(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(54)【発明の名称】ヘルシーエイジングを管理するための新規エコシステム
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/6869 20180101AFI20220824BHJP
C12Q 1/6876 20180101ALI20220824BHJP
C12Q 1/686 20180101ALI20220824BHJP
C12N 15/09 20060101ALN20220824BHJP
【FI】
C12Q1/6869 Z ZNA
C12Q1/6876 Z
C12Q1/686 Z
C12N15/09 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570246
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(85)【翻訳文提出日】2022-01-25
(86)【国際出願番号】 IB2020055146
(87)【国際公開番号】W WO2020240511
(87)【国際公開日】2020-12-03
(32)【優先日】2019-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520465839
【氏名又は名称】エイチケージー エピセラピューティクス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HKG EPITHERAPEUTICS LIMITED
【住所又は居所原語表記】812 Silvercord,Tower 1,30 Canton Road Tsimshatsui,Kowloon,HongKong,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェイシビリ,デビッド
(72)【発明者】
【氏名】シフ,モシェ
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,チーファット
(72)【発明者】
【氏名】リー,フイ
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA13
4B063QA20
4B063QQ03
4B063QQ42
4B063QR08
4B063QR55
4B063QR58
4B063QR62
4B063QR90
4B063QS25
4B063QS28
4B063QX02
(57)【要約】
【選択図】なし
本発明は、バイオマーカーに対してポリジェニックDNAメチル化を実施することにより、被験者の生物学的年齢および複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法に関する。前記ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域であるElovL2AS1領域に位置する13 CGサイトのメチル化状態を測定することを含む。さらに、本発明は、連続的な動的結果としてのDNAメチル化時計の新規測定を使用して、生物学的エイジングのライフスタイル管理のための自己学習「エコシステム」の形態でライフスタイル変化の推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供する。また、本発明は生物学的年齢を計算するためのDNAメチル化バイオマーカー、生物学的年齢を決定するためのキットの組み合わせに関する。さらに、本発明は、生物学的介入の効果を評価する方法およびアンチエイジング剤をスクリーニングする方法において、生物学的年齢を計算するための開示された方法の使用を開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップ:
(a)被験者の基質からDNAを抽出すること、
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化測定によりDNAメチル化プロファイルを得ること、
(c)前記DNAメチル化プロファイルの分析によりポリジェニッスコアを得ること、および
(d)前記ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定すること、
を含む被験者の生物学的年齢を計算するための方法であって、
前記基質からDNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出すること含む方法。
【請求項2】
前記DNAメチル化測定は、DNAパイロシーケンシング、質量分析ベース(Epityper
TM)、PCRベースのメチル化アッセイ、HiSeq、MiniSeq、MiSeqおよびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォームでのターゲットアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンス、イオントレントシーケンス、メチル化DNA免疫沈降(MeDIP)シーケンス、またはオリゴヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーションを含む方法を使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DNAメチル化測定は、ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域のSEQ
ID NO:1におけるElovL2 AS1領域に位置するヒトCGサイトのいずれか1つの内のCGサイトおよびそれらの組み合わせのメチル化状態の測定を含むポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記DNAメチル化測定は、SEQ ID NO:2で示されるビオチン化フォワードプライマー、SEQ ID NO:3で示されるリバースプライマー、およびSEQ ID
NO:4で示されるパイロシーケンシングプライマーを含むDNAパイロシーケンシングを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記DNAメチル化測定は、HiSeq、MiniSeq、MiSeq、およびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォーム上でSEQ ID NO:5で示されるフォワードプライマーおよびSEQ ID NO:6で示されるリバースプライマーを含みターゲットアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンシングを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記DNAメチル化測定は、メチル化特異的PCRおよびデジタルPCRの群から選択されたPCRベースのメチル化アッセイを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリジェニッスコアを得るためにDNAメチル化プロファイルを分析することは、複数の線形回帰方程式またはニューラルネットワーク分析を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
以下のステップ:
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出すること、
(b)前記複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化測定によりDNAメチル化プロファイルを得ること、
(c)前記DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得ること、および
(d)前記ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定すること、
を含む複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法であって、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む、方法。
【請求項9】
前記複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化測定は、以下のステップ:
(a)複数の基質から抽出されたゲノムDNAをターゲット特異的プライマーで増幅してPCR産物1を得ること、
(b)プライマーをバーコーディングすることによりステップ(a)のPCR産物1を増幅してPCR産物2を得ること、
(c)ステップ(b)のPCR産物2を使用して、単一の次世代Miseqシーケンス反応でマルチプレックスシーケンシングを実行すること、
(d)ステップ(c)の多重化されたシーケンシングからデータを抽出すること、および(e)ステップ(d)の抽出データからDNAメチル化を定量化して、各基質のDNAメチル化プロファイルを得ること、
を含み、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記PCR産物1を得るためのターゲット特異的プライマーは、SEQ ID NO:5で示されたフォワードプライマーおよびSEQ ID NO:6で示されたリバースプライマーを含み、前記PCR産物2を得るためのバーコードプライマーは、バーコードインデックスプライマーであり、SEQ ID NO:7で示されたフォワードプライマーおよびSEQ ID NO:8で示リバースプライマーを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
生物学的年齢を計算するためのDNAメチル化バイオマーカーの組み合わせであって、
前記DNAメチル化バイオマーカーの組み合わせはそれらのヒトCGサイトの組み合わせを含み、これらはElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域に位置付けられ、SEQ ID NO:1で示されたElovL2 AS1領域である。
【請求項12】
被験者の生物学的年齢を決定するためのキットであって、
被験者の基質の収集および安定化のための手段および試薬と、
キットのバーコードを読み取るためのスキャナーと、
基質の収集と安定化のための指示書と、
を含み、
前記基質は被験者の唾液または血液であり、
前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化の測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送して被験者のDNAメチル化プロファイルを得、被験者の生物学的年齢を決定するためのキット。
【請求項13】
以下のステップ:
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価すること、
(b)前記被験者の生物学的年齢を決定するために、前記被験者から得られた請求項12のキットにステップ(a)のエントリーを一致させること、
(c)計算された生物学的年齢を得るために、請求項1または8の方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算すること、
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得ること、
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨
事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成すること、および
(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有すること、
を含む、
ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施の方法。
【請求項14】
前記コンピュータ可読媒体は、
請求項1または請求項8の方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、
前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、
請求項12に記載のキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、および
ラボからテスト結果を受け取る機能、
を含む、方法であって、
前記オープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む、請求項13に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項15】
パーソナライズされたライフスタイルの推奨のためにAndroid、Apple、またはWe Chatミニプログラムを使用して被験者の生物学的エイジングを正常化または遅延することに焦点を当てたヘルスエコシステムを作成すること、または、複数の被験者にわたる標準のデータパイプラインとCloud data prepなどの管理システムを使用して、サーバーまたはAmazon、Aliクラウド、Microsoft Azureなどのクラウドサーバーにおけるオブジェクトストレージエンタープライズにデータを保存すること、
を含む、請求項14に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項16】
被験者または複数の被験者にわたる生物学的年齢の異なるライフスタイルの測定値の加重寄与を計算するためのランダムフォレスト(RF)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析(LDA)、一般化線形モデル(GLM)、および深層学習(DL)などの人工知能アルゴリズムのセットの使用を含み、これは動的に更新され、ライフスタイルの変化に関するパーソナライズされたライフスタイルの推奨事項を提供する、請求項14に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項17】
以下のステップ:
(a)複数の被験者から得られたデータを保存すること、
(b)ステップ(a)の保存データを分析すること、および
(c)モデルを構築すること、
を含む、コンピュータ可読媒体を開発するための方法であって、
前記複数のユーザーから得られたデータを保存するステップは、クラウドベースのSQLデータベースであり、
前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習、および機械学習から選択される群、またはそれらの組み合わせを含み、
前記モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値と、出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む、方法。
【請求項18】
前記機械学習が、ランダムフォレスト分析を含むデータマイニングアルゴリズムまたはK-Meansクラスター分析を含むデータマイニングアルゴリズム、またはAmazon
Machine Learning(AML)を含むプラットフォーム、またはApache Hadoop分散ファイルシステム、Amazon EC2GoogleコンピュートエンジンおよびMicrosoft Azureを含むプラットフォーム上のH2O.ai製品を含むソフトウェアから選択される群及びそれらの組み合わせを含む、請求項17に記載のコンピュータ可読媒体を開発するための方法。
【請求項19】
以下のステップ:
(a)生物学的介入の前の初期生物学的年齢を得るため、請求項1または請求項8の方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算すること、
(b)前記被験者に対して生物学的介入を実行すること、
(c)生物学的介入後の生物学的年齢を得るためにステップ(b)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(a)を繰り返すこと、
(d)生物学的介入後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、前記被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価すること、
を含む、被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する方法で使用するための請求項1または請求項8の方法であって、
前記ステップ(b)の生物学的介入は、栄養補助食品、ビタミン、療法、テスト物質の投与、食事操作、代謝操作、外科的操作、社会的操作、行動操作、環境操作、感覚操作、ホルモン操作およびエピジェネティック操作から選択される群またはそれらの組み合わせであり、
前記基質からDNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、
前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(c)で評価された生物学的年齢および前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む、方法。
【請求項20】
以下のステップ:
(a)テスト剤の投与前の初期生物学的年齢を得るために、請求項1または請求項8の方法を使用して被験者から得られた基質の年齢を計算すること、
(b)前記被験者にテスト剤を投与すること、
(c)テスト剤の投与後の生物学的年齢を得るために、ステップ(b)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(a)を繰り返すこと、
(d)テスト剤の投与後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、年齢の低減が機械学習モデルに統合することによって計算されたかどうかを評価し、テスト剤を前記被験者のアンチエイジング剤として決定すること、
を含む、
アンチエイジング剤である薬剤をスクリーニングする方法で使用するための請求項1または請求項8に記載の方法であって、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、
前記テスト剤の投与後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合することは、前記ステップ(c)で評価された生物学的年齢および前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、米国特許法第119条(e)に従って、2019年5月29日付けで出願した「エピエイジング:ヘルシーエイジングを管理するための新規エコシステム」と題する仮出願番号62/854,226の優先権を主張するものであり、それぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれるものである。
[配列表]
この出願は、ASCII形式で電子的に提出され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる配列表を含む。2020年5月28日付けで作成した前記のASCIIコピーは、TPC57505_Seq List_ST25.txtという名称で、サイズは4,096バイトである。
【0002】
本発明は、概して、ヒトDNAにおけるエピジェネティクスおよびDNAメチル化シグネチャー、特に、人のエピジェネティックなエイジングを決定し、DNAメチル化シグネチャーに基づいてヘルシーエイジングを管理する方法に関する。より具体的には、本発明は、分子診断、健康管理、およびアプリデジタル技術を使用してパーソナライズされたルシーエイジングのライフスタイル修正ためのDNAメチル化シグネチャーを含む方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
暦年齢は、人が生きている年数として理解されるが、生理学的年齢とも呼ばれる生物学的年齢は、個人が何歳であるかを示す。人々はさまざまな割合でエイジングするため、個人の生物学的年齢を決定することは困難である。暦年齢よりも年上に「見える」および「感じる」ものいれば、暦年齢よりも若く見えるものもいる。全体的な人間の暦年齢は生物学的年齢と相関しているが、常にそうであるとは限らない。生物学的年齢は、暦年齢よりも、個人の健康、幸福、寿命のより良いパラメータである。生理学的年齢に相当するものとして、生物学的年齢は、食事、運動、睡眠習慣などを含むいくつかのライフスタイル要因を反映し、影響を受ける。しかし、個人の生物学的年齢の評価は依然として課題である。重要なことに、真の生物学的年齢を測定する必要性は、生物学的エイジングの速度を減速させる介入のテストと設計につながる可能性があるという考えによって推進されている。過去数十年の間に、生物学的エイジングと寿命を予測できるさまざまなパラメータを特定するために多大な努力が費やされてきた。例えば、フレイルの測定(Ferrucci et al.,2002)、髪の白髪化、皮膚のエイジング(Yanai、Budovsky、Tacutu、&Fraifeld、2011)、さまざまな種類の白血球のレベルなどが挙げられる。ただし、これらのマーカーのほとんどは、暦年齢を知ることよりも利点がないことがわかった。
【0004】
最近では、分子生物学の進歩により、エイジングの新規分子測定法が導入されている。「テロメアの長さ」(Monaghan、2010年)および「代謝測定」(Hertel
et al.,2016年)は、生物学的年齢を予測するために使用されてきた。ただし、テロメアの長さは年齢によって異なるが、暦年齢とテロメアの長さの間の相関は弱く、寿命の予測力は低かった。さらに、テロメアの長さを測定するために使用される技術は技術的に要求が厳しく、技術的なエラーが年齢の決定を混乱させる。使用されているもう1つの測定値は、尿中のさまざまな代謝物を測定する「代謝年齢スコア」である。(Hertel et al.,2016)この手法では、さまざまな尿成分を測定するための高度な方法が必要である。
【0005】
Horvathによる「エピジェネティッククロック」の発見により、生物学的年齢マーカーの検索におけるパラダイムシフトが起こった(Horvath、2013年)。このクロックは、DNAの353CG位置でのDNAメチル化クロックの測定に基づいている。メチル化クロックに含まれる遺伝子のメチル化の程度は、テロメアの長さやその他の髪、皮膚、フレイルなどのエイジングの測定値よりも、暦年齢との相関性が高いことがわかっている。さらに重要なことに、ほとんどの人にとって、DNAメチル化クロックは暦のクロックに非常に近いが、特定の人にとっては、該クロックは暦のクロックよりも速く進む。そのため、人は暦のクロックよりもはるかに老いたエピジェネティックな年齢を持つことができる。最近の研究は、DNAメチル化クロックのそのような進歩がさまざまな原因による早期死亡を予測することを示唆した。合計13,089人の13の異なる研究の最近の分析では、エピジェネティッククロックが、例えば、年齢、肥満度指数(BMI)、教育、喫煙、身体活動、アルコール使用、喫煙および特定の合併症などのいくつかの危険因子とは無関係に、すべての原因による死亡率を予測することができたことを示した。(Chen et al.,2016)
【0006】
EBiomedicineのJylhava、Pedersen、Haggによる最近のレビューには、「テロメアの長さは最もよく研究されている生物学的年齢予測因子であるが、多くの新規予測因子が出現しており、エピジェネティッククロックは、年齢とよく相関し、死亡率を予測するため、現在、最良の生物学的年齢予測因子である」と結論付けている(Jylhava, Pedersen, & Hagg, 2017)。「テロメアの長さの測定における技術的な偏りも、一貫した結果の欠如の一因となる可能性がある。」著者らは、「簡単に言えば、テロメアの長さは広く検証されているが、予測力は低い。複合バイオマーカーは十分に検証されていないが、代謝年齢スコアと同様に、テロメアよりも強力な予測因子となる可能性がある。エピジェネティッククロックは現在、両方の側面を考慮して最高のパフォーマンスを発揮すると要約する。(Jylhava et al.,2017)
【0007】
Valentin Max Vetteretらによる1895人のベルリンエイジング研究IIにおける生物学的年齢の測定値としてのテロメアの長さとエピジェネティッククロックの比較は、「前述のように、BASE-IIコホートでは、年齢の低い集団のテロメアの長さは、年齢の高い集団よりも有意に短かったが、テロメアの長さと暦年齢は、BASE-IIでは非常に弱い負の相関があった(Rs2 = .013)」と結論付けた。対照的に、この研究では、「私たちの結果は、DNAメチル化(エピジェネティッククロック)の年齢推定と暦年齢R2sRs2 =0.47の間に正の有意な相関関係を示し、これは共変量(性別、白血球分布、アルコール、喫煙)の調整後も持続した」ことを見出した。著者らは、「要約すると、予想通り、DNAm年齢は、テロメアの長さよりもはるかに正確な年代順の予測因子であることがわかったと結論付けている。(Vetter
et al.,2018)
【0008】
2つの出生コホートに関するスコットランドの研究では、テロメアの長さが年齢の変動の2.8%を説明し、エピジェネティッククロックが年齢の変動の34.5%を説明することが、組み合わせたコホート分析で判明した。同じ研究では、組み合わせたコホート分析でも、ベースラインのエピジェネティックな年齢の1標準偏差の増加は、死亡リスクの25%の増加に関連していた。同じモデルでのベースラインのテロメア長さの1標準偏差の増加は、死亡リスクの11%の減少と独立して関連していた(P <0.047)(Marioni et al.,2018)。
【発明の概要】
【0009】
「エピジェネティッククロック」がこれまでの生物学的年齢の最も正確な測定値であるこ
とが明らかになりつつあるが、利用可能なテストでは、侵襲的で費用のかかるサンプルである血液を使用して多数のサイトをテストする必要がある。これは、大規模な患者がトリガーする使用には適用できない。利用可能な方法は、研究および臨床関連の研究には十分であるが、このテストの消費者中心の使用には適していない。したがって、正確で堅牢な高スループットで非侵襲的なテストが必要である。
【0010】
本発明は、前述の課題に対する解決策として、自己学習、自己啓発のヘルシーエイジングのためのヘルスエコシステム全体において、新規のCGサイトを使用し、正確で、堅牢な、唾液ベースの「エピエイジングテスト」を統合するシステムの形態で、コンピュータ可読媒体と統合されたエピジェネティッククロックの消費者ベースの実行可能な反復テストを使用し、これにより、データ収集と消費者との通信、データ共有、機械学習テクノロジーが可能になるアプリケーションとも呼ばれるもの(以下において「アプリ」ともいう)を提供する。
現在の方法は費用がかかり(異なるゲノム領域にわたる多くのCGサイトの分析のDNAメチル化が必要)、侵襲的(血液を使用)であり、スタンドアロンであり、年齢スコアの改善のためのガイダンスを提供しない。健康にポジティブな影響を与える行動の一般的な概念は医学文献で推奨されているが、特定の人に役立ち得るライフスタイルの変化の正確なパーソナライズされた組み合わせは不明である。本発明は、唾液を使用する消費者ベースの「DNAメチル化年齢テスト」を、アプリを介して消費者によって管理されるデータ共有、機械学習、および健康スタイル介入のパーソナライズを組み合わせたアプリ誘導健康およびライフスタイル管理環境と統合するシステムを開示する。データは完全に個人的にされ、消費者間でのみ共有され、外部の者とは共有されない。消費者がデータを共有する動機は、共有コミュニティに参加することで健康を改善するためのより質の高いアドバイスを受け取るということである。したがって、データを共有することのメリットは、より質の高いデータをライフスタイルの評価と推奨事項を得ることにより、動的かつ反復的に消費者に提供される。
【発明の目的】
【0011】
本発明の主な目的は、被験者の基質からDNAを抽出し、基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定してDNAメチル化プロファイルを取得し、ポリジェニッスコアを得るためにDNAメチル化プロファイルを分析し、およびポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定するステップを含む、被験者の生物学的年齢を計算する方法に関する。
ここで、基質からDNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
【0012】
