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特表2022-537063スポーツボールトレーニング装置又はシミュレーション装置
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  • 特表-スポーツボールトレーニング装置又はシミュレーション装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-23
(54)【発明の名称】スポーツボールトレーニング装置又はシミュレーション装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20220816BHJP
   A63B 69/36 20060101ALI20220816BHJP
   A63F 13/812 20140101ALI20220816BHJP
【FI】
A63B69/00 503A
A63B69/36 506C
A63F13/812 B
A63F13/812 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576336
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 US2020038969
(87)【国際公開番号】W WO2020257775
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】16/448,938
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】520242654
【氏名又は名称】モラン、マシュー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モラン、マシュー
(57)【要約】
ボールトレーニング装置又はシミュレーション装置が提供される。ボールトレーニング装置又はシミュレーション装置は、運動伝達部材によってベースに結合された改造されたボールを含む。改造されたボールによって、より低く、より自然なボールの位置が可能になり、運動伝達部材の形状、位置、及び構成によって、真実らしい蹴り体験が提供される。ボールトレーニング装置及び/又はシミュレーション装置をコンピュータ装置に結合して、改造されたボールからの入力をシミュレーション又は拡張現実ゲームで使用できるようにし得る。仮想、拡張、又は複合現実ゲームを実行するためのコンピュータ実装の方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボールトレーニング装置であって、
垂直に取り付けられ、改造されたボール内に少なくとも部分的に延在する運動伝達部材と、
前記運動伝達部材の下部に結合されたベースと
を備え、
前記改造されたボールは前記運動伝達部材の上部に結合され、
前記改造されたボールは、蹴り又は打撃面を備えた前半分と後半分とを有し、前記後半分は、切り詰められており、前記前半分の最大半径よりも小さい最大半径を有する、
ボールトレーニング装置。
【請求項2】
前記運動伝達部材が二重円錐ばねである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記二重円錐ばねが、前記改造されたボールの下端を有する平面上にある、厚さが最大である中央部を有する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記運動伝達部材が、1.27~3.81cm(0.5~1.5インチ)の小さな外径、0.254~1.778cm(0.1~0.7インチ)の小さな内径、及び0.127~0.635cm(0.05~0.25インチ)のワイヤ直径を有するばねである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
位置決め装置をさらに備え、該位置決め装置は、前記改造されたボールに結合された第1の構成要素と、前記ベースに結合された第2の構成要素とを含み、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素は、前記改造されたボールが初期位置にあるときに入れ子構成になるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
位置決め装置をさらに備え、前記位置決め装置は、前記改造されたボールに結合された第1の構成要素と、前記ベースに結合された第2の構成要素とを含み、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素は、電磁石若しくは永久磁石、強磁性材料又はそれらの組み合わせから選択される磁性材料を含み、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素は、磁気的に引き付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記改造されたボールの内側で前記運動伝達部材を取り囲むハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、前記運動伝達部材の上半分部分の周りで先細になっている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記改造されたボールの中又は上にセンサをさらに備え、前記センサは、外部コンピュータ装置に出力を送信するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記改造されたボールの内部内に垂直シャフトをさらに備え、前記垂直シャフトは、前記改造されたボールの上半分のキャップを前記運動伝達部材に結合している、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記改造されたボールが内層と外層とを含み、前記外層が、前記内層の強度よりも低い、ASTM3574-Dによって決定される強度を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記ベースが少なくとも2つの横方向の突起を含み、前記少なくとも2つの横方向の突起の間の角度が30度より大きく180度未満である、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
改造されたボールと、
ベースと、
垂直に取り付けられ、前記改造されたボール内に少なくとも部分的に延在する運動伝達部材であって、前記改造されたボールが前記運動伝達部材を介して前記ベースに結合される、運動伝達部材と、
ユーザが前記改造されたボールを操作したときに入力を受け取るように構成されたセンサと、
前記センサからの入力を受信するように構成されたコンピュータ装置と、
を備えるシステム。
【請求項13】
前記センサが、前記改造されたボールの内部空洞内に収容されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項14】
ディスプレイをさらに備え、前記コンピュータ装置が前記ディスプレイと通信しており、前記改造されたボールと相互作用するユーザによって提供された入力が前記ディスプレイに示されるようになっている、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記コンピュータ装置は、前記改造されたボールのシミュレーションを描写するビデオゲームを実行する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記ベースは、ユーザが前記改造されたボールを蹴るために前記ベース上に少なくとも部分的に立つように構成されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記センサが、前記改造されたボールの外層上にあるか、又は前記ベース上にあり、前記ボールの背面が前記ベースに及ぼす衝撃を検出するように構成されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
ボールトレーニング装置であって、
改造されたゴルフボールに取り付けられた運動伝達部材と、
前記運動伝達部材の下部に結合されたベースと
を備え、
前記改造されたゴルフボールは前記運動伝達部材の上部に結合されており、
前記改造されたゴルフボールは、打撃面を有する前半分と後半分とを有し、前記後半分は切り詰められており、最大半径が前記前半分の最大半径よりも小さい、
ボールトレーニング装置。
【請求項19】
前記運動伝達部材が円錐ばねであり、前記円錐ばねの底部が前記ベースに埋め込まれている、請求項1に記載のボールトレーニング装置。
【請求項20】
前記運動伝達部材がエラストマーアームである、請求項1に記載のボールトレーニング装置。
【請求項21】
前記エラストマーアームは、上部よりも大きい下部であって、前記ベースの下部と底板の上部との間の前記ベースに着座する、下部を有する、請求項20に記載のボールトレーニング装置。
【請求項22】
前記ベースは、前記エラストマーアームが中に入るためのチャネルを含む、請求項21に記載のボールトレーニング装置。
【請求項23】
仮想現実、拡張現実、又は複合現実ゲームのためのコンピュータ実装の方法であって、
ベースに取り付けられた運動伝達部材上のボールを含む、コンピュータ装置及びテザー入力装置を起動するステップと、
センサから力及び/又は方向入力を受け取るステップと、
環境内の発射体の力、方向、及び/又は位置を表すために力及び/又は方向入力を処理するステップと、
仮想環境でデータを受信するか、物理環境に関するセンサデータを受信するか、又はその両方を行う、ステップと、
前記発射体の力若しくは方向、又はその両方を仮想環境データ、物理環境データ、又はその両方で処理して、仮想現実ゲーム、拡張現実ゲーム、又は複合現実ゲームで画像をコンパイルするステップと、
を含む、コンピュータ実装の方法。
【請求項24】
前記ボールが改造されたボールである、請求項23に記載のコンピュータ実装の方法。
【請求項25】
前記改造されたボールは、蹴り又は打撃面を備えた前半分と後半分とを有し、前記後半分は、切り詰められており、前記前半分の最大半径よりも小さい最大半径を有する、請求項24に記載のコンピュータ実装の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広く言えば、スポーツトレーニング装置及びシミュレーション入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、アスレチックスポーツは多くの体の動きを必要とするが、スポーツをトレーニング又はプレイしている人は、ボクシング用のスピードバッグ、ゴルフ用のゴルフスイングシミュレータ、野球のピッチング用のレーダーガンなどの固定式及び/又は屋内スポーツトレーニング装置を有していることが多い。さらに、実際のスポーツで使用される同様の運動の入力を提供する多くのゲームシミュレータがある。運動又はウェイトトラッキングを備えたコンソールシステムが存在し、仮想現実(virtual reality:VR)、複合現実(mixed reality:MR)、拡張現実(augmented reality:AR)の急速に成長している分野からの多くのゲームやシミュレーションが存在している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Agrawalら、「Strong fiber-reinforced hydrogel」、Acta Biomaterialia、第9巻、第2号、2013年2月、5313-5318頁
