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<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-30
(54)【発明の名称】3D撮像に基づく動物の体重決定
(51)【国際特許分類】
   A01K 29/00 20060101AFI20220823BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20220823BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20220823BHJP
【FI】
A01K29/00 D
A01K29/00 A
G06T7/60 150D
G06T7/00 300F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576487
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 EP2020068095
(87)【国際公開番号】W WO2020260631
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】19182740.1
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515282083
【氏名又は名称】ヴァイキング ジェネティクス エフエムベーア
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ラッセン, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ボーチャーセン, セーレン
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096CA04
5L096FA03
5L096FA06
5L096FA12
5L096HA09
5L096JA03
5L096JA11
(57)【要約】
本開示は、視覚技術、特に、3D撮像に基づく、小屋環境内の動物、特に、牛の体重の決定に関する。第1の実施形態は、既知の品種を伴う動物の体重を決定する方法であって、動物の背部の少なくとも1つの3D画像を入手するステップと、動物の背部のトポロジに関する該少なくとも1つの3D画像からデータを抽出するステップと、該動物の品種に関して体重と対比した背部のトポロジの情報を備えている参照モデルに対して抽出されたデータを互いに関係づけることによって、該動物の体重を計算するステップとを含む方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既知の品種を伴う動物の体重を決定する方法であって、前記方法は、
前記動物の背部の少なくとも1つの3D画像を入手するステップと、
前記動物の前記背部のトポロジに関する前記少なくとも1つの3D画像から離散数の輪郭点の形態でデータを抽出するステップであって、前記輪郭点は、前記動物の前記背部に沿った極大値の線に対して抽出される、ステップと、
参照モデルに対して前記輪郭点を互いに関係づけることによって前記動物の体重を計算するステップと
を含み、
前記参照モデルは、前記動物の前記品種に関して前記背部のトポロジ対前記体重の情報を備えている、方法。
【請求項2】
前記抽出されたデータは、5~30個の輪郭点から成る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記抽出されたデータは、20個未満の輪郭点を備えている、請求項1-2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記抽出されたデータは、10~20個の輪郭点から成る、請求項1-3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記データは、極大値の通過線として画定される脊椎に対する輪郭線を発生させるために、前記動物の前記背部を輪郭プロットすることによって前記3D画像から抽出され、輪郭線上の輪郭点は、前記脊椎に沿った所与の位置における前記脊椎の高さに対する高さの相対的減少に基づく、請求項1-4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記抽出されたデータは、前記脊椎から選択される5つ未満の輪郭点と、前記脊椎に対する5本未満の輪郭線の各々から選択される5つ未満の輪郭点とを備えている、請求項1-5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記抽出されたデータは、前記動物の前記背部に沿った前記極大値の線から選択される4つの輪郭点等の前記動物の前記背部に沿った前記極大値の線から選択される1~10個の輪郭点と、前記動物の背部に沿った前記極大値の線に対する3本の輪郭線等の1~10本の輪郭線の各々から選択される4つの輪郭点等の1~10個の輪郭点とを備えている、請求項1-6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
輪郭線の単一の輪郭点は、前記脊椎の高さに対する前記動物の前記背部の高さの所定の減少として画定され、前記動物の前記脊椎上の点に対する前記高さの減少は、前記脊椎と垂直な線に沿って見つけられる、請求項1-7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記輪郭線は、前記脊椎の高さに対して、15cm以下、好ましくは、10cm以下の高さにおける離散間隔で発生させられる、前記請求項5-8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの3D画像に基づいて前記動物を識別するステップをさらに含む、請求項1-9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記動物は、前記少なくとも1つの3D画像の入手中、移動している、請求項1-10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの3D画像は、前記動物が移動している間に入手される複数の3D画像に基づく、請求項1-11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記動物は、好ましくは、成体動物であるか新生動物であるかにかかわらず、雌牛および雄牛の両方を含むウシ対象である、請求項1-12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記動物の前記品種は、ジャージー品種、フリージアン牛群、ホルスタインスワルトボント牛群、ドイツホルスタインシュヴァルツブント牛群、米国ホルスタイン牛群、レッドアンドホワイトホルスタイン品種、ドイツホルスタインシュヴァルツブント牛群、デンマークレッド群、フィンランドエアシャー群、スウェーデンレッドアンドホワイト群、デンマークホルスタイン群、スウェーデンレッドアンドホワイト群、およびノルディックレッド群の群から選択される、請求項1-13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
既知の品種を伴う動物の体重を決定するためのシステムであって、前記システムは、
動物の背部の少なくとも1つの3D画像を入手するように構成された撮像システムと、
処理ユニットと
を備え、
前記処理ユニットは、
前記動物の前記背部のトポロジに関する前記少なくとも1つの3D画像から離散数の輪郭点の形態でデータを抽出することであって、前記輪郭点は、前記動物の前記背部に沿った極大値の線に対して抽出される、ことと、
参照モデルに対して前記輪郭点を互いに関係づけることによって前記動物の体重を計算することと
