(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-26
(54)【発明の名称】投影画像の選択的視聴のための技術
(51)【国際特許分類】
A63G 31/00 20060101AFI20220819BHJP
【FI】
A63G31/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575338
(86)(22)【出願日】2020-06-15
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 US2020037786
(87)【国際公開番号】W WO2020257113
(87)【国際公開日】2020-12-24
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】ブラム スティーヴン シー
(72)【発明者】
【氏名】マキリアン ブライアン バーニー
(57)【要約】
娯楽強化システムは、赤外線画像をターゲット面に出力するように構成された赤外線投影システムを含む。赤外線投影システムは、別個のアクションのアクティブ状態を示す、コントローラにより受け取られたデータに基づいて赤外線画像を投影する命令を生成することによって、赤外線画像の投影を別個のアクションと連係するように構成されたコントローラと、生成された命令を受け取り、赤外線画像をターゲット面に放射するように構成された赤外線エミッタと、を含む。また、システムは、ユーザにより装着可能に構成された視聴デバイスを備える。視聴デバイスは、赤外線画像が視聴デバイスを介してターゲット面上で見られるように、赤外線画像を赤外線周波数から可視光周波数にシフトするように構成された少なくとも1つのレンズおよびフィルタアセンブリを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線画像をターゲット面に出力するように構成された赤外線投影システムと、
ユーザにより装着可能に構成された視聴デバイスと、
を備え、
前記赤外線投影システムは、
コントローラであって、当該コントローラにより受け取られた、別個のアクションのアクティブ状態を示すデータに基づいて赤外線画像を投影する命令を生成することによって、前記赤外線画像の投影を前記別個のアクションに連係させるように構成されたコントローラと、
前記生成された命令を受け取り、前記ターゲット面に前記赤外線画像を放射するように構成された赤外線エミッタと、
を含み、
前記視聴デバイスは、少なくとも1つのレンズおよびフィルタアセンブリを含み、前記フィルタアセンブリは、前記赤外線画像が前記視聴デバイスの前記少なくとも1つのレンズを通して前記ターゲット面上で見られるように、前記赤外線画像を赤外線周波数から可視光周波数にシフトするように構成される、
娯楽強化システム。
【請求項2】
前記赤外線画像は、前記ユーザのための補足メッセージを含む、
請求項1に記載の娯楽強化システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記赤外線画像と共に、追加的な赤外線画像を投影するための追加的な命令を生成するように構成される、
請求項1に記載の娯楽強化システム。
【請求項4】
前記赤外線画像は、ユーザの第1のグループのための第1のターゲテッドメッセージを含み、前記追加的な赤外線画像は、ユーザの第2のグループのための第2のターゲテッド画像を含む、
請求項3に記載の娯楽強化システム。
【請求項5】
前記赤外線画像は、前記追加的な赤外線画像とは異なる電磁周波数で放射される、
請求項3に記載の娯楽強化システム。
【請求項6】
前記視聴デバイスは、第1の視聴デバイスであって、前記赤外線画像が前記第1の視聴デバイスを介して前記ターゲット面上で見られるように前記赤外線画像を解像するように構成された第1の視聴デバイスを備えるとともに、第2の視聴デバイスであって、前記追加的な赤外線画像が前記第2の視聴デバイスを介して前記ターゲット面上で見られるように前記追加的な赤外線画像を解像するように構成された第2の視聴デバイスを備える、
請求項3に記載の娯楽強化システム。
【請求項7】
前記視聴デバイスは、前記ユーザに対応する識別情報に関連付けられており、前記赤外線投影システムは、前記視聴デバイスを検出し、前記視聴デバイスに関連付けられた前記識別情報を判定し、前記識別情報に少なくとも部分的に基づいて前記赤外線画像を出力するように構成される、
請求項1に記載の娯楽強化システム。
【請求項8】
前記別個のアクションのアクティブ状態を検出するように構成されたセンサを備え、前記別個のアクションは、表示されている動画または動いているアニメーテッドフィギュアである、
請求項1に記載の娯楽強化システム。
【請求項9】
表示面を備え、可視光画像を可視スペクトルで前記表示面上に表示するように構成される表示システムと、
赤外線画像を前記表示面に出力するように構成された赤外線投影システムと、
ユーザにより装着可能に構成された視聴デバイスと、
を備え、
前記赤外線投影システムは、
前記表示システムからの入力に基づいて前記赤外線画像を前記可視光画像と連係させて投影する命令を生成するように構成されたコントローラと、
前記生成された命令を受け取り、前記生成された命令を受け取ることに応じて前記赤外線画像を前記表示面に放射するように構成された赤外線エミッタであって、前記可視スペクトル内の周波数ではなく前記可視スペクトル外の周波数で前記赤外線画像を放射する赤外線エミッタと、
を含み、
前記視聴デバイスは、
少なくとも1つのレンズと、
前記赤外線画像を前記可視スペクトル外の赤外線周波数から前記可視スペクトルの可視光周波数にシフトするように構成されたフィルタアセンブリであって、前記シフトされた赤外線画像および前記可視光画像が、前記少なくとも1つのレンズを通じて前記表示面上で見られる、フィルタアセンブリと、
を含む、
娯楽強化システム。
【請求項10】
前記表示システムは、プロジェクタを備え、前記プロジェクタは、前記可視光画像を前記表示面上に投影するように構成される、
請求項9に記載の娯楽強化システム。
【請求項11】
前記赤外線画像は、前記視聴デバイスで視聴される前記表示面上でのみ見られる、