【非特許文献2】Yiwan Huangら、Energy-Dissipative Matrices Enable Synergistic Toughening in Fiber Reinforced Soft Composites、Advanced Functional Materials(2017).DOI:10.1002/adfm.201605350
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くのスポーツトレーニング装置の問題は、スポーツトレーニング装置のコスト、コンパクト性、及び迫真性の間の関係に対処するときに発生する。例えば、サッカーに関しては、様々な方法でランニングをシミュレートできる。ランニングに対応するためには広い部屋を利用することもでき、これにより、高度な迫真性が可能になるが、コストが高くなり、コンパクト性が低くなる。代わりに、ビデオゲームが、シミュレートされたサッカーボールの後に画面上を走るアバターで走ることをシミュレートする場合、これは迫真性の程度は低くなるが、コストは比較的低く、コンパクト性は高くなる。低コストと、高度なコンパクト性及び迫真性とを実現することが望ましい。固定式サッカーボールトレーニング装置などの従来の固定式ボールトレーニング装置には、複数の欠点がある。欠点は、ボールを蹴るときに全範囲の動きを提供しないことと、自然なボール位置(例えば、サッカーボールに接しているプレイ面)を提供しないことを含む。さらに、拡張現実(AR)機能と組み合わされた従来のスポーツボールトレーニング装置は、扱いにくく高価である傾向がある。プレーヤーの足に関連する卓越したスキル(ランニング、ボールの取り扱い、蹴りなどのスキルなど)を含むスポーツでは、コンパクトで手頃な機能を維持しながら、トレーニング時に足を使用する必要があるスキルのリアリズムを最大化するコンパクトなスポーツトレーニング装置を用意することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は、本明細書でより詳細に説明される主題の簡単な概要である。この概要は、特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。
【0006】
一実施例では、ボールトレーニング装置は、垂直(鉛直)に取り付けられ、改造されたボール内に少なくとも部分的に延在する運動伝達部材と、運動伝達部材の下部に結合されたベースとを備えている。改造されたボールは、運動伝達部材の上部に結合されている。改造されたボールは、蹴り又は打撃面を備えた前半分と後半分とを有し、後半分は、切り詰められており、前半分の最大半径よりも小さい最大半径を有する。
【0007】
一実施例では、システムは、改造されたボールと、ベースと、垂直に取り付けられ、改造されたボール内に少なくとも部分的に延在する運動伝達部材とを備えている。改造されたボールは、運動伝達部材を介してベースに結合されている。このシステムには、ユーザが改造されたボールを操作したときに入力を受け取るように構成されたセンサと、センサからの入力を受け取るように構成されたコンピュータ装置も含まれる。
【0008】
一実施例では、ボールトレーニング装置は、改造されたゴルフボールに取り付けられた運動伝達部材と、運動伝達部材の下部に結合されたベースとを備えている。改造されたゴルフボールは、運動伝達部材の上部に結合されている。改造されたゴルフボールは、打撃面を有する前半分と後半分を有し、後半分は、切り詰められており、最大半径が前半分の最大半径よりも小さい。
【0009】
上記の概要は、本明細書で論じられるシステム及び/又は方法のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、簡略化された概要を提示する。この概要は、本明細書で論じられるシステム及び/又は方法の広範な概要ではない。重要な/不可欠な要素を特定したり、そのようなシステム及び/又は方法の範囲を説明したりすることを意図したものではない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、いくつかの概念を簡略化された形式で提示することである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】例示的なボールトレーニング装置の断面図を示す図である。
図2】力が加えられた後の例示的なボールトレーニング装置のわずかに上向きに見た側面図を示す図である。
図3】異なるタイプのスポーツボールに対する複数の例示的な形状変更の側面図を示す図である。
図4】例示的な改造されたボールの層の部分断面図を示す図である。
図5】例示的なボールトレーニング装置に適用された例示的な位置決め装置の断面図である。
図6】例示的な改造されたボールの側面図である。
図7】ボールトレーニング装置の例示的なベースのトップダウン図である。
図8A】ボールトレーニング装置の例示的なベースの斜視図を示す図である。
図8B】ボールトレーニング装置の例示的なベースの斜視図を示す図である。
図9】ボールトレーニング装置の例示的なベースを示す図である。
図10A】例示的なゴルフボールトレーニング装置の斜視図である。
図10B図10Aのゴルフボールトレーニング装置の断面図である。
図11】改造されたボール用の結合装置の回転を固定及び制限するための例示的な装置のボトムアップの拡大図である。
図12】本明細書に記載の方法及び装置で使用するための例示的なコンピュータ装置の概略図である。
図13】仮想現実、拡張現実、又は複合現実のゲームのためのコンピュータ実装の方法を示すフローチャートである。
図14】例示的なボールトレーニング装置の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
スポーツボールトレーニング装置又はシミュレーション装置に関連する様々な技術が議論されており、同様の参照番号が全体を通して同様の要素を参照するために使用されている。以下の説明では、説明の目的で、1つ又は複数の側面の完全な理解を提供するために多くの特定の詳細が示されている。しかしながら、そのような側面がこれらの特定の詳細なしで実践され得ることは明らかであり得る。他の例では、構造及び装置は、1つ又は複数の側面の説明を容易にするためにブロック図形式で示されている。さらに、特定のシステム構成要素によって実行されると説明されている機能は、複数の構成要素によって実行され得ることが理解されるべきである。同様に、例えば、コンポーネントは、複数のコンポーネントによって実行されると説明される機能を実行するように構成され得る。
【0012】
さらに、「又は」という用語は、排他的「又は」ではなく、包括的「又は」を意味することを意図している。つまり、特に明記されていない限り、又は文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを使用する」という句は、自然な包括的順列のいずれかを意味することを意図している。つまり、「XはA又はBを使用する」という句は、次のいずれかの場合、即ち、XはAを使用し、XはBを使用し、又はXはAとBの両方を使用する場合に満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」、「an」及び「the」は、特に明記されていない限り、又は文脈から明確にされて単数形に向けられている場合を除き、一般に、「1つ又は複数」を意味すると解釈されるべきである。さらに、本明細書で使用される場合、「例示的」という用語は、何かの例示又は例として役立つことを意味することを意図しており、選好を示すことを意図するものではない。
【0013】
本開示は、従来の固定式ボールトレーニング装置の改良、及びスポーツボールトレーニング装置と相互作用する革新的な方法を説明する。ボールトレーニング装置は、一般に、蹴られることを目的としたボールと、地面又は床に設置されるように構成されたベースと、ボールをベースに接続する運動伝達部材とを備えている。従来のボール蹴りトレーニング装置は、ボールを不自然に高い位置に設定していた。対照的に、本明細書に記載の装置は、改造されたボールがより低く、より自然な高さ、即ち、ベースにより近い高さに設定され得るように、改造されたボールの内側に運動伝達部材(例えば、ばね)を引っ込めている。さらに、本明細書に記載の装置のボールは、同様の従来のボールよりも、改造されたボールの裏側部分(即ち、蹴りが適用される場所と反対のボールの部分)上の材料が少なくなるように改造されている。本明細書に開示される改造されたボールは、蹴りを適用するとき、より広い範囲の動きを可能にする。改造されたボールの裏側の素材を取り除くことで、ユーザはボールを蹴って、ボールが床にぶつかったり、足が通り抜けるのを妨げたりすることなく、通り抜けることができる。
【0014】
いくつかのスポーツボールトレーニング装置は、スポーツボールのシミュレーションに結合されている。シミュレーションは、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、複合現実(MR)、又はビデオゲームなどの他の視覚的シミュレーションの形式であり得る。シミュレーションと組み合わせた従来のスポーツボールトレーニング装置は扱いにくく、通常、壁全体、又はボールが蹴られたり打たれたりし得る部屋全体が必要である。本明細書に開示される装置は、自然な感覚の蹴り又は打撃、コンパクトなプロファイル、携帯性、及び手頃な価格を提供するスポーツボールシミュレーションを可能にする。
【0015】
ここで図1を参照すると、例示的なボールトレーニング装置100の断面図が一般的な方法で描かれている。ボールトレーニング装置100は、改造されたボール102を含む。改造されたフットボールが図1に示されているが、例えば、改造されたサッカーボール、改造されたキックボール、改造されたアメリカンフットボール、改造されたラグビーボール、改造されたゴルフボールなどの他のボールを使用してもよい。改造されたボール102は、運動伝達部材106を介してベース104に取り外し可能に結合され得る。運動伝達部材106は、改造されたボール102がベース104に対して屈曲又は旋回することを可能にするように構成される。例えば、改造されたボール102は、改造されたボール102に加えられた外力に応答して、初期位置から第2の位置に移動し得る。運動伝達部材106は、改造されたボール102を第2の位置から初期位置にリセットするようにさらに構成され得る。これにより、改造されたボール102に力が加えられたときに、改造されたボール102がある範囲の動きを有することが可能になる。運動伝達部材106は、再配置力を加えて、改造されたボール102を軸118に沿った初期位置に戻す。ボールトレーニング装置100は、垂直シャフト114と、耐久性のある安全な取り付け、並びに現実的な触感に寄与するボール結合装置116とをさらに備えている。垂直シャフト114の支持がなければ、改造されたボール102の上部は、下部よりも容易に屈曲及び/又は崩壊するであろう。しかしながら、一実施例では、改造されたボール102は、改造されたボール102の上部に延在する追加の剛性を提供するために内部リブ構造を含み得る。リブ構造は、ボールの内部に沿って垂直に走る多数のリブを含み得る。したがって、垂直シャフト114又は内部リブ構造なしで改造されたボール102の上部に向けられた蹴りは、ボールを崩壊させ、運動伝達部材106によって形成された旋回点に沿って移動しないようにすることができる。