を行うために構成され、
前記参照モデルは、前記動物の品種に関して前記背部のトポロジ対前記体重の情報を備えている、システム。
【請求項16】
前記動物がロック内に立っている間、および/または前記ロックを通って歩行している間、前記少なくとも1つの3D画像を入手するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記動物がロックに接近することおよび/または進入することによってトリガされると、前記少なくとも1つの3D画像を入手するように構成されている、請求項15-16のいずれか記載のシステム。
【請求項18】
前記処理ユニットは、請求項1-14に記載の方法を実行するように構成されている、請求項15-17のいずれか記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、視覚技術、特に、3D撮像に基づく、小屋環境内の動物、特に、牛の体重の決定に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の個々の動物を伴って大規模農業を運営するとき、ありとあらゆる動物の健康な状態を常に意識することが課題である。動物の健康な状態は、これらの動物の健康な状態に責任を有する農場主の人道的観点からのみならず、健康で栄養の十分な動物がさらなる生産性を確実にし、農場主により価値があるので、非常に重要である。動物の健康な状態は、動物の体重、特に、成長した動物の体重安定性、および依然として成長している動物の体重増加と高度に互いに関係する。故に、動物の体重を頻繁に監視することが大きな関心である。
【0003】
家畜を計量するプロセスは、典型的に、体重計の上に動物を物理的に設置し、手動またはデジタルのいずれかで、その特定の動物の体重を記録することによって、提供される。これは、多くの場合、現代の農場が多数の動物を有し、それが、各動物の個々の体重をログ付けするために、各々が1頭ずつ体重計に個々に載せられる必要があろうことを意味するので、労力を要する長いプロセスである。さらに、動物は、正しい体重を正しい動物に帰属させるために、プロセスにおいて識別される必要があろう。この識別は、例えば、動物上の識別タグの使用によって起こり、プロセスをさらに一層延長し得る。さらに、動物が独立して自由に動き回る小屋または野原で生活している場合、計量された動物および計量されていない動物を追跡することは、さらに困難である。動物を計量するプロセスの複雑性に起因して、計量は、広く使用されておらず、各動物の体重発達を評価するときに利用可能なデータの量は、限られているか、または、無いことさえある。
【0004】
国際公開第WO2014/026765号(特許文献1)は、体重、部分体重、または赤身肉割合等の家畜についてのパラメータを決定するためのモバイル3Dカメラに基づくアプローチを開示する。方法では、家畜の3D画像が、3Dモデルを生成するために記録され、3Dモデルは、分析された家畜から取得される情報を出力および/または記憶するために、前もって決定された基準値に基づいて分析される。
【0005】
国際公開第WO2010/127023号(特許文献2)は、動物の体積、質量、または体重を推定するために非接触システムおよび方法を説明する。好ましくは、動物は、立体カメラを用いて撮像され、標的動物の3D表現が、立体画像から導出される。ソフトウェアモジュールが、個々の動物の空間表現にほぼ適合するように、独立して構成可能な形状変数の組を使用して、仮想モデルを再成形するために提供される。動物の質量または体重は、再成形された仮想モデルを特性評価する形状変数の関数として推定される。
【0006】
国際公開第WO2015/156833号(特許文献3)は、動物の画像によって体重を推定する方法を説明する。システムは、マーカを使用し、動物の体重、健康、および他のパラメータを特性評価する。システムは、時間データベース内にこれらのパラメータをログ付けするように構成される。
【0007】
Nir et al.(Biosystem engineering,173,p. 4-10 (2018))は、画像データから雌牛の体重を決定し、楕円によって動物の形状を推定し、該動物の近似体重を計算する方法を説明する。
【0008】
体重決定で3D画像を使用することにおける課題は、多くの場合、各動物を選抜し、3D撮像設備においてそれを静止させる必要があることである。多くの場合、これは、小さい個室に動物を入れることによって行われ、個室において、側壁または柵が、基本的に動物が動くことができないように動物を拘束している。この場合、動物が小さい閉鎖空間内に個々に閉じ込められる必要があるので、3D撮像の使用は、各個々の動物を取り扱う必要性を除去せず、故に、プロセスは、長期的で労力を要し、若干手動のままである。さらに、設定は、多くの場合、複雑かつ高価であり、体重決定を高価な業務にする。
【0009】
さらに、動物の体重、特に体重の発達は、動物全般の身体的な健康な状態のための重要な尺度である。故に、これは、動物の身体状態スコアを評価するときの重要なパラメータでもある。動物の健康な状態は、栄養の十分な動物が若年齢から妊娠し得、より大量の乳汁および肉を生産するであろうという意味で、生産的な動物を有するためにさらに重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2014/026765号
【特許文献2】国際公開第2010/127023号
【特許文献3】国際公開第2015/156833号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示の目的は、動物の撮像に基づく、好ましくは、排他的に動物の撮像、好ましくは、動物の上方からの3D撮像に基づく、動物の体重の自動または半自動決定のためのシステムおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の一側面は、動物、好ましくは、既知の品種を伴う動物の体重を決定する方法であって、動物、好ましくは、動物の背部の少なくとも1つの画像、好ましくは、3D画像を入手するステップを含む方法に関する。動物の背部は、特定の動物の多くの情報を伝えることが、以前に示されている。方法は、該少なくとも1つの画像からデータ、好ましくは、動物の背部のトポロジおよび/またはトポグラフィに関するデータを抽出するステップをさらに含み得る。有利なこととして、動物の体重は、該動物の品種に関して体重と対比した背部のトポロジの情報を備えている参照モデルに対して抽出されたデータを互いに関係づけることによって、計算されることができる。
【0013】
本発明者らは、動物の体重が、3D形状、すなわち、動物の背部のトポロジおよび/またはトポグラフィに排他的に互いに関係することを認識している。すなわち、動物の年齢、泌乳、生体構造等のパラメータが、推定から外れ得る。これは、動物の背部のトポロジが3D画像から抽出され得るように、上方から入手される3D画像のみに基づいて、動物の体重を推定することを可能にする。これは、厩舎、牛小屋、豚小屋等内に本開示されるシステムを据え付け、例えば、動物が食事をしている間、または、例えば、搾乳から戻る途中、ロックを通過している間、上方から動物の画像を入手することも可能にする。本開示されるアプローチでは、それは、全て、動物の具体的品種のための参照モデルであり、動物の背部のトポロジを動物の体重に互いに関係づける参照モデルを要求することが示されている。入手された3D画像から抽出される非常に限定された数のトポロジ予測因子のみが、動物の体重を正確に決定するために十分であることも示されている。これは、各動物を選抜し、その体重についての情報を獲得するために、それを手動で体重計に載せる、または閉鎖個室に入れるための必要性を推定する。これは、毎日、および毎日複数回でさえも、動物の体重の持続的監視をさらに可能にする。
