(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-29
(54)【発明の名称】デジタルスライドスキャナ標本識別装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20220822BHJP
【FI】
G06K7/10 276
G06K7/10 216
G06K7/10 224
G06K7/10 152
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523602
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(85)【翻訳文提出日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2019111549
(87)【国際公開番号】W WO2020244119
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】201910478694.2
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519033096
【氏名又は名称】麦克奥迪▲実▼▲業▼集▲団▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130993
【氏名又は名称】小原 弘揮
(72)【発明者】
【氏名】康▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】江建平
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼木旺
(57)【要約】
本発明は、デジタルスライドスキャナに関するデジタルスライドスキャナ標本識別装置を開示している。従来技術では、バーコードスキャナとバーコードラベルは光学的接触を経由しない限り正常に読み取ることができず、標本がデジタルスライドスキャナの内部に収納され、又はスキャン標本が積層されて置かれる場合、何れもバーコードが遮られることで読み取ることができないという問題を解決することに用いられる。デジタルスライドスキャナ標本識別装置は、近距離無線通信NFC読み書きモジュールが内蔵されているデジタルスライドスキャナと、NFCラベルが置かれるスキャン標本とを備える。本技術的手段はNFC技術を用いることで、極短時間に多くのスキャン標本中のNFCラベルのデータを読み取り、フィードバック指示を出すことができ、作業効率が大きく向上した。本発明は、デジタルスライドスキャナ標本識別方法をさらに開示している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルスライドスキャナと、スキャン標本とを備えるデジタルスライドスキャナ標本識別装置において、前記デジタルスライドスキャナに近距離無線通信NFC読み書きモジュールが内蔵されており、前記スキャン標本にNFCラベルが置かれており、
具体的に作動する場合、デジタルスライドスキャナが近距離無線通信NFC読み書きモジュールとスキャン標本におけるNFCラベルを介して通信することで、スキャン標本の関連情報をアクセスし、デジタルスライドスキャナがスキャン標本の関連情報及びスキャン状況を取得、記憶することに役立ち、ユーザが多くのスキャン標本において特定の標本の位置及び関連情報を速やかに確定し、スクリーニングすることに役立つことを特徴とする、デジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【請求項2】
NFCセンシングアンテナをさらに備え、前記NFC読み書きモジュールが複数のNFCセンシングアンテナに対応することができ、
具体的に作動する場合、アンテナを切り替える方法により、時分割で異なるNFCセンシングアンテナをゲーティングしNFC読み書きモジュールに連結させ、全てのNFCセンシングアンテナが対応するNFCラベルを読み書きし、アンテナを切り替える方法により、NFC読み書きモジュールの数を削減できることを特徴とする、請求項1に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【請求項3】
前記NFCセンシングアンテナの数はデジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数に関連し、それぞれのスキャン標本が全て対応する唯一のNFCセンシングアンテナを有することを確保することを特徴とする、請求項2に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【請求項4】
前記NFC読み書きモジュールの数は一つ又は複数であってもよく、デジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数が小さい場合、一つのNFC読み書きモジュールのみを用いることができ、スキャン標本数が多い場合、複数のNFC読み書きモジュールを用いることができ、それぞれのNFC読み書きモジュールは対応して幾つかのNFCセンシングアンテナを読み書きし、複数のNFC読み書きモジュールは同時に作動し、複数のNFCラベルを同時に読み書きすることができることを特徴とする、請求項2又は3に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【請求項5】