【0016】
フットボール又はラグビーボールなどの非球形のボールの場合、改造されたボール102は、軸118と垂直に位置合わせされる必要がないことに留意されたい。場合によっては、改造されたボール102は、静止時にその頂部が軸118の左又は右に傾斜し、改造されたボール102の底部が軸118上に留まるように、後方に傾斜して取り付けられ得る。
【0017】
運動伝達部材106は、可動アーム、傾斜可能アーム、ばね、又はエラストマーコードなどの可動部材である。一実施例では、運動伝達部材106は、二重円錐ばね又は単一円錐ばねである。別の実施例では、運動伝達部材106は、軸を中心に旋回する油圧アームである。別の実施例では、運動伝達部材106は、蹴り又は打撃が加えられたときにエネルギーを蓄積し、次に蹴り又は打撃の後にエネルギーを解放して、改造されたボール102を最初の開始位置に戻す一連の弾性バンド及び結合アームである。さらに別の実施例では、運動伝達部材106は、力が最終的に運動伝達部材106を動かすときに、補強と、改造されたボール102に加えられた力を分散させる手段を追加する弾性様材料(例えば、ゲル化コーンシロップで満たされたラテックスゴム、可撓性ポリマー、ゴム)と組み合わせて使用される二重円錐ばねである。運動伝達部材106は、上部120及び下部122を有する。運動伝達部材106の上部120は、垂直シャフト114の下部124に結合されている。運動伝達部材106の下部122は、ベース104に結合されている。運動伝達部材106は、改造されたボール102の内側部分を通って、この場合、軸118を通る垂直軌道上に延在する。
【0018】
二重円錐ばねは、中央部が厚く、末端で中央部よりも直径が小さくなるように先細にされている。中央の直径が大きい二重円錐ばねは、末端で曲げる前に中央部分で曲げることを促進する。これにより、終端の結合点での安定性と剛性とが向上し、中央部での曲げも促進される。逆に、単一の円錐ばねは、直径が大きい方の端に近い屈曲点を有し、より可変的な自然な動きを有する。一般に、二重円錐ばねには、標準的な設計方法、分析、又は製造データがない。さらに、二重円錐ばねは可変ピッチ、コイル直径、及びワイヤ直径を有し得るため、取り付けられた高さでの荷重、最小化された横方向荷重、コイル直径、及びピッチなどの必要なばねパラメータを達成することは困難である。しかしながら、運動伝達部材106が改造されたボール102の内部に十分に入って取り付けられ、その中央部分が改造されたボール102の下端と平面上にあるように配置される場合、旋回点が地面レベル又はその近くにあるため、これはより現実的な蹴り又は打撃の動き及び感覚に貢献する。
【0019】
蹴る動き及び感覚を増強するために、運動伝達部材106は、改造されたボール102内に少なくとも部分的に埋め込まれている。例えば、運動伝達部材106は、運動伝達部材106の100%から31%、例えば77%から40%、又は45%から60%が改造されたボール102内に埋め込まれるように、改造されたボール102内に埋め込まれ得る。特定の実施例では、運動伝達部材106は、改造されたボール内に50%埋め込まれており、ばねの中央部分は、改造されたボール102の外面と同じ高さの平面上にある。ボールトレーニング装置100は、運動伝達部材106のためのハウジング108をさらに備えている。ハウジング108は、改造されたボール102に結合され、改造されたボール102の底部に埋め込まれている。一実施例では、ハウジング108は、改造されたボール102の内側部分(図示せず)に接着されている。別の実施例では、ハウジング108は、インターロッキング機械的係合(例えば、オス-メス相補ねじ切り、スナップフィッティング、圧入、成形、ラッチファスナ)と共に機械的に固定する。別の実施例では、ハウジング108は、改造されたボール102にねじを介して結合された2つのピース(図示せず)を備えている。ねじは、改造されたボール102の外側部分に位置するハウジング108の第1のピースを通って延在し、次に改造されたボール102を通って改造されたボール102の内側部分に位置するハウジング108の第2のピースに延在し得る。ねじは、ハウジング108の第1のピース及びハウジング108の第2のピースを改造されたボール102に対して圧縮する。或いは、ねじの代わりにナット及びボルトを使用することもできる。
【0020】
ボールトレーニング装置100は、ベース結合装置110及びハウジング結合装置112をさらに備えている。ベース結合装置110の上部126は、運動伝達部材106の下部122内に少なくとも部分的に延在し、ベース結合装置110の下部128は、ベース104内に少なくとも部分的に延在する。一実施例では、ベース結合装置110は、運動伝達部材106の下部122の開口部の直径よりもわずかに大きい直径を有するロッドであり、ベース結合装置110は、運動伝達部材106の下部122に押し込まれている。ベース結合装置110はまた、運動伝達部材106にねじ込まれ、傾斜したねじ山、ピン、又は他の何らかの結合機構を一致させることによって固定され得る。
【0021】
一実施例では、ベース結合装置110は、ベース104に結合されている。ベース結合装置110は、ベース104の一部であるか(例えば、結合装置110がベース104に成形されている)、又は結合機構を介してベース104に直接接続され得る。一実施例では、ベース結合装置110は、ベース104に挿入され、ベース結合装置110がベース104に固定されるように、ベース結合装置110を通して横方向に挿入されるピンによって所定の位置に保持される。別の実施例では、ベース結合装置110は、ねじの雄ねじであり、次に、運動伝達部材106の下部122及びベース104に配置された補完的な雌ねじに通される。
【0022】
一実施例では、ハウジング結合装置112は、ハウジング108を運動伝達部材106に結合する。一実施例では、ハウジング結合装置112は、ハウジング108を通って延在し、運動伝達部材106内に部分的に延在する。一実施例では、ハウジング結合装置112は、ねじ山が付けられ、ハウジング108を通って上方に延在し、ハウジング結合装置112のねじ山にねじ込まれた対応するねじ山付きナット(図示せず)でハウジング108に結合される。別の実施例では、ハウジング結合装置112は、運動伝達部材106(例えば、二重円錐ばね)内に延在し、運動伝達部材106に溶接又は化学的に接着されている。
【0023】
ボールトレーニング装置100は、垂直シャフト114及びボール結合装置116をさらに備えている。垂直シャフト114は、全体的に又は部分的に、改造されたボール102の上部130を通って、ハウジング結合装置112の上部132まで延在している。垂直シャフト114の上端134は、改造されたボール102に結合され、垂直シャフト114の下端124は、運動伝達部材106に結合される。垂直シャフト114は、改造されたボール102に構造的支持を追加する。ボール結合装置116は、垂直シャフト114を改造されたボール102に結合する。一実施例では、垂直シャフト114は、7.62から20.32cm(3から8インチ)、例えば10.16から17.78cm(4から7インチ)の長さであり、ねじ山があり、7.62cm(3インチ)を10.16cm(4インチ)の長さの少なくとも部分的にねじ山のあるナット又は他の結合装置(図示せず)に送り込む。ハウジング結合装置112は、1.27から1.905cm(0.5から0.75インチ)などの0.635から2.54cm(0.25から1インチ)をねじ山付きナットに送り込む。さらなる実施例では、ボール結合装置116は、外面の輪郭に追従し、改造されたボール102の上部に位置するキャップである。キャップ116は、垂直シャフト114がキャップ116の中心の部分に結合され得るように、改造されたボール102内に下向きに延在する部分(図示せず)を中心に有する。
【0024】
一実施例では、ベース結合装置110、ハウジング結合装置112、又はボール結合装置116のうちの1つ又は複数は、それらが結合している1つ又は複数の部品と成形又は他の方法で一体にすることによって排除することができる。例えば、ハウジング結合装置112は、垂直シャフト114と一体にすることができる。
【0025】
垂直シャフト114に代えて、又は加えて、改造されたボール102の最上部130から改造されたボール102の下部134に向かって延在するラジアルフィン(図示せず)を使用して、改造されたボール102に構造的支持を追加することができる。
【0026】
ここで図2を参照すると、力が加えられたときの例示的なボールトレーニング装置200の側面図が示されている。ボールトレーニング装置200は、改造されたボール202(この場合は改造されたサッカーボール)、ベース204、二重円錐ばね206、及び凸状位置決め装置208を備えている。以下でさらに説明するように、凸状位置決め装置208は、力が除去された後、改造されたボール202を初期位置に戻すように案内するように機能する凹状位置決め装置と合致する。一実施例では、凸状位置決め装置208は、改造されたボール202を凹状位置決め装置内の所定の位置に戻すように案内するのに役立つ任意の突出した幾何学的形状である。典型的には、凹面及び凸面の位置決め装置208の形状は類似しており、相補的な曲率を有し、例えば、相補的な円形の受容部を備えた、図2に示される円形の突起、相補的な狭いV凸の位置決め装置208を備えたV字形の溝凹面位置決め装置、又は相補的な正方形の受容部を備えた正方形の突起をも含む。
【0027】
改造されたボール202が初期位置にあるとき(図1に示されるように)、改造されたボール202は、第1の軸210を中心として垂直に整列される。改造されたボール202が動き始めるように、改造されたボール202に力(例えば、蹴り)が加えられると、二重円錐ばね206は、改造されたボール202が第1の軸210とは異なる第2の軸212を中心とするように傾斜及び屈曲し、第2の軸212は、蹴り又は打撃の角度及び力に依存する。最も注目すべきことに、改造されたボール202の改造された形態は、改造されたボール202が地面又はベース204に向かってさらに下がることを可能にし、これにより、ユーザは、実際の固定されていないボールよりも(もしあれば)最小限の追加の抵抗で蹴り又は打撃を続けることができる。
【0028】