請求項9に記載の娯楽強化システム。
【請求項12】
前記赤外線画像は、前記可視光画像に対応する字幕スーパーを備える、
請求項9に記載の娯楽強化システム。
【請求項13】
前記視聴デバイスは、眼鏡を備え、前記眼鏡の少なくとも1つのレンズは、前記フィルタアセンブリのフィルタを備える、
請求項9に記載の娯楽強化システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのレンズは、前記可視光画像が前記少なくとも1つのレンズを通して見られるように透明である、
請求項13に記載の娯楽強化システム。
【請求項15】
前記フィルタは、前記赤外線画像を前記可視スペクトル外の赤外線周波数から前記可視スペクトルの可視光周波数にシフトするように構成された材料を含む、
請求項13に記載の娯楽強化システム。
【請求項16】
前記赤外線エミッタは、前記赤外線画像を予め定められた赤外線周波数範囲内で放射するように構成され、前記フィルタは、前記周波数範囲外の赤外線周波数を除去するように構成されたバンドパスフィルタを含む、
請求項9に記載の娯楽強化システム。
【請求項17】
入力に少なくとも部分的に基づいて、画像の投影の命令を生成することと、
前記生成された命令に少なくとも部分的に基づいて、前記画像をターゲット面上に形成するために光を可視域外の1以上の周波数で放射することであって、前記画像が前記画像の少なくとも1人の視聴者のためのメッセージを含むことと、
少なくとも1つのレンズを有する視聴デバイスを前記少なくとも1人の視聴者に提供することと、
を含み、
前記視聴デバイスのフィルタアセンブリは、前記画像が前記視聴デバイスの前記フィルタアセンブリを介して前記少なくとも1つのレンズを通して前記ターゲット面上で見られるように、前記画像を前記可視域外の前記1以上の周波数から1以上の可視光周波数にシフトするように構成される、
方法。
【請求項18】
前記画像は、前記画像の少なくとも1人の視聴者のためのターゲテッドメッセージを含む、
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記ターゲット面上に可視光画像を表示することを含み、前記画像は、前記可視光画像を重ねるように構成される、
請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記光は、前記可視域外の前記1以上の周波数でのみ放射される、
請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年6月19日出願の米国仮出願番号第62/863,622号「投影画像の選択的視聴のための技術(Techniques For Selective Viewing Of Projected Images)」の利益を主張し、この開示内容は、全ての目的のために引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般に、アミューズメントパークの分野に関する。具体的には、本開示の実施形態は、投影メッセージおよび/または画像が視聴デバイス(viewing device)なしではゲストに見えないように、アミューズメントパーク内での視聴デバイスによる投影メッセージおよび/または画像の選択的視聴のための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、読み手に、以下に記載する本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この考察は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。従って、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0004】
テーマパークまたはアミューズメントパークアトラクションは、人気が高まっており、様々なアミューズメントパークアトラクションは、国内外のゲストに特有の没入型体験を提供するために作られている。多くの場合、固有の没入型体験は、アミューズメントパークアトラクションの様々な文字による対話を含む。しかしながら、一部の国内外のゲストは、対話を理解することができず、このため、特有の没入型体験の一部を見逃してしまう。したがって、現在、これらのアミューズメントパークアトラクションを改善することが望ましいことを認識することができる。
【発明の概要】
【0005】
当初請求された主題の範囲に見合った特定の実施形態が以下に要約される。これらの実施形態は、請求された主題の範囲を制限することを意図したものではなく、むしろこれらの実施形態は、主題の可能な形態の簡潔な要約を提供することのみを意図したものである。実際、主題は、以下に記載された実施形態とは類似、または異なる可能性がある様々な形態を包含する場合がある。
【0006】
実施形態によれば、娯楽強化システム(entertainment enhancement system)は、赤外線画像をターゲット面に出力するように構成された赤外線投影システムを含む。赤外線投影システムは、別個のアクション(separate action)のアクティブ状態(active status)を示す、コントローラにより受け取られたデータに基づいて赤外線画像を投影する命令を生成することによって、赤外線画像の投影を別個のアクションと連係させるように構成されたコントローラと、生成された命令を受け取り、赤外線画像をターゲット面に放射するように構成された赤外線エミッタと、を含む。また、システムは、ユーザが装着できるように構成された視聴デバイスを含む。視聴デバイスは、赤外線画像が視聴デバイスを介してターゲット面上で見られるように赤外線画像を赤外線周波数から可視光周波数にシフトするように構成された少なくとも1つのレンズおよびフィルタアセンブリを含む。
【0007】
