(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-29
(54)【発明の名称】チューブフィッティング及びその組立方法
(51)【国際特許分類】
F16L 21/04 20060101AFI20220822BHJP
F16L 21/08 20060101ALI20220822BHJP
【FI】
F16L21/04
F16L21/08 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574315
(86)(22)【出願日】2020-05-27
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 KR2020006854
(87)【国際公開番号】W WO2020256302
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】10-2019-0073855
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521299983
【氏名又は名称】セムチャン エナジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SAEMCHAN ENERGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1204-ho,Queens Park 9,247,Gonghang-daero Gangseo-gu Seoul 07803,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】アン、クァン チャン
【テーマコード(参考)】
3H015
【Fターム(参考)】
3H015CA02
3H015FA05
3H015FA06
(57)【要約】
本発明はチューブフィッティング及びその組立方法に関する。本発明の一実施形態によるチューブフィッティングは、内部に流体が供給される流路が形成され、流路と連通する複数の収容空間が形成されたフィッティング本体;複数のチューブの各々の一端に固定結合された状態で複数の収容空間の各々に収容され、複数のチューブの各々の一端を流路に連結する複数のチューブ固定体;複数のチューブ固定体の各々に接触した状態で複数の収容空間の各々に収容され、複数の収容空間の各々の内周面と複数のチューブの各々の外周面の間の気密を維持するための複数のフェルール部材;及び複数の収容空間の各々に締結され、複数のチューブ固定体及び複数のフェルール部材を複数の収容空間の各々に固定させる複数のナット本体を含むことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に流体が供給される流路が形成され、前記流路と連通する複数の収容空間が形成されたフィッティング本体;
複数のチューブの各々の一端に固定結合された状態で前記複数の収容空間の各々に収容され、前記複数のチューブの各々の一端を前記流路に連結する複数のチューブ固定体;
前記複数のチューブ固定体の各々に接触した状態で前記複数の収容空間の各々に収容され、前記複数の収容空間の各々の内周面と前記複数のチューブの各々の外周面の間の気密を維持するための複数のフェルール部材;及び
前記複数の収容空間の各々に締結され、前記複数のチューブ固定体及び前記複数のフェルール部材を前記複数の収容空間の各々に固定させる複数のナット本体を含むことを特徴とするチューブフィッティング。
【請求項2】
前記複数のチューブの各々の一端の外周面には雄ネジ山が形成され、前記複数のチューブ固定体の各々の内周面には雌ネジ山が形成され、前記複数のチューブの各々と前記複数のチューブ固定体の各々は互いに螺合されることを特徴とする請求項1に記載のチューブフィッティング。
【請求項3】
前記複数のフェルール部材の各々は、
前記複数のチューブの各々の外周面を押さえる突出部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のチューブフィッティング。
【請求項4】
複数のチューブの各々の一端を複数のチューブ固定体に固定結合するステップ;
前記複数のチューブ固定体をフィッティング本体に形成された複数の収容空間の各々に挿入して前記複数のチューブの各々の一端を前記フィッティング本体に形成された流路に連結するステップ;
前記複数の収容空間の各々の内周面と前記複数のチューブの各々の外周面の間の気密を維持するための複数のフェルール部材を前記複数のチューブ固定体の各々に接触するように前記複数の収容空間の各々に挿入するステップ;及び
前記複数のチューブ固定体及び前記複数のフェルール部材を前記複数の収容空間の各々に固定するように複数のナット本体を前記複数の収容空間の各々に締結するステップを含むことを特徴とするチューブフィッティング組立方法。
【請求項5】
前記複数のチューブ固定体に複数のチューブの各々の一端を固定結合させるステップは、
前記複数のチューブの各々の一端の外周面に雄ネジ山を形成するステップ;及び
