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特表2022-536961周囲シーンの暗視および直視を提供する視覚装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-22
(54)【発明の名称】周囲シーンの暗視および直視を提供する視覚装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20220815BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
H04N5/64 511A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575376
(86)(22)【出願日】2020-06-18
(85)【翻訳文提出日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 FR2020051056
(87)【国際公開番号】W WO2020254765
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】1906602
(32)【優先日】2019-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517348189
【氏名又は名称】フォトニス フランス
【氏名又は名称原語表記】PHOTONIS FRANCE
【住所又は居所原語表記】Avenue Roger Roncier, 19100 Brive, France
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デルテル,ジョフロイ
【テーマコード(参考)】
2H199
【Fターム(参考)】
2H199CA04
2H199CA50
2H199CA54
2H199CA68
2H199CA70
2H199CA92
(57)【要約】
【要約】
ユーザの頭部(100)に装着されることが意図された視覚装置(100)が、
- 第1の仮想画像を形成するための暗視デバイス(110)と、
- 第1の仮想画像をユーザの視野内に投影するためのオフセット素子(120)と、
- 光の通過を可能にする開位置と、光を遮断する閉位置とを有することが可能なシャッタ(140)であって、それとユーザの目の間に前記オフセット素子があるように位置するシャッタと、
- 前記第1の仮想画像の放射または前記オフセット素子へのそれの伝達を許可する開位置と、前記画像の放射または前記伝達を遮断する閉位置とを有することが可能な切り換え素子(160)と、
- 前記シャッタおよび前記切り換え素子を、開閉サイクルに従って、前記切り換え素子(160)が開かれている時間の全部または一部の間にわたって前記シャッタ(140)が閉じられるような方法およびその逆が行われるような方法でコントロールするための制御装置(150)と、を包含する。
【選択図】 図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの頭部(100)に装着されることが意図された視覚装置(100;200;300;400;500)であって、
- 周囲シーンの増強画像および/または赤外線画像(第一の仮想画像という)を形成するべく構成された暗視デバイス(110;310;510)と、
- 少なくとも部分的に透過性であり、かつ使用時においては、前記ユーザの目の前に位置決めされ、前記ユーザの視野内に前記第1の仮想画像を投影するべく構成されたオフセット素子(120;520)と、
- 前記周囲シーンと前記ユーザの目の間をより多くの、またはより少ない光が通過することを可能にするシャッタ(140;240;440;540)であって、使用時においては前記オフセット素子が前記シャッタと前記ユーザの目の間になるような方法で位置決めされ、かつ第1の透過率を有する開位置と、前記第1の透過率より小さい第2の透過率を有する閉位置とを有することが可能なシャッタと、
- 前記暗視デバイスによる前記第1の仮想画像の放射または前記暗視デバイスから前記オフセット素子へのそれの伝達を許可する開位置と、前記放射または前記伝達を遮断する閉位置とを有することが可能な切り換え素子(160;260;460;560)と、
- 前記シャッタの開閉をはじめ、前記切り換え素子の開閉をコントロールするべく構成された制御装置(150;250;450;550)と、
を包含し、それにおいて、
前記制御装置(150;250;450;550)が、
- 前記シャッタ(140;240;440;540)を開閉する第1の連続サイクルをコントロールし、かつ、
- 前記切り換え素子(160;260;460;560)を開閉する第2の連続サイクルをコントロールするべくそれが構成される動作モードを有し、
それにおいて、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいては、前記切り換え素子(160;260;460;560)が開かれている時間の全部または一部の間にわたって前記シャッタ(140;240;440;540)が閉じられ、またその逆が行われることを特徴とする、視覚装置(100;200;300;400;500)。
【請求項2】
前記制御装置(150;250;450;550)が、前記シャッタの前記開閉をはじめ、前記切り換え素子の前記開閉を、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいて、前記切り換え素子(160;260;460;560)が開かれている時間の全部の間にわたって前記シャッタ(140;240;440;540)が閉じられ、またその逆が行われるような方法でコントロールするべくそれが構成される動作モードを有することを特徴とする、請求項1に記載の視覚装置(100;200;300;400;500)。
【請求項3】
さらに、前記視覚装置の外部環境内の輝度測定値を獲得するために、輝度測定素子(230;330;430;530)を含むことと、前記制御装置(250;450;550)が、前記輝度測定素子によって獲得された輝度測定値を入力として受け取り、かつ前記シャッタの前記開閉をはじめ、前記切り換え素子の前記開閉を前記輝度測定値に従ってコントロールするべくそれが構成される動作モードを有することとを特徴とする、請求項1または2に記載の視覚装置(200;300;400;500)。
【請求項4】
前記制御装置(250;450;550)が、
- 前記シャッタ(240;440;540)を開閉する第1の連続サイクルをコントロールし、かつ、
- 前記切り換え素子(260;460;560)を開閉する第2の連続サイクルをコントロールするべくそれが構成される動作モードを有し、
それにおいて、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいては、前記切り換え素子(260;460;560)が開かれている期間の全部または一部の間にわたって前記シャッタ(240;440;540)が閉じられ、またその逆が行われ、かつ、
各第1のサイクルは、前記輝度測定値が増加するときに増加するデューティ・サイクルを有することを特徴とし、前記デューティ・サイクルは、このサイクルの間に前記シャッタ(240;440;540)が前記開位置にある持続期間を前記サイクルの総持続期間によって除した値に等しいとする、請求項3に記載の視覚装置(200;300;400;500)。
【請求項5】
前記制御装置がさらに、
- 複数の閾値をストアしているメモリ(470;670)と、
- 前記輝度測定値と前記閾値のうちの少なくとも1つとを比較するべく構成された比較器(451;551)とを包含することと、