前記NFC読み書きモジュールと、対応するNFCラベルとの距離が0mm~9mmであることを特徴とする、請求項4に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【請求項6】
前記NFCラベルにメモリが内蔵されていることを特徴とする、請求項5に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【請求項7】
近距離無線通信NFC読み書きモジュールが内蔵されているデジタルスライドスキャナと、NFCラベルが置かれるスキャン標本とを備える設備を組み付けるステップにおいて、前記デジタルスライドスキャナが、光学システムと、照明システムと、機械システムと、電子制御システムとを含み、前記デジタルスライドスキャナに右から左へ順番にスキャン待ちAゾーン、イメージングスキャンCゾーン、スキャン完成Bゾーンである設備組付けステップと、
デジタルスライドスキャナが近距離無線通信NFC読み書きモジュールとスキャン標本におけるNFCラベルを介して通信することで、スキャン標本の関連情報をアクセスし、デジタルスライドスキャナがスキャン標本の関連情報及びスキャン状況を取得、記憶することに役立ち、ユーザが多くのスキャン標本において特定の標本の位置及び関連情報を速やかに確定し、スクリーニングすることに役立つデータ読み取りステップと、
即時にスキャン標本におけるNFCラベルを読み書きすることにより、デジタルスライドスキャナはユーザのスキャン標本に対する操作、例えば新しいスキャン標本の組み込み、スキャン済みの標本の取り出しを感知でき、現在デジタルスライドスキャナにおけるスキャン標本数を正確に得ることができ、ユーザが特定の標本を調べる必要がある場合、スクリーニング条件を入力すれば、デジタルスライドスキャナは読み取ったNFCラベルのデータと比較し、条件に適合する標本を速やかに見い出し、表示ランプ又は数字を介してフィードバックし、ユーザに標本の具体的位置を通知することができるリアルタイム監視ステップと、を備えることを特徴とする、請求項6に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
【請求項8】
データ読み取り中に、アンテナを切り替える方法により、時分割で異なるNFCセンシングアンテナをゲーティングしNFC読み書きモジュールに連結させ、全てのNFCセンシングアンテナが対応するNFCラベルを読み書きし、アンテナを切り替える方法により、NFC読み書きモジュールの数を削減できることを特徴とする、請求項7に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
【請求項9】
前記NFCセンシングアンテナの数はデジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数に関連し、それぞれのスキャン標本が1対1で対応するNFCセンシングアンテナを有することを確保し、
具体的に作動する場合、アンテナ切替回路を介して、NFC読み書きモジュールはそれぞれの時点に1本のNFCセンシングアンテナにしか連結されず、その後、NFC読み書きモジュールは当該NFCセンシングアンテナに対応するスキャン標本におけるNFCラベルを読み書きし、完成後にアンテナ切替回路から次のNFCセンシングアンテナに切り替えられ、このように繰り返して、全てのスキャン標本のNFCラベルを読み書きすることを特徴とする、請求項8に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
【請求項10】
前記NFC読み書きモジュールの数は一つ又は複数であってもよく、デジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数が小さい場合、一つのNFC読み書きモジュールのみを用いることができ、スキャン標本数が多い場合、複数のNFC読み書きモジュールを用いることができ、それぞれのNFC読み書きモジュールは対応して幾つかのNFCセンシングアンテナを読み書きし、複数のNFC読み書きモジュールは同時に作動し、複数のNFCラベルを同時に読み書きし、全てのNFCラベルを走査し読み書きする時間を短縮することができることを特徴とする、請求項8に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
【請求項11】
前記NFC読み書きモジュールと、対応するNFCラベルとの読み書き距離が0~9mmであることを特徴とする、請求項8に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
【請求項12】
前記NFCラベルにメモリが内蔵されていることを特徴とする、請求項8に記載のデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルスライドスキャナに関し、詳しくは、デジタルスライドスキャナ標本識別装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル技術の発展に伴い、デジタルスライド技術が広く用いられている。毎日多くの標本をデジタルスライドにスキャンする必要があるので、デジタルスライドスキャナの標本をスキャンする容量も大きくなっており、場合によって、数十枚乃至数千枚もある。