前記複数のチューブの各々に形成された前記雄ネジ山を前記複数のチューブ固定体の各々の内周面に形成された雌ネジ山に螺合するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載のチューブフィッティング組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブフィッティング及びその組立方法に関し、より簡単な構造でチューブがチューブフィッティングから離脱される現象を防止し、複数のチューブをより安定して連結できるチューブフィッティング及びその組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にチューブ(Tube)は気体、液体などの流体を供給するための小直径の配管を意味し、チューブフィッティング(Tube fitting)は複数のチューブを互いに連結するために使用される配管接合用部品を意味する。かかるチューブフィッティングは複数のチューブを連結する継ぎ目で流体の漏洩があってはならないので、多様な構造を持つチューブフィッティングが開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1(超高真空及び超高圧力用チューブフィッティング材)(2016年4月12日公告)にはナット部20、バックフェルール30、フロントフェルール40、ボディ部70で構成されたチューブフィッティングが開示されている。
【0004】
すなわち、上記特許文献1に開示されたチューブフィッティングはナッツ部20、バックフェルール30、フロントフェルール40をチューブ10に嵌め込み、ボディ部70の段部72にチューブ10の終端が挿入されるようにボディ部70とナット部を螺合することで、バックフェルール30とフロントフェルール40によってチューブ10を固定する構造を持つ。
【0005】
しかし、従来のチューブフィッティングはチューブ10がバックフェルール30とフロントフェルール40のみによって固定される構造を持つため、バックフェルール30とフロントフェルール40による固定力が弱い場合、チューブ10がチューブフィッティングから離脱される問題点があった。特に、チューブ10を通して供給される流体が高圧のガスの場合、チューブ10の離脱現象はより頻繁に発生する問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決するために、チューブ10の固定力を向上させるための多様な構造のチューブフィッティングが開発されているが、チューブ10の固定力を向上させるための構造が多少複雑化し、これによりチューブフィッティングに対するチューブ10の組み立て及び分解過程が難しいという問題点があった。
【0007】
したがって、より簡単な構造でチューブがチューブフィッティングから離脱される現象を防止し複数のチューブをより安定して連結できるチューブフィッティング及びその組立方法が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国登録特許公報第10-1612064号(超高真空及び超高圧力用チューブフィッティング材)(2016年4月12日公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記問題点を改善するために発明されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、フィッティング本体の収容空間にチューブの一端が固定結合されたチューブ固定体を収容した後、これをフェルール部材及びナット本体で固定することによって、より簡単な構造でチューブがチューブフィッティングから離脱される現象を防止できるので、複数のチューブをより安定して連結できるチューブフィッティング及びその組立方法を提供することである。
【0010】
本発明の技術的課題は以上で言及したものに限定されず、言及していない他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するために、本発明の一実施形態によるチューブフィッティングは、内部に流体が供給される流路が形成され、上記流路と連通する複数の収容空間が形成されたフィッティング本体;複数のチューブの各々の一端に固定結合された状態で上記複数の収容空間の各々に収容され、上記複数のチューブの各々の一端を上記流路に連結する複数のチューブ固定体;上記複数のチューブ固定体の各々に接触した状態で上記複数の収容空間の各々に収容され、上記複数の収容空間の各々の内周面と上記複数のチューブの各々の外周面の間の気密を維持するための複数のフェルール部材;及び上記複数の収容空間の各々に締結され、上記複数のチューブ固定体及び上記複数のフェルール部材を上記複数の収容空間の各々に固定させる複数のナット本体を含むことを特徴とする。
【0012】
好ましくは、上記複数のチューブの各々の一端の外周面には雄ネジ山が形成され、上記複数のチューブ固定体の各々の内周面には雌ネジ山が形成され、上記複数のチューブの各々と上記複数のチューブ固定体の各々は互いに螺合されることを特徴とする。
【0013】
また、上記複数のフェルール部材の各々は、上記複数のチューブの各々の外周面を押さえる突出部が形成されることを特徴とする。
【0014】
一方、上記課題を達成するために、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング組立方法は、複数のチューブの各々の一端を複数のチューブ固定体に固定結合するステップ;上記複数のチューブ固定体をフィッティング本体に形成された複数の収容空間の各々に挿入して上記複数のチューブの各々の一端を上記フィッティング本体に形成された流路に連結するステップ;上記複数の収容空間の各々の内周面と上記複数のチューブの各々の外周面の間の気密を維持するための複数のフェルール部材を上記複数のチューブ固定体の各々に接触するように上記複数の収容空間の各々に挿入するステップ;及び上記複数のチューブ固定体及び上記複数のフェルール部材を上記複数の収容空間の各々に固定するように複数のナット本体を上記複数の収容空間の各々に締結するステップを含むことを特徴とする。
【0015】
