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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-25
(54)【発明の名称】電気化学エネルギー貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
   H01G 11/78 20130101AFI20220818BHJP
   H01G 11/74 20130101ALI20220818BHJP
【FI】
H01G11/78
H01G11/74
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574181
(86)(22)【出願日】2020-06-08
(85)【翻訳文提出日】2022-02-10
(86)【国際出願番号】 CN2020094924
(87)【国際公開番号】W WO2020248939
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】201910502336.0
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521544469
【氏名又は名称】エイブイエックス・ニュー・エナジー(チェンドゥ)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(72)【発明者】
【氏名】ルオ,ジュンチアン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,グアンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,デゾン
(72)【発明者】
【氏名】シアン,ジエ
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,ファンフイ
【テーマコード(参考)】
5E078
【Fターム(参考)】
5E078AA06
5E078AA10
5E078AB01
5E078HA05
5E078HA23
5E078KA06
(57)【要約】
電気化学エネルギー貯蔵装置の技術分野に属する、電気化学エネルギー貯蔵装置が開示される。電気化学エネルギー貯蔵装置は、導出カラム(61)および固定プレート(62)を備えるカバープレート(6)であって、導出カラム(61)が導電体であり、固定プレート(62)が絶縁体であり、導出カラム(61)が上下に貫通して固定プレート(62)に固定される、カバープレート(6)と、円筒状の外筐(1)であって、開口部が外筐の少なくとも1つの端部に設けられ、固定プレート(62)が封止環(9)によって封止されて外筐(1)の開口部へ接続される、外筐(1)と、外筐(1)の内側の空洞に配設されるロール芯(3)であって、上側接続片(4)によって導出カラム(61)の側面へ溶接されて導通する接続を達成し、下側接続片(2)によって外筐(1)のもう一方の導出端部へ導通して接続される、ロール芯(3)とを備え、ロール芯(3)を包むために使用される上側ロール縁部(42)が、上側接続片(4)の周辺部に配設され、導出カラム(61)の周辺部および上側接続片(4)の上側ロール縁部(42)は、側面レーザ溶接によって固定される。電気化学エネルギー貯蔵装置は、内部抵抗が小さく、強度が高く、安定性が良好であり、耐振動性能が使用の過程において改善され得るという利点を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導出カラム(61)および固定プレート(62)を備えるカバープレート(6)であって、前記導出カラム(61)が導電体であり、前記固定プレート(62)が絶縁体であり、前記導出カラム(61)が上下に貫通して前記固定プレート(62)に固定される、カバープレート(6)と、円筒状の外筐(1)であって、開口部が前記外筐の少なくとも1つの端部に設けられ、前記固定プレート(62)が封止環(9)によって封止されて前記外筐(1)の前記開口部へ接続される、外筐(1)と、前記外筐(1)の内側の空洞に配設されるロール芯(3)であって、上側接続片(4)によって前記導出カラム(61)の側面へ溶接されて導通する接続を達成し、下側接続片(2)によって前記外筐(1)のもう一方の導出端部へ導通して接続される、ロール芯(3)とを備える電気化学エネルギー貯蔵装置であって、前記ロール芯(3)を包むために使用される上側ロール縁部(42)が、前記上側接続片(4)の周辺部に配設され、前記導出カラム(61)の周辺部および前記上側接続片(4)の前記上側ロール縁部(42)が、側面レーザ溶接によって固定される、電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項2】
