、又はそれらの任意の組合せ等のポリマーを含む。幾つかの実施形態では、平坦層は、微小LED100から発せられた光の透過を促進することができる。
【0244】
[00263] 幾つかの実施形態では、平坦層176は、基板104の表面に対して、光学分離構造、例えば146、148、170、及び172と同じ高さを有する。例えば、平坦層176は、単一ピクセル三色LEDデバイス100全体及び光学分離構造の側壁を覆う。平坦層176は、光学分離構造の上面と同じ平面にある。
【0245】
[00264] 図3Aは、幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイス100は、図1A図1B、及び図1Cに示す単一ピクセル三色LEDデバイス100と同様の構造を有するが、単一ピクセル三色LEDデバイス100を覆う平坦層178が追加されている。
【0246】
[00265] 図3Bは、幾つかの実施形態による、平坦化を有する、図1Aの対角線150に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス100の断面図である。幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイス100は、図1A図1B、及び図1Cに示す単一ピクセル三色LEDデバイス100と同様の構造を有するが、単一ピクセル三色LEDデバイス100を覆う平坦層178が追加されている。
【0247】
[00266] 幾つかの実施形態では、平坦層178は、上部電極要素、例えば140と同じ高さを有する。平坦層178は、N電極パッド140等の上部電極要素の上面と同じ平面にある。幾つかの実施形態では、上部電極要素、例えば140は、平坦層178の真上にある。平坦層178は、N電極パッド140等の上部電極要素の下面と同じ平面にある。例えば、平坦層178は、単一ピクセル三色LEDデバイス100全体並びに光学分離構造、例えば146、148、170、及び172の側壁の一部を覆う。
【0248】
[00267] N電極パッド140等の上部電極要素が146、148、170、及び172等の光学分離構造の下の電気接続を通して接続される図1A図1Cに示す電極接続とは異なり、図2A及び図2B図3A及び図3Bでは、N電極パッド140等の上部電極要素は、146、148、170、及び172等の光学分離構造の少なくとも側壁にある電気接続を通して接続される。幾つかの実施形態では、N電極パッド140は、146、148、170、及び172等の光学分離構造を通して又はその表面上に固定される。上部電極構造は、特に平坦層を用いる作製プロセスを単に、単一ピクセル三色LEDデバイス100をコンパクトにすることができる。
【0249】
[00268] 幾つかの実施形態では、絶縁層を単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスのLED発光層並びに導電層及び反射層等の他の層上に堆積させることができる。次いで、平坦化プロセスが続いて、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスを埋め込む絶縁層の表面を平らにする。電気接続用のビアも平坦層内に形成される。平坦絶縁層がない幾つかの他のプロセスと比較して、平坦LED構造内の特徴及び層は、よりよく保護され、外部破壊力を受けにくい。さらに、平坦化された表面は、平坦ではない表面からの偏向を低減することにより光透過効率を改善することができる。
【0250】
[00269] 幾つかの実施形態では、ドライエッチング及びウェットエッチングを通して、三色LED構造が形成され、異なる色のLED構造の軸は互いに垂直に位置合わせされる。幾つかの実施形態では、異なる色のLED構造は同じ軸を共有する。
【0251】
[00270] 幾つかの実施形態では、異なる色の各LED構造は、ピラミッドのような形状又は台形断面形をなす。各層は、下の層と比較して狭い幅又は小さな面積を有する。この場合、幅又は面積は、基板104の表面に平行する平面の寸法によって測定される。
【0252】
[00271] 幾つかの実施形態では、異なる色の各LED構造は、LED構造の面積を超える拡張部なしでLED構造の面積のみを覆う接合層によって一緒に接合され、マルチカラーLEDデバイス全体は、ピラミッド(又は逆円錐)のような形状又は台形断面形をなす(図1図3に示すように)。幾つかの実施形態では、下部LED構造、例えば赤色LED構造の横方向寸法は最長であることができ、上部LED構造、例えば青色LED構造の横方向寸法は最短であることができる。ピラミッドのような形状は、LEDデバイス内の各層が下から上にエッチングされパターニングされる際、自然に形成することができる。ピラミッドのような構造は、個々のLED構造間及び電極への電子接続を改善し、作製プロセスを簡易化することができる。例えば、電極接続は、容易な接続のために各層で露出される。
【0253】
[00272] 幾つかの実施形態では、金属接合層108等の下部層は、約1μmから約500μmの横方向寸法を有する。好ましい実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの下部にある金属接合層108の横方向寸法は約1.75μmである。幾つかの実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの垂直高さは約1μmから約500μmである。好ましい実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの垂直高さは約1.9μmである。好ましい実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの上部にある導電層138の横方向寸法は約1.0μmである。
【0254】
[00273] 幾つかの実施形態では、三色LEDデバイスの層の断面のアスペクト比は、同じ層の横方向寸法が変わる場合、略同じままである。例えば、パターニングされたエピタキシャル層の横方向寸法が5μmである場合、パターニングされたエピタキシャル層の厚さは1μm未満である。別の例では、同じパターニングされたエピタキシャル層の横方向寸法が増大する場合、パターニングされたエピタキシャル層の厚さはそれに従って増大して、同じアスペクト比を維持する。幾つかの実施形態では、エピタキシャル層及び他の層の断面のアスペクト比は厚さ/幅において1/5未満である。
【0255】
[00274] LEDデバイスの形状は限定されず、幾つかの他の実施形態では、三色LEDデバイスの断面形は他の形状、例えば逆台形、半楕円形、矩形、平行四辺形、三角形、又は六角形等の形態をとることができる。
【0256】
[00275] 幾つかの実施形態では、第3のLED発光層136の上の上部導電層138は、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、ドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチング又はITOエッチング溶液を用いたウェットエッチングである。幾つかの実施形態では、同じパターニング法は、三色LEDデバイス100内の導電層110、114、128、132、134、及び138を含め、他の全ての導電層に適用することができる。
【0257】
[00276] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層136及び緑色LED発光層130はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、Cl2及びBCl3エッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0258】
[00277] 幾つかの実施形態では、160及び156を含む接合層はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、CF4及びO2エッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0259】
[00278] 幾つかの実施形態では、109、115、127、133、135、及び139を含む反射層は、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、反射層、特にDBR層のパターン形成に使用されるエッチング法は、CF4及びO2エッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチング又はArガスを用いたイオンビームエッチング(IBE)である。
【0260】
[00279] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層112はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、Cl2及びHBrエッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0261】
[00280] 幾つかの実施形態では、金属接合層108はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、Cl2/BCl3/Arエッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチング又はArガスを用いたイオンビームエッチング(IBE)である。
【0262】
[00281] 幾つかの実施形態では、各LEDデバイス構造がパターニングされた後、174、176、178等の絶縁層が、パターニングされた層、側壁、及び露出した基板の全てを含むパターニングされたLED構造の表面上に堆積する。幾つかの実施形態では、絶縁層はSiO2及び/又はSi3N4で作られる。幾つかの実施形態では、絶縁層はTiO2で作られる。幾つかの実施形態では、絶縁層は、高温でSOG等の層を硬化した後、SiO2と同様の組成を用いて形成される。幾つかの実施形態では、絶縁層は、絶縁層の下の層と同様の熱係数を有する材料で作られる。176及び178等の絶縁層の表面は次いで、化学機械研磨等の当業者に理解される妥当な方法によって平滑化又は平坦化される。
【0263】
[00282] 幾つかの実施形態では、平坦化後、176及び178等の絶縁層は、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされて、電極接点エリアを露出する。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、CF4及びO2を用いたドライエッチング、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0264】
[00283] 幾つかの実施形態では、P電極又はアノード金属パッドは平坦絶縁層の片面及び/又は平坦絶縁層内のビア内等のパターニングされたLED構造の適した場所に蒸着又は他の堆積法により堆積して、赤色LED構造、緑色LED構造、及び青色LED構造に電気的に接続する。
【0265】
[00284] 幾つかの実施形態では、別個のN電極又はカソード金属パッドは、平坦絶縁層の片面/上部及び/又は平坦絶縁層内のビア内等のパターニングされたLED構造の適した場所に蒸着され又は他の堆積法により堆積して、赤色LED構造、緑色LED構造、及び青色LED構造に電気的に接続する。
【0266】
[00285] 図4Aは、幾つかの実施形態による、層状平坦化を用いた単一ピクセル三色LEDデバイス400の上面図である。
【0267】
[00286] 図4Bは、幾つかの実施形態による、層状平坦化を有する、図4Aの対角線402に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス400の断面図である。対角線は単一ピクセル三色LEDデバイス400の中心を通る。
【0268】
[00287] 図1図3に示す実施形態と比較して、図4A及び図4Bの実施形態における主な違いは、異なる色の各LED構造が各平坦絶縁層内に埋め込まれ、LED構造を内部に有する平坦絶縁層が次いで、幾つかの接合層を介して一緒に接合されることである。
【0269】
[00288] 幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス400は基板404を含む。便宜上、「アップ」は基板404から離れることを意味し、「ダウン」は基板404に向かうことを意味し、上、下、上方、下方、下に、下で等の他の方向用語はそれに従って解釈される。支持基板404は、個々の駆動回路406のアレイが上に作製される基板である。幾つかの実施形態では、駆動回路は基板404の上又は微小三色LED構造400の上の層の1つに配置することもできる。各駆動回路はピクセル駆動回路406である。幾つかの場合、駆動回路406は、薄膜トランジスタピクセル駆動回路又はシリコンCMOSピクセル駆動回路である。一実施形態では、基板404はSi基板である。別の実施形態では、支持基板404は透明基板、例えばガラス基板である。他の基板例には、GaAs、GaP、InP、SiC、ZnO、及びサファイア基板がある。幾つかの実施形態では、基板404は約700μm厚である。駆動回路406は、個々の単一ピクセル三色LEDデバイス400の動作を制御する個々のピクセル駆動回路を形成する。基板404上の回路は、個々の各駆動回路406への接点を含むとともに、接地接点も含む。図4A及び図4Bの両方に示すように、各微小三色LED構造400は2つのタイプの接点も有する:ピクセル駆動回路に接続される450(又は408)、452、及び結合セクション422、424、及び426等のP電極又はアノード並びに接地(すなわち共通電極)に接続される440、442、444、及び結合セクション416、418、及び420等のN電極又はカソード。
【0270】
[00289] 幾つかの実施形態では、440、442、444、及び結合セクション416、418、及び420等のN電極(又はN電極接点パッド)及びその接続は、グラフェン、ITO、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。幾つかの実施形態では、440、442、444、及び結合セクション416、418、及び420等のN電極(又はN電極接点パッド)及びその接続は、非透明又は透明導電材料で作られ、好ましい実施形態では、透明導電材料で作られる。幾つかの実施形態では、450、452、及び結合セクション422、424、及び426等のP電極(又はP電極接点パッド)及びその接続は、グラフェン、ITO、AZO、FTO、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。幾つかの実施形態では、450、452、及び結合セクション422、424、及び426等のP電極(又はP電極接点パッド)及びその接続は、非透明又は透明導電材料で作られ、好ましい実施形態では、透明導電材料で作られる。幾つかの実施形態では、P電極(又はP電極接点パッド)及びその接続並びにN電極(又はN電極接点パッド)及びその接続の場所は、交換することができる。
【0271】
[00290] 一般に、LED発光層は、p型領域/層及びn型領域/層を有するPN接合部と、p型領域/層とn型領域/層との間の活性層とを含む。
【0272】
[00291] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412から発せられた光は、赤色LED発光層412の側壁に向かって水平に伝播することが可能であり、次いで後述するように446及び/又は448等の反射要素によって上方に反射され、単一ピクセル三色LEDデバイス400の上面から放射される。後述するように、反射層409が赤色LED発光層412の下に位置決めされ、反射層415が赤色LED発光層412の上に位置決めされる。赤色LED発光層412から発せられた光は、2つの反射層409と415との間で反射されて、赤色LED発光層412の側壁に向かう。
【0273】
[00292] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層430から発せられた光は、緑色LED発光層430の側壁に向かって水平に伝播することが可能であり、次いで後述するように446及び/又は448等の反射要素によって上方に反射され、単一ピクセル三色LEDデバイス400の上面から放射される。後述するように、反射層427が緑色LED発光層430の下に位置決めされ、反射層433が緑色LED発光層430の上に位置決めされる。緑色LED発光層430から発せられた光は、2つの反射層427と433との間で反射されて、緑色LED発光層430の側壁に向かう。
【0274】
[00293] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層436から発せられた光は、青色LED発光層436の側壁に向かって水平に伝播することが可能であり、次いで後述するように446及び/又は448等の反射要素によって上方に反射され、単一ピクセル三色LEDデバイス400の上面から放射される。後述するように、反射層435が青色LED発光層436の下に位置決めされる。青色LED発光層436から発せられる光は、反射層435と青色LED発光層436の上面との間で反射されて、青色LED発光層436の側壁に向かう。
【0275】
[00294] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412から発せられた光は、緑色LED発光層430、次いで青色LED発光層436を通って垂直に伝播することが可能であり、三色LEDデバイス400から放射される。幾つかの実施形態では、緑色LED発光層430から発せられた光は、青色LED発光層436を通って伝播することが可能であり、三色LEDデバイス400から放射される。垂直光透過の場合、幾つかの実施形態では、415及び433等の各発光層の上の上部反射層は好ましくは、三色LEDデバイス400に含まれない。
【0276】