本発明のさらなる目的は、ポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して実施される測定されたDNAメチル化プロファイルから得られたポリジェニッスコアから得られる被験者の生物学的年齢を計算する方法に関する。これは、ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域に位置され、SEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域に位置するヒトCGサイトのいずれかおよびそれらの組み合わせの内のCGサイトのメチル化状態を測定することを含む。
【0013】
本発明のもう一つの目的は、複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出し、複数の基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定してDNAメチル化プロファイルを取得し、ポリジェニッスコアを得るためにDNAメチル化プロファイルを分析し、およびポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定するステップを含む、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算する方法に関する。
ここで、DNAを抽出することは、複数の被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
【0014】
本発明のさらにもう一つの目的は、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに関する。前記キットは、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬;キットのバーコードを読み取るためのスキャナー;前記基質の収集および安定化に関する指示書を含み;前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化が基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、被験者の生物学的年齢を決定するステップを含むキットである。
【0015】
本発明のさらにもう一つの目的は、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法に関する。前記方法は、被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価し、前記被験者の生物学的年齢を決定するための前記被験者から得られた被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに前記エントリーを一致させ、生物学的年齢を計算するための方法、または複数の被験者にわたって生物学的年齢を計算するための方法を使用して、前記被験者の計算された生物学的年齢を取得するために前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーの評価を使用して統計分析を実行することにより、前記計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、統合データレポートを取得し、前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともに統合データレポートを分析することにより前記被験者の動的レポートを作成し、ライフスタイルの変化についての推奨を提供するために、コンピュータ可読媒体において動的レポートを前記被験者と共有するステップを含む、方法である。
【0016】
本発明の別の目的は、コンピュータ可読媒体を開発するための方法に関する。
前記方法は、複数の被験者から得られたデータを保存し、保存されたデータを分析し、モデルを構築するステップを含み、
前記複数の被験者から得られたデータを保存するステップはクラウドベースのSQLデータベースを含み、
前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習および機械学習から選択される群、またはそれらの組み合わせを含み、
および前記モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値および出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む、コンピュータ可読媒体を開発するための方法である。
【0017】
したがって、本発明は、年齢の進行、ライフスタイルの影響を評価するのに有用な方法および材料を提供し、および被験者からまたは複数の被験者にわたる基質または血液や唾液を含む基質から抽出されたDNAにおけるElovL2遺伝子(ElovL2 AS1領域)に対して向けられたアンチセンスmRNAをコードする遺伝子の上流にあるCGサイトまたはCG位置のDNAメチル化を分析する方法による生物学的年齢の計算に基づくライフスタイル変化に関するパーソナライズされたライフスタイル推奨事項を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一実施形態は、被験者の生物学的年齢を計算するための方法に関する。前記方法は、被験者の基質からDNAを抽出し、DNAメチル化プロファイルを取得するために基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定し、DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを取得し、およびポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定するステップを含む方法である。前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
【0019】
本発明は、年齢の進行が、ElovL2遺伝子に対して向けられたアンチセンスmRNAをコードする遺伝子(ElovL2 AS1領域と呼ばれる)の上流の領域に存在するかまたは位置するCG位置またはCGサイトのメチル化と高度に相関することを見出した。したがって、本発明の別の実施形態は、被験者の生物学的年齢を計算するための方法に関する。前記方法は、表1に記載されるヒトCGサイトの任意の1つのメチル化状態を測定することを含むポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して実施されるDNAメチル化を測定するステップを含む。表1はElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域、SEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域に位置する本明細書に開示されるヒト染色体6上に現れるCG位置およびそれらの組み合わせを提供する。本発明は、前記領域のターゲット化されたアンプリコン配列決定が、表1に記載される前述の13の新規CGサイトの組み合わせを明らかにすること見出した。表1はSEQ ID NO:1に示されたElovL2 AS1領域における本明細書に開示されるヒト染色体6上に現れるCG位置を提供し、そのメチル化は唾液中の生物学的年齢と高度に相関していた。本発明の線形回帰方程式は、これらのサイトの年齢による回帰係数を明らかにし、これらのサイトの複合加重方程式は、生物学的年齢を正確に予測する。
【0020】
本発明の一実施形態は、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を開示し、前記方法は、複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出し、複数の基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得、DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを取得し、ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定するステップを含み、前記DNAの抽出は、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む方法である。
本発明は、表1に記載されるCGサイトのポリジェネックセットにおけるDNAメチル化を決定することによって唾液中のDNAメチル化年齢を正確に測定する方法を開示する。これは、数百人の人々における同時にSEQ ID NO:1で示されているElovL2 AS1領域における本明細書に開示されているヒト染色体6上に現れるCG位置を提供する。これは、ターゲット特異的プライマーを用いた連続増幅、続いてバーコードプライマー、および単一の次世代Miseq配列決定反応における多重配列決定シーケンシング、データ抽出、およびメチル化の定量化による。
また本発明は、表1に記載されるSEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域における本明細書に開示されるヒト染色体6上に現れるCG位置を提供し、前記DNAメチル化CGサイトのメチル化の測定を開示する。これは、パイロシーケンシングアッセイまたはメチル化特異的PCRまたはデジタルPCRを使用するによる。
本発明は、年齢を予測するポリジーン加重メチル化スコアの計算を開示する。
【0021】
本発明の一実施形態は、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットを開示する。前記キットは、被験者の基質の収集および安定化のための手段および試薬;キットのバーコードを読み取るためのスキャナー;および基質の収集および安定化に関する指示書を含む。前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化が、基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、被験者の生物学的年齢を決定することを含むキットである。
【0022】
本発明の一実施形態は、ライフスタイルの変化についての推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を開示している。前記方法は、被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価し;本明細書に開示され、および前記被験者の生物学的年齢を決定するために前記対象から得られたキットに前記エントリーを一致させ;本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算する方法、または複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算する方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算し;コンピュータ可読媒体へのエントリーの評価を使用して統計分析を実行して統合デー
タレポートを取得することにより、前記計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、統合データレポートを取得し;前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともに統合データレポートを分析することにより前記被験者の動的レポートを作成し;ライフスタイルの変化についての推奨を提供するために、コンピュータ可読媒体において動的レポートを前記被験者と共有するステップを含む、方法である。
したがって、本発明はコンピュータ実施方法を開示する。これは、唾液中の生物学的年齢の繰り返されるDNAメチル化年齢測定を、これらの変化を管理するアプリとも呼ばれるコンピュータ可読媒体を使用する動的なライフスタイルの変化と統合する新規プロセスである。
DNAメチル化年齢の決定には唾液のみが必要であるため、本発明の開示された方法は、コンピュータ可読媒体またはアプリを介して、唾液収集キットに吐き出し、DNAメチル化分析のためにDNA抽出キットがラボに郵送される。消費者主導のテストの順序付けを提供する。ライフスタイルの変化はアプリに記録され、メチル化データとライフスタイルデータはデータベースにキャプチャされ、ニューラルネットワークなどの機械学習プログラムによって継続的かつ反復的に分析される。
【0023】
本発明の一実施形態は、コンピュータ可読媒体を開発するための方法を開示する。前記方法は、複数の被験者から得られたデータを保存し、保存されたデータを分析し、モデルを構築するステップを含む方法であって、複数のユーザーから得られたデータを保存するステップは、クラウドベースのSQLデータベースを含む。前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習、機械学習、またはそれらの組み合わせから選択されたグループを含み、モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値および出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む。複数の消費者が共有するデータを継続的に分析して、入力ライフスタイルの変化を、本発明に開示される方法によって提供されるDNAメチル化年齢または生物学的年齢と暦年齢との間の差の出力と関連付けるモデルを構築する。ここに開示されているモデルは個人データに適用され、該モデルはライフスタイルの個人的な変化に関する推奨事項を導き出す。ここに開示されている入力ライフスタイルの変化と出力DNAメチル化年齢または生物学的年齢は繰り返し測定され、消費者のアプリに向けられた追加のアドバイスとともにさらなる強化学習に使用される。
【0024】
本発明は、生物学的年齢およびライフスタイルの変化とDNAメチル化年齢との間の関係を測定するために当業者によって使用され得る方法を提供する。表1に記載のDNAメチル化マーカー(CGID)は、本明細書に記載の本明細書に開示されるSEQ ID NO:1に記載の新たに発見された遺伝子ElovL2 AS1のヒト染色体6の上流領域における選択されたCG位置を描写する。本発明は、DNAメチル化のエイジングまたは生物学的年齢を決定するための消費者主導の唾液ベースのテスト、および「共有」アプリまたはコンピュータ可読媒体および機械学習システムを使用したライフスタイルパラメータの報告および修正に有用である。
本発明は、同時に数百人の人々または被験者にわたる本明細書に開示されるSEQ ID
NO:1に記載されるアンチセンスELOVL2 AS1領域のターゲット化されたアンプリコン配列決定を含む、本明細書に開示されるDNAメチル化測定方法に基づくポリジェニッスコアまたは次世代のバイサルファイトシーケンシング、パイロシーケンシング、MeDipシーケンシング、イオントレントシーケンシング、Illumina450Kアレイ、Epicマイクロアレイなどの当業者の人々が利用できるDNAメチル化を測定する他の方法を使用して「生物学的年齢」を測定するのに有用であることが示される。本発明はまた、オープンソースおよびBuild Fire JS、Ionic、AppceleratorのTitanium SDK、Mobile angular UI、およびSiberian CMSなどの他のプログラムを使用して、当業者によって開
発され得る本明細書に開示される「エピエイジング」アプリを使用してライフスタイルの変化に対する包括的な計画におけるDNAメチル化測定を統合させるための本発明の有用性を開示する。データは、当業者であれば誰でも扱うことができる。AzureクラウドやAmazonクラウドなどのクラウドサーバーのMySQLなどのデータベースに保存される。これらのサーバーで該データは、当業者が利用できるTensorフローやR統計などのオープンソースプログラムを使用して、ニューラルネットワークなどの機械学習プラットフォームによって分析される。
本発明は、ヘルシーエイジングに影響を与える可能性のあるライフスタイルの変化の組み合わせに関する推奨事項を含む動的な「パーソナライズされた」レポートを顧客に提供する際の本発明の有用性を開示する。
本発明はまた、推奨されるライフスタイルの変化の前後にDNAメチル化年齢を測定するための唾液を送ることによって、介入が生物学的年齢に及ぼす影響を測定するための「エピエイジング」DNAメチル化テストおよびアプリの有用性を開示する。
【0025】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示しているが、限定ではなく例示として与えられていることを理解されたい。本発明の範囲内の多くの変更および修正は、その精神から逸脱することなく行うことができ、本発明は、そのような修正すべてを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】ElovL2 AS1領域と呼ばれるElovL2遺伝子の上流のアンチセンス領域のCGサイトでのDNAメチル化は、年齢と相関する。CGサイト周辺のヒトゲノム領域のIGVブラウザビュー、および本明細書で開示される表1に記載されるElovL2 AS1領域、すなわちcg16866757およびcg21572722の2つのCGの位置が示されている。公的に入手可能なIllumina450Kアレイの血球のゲノム全体のCGIDのメチル化状態と年齢の間のピアソン相関により、トップのCGはcg16867657であり、ピアソンの積率相関係数はr=0.934(p=0)であり、隣接サイトcg21572722の年齢との相関係数はr=0.81004(p=0)であることが明らかになり、発見されたCGサイトのメチル化状態がElovL2AS1領域の年齢と相関していることが示されている。このCGのゲノム位置を調べると、これまで特徴付けられていなかった領域であるElovL2アンチセンス遺伝子ElovL2 AS1領域に存在する13個のCG(表示)の配列のメンバーであることが明らかになった。
【
図2】ElovL2 AS1領域のCGサイトは、唾液の年齢と高い相関がある。ElovL2 AS1領域のCGサイトの加重メチル化レベルのメチル化スコア、すなわち、第6染色体に位置するcg16867657、cg21572722、および第1染色体に位置するcg09809672(ゲノムの表1の位置を参照)と公的に入手可能な血液Illumina450Kアレイ(GSE40279 n=656およびGSE2219、n=60)の年齢との相関が示されている。分析により、すべての年齢にわたるメチル化と年齢の間に強い相関関係があることが明らかになった。
【
図3】ElovL2 AS1領域のCGサイトでのメチル化と唾液中の年齢の相関、およびHorvath エピジェネティッククロックとの比較。ElovL2 AS1領域のCGサイト、すなわちcg1687657およびcg21572722でのメチル化と唾液中の年齢の相関関係、およびHorvath エピジェネティッククロックとの比較が示されている。A.cg1687657とcg21572722の組み合わせたメチル化スコア(HKG)と、GSE78874の唾液からのDNAメチル化プロファイルを使用した年齢との相関。B.同じIllumina450Kデータを使用したゴールドスタンダードのHorvathメチル化クロックスコア間の相関。C.2つのテストの精度の比較。これら2つのサイトの合計スコアは、ゴールドスタンダードのHorvathクロックよりも予測年齢の平均偏差が低くなっている。
【
図4】唾液中の13CG ElovL2AS1ポリジェニッスコアを使用した年齢の予測。本発明の有用性が示されている。A.65人の唾液DNAのメチル化レベルを用いてElovL2 AS1領域のCGサイト1、5、6、9の加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。
図1に記載されているElovL2 AS1領域は、バイサルファイト変換唾液DNAから増幅され、Miseq次世代シーケンサーでマルチプレックス次世代シーケンスにかけられた。B.ElovL2 AS1領域のCGサイト1、2、5、6、9の加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。C.ElovL2 AS1領域のCGサイト1、2の加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。D.ElovL2 AS1領域のすべてのCGサイトの加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。E.さまざまなメチル化スコアの予測値の比較。13 CGサイトすべてを含む方程式は、他のどの組み合わせよりも優れている。
【
図5】エピエイジングアプリ。エピエイジングアプリのホームページが描かれている。
【
図6】エピエイジングアプリベースのヘルスエコシステム。エピエイジングアプリのユーティリティ;データガイド付きのライフスタイル管理が描かれている。ヘルスエコシステムの中心にあるのはエピエイジングアプリである。このアプリを使用すると、顧客はDNAメチル化、生物学的エイジング、栄養補助食品について学ぶことができる。このアプリを使用すると、顧客はライフスタイル、心臓血管の健康、気分、栄養、性差による睡眠、痛みのデータを入力できる。このアプリを使用すると、顧客はマーケットプレイスから唾液検査キットを注文できる。唾液キットは郵送され、顧客はバーコードをスキャンして、電話IDとテストIDを接続するIDを顧客に割り当てる。顧客は郵送料前払いで唾液キットをラボに送る。ラボからのメチル化年齢データと反復的なライフスタイルデータは、アプリとラボからSQLでプログラムされたデータベースに送信される。同様に、他の顧客は自分のライフスタイルデータとDNAメチル化データをデータベースに送信している。機械学習アルゴリズムは、深層学習と反復入力データを使用してデータを分析している。結果を決定する際の各入力の重みを定義するモデルが計算される。個人データはモデルによって分析され、結果を変えると予測されるライフスタイルの変化(デルタDNAメチル化-暦年齢)がアプリに配信される。顧客はライフスタイルを変化し、新たに唾液検査を注文し、このサイクルは暦年齢に対するDNAメチル化年齢の変化の方向と範囲に基づいて繰り返し分析されさらなる提案を繰り返し行う。
【
図7】ヘルスエピエコシステム。ヘルスエピエコシステムとヘルシーエイジングにおけるその有用性が描かれている。エピエイジングアプリは、ヘルスエコシステムの中心に位置している。それは評判の良い全米医師会からの健康アドバイスのライブ配信を可能にする。ヘルスプロバイダーとライフスタイル製品のマーケットプレイス、およびさまざまな新規テストのマーケットプレイスを作成する。アプリは、すべての情報を繰り返し分析する一般的なデータサーバーにデータを送信し、ライフスタイルの変化、実行可能なテスト、および分析に基づいた医療提供者とベンダーの情報に関する推奨事項を提供する。
【発明の詳細な説明】
【0027】
実施形態の説明において、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示す添付の図を参照することができる。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造変更を行うことができることを理解されたい。本明細書で説明または参照される技術および手順の多くは、当業者によって十分に理解され、一般的に使用されている。別段の定義がない限り、本明細書で使用され
るすべての技術用語、表記法、および他の科学用語または専門用語は、本発明が関係する当業者によって一般に理解される意味を有することを意図している。場合によっては、一般に理解されている意味を持つ用語は、明確にするため、および/またはすぐに参照できるように本明細書で定義され、本明細書にそのような定義を含めることは、当技術分野で一般に理解されているものとの実質的な違いを表すと必ずしも解釈されるべきではない。
【0028】
図面のすべての図は、本発明の選択されたバージョンを説明することを目的としており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0029】
本明細書で言及されるすべての刊行物は、引用された刊行物に関連する態様、方法、および/または材料を開示および説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。
【0030】
DNAメチル化とは、DNA分子の化学修飾を指す。IlluminaインフィニウムマイクロアレイやDNAシーケンシングベースの方法などの技術プラットフォームは、人のDNAメチル化レベルの非常に堅牢で再現性のある測定につながることがわかっている。
ヒトゲノムには2800万を超えるCpGまたはCG遺伝子座がある。 その結果、特定の遺伝子座には、IlluminaのCpGまたはCG遺伝子座データベースにあるような固有の識別子が与えられる。これらのCG遺伝子座指定識別子は、本明細書で使用される。
[定義]
【0031】
本明細書で使用される「CG」という用語は、シトシンおよびグアノシン塩基を含むDNA中のジヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用される「CGサイト」と呼ばれるCG位置は、ヒトゲノムにおける位置であり、参照ヒトゲノムhg19における染色体およびヌクレオチド位置によって定義される。
本明細書で使用される「ベータ値」という用語は、メチル化プローブと非メチル化プローブの間の強度の比および式:ベータ値=0は完全に非メチル化され、1は完全にメチル化されている。0と1の間のメチル化C強度/(メチル化C強度+非メチル化C強度)を使用したIllumina450KまたはEPICアレイの正規化および定量化によって導き出されたCGID位置でのメチル化レベルの計算を指す。
本明細書で使用される「ディシジョンツリー」という用語は、多くの変数および変数間の相互作用から、説明される応答または結果を最も予測するものを選択する一種のデータマイニングアルゴリズムである(Mann et al.,2008)。
本明細書で使用される「ランダムフォレスト」という用語は、特定の結果または応答を決定する際に最も重要な変数を選択できるデータマイニングアルゴリズムの一種である(Shi、Seligson、Belldegrun、Palotie、&Horvath、2005; Svetnik et al.,2003)。
本明細書で使用される「ラッソ回帰」という用語は、線形回帰モデルの変数を選択する方法であり、最小化された予測誤差で結果(応答変数)を予測するために必要である予測因子の最小サブセットを識別する(Kim、Kim、Jeong、Jeong、&Kim、2018)。
本明細書で使用される「K-meansクラスター分析」という用語は、個々の観測が1つのクラスターに属する、観測をより小さなクラスターのセットに分割する指導なし機械学習手法である(Beauchaine&Beauchaine、2002; Kakushadze&Yu、2017)。
本明細書で使用される「強化学習」という用語は、データ分析からフィードバックを受け取り、試行錯誤しながら学習することを含む。一連の成功した決定は、プロセスの強化につながる(Zhao、Kosorok、&Zeng、2009)。
本明細書で使用される「ペナルティ付き回帰」という用語は、Goeman、JJ(Biometrical Journal 52(1)、70-84)による「Cox比例ハ
ザードモデルにおけるL1ペナルティ付きを推定」に記載されるように、R統計パッケージに実装されるようなバイオマーカーのより大きなリストから結果を予測するために必要な最小数の予測因子を特定することを目的とした統計的方法を指す。
本明細書で使用される「クラスタリング」という用語は、同じグループ(クラスターと呼ばれる)内のオブジェクトが他のグループ(クラスター)内のオブジェクトよりも(様々な意味で)互いにより類似するような方法でのオブジェクトのセットのグループ化を指す。
本明細書で使用される「ニューラルネットワークおよび深層学習」という用語は、データから反復的に学習するためにいくつかの層にニューラルネットワークを組み込む機械学習の方法を指す。ニューラルネットワークは、ライフスタイル変数などのさまざまなデータ入力を、脳内のニューロンのように複数の相互作用を持つ人工ニューロンと呼ばれる接続されたユニットまたはノードのコレクションとして調べる(De Roach、1989; Mupparapu、Wu、&Chen、2018; Sherbet、 Woo、&Dlay、2018)。これらの相互作用は、暦年齢と比較して加速または減速として測定される生物学的エイジングの出力を駆動する。
本明細書で使用される「多重またはポリジェニック線形回帰」という用語は、複数のCG
IDにおけるメチル化のパーセンテージなどの複数の「独立変数」または「予測因子」と、暦年齢などの「従属変数」との間の関係を推定する統計的方法を指す。前記方法では、CG IDなどの複数の「独立変数」がモデルに含まれている場合に、「結果」(年齢などの従属変数)を予測する際に、各CG IDの「重み」または係数を決定する。