【0003】
従来技術では、デジタルスライドスキャナは通常、バーコードラベルでスキャン標本を識別し、即ちそれぞれのスキャン標本にバーコードを貼り付け、バーコードスキャナでバーコード情報を取得した後、この情報と照合し、対応する標本を見つける。この方法を用いる場合、バーコードスキャナとバーコードラベルは光学的接触を経由しない限り正常に読み取ることができず、標本がデジタルスライドスキャナの内部に収納され、又はスキャン標本が積層されて置かれる場合、何れもバーコードが遮られることで読み取ることができない。なお、大量なバーコードラベルをスキャンし比較し探すのもは非常に大きな作業量となる。また、バーコードラベルは一方的に読み取ることしかできず、データを書き込めず、使用中にも融通性及び利便性に足りない。
【0004】
多くのスキャン標本から特定の標本を見い出すことは、常に時間も手間もかかる仕事であるが、本発明に開示される技術はこの問題をうまく解決した。
【発明の概要】
【0005】
本発明に開示されるデジタルスライドスキャナ標本識別装置は、従来技術のデメリットを克服した。本発明においてNFC技術を用いてスキャン標本を識別する。近距離無線通信NFC(Near Field Communication)技術は、互いに近接する場合にデータ交換が可能であり、非接触式無線周波数識別RFID(Radio Frequency Identification)技術中の1種に属する。NFC技術は短距離高周波数の無線技術であり、13.56MHzの周波数で20cmの距離内に運行するものであり、機械的接触と光学的接触のない場合にデータ交換が可能である。
【0006】
デジタルスライドスキャナは、近距離無線通信NFC(Near Field Communication)読み書きモジュールが内蔵されており、複数のNFCセンシングアンテナを有する。これらのNFCセンシングアンテナはデジタルスライドスキャナ内に分布しており、スキャン標本の置かれる位置のそれぞれに全て1本のNFCセンシングアンテナがある。スキャン標本にNFCラベルが置かれており、スキャン標本をデジタルスライドスキャナに組み込む場合、スキャン標本におけるNFCラベルは、ちょうどNFCセンシングアンテナの読み書き範囲にあり、それぞれのNFCセンシングアンテナは、対応するスキャン標本におけるNFCラベルしか読み書きすることができない。
【0007】
デジタルスライドスキャナが作動する場合、アンテナ切替回路を介して、NFC読み書きモジュールはそれぞれの時点に1本のNFCセンシングアンテナにしか連結されず、その後に、NFC読み書きモジュールは当該NFCセンシングアンテナに対応するスキャン標本におけるNFCラベルを読み書きし、完成後にアンテナ切替回路から次のNFCセンシングアンテナに切り替えられる。このように繰り返して、全てのスキャン標本のNFCラベルを読み書きする。NFCの読み書き速度が速い(約15ミリ秒)ので、数秒内に数百のNFCラベルの読み書きを完成することができる。
【0008】
即時にスキャン標本におけるNFCラベルを読み書きすることにより、デジタルスライドスキャナはユーザのスキャン標本に対する操作、例えば新しいスキャン標本の組み込み、スキャン済みのスキャン標本の取り出しを感知でき、現在デジタルスライドスキャナにおけるスキャン標本数を正確に得ることができる。ユーザが特定の標本を調べる必要がある場合、スクリーニング条件を入力すれば、デジタルスライドスキャナは読み取ったNFCラベルのデータと比較し、条件に適合する標本を速やかに見い出し、表示ランプ又は数字を介してフィードバックし、ユーザにスキャン標本の具体的位置を通知することができる。
【0009】
本発明に開示されるデジタルスライドスキャナ標本識別装置は、
スキャン標本がデジタルスライドスキャナ内に置かれ、垂直に積層されて置かれる。それぞれのスキャン標本の側面にNFCラベルが置かれ、NFCラベルにスキャン標本の関連情報を記憶することができる。
【0010】
デジタルスライドスキャナに内蔵されるNFC読み書きモジュールの回路基板は、その上にMCUマイクロプロセッサと、通信モジュールと、NFC読み書きモジュールと、複数のNFCセンシングアンテナと、アンテナ切替回路とを有する。NFC読み書きモジュールの回路基板におけるNFCセンシングアンテナの数は、デジタルスライドスキャナに収納できるスキャン標本数に関連し、それぞれのスキャン標本が全て対応する唯一のアンテナを有することを確保する。NFC読み書きモジュールの回路基板は垂直に立って、積層されたスキャン標本におけるNFCラベルを有する一側に固定される。この場合、NFC読み書きモジュールの回路基板における複数のNFCセンシングアンテナは、ちょうどスキャン標本におけるNFCラベルと1対1でアライメントし、それぞれのNFCセンシングアンテナは、対応するNFCラベル(距離が最も近いNFCラベル)しか読み取らない。
【0011】