[00295] 幾つかの実施形態では、412、430、及び436等のLED発光層は、異なる組成を有する多くのエピタキシャル副層を含む。LEDエピタキシャル層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。微小LEDの例には、GaNベースのUV/青/緑微小LED、AlInGaPベースの赤/橙微小LED、及びGaAs又はInPベースの赤外線(IR)微小LEDがある。
【0277】
[00296] 幾つかの実施形態では、積層LED構造の各々は個々に制御されて、その個々の光を生成することができる。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス400内の全てのLEDエピタキシャル層動作からの結果としての上部LEDエピタキシャル層の結合光は、小さなフットプリント内のディスプレイパネル上の1つのピクセルの色を変えることができる。
【0278】
[00297] 幾つかの実施形態では、LEDデバイス400の設計に応じて、同じデバイスに含まれるLED構造の発色は、赤、緑、及び青に限定されない。例えば、適した色は、可視色範囲の380nmから700nmの波長の異なる色の範囲から選択することができる。幾つかの実施形態では、紫外線及び赤外線等の不可視範囲からの他の色を発するLED構造を実施することができる。
【0279】
[00298] 幾つかの実施形態では、垂直光放射が水平光放射と組み合わせられる場合、例えば、三色の選択は下から上に赤、緑、及び青であることができる。別の実施形態では、三色の選択は下から上に赤外線、橙、及び紫外線であることができる。幾つかの実施形態では、デバイス400の一層上のLED構造からの光の波長は、現在層の上の層上のLED構造よりも長い波長である。例えば、下部LED発光層412からの光の波長は、中間LED発光層430からの光の波長よりも長く、中間LED発光層430からの光の波長は、上部LED発光層436からの光の波長よりも長い。
【0280】
[00299] 幾つかの実施形態では、水平光放射の場合又は水平光放射の部分がLEDデバイス400の上面からの垂直光放射の部分よりも多い場合、LED発光層412、430、及び436の各々は、任意の適した可視色又は不可視色であることができる。水平光放射の利点は、発せられた光がLEDデバイス400の他の上層を通る必要がなく、現発光層の縁部又は側壁から直接出るため、より低い光透過損失及びより高い光放射効率を達成することができる。例えば、垂直光放射LEDデバイスと比較して、水平光放射LEDデバイスは、15%増、50%増、100%増、150%増、又は200%増の光透過効率を取得し得る。幾つかの場合、水平光放射LEDデバイスからの光透過効率は20%、40%、又は60%以上であることができる。
【0281】
[00300] 幾つかの実施形態では、下部赤色LED発光層412は、金属接合層408を通して基板404に接合される。金属接合層408は基板404上に配置し得る。一手法では、金属接合層408は基板404上に成長させられる。幾つかの実施形態では、金属接合層408は基板404上の駆動回路406及び金属接合層408の上の赤色LED発光層412の両方に電気的に接続され、P電極のように作用する。幾つかの実施形態では、金属接合層408の厚さは約0.1μmから約3μmである。好ましい実施形態では、金属接合層408の厚さは約0.3μmである。金属接合層408はオーミック接触層及び金属接合層を含み得る。幾つかの場合、2つの金属層が金属接合層408に含まれる。金属層の一方は、LEDデバイス400内の金属接合層の上の層に堆積する。相手方の接合金属層も基板404上に堆積する。幾つかの実施形態では、金属接合層408の組成はAu-Au接合、Au-Sn接合、Au-In接合、Ti-Ti接合、Cu-Cu接合、又はそれらの混合を含む。例えば、Au-Au接合が選択される場合、Auの2つの層は各々、接着層としてCr被膜及び抗拡散層としてPt被膜を必要とする。そしてPt被膜はAu層とCr層との間にある。Cr層及びPt層は、2つの接合されたAu層の上部及び下部に位置決めされる。幾つかの実施形態では、2つのAu層の厚さが概ね同じである場合、高圧及び高温下で、両層上のAuの相互拡散が2つの層を一緒に接合する。共晶接合、熱圧着、及び遷移液相(TLP)接合は、使用し得る技法の例である。
【0282】
[00301] 幾つかの実施形態では、金属接合層408は、上のLED構造から発せられた光を反射する反射器として使用することもできる。
【0283】
[00302] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層410が、赤色LED発光層412の下部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層410は、赤色LED発光層412と金属接合層408との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、インジウムスズ酸化物(ITO)層等のLEDデバイス400から発せられた光を透過する導電透明層410である。幾つかの実施形態では、図4Aに示し、図4Bに示さないように、赤色LED構造は、赤色LED発光層412に電気的に接続されたP電極接点パッド450を有する。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド450は導電層410に接続される。幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層414が赤色LED発光層412の上部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層414は、赤色LED発光層412とN電極接点パッド416との間に形成されて、導電性及び透過性を改善する、ITO層等の導電透明層414である。
【0284】
[00303] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412は、赤色LED発光層412の片側で上方の層に対する拡張部464を有する。幾つかの実施形態では、拡張部464は導電層410及び414と共に延びる。幾つかの実施形態では、拡張部464は、拡張部464の上方の導電層414の拡張部を通してN電極接点パッド416に接続される。
【0285】
[00304] 幾つかの実施形態では、反射層409が赤色LED発光層412の下で導電層410と金属接合層408との間に位置決めされ、反射層415が赤色LED発光層412の上方で導電層414と接合層456との間に、一例では、平坦絶縁層454内に位置決めされる。
【0286】
[00305] 一手法では、赤色LED発光層412は別個の基板(エピタキシャル基板と呼ぶ)上に成長させられる。次いで、接合後、例えば、レーザリフトオフプロセス又は化学ウェットエッチングによりエピタキシャル基板は除去されて、図4Bに示す構造を残す。
【0287】
[00306] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412は赤色微小LEDを形成するためのものである。赤色LED発光層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。幾つかの場合、赤色LED発光層412内の薄膜は、P型GaP/P型AlGaInP発光層/AlGaInP/N型AlGaInP/N型GaAsの層を含むことができる。幾つかの実施形態では、P型層は一般にMgドープされ、N型層は一般にSiドープされる。幾つかの例では、赤色LED発光層の厚さは約0.1μmから約5μmである。好ましい実施形態では、赤色LED発光層の厚さは約0.3μmである。
【0288】
[00307] 幾つかの実施形態では、赤色LED構造は、金属接合層408、反射層409、導電層410、赤色LED発光層412、導電層414、反射層415、及びN電極接点パッド416を含む。幾つかの実施形態では、赤色LED構造は平坦絶縁層454内、例えば二酸化シリコン(SiO2)層内に形成される。幾つかの実施形態では、平坦絶縁層454は赤色LED構造全体を覆う。幾つかの実施形態では、赤色LED構造全体は平坦絶縁層454内に埋め込まれる。幾つかの実施形態では、平坦絶縁層454の表面は、化学機械研磨法によって平滑化又は平坦化される。
【0289】
[00308] 幾つかの実施形態では、454等の平坦層は、微小LED400から発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、平坦層は、固体無機材料又はプラスチック材料等の誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、固体無機材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、リンケイ酸ガラス(PSG)、ボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)、又はそれらの任意の組合せを含む。幾つかの実施形態では、プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、スピンオンガラス(SOG)を含む透明プラスチック(樹脂)、接合接着剤Micro Resist BCL-1200、又はそれらの任意の組合せ等のポリマーを含む。幾つかの実施形態では、平坦層は、微小LED400から発せられた光の透過を促進することができる。幾つかの実施形態では、454、468、及び462等の平坦層は、456及び460等の接合層と同じ組成を有する。幾つかの実施形態では、454、468、及び462等の平坦層は、456及び460等の接合層と異なる組成を有する。
【0290】
[00309] 幾つかの実施形態では、ビア又はスルーホールが平坦絶縁層454内に形成されて、緑色LED構造のP電極接触構成要素422及び424を収容する。P電極接触構成要素422及び424は駆動回路406に接続される。
【0291】
[00310] 幾つかの実施形態では、接合層456を使用して、赤色LED構造と緑色LED構造とを一緒に接合する。幾つかの実施形態では、接合層456は、LEDデバイス400から発せられる光を透過しない。幾つかの実施形態では、接合層456の材料及び厚さは、金属接合層408について上述したものと同じである。幾つかの実施形態では、接合層456は、上のLED構造から発せられた光を反射する反射器として使用することもできる。
【0292】
[00311] 幾つかの実施形態では、垂直透過が使用される場合、接合層456は、微小LED400から発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、接合層456は、固体無機材料又はプラスチック材料等の誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、固体無機材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、リンケイ酸ガラス(PSG)、ボロンリンケイ酸ガラス(BPSG)、又はそれらの任意の組合せを含む。幾つかの実施形態では、プラスチック材料は、SU-8、PermiNex、ベンゾシクロブテン(BCB)、スピンオンガラス(SOG)を含む透明プラスチック(樹脂)、接合接着剤Micro Resist BCL-1200、又はそれらの任意の組合せ等のポリマーを含む。幾つかの実施形態では、透明接合層は、接合層の下の層から発せられた光の透過を促進することができる。
【0293】
[00312] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層428が緑色LED発光層430の下部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層428は、緑色LED発光層430と接合層456との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、ITO層等の導電透明層428である。
【0294】
[00313] 図4A及び図4Bに示すように、幾つかの実施形態では、緑色LED構造は、緑色LED発光層430に電気的に接続されたP電極接点パッド426を有する。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド426は導電層428に接続される。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド426は、接合層456内のP電極接点パッド426の一部を通して、平坦絶縁層454内のP電極接触構成要素422及び424にも接続する。幾つかの実施形態では、P電極接触構成要素422は円柱形であることができる。幾つかの実施形態では、P電極接触構成要素424は、構成要素422の幅に一致する狭い上側及び広い下側を有する漏斗様形状を有し、この形状は上方に構成要素422を支持するためである。幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層432が緑色LED発光層430の上部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層432は、緑色LED発光層430とN電極接点パッド420との間に形成されて、導電性及び透過性を改善する、ITO層等の導電透明層432である。図4A及び図4Bに示す幾つかの実施形態では、緑色LED構造は、緑色LED発光層430に電気的に接続されたN電極接点パッド420を有する。幾つかの実施形態では、N電極接点パッド420は導電層432に接続される。幾つかの実施形態では、緑色LED構造のN電極接点パッド420は、透明接合層456内のN電極接触構成要素418を通して赤色LED構造のN電極接点パッド416にも電気的に接続される。幾つかの実施形態では、ビア又はスルーホールが接合層456内に形成されて、P電極接点パッド426及びN電極接触構成要素418の一部を収容する。
【0295】
[00314] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層430は、緑色LED発光層430の片側に上方の層に対する拡張部466を有する。幾つかの実施形態では、拡張部466は導電層428及び432と共に拡張する。幾つかの実施形態では、拡張部466は、拡張部466の上の導電層432の拡張部を通してN電極接点パッド420に接続される。
【0296】
[00315] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層430の横方向寸法は、特に有効発光面積について赤色LED発光層412の横方向寸法と略同じである。
【0297】
[00316] 幾つかの実施形態では、反射層427が緑色LED発光層430の下で導電層428と接合層456との間に位置決めされ、反射層433が緑色LED発光層430の上で導電層432と接合層460との間に、一例では平坦絶縁層458内に位置決めされる。
【0298】
[00317] 一手法では、緑色LED発光層430は別個の基板(エピタキシャル基板と呼ぶ)上に成長させられる。次いで、接合後、例えば、レーザリフトオフプロセス又は化学ウェットエッチングによりエピタキシャル基板は除去されて、図4Bに示す構造を残す。
【0299】
[00318] 幾つかの実施形態では、緑色LED発光層430は緑色微小LEDを形成するためのものである。緑色LED発光層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。幾つかの場合、緑色LED発光層430内の薄膜は、P型GaN/InGaN発光層/N型GaNの層を含むことができる。幾つかの実施形態では、P型は一般にMgドープされ、N型は一般にSiドープされる。幾つかの例では、緑色LED発光層の厚さは約0.1μmから約5μmである。好ましい実施形態では、緑色LED発光層の厚さは約0.3μmである。
【0300】
[00319] 幾つかの実施形態では、緑色LED構造は、反射層427、導電層428、緑色LED発光層430、導電層432、反射層433、及びN電極接点パッド420を含む。幾つかの実施形態では、緑色LED構造は平坦絶縁層458内に形成される。幾つかの実施形態では、平坦絶縁層458は緑色LED構造全体及びP電極接点パッド426の一部を覆う。幾つかの実施形態では、緑色LED構造全体は平坦絶縁層458内に埋め込まれる。幾つかの実施形態では、平坦絶縁層458の両面は化学機械研磨法によって平滑化又は平坦化される。
【0301】
[00320] 幾つかの実施形態では、緑色LED構造の横方向寸法は赤色LED構造の横方向寸法と略同じである。幾つかの実施形態では、第1のLED構造、例えば赤色LED構造及び第2のLED構造、例えば緑色LED構造は、464及び466等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸を有する。幾つかの実施形態では、第1のLED構造及び第2のLED構造は、464及び466等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸に沿って位置合わせされる。
【0302】
[00321] 幾つかの実施形態では、接合層460を使用して、緑色LED構造と青色LED構造とを一緒に接合する。幾つかの実施形態では、接合層456は、LEDデバイス400から発せられる光を透過しない。幾つかの実施形態では、接合層460の材料及び厚さは、金属接合層408について上述したものと同じである。幾つかの実施形態では、接合層460は、上のLED構造から発せられた光を反射する反射器として使用することもできる。
【0303】
[00322] 幾つかの実施形態では、垂直透過が使用される場合、接合層460は、LEDデバイス400から発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、接合層460は、接合層456について上述したものと同じ固体無機材料又はプラスチック材料等の誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、透明接合層は、接合層の下の層から発せられた光の透過を促進することができる。
【0304】