【0014】
特に、本発明者らは、動物の背部の3D画像データから抽出される輪郭点が、動物、特に、牛の体重と非常に良好に互いに関係することを認識している。故に、データは、有利なこととして、該少なくとも1つの3D画像から離散数の輪郭点の形態で抽出されることができる。輪郭点は、例えば、典型的に、動物の3D画像内で縦方向を画定する動物の脊椎として画定される動物の背部に沿った極大値の線に対して抽出されることができる。実験は、典型的に、同様に輪郭点に基づく参照モデルを前提として、20個未満の輪郭点が動物の体重を正確に予測するために十分であることを示している。故に、動物の背部の3D撮像から抽出される輪郭点のみが、動物の体重と直接互いに関係する。すなわち、複雑な3D点群モデルまたは動物特有のパラメータの包含の必要性がない。
【0015】
本開示はさらに、動物の背部の少なくとも1つの3D画像を入手するように構成された撮像システムと本開示される方法を実行するために構成される処理ユニットとを備えている既知の品種を伴う動物の体重を決定するためのシステムに関する。
【0016】
体重決定のための本開示されるシステムおよび方法は、それらの体重を決定するプロセスにおいて各動物を個々に取り扱うための必要性を排除することができ、それは、大きい群れの中の各個々の動物の頻繁な監視の可能性を可能にする。例えば、動物は、小屋の休息エリアを給餌および/または搾乳エリアと接続するロック(lock)/狭い通路を通って歩行し得る。通路は、非常に狭くあり得るので、一度に一頭の動物の通過のみを可能にする。動物の背部の1つ以上の画像が、次いで、通路の上方に設置される1つ以上のカメラによって入手され得る。カメラは、限定ではないが、飛行時間(ToF)カメラ、ステレオカメラ、構造化照明カメラ、明視野カメラ、またはそれらの組み合わせ等の3D情報を提供する任意のタイプのカメラであり得る。撮像システムは、2Dカメラと、深度センサとを備え得る。撮像システムは、トポグラフィ画像を入手するために構成され得る。
【0017】
画像を入手している間に動物が歩行し得る可能性は、これが動物の日常生活に干渉することなく起こり得るので、動物の体重の頻繁な監視を可能にする。動物の体重のこの頻繁な監視は、農場主が動物の体重についての統計のためにデータを収集することをさらに可能にする。このデータは、体重寄与を短期的変動および長期的変化に分化するために、動物の体重の数学的モデル化で使用されることができる。短期的変動は、動物の膨張および/または飼料含有量および/または動物の浮腫に起因し得る。しかしながら、長期的変化は、以下等の動物の身体の実際の体重変化を反映する:
-筋肉および脂肪量の変化、および/または
-分布、および/または
-完全には成長していない動物の場合の骨格の成長、および/または
-妊娠している動物の場合の胎児の成長、および/または
-妊娠している動物の場合の出産の事象
【0018】
1日の間の変化等の動物の短期的体重発達は、最後の給餌および/または搾乳以降の持続時間に関連する。故に、好ましい実施形態では、これらの事象の時間が、ログ付けされる。このように、動物の体重の時間依存性短期的変動のモデルを作成することが可能であろう。その点に関して、動物の体重の毎日の変動は、動物の健康のインジケータであり得、例えば、大きな毎日の変動は、健康問題のインジケータであり得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明は、以下で、図面を参照してさらに詳細に説明されるであろう。図面は、例示的であり、方法およびシステムの特徴のうちのいくつかを図示することを意図しており、本開示される発明に限定するものとして解釈されるものではない。
【0020】
図1図1は、脊椎レベルに対する高さの減少に対応する動物の背部の輪郭線を図示する。
図2図2は、動物の背部の輪郭プロットを発生させるプロセスの実施形態の概略図である。
図3図3は、1つの小屋エリアから別のエリアまでのロック/狭い通路を通した動物の方向付け誘導の概略図である。
図4図4は、本開示されるアプローチの概念実証を図示する。X軸は、物理的体重計によって測定される動物の実際の体重(kg単位)を示す。Y軸は、動物の3D画像から抽出される輪郭点に基づいて決定される体重(kg単位)を示す。
図5図5は、計算された体重と測定された体重(kg単位)との間の偏差の分布を示す。Y軸は、観察の回数である。
図6図6は、測定された体重(X軸)に対する計算された体重の残差(Y軸、kg単位)を示す。
図7図7は、X軸上の測定された体重とY軸上の計算された体重を伴う4週間の間の動物に関する平均測定値を示す。
図8図8は、図7に関し、平均的な測定された体重(X軸)と平均的な計算された体重との間の差異(Y軸、kg単位)を示す。
図9図9は、分娩以降の日数(X軸)と動物の体重(Y軸、kg単位)との間の関係を示す。
図10図10は、図9に関し、分娩以降の日数(X軸)の関数として、測定された体重と計算された体重との間の残差(Y軸、kg単位)を示す。
図11図11は、群れ2に関するデータを示し、群れ1に関する同じタイプのデータを示す図4に対応する。図11は、群れ2に関する全ての入手されたデータ点を示す。
図12図12は、群れ2に関するデータを示し、群れ1に関する同じタイプのデータを示す図7に対応する。
図13図13は、レッドデイリー乳牛の1つの群れに関する予測された体重に対してプロットされる平均の観察された体重を示す。
図14図14は、ジャージー牛の2つの群れに関する予測された体重に対してプロットされる平均の観察された体重を示す。
図15図15は、ホルスタイン牛の1つの群れに関する予測された体重に対してプロットされる平均の観察された体重を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
用語「トポグラフィ」の通常の意味は、それが、あるエリアの物理的特徴または形状(例えば、その丘、谷、または川、または、マップ上のこれらの特徴の表現)の学問および説明であることであり、すなわち、通常、地理学とともに使用される。この場合、動物の背部のトポグラフィは、したがって、動物の背部の形状、すなわち、動物の背部上に出現するあらゆる「丘」および「谷」を伴う3D形状として理解される。
【0022】
本明細書で使用されるような用語「トポロジ」は、特定の身体エリア、構造、または部分、この場合、典型的に、動物の背部の生体構造である。動物の生体構造は、その身体の構造、例えば、身体の外側形状である。
【0023】
好ましい実施形態では、参照モデルに対する相関のために使用される抽出されたデータは、計算を単純化するために、離散数の輪郭点を備えている。好ましくは、50個未満の輪郭点、より好ましくは、25個未満の輪郭点、さらに好ましくは、20個未満の輪郭点、最も好ましくは、12個の輪郭点等の15個未満の輪郭点。動物の背部の3D画像から抽出される適切に選択された12個のみの輪郭点が、動物の体重を決定するために十分であり得ることが示されている。すなわち、10~50個の輪郭点が、動物の体重を決定するために十分である。
【0024】
動物の脊椎は、好ましくは、動物の背部の少なくとも1つの3D画像内に位置する。動物の脊椎は、図1に例示されるような高さの極大値の通過線として画定され得る。その結果として、動物の脊椎は、動物の3D画像内の縦方向を画定するために使用されることができる。
【0025】
好ましい実施形態では、データが、動物の背部を輪郭プロットし、脊椎に対して輪郭線を発生させられることによって、3D画像から抽出される。輪郭線は、脊椎に沿った所与の位置における脊椎の高さに対する高さの相対的減少に基づき得、すなわち、輪郭線は、等しい高度の輪郭点を接続する。故に、輪郭線の単一の輪郭点は、脊椎の高さに対する動物の背部の高さの所定の減少として画定され得、動物の脊椎上の点に対する高さの減少は、図2に例示的に図示されるように、脊椎と垂直な線に沿って見つけられる。