実施形態によれば、娯楽強化システムは、表示面を有する表示システムを含む。表示システムは、可視光画像を可視スペクトルで表示面上に表示するように構成される。また、システムは、赤外線画像を表示面に出力するように構成された赤外線投影システムを含む。赤外線投影システムは、表示システムからの入力に基づいて赤外線画像を可視光画像と連係させて投影する命令を生成するように構成されたコントローラと、生成された命令を受け取り、赤外線画像をターゲット面に放射するように構成された赤外線エミッタとを含む。赤外線エミッタは、可視スペクトル内の周波数ではなく可視スペクトル外の周波数で赤外線画像を放射する。システムは、ユーザにより装着可能に構成された視聴デバイスをさらに含む。視聴デバイスは、赤外線画像を可視スペクトル外の赤外線周波数から可視スペクトルの可視光周波数にシフトするように構成されたフィルタアセンブリを含む。シフトされた赤外線画像および可視光画像は、少なくとも1つのレンズを通じて表示面上で見られる。
【0008】
実施形態によれば、方法は、入力に少なくとも部分的基づいて画像の投影の命令を生成するステップを含む。この方法は、生成された命令に少なくとも部分的に基づいて画像をターゲット面上に形成するために光を可視域外の1以上の周波数で放射するステップも含む。ターゲット面は、アミューズメントパーク内に配置され、画像は、アミューズメントパークの少なくとも1人のゲストのためのメッセージを含む。さらに、この方法は、少なくとも1つのレンズを有する視聴デバイスを少なくとも1人の視覚者に提供するステップを含む。視聴デバイスのフィルタアセンブリは、画像が視聴デバイスのフィルタアセンブリを介して少なくとも1つのレンズを通してターゲット面上で見られるように、画像を1以上の非可視周波数から1以上の可視光周波数にシフトするように構成される。
【0009】
本開示の上記および他の特徴、態様、および利点は、全図を通して同じ符号が同じ要素を示す図面を参照して以下の詳細な説明を読むことでよりよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクション内の赤外線投影システムの実施形態の斜視図である。
【0011】
【
図2】本開示の態様による、投影赤外線メッセージを見るための制御システムの実施形態のブロック図である。
【0012】
【
図3】本開示の態様による、視聴デバイスの実施形態の斜視図である。
【0013】
【
図4】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションのための表示板上に投影された複数のターゲテッド赤外線メッセージの斜視図である。
【0014】
【
図5】本開示の態様による、投影メッセージを視聴する方法の実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の1以上の特定の実施形態を以下で説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴を本明細書で説明することができるというわけではない。何らかの工業設計または設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連および事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、および製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0016】
本開示の様々な実施形態の要素を導入する際、冠詞「a」、「an」、および「the」は、要素の1以上があることを意味することが意図されている。用語「を備える」、「を含む」、および「を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、記載された特徴部も包含するさらなる実施形態の存在を除外すると解釈されることは意図されていないことを理解されたい。
【0017】
テーマパークまたはアミューズメントパークアトラクションは、人気が高まっており、様々なアミューズメントパークアトラクションは、国内外のゲストに特有の没入型体験を提供するために作られている。特定のアミューズメントパークアトラクションは、対話によるショー要素を包含する。対話は、アミューズメントパークアトラクションに関連した筋書きを提示すること、指示を提示すること、またはアミューズメントパークアトラクションの特有の没入型体験を強化する何らかの他の利点を提供することができる。しかしながら、アミューズメントパークアトラクションでの一部のゲストは、様々な理由で、対話を理解できず、アミューズメントパークアトラクションの特有の没入型体験の重要な態様を見逃すことになる。
【0018】
このことを念頭に置いて、本明細書は、そうでなければ対話または他の伝達情報を理解することができないゲストに対して、アミューズメントパークアトラクションの対話または他の伝達情報を伝達するシステムおよび方法を提供する。具体的には、本明細書は、ゲストがショー要素のターゲット面または表示面上の投影コンテンツを見るシステムおよび方法を提供する。投影コンテンツは、対話または他の伝達情報を理解することができないゲストがアミューズメントパークアトラクションの固有の没入型体験により完全に参加することができるように、ゲストのために対話または他の伝達情報(たとえば、字幕スーパー)を表示することができる。加えて、以下により詳細に説明するように、システムおよび方法は、ゲストへの全体的な伝達を向上させるためにアミューズメントパークの他の特徴部に組み込むことができる。特定の開示される実施形態において、投影コンテンツは、人間の肉眼には見えない波長/周波数で投影される。従って、投影コンテンツは、視聴デバイスをもっていないゲストには利用できないまたは見えない。このようにして、字幕スーパーまたは字幕は、コンテンツを補うために使用することができ、一方で字幕スーパーを見たくないゲストの目障りとならない。本開示の特定の実施形態は、赤外線の波長(たとえば、700nm~1mmの波長に)を使用する赤外線投射との関連で説明されるが、マイクロ波波長または紫外線波長など、他の非可視波長が想定されていることを理解されたい。特定の実施形態において、可視波長範囲は、430~770THzの周波数を有する380~700nmとすることができ、開示される投影または表示画像は、画像が視聴デバイスを介して可視スペクトルにシフトした(たとえば、可視域内の1以上の波長/周波数にシフトした)後にのみ見えるように可視波長/周波数の外側で放射することができる。
【0019】