ベース204は地面に設置され、さらに地面に取り付けられ得る。ベース204は、ユーザが自分自身を配置して改造されたボール202を蹴り上げることができる固定式プラットフォームを提供するのに十分な大きさである。例えば、ベース204は、幅0.6096m(2フィート)から1.829m(6フィート)及び長さ0.6096m(2フィート)から2.438m(8フィート)であり得るか、又は0.5574から2.508m(6から27平方フィート)若しくは0.929から1.858m(10から20平方フィート)などの0.3716から3.345m(4から36平方フィート)の範囲内に入り得る。改造されたボール202は、ユーザがベース204上に立って、ユーザがベース204を離れる必要なしに改造されたボール202に蹴りを提供できるように、ベース204のエッジに又はその近くに結合される。改造されたボール202は、ベース204の横方向の突起に結合することができることも想定されている。改造されたボール202は、横方向の突起の上方の中心にあり、ベース結合装置110を介してベース204に結合される。改造されたボール202は、ベース204の縁から横方向に0.635から25.4cm(0.25から10インチ)、例えば2.54から12.7cm(1から5インチ)、又は5.08から8.89cm(2から3.5インチ)のように、上に中央に配置され得る。
【0029】
二重円錐ばね206は、自由長パラメータ及び密着高さパラメータを有する。ばねの自由長とは、ばねに荷重がかかっていないときのばねの長さである。ばねの密着高さは、ばねのコイル間に隙間がなくなるようにばねが完全に圧縮されたときのばねの長さである。二重円錐ばね206は、±30%、±20%、又は±10%など、互いに等しいか、又は±30%以内に等しい自由長及び密着高さを有する。二重円錐ばね206の密着高さは、3.81から20.32cm(1.5から8インチ)、5.08から15.24cm(2から6インチ)、又は0.635から10.16cm(0.25から4インチ)であり得る。
【0030】
二重円錐ばね206は、ワイヤコイルにコイル状に巻かれたワイヤを含む。ワイヤの直径は、0.254から0.508cm(0.1から0.2インチ)、又は1.778から0.4318cm(0.7から0.17インチ)などの0.127から0.635cm(0.05から0.25インチ)である。ワイヤコイルは、二重円錐ばね206の末端近くにある小さな外径及び小さな内径を有する。一実施例では、小さい外径は、1.27から3.81cm(0.5から1.5インチ)、例えば、1.524から2.54cm(0.6から1インチ)、又は1.397から3.404cm(0.55から1.34インチ)である。一実施例では、小さい内径は、0.254から1.778cm(0.1から0.7インチ)、例えば、1.016から1.397cm(0.4から0.55インチ)、又は0.635から1.651cm(0.25から0.65インチ)である。ワイヤコイルは、二重円錐ばね206の中心近くのその最も広い部分に大きな外径をさらに含む。一実施例では、最も広い部分は中央にあり、一実施例では、最も広い部分は、ばねの全高の10%から45%又はばねの全高の20%から35%のように、底面に向かってオフセットされている。一実施例では、大きな外径は、2.54から7.62cm(1から3インチ)、3.81から5.08cm(1.5から2インチ)、又は3.048から4.318cm(1.2から1.7インチ)である。一実施例では、二重円錐ばね206は、2.54から15.24cm(1から6インチ)、例えば、3.81から12.7cm(1.5から5インチ)、又は6.858から9.652cm(2.7から3.8インチ)の密着高さを有する。一実施例では、二重円錐ばね206は、8.534cm(3.36インチ)の密着高さ、0.381cm(0.15インチ)のワイヤ直径、2.032cm(0.8インチ)の小さい外径、1.27cm(0.5インチ)の小さい内径、及び3.81cm(1.5インチ)の大きい外径を有する。
【0031】
使用中、凸状位置決め装置208は、改造されたボール202を促進して、第1の軸210を中心とするその初期位置に迅速に戻る。ユーザは、改造されたボール202が動き始めるように、改造されたボール202を蹴る(即ち、力を加える)。蹴りの結果として、改造されたボール202に結合された二重円錐ばね206は、改造されたボール202のベース204の近くで(上で説明したように)伸びる。二重円錐ばね206は、圧縮及び/又は伸長に抵抗し、第1の軸210を中心として、改造されたボール202を静止状態に戻す力を及ぼす。改造されたサッカーボールが蹴られた後に第1の軸210に向かって反動すると、凸状位置決め装置208は、改造されたボール202が、凸状位置決め装置208が存在しない場合よりも速く第1の軸210の周りに落ち着くように、ばねから生じるいくつかの振動を制限するように構成される。凸型位置決め装置208については、以下でより詳細に説明する。
【0032】
さらなる実例では、例示的なボールトレーニング装置200は、センサ及びネットワーク通信インターフェースなどの電子機器で構成される。センサは、例えば、モーションセンサ、衝撃センサ、ジャイロスコープセンサ、方向センサ、チップフィードバック装置、加速度計、光学センサ、他の位置センサ、又はこれらのいずれかの組み合わせであり得る。そのように構成された例示的なボールトレーニング装置200は、運動又は衝撃データを検出し、コンピュータ装置との間で通信する。
【0033】
実例では、コンピュータ装置は、ビジュアルディスプレイ(例えば、デジタルスクリーン、オブジェクトへの投影、又はバーチャルリアリティヘッドセット)に表示される仮想シミュレーション(例えば、仮想現実シミュレーション又は拡張現実シミュレーション)を実行するように構成されたコンピュータプロセッサであり得る。次に、センサは、ネットワーク通信を介して、改造されたボールに加えられた力が仮想シミュレーションでシミュレートされるように、コンピュータプロセッサへの入力として運動又は衝撃力を伝達する。より具体的な実例では、改造されたボール202に適用された蹴りを入力として使用して、シミュレートされたボールに適用された蹴りをシミュレートすることができる。
【0034】
電子機器は、例示的なボールトレーニング装置200に結合され得るか、又は電子機器は、例示的なボールトレーニング装置200の外部に配置され得ることがさらに想定される。センサは、蹴り又は打撃の衝撃を感知するように、改造されたボール202自体の上又は中に、例えば、改造されたボール202の前部(蹴り又は打撃)側214に取り付けられてもよいし、裏側216がベース204又は地面にいつ当たったかを感知するように、改造されたボール202の裏側216に取り付けられてもよいし、改造されたボール202の外面上の感覚皮膚として、例えば、あらゆる箇所に与えられた衝撃を検出するため、改造されたボールの表面に取り付けられてもよいし、例えば、改造されたボール202が第1の軸210を離れる、又は戻るときを検出するために、改造されたボール202又は位置決め装置208の下側に取り付けられてもよいし、又は様々な構成で、改造されたボール202の内部に取り付けられてもよい。
【0035】
さらに別の実施例では、改造されたボール202の外部及びベース204の外部の光学センサは、改造されたボール202に関連する動き及びユーザに関連する動きをコンピュータ装置の入力データに変換することができる。さらなる実施例では、センサは、例えば、ベース204又は下に配置されたマットに対する改造されたボール202の裏側216の衝撃、及び、改造されたボール202の裏側216が、蹴られたとき又は打たれたときに地面にぶつかる場所を検出するために、外部に配置される。別のさらなる実施例では、センサは、例示的なボールトレーニング装置200の外部に配置され、センサは、ユーザに関連する動きを、ユーザのシミュレーションに関連する動きに変換する。センサはさらに、改造されたボール202に加えられた動き及び力を感知し、上記動き及び力を、シミュレートされたボールに加えられたシミュレートされた動き、力、及び軌道に変換する。次に、コンピュータ装置は、シミュレーションをディスプレイ(例えば、デジタルスクリーン、オブジェクトへの投影、又は仮想現実ヘッドセット)に描写させることができ、さらに又は独立して、感知された動き及び力の分析を提供することができる。この分析を使用して、フォームのどの側面で改善に取り組む必要があるかをユーザに通知できる。
【0036】
一実施例では、ベース204は、ベース204上に立っているユーザが圧力センサを作動させることができるように、ベース204内に分散された圧力センサを含む幅0.9144m(3フィート)×長さ1.524m(5フィート)のベースである。ベース204は、両方とも実質的に平坦でなければならない床又は地面に配置されるように構成されている。一実施例では、ベース204は、ベース204に対する自重を使用してベース204を所定の位置に固定することにより、ユーザが立って改造されたボール202を蹴ることができる立位表面を含む。ベース204は、保管のために複数の部分に分割することができ、1つ又は複数の溝内機能などの機構、又は例えば、ピアノヒンジ装置などのヒンジを介して接続することができる。一実施例では、ベース204は実質的に平坦である。一実施例では、ベース204は、人工芝表面で覆われている。ベース204は、ベース204から部分的に外れる又は脱落することによる怪我を防ぐために、高さが比較的低くなければならない。ベース204は、1.27から6.985又は2.54から5.08cm(0.5から2.75又は1から2インチ)など、0.635cm(0.25インチ)から7.62cm(3インチ)の高さを有し得る。高さは、最大の高さを意味し、静止している改造されたボール202の底よりわずかに高くてもよい(例えば、0.254から2.54cm(0.1から1インチ)、0.508から2.032cm(0.2から0.8インチ)、又は0.762から1.524cm(0.3から0.6インチ))。一実施例では、静止している改造されたボール202は、地面又は表面から0.254から2.54cm(0.1から1インチ)、0.508から2.032cm(0.2から0.8インチ)、又は0.762から1.524cm(0.3から0.6インチ)離れるように構成される。
【0037】
別の実施例では、例示的なボールトレーニング装置200は、トレッドミルに結合され得る。トレッドミルは、一方向トレッドミル又は多方向トレッドミルとし得る。トレッドミルに結合されると、ユーザは、コンパクトなプロファイルを維持しながら、例示的なボールトレーニング装置200にランニングアスペクトを導入することができる。一実施例では、ユーザは、多方向トレッドミル上で走り、例示的なボールトレーニング装置200に対して蹴りを実行して、仮想又は拡張現実サッカーゲームでプレイすることができる。
【0038】
ここで図3を参照すると、異なるタイプのスポーツボールに対する複数の例示的な形状変更の側面図が示されている。改造されたサッカーボール300が描かれている。改造されたサッカーボール300は、同じ最大半径の従来のボールと比較して、減少した外表面積を有する。改造されたサッカーボール300は、前半分302及び後半分304を有する。前半分302は、蹴る衝撃を受けるように構成される(即ち、ユーザに面し、位置決め装置208を含むか、又は面する)。後半分304は、ベース204又は地面に衝撃を与えるか、又は衝撃に最も近くなるように構成される。改造されたサッカーボール300は、蹴り面306である前半分302上に球形の部分を有する。後半分304の一部はまた、蹴り面を含み得るが、改造されたサッカーボール300の後半分304の一部は、非球形であり、切り詰められた球である。