【0026】
上記に記述されるように、本発明者らは、動物の体重が、3D画像から抽出される非常に限定された数のデータ点のみを用いて予測され得ることを認識している。一実施形態では、抽出されたデータは、脊椎から選択される20個未満の輪郭点(10個未満の輪郭点等、1~10個の輪郭点等、7、6、または5つ未満の輪郭点等、4つの輪郭点等)、および/または、10本未満の輪郭線(脊椎に対する7、6、または5つ未満の輪郭点等、1~10個の輪郭点等、4つの輪郭点等)の各々から選択される20個未満の輪郭点(10個未満の輪郭点等、7、6、または5本未満の輪郭線等、1~10本の輪郭線等、3本の輪郭線等)を備えている。輪郭線は、好ましくは、脊椎の高さに対して、15cm以下、好ましくは、10cm以下の高さにおける離散間隔において発生させられる。例えば、脊椎に対して2.5cm、5cm、および10cmにおける輪郭線。
【0027】
動物の識別は、体重を決定するために必ずしも必要ではなく、動物の品種のみが、典型的に、把握されなければならない。しかしながら、具体的な撮像された動物の身元を把握することが、個々の動物のさらなるデータ分析および監視のための利点である。識別は、例えば、動物の耳タグの識別番号を読み取ることによって手動であるか、または、電子識別手段(無線周波数ID(RFID)、動物のパターン認識による、動物の既知の順序シーケンスによる、または識別の他の手段による等)であり得る。動物は、画像入手に先立って、または画像入手後、識別され得る。
【0028】
国際公開第WO2017/001538号に示されるように、動物の背部の画像に基づいて、既知の動物の集団内の動物を(一意に)識別することが可能である。故に、本開示されるアプローチは、該少なくとも1つの3D画像に基づいて、動物を識別するステップをさらに含み得る。
【0029】
動物体重の決定が動物の背部の3D撮像に基づいて可能であるという認識は、動物が移動している間、1つ以上の画像を入手することを可能にする。故に、本開示の一実施形態では、動物は、該少なくとも1つの3D画像の入手中、移動している。2つ以上の3D画像が、動物から入手され得る。故に、該少なくとも1つの3D画像は、好ましくは、複数の3D画像に基づき、これらは、動物が移動している間に入手され得る。その結果として、データ分析は、2つ以上の画像の中央値画像に基づき得る。
【0030】
輪郭プロットの実施例が、各線が雌牛の背部の輪郭プロットを示す図1に図示される。正中縦走線が、画像内の高さの極大値によって形成され、動物の脊椎を画定する。一実施形態では、輪郭プロットは、動物の背部に沿った線および/または点であり、全てが、その特定のエリア内の脊椎に対する特定の量の高さの減少に対応する。好ましくは、動物の周辺を反映する動物の外側輪郭(動物の背部の幅広さ等の動物の身体的範囲を意味する)は、体重計算に含まれない。故に、好ましい実施形態では、体重は、動物の周辺および/または幅広さではなく、排他的に背部のトポロジおよび/またはトポグラフィに基づく。体重は、故に、完全に背部のトポグラフィおよび/またはトポロジに基づく。
【0031】
そのような輪郭プロットを作成するための可能な方策が、動物の身体が楕円20によって表される図2に図示される。脊椎は、頸部を尾部に接続する中心線に沿って進むとき、背部の中心エリアの最も高い部分、すなわち、高さの極大値として、動物の背部に沿って見つけられる。脊椎の位置、すなわち、脊椎軸は、図2の鎖線21によって表される。脊椎軸21に沿って、所与の数の着目点が、選択される。図2では、4つの点が、選択されており、22a-dで表され、脊椎に沿って各々がそれらの十字を用いて印付けられている。脊椎の選択された点、例えば、22aから、線が、脊椎の軸と垂直に描かれ、この垂直軸は、図2では23aで表される。脊椎上の着目点22aから、垂直線23aが、動物の縁に向かって、例えば、動物の右側に向かって、1つの方向に沿って辿られる。22aにおける脊椎の高さに対するXcmの高さの減少が達せられると、この点は、データベースに記録される。X、は、実数を指している。次に、このプロセスは、故に、動物の左側であり得る動物の反対側に向かって23aに沿って進むにつれて繰り返され、Xcmの同一レベルの高さの減少が、脊椎のこの反対側で記録される。このプロセスは、脊椎21に沿って、かつそれぞれの垂直線23b-dに沿って、全ての着目点22b-dに関して繰り返される。脊椎軸21に沿った着目点22a-dに対するXcmの所与の高さの減少を表す全ての点の位置が特定されると、線が、該点の位置を最良に説明するように適合される。この適合線は、ここで、脊椎に沿った個々の点に対するXcmの相対的な高さの減少の輪郭線を表す。高さの減少の異なる値のためのさらなる輪郭線が所望される場合、このプロセスは、脊椎に沿った各点の高さに対する相対的な高さの減少の他の値に関して繰り返され得る。代替として、所与の垂直線に沿った全ての関連性がある輪郭点が、脊椎に沿った次の着目点と垂直な線の上に移動する前に見つけられ得る。これらの関連性がある輪郭プロットは、例えば、Xcm、Ycm、Zcm、およびTcmであり得る(X、Y、Z、およびTは、実数を指す)。図1では、例えば、X、Y、Z、およびTの値は、それぞれ、3、5、10、および15cmであり、各々が、それらのそれぞれの輪郭線をもたらす。
【0032】
図2の説明図は、可能な限り単純な方法で輪郭プロットを作成するための説明される方策を図示する目的のための簡略化された説明図である。故に、動物は、例証を簡単にするためにのみ、楕円として図示される。換言すると、動物の身体形状は、輪郭プロットを作成する方策によって、楕円と見なされない。図1のような真のデータハンドリングプロセスでは、動物が不規則な形状を有し、楕円ではないので、脊椎は、必ずしも完全な直線ではない。故に、脊椎に沿った所与の点の垂直線が、着目点に対する脊椎上の隣接する点の数に基づいて推定され得る。これらの点は、例えば、直線に適合され得、垂直線は、この適合線に基づいて決定される。故に、不規則な線の所与の点のための垂直線の最良推定が、真のデータを扱う場合に行われる。
【0033】
故に、輪郭プロットは、離散数の点およびこれらの点への最良適合に基づき得る。このように、輪郭プロットは、輪郭プロットの全ての点に関する固定された同じ参照を伴う輪郭プロットではなく、動物の背部に沿った全ての位置における脊椎に対する高さの減少を反映する。故に、本実施形態では、輪郭線の単一の輪郭点は、該輪郭点を通過する動物の脊椎と垂直な線に沿った脊椎の高さに対する背部上の高さの特定の減少を反映し、それによって、輪郭プロットの基礎は、所与の固定点に対する最終高さではなく、全ての輪郭点が、動物の脊椎に沿った各それらの別個の参照点に対して計算される。これは、動物の背部の輪郭プロットが動物の背部の長さに沿って起こり得ること、換言すると、動物の脊椎に沿っていることをさらに意味する。好ましい実施形態では、背部のトポグラフィの個々の点を接続する線は、所与の高さの減少を表す点への最良適合として作成され、故に、適合線は、輪郭線のための最良適合を反映する。
【0034】
一実施形態では、動物は、画像入手中に歩行している。3D画像は、故に、動物が移動している間に、例えば、直線に歩行している間に入手され得る。移動している動物の体重情報を獲得する能力は、1列に並んだ多数の動物の体重決定を可能にし、故に、これが、個々の動物を個々に取り扱うための必要性を排除するので、多大な利点である。動物が、小屋の休息エリアから給餌および/または搾乳エリアまたは反対方向まで歩行しているとき、動物は、狭い通路を通過しており、それによって、一頭の動物が一度に通過することのみを可能にし得る。この狭い通路の上方に撮像システムを設置することによって、動物は、カメラの下方のエリアに通り掛かり、カメラは、次いで、動物が通路を通過するにつれて、各個々の動物の画像を捕捉することができる。これの多大な利点は、動物が、上方からの3Dカメラから見られる互いのビューに重複しないであろうことである。故に、動物は、それらが、例えば、休息エリアから給餌および/または搾乳エリアまたは反対方向まで方向付けられるとき、または導かれるとき、狭い通路を通過し、3Dカメラのフレームエリアを通過する。狭い通路の別の利点は、動物の流れの良好な制御を獲得することが可能であることである。
