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特表2022-537554可変オリフィス装置を有する再処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-26
(54)【発明の名称】可変オリフィス装置を有する再処理装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/18 20060101AFI20220819BHJP
【FI】
A61L2/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575395
(86)(22)【出願日】2020-06-16
(85)【翻訳文提出日】2022-02-04
(86)【国際出願番号】 IB2020055616
(87)【国際公開番号】W WO2020254961
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】62/864,183
(32)【優先日】2019-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520395938
【氏名又は名称】エイエスピー・グローバル・マニュファクチャリング・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】バウミック・ウジャル
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA12
4C058BB07
4C058DD01
4C058DD03
4C058DD07
4C058DD13
4C058JJ06
(57)【要約】
一緒に接合する様々な直径の内腔を有する医療装置を洗浄するのに適した除染システムは、可変オリフィス装置(例えば、空気比例弁)を含むことができる。制御システムは、流れ特性、例えば流量に基づいて可変オリフィス装置を調節するように構成され得、その結果、医療装置内腔における流量は同様となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除染システムであって、
第1の除染流体の第1の供給源と、
ガス圧縮機と、
第1の可変オリフィス装置と、
第2の可変オリフィス装置と、
前記第1の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、前記第1の除染流体の前記第1の供給源にさらに接続された、第1のフラッシュラインであって、第1の出力を含む、第1のフラッシュラインと、
前記第2の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、前記第1の除染流体の前記第1の供給源にさらに接続された、第2のフラッシュラインであって、第2の出力を含む、第2のフラッシュラインと、
を含む、除染システム。
【請求項2】
前記第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み、前記第2の可変オリフィス装置は、前記第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2のオリフィスを含む、請求項1に記載の除染システム。
【請求項3】
前記第1の可変オリフィス装置と前記第1の出力との間で前記第1のフラッシュラインに沿って配置された第1の流れ特性センサと、
前記第1の可変オリフィス装置と前記第2の出力との間で前記第2のフラッシュラインに沿って配置された第2の流れ特性センサと、
をさらに含む、請求項2に記載の除染システム。
【請求項4】
前記第1の流れ特性センサは、第1の流量センサを含む、請求項3に記載の除染システム。
【請求項5】
前記第1の供給源は、前記第1の可変オリフィス装置と前記第1のフラッシュラインとの間に配置されている、請求項3に記載の除染システム。
【請求項6】
第2の除染流体を収容するための第2の供給源をさらに含み、前記第2の供給源は、前記第2の第1の可変オリフィス装置と前記第2のフラッシュラインとの間に配置されている、請求項4に記載の除染システム。
【請求項7】
前記第2の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、請求項6に記載の除染システム。
【請求項8】
前記第1の可変オリフィス装置および前記第1のフラッシュラインに接続された第1のバイパスラインをさらに含む、請求項6に記載の除染システム。
【請求項9】
前記第2の可変オリフィス装置および前記第2のフラッシュラインに接続された第2のバイパスラインをさらに含む、請求項8に記載の除染システム。
【請求項10】
前記第1の可変オリフィス装置、前記第1のフラッシュライン、および前記第1のバイパスラインに接続された第1の弁をさらに含み、前記第1の弁は、前記第1の可変オリフィス装置からの空気を前記第1の供給源または前記バイパスラインに向けるように構成されている、請求項9に記載の除染システム。
【請求項11】
前記第2の可変オリフィス装置、前記第2のフラッシュライン、および前記第2のバイパスラインに接続された第2の弁をさらに含み、前記第2の弁は、前記第1の可変オリフィス装置からの空気を前記第1の供給源または前記バイパスラインに向けるように構成されている、請求項10に記載の除染システム。
【請求項12】
前記第1の可変オリフィス装置は、第1の空気比例弁を含む、請求項11に記載の除染システム。
【請求項13】
前記第2の可変オリフィス装置は、第2の空気比例弁を含む、請求項12に記載の除染システム。
【請求項14】
前記第1の空気比例弁は、第1の閉ループ空気比例弁を含む、請求項13に記載の除染システム。
【請求項15】
前記第2の空気比例弁は、第2の閉ループ空気比例弁を含む、請求項14に記載の除染システム。
【請求項16】
制御システムをさらに含み、前記制御システムは、前記第1の流れ特性センサおよび前記第1の閉ループ空気比例弁に接続されている、請求項15に記載の除染システム。
【請求項17】
前記制御システムは、前記第2の流れ特性センサおよび前記第2の閉ループ空気比例弁にさらに接続されている、請求項16に記載の除染システム。
【請求項18】
前記制御システムは、前記第1の流れ特性センサからの第1の出力に基づいて前記第1のサイズまたは前記第2のサイズを調節するように構成されている、請求項17に記載の除染システム。
【請求項19】
前記制御システムは、前記第2の流れ特性センサからの第2の出力に基づいて前記第1のサイズまたは前記第2のサイズを調節するように構成されている、請求項18に記載の除染システム。
【請求項20】
第3の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、第3の除染流体の第3の供給源にさらに接続された、第3のフラッシュラインをさらに含み、前記第3のフラッシュラインは、第3の出力を含む、請求項3または19に記載の除染システム。
【請求項21】
前記第3の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、請求項20に記載の除染システム。
【請求項22】
第4の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、第4の除染流体の第4の供給源にさらに接続された、第4のフラッシュラインをさらに含み、前記第4のフラッシュラインは、第4の出力を含む、請求項20に記載の除染システム。
【請求項23】
前記第3の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、請求項22に記載の除染システム。
【請求項24】
前記第1の出力は、内視鏡の第1のチャネルに接続されている、請求項22に記載の除染システム。
【請求項25】
前記第2の出力は、前記内視鏡の第2のチャネルに接続されている、請求項24に記載の除染システム。
【請求項26】
前記第3の出力は、前記内視鏡の第3のチャネルに接続されている、請求項25に記載の除染システム。
【請求項27】
前記第4の出力は、前記内視鏡の第4のチャネルに接続されている、請求項26に記載の除染システム。
【請求項28】
前記第1のチャネルは、生検チャネルを含む、請求項27に記載の除染システム。
【請求項29】
前記第2のチャネルは、吸引チャネルを含む、請求項28に記載の除染システム。
【請求項30】
前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、接合点において第1の接合チャネルへと合流する、請求項29に記載の除染システム。
【請求項31】
前記第3のチャネルは、空気チャネルを含む、請求項30に記載の除染システム。
【請求項32】
前記第4のチャネルは、水チャネルを含む、請求項31に記載の除染システム。
【請求項33】
前記第3のチャネルおよび前記第4のチャネルは、第2の接合点において第2の接合チャネルへと合流する、請求項32に記載の除染システム。
【請求項34】
除染システムを動作させる方法であって、
第1の体積のガスを、第1の可変オリフィス装置を通して流すことと、
前記第1の体積の前記ガスを、除染液体を収容する第1のフラッシュラインに流れ込ませることであって、前記第1のフラッシュラインは、第1の出力を含む、ことと、
第2の体積の前記ガスを、第2の可変オリフィス装置を通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記除染液体を収容する第2のフラッシュラインに流れ込ませることであって、前記第2のフラッシュラインは、第2の出力を含む、ことと、
を含む、方法。
【請求項35】
前記ガスは、空気を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
内視鏡の第1のチャネルを前記第1の出力に接続することと、
前記内視鏡の第2のチャネルを前記第2の出力に接続することと、
前記第1の体積の前記ガスを、前記第1のチャネルを通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記第2のチャネルを通して流すことと、
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、第1の接合チャネルへと合流する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記第1の体積の前記ガスを、前記第1の接合チャネルを通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記第1の接合チャネルを通して流すことと、
をさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み、前記第2の可変オリフィス装置は、第2のサイズを有する第2のオリフィスを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
流れ特性センサを用いて、前記第1のフラッシュラインまたは前記第2のフラッシュラインに沿った流れ特性を測定することをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記流れ特性に基づいて、前記第1のサイズ、前記第2のサイズ、または前記第1のサイズおよび前記第2のサイズの両方を変更することをさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記流れ特性は、フローセンサによって測定される流量を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記第1のチャネルにおける第1の後続の流量および前記第2のチャネルにおける第2の後続の流量がほぼ等しくなるように、前記流量に基づいて、前記第1のサイズ、前記第2のサイズ、または前記第1のサイズおよび前記第2のサイズの両方を変更することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記第1の後続の流量は、前記第2の後続の流量と等しい、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記除染システムは、前記流れ特性センサから前記流れ特性を受信し、前記流れ特性に基づいて指示を送信するように構成されたコントローラをさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記コントローラにおいて前記流れ特性を受信することと、
前記コントローラにより、前記流れ特性を変更すべきかどうかを決定することと、
前記第1の可変オリフィス、前記第2の可変オリフィス装置、またはその両方に、前記第1のオリフィス、前記第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更する指示を送信することと、
前記第1のオリフィス、前記第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更することと、
をさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記第1のオリフィス、前記第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更した後に、前記流れ特性を2回目に測定することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記第1のチャネルにおける第1の後続の流れ特性が、前記第2のチャネルにおける第2の後続の流れ特性と少なくともほぼ等しいと決定することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記第1の後続の流れ特性が前記第2の後続の流れ特性と等しいことを決定することをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記内視鏡から液体をパージすることをさらに含む、請求項36または49に記載の方法。
【請求項51】
前記内視鏡の前記第1のチャネル、前記第2のチャネル、および前記第1の接合チャネルを乾燥させることをさらに含む、請求項36または49に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔分野〕
本明細書に開示される主題は、内腔を有する器具、特に内視鏡のような医療装置を除染することに関する。
【0002】
〔背景〕
内視鏡は再利用可能な医療装置である。内視鏡は、対象に感染または疾患を引き起こすことを回避するために、内視鏡が使用される医療処置と医療処置との間に再処理、すなわち除染されるべきである。内視鏡は、様々なニュース記事に記載されているように、除染が困難である。例えば、Chad Terhune, “Superbug outbreak: UCLA will test new scope-cleaning machine,” LA Times, July 22, 2015, http://www.latimes.com/business/la-fi-ucla-superbug-scope-testing-20150722-story.html(最後に訪れたのは2017年10月30日)を参照のこと。内視鏡再処理は、医療従事者によって、または内視鏡再処理装置、例えば、Advanced Sterilization Products, Inc.のEVOTECH(登録商標) Endoscope Cleaner and Reprocessorのような機械の助けを借りて実施することができる。
【0003】
開示される本主題に関する2つの内視鏡再処理方法は、消毒または液状化学品滅菌を含む。いずれのタイプの処置も、内視鏡から異物を除去するステップ、内視鏡を洗浄するステップ、消毒液または液状化学品滅菌剤を内視鏡に導入するステップ、内視鏡をすすぐステップ、および内視鏡を乾燥させるステップを含むことができる。
【0004】
〔開示の概要〕
本明細書では、互いに合流する様々な直径の内腔を有する医療装置を洗浄するのに適した除染システムが開示される。消毒システムは、第1の除染流体の供給源と、ガス圧縮機と、第1の可変オリフィス装置と、第2の可変オリフィス装置と、を含むことができる。可変オリフィス装置は、例えば、閉ループ空気比例弁のような空気比例弁(air proportional valves)とすることができる。消毒システムはまた、第1の可変オリフィス装置を介してガス圧縮機に接続され、第1の除染流体の供給源にさらに接続された、第1のフラッシュラインを含むことができる。消毒システムはまた、第2の可変オリフィス装置を介してガス圧縮機に接続され、第1の除染流体の供給源にさらに接続された第2のフラッシュラインを含むことができる。さらに、第1のフラッシュラインは第1の出力を含むことができ、第2のフラッシュラインは第2の出力を含むことができる。第1の出力および第2の出力は、内視鏡の内腔、例えば、吸引チャネル、生検チャネル、空気チャネル、および水チャネルに接続され得る。多くの内視鏡では、吸引チャネルと生検チャネルが合流して、しばしば吸引/生検チャネルと呼ばれる、接合チャネルを形成する。同様に、空気チャネルと水チャネルが合流して、しばしば空気/水チャネルと呼ばれる、接合チャネルを形成する。
【0005】
第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み得、第2の可変オリフィス装置は、第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2のオリフィスを含み得る。第1の流れ特性センサが、第1の可変オリフィス装置と第1の出力との間で第1のフラッシュラインに沿って配置され得る。第2の流れ特性センサが、第1の可変オリフィス装置と第2の出力との間で第2のフラッシュラインに沿って配置され得る。これらの流れ特性センサは、例えば、フローセンサであってよい。
【0006】
除染システムはまた、除染流体を収容するための第1の供給源を含むことができる。この第1の供給源は、第1の可変オリフィス装置と第1のフラッシュラインとの間に配置され得る。除染システムはまた、除染流体を収容するための第2の供給源を含んでもよい。この第2の供給源は、第2の第1の可変オリフィス装置と第2のフラッシュラインとの間に配置され得る。
【0007】
除染システムはまた、第1の可変オリフィス装置および第1のフラッシュラインに接続された第1のバイパスラインを含み得る。除染システムはまた、第2の可変オリフィス装置および第2のフラッシュラインに接続された第2のバイパスラインを含み得る。
【0008】
第1の弁が、第1の可変オリフィス装置、第1のフラッシュライン、および第1のバイパスラインに接続され得る。この第1の弁は、第1の可変オリフィス装置からの空気を第1の供給源またはバイパスラインに向けることができる。第2の弁が、第2の可変オリフィス装置、第2のフラッシュライン、および第2のバイパスラインに接続され得る。この第2の弁は、第1の可変オリフィス装置からの空気を第1の供給源またはバイパスラインに向けることができる。
【0009】
除染システムはまた、第1の流れ特性センサ、第1の閉ループ空気比例弁、第2の流れ特性センサ、および第2の閉ループ空気比例弁に接続された制御システムを含んでもよい。制御システムは、第1の流れ特性センサからの第1の出力、第2の流れ特性センサからの第2の出力、またはその両方に基づいて、第1のオリフィスの第1のサイズまたは第2のオリフィスの第2のサイズを調節するように構成され得る。
【0010】
除染システムは、以下のステップに従って動作され得る。第1の体積のガス、例えば空気が、第1の可変オリフィス装置を通って、除染液体を収容する、第1のフラッシュラインに流れ込むことができる。第2の体積のガスが、第2の可変オリフィス装置を通って、やはり除染液体を収容する、第2のフラッシュラインに流れ込むことができる。内視鏡の第1のチャネルが、第1のフラッシュラインの第1の出力に接続され得、内視鏡の第2のチャネルが、第2のフラッシュラインの第2の出力に接続され得る。したがって、第1の体積のガスは第1のチャネルを通って流れることができ、第2の体積のガスは第2のチャネルを通って流れることができ、第1の体積のガスおよび第2の体積のガスは接合チャネルを通って流れることができる。さらに、第1のフラッシュラインまたは第2のフラッシュラインに沿った流れ特性(例えば流量)が、流れ特性センサで測定され得る。流れ特性に基づいて、第1のオリフィスの第1のサイズ、第2のオリフィスの第2のサイズ、またはその両方を変更することができる。好ましくは、第1のサイズ、第2のサイズ、またはその両方を変更して、第1の流量および第2の流量をほぼ等しくする。
【0011】
これらの第1および第2のサイズは、コントローラによって変更することができる。したがって、本方法はまた、コントローラにおいて流れ特性を受信することと、コントローラにより、流れ特性を変更すべきかどうかを決定することと、第1の可変オリフィス、第2の可変オリフィス装置、またはその両方に、第1のオリフィス、第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更する指示を送信することと、第1のオリフィス、第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更することと、を含み得る。