前記制御装置(450;550)が、複数のあらかじめ決定済みの動作モードのうちの1つに従って、前記比較器(451;551)によって提供される少なくとも1つの比較結果に応じて動作するべく構成され、前記動作モードは、対応する、前記シャッタ(440;540)および前記切り換え素子(460;560)を制御するための規則によって異なることと、を特徴とする、請求項3または4に記載の視覚装置(400;500)。
【請求項6】
前記輝度測定素子(230;430;530)が、前記暗視デバイス(210;410;510)とは別個の光センサを包含することを特徴とする、請求項3乃至5のいずれかに記載の視覚装置(200;400;500)。
【請求項7】
前記輝度測定素子(330)が、前記暗視デバイス(310)の少なくとも一部によって形成されることを特徴とする、請求項3乃至5のいずれかに記載の視覚装置(300)。
【請求項8】
さらに、第2の仮想画像と呼ぶことにする画像を生成するべく構成された拡張現実視覚デバイス(510)を包含することと、前記オフセット素子(520)が、さらに、前記第2の仮想画像を前記ユーザの前記視野内に投影するべく構成されることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の視覚装置(500)。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の視覚装置(100;200;300;400;500)内において実装される方法であって、
- 前記制御装置によって、かつ前記シャッタを開閉する第1の連続サイクルに従って前記シャッタ(140;240;440;540)の開閉をコントロールするステップと、
- 前記制御装置によって、かつ前記切り換え素子を開閉する第2の連続サイクルに従って前記切り換え素子(160;260;460;560)の開閉をコントロールするステップと、を包含し、
それにおいて、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいては、前記切り換え素子(160;260;460;560)が開かれている時間の全部または一部の間にわたって前記シャッタ(140;240;440;540)が閉じられ、またその逆が行われることを特徴とする、方法。
【請求項10】
前記シャッタ(240;440;640)を開閉する前記ステップと、前記切り換え素子(260;360;460;610、660)を開閉する前記ステップは、前記切り換え素子(160;260;460;560)が前記開位置にある全時間の間にわたって前記シャッタ(140;240;440;540)が前記閉位置となるような方法およびその逆が行われるような方法で実装されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
さらに輝度測定素子(230;330;430;530)を含む視覚装置(200;300;400;500)内において実装されることと、
- 前記輝度測定素子(230;330;430;530)によって前記視覚装置の外部環境内の輝度測定値を獲得するステップと、
- 前記制御装置(250;450;550)によって前記輝度測定値を受け取るステップと、
- 前記制御装置によって、前記シャッタ(240;440;540)の開または閉と、前記切り換え素子(260;460;560)の開または閉とを、前記輝度測定値に従って制御するステップと、
を包含することを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
- 前記制御装置によって、かつ前記シャッタを開閉する第1の連続サイクルに従って前記シャッタ(240;440;540)の開閉をコントロールするステップと、
- 前記制御装置によって、かつ前記切り換え素子を開閉する第2の連続サイクルに従って前記切り換え素子(260;460;510)の開閉をコントロールするステップと、
を包含し、それにおいて、
各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいては、前記切り換え素子(260;460;560)が開かれている時間の全部または一部の間にわたって前記シャッタ(240;440;540)が閉じられ、またその逆が行われ、かつ、
各第1のサイクルは、前記輝度測定値が増加するときに増加するデューティ・サイクルを有し、前記デューティ・サイクルは、このサイクルの間に前記シャッタ(240;440;540)が前記開位置にある持続期間を前記サイクルの総持続期間によって除した値に等しいことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
- 前記輝度測定素子(430;530)によって獲得された前記輝度測定値(Lm)といわゆる最低閾値(Vs1)とを比較するステップと、
- 前記輝度測定値(Lm)が前記最低閾値(Vs1)を下回るとき、前記制御装置(450;550)によって制御されて、前記シャッタ(440;540)が前記閉位置に維持され、かつ前記切り換え素子(560)が前記開位置に維持されるステップと、
を含むことを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの頭部に装着されることが意図された、周囲シーンの直接的な視野および仮想画像の視野の両方をユーザに提供できる視野装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術として、メガネ型、ヘッドセット型、マスク型の視覚装置が知られており、ユーザの頭部に装着して、少なくとも部分的に透明なスクリーンを通して見る周囲の光景と、仮想イメージの視界の両方を提供することができる。このような装置は、拡張現実感のある視覚装置を形成する。仮想イメージは、目からある距離において形成され、目の正面まで延びる部分的に透過性のオフセット素子によってユーザの視野に持ち込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の基礎にある概念のうちの1つは、この概念を、暗視の分野に応用することであり、ユーザの頭部に装着されることが意図された、直視における周囲の光景および暗視下における同じシーンの光景の両方をユーザに提供することが可能な視覚装置を提案することである。
【0004】
本発明の別の目的は、その種の視覚装置が、低照度条件下での使用において大きな任意性を提供することを確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、ユーザの頭部に装着されることが意図された視覚装置で達成され、以下を備える
- 周囲シーンの増強画像、および/または赤外線画像(第1の仮想画像という)を形成するように構成された暗視デバイスと、
- 少なくとも部分的に透過性であり、かつ使用時においては、前記ユーザの目の前に位置決めされ、前記ユーザの視野内に前記第1の仮想画像を投影するべく構成されたオフセット素子と、
- 使用時においては前記オフセット素子がシャッタと前記ユーザの目の間になるような方法で位置決めされ、かつ第1の透過率を有する開位置と、前記第1の透過率より小さい第2の透過率を有する閉位置とを有することが可能なシャッタと、
- 前記暗視デバイスによる前記第1の仮想画像の放射または前記暗視デバイスから前記オフセット素子へのそれの伝達を許可する開位置と、前記放射または前記伝達を遮断する閉位置とを有することが可能な切り換え素子と、
- 前記シャッタの開閉をはじめ、前記切り換え素子の開閉を、前記切り換え素子が開かれている期間の全部または一部の間にわたって前記シャッタが閉じられ、またその逆が行われるような方法でコントロールするべく構成された制御装置と、
を包含する視覚装置によって達成される。
【0006】
