(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-25
(54)【発明の名称】分析物選択センサおよび注入システムの機械的結合
(51)【国際特許分類】
A61M 5/172 20060101AFI20220818BHJP
A61M 5/142 20060101ALI20220818BHJP
A61M 37/00 20060101ALI20220818BHJP
A61B 5/1473 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
A61M5/172 500
A61M5/142 522
A61M37/00 500
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575281
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 US2020037379
(87)【国際公開番号】W WO2020257069
(87)【国際公開日】2020-12-24
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521146056
【氏名又は名称】バイオリンク インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Biolinq Incorporated
【住所又は居所原語表記】4535 Towne Centre Court, Suite 200,San Diego,California 92121 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ウィンドミラー, ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】タングニー, ジャレッド
(72)【発明者】
【氏名】ペイサー, トーマス アーノルド
【テーマコード(参考)】
4C038
4C066
4C267
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
4C038KY04
4C066AA10
4C066BB01
4C066CC01
4C066QQ82
4C267AA72
4C267BB23
4C267BB62
4C267CC01
4C267CC05
4C267EE20
4C267HH22
(57)【要約】
分析物選択センサ(20)および注入システム(800)を単一の身体装着型デバイス(2000)に結合するためのデバイス(2000)および方法(1300)が、本明細書に開示されている。結合に続いて、情報および/または電力は、無線電磁送信または電気コネクタによって、2つのモダリティ(分析物選択センサ(20)および注入システム(800))の間で交換される。センサ(20)は、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、分析物の存在を測定するように構成されている。注入システム(800)は、角質層を貫通し、液相治療薬を送達するように構成されている。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析物選択センサおよび注入システムを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法であって、前記分析物選択センサを装着者の皮膚上に位置決めすることであって、前記分析物選択センサが、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている、位置決めすることと、前記注入システムを装着者の皮膚上に位置決めすることであって、前記注入システムが、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに送達するように構成され、前記位置決めすることが、単一の身体装着型デバイスを形成するために、前記注入システムと前記分析物選択センサとの間の機械的保持を必要とする、位置決めすることと、前記分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、前記分析物選択センサと注入システムとの間で電磁エネルギーを伝達することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記分析物選択センサが、前記注入システムを装着者の皮膚上に前記位置決めする間に、前記注入システムの底部上の対応する構造と機械的に結合するように構成された幾何学的特徴を含み、それによって、前記注入システムが、前記装着者の皮膚にすでに適用されている前記分析物選択センサの上面に適切な空間的配向で配置されることを可能にする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分析物選択センサが、最初に前記装着者の皮膚上に位置決めされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記分析物選択センサが、電気化学センサ、化学センサ、電気センサ、電位差測定センサ、電流測定センサ、ボルタンメトリックセンサ、ガルバノメトリックセンサ、インピーダンス測定センサ、導電率測定センサ、またはバイオセンサである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記注入システムが、マイクロニードル、マイクロニードルアレイ、マクロニードル、皮下注射針、カニューレ、カテーテル、または経口送達経路を介した注入を提供するように構成されている流体送達装置を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記単一の身体装着型デバイスが、皮膚パッチ、真皮パッチ、接着パッチ、注入セット、パッチポンプ、応答性治療システム、または自動治療送達システムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の分析物が、グルコース、乳酸、ケトン体、尿酸、アスコルビン酸、アルコール、グルタチオン、過酸化水素、代謝物、電解質、イオン、薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記電磁エネルギーの伝達が、情報およびエネルギーのうちの少なくとも一方を転送することを目的とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記電磁エネルギーの伝達が、導電性要素を特徴とする電気コネクタによる、または無線送信による、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている分析物選択センサおよび角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成された注入システムを結合するための方法であって、単一のデバイスを形成するために、前記分析物選択センサと前記注入システムとの間の機械的保持機構を係合させることと、前記単一のデバイスを装着者の皮膚に位置決めすることと、前記分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、前記分析物選択センサと注入システムとの間で電磁エネルギーを伝達することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記分析物選択センサが、電気化学センサ、化学センサ、電気センサ、電位差測定センサ、電流測定センサ、ボルタンメトリックセンサ、ガルバノメトリックセンサ、インピーダンス測定センサ、導電率測定センサ、またはバイオセンサである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の分析物が、グルコース、乳酸、ケトン体、尿酸、アスコルビン酸、アルコール、グルタチオン、過酸化水素、代謝物、電解質、イオン、薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記注入システムが、マイクロニードル、マイクロニードルアレイ、マクロニードル、皮下注射針、カニューレ、カテーテル、または経口送達経路を介した注入を提供するように構成されている流体送達装置を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記単一のデバイスが、皮膚パッチ、真皮パッチ、接着パッチ、注入セット、パッチポンプ、応答性治療システム、または自動治療送達システムを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記電磁エネルギーの伝達が、情報およびエネルギーのうちの少なくとも一方を転送することを目的とする、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記電磁エネルギーの伝達が、導電性要素を特徴とする電気コネクタによる、または無線送信による、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている分析物選択センサおよび角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成された注入システムを結合するための方法であって、単一のデバイスを形成するために、中間装置と、前記分析物選択センサおよび前記注入システムの両方との間の機械的保持機構を係合させることと、前記単一のデバイスを装着者の皮膚に位置決めすることと、前記分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、前記分析物選択センサと注入システムとの間で電磁エネルギーを伝達することと、を含む、方法。
【請求項18】
前記分析物選択センサが、マイクロニードルまたはマイクロニードルアレイである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上の分析物が、グルコース、乳酸、ケトン体、尿酸、アスコルビン酸、アルコール、グルタチオン、過酸化水素、代謝物、電解質、イオン、薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記注入システムが、マイクロニードル、マイクロニードルアレイ、マクロニードル、皮下注射針、カニューレ、カテーテル、または経口送達経路を介した注入を提供するように構成されている流体送達装置を備える、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、治療送達機構、分析物選択センサ、およびそれらを構成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
治療薬の持続的送達は、現代の医療デバイスにおいて依然として重要な技術である。このような医療デバイスの最も重要な例が、インスリンポンプであり、持続的皮下インスリン注入(CSII)システムとしても知られ、インスリン依存性糖尿病の個人に広く使用されている。インスリンポンプは、注射器および皮下注射針によるインスリンの頻繁でない皮下注射よりも、より生理学的なインスリン送達方法を提供するために、1980年代に開発され、1990年代に商品化された。1992年に、集中的なインスリン療法が糖尿病の長期合併症の発生率と重症度を劇的に減少させることを示した、糖尿病管理および合併症調査(DCTT)が公表された直後、インスリン送達方法の改善の重要性がさらに認識された。より最近では、インスリンポンプは、持続的なグルコース監視システムによって判定された実際の、または差し迫った低血糖の場合には、インスリン注入を自動的に停止するように構成されている。インスリンポンプはまた、持続的なグルコース監視システムによって測定されたグルコースレベルに応答して、インスリン送達を持続的に調節するように構成されている。これらのシナリオでは、分析物の感知および治療送達の両方のモダリティは、2つの別個の分離可能なデバイスで構成されており、両方とも身体に装着されている。しかしながら、感知-処置システムの統合を目指し、身体装着型デバイスを小型化したいという要望に沿って、分析物の感知および治療送達の構成要素の両方を単一の装着型デバイスに統合することは、開発分野として活発になっている。しかしながら、多くの患者にとって、これらの技術を使用する際の主な障害は、
図2に示すように、ユーザ215上に位置決めされた2つのデバイス205および210のように、2つの分離したオンボディデバイスを使用することである。感知-処置システムの統合を目指し、身体装着型デバイスを小型化したいという要望に沿って、分析物の感知および治療送達の構成要素の両方を単一の装着型デバイス内に併置することは、盛んな開発分野である。上記のことから、感知および治療付随物の統合は、それ自体の一連の独自の課題、つまり、単一の身体装着型デバイスとして動作するように構成されているこれら2つの分離可能なコンポーネント間の機械的結合と電気的インターフェースのために堅牢な方法を開発することを提示する。異なる方法を使用して単一の身体装着型デバイスに結合され得る両方の要素の統合に関連する課題に照らして、感知および送達コンポーネントは、別個の結合不可能なコンポーネントによって具体化されることが多かった。そのような実施形態では、ユーザは、身体の空間的に異なる場所に該別個のコンポーネントを適用および装着させられる。
【0003】
先行技術の解決策は、単一の統合されたデバイスに物理的に取り付けられた2つのカニューレの挿入に関連付けられた課題を回避するために、十分な程度まで空間的に分離されている別個の身体装着型エンティティとして感知および送達システムの両方を動作させることに主に関係していた。さらに、これらの付随物を異なる領域に装着することができるように、物理的に別個のデバイスとして分析物感知および治療送達モダリティを実装することで、2つのシステム間の望ましくない相互作用の課題を解決する。このような相互作用は、クロストーク、干渉、汚染、希釈といった複数の形態をとることがあり、感知ルーチンのパフォーマンス、精度、および信頼性に影響を与える。分析物感知モダリティの先行技術の実施形態は、電気化学的変換技術を使用して分析物を定量化するように構成されたカニューレ支援型の皮下埋め込み型ワイヤベースセンサを含み、持続的なグルコース監視システムは、その一例である。治療送達モダリティの先行技術の実施形態は、溶液相の治療を含むリザーバに圧力を加えることによって治療薬を皮下脂肪組織(皮下)に送達するように構成されたカニューレベースのパッチポンプおよび注入セットを含み、インスリン注入システムはその一例である。
図1Aは、皮下脂肪組織中のグルコースの定量化のために構成されたユーザインターフェースデバイス115および携帯電話105を備えた先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサ110である。
図1Bは、皮下脂肪組織中のグルコースの定量化のために構成されたユーザインターフェースデバイス125を備えた先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサ130である。
図1Cは、皮下脂肪組織中のグルコースの定量化のために構成されたユーザインターフェースデバイス145を備えた先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサ150である。より最近の先行技術は、単一の身体装着型デバイス内の感知および送達モダリティの両方の併置を指示しているが、そのような先行技術の両方のモダリティは分離不可能である。このように、治療送達付随物内の治療薬の供給が枯渇した場合、分析物感知モダリティに依然として何日も有用寿命が残っている場合があるという事実にもかかわらず、分析物感知モダリティを含むシステム全体を取り外して交換する必要がある。別の実施形態では、分析物選択センサは、該注入システムに存在する回路および電源を利用しながら、センサを最小数のコンポーネントに減らすことによって、注入システムと同じ周波数で交換することができる。