本明細書で使用される「ピアソン相関」という用語は、CG IDにおけるメチル化のパーセンテージなどの「独立変数」または「予測因子」と、暦年齢などの「従属変数」との間の相関を推定する統計的方法を指す。ピアソンの積率相関係数rは、相関がないことを示す0と完全な相関を示す1の間の相関に定量的に重み付けをする(Hardy&Magnello、2002)。
【0032】
現在開示されている方法は、メチル化状態が年齢と相関するヒトゲノム内のサイトの発見に基づき、利用可能な公開データされたセット(GSE61496、GSE98876)のゲノム内の450Kサイトで年齢とDNAメチル化の間の一連のピアソン相関を実行することによって発見され、GSE40729からのデータを使用してそのように発見されたDNAメチル化マーカーが検証された。
分析により、cg16867637が年齢と相関するトップサイトとして特定された(r
= 0.934827、p = 0)。
本発明は、前述の加齢に伴うElovL2遺伝子に対するアンチセンス配列である染色体6上のヒトゲノムの断片を発見した。本明細書でCGサイトと呼ばれる13 CGを含む前記ElovL2 AS1領域は、本明細書に開示されるように、以下の表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、多重線形回帰方程式で計算され、組み合わせたメチル化測定値は、これまでに報告されたゲノム内の位置よりも高い精度で唾液中の生物学的年齢のポリジェニッスコアを提供する。これらのサイトは、Illuminaアレイに含まれていなかったため、これまでに説明されていなかった。
したがって、本発明は、組み合わされた加重メチル化レベルが年齢と相関する新規のCGサイトを開示する。本発明はさらに、単一のアンプリコンを増幅し、インデックス付きの次世代シーケンシングを使用して数百人を同時に測定することにより、すべての13 CGサイトのメチル化を正確に測定できることを本明細書で実証する。
したがって、ここに開示されている「エピエイジング」テストを使用することにより、コストを削減し、スループットを向上させる。被験者または顧客は唾液収集キットを注文し、キット収集チューブに唾を吐き、キットをラボに送り返する。ラボではDNAが抽出され、亜硫酸水素塩によって変換され、ElovL2 AS1領域が増幅されてインデックスが付けられる。200人の被験者からのアンプリコンが同じMiseq反応でシーケンスされる。FastQファイルが分析され、13のCGサイトでのメチル化レベルが決定
される。13 CGサイトの加重メチル化値と年齢を相関させる方程式を使用して、生物学的年齢が計算され、顧客と共有される。
【0033】
本発明はさらに、ライフスタイルの変化を提案することによって顧客のヘルシーエイジングを改善するために、動的な方法で生物学的年齢を計算する際の現在開示されている方法の有用性を開示し、対処する。本発明は、効果的な介入が、複数のライフスタイル変数間の関係、およびDNAメチル化年齢と生物学的変化との間の差異の「機械学習」から導き出され得ることを開示している。
ライフスタイルデータとメチル化年齢データまたは生物学的年齢が複数の被験者/ユーザーから動的に収集されるため、マシンはライフスタイルパラメータの変化の組み合わせがDNAメチル化と生物学的年齢の差の増減にどのように関連するかを学習する。本発明は、DNAメチル化テストを、被験者/消費者に中心の共有、学習およびライフスタイルの変化と統合する。
本発明において本明細書に開示されるように、被験者/消費者は、エピエイジングアプリまたはコンピュータ可読媒体を使用して、ライフスタイルの決定を注文し、伝達する。 健康の改善は双方向のパートナーシップと共同努力であり、「博学な全知」の医療専門家(医療提供者)から「従順」で受動的な患者(医療消費者)への一方向の指示の流れではない。最も評判の良い全米医師会から精選された科学的知識からの最良のアドバイスは、エピエイジングアプリを使用して消費者に提示される。消費者は、どの推奨事項に基づいて行動するかを決定する。消費者は、「完全に盲目的」なアプリを使用して決定を共有する。消費者は、自分のモバイルIDにリンクされているが、住所、名前、電子メールなどの個人情報から「ファイアウォールされた」IDを受け取る。複数のユーザーの個人的な介入と結果、およびDNAメチル化年齢テストの結果が繰り返し分析され、身体的および精神的な結果の両方が統合される。データは、たとえば、Tensorflowなどのニューラルネットワークなどの最先端の機械学習アルゴリズムを使用して分析される。異なる入力パラメータをDNAメチル化年齢と暦年齢の間の出力デルタと相関させるモデルが確立される。消費者の個人データは該モデルで使用され、調整の提案はパーソナライズされて消費者に配信される。本発明は、科学的知識に触発された永続的に進歩する動的な推奨事項モデルを発するための壮大なプラットフォームを提供する。
本発明は、拡大し続けるデータ本体とともに使用することで動的に改善する「進化的」プラットフォームを提案する。本発明に開示されているように、顧客の幸福と学習環境の両方が、DNAメチル化テスト、ライフスタイルの変化、共有データ、および機械学習の間の動的な相互作用において共進化する。
【0034】
本明細書に開示される本発明は、いくつかの実施形態を有する。
本発明の一態様では、本発明は、ヘルシーエイジングのライフスタイル管理のための生物学的年齢のポリジェニックDNAメチル化マーカーを提供する。前記ポリジェニックDNAメチル化マーカーセットは、マッピング法によって導出されたゲノムワイドDNAメチル化に関するゲノム全体の年齢とDNAメチル化の間の相関のピアソン相関分析を使用して導出される。Illumina450Kまたは850Kアレイ、さまざまな次世代シーケンシングプラットフォームを使用したゲノムワイドバイサルファイトシーケンシング、メチル化DNA免疫沈降(MeDIP)シーケンシング、オリゴヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーション、またはこれらの方法の組み合わせなど。
【0035】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
ここで、DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算するための方法であって、前記DNAメチル化測定は、DNAパイロシーケンシング、質量分析ベース(EpityperTM)、PCRベースのメチル化アッセイ、HiSeq、MiniSeq、MiSeq、およびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォームでのターゲットアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンシング、イオントレントシーケンシング、メチル化DNA免疫沈降(MeDIP)シーケンシング、またはオリゴヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーションを含む方法を使用して実行される。
本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算するための方法であって、前記DNAメチル化測定は、ヒトCGサイトのいずれか1つの内のCGサイトのメチル化状態の測定を含むポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して行われ、それらの組み合わせは、本明細書に開示される以下の表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、これはヒト染色体6におけるELOVL2遺伝子に対するアンチセンス領域内に配置されており、ELOVL2 AS1領域はSEQ ID NO:1で示される(CGCCCTCGCGTCCGCGGCGTCCCCTGCCGGCCGGGCGGCGATTTGCAGGTCCAGCCGGCGCCGGTTTCGCGCGGCGGCTCAACGTCCACGGAGCCCCAGGAATACCCACCCGCTGCCCAGATCGGCAGCCGCTGCTGCGGGGAGAAGCAGTATCGTGCAGGGCGGGCACGCTGGTCTTGCTTACAGTTGGGCTTCGGTGGGTTTGAAGCACACATTAGGGGGAAATGGCTCTGTTCCTGCAGGTTTGCGCAGTCTGGGTTTCTTAG)。
【0036】
表1:アンチセンスElovL2遺伝子の上流の13 CGサイト、SEQ ID NO:1に示されるElovL2 AS1領域に対応し、本発明の実施形態において有用なCGメチル化サイト(CGサイト)を有する位置。
本明細書の様々な実施形態で使用されるCGサイトにおける選択された13 CGジヌクレオチドのヒトゲノムにおける位置は、本出願の表1に見出され、これはまた、本願の図面か実施例で使用される染色体1のCG位置を提供する。
【表1】
*NAは不可を意味する。
【0037】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記DNAメチル化測定は、ビオチン化フォワードプライマーとしてのSEQ ID NO:2(AGGGGAGTAGGGTAAGTGAG)、リバースプライマーとしてのSEQ ID NO:3(ACCATTTCCCCCTAATATATACTT)、パイロシーケンシングプライマーとしてのSEQ ID NO:4(GGGAGGAGATTTGTAGGTTT)に記載のプライマーを含むDNAパイロシーケンシングを使用して実行される。
【0038】
本発明の一実施形態では、CGサイトを含むElovL2 AS1領域を使用するDNAメチル化年齢のためのDNAパイロシーケンシングメチル化アッセイの使用を提供し、それらの組み合わせは、本明細書に開示されるプライマーおよび製造業者(Pyromark、Qiagen)によって推奨されるパイロシーケンシング反応の標準条件を使用し、本明細書に開示される表1に記載されるジヌクレオチド配列の位置である。前記プライマーは、SEQ ID NO:2に設定されるビオチン化フォワードプライマー、SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4に示されるElov1_Seqプライマーを含むプライマーである。
【0039】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記DNAメチル化測定は、HiSeq、MiniSeq、MiSeq、およびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォーム上でSEQ
ID NO:5で示されるフォワードプライマー(ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT)およびSEQ ID NO:6で示されるリバースプライマー(GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC)を含み、ターゲット化されたアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンシングを使用して実行される。
【0040】
本発明の一実施形態では、CGサイトを含むElovL2 AS1領域を使用することによって唾液中のDNAメチル化年齢を測定するためのポリジェネック多重アンプリコンバイサルファイトシーケンシングDNAメチル化アッセイの使用を提供し、それらの組み合わせは、本明細書に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、本明細書に開示されるプライマーおよびバイサルファイト変換を含む標準条件(a)ターゲット特異的プライマー(PCR1)および(b)バーコードプライマー(PCR2)および単一の次世代Miseqにおける多重配列決定シーケンシング(Illumina)、Illuminaソフトウェアを使用した逆多重化、メチルキットを含むメチル化分析の標準的な方法を使用したメチル化のデータ抽出と定量化、続いて被験者の生物学的年齢の計算のための加重DNAメチル化スコアの計算することの使用を含む連続増幅を使用し、前記ターゲット特異的プライマー(PCR1)は、フォワードプライマーはSEQ ID NO:5で示され(ACACTCTTTCTCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT)、
リバースプライマーはSEQ ID NO:6で示され(GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTCTCTCCCC)、フォワードプライマーについてはSEQ ID NO:7(AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGAC)で、リバースプライマーについてはSEQ ID NO:8(CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG)で示されるバーコードプライマー(PCR2)であり、これは、バーコードインデックスプライマーである。
本明細書に開示されるSEQ ID NO:5において、ACACTCTTTCTCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT、黒色の塩基はアダプターであり、赤色の塩基はターゲット化された配列である。
本明細書に開示されるSEQ ID NO:6において、GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC、黒色の塩基はアダプターであり、赤色の塩基はターゲット化された配列である。
本明細書に開示されるSEQ ID NO:8において、バーコードプライマー、CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG、赤色の塩基がインデックスであり、このインデックスの最大200
のバリエーションが使用される。
【0041】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAメチル化測定は、メチル化特異的PCRおよびデジタルPCRの群から選択されるPCRベースのメチル化アッセイを使用して実行する方法。
【0042】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
ポリジェニッスコアを得るための前記DNAメチル化プロファイルの分析は、複数の線形回帰方程式またはニューラルネットワーク分析の使用を含む方法。
【0043】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定する。
前記、DNAの抽出は、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む方法。
【0044】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得、ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することは、以下のステップを含む。
(i)複数の基質から抽出されたゲノムDNAをターゲット特異的プライマーで増幅してPCR産物1を得る。
(ii)プライマーをバーコーディングすることによりステップ(i)のPCR産物1を増幅してPCR産物2を得る。
(iii)ステップ(ii)のPCR産物2を使用して、単一の次世代Miseqシーケンシング反応でマルチプレックスシーケンシングを実行する。
(iv)ステップ(iii)の多重化されたシーケンシングからデータを抽出する。ステップ(iv)の抽出データからDNAメチル化を定量化して、各基質のDNAメチル化プ
ロファイルを得る。
本発明の別の実施形態において、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、PCR産物1を得るためのターゲット特異的プライマーは、フォワードプライマーとしてのSEQ ID NO:5(ACACTCTTTCTCCTACACGACGCTCTTCTACCACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT)、リバースプライマーとしてのSEQ ID NO:6(GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC)に記載されるプライマーを含み、PCR産物2を得るためのバーコーディングプライマーは、フォワードプライマーとしてのSEQ ID NO:7(AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGAC)、リバースプライマーとしてのSEQ ID NO:8(CAAGCA)に記載されるプライマーを含み、これは、バーコードインデックスプライマーである。
【0045】
本発明の一実施形態では、生物学的年齢を計算するためのDNAメチル化バイオマーカーの組み合わせを提供し、前記DNAメチル化バイオマーカーの組み合わせは、ヒトCGサイトおよびそれらの組み合わせを含み、これらは、SEQ ID NO:1に示されるように、ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域、ElovL2 AS1領域に位置付けられている。
本発明の一実施形態では、生物学的年齢の測定値として単独でまたは組み合わせて使用することができる、SEQ ID NO:1に示されるElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域、ElovL2 AS1領域に位置する13 CGサイトが描写される。本発明の一実施形態では、CGサイトの使用を提供し、それらの組み合わせは、本発明に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置である。
【0046】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットを提供する。前記キットは、被験者の基質の収集および安定化のための手段および試薬;キットのバーコードを読み取るためのスキャナー;基質の収集と安定化のための指示書を含み、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを得て被験者の生物学的年齢を決定することを含む。
本発明の別の実施形態において、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットを提供し、前記キットは、顧客または被験者が注文する唾液収集キットであり、キット収集チューブに吐き出され、DNA抽出キットによりDNAメチル化分析のためにラボに郵送される。
【0047】
本発明の一実施形態では、顧客からの唾液を収集および安定化するための手段および試薬を含む、顧客からの唾液サンプルを収集するためのキットを提供する。
本発明の一実施形態では、CGサイトのDNAメチル化測定のための手段および試薬を含むキットを提供し、それらの組み合わせは、本明細書に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置である。
本発明の一実施形態では、DNAメチル化年齢テストの順序付け、提出、テスト結果の受け取り、およびライフスタイルの管理を管理するためのアプリケーション(アプリ)を提供する。
本発明の一実施形態では、アプリは、オープンソース開発ツールを使用して開発され、テストに関する情報、テストを注文するための仮想ショッピングカート、唾液キットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、およびラボからテスト結果を受け取るための機能を含む。
本発明の一実施形態では、「ヘルシーエイジング」に影響を与える可能性のあるライフス
タイル機能を調査するアプリに含まれる質問票を提供し、これらには、体重、身長血圧、心拍数などの基本的な生理学的測定、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動に関する質問票、およびアルコール、薬物、喫煙などのライフスタイルに関する質問票が含まれる。
本発明の一実施形態では、質問票への回答について統計分析を実行し、癌、心臓病と脳卒中および糖尿病などの全米協会の推奨事項と比較して、時間とともに質問票への回答の進行を説明する動的レポートをアプリ上で消費者に提供する方法を含む。
【0048】
本発明の一実施形態では、クラウドベースのSQLデータベースに複数のユーザーから得られたデータを保存し、データの分析に「機械学習」を使用し、入力質問票の測定値および出力としての暦年齢とDNAメチル化年齢との差を相関させるモデルを構築することを提供する。例えば暦年齢、痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力。
本明細書に開示される発明のさらなる実施形態では、機械学習がニューラルネットワークを含む「深層機械学習」データマイニング方法、または最も効果的なライフスタイルの変化を強化するために利用される消費者からのフィードバックによる「強化学習」、または「ランダムフォレスト」分析を含む。「機械学習」データマイニングアルゴリズム、またはK-Meansクラスター分析を含む、またはAmazon Machine Learning(AML)を含む、「機械学習」プラットフォームまたは Apache Hadoop分散ファイルシステム、Amazon EC2 Googleコンピュートエンジン、Microsoft Azureなどのプラットフォーム上にH2O.ai製品を含む、「機械学習」ソフトウェアの群から選択される。
【0049】
本発明の一実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含む。ここで、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、当該被験者の生物学的年齢を決定する。
(c)以下を含む方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(i)被験者からの基質からDNAを抽出する。
(ii)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(iii)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(iv)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、計算された生物学的年齢を得るために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得る。
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行ともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成する。
および(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
さらなる本発明の実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示される方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を決定するためのキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、ラボからテスト結果を受け取るための機能を含み、オープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む。
【0050】
別の実施形態では、本発明は、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含み、前記基質は被験者の唾液または血液であり、基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して当該被験者の生物学的年齢を決定する。(c)以下を含む方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(i)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(ii)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(iii)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(iv)ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、計算された生物学的年齢を得るために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得ること、
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成すること、および
(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
【0051】
本発明のさらなる実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示される方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を決定するためのキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、ラボからテスト結果を受け取るための機能を含み、オープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫
煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む
【0052】
本発明のさらに別の実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集および安定化に関する指示書を含み、基質が被験者の唾液または血液であり、基質の安定化が、基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、該被験者の生物学的年齢を決定すること。
(c)以下を含む方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(i)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(ii)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(iii)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(iv)ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定し、
ここで、DNAを抽出することは、計算された生物学的年齢を得るために被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、複数の基質から抽出されたDNAにおけるDNAメチル化測定は、以下のステップを含む:
(1)複数の基質から抽出されたゲノムDNAをターゲット特異的プライマーで増幅してPCR産物1を得る。
(2)プライマーをバーコーディングすることによりステップ(1)のPCR産物1を増幅してPCR産物2を得る。
(3)ステップ(2)のPCR産物2を使用して、単一の次世代Miseqシーケンス反応でマルチプレックスシーケンシングを実行する。
(4)ステップ(3)の多重化されたシーケンシングからデータを抽出する。
(5)ステップ(d)の抽出データからDNAメチル化を定量化して、各基質のDNAメチル化プロファイルを得る。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得ること、
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成すること、および
(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
【0053】
さらなる実施形態では、本発明は、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示される方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を決定するためのキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、ラボからテスト結果を受け取るための機能、およびオープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙
を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む。
【0054】
本発明の一実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含む。ここで、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、当該被験者の生物学的年齢を決定する。
(c)本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算するための方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得る。
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行ともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成する。
および(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
ここで、前記方法は、パーソナライズされたライフスタイルの推奨事項、被験者の生物学的エイジングの正常化または遅延に焦点を当てたヘルスエコシステムの作成、または標準のデータパイプラインと、複数の被験者にわたるCloud dataprepなどの管理システムを使用してAmazon、Aliクラウド、またはMicrosoft Azureを含むサーバーまたはクラウドサーバーのオブジェクトストレージエンタープライズにデータを保存するためのAndroidまたはAppleまたはWe Chatミニプログラムの使用を含む。
【0055】
本発明のさらなる実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、ここで、前記方法は、被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するためのランダムフォレスト(RF)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析(LDA)、一般化線形モデル(GLM)、および被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するための深層学習(DL)などの人工知能アルゴリズムのセットの使用を含み、これは動的に更新され、ライフスタイルの変化に関するパーソナライズされたライフスタイルの推奨事項を提供する。
【0056】
本発明の一実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含む。ここで、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、当
該被験者の生物学的年齢を決定する。
(c)本明細書に開示される複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得る。
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行ともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成する。
および(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
ここで、前記方法は、パーソナライズされたライフスタイルの推奨事項、被験者の生物学的エイジングの正常化または遅延に焦点を当てたヘルスエコシステムの作成、または標準のデータパイプラインと、複数の被験者にわたるCloud dataprepなどの管理システムを使用してAmazon、Aliクラウド、またはMicrosoft Azureを含むサーバーまたはクラウドサーバーのオブジェクトストレージエンタープライズにデータを保存するためのAndroidまたはAppleまたはWe Chatミニプログラムの使用を含む。
【0057】
本発明のさらなる実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、ここで、前記方法は、被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するためのランダムフォレスト(RF)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析(LDA)、一般化線形モデル(GLM)、および被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するための深層学習(DL)などの人工知能アルゴリズムのセットの使用を含み、これは動的に更新され、ライフスタイルの変化に関するパーソナライズされたライフスタイルの推奨事項を提供する。
【0058】
本発明の一実施形態では、コンピュータ可読媒体を開発するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者から得られたデータを保存する。
(b)ステップ(a)の保存データを分析する。
(c)複数のユーザーから得られたデータを保存するステップがクラウドベースのSQLデータベースを含むモデルを構築する。
前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習、および機械学習から選択された群を含み、モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値と、出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む
【0059】
本発明のさらなる実施形態では、コンピュータ可読媒体を開発するための方法を提供し、機械学習は、ランダムフォレスト分析を含むデータマイニングアルゴリズム、またはK-Meansクラスター分析を含むデータマイニングアルゴリズム、またはAmazon Machine Learning(AML)プラットフォーム、またはApache Hadoop分散ファイルシステム、Amazon EC2 GoogleコンピュートエンジンおよびMicrosoft Azureを含むプラットフォーム上のH2O.ai製品を含むソフトウェアまたはそれらの組み合わせから選択される群を含む。
【0060】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。前記DNAを抽出することは、被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(ii)前記被験者に対して生物学的介入を行う。
(iii)生物学的介入後の生物学的年齢を得るためにステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)生物学的介入後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、前記被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する。
前記生物学的介入は、栄養補助食品、ビタミン、療法、テスト物質の投与、食事操作、代謝操作、外科的操作、社会的操作、行動操作、環境操作、感覚操作、ホルモン操作とエピジェネティック操作またはそれらの組み合わせの群から選択される。前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記の被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【0061】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定し、
前記DNAを抽出することは、被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(ii)前記被験者に対して生物学的介入を行う。
(iii)生物学的介入後の生物学的年齢を得るためにステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)生物学的介入後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、前記被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する。
前記生物学的介入は、栄養補助食品、ビタミン、療法、テスト物質の投与、食事操作、代謝操作、外科的操作、社会的操作、行動操作、環境操作、感覚操作、ホルモン操作とエピジェネティック操作またはそれらの組み合わせの群から選択される。前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記の被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【0062】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。
(d)ポリジェニッスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、アンチエイジング剤であるための薬剤をスクリーニングする方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期の生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者から得られた基質の年齢を計算する。
(ii)前記被験者にテスト剤を投与すること。
(iii)テスト剤の投与後の生物学的年齢を得るために、ステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)被験者の機械学習モデルにテスト剤を投与した後の生物学的年齢を統合して、年齢の低下が機械学習モデルに統合することによって計算されたかどうかを評価し、テスト剤を前記被験者へのアンチエイジング剤として決定し、前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記の被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【0063】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニッスコアを得る。ポリジェニッスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定し、前記DNAを抽出することは、アンチエイジング剤である薬剤をスクリーニングする方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、
前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期の生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者から得られた基質の年齢を計算する。
(ii)前記被験者にテスト剤を投与する。
(iii)テスト剤の投与後の生物学的年齢を得るために、ステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)被験者の機械学習モデルにテスト剤を投与した後の生物学的年齢を統合して、年齢の低下が機械学習モデルに統合することによって計算されたかどうかを評価し、テスト剤を前記被験者へのアンチエイジング剤として決定し、前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記テスト剤の投与後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合することは、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【実施例】
【0064】
以下の実施例は、本発明の例示として与えられており、したがって、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
[実施例1]
【0065】
ElovL2遺伝子の上流のDNA領域に含まれる13 CGサイトの発見、その加重DNAメチル化レベルが唾液DNAの年齢を予測するElovL2 AS1領域
この実施例では、本発明は、これまでの生物学的年齢の最も正確な測定値として認識されてきた「エピジェネティッククロック」に関する。ただし、これまでに利用可能なテストでは、血液を使用して多くのサイト(~350)でDNAメチル化を測定する必要があり、これは、広く流通している消費者製品としては適用できない侵襲的で費用のかかる方法である。利用可能な方法は、研究および臨床関連の研究には十分であるが、このテストの消費者主導の一般的な使用には適していない。
したがって、本発明は、「エピジェネティッククロック」、特にDNAメチル化に基づく生物学的エイジングの正確で、堅牢で、高スループットで、非侵襲的なテストである方法を提供する。
この実施例における本発明は、ヘルシーエイジングのライフスタイル管理のための生物学的年齢のポリCG DNAメチル化マーカーを提供する。
【0066】
血中年齢と相関するCGサイトの発見
本発明は、血液からの公的に利用可能な450K IlluminaのゲノムワイドDNAメチル化アレイ(GSE40729)をピアソン相関分析にかけた。これまでに報告されていない少数のCGサイトが選択され、分析された。それらのCGサイトのうちの2つは、物理的地図について本明細書に開示されるように、
図1の代表的な例として示されるElovL2 AS1領域と呼ばれるElovL2遺伝子のアンチセンス領域の上流にあることが見出された。そこで示されているように、それらは年齢と高度に相関していることがわかった(ピアソン相関係数r> 0.9およびp = 0)。次に、本発明は、本明細書に開示されるように、
図2に示される前記CGサイトの両方の複合加重DNAメチル化測定が、独立コホート(GSE40279 n = 656およびGSE2219、n = 60)における血中DNAの年齢を正確に予測することを決定した。本明細書に開示されるSEQ ID NO:1に示されるように、ElovL2 AS1領域のCGサイトのメチル化は、胎児の0%近くから90歳の人々の90%近くに進行した。したがって、SEQ ID NO:1に示されるこのElovL2 AS1領域および前記領域内に見出されるCGサイトは、本明細書に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、単独で年齢とほぼ完全な相関関係を示し、生物学的年齢を決定するには、少数の前述のCGサイトで十分である可能性があることを示唆している。
【0067】
ElovL2 AS1領域のCGサイト唾液サンプルの年齢を予測する
開示されたDNAメチル化年齢テストの幅広い適用性を評価するために、生物学的材料を導き出すために資格のある医療専門家を必要としないことが重要である。この実施例において、本発明は、本明細書に開示されているSEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域に位置する表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置である、開示される高度に相関するCGサイトを唾液の公的に利用可能な450K Illuminaアレイメチル化データをテストすることにより、を唾液の年齢予測因子として使用することが可能であるかどうかを決定した(GSE78874、n = 259)。本発明は、cg16867657およびcg21572722の加重メチル化測定値から構成されるメチル化スコアを開示した。これらは、表1に記載されているジヌクレオチド配列の位置であり、SEQ ID NO:1に記載されている領域内のCGサイトの位置であり、ElovL2 AS1領域とcg09809672は、本明細書に開示されている表1に記載されている染色体1のCGサイトであり、平均偏差5.62歳および中央偏差4.74歳で年齢を予測した。次に、本発明は、本明細書に開示されたモデルの精度を、ゴールドスタンダードであるHorvathクロックと比較した。
図3に示すように、ElovL2 AS1領域サイトのパフォーマンスは、Horvathクロックよりもわずかに優れていた。年齢検出におけるElovL2遺伝子の価値は当技術分野で知られていることに留意されたい。しかしながら、本発明は、前記過去の知識が、ElovL2遺伝子に存在すると考えられた2つのCGサイト(すなわち、cg16866757およびcg21572722)が、ElovL2遺伝子ElovL2-AS1遺伝子に対するアンチセ
ンス配向において実際は異なる遺伝子の上流領域にあるという事実を見逃していたことを開示する(本明細書に開示されるように
図1に示される物理的な記述を参照)、ここで、前記上流領域はElovL2 AS1領域と呼ばれ、SEQ ID NO:1に示されるように本明細書に開示される。ElovL2 AS1遺伝子の上流のこの領域には、選択された13 CGサイトが含まれている(前記の表1を参照)。
【0068】
[実施例2]
ElovL2 AS1領域の13個のCGのバイサルファイト変換、マルチプレックス増幅、次世代シーケンシングおよびメチル化の計算
本開示はさらに、被験者または顧客によって収集され、ラボに郵送されるDNA安定化緩衝液(トリス10mM EDTA 10mM、SDS1%)中の唾液がラボでプロテアーゼKとインキュベートされた(200マイクログラムの場合37℃で30分)。次に、Qiagenキットを使用してゲノムDNAを精製した。精製されたDNAは、例えば、EZ DNAバイサルファイトキットを使用して、亜硫酸水素ナトリウムで処理された。ターゲット配列のライブラリーは、標準的なTaqポリメラーゼ反応で以下のプライマーを使用した2段階のPCR反応によって生成された。
PCR1の場合-SEQ ID NO:1に記載されている配列に対応するアンプリコンを増幅した。
SEQ ID NO:5で示されているフォワードプライマー:
5’ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT3’
SEQ ID NO:6で示されているリバースプライマー:
5’GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC3’
PCR2の場合-サンプルにバーコードを付けるために、次のプライマーを使用して2番目のPCR反応を実行した。
SEQ ID NO:7で示されているフォワードプライマー:
5’AATgATACggCgACCACCgAgATCTACACTCTTTCCCTACACgAC3’
SEQ ID NO:8で示されているバーコーディングリバースプライマー:
5’CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG3’(赤色の塩基がインデックスであり、このインデックスの最大200のバリエーションが使用される)。
プライマーの2番目のセットは、各サンプルのインデックスと、リバースおよびフォワードシーケンシングプライマーを導入した。すべてのサンプルからのPCR産物2を組み合わせ、AMPpure-XPビーズ(NEB)で精製した。ライブラリーはQPCRによって定量化され、MiSeqフローセルにロードされた。高速Qファイルは、BisMarkまたは他の編集ソフトウェアを使用して関連するゲノム領域にアラインメントされた。
【0069】
[実施例3]
ElovL2 AS1遺伝子領域の上流の領域、SEQ ID NO:1に示されるElovL2 AS1領域における13 CGサイトの優れた性能
次に、本開示は、開示された13 CGサイトの組み合わされた加重メチル化スコアが、2または3 CGサイトのいずれかと比較した場合に優れた予測性能を提供するかどうかを決定したホンコンサイエンスパークの65人のボランティアから唾液サンプルを収集し、13 CGサイト(前記の表1を参照)でのメチル化レベルを例2に記載されているように決定した。本開示は、CGサイトの異なる組み合わせで一連の多変数線形回帰を実行した。本明細書に開示される
図4に示される結果は、13 CGサイト(
図4のパートDを参照)の組み合わせが、4 CGサイト(
図4のパートAを参照)、5 CGサイト(
図4のパートBを参照)またはIllumina2 CGサイト(
図4のパートCを参照)のいずれかの組み合わせよりも良好に機能することを示した。
図4Eに示すように、4、5、または2 CGサイトのより小さな組み合わせに対する13 CGサイトの組み合わせの優位性に関する結果は、統計的比較データでさらに実証された。13 CGメチル化スコアのピアソン積率相関係数rは0.95(p = 1.8x10-33)であった。
【0070】
[実施例4]
顧客からの唾液サンプルの生物学的年齢の決定
前記で説明したように、生物学的年齢は私たちの健康の重要なパラメータである。しかしながら、本発明に開示されるテストは、被験者によって行われることを意図しているため、専門医療システム外の自宅の顧客にとって、検査が単純であり、好ましい実施形態として医療専門家が採血する必要がないことが重要である。採血自体が軽度のリスクのある手順である可能性があるため、定期的な船便で最先端の中央ラボ施設に配達することもできる。したがって、本発明は、ElovL2 AS1領域の13 CGサイトが、そのような機会を提供するエピエイジングテストの基礎を形成することを開示する。開示される本発明において、顧客は、エピエイジングアプリ、ウェブまたは電子メールを通じて、DNAを最大1ヶ月間安定に保つ安定化緩衝液を含む唾液検査キットを注文する。安定化バッファーには、20 mM Tris-HCl(pH 8.0)、20 mM EDTA、0.5%SDS、および1%Triton X-100が含まれる。バーコードキットは顧客の住居に郵送される。顧客は自分の電話のスキャナーでバーコードをスキャンし、バーコードを自分の電話の内部IDにリンクするアプリに登録する。エピエイジングテストキットに含まれる手順書に従って、顧客は収集チューブに唾を吐き、唾液を安定化バッファーを含むチューブに移し、チューブを郵便料金前払いの封筒に入れてラボに送る。ラボでは、DNAが抽出され、バイサルファイト変換され(化学的バイサルファイト変換処理により、メチル化されていないCがTに変換され、メチル化されたCはCのままになる)、ElovL2 AS1領域が実施例3で説明したように増幅され、MiSeqIlluminaシーケンサーで他の患者からのサンプルでシーケンスされた。fastQファイルが分析され、13 CGサイトのメチル化値(m)「mCGn= CGnCカウント/(CGnTカウント+ CGnCカウント)」が計算される。
次に、値を次の式に入力して、生物学的年齢を計算する。
生物学的年齢=(CG1 * 87.5643 + CG2 * 6.3301 + CG3 * -0.8691 + CG4 * 1.9468 + CG5 * 40.0336 + CG6 * 49.4303 + CG7 * -14.7868 + CG8 * 22.9042 + CG9 * -49.7942 + CG10 * 111.7467 + CG11 * 41.8108 + CG12 * 0.4144
+ CG13 * -150.8005)-71.6872
次に、生物学的年齢がエピエイジングアプリで顧客に送信されるか、顧客はバーコードIDを使用して結果を取得できる。暦年齢よりもかなり老いた生物学的年齢(+5歳)は、ライフスタイルの変化の「危険信号」として機能する。顧客は自分の生物学的年齢を定期的に(6~12か月ごとに)測定し、生物学的年齢と暦年齢の間のギャップを減らすことにおける進捗状況を評価する。
【0071】
[実施例5]
生物学的年齢テストとライフスタイルデータを管理するためのエピエイジングアプリ
本発明は、エピエイジングアプリを開示する(当該アプリのホームページについては
図5を参照)。これは、AppleおよびAndroidオペレーティングシステムのいずれかに準拠し、「エピエイジングテスト」、注文方法、注文用カート、PayPalやAlipayなどの電子決済へのリンクに関する情報を提供する。本発明の開示されたアプリの革新的な側面は、「エピエイジングテスト」の顧客ベースの管理を、評判の良い国内お
よび国際的な医療群による動的な推奨事項「セルフレポート」、データの共有、機械学習、反復的な機械学習によって推進される反復的な変更、顧客へのパーソナライズされたレポート、および繰り返しの評価(
図6を参照)に基づく顧客主導のライフスタイル変更の管理のためのシステムと組み合わせることである。「強化学習」のシステムは、DNAメチル化年齢と年代の年齢の違いによって決定されるように、エイジングの加速を減らすことに最大の影響を与えるライフスタイルの変化を指示する。前記本明細書で提供されるアプリは、オープンソースであり、Build Fire JS、Ionic、AppceleratorのTitanium SDK、Mobile angular UI、Siberian CMSなどの当業者に知られているプログラムによって構築されている。アプリは、Appleストア、Google Play store、およびWebサイトのいずれかからダウンロードされる。アプリには、顧客IDの登録と割り当てが必要である。アプリは、バーコードをスキャンしてテストバーコードと顧客のIDをリンクするスキャナーをアクティブにする。データはこれらの「ブラインド」IDにリンクされる。個人データと顧客データは「ファイアウオール」で切離され、トークン化されて、「エイジング」とライフスタイルデータの完全なブラインデイングを保護する。データ管理システムは個人データにアクセスできない。システムは、顧客が自分の電子メールアカウントを使用することによってのみ開始できるが、データ管理システムから完全に知らされていない個人IDを復元するように構築されている。データのブラインド化された、該アプリの基本的な機能である。アプリのフロントページにはいくつかのボタンがある(
図5を参照)。1つのボタンで、「エイジング」テストと科学的引用に関する基本情報にリンクし、PubMedリンクを使用して、該当地域に関するより広くより深い知識を得ることができる。この情報は、ライフスタイルと「エイジング」の間のリンクに関する情報を提供する。
2番目のボタンは、ライフスタイルにリンクする一連のボタンおよび「気分」、「慢性的な痛み」、血圧、心拍数、体重、身長、空腹時糖度、その他の代謝テスト、投薬、乱用薬物、アルコール、喫煙、および顧客が入力した運動データなどの「生理学的測定」(SAMe、ビタミンなどの栄養補助食品の摂取を含む)、「栄養」などのウェルビーイングドメインボタンを含むページにリンクする。各セクションの前には、全米心臓脳卒中協会や糖尿病協会、アメリカ癌協会などの評判の良い協会から集められた推奨事項が提供される。
推奨事項のセクションには、これらの協会へのリンクが含まれているため、顧客は自分で判断や決定を行うことができる。ライフスタイル管理セクションの背後にある考え方は、自己啓発と顧客のライフスタイル決定を自分でコントロールすることである。データ入力は、数値の目盛りを動かすことによって行われます。YES-NOのエントリーは、NOの場合は0、YESの場合は1としてスケーリングされる。
その他の定量化可能なエントリーは、数量別に入力される。各データ入力スケールに加えて、推奨事項のスケーリングされたプレゼンテーションが提示され、色分けされた推奨事項と比較したパフォーマンスの評価を顧客に提供する。
推奨事項の範囲は緑色で示されている。推奨事項からの逸脱は、その範囲の上は赤、下に青で示される。各セクションのデータ入力の終了時に顧客がクリックするセーブボタンにより、データの保存を可能にする。データが入力されると、サマリー分析レポートが提供される。国の推奨事項に関連して時間の経過にともなう進捗状況を説明するチャートも提供される。ラボのエージングテストが完了すると、テストはアプリにリモートで配信される。顧客データとその他の顧客のデータは、さらに分析するためにクラウドベースのデータベースに保存される。
【0072】
[実施例6]
健康とDNAメチル化年齢データの機械学習主導の分析とライフスタイル改善のための個別の推奨事項
複数のユーザーから得られたデータは、クラウドベースのSQLデータベースに保存され
る(
図7を参照)。「機械学習」アルゴリズムはデータの分析に使用され、痛み、血圧、BMI、気分などの入力質問票の測定値と、出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差を相関させるモデルを構築している。たとえば、「ニューラルネットワーク」、ディシジョンツリー、ランダムフォレストラッソ回帰、K-Meansクラスター分析、強化学習、「ペナルティ付き回帰」などの方法を使用する。本発明に開示される方法は、質問票への回答について統計分析を実行し、アプリ上で消費者に動的レポートを提供することを含み、癌、心臓病、脳卒中、糖尿病などの全米協会の推奨事項と比較した、時間の経過に伴う質問票への回答の進行を説明している。
