(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-29
(54)【発明の名称】少なくとも1つの保管品キャリアを保管する保管棚ユニット及び保管棚ユニットの在庫を記録する方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20220822BHJP
【FI】
B65G1/137 B
B65G1/137 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021515490
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(85)【翻訳文提出日】2021-04-20
(86)【国際出願番号】 EP2020068538
(87)【国際公開番号】W WO2021001432
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】102019118046.5
(32)【優先日】2019-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508109966
【氏名又は名称】ヘーネル アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(72)【発明者】
【氏名】レミンダー,マンフレッド
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522BB01
3F522BB27
3F522CC09
3F522FF02
3F522FF04
3F522FF37
3F522GG03
3F522GG17
3F522HH06
3F522HH17
3F522LL36
(57)【要約】
本発明は、自動移送装置14によって移送することができる保管品キャリア20を支持する、上下に配置された複数のキャリア支持体12を備え、保管品キャリア20を引き渡し且つ取り出すための少なくとも1つの投入及び取出し開口部16を備える、保管棚ユニット10に関する。この目的で、投入及び取出し開口部16の上側18に画像記録ユニット40が配置されている。画像記録ユニット40は、画像記録ユニット40が水平方向Xに移動させることができる移動装置30に取り付けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動移送装置(14)によって移送することができる保管品キャリア(20)を支持する、上下に配置された複数のキャリア支持体(12)を備え、前記保管品キャリア(20)を引き渡し且つ取り出すための少なくとも1つの投入及び取出し開口部(16)を備え、該投入及び取出し開口部(16)の上側(18)に画像記録ユニット(40)が配置されている、保管棚ユニット(10)であって、該保管棚ユニット(10)は、前記画像記録ユニット(40)によって記録された前記保管品キャリア(20)の領域(21)を目立たせる照明装置(50)を有し、前記画像記録ユニット(40)及び前記照明装置(50)は、第1の水平方向(X)及び第2の水平方向(Y)に移動することができる移動装置(30)に取り付けられていることを特徴とする、保管棚ユニット。
【請求項2】
前記画像記録ユニット(40)は、画像を撮影するために前記保管品キャリア(20)の保管面(25)に対して実質的に垂直に向けられていることを特徴とする、請求項1に記載の保管棚ユニット。
【請求項3】
前記移動装置(30)は、互いに対して垂直に配置されたレール(31、32)の上に配置され、前記移動装置(30)は、好ましくは、モータ(34)によって前記レール(31、32)に沿って位置決めすることができることを特徴とする、請求項1又は2に記載の保管棚ユニット。
【請求項4】
前記画像記録ユニット(40)は、固定焦点の対物レンズ(45)を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の保管棚ユニット。
【請求項5】
前記照明装置(50)は、前記第1の領域(21)を目立たせる赤色光を用いて、又は前記第1の領域(21)を照明する白色光を用いて、前記保管面(25)の前記第1の領域(21)を照明することを特徴とする、請求項4に記載の保管棚ユニット。
【請求項6】
前記画像記録ユニット(40)により、前記移動装置(30)の異なる位置から少なくとも前記第1の領域(21)及び第2の領域(22)を含むいくつかの領域の画像を取得し、それらの画像を結合して完全画像にする、画像評価装置(80)を備えることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の保管棚ユニット。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の保管棚ユニット(10)の在庫を記録する方法であって、
