(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-26
(54)【発明の名称】タバコシートを含むエアロゾル発生物品、及びそれを用いたエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20220819BHJP
A24B 3/14 20060101ALI20220819BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20220819BHJP
【FI】
A24D1/20
A24B3/14
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572949
(86)(22)【出願日】2020-12-07
(85)【翻訳文提出日】2021-12-08
(86)【国際出願番号】 KR2020017752
(87)【国際公開番号】W WO2021118186
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】10-2019-0164150
(32)【優先日】2019-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キ、ソン チョン
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ス
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョン テ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、スン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ウン ミ
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B043BB11
4B043BB21
4B043BC03
4B043BC05
4B045AA21
4B045AA50
4B045AB01
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB28
4B162AC12
4B162AC41
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル発生物質を含む第1部分、タバコシート(sheet)状のタバコ物質を含む第2部分、第1部分及び第2部分を通過する気流を冷却させる第3部分、及びフィルタ物質を含む第4部分を含み、第1部分、第2部分、第3部分及び第4部分は、エアロゾル発生物品の長手方向を基準に順次に整列されるエアロゾル発生物品に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品において、
エアロゾル発生物質を含む第1部分と、
タバコシート状のタバコ物質を含む第2部分と、
前記第1部分及び前記第2部分を通過する気流を冷却させる第3部分と、
フィルタ物質を含む第4部分と、を含み、
前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分、及び前記第4部分は、前記エアロゾル発生物品の長手方向を基準に順次に整列される、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記タバコシートは、長方形であり、
前記タバコシートの横長に対する縦長の比率は、10:1~30:1である、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記タバコシートは、シワが付いたり、折り曲げられたりされている、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記タバコシートは、一方向の長さが180mm以上である、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記第2部分は、複数の前記タバコシートを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記タバコシートは、全体100重量部を基準に、タバコ葉75~85重量部、保湿剤5~20重量部、パルプ3~10重量部、及び増粘剤3~10重量部を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記エアロゾル発生物品は、20~60mm H
2Oの吸引抵抗を有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
長手方向と垂直に切り取った断面は、前記タバコシートによって形成される少なくとも1つの閉曲線を有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
請求項1に記載のエアロゾル発生物品と、
前記エアロゾル発生物品の前記第1部分及び前記第2部分のうち、少なくとも1つを加熱する、エアロゾル発生装置と、を含む、エアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記第2部分は、折り曲げ形態のタバコシートを含み、
前記エアロゾル発生装置は、前記第1部分の少なくとも一部及び前記第2部分の少なくとも一部を加熱してエアロゾルを発生させる、請求項9に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコシートを含むエアロゾル発生物品、及びそれを用いたエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なエアロゾル発生物品の代替方法に係わる需要が増加している。例えば、エアロゾル発生物品を燃焼させてエアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置ではない、エアロゾル発生物品内のエアロゾル発生物質が加熱されることにより、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置に係わる需要が増加している。これにより、加熱式エアロゾル発生物品及び加熱式エアロゾル発生装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
加熱式エアロゾル発生物品には、タバコ葉、煙草微粉、葉脈、茎などを含む再構成タバコが使用されうるが、従来に使用されたストランド形態または刻みタバコ形態の再構成タバコは、切り刻み工程を経るので、再構成タバコ内部の繊維結合が切られる。したがって、刻みタバコ切片の間に熱が不連続に伝達されるので、熱損失が発生するなど問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施例によるエアロゾル発生物品は、上述した従来技術の問題点を解決することができる。
【0005】