[00323] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層434が青色LED発光層436の下部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層434は、青色LED発光層436と接合層460との間に形成されて導電性及び透過性を改善するITO層等の導電透明層434である。幾つかの実施形態では、図4Aに示し、図4Bに示さないように、青色LED構造は、青色LED発光層436に電気的に接続されたP電極接点パッド452を有する。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド452は導電層434に接続される。幾つかの実施形態では、P電極接点パッド452は、422及び424と同様に、平坦絶縁層454及び458内並びに透明接合層456及び460内の幾つかのP電極接触構成要素(図4A及び図4Bに示さず)にも接続される。これらのP電極接触構成要素は駆動回路406に接続される。
【0305】
[00324] 幾つかの実施形態では、電極接続用の導電層438が青色LED発光層436の上部に形成される。幾つかの実施形態では、導電層438は、青色LED発光層436とN電極440との間に形成されて導電性及び透過性を改善する、ITO層等の導電透明層438であることができる。幾つかの実施形態では、図4Bに示すように、N電極440は、N電極440及び導電層438を通して青色LED発光層436に電気的に接続されたN電極接点パッド442及び444を有する。幾つかの実施形態では、N電極440は、緑色LED構造のN電極接点パッド420にも電気的に接続される。幾つかの実施形態では、N電極440は、グラフェン、ITO、AZO、FTO、又はそれらの任意の組合せ等の材料で作られる。
【0306】
[00325] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層436の横方向寸法は、特に有効発光面積に関して緑色LED発光層430の横方向寸法と略同じである。
【0307】
[00326] 幾つかの実施形態では、反射層435が、青色LED発光層436の下で導電層434と接合層460との間に位置決めされる。幾つかの実施形態では、任意選択的な反射層439(図4Bに示さず)が、導電層438の上部で青色LED発光層436の上に位置決めされる。
【0308】
[00327] 一手法では、青色LED発光層436は別個の基板(エピタキシャル基板と呼ぶ)上に成長させられる。次いで、接合後、例えば、レーザリフトオフプロセス又は化学ウェットエッチングによりエピタキシャル基板は除去されて、図4Bに示す構造を残す。
【0309】
[00328] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層436は青色微小LEDを形成するためのものである。青色LED発光層の例には、III-V族窒化物、III-V族ヒ化物、III-V族リン化物、及びIII-V族アンチモン化物エピタキシャル構造がある。幾つかの場合、青色LED発光層436内の薄膜は、P型GaN/InGaN発光層/N型GaNの層を含むことができる。幾つかの実施形態では、P型は一般にMgドープされ、N型は一般にSiドープされる。幾つかの例では、青色LED発光層の厚さは約0.1μmから約5μmである。好ましい実施形態では、青色LED発光層の厚さは約0.3μmである。
【0310】
[00329] 幾つかの実施形態では、青色LED構造は、反射層435、導電層434、青色LED発光層436、導電層438、及び任意選択的な反射層439を含む。幾つかの実施形態では、青色LED構造は平坦絶縁層462内に形成される。幾つかの実施形態では、平坦絶縁層462は青色LED構造全体を覆う。幾つかの実施形態では、青色LED構造全体は平坦絶縁層462内に埋め込まれる。幾つかの実施形態では、平坦絶縁層462の下面は、化学機械研磨法によって平滑化又は平坦化される。
【0311】
[00330] 幾つかの実施形態では、ビア又はスルーホールが平坦絶縁層462及び透明接合層460内に形成されて、N電極440の一部を収容して、緑色LED構造のN電極接点パッド420に接続する。
【0312】
[00331] 幾つかの実施形態では、N電極440は平坦絶縁層462の上部を覆う。幾つかの実施形態では、N電極440は三色LEDデバイス400の上部を覆う。幾つかの実施形態では、N電極440は、N電極接点パッド442及び444を介して隣接する三色LEDデバイス(図4A及び図4Bに示さず)内のN電極に接続し、したがって、共通電極として機能する。
【0313】
[00332] 幾つかの実施形態では、青色LED構造の横方向寸法は、緑色LED構造の横方向寸法と略同じである。幾つかの実施形態では、第2のLED構造、例えば緑色LED構造及び第3のLED構造、例えば青色LED構造は、466等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸を有する。幾つかの実施形態では、第2のLED構造及び第3のLED構造は、466等の拡張部が除外される場合、同じ中心軸に沿って位置合わせされる。
【0314】
[00333] 幾つかの実施形態では、導電層410、414、428、432、434、及び438の各々の厚さは約0.01μmから約1μmである。幾つかの場合、次のエピタキシャル層とのあらゆる接合プロセスの前に、導電層410、414、428、432、434、及び438の各々は、蒸着、例えば電子ビーム蒸着又はスパッタリング堆積により共通して、対応する各エピタキシャル層上に堆積する。幾つかの例では、導電層を使用して、幾つかの場合、反射性又は透過性等のLEDデバイスの光学特性改善しながら電極接続に良好な導電性を維持する。
【0315】
[00334] 幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス400からの発光効率を改善するために、446及び448等の光学分離構造が、三色LEDデバイス400の側壁に沿って形成される。幾つかの実施形態では、光学分離構造446及び448はSiO2等の誘電材料から作られる。
【0316】
[00335] 図4Aに上面図から示すように、幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス400は円形を有する。幾つかの実施形態では、446及び448等の光学分離構造は、一体として接続され、三色LEDデバイス400の周囲の円形側壁として形成される。幾つかの実施形態では、光学分離構造は、更に詳細に後述するように反射カップとして形成される。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス400内の3つの積層LED構造も円形である。幾つかの実施形態では、三色LEDデバイス400は、矩形、正方形、三角形、台形、多角形等の他の形状であることができる。幾つかの実施形態では、446及び448等の光学分離構造は、一体として接続され、矩形、正方形、三角形、台形、多角形等の他の形状を有する三色LEDデバイス400の周囲の側壁として形成される。
【0317】
[00336] 図4Bに示すように、幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412、緑色LED発光層430、及び青色LED発光層436は斜めの側面を有する。本明細書で使用するとき、斜めの側面は、各LED発光層の上面又は下面に垂直ではない表面を指し得る。幾つかの実施形態では、斜めの側壁と各LED発光層の下面との間の角度は90度未満である。幾つかの実施形態では、金属接合層408も斜めの側面を有する。斜めの側面は、LED発光層への異なるコネクタの容易な接続を強化し得、鋭角によりそれらのコネクタの分離を阻止し得、デバイスの全体安定性を高め得る。
【0318】
[00337] 幾つかの実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は、基板404の表面への法線に対するLED発光層の斜めの側面の角度が変化するにつれて変化する。幾つかの実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は、基板404の表面への法線に対するLED発光層の斜めの側面の角度が増大するにつれて増大する。例えば、基板404の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±5度である場合且つ446及び/又は448等の光学分離構造が、後述するような反射カップではない場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は0.32%である。例えば、基板404の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±15度である場合且つ446及び/又は448等の光学分離構造が、後述するような反射カップではない場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は2.7%である。例えば、基板404の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±90度である(例えば、発光層が傾斜する)か、又は±90度に非常に近い場合且つ446及び/又は448等の光学分離構造が、後述するような反射カップではない場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は56.4%に等しいか、又はそれに非常に近い。
【0319】
[00338] これとは対照的に、更に詳細に後述する反射カップ構造の実施態様は、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率を改善する。例えば、基板404の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±5度である場合且つ446及び/又は448等の光学分離構造が、後述するような反射カップである場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は0.65%であり、これは、反射カップのないLEDデバイスと比較して104.6%の増大である。例えば、基板404の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±15度である場合且つ446及び/又は448等の光学分離構造が、後述するような反射カップである場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は6.65%であり、これは、反射カップのないLEDデバイスと比較して144.4%の増大である。例えば、基板404の表面への法線に対するLED発光層の側面の角度が±90度である(例えば、発光層が傾斜する)か、又は±90度に非常に近い場合且つ446及び/又は448等の光学分離構造が、後述するような反射カップである場合、マルチカラーLEDデバイスの光透過効率は66.65%に等しいか、又はそれに非常に近く、これは、反射カップのないLEDデバイスと比較して18.4%増である。
【0320】
[00339] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412、緑色LED発光層430、及び青色LED発光層436のサイズは同様である。例えば、赤色LED発光層412、緑色LED発光層430、及び青色LED発光層436の表面積は、特に有効発光面積に関して略同じである。
【0321】
[00340] 幾つかの実施形態では、反射層が各LED発光層の上及び下に形成されて、光透過効率を改善する。図4Bに示すように、幾つかの実施形態では、反射層409が接合層408と赤色LED発光層412との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層410が存在する場合、反射層409は接合層408と導電層410との間に形成される。幾つかの実施形態では、反射層415が接合層456(及び/又は平坦絶縁層454内)と赤色LED発光層412との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層414が存在する場合、反射層415は接合層456(及び/又は平坦絶縁層454内)と導電414との間に形成される。
【0322】
[00341] 幾つかの実施形態では、反射層427が接合層456(及び/又は平坦絶縁層458内)と緑色LED発光層430との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層428が存在する場合、反射層427は接合層456(及び/又は平坦絶縁層458内)と導電層428との間に形成される。幾つかの実施形態では、反射層433が接合層460(及び/又は平坦絶縁層458内)と緑色LED発光層430との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層432が存在する場合、反射層433は接合層460(及び/又は平坦絶縁層458内)と導電層432との間に形成される。
【0323】
[00342] 幾つかの実施形態では、反射層435が接合層460(及び/又は平坦絶縁層462内)と青色LED発光層436との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層434が存在する場合、反射層435は接合層460(及び/又は平坦絶縁層462内)と導電層434との間に形成される。幾つかの実施形態では、例えば導電路を通して青色LED発光層436をN電極パッド440になお電気的に接続できるようにしながら、任意選択的な反射層439(図4Bに示さず)がN電極パッド440と青色LED発光層436との間に形成される。幾つかの実施形態では、導電層438が存在する場合、任意選択的な反射層439は、例えば導電路を通して導電層438をN電極パッド440になお電気的に接続できるようにしながら、N電極パッド440と導電層438との間に形成される。
【0324】
[00343] 幾つかの実施形態では、反射層の材料、組成、特性、及び作製は図1図3に関して上述したものと同じである。
【0325】
[00344] 幾つかの実施形態では、ドライエッチング及びウェットエッチングを通して、三色LED構造が形成され、異なる色のLED構造の軸は互いに垂直に位置合わせされる。幾つかの実施形態では、異なる色のLED構造は同じ軸を共有する。
【0326】
[00345] 幾つかの実施形態では、異なる色の各LED構造は、それぞれの平坦絶縁構造内でピラミッドのような形状又は台形断面形をなす。各層は、下の層と比較して狭い幅又は小さな面積を有する。この場合、幅又は面積は、基板404の表面に平行する平面の寸法によって測定される。幾つかの実施形態では、特に平坦層状構造が使用される場合、異なる色の各LED構造は、他のLED構造と比較して略同じ横方向寸法を有する。各LED構造が略同じ面積を有する場合、LEDデバイス全体からの発光効率は改善する。
【0327】
[00346] 幾つかの実施形態では、特に平坦層状構造が使用されず、異なる色の各LED構造が、LED構造の面積を超える拡張を有さないLED構造の面積のみを覆う接合層によって一緒に接合される場合、マルチカラーLEDデバイス全体は、ピラミッド(又は逆円錐)のような形状又は台形断面形をなす(図4Bに示さず)。幾つかの実施形態では、下部LED構造、例えば赤色LED構造の横方向寸法は最長であることができ、上部LED構造、例えば青色LED構造の横方向寸法は最短であることができる。ピラミッドのような形状は、LEDデバイス内の各層が下から上にエッチングされパターニングされる際、自然に形成することができる。ピラミッドのような構造は、個々のLED構造間及び電極への電子接続を改善し、作製プロセスを簡易化することができる。例えば、電極接続は、容易な接続のために各層で露出される。
【0328】
[00347] 幾つかの実施形態では、金属接合層408等の下部層は、約1μmから約500μmの横方向寸法を有する。好ましい実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの下部にある金属接合層408の横方向寸法は約2.0μmである。幾つかの実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの垂直高さは約1μmから約500μmである。好ましい実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの垂直高さは約1.9μmである。好ましい実施形態では、マルチカラーLEDデバイスの上部にある導電層438の横方向寸法は約1.0μmである。
【0329】
[00348] 幾つかの実施形態では、三色LEDデバイスの層の断面のアスペクト比は、同じ層の横方向寸法が変わる場合、略同じままである。例えば、パターニングされたエピタキシャル層の横方向寸法が5μmである場合、パターニングされたエピタキシャル層の厚さは1μm未満である。別の例では、同じパターニングされたエピタキシャル層の横方向寸法が増大する場合、パターニングされたエピタキシャル層の厚さはそれに従って増大して、同じアスペクト比を維持する。幾つかの実施形態では、エピタキシャル層及び他の層の断面のアスペクト比は厚さ/幅において1/5未満である。
【0330】
[00349] LEDデバイスの形状は限定されず、幾つかの他の実施形態では、三色LEDデバイスの断面形は他の形状、例えば逆台形、半楕円形、矩形、平行四辺形、三角形、又は六角形等の形態をとることができる。
【0331】
[00350] 幾つかの実施形態では、異なる色の各LED構造を覆う454、458、及び462等の平坦絶縁層を用いる場合、単一ピクセル三色LEDデバイスの作製プロセスは簡易化され、単一ピクセル三色LEDデバイスの発光効率は改善する。例えば、平坦絶縁層内の導電層、反射層、並びに電極接点パッド及びそれらの関連する接続を含む異なる色の各LED構造それ自体をまず形成することができ、次いで各接合層を用いてLED構造を一緒に接合する。
【0332】