【0012】
この方法は、内視鏡のチャネルから液体をパージし、内視鏡のチャネルを乾燥させることにつながり得る。
【0013】
明細書は、本明細書に記載された主題を具体的に指摘し、明確に主張する特許請求の範囲で締めくくられているが、その主題は、添付の図面と共に理解される、いくつかの実施例に関する以下の説明からよりよく理解されると考えられ、添付図面では、同様の参照符号で同じ要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】例示的な再処理システムの正面図を示す。
図2図1の再処理システムの単一の除染槽の概略図を示す。
図3図1の再処理システムを使用して除染され得る内視鏡の近位部分および遠位部分の断面側面図を示す。
図4A図1の再処理システムの単一の除染槽の代替概略図の上部を示す。
図4B】代替概略図の下部を示す。
図5図4Aの拡大部分の変形例を示す。
【0015】
〔発明を実施する形態〕
以下の詳細な説明は、図面を参照して読むべきである。図面中、異なる図面における同様の要素には同一の番号を付す。必ずしも縮尺通りではない図面は、選択された実施形態を示し、本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、本発明の原理を、限定するためではなく、例として示している。この説明は、当業者が本発明を製造および使用することを明らかに可能にし、本発明を実施する最良の形態であると現在信じられているものを含め、本発明のいくつかの実施形態、適応、変形、代替および使用を説明する。
【0016】
本明細書で使用される場合、任意の数値または範囲に対する「約」または「およそ」という用語は、構成要素の一部または集合が、本明細書に記載されるような、その意図された目的のために機能することを可能にする適切な寸法公差を示す。より具体的には、「約」または「およそ」は、記載された値の±10%の値の範囲を指すことができ、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指すことができる。さらに、本明細書で使用される場合、用語「患者」、「ホスト」、「ユーザ」および「対象」は、任意のヒトまたは動物の対象を指しており、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すものの、システムまたは方法をヒト使用に限定することは意図されていない。
【0017】
図1図2は、内視鏡、および内部を通して形成されたチャネルまたは内腔を含む他の医療装置を除染するために使用され得る例示的な再処理システム2を示す。この実施例のシステム2は、一般に、第1のステーション10および第2のステーション12を含む。ステーション10、12は、2つの異なる医療装置を同時にまたは連続して除染するために、すべての点で少なくとも実質的に類似している。第1の除染槽14aおよび第2の除染槽14bは、汚染された装置を受容する。各槽14a、14bは、それぞれの蓋16a、16bによって選択的に封止される。本実施例では、蓋16a、16bは、それぞれの槽14a、14bと協働して微生物遮断関係を提供し、除染作業中に環境微生物が槽14a、14bに侵入するのを防止する。ほんの一例として、蓋16a、16bは、通気のためにその中に形成された微生物除去またはHEPAエアフィルタを含み得る。蓋16a、16bはまた、再処理流体(例えば、洗浄流体または除染流体)、およびこれらの流体のための送達導管を収容し得る。
【0018】
制御システム20が、除染およびユーザインターフェース動作を制御するためのプログラマブルロジックコントローラPLCなどの1つ以上のマイクロコントローラを含む。本明細書では、1つの制御システム20が両方の除染ステーション10、12を制御するものとして示されているが、当業者は、各ステーション10、12が専用の制御システムを含み得ることを認識するであろう。視覚ディスプレイ22が、オペレータのために除染パラメータおよび機械状態を表示し、少なくとも1つのプリンタ24が、除染された装置またはその保管パッケージにファイルまたは添付されるべき記録のために、除染パラメータのハードコピー出力を印刷する。プリンタ24は単にオプションであることを理解されたい。いくつかのバージョンでは、視覚ディスプレイ22は、タッチスクリーン入力装置と組み合わせられる。加えて、または代替として、キーパッドおよび/または他のユーザ入力特徴部が、除染プロセスパラメータの入力および機械制御のために提供される。圧力計などの他の視覚ゲージ26は、除染または医療装置漏れ試験データのデジタルまたはアナログ出力を提供する。
【0019】
図2は、再処理システム2の1つの除染ステーション10のみを概略的に示しているが、当業者は、除染ステーション12が、除染ステーション10と同様に構成され、動作可能であり得ることを認識するであろう。再処理システム2は、単一の除染ステーション10、12のみ、または3つ以上の除染ステーション10、12を備え得ることも理解されたい。
【0020】
除染槽14aは、少なくとも1つの内腔またはチャネルを有する器具、例えば内視鏡200(図3)を、除染のためにその中に受容する。内視鏡200の任意の内部チャネルは、フラッシュライン30などのフラッシュ導管と接続される。各フラッシュライン30は、対応するポンプ32の出口に接続され、各フラッシュライン30は、この実施例では専用ポンプ32を有する。本実施例のポンプ32は、フラッシュライン30および内視鏡200の任意の内部チャネルを通して液体および空気のような流体をポンピングする蠕動ポンプを含む。あるいは、任意の他の適切な種類のポンプを使用してもよい。本実施例では、ポンプ32は、フィルタ付きドレーン(filtered drain)および弁S1を通して、槽14aから液体を引き出すか;または、弁S2を通して空気供給システム36から、除染された空気を引き出すことができる。本実施例の空気供給システム36は、ポンプ38と、入ってくる空気流から微生物を濾過する微生物除去エアフィルタ40と、を含む。典型的には、単一の内視鏡200が槽14aに受容され得るが、いくつかの実施形態では、2つの内視鏡200が中に受容され、フラッシュライン30に接続され得るように、十分なフラッシュライン30が槽14aに提供される。
【0021】
圧力スイッチまたはセンサ42が、フラッシュライン内の過剰な圧力を感知するために、各フラッシュライン30と流体連通している。感知された任意の過度の圧力または流れの不足は、例えば関連するフラッシュライン30が接続されている内視鏡200のチャネル内の身体組織または乾燥体液による、部分的または完全な閉塞を示すことができる。各フラッシュライン30の、その他のフラッシュライン30に対する分離は、どのセンサ42が過度の圧力または流れの不足を感知するかに応じて、特定の閉塞されたチャネルを容易に識別および分離することを可能にする。圧力センサ42はまた、過度の流体加圧による損傷から内視鏡200を保護するのに役立つこともでき、それは、過度の圧力が検出されると、ポンプ32が停止状態にされ得るためである。
【0022】
槽14aは、温水および冷水入口を含むユーティリティまたは水道水接続部のような水源50と、ブレークタンク56に流入する混合弁52と、流体連通している。0.2μm以下の絶対孔径フィルタのような微生物除去フィルタ54は、入ってくる水を除染し、入ってくる水は、逆流を防止するために空隙を通ってブレークタンク56内に送達される。センサ59が、槽14a内の液体レベルを監視する。適切な温水源が利用できない場合には、オプションの温水器53を設けることができる。フィルタ54の状態は、そこを通る水の流量を監視することによって直接、またはフロートスイッチなどを用いて槽充填時間を監視することによって間接的に、監視することができる。流量が選択されたしきい値を下回ると、これは、交換を必要とする、部分的に詰まったフィルタ要素を示す。
【0023】
槽ドレーン62が、内視鏡200の細長い部分が挿入され得る拡大された螺旋管64を通して、槽14aから液体を排出する。ドレーン62は、再循環ポンプ70およびドレンポンプ72と流体連通している。再循環ポンプ70は、液体を槽ドレーン62からスプレーノズル組立体60に再循環させ、スプレーノズル組立体は、液体を槽14a内および内視鏡200上に噴霧する。粗いスクリーン71および細かいスクリーン73が、再循環流体中の粒子を濾過して取り除く。ドレンポンプ72は、液体を槽ドレーン62からユーティリティドレーン74へとポンピングする。レベルセンサ76が、ポンプ72からユーティリティドレーン74への液体の流れを監視する。ポンプ70、72は、槽14aが排水されている間に液体が槽14a内に噴霧されるように同時に動作されて、残留物の流れが槽14aから出て、内視鏡200から離れるのを促進することができる。もちろん、単一のポンプおよび弁組立体は、二重ポンプ70、72に取って代わることができる。
【0024】
再循環ポンプ70の上流にある、温度センサ82を備えたインラインヒータ80は、液体を、洗浄および/または消毒のための最適な温度に加熱する。圧力スイッチまたはセンサ84は、循環ポンプ70の下流の圧力を測定する。いくつかの変形例では、循環ポンプ70の下流の流体の流れを測定するために、圧力センサ84の代わりにフローセンサが使用される。洗剤溶液86が、計量ポンプ88を介して循環ポンプ70の下流の流れの中へと計量しながら供給される。フロートスイッチ90が、利用可能な洗剤86のレベルを示す。除染剤溶液92は、計量ポンプ94を介して循環ポンプ70の上流の流れの中へと計量しながら供給される。より正確に除染剤溶液92を計量するために、ポンプ94は、流体レベルスイッチ98および制御システム20の制御下で計量予備室96を満たす。ほんの一例として、除染剤溶液92は、消毒剤または液体化学品滅菌剤を含むことができる。例示的な消毒剤は、活性化グルタルアルデヒド溶液、例えば、カリフォルニア州アーバインのAdvanced Sterilization ProductsによるCIDEX(登録商標)活性化グルタルアルデヒド溶液、またはオルトフタルアルデヒドOPA、例えば、カリフォルニア州アーバインのAdvanced Sterilization ProductsによるCIDEX(登録商標)オルトフタルアルデヒド溶液を含み得る。例示的な液状化学品滅菌剤は、過酢酸(「PAA」)または過酸化水素を含むことができる。
【0025】