【0004】
溶液相治療薬(すなわちインスリン)の送達用に構成された現在の針およびカニューレベースの注入システムは、分析物(すなわちグルコース)の持続定量化用に構成された針およびカニューレベースのセンサシステムと組み合わされることが多い。このようなシステムは協調して動作し、別個のコンポーネント(感知および送達)として動作するように構成されているが、両方のシステムはまだ単一の身体装着型デバイスとして実装されていない。これは、単一の統合されたデバイスに物理的に取り付けられた2つのカニューレの挿入に関連付けられた課題に部分的に起因するが、主要な課題は、2つのシステム間の情報伝達方法を支持しながら同時に、両方のシステムを機械的に結合することに起因して生じる。すなわち、分析物感知および治療送達付随物の結合は、該コンポーネント間で(または、中間情報処理デバイスを介して)一方向または双方向のいずれかで情報および/または電力の伝達を容易にしながら、該コンポーネントを単一の身体装着型デバイスに保持するための方法を必要とする。すべての実施形態において、情報および電力は、電磁量を構成すると見なされる。さらに、持続的なグルコースモニタなどの分析物選択センサの現在の進歩により、7~14日の摩耗寿命を特徴とするデバイスの商品化が可能になった。しかしながら、インスリン注入システムなどの現在の治療送達機構は、中に治療薬を3日分の量しか収容できず、それにより、治療送達付随物は、分析物選択センサの機能的寿命が終わるかなり前に交換を必要とすることを意味する。先行技術で提案されているように、両方のシステムが単一の身体装着付随物に統合される場合、これは、両方のシステムを皮膚から同時に取り外し、交換して、治療送達付随物内の治療薬の内部供給を補充し、それにより、分析物選択センサによって生じる有用寿命の譲歩をもたらすことを義務付ける。現在のグルコースセンサおよびインスリン注入システムの不釣り合いな使用期間の問題に対する解決策が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、オープンループまたはクローズドループの実施形態で構成された単一の身体装着型デバイスを作成するためにユーザによって組み立てられる、分離可能な分析物感知および治療送達モダリティを結合するための方法を教示する。結合動作は、ユーザの皮膚に適用する前に、またはモダリティ(感知または送達)のうちの1つを適用した後に順番に、ユーザによって簡単な方法で実行される。結合に続いて、情報および/または電力は、無線電磁送信または電気コネクタによって、2つのモダリティの間で交換される。代替的に、情報は、中間電子デバイスとの電磁相互作用によって2つのモダリティ間で転送されてもよい。一実施形態では、中間電子デバイスは、分析物感知および治療送達モダリティの両方を保持し、別の実施形態では、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、コンピュータ、または他の身体装着型デバイスなどの分離された物理的に別個の情報処理デバイスを構成する。システム全体の実施形態は、装着者が1つ以上の分析物のレベルに基づいて治療的介入の投薬を調整するオープンループシステム、および、制御アルゴリズムが1つ以上の治療的介入の投薬を自律的に調整するクローズループシステムのいずれかを含む。本明細書に開示される本発明は、分析物感知付随物が乱されないまま、感知動作を継続している間、インスリン注入システムなどの治療送達付随物の交換を可能にする。このようにして、ユーザは、治療送達付随物は言うまでもなく、分析物センサの完全な機能的寿命を実現することができる。本発明は、情報または電力転送の目的でそれらの間の電磁インターフェースを容易にしながら同時に、分析物選択センサからの治療送達付随物の機械的結合および結合解除のための容易な方法を指示する。
【0006】
本発明の一態様は、分析物選択センサおよび注入システムを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法である。方法は、最初に、分析物選択センサを装着者の皮膚上に位置決めすることを含む。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている。選択的な方法とは、生物学的環境を占める内因性(すなわち代謝物、イオン、タンパク質)および外因性(すなわち薬剤、治療薬)電気活性化合物を共循環させることによって与えられた有害な信号の寄与を軽減しながら、少なくとも1つの対象の分析物を測定する分析物選択センサの能力を意味すると概して理解される。方法はまた、第二に、注入システムを装着者の皮膚上に位置決めすることを含む。注入システムは、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成されている。制御された方法とは、指定された投薬量、濃度、または数量の治療薬を送達する注入システムの能力を意味すると概して理解され、これは、該治療薬が短時間で与えられるボーラス送達、または該治療薬が長期間にわたって与えられる基礎送達のいずれかを含み得る。位置決めすることは、単一の身体装着型デバイスを形成するために、注入システムと分析物選択センサの間の機械的保持を必要とする。方法はまた、最後に、分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、分析物選択センサと注入システムとの間の電磁エネルギーの伝達を含む。
【0007】
本発明の別の態様は、分析物選択センサおよび注入システムを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法である。方法は、最初に、注入システムを装着者の皮膚上に位置決めすることを含む。注入システムは、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成されている。方法はまた、第二に、分析物選択センサを装着者の皮膚上に位置決めすることを含む。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている。位置決めすることは、単一の身体装着型デバイスを形成するために、分析物選択センサと注入システムの間の機械的保持を必要とする。方法はまた、最後に、分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、分析物選択センサと注入システムとの間の電磁エネルギーの伝達を含む。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成された分析物選択センサ、および、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成された注入システムを結合するための方法である。方法は、最初に、単一のデバイスを形成するために、分析物選択センサと注入システムとの間の機械的保持機構を係合させることを含む。方法はまた、第二に、単一のデバイスを装着者の皮膚上に位置決めすることを含む。方法はまた、最後に、分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、分析物選択センサと注入システムとの間の電磁エネルギーの伝達を含む。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成された分析物選択センサ、および、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成された注入システムを結合するための方法である。方法は、最初に、単一のデバイスを形成するために、中間装置と、分析物選択センサおよび注入システムの両方との間の機械的保持機構を係合させることを含む。方法はまた、第二に、単一のデバイスを装着者の皮膚上に位置決めすることを含む。方法はまた、最後に、分析物選択センサと注入システムとの間のトランザクションを実行するために、分析物選択センサと注入システムとの間の電磁エネルギーの伝達を含む。該中間装置またはデバイスは、該分析物選択センサおよび注入システムが、両方のデバイスを互いに対して固定された位置にするように保持される得か、さもなければ機械的に結合され得る、2つの幾何学的特徴を備えて構成されていることが概して理解される。一実施形態では、該中間装置は、純粋に、該分析物選択センサおよび注入システムを単一の統合されたデバイスに結合するための機械的装置であり、該中間装置では、埋め込まれた電子システムは特徴とされていない。別の実施形態では、該中間装置は、分析物選択センサと注入システムとの間での電磁エネルギー(すなわち、電力、データ)の伝達が可能な埋め込まれた電子システムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサである。