図1は、アミューズメントパークアトラクション12の赤外線投影システム10の実施形態の斜視図である。赤外線投影システム10は、ターゲット面18の一部に赤外線画像16を出力するように構成された少なくとも1つの赤外線エミッタ14を含む。一部の実施形態において、少なくとも1つの赤外線エミッタ14は、赤外線画像16を出力するように構成された複数の赤外線エミッタを含む。赤外線画像16は、図形、単語、数、記号、またはこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。たとえば、赤外線画像16は、テキスト語句(たとえば、字幕、翻訳、および秘密または報酬メッセージ)を含むことができる。別の実施例において、赤外線画像16は、アミューズメントパーク20の地図などの図形とすることができる。赤外線画像16は、人間の眼には見えないものとすることができる。一般的に、赤外光は、約430THz~300GHzの周波数を有する電磁放射線であり、この周波数は、可視光線(たとえば、赤色光、緑色光、青色光など)の周波数よりも低く、人間の眼では検出不可能である。赤外線エミッタ14は、430THz~300GHzの周波数(700nm~1mmの波長)で赤外線画像16を出力することができる。さらに、システム10の赤外線エミッタ14(たとえば、発光ダイオード)は、この実施形態によれば、放射された赤外線画像16が視聴デバイス22の助けなしでは見えないように、可視スペクトルの光を放射することができない。従って、赤外領域の特定の部分は、本開示の実施形態において、可視スペクトルと重なることができるが、赤外線画像は、赤外線画像が肉眼では見えないように、赤外線信号が重なっていない赤外領域の部分の範囲にあるように放射することができる。
【0020】
ゲストまたは視聴者は、赤外線画像16を視聴するために視聴デバイス22を備えることができる。一部の実施形態において、視聴デバイス22は、ゲスト24によって装着されるように構成された眼鏡とすることができる。しかしながら、視聴デバイス22は、少なくとも1つのレンズ26を有する何らかの適切な装置(たとえば、双眼鏡、望遠鏡)とすることができる。視聴デバイス22は、赤外線画像16が視聴デバイス22のフィルタアセンブリによって少なくとも1つのレンズ26を通してターゲット面18上で見えるように、赤外線画像16を赤外線周波数から可視光周波数までシフトするように構成されたフィルタまたはフィルタアセンブリを含むことができる。フィルタアセンブリは、視聴デバイス22のレンズ26の上にまたはその中に組み込まれた光学フィルタまたは材料特性に基づくフィルタなどの受動フィルタを含むことができる。このようなフィルタは、所望の周波数帯域外の光を吸収する材料、所望の周波数帯域内の光を透過する材料、および/または、赤外光線が1以上の可視周波数にシフトされるように所望の周波数帯域内の光と相互作用する材料を含むことができる。一実施形態において、フィルタアセンブリは、赤外光線を可視光線にシフトするように動作する量子ドットを含むことができる。フィルタアセンブリは、赤外線エネルギーと相互作用するフォトニクス由来の受動フィルタまたは光電デバイスを含むことができる。フィルタアセンブリは、能動検出器(赤外線撮像デバイスなど)と、IR周波数および強度を可視光周波数および強度に解析的に変換するための処理ソフトウェアを組み合わせた能動デバイスを含むことができる。フィルタアセンブリは、光を可視スペクトルにシフトする1以上のデバイスを含むことができることを理解されたい。加えて、フィルタアセンブリは、赤外線周波数に関連して説明されるが、フィルタアセンブリは、追加的にまたは代替的に、受動的にまたは能動的に(たとえば、検出された信号に基づいて演算的に)他の非可視周波数を可視スペクトルにシフトするように動作することができる。さらに、視聴デバイス22は、ゲストが赤外線画像16に加えてアミューズメントパークアトラクション12およびアミューズメントパーク20の他の部分を見ることができるように透明とすることができる。
【0021】
前述のように、赤外線画像16は、アミューズメントパークアトラクション12のターゲット面18に出力される。この実施形態において、アミューズメントパークアトラクション12のターゲット面18は、映写スクリーンである。しかしながら、ターゲット面18は、アミューズメントパークアトラクション12の何らかの部分とすることができる。たとえば、アミューズメントパークアトラクション12は、アミューズメントパークアトラクション12の間にゲストに話しかけるように構成されたアニメーテッドフィギュアを含むことができる。赤外線エミッタ14は、赤外線画像16をアニメーテッドフィギュアの一部上にまたはアニメーテッドフィギュアに近接した表面上に出力するように構成することができる。赤外線画像16は視聴デバイス22を介してのみ見ることができるので、アミューズメントパークアトラクション12のターゲット面18上に投影された赤外線画像16は、アミューズメントパークアトラクション12の他のゲスト24には見えないことになる。したがって、赤外線画像16は、視聴デバイス22を介して選択的に見ることができる。
【0022】
一部の実施形態において、アミューズメントパーク20またはアミューズメントパークアトラクション12の制御システムは、可視光画像32をターゲット面18上に表示するように構成された表示システムを含む。可視光画像32は、人間の眼によって見ることができる画像である。たとえば、例示する実施形態において、可視光画像32は、プロジェクタスクリーン36上で見ることができる動画34を含む。アミューズメントパークアトラクション12の制御システムは、可視光画像32をターゲット面18(たとえば、プロジェクタスクリーン36)上に投影するように構成されたプロジェクタ38を有する表示システムを含むことができる。一部の実施形態において、表示システムは、赤外線画像16をテレビ、モニタ、携帯電話、タブレット、またはコンピューティングデバイスの画面上に表示するように構成される。
【0023】
