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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(54)【発明の名称】ガス流を送給するための装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/16 20060101AFI20220824BHJP
【FI】
A61M16/16 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573931
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(85)【翻訳文提出日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 NZ2020050061
(87)【国際公開番号】W WO2020251376
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】62/861,515
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/935,867
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518329918
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
【氏名又は名称原語表記】FISHER & PAYKEL HEALTHCARE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ウォールズ ブルース マイケル
(72)【発明者】
【氏名】グリルス ピーター ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】ライト ダグラス リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ナイチンゲール クリストファー アール
(57)【要約】
本発明は、ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置に関する。装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、且つある量の水を入れるための加湿チャンバであって、加湿モードにおいて動作位置に設置され得、且つ非加湿モードにおいては、任意選択的に、装置から分離される、加湿チャンバを含む。装置はまた、非加湿モードで起動され得る補助流路と、装置が加湿モードにあるとき、加湿チャンバ内の水を加熱する、被電力供給機器とを有し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、前記装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、前記装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
前記送風器と連通しているハウジング出口ポート、前記ユーザ導管と連通し得るハウジング入口ポートを有するハウジングであって、電力を受け取るために電源に接続され得るハウジング;
ある量の水を入れるための、且つチャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバであって、前記加湿チャンバは、前記加湿モードにおいて動作位置に設置され得、ここでは、前記チャンバ入口は前記ハウジング出口ポートと連通し、及び前記チャンバ出口は前記ハウジング入口ポートと連通して、前記ガス流を、前記加湿チャンバを通して流す、加湿チャンバ;及び
前記非加湿モードにおいて動作位置に設置され得る補助流路であって、ここでは、前記補助流路は、前記ハウジング入口ポート及び前記ハウジング出口ポートと連通して、それらの間に前記ガス流を流す、補助流路;及び
前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記加湿チャンバ内の水を加熱する、被電力供給機器であって、前記ハウジングに接続される前記電源によって給電され得る、被電力供給機器
を含む、装置。
【請求項2】
前記被電力供給機器は、前記加湿チャンバ内の前記水を加熱するためのヒータアセンブリを含んで、前記ガス流の加湿を高める、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ヒータアセンブリは、前記加湿チャンバに係合して前記水を加熱し、ここでは、前記被電力供給機器と前記加湿チャンバとの間の前記係合は、熱的係合、電力係合、及び/又は電磁誘導電力係合のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、本体と、前記本体に対して可動であるプラットフォームとを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記プラットフォームは、前記ハウジングに旋回式に接続される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ヒータアセンブリは、前記本体の外側面に配置されて、前記加湿チャンバが前記動作位置にあるとき、前記ヒータアセンブリと前記加湿チャンバとの間の熱的係合を促す、請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
前記ヒータアセンブリは、前記本体の外周壁から外向きになるように配置されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ヒータアセンブリは前記プラットフォーム上に配置され、及び前記ヒータアセンブリは、前記加湿チャンバが前記動作位置にあるときに、前記加湿チャンバに係合する、請求項4~7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記ヒータアセンブリは前記プラットフォームの内側部分に配置され、及び前記加湿チャンバは前記ヒータアセンブリに載置され得、それにより、前記ヒータアセンブリと前記加湿チャンバとを係合する、請求項4~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記ヒータアセンブリは、使用時に加熱する表面を有する加熱板を有する、請求項6~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記加熱板は、前記加湿チャンバの熱伝導性ヒータベースに熱的に係合する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記被電力供給機器は、前記加湿チャンバへ電力を提供するための電気的接続器を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記被電力供給機器は、前記加湿チャンバ内に配置された加熱素子と、前記加熱素子に給電するために、前記加熱素子を前記ハウジングの協働する電気的結合器に電気的に接続するための電気的結合器とを有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記補助流路は、前記ハウジングに可動式に接続される、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記補助流路は、前記プラットフォームに配置される、請求項4~14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記加湿チャンバは非動作位置を有し、ここでは、前記チャンバ入口が前記ハウジング出口ポートから変位され、且つ前記チャンバ出口が前記ハウジング入口ポートから変位され、及び前記補助流路を活動位置へ動かすことができる、請求項1~15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、一度に前記加湿モード又は前記非加湿モードの一方のみで動作可能である、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記補助流路は、前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記活動位置において、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートと連通し、及び前記チャンバ入口及び前記チャンバ出口は、前記加湿モードにおいて、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートのそれぞれと連通している、請求項16又は17に記載の装置。