【0035】
狭い通路を通して動物を導くこのプロセスの例が、図3に示される。ここでは、太い線1は、動物が移動し得るエリアの境界を図示する。境界は、フェンス、または壁、または類似エンクロージャ機構であり得る。各動物は、図を簡単にするために、図3の楕円によって図示される。各動物(図内の楕円)に接続される矢印は、動物が移動している方向を図示する。左側の動物2は、狭い通路をすでに通過した動物であり、3Dカメラ4の直下に立っている動物3は、狭い通路内に位置し、3Dカメラ4によって現在撮像されている動物である。背後の動物5は、狭い通路に進入したばかりであり、故に、動物5が動物3の現在の位置に到達するとき、3Dカメラ4の直下のエリアを通過するとすぐに撮像されるであろう。右側の動物6は全て、狭い通路に進入し、最終的に通路の左側のエリアに進入することを依然として待っている動物を表す。
【0036】
本開示のある実施形態では、動物の背部の2つ以上の画像が、入手される。これは、それがカメラの下方を歩行している間の動物の複数の画像または静止している動物の複数の画像であり得る。動物が移動している場合、画像は、動物がカメラの撮像フレームの内側に身体のいずれか一部を有している限り、要求され得る。代替として、画像は、動物がカメラの撮像フレームの内側にその身体全体を有する期間のみにわたって入手され得る。さらに別の代替は、カメラが所与の事前設定された期間のみにわたって画像を入手し得ること、またはカメラが事前設定された数の画像を要求し得ることである。
【0037】
好ましい実施形態では、データ分析は、2つ以上の画像の中央値画像に基づく。故に、入手された画像の全てまたはいくつかが、動物の背部の形状の平均を発生させるように組み合わせられるべきである。用語「中央値画像」は、全ての収集された画像内の動物の背部のトポグラフィおよび/または生体構造の情報の平均として発生させられる、平均画像を指す。そのような中央値画像を使用することの1つの利点は、画像入手中に歩行している動物の背部の移動が、中央値または平均画像において円滑化され得ることであり、それによって、トポグラフィの歩行誘発変動が、排除され得る。
【0038】
動物に体重計の上を歩行させるのではなく、撮像を使用することの多大な利点のうちの1つは、体重計の上を歩行する動物が、体重が記録されるとき、全てではなく、いくつかの足しか体重計の上に載せないこともあることである。加えて、そのような設定では、動物は、典型的に、一緒に非常に接近して歩行しており、二頭以上の動物が同時に体重計の上に部分的または完全に立ち、個々の動物の体重を確立しようとするとき、体重計の読み出しを誤らせるであろうことが可能である。
【0039】
ある実施形態では、動物は、データの入手中に静止している。好ましくは、方法は、移動している動物および静止している動物の両方と適合性があるであろう。好ましくは、撮像システムは、動物が歩行している間に画像を入手するように構成される。ある実施形態では、撮像システムは、動物が静止している間に画像を入手するように構成される。最も好ましくは、撮像システムは、動物が移動しているかどうかにかかわらず、確実な体重計算のためにデータを取得することが可能である。
【0040】
驚くべきことに、動物の背部のトポグラフィおよび/またはトポロジは、動物の体重に非常に著しく関連することが判明するので、床の上方の動物の胃の高さまたは動物の腰および/または肩等の幅等の他の明白に不可欠な特徴は、本開示されるシステムおよび/または方法を使用して動物の体重を推定する目的のためには不必要なパラメータである。故に、本発明者らは、予想外にも、動物の背部の形状が高精度で動物の体重を決定するために十分であることを認識している。
【0041】
好ましい実施形態では、動物の背部の少なくとも1つの画像の入手は、体重の時間および条件特有の変動を捕捉するために、1日あたり少なくとも1回、好ましくは、複数回実行される。条件特有の変動は、体重発達を指し得、それは、動物の体重に影響を及ぼし、長いかまたは短いかのいずれかであり得る所与の時系列にわたって変化する可能性がある他のパラメータとともに、動物が、例えば、以下であるどうかに依存する:
-食事をしたばかりである
-搾乳されたばかりである
-最近出産した
-妊娠している
-完全には成長していない
時間特有の変動は、例えば、朝の体重対夜の体重であり得る。変動は、故に、朝において、動物が食事をしてから長時間経っている一方、夕方において、動物が丸1日または1日の少なくとも一部の間にその消化器系の内容物を蓄積しているので生じる。
【0042】
好ましくは、全ての入手されたデータが、データベースに保存される。データは、次いで、以降の時間にアクセスされることができ、それは、健康ではない動物を見出すプロセスに役立ち得る体重発達の時間依存性プロットをプロットすることがさらに可能である。方法は、故に、警戒すべき体重発達を示す動物の初期状態診断を行うために、パターン認識および/または機械学習のための方法と組み合わせられ得る。ある実施形態では、動物の体重変化を監視およびモデル化するプロセスは、複数日、好ましくは、複数週、より好ましくは、複数月等の長期間にわたって入手される、多数の測定値に基づく。好ましくは、これらのデータは、入手時間にわたって各日に関して1日あたり複数のデータ点も含み、好ましい実施形態では、このデータは、動物の給餌および/または搾乳事象の時間スケジュールによってサポートされる。膨張および飼料摂取のプロセスが、最後の給餌以降の時間に著しく依存するので、このデータは、体重データが最後の給餌および/または搾乳以降の時間量に関するデータを伴う場合、短期的変動のモデル化を強くサポートする。
【0043】
本開示の好ましい実施形態では、最新の給餌/搾乳事象の時間が、動物の体重に関する入手されたデータとともに記憶される。この情報は、体重計算アルゴリズムの中に含まれ得る。
【0044】
体重発達を評価するとき、短期的変動および長期的変動を別個に評価することが着目され得る。好ましくは、データ履歴が、計算された体重測定値を少なくとも長期的変動および短期的変動の寄与に分割するためのモデルを発生させるために使用される。より好ましくは、計算された体重測定値は、体重決定の短期的変動および長期的変動を数学的にモデル化するために使用される。故に、モデルは、体重測定値の変動を短期的変動および長期的変化に細分し得る。本開示のある実施形態では、体重測定値の短期的変動は、1日の間または毎日の変化である。体重決定のこれらの短期的変動は、動物の膨張および/または腸管系の飼料含有量および/または浮腫に帰し得る。体重決定の長期的変化は、少なくとも数日の期間にわたる、好ましくは、数週間にわたる、より好ましくは、数ヶ月にわたる段階的変化と見なされ得る。動物の体重のこれらの長期的変化が、妊娠していない動物の身体の成長/退化に帰し得る一方、長期的変化は、身体、筋肉、脂肪、および/または骨格の成長/退化に帰し得る。
【0045】
一般に、本開示されるアプローチは、動物の年齢、泌乳の回数、および動物が妊娠しているか、または病気であるかどうかから独立して、動物の体重を決定することができる。例えば、妊娠の観点から、ある期間にわたって著しい体重増加が存在するであろうが、妊娠に起因する体重増加が、背部のトポグラフィ/トポロジの増加をもたらすであろうから、体重増加が、本開示されるアプローチによって検出されるであろう。故に、本開示されるアプローチは、妊娠を検出するために、および/または、妊娠期間中に妊娠を監視するために使用されることができる。