【0039】
改造されたボールの他の実施例では、他の形状は、本質的に従来のボールの形状である前半分302、例えば、フットボール又はラグビーボール、扁長回転楕円体を有し、後半分304は、同じボールの切り詰められた、又はそうでなければ減量されたバージョンである。一実施例では、後半分304は、少なくとも部分的に中空の構成を有する。一実施例では、改造されたボール300は、同じ最大半径の従来のボールよりも少ない外表面積を有する。いずれにせよ、改造されたボールは、従来のボールと比較して、地面又はベースに当たる前に、地面又はベースに向かってさらに曲がるように構成される。後半分304は、前半分302の最大半径よりも小さい最大半径を有する。
【0040】
一実施例では、例えば、半径11cm、又は直径22cmのレギュレーションサイズ5のサッカーボールは、約1521cmの総表面積、及び約761cmの半表面積を有する。レギュレーションサイズ5のサッカーボールの総表面積は、その総蹴り表面積に対応する。サイズ5のサッカーボールと同じ最大半径を有する改造されたサッカーボール300は、例えば、800から1300cm、又は900から1200cmなど、761cmから1521cmの間のどこかにある蹴り表面積を有する。前半分302の蹴り表面積は、後半分304の蹴り表面積よりも大きい。改造されたサッカーボール300、又はより一般的には任意の改造されたボールは、同じ最大半径の従来のボールの99%から50%、例えば、90%から55%、80%から60%、又は75%から65%である蹴り表面積を有し得る。改造されたサッカーボール300、又はより一般的には任意の改造されたボールは、一致する(同じ最大半径)球体又は他の方法で従来の形状のボール(95%から60%、85%から65%、又は80%から70%など)の55から98%の総半径方向厚さを有し得る。改造されたサッカーボール300の前半分302、又はより一般的には、任意の改造されたボールは、一致する球形又は他の方法で従来の形状のボールの100%である前半分302を有し、後半分304は、上記に開示された減少した半径方向の厚さの全体を有する。一実施例では、改造されたサッカーボール300、又はより一般的には任意の改造されたボールは、同じ最大半径の従来のボールの99%から33%、例えば60%から45%、55%から48%である蹴り表面積を有し得る。
【0041】
いくつかの例示的な改造されたサッカーボール300の形状は、第1の形状308、第2の形状310、及び第3の形状312の形態で示されている。さらに、第1の形状328、第2の形状330及び第3の形状332で、改造されたアメリカンフットボール320も描かれている。改造されたアメリカンフットボール320は、改造されたアメリカンフットボール320の外表面積が半分のアメリカンフットボールの外表面積よりも大きく、完全なアメリカンフットボールの外表面積よりも小さいような形状の範囲からの形状であり得る。改造されたアメリカンフットボール320は、前面322、背面324、及び蹴り面326を有する。同様に、改造されたラグビーボール340もまた、第1の形状348、第2の形状350、及び第3の形状352で示されている。改造されたラグビーボール340は、改造されたラグビーボール340の外表面積が、半分のラグビーボールの外表面積よりも大きく、完全なラグビーボールの外表面積よりも小さいような形状の範囲からの形状であり得る。改造されたラグビーボール340は、前面342、背面344、及び蹴り面346を有する。
【0042】
改造されたサッカーボール300、改造されたアメリカンフットボール320、及び改造されたラグビーボール340の改造は、改造されたボールに力を加えながら、改造されたボールをより「自然な」ボール位置(つまり、地面の高さに近い位置)に下げることを可能にする場合、改造されたボールの形状に加えられた修正が同時により広い範囲の運動を可能にするので、従来のボールトレーニング装置に対する改良である。実際には、ボールトレーニング装置の残りの部分に固定するために、裏面(例えば、後半分304、324、344)に何らかの材料が必要になることがよくあるが、裏面(例えば、後半分304、324、344)の底部(例えば、底部314、334、354)の材料が少ないほど、改造されたボール(例えば、改造されたボール300、320、340の1つ)が地面に向かって低く旋回できる。一実施例では、底部314、334、354は、改造されたボールの上半分よりも小さい半径を有する。改造されたボール300、320、340は、露出された中空の内部、露出されていない(即ち、改造されたボールの改変された側の材料で覆われた)中空の内部を有していてもよく、又は中空の内部を有していなくてもよいことに留意されたい。
【0043】
さらに、改造されたサッカーボール300の底部314、改造されたアメリカンフットボール320の底部334、及び改造されたラグビーボール340の底部354を部分的に平らにすることができることが想定される。部分的に平らな底部により、さらに低いボール位置が可能になり得る。実例では、アメリカンフットボールのキックを練習するとき、キッカーが狙うべき「スイートスポット」は、従来のアメリカンフットボールの下端から3.81から10.16cm(1.5から4インチ)、例えば4.572から9.652cm(1.8から3.8インチ)又は5.08から8.89cm(2から3.5インチ)の位置にあることが知られている。したがって、アメリカンフットボールの下端に蹴りを与えることは望ましくなく、アメリカンフットボールが空中に「飛び出す」原因になるため(ベースに結合されていない場合)、改造されたアメリカンフットボール320は、従来のアメリカンフットボールの下端が通常位置する場所の1.27から7.62cm(0.5から3インチ)、例えば、1.905から5.08cm(0.75から2インチ)、又は2.54から4.445cm(1から1.75インチ)上で切り詰めることができる。この下部の切り詰めは、ゴルフボールなどの他のボールに対しても実行され得る。
【0044】
一実施例では、改造されたボールの下部及び上部顎領域、即ち、上部及び下部の膨らんだ部分は、足のフォロースルー及び跳ね返りのダイナミクスを改善するために描かれているものよりもさらに剃られ得る。例えば、膨らんだ部分は取り外して真っ直ぐに切断され得る。殆どの場合、背面の素材が少ないほど、ボールのダイナミクスに適しているが、運動伝達部材を通常のボールの自然軸の所定の位置に保持するのに十分な材料を残しておく必要がある。一実施例では、全てのボール材料が改造されたボールの右側から除去されるが、改造されたボールへの運動伝達部材の結合を支持するためにこの領域に延在する支持構造が追加される。
【0045】
ここで図4を参照すると、改造されたボール400の層を明らかにする断面図が描かれている。改造されたボール400は、外層402及び内層404を含む。内層404は、外層402よりも強力であり、本明細書の強度は、ASTM3574-Dによって決定される。外層402は、例えば、皮革又はシミュレーション皮革材料であり得るが、内層404は、ポリウレタン又は他の気泡発泡体である。一実施例では、内層404及び外層402の材料は、ボールが空気圧で膨張しないが、空気圧で膨張したボールの感触に近づくように、垂直シャフト114で選択及び構成される。
【0046】
改造されたボール400は、複合プラスチック、シリコーンゴム、ポリウレタン、NERFフォームタイプの気泡材料、POPFOAM材料、ネオプレン、連続気泡発泡体、独立気泡発泡体、架橋発泡体、非架橋発泡体などのような複数の材料のうちの少なくとも1つを含み得る。NERF材料は、CO2の存在下におけるポリエステル樹脂と別の化合物との反応生成物である。POPFOAMの材料は、マイクロセルラー剤を配合した酢酸エチルビニル(EVA)ブレンドである。
【0047】
さらに、外層402及び内層404よりも多くの層があり得ることが想定される。実例では、内層404よりも改造されたボール400の中心に近い第2の内層と、第2の内層よりも改造されたボール400の中心に近い第3の内層とがあり得る。
【0048】
一実施例では、改造されたボール400内の中空部分は、材料で満たされ得、その結果、改造されたボール400から中空部分を取り除くことができる。電子機器は、改造されたボール400の中空部分内に収容され得ることも想定されている。一実施例では、電子機器を保護するために中空部分を充填するために発泡体が使用され得る。改造されたボール400は、単一の層のみを含み得ることに留意されたい。外側の柔らかい皮膚と内側の剛性構造シェルなど、少なくとも2つの層が存在する場合、内層404は、ボールに構造的完全性を提供することができ、一方、外層402は、より柔らかい表面を有する表面及び/又は引っかき傷及び損傷に対する高い耐性を有する表面を可能にし得る。ボールを蹴るとき、硬い表面を打つことによる深刻な足の怪我を防ぎ、改造されたボール400の耐久性を促進するために、両方が望ましい。また、「層」の連続体が存在し得ることも想定されている。例えば、層の連続体は、層の連続体の最も外側の層が層の連続体の最も内側の層よりも弱くなるような強度の連続体を含み得る。
【0049】
ここで図5を参照すると、スポーツボールトレーニング装置502に適用される例示的な位置決め装置500が示されている。位置決め装置は、改造されたボール506に結合された第1の構成要素504と、ランプ509を介してベース510に結合された第2の構成要素508とを備えている。ランプ509は、ユーザが改造されたボール506の下で蹴ることを防ぐ。一実施例では、改造されたボール506の底部は、ランプ509の上部からわずかに下(例えば、0.762から5.08cm(0.3から2インチ)、又は1.27から2.54cm(0.5から1インチ)などの0.254から7.62cm(0.1から3インチ))、且つ後ろにあり、そのような場合、第2の構成要素は、改造されたボール506のより深い設定に対応するためにさらに下に設定され得る。第1の構成要素504及び第2の構成要素508は、改造されたボール506が初期(直立した、蹴られていない)位置にあるとき、入れ子構成になるように構成される。一実施例では、第1の構成要素504は、その一般的な形状が第2の構成要素508内に入れ子になっている凸状の突起であり、第2の構成要素508は凹状の空洞である。
【0050】
別の実施例では、第1の構成要素504は凹状の空洞であり、第2の構成要素508は凸状の突起である。前の実施例と同様に、第1の構成要素504及び第2の構成要素508の一般的な形状は、第2の構成要素508が第1の構成要素504内に入れ子になることを可能にする。また、第1の構成要素504は、改造されたボール506に結合される代わりに、改造されたボール506の形状に統合され得ることが想定される。第2の構成要素508は、ベース510に結合される代わりに、ベース510の形状に統合され得ることもまた想定される。
【0051】
