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特表2022-537205機械制御部のオペレーティングシステムを提供する方法
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  • 特表-機械制御部のオペレーティングシステムを提供する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-24
(54)【発明の名称】機械制御部のオペレーティングシステムを提供する方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/60 20180101AFI20220817BHJP
   B29C 45/76 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
G06F8/60
B29C45/76
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575335
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(85)【翻訳文提出日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 EP2020066252
(87)【国際公開番号】W WO2020254196
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】102019208937.2
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510332006
【氏名又は名称】アールブルク ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ドゥフナー、エバーハルト
【テーマコード(参考)】
4F206
5B376
【Fターム(参考)】
4F206AM20
4F206AM23
4F206AR20
4F206JA07
4F206JL09
4F206JP30
4F206JQ90
5B376AA25
5B376AA38
5B376AD09
5B376GA13
(57)【要約】
【課題】本方法によって、機械制御部のオペレーティングシステム(B)が、射出成形機から独立しており、かつプロセッサ(P)を備えるターゲットシステム(Z)上で、プラスチックを加工するための射出成形機(SGM)に対して提供される。
【解決手段】そのために、機械制御部(MS)のオペレーティングシステム(B)に関する情報が、射出成型機(SGM)に提供され、前記オペレーティングシステムは、第1の機械コンフィギュレーション(MK)のコンフィギュレーションデータによって射出成形機(SGM)の特性に構築可能または適合可能である。このオペレーティングシステム(B)は、全ての構築データと共にデジタルツインとしてターゲットシステム(Z)上において、情報をターゲットシステム(Z)用に変換するための、ハードウェアに依存しないアプリケーションを使用してインストールされる。ターゲットシステム(Z)上では、新規の設定データセット(ED)が作成され、または射出部材を作製するための、射出成形機(SGM,SGM)上で実行可能な既存の設定データセット(ED)が変更される。ターゲットシステム(Z)上で作成又は変更された設定データセット(ED)は、射出成形機(SGM)に伝送され、この射出成形機がこれにより運転される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックおよび他の可塑性材料を加工するための射出成形機(SGM,SGM)のための機械制御部のオペレーティングシステム(B)を、射出成形機から独立しており、かつプロセッサ(P)を備えるターゲットシステム(Z)上において、提供する方法であって、
a)機械制御部(MS)のオペレーティングシステム(B)に関する情報を第1の射出成形機(SGM,SGM)に提供するステップであって、前記オペレーティングシステムは、第1の機械コンフィギュレーション(MK)のコンフィギュレーションデータによって前記第1の射出成形機(SGM,SGM)の特性に構築可能または適合可能である、ステップと、
b)ハードウェアに依存しないアプリケーションを、前記機械制御部(MS)のオペレーティングシステム(B)に対して提供するステップと、
c)前記機械制御部(MS)用のオペレーティングシステム(B)を、全てのコンフィギュレーションデータと共にデジタルツインとして前記ターゲットシステム(Z)上において、前記機械制御部(MS)の前記オペレーティングシステム(B)を介して、情報を前記ターゲットシステム(Z)に変換する、ハードウェアに依存しないためのアプリケーションを使用してインストールするステップであって、設定データセットをオフラインで作成又は変更するための前記機械制御部のコンフィギュレーションファイルが、双方向で変換されて前記ターゲットシステム(Z)に適合されている、ステップと、
d)射出部材を作製するための少なくとも1つの新規の設定データセット(ED)または少なくとも1つの既存の設定データセット(ED)であって、前記第1の射出成形機(SGM,SGM)上で実行可能である当該設定データセットを前記ターゲットシステム(Z)上で作成又は変更するステップと、