本文のすべてにおいて、「期間」という用語は、時間の持続または時間の間隔を指すと理解されるものとする。
【0007】
本発明に従った前記視覚装置は、少なくとも前記オフセット素子を透過して見られる周囲シーンの直視と、同じシーンの、前記暗視デバイスによって形成され、かつ前記ユーザの視野内に投影される前記第1の仮想画像に対応する暗視としての視界の両方を前記ユーザに提供することが可能である。
【0008】
本発明に従った前記切り換え素子は、開位置または閉位置を交互に有することが可能である。
【0009】
前記切り換え素子は、それの前記開位置において、前記暗視デバイスによる前記第1の仮想画像の放射または前記暗視デバイスから前記オフセット素子へのそれの伝達を許可する。その場合に前記暗視デバイスから到来する光放射が、前記オフセット素子において、および/または前記ユーザの目において、および/または目の近傍の顔のゾーン内の前記ユーザの皮膚上において寄生反射を形成することができる。
【0010】
前記切り換え素子は、それの前記閉位置において、前記暗視デバイスによる前記第1の仮想画像の放射または前記暗視デバイスから前記オフセット素子へのそれの伝達を遮断する。この場合においては、前記暗視デバイスから到来して、前記オフセット素子において、および/または前記ユーザの目において、および/または目の近傍の顔のゾーン内の前記ユーザの皮膚上において寄生反射を形成できる光放射が存在しない。
【0011】
同じ方法において、本発明に従った前記シャッタも、開位置または閉位置を交互に有することが可能である。
【0012】
前記シャッタは、それの前記開位置において、光が周囲のシーンから目まで通過することを可能にし、したがって、前記周囲のシーンの直接的な視界をユーザに提供する。
【0013】
前記シャッタは、それの前記閉位置において、前記周囲シーンと前記ユーザの目の間における光の通過を遮断する。したがって、前記ユーザが前記周囲シーンを直接観察することが妨げられる。この位置において、前記シャッタは、前記オフセット素子内において、および/または前記ユーザの目において、および/または目の近傍の顔のゾーン内の前記ユーザの皮膚上において反射する前記暗視デバイスから到来する光放射が第三者によって見られることも防止する。前記シャッタによる前記寄生反射の遮断は、第三者によってそれが容易に検出され得る低照度条件においてより一層適切なものとなる。
【0014】
本発明に従った前記制御装置は、前記切り換え素子が前記開位置にある時間期間の少なくとも一部の間にわたって前記シャッタが前記閉位置になることを可能にする。したがって、前記暗視デバイスから到来する光放射が前記オフセット素子内において、および/または前記ユーザの目において、および/または目の近傍の顔のゾーン内の前記ユーザの皮膚上において寄生反射を形成できる前記時間期間の少なくとも一部の間においては、前記シャッタが、第三者によってこれらの寄生反射が見られることを防止する。
【0015】
本発明に従った前記制御装置は、対称的に、前記切り換え素子が前記閉位置にある時間期間の少なくとも一部の間にわたって前記シャッタが前記開位置になることも可能にする。したがって、前記暗視デバイスから到来して、前記オフセット素子において、および/または前記ユーザの目において、および/または目の近傍の顔のゾーン内の前記ユーザの皮膚上において寄生反射を形成できる光放射が存在しない前記時間期間の少なくとも一部の間においては、前記シャッタが、前記ユーザの前記周囲シーンの直視を許可する。さらにほかの言い方をすれば、前記暗視デバイスから到来する、第三者によって見られる危険にさらされる光放射がない前記時間期間の少なくとも一部の間は、前記シャッタが、ユーザの周囲シーンの直視を許可する。
【0016】
このように前記視覚装置は、前記周囲シーンの直接的な光景と、暗視における同じシーンの光景の両方を提供する。これら2つの前記周囲シーンの光景は、同時には前記ユーザに提供されず、そのことが、低照度条件下においてさえ、前記視覚装置の使用における大きな任意性を保証することを可能にする。
【0017】
本発明によれば、前記制御装置が、
- 前記シャッタを開閉する第1の連続サイクルをコントロールし、かつ、
- 前記切り換え素子を開閉する第2の連続サイクルをコントロールするべくそれが構成される動作モードを有し、
それにおいて、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいては、前記切り換え素子が開かれている期間の全部または一部の間にわたって前記シャッタが閉じられ、またその逆が行われる。
【0018】
好都合なことに、前記制御装置は、前記シャッタを開閉する前記第1の連続サイクルのデューティ・サイクルの変量および/または前記切り換え素子を開閉する前記第2の連続サイクルのデューティ・サイクルの変量をコントロールすることが可能である。第1のサイクルのデューティ・サイクルは、この第1のサイクルの間に前記シャッタが前記開位置にある持続期間をこの第1のサイクル総持続期間によって除した値に等しい。第2のサイクルのデューティ・サイクルは、この第2のサイクルの間に前記切り換え素子が前記開位置にある持続期間をこの第2のサイクル総持続期間によって除した値に等しい。
【0019】
開閉の連続サイクルに従った前記コントロールは、時間にわたって変化するデューティ・サイクルを伴う周期信号を定義すると考えることが可能である。この周期信号は、優先的に固定周波数を有する。変形として、この周期信号が、時間にわたって変動する周波数を有することが可能である。
【0020】
前記制御装置は、前記シャッタの開閉をはじめ、前記切り換え素子の開閉を、前記切り換え素子が開かれている時間全体の間にわたって前記シャッタが閉じられ、またそれらが逆になるような方法でコントロールするべくそれが構成される動作モードを有することが可能である。
【0021】
本発明のこのほかの有利な特徴は、請求項1の従属請求項の中に述べられている。
【0022】
本発明は、本発明に従った視覚装置内において実装される方法であって、
- 前記制御装置によって、前記シャッタの開閉をコントロールするステップと、
- 前記制御装置によって、前記切り換え素子の開閉をコントロールするステップと、
を包含し、それにおいて、前記切り換え素子が開かれている期間の全部または一部の間にわたって前記シャッタが閉じられ、またその逆が行われる方法も範囲に含まれる。
【0023】
本発明に従った方法は、
- 前記制御装置によって、かつ前記シャッタを開閉する第1の連続サイクルに従って前記シャッタの開閉をコントロールするステップと、
- 前記制御装置によって、かつ前記切り換え素子を開閉する第2の連続サイクルに従って前記切り換え素子の開閉をコントロールするステップと、
を包含し、それにおいて、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいては、前記切り換え素子が開かれている期間の全部または一部の間にわたって前記シャッタが閉じられ、またその逆が行われる。
【0024】
本発明に従った方法のこのほかの有利な特徴は、特許請求の範囲の中に述べられている。
【0025】
本発明は、情報提供を目的とし、かついかなる形においても限定を意図しないものとして与えられているに過ぎない実施態様の説明を、次に挙げる添付図面を参照して読むことによってより良好に理解されることになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A図1Aは、ユーザの頭部に装着された本発明に従った視覚装置を図式的に示した説明図である。
図1B図1Bは、本発明に従った視覚装置の第1の実施態様を図式的に示した説明図である。
図1C図1Cは、第1の構成の図1Bの視覚装置を図式的に示した説明図である。