【請求項19】
前記加湿チャンバが前記ハウジングから分離されるとき、前記補助流路は、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートと連通するように動作可能である、請求項16~18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記加湿モードにおいて、前記加湿チャンバの前記動作位置は、前記チャンバ入口及び前記チャンバ出口が前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートとそれぞれ連通すると、起こる、請求項1~19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
請求項4に従属するとき、前記チャンバ入口及び前記チャンバ出口は、前記加湿チャンバの本体内に固定位置を規定しており、及び前記加湿チャンバは、前記ハウジングに手動で設置できるため、前記チャンバ入口及び前記チャンバ出口は、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートとそれぞれ位置合わせされ、それにより、前記腐植化モードにおいて、前記加湿チャンバを前記動作位置に設置する、請求項1~20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記補助流路は、前記ハウジング出口ポートと連通し得る流路入口、及び前記ハウジング入口ポートと連通し得る流路出口を有する、請求項1~21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記補助流路の前記流路入口及び前記流路出口は、前記加湿チャンバが前記ハウジングから分離されるとき、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートにそれぞれ接続され得る、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記補助流路は、前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記活動位置にあって、前記流路入口及び前記流路出口が前記ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートとそれぞれ接続されるようにする、請求項22又は23に記載の装置。
【請求項25】
前記補助流路は、前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記非活動位置へ動いて、前記流路入口及び前記流路出口が前記ハウジング入口ポート及び前記ハウジング出口ポートからそれぞれ接続解除されるようになる、請求項22~24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記補助流路は、前記ハウジングに旋回式に接続され、且つ活動位置と前記非活動位置との間で旋回し得る、請求項22~25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
請求項4に従属するとき、前記補助流路は、前記プラットフォームに支持されている前記流路入口及び前記流路出口を含め、前記プラットフォームに配置される。請求項22~26のいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記補助流路の少なくとも一部は、前記プラットフォームによって画成されている、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
請求項4に従属するとき、前記プラットフォームの第1のセクションは、前記ハウジングに旋回式に接続するためのピボット接続器を有し、且つ前記流路入口及び前記流路出口は、前記プラットフォームの第2のセクションに配置され得、前記第1のセクション及び前記第2のセクションは、前記プラットフォームの対向する端部にあるか又はそれらの方へ向かっている、請求項1~28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
請求項4に従属するとき、前記プラットフォームは閉鎖した向きへ旋回され得、ここでは、前記プラットフォームを閉鎖する行為によって、前記補助流路を活動位置へ動かし、且つ前記プラットフォームは開放された向きへ旋回され得、ここでは、前記プラットフォームを開放する前記行為によって、前記補助流路を前記非活動位置へ動かす、請求項1~29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記プラットフォームが前記開放された向きにあるとき、前記加湿チャンバは前記プラットフォームに積まれ得、及び前記ヒータアセンブリは前記加湿チャンバに係合して、前記加湿チャンバ内の水を加熱する、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記補助流路が前記活動位置にあるとき、すなわち前記装置が前記非加湿モードにある状態で、前記補助流路の前記流路入口及び前記流路出口は、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートそれぞれに対して封止接続構造を形成し得る、請求項1~31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
前記補助流路が前記活動位置にあり、前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記チャンバ入口及び前記チャンバ出口も、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートそれぞれとの封止接続構造を形成し得る、請求項1~32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
請求項4に従属するとき、前記ハウジングの前記本体は、前記装置が前記加湿モード及び前記非加湿モードにあるとき、前記装置が載置され得るベースを有する、請求項1~33のいずれか1項に記載の装置。
【請求項35】
請求項4に従属するとき、前記装置は、前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記プラットフォームに載置され得る、請求項1~34のいずれか1項に記載の装置。
【請求項36】
請求項4に従属するとき、前記装置は、前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記ハウジング及び前記加湿チャンバを解放可能に結合する結合アセンブリを有する、請求項20~32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項37】
前記結合アセンブリは、前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記ハウジング及び前記プラットフォームを前記活動位置に解放可能に結合する、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記結合アセンブリは、前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記ハウジング及び前記補助流路を解放可能に結合する、請求項36又は37に記載の装置。
【請求項39】
前記結合アセンブリは、前記装置が前記加湿モードにあるとき、すなわち、前記プラットフォームが前記開放された向きにある状態で、前記加湿チャンバ及び前記プラットフォームを解放可能に結合する、請求項36~38のいずれか1項に記載の装置。
【請求項40】