e)前記ターゲットシステム(Z)上で作成又は変更されたさらなる設定データセット(ED)を前記第1の射出成形機(SGM,SGM)に伝送するステップと、
f)前記第1の射出成形機(SGM,SGM)を前記さらなる設定データセット(ED)により運転するステップと、
を備える方法。
【請求項2】
前記デジタルツインは、前記ターゲットシステム(Z)上で前記第1の射出成形機(SGM,SGM)によりオフラインで作動される、および/または前記ターゲットシステム(Z)上でクラウドにあるプラットフォームソリューションとして作動される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、
g)前記第1の射出成形機上で実行可能な少なくとも1つの設定データセット(ED)を前記ターゲットシステム(Z)に伝送するステップと、
h)射出成形機で射出部材として製造すべき製品に関する製品情報(PI)を前記ターゲットシステム(Z)に提供するステップと、
i)製造すべき製品を作製するためのさらなる設定データセット(ED)を、前記第1の機械コンフィギュレーション(MK)並びに射出成形機上で実行可能な設定データセット(ED)に関する情報を使用して、前記ターゲットシステム(Z)上で計算するステップであって、前記計算は、ポストプロセッサなしで、かつ射出成形機の仮想モデルなしで前記プロセッサ(P)において行われる、ステップと、
j)前記さらなる設定データセット(ED)を前記ターゲットシステム(Z)から前記第1の射出成形機(SGM)又は少なくとも1つの別の射出成形機(SGM,SGM,...,SGM)に伝送するステップと、
k)前記第1の射出成形機(SGM1)または別の射出成形機を、製造すべき製品を作製するための前記さらなる設定データセット(ED)により運転するステップと、
を備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記さらなる設定データセット(ED)が第1の射出成形機上で実行可能であるためには、どのコンポーネント、およびどのコンフィギュレーションを機械コンフィギュレーション(MK)が備えていなければならないかという専門知識(K)を提供するステップをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
-請求項3のステップ(i)の後、前記専門知識(K)に基づいて、および/または前記それぞれの射出成形機に存在する前記機械コンフィギュレーション(MK)に基づいて、前記さらなる設定データセット(ED)が前記第1の射出成形機(SGM)で実行可能であるか否かを検査するステップと、
-肯定の場合は、前記ステップ(j)と(k)を実行するステップと、
-否定の場合は、必要な機械コンフィギュレーション(MK)を決定するステップと、
-ユーザに複数の射出成形機が存在する場合、必要な機械コンフィギュレーション(MKn)がユーザに存在する別の射出成形機(SGM,...,SGM)の1つに存在するかを見つけ出し、前記さらなる設定データセット(ED)を、前記見つかった別の射出成形機に伝送するステップと、
-別の射出成形機が見つからなかった場合、ユーザに通知するステップと、
をさらに含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
ユーザの前記通知は、どのようなコンポーネントにより機械コンフィギュレーション(MK,MK)を、前記さらなる設定データセット(ED)が前記射出成形機上で実行可能であるように適合および再構築できるかという情報を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
射出成形機(SGM,SGM)の前記機械コンフィギュレーション(MK;MK)は、前記プロセッサ(P)の方向に識別子(Ident)、好適には目下の機械コンフィギュレーションがデータバンク(DB)に保存されている機械番号、を介して識別され、前記データバンクには、コンフィギュレーションデータ、専門知識(K)の知識データ、前記機械制御部(MS)または前記射出成形機(SGM,SGM)のオペレーティングシステム(B)のソフトウェア機能データのうちの少なくとも1つが含まれている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
データバンク(DB)、好適には製造者のデータバンク、を提供するステップであって、前記データバンクには
・それぞれ識別可能な射出成形機の目下の装備(E)および機械コンフィギュレーション(MK)、
・前記それぞれ識別可能な射出成形機の前記装備(E)および機械コンフィギュレーション(MK)のさらなる拡張ないし変更可能性(M)、
並びに任意選択で、
・出荷状態および後での改造に関する前記識別可能な射出成形機の履歴(H)、
・行われた保守作業に関する保守履歴(WH)、
・製品を製造するために前記射出成形機上で実行可能であった、前記射出成形機上ですでに作成されたデータセット(D)、
・ユーザに複数の射出成形機が存在する場合には、当該複数の射出成形機の割り当ておよび接続の情報、
のうちの全てまたは一部が含まれている、ステップと、
・さらなる情報を獲得するために、および/または情報を調整(Abgleich)するために前記プロセッサ(P)によって前記データバンク(DB)にコンタクトするステップと、を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