【
図1B】先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサである。
【
図1C】先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサである。
【
図2】センサデバイス(左)および注入システム(右)の先行技術の実施形態である。
【
図3】先行技術の針/カニューレベースの分析物選択センサおよびマイクロニードルアレイベースの分析物選択センサ(右)である。
【
図4】注入システムおよび分析物選択センサの図解である。
【
図5A】センサを注入セットに統合したものである。
【
図5B】センサをパッチポンプに統合したものである。
【
図6A】センサをパッチポンプに統合したものである。
【
図6B】センサをパッチポンプに統合したものである。
【
図7A】6つの電気パッドを備えたセンサの上面斜視図である。
【
図7B】6つの電気パッドを備えたセンサの上面図である。
【
図8A】
図7A~
図7Eにおいて特徴とされた分析物選択センサ(図示せず)を保持し、それと電磁的にインターフェースするように設計された空洞を特徴とする治療送達システムの上面図である。
【
図10】装着者の皮膚への分析物選択センサの適用の図である。
【
図10A】分析物選択センサの後部への治療送達システムの適用の図である。
【
図10B】装着者の皮膚上の機械的および電磁的に結合された分析物選択センサおよび治療送達システムの図である。
【
図11】機械的および電磁的に結合された分析物選択センサおよび治療送達システムの側面斜視図である。
【
図12】分析物選択センサおよび注入システムを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法のフローチャートである。
【
図13】注入システムおよび分析物選択センサを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法のフローチャートである。
【
図14】皮膚に適用する前に、分析物選択センサおよび注入システムを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法のフローチャートである。
【
図15】皮膚に適用する前に、中間装置によって容易にされる、分析物選択センサおよび注入システムを結合するための方法のフローチャートである。
【
図16】オープンループの実施形態の方法のフローチャートである。
【
図17】クローズドループの実施形態の方法のフローチャートである。
【
図18】オープンループの実施形態における入力、出力、および主要な構成要素を示すブロック/プロセスフロー図である。
【
図19】クローズドループの実施形態における入力、出力、および主要な構成要素を示すブロック/プロセスフロー図である。
【
図20】注入システムおよび分析物選択センサを単一の身体装着型デバイスに結合するための中間デバイスの断面図である。
【
図21】注入システムおよび分析物選択センサとともに単一の身体装着型デバイスに統合された中間デバイスの断面図である。
【
図22】注入システムおよび分析物選択センサを単一の身体装着型デバイスに結合するための中間デバイスの代替的な実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明を実施するための最良のモード
本明細書に開示される技術は、分析物センサシステムと治療送達システムとを並置して、異なる生理的コンパートメントで動作させながら、2つの間の空間的分離を最小限に維持するものである。これは、分析物センサを装着者の生存表皮または真皮に分配することによって達成され、それによって、システムは、そこに存在する1つ以上の分析物を定量化するように構成される。逆に、治療送達システムは皮下領域に分配される。感知および送達の両方のモダリティを横断して分離し、感知ルーチンを生存表皮または真皮に限定し、送達ルーチンを皮下脂肪組織に限定することで、両方のルーチンの隔離を可能にし、ひいては、検出中の分析物のクロストーク、干渉、汚染、および局所希釈が発生する可能性を軽減するので、両方とも所与の生理的コンパートメントに併置されるべきである。本発明の優先的な実施形態では、システムは、オープンループのパラダイムで機能し、それにより、療法は、ユーザによって促され、該センサからの測定によって導かれる。代替的に、システムは、1つ以上のセンサ読み取り値に応答して、自律的に治療的介入を送達するための制御アルゴリズムを含む。このパラダイムは、糖尿病管理、特に集中的なインスリン療法を受けている人々に大きな影響を与えることが期待されている。
【0012】
本発明は、(情報または電力転送の目的で)分析物選択センサおよび治療送達モダリティの間の電磁インターフェースを容易にしながら、それらの機械的結合および付随する結合解除のための単純化された方法を開示する。このようにして、分析物選択センサ付随物が衰えることなく動作し続ける間、治療送達付随物(すなわち、インスリン注入システム)を取り外して交換することができる。
【0013】
身体装着型分析物センサ(持続的なグルコースモニタなど)は、1つ以上の分析物を高精度で選択的な方法で感知するように構成されている高感度の電気化学システムである。同様に、身体装着型治療送達機構(インスリン注入システムなど)は、1つ以上の分析物の循環レベルに応答して、制御された方法で治療的介入を送達するように構成されている。本発明において、分析物センサおよび注入システムは、互いに機械的および電磁的に結合して、これらの2つの分離可能なモダリティからなる単一の身体装着型デバイスを作成するように構成されている。
【0014】
機械的結合は、機械的保持機構を構成し、とりわけ、締まりばめ、すきまばめ、または中間ばめの形態をとり、感知および送達モダリティの両方を互いに対して不変の位置に位置決めする。ユーザは、結合を係合させて両方のモダリティを保持し、同様に、結合を係合解除して両方のモダリティを分離する。代替的な実施形態では、第3の「中間」要素は、分析物センサおよび治療送達コンポーネントの両方を固定された不変の位置に位置決めし、かつ保持するために採用される。これらの実施形態の下で、ユーザは、依然として、分析物感知および治療送達モダリティを所望に応じて機械的に結合し、かつ結合解除することができる。
【0015】
第1の実施形態では、ユーザは、最初に分析物選択センサを皮膚に適用し、感知要素が角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスして分析物感知動作を行うことを可能にする。1つの特定の実施形態では、センサデバイスは、パッチポンプまたは他のインスリン注入システムなどの治療送達機構と噛合されたときに適切な空間配向を可能にするためのロックアンドキー特徴を備えた電気回路基板に取り付けられた分析物選択センサからなる。センサデバイスの上部はまた、注入システムの底部に取り付けるための電気接触パッドまたはコネクタを特徴とし、それにより、電力または信号の転送を可能にするための電磁量の電気的送信のための経路を提供し得る。このように治療送達システムの底部に取り付けられたセンサデバイスは、治療送達システムに埋め込まれた電気サブシステムを利用し、それにより、センサ要素に非常に低いコストの物品をもたらす。