いくつかの内視鏡200は、内視鏡200の内部チャネルおよび他の部品を形成する個々の管状部材などを囲む可撓性の外側ハウジングまたはシースを含む。このハウジングは、医療処置の間、患者の組織および流体から隔離されている、閉鎖された内部空間を画定する。シースは、シースの下の内部空間の汚染を可能にするであろう切れ目または他の穴なしで、無傷で維持されることが重要となり得る。したがって、本実施例の再処理システム2は、このようなシースの完全性を試験する手段を含む。特に、エアポンプ、例えばポンプ38または別のポンプ110は、導管112および弁S5を通して内視鏡200のシースによって画定される内部空間を加圧する。本実施例では、HEPAまたは他の微生物除去フィルタ113が、加圧空気から微生物を除去する。圧力調整器114が、シースの偶発的な過圧を防止する。完全に加圧されると、弁S5は閉じられ、圧力センサ116は、内視鏡200のシースを通して空気が逃げることを示す、導管112内の圧力の低下を探す。弁S6は、試験手順が完了すると、オプションのフィルタ118を通して導管112および内視鏡200のシースを選択的に通気する。エアバッファ120が、エアポンプ110からの圧力の脈動を平滑化する。再処理の間、内視鏡200は、内視鏡の本体内への再処理流体の望ましくない侵入を防ぐために、加圧状態に維持され得る。
【0026】
本実施例では、各ステーション10、12は、潜在的な漏れをオペレータに警告するために、ドリップ槽130および流出センサ(spill sensor)132も収容する。弁S3によって制御されるアルコール供給源134が、内視鏡200のチャネル210、212、213、214、217、218から水を除去するのを補助するために、すすぎステップ後にチャネルポンプ32にアルコールを供給することができる。
【0027】
ライン30内の流量は、チャネルポンプ32および圧力センサ42を介して監視され得る。圧力センサ42のうちの1つが過度に高い圧力を検出すると、関連するポンプ32は停止される。ポンプ32の流量およびその起動持続時間は、関連するライン30内の流量の合理的な指標を提供する。これらの流量は、内視鏡200のチャネルのいずれかにおける閉塞をチェックするプロセスの間に監視される。あるいは、ポンプ32がサイクルオフした時点からの圧力の減衰を使用して流量を推定することもでき、より速い減衰速度はより高い流量に関連する。
【0028】
個々のチャネルにおける流量のより正確な測定は、各チャネルを通る正確な流量が達成されることを確実にするために、より微妙な閉塞または故障(例えば、ポンプの故障)を検出するのに望ましくなり得る。そのために、複数のレベル指示センサ138を有する計量管136が、チャネルポンプ32の入力に流体接続される。いくつかのバージョンでは、基準接続部が計量管136の低点に設けられ、複数のセンサ138が基準接続部の上方に垂直に配置される。基準点から流体を通してセンサ138に電流を流すことによって、どのセンサ138が浸漬されているかを決定することができ、したがって、計量管136内のレベルを決定することができる。加えて、または代替として、任意の他の適切な構成要素および技術を使用して、流体レベルを感知することができる。弁S1を閉じ、通気弁S7を開くことによって、チャネルポンプ32は、計量管136からのみ吸引する。引き出されている流体の量は、センサ138に基づいて非常に正確に決定され得る。各チャネルポンプ32を分離して動作させることによって、チャネルポンプを通る流れは、時間および計量管136から排出される流体の体積に基づいて正確に決定され得る。
【0029】
上述の入力装置および出力装置に加えて、図示された電気的および電気機械的装置は全て、制御システム20に動作可能に接続され、制御システム20によって制御される。具体的には、限定するものではないが、スイッチおよびセンサ42、59、76、84、90、98、114、116、132、136は、マイクロコントローラ28に入力Iを提供し、マイクロコントローラ28は、それに従って洗浄および/または消毒サイクルならびに他の機械動作を制御する。例えば、マイクロコントローラ28は、ポンプ32、38、70、72、88、94、100、110、弁S1、S2、S3、S5、S6、S7、およびヒータ80に動作可能に接続された出力Oを含んで、これらの装置を、効果的な洗浄および/または消毒サイクルならびに他の動作のために制御する。
【0030】
図3に示すように、内視鏡200は、ヘッド部(制御体)202を有している。ヘッド部202には、開口部204、206が形成されている。内視鏡200の通常使用時には、不図示の空気/水弁および不図示の吸引弁が、開口部204、206内に配置される。可撓性シャフト(アンビリカルチューブ)208がヘッド部202に取り付けられている。組み合わせられた空気/水チャネル210および組み合わせられた吸引/生検チャネル212が、シャフト208に収容されている。別個の空気チャネル213および水チャネル214もヘッド部202に配置され、接合点216の場所で空気/水チャネル210へと合流する。本明細書で使用される「接合点」という用語は、幾何学的な点に限定されるのではなく、交差する接合部を指し、これらの用語は交換可能に使用され得ることが理解されるであろう。さらに、別々の吸引チャネル217および生検チャネル218がヘッド部202に収容され、接合点220の場所で吸引/生検チャネル212へと合流する。内視鏡200は、2つの組み合わせられたチャネル(すなわち、空気/水チャネル210および吸引/生検チャネル212)へと重なり合う4つの独立したチャネル(すなわち、空気チャネル213、水チャネル214、吸引チャネル217、および生検チャネル218)と共に示されているが、市販されている内視鏡は、より少ないチャネルまたはより多くのチャネル、例えば、1つのチャネルから8つのチャネルを有することができる。これらのチャネルは、異なる目的で使用され得る。典型的には、所与の内視鏡では、これらのチャネルはそれぞれ、その長さに沿って均一な直径を有する。長さは、内視鏡の全長、およびチャネルの長さが内視鏡の長さに等しいかもしくは実質的に等しくなるように、チャネルが内視鏡全体を通って存在するか、または、チャネルの一部(例えば、チャネルの長さがアンビリカルチューブの長さに等しいかもしくは実質的に等しくなるように、制御体とアンビリカルチューブの遠位端との間)のみに存在するかによって決まる。
【0031】
内視鏡は様々なチャネルを含むことができる。これらのチャネルの直径および長さも、約3.5mの長さの例示的な内視鏡に基づいて提供される。しかしながら、これらの寸法、特に長さは、内視鏡の長さに基づいて変化し得ることが理解されるべきである。空気チャネルは、内視鏡、例えば内視鏡のレンズから破片を除去するために空気を送達するために使用され得る。例示的な空気チャネルは、約1.2mmの直径を有し、約1700mmの長さを有する第1のセグメントと、約1400mmの長さを有する第2のセグメントと、を含むことができる。吸引チャネルは、流体およびそれに直接つながった破片を吸引するために使用され得る。例示的な吸引チャネルは、約1.2mmの直径を有し、約1700mmの長さを有する第1のセグメントと、約1400mmの長さを有する第2のセグメントと、を含むことができる。生検チャネルは、内視鏡の器具チャネルへの入口点および通路を提供するために使用され得る。例示的な生検チャネルは、約4.2mmの直径および約50mmの長さを有し得る。器具チャネルは、鉗子または別の器具が生検組織サンプルを収集するために、生検チャネルから内視鏡の遠位端部への通路を提供するのに使用され得る。例示的な器具チャネルは、約3.8mmの直径、および約1700mmの長さを有することができる。一般に、器具チャネルおよび生検チャネルは、例えば本出願におけるように、生検チャネルと総称され得る。水ジェットチャネルまたは補助水チャネルを用いて、無菌流体のジェット流を送達し、処置部位の視野を遮断している可能性のある組織または血液上の破片を洗い流すことができる。例示的な水ジェットチャネルは、約1.0mmの直径を有し、約3500mmの長さを含むことができる。バルーンチャネルを使用して、内視鏡の遠位先端部に近い内視鏡の挿入管の上に置かれたバルーンカバーを満たすために空気流体を吸引し、GI管の管腔内で視野を無傷に保つことができる。例示的なバルーンチャネルは、約0.8mmの直径および約2400mmの長さ、ならびに約1400mmの長さを有する第2のセグメントを有することができる。最後に、内視鏡は、エレベータ機構に接続されたワイヤを収容するエレベータチャネルも含むことができる。ワイヤは、エレベータ機構の向きを変えるように操作され得、このエレベータ機構は、例えば内視鏡的逆行性膵胆管造影生検の目的のために、遠位先端部において鉗子または他の器具に角をつけるために使用され得る。例示的な吸引チャネルは、約0.8mmの直径および約1660mmの長さ、ならびに約1400mmの長さを有する第2のセグメントを有することができる。さらに、上述したように、これらのチャネルのいくつかは、他のチャネルと接合することができる。一般的には、水チャネルと空気チャネルとが接合することができ、生検チャネルと吸引チャネルとが接合することができる。
【0032】
ヘッド部202では、空気チャネル213および水チャネル214は、不図示の空気/水弁のための開口部204に通じている。吸引チャネル217は、不図示の吸引弁のための開口部206に通じている。さらに、可撓性の供給ホース222がヘッド部202に接続され、それぞれの開口部204、206を介して空気チャネル213、水チャネル214および吸引チャネル217に接続されたチャネル213’、214’、217’を収容する。実際には、供給ホース222は、光伝導体ケーシングとも称される。相互に接続された空気チャネル213、213’は、以下、まとめて空気チャネル213と呼ばれる。相互に接続された水チャネル214、214’は、以下、まとめて水チャネル214と呼ばれる。相互に接続された吸引チャネル217、217’は、以下、まとめて吸引チャネル217と呼ばれる。空気チャネル213のための接続部226と、水チャネル214のための接続部228、228aと、吸引チャネル217のための接続部230とが、可撓性ホース222の光伝導体コネクタとも呼ばれる端部セクション224に配置されている。接続部226が使用されているとき、接続部228aは閉じられる。生検チャネル218のための接続部232は、ヘッド部202上に配置される。
【0033】