この時、上記複数のチューブ固定体に複数のチューブの各々の一端を固定結合させるステップは、上記複数のチューブの各々の一端の外周面に雄ネジ山を形成するステップ;及び上記複数のチューブの各々に形成された上記雄ネジ山を上記複数のチューブ固定体の各々の内周面に形成された雌ネジ山に螺合するステップを含むことを特徴とする。
【0016】
他の実施形態の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態によるチューブフィッティング及びその組立方法によれば、フィッティング本体の収容空間にチューブの一端が固定結合されたチューブ固定体を収容した後、これをフェルール部材及びナット本体で固定することによって、より簡単な構造でチューブがチューブフィッティングから離脱される現象を防止できるので、複数のチューブをより安定して連結できる。
【0018】
また、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング及びその組立方法によれば、フェルール部材及びナット本体によって固定されるチューブ固定体とチューブを互いに螺合することによって、より簡単な構造でチューブとチューブ固定体を互いに容易かつ堅固に結合させることができる。
【0019】
また、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング及びその組立方法によれば、フィッティング本体の収容空間に収容されてシールの役割を担うフェルール部材に突出部を形成してチューブの外周面を固定するように構成することによって、チューブ固定体とフェルール部材によってチューブをより堅固に固定結合させることができる。
【0020】
本発明の効果は以上で言及した効果に限定されず、言及していない他の効果は請求範囲の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングの構造を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングの構造を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングの構造を示す縦断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを構成するチューブ固定体の一例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを組み立てる過程を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを組み立てる過程を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを組み立てる過程を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを組み立てる過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる程度に本発明の好ましい実施形態を添付された図面を参照して詳しく説明すれば次のとおりである。
【0023】
実施形態を説明するにあたり、本発明が属する技術分野において周知であり、かつ本発明と直接的に関連のない技術内容に対しては説明を省略する。これは不要な説明を省略することによって本発明の要旨を不明瞭にすることなくより明確に伝達するためである。
【0024】
同様の理由で添付図面において一部の構成要素は誇張、省略されるか、又は概略的に示した。また、各構成要素のサイズは実際のサイズを全的に反映するものでない。各図面において同一又は対応する構成要素には同じ参照番号を付した。
【0025】
また、装置又は要素方向(例えば、「前(front)」、「後(back)」、「上(up)」、「下(down)」、「上(top)」、「下(bottom)」、「左(left)」、「右(right)」、「横(lateral)」などのような用語に関して本願で使用された表現及び述語は、単に本発明の説明を単純化するために使用され、関連装置又は要素が単純に特定方向を有するべきであることを示したり意味するものではないことが理解できる。
【0026】
以下、本発明の一実施形態によってチューブフィッティング及びその組立方法を説明するための図面を参照して本発明について説明する。
【0027】
図1は本発明の一実施形態によるチューブフィッティングの構造を示す斜視図で、
図2は本発明の一実施形態によるチューブフィッティングの構造を示す分解斜視図で、
図3は本発明の一実施形態によるチューブフィッティングの構造を示す縦断面図である。
【0028】
図1乃至
図3に示すように、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング100はフィッティング本体110、チューブ固定体120、フェルール部材130及びナット本体140を含んで構成され得る。
【0029】
フィッティング本体110は内部に流体Gが供給される流路111が形成され、流路111と連通する複数の収容空間112が形成され得る。本発明で流体Gは多様な種類の気体、液体を含む広義の概念であるが、特に、高圧圧縮状態のガスを意味する。
【0030】
収容空間112は内部にチューブ10と、チューブ10を固定するためのチューブ固定体120、フェルール部材130及びナット本体140が順に収容される空間であって、流体Gが流入されるフィッティング本体110の少なくとも1つの一側と流体Gが排出されるフィッティング本体110の少なくとも1つの他側に複数個が形成され得る。
【0031】