但し、技術的課題は、上述したところに限定されず、以下の例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1側面は、エアロゾル発生物品において、エアロゾル発生物質を含む第1部分;タバコシート(sheet)状のタバコ物質を含む第2部分;前記第1部分及び前記第2部分を通過する気流を冷却させる第3部分;及びフィルタ物質を含む第4部分;を含み、前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分、及び前記第4部分は、前記エアロゾル発生物品の長手方向を基準に順次に整列される、エアロゾル発生物品を提供することができる。
【0007】
実施例において、前記タバコシートは、長方形であり、前記タバコシートの横長に対する縦長の比率は、10:1~30:1でもある。
【0008】
実施例において、前記タバコシートは、シワが付いた形態または1回以上折り曲げられた形態を有することができる。
【0009】
実施例において、前記タバコシートは、一方向の長さが180mm以上でもある。
【0010】
実施例において、前記第2部分は、複数の前記タバコシートを含んでもよい。
【0011】
実施例において、前記タバコシートは、全体100重量部を基準に、タバコ葉75~85重量部、保湿剤5~20重量部、パルプ3~10重量部、及び増粘剤3~10重量部を含んでもよい。
【0012】
実施例において、前記エアロゾル発生物品は、20~60mm H2Oの吸引抵抗を有することができる。
【0013】
実施例において、長手方向と垂直に切り取った断面は、前記タバコシートによって形成される少なくとも1つの閉曲線を有することができる。
【0014】
本発明の第2側面は、第1側面によるエアロゾル発生物品;及び前記エアロゾル発生物品の前記第1部分及び前記第2部分のうち、少なくとも1つを加熱する、エアロゾル発生装置;を含む、エアロゾル発生システムを提供することができる。
【0015】
実施例において、前記第2部分は、折り曲げ形態のタバコシートを含み、前記エアロゾル発生装置は、前記第1部分の少なくとも一部及び前記第2部分の少なくとも一部を加熱してエアロゾルを発生させうる。
【0016】
課題の解決手段は、上述したところに制限されず、本明細書全体で通常の技術者によって類推されうる事項をいずれも含む。
【発明の効果】
【0017】
実施例によるエアロゾル発生物品は、第2部分が連続して長さが延びるタバコシートを含むことで、タバコシート内に熱伝達が効果的になされうる。これにより、ユーザは、本開示によるエアロゾル発生物品に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0018】
また、実施例によるエアロゾル発生物品は、第2部分が刻みタバコ切片の代わりに、ロール(roll)シート状のタバコ物質を含むことで、安定して気流通路が確保され、これにより、エアロゾル発生物品は、比較的低い吸引抵抗を有することができる。
【0019】
本発明の効果は、上述したところに限定されず、後述する構成から類推可能な効果をいずれも含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】一実施例によるエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された図面である。
【
図2】他の実施例によるエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された図面である。
【
図3】さらに他の実施例によるエアロゾル発生装置にエアロゾル発生物品が挿入された図面である。
【
図4】一実施例によるエアロゾル発生物品の構成を簡略に示す図面である。
【
図5】一実施例によるエアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分の構成を示す図面である。
【
図6】一実施例によるエアロゾル発生物品の第2部分の断面を示す図面である。
【
図7A】一実施例によって、エアロゾル発生物品の第2部分が刻みタバコを含む場合、熱が如何に伝達されるかを示す図面である。
【
図7B】一実施例によって、エアロゾル発生物品の第2部分が1枚の連続したタバコシートを含む場合、熱が如何に伝達されるかを示す図面である。
【
図8A】一実施例によって、刻みタバコを含むエアロゾル発生物品で気流を示す図面である。
【
図8B】一実施例によって、1枚の連続したタバコシートを含むエアロゾル発生物品で気流を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施例で使用される用語は、本開示での機能を可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本開示で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本開示の全般にわたった内容に基づいて定義されねばならない。
【0022】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」または「含む。」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載の「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それはハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現されうる。
【0023】
以下、添付図面に基づいて本開示の実施例について本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示は、多様な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0024】
明細書全体において、「A及び/またはB」は、A及びBのうち、少なくともいずれか1つを意味する。
【0025】
ここで、使用されたように、要素のリストに先行される「~のうち、少なくとも1つ」のような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、そのリストの個別要素を修飾するものではない。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくとも1つ」のような表現は、A単独、b単独、c単独、a及びb、a及びc、b及びc、または、A、b、及びcを含むものと理解されねばならない。
【0026】
ある要素や層が「上に」、「上部に」、「連結された」または「結合された」と言及されるとき、その要素や層は、他の要素や層に直接(または直ぐ)上に、上部に、連結され、または結合されていてもよく、または介入する要素または層が存在するようにも理解される。逆に、ある要素が他の要素または層に「直接上に」、「直接上部に」、「直接連結されて」または「直接結合されて」いると記載された場合、他の要素や層の介入がないということを意味する。明細書全般にわたって同じ参照符号は、同じ要素を意味する。