[00351] これとは対照的に、異なる色のLED構造が幾つかの接合層を用いて直接一緒に接合される、平坦化なしで直接積層三色LEDデバイスを作製するプロセスでは、単一ピクセル三色LEDデバイスは、層毎のパターニング(及び/又はエッチング)の結果としてピラミッド(又は逆円錐)のような形状又は台形断面形であり得る。したがって、単一ピクセル三色LEDデバイスの積層の下部にあるLED構造の有効発光面積は最大であり、一方、積層の上部にあるLED構造の有効発光面積は最小である。LEDデバイス内の複数のLED構造間の発光領域の凸凹は、その発光効率を低下させる恐れがある。一方、平坦層状構造を用いる場合、各LED構造はそれ自体の平坦絶縁層内で作製されるため、単一ピクセル三色LEDデバイスは上述したようなピラミッド構造に限定されない。その代わり、単一ピクセル三色LEDデバイス内の異なるLED構造の有効発光面積は、設計に従って調整することができる。幾つかの場合、単一ピクセル三色LEDデバイス内の異なるLED構造の水平有効発光面積は略同じであり、発光効率及び電気接続の容易さを改善する。幾つかの場合、平坦化のないより単純な三色LED構造と比較して、平坦化された三色LED構造は発光効率を少なくとも5%、少なくとも10%、又は時には少なくとも20%改善することができる。
【0333】
[00352] 幾つかの実施形態では、各エピタキシャル基板が、上述したように各LED発光層の成長に使用される場合、対応するLED発光層並びに導電層及び反射層等の他の層を覆う絶縁層をまず、各エピタキシャル基板上に堆積させることができる。次いで平坦化プロセスが続き、各LED構造を埋め込んだ絶縁層の表面を平坦化する。接合前、電気接続用のビアも平坦層内に形成される。
【0334】
[00353] 幾つかの実施形態では、接合層を含むLED構造の層は、形成されたLED構造を既に埋め込んだ平坦絶縁層上に直接形成することができ、次いで、現在のLED構造を覆う平坦絶縁層が形成される。次のLED構造が現在のLED構造の上に形成される前、電気接続用のビアも平坦層内に形成される。
【0335】
[00354] デバイスを形成するために、接合層がLED構造の上部又は下部に直接接触する、平坦絶縁層を用いない幾つかの他のプロセスと比較して、接合層は、LED構造に触れることなく平坦絶縁層と接触することができる。したがって、平坦化されたLED構造の各々内の特徴及び層は、よりよく保護され、外部破壊力を受けにくい。さらに、平坦化された表面は、平坦ではない表面からの偏向を低減することにより光透過効率を改善することができる。
【0336】
[00355] 幾つかの実施形態では、第3のLED発光層436の上の上部導電層438は、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、ドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチング又はITOエッチング溶液を用いたウェットエッチングである。幾つかの実施形態では、同じパターニング法は、三色LEDデバイス400内の導電層410、414、428、432、434、及び438を含め、他の全ての導電層に適用することができる。
【0337】
[00356] 幾つかの実施形態では、青色LED発光層436及び緑色LED発光層430はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、Cl2及びBCl3エッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0338】
[00357] 幾つかの実施形態では、460及び456を含む接合層はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、CF4及びO2エッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0339】
[00358] 幾つかの実施形態では、409、415、427、433、435、及び439を含む反射層は、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、反射層、特にDBR層のパターン形成に使用されるエッチング法は、CF4及びO2エッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチング又はArガスを用いたイオンビームエッチング(IBE)である。
【0340】
[00359] 幾つかの実施形態では、赤色LED発光層412はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、Cl2及びHBrエッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0341】
[00360] 幾つかの実施形態では、金属接合層408はフォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされる。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、Cl2/BCl3/Arエッチングガスを用いたドライエッチング、例えば誘導結合プラズマ(ICP)エッチング又はArガスを用いたイオンビームエッチング(IBE)である。
【0342】
[00361] 幾つかの実施形態では、各LEDデバイス構造がパターニングされた後、454、458、462等の絶縁層が、パターニングされた層、側壁、及び露出した基板の全てを含むパターニングされたLED構造の表面上に堆積する。幾つかの実施形態では、絶縁層はSiO2及び/又はSi3N4で作られる。幾つかの実施形態では、絶縁層はTiO2で作られる。幾つかの実施形態では、絶縁層は、高温でSOG等の層を硬化した後、SiO2と同様の組成を用いて形成される。幾つかの実施形態では、絶縁層は、絶縁層の下の層と同様の熱係数を有する材料で作られる。絶縁層の表面は次いで、化学機械研磨等の当業者に理解される妥当な方法によって平滑化又は平坦化される。
【0343】
[00362] 幾つかの実施形態では、平坦化後、絶縁層は、フォトリソグラフィ及びエッチングを使用してパターニングされて、電極接点エリアを露出する。幾つかの場合、パターン形成に使用されるエッチング法は、CF4及びO2を用いたドライエッチング、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)エッチングである。
【0344】
[00363] 幾つかの実施形態では、P電極又はアノード金属パッドは平坦絶縁層の片面及び/又は平坦絶縁層内のビア内等のパターニングされたLED構造の適した場所に蒸着又は他の堆積法により堆積して、赤色LED構造、緑色LED構造、及び青色LED構造に電気的に接続する。
【0345】
[00364] 幾つかの実施形態では、別個のN電極又はカソード金属パッドは、平坦絶縁層の片面/上部及び/又は平坦絶縁層内のビア内等のパターニングされたLED構造の適した場所に蒸着され又は他の堆積法により堆積して、赤色LED構造、緑色LED構造、及び青色LED構造に電気的に接続する。
【0346】
[00365] 図5は、幾つかの実施形態による、屈折構造を有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス500の断面図である。幾つかの実施形態では、図5に全て示されているわけではないが、単一ピクセル三色LEDデバイス500は図1図4に示す単一ピクセル三色LEDデバイスの何れか1つと同様の構造を有するが、単一ピクセル三色LEDデバイスの上面の上に形成された屈折構造502が追加されて、発光効率を改善している。単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられた光は、屈折構造を有さない単一ピクセル三色LEDデバイスの上面(出光エリア)を通して放射される。幾つかの実施形態では、屈折構造502の上面は平坦化される。幾つかの実施形態では、屈折構造502は、N電極140等の上部電極の露出面を覆い、露出面と接触する。幾つかの実施形態では、屈折構造502は、平坦絶縁層176の表面上に直接形成される。幾つかの実施形態では、屈折構造502は平坦絶縁層176と同じであり、平坦絶縁層176と一体化される。
【0347】
[00366] 幾つかの実施形態では、屈折構造502は、光学分離構造、例えば146及び148等の反射カップと、屈折構造を有さない単一ピクセル三色LEDデバイスの上面、すなわち、出光エリアとの間に形成される。幾つかの実施形態では、屈折構造502の上面は、光学分離構造の上部の上にある。幾つかの実施形態では、屈折構造502の上面は光学分離構造の上部と同じであるか、又は下にある。幾つかの実施形態では、屈折構造の上面は、N電極140等の上部電極の上にある。幾つかの実施形態では、屈折構造の上面は、N電極140等の上部電極と同じであるか、又は下にある。
【0348】
[00367] 幾つかの実施形態では、屈折構造502は、LEDデバイスから発せられた光を設計ニーズに従って集束又は発散させることにより単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられる光路を変更する。
【0349】
[00368] 幾つかの実施形態では、屈折層502は誘電材料で作られる。幾つかの実施形態では、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の誘電材料は、単一ピクセル三色LEDデバイスによって発せられる光を透過する。幾つかの実施形態では、誘電材料はSU-8、感光性ポリイミド(PSPI)、BCB等の1つ又は複数のポリマーから選択される。
【0350】
[00369] 幾つかの実施形態では、屈折層502は平坦絶縁層の上に直接形成される。幾つかの実施形態では、屈折層502は堆積、スパッタリング、又は他の方法によって形成される。
【0351】
[00370] 図6Aは、幾つかの実施形態による、反射構造の上に微小レンズを有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス600の断面図である。
【0352】
[00371] 図6Bは、幾つかの実施形態による、反射構造によって形成されたエリア内に微小レンズを有する、図1Aの対角線102に沿った単一ピクセル三色LEDデバイス600の断面図である。
【0353】
[00372] 幾つかの実施形態では、図6A及び図6Bに全て示されているわけではないが、単一ピクセル三色LEDデバイス600は図1図5に示す単一ピクセル三色LEDデバイスの何れか1つと同様の構造を有するが、単一ピクセル三色LEDデバイスの上面の上に形成された微小レンズ602が追加されて、発光効率を改善している。単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられた光は、微小レンズ構造を有さない単一ピクセル三色LEDデバイスの上面(出光エリア)を通して放射される。幾つかの実施形態では、微小レンズ602は平坦絶縁層176の表面上に直接形成される。幾つかの実施形態では、微小レンズ602は、図5に示すように、屈折構造502の表面上に直接形成される。幾つかの実施形態では、微小レンズ602は、N電極140等の上部電極の露出面を覆い、露出面と接触する。
【0354】
[00373] 幾つかの実施形態では、任意選択的なスペーサ604が、微小レンズ602の下で出光エリアの上に形成される。幾つかの実施形態では、スペーサ604の上面は平坦化される。幾つかの実施形態では、スペーサ604は平坦絶縁層176の表面上に直接形成される。幾つかの実施形態では、スペーサ604は、図5に示すように屈折構造502の表面上に直接形成される。幾つかの実施形態では、スペーサ604は、図5に示す屈折構造502と同じであり、屈折構造502と一体化される。幾つかの実施形態では、スペーサ604は、N電極140等の上部電極の露出面を覆い、露出面と接触する。幾つかの実施形態では、スペーサ604は微小レンズ602と一体化される。幾つかの実施形態では、スペーサ604は、平坦絶縁層176と同じであり、平坦絶縁層176と一体化される。
【0355】
[00374] 幾つかの実施形態では、微小レンズ602は、光学分離構造間、例えば146及び148等の反射構造又は反射カップ間の、微小レンズを有さない光学分離構造間の単一ピクセル三色LEDデバイスの上面、すなわち出光エリアに形成される。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の上面は、図6Aに示すように、光学分離構造の上部の上である。微小レンズ602の上面が146及び148等の反射構造の上部の上である場合、反射カップを含む単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられる光の略全ては、微小レンズ602によって捕捉し集束することができる。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の上面は、図6Bに示すように、光学分離構造の上部と同じ又は下である。微小レンズ602の上面が146及び148等の反射構造の上部よりも低いか、又は同じレベルである場合、微小レンズ602から発せられた光の少なくとも一部は、反射構造又は反射カップによって更に反射され、特定のエリアに閉じ込められる。
【0356】
[00375] 幾つかの実施形態では、微小レンズ602の下部の横方向寸法は出光エリアの横方向寸法よりも小さい。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の下部の横方向寸法は出光エリアの横方向寸法と同じであるか、又はそれよりも大きい。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の下部の横方向寸法は上部発光層136の上面面積よりも小さい。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の下部の横方向寸法は上部発光層136の上面面積と同じであるか、又はそれよりも大きい。
【0357】
[00376] 幾つかの実施形態では、任意選択的なスペーサ604は、光学分離構造間、例えば、146及び148等の反射カップ間の、微小レンズ及びスペーサを有さない単一ピクセル三色LEDデバイスの上面、すなわち出光エリアに形成される。幾つかの実施形態では、スペーサ604の上面は光学分離構造の上部の上にある。幾つかの実施形態では、スペーサ604の上面は、光学分離構造の上部と同じであるか、又はその下にある。幾つかの実施形態では、スペーサ604の上面はN電極140等の上部電極の上にある。幾つかの実施形態では、スペーサ604の上面は、N電極140等の上部電極と同じであるか、又はその下にある。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の下部の横方向寸法は、スペーサ604の上面の横方向寸法よりも小さい。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の下部の横方向寸法はスペーサ604の上面の横方向寸法と同じであるか、又はそれよりも大きい。
【0358】
[00377] 幾つかの実施形態では、微小レンズ602は、LEDデバイスから発せられた光を設計ニーズに従って集束又は発散させることにより単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられる光路を変更する。
【0359】
[00378] 幾つかの実施形態では、スペーサ604は、単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられる光路を拡張する。幾つかの実施形態では、スペーサ604は、LEDデバイスから発せられた光を設計ニーズに従って集束又は発散させることにより単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられる光路を変更する。
【0360】
[00379] 幾つかの実施形態では、微小レンズ602は、単一ピクセル三色LEDデバイスから発せられる波長を透過する多種多様な材料から作ることができる。微小レンズ602の透明材料例には、ポリマー、誘電体、及び半導体がある。幾つかの実施形態では、誘電材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の1つ又は複数を含む。幾つかの実施形態では、微小レンズ602はフォトレジストで作られる。
【0361】
[00380] スペーサ604は、下にある単一ピクセル三色LEDデバイス等のピクセル光源に対して微小レンズ602の位置を維持するように形成される任意選択的な透明層である。スペーサ604は、ピクセル光源から発せられる波長を透過する多種多様な材料から作ることができる。スペーサ604の透明材料例には、ポリマー、誘電体、及び半導体がある。幾つかの実施形態では、誘電材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の1つ又は複数を含む。幾つかの実施形態では、スペーサ604はフォトレジストで作られる。幾つかの実施形態では、スペーサ604及び微小レンズ602は同じ材料を有する。幾つかの実施形態では、スペーサ604及び微小レンズ602は異なる材料を有する。
【0362】
[00381] 幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは2μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは1μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは0.5μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは4μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは3μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは2μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の高さは1μm以下である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の幅と高さとの比率は2超である。