【0046】
さらなる実施形態では、妊娠が、体重決定モデルに含まれる。すなわち、特定の動物が妊娠していることが把握されると、モデルでは、妊娠している動物をより入念に監視するために、体重決定の精度を改良することが考慮され得る。故に、妊娠は、胎児を成長させるプロセスが動物自体の体重増加と混同されないように、かつ動物の背部の輪郭への妊娠の影響がモデルに適切に含まれ得るように、体重モデル化において補償され得、および/または、組み込まれ得、および/または、別様に含まれ得る。さらなる実施形態では、妊娠している動物の長期的変化は、身体の成長/退化および妊娠している動物の胎児の成長に帰される。好ましくは、妊娠は、光学センサからの入手されたデータに基づいて動物の体重を決定するアルゴリズムに含まれる。動物の可能な妊娠が、その特定の動物に関してシステムに手動で登録され得る。妊娠の期間にわたって、動物の体重発達は、動物が胎児を成長させているというその条件付きでログ付けされ得る。妊娠は、体重を計算するアルゴリズムのパラメータを変化させ得、それによって、計算される体重は、妊娠している動物に関してより良好に適合する。
【0047】
出産の事象は、データに登録され、この事象を家畜の急激で劇的な身体の退化と混同しないために、数学モデルで補償され得るか、または、別様にデータベースに記録され得る。さらに、出産の事象に帰される体重減少は、本開示のある実施形態では、胎児の成長に帰され得る妊娠中の体重増加の割合を推定するために使用される。故に、体重増加へのこの寄与は、数学モデルに遡及的に導入されることができる。故に、本開示のある実施形態では、出産の事象は、動物の現在の体重の適切な計算を確実にするように、かつ可能性として、他の目的のためにも、データに登録され、数学モデルに含まれる。出産の事象を登録するための1つのアプローチは、動物が出産すると、出産の事象が処理ユニットにログ付けされることである。ログ付けは、手動で、または自動的に起こり得る。出産の事象に続く体重減少は、妊娠の持続時間にわたって、妊娠に関連する体重増加に起因した動物の体重増加の量を計算するためにさらに使用され得る。妊娠に関連する体重増加は、いくつかあるパラメータの中でも、一頭以上の胎児および1つ以上の胎盤の成長、増加した血液量、および追加の脂肪貯蔵等の要素であり得る。本開示されるアプローチは、次いで、の前および妊娠中の体重を出産後の体重と比較し得る。
【0048】
撮像システムは、典型的に、少なくとも光学デバイス、例えば、カメラを含み、少なくとも1つの光学デバイスを清浄に保つために、デバイスは、最終的に清掃される必要があり得、および/または、可能性として小屋環境の汚れから保護される必要があり得る。1つの可能な解決策は、実際の光学デバイスから汚れを遠ざける保護カバーを使用することである。好ましい実施形態では、少なくとも1つの光学デバイスは、汚れが光学デバイスの機能部分を直接覆うことを防止するように、保護カバーによって保護される。さらなる実施形態では、少なくとも1つの光学検出器のカバーは、自動フロントガラスワイパー等の自動化清掃システムを使用して清掃される。故に、光学デバイスカバーが、過度に汚れて所望のデータを捕捉することができない場合、カバーは、自動フロントガラスワイパー等の清掃システムを起動することによって、自動的に清掃されることができる。
【0049】
少なくとも1つの光学検出器を清浄に保つための別のアプローチは、例えば、データを入手するとき、短い期間にわたってのみ開放するゲートまたはシャッタによって、少なくとも1つの光学検出器を保護することによる。故に、検出器は、少なくとも1つの光学検出器によるデータ収集時、非常に短い時間量にわたってのみ露出されるであろう。したがって、一実施形態では、少なくとも1つの光学検出器は、データを入手するとき、短い期間にわたってのみ開放するゲートまたはシャッタによって保護される。故に、ゲートまたはシャッタは、画像入手のために短期的に開放し、次いで、再び閉鎖し、光学デバイスが汚れることを回避するであろう。後者の場合、光学デバイスは、保護カバーおよびゲート/シャッタの両方を含み、ゲート/シャッタは、故に、光学デバイスのカバーが過度にすぐに汚れることを防止するであろう。光学検出器がデータを収集するように露出される時間を最適化するために、故に、シャッタが開放するための時間を最適化するために、システムのシャッタまたはゲートは、動物がデータ入手のために適切な位置に立っているときを決定するための別のフィードバックシステムを含み得る。このフィードバックシステムは、3Dカメラの隣に設置されるセンサに基づく、独立システムであり得る。動物の位置は、シャッタまたはゲートによって覆われていない別の検出器および/またはセンサから決定され得、それは、動物が撮像のための最適な位置にいるときを決定する。これが起こるとき、シャッタが開放し、範囲画像が撮影され、その後、シャッタが即時に閉鎖する。シャッタが閉鎖する前に一連の画像を入手することも可能であり得る。
【0050】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの光学検出器は、センサが清掃される必要があるときを感知する清掃アラートシステムを含み、光がオンになること、雑音が再生されること、またはコンピュータに伝送される無線信号等の該アラートシステムを通してユーザに通知する。これは、デバイスが自動化清掃システムを有していない場合、またはデバイスを完全に清掃するために不十分である場合、特に有用である。この場合、アラートシステムは、デバイスまたはデバイスのカバーのさらなる清掃が必要とされることをユーザに意識させるであろう。ユーザは、次いで、デバイスを手動で清掃し得るか、または、自動化清掃システムをアクティブにし得る。清掃プロセスは、次いで、自動または手動であり得る。自動清掃プロセスが十分である場合、ユーザに通知することが必要ではないこともあり、このステップは、システムが効率的に自己清掃することができる限り、省略され得る。
【0051】
本明細書で使用される場合、動物は、好ましくは、成体動物であるか新生動物であるかにかかわらず、雌牛および雄牛の両方を含むウシ対象であり得る。その結果として、動物の品種は、ジャージー品種、ホルスタイン品種、ホルスタインフリージアン牛群、ホルスタインスワルトボント牛群、ドイツホルスタインシュヴァルツブント牛群、米国ホルスタイン牛群、レッドアンドホワイトホルスタイン品種、ドイツホルスタインシュヴァルツブント牛群、デンマークレッド群、フィンランドエアシャー群、スウェーデンレッドアンドホワイト群、デンマークホルスタイン群、スウェーデンレッドアンドホワイト群、およびノルディックレッド群の群から選択され得る。
(実施例)
(実施例1)
【0052】
ジャージー品種の牛の参照を発生させるために、102頭のジャージー牛の群れのうちの個々の動物の背部が、本開示のシステムおよび方法を使用して、4週間の間に撮像された。群れの動物は、460kgの平均体重を有し、350~650kgの体重範囲を有していた。4週間の期間の間、群れの動物の背部の1,329回の測定が実行され、動物あたりの測定の回数は、4週間の間に3~15回の測定の間で変動した。1,329回の測定の中で、それらのうちの1,149回が、4週間の期間の間の任意の日の朝に実行され、180回が、午後に実行された。画像は、動物体重の測定値が体重計を使用して入手されるときと同時に(同じ1分以内に)入手された。参照モデルの発生後、したがって、本開示されるアプローチを試験および相互検証することが可能であった。
【0053】
本明細書に開示される輪郭プロット方法によって位置を特定された3本の輪郭線が、脊椎の各側に発生させられた。脊椎に対する高さの同じ相対的減少を表す各点のアプローチを使用した脊椎に対して2.5cm、5cm、および10cmの減少に関連する3本の輪郭線は、上記に説明されるように、脊椎に沿って各それらの参照点を有する。この実施例では、脊椎に沿った100個の点が、検出され、100個の点は、脊椎に対して見つけられる高さの減少の各々に関して登録された。故に、脊椎の各側の300個の点が、参照モデルを発生させるために使用される輪郭プロットを推定するために使用された。