a.前記保管棚ユニット(10)の投入及び/又は取出し開口部(16)に保管品キャリア(20)を位置決めするステップと、
b.保管品(28)が配置されるか又はそれらが取り出される前記保管品キャリア(20)の領域の上で、画像記録ユニット(40)を移動させるステップと、
c.領域(21、22)の画像を撮影するステップと、
d.前記画像を記憶、処理及び評価するステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
前記画像記録ユニット(40)は、不変の焦点によって画像を記録し、及び/又は前記画像を撮影するために不変の向きを有することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの貯蔵領域(26)が描かれるように、前記領域(21、22)の前記記録された画像を画像評価装置(80)が切り取ることを特徴とする、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記画像評価装置(80)は、好ましくは、前記貯蔵領域(26)の複数の写真を用いて前記保管品キャリアの完全画像を作成することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記保管品キャリア(20)の上の占有されていない貯蔵領域(26)が、前記保管品キャリア(20)の前記完全画像において視覚的にマーキングされることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記貯蔵領域(26)における保管品(28)が、画像認識を用いて識別され、前記保管品(28)に関する情報が表示ユニット(85)に表示されることを特徴とする、請求項7~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
保管品(28)の前記投入及び/又は取出しに続き、目録記録が自動的に作成されるか又は更新される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動移送装置によって移送することができる保管品キャリアを支持する、上下に配置された複数のキャリア支持体を備え、保管品キャリアを引き渡し且つ取り出すための少なくとも1つの投入及び取出し開口部を備え、投入及び取出し開口部の上側に画像記録ユニットが配置されている、保管棚ユニットに関する。本発明は、さらに、保管棚ユニットの在庫を記録する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
導入部において言及したタイプの保管棚ユニットは、特許文献1から既知である。こうした保管棚ユニットでは、保管品を投入し且つ取り出すための保管品キャリアが、移送装置によって保管場所のうちの1つから投入及び取出し開口部まで自動的に移動する。そして、倉庫係は、保管品キャリアに、保管すべき保管品を貯蔵することができる。そして、倉庫係は、システムに、保管品に関する保管場所及び更なる情報を手で記録することができる。最後に、保管品を含む保管品キャリアは、移送装置によって保管場所まで移動し、取り出されるまでそこに保管される。投入及び取出し開口部の上側に、保管品キャリアの画像を撮影する画像記録ユニットが配置されている。特に、大きい表面を有する保管品キャリアの場合、保管品キャリアの縁領域における保管品は、このように取り付けられた画像記録ユニットにより限られた程度までしか記録することができない。さらに、画像記録ユニットからの保管品の距離は、貯蔵場所によって決まり、それにより、保管品の幾何学的寸法の直接比較は限られた程度までしか可能ではない。
【0003】
特許文献2は、投入及び取出し開口部の上側に、照明要素によって保管品キャリアの保管面における保管品を示す、表示装置を備えた保管棚ユニットを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102008018436号
【特許文献2】独国特許出願公開第102007004866号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特に高層棚の場合では、在庫を正確に視覚的に記録するには人員に多大な費用をかけるしかないという問題がよくある。そのプロセスで、例えば、在庫を確認するか又は目録を作成するために、各保管品キャリアを個別に保管場所から取り出し、小型部品コンテナの充填量等、在庫が記録されると、保管場所に戻さなければならない。さらに、保管品は、投入及び/又は取出し中、別個に記録しなければならない。したがって、保管品の投入及び/又は取出し中の効率が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、在庫の記録が、投入及び取出し開口部における画像記録ユニットの正確に記録された画像によって提供される、保管棚ユニットを提案するという目的に基づく。さらに、保管品を投入する及び/又は取り出す間に画像が自動的に且つ正確に記録されるのを可能にする、保管棚ユニットの在庫を記録する方法を提案する。