前記ロール芯(3)を包むために使用される下側ロール縁部(22)が、前記下側接続片(2)の周辺部に配設され、前記外筐(1)の下側端部の内壁が、内向きに突出して突起(12)を形成し、前記突起が、前記下側接続片(2)の前記下側ロール縁部(22)と密接に合わさりそれと位置決めするように構成され、溝(11)が、前記突起(12)の反対の位置で前記外筐(1)の側壁に設けられ、前記下側ロール縁部(22)および前記突起(12)が、前記溝(11)でレーザ貫通溶接によって固定され電気的に接続される、請求項1に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項3】
前記カバープレート(6)が、環状段差形状であり、前記導出カラム(61)が、前記固定プレート(62)の中央に配設される、請求項1または2に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項4】
前記固定プレート(62)が、上部から下部へ増大する段差形態であり、封止溝が、固定された段差に設けられ、前記封止環(9)が、前記封止溝に配設され、前記導出カラム(61)の上側端部が、第1のシリンダであり、前記第1のシリンダの直径が、前記固定プレート(62)の前記段差の直径より小さく、前記第1のシリンダの上面が、前記固定プレート(62)の外面より高く、前記導出カラム(61)の下側端部が、第2のシリンダであり、前記第2のシリンダの直径が、前記固定プレート(62)の外径より小さく、前記固定プレート(62)の内面より高い、請求項3に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項5】
前記導出カラム(61)が、アルミニウムカラムであり、前記固定プレート(62)が、樹脂プレートであり、前記上側接続片(4)および前記下側接続片(2)の両方が、アルミニウムプレートである、請求項3に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項6】
前記上側ロール縁部(42)の上側位置決め孔(41)が、前記上側接続片(4)の中央に設けられ、前記ロール芯(3)の中央ロールピン孔(31)内へ貫入して前記ロール芯(3)の前記下側ロール縁部(22)を位置決めし固定するために使用される下側位置決め孔(21)が、前記下側接続片(2)の中央に設けられる、請求項3に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項7】
前記ロール芯(3)内へ電解質を注入するための液体注入孔(611)が、前記導出カラム(61)を貫通して設けられ、前記液体注入孔(611)が、封止要素を使用することによって内部および外部の絶縁封止を保ち、前記液体注入孔(611)と連通し前記上側接続片(4)の前記上側位置決め孔(41)と位置決めするために使用される位置決めカラム(612)が、前記導出カラム(61)の内面の中央に配設される、請求項3に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項8】
前記液体注入孔(611)と同軸の取付孔(613)が、前記第1のシリンダ付近の前記液体注入孔(611)の一端に設けられ、前記取付孔(613)の直径が、前記液体注入孔(611)の直径より大きく、ラバープラグ(7)およびアルミニウムプラグ(8)が、連続して前記液体注入孔(611)に配設され、前記アルミニウムプラグ(8)が、前記取付孔(613)に固定され、前記アルミニウムプラグ(8)および前記導出カラム(61)の前記第1のシリンダが、レーザによって溶接される、請求項7に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項9】
前記ロール芯(3)によって電解質を吸収するための複数の上側貫通孔(43)が、前記上側接続片(4)に設けられ、前記ロール芯(3)によって前記電解質を吸収するための複数の下側貫通孔(23)が、前記下側接続片(2)に設けられる、請求項3に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【請求項10】