【0054】
この実施例で使用されるモデルは、部分最小二乗(PLS)モデルである。雌牛の背部からの400個の輪郭変数が、部分最小二乗モデルにおいて分析される。これは、変数の間の自己相関に起因する。モデルにおいて400個全ての変数を使用することは、過適合モデルであり、変数の大部分は、余分な情報を用いてモデルに寄与しないであろう。予測モデルが、体重の変動の98%を上回るものを解説することに等しい予測因子の数を用いて発生させられることができる。体重の予測は、モデルによって示唆される変数の数を使用して推定される。残差は、各個々の体重表現型に関する予測された変数と観察された変数との間の差異として定義される。全ての表現型に関して、体重の登録および雌牛の背部の輪郭説明の両方が、利用可能である。
【0055】
本明細書に述べられる実施例1および2では、脊椎から選択される12個の輪郭点のみおよび3本の輪郭線が、適切な精度で体重を予測するために十分であることが分かった。特定の場合、脊椎に沿って選択される4つの点、2.5cmにおける輪郭線からの3つの輪郭点、5cmの輪郭線からの1つの輪郭点、および10cmの輪郭線からの4つの点。脊椎は、合計100個の輪郭点を用いて発生させられ、3本の輪郭線の各々は、100個の輪郭点を用いて発生させられた。予測因子点は、以下であった:脊椎からC0_5、C0_32、C0_64、およびC0_90、2.5cmの輪郭線からC1_24、C1_54、およびC1_85、5cmの輪郭線からC2_48、および、10cmの輪郭線からC3_11、C3_40、C3_72、およびC3_98。予測因子点から見られるように、それらは、動物の背部のさらなるエリアを覆うように輪郭線に沿って分配される。
【0056】
類似結果が、他の輪郭点を用いて取得されることができるが、原理は、限定数の輪郭線(脊椎を含む)から選択される限定数の輪郭点のみが、体重を決定するために動物の3D形状を適切に説明するために十分である。
【0057】
図4は、この実施例の1,329個全ての入手されたデータ点を示す。故に、各データ点は、本開示されるアプローチに基づいて、1つのインスタンスにおける一頭の動物の体重計上の測定された体重と同じ動物の対応する計算された体重とを反映する。データは、体重計上で測定される体重の関数としての計算された体重としてプロットされる。概して、データは、年齢、分娩以降の持続時間、または動物が有した子孫の数等の他の関連性があるパラメータが、体重の決定に含まれていないときでさえも、本開示されるアプローチの信頼性を実証する動物の計算された体重と測定された体重との間の完璧な一致を反映する。故に、この実施例では、計算は、動物の背部の画像から抽出される12個の輪郭点予測因子(他には何もない)に純粋に基づく。
【0058】
測定された体重からの計算された体重の偏差を考慮すると、依然として比較的に疎のデータセットは、計算されたデータセットと測定されたデータセットとの間の比較的に対称な正規分布偏差を反映する。これは、図5に図示される。0の周囲の偏差のほぼ完璧に対称な分布は、データ分析に関連する系統的誤差が存在しないことを実証する。同じ情報は、残差が測定された体重の関数としてプロットされる図6から差し引かれることができる。概して、分布は、0の残差の周囲で比較的に対称であり、残差が動物の所与の体重下位群に関して系統的に誤っていることを示す強い傾向が存在しないことが分かる。
【0059】
4週間の期間の間に各動物で実行される全ての測定のうちの該動物の平均的な計算された体重および平均的な測定された体重(各動物は、3~15対の測定および計算を有する)を得ることによって、図7に提示されるデータに到達する。見られるように、各動物の測定された体重と計算された体重との間の一致は、より良好になり、それも、各点が、ここで、より大量のデータを反映することを前提として、予期される。図7の各点(102個の点)は、故に、群れ内の一頭の個々の動物の平均体重(計算および測定された)を反映する。図8は、平均的な測定された体重の関数として、平均的な測定された体重と平均的な計算された体重との間の差異を反映する。本図は、測定された体重と計算された体重との間の偏差への体重依存性バイアスを示さない。
【0060】
動物が、乳汁を発生させるために、妊娠中に増加した余分な脂肪貯蔵に含まれる全てのその資源を必要とするので、動物が出産後の数日で体重を減らすであろうことが公知である。それは、故に、その身体の貯蔵をゆっくりと分解するであろう。約50日後、動物は、乳汁産生が減少するにつれて体重を増加させ始め、動物は、ここで、その脂肪貯蔵を実際に再構築するために十分に食事をすることができる。故に、動物は、再び体重を増加させるであろう。十分な長い期間後、動物は、再び妊娠し、体重を増加させ始めるであろう。故に、この実施例の現在のモデルのサニティチェックとして、体重の1,329回の測定および計算が、特定の動物が最後に分娩した以降の日数の関数としてプロットされている。データは、図9に図示され、分娩以降の日数の関数として、動物の体重の緩増加を示す。図9のデータは、4週間で得られた動物の体重を反映しており、故に、いずれの動物も、分娩以降の日数の関数として、その個々の体重発達の有意義な体重発達をマッピングするために十分に長い期間にわたって追跡されていないことに留意されたい。分娩以降の日数の関数としての体重計算および測定の残差は、図10に図示され、再度、いずれの明確な系統的誤差も、体重データから出現せず、また、分娩以降の日数の関数としても出現しない。モデルは、故に、この実施例の入手されたデータに基づいて、体重および分娩以降の日数の関数として、バイアスに対して安定していると考えられる。
(実施例2)
【0061】
データが異なる群れにわたって適用可能であるかどうかを試験するために、実施例1において上記に解説されるものと同じアプローチが、別の農場におけるジャージー牛の異なる群れに関して繰り返された。第2の群れは、519kgの平均体重を伴う162頭のジャージー品種の牛を含み、すなわち、平均で、群れ2内の雌牛は、約60kg重かった。
【0062】
図11は、群れ2に関するデータを示し、群れ1に関する同じタイプのデータを示す図4に対応する。図11は、群れ2に関する全ての入手されたデータ点を示す。故に、各データ点は、本開示されるアプローチに基づいて、1つのインスタンスにおける一頭の動物の体重計上の測定された体重および同じ動物の対応する計算された体重を反映する。データは、体重計上で測定される体重の関数としての計算された体重としてプロットされる。概して、データは、本開示されるアプローチの信頼性を実証する動物の計算された体重と測定された体重との間の完璧な一致を反映する。この実施例でも、計算は、群れ2内の動物の背部の画像から抽出される12個の輪郭点予測因子(他には何もない)に純粋に基づく。
【0063】
図12は、群れ2に関するデータを示し、群れ1に関する同じタイプのデータを示す図7に対応する。図12に見られるように、各動物の測定された体重と計算された体重との間の一致は、より良好になり、それも、各点が、ここで、より大量のデータを反映することを前提として、予期される。
【0064】
下記の表1は、群れ1および群れ2に関するデータを要約する。
【表1】
【0065】
上記の表から分かるように、雌牛の間のSTDは、雌牛が平均で最小であった群れ1よりも大きかった。
【0066】
PLSモデルが、両方の群れからの雌牛の背部上の400個の輪郭に基づいて、体重を予測するために使用された。予測された体重と観察される体重との間のrは、0.90であり、雌牛が泌乳および群れにわたって5つの異なる群に無作為に割り当てられた相互検証研究は、0.82のモデル信頼性および0.54のRMSEを示した。結果は、乳汁が出る日数および泌乳回数から独立しているが、画像で利用可能な情報のみに基づく。