図1D図1Dは、第2の構成の図1Bの視覚装置を図式的に示した説明図である。
図2図2は、本発明に従った視覚装置の第2の実施態様を図式的に示した説明図である。
図3図3は、本発明に従った視覚装置の第3の実施態様を図式的に示した説明図である。
図4図4は、本発明に従った視覚装置の第4の実施態様を図式的に示した説明図である。
図5A図5Aは、本発明に従った視覚装置に実装されている方法を図式的に示した説明図である。
図5B図5Bは、本発明に従った視覚装置の第5の実施態様を図式的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1Aは、ユーザの頭部10に装着された本発明に従った視覚装置100を図式的に示している。視覚装置100は、目の高さにおいて顔の少なくとも一部を覆うことによってユーザの頭部10に装着可能なウェアラブル・デバイスを形成する。視覚装置100は、視覚装置100の要素が統合された、たとえば、眼鏡、マスク、またはヘッドセットの形式を有する。使用時には、視覚装置100がユーザの頭部10に対して相対的に固定される。
【0028】
以下の図においては、本発明の理解を容易にするためにユーザの目が示される。当然に理解されることであるが、それらの目は、本発明に従った視覚装置の部品ではない。
【0029】
図1Bは、本発明の第1の実施態様に従った視覚装置100を図式的に示している。ここでは視覚装置100が、暗視デバイス110と、オフセット素子120と、シャッタ140と、切り換え素子160と、制御装置150とを包含する。
【0030】
暗視デバイス110は、低照度条件における夜間視力を改善するための画像形成デバイスを示す。このようなデバイスは、光の増強、熱検出、低照度レベル検出(特に、CMOSセンサを使用)に基づく技術、またはこれらの技術の組み合わせを好ましく使用する。これは、周囲のシーンの増感画像、かつ/または赤外線画像を獲得するべく構成されている。ここで増感画像とは入射光束を増幅することによって形成されるか、または高感度センサを使用して形成された画像のことを言う。
【0031】
暗視デバイス110は、フォトカソードと、電子倍増のための手段と、蛍光スクリーンとを備えた画像増強管を包含することが可能である。動作時は、フォトカソードが入射光子束を電子束に変換する。この電子束が加速され、倍増のための手段まで伝播し、各加速された入射電子のエネルギがそこでいくつかの二次電子の放出を生じさせる。このようにして強電子束が生成される。この強電子束が蛍光スクリーンによって受け取られ、それによって強光子束に変換される。この強光子束は、フォトカソードに入射した光子束に対応するが、それより強い。暗視デバイス110は、このように、周囲シーンの増強された画像を提供し、それが増強管の出力に投影される。
【0032】
それに代えて、暗視デバイス110は、画像を獲得し、その後ディスプレイ・スクリーン上に表示するために、可視光において超高感度であるか、および/または赤外線において高感度なセンサのマトリクスを包含することが可能である。前記センサのマトリクスは、低照度レベルCMOSまたはCCDセンサ、および/または電子衝撃CMOSまたはCCDセンサ、および/またはiCMOSまたはiCCDセンサ、および/または赤外線において高感度なフォトダイオード等を包含することが可能である。当該赤外バンドは、特に、SWIR(短波長赤外線;1.4μmから3μmまでの範囲の波長に対応する)、MWIR(中波長赤外線;3μmから8μmまでの範囲の波長に対応する)、および/またはLWIR(長波長赤外線;8μmから15μmまでの範囲の波長に対応する)、さらには近赤外線(0.75μmから1.4μmまでの範囲の波長に対応する)である。暗視デバイス110は、したがって、周囲のシーンの増強された画像および/または赤外線画像を提供し、それがディスプレイ・スクリーン上に表示される。
【0033】
暗視デバイス110の出力において提供される画像を『第1の仮想画像』と呼ぶ。この画像は、可視スペクトル(400nmと700nmの間)に属する光放射によって形成される。ほかの用語を用いて述べれば、暗視デバイス110は、赤外線に属することが可能な波長を取り込むが、可視スペクトルの画像にレンダリングするということになる。
【0034】
オフセット素子120は、暗視デバイス110の出力と、使用時にユーザの目11の正面に位置する領域の間に広がる。使用中、オフセット素子120の少なくとも一部が、ユーザの目11の正面に広がる。オフセット素子120は、ユーザの視野内に暗視デバイス110の出力として提供される第1の仮想画像を投影するべく構成されている。オフセット素子は、周囲シーンの直視を阻害することを防止するために、可視スペクトルにおいて少なくとも部分的に透過性である。オフセット素子は、可視光において10%以上となるか、30%以上にさえなる透過率を有する。
【0035】
ここで、オフセット素子120は、平面導波路からなり、暗視デバイス110によって提供される第1の仮想画像を、使用時にユーザの目11の正面に位置する抽出ゾーンまでガイドし、ユーザの目11に向けてそれらの画像を投影するために、それらの画像を入力として受け取るように構成される。この平面導波路上には2つのホログラフィック素子が、一方は、暗視デバイス110において、コリメートされた入射光の偏向の役割を演ずるため、他方は、抽出ゾーンにおいて、ユーザの目に対して光を散乱させるために好都合に形成されている。
【0036】
図示されていない代替によれば、オフセット素子120が、使用時に少なくとも部分的に目11の正面に広がるプリズム、特に厚いガラスで構成されうる。
【0037】
図1Bは、破線により、周囲シーンから到来して暗視デバイス110まで伝播する光放射をはじめ、暗視デバイスの出力として提供され、オフセット素子120を通過することによってユーザの目まで伝播する光放射を示している。
【0038】
シャッタ140は、使用時に、オフセット素子120のユーザの目111とは反対側においてユーザの目11の正面に広がるべく構成されている。したがって、オフセット素子120が、シャッタ140と目11の間となる。シャッタが、オフセット素子120と同じ広がりを有する必要はない。特に、ここではシャッタ140の広がりが、使用時に、ユーザの目の向かいに位置するオフセット素子の一部にだけ面する。図示されていない代替によれば、特に、目を囲む顔のゾーンにおいて、ユーザの目上および/またはユーザの皮膚上で反射される光線を可能な限り遮断するために、シャッタがオフセット素子を超えて横方向に広がることが可能である。
【0039】
ここでは、視覚装置に、可視光において少なくとも部分的に透過性の、眼鏡タイプまたはマスク・スクリーンまたはヘッドセット・バイザのスクリーン180が備えられている。使用時には、オフセット素子120がスクリーン180とユーザの目の間に広がる。ここでは、シャッタ140がスクリーン180に隣接し、後者の表面全体または一部に沿って広がる。シャッタ140は、この場合、スクリーンの、オフセット素子120と同じ側においてスクリーン180に当接して広がる。図示されていない代替によれば、シャッタ140が、スクリーンの、オフセット素子120とは反対側においてスクリーン180に当接して広がる。図示されていない別の代替によれば、オフセット素子とは別個となるスクリーンが存在しない。その場合は、シャッタ140が、ユーザの目とは反対の側においてオフセット素子120に隣接することが可能である。いずれの場合においても、シャッタ140は、非平面に沿って、たとえば、スクリーン180の曲率に従って広がることが可能である。
【0040】