【0007】
その目的を達成するために、画像記録ユニットが水平方向(X)に移動させることができる移動装置に取り付けられている、導入部で言及したタイプの保管棚ユニットを提案する。
【0008】
特に、本発明による保管棚ユニットは、画像記録ユニットが移動装置によって保管品の上で中央に位置決めされるため、より大型の保管品に隣接するより小型の保管品が、鳥瞰から妨げなしに記録されることを特徴とする。その結果、保管品の妨げのない画像が作成される。したがって、特に、大型保管品に隣接して貯蔵されている小型保管品を記録することができる。
【0009】
保管品キャリアからの画像記録ユニットの距離は常に一定であるため、記録された画像を互いに比較することができ、例えば、互いに関して幾何学的寸法を自動的に分類し、決定することができる。
【0010】
有利には、画像記録ユニットは、画像を撮影するために保管品キャリアの保管面に対して実質的に垂直に向けられる。その結果、鳥瞰から画像を撮影する一定の角度が確保される。
【0011】
有利な実施の形態では、移動装置は、第2の水平方向(Y)において移動させることができる。その結果、移動装置は、プロセス領域全体にわたって移動し、深い投入及び取出し開口部においても保管品の上に画像記録ユニットを位置決めすることができる。
【0012】
有利には、移動装置は、互いに対して垂直に配置されたレールの上に配置され、移動装置は、好ましくは、モータによってレールに沿って位置決めすることができる。さらに、レールに沿って移動装置を牽引する牽引装置によってもまた移動装置を位置決めすることが考えられる。有利な実施の形態では、移動装置の位置は、動き検知素子、特にケーブルセンサ、差動変圧器又は被制御モータを用いて記録される。その結果、移動装置の位置の正確な決定が可能である。
【0013】
有利には、画像記録ユニットは、固定焦点の対物レンズを有する。対物レンズが固定焦点を有するとともに、処理領域からの画像記録ユニットの距離が一定に維持されるため、保管品の幾何学的寸法を視覚的に比較することができる。この目的で、対物レンズに、画像記録ユニットの設定と移動装置の位置とを記録するセンサも備えることができ、それにより、記録された設定と、移動装置の位置と、処理領域からの距離とを用いて、保管品のサイズを計算することができる。したがって、調整可能な焦点の場合は尺度も既知であり、それにより、保管品を互いに比較することができる。
【0014】
画像記録ユニットによって記録される保管面の少なくとも一部を照明する照明装置が有利に設けられる。その結果、画像記録ユニットによって記録される領域を照明することができ、それにより、詳細な画像を撮影することができる。これは、例えば、充填レベルが低い深いコンテナの場合に有利である。この場合、そのコンテナに収容される保管品は、中央に取り付けられた照明システムから、コンテナの壁によって隠されるが、これは、本発明による照明システムの配置では当てはまらない。その結果、高画質画像を作成することができる。特に、照明素子はLEDであり得る。別の利点は、こうした照明装置を用いることにより、保管品の信頼性の高い、妨げのない表示が可能であるということである。
【0015】
有利な実施の形態では、画像記録ユニットは、移動装置の中央に配置される。照明装置の照明素子は、画像記録ユニットの周囲に適切に取り付けられている。別の有利な実施の形態では、それらは、互いに一様な間隔で画像記録ユニットの周囲に配置することができる。照明素子が画像記録ユニットの周囲に配置されることにより、照明素子が画像記録ユニットの周囲で異なる角度から保管品を照明するため、保管品の均一の照明が可能である。したがって、ごくわずかな影しか形成されない。
【0016】
有利には、照明装置は、好ましくは第1の領域を目立たせる赤色光を用いて、又は好ましくは、第1の領域を照明する白色光を用いて、保管面の第1の領域を照明する。このように、例えば、保管すべき保管品を収容する倉庫係のために、領域を識別することができる。第1の領域に加えて、例えば、第2の領域、第3の領域、第4の領域又は第5の領域も提供することができる。それぞれの領域は、保管品キャリアの保管面に位置する。例えば、領域を照明することにより、保管品を、白色光により、倉庫係が識別するのにより容易にすることができ、又は、赤色光により、貯蔵場所を倉庫係に示すことができる。