【0016】
続いて、ユーザは、治療送達機構を皮膚に適用し、その作用により、カニューレまたは針が皮膚の3つの上層(角質層、表皮および真皮)を貫通して皮下脂肪組織にアクセスし、送達機構は、分析物選択センサと機械的に結合し、それによって、単一の不変の身体装着型応答性治療システムを形成する。
【0017】
第2の実施形態では、ユーザは、最初に治療送達機構を皮膚に適用し、送達要素が皮膚の外層を貫通して皮下脂肪組織にアクセスして治療送達動作を行うことを可能にする。続いて、ユーザは、分析物選択センサを皮膚に適用し、その作用により、マイクロニードルまたはマイクロニードルアレイを角質層に貫通させて、生存表皮または真皮にアクセスさせ、その結果、分析物選択センサが治療送達機構と機械的に結合し、それによって単一の不変の身体装着型応答性治療システムを形成する。
【0018】
第3の実施形態では、ユーザは、身体に適用する前に、第3の要素(中間体)によって、分析物選択センサおよび治療送達機構を機械的に結合する。中間体は、単一の身体装着型応答性治療システムを形成するために、分析物センサおよび送達手段を互いに対して固定された位置に保持する。分析物選択センサおよび治療システムは各々、好ましくは、装着者の身体の表面上の固定された位置にこれらのデバイスを接着するための皮膚に面する接着剤を特徴とすることに留意されたい。単一の身体装着型デバイスはまた、好ましくは、皮膚パッチ、真皮パッチ、接着パッチ、注入セット、パッチポンプ、応答性治療システム、または自動治療送達システムを備える。
【0019】
電磁結合は、分析物選択センサと治療送達機構との間で情報および電力のうちの少なくとも一方を伝達するか、または転送する手段を構成する。伝達または転送は、一方向性(分析物選択センサから治療送達機構へ、または治療送達機構から分析物選択センサへ)または双方向性(分析物選択センサから治療送達機構へ、かつ治療送達機構から分析物選択センサへ)のいずれかである。情報または電力の転送は、自由空間を伝播する電磁波を介して無線で達成されるか、または少なくとも2つの導電性パッドを特徴とする電気コネクタによって容易になされる。1つのシナリオでは、分析物選択センサおよび治療送達機構の両方を機械的に結合する行為は、2つのモダリティ間で電磁情報とエネルギーの少なくとも一方の交換を促す。無線送信の使用は、BLUETOOTH(登録商標)、Wi-Fi、NFC、RFID、セルラー無線、ZigBee、スレッド、ANT、独自の無線技術、独自のマイクロ波技術、独自のミリ波技術、誘導結合、静電容量結合、共振結合、または光波による。
【0020】
別の実施形態では、分析物選択センサおよび治療送達機構の両方が、ユーザの行動によって対にされなければならない。治療送達モダリティは、多くの場合、分析物感知付随物よりも空間的範囲が大きいため、より大きな電荷貯蔵容量を備えたバッテリーおよびより高度なレベルのマイクロ電子システム(すなわち、計算能力、無線機能)を収容するようにより適切に位置決めされることに留意されたい。したがって、好ましい実施形態は、治療送達機構内のエネルギー源、マイクロプロセッサ、および無線データ送信機能の収容、ならびに任意選択的に、分析物選択センサの動作に関与するアナログフロントエンドを含む。
【0021】
別の実施形態は、アナログフロントエンドを分析物選択センサ内に配置し、残りの電子コンポーネント(エネルギー源、マイクロプロセッサ、および無線データトランシーバ)を治療送達機構内に収容する。
【0022】
別の実施形態は、アナログフロントエンドおよびマイクロプロセッサを分析物選択センサ内に配置し、残りの電子コンポーネント(エネルギー源および無線データトランシーバ)を治療送達機構内に収容する。
【0023】
別の実施形態は、アナログフロントエンド、マイクロプロセッサ、およびエネルギー源を分析物選択センサ内に配置し、無線データトランシーバを治療送達機構内に収容する。
【0024】
さらに別の実施形態は、すべての電子コンポーネント(エネルギー源、マイクロプロセッサ、無線データトランシーバ、およびアナログフロントエンド)を分析物選択センサ内に配置して、治療送達機構がない場合に、それが分離可能なデバイスとして動作できるようにする。
【0025】
開示された本発明のさらに別の実施形態は、皮膚上に位置決めされ、3日を超える分析物監視(現在の持続的なグルコースモニタの場合のように7、10、または14日など)のために構成された分析物選択センサを含むが、治療送達機構は、(インスリン注入システムの場合のように)3日ごとに交換されるように構成されており、その結果、該治療送達機構の取り外しは、分析物選択センサの取り外しを必要としないか、またはさもなければそれを乱さない。分析物選択センサは、好ましくは、ユーザの生理液の特定の生理学的または代謝状態を示す、真皮間質における、内因性もしくは外因性の生化学的薬剤、代謝物、薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤を測定するように構成されたマイクロニードルアレイベースの電気化学、電気光学、または全電子デバイスである。具体的には、マイクロニードルアレイは、200~2000μmの垂直範囲を有する複数のマイクロニードルを含み、生存表皮または真皮内に位置する少なくとも1つの分析物のレベルを選択的に定量化するように構成されている。分析物選択センサは、好ましくは、電気化学センサ、化学センサ、電気センサ、電位差測定センサ、電流測定センサ、ボルタンメトリックセンサ、ガルバノメトリックセンサ、インピーダンス測定センサ、導電率測定センサ、またはバイオセンサである。注入システムまたは治療送達機構は、好ましくは、マイクロニードル、マクロニードル、皮下注射針、カニューレ、カテーテル、または経口送達経路を介して、溶液相治療薬を真皮間質、皮下脂肪層、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、または筋肉組織に注入するように構成された流体送達装置である。溶液相治療薬は、該分析物選択センサによって提供される代謝状態に応答して、制御された方法で送達される。治療薬(「療法」とも称される)は、好ましくは、溶液相薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤である。
【0026】
さらに別の実施形態は、センサおよび注入システム(埋め込まれた療法を含む)を応答性治療システムと統合する結合システムである。この実施形態は、物理的に別個のコンパートメントを占める、治療の送達を促すために、センサおよび注入システムの両方を組み込んだ身体装着型デバイスである。代替的に、身体装着型デバイスは、センサ、注入システム、および療法を単一のエンクロージャーに組み込んでいる。
【0027】
機械的結合機構は、注入システムのハウジング内にセンサを保持するように設計された機構であり、またはその逆の機構である。代替的に、身体装着型デバイスは、センサおよび注入システムの両方を内部に保持するように構成された第3の要素(中間体)を特徴とし得る。結合機構は、締まりばめ、すきまばめ、または中間ばめの形態をとり得る。
【0028】
電磁エネルギー伝達機構は、センサから注入システムに一方向に、またはセンサと注入システムの間で双方向に、情報および/または電力を転送するように設計された電磁機構である。代替的に、第3のデバイスなどの中間体は、該センサと注入システムとの間のトランザクションを実行し得る。伝達機構は、コネクタデバイスによって容易になされる無線電磁送信または電磁通信の形態をとり得る。
【0029】