製造者において前記プロセッサ(P)を前記データバンク(DB)に割り当て、本方法を製造者において前記プロセッサ(P)上で実行するステップを備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ユーザに複数の射出成形機が存在する場合、前記さらなる設定データセット(ED)に適する射出成形機の予選定を、請求項3のステップ(i)の後に決定するステップを備える、ことを特徴とする請求項3から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
射出成形機のためのアップデート情報をデータバンク(DB)上で提供するステップであって、前記アップデート情報は、特に、前記機械コンフィギュレーション(MK)に対するアップデート、およびそれにより変更される前記射出成形機の機能範囲を含む、ステップと、
新規の設定データセット(ED)を前記射出成形機に対して、前記アップデート情報に基づいて提供するステップと、を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
すでに製造された製品と製造すべき製品との間の、好ましくは匿名化した、類似性、および製品をすでに製造した機械コンフィギュレーションと、製造する予定の機械コンフィギュレーションとの間の類似性を、異なるユーザに存在する射出成形機に基づいて求めるために、類似性アシスタント(SA)を提供するステップと、
求められた類似性を使用して、少なくとも1つの新規の設定データセットを作成する、または少なくとも1つの既存の設定データセット(ED)を変更する、あるいはさらなる設定データセットEDを計算するステップと、
を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本発明は、2019年6月19日付提出のドイツ特許願第102019208937.2号に関連し、その優先権を主張するものであり、その開示内容は、その全体が明示的に本出願の対象とされる。
【0002】
本発明は、請求項1の特徴を備える、プラスチックおよび他の可塑性材料を加工するための射出成形機のための機械制御部のオペレーティングシステムを、射出成形機から独立したターゲットシステム上で提供する方法に関する。
【0003】
本発明の枠内で「実行可能な設定(Einstell)データセット」について述べる場合、これは、通常はユーザのさらなる介入を必要とせずに、射出成形機を射出部材の製造のために作動することができる設定データのデータセットである。
【0004】
「変換されたオペレーティングシステム情報」とは、本出願の枠内では、所定のターゲットシステムに適合されたオペレーティングシステムに関する情報であると理解される。射出成形機のオペレーティングシステムは、例えば、特定の機械コンフィギュレーションデータの読み込みによって特定(ないし専用 spezifisch)のマシンとなる単なるコードである。
【0005】
「デジタルツイン」とは、本出願の枠内では、実際のマシン、例えば射出成形機のデジタル複製であると理解される。ここでデジタルツインは、実際のマシンの全ての特性、仕様および設定可能性を含む。デジタルツインは、別のターゲットシステム上で正確に同じコンフィギュレーションデータにより、例えばアプリケーションによって実行可能になる、好適には1対1のオペレーティングシステムコードである。
【背景技術】
【0006】
特許文献1から、クラウドソリューションを介してフィールドデバイスのデータを提供する方法が公知である。フィールドデバイスは、自動化技術のネットワークに配置されており、別のフィールドデバイスとデータバスを介して接続されている。フィールドデバイスは、少なくともサービスプロバイダのサーバと通信し、これにより予構築されたデータセットに、顧客データあるいはアプリケーション専用データを補完することができる。追加データだけ拡張されたデータセットは、次に遠隔に配置されたクライアントに提供される。
【0007】
プラスチック射出成形機の領域では、一つのマシンのインタラクティブ制御のための方法が特許文献2から公知であり、この方法では、データ処理ユニットに、射出成形機の運転の基本規則に関する基本知識およびデータセットが学習される。シーケンスエディタを介してマシンシーケンスが生成され、マシンは各入力を妥当性について検査し、既存のシーケンスを補完するためにインタラクティブに提案する。
【0008】
プラスチックを加工するための装置が、特許文献3に開示されている。この装置は記憶手段を有し、記憶手段は、原材料ストックを記憶するか、または形状付与ユニットおよび/または可塑化ユニットに設けられており、プロセスパラメータおよび/または材料パラメータを記憶するのに用いられる。評価手段により、記憶手段のデータを、予期される製造期間および/または予期される原価に関して決定することができる。材料供給装置を制御するための制御装置は、端末機として(用いる)構成することができ、データ網と接続されており、これを介して種々のデータサービスが提供される。制御装置のデータサービスを介して製造プロセスのパラメータを変更することも可能である。
【0009】