前記上側接続片(4)の外面が、高温耐性絶縁熱収縮スリーブ(5)で覆われ、前記外筐(1)の前記開口部には、前記カバープレート(6)を固定するための拡径された開口部(13)が設けられる、請求項3に記載の電気化学エネルギー貯蔵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、電気化学エネルギー貯蔵装置の技術分野に関し、より詳細には、電気化学エネルギー貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]スーパーキャパシタは、電気化学キャパシタとも呼ばれ、分極性電解質を使用することによってエネルギーを貯蔵する電気化学素子である。スーパーキャパシタは、高出力密度、短い充電時間、および長寿命を有する。電気自動車およびスマートグリッドの貯蔵システムにおいて、この補助エネルギー源がますます注目される。キャパシタの正極および負極が外筐の同じ端部に配置される構造は、片側導出(one-end lead-out)キャパシタと呼ばれる。大型および中型キャパシタは、両側導出(two-end lead-out)形態を通常は採用し、両側導出構造のスーパーキャパシタの内部抵抗は、片側導出構造のものより非常に低いので、より大きな電流の放電が行われ、それによってスーパーキャパシタの出力性能を改善することができる。
【0003】
[0003]現在、アルミニウムカバープレートが、両側導出キャパシタの電極に通常は使用され、外部の外筐もまたアルミニウム構造である。封止接続が、カバープレートと外筐との間で維持される必要があり、絶縁パッドが、カバープレートと外筐との間に配設される必要がある。しかしながら、そのカバープレートおよび外筐は、依然として、全体的なキャパシタの故障を引き起こす相互の伝導の危険がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]本発明の目的は、カバープレートが良好な絶縁効果を有し、上側および下側接続片がレーザによって外筐およびカバープレートへ別々に溶接され、それにより小さい内部抵抗の利点を有する、電気化学エネルギー貯蔵装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]前述の目的を果たすために、以下の技術的解決手段を本発明において使用する。
[0006]導出カラム(column)および固定プレートを備えるカバープレートであって、導出カラムが導電体であり、固定プレートが絶縁体であり、導出カラムが上下に貫通して固定プレートに固定される、カバープレートと、円筒状の外筐であって、開口部が外筐の少なくとも1つの端部に設けられ、固定プレートが封止環によって封止されて外筐の開口部へ接続される、外筐と、外筐の内側の空洞に配設されるロール芯であって、上側接続片によって導出カラムの側面へ溶接されて導通する接続を達成し、下側接続片によって外筐のもう一方の導出端部へ導通して接続される、ロール芯とを備える電気化学エネルギー貯蔵装置であって、ロール芯を包むために使用される上側ロール縁部が、上側接続片の周辺部に配設され、導出カラムの周辺部および上側接続片の上側ロール縁部が、側面レーザ溶接によって固定される、電気化学エネルギー貯蔵装置。
【0006】
[0007]さらに、ロール芯を包むために使用される下側ロール縁部が、下側接続片の周辺部に配設され、外筐の下側端部の内壁は、内向きに突出して突起を形成し、突起は、下側接続片の下側ロール縁部と密接に合わさりそれと位置決めするように構成され、溝が、突起の反対の位置で外筐の側壁に設けられ、下側ロール縁部および突起は、溝でレーザ貫通溶接によって固定され電気的に接続される。
【0007】
[0008]さらに、カバープレートは、環状段差形状であり、導出カラムは、固定プレートの中央に配設される。
[0009]さらに、固定プレートは、上部から下部へ増大する段差形態であり、封止溝が、固定段差に設けられ、封止環は、封止溝に配設され、絶縁された固定プレートは、封止環によって封止されて外筐の開口部へ接続され、導出カラムの上側端部は、第1のシリンダであり、第1のシリンダの直径は、固定プレートの段差の直径より小さく、第1のシリンダの上面は、固定プレートの外面より高く、導出カラムの下側端部は、第2のシリンダであり、第2のシリンダの直径は、固定プレートの外径より小さく、固定プレートの内面より高い。
【0008】
[0010]さらに、導出カラムは、アルミニウムカラムであり、固定プレートは、樹脂プレートであり、上側接続片および下側接続片の両方は、アルミニウムプレートである。
[0011]さらに、上側ロール縁部の上側位置決め孔が、上側接続片の中央に設けられ、ロール芯の中央ロールピン孔内へ貫入してロール芯の下側ロール縁部を位置決めし固定するために使用される下側位置決め孔が、下側接続片の中央に設けられる。
【0009】