(実施例3)
【0067】
データが異なる牛品種を横断して適用可能であるかどうかを試験するために、実施例1および2において上記に解説されるものと同じアプローチが、それぞれ、ジャージー,ホルスタイン、およびレッドデイリー牛の異なる群れに関して繰り返された。体重データが、6週間の期間にわたって4つの群れ(ジャージー牛の2つの群れ、レッドデイリー牛の1つの群れ、およびホルスタイン牛の1つの群れ)に関して記録された。群れのサイズは、等しくなく、群れの間にデータの不均等な分布をもたらしたが、それは、結果に影響を及ぼさなかった。脊椎から選択される5つ未満の輪郭点および脊椎に対する5本未満の輪郭線の各々から選択される5つ未満の輪郭点を用い、本明細書に開示されるようなアプローチを使用して、体重は、動物の背部の3D撮像を用いて予測されており、データは、平均で、観察された体重と予測された体重との間に差異が殆ど存在しないことを示す。10倍相互検証では、二乗平均平方根(RSME)が、推定され、データが、下記の表2および図13-15に提示され、レッドデイリー牛(図13)、ジャージー牛(図14)、およびホルスタイン牛(図15)に関する予測された体重に対してプロットされた、平均の観察された体重を示す。
【表2】
【0068】
無作為な動物分散、全分散、および取得されたデータの再現性が、下記の表3に示される。表3から分かるように、測定値の再現性は、0.9を上回る、すなわち、非常に高い。
【表3】
【0069】
1年の時期および個々の動物の泌乳回数および泌乳の週に関するデータを含むことによって、予測がさらに改良され得るかどうかを分析するために、体重データが、以下のモデルを使用して分析された。
体重=平均+群れ+1年の週+泌乳回数+泌乳の週+動物+残差
【0070】
無作為な動物分散、全分散、および再現性が、再び計算され、結果が、表4において下記に提示される。
【表4】
【0071】
表4から分かるように、モデルは、追加の動物特有のパラメータを含むことによって、わずかにのみ改良され、分散は、減少し、再現性は、さらにわずかに増加する。動物の背部の3D撮像から抽出される離散数の輪郭点のみに基づく、本明細書に開示されるアプローチは、特定の参照モデル、特に、品種特有の参照モデルが利用可能である場合、動物の体重を正確に予測するために十分であり、すなわち、動物特有のパラメータが、体重予測から外され、実用的な実装を実生活環境で実行可能にし得ることが結論付けられる。
(さらなる詳細)
【0072】
1.既知の品種を伴う動物の体重を決定する方法であって、方法は、
-動物の背部の少なくとも1つの3D画像を入手するステップと、
-動物の背部のトポロジに関する該少なくとも1つの3D画像からデータを抽出するステップと、
-該動物の品種に関して体重と対比した背部のトポロジの情報を備えている参照モデルに対して抽出されたデータを互いに関係づけることによって、該動物の体重を計算するステップと
を含む、方法。
【0073】
2.抽出されたデータは、離散数の輪郭点、好ましくは、50個未満の輪郭点、より好ましくは、25個未満の輪郭点、さらに好ましくは、20個未満の輪郭点、最も好ましくは、12個の輪郭点等の15個未満の輪郭点を備えている、項目1に記載の方法。
【0074】
3.動物の脊椎は、動物の背部の少なくとも1つの3D画像内に位置する、任意の前述の項目に記載の方法。
【0075】
4.動物の脊椎は、極大値の通過線として画定される、任意の前述の項目に記載の方法。
【0076】
5.動物の脊椎は、3D画像の縦方向を画定する、任意の前述の項目に記載の方法。
【0077】
6.データは、脊椎に対する輪郭線を発生させるために、動物の背部を輪郭プロットすることによって、3D画像から抽出される、任意の前述の項目に記載の方法。
【0078】
7.輪郭線上の輪郭点は、脊椎に沿った所与の位置における脊椎の高さに対する高さの相対的減少に基づく、任意の前述の項目0に記載の方法。
【0079】
8.抽出されたデータは、脊椎から選択される4つの輪郭点等の1~10個の輪郭点と、脊椎に対する3本の輪郭線等の1~10本の輪郭線の各々から選択される4つの輪郭点等の1~10個の輪郭点とを備えている、任意の前述の項目に記載の方法。
【0080】
9.輪郭線は、脊椎の高さに対して、15cm未満またはそれと等しい、好ましくは、10cm未満またはそれと等しい高さにおける離散間隔において発生させられる、前述の項目0-0のいずれかに記載の方法。
【0081】
10.輪郭線の単一の輪郭点は、脊椎の高さに対する動物の背部の高さの所定の減少として画定され、動物の脊椎上の点に対する高さの減少は、脊椎と垂直な線に沿って見つけられる、任意の前述の項目に記載の方法。
【0082】
11.該少なくとも1つの3D画像に基づいて、動物を識別するステップを含む、任意の前述の項目に記載の方法。
【0083】
12.動物は、該少なくとも1つの3D画像の入手中、移動している、任意の前述の項目に記載の方法。
【0084】
13.動物の2つ以上の3D画像が、入手される、任意の前述の項目に記載の方法。
【0085】
14.該少なくとも1つの3D画像は、動物が移動している間に入手される複数の3D画像に基づく、任意の前述の項目に記載の方法。
【0086】
15.データ分析は、2つ以上の画像の中央値画像に基づく、任意の前述の項目に記載の方法。
【0087】
16.動物は、好ましくは、成体動物であるか新生動物であるかにかかわらず、雌牛および雄牛の両方を含む、ウシ対象である、任意の前述の項目に記載の方法。
【0088】
17.動物の品種は、ジャージー品種、ホルスタイン品種、ホルスタインフリージアン牛群、ホルスタインスワルトボント牛群、ドイツホルスタインシュヴァルツブント牛群、米国ホルスタイン牛群、レッドアンドホワイトホルスタイン品種、ドイツホルスタインシュヴァルツブント牛群、デンマークレッド群、フィンランドエアシャー群、スウェーデンレッドアンドホワイト群、デンマークホルスタイン群、スウェーデンレッドアンドホワイト群、およびノルディックレッド群の群から選択される任意の前述の項目に記載の方法。
【0089】
18.既知の品種を伴う動物の体重を決定するためのシステムであって、システムは、
-動物の背部の少なくとも1つの3D画像を入手するように構成された撮像システムと、
-処理ユニットであって、処理ユニットは、
-動物の背部のトポロジに関する該少なくとも1つの3D画像からデータを抽出することと、
-該動物の該品種に関して体重と対比した背部のトポロジの情報を備えている、参照モデルに対して抽出されたデータを互いに関係づけることによって、該動物の体重を計算すること、
を行うために構成されている、処理ユニットと
を備えている、システム。
【0090】
19.該少なくとも1つの3D画像が、動物の上方から入手され、それによって、上面図で該動物を撮像するように構成される、項目18に記載のシステム。
【0091】
20.動物がロック内に立っている間、および/またはロックを通って歩行している間、該少なくとも1つの3D画像を入手するように構成されている、項目18-0のいずれかに記載のシステム。
【0092】
21.該動物がロックに接近することおよび/または進入することによってトリガされると、該少なくとも1つの3D画像を入手するように構成される、項目18-0のいずれかに記載のシステム。
【0093】
22.処理ユニットは、項目1-0のいずれかに記載の方法を実行するように構成される、項目18-0のいずれかに記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
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【国際調査報告】