特許文献4には、プラスチック射出成形部材を作製するための生産セルの制御および操作方法が開示されている。そこではマシンプロセスが、共にドメインモデルを形成し、完全に動作するコンポーネントに基づき、ドメイン言語を用いて作成、管理および実行される。所定のコンポーネントは、コンポーネント指向あるいはコマンド指向にプログラミングすることができる。例えば成形工具のコンポーネントは、コマンド、オープンおよびクローズによってそのようにプログラミングすることができる。
【0010】
特許文献5には、コンピュータ化された機械制御システムが開示されており、このシステムは、アプリケーションに依存しない、機械専用の部分と、アプリケーション専用の、機械に依存しない部分とを含む。それにより、異なる製造業者の機械をより改善して統合することが実現される。
【0011】
生産セルを制御および作動するための装置および方法が特許文献6に開示されている。機械制御コンポーネントに基づくマシンプロセスが、ドメイン言語を用いて作成、管理および実行される。機械制御コンポーネントの自由な構成可能性のために、機械制御コンポーネントを所与のコンポーネントタイプのセットから選択し、機械制御コンポーネントに、テクノロジーセットから許容されるテクノロジーを割り当てることが提案されている。ここでは、一コンポーネントタイプの各技術に対して一ロジックが記憶されており、このロジックは、機械制御コンポーネントおよびテクノロジーに必要なインターフェースを含み、定義する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第102011005062号
【特許文献2】欧州特許第0573912号
【特許文献3】ドイツ特許第102004041891号
【特許文献4】国際公開第2006/098451号
【特許文献5】スイス特許出願公開第705456号
【特許文献6】米国特許出願公開第2012/0185077号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この従来技術から出発して、本発明の基礎となる課題は、機械制御の複製をプロセッサに提供し、これにより射出成形機に依存しないで設定データを作成または変更することができるようにし、必要に応じて製造者データをフィードバックできるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この課題は、請求項1の特徴を備える、機械制御部のオペレーティングシステムを提供する方法によって解決される。有利な展開形態は従属請求項の対象である。特許請求の範囲に個別に挙げられる特徴(複数)は、技術的に意味のあるやり方で互いに組み合わせることができ、明細書から説明される事実関係および図面からの詳細によって補充することができ、本発明のさらなる変形実施形態が示される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この方法によれば、機械制御部のオペレーティングシステムについての情報が射出成形機に提供され、このオペレーティングシステムは、コンフィギュレーションデータによってすでに第1の射出成形機に構築可能(konfigurierbar)または適合可能である。そしてこのオペレーティングシステムは、全てのコンフィギュレーションデータと共にデジタルツインとしてターゲットシステム上で、ハードウェアに依存しないアプリケーションを使用して、情報をターゲットシステム(Zielsystem)に変換するために使用することができる。機械制御部ソフトウェアはそれ自体、射出成形機の機械制御部で、物理的に存在する機械の特性に合わせてすでに構築されているから、双方向で変換されターゲットシステムに適合されている、機械制御部からの、好適には同一の、コンフィギュレーションファイルによって、実際のマシンの制御部イメージ(Steuerungsbild 即ち、制御部コピー)を備えるターゲットシステム上で処理することができる。これによりそこで、データセットおよび特に設定データセットを、好適にはオフラインでオリジナルに作成することができ、又は既存の設定データセットを変更することができる。このように作成された実行可能な設定データセットは、次にターゲットシステムに伝送され、ハードウェアに依存しないアプリケーションを介して機械制御部のオペレーティングシステムのために再び適合が行われる。このようにして作成されたさらなる設定データセットにより、通常は射出成形機の直接的な運転が可能である。
【0016】
好適には、ターゲットシステム上のデジタルツインは、第1の射出成形機からオフラインで、および/またはクラウドでのプラットフォームソリューションとして実行され、それにより射出成形機を独立してさらに運転することができる。同時に、射出成形機を新規の射出部材の製造のために予め準備し、射出成形機が次のジョブの製造に本当に適しているか否かについて検査することも可能である。これにより、実際の製造に先立って射出成形機の適合性を予め検査することができ、これにより停止(休止)時間が短縮される。
【0017】
好適には、ターゲットシステムは、射出成形機で製造する製品についての製品情報も受け取り、この製品に対して設定データセットの具体的な計算を行うことができる。この計算はプロセッサ上でポストプロセッサなしで、かつ射出成形機の仮想モデルなしで行われる。なぜなら、機械コンフィギュレーションおよびローカルに、または好適には製造者に存在するデータに基づき、それぞれの射出成形機に対して実行可能な設定データセットを生成するための全ての情報が存在するからである。
【0018】