別の実施例では、第1の構成要素504は磁性材料であり、第2の構成要素508は、第1の構成要素504と適合するように構成された電磁石である。さらに別の実施例では、第1の構成要素504は電磁石であり、第2の構成要素508は、電磁石と適合するように構成された磁性材料である。第1の構成要素504及び第2の構成要素508はまた、引力のために整列された永久磁石であり得る。
【0052】
スポーツボールトレーニング装置502はまた、二重円錐ばね512と、二重円錐ばね512のためのハウジングとを備えている。ハウジングは、ハウジングの第1のピース514及びハウジングの第2のピース516を含み、これらは、ナット518及びボルト520を介して改造されたボール506に結合される。図5には示されていないが、ハウジングの第1のピース514をハウジングの第2のピース516に結合する複数のナット及びボルトがあり得る。図示のように、例示的な位置決め装置500の第1の構成要素504は、ハウジングの第1のピース514に成形されている。ボルト520は、改造されたボール506の外側部分に位置するハウジングの第1のピース514を通って延在し、次いで、改造されたボール506の層522を通って、改造されたボール506の内部部分524に位置するハウジングの第2のピース516内に延在する。ナット518及びボルト520は、ハウジングの第1のピース514及びハウジングの第2のピース516を改造されたボール506に対して圧縮し、ハウジングを所定の位置に固定する。或いは、ナットとボルトの代わりにねじを使用してもよい。第1のピース514の上半分部分526は、二重円錐ばね512の上半分部分528の周りで先細になっている。スポーツボールトレーニング装置502は、ベース510と二重円錐ばね512との間にワッシャ530をさらに備える。ワッシャ530は、二重円錐ばね512とベース510との間の一定の間隔、並びに、蹴りなどの衝撃中、又は二重円錐ばね512がベース510に結合されている製造中のいずれかの、二重円錐ばね512がベース510に押し付けられたときの追加の耐久性を提供する。
【0053】
ここで図6を参照すると、例示的な改造されたボール600が示されている。改造されたボール600の第1の部分602は、従来のサッカーボールの形状に類似しており、改造されたボール600の第2の部分604は、「切り詰められた」球の面を描写している。
【0054】
ここで図7を参照すると、ボールトレーニング装置のための例示的なベース700が示されている。例示的なベース700は、第1の軸704と位置合わせされた第1の横方向突起702と、第2の軸708と位置合わせされた第2の横方向突起706とを含み、第1の軸704と第2の軸708との間に角度710がある。角度710は、30度より大きく、180度未満である。例えば、角度710は、45から160度、60から135度、又は90から125度の範囲にあり得る。一実施例では、第1及び第2の横方向突起702、706は、底層としてエラストマー材料を、又は底部が平坦な端部としてエラストマー材料を含み、ベース700の移動を防ぐためのより良いグリップを提供し得る。
【0055】
第1の横方向突起702と第2の横方向突起706との交点に、固定装置712がある。一実施例では、例示的なベース700は、加重されることによってより安定にされ、固定装置は任意であり得る。別の実施例では、例示的なベース700は、地面に固定されることによってより安定する。より具体的な実施例では、固定装置712は、例示的なベース700を通って地面に打ち込まれる杭である。実例では、例示的なベース700は、芝生(即ち、地面)上に配置され、杭は、ベースを通って地面に打ち込まれる。改造されたサッカーボールもまた、交点の中央接続点714を介してベース700に結合されている。ユーザは、改造されたサッカーボールを蹴り、改造されたサッカーボールを使用して様々な蹴りをトレーニングできる。
【0056】
ここで図8A及び図8Bを参照すると、図8Aは、例示的なベース800の斜視図である。図8Bは、例示的なベース800のボトムアップ図である。例示的なベース800は、例示的なベース700と同様であるが、改造されたボール(図示せず)を取り付けるための中央突起802と、例示的なベース800の前面808に斜角エッジ806を含む半円形部分804とをさらに含む。例示的なベース800は、加重されており、底部に高摩擦面(例えば、高摩擦係数又は粘着性を有するエラストマー)を含み得る。ベースの重さは、5.443kg(12ポンド)から9.072kg(20ポンド)、又は6.804kg(15ポンド)から8.165kg(18ポンド)などの2.268kg(5ポンド)から13.61kg(30ポンド)であり得る。
【0057】
例示的なベース800は、第1の横方向突起810及び第2の横方向突起812を含む。例示的なベース800は、第1の横方向突起810及び第2の横方向突起812の有無にかかわらず使用することができる。第1の横方向突起810及び第2の横方向突起812を有することにより、側面から来る力が例示的なベース800に取り付けられたボールに加えられるとき、安定性がより高まり得る。さらに、第1の横方向突起及び第2の横方向突起を有することは、例示的なベース800の重量を増加させ、これは本質的に安定性を増大させる。第1の横方向突起810及び第2の横方向突起812は、モジュール式であるか、又はそれらを折り畳み、旋回させ、伸縮方式で離して、例示的なベース800のよりコンパクトな形状を可能にすることができると想定される。一実施例では、中間部分を追加して、横方向突起の間にまたがり、改造されたボールの前で装置をさらに安定させることができる。一実施例では、ユーザは、ベースプラットフォーム(例えば、ベース104、ベース204、ベース510)の上ではなく、既存の地面/表面の上に立つことができる。斜角エッジ806は、既存の地面/表面から例示的なベース800を通る滑らかな自然遷移を可能にする。これらの特徴により、例示的なベース800は、例えば、図2のベース204などの他の実施例よりも携帯性が高く、据え付けが容易になる。半円形部分804のみをベースとして(即ち、第1の横方向突起810及び第2の横方向突起812なしで)使用できることも想定されている。
【0058】
ここで図9を参照すると、例示的なベース900が示されている。例示的なベース900は、一緒に結合することができる複数のピースを含む。図示のように、例示的なベース900は、さねはぎ継ぎを介して互いに結合する第1のピース902及び第2のピース904を備える。別の実例では、例示的なベース900は、磁石を介して互いに結合する4つのピースを含む。さらに別の実例では、例示的なベース900は、例示的なベース900がアコーディオンのような方法で一緒に折り畳まれるか又は結合することを可能にする可撓性材料を介して一緒に結合される3つ以上のピースを含む。
【0059】
一実施例では、ベースは長方形のユニットであり、最も長い長さが約30.48から91.44cm(1から3フィート)、例えば、45.72cm(1.5フィート)から76.2cm(2.5フィート)、又は54.86cm(1.8フィート)から67.06cm(2.2フィート)であり、持ち運び用ハンドル用の切り欠きがある。幅は、例えば、20.32cm(8インチ)から40.64cm(16インチ)又は25.4cm(10インチ)から35.56cm(14インチ)などの15.24cm(6インチ)から45.72cm(18インチ)にすることができる。ベースは、表面摩擦の高い下部エラストマー層と、重量を追加するための上部金属(又はその他の高密度材料)層の2つの層を有し得る。
【0060】
ここで図10Aを参照すると、例示的なゴルフトレーニング装置1000の部分断面の斜視図が示されている。蹴りを必要とするスポーツボールトレーニング装置を有する代わりに、本明細書に記載の技術は、ゴルフクラブによって打たれるゴルフボールにも適用することができる。例示的なゴルフトレーニング装置1000は、改造されたゴルフボール1002、円錐ばね1004、及びベース1006を含む。改造されたゴルフボール1002は、円錐ばね1004に結合され、円錐ばね1004は、ベース1006に結合される。改造されたボール102が、図1からのベース104に結合されるように、改造されたゴルフボール1002は、ベース1006に結合され得る。改造されたゴルフボール1002は、それを円錐形のばね1004にねじ込むことを可能にするモノリシック内部を含み得、及び/又は改造されたゴルフボール1002は、円錐形のばね1004に化学的に接着され得ることも想定される。改造されたゴルフボール1002の形状は、図3に示されている例示的なボールと同じ方法で改造されている。
【0061】
円錐ばね1004は、ベース1006に引っ込めることができ、円錐ばね1004の凹みは、ベース1006の厚さを調整することによって調整することができる(例えば、円錐ばね1004とベース1006との間に高さ調節可能な装置を結合することによって、ベース1006の上にパディング又は材料を追加する)。一実施例では、ベース1006の上面は、ユーザが立つように構成され、運動伝達部材の下部は、ベース1006の凹んだ部分に結合される。さらに、ベース1006は、ゴルフグリーンを模倣するように、人工芝を取り付けるか、又は覆うことができる。人工芝(図示せず)は、人工芝の下側にパッド入りの材料を含み得、これは、従来のゴルフグリーンの自然な感触及び操作をシミュレートする。
【0062】
ベース1006は、改造されたゴルフボール1002の前向き側1008においてより厚い。これにより、改造されたゴルフボール1002の前向き側(即ち、改造の反対側)に力が加えられたときに、円錐ばね1004が地面まで完全に曲がることができ、なおも改造されたゴルフボール1002に望ましい「ティー」高さを提供する。円錐ばね1004は、下向き及び外向きの両方において伸縮方式で屈曲することができるので、円錐ばね1004はさらに、改造されたゴルフボール1002に力を加える(例えば、改造されたゴルフボール1002をゴルフクラブで打つ)ときに、より自然な感触を提供する。さらに、保護コーティング(図示せず)を、円錐ばね1004の少なくとも打撃側(即ち、前向き側)に適用して、クラブヘッドが円錐ばね1004に当たった場合にクラブヘッドに発生し得る損傷を緩和することができると想定される。
【0063】
一実施例では、改造されたゴルフボール1002と共に使用される運動伝達部材は、円錐ばね1004の代わりに、エラストマー部材(図14の実施例の説明で開示される編組又はねじれ材料など)であり得る。この場合、図14及び付随するテキストに示されているように、別のハウジングが使用され得る。
【0064】
ここで図10Bを参照すると、図10Bは、改造されたゴルフボール1002の後ろ向き側1010から見た例示的なゴルフトレーニング装置1000の図を示す。
【0065】
一実施例では、改造されたゴルフボール1002は、ゲーム条件に基づいて上昇又は下降し得る。例えば、ティーショットはラフやサンドでのショットよりも高くなる。ユーザは、この状況を仕留めるために、打撃のために様々な物理的なクラブを選択することができる。シミュレーションでは、クラブの変化に関する入力を検知又は受信し(例えば、ボタンを押す、又はBluetooth、RFIDチップ、近接センサから)、センサ入力の処理を変更して、それに応じてボールの軌道を変更し、ディスプレイに様々なクラブを表示できる。