NFC読み書きモジュールの回路基板におけるアンテナ切替回路は、毎回1本のNFCセンシングアンテナのみをゲーティングしNFC読取モジュールと通じさせ、NFC読取モジュールはこのNFCセンシングアンテナが対応するスキャン標本におけるNFCラベルのデータを読み書きする。読み取り完成後に次のNFCセンシングアンテナをゲーティングし、常にこのように繰り返して、全てのスキャン標本のNFCラベルを即時に読み取る。
【0012】
デジタルスライドスキャナ中のスキャン標本が積層されて置かれるので、そのなかのNFCラベルも相互に当接し積層されて配列される。
【0013】
なお、NFC読み書きモジュールが隣接する複数のNFCラベルを同時に感知し操作することを回避するために(デジタルスライドスキャナが現在操作されているのはどのスキャン標本であるかを確定できないことにつながるから)、以下の3種類の手段がある。
第1に、適切な感知距離があるようにNFC読み書きモジュールの回路基板のアンテナ設計を調整し、アンテナがゲーティングされる時に、このアンテナに対応するスキャン標本におけるNFCラベルしか読み取れず、実際にNFC読み書きモジュールと、対応するNFCラベルとの距離が0mm~9mmであるように調整し、好ましくはNFC読み書きモジュールと、対応するNFCラベルとの距離が5mmであるように調整する。
【0014】
第2に、隔離遮蔽手段を増加する。例えば、複数のアンテナ間にセパレータを増加して遮蔽の役割を果たす。
【0015】
第3に、その感知距離が適切な範囲にあるようにNFC読み書きモジュールの送信パワーを調整する。
【0016】
本発明は従来技術と比べ、デジタルスライドスキャナはNFC技術を用いることで、極短時間に多くのスキャン標本中のNFCラベルのデータを読み取り(ラベルが遮られるかを配慮する必要がない)、フィードバック指示を出すことができ、現在デジタルスライドスキャナにおけるスキャン標本数を正確に得ることができ、作業効率が大きく向上した。そして、NFCラベルにデータをさらに書き込むことができ、デジタルスライドがスキャンされる間に、いつでも情報を入力できることで、デジタルスライドスキャナがよりスマート化される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明は添付図面に示される非限定的な実施例により、さらに説明することができる。
【
図2】本発明の垂直に積層される複数のスキャン標本及び単一のスキャン標本の模式図である。
【
図3】本発明のNFC読み書きモジュールの回路基板の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
当業者が本発明をよりよく理解できるように、以下に添付図面及び実施例を参照しながら、本発明の技術的手段をさらに説明する。
【0019】
実施例1
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5に示すように、デジタルスライドスキャナと、スキャン標本とを備えるデジタルスライドスキャナ標本識別装置において、前記デジタルスライドスキャナに近距離無線通信NFC読み書きモジュールが内蔵されており、前記スキャン標本にNFCラベルが置かれており、
具体的に作動する場合、デジタルスライドスキャナが近距離無線通信NFC読み書きモジュールとスキャン標本におけるNFCラベルを介して通信することで、スキャン標本の関連情報をアクセスし、デジタルスライドスキャナがスキャン標本の関連情報及びスキャン状況を取得、記憶することに役立ち、ユーザが多くのスキャン標本において特定の標本の位置及び関連情報を速やかに確定し、スクリーニングすることに役立つデジタルスライドスキャナ標本識別装置。
【0020】
近距離無線通信NFC(Near Field Communication)技術を用いることで、デジタルスライドスキャナとスキャン標本は機械的又は光学的接触を経由しなくても、スキャン標本の関連情報を読み取り、記憶することができ、デジタルスライドスキャナがスキャン標本を速やかに調べ、位置決め、分類することに役立ち、デジタルスライドスキャナの作業効率及びスマート化の程度を向上した。
【0021】
NFCセンシングアンテナをさらに備え、前記NFC読み書きモジュールが複数のNFCセンシングアンテナに対応することができ、
具体的に作動する場合、アンテナを切り替える方法により、時分割で異なるNFCセンシングアンテナをゲーティングしNFC読み書きモジュールに連結させ、全てのNFCセンシングアンテナが対応するNFCラベルを読み書きし、アンテナを切り替える方法により、NFC読み書きモジュールの数を削減できる。
【0022】
前記NFCセンシングアンテナの数はデジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数に関連し、スキャン標本が積層される場合、それぞれのスキャン標本が1対1で対応するNFCセンシングアンテナを有することを確保する。
【0023】
前記NFC読み書きモジュールの数は一つ又は複数であってもよく、デジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数が小さい場合、一つのNFC読み書きモジュールのみを用いることができる。スキャン標本数が多い場合、複数のNFC読み書きモジュールを用いることができる。それぞれのNFC読み書きモジュールは対応して幾つかのNFCセンシングアンテナを読み書きし、複数のNFC読み書きモジュールは同時に作動し、複数のNFCラベルを同時に読み書きすることができ、早い読み書き速度及び経済的なコストを得るようにする。