【0073】
本発明は、その好ましい実施形態に関連して説明されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の多くの可能な修正および変更を行うことができることを理解されたい。
【0074】
[利点]
当技術分野で知られているものに対する本発明で開示される方法の革新的な態様は、これまで記載されていないElovL2 AS1領域の13 CGサイトの組み合わせが、1つの単一アンプリコンの唾液サンプルからの非常に正確な年齢の予測を提供することである。堅牢な次世代シーケンシングの多重化と使用により、精度とシンプルさが向上する。このアプローチにより、コストが大幅に削減され、消費者製品としてのアプリケーションでテストが実行可能になる。
【0075】
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【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2022-02-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップ:
(a)被験者の基質からDNAを抽出すること、
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化測定によりDNAメチル化プロファイルを得ること、
(c)前記DNAメチル化プロファイルの分析により
ポリジェニックスコアを得ること、および
(d)前記
ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定すること、
を含む被験者の生物学的年齢を計算するための方法であって、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出すること含む方法。
【請求項2】
前記DNAメチル化測定は、DNAパイロシーケンシング、質量分析ベース(Epityper
TM)、PCRベースのメチル化アッセイ、HiSeq、MiniSeq、MiSeqおよびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォームでのターゲットアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンス、イオントレントシーケンス、メチル化DNA免疫沈降(MeDIP)シーケンス、またはオリゴヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーションを含む方法を使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DNAメチル化測定は、ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域のSEQ
ID NO:1におけるElovL2 AS1領域に位置するヒトCGサイトのいずれか1つの内のCGサイトおよびそれらの組み合わせのメチル化状態の測定を含むポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記DNAメチル化測定は、SEQ ID NO:2で示されるビオチン化フォワードプライマー、SEQ ID NO:3で示されるリバースプライマー、およびSEQ ID
NO:4で示されるパイロシーケンシングプライマーを含むDNAパイロシーケンシングを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記DNAメチル化測定は、HiSeq、MiniSeq、MiSeq、およびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォーム上でSEQ ID NO:5で示されるフォワードプライマーおよびSEQ ID NO:6で示されるリバースプライマーを含みターゲットアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンシングを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記DNAメチル化測定は、メチル化特異的PCRおよびデジタルPCRの群から選択されたPCRベースのメチル化アッセイを使用して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記
ポリジェニックスコアを得るためにDNAメチル化プロファイルを分析することは、複数の線形回帰方程式またはニューラルネットワーク分析を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
以下のステップ:
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出すること、
(b)前記複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化測定によりDNAメチル化プロファイルを得ること、
(c)前記DNAメチル化プロファイルを分析して
ポリジェニックスコアを得ること、および
(d)前記
ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定すること、
を含む複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法であって、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む、方法。
【請求項9】
前記複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化測定は、以下のステップ:
(a)複数の基質から抽出されたゲノムDNAをターゲット特異的プライマーで増幅してPCR産物1を得ること、
(b)プライマーをバーコーディングすることによりステップ(a)のPCR産物1を増幅してPCR産物2を得ること、
(c)ステップ(b)のPCR産物2を使用して、単一の次世代Miseqシーケンス反応でマルチプレックスシーケンシングを実行すること、
(d)ステップ(c)の多重化されたシーケンシングからデータを抽出すること、および(e)ステップ(d)の抽出データからDNAメチル化を定量化して、各基質のDNAメチル化プロファイルを得ること、
を含み、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記PCR産物1を得るためのターゲット特異的プライマーは、SEQ ID NO:5で示されたフォワードプライマーおよびSEQ ID NO:6で示されたリバースプライマーを含み、前記PCR産物2を得るためのバーコードプライマーは、バーコードインデックスプライマーであり、SEQ ID NO:7で示されたフォワードプライマーおよびSEQ ID NO:8で示リバースプライマーを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
生物学的年齢を計算するためのDNAメチル化バイオマーカーの組み合わせであって、
前記DNAメチル化バイオマーカーの組み合わせはそれらのヒトCGサイトの組み合わせを含み、これらはElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域に位置付けられ、SEQ ID NO:1で示されたElovL2 AS1領域である。
【請求項12】
被験者の生物学的年齢を決定するためのキットであって、
被験者の基質の収集および安定化のための手段および試薬と、
キットのバーコードを読み取るためのスキャナーと、
基質の収集と安定化のための指示書と、
を含み、
前記基質は被験者の唾液または血液であり、
前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化の測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送して被験者のDNAメチル化プロファイルを得、被験者の生物学的年齢を決定するためのキット。
【請求項13】
以下のステップ:
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価すること、
(b)前記被験者の生物学的年齢を決定するために、前記被験者から得られた請求項12のキットにステップ(a)のエントリーを一致させること、
(c)計算された生物学的年齢を得るために、請求項1または8の方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算すること、
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得ること、
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成すること、および
(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有すること、
を含む、
ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施の方法。
【請求項14】
前記コンピュータ可読媒体は、
請求項1または請求項8の方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、
前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、
請求項12に記載のキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、および
ラボからテスト結果を受け取る機能、
を含む、方法であって、
前記オープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む、請求項13に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項15】
パーソナライズされたライフスタイルの推奨のためにAndroid、Apple、またはWe Chatミニプログラムを使用して被験者の生物学的エイジングを正常化または遅延することに焦点を当てたヘルスエコシステムを作成すること、または、複数の被験者にわたる標準のデータパイプラインとCloud data prepなどの管理システムを使用して、サーバーまたはAmazon、Aliクラウド、Microsoft Azureなどのクラウドサーバーにおけるオブジェクトストレージエンタープライズにデータを保存すること、
を含む、請求項14に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項16】
被験者または複数の被験者にわたる生物学的年齢の異なるライフスタイルの測定値の加重寄与を計算するためのランダムフォレスト(RF)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析(LDA)、一般化線形モデル(GLM)、および深層学習(DL)などの人工知能アルゴリズムのセットの使用を含み、これは動的に更新され、ライフスタイルの変化に関するパーソナライズされたライフスタイルの推奨事項を提供する、請求項14に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項17】
以下のステップ:
(a)複数の被験者から得られたデータを保存すること、
(b)ステップ(a)の保存データを分析すること、および
(c)モデルを構築すること、
を含む、コンピュータ可読媒体を開発するための方法であって、
前記複数のユーザーから得られたデータを保存するステップは、クラウドベースのSQLデータベースであり、
前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習、および機械学習から選択される群、またはそれらの組み合わせを含み、
前記モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値と、出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む、方法。
【請求項18】
前記機械学習が、ランダムフォレスト分析を含むデータマイニングアルゴリズムまたはK-Meansクラスター分析を含むデータマイニングアルゴリズム、またはAmazon
Machine Learning(AML)を含むプラットフォーム、またはApache Hadoop分散ファイルシステム、Amazon EC2GoogleコンピュートエンジンおよびMicrosoft Azureを含むプラットフォーム上のH2O.ai製品を含むソフトウェアから選択される群及びそれらの組み合わせを含む、請求項17に記載のコンピュータ可読媒体を開発するための方法。
【請求項19】
以下のステップ:
(a)生物学的介入の前の初期生物学的年齢を得るため、請求項1または請求項8の方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算すること、
(b)前記被験者に対して生物学的介入を実行すること、
(c)生物学的介入後の生物学的年齢を得るためにステップ(b)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(a)を繰り返すこと、
(d)生物学的介入後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、前記被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価すること、
を含む、被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する方法で使用するための請求項1または請求項8の方法であって、
前記ステップ(b)の生物学的介入は、栄養補助食品、ビタミン、療法、テスト物質の投与、食事操作、代謝操作、外科的操作、社会的操作、行動操作、環境操作、感覚操作、ホルモン操作およびエピジェネティック操作から選択される群またはそれらの組み合わせであり、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、
前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(c)で評価された生物学的年齢および前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む、方法。
【請求項20】
以下のステップ:
(a)テスト剤の投与前の初期生物学的年齢を得るために、請求項1または請求項8の方法を使用して被験者から得られた基質の年齢を計算すること、
(b)前記被験者にテスト剤を投与すること、
(c)テスト剤の投与後の生物学的年齢を得るために、ステップ(b)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(a)を繰り返すこと、
(d)テスト剤の投与後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、年齢の低減が機械学習モデルに統合することによって計算されたかどうかを評価し、テスト剤を前記被験者のアンチエイジング剤として決定すること、
を含む、
アンチエイジング剤である薬剤をスクリーニングする方法で使用するための請求項1または請求項8に記載の方法であって、
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、
前記テスト剤の投与後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合することは、前記ステップ(c)で評価された生物学的年齢および前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、米国特許法第119条(e)に従って、2019年5月29日付けで出願した「エピエイジング:ヘルシーエイジングを管理するための新規エコシステム」と題する仮出願番号62/854,226の優先権を主張するものであり、それぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれるものである。
[配列表]
この出願は、ASCII形式で電子的に提出され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる配列表を含む。2020年5月28日付けで作成した前記のASCIIコピーは、TPC57505_Seq List_ST25.txtという名称で、サイズは4,096バイトである。
【0002】
本発明は、概して、ヒトDNAにおけるエピジェネティクスおよびDNAメチル化シグネチャー、特に、人のエピジェネティックなエイジングを決定し、DNAメチル化シグネチャーに基づいてヘルシーエイジングを管理する方法に関する。より具体的には、本発明は、分子診断、健康管理、およびアプリデジタル技術を使用してパーソナライズされたルシーエイジングのライフスタイル修正ためのDNAメチル化シグネチャーを含む方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
暦年齢は、人が生きている年数として理解されるが、生理学的年齢とも呼ばれる生物学的年齢は、個人が何歳であるかを示す。人々はさまざまな割合でエイジングするため、個人の生物学的年齢を決定することは困難である。暦年齢よりも年上に「見える」および「感じる」ものいれば、暦年齢よりも若く見えるものもいる。全体的な人間の暦年齢は生物学的年齢と相関しているが、常にそうであるとは限らない。生物学的年齢は、暦年齢よりも、個人の健康、幸福、寿命のより良いパラメータである。生理学的年齢に相当するものと
して、生物学的年齢は、食事、運動、睡眠習慣などを含むいくつかのライフスタイル要因を反映し、影響を受ける。しかし、個人の生物学的年齢の評価は依然として課題である。重要なことに、真の生物学的年齢を測定する必要性は、生物学的エイジングの速度を減速させる介入のテストと設計につながる可能性があるという考えによって推進されている。過去数十年の間に、生物学的エイジングと寿命を予測できるさまざまなパラメータを特定するために多大な努力が費やされてきた。例えば、フレイルの測定(Ferrucci et al.,2002)、髪の白髪化、皮膚のエイジング(Yanai、Budovsky、Tacutu、&Fraifeld、2011)、さまざまな種類の白血球のレベルなどが挙げられる。ただし、これらのマーカーのほとんどは、暦年齢を知ることよりも利点がないことがわかった。
【0004】
最近では、分子生物学の進歩により、エイジングの新規分子測定法が導入されている。「テロメアの長さ」(Monaghan、2010年)および「代謝測定」(Hertel
et al.,2016年)は、生物学的年齢を予測するために使用されてきた。ただし、テロメアの長さは年齢によって異なるが、暦年齢とテロメアの長さの間の相関は弱く、寿命の予測力は低かった。さらに、テロメアの長さを測定するために使用される技術は技術的に要求が厳しく、技術的なエラーが年齢の決定を混乱させる。使用されているもう1つの測定値は、尿中のさまざまな代謝物を測定する「代謝年齢スコア」である。(Hertel et al.,2016)この手法では、さまざまな尿成分を測定するための高度な方法が必要である。
【0005】
Horvathによる「エピジェネティッククロック」の発見により、生物学的年齢マーカーの検索におけるパラダイムシフトが起こった(Horvath、2013年)。このクロックは、DNAの353CG位置でのDNAメチル化クロックの測定に基づいている。メチル化クロックに含まれる遺伝子のメチル化の程度は、テロメアの長さやその他の髪、皮膚、フレイルなどのエイジングの測定値よりも、暦年齢との相関性が高いことがわかっている。さらに重要なことに、ほとんどの人にとって、DNAメチル化クロックは暦のクロックに非常に近いが、特定の人にとっては、該クロックは暦のクロックよりも速く進む。そのため、人は暦のクロックよりもはるかに老いたエピジェネティックな年齢を持つことができる。最近の研究は、DNAメチル化クロックのそのような進歩がさまざまな原因による早期死亡を予測することを示唆した。合計13,089人の13の異なる研究の最近の分析では、エピジェネティッククロックが、例えば、年齢、肥満度指数(BMI)、教育、喫煙、身体活動、アルコール使用、喫煙および特定の合併症などのいくつかの危険因子とは無関係に、すべての原因による死亡率を予測することができたことを示した。(Chen et al.,2016)
【0006】
EBiomedicineのJylhava、Pedersen、Haggによる最近のレビューには、「テロメアの長さは最もよく研究されている生物学的年齢予測因子であるが、多くの新規予測因子が出現しており、エピジェネティッククロックは、年齢とよく相関し、死亡率を予測するため、現在、最良の生物学的年齢予測因子である」と結論付けている(Jylhava, Pedersen, & Hagg, 2017)。「テロメアの長さの測定における技術的な偏りも、一貫した結果の欠如の一因となる可能性がある。」著者らは、「簡単に言えば、テロメアの長さは広く検証されているが、予測力は低い。複合バイオマーカーは十分に検証されていないが、代謝年齢スコアと同様に、テロメアよりも強力な予測因子となる可能性がある。エピジェネティッククロックは現在、両方の側面を考慮して最高のパフォーマンスを発揮すると要約する。(Jylhava et al.,2017)
【0007】
Valentin Max Vetteretらによる1895人のベルリンエイジング研究IIにおける生物学的年齢の測定値としてのテロメアの長さとエピジェネティックク
ロックの比較は、「前述のように、BASE-IIコホートでは、年齢の低い集団のテロメアの長さは、年齢の高い集団よりも有意に短かったが、テロメアの長さと暦年齢は、BASE-IIでは非常に弱い負の相関があった(Rs2 = .013)」と結論付けた。対照的に、この研究では、「私たちの結果は、DNAメチル化(エピジェネティッククロック)の年齢推定と暦年齢R2sRs2 =0.47の間に正の有意な相関関係を示し、これは共変量(性別、白血球分布、アルコール、喫煙)の調整後も持続した」ことを見出した。著者らは、「要約すると、予想通り、DNAm年齢は、テロメアの長さよりもはるかに正確な年代順の予測因子であることがわかったと結論付けている。(Vetter
et al.,2018)
【0008】
2つの出生コホートに関するスコットランドの研究では、テロメアの長さが年齢の変動の2.8%を説明し、エピジェネティッククロックが年齢の変動の34.5%を説明することが、組み合わせたコホート分析で判明した。同じ研究では、組み合わせたコホート分析でも、ベースラインのエピジェネティックな年齢の1標準偏差の増加は、死亡リスクの25%の増加に関連していた。同じモデルでのベースラインのテロメア長さの1標準偏差の増加は、死亡リスクの11%の減少と独立して関連していた(P <0.047)(Marioni et al.,2018)。
【発明の概要】
【0009】
「エピジェネティッククロック」がこれまでの生物学的年齢の最も正確な測定値であることが明らかになりつつあるが、利用可能なテストでは、侵襲的で費用のかかるサンプルである血液を使用して多数のサイトをテストする必要がある。これは、大規模な患者がトリガーする使用には適用できない。利用可能な方法は、研究および臨床関連の研究には十分であるが、このテストの消費者中心の使用には適していない。したがって、正確で堅牢な高スループットで非侵襲的なテストが必要である。
【0010】
本発明は、前述の課題に対する解決策として、自己学習、自己啓発のヘルシーエイジングのためのヘルスエコシステム全体において、新規のCGサイトを使用し、正確で、堅牢な、唾液ベースの「エピエイジングテスト」を統合するシステムの形態で、コンピュータ可読媒体と統合されたエピジェネティッククロックの消費者ベースの実行可能な反復テストを使用し、これにより、データ収集と消費者との通信、データ共有、機械学習テクノロジーが可能になるアプリケーションとも呼ばれるもの(以下において「アプリ」ともいう)を提供する。
現在の方法は費用がかかり(異なるゲノム領域にわたる多くのCGサイトの分析のDNAメチル化が必要)、侵襲的(血液を使用)であり、スタンドアロンであり、年齢スコアの改善のためのガイダンスを提供しない。健康にポジティブな影響を与える行動の一般的な概念は医学文献で推奨されているが、特定の人に役立ち得るライフスタイルの変化の正確なパーソナライズされた組み合わせは不明である。本発明は、唾液を使用する消費者ベースの「DNAメチル化年齢テスト」を、アプリを介して消費者によって管理されるデータ共有、機械学習、および健康スタイル介入のパーソナライズを組み合わせたアプリ誘導健康およびライフスタイル管理環境と統合するシステムを開示する。データは完全に個人的にされ、消費者間でのみ共有され、外部の者とは共有されない。消費者がデータを共有する動機は、共有コミュニティに参加することで健康を改善するためのより質の高いアドバイスを受け取るということである。したがって、データを共有することのメリットは、より質の高いデータをライフスタイルの評価と推奨事項を得ることにより、動的かつ反復的に消費者に提供される。
【発明の目的】
【0011】
本発明の主な目的は、被験者の基質からDNAを抽出し、基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定してDNAメチル化プロファイルを取得し、ポリジェニックスコア
を得るためにDNAメチル化プロファイルを分析し、およびポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定するステップを含む、被験者の生物学的年齢を計算する方法に関する。
ここで、基質からDNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
【0012】
本発明のさらなる目的は、ポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して実施される測定されたDNAメチル化プロファイルから得られたポリジェニックスコアから得られる被験者の生物学的年齢を計算する方法に関する。これは、ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域に位置され、SEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域に位置するヒトCGサイトのいずれかおよびそれらの組み合わせの内のCGサイトのメチル化状態を測定することを含む。
【0013】
本発明のもう一つの目的は、複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出し、複数の基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定してDNAメチル化プロファイルを取得し、ポリジェニックスコアを得るためにDNAメチル化プロファイルを分析し、およびポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定するステップを含む、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算する方法に関する。
ここで、DNAを抽出することは、複数の被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
【0014】
本発明のさらにもう一つの目的は、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに関する。前記キットは、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬;キットのバーコードを読み取るためのスキャナー;前記基質の収集および安定化に関する指示書を含み;前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化が基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、被験者の生物学的年齢を決定するステップを含むキットである。
【0015】