【0027】
明細書全体において、「~上に」は、ある部材が他の部材の一面に配置されることを意味し、ある部材が他の部材に接触するか、接触せずに配置される場合をいずれも含む。
【0028】
明細書全体において、「エアロゾル発生物品の長手方向」は、エアロゾル発生物品の内部で発生したエアロゾルが移動する方向またはエアロゾル発生物品が装置に挿入される方向を意味する。
【0029】
以下では、図面を参照して本開示の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1ないし
図3は、実施例によるエアロゾル発生装置10000に実施例によるエアロゾル発生物品20000が挿入された例を示す図面である。
【0031】
図1を参照すれば、エアロゾル発生装置10000は、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000を含む。
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル発生装置10000は、蒸気化器14000をさらに含む。また、エアロゾル発生装置10000の内部空間には、エアロゾル発生物品20000が挿入されうる。
【0032】
図1ないし
図3に図示されたエアロゾル発生装置10000には、実施例と係わる一部構成要素が図示されている。したがって、
図1ないし
図3に図示された構成要素以外に他の構成要素がエアロゾル発生装置10000にさらに含まれるということを、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができる。
【0033】
また、
図1ないし
図3には、エアロゾル発生装置10000にヒータ13000が含まれていると図示されている。但し、実施例によって、ヒータ13000は省略されうる。
【0034】
図1には、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000が一列に配置されていると図示されている。また、
図2には、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000が一列に配置されていると図示されている。また、
図3には、蒸気化器14000及びヒータ13000が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル発生装置10000の内部構造は、
図1ないし
図3に図示されたものに限定されない。すなわち、エアロゾル発生装置10000の設計によって、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000及び蒸気化器14000の配置は変更されうる。
【0035】
エアロゾル発生物品20000がエアロゾル発生装置10000に挿入されれば、エアロゾル発生装置10000は、ヒータ13000及び/または蒸気化器14000を作動させ、エアロゾル発生物品20000及び/または蒸気化器14000からエアロゾルを発生させうる。ヒータ13000及び/または蒸気化器14000によって発生したエアロゾルは、エアロゾル発生物品20000を通過してユーザに伝達される。
【0036】
必要によって、エアロゾル発生物品20000がエアロゾル発生装置10000に挿入されていない場合にも、エアロゾル発生装置10000は、ヒータ13000を加熱することができる。
【0037】
バッテリ11000は、エアロゾル発生装置10000の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11000は、ヒータ13000または蒸気化器14000が加熱されるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11000は、エアロゾル発生装置10000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0038】
制御部12000は、エアロゾル発生装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリ11000、ヒータ13000及び蒸気化器14000だけではなく、エアロゾル発生装置10000に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12000は、エアロゾル発生装置10000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル発生装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0039】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができる。
【0040】
ヒータ13000は、バッテリ11000から供給された電力によって加熱されうる。例えば、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、エアロゾル発生物品の外部に位置することができる。したがって、加熱されたヒータ13000は、エアロゾル発生物品内のエアロゾル発生物質の温度を上昇させうる。
【0041】
ヒータ13000は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13000には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13000が加熱されうる。しかし、ヒータ13000は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱可能なものであれば、制限なしに該当されうる。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置10000に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0042】
一方、他の例として、ヒータ13000は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13000には、エアロゾル発生物品を誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、エアロゾル発生物品は、誘導加熱式ヒータによって加熱されうるサセプタを含んでもよい。
【0043】
例えば、ヒータ13000は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってエアロゾル発生物品20000の内部または外部を加熱することができる。
【0044】