少なくともターゲットシステムに、しかし好適には射出成形機にも、専門知識(Expertwissen)が提供されると有利である。この専門知識から、設定データセットがそれぞれの射出成形機でも実行可能であるためには、どのコンポーネントおよびどのコンフィギュレーションが、機械コンフィギュレーションを有していなければならないかが明らかとなる。それによって誤った入力も、欠陥品の製造も予防される。同時に立上りフェーズないしスタートフェーズが、新規の射出部材の製造開始時に格段に低減ないし短縮される。
【0019】
補充的に、有利には専門知識に基づいて、および/またはそれぞれの射出成形機に存在する機械コンフィギュレーションにも基づいて、さらなる設定データセットが第1の射出成形機上で実行可能であるか否かを検査することができる。そのためにプロセッサには、この種の計算および検査を可能にするのに十分な情報が存在する。その結果において、これが可能であることが判明すれば、対応のステップ(複数)が既存の射出成形機で実行される。しかしその結果が、製造を予定した射出成形機ではこれが不可能であるとプロセッサが判定するものである場合は、必要な機械コンフィギュレーションが決定される。この場合この方法では、ユーザにさらなる射出成形機がまだ存在するか否か、およびこれら射出成形機(の1つ)が製造に必要な機械コンフィギュレーションを有しているか否かが検査される。その場合、射出部材の製造が、発見された別の射出成形機に委託される。別の射出成形機を見つけることができない場合、ユーザに相応に通知される。このプロセスにより、一方では製造が可能である場所で効率的に製造することができ、他方ではユーザは、自分の工場で製造が可能か否かを早期に知ることができる。これはコスト的に有利であり、効率的な製造に貢献する。
【0020】
好適にはユーザは、通知の枠内で、設定データセットがその射出成形機でも実行可能であるためには、どのコンポーネントにより、既存の機械コンフィギュレーションを適合および改変できるか、についての情報も受け取る。言い替えるとユーザは、製造を保証するためには、自分の射出成形機を必要に応じてどのように装備(アップグレード)できるかについての情報を受け取る。まさにここでは、早期の予測の利点が明らかである。なぜならこの場合、改変措置が必要な場合にはそれがまだ可能だからである。
【0021】
有利には機械コンフィギュレーションは、鍵、パスワード、または好適には機械番号である識別子を介してプロセッサに向けて識別される。この識別子を介して目下の機械コンフィギュレーションが、ローカルにユーザにおいて、または外部に、例えば製造者にあるデータバンクに格納される。このデータバンクには、例えば射出成形機のコンフィギュレーションデータ、専門知識の知識データ、機械制御部または射出成形機のオペレーティングシステムのソフトウェア機能データのような重要(主要)情報が存在しており、この情報にユーザはプロセッサによって、さらなる設定データセットを作成する際にアクセスすることができる。情報が好適には、製造者のデータバンクでもアクセス可能である場合には、ユーザはそこから、どのような付加的な可能性が自分に提供されているかについての情報も含めて情報を得ることができる。
【0022】
このことは、好適には製造者にあるデータバンクであるデータバンクに、それぞれ識別可能な射出成形機の目下の装備および機械コンフィギュレーションが存在しており、さらにそこに、さらなる拡張可能性も存在している場合に特に有利である。理解しやすい決定支援のためには、射出成形機の出荷状態および後の改造に関する射出成形機の履歴、行われた保守作業に関する保守履歴、および/または射出成形機上ですでに作成されており、この射出成形機で製品を製造するのに実行可能であったデータセットがデータバンクに格納されているとさらに有利である。これらの情報は、任意選択で良く、一部だけが存在しても良い。同じことが、複数の射出成形機がユーザに存在している場合に、これら射出成形機の割り当ておよび接続に対しても当てはまる。この種のデータバンクは、さらなる情報を獲得し、あるいは情報を調整するためにプロセッサによってアクセスされ、そこから対応の設定データセットおよび/またはユーザ情報が生成される。
【0023】
信頼性のある更新された計算とサポートは、特に、プロセッサが製造者のデータバンクに少なくとも割り当てられているか、またはクラウドソリューションにおいてアクセスした場合に行われ、したがって本方法は、好適には製造者のプロセッサ上で実行することができる。すなわちこの場合、この情報が実際に最新の状態にあり、場合により遠隔アクセスにより先ずアップデートすることを要しないことが保証される。
【0024】
好適には本方法は、射出成形機に対するアップデート情報もデータバンクでアクセス可能であることによってさらに展開され、これは特に、機械コンフィギュレーションに関するアップデート、およびそれにより場合により変更される射出成形機の機能範囲に関連する。それにより、射出成形機に対する新規の設定データセットを、アップデート情報に基づき提供することができ、これによりユーザは容易に、場合により自分の機械を、単純なアップデートによってそれぞれの製品に対して実行可能にすることができ、または例えばエネルギー効率の良いものにすることができる。
【0025】