クローズドループの実施形態である別の実施形態では、要素は以下の通りである:マイクロニードルアレイ分析物選択センサは、真皮間質内に位置する少なくとも1つの分析物のレベルを選択的に定量化するように構成された、200~2000μmの垂直範囲を有する複数のマイクロニードルである。治療送達機構(注入システム)は、好ましくは、マイクロニードル、マクロニードル、皮下注射針、カニューレ、カテーテル、または経口送達経路を介して、溶液相治療薬を真皮間質、皮下脂肪層、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、または筋肉組織に注入するように構成された流体送達装置である。治療薬(療法)は、溶液相薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤である。センサおよび注入システム(埋め込まれた療法を含む)を応答性治療システムと統合する結合システムは、センサおよび注入システムの両方を組み込んで、物理的に別個の解剖学的または生理的コンパートメントを占める、療法の送達を促すことができる身体装着型デバイスである。代替的に、身体装着型デバイスは、センサ、注入システム、および治療を単一のエンクロージャーに組み込んでいる。制御アルゴリズムは、ユーザからの、またはマイクロニードルアレイ分析物選択センサによって記録された測定値からの入力に基づいて、送達される量、送達の期間、および/または送達の頻度を制御することによって、治療薬の投薬を制御するために1つ以上の数学的変換を採用するソフトウェアルーチンである。該投薬は、療法が一度に送達されるボーラス送達、または療法が長期間にわたって送達される基礎送達のいずれかを含み得る。数学的変換では、ユーザが提供するか、または他の場所から自律的に統合されるいずれかの追加の入力を採用できる。機械的結合機構は、注入システムのハウジング内にセンサを保持するように設計された機構であるか、またはその逆の機構である。代替的に、身体装着型デバイスは、センサおよび注入システムの両方を内部に保持するように構成された第3の要素(中間体)を含む。結合機構は、好ましくは、締まりばめ、すきまばめ、または中間ばめの形態をとる。情報伝達機構は、センサから注入システムに一方向に、またはセンサと注入システムの間で双方向に、情報および/または電力を転送するように設計された電磁機構である。代替的に、第3のデバイスなどの中間体は、センサと注入システムの間のトランザクションを軽減するか、または調停する。伝達機構は、好ましくは、コネクタデバイスによって容易にされる無線電磁送信または電磁通信の形態をとる。
【0030】
別の実施形態は、分析物選択センサの第1の方法の実施形態である。第1のステップにおいて、ユーザはセンサを皮膚に適用する。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている。1つのサブ実施形態では、センサは、注入システムがセンサに適切にはまり、必要に応じて、組み合わされたシステムの適正な動作のために適切な電気的接続を行うように、注入システムの底部上の同様の幾何学的形状に正確に一致する幾何学的特徴を備えて構成されている。
【0031】
次のステップにおいて、ユーザは、機械的結合によって注入システムをセンサに係合させて単一の身体装着型デバイスを形成すると同時に、注入システムを皮膚に適用する。治療送達トランスデューサは、角質層を貫通し、制御された方法で、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを角質層の下の生理的コンパートメントに送達するように構成され、位置決めすることは、単一の身体装着型デバイスを形成するために、治療送達機構と分析物選択センサ間との機械的保持を必要とする。
【0032】
次のステップにおいて、センサと注入システムとの間の関連情報および/または電力の伝達が発生する。電力を転送する、かつ/またはセンサおよび/もしくは注入システムに関連する情報を搬送する電磁信号は、一方向に(センサから注入システムへ/注入システムからセンサへ)または双方向に(センサから注入システムへ、かつ注入システムからセンサへ)または中間体を介して(センサから中間体へ、中間体から注入システムへ/注入システムから中間体へ、中間体からセンサへ/センサから中間体へ、かつ中間体からセンサへ、中間体から注入システムへ、かつ注入システムから中間体へ)のいずれかで、2つの付随物間で中継される。
【0033】
別の実施形態は、治療送達機構の第1の方法の実施形態である。第1のステップにおいて、ユーザは注入システムを皮膚に適用する。治療送達機構は、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを角質層の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成されている。
【0034】
次に、ユーザは、機械的結合によってセンサを注入システムに係合させて、単一の身体装着型デバイスを形成すると同時に、センサを皮膚に適用する。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成され、位置決めすることは、単一の身体装着型デバイスを形成するために、分析物選択センサと治療送達機構との間の機械的保持を必要とする。真皮は、好ましくは、真皮間質、真皮間質液、真皮乳頭層、真皮網状層、または真皮毛細血管床を含む。1つ以上の分析物は、好ましくは、グルコース、乳酸、ケトン体、尿酸、アスコルビン酸、アルコール、グルタチオン、過酸化水素、代謝物、電解質、イオン、薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
次に、センサと注入システムとの間の関連情報の伝達が発生する。電力を転送する、かつ/またはセンサおよび/もしくは注入システムに関連する情報を搬送する電磁信号は、一方向に(センサから注入システムへ/注入システムからセンサへ)または双方向に(センサから注入システムへ、かつ注入システムからセンサへ)または中間体を介して(センサから中間体へ、中間体から注入システムへ/注入システムから中間体へ、中間体からセンサへ/センサから中間体へ、かつ中間体からセンサへ、中間体から注入システムへ、かつ注入システムから中間体へ)のいずれかで、2つの付随物間で中継される。
【0036】
別の実施形態は、分析物選択センサおよび治療送達機構方法の結合である。まず、センサは、機械的結合によって注入システムに係合する。これは、皮膚に適用するために準備された単一のデバイスを形成するための分析物選択センサおよび治療送達機構の機械的結合である。任意選択的に、皮膚に適用する前に、分析物選択センサおよび治療送達機構の両方を保持するために、第3の要素が採用される。
【0037】
次に、ユーザは、結合されたセンサおよび注入システムを単一のデバイスとして皮膚に適用する。単一の機械的に結合されたデバイスを構成する分析物選択センサおよび治療送達機構の両方が、皮膚に同時に適用される。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている。治療送達機構は、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを角質層の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成されている。
【0038】
次に、センサと注入システムとの間の関連情報の伝達が発生する。電力を転送する、かつ/またはセンサおよび/もしくは注入システムに関連する情報を搬送する電磁信号は、一方向に(センサ→注入システム/注入システム→センサ)または双方向に(センサ←→注入システム)または中間体を介して(センサ→中間体←→注入システム/センサ中間体←→注入システム)のいずれかで、2つの付随物間で中継される。
【0039】