本発明のさらにもう一つの目的は、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法に関する。前記方法は、被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価し、前記被験者の生物学的年齢を決定するための前記被験者から得られた被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに前記エントリーを一致させ、生物学的年齢を計算するための方法、または複数の被験者にわたって生物学的年齢を計算するための方法を使用して、前記被験者の計算された生物学的年齢を取得するために前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーの評価を使用して統計分析を実行することにより、前記計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、統合データレポートを取得し、前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともに統合データレポートを分析することにより前記被験者の動的レポートを作成し、ライフスタイルの変化についての推奨を提供するために、コンピュータ可読媒体において動的レポートを前記被験者と共有するステップを含む、方法である。
【0016】
本発明の別の目的は、コンピュータ可読媒体を開発するための方法に関する。
前記方法は、複数の被験者から得られたデータを保存し、保存されたデータを分析し、モデルを構築するステップを含み、
前記複数の被験者から得られたデータを保存するステップはクラウドベースのSQLデータベースを含み、
前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習および機械学習か
ら選択される群、またはそれらの組み合わせを含み、
および前記モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値および出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む、コンピュータ可読媒体を開発するための方法である。
【0017】
したがって、本発明は、年齢の進行、ライフスタイルの影響を評価するのに有用な方法および材料を提供し、および被験者からまたは複数の被験者にわたる基質または血液や唾液を含む基質から抽出されたDNAにおけるElovL2遺伝子(ElovL2 AS1領域)に対して向けられたアンチセンスmRNAをコードする遺伝子の上流にあるCGサイトまたはCG位置のDNAメチル化を分析する方法による生物学的年齢の計算に基づくライフスタイル変化に関するパーソナライズされたライフスタイル推奨事項を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一実施形態は、被験者の生物学的年齢を計算するための方法に関する。前記方法は、被験者の基質からDNAを抽出し、DNAメチル化プロファイルを取得するために基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定し、DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを取得し、およびポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定するステップを含む方法である。前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
【0019】
本発明は、年齢の進行が、ElovL2遺伝子に対して向けられたアンチセンスmRNAをコードする遺伝子(ElovL2 AS1領域と呼ばれる)の上流の領域に存在するかまたは位置するCG位置またはCGサイトのメチル化と高度に相関することを見出した。したがって、本発明の別の実施形態は、被験者の生物学的年齢を計算するための方法に関する。前記方法は、表1に記載されるヒトCGサイトの任意の1つのメチル化状態を測定することを含むポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して実施されるDNAメチル化を測定するステップを含む。表1はElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域、SEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域に位置する本明細書に開示されるヒト染色体6上に現れるCG位置およびそれらの組み合わせを提供する。本発明は、前記領域のターゲット化されたアンプリコン配列決定が、表1に記載される前述の13の新規CGサイトの組み合わせを明らかにすること見出した。表1はSEQ ID NO:1に示されたElovL2 AS1領域における本明細書に開示されるヒト染色体6上に現れるCG位置を提供し、そのメチル化は唾液中の生物学的年齢と高度に相関していた。本発明の線形回帰方程式は、これらのサイトの年齢による回帰係数を明らかにし、これらのサイトの複合加重方程式は、生物学的年齢を正確に予測する。
【0020】
本発明の一実施形態は、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を開示し、前記方法は、複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出し、複数の基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得、DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを取得し、ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定するステップを含み、前記DNAの抽出は、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む方法である。本発明は、表1に記載されるCGサイトのポリジェニックセットにおけるDNAメチル化を決定することによって唾液中のDNAメチル化年齢を正確に測定する方法を開示する。これは、数百人の人々における同時にSEQ ID NO:1で示されているElovL2 AS1領域における本明細書に開示されているヒト染色体6上に現れるCG位置を提供する。これは、ターゲット特異的プライマーを用いた連続増幅、続いてバーコードプライマー、および単一の次世代Miseq配列決定反応における多重配列決定シーケンシング、データ抽出、およびメチル化の定量化による。
また本発明は、表1に記載されるSEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS
1領域における本明細書に開示されるヒト染色体6上に現れるCG位置を提供し、前記DNAメチル化CGサイトのメチル化の測定を開示する。これは、パイロシーケンシングアッセイまたはメチル化特異的PCRまたはデジタルPCRを使用するによる。
本発明は、年齢を予測するポリジェニック加重メチル化スコアの計算を開示する。
【0021】
本発明の一実施形態は、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットを開示する。前記キットは、被験者の基質の収集および安定化のための手段および試薬;キットのバーコードを読み取るためのスキャナー;および基質の収集および安定化に関する指示書を含む。前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化が、基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、被験者の生物学的年齢を決定することを含むキットである。
【0022】
本発明の一実施形態は、ライフスタイルの変化についての推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を開示している。前記方法は、被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価し;本明細書に開示され、および前記被験者の生物学的年齢を決定するために前記対象から得られたキットに前記エントリーを一致させ;本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算する方法、または複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算する方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算し;コンピュータ可読媒体へのエントリーの評価を使用して統計分析を実行して統合データレポートを取得することにより、前記計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、統合データレポートを取得し;前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともに統合データレポートを分析することにより前記被験者の動的レポートを作成し;ライフスタイルの変化についての推奨を提供するために、コンピュータ可読媒体において動的レポートを前記被験者と共有するステップを含む、方法である。
したがって、本発明はコンピュータ実施方法を開示する。これは、唾液中の生物学的年齢の繰り返されるDNAメチル化年齢測定を、これらの変化を管理するアプリとも呼ばれるコンピュータ可読媒体を使用する動的なライフスタイルの変化と統合する新規プロセスである。
DNAメチル化年齢の決定には唾液のみが必要であるため、本発明の開示された方法は、コンピュータ可読媒体またはアプリを介して、唾液収集キットに吐き出し、DNAメチル化分析のためにDNA抽出キットがラボに郵送される。消費者主導のテストの順序付けを提供する。ライフスタイルの変化はアプリに記録され、メチル化データとライフスタイルデータはデータベースにキャプチャされ、ニューラルネットワークなどの機械学習プログラムによって継続的かつ反復的に分析される。
【0023】
本発明の一実施形態は、コンピュータ可読媒体を開発するための方法を開示する。前記方法は、複数の被験者から得られたデータを保存し、保存されたデータを分析し、モデルを構築するステップを含む方法であって、複数のユーザーから得られたデータを保存するステップは、クラウドベースのSQLデータベースを含む。前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習、機械学習、またはそれらの組み合わせから選択されたグループを含み、モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値および出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む。複数の消費者が共有するデータを継続的に分析して、入力ライフスタイルの変化を、本発明に開示される方法によって提供されるDNAメチル化年齢または生物学的年齢と暦年齢との間の差の出力と関連付けるモデルを構築する。ここに開示されているモデルは個人データに適用され、該モデルはライフスタイルの個人的な変化に関する推奨事項を導き出す。ここに開示されている入力ライフスタイルの変化と出力DNAメチル化年齢または生物学的年齢は繰り返し測定され、消費者のアプリに
向けられた追加のアドバイスとともにさらなる強化学習に使用される。
【0024】
本発明は、生物学的年齢およびライフスタイルの変化とDNAメチル化年齢との間の関係を測定するために当業者によって使用され得る方法を提供する。表1に記載のDNAメチル化マーカー(CGID)は、本明細書に記載の本明細書に開示されるSEQ ID NO:1に記載の新たに発見された遺伝子ElovL2 AS1のヒト染色体6の上流領域における選択されたCG位置を描写する。本発明は、DNAメチル化のエイジングまたは生物学的年齢を決定するための消費者主導の唾液ベースのテスト、および「共有」アプリまたはコンピュータ可読媒体および機械学習システムを使用したライフスタイルパラメータの報告および修正に有用である。
本発明は、同時に数百人の人々または被験者にわたる本明細書に開示されるSEQ ID
NO:1に記載されるアンチセンスELOVL2 AS1領域のターゲット化されたアンプリコン配列決定を含む、本明細書に開示されるDNAメチル化測定方法に基づくポリジェニックスコアまたは次世代のバイサルファイトシーケンシング、パイロシーケンシング、MeDipシーケンシング、イオントレントシーケンシング、Illumina450Kアレイ、Epicマイクロアレイなどの当業者の人々が利用できるDNAメチル化を測定する他の方法を使用して「生物学的年齢」を測定するのに有用であることが示される。
本発明はまた、オープンソースおよびBuild Fire JS、Ionic、AppceleratorのTitanium SDK、Mobile angular UI、およびSiberian CMSなどの他のプログラムを使用して、当業者によって開発され得る本明細書に開示される「エピエイジング」アプリを使用してライフスタイルの変化に対する包括的な計画におけるDNAメチル化測定を統合させるための本発明の有用性を開示する。データは、当業者であれば誰でも扱うことができる。AzureクラウドやAmazonクラウドなどのクラウドサーバーのMySQLなどのデータベースに保存される。これらのサーバーで該データは、当業者が利用できるTensorフローやR統計などのオープンソースプログラムを使用して、ニューラルネットワークなどの機械学習プラットフォームによって分析される。
本発明は、ヘルシーエイジングに影響を与える可能性のあるライフスタイルの変化の組み合わせに関する推奨事項を含む動的な「パーソナライズされた」レポートを顧客に提供する際の本発明の有用性を開示する。
本発明はまた、推奨されるライフスタイルの変化の前後にDNAメチル化年齢を測定するための唾液を送ることによって、介入が生物学的年齢に及ぼす影響を測定するための「エピエイジング」DNAメチル化テストおよびアプリの有用性を開示する。
【0025】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示しているが、限定ではなく例示として与えられていることを理解されたい。本発明の範囲内の多くの変更および修正は、その精神から逸脱することなく行うことができ、本発明は、そのような修正すべてを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】ElovL2 AS1領域と呼ばれるElovL2遺伝子の上流のアンチセンス領域のCGサイトでのDNAメチル化は、年齢と相関する。CGサイト周辺のヒトゲノム領域のIGVブラウザビュー、および本明細書で開示される表1に記載されるElovL2 AS1領域、すなわちcg16866757およびcg21572722の2つのCGの位置が示されている。公的に入手可能なIllumina450Kアレイの血球のゲノム全体のCGIDのメチル化状態と年齢の間のピアソン相関により、トップのCGはcg16867657であり、ピアソンの積率相関係数はr=0.934(p=0)であり、隣接サイトcg21572722の年齢との相関係数はr=0.81004(p=0)であることが明らかになり、発見されたCGサイトのメチル化状態がElovL2AS1領域の年齢と相関していることが示されている。このCGのゲノム位置を調べると、これまで特徴付けられていなかった領域であるElovL2アンチセンス遺伝子ElovL2 AS1領域に存在する13個のCG(表示)の配列のメンバーであることが明らかになった。
【
図2】ElovL2 AS1領域のCGサイトは、唾液の年齢と高い相関がある。ElovL2 AS1領域のCGサイトの加重メチル化レベルのメチル化スコア、すなわち、第6染色体に位置するcg16867657、cg21572722、および第1染色体に位置するcg09809672(ゲノムの表1の位置を参照)と公的に入手可能な血液Illumina450Kアレイ(GSE40279 n=656およびGSE2219、n=60)の年齢との相関が示されている。分析により、すべての年齢にわたるメチル化と年齢の間に強い相関関係があることが明らかになった。
【
図3】ElovL2 AS1領域のCGサイトでのメチル化と唾液中の年齢の相関、およびHorvath エピジェネティッククロックとの比較。ElovL2 AS1領域のCGサイト、すなわちcg1687657およびcg21572722でのメチル化と唾液中の年齢の相関関係、およびHorvath エピジェネティッククロックとの比較が示されている。A.cg1687657とcg21572722の組み合わせたメチル化スコア(HKG)と、GSE78874の唾液からのDNAメチル化プロファイルを使用した年齢との相関。B.同じIllumina450Kデータを使用したゴールドスタンダードのHorvathメチル化クロックスコア間の相関。C.2つのテストの精度の比較。これら2つのサイトの合計スコアは、ゴールドスタンダードのHorvathクロックよりも予測年齢の平均偏差が低くなっている。
【
図4】唾液中の13CG ElovL2AS1
ポリジェニックスコアを使用した年齢の予測。本発明の有用性が示されている。A.65人の唾液DNAのメチル化レベルを用いてElovL2 AS1領域のCGサイト1、5、6、9の加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。
図1に記載されているElovL2 AS1領域は、バイサルファイト変換唾液DNAから増幅され、Miseq次世代シーケンサーでマルチプレックス次世代シーケンスにかけられた。B.ElovL2 AS1領域のCGサイト1、2、5、6、9の加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。C.ElovL2 AS1領域のCGサイト1、2の加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。D.ElovL2 AS1領域のすべてのCGサイトの加重メチル化レベルの関数として年齢を予測する線形回帰方程式で計算された年齢を予測するメチル化スコア(ゲノム内の位置については表1を参照)。E.さまざまなメチル化スコアの予測値の比較。13 CGサイトすべてを含む方程式は、他のどの組み合わせよりも優れている。
【
図5】エピエイジングアプリ。エピエイジングアプリのホームページが描かれている。
【
図6】エピエイジングアプリベースのヘルスエコシステム。エピエイジングアプリのユーティリティ;データガイド付きのライフスタイル管理が描かれている。ヘルスエコシステムの中心にあるのはエピエイジングアプリである。このアプリを使用すると、顧客はDNAメチル化、生物学的エイジング、栄養補助食品について学ぶことができる。このアプリを使用すると、顧客はライフスタイル、心臓血管の健康、気分、栄養、性差による睡眠、痛みのデータを入力できる。このアプリを使用すると、顧客はマーケットプレイスから唾液検査キットを注文できる。唾液キットは郵送され、顧客はバーコードをスキャンして、電話IDとテストIDを接続するIDを顧客に割り当てる。顧客は郵送料前払いで唾液キットをラボに送る。ラボからのメチル化年齢データと反復的なライフスタイルデータは、アプリとラボからSQLでプログラムされたデータベースに送信される。同様に、他の顧客は自分のライフスタイルデータとDNAメチル化データをデータベースに送信している。機械学習アルゴリズムは、深層学習と反復入力データを使用してデータを分析している。結果を決定する際の各入力の重みを定義するモデルが計算される。個人データはモデルによって分析され、結果を変えると予測されるライフスタイルの変化(デルタDNAメチル化-暦年齢)がアプリに配信される。顧客はライフスタイルを変化し、新たに唾液検査を注文し、このサイクルは暦年齢に対するDNAメチル化年齢の変化の方向と範囲に基づいて繰り返し分析されさらなる提案を繰り返し行う。
【
図7】ヘルスエピエコシステム。ヘルスエピエコシステムとヘルシーエイジングにおけるその有用性が描かれている。エピエイジングアプリは、ヘルスエコシステムの中心に位置している。それは評判の良い全米医師会からの健康アドバイスのライブ配信を可能にする。ヘルスプロバイダーとライフスタイル製品のマーケットプレイス、およびさまざまな新規テストのマーケットプレイスを作成する。アプリは、すべての情報を繰り返し分析する一般的なデータサーバーにデータを送信し、ライフスタイルの変化、実行可能なテスト、および分析に基づいた医療提供者とベンダーの情報に関する推奨事項を提供する。
【発明の詳細な説明】
【0027】
実施形態の説明において、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示す添付の図を参照することができる。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造変更を行うことができることを理解されたい。本明細書で説明または参照される技術および手順の多くは、当業者によって十分に理解され、一般的に使用されている。別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語、表記法、および他の科学用語または専門用語は、本発明が関係する当業者によって一般に理解される意味を有することを意図している。場合によっては、一般に理解されている意味を持つ用語は、明確にするため、および/またはすぐに参照できるように本明細書で定義され、本明細書にそのような定義を含めることは、当技術分野で一般に理解されているものとの実質的な違いを表すと必ずしも解釈されるべきではない。
【0028】
図面のすべての図は、本発明の選択されたバージョンを説明することを目的としており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0029】
本明細書で言及されるすべての刊行物は、引用された刊行物に関連する態様、方法、および/または材料を開示および説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。
【0030】
DNAメチル化とは、DNA分子の化学修飾を指す。IlluminaインフィニウムマイクロアレイやDNAシーケンシングベースの方法などの技術プラットフォームは、人のDNAメチル化レベルの非常に堅牢で再現性のある測定につながることがわかっている。
ヒトゲノムには2800万を超えるCpGまたはCG遺伝子座がある。 その結果、特定の遺伝子座には、IlluminaのCpGまたはCG遺伝子座データベースにあるような固有の識別子が与えられる。これらのCG遺伝子座指定識別子は、本明細書で使用される。
[定義]
【0031】
本明細書で使用される「CG」という用語は、シトシンおよびグアノシン塩基を含むDNA中のジヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用される「CGサイト」と呼ばれるCG位置は、ヒトゲノムにおける位置であり、参照ヒトゲノムhg19における染色体およびヌクレオチド位置によって定義される。
本明細書で使用される「ベータ値」という用語は、メチル化プローブと非メチル化プローブの間の強度の比および式:ベータ値=0は完全に非メチル化され、1は完全にメチル化されている。0と1の間のメチル化C強度/(メチル化C強度+非メチル化C強度)を使用したIllumina450KまたはEPICアレイの正規化および定量化によって導
き出されたCGID位置でのメチル化レベルの計算を指す。
本明細書で使用される「ディシジョンツリー」という用語は、多くの変数および変数間の相互作用から、説明される応答または結果を最も予測するものを選択する一種のデータマイニングアルゴリズムである(Mann et al.,2008)。
本明細書で使用される「ランダムフォレスト」という用語は、特定の結果または応答を決定する際に最も重要な変数を選択できるデータマイニングアルゴリズムの一種である(Shi、Seligson、Belldegrun、Palotie、&Horvath、2005; Svetnik et al.,2003)。
本明細書で使用される「ラッソ回帰」という用語は、線形回帰モデルの変数を選択する方法であり、最小化された予測誤差で結果(応答変数)を予測するために必要である予測因子の最小サブセットを識別する(Kim、Kim、Jeong、Jeong、&Kim、2018)。
本明細書で使用される「K-meansクラスター分析」という用語は、個々の観測が1つのクラスターに属する、観測をより小さなクラスターのセットに分割する指導なし機械学習手法である(Beauchaine&Beauchaine、2002; Kakushadze&Yu、2017)。
本明細書で使用される「強化学習」という用語は、データ分析からフィードバックを受け取り、試行錯誤しながら学習することを含む。一連の成功した決定は、プロセスの強化につながる(Zhao、Kosorok、&Zeng、2009)。
本明細書で使用される「ペナルティ付き回帰」という用語は、Goeman、JJ(Biometrical Journal 52(1)、70-84)による「Cox比例ハザードモデルにおけるL1ペナルティ付きを推定」に記載されるように、R統計パッケージに実装されるようなバイオマーカーのより大きなリストから結果を予測するために必要な最小数の予測因子を特定することを目的とした統計的方法を指す。
本明細書で使用される「クラスタリング」という用語は、同じグループ(クラスターと呼ばれる)内のオブジェクトが他のグループ(クラスター)内のオブジェクトよりも(様々な意味で)互いにより類似するような方法でのオブジェクトのセットのグループ化を指す。
本明細書で使用される「ニューラルネットワークおよび深層学習」という用語は、データから反復的に学習するためにいくつかの層にニューラルネットワークを組み込む機械学習の方法を指す。ニューラルネットワークは、ライフスタイル変数などのさまざまなデータ入力を、脳内のニューロンのように複数の相互作用を持つ人工ニューロンと呼ばれる接続されたユニットまたはノードのコレクションとして調べる(De Roach、1989; Mupparapu、Wu、&Chen、2018; Sherbet、 Woo、&Dlay、2018)。これらの相互作用は、暦年齢と比較して加速または減速として測定される生物学的エイジングの出力を駆動する。
本明細書で使用される「多重またはポリジェニック線形回帰」という用語は、複数のCG
IDにおけるメチル化のパーセンテージなどの複数の「独立変数」または「予測因子」と、暦年齢などの「従属変数」との間の関係を推定する統計的方法を指す。前記方法では、CG IDなどの複数の「独立変数」がモデルに含まれている場合に、「結果」(年齢などの従属変数)を予測する際に、各CG IDの「重み」または係数を決定する。
本明細書で使用される「ピアソン相関」という用語は、CG IDにおけるメチル化のパーセンテージなどの「独立変数」または「予測因子」と、暦年齢などの「従属変数」との間の相関を推定する統計的方法を指す。ピアソンの積率相関係数rは、相関がないことを示す0と完全な相関を示す1の間の相関に定量的に重み付けをする(Hardy&Magnello、2002)。
【0032】
現在開示されている方法は、メチル化状態が年齢と相関するヒトゲノム内のサイトの発見に基づき、利用可能な公開データされたセット(GSE61496、GSE98876)のゲノム内の450Kサイトで年齢とDNAメチル化の間の一連のピアソン相関を実行す
ることによって発見され、GSE40729からのデータを使用してそのように発見されたDNAメチル化マーカーが検証された。
分析により、cg16867637が年齢と相関するトップサイトとして特定された(r
= 0.934827、p = 0)。
本発明は、前述の加齢に伴うElovL2遺伝子に対するアンチセンス配列である染色体6上のヒトゲノムの断片を発見した。本明細書でCGサイトと呼ばれる13 CGを含む前記ElovL2 AS1領域は、本明細書に開示されるように、以下の表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、多重線形回帰方程式で計算され、組み合わせたメチル化測定値は、これまでに報告されたゲノム内の位置よりも高い精度で唾液中の生物学的年齢のポリジェニックスコアを提供する。これらのサイトは、Illuminaアレイに含まれていなかったため、これまでに説明されていなかった。
したがって、本発明は、組み合わされた加重メチル化レベルが年齢と相関する新規のCGサイトを開示する。本発明はさらに、単一のアンプリコンを増幅し、インデックス付きの次世代シーケンシングを使用して数百人を同時に測定することにより、すべての13 CGサイトのメチル化を正確に測定できることを本明細書で実証する。
したがって、ここに開示されている「エピエイジング」テストを使用することにより、コストを削減し、スループットを向上させる。被験者または顧客は唾液収集キットを注文し、キット収集チューブに唾を吐き、キットをラボに送り返する。ラボではDNAが抽出され、亜硫酸水素塩によって変換され、ElovL2 AS1領域が増幅されてインデックスが付けられる。200人の被験者からのアンプリコンが同じMiseq反応でシーケンスされる。FastQファイルが分析され、13のCGサイトでのメチル化レベルが決定される。13 CGサイトの加重メチル化値と年齢を相関させる方程式を使用して、生物学的年齢が計算され、顧客と共有される。