シャッタ140は、それが第1の透過率を有する開位置と、それが第1の透過率より小さい第2の透過率を有する閉位置の2つの位置を有することが可能である。好ましくは、第1の透過率、または低レートが、可視光において1%未満であり、第2の透過率、または高レートが、可視光において30%を超える。いずれにしても、第2の透過率は、可能な限り高くなければならないが、約30%程度であれば、ユーザを煩わせることはなく、単純に、眼鏡を通してわずかに色味を帯びて見える印象をユーザに与えるだけである。簡略化のため、以下の説明では閉位置においてはシャッタが光を遮断し、開位置においてはシャッタが光の通過を許容すると考える。
【0041】
シャッタ140は、たとえば、液晶スクリーンから形成されるマトリクス・タイプのものであり得る。あるいは、シャッタは、酸化還元現象によって色および透過率を電荷の印加に応答して変化させることが可能なエレクトロ・クロミック・タイプのものであってもよい。この現象は、可逆的である。シャッタは、あらかじめ決定済みの時間的間隔の後に、または非常に低い電荷の印加に応答して、自動的に初期透過率を回復することが可能である。したがって、それは、これら2つの位置の間を迅速に交番することが可能であり、それにもかかわらずエネルギ消費が少ない。
【0042】
シャッタ140は、それの閉位置において、両方向の光の通過を遮断する。したがって、周囲シーンから到来する光がユーザの目に届かなくなり、ユーザが周囲シーンを直接見ることがない。さらにまた、シャッタ140は、オフセット素子120を通過するか、および/またはユーザの目において反射されるか、および/または目の近傍の顔のゾーン内のユーザの皮膚において反射される光放射、特に暗視デバイス110から到来する光放射が第三者によって見られることを防止する。この位置においては、ユーザが周囲シーンの直接視を持たなくなるが、第三者からも殆ど見えない。
【0043】
開位置においては、シャッタ140が、両方向の光の通過を許可する。この位置においては、周囲シーンから到来する光がユーザの目に届き、したがって、ユーザは、前記シーンを直接観察することが可能である。さらにまた、オフセット素子120を通過するか、および/またはユーザの目において反射されるか、および/または目の近傍の顔のゾーン内のユーザの皮膚において反射される光放射、特に暗視デバイス110から到来する光放射が第三者によって見られる可能性がある。この位置においては、ユーザが周囲シーンの直接視を有するだけでなく、第三者からもよりよく見えるようになる。
【0044】
好都合には、シャッタ140が、これら2つの位置の間を迅速に、たとえば50Hz以上となるか、または140Hz以上の周波数のサイクルに従って交番することが可能である(これにおいて、サイクルの持続期間は、開位置に対する2つの連続する変化の間の持続期間に対応する)。いずれにしても、シャッタ140は、ユーザがこれらの交番を知覚することなく、かつ網膜の持続性に起因して周囲シーンに対する連続した視覚を有するような方法でこれら2つの位置の間を都合よく交番することができる。シャッタ140は、また、可能な限り、頭部に装着可能なデバイスに適応する質量を有し、かつ使用の現状(温度、圧力、衝撃等)に適応し、消費エネルギは低く、かつ高い減光率を提供しなければならない。
【0045】
切り換え素子160は、暗視デバイス110の出力側の、暗視デバイス110の出力における光の循環方向においてオフセット素子120の上流に配置される。
【0046】
切り換え素子160は、それが暗視デバイス110による第1の仮想画像の放射、または暗視デバイス110からオフセット素子120へのそれの伝達を許可する開位置と、それが前記放射または前記伝達を遮断する閉位置の2つの位置を有することが可能である。
【0047】
切り換え素子160は、ここでは、液晶スクリーンまたは上で述べたようなエレクトロ・クロミック・タイプのシャッタによって形成される。これは、場合に応じて暗視デバイス110からオフセット素子120への仮想画像の伝達を許可または遮断するべく構成される。実際上は、遮断が単純に第1の透過率に、許可が、第1の透過率より高い第2の透過率に対応し得るときでさえ、切り換え素子160が光の通過を遮断または許可すると考える。
【0048】
図示されていない代替によれば、切り換え素子160が、暗視デバイス110による光の放射の作動または停止をコントロールするべく構成される。画像増強管は、たとえば、当該管が、1μs未満であり得る持続期間のサイクルに従って(これにおいて、サイクルの持続期間は、動作位置に対する2つの連続する変化の間の持続期間に対応する)動作位置(光の放射あり)と停止位置(光の放射なし)の間において交互になることを可能にするその種の切り換え素子を備えることが可能である。同じ方法で、暗視デバイスのディスプレイ・スクリーンは、当該スクリーンが、動作位置(光の放射あり)と停止位置(光の放射なし)の間で交互になることを可能にするその種の切り換え素子を備えることが可能である。
【0049】
開位置においては、切り換え素子160が暗視デバイス110からオフセット素子120への第1の仮想画像の伝達を許可するか、または単純に暗視デバイス110による放射が許可される。この位置においては、ユーザは、ユーザの視野に投影される第1の仮想画像が見える。しかしながら、暗視デバイス110によって放射される光放射は、オフセット素子120内において、および/またはユーザの目11において、および/または目の近傍の顔のゾーン内のユーザの皮膚上において寄生反射を形成する。
【0050】
閉位置においては、切り換え素子160が暗視デバイス110からオフセット素子120への第1の仮想画像の伝達を遮断するか、または単純に暗視デバイス110によるそれの放射を遮断する。この位置においては、ユーザが、暗視デバイスから到来する画像を見ることはない。暗視デバイスから到来する放射がオフセット素子に届かないことから、オフセット素子120内において、および/またはユーザの目11において、および/または目の近傍の顔のゾーン内のユーザの皮膚上においてその種の放射にリンクされる寄生反射が存在しない。
【0051】
好ましくは、制御装置150が、メモリ内に記録されたプログラムを実行するプロセッサを有する中央ユニットを包含する。これは、シャッタ140の位置とともに、切り換え素子160が開かれている期間の全部または一部の間にわたってシャッタ140が閉じられ、かつ切り換え素子160が閉じられている期間の全部または一部の間にわたってシャッタ140が開かれるような方法で切り換え素子160の位置をコントロールするべく構成されている。
【0052】
切り換え素子160が開かれているとき、本発明に従った視覚装置は、周囲のシーンの暗視下における光景を提供する。シャッタ140が開かれているとき、本発明に従った視覚装置は、ここでは、少なくともオフセット素子120を通って透過する周囲シーンの直接視を提供する。本発明に従った視覚装置は、したがって、周囲シーンの透過による光景および同じシーンの暗視下における光景の両方を提供することが可能である。しかしながら、これら2つの光景は、同時には提示されず、それは従来技術の拡張現実視覚装置における場合と同様であるが、大きな任意性を保証するために、少なくとも一部が交番して提示される。
【0053】
本発明に従った視覚装置は、特に、2つの構成を有することが可能であり、それぞれが図1Cおよび1Dに示されている。
【0054】
図1Cにおいては、切り換え素子160が、暗視デバイス110からオフセット素子120への第1の仮想画像の伝達を許可しており、シャッタ140が閉じられている。この位置において、ユーザは、周囲シーンの暗視における光景を有するが(暗視デバイス110によって放射され、ユーザの視野に投影される第1の仮想画像があるため)、周囲シーンの直接的な光景を有しない(シャッタ140の閉位置に起因する)。シャッタ140が閉位置にあるため、暗視デバイス110により放射された光放射によって形成される寄生反射が、第三者によって見られることが防止される。