本発明の入力は、注入システムのハウジング内にセンサを保持するように、またはその逆を行うように設計された機構である結合である。代替的に、身体装着型デバイスは、センサおよび注入システムの両方を内部に保持するように構成された第3の要素を含む。結合機構は、好ましくは、締まりばめ、すきまばめ、または中間ばめの形態をとる。本発明の出力は、電力ならびに/またはセンサおよび/もしくは注入システムに関連する情報を搬送する電磁信号は、一方向に(センサから注入システムへ/注入システムからセンサへ)または双方向に(センサから注入システムへ、かつ注入システムからセンサへ)または中間体を介して(センサから中間体へ、中間体から注入システムへ/センサから中間体へ、かつ中間体からセンサへ、中間体から注入システムへ、かつ注入システムから中間体へ)のいずれかで、2つの付随物間で中継される伝達である。
【0040】
センサは、好ましくは、200~2000μmの垂直範囲を有する複数のマイクロニードルであり、生存表皮または真皮内に位置する少なくとも1つの分析物のレベルを選択的に定量化するように構成されている。
図3は、10セント硬貨301および針305と比べたマイクロニードルアレイセンサ325を示す。
【0041】
図4は、皮下組織43内で動作するように構成された治療送達デバイス25と、真皮42内で、表皮41を介して動作するように構成された分析物選択センサ20の図解40である。両方とも空間的に近接して位置することに留意されたい。
【0042】
図5Aは、マイクロニードルアレイベースの分析物選択センサ20を注入セット500に統合した図である。
図5B、
図6Aおよび
図6Bは、マイクロニードルアレイベースの分析物選択センサ20をパッチポンプ525に統合した図を示す。
図6Cは、マイクロニードルアレイベースの分析物選択センサ20およびマイクロニードル25を示す。
【0043】
図7A、
図7B、
図7C、
図7Dおよび
図7Eは、マイクロニードルアレイならびに励起および測定回路(図示せず)を備えたマイクロニードルベースの分析物選択センサ20を示す。マイクロニードル分析物選択センサ20は、好ましくは、ハウジング部材125と、バックプレートと、内部パッドと、回路基板カバーと、外部パッドと、接着パッドと、フロントパネルと、マイクロニードル150と、埋め込まれた無線トランシーバを介して外部デバイスに無線で送信されるデジタルデータに生化学的信号を変換するために必要な電子回路を含むプリント回路基板と、を含む。電気化学アナログフロントエンドは、好ましくは、低電力化学感知用途向けの構成可能なAFEポテンシオスタットであるTexas Instruments LMP91000センサAFEシステム、低電力化学感知用途向けの構成可能なAFEであるTexas Instruments LMP91200、または、Cortex-M3および接続性を備えたチップ上の低電力メータであるAnalog DevicesのADuCM350 16ビット精度を含む。無線トランシーバは、好ましくは、BLUEGIGA BLE-113A BLUETOOTH(登録商標)スマートモジュール、またはUSBを備えたTexas Instruments CC2540 SimpleLink BLUETOOTH(登録商標)スマート無線MCUである。マイクロニードル150は、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスする。マイクロニードルベースの分析物選択センサ20はまた、治療送達システムとマイクロニードルベースの分析物選択センサ20との間で電力および/または情報を転送するための複数の電気パッド127を有する。マイクロニードルベースの分析物選択センサ20は、好ましくは、2~10個のパッド127、最も好ましくは、6個のパッド127を有する。
【0044】
図8A~
図8Cは、マイクロニードルベースの分析物選択センサ20と結合するための複数の電気パッド827を有する、ポート802、ボタン810、空洞820を備えた内面805を備えた本体801を有する治療送達システム800を示す。
図8Dは、マイクロニードルベースの分析物選択センサ20およびポート802に取り付けられたカニューレ803と結合された治療送達システム800を示している。
図9Aおよび
図9Bは、針804を備えた治療送達システム800を示している。
図9Cおよび
図9Dは、ポート802に取り付けられたカニューレ803を備えた治療送達システム800を示している。
【0045】
図10、
図10Aおよび
図10Bは、分析物選択センサおよび治療送達システムの適用プロセスの図であり、それらの間の機械的および電磁的結合動作を示す。
図10において、装着者215の皮膚への分析物選択センサの適用が示され、分析物選択センサ20は、電磁エネルギー(電力および/または情報)を伝達するための6つの導電性電気パッド127を特徴とする。
図10Aにおいて、分析物選択センサの後部への治療送達システム800の適用が示されている。
図10Bにおいて、装着者215の皮膚上の機械的および電磁的に結合された分析物選択センサ20および治療送達システム800が示されている。
【0046】
図11は、機械的および電磁的に結合された分析物選択センサ20および治療送達システム800の図であり、分析物選択センサ20のマイクロニードルアレイおよび治療送達システム20のカニューレ803が示されている。
【0047】
図12は、分析物選択センサおよび注入システムを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法1200を示している。ブロック1201において、分析物選択センサは、摩耗の皮膚上に位置決めされる。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている。ブロック1202において、注入システムは、装着者の皮膚上に位置決めされる。注入システムは、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成されている。ブロック1203において、単一の身体装着型デバイスを形成するために、分析物選択センサが注入システムに結合される。結合することは、分析物選択センサと注入システムの間に機械的保持を引き起こす。ブロック1204において、電磁エネルギーは、分析物選択センサと注入システムとの間で伝達される。伝達は、分析物選択センサと注入システムの間のトランザクションを実行する。
【0048】
図13は、注入システムおよび分析物選択センサを単一の身体装着型デバイスに結合するための方法1300を示している。ブロック1301において、注入システムは、装着者の皮膚上に位置決めされる。注入システムは、角質層を貫通し、溶液相治療薬または治療薬のコレクションを真皮の下の生理的コンパートメントに制御された方法で送達するように構成されている。ブロック1302において、分析物選択センサは、摩耗の皮膚上に位置決めされる。分析物選択センサは、角質層を貫通して、生存表皮または真皮にアクセスし、1つ以上の分析物の存在を選択的な方法で測定するように構成されている。ブロック1303において、単一の身体装着型デバイスを形成するために、分析物選択センサが注入システムに結合される。結合することは、分析物選択センサと注入システムの間に機械的保持を引き起こす。ブロック1304において、電磁エネルギーは、分析物選択センサと注入システムとの間で伝達される。伝達は、分析物選択センサと注入システムの間のトランザクションを実行する。
【0049】
図14は、皮膚に適用する前の、分析物選択センサおよび注入システムの結合のための方法1400のフローチャートを示している。ブロック1401において、機械的保持機構は、単一の身体装着型デバイスを形成するために、分析物選択センサと注入システムとを係合する。ブロック1402において、単一の身体装着型デバイスは、装着者の皮膚上に位置決めされる。ブロック1403において、電磁エネルギーは、分析物選択センサと注入システムとの間で伝達される。
【0050】
図15は、皮膚に適用する前に、中間装置によって容易にされる、分析物選択センサおよび注入システムの結合のための方法1500のフローチャートを示している。ブロック1501において、機械的保持機構は、単一の身体装着型デバイスを形成するために、中間デバイスと、分析物選択センサおよび注入システムの両方とを係合する。ブロック1502において、単一の身体装着型デバイスは、装着者の皮膚上に位置決めされる。ブロック1503において、電磁エネルギーは、分析物選択センサと注入システムとの間で伝達される。