【0033】
本発明はさらに、ライフスタイルの変化を提案することによって顧客のヘルシーエイジングを改善するために、動的な方法で生物学的年齢を計算する際の現在開示されている方法の有用性を開示し、対処する。本発明は、効果的な介入が、複数のライフスタイル変数間の関係、およびDNAメチル化年齢と生物学的変化との間の差異の「機械学習」から導き出され得ることを開示している。
ライフスタイルデータとメチル化年齢データまたは生物学的年齢が複数の被験者/ユーザーから動的に収集されるため、マシンはライフスタイルパラメータの変化の組み合わせがDNAメチル化と生物学的年齢の差の増減にどのように関連するかを学習する。本発明は、DNAメチル化テストを、被験者/消費者に中心の共有、学習およびライフスタイルの変化と統合する。
本発明において本明細書に開示されるように、被験者/消費者は、エピエイジングアプリまたはコンピュータ可読媒体を使用して、ライフスタイルの決定を注文し、伝達する。 健康の改善は双方向のパートナーシップと共同努力であり、「博学な全知」の医療専門家(医療提供者)から「従順」で受動的な患者(医療消費者)への一方向の指示の流れではない。最も評判の良い全米医師会から精選された科学的知識からの最良のアドバイスは、エピエイジングアプリを使用して消費者に提示される。消費者は、どの推奨事項に基づいて行動するかを決定する。消費者は、「完全に盲目的」なアプリを使用して決定を共有する。消費者は、自分のモバイルIDにリンクされているが、住所、名前、電子メールなどの個人情報から「ファイアウォールされた」IDを受け取る。複数のユーザーの個人的な介入と結果、およびDNAメチル化年齢テストの結果が繰り返し分析され、身体的および精神的な結果の両方が統合される。データは、たとえば、Tensorflowなどのニューラルネットワークなどの最先端の機械学習アルゴリズムを使用して分析される。異なる入力パラメータをDNAメチル化年齢と暦年齢の間の出力デルタと相関させるモデルが確立される。消費者の個人データは該モデルで使用され、調整の提案はパーソナライズされて消費者に配信される。本発明は、科学的知識に触発された永続的に進歩する動的な推奨事項モデルを発するための壮大なプラットフォームを提供する。
本発明は、拡大し続けるデータ本体とともに使用することで動的に改善する「進化的」プラットフォームを提案する。本発明に開示されているように、顧客の幸福と学習環境の両方が、DNAメチル化テスト、ライフスタイルの変化、共有データ、および機械学習の間の動的な相互作用において共進化する。
【0034】
本明細書に開示される本発明は、いくつかの実施形態を有する。
本発明の一態様では、本発明は、ヘルシーエイジングのライフスタイル管理のための生物学的年齢のポリジェニックDNAメチル化マーカーを提供する。前記ポリジェニックDNAメチル化マーカーセットは、マッピング法によって導出されたゲノムワイドDNAメチル化に関するゲノム全体の年齢とDNAメチル化の間の相関のピアソン相関分析を使用して導出される。Illumina450Kまたは850Kアレイ、さまざまな次世代シーケンシングプラットフォームを使用したゲノムワイドバイサルファイトシーケンシング、メチル化DNA免疫沈降(MeDIP)シーケンシング、オリゴヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーション、またはこれらの方法の組み合わせなど。
【0035】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
ここで、DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算するための方法であって、前記DNAメチル化測定は、DNAパイロシーケンシング、質量分析ベース(EpityperTM)、PCRベースのメチル化アッセイ、HiSeq、MiniSeq、MiSeq、およびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォームでのターゲットアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンシング、イオントレントシーケンシング、メチル化DNA免疫沈降(MeDIP)シーケンシング、またはオリゴヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーションを含む方法を使用して実行される。
本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算するための方法であって、前記DNAメチル化測定は、ヒトCGサイトのいずれか1つの内のCGサイトのメチル化状態の測定を含むポリジェニックDNAメチル化バイオマーカーに対して行われ、それらの組み合わせは、本明細書に開示される以下の表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、これはヒト染色体6におけるELOVL2遺伝子に対するアンチセンス領域内に配置されており、ELOVL2 AS1領域はSEQ ID NO:1で示される(CGCCCTCGCGTCCGCGGCGTCCCCTGCCGGCCGGGCGGCGATTTGCAGGTCCAGCCGGCGCCGGTTTCGCGCGGCGGCTCAACGTCCACGGAGCCCCAGGAATACCCACCCGCTGCCCAGATCGGCAGCCGCTGCTGCGGGGAGAAGCAGTATCGTGCAGGGCGGGCACGCTGGTCTTGCTTACAGTTGGGCTTCGGTGGGTTTGAAGCACACATTAGGGGGAAATGGCTCTGTTCCTGCAGGTTTGCGCAGTCTGGGTTTCTTAG)。
【0036】
表1:アンチセンスElovL2遺伝子の上流の13 CGサイト、SEQ ID NO:1に示されるElovL2 AS1領域に対応し、本発明の実施形態において有用なCGメチル化サイト(CGサイト)を有する位置。
本明細書の様々な実施形態で使用されるCGサイトにおける選択された13 CGジヌクレオチドのヒトゲノムにおける位置は、本出願の表1に見出され、これはまた、本願の図面か実施例で使用される染色体1のCG位置を提供する。
【表1】
*NAは不可を意味する。
【0037】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記DNAメチル化測定は、ビオチン化フォワードプライマーとしてのSEQ ID NO:2(AGGGGAGTAGGGTAAGTGAG)、リバースプライマーとしてのSEQ ID NO:3(ACCATTTCCCCCTAATATATACTT)、パイロシーケンシングプライマーとしてのSEQ ID NO:4(GGGAGGAGATTTGTAGGTTT)に記載のプライマーを含むDNAパイロシーケンシングを使用して実行される。
【0038】
本発明の一実施形態では、CGサイトを含むElovL2 AS1領域を使用するDNAメチル化年齢のためのDNAパイロシーケンシングメチル化アッセイの使用を提供し、それらの組み合わせは、本明細書に開示されるプライマーおよび製造業者(Pyromark、Qiagen)によって推奨されるパイロシーケンシング反応の標準条件を使用し、本明細書に開示される表1に記載されるジヌクレオチド配列の位置である。前記プライマーは、SEQ ID NO:2に設定されるビオチン化フォワードプライマー、SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4に示されるElov1_Seqプライマーを含むプライマーである。
【0039】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記DNAメチル化測定は、HiSeq、MiniSeq、MiSeq、およびNextSeqシーケンサーの群から選択されたプラットフォーム上でSEQ
ID NO:5で示されるフォワードプライマー(ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT)およびSEQ ID NO:6で示されるリバースプライマー(GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC)を含み、ターゲット化されたアンプリコン次世代バイサルファイトシーケンシングを使用して実行される。
【0040】
本発明の一実施形態では、CGサイトを含むElovL2 AS1領域を使用することによって唾液中のDNAメチル化年齢を測定するためのポリジェニック多重アンプリコンバイサルファイトシーケンシングDNAメチル化アッセイの使用を提供し、それらの組み合わせは、本明細書に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、本明細書に開示されるプライマーおよびバイサルファイト変換を含む標準条件(a)ターゲット特異的プライマー(PCR1)および(b)バーコードプライマー(PCR2)および単一の次世代Miseqにおける多重配列決定シーケンシング(Illumina)、Illuminaソフトウェアを使用した逆多重化、メチルキットを含むメチル化分析の標準的な方法を使用したメチル化のデータ抽出と定量化、続いて被験者の生物学的年齢の計算のための加重DNAメチル化スコアの計算することの使用を含む連続増幅を使用し、前記ターゲット特異的プライマー(PCR1)は、フォワードプライマーはSEQ ID NO:5で示され(ACACTCTTTCTCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT)、
リバースプライマーはSEQ ID NO:6で示され(GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTCTCTCCCC)、フォワードプライマーについてはSEQ ID NO:7(AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGAC)で、リバースプライマーについてはSEQ ID NO:8(CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG)で示されるバーコードプライマー(PCR2)であり、これは、バーコードインデックスプライマーである。
本明細書に開示されるSEQ ID NO:5において、ACACTCTTTCTCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT、黒色の塩基はアダプターであり、赤色の塩基はターゲット化された配列である。
本明細書に開示されるSEQ ID NO:6において、GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC、黒色の塩基はアダプターであり、赤色の塩基はターゲット化された配列である。
本明細書に開示されるSEQ ID NO:8において、バーコードプライマー、CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG、赤色の塩基がインデックスであり、このインデックスの最大200
のバリエーションが使用される。
【0041】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAメチル化測定は、メチル化特異的PCRおよびデジタルPCRの群から選択されるPCRベースのメチル化アッセイを使用して実行する方法。
【0042】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
ポリジェニックスコアを得るための前記DNAメチル化プロファイルの分析は、複数の線形回帰方程式またはニューラルネットワーク分析の使用を含む方法。
【0043】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定する。
前記、DNAの抽出は、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む方法。
【0044】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得、ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することは、以下のステップを含む。
(i)複数の基質から抽出されたゲノムDNAをターゲット特異的プライマーで増幅してPCR産物1を得る。
(ii)プライマーをバーコーディングすることによりステップ(i)のPCR産物1を増幅してPCR産物2を得る。
(iii)ステップ(ii)のPCR産物2を使用して、単一の次世代Miseqシーケンシング反応でマルチプレックスシーケンシングを実行する。
(iv)ステップ(iii)の多重化されたシーケンシングからデータを抽出する。ステップ(iv)の抽出データからDNAメチル化を定量化して、各基質のDNAメチル化プ
ロファイルを得る。
本発明の別の実施形態において、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、PCR産物1を得るためのターゲット特異的プライマーは、フォワードプライマーとしてのSEQ ID NO:5(ACACTCTTTCTCCTACACGACGCTCTTCTACCACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT)、リバースプライマーとしてのSEQ ID NO:6(GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC)に記載されるプライマーを含み、PCR産物2を得るためのバーコーディングプライマーは、フォワードプライマーとしてのSEQ ID NO:7(AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGAC)、リバースプライマーとしてのSEQ ID NO:8(CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG)に記載されるプライマーを含み、これは、バーコードインデックスプライマーである。
【0045】
本発明の一実施形態では、生物学的年齢を計算するためのDNAメチル化バイオマーカーの組み合わせを提供し、前記DNAメチル化バイオマーカーの組み合わせは、ヒトCGサイトおよびそれらの組み合わせを含み、これらは、SEQ ID NO:1に示されるように、ElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域、ElovL2 AS1領域に位置付けられている。
本発明の一実施形態では、生物学的年齢の測定値として単独でまたは組み合わせて使用することができる、SEQ ID NO:1に示されるElovL2遺伝子に対する推定アンチセンス領域、ElovL2 AS1領域に位置する13 CGサイトが描写される。本発明の一実施形態では、CGサイトの使用を提供し、それらの組み合わせは、本発明に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置である。
【0046】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットを提供する。前記キットは、被験者の基質の収集および安定化のための手段および試薬;キットのバーコードを読み取るためのスキャナー;基質の収集と安定化のための指示書を含み、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを得て被験者の生物学的年齢を決定することを含む。
本発明の別の実施形態において、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットを提供し、前記キットは、顧客または被験者が注文する唾液収集キットであり、キット収集チューブに吐き出され、DNA抽出キットによりDNAメチル化分析のためにラボに郵送される。
【0047】
本発明の一実施形態では、顧客からの唾液を収集および安定化するための手段および試薬を含む、顧客からの唾液サンプルを収集するためのキットを提供する。
本発明の一実施形態では、CGサイトのDNAメチル化測定のための手段および試薬を含むキットを提供し、それらの組み合わせは、本明細書に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置である。
本発明の一実施形態では、DNAメチル化年齢テストの順序付け、提出、テスト結果の受け取り、およびライフスタイルの管理を管理するためのアプリケーション(アプリ)を提供する。
本発明の一実施形態では、アプリは、オープンソース開発ツールを使用して開発され、テストに関する情報、テストを注文するための仮想ショッピングカート、唾液キットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、およびラボからテスト結果を受け取るための機能を含む。
本発明の一実施形態では、「ヘルシーエイジング」に影響を与える可能性のあるライフスタイル機能を調査するアプリに含まれる質問票を提供し、これらには、体重、身長血圧、心拍数などの基本的な生理学的測定、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動に関する質問票、およびアルコール、薬物、喫煙などのライフスタイルに関する質問票が含まれる。
本発明の一実施形態では、質問票への回答について統計分析を実行し、癌、心臓病と脳卒中および糖尿病などの全米協会の推奨事項と比較して、時間とともに質問票への回答の進行を説明する動的レポートをアプリ上で消費者に提供する方法を含む。
【0048】
本発明の一実施形態では、クラウドベースのSQLデータベースに複数のユーザーから得られたデータを保存し、データの分析に「機械学習」を使用し、入力質問票の測定値および出力としての暦年齢とDNAメチル化年齢との差を相関させるモデルを構築することを提供する。例えば暦年齢、痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力。
本明細書に開示される発明のさらなる実施形態では、機械学習がニューラルネットワークを含む「深層機械学習」データマイニング方法、または最も効果的なライフスタイルの変化を強化するために利用される消費者からのフィードバックによる「強化学習」、または「ランダムフォレスト」分析を含む。「機械学習」データマイニングアルゴリズム、またはK-Meansクラスター分析を含む、またはAmazon Machine Learning(AML)を含む、「機械学習」プラットフォームまたは Apache Hadoop分散ファイルシステム、Amazon EC2 Googleコンピュートエンジン、Microsoft Azureなどのプラットフォーム上にH2O.ai製品を含む、「機械学習」ソフトウェアの群から選択される。
【0049】
本発明の一実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含む。ここで、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、当該被験者の生物学的年齢を決定する。
(c)以下を含む方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(i)被験者からの基質からDNAを抽出する。
(ii)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(iii)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(iv)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、計算された生物学的年齢を得るために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得る。
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行ともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成する。
および(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可
読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
さらなる本発明の実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示される方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を決定するためのキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、ラボからテスト結果を受け取るための機能を含み、オープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む。
【0050】
別の実施形態では、本発明は、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含み、前記基質は被験者の唾液または血液であり、基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して当該被験者の生物学的年齢を決定する。(c)以下を含む方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(i)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(ii)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(iii)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(iv)ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、計算された生物学的年齢を得るために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含む。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得ること、
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成すること、および
(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
【0051】
本発明のさらなる実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示される方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を決定するためのキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、ラボからテスト結果を受け取るための機能を含み、オープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評
価、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む
【0052】
本発明のさらに別の実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集および安定化に関する指示書を含み、基質が被験者の唾液または血液であり、基質の安定化が、基質から抽出されたDNA中のDNAメチル化測定を目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、該被験者の生物学的年齢を決定すること。
(c)以下を含む方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(i)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(ii)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(iii)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(iv)ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定し、
ここで、DNAを抽出することは、計算された生物学的年齢を得るために被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、複数の基質から抽出されたDNAにおけるDNAメチル化測定は、以下のステップを含む:
(1)複数の基質から抽出されたゲノムDNAをターゲット特異的プライマーで増幅してPCR産物1を得る。
(2)プライマーをバーコーディングすることによりステップ(1)のPCR産物1を増幅してPCR産物2を得る。
(3)ステップ(2)のPCR産物2を使用して、単一の次世代Miseqシーケンス反応でマルチプレックスシーケンシングを実行する。
(4)ステップ(3)の多重化されたシーケンシングからデータを抽出する。
(5)ステップ(d)の抽出データからDNAメチル化を定量化して、各基質のDNAメチル化プロファイルを得る。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得ること、
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行とともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成すること、および
(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
【0053】
さらなる実施形態では、本発明は、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、コンピュータ可読媒体は、本明細書に開示される方法に基づいて生物学的年齢を計算するためのテストに関する情報を含むオープンソース開発ツール、前記テストを注文するための仮想ショッピングカート、本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を決定するためのキットのバーコードをスキャンするためのスキャン機能、ラボからテスト結果を受け取るための機能、およびオープンソース開発ツールは、ヘルシーエイジングに影響を与えるライフスタイル機能を調査するためのコンピュータ可読媒体に含まれる基本的な生理学的測定、体重、身長、血圧、心拍数、気分の自己評価
、マギル痛み質問票、食事と栄養に関する質問票、運動質問票とアルコール、薬物、喫煙を含むライフスタイルに関する質問票、およびそれらの組み合わせを含む質問票を含む。
【0054】
本発明の一実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含む。ここで、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、当該被験者の生物学的年齢を決定する。
(c)本明細書に開示される被験者の生物学的年齢を計算するための方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得る。
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行ともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成する。
および(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
ここで、前記方法は、パーソナライズされたライフスタイルの推奨事項、被験者の生物学的エイジングの正常化または遅延に焦点を当てたヘルスエコシステムの作成、または標準のデータパイプラインと、複数の被験者にわたるCloud dataprepなどの管理システムを使用してAmazon、Aliクラウド、またはMicrosoft Azureを含むサーバーまたはクラウドサーバーのオブジェクトストレージエンタープライズにデータを保存するためのAndroidまたはAppleまたはWe Chatミニプログラムの使用を含む。
【0055】