[0012]さらに、ロール芯内へ電解質を注入するための液体注入孔が、導出カラムを貫通して設けられ、液体注入孔は、封止要素を使用することによって内部および外部の絶縁封止を保ち、液体注入孔と連通し上側接続片の上側位置決め孔と位置決めするために使用される位置決めカラムは、導出カラムの内面の中央に配設される。
【0010】
[0013]さらに、液体注入孔と同軸の取付孔が、第1のシリンダ付近の液体注入孔の一端に設けられ、取付孔の直径は、液体注入孔の直径より大きく、ラバープラグおよびアルミニウムプラグが、連続して液体注入孔に配設され、アルミニウムプラグは、取付孔に固定され、アルミニウムプラグおよび導出カラムの第1のシリンダは、レーザによって溶接される。
【0011】
[0014]さらに、ロール芯によって電解質を吸収するための複数の上側貫通孔が、上側接続片に設けられ、ロール芯によって電解質を吸収するための複数の下側貫通孔が、下側接続片に設けられる。
【0012】
[0015]さらに、上側接続片の外面は、高温耐性絶縁熱収縮スリーブで覆われ、外筐の開口部には、カバープレートを固定するための拡径された開口部が設けられる。
【発明の効果】
【0013】
[0016]従来技術と比較して有益な本発明の効果は、以下の通りである。
[0017]1.本発明は、カバープレート、外筐、およびロール芯を備える電気化学エネルギー貯蔵装置を提供する。カバープレートは、導出カラムおよび固定プレートを備え、導出カラムは、導電体であり、固定プレートは、絶縁体であり、導出カラムは、上下に貫通して固定プレートに固定される。外筐は、円筒状であり、開口部が、外筐の少なくとも1つの端部に設けられ、絶縁された固定プレートは、封止されて外筐の開口部へ接続される。ロール芯が、外筐の内側の空洞に配設される。ロール芯は、上側接続片によって導出カラムへ導電接続され、下側接続片は、外筐のもう一方の導出端部へ導電接続される。ロール芯は、上側接続片および下側接続片へレーザ溶接され、導出カラムの周辺部は、側面レーザ溶接によって上側接続片の上側ロール縁部へ固定され、下側接続片の下側ロール縁部は、レーザ貫通溶接によって溝で外筐の突起へ固定される。この構造は、製品の低い内部抵抗を確実なものとする。上側および下側接続片は、それぞれキャパシタの正極および負極を導出し、正極および負極を外側へ導く。カバープレートは、導出カラムおよび固定プレートから構成され、これらは、一体構造として固定される。導出カラムは、固定プレートによって外筐から絶縁され、他の絶縁材料が必要とされず、したがって、より良好な絶縁効果をもたらす。
【0014】
[0018]2.液体注入孔と同軸の取付孔が、第1のシリンダ付近の液体注入孔の一端に設けられ、取付孔の直径は、液体注入孔の直径より大きく、ラバープラグおよびアルミニウムプラグが、連続して液体注入孔に配設され、アルミニウムプラグは、取付孔に固定され、アルミニウムプラグおよび導出カラムの第1のシリンダは、レーザによって溶接される。この構造の設計において、レーザ溶接経路は、ラバープラグへの損傷を避けるように、アルミニウムプラグの溶接中にラバープラグを避け、溶接がより強固になる。
【0015】
[0019]3.本発明の外筐の下側端部の内側は、内向きに突出して突起を形成し、突起は、下側接続片と密接に合わさるように構成される。溝が突起に対応する外筐の表面に設けられることにより、外筐および下側接続片の溶接を容易にする。下側接続片は、端部の下面の代わりにこの構造を使用することによって外筐の内壁へ溶接され、小さい内部抵抗、高強度、および良好な安定性をもたらす。使用される場合に、下部接続片および外筐は、堅牢性の改善および良好な耐振動性能をもたらし得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】[0020]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の分解構造図である。
図2】[0021]取付けおよび設定後の、本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の概略構造図である。
図3】[0022]図2におけるAの部分的に拡大された概略図である。
図4】[0023]図2におけるBの部分的に拡大された概略図である。
図5】[0024]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置のカバープレートの概略構造図である。
図6】[0025]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の上側接続片の概略図である。