【0066】
クラブの変化も画面に表示できる。一実施例では、ボールの上昇又は下降は、モータ駆動機構などによって、ユーザの介入なしに自動的に行うことができ、システムのコンピュータ装置は、これを達成するために、ボールが着地する環境に関する情報を、改造されたゴルフボール1002を収容する装置に転送する。
【0067】
ここで図11を参照すると、ボルトの回転を制限するための装置1100のボトムアップ図が示されている。装置1100は、ベース1102、ボルト1104、ボルト1104が配置される空洞1106、第1のピン1108、及び第2のピン1110を備える。第1のピン1108及び第2のピン1110は、ボルト1104の回転運動を含む動きを制限する。
【0068】
例示的な実施例では、ボルト1104は、空洞1106内に設置され、ぴったり合うまで、空洞1106の反対側にボルトナット(図示せず)で所定の位置に固定される。続いて、第1のピン1108及び第2のピン1110は、ボルト1104が回転して緩むのを制限するように、それらがボルト1104の側面に接触するか、又はボルト1104の側面の穴若しくはねじ穴に入るまで、ベース1102のエッジ1112及び1114を通して挿入される。ピン1108、1110のうちの1つで十分であり得ることに留意されたい。さらに、2つより多いピン1108、1110を使用することができることに留意されたい。実例では、6面ボルトヘッドの場合、1本のピンがボルトヘッドの全ての側に接触又は入るように、ベースを通して6本のピンを挿入することができる。一実施例では、ピンは、垂直接続構造にねじ切りされるか、さもなければ機械的に固定される先細又は直線状のボルト締結具に加えて、リング、ロール、又はコッターピンを含み得るが、これらに限定されない。
【0069】
ここで図12を参照すると、本明細書に開示されるスポーツボールトレーニング装置に従って使用することができる例示的なコンピュータ装置2000の図が示されている。実例では、図12は、図2の装置と適合するコンピュータ装置の例である。
【0070】
コンピュータ装置2000は、システムバス2006を介してプロセッサ2002によってアクセス可能であるデータ記憶装置2008を含む。データ記憶装置2008は、プロセッサ2002及び他の構成要素を操作するための実行可能命令を含み得る。コンピュータ装置2000はまた、外部装置がコンピュータ装置2000と通信することを可能にする入力インターフェース2010を含む。例えば、入力インターフェース2010は、外部コンピュータ装置、ユーザなどから命令を受信するために使用され得る。コンピュータ装置2000はまた、コンピュータ装置2000を1つ又は複数の外部装置と適合させる出力インターフェース2012を含む。例えば、コンピュータ装置2000は、出力インターフェース2012を介してテキスト、画像などを表示することができる。別の実例では、コンピュータ装置2000は、出力インターフェース2012を介して蹴られた又は打たれたボールでプレイされるサッカービデオゲーム、フットボールビデオゲーム、ラグビービデオゲーム、ゴルフビデオゲーム、キックボールゲーム又は別のゲームの視覚的シミュレーションを表示することができる。
【0071】
入力インターフェース2010及び出力インターフェース2012を介してコンピュータ装置2000と通信する外部装置は、ユーザが対話することができる実質的に任意のタイプのユーザインターフェースを提供する環境に含まれ得ることが企図される。ユーザインターフェースタイプの例には、グラフィカルユーザインターフェース、ナチュラルユーザインターフェースなどがある。例えば、グラフィカルユーザインターフェースは、キーボード、マウス、リモートコントロールなどの入力装置を使用するユーザからの入力を受け入れ、ディスプレイなどの出力装置に出力を提供し得る。さらに、ナチュラルユーザインターフェースは、ユーザが、キーボード、マウス、リモートコントロールなどの入力装置によって課される制約から解放された方法でコンピュータ装置2000と対話することを可能にし得る。むしろ、ナチュラルユーザインターフェースは、音声認識、タッチ及びスタイラスの認識、画面上と画面に隣接するジェスチャ認識、エアジェスチャ、頭と目の追跡、音声とスピーチ、ビジョン、タッチ、ジェスチャ、機械知能などに依存し得る。
【0072】
さらに、単一のシステムとして示されているが、コンピュータ装置2000は分散システムであり得ることを理解されたい。したがって、例えば、いくつかの装置は、ネットワーク接続を介して通信してもよく、コンピュータ装置2000によって実行されていると説明されるタスクを集合的に実行し得る。
【0073】
本明細書で使用される場合、「システム」という用語は、プロセッサによって実行されるときに特定の機能を実行させるコンピュータ実行可能命令で構成されるコンピュータ可読データ記憶装置を包含することを意図している。コンピュータ実行可能命令は、ルーチン、関数などを含み得る。構成要素又はシステムは、単一の装置にローカライズされる場合もあれば、複数の装置に分散される場合もあることも理解されたい。
【0074】
図13は、コンピュータ装置を用いて上記に開示されたボールトレーニング装置100などのテザー発射体入力装置を操作する方法の例を示している。ステップ1301で、コンピュータ装置及び入力装置がアクティブ化される、即ち、電源がオンになる。ボールが物理的に固定位置につながれているということは、ボールを動かすことができるが、元の位置につながれているので、運動伝達部材の動作によって上記の装置の場合は自動的にそこに戻ることを意味する。
【0075】
上に開示したように、テザー入力装置は、その内部、その表面、又はその動き及び/若しくはそれに対する衝撃を検出する外部センサのいずれかに関連付けられたセンサを有する。ステップ1305で、テザー発射体入力装置からの力及び/又は方向情報がセンサによって受け取られる。これは、ボールの表面に加えられた力、内部センサによって検出された動き、又は外部センサによって検出された動きであり得る。また、発射体の前のベースなど、ベースのセンサによって検出された衝撃でもあり得る。一実施例では、方向性及び他のアクション入力は、ゲームコントローラを介して提供される。このゲームコントローラ入力は、ステップ1305でテザー入力装置からの方向入力及び/若しくは力入力と組み合わせることができ、又は別の有線若しくは無線伝送チャネルを介してゲームシステムに別個に送信することができる。前者の場合、ゲームコントローラは、テザー入力装置に関連付けられたハウジングを備えた有線又は無線のインターフェースを有し得る。
【0076】
ステップ1315で、センサからの出力がコンピュータ装置に送信される。送信は、有線又は無線接続を介して行うことができる。一実施例では、センサからの出力は、インターネットを介してリモートコンピュータ装置に送信され得る。一実施例では、ステップ1310で、センサ入力は、特定のコンピュータ装置の標準化された出力として、ステップ1315でコンピュータ装置に送信される前に処理される。例えば、センサ入力をテザー入力装置で処理して、生のセンサデータを専用のゲームシステムなどの特定のコンピュータ装置へのコントローラ入力に適合したデータに変換できる。特定のコンピュータ装置との互換性のために、入力装置の特定のフォーマットが必要になる場合がある。ステップ1315はこれを可能にする。入力装置の特定のフォーマットには、ベクトルデータを方向データと力(大きさ)データに、又はその逆に分離することが含まれ得る。これには、位置情報を方向データと力データに処理することが含まれ得る。これには、コンピュータ装置プロトコルの特定の形式での情報の他の体系化が含まれ得る。
【0077】
ステップ1320で、センサから出力されたデータの前処理又はフォーマットが実行される。これは、ベースなどのテザー入力装置内のコンピュータ装置又はプロセッサで実行することも、又はセンサが配置されているセンサに関連付けることもできる。このステップは、センサデータがコンピュータ装置に送信する前に処理されない場合に行われてもよく、ステップ1315で述べたタイプの処理を伴ってもよい。
【0078】
ステップ1325で、前処理又はフォーマットされたセンサ出力(ステップ1310又は1320のいずれかから)が処理されて、環境内の発射体の力、方向、及び/又は位置が決定される。発射体の力、方向、及び/又は位置は、環境内のつながれた開始点に関連付けられ得る。環境内のこのポイントの参照は、テザー入力装置の以前の動きからの運動量データ、又はメモリ内のゲームやシミュレーションの命令からの他の入力など、他の入力に基づいて継続的に更新され得る。
【0079】
ステップ1330で、仮想環境に関連付けられたメモリからデータが検索される。一実施例では、これは、運動場の面積又は体積などの仮想環境の寸法、又は環境の可動部分及びアクティブ部分を含む環境のグラフィック表現を含み得る。このステップでは、環境上のデータがメモリに含まれ、インターネットからメモリにロードされ得る。インターネットからのストリーミングデータを取得して、仮想環境に処理することもできる。
【0080】
ステップ1335で、仮想環境のデータを検索する代わりに、少なくともいくつかのデータが、物理環境(即ち、実世界)のセンサデータから検索される。例えば、これは、ユーザがテザー発射体を使用しているときの部屋のオブジェクト、及び/又は別の物理的な場所からのオブジェクトであり得る。例えば、実世界のスタジアム環境は、コンピュータ装置に送信されるときに、その環境内のセンサによって検知及び受信され得る。別の実例では、部屋の蹴る標的、他の人、表面、壁、又は部屋若しくは装置の床などの実世界のオブジェクトが感知され、コンピュータ装置に送信される。一実施例では、オブジェクトは、テザー入力装置から離れた部屋又は場所にあり得る。
【0081】
ステップ1330、1335、及び1325は、同時に、又は提示されているのとは異なる順序で動作し得る。
【0082】
ステップ1340で、コンピュータ装置は、処理された力及び/又は方向情報を、前のステップからの仮想及び/又は物理的環境データで処理して、仮想、拡張、又は複合現実ゲームで画像をコンパイルする。複合現実ゲームでは、環境データはステップ1330と1335の両方から取得される。拡張現実ゲームでは、環境データは少なくとも主にステップ1335から取得される。
【0083】
実例では、発射体の位置は、メモリ内の風速ベクトル、又は発射体に作用する他の障害物若しくは力によって変更され得る。これは、仮想環境に関連付けられたメモリ内のセンサ又はデータのいずれかによって伝達され得る。例えば、ゴルフシミュレーションでは、テザー入力装置は、実際の風又は生成された風が存在するシミュレーションチャンバの外側又はシミュレーションチャンバ内に配置され得る。センサは、この情報をコンピュータ装置に送信して、他の環境データと共に処理し得る。
【0084】