【0024】
前記NFC読み書きモジュールと、対応するNFCラベルとの距離が0mm~9mmである。パラメータが0mm~9mmである範囲に調整されることで、それぞれのアンテナが、対応する唯一のスキャン標本におけるNFCラベルとしか通信できないことを確保する。
【0025】
前記NFCラベルにメモリが内蔵されている。メモリを介して、標本ID、患者氏名、スキャン時間、スキャン状態(スキャン成敗)等の所望の関連情報を記憶できる。
【0026】
実施例2
本技術的手段の好ましい実施形態2として、
図1に示すように、デジタルスライドスキャナ1と、スキャン標本2とを備える。なかでも、デジタルスライドスキャナ1に近距離無線通信NFC読み書きモジュールが内蔵されており、スキャン標本2にNFCラベル23が置かれ、デジタルスライドスキャナ1が3つの領域に分けられ、なかでも、図面に示すAゾーンはスキャン待ちAゾーンであり、複数のスキャン待ちの標本2を収容できる。図面に示すCゾーンはイメージングスキャンCゾーンであり、デジタルスライドスキャナ1の光学システム、照明システム、機械システム、電子制御システム等のデジタルスライドスキャナのコア部材は全てこの領域に位置しており、デジタルスライドをスキャンイメージングする部分である。図面に示すBゾーンはスキャン完成Bゾーンであり、複数のスキャン済みの標本2を収容できる。
【0027】
図1を参照する。スキャン標本2が垂直に積層されてデジタルスライドスキャナ1の内部に置かれ、整然と配列しており、スキャン標本2が互いに接触し、中間が他のもので遮断されていない。スキャンが開始していない場合、スキャン標本2は全てスキャン待ちAゾーンに積層されてスキャンを待つ。スキャンを行う場合、スキャン待ちAゾーンの最下層に位置するスキャン標本2がイメージングスキャンCゾーンに輸送されてイメージングスキャンを行う。スキャン待ちAゾーンの最下層のスキャン標本2が取り出されるにつれて、スキャン待ちAゾーンのほかのスキャン標本2は重力で底層に落下する。スキャン標本2は、イメージングスキャンCゾーンでスキャンされ、スキャン完成後に、スキャン完成Bゾーンに輸送され、スキャン完成Bゾーンに既存の積層されたスキャン標本の最下層から挿入される。前記スキャン標本2の挿入につれて、スキャン完成Bゾーンに既存のスキャン標本2はそれに伴い持ち上げられる。スキャンフローが終了後に、全ての標本をスキャンし終えるまで、上記過程を繰り返す。
【0028】
図1を参照する。デジタルスライドスキャナ1のスキャン待ちAゾーン、スキャン完成Bゾーンに、それぞれ1枚のNFC読み書きモジュールの回路基板3を有する。当該NFC読み書きモジュールの回路基板3は積層されたスキャン標本2の外側(NFCラベルを有する一側)に垂直に立てられる。
【0029】
図1を参照する。デジタルスライドスキャナ1のスキャン待ちAゾーン、スキャン完成Bゾーンに、それぞれ、LED表示ランプパネル4がさらに設けられている。LED表示ランプパネル4は、NFC読み書きモジュールによって制御され、LED表示ランプパネル4に幾つかのLED表示ランプを有し、そのLED表示ランプの数は、デジタルスライドスキャナのスキャン待ちAゾーン及びスキャン完成Bゾーンが収容できる最大スキャン標本数(本実施例では17個である)に相当する。それぞれのLED表示ランプは対応するスキャン標本の状態を指示することに使用される。対応する位置にスキャン標本がない場合、LED表示ランプが消える。対応する位置にスキャン標本がスキャンされていない場合、LED表示ランプは青色に表示される。対応する位置にスキャン標本がスキャン完了した場合、LED表示ランプは緑色に表示される。対応する位置にスキャン標本にスキャン異常が出た場合、LED表示ランプは赤色に表示される。対応する位置に検索条件に合致するスキャン標本がある場合、LED表示ランプは黄色に表示される。
【0030】
実施例3
本技術的手段の好ましい実施形態3として、
図2に示すように、
図2-1に示されるのは複数のスキャン標本2が積層された状況であり、
図2-2に示されるのは単一のスキャン標本2である。本実施例では、スキャン標本2はスライド22と、スライドホルダ21と、NFCラベル23とから構成される。スライド22がスライドホルダ21に置かれ、それぞれのスライドホルダ21は6つのスライド22を収容できる。勿論、実際の要求に応じてスライドホルダ21が収容できるスライド22の数を調整することが可能である。スライドホルダ21の一側にNFCラベル23が取り付けられており、その位置は
図2-2に示す通りである。複数のスキャン標本2が垂直に積層されて置かれる場合、スキャン標本2におけるNFCラベル23も垂直に積層されて配列される(
図2-1に示す通りである)。
【0031】
実施例4
本技術的手段の好ましい実施形態4として、