チャネルセパレータ240が、開口部204、206内に挿入されて示されている。チャネルセパレータ240は、本体242と、それぞれの開口部204、206を塞ぐプラグ部材244、246と、を含む。プラグ部材244上の同軸インサート248は、開口部204の内側に延び、環状フランジ250で終端し、この環状フランジは、チャネル213をチャネル214から分離するために開口部204の一部を閉塞する。ライン30を開口部226、228、228a、230、232に接続することによって、洗浄および消毒のための液体が、内視鏡チャネル213、214、217、218を通って流れ、チャネル210、212を介して内視鏡200の遠位先端部252から出ることができる。チャネルセパレータ240は、そのような液体が開口部204、206から漏れることなく内視鏡200を通って最後まで流れることを保証し;各チャネル213、214がそれ自体の独立した流路を有するように、チャネル213、214を互いに分離する。チャネルおよび開口部の異なる配置を有する種々の内視鏡は、ヘッド202内のポートを閉塞し、各チャネルがその他のチャネルから独立して洗い流され得るようにチャネルを互いに分離したままにしながら、そのような差に適応するために、チャネルセパレータ240への修正を必要とし得ることを当業者は理解するであろう。そうでなければ、1つのチャネルが塞がれても、接続されている、塞がれていないチャネルに流れが向け直されるだけとなり得る。
【0034】
端部セクション224上の漏れポート254が、内視鏡200の内部部分256に通じ、その物理的完全性をチェックするために、すなわち、チャネルのいずれかと内部256との間、または外部から内部256に漏れが形成されていないことを確実にするために使用される。
【0035】
内視鏡200のような内視鏡の除染を成功させるには、水、洗剤、消毒剤、および滅菌剤のような様々な除染液体、または除染流体(除染液体、および様々なガス、例えば空気または窒素を含む)を、全ての内視鏡のチャネル、すなわち、空気チャネル213、水チャネル214、吸引チャネル217、生検チャネル218、空気/水チャネル210、および吸引/生検チャネル212の内側表面を含む全ての表面に、十分な時間にわたり十分な体積で供給することが必要である。内視鏡再処理における特定の課題は、内視鏡が、典型的には、小さいが異なる直径(例えば、約0.5mm~約10mm)を有する2つから8つのチャネルまたは内腔を含むために生じ、これらのチャネルは、約3m~6mの長さであってよく、流れの方向に応じて互いに合流する(例えば、チャネル210および212)かまたは互いから分離することができる。
【0036】
薄層円形断面を有する単一の均一なチャネルの場合、層流の流体流はハーゲン-ポアズイユの式に従って理論的に記述することができ:
【0037】
【数1】
式中、ΔPはチャネル内の圧力変化、μは流体の粘度、Lはチャネルの長さ、Qはチャネルの体積流量、Rはチャネルの半径である。ハーゲン-ポアズイユの式は、均一な断面の長いパイプを通って流れる流体の圧力の低下が、パイプの長さに比例し、半径の4乗に反比例することを、定めている。しかしながら、前記で詳述したように、内視鏡チャネルは、均一な断面の単一のパイプよりも幾分複雑な幾何学形状を有する。例えば、内視鏡200では、チャネルは曲がり、かつ合流し、図3に見られるように、所与のチャネルの他の部分とは異なる寸法を有するセグメント、例えばセグメント260を含み得る。さらに、乱流は層流よりもきれいになることが分かっているため、乱流が望ましい場合がある。このような場合でも、抵抗は長さおよび半径の関数として変化することに注意することが有益である。
【0038】
各チャネルの直径および長さの差、ならびに、組み合わされたチャネルを形成するために互いに接合または合流する特定のチャネルを含むそれらの幾何学的形状の複雑さにより、洗浄、すすぎ、消毒、滅菌または乾燥などの所望の除染目標を達成するために、十分な体積で、十分な時間にわたり、除染流体のそれぞれをチャネルの内部表面全てに同時に提供する上で、課題が存在する。例えば、流体が1つの大径チャネルおよび1つの小径チャネルに提供される場合、流れに対する抵抗がより大きなチャネルよりも小さなチャネルにおいてより大きくなるため、流体は、小径チャネルを容易に流れない可能性がある。特定のチャネルが互いに接合することから、さらなる課題が生じる。例えば、吸引チャネル217、生検チャネル218、および組み合わせられた吸引/生検チャネル212を検討する。これらの3つのチャネルの内側表面への流体の確実な送達は、接続部230および232を通じて流体を、両方の接続部を通じて導入された全ての流体が遠位端部252に向かって所望の体積流量で容易に流れるような圧力下で、同時に導入することによって、補助され得る。したがって、望ましくない停滞または逆流は避けるべきである。例えば、接合点220における入口圧力が、接続部230と接合点220との間の吸引チャネル217内のどこかの圧力以上である場合、停滞または接続点230に向かう逆流が生じる可能性がある。
【0039】
従来のシステムは、典型的には、単一の圧力で動作する単一の供給源からチャネルそれぞれに別々に、例えば一度に1つまたは2つのチャネルに、おそらくはチャネルセパレータ240のような装置の助けを借りて、除染流体を供給する。よって、内視鏡を洗浄し、除染し、乾燥するために必要な全体的な時間は、例えば、各チャネルに送達されるべき流体の体積、各チャネル内の各流体の体積流量、および各チャネルに流体を送達するための全体的な送達時間を損なうことなく、チャネル全てを含む3つ以上などの、より多数の内視鏡のチャネルに流体を同時に送達することを可能にする方法で、上述の課題を克服することによって、減少され得る。したがって、例えば、8つのチャネルを含む内視鏡では、各チャネルの洗浄、除染、および乾燥目標を達成するように十分な体積で、かつ十分な体積流量で除染流体を供給しながら、除染流体を8つのチャネルすべてに同時に送達することができれば、実質的な時間の節約が達成され得る。
【0040】
出願人は、各入口圧力、すなわち、流体がチャネルに導入されるか、または最初に入る場所(例えば、接続部226、228、230および232、ならびに接合点216および220)での圧力は、除染流体が、所望の流量の範囲内で、各チャネルを通って、最終的に遠位端部252に向かって、同時に流れることができるように調整され得ることを決定した。すなわち、接続部226、228、230および232の一部または全部における圧力は、長さおよび直径の関数としての圧力低下ならびに各接合点における圧力を考慮して異なるべきである。
【0041】
例えば、除染流体が、接続部230を介して吸引チャネル217に、および接続部232を介して生検チャネル218に、等しい圧力で同時に供給されると仮定する。生検チャネル218は吸引チャネル217よりも直径が大きく、長さが短いので、接続部230と接合点220との間の圧力低下は、接続部232から接合点220への圧力低下よりも大きくなるはずである。したがって、接合点220における圧力は、接続部230と接合点220との間の場所における吸引チャネル217内の圧力よりも大きくてよい。そのようなものは、吸引チャネル217内の流れを停滞させるかまたは吸引チャネル217内で接続部230に向かって移動させることができる。しかしながら、これらの落とし穴は、接続部232において、接続部230よりも低い圧力で流体を供給することによって回避することができる。好ましくは、接続部232および230における圧力は、接合点220の直前のチャネル218内の圧力が、接合点220の直前のチャネル217内の圧力と等しく、両方のチャネル内の流体が、その圧力で、チャネル217および218のいずれかを通る流れを遅くすることなく、接合点220を過ぎて生検/吸引チャネル212内に進むことができるように選択される。さらに、接合点220における圧力は、流体を生検/吸引チャネル212を通して遠位端部252から押し出すのに十分であるべきである。
【0042】
図4Aおよび図4Bはともに、単一の除染ステーション10のための再処理システム2の機能に関する代替の概略図を反映している。図4Aおよび図4Bの概略図と図2の概略図との間の重要な相違点は、図4Aおよび図4Bの概略図が、上述の理由で除染流体の入力圧力を調整するのを補助することができる、可変オリフィス装置410のような少なくとも1つの可変オリフィス装置を含むことである。図示されるように、システムは、8つの可変オリフィス装置410、412、414、416、418、420、422、424を含み、このシステムは、最大8つのチャネルを有する内視鏡を再処理するために使用され得る。流れ特性、例えば、流量、圧力、またはせん断応力を測定するための少なくとも1つのセンサを各フラッシュライン上に配置することができる。例えば、フローセンサ、例えばフローセンサ426は、可変オリフィス装置の1つと、内視鏡の対応するチャネルに接続する、システムからの対応する出力、例えば出力442との間の、フラッシュライン、例えば458上に配置され得る。図示のように、8つのフラッシュライン、すなわち、458、460、462、464、466、468、470および472が設けられ;8つのフローセンサ、すなわち、426、428、430、432、434、436、438、440が設けられ;8つの出力、すなわち、442、444、446、448、450、452、454、456が設けられる。これらの出力は、洗浄チャンバ492内に設けられ得、これは、チャンバ内に除染流体を噴霧するためのノズル494を含み得る。
【0043】
システムはまた、各フラッシュラインの上流に1つずつ、8つのリザーバまたは供給源R1~R8を含むことができる。これらの供給源は、除染流体、特に除染液体で満たされてよく、いっぱいになると、液体は、圧縮ガス供給源474によって供給されるガスを介して、そこから排出され得、このガスは、オプションとして、エアフィルタ475を通って流れることができる。したがって、各リザーバは、レベルセンサ、例えば、最小高さレベルセンサおよび最大高さレベルセンサを含んでもよく、これらは、リザーバがいっぱいになったときに圧縮ガスが液体を押し出し始めることができ、かつ、リザーバが空になったときに圧縮ガス流が停止され得るように、対応する空気比例弁を起動および停止するのに使用され得る。例えば、R1の最小高さおよび最大高さレベルセンサは、それぞれ502および504と分類される。R1のすぐ下流にある弁506のような弁を設けて、リザーバを通る逆流を防止することもできる。インラインヒータ508も設けて、リザーバに入る液体を、液体および実施されている処置に適した所望の温度に加熱することができる。マニホールド510が、例えば、圧力センサなど、システム内の様々な流れ特性センサの装着を容易にするために、オプションとして含まれてもよい。
【0044】
システムはまた、ユーザによって再充填され得る、除染流体、例えば過酢酸、洗剤、およびアルコールの1つ以上の供給源512、514および516を含み得る。ポンプ518、520、および522は、対応するソレノイド524、526、および528が開放状態にあるときに、これらの除染流体を、システムを通して、例えばR1~R8までポンピングすることができる。ガス(例えば空気)の加圧源、フィルタ、およびソレノイドなどの構造を備えたオプションのガスパージライン530も、システムの少なくとも一部から除染流体をパージするために設けられ得る。水は、水源540を介してシステムに供給することができ、フィルタ542によって濾過することができる。再処理システムの商業版に有用であるが、特許請求される主題の焦点ではないシステムの他の構成要素および特徴には、例えば、ドレンサンプ532および他のヒータ、ポンプ、ソレノイド、流れ特性センサ、弁などが含まれ、これらは、図4Aおよび図4Bに反映されているが、参照符号がない。