【0363】
[00382] 幾つかの実施形態では、微小レンズ602の形状は概して半球である。幾つかの実施形態では、微小レンズ602の中心軸は、レンズなし単一ピクセル三色LEDデバイスの中心軸と位置合わせされるか、又は中心軸と同じである。
【0364】
[00383] 明確にするために、図6A及び図6Bは、幾つかの実施形態では、ディスプレイパネルにおいて、三色LEDデバイス等の単一ピクセル光源の各々が1枚の微小レンズ602に対応することを示す。フルディスプレイパネルが多くの個々のピクセル及び多くの微小レンズのアレイを含むことを理解されたい。加えて、微小レンズとピクセル光源との間に1対1の対応性がある必要はなく、またピクセル駆動回路(図示せず)とピクセル光源との間にも1対1の対応性がある必要はない。ピクセル光源は、複数の個々の光要素、例えば、並列接続された単一ピクセルLEDで作ることもできる。幾つかの実施形態では、1枚の微小レンズ602が幾つかのレンズなし単一ピクセル三色LEDデバイスを覆うことができる。
【0365】
[00384] 個々の微小レンズ602は正の屈折力を有し、対応するピクセル光源から発せられる光の発散又は視野角を低減するように位置決めされる。一例では、ピクセル光源から発せられる光ビームは、かなり広い元々の発散角を有する。一実施形態では、基板104に直交する垂直軸に対する光ビームのエッジ光線の元々の角度は、60度超である。光は微小レンズ602によって曲げられ、それにより、新しいエッジ光線はここで、低減された発散角を有する。一実施形態では、低減された角度は30度未満である。微小レンズアレイ内の微小レンズは通常、同じである。微小レンズの例には、球面微小レンズ、非球面微小レンズ、フレナル(Fresnal)微小レンズ、及び円柱微小レンズがある。
【0366】
[00385] 微小レンズ602は通常、平らな面及び湾曲した面を有する。図6では、微小レンズ602の下部は平らな面であり、微小レンズ602の上部は湾曲した面である。各微小レンズ602のベースの典型的な形状は、円形、正方形、矩形、及び六角形を含む。ディスプレイパネルの微小レンズアレイ内の個々の微小レンズは、形状、曲率、屈折力、サイズ、ベース、間隔が同じであってもよく、又は異なってもよい。幾つかの実施形態では、微小レンズ602は単一ピクセル三色LEDデバイスの形状に適合する。一例では、微小レンズ602のベースの形状は単一ピクセル三色LED構造のものと同じであり、例えば、図6A及び図6Bでは、両方とも円形である。別の例では、微小レンズ602のベースの形状は単一ピクセル三色LEDデバイスのものと同じではなく、例えば、微小レンズの円形ベースは単一ピクセル三色LEDと同じ幅を有するが、微小レンズのベースは円形であり、単一ピクセル三色LEDのベースは正方形であるため、より小さな面積を有する。幾つかの実施形態では、微小レンズのベースの面積は、ピクセル光源の面積よりも小さい。幾つかの実施形態では、微小レンズのベースの面積は、ピクセル光源の面積と同じであるか、又はそれよりも大きい。
【0367】
[00386] 微小レンズ602が形成される幾つかの実施形態では、同じ材料を用いて同じプロセスで、微小レンズ602と共にスペーサ層604を形成することができる。幾つかの実施形態では、ピクセル光源の高さは、基板104の下部から測定されるスペーサ604の厚さよりも大きいか、同じであるか、又は小さい。
【0368】
[00387] スペーサ604の厚さは、微小レンズ604とピクセル光源との間に適切な間隔を維持するように設計される。一例として、ピクセル光源と微小レンズとの間に、微小レンズの焦点距離よりも大きな光学間隔を維持するスペーサでは、単一ピクセルの画像は特定の距離に形成される。別の例として、ピクセル光源と微小レンズとの間に、微小レンズの焦点距離未満の光学間隔を維持する光学スペーサでは、発散角/視野角の低減が達成される。発散角/視野角の低減量も、ピクセル光源の上面から測定されるスペーサ604の厚さに部分的に依存する。幾つかの実施形態では、ピクセル光源の上面から測定されるスペーサ604の厚さは1μm以下である。幾つかの実施形態では、ピクセル光源の上面から測定されるスペーサ604の厚さは0.5μm以下である。幾つかの実施形態では、ピクセル光源の上面から測定されるスペーサ604の厚さは0.2μm以下である。幾つかの実施形態では、ピクセル光源の上面から測定されるスペーサ604の厚さは約1μmである。
【0369】
[00388] 幾つかの実施形態では、微小レンズアレイをディスプレイパネルに統合することを介して輝度強化効果が達成される。幾つかの例では、微小レンズアレイを用いた場合の輝度は、微小レンズの集光効果に起因して、ディスプレイ表面に垂直な方向において微小レンズアレイを有さない場合の輝度の4倍である。代替の実施形態では、輝度強化係数は微小レンズアレイ及び光学スペーサの異なる設計に従って様々であることができる。例えば、8を超える係数を達成することができる。
【0370】
[00389] 幾つかの実施形態では、微小レンズを作製する第1の方法は、ピクセル光源の少なくとも上部に直接、ピクセル光源と物理的に直接接触して微小レンズ材料層を堆積させるステップを含む。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層の形状は、ピクセル光源の形状に適合し、ピクセル光源上に半球を形成する。幾つかの実施形態では、ピクセル光源の上部は概して平坦であり、形成された微小レンズ602の形状は概して半球である。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層は、化学蒸着(CVD)によって直接、単一ピクセル三色LEDデバイスの平坦化面等のピクセル光源の表面上に堆積する。幾つかの実施形態では、CVDプロセスの堆積パラメータは以下である:電力は約0Wから約1000Wであり、圧力は約100ミリトールから約2000ミリトールであり、温度は23℃前後から500℃前後であり、ガスフローは約0sccm(毎分標準立方センチメートル)から約3000sccmであり、時間は約1時間から約3時間である。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層の材料は二酸化シリコン等の誘電材料である。
【0371】
[00390] 幾つかの実施形態では、微小レンズを作製する第1の方法は、微小レンズ材料層をパターニングするステップであって、それにより、基板の電極エリアを露出させる、パターニングするステップを更に含む。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層をパターニングするステップはエッチングステップを含む。幾つかの実施形態では、エッチングステップは、微小レンズ材料の表面にマスクを形成するステップを含む。エッチングするステップは、フォトリソグラフィプロセスを介してマスクをパターニングするステップであって、それにより、マスクに開口部を形成し、ピクセル光源の電極エリアの上の微小レンズ材料層を露出させる、マスクをパターニングするステップも含む。エッチングするステップは、マスク保護がなされた状態で、開口部によって露出された微小レンズ材料層の部分をエッチングするステップを更に含む。幾つかの実施形態では、露出した微小レンズ材料層はウェットエッチング法によってエッチングされる。
【0372】
[00391] 幾つかの実施形態では、微小レンズを作製する第2の方法は、後のステップで堆積する微小レンズ材料層を位置合わせするためのマークを有するマーク層を形成する、任意選択的なステップも含む。例えば、マーク層は、ピクセル光源の中心に微小レンズを形成するために、微小レンズ材料層に発光ピクセルのユニットを位置合わせするように形成される。幾つかの実施形態では、マーク層は、ピクセル光源の上部に微小レンズを形成するために、ピクセル光源よりも上の層、特に微小レンズ材料層にピクセル光源を位置合わせするように形成される。
【0373】
[00392] 微小レンズを作製する第2の方法は、1つのピクセル光源の少なくとも上部に直接、微小レンズ材料層を堆積させるステップを更に含む。図6C及び図6Dは、幾つかの実施形態による、トップダウンパターン転写を使用して微小レンズアレイが統合されたディスプレイパネルを形成する作製方法を更に示す。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層645は、図6Cに示すようにピクセル光源606Mの上部を覆い、微小レンズ材料層645の上面は平坦である。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層645は、スピンコーティングによりピクセル光源アレイ606の上部に堆積する。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層645の材料はフォトレジストである。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層645の材料は酸化シリコン等の誘電材料である。
【0374】
[00393] 微小レンズを作製する第2の方法は、微小レンズ材料層を上から下にパターニングするステップであって、それにより、図6C及び図6Dに示すように、微小レンズ材料層に少なくとも1つの半球を形成する、パターニングするステップを更に含む。幾つかの実施形態では、パターニングは、微小レンズ材料層645を貫通せずに又は微小レンズ材料層645の下部までエッチングせずに実行される。幾つかの実施形態では、微小レンズ620の半球は、少なくとも1つのピクセル光源606Mの上に配置される。
【0375】
[00394] 幾つかの実施形態では、上から下に微小レンズ材料層をパターニングするステップは、図6Cに示すように、微小レンズ材料層645の表面上にマスク層630を堆積させる第1のステップを更に含む。
【0376】
[00395] 上から下に微小レンズ材料層をパターニングするステップは、マスク層630をパターニングして、マスク層630に半球パターンを形成する第2のステップも含む。幾つかの例では、マスク層630は、まずフォトリソグラフィプロセスによってパターニングされ、次いでリフロープロセスによってパターニングされる。幾つかの実施形態では、図6Cに点線矩形セルで示すように、感光性ポリマーマスク層630が分離されたセル640内にパターニングされて、半球パターンの形成に向けて準備する。一例として、分離されたセル640はフォトリソグラフィプロセスを介してパターニングされ形成される。次いで、分離されたセル640を有するパターニングされた感光性ポリマーマスク層650は、高温リフロープロセスを使用して半球パターン660に形成される。一手法では、分離されたセル640は、高温リフローを介して、分離された半球パターン660内に形成される。幾つかの実施形態では、1ピクセルの分離された半球パターン660は、隣接ピクセルの半球パターンと物理的に直接接触しない。幾つかの実施形態では、1ピクセルの半球パターン660は、半球パターン660の下部でのみ隣接ピクセルの半球パターンと接触する。パターニングされた感光性ポリマーマスク層650は、特定の時間にわたりポリマー材料の融点を超える温度まで加熱される。ポリマー材料が液化状態まで溶融した後、液化材料の表面張力により、滑らかな曲率の表面を有する形状になる。半径Rの丸いベースを有するセルでは、セルの高さが2R/3である場合、リフロープロセス後に半球形/パターンが形成される。図6Cは、高温リフロープロセスが終わった後の半球パターン660のアレイが統合されたディスプレイパネルを示す。幾つかの実施形態では、マスク層における半球パターンは、微小レンズを作製する第1の方法で説明した微小レンズの作製方法を含む他の作製方法により形成することもできる。幾つかの他の実施形態では、マスク層における半球パターンは、グレースケールマスクフォトリソグラフィ露出を使用して形成することができる。幾つかの他の実施形態では、マスク層における半球パターンは成形/インプリントプロセスを介して形成することができる。
【0377】
[00396] 上から下に微小レンズ材料層をパターニングするステップは、半球パターン660をマスクとして使用し、微小レンズ材料層645をエッチングして、微小レンズ材料層645に半球を形成する第3のステップを更に含む。幾つかの例では、微小レンズ材料層645をエッチングすることは、フォトリソグラフィプロセスによる。幾つかの例では、微小レンズ材料層645をエッチングすることは、図6Cに示すように、プラズマエッチングプロセス635等のドライエッチングによる。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層645がエッチングされた後、微小レンズ材料層645は、図6C及び図6Dに示すようにピクセル光源606Mの上面を露出するまでエッチングされず、それにより、スペーサ670がピクセル光源606Mの上部に形成され、又は図6Dに示すように、スペーサ670がピクセル光源606Mの上部を覆う。
【0378】
[00397] 微小レンズを作製する第2の方法は、微小レンズ材料層をパターニングするステップであって、それにより、基板の電極エリア(図6Dに示さず)を露出させる、パターニングするステップを更に含む。幾つかの実施形態では、微小レンズ材料層をパターニングするステップはエッチングステップを含む。幾つかの実施形態では、エッチングステップは、微小レンズ材料の表面にマスクを形成するステップを含む。エッチングするステップは、フォトリソグラフィプロセスを介してマスクをパターニングするステップであって、それにより、マスクに開口部を形成し、ピクセル光源の電極エリアの上の微小レンズ材料層を露出させる、マスクをパターニングするステップも含む。エッチングするステップは、マスク保護がなされた状態で、露出した微小レンズ材料層をエッチングするステップを更に含む。幾つかの実施形態では、露出した微小レンズ材料層はウェットエッチング法によってエッチングされる。幾つかの実施形態では、電極の開口部はディスプレイアレイエリア外に位置決めされる。
【0379】
[00398] 上述したように、図6A図6Dは、微小レンズアレイが統合されたディスプレイパネルを形成する種々の作製方法を示す。これらは例にすぎず、他の作製技法を使用することも可能なことを理解されたい。
【0380】
[00399] 詳細な説明は多くの細部を含むが、これらは本発明の範囲の限定として解釈されるべきではなく、単に本発明の異なる例及び態様を示すものとして解釈されるべきである。本発明の範囲が詳細に上述していない他の実施形態を含むことを理解されたい。例えば、正方形のベース又は他の多角形のベース等の異なる形状のベースを有する微小レンズを使用することも可能である。
【0381】
[00400] 図7は、幾つかの実施形態による、基板104上の図1Aの102等の対角線に沿った3つの単一ピクセル三色LEDデバイス710、720、及び730の断面図700である。幾つかの実施形態では、図7に全て示されているわけではないが、単一ピクセル三色LEDデバイス710、720、及び730の各々は、図1図6に示す単一ピクセル三色LEDデバイスの何れか1つと同様の構造を有する。矩形750内の単一ピクセル三色LEDデバイス710の断面図は、上述した図1~図l6の何れかに示す断面図に等しい。
【0382】
[00401] 幾つかの実施形態では、図1図7の実施形態の何れかに示すように、単一ピクセル三色LEDデバイスは、702、704、及び706等の1つ又は複数の反射カップ構造を更に備える。702、704、及び706等の反射構造は、単一ピクセル三色LEDデバイス710、720、及び730の各々を囲む。反射カップは半導体基板104上に形成し得、単一ピクセル三色LEDデバイスからの光が発せられる発光領域の周囲に位置決めし得る。例えば、図1A図1Cに示すように、図1Bにおける102方向に沿った断面図及び図1Cにおける150方向に沿った断面図から、反射カップは4つの反射カップ部分146、148、170、及び172を含み得る。幾つかの実施形態では、反射カップ部分146、148、170、及び172は、半導体基板104上に形成し得、発光領域の周囲に位置決めし得る。幾つかの実施形態では、反射カップは、発光領域から発せられた光の少なくとも幾らか又は略全てを分離することができる。例えば、図1B及び図1Cに示すように、反射カップの高さが発光領域の高さよりも高い場合、反射カップ部分146、148、170、及び172は、発光領域から発せられた光の少なくとも幾らか又は略全てを分離することができる。したがって、反射カップは、ピクセル間光クロストークを抑制し、LEDディスプレイの全体コントラストを改善することができる。反射カップからの反射はまた、光放射を特定の方向に集束することによって発光効率及び輝度も上げる。
【0383】
[00402] 幾つかの実施形態では、反射カップの高さは、赤色LED構造等の下部LED構造の高さよりも大きく、緑色LED構造等の中間LED構造の高さよりも大きく、又は青色LED構造等の上部LED構造の高さよりも大きい高さであり得る。幾つかの実施形態では、反射カップの高さ合計は、赤色LED構造等の下部LED構造、緑色LED構造等の中間LED構造、及び青色LED構造等の上部LED構造の結合高さの高さよりも大きい高さであり得る。幾つかの実施形態では、反射カップの高さ合計は、平坦層なしの単一ピクセル三色LEDデバイスの高さよりも大きい高さであり得る。幾つかの実施形態では、反射カップの高さは0.5μm~50μmである。幾つかの実施形態では、反射カップの高さは1μm~20μmである。幾つかの実施形態では、反射カップの高さは2μm~10μmである。幾つかの実施形態では、反射カップの高さは約2.5μmであり、一方、平坦層なしの単一ピクセル三色LEDデバイスの高さは約1.9μmである。更に幾つかの実施形態では、反射カップ部分146、148、170、及び172は異なる高さを有し得る。幾つかの実施形態では、146又は148等の反射カップ部分の断面は三角形である。幾つかの実施形態では、146又は148等の反射カップ部分の断面は、底辺が上辺よりも長い台形である。幾つかの実施形態では、146又は148等の反射カップ部分の下部の幅は0.3μm~50μmである。幾つかの実施形態では、146又は148等の反射カップ部分の下部の幅は0.5μm~25μmである。好ましい実施形態では、146又は148等の反射カップ部分の下部の幅は約1μmである。幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイスの下部の最も近い縁部への146又は148等の反射カップ部分の下部の最も近い縁部の距離は、0.2μm~30μmである。幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイスの下部の最も近い縁部への146又は148等の反射カップ部分の下部の最も近い縁部の距離は、0.4μm~10μmである。好ましい実施形態では、図4Bに示すようにp電極接続構造422等の単一ピクセル三色LEDデバイスの下部の最も近い縁部への146/446又は148/448等の反射カップ部分の下部の最も近い縁部の距離は、約0.6μmである。