図3に示すように、NFC読み書きモジュールの回路基板3であり、その右側に複数のNFCセンシングアンテナ31が垂直に配列されており、そのアンテナ数はデジタルスライドスキャナ1のイメージングスキャン待ちAゾーン、イメージングスキャン完成Bゾーンが収容できる最大スキャン標本2数と同様であり(本実施例では17個である)、LED表示ランプパネル4におけるLED数とも同様である。NFCセンシングアンテナ31の高さはスキャン標本2の厚さと一致しており、スキャン標本2が垂直に積層されて置かれる場合、NFCセンシングアンテナは、ちょうどスキャン標本2におけるNFCラベルと1対1で対応することが可能である。NFC読み書きモジュール32の送信パワーを調整することと、NFC読み書きモジュールの回路基板3におけるNFCセンシングアンテナ31の設計を変更することにより、NFCセンシングアンテナ31がスキャン標本2におけるNFCラベルからの距離が5mmである場合、前記NFCラベル23を正常に読み書きすることができ、他の隣接するスキャン標本2におけるNFCラベル23を読み違えることはない。
【0032】
図3を参照する。NFC読み書きモジュールの回路基板3に、MCU(Microcontroller Unit)マイクロプロセッサ35と、通信モジュール34と、NFC読み書きモジュール32と、アンテナ切替回路33とを有する。MCUマイクロプロセッサ35は制御のコアであり、他のいくつかの部分を制御して協調作業させる。通信モジュール34はホストコンピュータと通信し、ホストコンピュータの制御命令を受信し、NFCラベルを読み書きする。
【0033】
本実施例のNFC読み書きモジュールの回路基板3に、17本のNFCセンシングアンテナが回路基板の右側に整然と配列しており、そのサイズは、ちょうどスキャン標本2に適合する。NFC読み書きモジュールの回路基板3及びスキャン標本2が
図1に示すように置かれる場合、NFC読み書きモジュールの回路基板3に、それぞれのNFCセンシングアンテナ31が何れもちょうど一つのスキャン標本2におけるNFCラベル23とアライメントする。
【0034】
アンテナ切替回路33は異なるNFCセンシングアンテナ31とNFC読み書きモジュール32をゲーティングすることができる(毎回1本のNFCセンシングアンテナ31のみをゲーティングする)。この場合、NFC読み書きモジュール32はこのNFCセンシングアンテナ31が対応するNFCラベルしか読み書きできない。NFC読み書きモジュールの回路基板3が正常に運行する場合、MCUマイクロプロセッサ35がアンテナ切替回路33を制御してNFCセンシングアンテナ31を繰り返して切り替える(毎回1本のNFCセンシングアンテナ31とNFC読み書きモジュール32のみをゲーティングする)。ゲーティング後にNFC読み書きモジュール32を制御してスキャン標本2におけるNFCラベル23を読み書きさせる。スキャン標本2が変わる場合、例えばデジタルスライドスキャナ1からスキャン標本2を取り出すか、デジタルスライドスキャナ1にスキャン標本2を入れる場合、又はスキャン標本2がスキャン待ちAゾーンから離れてイメージングスキャンCゾーンに入る場合、NFC読み書きモジュールの回路基板3は常にNFCラベル23の変化を検出することができる。これにより、LED表示ランプパネル4を制御してLEDランプの指示状態を変更させ、通信モジュール34を介してホストコンピュータに報告することができる。
【0035】
実施例5
本技術的手段の好ましい実施形態5として、
図4、
図5に示すように、デジタルスライドスキャナ1のイメージングスキャン待ちAゾーンの断面斜視図である。スキャン標本2が垂直に積層されてデジタルスライドスキャナ1内に置かれ、NFC読み書きモジュールの回路基板3が、積層されて置かれるスキャン標本2の側面(NFCラベル23を有する一側)に垂直に立てられる。A箇所に丸で囲まれた領域を右側に拡大表示する。図面に示すように、NFC読み書きモジュールの回路基板3におけるNFCセンシングアンテナ31は、積層されて置かれるスキャン標本2におけるNFCラベル23と1対1で対応し、整然と配列している。それぞれのNFCセンシングアンテナ31は一つのNFCラベル23と対応し、両者は約5mm離れている。この距離ではNFC読み書きモジュール32が他の隣接するスキャン標本2におけるNFCラベル23を読み違えないことを確保できる。
【0036】
デジタルスライドスキャナ1が作動する場合、NFC読み書きモジュールの回路基板3は常に即時にNFCセンシングアンテナを切り替え、デジタルスライドスキャナ1における全てのNFCラベルの変化をスキャンし、ユーザ又はデジタルスライドスキャナ1そのもののスキャン標本2に対する操作を感知し、LED表示ランプパネル4におけるLEDの位置、色を介して、ユーザにフィードバックし、ユーザがデジタルスライドスキャナ1における全てのスキャン標本2の状態を把握しやすいようにする。スキャン過程において、デジタルスライドスキャナ1は、いつでもスキャン情報をスキャン標本2のNFCラベル23に記憶することも可能である。ユーザが特定のスキャン標本2を探してスクリーニングする必要がある場合、デジタルスライドスキャナ1は、NFC読み書きモジュールの回路基板3が読み取ったNFCラベル情報に応じて、その中から目標を速やかに見い出すことができる。本発明に開示される技術により、デジタルスライドスキャナの作業効率及びスマート化の程度を向上することができる。
【0037】