【0045】
本明細書で説明するように、ガス、例えば空気を使用して、フラッシュライン(例えば、458)、およびフラッシュラインに接続された内視鏡のチャネルから液体を導入し、推進し、パージすることができる。ガス、例えば空気がフラッシュラインおよび内視鏡チャネルから洗浄液体をパージするために使用される場合、ガスは、R1のセンサ504などの最小高さレベルセンサによって検出されるであろう高さよりも低い高さを有する体積など、洗浄液体をほとんどまたは全く収容しない供給源(例えば、R1)を通って流れることができる。あるいは、図5に反映されているように、ガスは、残留液体を収容し得る、供給源、例えばR1、R2、およびR3を通って流れないように、バイパスライン、例えば、480、482、および484を通って流れてもよい。図示のように、バイパスライン(例えば、480)は、供給源(例えば、R1)と同様に、対応する可変オリフィス装置(例えば、410)およびフラッシュライン(例えば、458)に接続され得、流体、典型的にはガス、例えば空気が、その中を通って、対応する可変オリフィス装置から対応するフラッシュラインへと流れることができる。したがって、弁486、488、490は、一方の側の対応する可変オリフィス装置、例えば410、412、414と、他方の側の供給源、例えばR1、R2、R3、およびバイパスライン480、482、484との間に配置されて、ガスを可変オリフィス装置から供給源に向けて方向付けるか、またはバイパスラインに向けて方向付けて、ガスが対応するフラッシュラインに達する前に供給源を迂回させることができる。図5に提供された実施例は、フラッシュライン458、460、462のみに対応する構成要素を反映しているが、本項に記載された構成要素のさらなる反復が、残りのフラッシュライン464、466、468、470、472上において含まれてもよい。したがって、例えば、バイパスラインが、各フラッシュラインと、図4Aおよび図4Bに示された各対応する可変オリフィス装置との間に配置されてもよい。
【0046】
ガスは、圧縮可能で、内視鏡全体にわたる圧力差に敏感であるため、内視鏡から消毒液をパージするために、または内視鏡のチャネルの各々の内部表面の全てを乾燥させるために、所定の流量で十分な時間にわたりガスを送達する上で特定の課題を提供する。本明細書に記載のシステムは、これらのチャネルをパージするかまたは乾燥させるのを容易にし、かつそれに必要な時間を短縮する方法で、内視鏡の少なくとも2つのチャネルにガスを同時に送達するために使用され得るように、これらの課題を克服することができる。さらに、内視鏡の各チャネルは、1つ以上の液体を導入した後、かつ別の液体を導入する前に乾燥されるべきであるため、これらのチャネルを連続してではなく同時にパージするかまたは乾燥させることによって実質的な時間の節約が達成され得る。例えば、例示的な除染処置において、内視鏡は、除染流体を、以下の順序:すすぐための水、乾燥させるための空気、洗うための洗剤、すすぐための水、乾燥させるための空気、除染するための消毒剤、すすぐための水、乾燥させるための空気、洗浄するためのアルコール、そして乾燥させるための空気、に従って各チャネルに提供することによって除染され得る。例示的な滅菌処置では、内視鏡は、同様の順序に従って各チャネルに除染流体を提供することによって滅菌され得るが、消毒剤を提供する代わりに、液状化学品滅菌剤、次いで中和剤を提供してもよい。
【0047】
したがって、可変オリフィス装置、例えば装置410は、閉ループまたは開ループの空気比例弁であってよい。様々な許容可能な空気比例弁は、SMC corporationのEmersonの一部門であるASCOのような会社によって製造および販売されている。空気は、集中圧縮ガス源、例えば圧縮機474から同時に内視鏡チャネルに供給され得る。このように、可変オリフィス装置は、各内視鏡チャネルの各入口で受け取られたガスの圧力を、内視鏡の各チャネルを通る所定の流量に対応するように以前に決定され(または予め決定され)、かつ付加的または代替的にこれらのチャネルの内部表面に沿ったせん断応力に対応する、入口圧力に調整することができる。あるいは、可変オリフィス装置はそれぞれ、他のチャネルに接続されたフローセンサから入力を受け取るように構成されてもよく、その結果、可変オリフィス装置はそれぞれ、チャネルのそれぞれを通る、等しいかまたはほぼ等しい流量(例えば、流量はそれぞれ、その他の流量の10%以内である)を維持する。例えば、合流する空気チャネルおよび水チャネル、ならびに合流する生検チャネルおよび吸引チャネルを有する内視鏡200のような内視鏡では、約68.95kPa~206.84kPa(約10psi~30psi)、例えば137.90kPa(20psi)の圧力で、約10秒~10分、例えば30秒、1分、2分、または5分の間、ほぼ室温の温度を有する空気を、接続部226、228、230、および232(図3)のそれぞれに供給することにより、チャネル内に残留する液滴を蒸発させながら内視鏡の遠位端部から液体をパージする二重の機構によって、内視鏡のチャネルの内部表面全体を乾燥させるべき流量が得られるはずである。本明細書で使用する乾燥という用語は、表面上の残留液体が約0.06mm未満の厚さを有することを意味する。したがって、可変オリフィス装置のそれぞれの可変オリフィスは、圧縮機474によって出力される圧力(これは、約344.74kPa~482.63kPa(約50psi~約70psi)、例えば、約413.69kPa(約60psi)であり得る)から、接続部226、228、230および232のそれぞれにおける所望の入力圧力まで圧力を低下させるようなサイズにすることができる。さらに、圧力調整器476が、圧縮機474と可変オリフィス装置との間に含まれて、圧力を約68.95kPa~約241.32kPa(約10psi~約35psi)、例えば約96.53kPa~約193.05kPa(約14psi~約28psi)に調整することができ、これは、可変オリフィス装置が圧力をさらに調整するのを補助することができる。
【0048】
理想的には、各可変オリフィスのサイズは、除染処置の前および最中に変更することができる。例えば、制御システム20(図2)に接続されたユーザ入力装置、例えばキーボードまたはタッチスクリーンを使用することによって、ユーザは、システムによって再処理される任意の内視鏡のための所定の入力圧力に基づいて所望のオリフィスサイズを設定することができる。さらに、フローセンサのそれぞれにおいて測定された流量を、チャネルを乾燥させるために所望される所定の流量と比較することによって、出力のそれぞれ、例えば出力442における圧力は、フローセンサ(例えば、426)によって測定された流量が対応する内視鏡チャネルの所定の流量と異なる場合に、制御システム20によって自動的に修正され得る。例えば、フローセンサにおける流量が所定の流量未満である場合には、可変オリフィス装置の可変オリフィスを拡張してもよい。逆に、フローセンサにおける流量が所定の流量よりも大きい場合、可変オリフィス装置のうちの1つ以上の可変オリフィスを収縮させることができる。付加的にまたは代替的に、そして上述したように、可変オリフィス装置はそれぞれ、他のチャネルに接続されたフローセンサからの入力を受け取るように構成されてもよく、それにより、可変オリフィス装置はそれぞれ、チャネルのそれぞれを通る、等しいかまたはほぼ等しい流量(例えば、流量はそれぞれ、その他の流量の約10%または約20%以内である)を維持する。チャネルそれぞれの内部の流量は、まだ乾燥されていないかまたは内視鏡の遠位端部からまだ排出されていない、チャネル内の任意の液滴の場所およびサイズに基づいて変化し得る。
【0049】
組み合わせられて吸引/生検チャネルとなる吸引チャネルおよび生検チャネルを有する胃腸内視鏡について、計算流体力学シミュレーションを行った。このシミュレーションにおいて、吸引チャネルは、1.7mの長さおよび4mmの直径を有するものとして特定され、生検チャネルは、0.022mの長さおよび6mmの直径を有するものとして特定され、吸引/生検チャネルは、2.178mの長さおよび6mmの直径を有するものとして特定された。吸引チャネルおよび生検チャネルへの入口空気圧力のさらなる入力、ならびにせん断応力の出力、流量、および流動様式を表1に示す。シミュレーションは、各チャネルを通る空気の同時かつ定常状態の流れを仮定した。表1に反映されているように、吸引チャネルへの入口圧力が193.05kPa(28psi)の場合、生検チャネルへの入口圧力を193.05kPa(28psi)から96.53kPa(14psi)に下げることにより、吸引チャネル内の流量を1.21m/sから3.83m/sへと300%超増加させることができ、吸引チャネル内のせん断応力を9パスカルから53パスカルへとほぼ600%増加させることができる。さらに、チャネル内の流量およびせん断応力は、チャネルへの入口圧力の関数であるため、チャネル内の流量およびせん断応力は、互いに近似するように調節され得る。例えば、表1において、生検チャネル入口が96.53kPa(14psi)であり、吸引チャネル入口圧力が193.05kPa(28psi)である場合、流量は、それぞれ、4.4m/sおよび3.83m/sであり、せん断応力は、それぞれ、59パスカルおよび53パスカルである。したがって、生検チャネルおよび吸引チャネルへの入口圧力は、各チャネル内の流量および対応するせん断応力に対して処置時間を最適化するように選択され得る。
【0050】
【表1】
【0051】
本明細書に図示および記載される実施形態により、出願人は、内視鏡のチャネルを通して液体を前進させ、液体をチャネルからパージし、チャネルを乾燥させるために、ガス、例えば空気を駆動するように除染システムを使用するための方法およびその変形を考案した。第1の体積のガス、例えば空気は、第1の可変オリフィス装置(例えば、410)を通って、除染液体またはガスを収容し得る第1のフラッシュライン(例えば、458)に流れ込むことができる。第2の体積のガスも、第2の可変オリフィス装置(例えば、412)を通って、やはり除染液体またはガスを収容し得る第2のフラッシュライン(例えば、460)に流れ込むことができる。内視鏡をフラッシュラインに接続し得る。例えば、内視鏡の第1のチャネルを第1のフラッシュラインの第1の出力に接続し、内視鏡の第2のチャネルを第2のフラッシュラインの第2の出力に接続することができる。したがって、本方法はまた、第1の体積の空気を第1のチャネルを通して流し、第2の体積の空気を第2のチャネルを通して流すことを含む。この方法の好適な適用では、内視鏡の第1のチャネルと内視鏡の第2のチャネルとが合流して第1の接合チャネルとなる。これらの適用では、第1の体積のガスおよび第2の体積のガスの両方を、第1の接合チャネルを通して流すことができる。