一部の実施形態において、赤外線画像16は、可視光画像32を重ね合わせるように構成される。すなわち、赤外線画像16は、可視光画像32上で見ることができるように構成することができる。たとえば、赤外線画像16は、プロジェクタスクリーン36上に投影された可視光画像32に対応するメッセージ(たとえば、字幕スーパー)を含むことができる。赤外線エミッタ14は、字幕スーパーをターゲット面18(たとえば、プロジェクタスクリーン36)上の動画34上で見ることができるように、赤外線画像16を可視光画像32と同じターゲット面18上に出力するように構成することができる。さらに、赤外線画像16は、ゲストまたは可視光画像32上で見ることができる赤外線画像16の見物人のための他のメッセージを含むことができる。
【0024】
一部の実施形態において、赤外線画像16は、ゲストのための補足メッセージを含む。補足メッセージは、視聴デバイス22を介して随意的に見ることができるボーナス資料を含むことができる。たとえば、補足メッセージは、動画34のさらなるバックグラウンド、俳優の名前などを含むことができる。補足メッセージは、一部のゲスト24に対するアミューズメントパークアトラクション12の固有の没入型体験を強化することができるが、補足メッセージは、他のゲストの気を散らす場合がある。従って、補足メッセージは、固有の没入型体験から他のゲスト24の気を散らさないように、視聴デバイス22を介して選択的に見ることができる。
【0025】
別の実施形態において、赤外線画像16は、少なくとも1人のゲスト24のためのターゲテッドメッセージ(targeted message)を含む。赤外線投影システム10は、特殊または特注コンテンツを供給するための同じ画像16または異なる画像16である、複数の赤外線画像16(たとえば、互いに対して異なる画像)を放射するように構成することができる。各々の赤外線画像16は、異なる周波数で出力することができる。さらに、各々の赤外線画像16は、ゲストグループに対応することができる。少なくとも1人のゲスト24に関連した視聴デバイス22は、少なくとも1人のゲスト24に対応するゲスト識別情報を受け取るように構成することができる。ゲスト識別情報としては、ゲストの好み、ゲストのライド履歴、個人データ(たとえば、年齢、身長)、または何らかの他の適切な情報を挙げることができる。ゲスト識別情報に基づいて、少なくとも1人のゲスト24は、対応するゲストグループに割り当てることができる。少なくとも1人のゲスト24に関連した視聴デバイス22は、対応するゲストグループの赤外線画像16出力の周波数を含む様々な赤外線周波数を見るように構成することができる。視聴デバイス22は、対応するゲストグループの赤外線画像16出力の周波数を含む赤外線周波数の範囲の外側の赤外線周波数を遮断するように構成されたバンドパスフィルタを有することができる。したがって、少なくとも1人のゲスト24は、ゲスト識別情報に対応するターゲテッドメッセージを見ることができる。
【0026】
図2は、投影された赤外線画像16を見るための制御システム28の実施形態のブロック図である。制御システム28は、アミューズメントパークまたはアミューズメントパークアトラクションのための制御システムコントローラ40を含むことができる。制御システムコントローラ40は、アミューズメントパークまたはアミューズメントパークアトラクションの乗物車両システム、仮想待ち行列(queue)システム、ロッカーシステム、または他のシステムを制御するように構成することができる。さらに、制御システムコントローラ40は、赤外線画像16を投影する命令42を生成するように構成することができる。一部の実施形態において、システムコントローラ40は、別個のアクションのアクティブ状態を示すコントローラが受け取ったデータに基づいて赤外線画像16を投影する命令42を生成することによって、赤外線画像16の投影を別個のアクションと連係させるように構成される。別個のアクションは、可視光画像(たとえば、表示システム52に表示される動画)とすることができ、システムコントローラ40は、表示システム52からの入力59に基づいて可視光画像と連係して赤外線画像16を投影する命令42を生成するように構成されるようになっている。たとえば、赤外線画像16は、赤外線画像16が動画のそれぞれの映像および/または音に対応するように動画と連係することができる。具体的には、赤外線画像16は、動画のせりふに対応するテキストを表示することができる。一部の実施形態において、別個のアクションは、アニメーテッドフィギュアの動きである。一部の実施形態において、別個のアクションは、アミューズメントパーク内のゲストの位置に対応する。たとえば、ゲストに対応する視聴デバイス22は、ゲストがアミューズメントパークアトラクションの空間に入ったときに(たとえば、別個のアクション)、アクティブ状態を示す作動信号55を出力することができる。一部の実施形態において、赤外線投影システム10は、赤外線画像16を投影する命令42を生成するように構成された投影システムコントローラ41を含む。
【0027】
制御システムコントローラ40および/または投影システムコントローラ41は、赤外線画像命令42を出力することができる。制御システムコントローラ40および/または投影システムコントローラ41は、アンテナ、無線トランシーバ回路、および信号処理ハードウェアおよび/またはソフトウェア(たとえば、ハードウェアまたはソフトウェアフィルタ、A/Dコンバータ、マルチプレクサ増幅器)、またはその組み合わせを含むことができる通信回路44a、44bを含むことができ、これらは、赤外線(IR)無線通信、衛星通信、同報無線、マイクロ波無線、Bluetooth、Zigbee、Wi-Fi、UHF、NFCなどを介して無線通信経路上で通信するように構成することができる。1つの実施形態において、通信回路44a、44bは、アミューズメントパークアトラクションの環境内に配置された複数のIRトランシーバを含む。一部の実施形態において、通信回路44a、44bは、有線接続を含む。制御システムコントローラ40および/または投影システムコントローラ41は、通信回路44a、44bを介して赤外線画像命令42を出力するように構成することができる。
【0028】