上記実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5において、実施例1に対して、実施例2において、デジタルスライドスキャナ1のスキャン待ちAゾーン、スキャン完成Bゾーンに、それぞれ、1枚のNFC読み書きモジュールの回路基板3を有する。当該NFC読み書きモジュールの回路基板3は積層されたスキャン標本2の外側に垂直に立てられ、それぞれのNFCセンシングアンテナと、対応する唯一のスキャン標本におけるNFCラベルとが通信することを確保する。実施例1に対して、実施例3において、スキャン標本2は、スライド22と、スライドホルダ21と、NFCラベル23とから構成され、実際の要求に応じてスライドホルダ21が収容できるスライド22の数を調整することが可能である。実施例1に対して、実施例4において、NFC読み書きモジュール32の送信パワーを調整することと、NFCセンシングアンテナ31の設計を変更することにより、NFCセンシングアンテナ31がスキャン標本2におけるNFCラベルからの距離が5mmである場合、前記NFCラベル23を正常に読み書きすることができ、他の隣接するスキャン標本2におけるNFCラベル23を読み違えることはない。実施例1に対して、実施例5において、NFC読み書きモジュールの回路基板3は常に即時にNFCセンシングアンテナを切り替え、デジタルスライドスキャナ1における全てのNFCラベルの変化をスキャンし、その中から目標を速やかに見い出す。
【0038】
以下のステップを備えるデジタルスライドスキャナ標本識別方法。
設備組付けステップS1
近距離無線通信NFC読み書きモジュール32が内蔵されているデジタルスライドスキャナ1と、NFCラベル23が置かれるスキャン標本2とを備える設備を組み付けるステップである。前記デジタルスライドスキャナ1は、光学システムと、照明システムと、機械システムと、電子制御システムとを含み、前記デジタルスライドスキャナ1に右から左へ順番にスキャン待ちAゾーン、イメージングスキャンCゾーン、スキャン完成Bゾーンである。
【0039】
前記デジタルスライドスキャナ1のスキャン待ちAゾーンとスキャン完成Bゾーンの構造はほぼ同じである。スキャン待ちAゾーンを例に、ベースハウジング53と、ベースハウジング53に設けられるスキャナベースプレート54とを含む。スキャナベースプレート54の下に3つのゴム製パッドが固定されており、デスクトップに置かれる。スキャナベースプレート54に設けられるフィードサポート55は、前記ベースハウジング53がフィードサポート55の内側に向けてフィードスライドバー57が設けられている。前記フィードスライドバー57間にフィードスクリュー56が設けられている。なかでも、フィードスライドバー57は2本であり、フィードスクリュー56は1本であり、3者間は相互に平行であり、フィードスクリュー56のナットにフィードスライダ58が固定されており、上記2本のフィードスライドバー57はこのフィードスライダ58の孔を貫通する。フィードスライダ58における孔とフィードスライドバー57はタイトフィットであり、フィードスライダ58はフィードスライドバー57をスムーズに移動できる。フィードスライダ58が揺れることを引き起こさないように両者の隙間は合理的な範囲にあるべきである。フィードスライダ58に挟持クランプ(図示せず)が固定されている。フィードサポート55にスキャン標本2が置かれている場合、挟持クランプは、ちょうどスキャン標本2における切欠き59の位置に嵌合される。挟持クランプが動く場合、スキャン標本2はそれに伴い動くことが可能である。このため、モータはフィードスクリュー56を駆動して動かせ、フィードスクリュー56がフィードスライダ58を駆動して動かせる場合、挟持クランプはそれに伴いスキャン標本2を駆動してフィードサポート55を動かせる。それにより、スキャン標本はスキャン待ちAゾーン、イメージングスキャンCゾーン、スキャン完成Bゾーンにおいて動く。
【0040】
データ読み取りステップS2
デジタルスライドスキャナが近距離無線通信NFC読み書きモジュールとスキャン標本におけるNFCラベルを介して通信することで、スキャン標本の関連情報をアクセスし、デジタルスライドスキャナがスキャン標本の関連情報及びスキャン状況を取得、記憶することに役立ち、ユーザが多くのスキャン標本において特定の標本の位置及び関連情報を速やかに確定し、スクリーニングすることに役立つ。
リアルタイム監視ステップS3
即時にスキャン標本におけるNFCラベルを読み書きすることにより、デジタルスライドスキャナはユーザのスキャン標本に対する操作、例えば新しいスキャン標本の組み込み、スキャン済みの標本の取り出しを感知でき、現在デジタルスライドスキャナにおけるスキャン標本数を正確に得ることができる。ユーザが特定の標本を調べる必要がある場合、スクリーニング条件を入力すれば、デジタルスライドスキャナは読み取ったNFCラベルのデータと比較し、条件に適合する標本を速やかに見い出し、表示ランプ又は数字を介してフィードバックし、ユーザに標本の具体的位置を通知することができる。
スライドスキャンステップS4