【0017】
有利には、保管棚ユニットは、画像評価装置を備え、それは、画像記録ユニットによって移動装置の異なる位置から撮影された、少なくとも第1の領域及び第2の領域を含むいくつかの領域の画像を結合して、完全画像にする。
【0018】
これは、それぞれが鳥瞰からの保管品の画像を示すいくつかの領域から構成された保管品キャリアの完全画像が生成されるという点で有利である。したがって、保管品キャリア全体を妨げなしに描写することができる。特に、画像評価装置によって結合された、いくつかの記録された画像によって、より大型の保管品の画像を用意することができることも考えられる。さらに、画像評価装置はまた、画像記録ユニット及び移動装置からの記録されたデータを記録された画像と結合することもでき、それにより、位置、サイズ及び他の情報に関する詳細な情報を記憶することができる。
【0019】
例えば、保管品キャリアの完全画像は、ディスプレイによって倉庫係に示すことができる。このように、例えば、取り出すべき保管品が配置されている領域を、画像によって倉庫係に示すことができる。さらに、投入又は取出しプロセスが実施されるとすぐに、そのプロセスで保管品キャリアの新たな完全画像を作成する必要なしに、保管品の画像を更新することができる。したがって、保管品キャリの現画像が常に記憶される。
【0020】
さらに、上記目的を達成するために、保管棚ユニットの、特に上述したタイプの保管棚ユニットの在庫を記録する方法が提案される。方法は、a.保管棚ユニットの投入及び/又は取出し開口部に保管品キャリアを位置決めするステップと、b.保管品が配置されるか又はそれらが取り出される保管品キャリアの領域の上で、画像記録ユニットを移動させるステップと、c.領域の画像を撮影するステップと、d.画像を記憶、処理及び評価するステップと、を含む。
【0021】
本方法により、保管品キャリアに配置された保管品を鳥瞰から記録することができる。また、保管された保管品の現画像が常に記憶される。この場合に特に有利なのは、この情報に、記録データが記憶される統合データベースを含むインテリジェント倉庫管理ソフトウェアに関連して、中央画像評価装置を介してアクセスすることができる、ということである。
【0022】
有利には、画像記録ユニットは、不変の焦点及び/又は不変の向きを用いて画像を記録する。その結果、先行してすでに撮影された画像とサイズが類似する画像を撮影することができる。したがって、画像を用いて、サイズに関して保管品を比較することができる。
【0023】
別の有利な実施の形態では、記録された保管品のサイズが計算される。その結果、画像記録ユニットは、可変焦点の対物レンズも備えることができる。計算のために、対物レンズにセンサを設けることができ、又は、貯蔵面の上に基準点を描くことができ、それにより、基準点の定義されたサイズによって決まる広がりに沿って、デジタル画像の画素又は画像点の数が定義される。
【0024】
有利には、画像評価装置は、少なくとも1つの貯蔵領域が描かれるような方法で、領域の記録された画像を切り取る。その結果、記録された領域の複数の部分が重なることなく、貯蔵領域の画像を並置することができる。
【0025】
有利には、画像評価装置は、好ましくは、貯蔵領域の複数の写真を用いて保管品キャリアの完全画像を作成する。上述した方法を用いて、保管品キャリアの現完全画像を作成することができ、それにより、在庫の現画像が、画像評価装置に含まれるメモリユニットに常に記憶される。保管場所の位置特定及び保管プロセスの場合の表現を簡略化するために、記録された保管品の個々の画像は、常に「矩形」のフレームが付けられる。その結果、保管品キャリア上の現在庫を、倉庫係に予め、倉庫管理ソフトウェアに結合された画面を介して表示することができる。
【0026】
有利には、保管品キャリア上の随意の貯蔵領域が、保管品キャリアの完全画像に視覚的にマーキングされる。これにより、保管品を貯蔵するためにその保管品を移送しなければならない領域が、理解できるように且つ簡単に倉庫係に示されるという利点が提供される。すでに占有されている領域、又は占有されていない領域もまた、倉庫係に明確に示される。こうしたマーキングは、ハッチング領域によって実施することができるが、画像の上に配置された着色された透明な面によってもまた実施することができる。さらに、このマーキングを、領域の明度を変更することによって実施することが考えられるが、領域の縁部にマーキング又は強調表示を可能にするフレームを設けることによって実施することも考えられる。
【0027】