図7】[0026]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の上側接続片の概略構造図である。
図8】[0027]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の下側接続片の概略構造図である。
図9】[0028]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の下側接続片の概略構造図である。
図10】[0029]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置の外筐の概略構造図である。
図11】[0030]本発明による電気化学エネルギー貯蔵装置のロール芯の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0031]参照符号:1-外筐、2-下側接続片、3-ロール芯、4-上側接続片、5-絶縁熱収縮スリーブ、6-カバープレート、7-ラバープラグ、8-アルミニウムプラグ、9-封止環、11-溝、12-突起、13-拡径された開口部、21-下側位置決め孔、22-下側ロール縁部、23-下側貫通孔、31-ロールピン孔、41-上側位置決め孔、42-上側ロール縁部、43-上側貫通孔、61-導出カラム、62-固定プレート、611-液体注入孔、612-位置決めカラム、613-取付孔。
【0018】
[0032]実施形態を参照して、以下においてさらに本発明を説明する。説明される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく、いくらかのみである。何ら創意工夫のない、本発明の実施形態に基づいて当業者により成される全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲内にある。
【0019】
[0033]実施形態1
[0034]図1図3に示されるように、電気化学エネルギー貯蔵装置は、導出カラム61および固定プレート62を備えるカバープレート6であって、導出カラム61が導電体であり、固定プレート62が絶縁体であり、導出カラム61が上下に貫通して固定プレート62に固定され、導出カラム61がその端部にスタッドまたはライトカラムを有して個々の素子間の接続を容易にする、カバープレート6と、円筒状の外筐1であって、開口部が外筐の少なくとも1つの端部に設けられ、固定プレート62が封止環によって封止されて外筐1の開口部へ接続される、外筐1と、外筐1の内側の空洞に配設されるロール芯3であって、上側接続片4によって導出カラム61の側面へ溶接されて導通する接続を達成し、下側接続片2によって外筐1のもう一方の導出端部へ導通して接続される、ロール芯3とを備え、図6および7に示されるように、ロール芯3を包むために使用される上側ロール縁部42が、上側接続片4の周辺部に配設され、上側ロール縁部42の上側位置決め孔41が、上側接続片4の中央に設けられ、上側位置決め孔41のロール縁部が、ロール芯3の孔に設置され、導出カラム61の周辺部および上側接続片4の上側ロール縁部42は、側面レーザ溶接によって固定される。
【0020】
[0035]本実施形態において、カバープレート6は、環状段差形状であり、導出カラム61は、固定プレート62の中央に配設される。本実施形態において、導出カラム61は、アルミニウムカラムであり、固定プレート62は、樹脂プレートであり、上側接続片4および下側接続片2の両方は、アルミニウムプレートである。外筐1もまた、アルミニウム材料から製作される。
【0021】
[0036]図5に示されるように、本実施形態において、固定プレート62は、上部から下部へ増大する段差形態であり、封止溝が、固定された段差に設けられ、封止環9は、封止溝に配設され、導出カラム61の上側端部は、第1のシリンダであり、第1のシリンダの直径は、固定プレート62の段差の直径より小さく、第1のシリンダの上面は、固定プレート62の外面より高く、導出カラム61の下側端部は、第2のシリンダであり、第2のシリンダの直径は、固定プレート62の外径より小さく、固定プレート62の内面より高い。上側接続片4の外面は、高温耐性絶縁熱収縮スリーブ5で覆われ、絶縁熱収縮スリーブ5は、上側接続片4と外筐1との間の接触を避けるように、上側接続片へ接続されて、導出カラム61の溶接部分を一緒に覆い、外筐1の開口部には、カバープレート6を固定するための拡径された開口部13が設けられる。拡径された開口部13はまた、絶縁熱収縮スリーブ5の設置を容易にする。
【0022】