【0384】
[00403] 幾つかの実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイスの146/446及び148/448等の隣接反射カップ部分の中心間距離は、1μm~50μmである。好ましい実施形態では、単一ピクセル三色LEDデバイスの146及び148等の隣接反射カップ部分の中心間距離は、約5μmである。
【0385】
[00404] 幾つかの実施形態では、0°の発散角は、発光領域の上面に垂直に伝播する光に対応し得、90°の発散角は、発光領域の上面に平行して伝播する光に対応し得る。反射カップのジオメトリを変更することにより、発光領域から発せられる光の発散角を制御することができる。したがって、反射カップは、発光領域から発せられる光の発散を低減し、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの輝度を高め得る。幾つかの実施形態では、図1B及び図1Cに示すように反射カップの側壁146-1、148-1、170-1、及び172-1は、直線、湾曲、波形、マルチライン、又はそれらの組合せであり得る。幾つかの実施形態では、反射カップ部分146、148、170、及び172の側壁の急峻さは、発光領域から発せられる光の発散を低減するように設計し得る。例えば、基板104に垂直な垂直軸に対する反射カップ部分146、148、170、及び172の側壁の角度は、少なくとも15度から多くとも75度であり得る。基板104に垂直な垂直軸に対する反射カップ部分146、148、170、及び172の側壁の角度は、少なくとも5度から多くとも60度であり得る。幾つかの好ましい実施形態では、基板104に垂直な垂直軸に対する反射カップ部分146、148、170、及び172の側壁の角度は、少なくとも10度から多くとも50度であり得る。反射カップは、発光領域から発せられた光の幾らかを上方に反射することもできる。例えば、発光領域から発せられた光の幾らかは、反射カップ部分146、148、170、及び172に達し、反射カップ部分146、148、170、及び172によって上方に反射され得る。
【0386】
[00405] 幾つかの実施形態では、反射カップは金属を含み得る。幾つかの実施形態では、反射カップは酸化シリコン等の誘電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、反射カップは感光性誘電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、感光性誘電材料はSU-8、感光性ポリイミド(PSPI)、又はBCBを含み得る。他の実施形態では、反射カップはフォトレジストを含み得る。
【0387】
[00406] 幾つかの実施形態では、反射カップは堆積、フォトリソグラフィ、及びエッチングプロセスの組合せによって作製することができる。幾つかの実施形態では、反射カップは他の適した方法によって作製し得る。一手法では、PSPIがフォトリソグラフィプロセスによって反射カップ形内に形成される。次いで、Pt、Rh、Al、Au、及びAg等の1つ又は複数の金属を含む高反射率を有する金属層、TiO2/SiO2層を含む積層DBR層、多層全指向性反射器(ODR)を含む全反射性を有する任意の他の層、又はそれらの組合せが、蒸着により、反射層として反射カップを含むマルチカラーLEDデバイスの全面に堆積する。次に、反射カップエリアの反射層はフォトレジストによって形作られ、一方、その他の領域の反射層はエッチングされ、それにより、発光領域が露出される。
【0388】
[00407] 別の手法では、積層LED構造よりも厚い、SiO2、窒化シリコン、又はSU8の1つ又は複数を含む分離層が積層LED構造上に堆積又はスピニングされる。次いで、フォトレジストをマスクとして使用して、分離層はエッチングされ、反射カップ形に形成される。次に、Pt、Rh、Al、Au、及びAg等の1つ又は複数の金属を含む高反射率を有する金属層、TiO2/SiO2層を含む積層DBR層、多層全指向性反射器(ODR)を含む全反射性を有する任意の他の層、又はそれらの組合せが、蒸着により、反射層として反射カップを含むマルチカラーLEDデバイスの全面に堆積する。最後に、反射カップエリアの反射層はフォトレジストによって形作られ、一方、その他の領域の反射層はエッチングされ、それにより、発光領域が露出される。
【0389】
[00408] 幾つかの実施形態では、図2図6に示すように、単一ピクセル三色LEDデバイスは、反射カップと統合された1つ又は複数の上部電極(例えば、上部電極140/440、442、及び444)を更に含む。1つ又は複数の上部電極は、上部電極(層)140/440と電気的に接続し得る。例えば、図4Bに示すように、電極442及び444は反射カップ、例えば反射カップ部分446及び448とそれぞれ統合することができる。上部電極442及び444は両方とも、発光領域に向かって延び、上部電極(層)140/440と電気的に接続し得る。反射カップは、1つ又は複数の上部電極を採用する単一ピクセル三色LEDデバイスの共通P電極又はN電極として実行し得る。例えば、上部電極(層)140/440が、各LED構造(例えば、発光層112/412、130/430、及び136/436を含むLED構造)並びに任意選択的に上部電極442及び444と電気的に接続する場合、反射カップは単一ピクセル三色LEDデバイスの共通P電極又はN電極として実行し得る。
【0390】
[00409] 幾つかの実施形態では、反射カップは1つ又は複数の反射被膜を更に含む。1つ又は複数の反射被膜は、反射カップの1つ又は複数の側壁、例えば、反射カップの側壁146-1、148-1、170-1、及び172-1に堆積し得る。1つ又は複数の反射被膜の各々の下部は、各LED構造、例えば、赤色、緑色、及び青色LED構造に接触しない。1つ又は複数の反射被膜は、発光領域から発せられた光を反射し、したがって、微小LEDパネル又はディスプレイの輝度及びルミナンス有効性を高めることができる。例えば、発光領域から発せられた光は1つ又は複数の反射被膜に到達し得、1つ又は複数の反射被膜によって上方に反射され得る。
【0391】
[00410] 1つ又は複数の反射被膜は反射カップと一緒に、発光領域から発せられた光の反射方向及び/又は反射強度を利用することができる。例えば、反射カップの側壁146-1、148-1、170-1、及び172-1は、特定の角度で傾斜し得、したがって、反射カップの側壁146-1、148-1、170-1、及び172-1に堆積した1つ又は複数の反射被膜も、反射カップの側壁146-1、148-1、170-1、及び172-1と同じ角度で傾斜する。発光領域から発せられた光が1つ又は複数の反射被膜に到達すると、発光領域から発せられた光は、反射カップの側壁146-1、148-1、170-1、及び172-1の角度に従って1つ又は複数の反射被膜によって反射される。
【0392】
[00411] 1つ又は複数の反射被膜の材料は、60%超、70%超、又は80%超の反射率を有する高い反射性を有し得、したがって、発光領域から発せられた光の大半を反射することができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は、高い反射率を有する1つ又は複数の金属導電材料を含み得る。これらの実施形態では、1つ又は複数の金属導電材料は、アルミニウム、金、又は銀の1つ又は複数を含み得る。他の幾つかの実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は多層であることができる。より具体的には、1つ又は複数の反射被膜は、1つ又は複数の反射性材料層及び1つ又は複数の誘電材料層の積層を含み得る。例えば、1つ又は複数の反射被膜は、1つの反射性材料層及び1つの誘電材料層を含み得る。他の実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は、2つの反射性材料層及び2つの反射性材料層間に位置する1つの誘電材料層を含み得る。更に幾つかの他の実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は、2つの誘電材料層及び2つの誘電材料層間に位置する1つの反射性材料層を含み得る。幾つかの実施形態では、多層構造は、TiAu、CrAl、又はTiWAgの1つ又は複数を含み得る2つ以上の金属層を含み得る。
【0393】
[00412] 幾つかの実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は、金属及び透明導電酸化物(TCO)層を含む多層全指向性反射器(ODR)であり得る。例えば、多層構造は、誘電材料層、金属層、及びTCO層を含み得る。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は、交互に堆積して分布ブラッグ反射器(DBR)を形成する2つ以上の誘電材料層を含み得る。例えば、1つ又は複数の反射被膜は、誘電材料層、金属層、及び透明誘電層を含み得る。透明誘電層は、SiO、Si、Al、又はTiOの1つ又は複数を含み得る。1つ又は複数の反射被膜は、誘電材料層、TCO、及びDBRを更に含み得る。他の実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は、高反射率を有する1つ又は複数の金属導電材料を含み得る。これらの実施形態では、1つ又は複数の金属導電材料は、アルミニウム、金、又は銀の1つ又は複数を含み得る。幾つかの実施形態では、反射被膜は、上述したように、発光層の上及び下の109、115、127、133、及び135等の反射層と同じ組成、構造、及び作製プロセスを有し得る。
【0394】
[00413] 幾つかの実施形態では、1つ又は複数の反射被膜は導電性であることができ、その場合、1つ又は複数の反射被膜は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスへの電気接点としての機能を実行することもできる。例えば、上部電極(層)140は、1つ又は複数の反射被膜と電気的に接続し得る。別の例では、1つ又は複数の反射被膜は1つ又は複数の透明電極接触層114、132、及び138と電気的に接続し得る。1つ又は複数の反射被膜は、発光領域から発せられた光を遮断しないようにパターニングし得る。その場合、1つ又は複数の反射被膜は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内のLED構造及び/又はディスプレイパネル上のLEDの共通電極として機能することもできる。
【0395】
[00414] 幾つかの実施形態では、電極に接続する上部導電層はマルチカラーLEDデバイスの上部に形成され、上部導電層は反射カップと電気的に接続される。幾つかの実施形態では、上部導電層は、反射カップの上部又は反射カップの下部と直接接触する。
【0396】
[00415] 幾つかの実施形態では、下部誘電層が、反射カップの下部と半導体基板との間に形成される。
【0397】
[00416] 幾つかの実施形態では、反射被膜の1つ又は複数は、電子ビーム堆積又はスパッタリングプロセスの1つ又は複数によって生成することができる。
【0398】
[00417] 幾つかの実施形態では、反射カップは階段様構造の形状を有することができる。図8は、幾つかの実施形態による、図4Aの402等の対角線に沿った、階段形反射カップを有する単一ピクセル三色LEDデバイス800の断面図である。幾つかの実施形態では、図8に全て示されるわけではないが、単一ピクセル三色LEDデバイス800は、図1図7に示す単一ピクセル三色LEDデバイスの何れか1つと同様の構造を有するが、階段形反射カップを有する、146、148、170、及び172等の反射カップ部分を有する。階段形反射カップは半導体基板104/404上に形成し得、発光領域の周囲に位置決めし得る。例えば、図8に示すように、図4Aの402等の対角線に沿った断面図から、階段形反射カップは2つの階段形反射カップ部分846及び848を含み得る。階段形反射カップ部分846及び848は、半導体基板104/404上に形成し得、発光領域の周囲に位置決めし得る。幾つかの実施形態では、階段形反射カップは、発光領域から発せられた光の少なくとも幾らか又は略全てを分離することができる。例えば、図8に示すように、階段形反射カップの高さが発光領域の高さよりも高い場合、階段形反射カップ部分846及び848は、発光領域から発せられた光の少なくとも幾らか又は略全てを分離することができる。したがって、階段形反射カップは、ピクセル間光クロストークを抑制し、LEDディスプレイの全体コントラストを改善することができる。
【0399】
[00418] 幾つかの実施形態では、階段形反射カップは、846-1、846-2、846-3、848-1、848-2、及び848-3等の1つ又は複数の階段構造を含む。幾つかの実施形態では、反射カップの各階段の高さは、同じ垂直レベルのLED構造の高さと同じであり得る。例えば、階段構造846-1及び848-1は各々、下部LED構造と同じ高さを有する。階段構造846-2及び848-2は各々、中間LED構造と同じ高さを有する。階段構造846-3及び848-3は各々、上部LED構造と同じ高さを有する。更に幾つかの実施形態では、階段形反射カップ部分846及び848は同じ又は異なる高さを有し得る。階段形反射カップは、発光領域から発せられた光の幾らかを上方に反射することもできる。例えば、発光領域から発せられた光の幾らかは、階段形反射カップ部分846及び848に到達し、設計に従って異なるパターンの単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス内の各LED構造について階段形反射カップ部分846及び848によって上方に反射され得る。例えば、各階段は、発せられた(特に水平に)光の収束を異なるパターンで調整することができる。例えば、LEDデバイスからの光ビームの赤色光をより中心で集束し、青色光をより縁部で集束する。したがって、発光領域から発せられた光の発散を低減し得、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの輝度を高め得る。
【0400】
[00419] 幾つかの実施形態では、階段形反射カップ構造は、発光領域を囲むキャビティを含み得、又は形成し得る。キャビティは、階段形反射カップによって囲まれた、半導体基板404の上のエリアを含み得る。キャビティは内側側壁を含み得、内側側壁は複数の傾斜面を含み得る。例えば、図8に示すように、階段形反射カップは、階段形反射カップ部分846と848との間にあり、半導体基板404の上のエリアを含み得るキャビティを含み得、又は囲み得る。発光領域はキャビティ内に位置決めし得、階段形反射カップ部分846及び848によって囲み得る。
【0401】
[00420] 幾つかの実施形態では、キャビティの上部は発光領域の上部よりも高い。例えば、階段形反射カップ(例えば階段形反射カップ部分846及び848)に含まれるキャビティの上部は、発光領域の上部よりも高い。幾つかの実施形態では、キャビティは内側側壁を含み得、内側側壁は複数の傾斜面(例えば、傾斜面846-1S、846-2S、846-3S、848-1S、848-2S、及び848-3S)を含み得る。幾つかの実施形態では、キャビティの下から上への複数の傾斜面の傾斜角(基板404の表面に対する)は大きくなる。例えば、図8に示すように、傾斜面846-1S、846-2S、846-3Sの角度はそれぞれ傾斜角α、β、及びγとして示される。傾斜面846-1S、846-2S、846-3Sの傾斜角はそれぞれ、傾斜面848-1S、848-2S、848-3Sの角度の傾斜角と同じであり得る。幾つかの実施形態では、傾斜角α、β、及びγは、キャビティの下から上まで同じままであるか、又は下から上に大きくなる。幾つかの好ましい実施形態では、傾斜角α、β、及びγはキャビティの下から上に小さくなり得、したがって、LEDデバイスから発せられる光は、LEDデバイスの上部分に向かってより大きく発散し得る。更なる幾つかの実施形態では、傾斜角α、β、及びγは設計に従った任意の角度であり得る。幾つかの実施形態では、キャビティはシリコン、例えば酸化シリコンを含む材料で充填し得、充填は、光学屈折を改善し、透過性を増大させ、及び/又は耐紫外線老化性及び耐熱老化性を高めることができる。幾つかの実施形態では、キャビティは空又は真空であってもよい。幾つかの実施形態では、傾斜面(例えば、傾斜面846-1S、846-2S、846-3S、848-1S、848-2S、及び848-3S)は、直線、湾曲、波形、マルチライン、又はそれらの組合せであり得る。
【0402】