有利には、貯蔵領域における保管品が、画像認識を用いて識別され、保管品に関する情報が表示ユニットに表示される。画像認識により、保管品の自動記録が可能になり、その結果、システムにおける情報及び説明を、作成された画像と関係付けて記憶することができる。例えば、情報は、この貯蔵領域における保管品の数、小型部品コンテナの、特にねじを収容するボックスの充填レベルを含むことができるが、サイズ、円周、又は型番若しくは製造番号等、他の特徴等、エンジンブロックに関する情報もまた含むことができる。
【0028】
有利には、保管品の投入及び/又は取出しに続き、目録記録が自動的に作成されるか又は好ましくは更新される。これにより、目録記録が常に現在庫を含むという利点がもたらされる。こうしたプロセスはまた、自動的にも行うことができ、したがって、在庫を定期的に確認することができる。さらに、画像認識を用いて、間違って貯蔵されたか又は入力されていない保管品を見つけることができる。そのプロセスで、各保管品キャリアは、保管品キャリアの完全画像を撮影するために、手動で又は自動的に取出し開口部内に移動する。この画像は、既に記憶されている情報と比較される。何らかの逸脱がある場合、それぞれの保管品キャリアに対して、在庫割当(カウント提案)を作成することができる。好都合には、棚卸は、投入及び/又は取出しが行われないか又は予期されない期間、特に営業時間の終了後に行われる。
【0029】
添付図面に概略的に示す保管棚ユニットについて、以下より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図2】保管棚ユニットの投入及び取出し開口部の上側に配置された移動装置を示す図である。
【
図4】保管棚ユニットの在庫を記録する本発明の方法に関するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1に示す複数の保管品キャリア20を保管する保管棚ユニット10は、間隔を空けて配置された2つのモジュール11a、11bを含む。モジュール11a、11bは、対で且つ対向する側壁13a、13bに配置されている、複数の間隔を空けて配置されたキャリア支持体12a、12bを有する。キャリア支持体12a、12bは、保管品28が収容されているトラフ状(trough-shaped)の保管品キャリア20を支持する役割を果たす。したがって、キャリア支持体12a、12bは、保管品キャリア20を支持する複数の保管場所を形成する。
【0032】
保管品28は、保管品キャリア20の保管面25の貯蔵領域26の上に配置される。保管品28は、例えば、複数のねじ等、小型部品コンテナを含むことができるが、エンジン部品等、個々の部品も含むことができる。大型保管品28aは、保管品キャリア20から小型保管品28bよりも高い高さまで突出する。
【0033】
モジュール11a、11bの間に、投入及び取出し開口部16とモジュール11a、11b内の保管場所との間で保管品キャリア20を自動的に移動させる移送装置14が配置されている。例えば、保管棚ユニット10は、
図1には示さない第2の投入及び/又は取出し開口部16も有することができる。
【0034】
保管棚ユニット10に、画像評価装置80及びディスプレイ85が割り当てられている。
【0035】
投入及び/又は取出し開口部16内に保管品キャリア20を配置することができる。保管品28を保管品キャリア20上に貯蔵し、又はそこから取り出すことができる。投入及び取出し開口部16の上側18に、保管品キャリア20に貯蔵された保管品28を記録する画像記録ユニット40が配置されている。画像記録ユニット40は、移動装置30に取り付けられている。
【0036】
図2に示すように、移動装置30は、互いに対して垂直に配置されている2本のレール31、32の上に取り付けられている。レール31、32は、投入及び取出し開口部16の上側18に配置されている。移動装置30は、投入及び/又は取出し開口部16のレール31を介して第1の水平方向Xに沿って、且つレール32を介して第2の水平方向Yに沿って移動することができ、それにより、保管品キャリア20全体を画像記録ユニット40によって記録することができる。この目的で、移動装置30は、例えば、モータ34によって位置決めされる。
【0037】
対物レンズ45が設けられた画像記録ユニット40は、移動装置30の中央に取り付けられている。画像記録ユニット40は、保管品キャリア20に向かって実質的に垂直に向けられている。その結果、保管品28は、鳥瞰から記録される。したがって、特に、例えば、相対的に大型の保管品28aは小型の保管品28bを妨げる可能性はない。
【0038】
図示する実施形態では、画像記録ユニット40は、調整可能ではないので、向きは不変である。したがって、対物レンズ45の不変の焦点設定と一定の向きとの組合せで、類似する画像を作成することができる。