ステップ1345で、画像は、ディスプレイ画面又はヘッドセットなどのディスプレイを介してユーザに提供される。一実施例では、画像は、360度のディスプレイとして(横方向の視野又は全方向に)提示され得る。これは、ユーザの部屋の壁、床、及び/又は天井への投影として、ヘッドセットで、又は部屋の周りに取り付けられた1つ又は複数のディスプレイスクリーンを介して行われ得る。ミラーバックディスプレイ又はホログラフィックディスプレイもディスプレイとして使用できる。一実施例では、ディスプレイは、地面にあるゴルフボール、又はキックボールのためにユーザに向かって転がるボールを表示する。
【0085】
本明細書で説明される様々な機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装され得る。ソフトウェアに実装されている場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ又は複数の命令又はコードとして保存又は送信され得る。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセスできる任意の利用可能な記憶媒体であり得る。例として、限定ではなく、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は命令若しくはデータ構造の形式で目的のプログラムコードを実行若しくは保存するために使用でき、コンピュータからアクセスできる任意の他の媒体を含み得る。本明細書で使用されるディスク及びディスクには、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びBLU-RAY(BD)が含まれ、ディスクは通常データを磁気的に再生し、ディスクは通常レーザーを使用してデータを光学的に再生する。さらに、実例では、伝播された信号は、コンピュータ可読記憶媒体又は表示データの範囲に含まれない。コンピュータ可読媒体はまた、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体を含む。例えば、接続は通信媒体であってもよい。例えば、ソフトウェアがWebサイト、サーバ、又はその他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術を使用して送信される場合、その場合は同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術が通信媒体の定義に含まれる。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含める必要がある。
【0086】
代替的に、又は追加的に、本明細書に記載の機能は、1つ又は複数のハードウェアロジック構成要素によって、少なくとも部分的に実行することができる。例えば、使用できるハードウェアロジック構成要素の例示的なタイプとしては、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field-programmable Gate Arrays:FPGA)、プログラム固有集積回路(Program-specific Integrated Circuits:ASIC)、プログラム固有標準製品(Program-specific Standard Products:ASSP)、システムオンチップシステム(System-on-a-chip systems:SOC)、複雑なプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Devices:CPLD)などが含まれるが、これらに限定されない。
【0087】
図14は、運動伝達部材が、蹴り又は打撃が加えられたときにエネルギーを蓄積し、次に蹴り又は打撃の後にエネルギーを解放して、改造されたボール1402を初期開始位置に戻すエラストマーアーム1406である代替実施例を示す。
【0088】
エラストマーアームは、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、又はスチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム、又は繊維強化ヒドロゲル材料などの加硫ゴム組成物などのポリマー又はポリマーハイブリッド材料で構成することができる(どちらも参照により本願に援用される、Agrawalらの「Strong fiber-reinforced hydrogel」、Acta Biomaterialia、第9巻、第2号、2013年2月、5313-5318頁、及びYiwan HuangらのEnergy-Dissipative Matrices Enable Synergistic Toughening in Fiber Reinforced Soft Composites、Advanced Functional Materials(2017).DOI:10.1002/adfm.201605350を参照されたい)。一実施例では、エラストマー材料は、シェル及びコアアセンブリを有し得、コアは、本体の材料と比較してより高い剛性を有する柔軟でエラストマーの材料でできており、それによって追加の剛性を提供するが、それでもアームの側壁の変形を可能にする。一実施例では、エラストマーアーム1406は、0.3から1.1又は0.5から1などの0.1から1.5GPaの弾性率(ヤング率)を有する。
【0089】
エラストマーアーム1406は、対称、非対称、又は不規則な断面を有し得る。ボールトレーニング装置1401で組み立てられるように、エラストマーアームは、前方への打撃に関連する方向において、より狭い断面直径を有し得る。断面の例は、楕円形、中空楕円形、円形、中空円形である。図14は、2つのコードの編組又はねじれの設計を示しており、物理的に一緒に編組又はねじられ、ある程度独立して移動及びねじることができる2つのエラストマーコードを実装し得る。或いは、編組又はねじれの設計を単一の部材として一緒に成形することができる。編組設計により、接着剤による接着と摩擦による嵌め合いのための表面積が増加する。一実施例では、エラストマー材料は、バンジーコード材料であり得る。一実施例では、エラストマーアーム1406は、中央でより大きな半径を有する二重円錐ばねと同様の形状を有し得る。
【0090】
図14には、ボールトレーニング装置1401の例示的な実施例が部分断面図で示されている。エラストマーアーム1406は、上部1420及び下部1422を有する。下部1422は、上部1420と比較して直径が拡大されている。
【0091】
エラストマーアーム1406は、改造されたボール1402の内側部分を通って、この場合、軸118を通る垂直軌道上に延在する。エラストマーアーム1406の上部1420は、改造されたボール1402の内部に結合されている。結合は、改造されたボール1402の内部への接着剤を介し得る。また、本明細書に記載されている他の実施例に開示されているように取り付けることもできる。改造されたボール1402の底部において、例えば、PVCで作られた堅いリング1423が改造されたボール1402に接着され、エラストマーアーム1406がそこに挿入される。このリング1423は、エラストマーアーム1406が発泡体又はゴム製ブラダー材料である可能性があるボールに対して摩耗するのを防ぐための追加の耐久性を提供する。
【0092】
エラストマーアーム1406の下部1422は、ベース1404内に着座している。ベース1404は、下部1422の輪郭に合うようにくり抜かれ、チャネル1451は、ベース1404の背面に形成される。チャネル1451は、エラストマーアーム1406の上部1420の最も広い部分よりも広くなるように構成される。一実施例では、ボールが打たれたときにエラストマーアームの上部1420が下に曲がってチャネル1451に適合するために、両側に0.1から2cm、例えば、0.2から1cm、又は0.3から0.8cmのクリアランスがある。エラストマーアーム1406は、100度(例えば、50から90度、又は55から80度)までの傾斜でさえ、改造されたボール1402の側面へのかなりの移動を可能にするが、チャネル1451は、構成要素の摩耗及び破れを抑えて、真っ直ぐ進む方向に余分な力で打撃を与えることを可能にすることに留意されたい。
【0093】
下部1422は、留め具(この場合はねじ)によってベース1404の底部に固定された底板によって、ベース1404にさらに固定されている。これは、改造されたボール1402が蹴られるか又は打たれ、エラストマーアーム1406の上部1429がチャネル1451を通って下に曲げられるときに、下部1422を所定の位置に保持しながらベース1404にしっかりと固定するように強制する。この基本構成は、上部又は中央部分よりも下部が大きいばねで使用することもできる。
【0094】
一実施例では、ベース1404は、接地面積が小さく(例えば、58.06から103.23cm(9から16平方インチ)などの38.71から161.29cm(6から25平方インチ))、上に開示された形態などのより大きなベースの一部に取り付けることができる。実際、ベース1404と同様のベース上の複数の異なる改造されたボールは、より大きなベースと交換することができる。取り付け機構は、図9のモジュラーベースのように、さねはぎ継ぎを含み得、小さい方のベース1404を固定して大きく重いベースに交換可能な改造されたボールを提供するために、ねじ、ボルト、ボルト及びナット、クランプ、又は当技術分野で知られている他の固定方法を代わりに又は追加で使用することができる。一実施例では、ベース1404全体及びより大きなベースを単一のユニットとして成形することができる。
【0095】
上で説明したことには、1つ又は複数の実施例の例が含まれる。もちろん、前述の態様を説明する目的で上記の装置又は方法論の考えられる全ての修正及び変更を説明することは不可能であるが、当業者は、様々な態様のさらに多くの修正及び順列が可能であることを認識することができる。さらに、「含む」という用語が詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれかで使用されている限り、このような用語は、特許請求の範囲の移行句として使用される場合に「備える」と解釈されるため、「備える」という用語と同様の方法で包括的であることが意図されている。本明細書で使用される「本質的に構成される」という用語は、特定の材料又はステップ、及び材料又は方法の基本的且つ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないものを意味する。上記で指定されていない場合、本明細書に記載の任意の特性又は測定値は、適用可能なASTM規格によって決定され得、又はASTM規格がその特性について存在しない場合、当業者に知られている最も一般的に使用される規格が使用され得る。冠詞「a」、「an」、及び「the」は、文脈が反対を示さない限り、「1つ又は複数」を意味すると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8A
図8B
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図10A
図10B
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【国際調査報告】