[00421] 幾つかの実施形態では、キャビティは複数のサブキャビティを含み得る。サブキャビティは、各傾斜面によって形成又は囲まれ得、水平方向において異なる寸法を有し得る。例えば、図8に示すように3つのサブキャビティがあり得る。キャビティの下部にあるサブキャビティは、半導体基板104/404、傾斜面846-1S及び848-1S、並びに接合層156/456の下部によって囲まれ、又は制限されるエリアを含み得る。キャビティの中間にあるサブキャビティは、接合層156/456の下部、傾斜面846-2S及び848-2S、並びに接合層160/460の下部によって囲まれ、又は制限されるエリアを含み得る。キャビティの上部にあるサブキャビティは、接合層160/460の下部、傾斜面846-3S及び848-3S、並びに電極層140/440の上部(又は階段構造846-3及び848-3の上部の開口部上部)によって囲まれ、又は制限されるエリアを含み得る。幾つかの実施形態では、サブキャビティの傾斜面は同じ平面に配置されない。例えば、図8に示すように、サブキャビティは、複数の傾斜面846-1S、846-2S、846-3S、848-1S、848-2S、及び848-3Sによって形成又は囲まれ得、水平方向において異なる寸法を有し得る。幾つかの実施形態では、傾斜面846-1S、846-2S、及び846-3Sは同じ平面に配置されなくてもよく、傾斜面848-1S、848-2S、及び848-3Sは同じ平面に配置されなくてもよい。例えば、傾斜面846-1S、846-2S、及び846-3Sは、垂直方向において異なる平面に互い違いに配置される。
【0403】
[00422] 幾つかの実施形態では、サブキャビティの高さは異なり得る。例えば、キャビティの中間にあるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い高さであり得る。キャビティの上部にあるサブキャビティの高さは、キャビティの下部にあるサブキャビティの高さよりも高い高さであり得る。更に幾つかの実施形態では、各カラーLED構造はサブキャビティのそれぞれ異なるサブキャビティ内にある。例えば、下部赤色LED構造は、キャビティの下部にあるサブキャビティ内にあり、上部青色LED構造は、キャビティの上部にあるサブキャビティ内にある。中間緑色LED構造は、キャビティの中間にあるサブキャビティ内にある。幾つかの実施形態では、サブキャビティはシリコン、例えば酸化シリコンを含む材料で充填し得、充填は、光学屈折を改善し、透過性を増大させ、及び/又は耐紫外線老化性及び耐熱老化性を高めることができる。幾つかの実施形態では、サブキャビティの材料は異なり得る。例えば、キャビティの上部にあるサブキャビティの材料は、酸化シリコンで充填し得、キャビティの下部にあるサブキャビティの材料は、エポキシメチルシリコンで充填し得る。幾つかの実施形態では、サブキャビティは空又は真空であってもよい。
【0404】
[00423] 幾つかの実施形態では、階段形反射カップは金属を含み得る。幾つかの実施形態では、階段形反射カップは二酸化シリコン等の誘電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、階段形反射カップは感光性誘電材料を含み得る。幾つかの実施形態では、感光性誘電材料はSU-8又は感光性ポリイミド(PSPI)を含み得る。他の実施形態では、階段形反射カップはフォトレジストを含み得る。幾つかの実施形態では、階段形反射カップの作製プロセスは、反射カップを参照して上述したものと同様である。
【0405】
[00424] 幾つかの実施形態では、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス800は1つ又は複数の反射被膜を更に含む。1つ又は複数の反射被膜は、階段形反射カップの1つ又は複数の傾斜面、例えば、傾斜面846-1S、846-2S、846-3S、848-1S、848-2S、及び848-3Sに堆積し得る。1つ又は複数の反射被膜の各々の下部は、各LED構造、例えば、赤色、緑色、及び青色LED構造に接触しない。1つ又は複数の反射被膜は、発光領域から発せられた光を反射し、したがって、微小LEDパネル又はディスプレイの輝度及びルミナンス有効性を高めることができる。例えば、発光領域から発せられた光は1つ又は複数の反射被膜に到達し得、1つ又は複数の反射被膜によって上方に反射され得る。
【0406】
[00425] 1つ又は複数の反射被膜は階段形反射カップと一緒に、発光領域から発せられた光の反射方向及び/又は反射強度を利用することができる。例えば、傾斜面846-1S、846-2S、及び846-3Sのそれぞれの傾斜角α、β、及びγは、キャビティの下から上に小さくなり得、したがって、傾斜面846-1S、846-2S、及び846-3Sに堆積する1つ又は複数の反射被膜は、傾斜面846-1S、846-2S、及び846-3Sと同じ角度で傾斜する。発光領域から発せられた光が1つ又は複数の反射被膜に到達すると、発光領域から発せられた光は、傾斜角α、β、及びγに従って1つ又は複数の反射被膜によって反射される。傾斜角α、β、及びγは大きくなり得、同じままであり得、若しくは小さくなり得、又は傾斜角α、β、及びγは特定の設計に従って他の方法で選ばれる。
【0407】
[00426] 1つ又は複数の反射被膜の材料は、60%超、70%超、又は80%超の反射率を有する高い反射性を有し得、したがって、発光領域から発せられた光の大半を反射することができる。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の反射被膜の材料は、反射カップを参照して同様に説明している。幾つかの実施形態では、各傾斜面に堆積する1つ又は複数の反射被膜の材料は異なり得る。例えば、傾斜面846-1Sに堆積した反射被膜の材料は、傾斜面846-2S及び846-3Sのそれぞれに堆積した反射被膜の材料と異なり得る。
【0408】
[00427] 幾つかの実施形態では、反射被膜の1つ又は複数は、電子ビーム堆積又はスパッタリングプロセスの1つ又は複数によって生成することができる。幾つかの実施形態では、846-1、846-2、846-3、848-1、848-2、及び848-3等の1つ又は複数の階段構造の各々は、マルチステッププロセスで層毎に形成される。例えば、846-1及び848-1等の階段構造は、平坦層454が形成される前又は後、同じステップで形成される。846-2及び848-2等の階段構造は、平坦層458が形成される前又は後、同じステップで形成される。846-3及び848-3等の階段構造は、平坦層462が形成される前又は後、同じステップで形成される。幾つかの実施形態では、特に層毎の平坦化が、単一ピクセル三色LEDデバイスを形成するプロセスに関わる場合、階段構造は、層毎のプロセス及びLED構造を含む異なる平坦層の接合の転位の結果として形成される。幾つかの実施形態では、層毎のプロセス及びLED構造を含む異なる平坦層の接合の転位の結果として、846-1、846-2、及び846-3等の異なる階段構造間にギャップ(図8に示さず)があり得る。
【0409】
[00428] 幾つかの実施形態では、反射カップは浮動構造を有することができる。図9は、幾つかの実施形態による、図4Aの402等の対角線に沿った、浮動反射カップを有する単一ピクセル三色LEDデバイス900の断面図である。幾つかの実施形態では、図9に全てが示されるわけではないが、単一ピクセル三色LEDデバイス900は図1図8に示す単一ピクセル三色LEDデバイスの何れか1つと同様の構造を有するが、946及び948等の浮動反射カップ部分を有する。
【0410】
[00429] 幾つかの実施形態では、浮動反射カップは発光領域を囲み得、反射カップの下部は半導体基板104/404に直接接触しない。例えば、図9に示すように、反射カップ部分946及び948は発光領域を囲み、反射カップ部分946及び948の下部は半導体基板104に直接接触せず、例えば、反射カップの下部と基板104/404との間にギャップがある。幾つかの実施形態では、ギャップは平坦絶縁層454で充填される。幾つかの実施形態では、発光領域から発せられた光は反射カップに到達し得、反射カップによって上方に反射され得る。例えば、図9に示すように、LED構造の側壁及び/又は上部から発せられた光を含め、発光領域から発せられた光は、反射カップ部分946及び948に到達し得、反射カップ部分946及び948によって上方に反射され得る。したがって、発光領域から発せられた光の発散を低減し得、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの輝度を高め得る。
【0411】
[00430] 幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板104/404の上面との間の距離は、設計ニーズに従って調整することができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板104/404の上面との間の距離は、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス及びディスプレイパネルの製造プロセス中、調整し得る。単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス900の製造が完了するとき、この距離は固定され、調整可能ではない。他の実施形態では、反射カップの下部と半導体基板104/404の上面との間の距離は、設計プロセス中、特に選択し得、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス900及びディスプレイパネルの製造後、固定される。幾つかの実施形態では、基板404の上面への部分946及び948等の反射カップの下部との間の距離は、基板404の上面への発光層412の下部にある接合層408の上面との間の距離以下であり得る。幾つかの実施形態では、基板404の上面への部分946及び948等の反射カップの下部との間の距離は、基板404の上面への発光層412の下部にある接合層408の上面との間の距離よりも大きい値であり得る。浮動反射カップのギャップを調整することにより、単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス900の特定の部分からの特定の光は反射又は分離されず、デバイス900の選択された部分に光をより集束させることができる。
【0412】
[00431] 幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、0.5μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、1μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板140の上面との間の距離は、2μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、5μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、10μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、20μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、50μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、75μm未満であることができる。幾つかの実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、100μm未満であることができる。一般に、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は、金属接合層の厚さ等の発光層の下部の高さによって決まる。好ましい実施形態では、反射カップの下部と半導体基板404の上面との間の距離は20μm以下である。
【0413】
[00432] 幾つかの実施形態では、反射カップは、発光領域から発せられた光の少なくとも幾らかを分離することができる。例えば、図9に示すように、反射カップの高さが発光領域の高さよりも高い場合、反射カップ部分946及び948は、発光領域から発せられた光の少なくとも幾らかを分離することができる。したがって、反射カップは、ピクセル間光クロストークを抑制し、LEDディスプレイの全体コントラストを改善することができる。浮動反射カップは、上述した反射カップと同じ又は同様の組成、形状、及び作製プロセス(位置及び場所を除く)を有する。
【0414】
[00433] 図1図9は、幾つかの実施形態による単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスのみを示す。他の実施形態では、反射カップは、上面図又は側面図から見た場合、異なる形状であることができる。すなわち、発光領域を囲む反射カップの側壁は、円形、三角形、正方形、矩形、五角形、六角形、及び八角形であり得る。反射カップの側壁は、1つの発光領域若しくは1つの単一ピクセルマルチカラーLEDデバイス若しくは発光領域の群又は単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの群を囲み得る。例えば、反射カップの側壁は、同じ平面に配置された2つ以上の発光領域又は単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスを囲み得る。
【0415】
[00434] 各々が反射カップを含み得る単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスのアレイを利用することができる。各反射カップは、上面図又は側面図から見た場合、異なる形状を有することができる。例えば、第1の単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの反射カップは円形であり得、隣接する単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの反射カップは正方形であり得る。加えて、反射カップは互いから電気的に絶縁することができる。バッファ空間が隣接する反射カップ間に提供される場合又は反射カップの材料が隣接する反射カップとの境界までずっとは延びていないことがある場合、反射カップを分離することもできる。代替的には、反射カップの側壁上に形成反射被膜が単に、隣接する反射カップ間の隙間エリアを覆うように延在することができる。別の実施形態では、反射カップは、上部電極等の共通電極により互いと電気的に接続することができる。
【0416】
[00435] 添付の特許請求の範囲に規定される本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、当業者に明らかになる種々の他の修正、変更、及び変形を本明細書に開示する本発明の方法及び装置の配置、動作、及び細部に行い得る。したがって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲及びその法的均等物によって決められるべきである。
【0417】
[00436] 更なる実施形態は、種々の他の実施形態と結合又は他の方法で再構成される図1図9に示す実施形態を含む上記実施形態の種々のサブセットも含む。
【0418】
[00437] 層の寸法(例えば、各層の幅、長さ、高さ、及び断面積)、電極の寸法、2つ以上のLED構造層、接合層、反射層、及び導電層のサイズ、形状、間隔、及び配置、並びに集積回路、ピクセル駆動回路、及び電気接続間の構成等の単一ピクセルマルチカラーLEDデバイスの種々の設計態様は、所望のLED特性を得るように選択される(例えば、費用関数又は性能関数を使用して最適化される)。上記設計態様に基づいて変わるLED特性には、例えば、サイズ、材料、コスト、作製効率、発光効率、消費電力、指向性、ルミナンス強度、ルミナンス束、色、スペクトル、及び空間放射パターンがある。
【0419】
[00438] 図10Aは、幾つかの実施形態による単一ピクセル三色LEDデバイス1000の行列を示す回路図である。図10Aの回路は、3つのピクセル駆動回路1002,1004、及び1006並びに3つの三色LEDデバイス1008、1010、及び1012を含む。
【0420】
[00439] 幾つかの実施形態では、ディスプレイパネルは、数百万ものピクセル等の複数のピクセルを含み、各ピクセルは三色LEDデバイス構造を含む。幾つかの実施形態では、LEDデバイス構造は微小LEDであることができる。微小LEDは通常、50マイクロメートル(μm)以下の横方向寸法を有し、10μm未満、更にはわずか数μmの横方向寸法を有することができる。
【0421】
[00440] 幾つかの実施形態では、ピクセル駆動回路、例えば1002は、幾つかのトランジスタ及びコンデンサ(図10Aに示さず)を含む。トランジスタは、電圧供給源に接続された駆動トランジスタと、走査信号バス線に接続されたゲートが構成された制御トランジスタとを含む。コンデンサは、走査信号が他のピクセルを設定している間、駆動トランジスタのゲート電圧を維持する使用される貯蔵コンデンサを含む。
【0422】
[00441] この例では、3つの三色LEDデバイス、例えば1008の各々はそれ自体の集積回路(IC)ピクセル駆動回路1002を有する。単一ピクセル三色LEDデバイス1008は、並列接続された、異なる色を有する3つの個々のLEDとして見ることができる。例えば、同じ三色LEDデバイス1008内の赤色LED1018、緑色LED1016、及び青色LED1014は、共有P電極パッド又はアノードを介して同じICピクセル駆動回路1002に接続される。
【0423】
[00442] 幾つかの実施形態では、同じ三色LEDデバイス1008内の赤色LED、緑色LED、及び青色LEDの各々は、N電極パッド又はカソードを分離するように接続される。
【0424】
[00443] 幾つかの実施形態では、異なる三色LEDデバイスからの全ての赤色LED、例えば1018、1024、及び1030は、同じ共通N電極1036に接続される。異なる三色LEDデバイスからの全ての緑色LED、例えば1016、1022、及び1028は、同じ共通N電極1034に接続される。異なる三色LEDデバイスからの全ての青色LED、例えば1014、1020、及び1026は、同じ共通N電極1032に接続される。共通電極の使用は、作製プロセスを簡易化し、LEDデバイスの面積、特に電極のフットプリントを低減する。
【0425】