【0039】
照明装置50の照明素子55は、画像記録ユニット40の周囲に配置されている。有利な実施形態では、これらの照明素子55は、画像記録ユニット40の対物レンズ45の周囲に均一に配置されている。この場合、照明素子55は、画像記録ユニット40によって記録される同じ領域に向かって向けられている。
【0040】
画像評価装置80は、投入及び/又は取出しプロセス中に記録された全てのデータを処理する。画像評価装置80はまた、記録されたデータを記憶するメモリユニットも備える。
【0041】
さらに、画像評価装置80は、無線リンクによって画像記録ユニット40に結合することができる。
【0042】
ディスプレイ85は、投入及び/又は取出し割当に関する情報を倉庫係に表示することができる表示ユニットを表す。情報は、特に、表形式の、保管品キャリア20の完全画像、記入情報、材料番号、移動した量、使用者、日時等であると理解されよう。
【0043】
図3に、例として、保管品キャリア20の記録された完全画像を示す。この目的で、画像記録ユニット40は、少なくとも1つの第1の領域21及び/又は少なくとも1つの第2の領域22を記録する。保管品キャリア20の複数の領域21、22もまた記録することができる。各領域21、22は、少なくとも1つの貯蔵領域26を含む。領域21、22を記録するために、画像記録ユニット40は、貯蔵領域26の上方の中央に配置される。
【0044】
あり得る実施形態では、貯蔵領域26は、画像評価装置80によって結合された2つの記録された領域21、22によっても示すことができる。記憶された画像において、
図3において例として保管品28によって占有されている貯蔵領域26のみが可視であるように、画像評価装置80によって、記録された第1の領域21を切り取ることができる。
【0045】
したがって、保管品キャリア20の完全画像は、投入及び/又は取出し操作の後にそれぞれ個々に一新することができる複数の貯蔵領域26によって構成される。また、保管品キャリア20の占有されていない保管面25を、特に、
図3に示すように、ハッチング領域により、マーキングすることができる。
【0046】
図4は、フローチャートにより、上述した保管棚ユニット10からの保管品の取出し中の個々の方法ステップを例として示す。
【0047】
第1のステップでは、倉庫係が保管品28を取り出すために対応する入力を開始した後、取り出すべき保管品28を含む保管品キャリア20が、投入及び取出し開口部16内に位置決めされる。
【0048】
次のステップでは、画像記録ユニット40は、取り出すべき保管品28を備える保管品キャリア20の貯蔵領域26の上方で中央に位置決めされる。
【0049】
次いで、照明素子55により、保管品28がある貯蔵領域26を含む第1の領域21にマーキングされ、それにより、投入及び取出し開口部16における保管品28の保管場所が倉庫係に表示される。
【0050】
一例として、倉庫係は、保管品キャリア20上の貯蔵領域26に配置されたコンテナから、保管品28の一部のみ、例えばねじを取り出す。
【0051】
次いで、画像記録ユニット40は、保管品28のある貯蔵領域26を含む第1の領域21の新たな画像を撮影する。
【0052】
次いで、撮影された画像は、画像評価装置80に送信される。
【0053】
画像評価装置80は、その画像を記憶し、画像を切り取って、保管品28のみが依然として可視であるように貯蔵領域26を示す。そのプロセスで、コンテナの新たな充填レベルが記録され、記憶もされる。
【0054】
最後に、記録された新たな情報は目録記録に追加され、保管品キャリア20の完全画像の又は貯蔵領域26を含む保管面25の一部が更新される。
【0055】
特に、本発明は、保管品28の妨げのない画像を単純且つ正確に撮影することができることを特徴とする。さらに、画像記録ユニット40のみが必要である。
【0056】
したがって、こうした装置及び/又は方法を用いて、保管品28の効率的な保管を提供することができる。目録記録を完全に自動的に作成することも可能であり、在庫の正確な現記録が確保される。
【符号の説明】
【0057】
10 保管棚ユニット
11a モジュール
11b モジュール
12a,b キャリア支持体
13a,b 側壁
14 移送装置
16 投入及び取出し開口部
18 上側
20 保管品キャリア
21 第1の領域
22 第2の領域
25 保管面
26 貯蔵領域
28 保管品
28a 大型保管品
28b 小型保管品
30 移動装置
31 レール
32 レール
34 モータ
40 画像記録ユニット
45 対物レンズ
50 照明装置
55 照明素子
80 画像評価装置
85 ディスプレイ
X 第1の水平方向
Y 第2の水平方向
【国際調査報告】