【0052】
1つ以上の流れ特性センサ(例えば流量センサ426、428)は、第1のフラッシュライン、第2のフラッシュライン、またはその両方に沿って配置され得る。したがって、本方法はまた、第1のフラッシュライン、第2のフラッシュライン、またはその両方に沿って、流れ特性、例えば流量を測定するステップを含み得る。この測定またはこれらの測定に基づいて、第1の可変オリフィス装置の第1のオリフィスの第1のサイズを変更することができる。さらにまたは代替的に、この測定またはこれらの測定に基づいて、第2の可変オリフィス装置の第2のオリフィスの第2のサイズを変更することができる。第1のサイズおよび第2のサイズを変更する理由は、第1のフラッシュチャネルおよび第2のフラッシュチャネルで測定される流量特性を、少なくともほぼ等しく、例えば等しくするためである。したがって、第1のサイズまたは第2のサイズが変更された後、本方法は、第1のフラッシュラインにおける第1の後続の流れ特性を測定し、第2のラインにおける第2の後続の流れ特性を測定し、それらを互いに比較して、それらが少なくとも互いにほぼ等しいかどうかを決定するステップを含むことができる。
【0053】
上記の実施を支援するために、流れ特性センサから流れ特性を受信し、流れ特性に基づいて指示を送信するように構成されたコントローラを、除染システムに含めることができる。したがって、本方法のさらなるステップは、コントローラにおいて流れ特性を受信するステップと、コントローラにより、流れ特性を変更すべきかどうかを決定するステップと、第1の可変オリフィス、第2の可変オリフィス装置、またはその両方に、第1のオリフィス、第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更する指示を送信するステップと、を含むことができる。したがって、第1のサイズおよび第2のサイズを変更するステップは、コントローラが第1のオリフィス、第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更する指示を送信した後に行われ得る。
【0054】
本明細書に記載される実施例または実施形態のいずれも、上述のものに加えて、またはその代わりに、様々な他の特徴を含んでもよい。本明細書に記載する教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに独立して見るべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる種々の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すると当業者には明らかであるはずである。
【0055】
本明細書に含まれる主題の例示的な実施形態を示し、説明したので、本明細書に記載する方法およびシステムのさらなる改作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、適切な修正によって達成され得る。さらに、前述された方法およびステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定のステップは記載された順序で実行される必要はなく、ステップによりそれらの実施形態が意図された目的で機能することが可能になる限り、任意の順序で実行されることが意図される。したがって、開示の趣旨の範囲内にあるかまたは特許請求の範囲に見られる発明と同等である、発明の変形が存在する限り、本特許はそれらの変形もカバーすることを意図している。このような変形例のいくつかは、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述した実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは例示的である。したがって、特許請求の範囲は、明細書および図面に記載された構造および動作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0056】
〔実施の態様〕
(1) 除染システムであって、
第1の除染流体の第1の供給源と、
ガス圧縮機と、
第1の可変オリフィス装置と、
第2の可変オリフィス装置と、
前記第1の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、前記第1の除染流体の前記第1の供給源にさらに接続された、第1のフラッシュラインであって、第1の出力を含む、第1のフラッシュラインと、
前記第2の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、前記第1の除染流体の前記第1の供給源にさらに接続された、第2のフラッシュラインであって、第2の出力を含む、第2のフラッシュラインと、
を含む、除染システム。
(2) 前記第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み、前記第2の可変オリフィス装置は、前記第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2のオリフィスを含む、実施態様1に記載の除染システム。
(3) 前記第1の可変オリフィス装置と前記第1の出力との間で前記第1のフラッシュラインに沿って配置された第1の流れ特性センサと、
前記第1の可変オリフィス装置と前記第2の出力との間で前記第2のフラッシュラインに沿って配置された第2の流れ特性センサと、
をさらに含む、実施態様2に記載の除染システム。
(4) 前記第1の流れ特性センサは、第1の流量センサを含む、実施態様3に記載の除染システム。
(5) 前記第1の供給源は、前記第1の可変オリフィス装置と前記第1のフラッシュラインとの間に配置されている、実施態様3に記載の除染システム。
【0057】
(6) 第2の除染流体を収容するための第2の供給源をさらに含み、前記第2の供給源は、前記第2の第1の可変オリフィス装置と前記第2のフラッシュラインとの間に配置されている、実施態様4に記載の除染システム。
(7) 前記第2の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、実施態様6に記載の除染システム。
(8) 前記第1の可変オリフィス装置および前記第1のフラッシュラインに接続された第1のバイパスラインをさらに含む、実施態様6に記載の除染システム。
(9) 前記第2の可変オリフィス装置および前記第2のフラッシュラインに接続された第2のバイパスラインをさらに含む、実施態様8に記載の除染システム。
(10) 前記第1の可変オリフィス装置、前記第1のフラッシュライン、および前記第1のバイパスラインに接続された第1の弁をさらに含み、前記第1の弁は、前記第1の可変オリフィス装置からの空気を前記第1の供給源または前記バイパスラインに向けるように構成されている、実施態様9に記載の除染システム。
【0058】
(11) 前記第2の可変オリフィス装置、前記第2のフラッシュライン、および前記第2のバイパスラインに接続された第2の弁をさらに含み、前記第2の弁は、前記第1の可変オリフィス装置からの空気を前記第1の供給源または前記バイパスラインに向けるように構成されている、実施態様10に記載の除染システム。
(12) 前記第1の可変オリフィス装置は、第1の空気比例弁を含む、実施態様11に記載の除染システム。
(13) 前記第2の可変オリフィス装置は、第2の空気比例弁を含む、実施態様12に記載の除染システム。
(14) 前記第1の空気比例弁は、第1の閉ループ空気比例弁を含む、実施態様13に記載の除染システム。
(15) 前記第2の空気比例弁は、第2の閉ループ空気比例弁を含む、実施態様14に記載の除染システム。
【0059】
(16) 制御システムをさらに含み、前記制御システムは、前記第1の流れ特性センサおよび前記第1の閉ループ空気比例弁に接続されている、実施態様15に記載の除染システム。
(17) 前記制御システムは、前記第2の流れ特性センサおよび前記第2の閉ループ空気比例弁にさらに接続されている、実施態様16に記載の除染システム。
(18) 前記制御システムは、前記第1の流れ特性センサからの第1の出力に基づいて前記第1のサイズまたは前記第2のサイズを調節するように構成されている、実施態様17に記載の除染システム。
(19) 前記制御システムは、前記第2の流れ特性センサからの第2の出力に基づいて前記第1のサイズまたは前記第2のサイズを調節するように構成されている、実施態様18に記載の除染システム。
(20) 第3の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、第3の除染流体の第3の供給源にさらに接続された、第3のフラッシュラインをさらに含み、前記第3のフラッシュラインは、第3の出力を含む、実施態様3または19に記載の除染システム。
【0060】
(21) 前記第3の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、実施態様20に記載の除染システム。
(22) 第4の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、第4の除染流体の第4の供給源にさらに接続された、第4のフラッシュラインをさらに含み、前記第4のフラッシュラインは、第4の出力を含む、実施態様20に記載の除染システム。
(23) 前記第3の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、実施態様22に記載の除染システム。
(24) 前記第1の出力は、内視鏡の第1のチャネルに接続されている、実施態様22に記載の除染システム。
(25) 前記第2の出力は、前記内視鏡の第2のチャネルに接続されている、実施態様24に記載の除染システム。
【0061】
(26) 前記第3の出力は、前記内視鏡の第3のチャネルに接続されている、実施態様25に記載の除染システム。
(27) 前記第4の出力は、前記内視鏡の第4のチャネルに接続されている、実施態様26に記載の除染システム。
(28) 前記第1のチャネルは、生検チャネルを含む、実施態様27に記載の除染システム。
(29) 前記第2のチャネルは、吸引チャネルを含む、実施態様28に記載の除染システム。
(30) 前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、接合点において第1の接合チャネルへと合流する、実施態様29に記載の除染システム。