有利には、類似性アシスタントを提供することができる。この類似性アシスタントは、すでに製造された製品と製造すべき製品との間の、好ましくは匿名化した、類似性、並びに製品をすでに製造した機械コンフィギュレーションと、製造する予定の機械コンフィギュレーションとの間の類似性を、異なるユーザに存在する射出成形機に基づいて求める。これにより、異なるユーザにより共同で獲得されたノウハウを使用することができ、このことは、射出成形機による信頼性のある製造をサポートする。この目的で、求められた類似性は、少なくとも1つの新規の設定データセットの作成または既存の設定データセットの変更のために使用され、あるいはさらなる設定データセットを計算するために使用される。
【0026】
さらなる利点は従属請求項および好ましい実施例の以下の記載から得られる。特許請求の範囲に個別に挙げられる特徴(複数)は、技術的に意味のあるやり方で互いに組み合わせることができ、明細書から説明される事実関係および図面からの詳細によって補充することができ、本発明のさらなる変形実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下、本発明を図面に示された実施例に基づき詳細に説明する。
【0028】
図1】プロセッサと共同作用する一射出成形機の概略図であり、プロセッサは必要に応じてデータバンクにアクセスする。
図2】プロセッサおよびプロセッサにアクセス可能な情報の概略図である。
図3】ローカルのデータバンクと接続された複数の射出成形機の概略図である。
図4】実行可能な設定データセットを作成するための一方法フローを示す図である。
図5】実行可能検査が組み込まれた一変形方法フローを示す図である。
【実施例
【0029】
本発明を、添付図面を参照して例示的に詳しく説明する。しかしこれら実施例は、本発明の概念を特定の配置構成に制限しない例である。本発明を詳細に説明する前に、本発明は装置のそれぞれの構成部品およびそれぞれの方法ステップに限定されるものではないことを述べておく。なぜならこれら構成部品および方法ステップは変更することができるからである。ここで使用される概念は、特別の実施形態を記述するためにだけ定められたものであり、制限的に使用されない。さらに明細書または特許請求の範囲において、単数または不定冠詞が使用される場合、これは、全体的文脈が一義的に他の何かを明確に示さない限り、複数の当該要素にも関連する。
【0030】
複数の図は、プラスチックおよび他の可塑性材料(Massen)を加工するための射出成形機SGM,SGM用の機械制御部MSのオペレーティングシステムBを提供するのに適する方法を示す。ここで機械制御部MSのオペレーティングシステムBは、射出成形機から独立しており、かつプロセッサPを備えるターゲットシステムZ上に提供される。これについて以下、図1に基づき図4に関連して説明する。
【0031】
本発明によれば、基本的に機械制御部のオペレーティングシステムの複製を、任意のコンピュータ上で使用することができる。この、好適には同一の、複製がターゲットシステムZ上に、ターゲットシステムにより予設定された、表示機器および入出力ユニットに対して特定(専用)の要求だけがインストールの際に適合されるようにインストールされる。そのために、ターゲットシステムZにとっては特定的(専用)であり、かつ機械制御部MSにとっては異なるドライバがインストールされる。さらに、ハードウェアに依存しないアプリケーションが、機械制御部MSのオペレーティングシステムに対して提供される(ステップ102,103)。同様に第1の射出成形機SGM,SGMの機械制御部MSのオペレーティングシステムBに関する情報が提供され、このオペレーティングシステムは、第1の機械コンフィギュレーションMKのコンフィギュレーションデータによって第1の射出成形機SGM,SGMの特性に構築可能または適合可能である(ステップ101)。このようにして、機械制御部MSあるいはそのオペレーティングシステムBは、それ自体で、実際に存在する射出成形機の特性にすでに適合されている。
【0032】
使用されるシステムの、特に、好適にはオフラインで使用される、場合によりターゲットシステムZのそれぞれの入出力ユニットに、双方向に変換された、機械制御部MSの、好適には同一の、コンフィギュレーションファイルによって、ターゲットシステムZ上の機械制御部MSもこのようにして、実際の機械のデジタルツイン(双子)の形態の制御部コピーとなる(ステップ104)。
[ 即ち、機械制御部MSのコンフィギュレーションファイル(即ち、機械を特定のプロセスで運転するため、例えば、特定の射出部材を特定の成形型で製造するため、に必要な、すべての入力及びパラメータ)は、好適にはターゲットシステムZ上の機械制御部のコンフィギュレーションファイルと同一であり、これによって、ターゲットシステムZ上の機械制御部は実際の機械の機械制御部MSのデジタルツインになる。これは、実際の機械における機械制御部のターゲットシステム上での制御部のコピーを意味する。
これを達成するには、必要に応じ、適合が求められる。そのような適合(変換)は、実際の機械とデジタルツインの入出力ユニットにおける適合でありうる。その際、デジタルツインはオフラインで使用されるターゲットシステムZでありうる。
実際の機械の機械制御部MSとデジタルツインの間の通信を可能とするためには、双方向の通信が可能であるべきである。
これらの境界条件の下で、実際の機械のデジタルツインの運転が仮想機械上で行われることができる。]
【0033】