本発明のさらなる実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、ここで、前記方法は、被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するためのランダムフォレスト(RF)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析(LDA)、一般化線形モデル(GLM)、および被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するための深層学習(DL)などの人工知能アルゴリズムのセットの使用を含み、これは動的に更新され、ライフスタイルの変化に関するパーソナライズされたライフスタイルの推奨事項を提供する。
【0056】
本発明の一実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られたコンピュータ可読媒体へのエントリーを評価する。
(b)ステップ(a)のエントリーを、被験者からの基質の収集および安定化のための手段および試薬、被験者の生物学的年齢を決定するためのキットに一致させ、キットのバーコードを読み取るためのスキャナー、基質の収集と安定化のための指示書を含む。ここで、前記基質は被験者の唾液または血液であり、前記基質の安定化は、基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定することを目的としてDNAを抽出するために収集された
基質を郵送するためのものであり、被験者のDNAメチル化プロファイルを取得して、当該被験者の生物学的年齢を決定する。
(c)本明細書に開示される複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(d)ステップ(a)の評価を使用して統計分析を実行することにより、ステップ(c)の計算された生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合し、統合データレポートを得る。
(e)前記被験者からのユーザーデータを時間とともに共有し、それらを全米協会の推奨事項と比較することによって得られた質問票への回答の進行ともにステップ(d)の統合データレポートを分析することにより、当該被験者の動的レポートを作成する。
および(f)ライフスタイルの変化に関する推奨事項を提供するために、コンピュータ可読媒体においてステップ(e)の動的レポートを前記被験者と共有する。
ここで、前記方法は、パーソナライズされたライフスタイルの推奨事項、被験者の生物学的エイジングの正常化または遅延に焦点を当てたヘルスエコシステムの作成、または標準のデータパイプラインと、複数の被験者にわたるCloud dataprepなどの管理システムを使用してAmazon、Aliクラウド、またはMicrosoft Azureを含むサーバーまたはクラウドサーバーのオブジェクトストレージエンタープライズにデータを保存するためのAndroidまたはAppleまたはWe Chatミニプログラムの使用を含む。
【0057】
本発明のさらなる実施形態では、ライフスタイルの変化に対する推奨事項を提供するためのコンピュータ実施方法を提供し、ここで、前記方法は、被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するためのランダムフォレスト(RF)、サポートベクターマシン(SVM)、線形判別分析(LDA)、一般化線形モデル(GLM)、および被験者の生物学的年齢または複数の被験者にわたるさまざまなライフスタイル測定値の加重寄与を計算するための深層学習(DL)などの人工知能アルゴリズムのセットの使用を含み、これは動的に更新され、ライフスタイルの変化に関するパーソナライズされたライフスタイルの推奨事項を提供する。
【0058】
本発明の一実施形態では、コンピュータ可読媒体を開発するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者から得られたデータを保存する。
(b)ステップ(a)の保存データを分析する。
(c)複数のユーザーから得られたデータを保存するステップがクラウドベースのSQLデータベースを含むモデルを構築する。
前記保存されたデータを分析するステップは、深層機械学習、強化学習、および機械学習から選択された群を含み、モデルを構築するステップは、入力質問票の測定値と、出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差、および痛み、血圧、BMI、気分などの他の生理学的および心理的出力の相関を含む
【0059】
本発明のさらなる実施形態では、コンピュータ可読媒体を開発するための方法を提供し、機械学習は、ランダムフォレスト分析を含むデータマイニングアルゴリズム、またはK-Meansクラスター分析を含むデータマイニングアルゴリズム、またはAmazon Machine Learning(AML)プラットフォーム、またはApache Hadoop分散ファイルシステム、Amazon EC2 GoogleコンピュートエンジンおよびMicrosoft Azureを含むプラットフォーム上のH2O.ai製品を含むソフトウェアまたはそれらの組み合わせから選択される群を含む。
【0060】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。前記DNAを抽出することは、被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(ii)前記被験者に対して生物学的介入を行う。
(iii)生物学的介入後の生物学的年齢を得るためにステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)生物学的介入後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、前記被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する。
前記生物学的介入は、栄養補助食品、ビタミン、療法、テスト物質の投与、食事操作、代謝操作、外科的操作、社会的操作、行動操作、環境操作、感覚操作、ホルモン操作とエピジェネティック操作またはそれらの組み合わせの群から選択される。前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記の被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【0061】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定し、
前記DNAを抽出することは、被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者の生物学的年齢を計算する。
(ii)前記被験者に対して生物学的介入を行う。
(iii)生物学的介入後の生物学的年齢を得るためにステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)生物学的介入後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合して、前記被験者の生物学的年齢に対する生物学的介入の効果を評価する。
前記生物学的介入は、栄養補助食品、ビタミン、療法、テスト物質の投与、食事操作、代謝操作、外科的操作、社会的操作、行動操作、環境操作、感覚操作、ホルモン操作とエピジェネティック操作またはそれらの組み合わせの群から選択される。前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記の被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【0062】
本発明の一実施形態では、被験者の生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)被験者の基質からDNAを抽出する。
(b)基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。
(d)ポリジェニックスコアから被験者の生物学的年齢を決定する。
前記DNAを抽出することは、アンチエイジング剤であるための薬剤をスクリーニングする方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期の生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者から得られた基質の年齢を計算する。
(ii)前記被験者にテスト剤を投与すること。
(iii)テスト剤の投与後の生物学的年齢を得るために、ステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)被験者の機械学習モデルにテスト剤を投与した後の生物学的年齢を統合して、年齢の低下が機械学習モデルに統合することによって計算されたかどうかを評価し、テスト剤を前記被験者へのアンチエイジング剤として決定し、前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記被験者の機械学習モデルにおける生物学的介入後の生物学的年齢の統合は、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記の被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【0063】
本発明の一実施形態では、複数の被験者にわたる生物学的年齢を計算するための方法を提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
(a)複数の被験者の複数の基質からDNAを抽出する。
(b)複数の基質から抽出されたDNAのDNAメチル化を測定して、DNAメチル化プロファイルを得る。
(c)DNAメチル化プロファイルを分析してポリジェニックスコアを得る。ポリジェニックスコアから複数の被験者にわたる生物学的年齢を決定し、前記DNAを抽出することは、アンチエイジング剤である薬剤をスクリーニングする方法で使用するために、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、
前記方法は、以下のステップを含む。
(i)生物学的介入前の初期の生物学的年齢を得るために、本明細書に開示される方法を使用して被験者から得られた基質の年齢を計算する。
(ii)前記被験者にテスト剤を投与する。
(iii)テスト剤の投与後の生物学的年齢を得るために、ステップ(ii)が実行された後、前記被験者から得られた後続の基質上でステップ(i)を繰り返す。
(iv)被験者の機械学習モデルにテスト剤を投与した後の生物学的年齢を統合して、年齢の低下が機械学習モデルに統合することによって計算されたかどうかを評価し、テスト剤を前記被験者へのアンチエイジング剤として決定し、前記DNAを抽出することは、被験者から得られた唾液または血液からゲノムDNAを抽出することを含み、前記テスト剤の投与後の生物学的年齢を前記被験者の機械学習モデルに統合することは、ステップ(iii)で評価された生物学的年齢および前記被験者からのユーザーデータの共有を通じて得られた生理学的パラメータを含む。
【実施例】
【0064】
以下の実施例は、本発明の例示として与えられており、したがって、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
[実施例1]
【0065】
ElovL2遺伝子の上流のDNA領域に含まれる13 CGサイトの発見、その加重D
NAメチル化レベルが唾液DNAの年齢を予測するElovL2 AS1領域
この実施例では、本発明は、これまでの生物学的年齢の最も正確な測定値として認識されてきた「エピジェネティッククロック」に関する。ただし、これまでに利用可能なテストでは、血液を使用して多くのサイト(~350)でDNAメチル化を測定する必要があり、これは、広く流通している消費者製品としては適用できない侵襲的で費用のかかる方法である。利用可能な方法は、研究および臨床関連の研究には十分であるが、このテストの消費者主導の一般的な使用には適していない。
したがって、本発明は、「エピジェネティッククロック」、特にDNAメチル化に基づく生物学的エイジングの正確で、堅牢で、高スループットで、非侵襲的なテストである方法を提供する。
この実施例における本発明は、ヘルシーエイジングのライフスタイル管理のための生物学的年齢のポリCG DNAメチル化マーカーを提供する。
【0066】
血中年齢と相関するCGサイトの発見
本発明は、血液からの公的に利用可能な450K IlluminaのゲノムワイドDNAメチル化アレイ(GSE40729)をピアソン相関分析にかけた。これまでに報告されていない少数のCGサイトが選択され、分析された。それらのCGサイトのうちの2つは、物理的地図について本明細書に開示されるように、
図1の代表的な例として示されるElovL2 AS1領域と呼ばれるElovL2遺伝子のアンチセンス領域の上流にあることが見出された。そこで示されているように、それらは年齢と高度に相関していることがわかった(ピアソン相関係数r> 0.9およびp = 0)。次に、本発明は、本明細書に開示されるように、
図2に示される前記CGサイトの両方の複合加重DNAメチル化測定が、独立コホート(GSE40279 n = 656およびGSE2219、n = 60)における血中DNAの年齢を正確に予測することを決定した。本明細書に開示されるSEQ ID NO:1に示されるように、ElovL2 AS1領域のCGサイトのメチル化は、胎児の0%近くから90歳の人々の90%近くに進行した。したがって、SEQ ID NO:1に示されるこのElovL2 AS1領域および前記領域内に見出されるCGサイトは、本明細書に開示される表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置であり、単独で年齢とほぼ完全な相関関係を示し、生物学的年齢を決定するには、少数の前述のCGサイトで十分である可能性があることを示唆している。
【0067】
ElovL2 AS1領域のCGサイト唾液サンプルの年齢を予測する
開示されたDNAメチル化年齢テストの幅広い適用性を評価するために、生物学的材料を導き出すために資格のある医療専門家を必要としないことが重要である。この実施例において、本発明は、本明細書に開示されているSEQ ID NO:1で示されるElovL2 AS1領域に位置する表1に記載されるようなジヌクレオチド配列の位置である、開示される高度に相関するCGサイトを唾液の公的に利用可能な450K Illuminaアレイメチル化データをテストすることにより、を唾液の年齢予測因子として使用することが可能であるかどうかを決定した(GSE78874、n = 259)。本発明は、cg16867657およびcg21572722の加重メチル化測定値から構成されるメチル化スコアを開示した。これらは、表1に記載されているジヌクレオチド配列の位置であり、SEQ ID NO:1に記載されている領域内のCGサイトの位置であり、ElovL2 AS1領域とcg09809672は、本明細書に開示されている表1に記載されている染色体1のCGサイトであり、平均偏差5.62歳および中央偏差4.74歳で年齢を予測した。次に、本発明は、本明細書に開示されたモデルの精度を、ゴールドスタンダードであるHorvathクロックと比較した。
図3に示すように、ElovL2 AS1領域サイトのパフォーマンスは、Horvathクロックよりもわずかに優れていた。年齢検出におけるElovL2遺伝子の価値は当技術分野で知られていることに留意されたい。しかしながら、本発明は、前記過去の知識が、ElovL2遺伝子に存在すると考えられた2つのCGサイト(すなわち、cg16866757およびcg2
1572722)が、ElovL2遺伝子ElovL2-AS1遺伝子に対するアンチセンス配向において実際は異なる遺伝子の上流領域にあるという事実を見逃していたことを開示する(本明細書に開示されるように
図1に示される物理的な記述を参照)、ここで、前記上流領域はElovL2 AS1領域と呼ばれ、SEQ ID NO:1に示されるように本明細書に開示される。ElovL2 AS1遺伝子の上流のこの領域には、選択された13 CGサイトが含まれている(前記の表1を参照)。
【0068】
[実施例2]
ElovL2 AS1領域の13個のCGのバイサルファイト変換、マルチプレックス増幅、次世代シーケンシングおよびメチル化の計算
本開示はさらに、被験者または顧客によって収集され、ラボに郵送されるDNA安定化緩衝液(トリス10mM EDTA 10mM、SDS1%)中の唾液がラボでプロテアーゼKとインキュベートされた(200マイクログラムの場合37℃で30分)。次に、Qiagenキットを使用してゲノムDNAを精製した。精製されたDNAは、例えば、EZ DNAバイサルファイトキットを使用して、亜硫酸水素ナトリウムで処理された。ターゲット配列のライブラリーは、標準的なTaqポリメラーゼ反応で以下のプライマーを使用した2段階のPCR反応によって生成された。
PCR1の場合-SEQ ID NO:1に記載されている配列に対応するアンプリコンを増幅した。
SEQ ID NO:5で示されているフォワードプライマー:
5’ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCTNNNNNYGGGYGGYGATTTGTAGGTTTAGT3’
SEQ ID NO:6で示されているリバースプライマー:
5’GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCTCCCTACACRATACTACTTCTCCCC3’
PCR2の場合-サンプルにバーコードを付けるために、次のプライマーを使用して2番目のPCR反応を実行した。
SEQ ID NO:7で示されているフォワードプライマー:
5’AATgATACggCgACCACCgAgATCTACACTCTTTCCCTACACgAC3’
SEQ ID NO:8で示されているバーコーディングリバースプライマー:
5’CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATAGTCATCGGTGACTGGAGTTCAGACGTG3’(赤色の塩基がインデックスであり、このインデックスの最大200のバリエーションが使用される)。
プライマーの2番目のセットは、各サンプルのインデックスと、リバースおよびフォワードシーケンシングプライマーを導入した。すべてのサンプルからのPCR産物2を組み合わせ、AMPpure-XPビーズ(NEB)で精製した。ライブラリーはQPCRによって定量化され、MiSeqフローセルにロードされた。高速Qファイルは、BisMarkまたは他の編集ソフトウェアを使用して関連するゲノム領域にアラインメントされた。
【0069】
[実施例3]
ElovL2 AS1遺伝子領域の上流の領域、SEQ ID NO:1に示されるElovL2 AS1領域における13 CGサイトの優れた性能
次に、本開示は、開示された13 CGサイトの組み合わされた加重メチル化スコアが、2または3 CGサイトのいずれかと比較した場合に優れた予測性能を提供するかどうかを決定したホンコンサイエンスパークの65人のボランティアから唾液サンプルを収集し、13 CGサイト(前記の表1を参照)でのメチル化レベルを例2に記載されているように決定した。本開示は、CGサイトの異なる組み合わせで一連の多変数線形回帰を実行した。本明細書に開示される
図4に示される結果は、13 CGサイト(
図4のパートD
を参照)の組み合わせが、4 CGサイト(
図4のパートAを参照)、5 CGサイト(
図4のパートBを参照)またはIllumina2 CGサイト(
図4のパートCを参照)のいずれかの組み合わせよりも良好に機能することを示した。
図4Eに示すように、4、5、または2 CGサイトのより小さな組み合わせに対する13 CGサイトの組み合わせの優位性に関する結果は、統計的比較データでさらに実証された。13 CGメチル化スコアのピアソン積率相関係数rは0.95(p = 1.8x10-33)であった。
【0070】
[実施例4]
顧客からの唾液サンプルの生物学的年齢の決定
前記で説明したように、生物学的年齢は私たちの健康の重要なパラメータである。しかしながら、本発明に開示されるテストは、被験者によって行われることを意図しているため、専門医療システム外の自宅の顧客にとって、検査が単純であり、好ましい実施形態として医療専門家が採血する必要がないことが重要である。採血自体が軽度のリスクのある手順である可能性があるため、定期的な船便で最先端の中央ラボ施設に配達することもできる。したがって、本発明は、ElovL2 AS1領域の13 CGサイトが、そのような機会を提供するエピエイジングテストの基礎を形成することを開示する。開示される本発明において、顧客は、エピエイジングアプリ、ウェブまたは電子メールを通じて、DNAを最大1ヶ月間安定に保つ安定化緩衝液を含む唾液検査キットを注文する。安定化バッファーには、20 mM Tris-HCl(pH 8.0)、20 mM EDTA、0.5%SDS、および1%Triton X-100が含まれる。バーコードキットは顧客の住居に郵送される。顧客は自分の電話のスキャナーでバーコードをスキャンし、バーコードを自分の電話の内部IDにリンクするアプリに登録する。エピエイジングテストキットに含まれる手順書に従って、顧客は収集チューブに唾を吐き、唾液を安定化バッファーを含むチューブに移し、チューブを郵便料金前払いの封筒に入れてラボに送る。ラボでは、DNAが抽出され、バイサルファイト変換され(化学的バイサルファイト変換処理により、メチル化されていないCがTに変換され、メチル化されたCはCのままになる)、ElovL2 AS1領域が実施例3で説明したように増幅され、MiSeqIlluminaシーケンサーで他の患者からのサンプルでシーケンスされた。fastQファイルが分析され、13 CGサイトのメチル化値(m)「mCGn= CGnCカウント/(CGnTカウント+ CGnCカウント)」が計算される。
次に、値を次の式に入力して、生物学的年齢を計算する。
生物学的年齢=(CG1 * 87.5643 + CG2 * 6.3301 + CG3 * -0.8691 + CG4 * 1.9468 + CG5 * 40.0336 + CG6 * 49.4303 + CG7 * -14.7868 + CG8 * 22.9042 + CG9 * -49.7942 + CG10 * 111.7467 + CG11 * 41.8108 + CG12 * 0.4144
+ CG13 * -150.8005)-71.6872
次に、生物学的年齢がエピエイジングアプリで顧客に送信されるか、顧客はバーコードIDを使用して結果を取得できる。暦年齢よりもかなり老いた生物学的年齢(+5歳)は、ライフスタイルの変化の「危険信号」として機能する。顧客は自分の生物学的年齢を定期的に(6~12か月ごとに)測定し、生物学的年齢と暦年齢の間のギャップを減らすことにおける進捗状況を評価する。
【0071】
[実施例5]
生物学的年齢テストとライフスタイルデータを管理するためのエピエイジングアプリ
本発明は、エピエイジングアプリを開示する(当該アプリのホームページについては
図5を参照)。これは、AppleおよびAndroidオペレーティングシステムのいずれかに準拠し、「エピエイジングテスト」、注文方法、注文用カート、PayPalやAlipayなどの電子決済へのリンクに関する情報を提供する。本発明の開示されたアプリ
の革新的な側面は、「エピエイジングテスト」の顧客ベースの管理を、評判の良い国内および国際的な医療群による動的な推奨事項「セルフレポート」、データの共有、機械学習、反復的な機械学習によって推進される反復的な変更、顧客へのパーソナライズされたレポート、および繰り返しの評価(
図6を参照)に基づく顧客主導のライフスタイル変更の管理のためのシステムと組み合わせることである。「強化学習」のシステムは、DNAメチル化年齢と年代の年齢の違いによって決定されるように、エイジングの加速を減らすことに最大の影響を与えるライフスタイルの変化を指示する。前記本明細書で提供されるアプリは、オープンソースであり、Build Fire JS、Ionic、AppceleratorのTitanium SDK、Mobile angular UI、Siberian CMSなどの当業者に知られているプログラムによって構築されている。アプリは、Appleストア、Google Play store、およびWebサイトのいずれかからダウンロードされる。アプリには、顧客IDの登録と割り当てが必要である。アプリは、バーコードをスキャンしてテストバーコードと顧客のIDをリンクするスキャナーをアクティブにする。データはこれらの「ブラインド」IDにリンクされる。個人データと顧客データは「ファイアウオール」で切離され、トークン化されて、「エイジング」とライフスタイルデータの完全なブラインデイングを保護する。データ管理システムは個人データにアクセスできない。システムは、顧客が自分の電子メールアカウントを使用することによってのみ開始できるが、データ管理システムから完全に知らされていない個人IDを復元するように構築されている。データのブラインド化された、該アプリの基本的な機能である。アプリのフロントページにはいくつかのボタンがある(
図5を参照)。1つのボタンで、「エイジング」テストと科学的引用に関する基本情報にリンクし、PubMedリンクを使用して、該当地域に関するより広くより深い知識を得ることができる。この情報は、ライフスタイルと「エイジング」の間のリンクに関する情報を提供する。
2番目のボタンは、ライフスタイルにリンクする一連のボタンおよび「気分」、「慢性的な痛み」、血圧、心拍数、体重、身長、空腹時糖度、その他の代謝テスト、投薬、乱用薬物、アルコール、喫煙、および顧客が入力した運動データなどの「生理学的測定」(SAMe、ビタミンなどの栄養補助食品の摂取を含む)、「栄養」などのウェルビーイングドメインボタンを含むページにリンクする。各セクションの前には、全米心臓脳卒中協会や糖尿病協会、アメリカ癌協会などの評判の良い協会から集められた推奨事項が提供される。
推奨事項のセクションには、これらの協会へのリンクが含まれているため、顧客は自分で判断や決定を行うことができる。ライフスタイル管理セクションの背後にある考え方は、自己啓発と顧客のライフスタイル決定を自分でコントロールすることである。データ入力は、数値の目盛りを動かすことによって行われます。YES-NOのエントリーは、NOの場合は0、YESの場合は1としてスケーリングされる。
その他の定量化可能なエントリーは、数量別に入力される。各データ入力スケールに加えて、推奨事項のスケーリングされたプレゼンテーションが提示され、色分けされた推奨事項と比較したパフォーマンスの評価を顧客に提供する。
推奨事項の範囲は緑色で示されている。推奨事項からの逸脱は、その範囲の上は赤、下に青で示される。各セクションのデータ入力の終了時に顧客がクリックするセーブボタンにより、データの保存を可能にする。データが入力されると、サマリー分析レポートが提供される。国の推奨事項に関連して時間の経過にともなう進捗状況を説明するチャートも提供される。ラボのエージングテストが完了すると、テストはアプリにリモートで配信される。顧客データとその他の顧客のデータは、さらに分析するためにクラウドベースのデータベースに保存される。
【0072】
[実施例6]
健康とDNAメチル化年齢データの機械学習主導の分析とライフスタイル改善のための個別の推奨事項
複数のユーザーから得られたデータは、クラウドベースのSQLデータベースに保存される(
図7を参照)。「機械学習」アルゴリズムはデータの分析に使用され、痛み、血圧、BMI、気分などの入力質問票の測定値と、出力としてのDNAメチル化年齢と暦年齢の差を相関させるモデルを構築している。たとえば、「ニューラルネットワーク」、ディシジョンツリー、ランダムフォレストラッソ回帰、K-Meansクラスター分析、強化学習、「ペナルティ付き回帰」などの方法を使用する。本発明に開示される方法は、質問票への回答について統計分析を実行し、アプリ上で消費者に動的レポートを提供することを含み、癌、心臓病、脳卒中、糖尿病などの全米協会の推奨事項と比較した、時間の経過に伴う質問票への回答の進行を説明している。
【0073】
本発明は、その好ましい実施形態に関連して説明されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の多くの可能な修正および変更を行うことができることを理解されたい。
【0074】
[利点]
当技術分野で知られているものに対する本発明で開示される方法の革新的な態様は、これまで記載されていないElovL2 AS1領域の13 CGサイトの組み合わせが、1つの単一アンプリコンの唾液サンプルからの非常に正確な年齢の予測を提供することである。堅牢な次世代シーケンシングの多重化と使用により、精度とシンプルさが向上する。このアプローチにより、コストが大幅に削減され、消費者製品としてのアプリケーションでテストが実行可能になる。
【0075】
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