また、エアロゾル発生装置10000には、ヒータ13000が複数個配置されうる。この際、複数個のヒータ13000は、エアロゾル発生物品20000の内部に挿入されるようにも配置され、エアロゾル発生物品20000の外部に配置されうる。また、複数個のヒータ13000のうち、一部は、エアロゾル発生物品20000の内部に挿入されるように配置され、残りは、エアロゾル発生物品20000の外部に配置されうる。また、ヒータ13000の形状は、
図1ないし
図3に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0045】
蒸気化器14000は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生物品20000を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置10000の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルがエアロゾル発生物品を通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0046】
例えば、蒸気化器14000は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル発生装置10000に含まれうる。
【0047】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14000から/に脱/付着するように作製され、蒸気化器14000と一体として作製されうる。
【0048】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0049】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それに限定されない。
【0050】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0051】
例えば、蒸気化器14000は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0052】
一方、エアロゾル発生装置10000は、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000及び蒸気化器14000以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置10000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル発生装置10000は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、エアロゾル発生物品挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置10000は、エアロゾル発生物品20000が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出されうる構造によっても作製される。
【0053】
図1ないし
図3には、図示されていないが、エアロゾル発生装置10000は、別途のクレードルと共に、システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置10000のバッテリ11000の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル発生装置10000が結合された状態でヒータ13000が加熱されうる。
【0054】
一例として、外部空気は、エアロゾル発生装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル発生装置10000に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量及び煙(例えば、エアロゾル)の品質がユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、エアロゾル発生物品20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてエアロゾル発生物品20000の内部に流入されうる。
【0055】
図4は、一実施例によるエアロゾル発生物品20000の構成を簡略に示す図面である。
【0056】
実施例によれば、エアロゾル発生物品20000は、エアロゾル発生物品20000の長手方向を基準に順次に整列された第1部分21000、第2部分22000、第3部分23000及び第4部分24000を含んでもよい。一例として、第1部分21000は、エアロゾル発生物質を含み、第2部分22000は、タバコ物質を含んでもよい。第3部分23000は、第1部分21000及び第2部分22000を通過する気流を冷却させ、第4部分24000は、フィルタ物質を含んでもよい。
【0057】
実施例において、第1部分21000、第2部分22000、第3部分23000、及び第4部分24000は、エアロゾル発生物品20000の長手方向を基準に順次に整列されうる。これにより、第1部分21000及び第2部分22000のうち、少なくとも1つで発生するエアロゾルが第1部分21000、第2部分22000、第3部分23000、及び第4部分24000を順次に通過して気流を形成することができる。これにより、ユーザが第4部分24000からエアロゾルを吸い込むことができる。
【0058】
実施例において、第1部分21000は、約8~12mmの長さを有し、第2部分22000は、約12~14mmの長さを有する。但し、実施例は、それに制限されず、第1部分21000及び第2部分22000の長さは、通常の技術者が容易に変更可能な範囲で適切に調節されうる。
【0059】
具体的に、第1部分21000は、エアロゾル発生物質を含んでもよい。ここで、エアロゾル発生物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0060】
第2部分22000は、タバコ物質を含んでもよい。一般的な燃焼式シガレットや加熱式シガレットの場合、例えば、切り刻まれた刻みタバコがタバコ物質として使用されうる。しかし、本開示において、第2部分22000は、連続して長さが延びるタバコシート(sheet)を含んでもよい。第2部分22000に係わる具体的な事項は、以下
図5及び
図6で説明する。
【0061】
第3部分23000は、第1部分21000及び第2部分22000を通過する気流を冷却させうる。第3部分23000は、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造され、冷却機能を有することができる。例えば、第3部分23000は、ポリ乳酸(PLA)繊維によって作製されうるが、それに限定されない。また、第3部分23000は、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかし、第3部分23000は、上述した例示に限定されず、エアロゾルが冷却される機能を遂行する物質は、制限なしにそれに該当しうる。例えば、第3部分23000は、中空を含むチューブフィルタまたは紙管フィルタでもある。