図3に示すように、各々の収容空間112は流路111と連通されチューブ固定体120が収容される第1収容空間112a、第1収容空間112aに連通されフェルール部材130が収容される第2収容空間112b、第2収容空間112bに連通され、ナット本体140が収容される第3収容空間112cに区分されることができる。後述するが、ナット本体140が収容される第3収容空間112cの内周面にはナット本体140が螺合されるための雌ネジ山113が形成され得る。
【0032】
本発明ではチューブフィッティング100が2つのチューブ10を連結する場合を例に挙げて説明している。この場合、
図1乃至
図3に示すように、フィッティング本体110は略一の字状に長く形成され、流体Gが流入されるフィッティング本体110の一側(
図1の例で、左下端)と流体Gが排出されるフィッティング本体110の他側(
図1の例で、右上端)に2つの収容空間112が形成され得る。
【0033】
チューブ固定体120はフィッティング本体110に形成された各々の収容空間112(
図3の例で、第1収容空間112a)に収容され、チューブ10の一端を収容空間112に固定して収容空間112に連通された流路111に連結できる。このようなチューブ固定体120は収容空間112に続いて収容されるフェルール部材130及びナット本体140によって収容空間112に堅固に固定され得る。チューブ固定体120の具体的な構造については
図4を参照して詳細に説明する。
【0034】
フェルール部材130は各々の収容空間112(
図3の例で、第1収容空間112a)にチューブ固定体120が収容された後、各々のチューブ固定体120に接触するように各々の収容空間112(
図3の例で、第2収容空間112b)に収容され得る。
図2に示すように、各々のフェルール部材130はチューブ10の外周面を包むリング(Ring)の形状を有し得る。
【0035】
フェルール部材130は必要によって少なくとも1つが具備され、収容空間112の内周面とチューブ10の外周面の間の気密を維持してチューブ10を通して供給される流体Gがチューブフィッティング100の外部に流出される現象を防止する役割を担うことができる。
【0036】
図2及び
図3ではフィッティング本体110の収容空間112(
図3の例で、第2収容空間112b)に2つのフェルール部材131、132が並べて配置され、チューブ固定体120に当接する第1フェルール部材131は傾斜面を有して長く形成された断面を持つリングの形状を有し、第1フェルール部材131に当接する第2フェルール部材132は傾斜面を有して三角形の断面を持つリングの形状を有する例を示しているが、フェルール部材130の個数、形状などは当業者によって如何様にも変更可能である。
【0037】
一方、
図3に示すように、フェルール部材131、132はチューブ10の外周面を押さえる突出部131a、132aが形成されることが好ましい。この場合、フェルール部材131、132はチューブ10の材質より硬度及び強度が高い材質からなることができる。すなわち、
図3に示すように、突出部131a、132aはチューブ10の外径より小さい内径を有するため、ゴムなど弱い材質を持つチューブ10に締りばめ方式で締結された後、チューブ10の外周面を押さえてチューブ10を固定する役割を担うことができる。
【0038】
図3ではチューブ固定体120に当接する第1フェルール部材131の一端に第1突出部131aが形成され、第1フェルール部材131に当接する第2フェルール部材132の一端に第2突出部132aが形成された例を示しているが、突出部131a、132aの個数、形状、形成位置などは当業者によって如何様にも変更可能である。
【0039】
このように、フェルール部材131、132に突出部131a、132aが形成される場合、フェルール部材131、132は収容空間112の内周面とチューブ10の外周面の間の気密を維持するだけでなく、それ自体でチューブ10を固定させる役割を担うことができる。したがって、チューブ10はチューブ固定体120とフェルール部材130によってフィッティング本体110の収容空間112により堅固に固定結合され得る。
【0040】
ナット本体140は各々の収容空間112(
図3の例で、第1収容空間112a及び第2収容空間112b)にチューブ固定体120及びフェルール部材130が既に収容された状態で、収容空間112(
図3の例で、第1収容空間112a及び第2収容空間112b)にチューブ固定体120及びフェルール部材130を固定するように収容空間112(
図3の例で、第3収容空間112c)に締結され得る。
【0041】
図2及び
図3に示すように、ナット本体140は略円筒状を有し、長さ方向に沿って流体Gが流入又は排出される貫通孔141が形成され、フィッティング本体110の収容空間112(
図3の例で、第3収容空間112c)に形成された雌ネジ山113に螺合するために一端に雄ネジ山142が形成され得る。
【0042】
一方、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング100を構成するチューブ固定体120はチューブ10の一端に固定結合された状態で収容空間112に収容されてもよい。すなわち、チューブ固定体120はチューブ10の一端が先に固定結合された後、チューブ10の一端と共に収容空間112に収容されてもよい。
【0043】
よって、チューブ10はチューブ固定体120に結合された状態でのみ収容空間112に対する組立及び分解が可能なので、チューブ固定体120が収容空間112に固定された状態では収容空間112から離脱される可能性がほぼない。
【0044】
好ましくは、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング100を構成するチューブ固定体120はチューブ10と互いに螺合され得る。