【0055】
図1Dにおいては、切り換え素子160が、暗視デバイス110からオフセット素子120への第1の仮想画像の伝達を防止するような方法で閉じられており、シャッタ140が開かれている。この位置においては、ユーザが、周囲シーンの直接的な光景を有する。この位置においては、第1の仮想画像がユーザの視野に投影されないことから、ユーザは、周囲シーンの暗視における光景を見ることができない。この場合、第三者によって見られる可能性のある寄生反射の形成は、暗視デバイス110によって放射される光放射が切り換え素子160において遮断されることにより防止される。
【0056】
制御装置150は、それぞれが、シャッタ140が開かれる期間とシャッタが閉じられる期間とを含む第1の連続するサイクルに従ってシャッタ140を開閉するべく構成されている。切り換え時間を無視すれば、各サイクルは、これら2つの期間のうちの各1つによって形成される。各サイクルにおいては、シャッタ140が、周囲シーンの直視を連続的に防止かつ許可する。好ましくは、各サイクルの持続は、50ms未満、より好ましくは5ms未満、たとえば、約1msである。したがって、ユーザは、網膜の持続性に起因して、周囲シーンの連続した直接視を有することになる。この周囲シーンに対する視覚は、ユーザの視野の減少を伴わない、いわゆる自然視覚である。第1のサイクルの持続期間は、シャッタの開閉頻度を定義する。各第1のサイクルについては、第1のデューティ・サイクルを、シャッタ140が開位置にある持続期間をこの第1のサイクルの総持続期間によって除した値に等しいと定義することが可能である。好都合なことに、この第1のデューティ・サイクルは、時間にわたって変更可能である。この場合、第1のデューティ・サイクルの値は、制御装置150によって、たとえば、マン・マシン・インターフェースを介して受け取ったインストラクションに従って、または輝度測定(または、光レベル測定)(本文全体において、用語「輝度」は、光レベルを言う)を使用して定義されたインストラクションに従って制御される。
【0057】
同様に、制御装置150は、切り換え素子160が開かれる期間と切り換え素子160が閉じられる期間とをそれぞれ含む第2の連続するサイクルに従って切り換え素子160を開閉するべく構成されている。切り換え時間を無視すれば、各サイクルは、これら2つの期間のうちの各1つによって形成される。各サイクルにおいて、切り換え素子160は、周囲シーンの暗視を連続的に防止し、許可する。好ましくは、各サイクルの持続は、50ms未満、より好ましくは5ms未満、たとえば、約1msである。したがって、ユーザは、網膜の持続性に起因して、周囲シーンの暗視下における連続した光景を有することになる。この周囲シーンの暗視下における光景は、ユーザの視野の減少を伴わない、いわゆる自然視覚である。第2のサイクルの持続期間は、切り換え素子の開閉頻度を定義する。各第2のサイクルについては、第2のデューティ・サイクルを、切り換え素子が開位置にある持続期間をこの第2のサイクルの総持続期間によって除した値に等しいと定義することが可能である。好都合なことに、この第2のデューティ・サイクルは、時間にわたって変更可能である。この場合、第2のデューティ・サイクルの値は、制御装置150によって、たとえば、マン・マシン・インターフェースを介して受け取ったインストラクションに従って、または輝度測定(または、光レベル測定)を使用して定義されたインストラクションに従って制御される。
【0058】
さらにまた、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいて、切り換え素子160が開かれている期間の全部または一部の間にわたってシャッタ140が閉じられ、切り換え素子160が閉じられている期間の全部または一部の間にわたってシャッタ140が開かれる。言い換えると、制御装置150は、視覚装置が図1Cの構成を有する期間と、視覚装置が図1Dの構成を有する期間とをそれぞれが含む連続サイクルに従って、切り換え素子160とシャッタ140を一緒にコントロールするべく構成されている。
【0059】
好ましくは、第1および第2のサイクルの周波数が充分に高く、ユーザに、周囲シーンの暗視下における光景と直視における光景の視覚が連続かつ同時的である感覚が提供される。したがって、ユーザは、色つきの周囲シーンの自然視覚の利益を、通常はそれが得られない環境光レベルにもかかわらず、大きな使用の任意性とともに得ることが可能である。
【0060】
好ましくは、第1および第2のサイクルが、完全な逆位相になる。ほかの用語を用いて述べれば、切り換え時間を無視すれば、各第1のサイクルおよび各第2のサイクルにおいて、切り換え素子160が開かれている期間全体の間にわたってシャッタ140が閉じられ、切り換え素子160が閉じられている期間全体の間にわたってシャッタ140が開かれる。したがって、第1の仮想画像は、シャッタ140が閉位置にあるときにのみ、シャッタ140が閉位置にある全持続期間の間にわたってオフセット素子によって不連続に投影される。このことは、本発明に従った視覚装置の最大の任意性を可能にする。この種の動作モードは、低照度条件(言い換えると、低輝度条件)下において特に有利である。
【0061】
残りの図においては、明瞭性の理由のために眼鏡、マスク・スクリーン、またはヘッドセット・バイザ・タイプのスクリーンが示されていない。
【0062】
図2は、本発明に従った視覚装置200の第2の実施態様を示しており、これは、輝度測定素子230または光レベル測定素子230をさらに含む点だけが図1B乃至1Dの装置とは異なる。
【0063】
輝度測定素子230は、可視スペクトルにおける周囲のシーンの環境輝度(または、環境光レベル)に関する測定を行うことを可能にする。これは、例えば、光強度測定値または照度測定値を獲得するべく構成されている。これは、可視光に感度を有する単純なフォトダイオードによって形成すること、または暗視デバイス自体によって形成すること(図3参照)が可能である。
【0064】
輝度測定素子230は、環境輝度測定値(または、光レベル測定値)を提供するために制御装置250に接続されている。
【0065】
制御装置250は、入力として前記環境輝度測定値を、それに応答して前記輝度測定値に応じたコントロール・インストラクションを決定するために受け取るべく、かつ前記コントロール・インストラクションを使用してシャッタ240および切り換え素子260の開閉を制御するべく構成されている。
【0066】
好都合なことに、制御装置250は、上で述べた類の、シャッタ240を開閉する第1のサイクルおよび切り換え素子260を開閉する第2のサイクルを、輝度測定値が増加するときに増加するデューティ・サイクルを各第1のサイクルが有するような方法でコントロールすることが可能であり、前記デューティ・サイクルは、このサイクルの間にシャッタ240が開位置にある持続期間を前記サイクルの総持続期間によって除した値に等しい。
【0067】
シャッタ240のこの種のコントロールは、環境輝度(または、環境光)が強いとき、それに相当するだけ周囲シーンから到来する光を遮断することを可能にする。このように、周囲シーンから直接到来してユーザに届く平均の光の量と、暗視デバイスから到来してユーザに届く平均の光の量とを等しくすることが可能である。したがって、暗視時の光景と直視における光景の最適レンダリングが保証される。また、この制御は、環境輝度が低いときに、それに相当するだけ暗視デバイス210から到来する光にリンクされる寄生反射を遮断することも可能にする。このように、これらの寄生反射の可視性が、それと周囲シーンの明度コントラストに依存することから視覚装置200の大きな任意性が保証される。
【0068】