スキャン標本が垂直に積層されてデジタルスライドスキャナの内部に置かれ、整然と配列しており、スキャン標本が互いに接触し、中間が他のもので遮断されていない。スキャンが開始していない場合、スキャン標本は全てイメージングスキャン待ちAゾーンに積層されてスキャンを待つ。スキャンを行う場合、イメージングスキャン待ちAゾーンの最下層に位置するスキャン標本はイメージングスキャンを行うCゾーンに輸送され、イメージングスキャン待ちAゾーンの最下層のスキャン標本が取り出されるにつれて、イメージングスキャン待ちAゾーンのほかのスキャン標本は重力で底層に落下する。スキャン標本はイメージングスキャンを行うCゾーンでスキャンされ、スキャン完成後に、スキャン標本がイメージングスキャン完成Bゾーンに輸送され、イメージングスキャン完成Bゾーンに既存の積層されたスキャン標本の最下層から挿入される。当該スキャン標本の挿入につれて、イメージングスキャン完成Bゾーンに既存のスキャン標本はそれに伴い持ち上げられる。スキャンフローが終了後に、全ての標本をスキャンし終えるまで、上記過程を繰り返す。なお、上記ステップは順番に制限されるものではない。
【0041】
好ましい実施形態において、ステップ2で、データ読み取り中に、アンテナを切り替える方法により、時分割で異なるNFCセンシングアンテナをゲーティングしNFC読み書きモジュールに連結させ、全てのNFCセンシングアンテナが対応するNFCラベルを読み書きし、アンテナを切り替える方法により、NFC読み書きモジュールの数を削減できる。
前記NFCセンシングアンテナの数はデジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数と一致しており、それぞれのスキャン標本は全て対応する唯一のNFCセンシングアンテナを有する。
前記NFC読み書きモジュールの数は一つ又は複数であってもよく、デジタルスライドスキャナが収容できる最大スキャン標本数が小さい場合、一つのNFC読み書きモジュールのみを用いることができる。スキャン標本数が多い場合、複数のNFC読み書きモジュールを用いることができる。それぞれのNFC読み書きモジュールは対応して幾つかのNFCセンシングアンテナを読み書きし、複数のNFC読み書きモジュールは同時に作動し、複数のNFCラベルを同時に読み書きすることができる。
前記NFC読み書きモジュールと、対応するNFCラベルとの距離が0mm~9mmである。
前記NFCラベルにメモリが内蔵されている。
具体的に作動する場合、アンテナ切替回路を介して、NFC読み書きモジュールはそれぞれの時点に1本のNFCセンシングアンテナにしか連結されず、その後に、NFC読み書きモジュールは当該NFCセンシングアンテナに対応するスキャン標本におけるNFCラベルを読み書きし、完成後にアンテナ切替回路から次のNFCセンシングアンテナに切り替えられる。このように繰り返して、全てのスキャン標本のNFCラベルを読み書きする。
【0042】
好ましい実施形態において、ステップ2で、データ読み取り中に、NFC読み書きモジュールにおける複数のNFCセンシングアンテナは、2つのもの間に金属セパレータが設けられている。
【0043】
好ましい実施形態において、ステップ2で、データ読み取り中に、前記イメージングスキャン待ちAゾーンとイメージングスキャン完成Bゾーンに、それぞれ、LED表示ランプパネルが設けられている。LED表示ランプパネルは、NFC読み書きモジュールによって制御され、LED表示ランプパネルに幾つかのLED表示ランプを有し、そのLED表示ランプの数は、デジタルスライドスキャナのイメージングスキャン待ちAゾーンとイメージングスキャン完成Bゾーンが収容できる最大スキャン標本数に相当する。それぞれのLED表示ランプは対応するスキャン標本の状態を指示することに使用される。対応する位置にスキャン標本がない場合、LED表示ランプが消える。対応する位置にスキャン標本がスキャンされていない場合、LED表示ランプは青色に表示される。対応する位置にスキャン標本がスキャン完了した場合、LED表示ランプは緑色に表示される。対応する位置にスキャン標本にスキャン異常が出た場合、LED表示ランプは赤色に表示される。対応する位置に検索条件に合致するスキャン標本がある場合、LED表示ランプは黄色に表示される。
具体的に作動する場合、LED表示ランプパネルにおけるLED表示ランプの異なる色により、デジタルスライドスキャナのユーザは、スキャン標本の位置及び状態を速やかに把握し確定することができる。
【0044】
以上に、本発明に提供されるデジタルスライドスキャナ標本識別装置及び識別方法を詳説した。具体的実施例の説明は、本発明の方法及びその主旨を理解させるためのものである。なお、当業者であれば、本発明の原理を逸脱することなく、さらに本発明について、幾つかの改善及び変形を行うことができる。これらの改善及び変形も本発明の特許請求の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0045】
1 デジタルスライドスキャナ
2 スキャン標本
21 スライドホルダ
22 スライド
23 NFCラベル
Aゾーン スキャン待ちゾーン
Cゾーン イメージングスキャンゾーン
Bゾーン スキャン完成ゾーン
3 NFC読み書きモジュールの回路基板
31 NFCセンシングアンテナ
32 NFC読み書きモジュール
33 アンテナ切替回路
34 通信モジュール
35 マイクロプロセッサ
4 LED表示ランプパネル
51 イメージングスキャンベース
52 イメージングスキャンボックス
53 ベースハウジング
54 スキャナベースプレート
55 フィードサポート
56 フィードスクリュー
57 フィードスライドバー
58 フィードスライダ
59 切欠き
【国際調査報告】