[0037]本実施形態において、導出カラム61の周辺部および上側接続片4の上側ロール縁部42は、側面レーザ溶接によって固定され、この構造の溶接は、従来のしまりばめを用いる代わりに導出カラム61の周辺部で行われ、高強度、良好な安定性、低い内部抵抗、および良好な耐振動性能を有する。
【0023】
[0038]実施形態2
[0039]本実施形態は、実施形態1に基づいてさらに最適化される。本実施形態において、実施形態1と比較した改善が主に説明される。同じ内容は説明されない。本実施形態において、図8および図9において示されるように、下側位置決め孔21が、下側接続片2の中央に設けられ、下側位置決め孔21のロール縁部が、ロール芯のロールピン孔31に設置され、下側接続片2の周辺部には、ロール芯3を包むための下側ロール縁部22が設けられる。図4および図10に示されるように、外筐1の下側端部の内壁は、内向きに突出して突起12を形成し、突起は、下側接続片2の下側ロール縁部22と密接に合わさりそれと位置決めするように構成され、溝11が、突起12の反対の位置で外筐1の側壁に設けられ、下側ロール縁部22および突起12が、溝11でレーザ貫通溶接によって固定され電気的に接続される。
【0024】
[0040]本実施形態における外筐1の下側端部の内側は、内向きに突出して突起12を形成し、突起は、下側接続片2と密接に合わさるように構成される。溝11が突起12に対応する外筐1の表面に設けられることにより、外筐1および下側接続片2の溶接を容易にする。下側接続片2は、端部の下面の代わりにこの構造を使用することによって外筐1の内壁へ溶接され、小さい内部抵抗、高強度、および良好な安定性をもたらす。使用される場合に、下部接続片2および外筐1は、堅牢性の改善および良好な耐振動性能をもたらし得る。さらに好ましくは、突起12は環状突起12であり、溶接面がより大きく、内部抵抗値が小さく、溶接強度が高く、耐振動性能がより良好である。溝11を設けることにより、溶接部分での外筐1の厚みを減らし、生産製造工程における難度を下げ、製造を容易にする。
【0025】
[0041]本実施形態において、上側接続片4の上側ロール縁部42および下側接続片2の下側ロール縁部22が、それぞれロール芯3を覆い、上側接続片4の高温耐性絶縁熱収縮スリーブ5が、外筐1の内壁と緊密に合わさり、下側接続片2の下側ロール縁部22が、外筐1の内向き収縮環状突出部12と緊密に合わさるので、製品は、より良好な耐振動性能を有する。
【0026】
[0042]実施形態3
[0043]図3に示されるように、本実施形態は、実施形態2に基づいてさらに最適化される。本実施形態において、実施形態2と比較した改善が主に説明される。同じ内容は説明されない。本実施形態において、ロール芯3内へ電解質を注入するための液体注入孔611が、導出カラム61を貫通して設けられる。電解質の注入が完了した後、液体注入孔611が、封止要素を使用することによって内部および外部の絶縁封止を保ち、液体注入孔611と連通し上側接続片4の上側位置決め孔41と位置決めするために使用される位置決めカラム612が、導出カラム61の内面の中央に配設される。位置決めカラム612は、位置決めを容易にする。
【0027】
[0044]実施形態4
[0045]図3に示されるように、本実施形態は、実施形態3に基づいてさらに最適化される。本実施形態において、実施形態3と比較した改善が主に説明される。同じ内容は説明されない。本実施形態において、液体注入孔611と同軸の取付孔613が、第1のシリンダ付近の液体注入孔611の一端に設けられ、取付孔613の直径が、液体注入孔611の直径より大きく、ラバープラグ7およびアルミニウムプラグ8が、連続して液体注入孔611に配設され、アルミニウムプラグ8が、取付孔613に固定され、アルミニウムプラグ8および導出カラム61の第1のシリンダが、レーザによって溶接される。
【0028】
[0046]好ましくは、ロール芯3によって電解質を吸収するための複数の上側貫通孔43が、上側接続片4に設けられ、ロール芯3によって電解質を吸収するための複数の下側貫通孔23が、下側接続片2に設けられ、電解質の浸透を促進する。
【0029】
[0047]防爆弁が、防爆弁を使用することにより外筐1の内部の過剰な圧力を避けるように、外筐1の側壁に配設される。
[0048]前述の説明は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定することを意図しない。本発明の趣旨および原理の内で行われる任意の修正、同等の置換、および改善は、本発明の保護範囲内にある。
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【国際調査報告】