【0062】
第4部分24000は、フィルタ物質を含んでもよい。例えば、第4部分24000は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、第4部分24000の形状には、制限がない。例えば、第4部分24000は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、第4部分24000は、リセス状ロッドでもある。もし、第4部分24000が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0063】
第4部分24000は、香味が発生するように作製されうる。一例として、第4部分24000に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の繊維が第4部分24000の内部に挿入されうる。
【0064】
エアロゾル発生物品20000は、第1部分21000ないし第4部分24000のうち、少なくとも一部を覆い包むラッパ25000を含んでもよい。また、エアロゾル発生物品20000は、第1部分21000ないし第4部分24000をいずれも覆い包むラッパ25000を含んでもよい。ラッパ25000は、エアロゾル発生物品20000の最外郭領域に位置され、ラッパ25000には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。ラッパ25000は、単一ラッパまたは複数枚のラッパの組合わせでもある。
【0065】
一例として、エアロゾル発生物品20000の第1部分21000は、エアロゾル発生物質を含む巻縮されたシワ状シートを含み、第2部分22000は、タバコ物質を含み、連続して長さが延びるタバコシートを含み、第3部分23000は、冷却部を含み、第4部分24000は、フィルタ物質を含んでもよい。但し、実施例は、それに必ずしも制限されるものではない。
【0066】
エアロゾル発生物品20000の第1部分21000及び第2部分22000は、エアロゾル発生装置10000の内部に挿入され、エアロゾル発生物品20000の第3部分23000及び第4部分24000は、エアロゾル発生装置10000の外部に露出されうる。また、第1部分21000及び第2部分22000の一部がエアロゾル発生装置10000の内部に挿入されうる。ユーザは、第4部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分及び第2部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第3部分及び第4部分を通過してユーザの口に伝達されうる。
【0067】
以下、
図5及び
図6を参照して、エアロゾル発生物品20000の第2部分22000について具体的に説明する。
【0068】
図5は、一実施例によるエアロゾル発生物品20000の第1部分21000及び第2部分22000の構成を示す図面である。第1部分21000は、エアロゾル発生物質を含んでもよい。
【0069】
図5を参照すれば、第2部分22000は、タバコシートを含んでもよい。タバコシートは、全開状態で方形を有することができる。例えば、タバコシートは、長方形または正方形を有することができる。但し、本発明は、それに必ずしも制限されるものではなく、タバコシートの形態は、必要によって変更されうる。
【0070】
実施例において、タバコシートの横長に対する縦長の比率は、約10:1~約30:1でもある。例えば、タバコシートの横長に対する縦長の比率は、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、または約24:1でもある。これにより、実施例によるエアロゾル発生物品20000の吸引抵抗が比較的低くなり、エアロゾル発生物品20000の熱伝導性が向上しうる。これにより、ユーザは、エアロゾル発生物品20000に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0071】
実施例において、タバコシートは、一方向の長さが約180mm以上でもある。例えば、タバコシートは、一方向の長さが約190mm~約240mmでもある。ここで、タバコシートの一方向の長さは、横長、縦長、または対角線長でもある。望ましくは、タバコシートの一方向の長さは、タバコシートの横長でもある。一例として、タバコシートの大きさは、230mm×12mmでもある。他の例として、タバコシートの大きさは、190mm×8mmでもあるが、実施例は、それに必ずしも制限されるものではない。タバコシートの一方向の長さが約180mm以上になる場合、エアロゾル発生物品20000の熱伝導性が向上することができる。これにより、ユーザは、エアロゾル発生物品20000に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0072】
実施例において、第2部分22000は、1枚または2枚のタバコシートを含んでもよい。例えば、第2部分22000は、230mm×12mmまたは190mm×8mmサイズのタバコシート1枚を含んでもよい。他の例示として、第2部分22000は、230mm×12mmまたは190mm×8mmサイズのタバコシートを1回切削することで形成される2枚のタバコシートを含んでもよい。実施例において、第2部分22000は、230mm×12mmまたは190mm×8mmサイズのタバコシート1枚を含む場合、切り刻まれた刻みタバコを含む場合と比較して、エアロゾル発生物品20000の吸引抵抗が比較的低くなり、エアロゾル発生物品20000の熱伝導性が向上することができる。これにより、ユーザは、エアロゾル発生物品20000に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0073】
実施例において、タバコシートは、全体100重量部を基準に、タバコ葉75~85重量部、保湿剤5~20重量部、パルプ3~10重量部、及び増粘剤3~10重量部を含んでもよい。具体的に、タバコシートは、上述した重量比の成分を含む再構成タバコでもある。
【0074】
実施例において、タバコシートは、シワが付いた形態または1回以上折り曲げられた形態を有することができる。
図5を参照すれば、第2部分22000は、シワが付いたり、1回以上折り曲げられた形態のタバコシートを含むことを確認することができる。タバコシートの一方向の長さが約180mm以上なので、タバコシートが全開形態で第2部分22000に含有されることが困難でもある。したがって、タバコシートは、シワが付いた形態または1回以上折り曲げられた形態に第2部分22000に含有されうる。以下、