制御システムコントローラ40は、プロセッサ46aおよびメモリ48aを含むことができる。プロセッサ46aは、1以上の処理装置を含むことができ、メモリ48aは、1以上の有形の非一時的な機械可読媒体を含むことができる。一例として、このような機械可読媒体としては、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、または、光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または、他の磁気記憶装置、または、所望のプログラムコードを機械実行可能な命令またはデータ構造の形で保持または記憶するために使用することができ、プロセッサ46aによって、または、他のプロセッサ対応のデバイス(たとえば、モバイルデバイス)によってアクセスすることができる任意の他の媒体を挙げることができる。一部の実施形態において、プロセッサ46aは、通信回路44aを介して受け取られた入力55、59に基づく赤外線画像命令42、メモリ48a上に格納された命令、またはその何らかの組み合わせを特定するように構成される。さらに、一部の実施形態において、メモリ48aは、赤外線画像命令42を出力するためにプロセッサ46aによって実行可能な命令を記憶するように構成される。
【0029】
一部の実施形態において、赤外線投影システム10の通信回路44bは、赤外線画像命令42を制御システムコントローラ40から受け取り、赤外線画像命令42に基づいて、中継赤外線画像命令50を生成するように構成することができる。一部の実施形態において、赤外線投影システム10は、プロセッサ46bおよびメモリ48bを含むこともできる。プロセッサ46bは、赤外線画像命令42、メモリ48b上に格納されたデータ、またはその何らかの組み合わせに基づいて、赤外線画像命令42および/または中継赤外線画像命令50を生成して赤外線エミッタ14に出力するように構成することができる。一部の実施形態において、赤外線エミッタ14は、赤外線画像命令42を通信回路44a、44bから直接受け取ることができる。赤外線エミッタ14は、赤外線画像命令42または中継赤外線画像命令50に基づいて赤外線画像16を出力するように構成することができる。
【0030】
赤外線エミッタ14は、赤外線画像16を表示システム52のターゲット面18に向かって出力することができる。一部の実施形態において、表示システム52は、それぞれの画面を有するテレビ、コンピュータ、携帯電話、タブレット、または別の適切なコンピューティングデバイスである。ターゲット面18は、テレビ、コンピュータ、携帯電話、タブレット、または別の他の適切なコンピューティングデバイスの画面とすることができる。一部の実施形態において、ターゲット面18は、赤外線画像16を表示するように構成されたプロジェクタスクリーン、アミューズメントパークの表示板、または何らかの表面を含む。
【0031】
一部の実施形態において、ゲストは、赤外線画像16を見る26ことができるように、アミューズメントパークアトラクション乗車中にまたはアミューズメントパーク内で視聴デバイス22を装着することができる。視聴デバイス22は、赤外線画像16が視聴デバイス22を介してターゲット面18上で見ることができるように、赤外線画像16を赤外線周波数から可視光周波数にシフトするように構成された少なくとも1つのレンズおよびフィルタアセンブリ54を含む。一部の実施形態において、赤外線画像16および可視光画像は、フィルタアセンブリ54を介して少なくとも1つのレンズを通してターゲット面18上で見ることができる。すなわち、少なくとも1つのレンズは、透明とすることができ、少なくとも1人のゲスト24が少なくとも1つのレンズを通して見ることを妨げることはない。
【0032】
視聴デバイス22は、プロセッサ46cおよびメモリ48cを含むことができる。一部の実施形態において、プロセッサ46cおよびメモリ48cは、赤外線画像16が視聴デバイス22を介してターゲット面18上で見ることができるように、赤外線画像16を赤外線周波数から可視光周波数にシフトするようにフィルタアセンブリ54を制御するように構成される。しかしながら、一部の実施形態において、視聴デバイス22は、赤外線画像16または生成された命令を処理するプロセッサ46cを含まない。一部の実施形態において、視聴デバイス22は、プロセッサ46cまたはメモリ48cを有するコントローラを含まない。その代わりに、視聴デバイス22は、赤外線画像16が視聴デバイス22を介してターゲット面18上で見ることができるように、赤外線画像16を赤外線周波数から可視光周波数にシフトするように構成されフィルタ材を備えるフィルタアセンブリを有することができる。
【0033】
一部の実施形態において、メモリ18cは、ゲスト識別データを記憶するように構成される。プロセッサ46cは、少なくとも部分的にゲスト識別データに基づいてゲストグループを判定するように構成することができる。プロセッサ46cは、ゲストグループ信号57を制御システムコントローラ40に出力するために命令を視聴デバイス22の通信回路44cに送るように構成することができる。制御システムコントローラ40は、ゲストグループに対応する周波数範囲内の赤外線画像16を放射するために赤外線エミッタ14のための赤外線画像命令42を出力するように構成することができる。視聴デバイス22は、ゲストグループに対応する周波数範囲外の赤外線周波数をフィルタリングするように構成されたバンドパスフィルタを含むことができる。一部の実施形態において、赤外線エミッタ14は、アミューズメントパークアトラクションまたはアミューズメントパークに存在する様々な視聴デバイス22に対応する、それぞれのゲストグループ信号に少なくとも部分に基づいて複数の赤外線画像16を異なる電磁周波数で出力することができる。
【0034】