そしてターゲットシステムZ上では今や少なくとも1つの新規の、さらなる設定データセットEDを作成することができ、または少なくとも1つの既存の設定データセットEDを変更することができ、この設定データセットは、射出成形機SGM,SGM上で射出部材を製造するために実行可能である(ステップ105)。これが図1に示されており、図1の下方中央にある射出成形機SGMがターゲットシステムZのプロセッサPと接続されている。そこから実行可能な設定データセットEDを使用して、さらなる設定データセットEDを作成し、場合により射出成形機にフィードバックすることができる。そのために、ターゲットシステムZ上で作成または変更されたさらなる設定データセットEDが第1の射出成形機SGM,SGMに伝送される(ステップ106)。そこで、ターゲットシステムZ上で作成または変更された設定データセットEDにより射出成形機を運転することができる(ステップ107)。
【0034】
好適には機械制御部MSのデジタルツインは、ターゲットシステムZ上でオフラインで第1の射出成形機SGM,SGMにより、および/またはターゲットシステムZ上でクラウドにあるプラットフォームソリューションとして作動される。特にそのために、場合により識別子Identを介する識別が必要である。本方法によるローカルでの運転の際に、機械は機械番号を介して識別することができ、そして所属のデータはローカルサーバ上に存在しているが、顧客は、クラウドソリューションの場合は顧客に割り当てられた鍵またはパスワードを介して識別される。いずれの場合も、それぞれのデータセットは持ち運び可能であり、それぞれの機械のためのシステムファイルとして加工処理の枠内で検査される。
【0035】
本方法では第1の射出成形機上で実行可能な第1の設定データセットEDがターゲットシステムZに伝送され、この時点ですでに、機械制御部MSのオペレーティングシステムBに関する情報が存在している(図5のステップ101,112)。補充的に、図1図5(ステップ113)によれば、射出成形機で射出部材として製造すべき製品に関する製品情報PIが提供される(ステップ113)。第1の機械コンフィギュレーションMKに関する情報並びに射出成形機上で実行可能な設定データセットEDを使用して、今や製造すべき製品を作製するためのさらなる設定データセットEDが計算され(ステップ114)、この計算は図1によれはプロセッサP上で行われる。そのためには、ポストプロセッサも、射出成形機の仮想モデルも必要ない。
【0036】
続いて、デジタルツイン上で計算されたさらなる設定データセットが第1の射出成形機SGMまたは少なくとも1つの別の射出成形機SGM,SGM,...,SGMに伝送される。このことは、後者の場合について図3に示されている。このようにしてそれぞれの射出成形機を、製造すべき製品を作製するためにさらなる設定データセットEDにより運転することができる。
【0037】
すでに図1図2も示すように、場合により専門知識Kが提供される。この専門知識は、さらなる設定データセットEDが射出成形機上で実行可能ないし実行されるためには、どのコンポーネント、およびどのコンフィギュレーションが機械コンフィギュレーションMKを備えていなければならないかという情報を含む。
【0038】
有利にはこの時点で、すなわち、設定データセットの提供後に、場合により専門知識Kにも基づき、さらなる設定データセットEDが第1の射出成形機SGM上で実行可能であるか否かが検査される(ステップ115)。実行可能である場合、それぞれの射出成形機SGMは設定データセットEDを受け取り、これにより運転することもできる(ステップ116,122)。
【0039】
しかしながらそうでない場合、プロセッサが、これに提供された情報に基づき、製造すべき射出部材の作製に必要な機械コンフィギュレーションMKを決定することができる(ステップ117)。この場合、次のステップ118でまず、ユーザに存在する別の射出成形機SGM,...,SGMの1つに必要な機械コンフィギュレーションMKが存在するか否かを見つけ出すためにユーザに複数の射出成形機が存在するか否かを問い合わせる。存在する場合には、すなわち製造すべき射出部材を、見つけられた別の射出成形機においてさらなる設定データセットEDにより作動(し、製造)することができる。したがって別の適切な機械をステップ118で見つけることができた場合には、設定データセットがステップ119で、見つけられた射出成形機に伝送され、これがステップ122で相応に運転される。別の射出成形機を見つけることができなかった場合、ユーザに相応に通知される。
【0040】
この通知はユーザにとって、目下のところユーザの射出成形機では製品を製造することができないことが情報通知されるという利点を有する。これにより、対応の改造作業を開始するか、または代替案を検討するよう、早期に影響を及ぼすことができる。好適にはユーザの通知は、どのようなコンポーネントにより機械コンフィギュレーションMK,MKを、さらなる設定データセットEDが射出成形機上で実行可能であるように適合および再構築できるかという情報を含む(ステップ120)。これにより基本的にユーザは、自分の機械をどのように改造できるかという情報を受け取り、それにより製造すべき射出部材を製造することが可能になる。射出成形機が相応に改造されれば、次に新規の設定データセットEDを相応に改造された射出成形機SGMに伝送し(ステップ121)、射出成形機を相応に運転することができる(ステップ122)。
【0041】