好ましくは、第1および第2のサイクルが、完全な逆位相になる。したがって、環境輝度がより高くなるほど、より周囲のシーンの直接視認が有利となり、環境輝度がより低くなるほど、より周囲のシーンの暗視が有利となる。2つの極端な状況は、デューティ・サイクル0または1(シャッタ240が継続して閉じられ、かつ切り換え素子260が継続的に開かれるか、またはこれらの逆)に対応する。
【0069】
図3は、本発明に従った視覚装置300の第3の実施態様を図式的に示しており、これは、暗視デバイス310が輝度測定素子330も形成する点のみが図2に示されている実施態様とは異なる。この場合においては、暗視デバイス310が、暗視デバイス310のピクセルの各1つによって提供される測定値を使用し、周囲シーン全体にわたる平均輝度を計算するためのモジュールを含むことが可能である。あるいは、暗視デバイス310の検出表面の一部だけを使用して輝度測定素子330が形成される。
【0070】
図4は、本発明に従った視覚装置400の第4の実施態様を図式的に示しており、これは、制御装置450が、さらに、1つ以上の輝度閾値(または、光レベルの閾値)をストアするメモリ470を含む点のみが図2に示されている実施態様とは異なる。これらの1つ以上の閾値は、相まって輝度値の少なくとも2つの区間を定義する。
【0071】
制御装置450は、また、入力としてメモリ470および輝度測定素子430に接続された比較器451と、比較器451の出力に接続された処理モジュール452も含む。
【0072】
比較器451は、輝度測定素子430によって提供される輝度測定値と、メモリ470内にストアされている1つ以上の閾値とを比較し、それらから輝度測定値が属する輝度値の区間を演繹するべく構成されている。この区間が、処理モジュール452に提供される。
【0073】
処理モジュール452は、各区間と視覚装置のあらかじめ決定済みの動作モードとを関連付けし、その後、前記動作モードに応じたコントロール命令を生成するべく構成されている。前記コントロール命令は、シャッタ440および切り換え素子460に提供される。
【0074】
たとえば、次のようにして3つの動作モードを定義することが可能である。
- 環境輝度が高く、第1のあらかじめ決定済みの閾値を超えるとき、シャッタ240が継続的に開位置になり、切り換え素子260が継続的に閉位置になる。
- 環境輝度が低く、第1の閾値より低い第2のあらかじめ決定済みの閾値を下回るとき、シャッタ240が継続的に閉位置になり、切り換え素子260が継続的に開位置になる。
- 環境輝度が、これら2つの閾値の間に含まれるとき、シャッタ240および切り換え素子260が、それぞれ、上で述べたように連続サイクルに従って、完全に、または部分的に逆位相で開および閉の位置を交番する。
【0075】
したがって、環境輝度が、暗視を使用する正当な理由とならないときには、シーンの直視のみがユーザに提供される。その逆に、環境輝度が非常に低いときは、シーンの暗視だけがユーザに提供される。これら2つの間においては、上で述べたとおり、2つの視覚が結合される。
【0076】
図5Aおよび5Bを参照して本発明に従った視覚装置500の第5の実施態様を、特に、この視覚装置に実装されている方法の完全な例を説明する。
【0077】
視覚装置500は、上で述べたような暗視デバイス510と、拡張現実視覚デバイス510とを含む。
【0078】
拡張現実視覚デバイス510は、たとえば、図示していない補助センサに接続され、かつこれらの補助センサによって提供される測定値を表す可視指標を含む第2の仮想画像を生成して放射するべく構成されている。これらは、位置、高度、速度、方向等の指標であり得る。このようなデバイスは、画像処理手段に接続された少なくとも1つのカメラも含むことが可能であり、画像処理手段は、その少なくとも1つのカメラによって獲得された画像の関心対象を識別し、応答として、それらの関心対象が明らかにされた第2の仮想画像を生成する。少なくとも1つのカメラは、サーマル・カメラ、暗視カメラ、および/または可視光において感度を有するカメラ等を包含することが可能である。デバイスは、2つのカメラ、たとえば、サーマル・カメラおよび可視光において感度を有するカメラと、これら2つのカメラのそれぞれによって獲得された画像を併合する処理モジュールを含むことが可能である。
【0079】
オフセット素子520は、さらにまた、ユーザの視野内に第2の仮想画像を投影することもできる。
【0080】
2つの切り換え素子560、560が、それぞれ、暗視デバイス510の出力、および拡張現実視覚デバイス510の出力に配置されている。これらの切り換え素子のそれぞれは、上で述べたようなものである。特に、これらの切り換え素子560、560のそれぞれは、液晶スクリーン・タイプのハードウェア素子によって、または暗視デバイス510および拡張現実視覚デバイス510のそれぞれによる仮想画像の放射の瞬間を直接コントロールするべく構成された信号処理モジュールによって形成することが可能である。
【0081】
制御装置550は、拡張現実視覚デバイス510と関連付けされた切り換え素子560の開閉もコントロールすることを除けば、図4のそれと類似である。
【0082】
この場合においては、メモリ570が、3つの輝度閾値Vs1、Vs2、Vs3を記録しており、それにおいてVs1が厳密にVs2より小さく、かつVs2が厳密にVs3より小さい。これら3つの値は、相まって次の輝度値の4つの区間を定義する:
- 輝度がゼロ値とVs1の間(Vs1を含まない)に含まれる最低輝度値の区間と、
- 輝度がVs1とVs2の間(Vs2を含まない)に含まれる低輝度値の区間と、
- 輝度がVs2とVs3の間(Vs3を含まない)に含まれる高輝度値の区間と、
- 輝度がVs3以上になる最高輝度値の区間である。
【0083】
たとえば:
- Vs1=700μluxであり、その場合は、最低輝度値の区間が夜間レベル5に対応し;
- Vs2=15mluxであり、その場合は、低輝度値の区間が夜間レベル3および4に対応する。
【0084】
最初のステップ51において、輝度測定素子530が、環境輝度測定値を獲得し、この測定値Lmを制御装置の比較器551に送る。
【0085】
ステップ52においては、比較器551が、測定値Lmと最小の閾値Vs1を比較する。
【0086】
Lmが厳密にVs1より小さければ、そのことから比較器は、値Lmが最低輝度値の区間に位置すると演繹する。関連付けされる動作モードにおいては、制御装置550が、シャッタ540を一定して閉位置に、切り換え素子560、560を一定して開位置に維持するような方法で、シャッタ540および切り換え素子560、560をコントロールする(ステップ53)。このように、本発明に従った視覚装置の大きな任意性が提供される。周囲のシーンの直接視の非存在は、このシーンは、ユーザに満足が得られるような直接視を提供するに充分なだけ良好に照明されていないことから有害ではない。適用可能な場合には、ユーザに最良の視覚的快適度を提供するために、画像形成デバイス510、510のそれぞれの出力においてコントラストおよび/または輝度パラメータを適合させることが可能である。それに代えて、拡張現実視覚デバイス510の出力における切り換え素子560を、閉位置に維持することが可能である。
【0087】
LmがVs1以上であれば、ステップ54において比較器が、輝度値Lmと閾値Vs2を比較する。
【0088】
Lmが厳密にVs2より小さければ、そのことから比較器は、値Lmが低輝度値の区間に位置すると演繹する。関連付けされる動作モードにおいては、制御装置550が、シャッタ540および切り換え素子560を、上で述べたように開閉の連続サイクルに従って、好ましくは完全に逆位相でコントロールする。好ましくは、制御装置550が、切り換え素子560と同じ方法で切り換え素子560をコントロールする。上で説明したとおり、このように、本発明に従った視覚装置の大きな任意性が保証される一方、それにもかかわらず、周囲シーンの直視を、仮想画像の視覚に加えてユーザに提供する。