図3は、視聴デバイス22の集団の実施形態の斜視図である。一部の実施形態において、視聴デバイス22は、アミューズメントパークアトラクションの入口でゲストに提供することができる。視聴デバイス22は、対応するアミューズメントパークアトラクションに関連した特定の赤外線画像を見るように構成された少なくとも1つのフィルタ58を有するフィルタアセンブリ54を含むことができる。少なくとも1つのフィルタ58は、視聴デバイス22の少なくとも1つのレンズ26に結合することができる。一部の実施形態において、アミューズメントパークアトラクションは、暗環境を有することができる。視聴デバイスの少なくとも1つのレンズ26は、少なくとも1人のゲストに暗環境内で妨害されない視聴を提供するために透明または実質的に透明なレンズとすることができる。別の実施形態において、アミューズメントパークアトラクションは、外部環境を含むことができる。視聴デバイス22は、少なくとも1つのレンズ26が少なくとも1つのフィルタ58を有する1対のサングラスとすることができる。すなわち、少なくとも1つのレンズ26は、より快適な視聴をアミューズメントパークアトラクションのゲストに提供するために、追加的に紫外光線をフィルタリングまたは遮断するように構成する(たとえば、層を含む)ことができる。一部の実施形態において、視聴デバイス22は、ゲストがアミューズメントパークの至る所で赤外線画像を見ることができるように、アミューズメントパークの入口でゲストに提供することができる。
【0035】
一部の実施形態において、ゲストには、ゲスト識別情報および/またはゲストグループに基づいて視聴デバイス22を提供することができる。第1のゲストグループに対応する第1の視聴デバイス60は、ターゲット面上で赤外線画像を見ることができるように、赤外線画像(たとえば、第1の赤外線画像)を解像(resolve)するように構成された第1の形式のレンズ62を有することができる。加えて、第1の形式のレンズ62は、第1のゲストグループに対応する周波数範囲の外側の赤外線周波数をフィルタリングするように構成された第1のフィルタ64を有することができる。さらに、第2のゲストグループに対応する第2の視聴デバイス66は、ターゲット面上でさらなる赤外線画像を見ることができるように、さらなる赤外線画像(たとえば、第2の赤外線画像)を解像するように構成された第2の形式のレンズ68を有することができる。また、第2の形式のレンズは、第2のゲストグループに対応する周波数範囲の外側の赤外線周波数をフィルタリングするように構成された第2のフィルタ70を有することができる。たとえば、第1の形式のレンズ62は、430THz~420THzの範囲の外側の周波数を除去するように構成することができ、第2の形式のレンズ68は、420THz~410THzの範囲の外側の周波数を除去するように構成することができる。従って、第1の形式のレンズ62は、425THzの周波数を有する第1の赤外線の入力画像を解像することができるが、415THzの周波数を有するさらなる赤外線画像は解像しないことになる。すなわち、ゲストは、第1の形式のレンズ62を有する第1の視聴デバイス60を介して第1の赤外線画像を見ることができるが、さらなる赤外線画像は見ることができない。一方で、第2の形式のレンズ68は、415THzの周波数を有するさらなる赤外線画像を解像することができるが、第1の赤外線画像を解像しないことになる。従って、ゲストは、第2の形式のレンズ68を有する第2の視聴デバイス66を介してさらなる赤外線画像を見ることができるが、第1の赤外線画像は見ることができない。
【0036】
図4は、アミューズメントパークアトラクション12の表示板72上に投影された複数のターゲテッド赤外線メッセージの実施形態の斜視図である。一部の実施形態において、アミューズメントパーク20は、情報74(たとえば、特別イベント、指示、待ち時間)をアミューズメントパーク20のゲスト24に伝達するように構成された表示板72または掲示板を含むことができる。しかしながら、表示板72または掲示板は、一般的に、情報74をアミューズメントパークの一部のゲスト24が理解できない言語で伝える場合がある。赤外線エミッタは、ターゲット面18に、情報74をゲスト24が理解できる言語で提示するために情報74の翻訳の赤外線画像16を出力するように構成することができる。ターゲット面18は、アミューズメントパークアトラクション12またはアミューズメントパーク20の表示板72または掲示板の少なくとも一部を含むことができる。一部の実施形態において、表示板72は、赤外線画像16のための表示板72上の情報74の下方に空間(たとえば、ターゲット面18)を含むことができる。たとえば、表示板72は、その上部76にアミューズメントパークアトラクションの名称を含むことができる。ターゲット面18は、アミューズメントパークアトラクションの名称より下方に配置することができる。赤外線エミッタは、アミューズメントパークアトラクションの名称の翻訳の赤外線画像16をゲスト24の言語で出力することができる。
【0037】
一部の実施形態において、赤外線エミッタは、翻訳の複数の赤外線画像を表示板72に近接する各ゲスト24のために出力するように構成することができる。たとえば、第1のゲスト78は、スペイン語しか理解できず、第2のゲスト80は、フランス語しか理解できない。従って、赤外線エミッタは、アミューズメントパークの名称のスペイン語翻訳84を有する第1の赤外線画像82(たとえば、第1のターゲテッドメッセージ92)を出力するように構成することができる。さらに、赤外線エミッタは、アミューズメントパークの名称のフランス語翻訳88を有する第2の赤外線画像86(たとえば、第2のターゲテッドメッセージ94)を出力するように構成することができる。第1のゲスト78および第2のゲスト80に対応する視聴デバイス22は、ゲスト識別情報信号をシステムコントローラに出力するように構成することができる。第1および第2のゲストのそれぞれのゲスト識別情報に基づいて、システムコントローラは、赤外線エミッタに第1の赤外線画像82および第2の赤外線画像86を出力させることができる。一部の実施形態において、第2のゲスト80が表示板72に近接する区域から離れると、システムコントローラは、第2の赤外線画像86(たとえば、アミューズメントパークの名称のフランス語翻訳)はもはや必要ではないと判定することができる。従って、システムコントローラは、第2のゲスト80が表示板72に近接する区域を離れると、赤外線エミッタに第2の赤外線画像86を出力するのを停止させることができる。
【0038】
一部の実施形態において、表示板72は、一般的な情報空間90およびターゲット面18を含むことができる。ターゲット面18は、一般的な情報空間90の上方、下方、および/またはその周りに配置することができる。現在例示する実施形態において、一般的な情報空間90は、ターゲット面18のより上方に配置される。プロセッサは、赤外線エミッタに第1のターゲテッドメッセージ92および第2のターゲテッドメッセージ94をターゲット面18に出力させるように構成することができる。赤外線エミッタは、第1の赤外線画像92および第2の赤外線画像94を同時にターゲット面18に放射するように構成することができる。