【0045】
図4は本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを構成するチューブ固定体の一例を示す図である。
【0046】
図4に示すように、チューブ10の一端の外周面には雄ネジ山11が形成され、チューブ固定体120の内周面には雌ネジ山121が形成され得る。このように、チューブ10とチューブ固定体120は互いに螺合され、チューブ固定体120はフェルール部材130及びナット本体140によってフィッティング本体110の収容空間112に固定結合されるので、より簡単な構造でチューブフィッティング100からチューブ10が離脱される現象を防止できる。
【0047】
一方、
図4ではチューブ10とチューブ固定体120が互いに螺合される例を示しているが、フィッティング本体110の収容空間112に収容される前にチューブ10とチューブ固定体120を互いに固定結合できる構造であればいかなる構造も可能である。
【0048】
このように、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング100は、フィッティング本体110の収容空間112にチューブ10の一端が固定結合されたチューブ固定体120を収容した後、これをフェルール部材130及びナット本体140で固定することによって、より簡単な構造でチューブ10がチューブフィッティング100から離脱される現象を防止できるので、複数のチューブ10をより安定して連結できる。
【0049】
また、フェルール部材130及びナット本体140によって固定されるチューブ固定体120とチューブ10を互いに螺合することによって、より簡単な構造でチューブ10とチューブ固定体120を互いに容易かつ堅固に結合させることができる。
【0050】
また、フィッティング本体110の収容空間112に収容されてシールの役割を担うフェルール部材130に突出部131a、132aを形成してチューブ10の外周面を固定するように構成することによって、チューブ固定体120とフェルール部材130によってチューブ10をより堅固に固定結合させることができる。
【0051】
以下、
図5乃至
図8を参照して、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング100を組み立てる過程を説明する。
【0052】
図5は本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを組み立てる過程を示すフローチャートで、
図6乃至
図8は本発明の一実施形態によるチューブフィッティングを組み立てる過程を示す図である。
【0053】
図6の(a)及び(b)ではチューブ10が固定結合されたチューブ固定体120をフィッティング本体110に形成された収容空間112に挿入する様子を示しており、
図7の(a)及び(b)ではフェルール部材130をフィッティング本体110に形成された収容空間112に挿入する様子を示しており、
図8の(a)及び(b)ではナット本体140をフィッティング本体110に形成された収容空間112に結合する様子を示している。
【0054】
まず、
図5及び
図6の(a)に示すように、チューブ10の一端をチューブ固定体120に固定結合できる(S110)。上述のように、本発明の一実施形態によるチューブフィッティング100を構成するチューブ固定体120はチューブ10と互いに螺合されることが好ましい。
【0055】
すなわち、チューブ固定体120にチューブ10の一端を固定結合させるステップ(S110)は、チューブ10の一端の外周面に雄ネジ山11を形成するステップと、チューブ10の一端に形成された雄ネジ山11をチューブ固定体120の内周面に形成された雌ネジ山121に螺合するステップと、に区分されることができる。
【0056】
図示していないが、一般に各々のチューブ10は各種部品及び装置に既に連結された状態であるので、チューブ10がユーザによって把持された状態でチューブ固定体120を回転させてチューブ10の一端に螺合できる。
【0057】
そして、
図5及び
図6の(b)に示すように、フィッティング本体110に形成された収容空間112にチューブ10の一端が予め固定結合されたチューブ固定体120を挿入してチューブ10の一端をフィッティング本体110に形成された流路111に連結できる(S120)。
【0058】
そして、
図5及び
図7に示すように、収容空間112の内周面とチューブ10の外周面の間の気密を維持するためのフェルール部材130をチューブ固定体120に接触するように収容空間112に順に挿入できる(S130)。
【0059】
最後に、チューブ固定体120及びフェルール部材130を収容空間112に固定するようにナット本体140を収容空間112に締結できる(S140)。
【0060】
一方、本明細書及び図面には本発明の好ましい実施形態について開示し、特定の用語が使用されたが、これは単に本発明の技術内容を容易に説明し発明の理解を助けるための一般的な意味で使用されたものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。ここに開示された実施形態の他にも本発明の技術的思想に基づく他の変形例らが実施可能ということは本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、チューブフィッティング及びその組立方法に関し、より簡単な構造でチューブがチューブフィッティングから離脱される現象を防止し、複数のチューブをより安定して連結できるチューブフィッティング及びその組立方法に関連する技術分野に適用可能である。
【国際調査報告】