【0051】
図16は、本発明のオープンループの実施形態の方法1600のフローチャートである。オープンループの実施形態を実施するための方法1600は、ブロック1601で開始され、マイクロニードルアレイ分析物選択センサが、真皮間質における1つ以上の分析物の測定値を記録する。生存表皮または真皮内の分析物の循環レベルは、センサによって定量化される。次に、ブロック1602において、マイクロニードルアレイ分析物選択センサからの1つ以上の測定値が、ユーザに表示される。ユーザは、ディスプレイまたはインターフェース上で1つ以上の分析物の循環レベルの読み取り値を受け取る。代替的に、ユーザは、1つ以上の分析物の循環レベルが、事前定義された基準または値の範囲を超えているという通知を受け取る。次に、ブロック1603において、ユーザは、必要に応じて、1つ以上の治療薬の投薬を調整する。ユーザは、センサから提供された1つ以上の分析物の測定値に基づいて、療法の注入の量、期間、または頻度を操作する。次に、ブロック1604において、1つ以上の治療薬が、治療送達機構によって、真皮間質、皮下脂肪層、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、または筋肉組織に投与される。療法は、注入サブシステムを介してユーザに送達され、かつセンサから与えられた1つ以上の測定値に基づいてユーザが決定した投薬量に基づく。
【0052】
図17は、本発明のクローズドループの実施形態の方法1700のフローチャートである。クローズドループの実施形態を実施するための方法1700は、ブロック1701で開始され、マイクロニードルアレイ分析物選択センサが、真皮間質における1つ以上の分析物の測定値を記録する。生存表皮または真皮内の分析物の循環レベルは、センサによって定量化される。次に、ブロック1702において、マイクロニードルアレイ分析物選択センサからの1つ以上の測定値が、制御アルゴリズムに入力され、任意選択的に、1つ以上の測定値が、ユーザに表示される。アルゴリズムへの1つ以上の入力として、現在の測定値、および任意選択的に過去の保存された測定値が採用される。代替的に、ユーザはまた、ディスプレイまたはインターフェース上で1つ以上の分析物の循環レベルの読み取り値を受け取る。代替的に、ユーザは、1つ以上の分析物の循環レベルが、事前定義された基準または値の範囲を超えているという通知を受け取る。次に、ブロック1703において、制御アルゴリズムは、必要に応じて、プログラムされた数学的変換に基づいて、1つ以上の治療薬の投薬を調整する。アルゴリズムは、センサによって提供された1つ以上の分析物の測定値に基づいて、治療の注入の量、期間、または頻度を自律的に操作する。次に、ブロック1704において、1つ以上の治療薬が、治療送達機構によって、真皮間質、皮下脂肪層、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、筋肉組織に投与される。療法は、注入サブシステムを介してユーザに送達され、かつアルゴリズムの出力で与えられた投薬量の決定に基づく。
【0053】
生存表皮または真皮内の1つ以上の分析物の循環レベルの入力は、特定の生理的または代謝状態を示す、生存表皮または真皮における内因性もしくは外因性の生化学的薬剤、代謝物、薬物、薬理学的なもの、生物学的なもの、または薬剤である。
【0054】
出力は、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、筋肉組織または経口送達経路への1つ以上の治療薬の投与である。センサによって提供された測定値は、注入サブシステムによる治療の放出を促すために採用される。オープンループの実施形態では、療法の送達は、ユーザによって制御される。クローズドループの実施形態では、アルゴリズムは、療法の用量、期間、および頻度を制御するために採用される。
【0055】
図18は、オープンループ実施形態における入力、出力、および主要な構成要素を示すブロック/プロセスフロー
図1800である。ブロック1801において、1つ以上の分析物の循環レベルが真皮内にある。ブロック1802において、センサは、分析物を測定する。ユーザ1803は、必要に応じて、1つ以上の治療薬の投薬を調整する。ユーザ1803は、センサから提供された1つ以上の分析物の測定値に基づいて、療法1804の注入の量、期間、または頻度を操作する。ブロック1805において、1つ以上の治療薬が、治療送達機構によって、真皮間質、皮下脂肪層、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、筋肉組織に投与される。療法は、好ましくは、注入サブシステムを介してユーザに送達され、かつセンサから与えられた1つ以上の測定値に基づいてユーザが決定した投薬量に基づく。
【0056】
図19は、クローズドループの実施形態における入力、出力、および主要な構成要素を示すブロック/プロセスフロー
図1900である。ブロック1901において、1つ以上の分析物の循環レベルが真皮内にある。ブロック1902において、センサは、分析物を測定する。制御アルゴリズム1903は、必要に応じて、プログラムされた数学的変換に基づいていて、1つ以上の治療薬の投薬を調整する。アルゴリズムは、センサによって提供された1つ以上の分析物の測定値に基づいて、療法1904の注入の量、期間、または頻度を自律的に操作する。次に、ブロック1905において、1つ以上の治療薬が、治療送達機構によって、皮下脂肪層、循環系(静脈、動脈、または毛細血管)、筋肉組織、または経口送達経路に投与される。療法は、注入サブシステムを介してユーザに送達され、かつアルゴリズムの出力で与えられた投薬量の決定に基づく。
【0057】
図20および
図21は、注入システム800’および分析物選択センサ20’とともに単一の身体装着型デバイス2000に統合された中間デバイス2010を有する代替的な実施形態を示す。中間デバイス2010は、注入システム800’との取り外し可能な統合のためのコンパートメント2025、分析物選択センサ20’との取り外し可能な統合のためのコンパートメント2020、CPU2040、メモリ2045、トランシーバ2050、インターフェース2055、および通信/接続ライン2030を含む。この実施形態では、ユーザは、好ましくは、装着者の身体に適用する前に、中間デバイス2010によって、分析物選択センサ20’および注入システム(治療送達機構)800’を機械的に結合する。中間デバイス2010は、単一の身体装着型応答性治療システム2000を形成するために、分析物センサ20’および注入システム800’を互いに対して固定された位置に保持する。単一の身体装着型デバイス2000はまた、好ましくは、皮膚パッチ、真皮パッチ、接着パッチ、注入セット、パッチポンプ、応答性治療システム、または自動治療送達システムを含む。代替的な実施形態では、接続ライン2030は存在せず、注入システム800’と分析物選択センサ20’との間の通信は無線である。最も好ましい実施形態では、中間デバイス2010は、好ましくは、2センチメートル(cm)~13cmの範囲の長さ、1cm~8cmの範囲の幅、および1cm~8cmの範囲の高さを有する。分析物選択センサ20’は、好ましくは、1cm~5cmの範囲の直径および0.1cm~3cmの範囲の厚さを有する。注入システムは、好ましくは、2センチメートル(cm)~12cmの範囲の長さ、1cm~7cmの範囲の幅、および1cm~7cmの範囲の高さを有する。
【0058】
図22は、単一の身体装着型デバイスを形成するために、凹部2025に注入システムを保持し、凹部2020に分析物選択センサを保持するためのシェルとしての中間デバイス2010を備えた実施形態を示す。この実施形態では、中間デバイスは、好ましくは、プラスチックで形成され、電気コンポーネントを含まない。凹部2025および2020は、様々な形状のセンサおよび注入システムを保持するように成形され得る。
【国際調査報告】