【0089】
LmがVs2以上であれば、ステップ56において比較器が、輝度値Lmと閾値Vs3を比較する。
【0090】
Lmが厳密にVs3より小さければ、そのことから比較器は、値Lmが高輝度値の区間に位置すると演繹する。関連付けされる動作モードにおいては、制御装置550が、シャッタ540を、一定して開位置に維持するような方法でコントロールする(ステップ57)。好ましくは、暗視デバイスに関連付けされた切り換え素子560が、一定して閉位置に維持されるような方法でコントロールされる。実際、これらの輝度条件においては、暗視がユーザの関心事にならない。好ましくは、拡張現実視覚デバイスに関連付けされた切り換え素子560が、一定して開位置に維持されるような方法でコントロールされる。したがって、周囲シーンの直視が、拡張現実視覚の原理に従って、補足的なセンサから到来する情報によって強化されて提供される。適用可能な場合には、ユーザに最良の視覚的快適度を提供するために、拡張現実視覚デバイスによって提供される仮想画像のコントラストおよび/または光強度パラメータを適合させることが可能である。
【0091】
LmがVs3以上となる場合には、そのことから比較器は、値Lmが最高輝度値の区間に位置すると演繹する。関連付けされる動作モードにおいては、制御装置550が、環境光によってユーザの目が眩むことを制限するために、開閉の連続サイクルに従ってシャッタ540の開閉をコントロールする(ステップ58)。好ましくは、暗視デバイスに関連付けされた切り換え素子560が、一定して閉位置に維持されるような方法でコントロールされる。実際、これらの輝度条件においては、暗視がユーザの関心事にならない。好ましくは、拡張現実視覚デバイス510に関連付けされた切り換え素子560が、一定して開位置に維持されるような方法で、またはシャッタ540が閉位置にある時間間隔の少なくとも一部の間にわたって切り換え素子560が開位置になることを可能にする開閉の連続サイクルに従ってコントロールされる。したがって、仮想画像がユーザの視野に投影されるとき、ユーザの目に届く光の量を減ずることによってユーザに投影される仮想画像の可視性が改善される。
【0092】
好都合には、視覚装置500のバッテリの充電量があらかじめ決定済みの閾を下回るとき、制御装置550は、最低輝度値の区間に関連付けされた動作モードに切り換えることが可能である。したがって、視覚装置500のエネルギ消費が最大限に抑えられる。
【0093】
この方法の多くの代替は、視覚装置が、拡張現実視覚デバイスを含むか、または含まないか、また関連付けされた切り換え素子を伴うか、またはそれを伴わないかに応じて実装することが可能である。
【0094】
さらに他の代替によれば、方法が必ずしも上に述べたすべての動作モードを含まない。
【0095】
本発明は、上に述べた例に限定されることはなく、視覚装置および関連付けされた方法の多くの代替を、本発明の範囲からの逸脱なしに実施することが可能である。
【0096】
たとえば、示されている例のそれぞれにおいて、暗視デバイスおよびシャッタは、使用時における目とは反対側のオフセット素子の同じ側である。それに代えて、オフセット素子を部分的に反射性のものとし、暗視デバイスとシャッタの間にオフセット素子を配置することが可能である。
【0097】
さらにほかの代替によれば、本発明に従った視覚装置が、眼鏡、マスク・スクリーン、またはヘッドセット・バイザ・タイプのスクリーンを含まない。
【0098】
制御装置に輝度測定素子が接続される実施態様のそれぞれにおいて、制御装置はスイッチを備え、輝度測定素子によって提供される輝度測定値に従った自動コントロールから、ユーザによってマン・マシン・インターフェースを介して提供されるインストラクションに従ったマニュアル・コントロールへ切り換えることが可能である。さらにほかの代替によれば、制御装置に輝度測定素子が接続されることなく、マニュアル・コントロールのため、特に、シャッタの開閉サイクルおよび/または切り換え素子の開閉サイクルに関連付けされるデューティ・サイクルの変量をコントロールするためのマン・マシン・インターフェースのみが含められる。
【0099】
視覚装置は、それぞれが暗視デバイスと、オフセット素子と、シャッタと、切り換え素子とを含み、かつそれぞれがユーザの2つの目の1つに割り当てられる1つまたは2つのアッセンブリを含むことが可能である。シャッタおよび切り換え素子のそれぞれの開閉サイクルは、2つのアッセンブリの各1について時間的にオフセットすることが可能である。これは、動きのアーティファクトまたはそのほかのユーザの快適性に負の影響を及ぼす可能性のある不都合を減ずることを可能にする。適用可能な場合には、それぞれ2つの目の1つと関連付けされたシャッタを、単一部品から一体で形成することが可能である。同様に、それぞれ2つの目の1つと関連付けされた切り換え素子を、単一部品として一体で形成することが可能である。さらにほかの代替によれば、暗視デバイスと、オフセット素子と、シャッタと、切り換え素子とを包含する単一アッセンブリを、ユーザの2つの目に割り当てることが可能である。
【0100】
本発明に従った暗視デバイスの出力における光強度を、暗視デバイスの出力の部分的な消滅にリンクされる輝度の喪失を補償するために、対応する切り換え素子のデューティ・サイクルに従って適合させることが可能である。また、ユーザに投影される仮想画像の可視性を向上させるために、環境輝度に従って暗視デバイスの出力における光強度を適合させることも可能である。特に、増強管の利得、またはディスプレイ・スクリーンの輝度を調整することが可能である。
【0101】
適用可能な場合には、たとえば、暗視デバイスによって提供される輝度の空間分布に従って光を局所的に遮断するために、シャッタを空間的にいくつかのゾーンにセグメント化することが可能である。したがって、視野内に存在し、仮想画像と干渉する可能性のある環境からの不快な、または疲労を伴う強烈な光源をフィルタリングすることが可能である。
【0102】
本発明に従った視覚装置が、ユーザの同一の目に関連付けされた暗視デバイスと拡張現実視覚デバイスの両方を含む場合には、これら2つのデバイスが、都合よく同一のオフセット素子と関連付けされる。しかしながら、それらの各1つのためにそれぞれのオフセット素子を有することが可能である。それぞれの切り換え素子を、これら2つのデバイスの各1つに割り当てることが可能である。それに代わるものとしては、同一の切り換え素子が、これら2つのデバイスに関連付けされる。好ましくは、同一のシャッタが、これら2つのデバイスの各1つに割り当てられる。
【符号の説明】
【0103】
10 ユーザの頭部
11 ユーザの目
100 視覚装置
110 暗視デバイス
120 オフセット素子
140 シャッタ
150 制御装置
160 切り換え素子
180 スクリーン
200 視覚装置
210 暗視デバイス
230 輝度測定素子、光レベル測定素子
240 シャッタ
250 制御装置
260 切り換え素子
300 視覚装置
310 暗視デバイス
330 輝度測定素子
400 視覚装置
430 輝度測定素子
440 シャッタ
450 制御装置
451 比較器
452 処理モジュール
460 切り換え素子
470 メモリ
500 視覚装置
520 オフセット素子
530 輝度測定素子
540 シャッタ
550 制御装置
551 比較器
570 メモリ
510 暗視デバイス
510 拡張現実視覚デバイス
510、510 画像形成デバイス
560、560 切り換え素子
Lm 測定値、輝度値
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5A
図5B
【国際調査報告】