【0062】
(31) 前記第3のチャネルは、空気チャネルを含む、実施態様30に記載の除染システム。
(32) 前記第4のチャネルは、水チャネルを含む、実施態様31に記載の除染システム。
(33) 前記第3のチャネルおよび前記第4のチャネルは、第2の接合点において第2の接合チャネルへと合流する、実施態様32に記載の除染システム。
(34) 除染システムを動作させる方法であって、
第1の体積のガスを、第1の可変オリフィス装置を通して流すことと、
前記第1の体積の前記ガスを、除染液体を収容する第1のフラッシュラインに流れ込ませることであって、前記第1のフラッシュラインは、第1の出力を含む、ことと、
第2の体積の前記ガスを、第2の可変オリフィス装置を通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記除染液体を収容する第2のフラッシュラインに流れ込ませることであって、前記第2のフラッシュラインは、第2の出力を含む、ことと、
を含む、方法。
(35) 前記ガスは、空気を含む、実施態様34に記載の方法。
【0063】
(36) 内視鏡の第1のチャネルを前記第1の出力に接続することと、
前記内視鏡の第2のチャネルを前記第2の出力に接続することと、
前記第1の体積の前記ガスを、前記第1のチャネルを通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記第2のチャネルを通して流すことと、
をさらに含む、実施態様34に記載の方法。
(37) 前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、第1の接合チャネルへと合流する、実施態様36に記載の方法。
(38) 前記第1の体積の前記ガスを、前記第1の接合チャネルを通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記第1の接合チャネルを通して流すことと、
をさらに含む、実施態様37に記載の方法。
(39) 前記第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み、前記第2の可変オリフィス装置は、第2のサイズを有する第2のオリフィスを含む、実施態様38に記載の方法。
(40) 流れ特性センサを用いて、前記第1のフラッシュラインまたは前記第2のフラッシュラインに沿った流れ特性を測定することをさらに含む、実施態様39に記載の方法。
【0064】
(41) 前記流れ特性に基づいて、前記第1のサイズ、前記第2のサイズ、または前記第1のサイズおよび前記第2のサイズの両方を変更することをさらに含む、実施態様40に記載の方法。
(42) 前記流れ特性は、フローセンサによって測定される流量を含む、実施態様40に記載の方法。
(43) 前記第1のチャネルにおける第1の後続の流量および前記第2のチャネルにおける第2の後続の流量がほぼ等しくなるように、前記流量に基づいて、前記第1のサイズ、前記第2のサイズ、または前記第1のサイズおよび前記第2のサイズの両方を変更することをさらに含む、実施態様42に記載の方法。
(44) 前記第1の後続の流量は、前記第2の後続の流量と等しい、実施態様43に記載の方法。
(45) 前記除染システムは、前記流れ特性センサから前記流れ特性を受信し、前記流れ特性に基づいて指示を送信するように構成されたコントローラをさらに含む、実施態様41に記載の方法。
【0065】
(46) 前記コントローラにおいて前記流れ特性を受信することと、
前記コントローラにより、前記流れ特性を変更すべきかどうかを決定することと、
前記第1の可変オリフィス、前記第2の可変オリフィス装置、またはその両方に、前記第1のオリフィス、前記第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更する指示を送信することと、
前記第1のオリフィス、前記第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更することと、
をさらに含む、実施態様45に記載の方法。
(47) 前記第1のオリフィス、前記第2のオリフィス、またはその両方のサイズを変更した後に、前記流れ特性を2回目に測定することをさらに含む、実施態様46に記載の方法。
(48) 前記第1のチャネルにおける第1の後続の流れ特性が、前記第2のチャネルにおける第2の後続の流れ特性と少なくともほぼ等しいと決定することをさらに含む、実施態様47に記載の方法。
(49) 前記第1の後続の流れ特性が前記第2の後続の流れ特性と等しいことを決定することをさらに含む、実施態様48に記載の方法。
(50) 前記内視鏡から液体をパージすることをさらに含む、実施態様36または49に記載の方法。
【0066】
(51) 前記内視鏡の前記第1のチャネル、前記第2のチャネル、および前記第1の接合チャネルを乾燥させることをさらに含む、実施態様36または49に記載の方法。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-02-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除染システムであって、
第1の除染流体の第1の供給源と、
ガス圧縮機と、
第1の可変オリフィス装置と、
第2の可変オリフィス装置と、
前記第1の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、前記第1の除染流体の前記第1の供給源にさらに接続された、第1のフラッシュラインであって、第1の出力を含む、第1のフラッシュラインと、
前記第2の可変オリフィス装置を介して前記ガス圧縮機に接続され、前記第1の除染流体の前記第1の供給源にさらに接続された、第2のフラッシュラインであって、第2の出力を含む、第2のフラッシュラインと、
を含む、除染システム。
【請求項2】
前記第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み、前記第2の可変オリフィス装置は、前記第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2のオリフィスを含む、請求項1に記載の除染システム。
【請求項3】
前記第1の可変オリフィス装置と前記第1の出力との間で前記第1のフラッシュラインに沿って配置された第1の流れ特性センサと、
前記第1の可変オリフィス装置と前記第2の出力との間で前記第2のフラッシュラインに沿って配置された第2の流れ特性センサと、
をさらに含む、請求項2に記載の除染システム。
【請求項4】
前記第1の流れ特性センサは、第1の流量センサを含む、請求項3に記載の除染システム。
【請求項5】
前記第1の供給源は、前記第1の可変オリフィス装置と前記第1のフラッシュラインとの間に配置されている、請求項3に記載の除染システム。
【請求項6】
第2の除染流体を収容するための第2の供給源をさらに含み、前記第2の供給源は、前記第2の可変オリフィス装置と前記第2のフラッシュラインとの間に配置されている、請求項4に記載の除染システム。
【請求項7】
前記第2の除染流体は、前記第1の除染流体と同じである、請求項6に記載の除染システム。
【請求項8】
前記第1の可変オリフィス装置および前記第1のフラッシュラインに接続された第1のバイパスラインをさらに含む、請求項6に記載の除染システム。
【請求項9】
前記第2の可変オリフィス装置および前記第2のフラッシュラインに接続された第2のバイパスラインをさらに含む、請求項8に記載の除染システム。
【請求項10】
前記第1の可変オリフィス装置、前記第1のフラッシュライン、および前記第1のバイパスラインに接続された第1の弁をさらに含み、前記第1の弁は、前記第1の可変オリフィス装置からの空気を前記第1の供給源または前記バイパスラインに向けるように構成されている、請求項9に記載の除染システム。
【請求項11】
前記第1の出力は、内視鏡の第1のチャネルに接続されている、請求項10に記載の除染システム。
【請求項12】
前記第2の出力は、前記内視鏡の第2のチャネルに接続されている、請求項11に記載の除染システム。
【請求項13】
前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、接合点において接合チャネルへと合流する、請求項10に記載の除染システム。
【請求項14】
除染システムを動作させる方法であって、
第1の体積のガスを、第1の可変オリフィス装置を通して流すことと、
前記第1の体積の前記ガスを、除染液体を収容する第1のフラッシュラインに流れ込ませることであって、前記第1のフラッシュラインは、第1の出力を含む、ことと、
第2の体積の前記ガスを、第2の可変オリフィス装置を通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記除染液体を収容する第2のフラッシュラインに流れ込ませることであって、前記第2のフラッシュラインは、第2の出力を含む、ことと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記ガスは、空気を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
内視鏡の第1のチャネルを前記第1の出力に接続することと、
前記内視鏡の第2のチャネルを前記第2の出力に接続することと、
前記第1の体積の前記ガスを、前記第1のチャネルを通して流すことと、
前記第2の体積の前記ガスを、前記第2のチャネルを通して流すことと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、接合チャネルへと合流する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の可変オリフィス装置は、第1のサイズを有する第1のオリフィスを含み、前記第2の可変オリフィス装置は、第2のサイズを有する第2のオリフィスを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
フローセンサを用いて、前記第1のフラッシュラインまたは前記第2のフラッシュラインに沿った流を測定することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のチャネルにおける第1の後続の流量および前記第2のチャネルにおける第2の後続の流量が等しくなるかまたはほぼ等しくなるように、前記流量に基づいて、前記第1のサイズ、前記第2のサイズ、または前記第1のサイズおよび前記第2のサイズの両方を変更することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】