[00444] 幾つかの実施形態では、P電極及びN電極の接続は切り替え、相互交換することができる(図10Aに示さず)。例えば、同じ三色LEDデバイス1008内の赤色LED1018、緑色LED1016、及び青色LED1014は、共有N電極パッド又はカソードに接続される。同じ三色LEDデバイス1008内の赤色LED、緑色LED、及び青色LEDの各々は、別個のP電極パッド又はアノードに接続される。異なる三色LEDデバイスからの全ての赤色LED、例えば、1018、1024、及び1030は、同じ共通N電極1036に接続される。
【0426】
[00445] 図10Bは、幾つかの実施形態による単一ピクセル三色LEDデバイス1000の行列を示す回路図である。図10B図10Aと同様であるが、この例では、3つの三色LEDデバイスの各々、例えば1008における各LED構造はそれ自体の集積回路(IC)ピクセル駆動回路1002を有する。例えば、同じ三色LEDデバイス1008内の赤色LED1018、緑色LED1016、及び青色LED1014は、別個のP電極パッド又はアノードを介して異なるICピクセル駆動回路1002-1、1002-2、及び1002-3にそれぞれ接続される。図1図9から見て取ることができるように、このタイプのP電極接続は幾つかの実施形態に示されている。
【0427】
[00446] 加えて、図10Bに示すような幾つかの実施形態では、異なる三色LEDデバイスからの異なる色のLEDの全ては同じ共通N電極1032に接続される。
【0428】
[00447] 幾つかの実施形態では、P電極及びN電極の接続は切り替え、相互交換することができる(図10Bに示さず)。例えば、同じ三色LEDデバイス1008内の赤色LED1018、緑色LED1016、及び青色LED1014は、共有N電極パッド又はカソードにそれぞれ接続される。異なる三色LEDデバイスからの異なる色のLEDの全ては、同じ共通P電極1032に接続される。
【0429】
[00448] 図11は、幾つかの実施形態による微小LEDディスプレイパネル1100の上面図である。ディスプレイパネル1100は、データインターフェース1110、制御モジュール1120、及びピクセル領域1150を含む。データインターフェース1110は、表示する画像を定義するデータを受信する。このデータのソース及びフォーマットは用途に応じて様々である。制御モジュール1120は、入力データを受信し、ディスプレイパネルのピクセルを駆動するのに適した形態に変換する。制御モジュール1120は、受信したフォーマットをピクセル領域1140に適切なフォーマットに変換するデジタル論理及び/又は状態機械、シフトレジスタ又はデータを記憶、転送する他のタイプのバッファ及びメモリ、デジタル/アナログ変換器及びレベルシフタ、及びクロック回路を含む走査コントローラを含み得る。
【0430】
[00449] ピクセル領域1150はピクセルのアレイを含む。ピクセルは、例えば上述したようにピクセル駆動回路と統合されたマルチカラーLED1134等の微小LEDを含む。幾つかの実施形態では、微小レンズ(図11のLED1134から別個に示されず)は、マルチカラーLEDのアレイの上部を覆う。幾つかの実施形態では、反射構造又は反射カップ等の光学分離構造(図11のLED1134から別個に示されず)のアレイは、マルチカラーLEDのアレイの周囲に形成される。この例では、ディスプレイパネル1100はカラーRGBディスプレイパネルである。赤、緑、及び青のピクセルを含む。各ピクセル内で、三色LED1134はピクセル駆動回路によって制御される。ピクセルは、先に示した実施形態によれば、供給電圧(図示せず)及び接地パッド1136を介して接地と連絡するとともに、制御信号にも連絡する。図11に示されないが、三色LED1134のp電極及び駆動トランジスタの出力は、LED1134内に位置決めされる。LED電流駆動信号接続(LEDのp電極とピクセル駆動回路の出力との間)、接地接続(n電極とシステム接地との間)、供給電圧Vdd接続(ピクセル駆動回路のソースとシステムVddとの間)、及びピクセル駆動回路のゲートへの制御信号接続は、種々の実施形態によりなされる。
【0431】
[00450] 図11は代表的な図にすぎない。他の設計も明らかであろう。例えば、色は赤、緑、及び青である必要はない。列又は縞に配置される必要もない。一例として、図11に示すピクセルの正方形行列の配置から離れて、ピクセルの六角形行列の配置を使用して、ディスプレイパネル1100を形成することもできる。
【0432】
[00451] 幾つかの用途では、ピクセルの完全にプログラマブルな矩形アレイは必要ない。本明細書に記載のデバイス構造を使用して、多種多様な形状及びディスプレイを有する他の設計のディスプレイパネルを形成することもできる。一クラスの例は、看板及び自動車を含む特殊用途である。例えば、複数のピクセルを星又は螺旋の形状に配置して、ディスプレイパネルを形成し得、LEDをオンオフすることによりディスプレイパネル上に異なるパターンを生成することができる。別の特殊な例は、自動車のヘッドライト及びスマート照明であり、これらでは特定のピクセルが一緒にグループ化されて、種々の照明形状を形成し、LEDの各グループは、個々のピクセル駆動回路によってオンオフ又は他の方法で調節することができる。
【0433】
[00452] 各ピクセル内のデバイスの横方向配置さえも変更することができる。図1図9では、LED及びピクセル駆動回路は垂直に配置され、すなわち、各LEDは対応するピクセル駆動回路の上部に配置される。他の配置も可能である。例えば、ピクセル駆動回路はLEDの「後方」、「前方」、又は「横」に配置することもできる。
【0434】
[00453] 異なるタイプのディスプレイパネルを作製することができる。例えば、ディスプレイパネルの解像度は通常、8×8から3840×2160の範囲であることができる。一般的なディスプレイ解像度には、解像度320×240及びアスペクト比4:3を有するQVGA、解像度1024×768及びアスペクト比4:3を有するXGA、解像度1280×720及びアスペクト比16:9を有するD、解像度1920×1080及びアスペクト比16:9を有するFHD、解像度3840×2160及びアスペクト比16:9を有するUHD、並びに解像度4096×2160を有する4Kがある。サブミクロン以下から100mm超の範囲の広く様々なピクセルサイズが存在することもできる。全体表示領域のサイズも広く様々であることができ、数十μm以下という小さな対角線から数百インチ超と様々である。
【0435】
[00454] 異なる用途は、光学輝度及び視野角について異なる要件も有する。用途例には、直視型表示画面、ホーム/オフィスプロジェクタ及びスマートフォン、ラップトップ、ウェアラブル電子機器、AR及びVR眼鏡等のポータブル電子機器、並びに網膜投影のライトエンジンがある。消費電力は、網膜プロジェクタの数ミリワットから大型画面屋外ディスプレイ、プロジェクタ、及びスマート自動車ヘッドライトでの数キロワットまで、様々であることができる。フレームレートに関しては、無機LEDの高速応答(ナノ秒)に起因して、フレームレートはKHz、更には低解像度でMHzであることができる。
【0436】
[00455] 更なる実施形態は、種々の実施形態と結合又は他の方法で再構成される図1図11の実施形態を含む上記実施形態の種々のサブセット、例えば、反射層あり及びなし、平坦層あり及びなし、種々の形状及びタイプの位置決めを含む反射カップ構造あり及びなし、反射層あり及びなし、微小レンズあり及びなし、スペーサあり及びなし、並びに異なる電極接続構造ありのマルチカラーLEDピクセルデバイス/ユニットも含む。
【0437】
[00456] 詳述した説明は多くの詳細を含むが、これらは本発明の範囲の限定として解釈されるべきではなく、単に本発明の異なる例及び態様の例示的なとして解釈されるべきである。本発明の範囲が詳細に上述していない他の実施形態を含むことを理解されたい。例えば、上述した手法は、LED及びOLED以外の機能デバイスのピクセル駆動回路以外の制御回路との統合に適用することもできる。非LEDデバイスの例には、垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)、光検出器、微小電子機械システム(MEMS)、シリコンフォトニックデバイス、パワー電子デバイス、及び分布フィードバックレーザ(DFB)がある。他の制御回路の例には、電流駆動回路、電圧駆動回路、トランスインピーダンス増幅器、及び論理回路がある。
【0438】
[00457] 開示する実施形態の上記説明は、当業者が本明細書に記載の実施形態及びその変形を作成又は使用できるようにするために提供される。これらの実施形態への種々の修正が当業者には容易に明らかになり、本明細書に定義される一般原理は、本明細書に開示される趣旨の精神又は範囲から逸脱せずに他の実施形態に適用し得る。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることは意図されず、以下の特許請求の範囲並びに本明細書に開示される原理及び新規特徴と一貫する最も広い範囲に従うべきである。
【0439】
[00458] 本発明の特徴は、本明細書に提示した任意の特徴を事項するように処理システムをプログラムするのに使用することができる命令が表面/内部に記憶された記憶媒体(メディア)又はコンピュータ可読記憶媒体(メディア)等のコンピュータプログラム製品で、コンピュータプログラム製品を使用して、又はコンピュータプログラム製品の助けを用いて実施することができる。記憶媒体は、限定ではなく、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダムアクセス固体状態メモリデバイス等の高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体状態記憶装置等の不揮発性メモリを含み得る。メモリは任意選択的に、CPUからリモートに配置された1つ又は複数の記憶装置を含む。メモリ又は代替的にはメモリ内の不揮発性メモリ装置は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0440】
[00459] 任意の機械可読媒体(メディア)に記憶される場合、本発明の特徴は、処理システムのハードウェアを制御し、処理システムが本発明の結果を利用して他のメカニズムと対話できるようにするために、ソフトウェア及び/又はファームウェアに組み込むことができる。そのようなソフトウェア又はファームウェアは、限定ではなく、アプリケーションコード、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、及び実行環境/コンテナを含み得る。
【0441】
[00460] 用語「第1の」、「第2の」等が、種々の要素の記述に本明細書で使用されていることがあるが、これらの要素がこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためだけに使用される。
【0442】
[00461] 本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的とし、特許請求の範囲を限定することを意図しない。実施形態の説明及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈により明らかに別段のことが示される場合を除き、複数形も同様に含むことが意図される。用語「及び/又は」が本明細書で使用されるとき、関連する列記された項目の1つ又は複数のありとあらゆる可能な組合せを指し、包含することも理解されよう。用語「含む」及び/又は「含み」が本明細書で使用されるとき、述べられた特徴、完全体、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことが更に理解されよう。
【0443】
[00462] 本明細書で使用されるとき、用語「場合」は、文脈に応じて、述べられた前提条件が真である「とき」又は真「であると」又は真であるとの「判断に応答して」又は真であるとの「判断に従って」又は真であることの「検出に応答して」を意味するものと解釈し得る。同様に、句「[述べられた前提条件が真であると]判断される場合」又は「[述べられた前提条件が真である]場合」又は「[述べられた前提条件が真である]とき」は、文脈に応じて、述べられた前提条件が真である「と判断されると」又は真であるとの「判断に応答して」又は真であるとの「判断に従って」又は真であると「検出されると」又は真であるとの「検出に応答して」を意味するものと解釈し得る。
【0444】
[00463] 説明を目的とした上記説明は、特定の実施形態を参照して説明されている。しかしながら、上記の例示的な論考は、網羅的である、又は開示される厳密な形態に特許請求の範囲を限定する意図はない。上記教示に鑑みて多くの修正及び変形が可能である。実施形態は、動作の原理及び実際用途を最良に説明し、それにより当業者ができるようにするために選ばれ説明された。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小LEDピクセルユニットであって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、複数のカラーLED構造を含む発光領域であって、前記複数のカラーLED構造の各々の下部は、前記発光領域内の対応する接合金属層に接続され、前記複数のカラーLED構造の各々は、発光層及び前記発光層の下部における反射構造を含む、発光領域と、
前記複数のカラーLED構造の各々を覆い、前記複数のカラーLED構造の各々に電気的に接触する上部電極層であって、前記半導体基板は前記複数のカラーLED構造の各々と電気的に接続される、上部電極層と、
前記発光領域を囲む反射カップであって、前記複数のカラーLED構造の各々の前記発光層の側壁から水平方向に発せられた光は、前記反射カップに到達し前記反射カップによって上方に反射され、前記反射カップの上部は前記発光領域の上部よりも高い、反射カップと、
を含む微小LEDピクセルユニット。
【請求項2】
前記発光領域の上に形成される微小レンズを更に含む、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項3】
前記反射カップの前記上部は前記微小レンズの上部よりも高い、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項4】
前記微小レンズの下部において、前記反射カップと前記発光領域との間に形成される屈折構造を更に含む、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項5】
前記微小レンズの横方向寸法は、前記発光領域の横方向寸法以上である、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項6】
前記反射カップは上部開口部エリアを有し、前記微小レンズの横方向寸法は、前記上部開口部エリアの横方向寸法未満である、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項7】
前記反射カップと前記半導体基板との間に形成される下部誘電層を更に含む、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項8】
前記発光領域の上部に形成される上部導電層を更に含み、前記上部導電層は前記反射カップと電気的に接続される、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項9】
前記複数のカラーLED構造の各々は、下部導電接触層及び上部導電接触層を含み、前記発光層は、前記下部導電接触層と前記上部導電接触層との間に形成され、
前記下部導電接触層は、前記反射構造を通して前記半導体基板と電気的に接続され、接点ビアを通して対応する前記接合金属層と電気的に接続され、
上部カラーLED構造の前記上部導電接触層の上面は、前記上部電極層と接触し、前記上部カラーLED構造の下のカラーLED構造の前記上部導電接触層の縁部は、前記上部電極層と接触する、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項10】
前記発光領域の下部は、前記半導体基板と電気的に接続される、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項11】
前記半導体基板はIC基板である、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項12】
前記反射カップは、前記発光領域を囲むキャビティを形成する階段形反射カップである、請求項に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項13】
前記キャビティの内側側壁は複数の傾斜面を含む、請求項12に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項14】
前記半導体基板の表面に対する前記複数の傾斜面の角度は、前記キャビティの下から上に小さくなる、請求項13に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項15】
前記複数の傾斜面によって形成されるサブキャビティは、前記水平方向において異なる寸法を有する、請求項13に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項16】
前記サブキャビティの内側側壁は、同じ平面に配置されない、請求項15に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項17】
前記サブキャビティの高さは異なる、請求項15に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項18】
前記キャビティの中間におけるサブキャビティの高さは、他のサブキャビティの高さよりも低い、請求項15に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項19】
前記キャビティの上部におけるサブキャビティの高さは、前記キャビティの下部におけるサブキャビティの高さよりも高い、請求項15に記載の微小LEDピクセルユニット。
【請求項20】
前記複数のカラーLED構造は上部カラーLED構造を更に含む、請求項12に記載の微小LEDピクセルユニット。
【国際調査報告】