【0039】
一部の実施形態において、第1および第2の赤外線画像92、94は、一般的な情報空間上に掲示された情報74とは異なる情報96を伝達することができる。たとえば、一般的な情報空間90は、アミューズメントパークアトラクションの名称を含むことができる。第1および第2の赤外線画像92、94は、互いに異なる画像を含むことができ、アミューズメントパークアトラクション12のための表示板72に近接するゲスト24のためのターゲテッド情報またはターゲテッドゲームプレイ情報を含むことができる。このターゲテッド情報は、少なくとも1人のゲストのためのバーチャルキューのキューリターンタイム、少なくとも1人のゲストグループのグループサイズに関する待ち時間、少なくとも1人のゲストの年齢、身長または他の適切なターゲテッド情報に基づいた無許可乗車通知を含むことができる。ターゲテッド情報は、ゲストの識別情報に基づくことができる。さらに、前述のように、ターゲテッド情報は、ゲストの識別情報に基づいて特定の言語に変換することができる。一実施形態において、アトラクション12は、適切な3D景色を与えるために(たとえば)特定のゲストの場所に適合した、または、ゲストアクションに適切な応答を与えるためのゲームプレイに適合した、様々な視覚的体験を提供することができる。このようにして、アトラクション12の様々な表面は、各々のゲスト24が、異なる場所に立っているまたは異なるゲームアクションを完了した別のゲスト24に提示される画像16とは異なる特定の画像16を提示されるように配置することができる。
【0040】
図5は、投影赤外線メッセージを見る方法の実施形態のフローチャートである。方法は、入力を受け取るステップを含む(ブロック100)。たとえば、システムコントローラは、視聴デバイスから入力を受け取ることができる。入力は、ゲスト識別情報を含むことができる。別の実施形態において、システムコントローラは、システムコントローラのメモリデバイスを介して入力を受け取るように構成することができる。方法は、画像の投影に関する命令を生成するステップをさらに含む(ブロック102)。画像は、少なくとも部分的に入力に基づいて生成することができる。一部の実施形態において、システムコントローラのシステムプロセッサは、視聴デバイスから受け取ったゲスト識別情報、ならびに、システムコントローラのメモリからの命令に基づいて、命令を生成するように構成することができる。システムコントローラは、生成された命令を赤外線エミッタに伝達することができる。
【0041】
方法は、生成された命令に少なくとも部分的に基づいて、赤外線エミッタを介してターゲット面に画像を放射するステップをさらに含む(ブロック104)。赤外線エミッタは、生成された命令に少なくとも部分的に基づいて、画像をターゲット面上に形成するために光を可視域外の1以上の周波数で放射するように構成することができる。たとえば、生成された命令としては、特定のメッセージを送る命令を挙げることができる。赤外線エミッタは、特定のメッセージの赤外線画像をターゲット面に出力するように構成することができる。特定のメッセージ(たとえば、ターゲテッドメッセージ)は、アミューズメントパークアトラクションの少なくとも1人のゲストを対象とすることができる。ターゲット面は、アミューズメントパークまたはアミューズメントパークアトラクション内に配置することができる。
【0042】
方法は、アミューズメントパークの少なくとも1人のゲストに少なくとも1つのレンズを有する視聴デバイスを提供するステップをさらに含む(ブロック106)。視聴デバイスのフィルタアセンブリは、画像が視聴デバイスのフィルタアセンブリを介して少なくとも1つのレンズを通ってターゲット面上で見ることができるように、画像を1以上の非可視周波数から1以上の可視光周波数にシフトするように構成することができる。一部の実施形態において、画像は、赤外線画像である。一部の実施形態において、赤外線画像は、特定のゲストデバイスにのみで見ることができる。ゲストが第1の視聴デバイスを受け取る場合(ブロック108)、第1の赤外線画像は、第1の視聴デバイスを通して少なくとも1人のゲストが見ることができる(ブロック110)。さらに、ゲストが第2の視聴デバイスを受け取る場合(ブロック112)、第2の赤外線画像は、第2の視聴デバイスを通して少なくとも1人のゲストが見ることができる(ブロック114)。ゲストが見ることができる赤外線メッセージは、受け取った視聴デバイスの形式によって決まることになる。
【0043】
さらに、一部の実施形態において、方法は、可視光画像(たとえば、動画、ショー)をターゲット面上に表示するステップを含む(ブロック116)。視聴デバイスは、ゲストが視聴デバイスを介して赤外線画像および可視光画像を見ることができるように構成することができる(ブロック118)。たとえば、視聴デバイスは、ゲストが動画を見ながらアミューズメントパークアトラクションのプロジェクタスクリーン上に示された動画の赤外線字幕スーパーを見ることができるように赤外線画像を解像するように構成することができる。
【0044】
本明細書では、開示された実施形態の特定の特徴のみを図示および説明してきたが、当業者であれば多くの修正および変更を想起するであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲に入るすべてのそのような修正および変更をカバーすることが意図されていることを理解されたい。
【0045】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のものまたは純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物および具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「…[機能]を[実行]する手段」または「…[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【国際調査報告】