図1によれば好適には、射出成形機SGM,SGMの機械コンフィギュレーションMK,MKは、プロセッサPに向けて、好適には機械番号またはユーザに既知のパスワードまたは鍵である識別子Identを介して、データバンクDBにある目下の機械コンフィギュレーションにアクセスできるように識別される。このデータバンクには、少なくとも以下の情報が含まれている。
・機械コンフィギュレーションMK,MK,MK,MK,...,MKの構築データ、
・専門知識Kの知識データ、
・機械制御部MSまたは射出成形機のオペレーティングシステムBのソフトウェア機能データ。
【0042】
図1の上部に示されるように、このデータバンク(DB)はさらなる情報を有する。なぜなら好適には、特に好ましくは製造者のデータバンクであるこのデータバンクには、以下の情報がアクセスのために用意されているからである。
・それぞれ識別子Identを介して識別認可能な射出成形機の目下(実際)の装備Eおよび機械コンフィギュレーションMK、
・装備Eおよび、それぞれ識別可能な射出成形機の機械コンフィギュレーションMKのさらなる拡張可能性Mについての情報。
任意選択で以下の情報の少なくとも一部がデータバンクDBに存在することができる。
・識別可能な射出成形機の出荷状態および出荷以後に行われた改造に関する履歴H、
・行われた保守作業に関する保守履歴WH、
・射出成形機で過去においてすでに作成されており、製造すべき射出部材を作製するために射出成形機で実行可能であったデータセットDに関する情報、
・ユーザにおいて複数の射出成形機が運転される場合において、これら複数の射出成形機の互いの割り当ておよび接続。
好適にはプロセッサPは、対応の適合されたさらなる設定データセットEDを作成する場合には、さらなる情報を獲得し、情報を調整するためにデータバンクDBにコンタクトすることができる。
【0043】
同様に、図1の上部に示されるデータバンクDBが外部に存在する場合、すなわち例えば製造者に存在する場合、プロセッサPとこのデータバンクDBとの割り当てを行うことも有利である。この場合、本方法は、製造者のプロセッサP上で実行することもできる。データを任意の形式およびやり方でユーザに提供することができ、アプリケーション、インターネットまたはクラウドベースのソリューションを介するアクセスが考えられる。
【0044】
ユーザに複数の射出成形機が存在する場合、さらなる設定データセットEDに適する機械の予選定(候補)を決定し、これを相応に調整することも可能である。これにより、ユーザにとっては、可及的に効率化し、効果的で高品質の射出部材を時間最適化して製造できるようにするために、運転計画の(作成)可能性が得られる。
【0045】
これら全ての情報によりプロセッサPは、図2によれば、専門知識Kを備える実行可能な設定データセットEDが存在する場合、可能な機械コンフィギュレーションおよび設定データセットを介して新規の機械コンフィギュレーションMKを提案し、さらなる設定データセットEDを生成することができる。しかい同様にプロセッサPは、既存の設定データセットEDの知識がなくても、新規の設定データセットEDを生成することができる。
【0046】
補充的に、射出成形機のためのアップデート情報をデータバンクDBに提供することができ、このアップデート情報は特に、機械コンフィギュレーションMKに対するアップデート、およびそれにより変更される射出成形機の機能範囲を含む。これにより例えば、射出成形機でアップデート情報に基づき作動することのできる、または少なくとも作動することができるであろう新規の設定データセットEDを提供することができる。これによりユーザは、どのアップデートにより場合により自分の機械をさらに効率的に運転することができるかについて情報通知される可能性を獲得する。
【0047】
データバンクDBを介して、特にデータバンクが製造者において提供される場合、図1の右側に示した類似性アシスタントSAによって類似性を求めることができる。そのためにすでに製造された製品と製造すべき製品との好適には匿名化した類似性、および同様に製品をすでに製造した機械コンフィギュレーションMKと製品を製造する予定の機械コンフィギュレーションとの類似性が提供される。これは好適には異なるユーザに存在する射出成形機SGMに基づいて行われ、これにより情報プールを利用可能にする。求められた類似性は次に、少なくとも1つの新規の設定データセットの作成に、または少なくとも1つの既存の設定データセットEDの変更に使用され、あるいはさらなる設定データセットEDを計算するために使用される。
【0048】
この説明は、従属請求項と同等の範囲において変化する様々な変形、変更および適合を受け得ることが自明的に理解される。
【符号の説明】
【0049】
B オペレーティングシステム
D データセット
DB データバンク
DBLokal ローカルのデータバンク
E 装備
ED 実行可能な設定データセット
ED さらなる設定データセット
ED 新規の設定データセット
H 履歴
Ident 識別子
K 専門知識
M 拡張(変更)可能性
MS 機械制御部
MK 機械コンフィギュレーション
MK 第1の機械コンフィギュレーション
MK 必要な機械コンフィギュレーション
P プロセッサ
PI 製品情報
SA 類似性アシスタント
SGM 射出成形機
SGM 第1の射出成形機
SGM,...,SGM さらなる射出成形機
WH 保守履歴
Z ターゲットシステム
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】