図6を参照して、タバコシート22000をさらに具体的に説明する。
【0075】
図6は、一実施例によるエアロゾル発生物品20000の第2部分22000の断面を示す図面である。
【0076】
第2部分22000の最外郭領域は、ラッパ25000でもある。ラッパ25000の内部には、上述したタバコシート100がシワ状または折り曲げ形態に含有されうる。
図6を参照すれば、タバコシート100は、8回以上折り曲げ形態に含有されうる。但し、実施例は、それに必ずしも制限されるものではない。タバコシート100が第2部分22000の内部でこのように配置される場合、第2部分22000を通過する気流が比較的低い抵抗を受ける。これにより、エアロゾル発生物品20000は、比較的低い吸引抵抗を有することができる。
【0077】
実施例において、第2部分22000の長手方向と垂直に切り取った断面は、タバコシートによって形成される少なくとも1つの閉曲線を有することができる。
図6に示していないが、タバコシート100がシワが付いた形態または1回以上折り曲げられた形態を有する場合、タバコシート100の2領域が当接することで、少なくとも1つの閉曲線が形成されうる。タバコシート100によって形成される閉曲線の間で、連続した気流が形成され、これにより、第2部分22000を通過する気流が比較的低い抵抗を受ける。したがって、エアロゾル発生物品20000は、比較的低い吸引抵抗を有することができる。
【0078】
実施例において、エアロゾル発生物品20000は、約20~60mm H2Oの吸引抵抗を有することができる。約20~60mm H2Oの吸引抵抗は、当該技術分野でユーザがスムースにエアロゾルを吸い込み可能な比較的低い数値とも認識される。これにより、ユーザは、エアロゾル発生物品20000に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0079】
図7Aは、一実施例によって、刻みタバコにおいて熱が如何に伝達されるかを示す図面である。
【0080】
図7Bは、一実施例によって連続したタバコシートにおいて熱が如何に伝達されるかを示す図面である。
【0081】
図7Aを参照すれば、エアロゾル発生物品が切り刻まれた刻みタバコ形態のタバコ物質を含む場合、ラッパから伝達された熱が、タバコ物質の間で不連続に伝達されることを確認することができる。それと異なって、
図7Bを参照すれば、エアロゾル発生物品の第2部分22000がタバコシート状にタバコ物質を含む場合、ラッパ25000から伝達された熱が、タバコシート200内で連続して伝達されることを確認することができる。これにより、タバコシート200の加熱が効果的になされる、ユーザは、エアロゾル発生物品20000に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0082】
図8Aは、一実施例によって、刻みタバコを含むエアロゾル発生物品で気流が通過される形状を示す図面である。
【0083】
図8Bは、一実施例によって1枚の連続したタバコシートを含むエアロゾル発生物品において気流を示す図面である。
【0084】
図8Aを参照すれば、エアロゾル発生物品が切り刻まれた刻みタバコ切片状のタバコ物質を含む場合、加熱によって発生したエアロゾルが切り刻まれた刻みタバコ切片の間で混雑気流を形成することを確認することができる。
【0085】
それと異なって、
図8Bを参照すれば、実施例によるエアロゾル発生物品の第2部分22000は、1枚のタバコシート300を含んでもよく、エアロゾルがタバコシート300以外の部分で直線気流を形成する。これにより、気流は、
図8A対比で、比較的低い抵抗で第2部分22000を通過することができる。したがって、エアロゾル発生物品20000は、比較的低い吸引抵抗を有し、ユーザは、エアロゾル発生物品20000に対して優秀な喫煙感を感じることができる。
【0086】
一実施例によれば、エアロゾル生成システムは、前述したエアロゾル発生物品20000及びエアロゾル発生物品20000の第1部分21000及び第2部分22000のうち、少なくとも1つを加熱する、エアロゾル発生装置(図示せず)を含んでもよい。
【0087】
前記発生物品20000について上述した特徴がエアロゾル発生システムに含まれるエアロゾル発生物品に同一に適用されうる。
【0088】
実施例において、第2部分22000は、1回以上折り曲げられた形態を有するタバコシート1枚を含み、エアロゾル発生装置は、第1部分21000の少なくとも一部及び第2部分22000の少なくとも一部を加熱してエアロゾルを発生させうる。
【0089】
図1ないし
図3の制御部12000のようにブロックで表現される構成、構成要素、モジュール、またはユニット(この段落で総称して「構成」)のうち、少なくとも1つは、例示的な実施例によって前述したそれぞれの機能を行う多様な個数のハードウェア、ソフトウェア、及び/またはファームウェアストラクチャとして具現されうる。例えば、これら構成のうち、少なくとも1つは、メモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置の制御を通じてそれぞれの機能を行う直接回路構造を使用することができる。また、これら構成のうち、少なくとも1つは、特定論理機能を遂行するための1つ以上の実行可能な命令を含み、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置によって実行されるモジュール、プログラム、またはコードの一部によって具体的に具現されうる。また、これら構成のうち、少なくとも1つはそれぞれの機能を遂行する中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサなどのプロセッサを含むか、これにより、具現されうる。それらの構成のうち、2以上は、1以上の単一構成で結合され、結合された2以上の構成の全動作または機能を遂行することができる。また、これら構成のうち、少なくとも1つの機能の少なくとも一部は、それらの構成のうち、他の構成によって遂行されうる。また、バス(bus)は、ブロック図で図示されていないが、構成の通信は、バスを通じて遂行されうる。前記例示的な実施例の機能的側面は、1つ以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムでもって具現されうる。また、ブロックまたはプロセッシング段階で表現された構成は、電子構成、信号プロセッシング、及び/または制御、データプロセッシングなどのための任意の関連技術を利用することができる。
【0090】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点が理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、請求範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれるものと解釈されねばならない。
【国際調査報告】