前記結合アセンブリは:前記加湿チャンバの前記本体にある第1のラッチング部分と、前記加湿モードにおいて前記第1のラッチング部分に解放可能に係合し得る、前記ハウジングの前記本体にある、協働する第2のラッチング部分とを含む、請求項36~39のいずれか1項に記載の装置。
【請求項41】
前記結合アセンブリは、前記非加湿モードにおいて前記第2のラッチング部分に解放可能に係合し得る、前記プラットフォーム及び/又は前記補助流路にある第3のラッチング部分を含む、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記結合アセンブリは、前記プラットフォームにある前記第3のラッチング部分に解放可能に係合し得る、前記加湿チャンバの前記本体にある第4のラッチング部分を含む、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記結合アセンブリは、前記加湿チャンバの本体にある第1の構成体、及び前記ハウジングの前記本体にある第2の構成体を含み得、且つ前記第1及び第2の構成体は、前記加湿チャンバが前記動作位置に設置されるときに、嵌合して、前記チャンバ入口及び前記チャンバ出口と前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートそれぞれとの位置合わせを支援する、請求項36~42のいずれか1項に記載の装置。
【請求項44】
前記装置は、前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記チャンバ入口とハウジング出口ポートとの位置合わせ、及び前記チャンバ出口と前記ハウジング入口ポートとの位置合わせをもたらす少なくとも1つのロケータ構成体を含む、請求項1~43のいずれか1項に記載の装置。
【請求項45】
請求項2に従属するとき、前記加湿チャンバは、ヒータベースと、前記ヒータベースから下方に延在するエプロンとを含む底壁を有し、前記エプロンは、前記ヒータアセンブリの側壁の周りに嵌っている、請求項1~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、前記装置は、加湿モードで動作可能であり、ここでは、加湿チャンバは、前記装置上の動作位置及び非加湿モードに設置され得、前記装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
前記送風器と連通しているハウジング出口ポートを有するハウジング及び
前記ハウジングに対して可動である加熱アセンブリであって、及び前記加湿モードでは、前記加熱アセンブリは、加湿チャンバが前記加熱アセンブリによって係合され得る動作位置に設置され得、及び前記非加湿モードでは、前記加熱アセンブリは、前記加湿チャンバが前記加熱素子に積まれることができない、しまい込み位置に設置され得る、加熱アセンブリ
を含む、装置。
【請求項47】
前記ハウジングは、前記ユーザ導管と連通し得るハウジング入口ポートを有する、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記装置は、ある量の水を入れるための前記加湿チャンバを含み、前記加湿チャンバは、前記ハウジング出口ポートと連通するチャンバ入口、及び前記ハウジング入口ポートと連通する前記チャンバ出口を有して、前記ガス流を、前記加湿チャンバを通して流す、請求項46又は47に記載の装置。
【請求項49】
前記ヒータアセンブリは、前記加湿チャンバ内の前記水を加熱するための電力を受け取って、前記ガス流の加湿を高める、請求項48又は49に記載の装置。
【請求項50】
前記ヒータアセンブリは、前記加湿チャンバに係合して前記水を加熱し、ここでは、前記被電力供給機器と前記加湿チャンバとの間の前記係合は、熱的係合、電力係合、及び/又は電磁誘導電力係合のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る、請求項47~49のいずれか1項に記載の装置。
【請求項51】
前記ハウジングは、本体と、前記本体に対して可動であるプラットフォームとを含む、請求項47~50のいずれか1項に記載の装置。
【請求項52】
前記プラットフォームは前記ハウジングに旋回式に接続される、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記ヒータアセンブリは、前記本体の外側面に配置されて、前記加湿チャンバが前記動作位置にあるときの、前記ヒータアセンブリと前記加湿チャンバとの間の熱的係合を促す、請求項51又は52に記載の装置。
【請求項54】
前記ヒータアセンブリは、前記本体の外周壁から外向きになるように配置されている、請求項51~53のいずれか1項に記載の装置。
【請求項55】
前記ヒータアセンブリは前記プラットフォーム上に配置され、且つ前記ヒータアセンブリは、前記加湿チャンバが前記動作位置にあるとき、前記加湿チャンバに係合する、請求項51~53のいずれか1項に記載の装置。
【請求項56】
前記ヒータアセンブリは前記プラットフォームの内側部分に配置され、且つ前記加湿チャンバは前記ヒータアセンブリに載置され得、それにより、前記ヒータアセンブリと前記加湿チャンバとを係合する、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記プラットフォームは閉鎖した向きへ旋回され得、ここでは、前記プラットフォームを閉鎖する前記行為によって、前記補助流路を活動位置へ動かし、及び前記プラットフォームは開放された向きへ旋回され得、ここでは、前記プラットフォームを開放する前記行為によって、前記補助流路を前記非活動位置へ動かす、請求項51~55のいずれか1項に記載の装置。
【請求項58】
前記プラットフォームが前記開放された向きにあるとき、前記加湿チャンバは前記プラットフォームに積まれ得、及び前記ヒータアセンブリは、前記加湿チャンバに係合して、前記加湿チャンバ内の水を加熱する、請求項57に記載の装置。
【請求項59】
前記装置は、前記ハウジングに動作可能に接続される補助流路を含んで:
iii)前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記補助流路が前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートと連通して、それらの間に前記ガス流を流す活動位置と、
iv)前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記補助流路が前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートから離れているため、前記加湿チャンバが前記動作位置に設置され得る非活動位置と
の間で動くようにする、請求項47~58のいずれか1項に記載の装置。
【請求項60】
前記補助流路は、前記プラットフォームに配置され、且つ前記プラットフォームが前記本体に対して閉鎖されているとき、前記活動位置にあり、及び前記プラットフォームが前記本体から離れるように旋回されるとき、前記非活動位置にある、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、前記装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、前記装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
前記送風器と連通しているハウジング出口ポート、及び前記ユーザ導管と連通し得るハウジング入口ポートを有するハウジング;
チャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバであって、前記加湿チャンバは、可動であり、且つ動作位置に設置することができ、ここでは、前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記チャンバ入口は前記ハウジング出口ポートと連通し、且つ前記チャンバ出口は前記ハウジング入口ポートと連通して、前記ガス流を、前記加湿チャンバを通して流す、加湿チャンバ;及び
前記ハウジングに動作可能に接続される補助流路であって:
i)前記装置が前記非加湿モードにあるとき、前記補助流路が前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートと連通して、それらの間に前記ガス流を流す活動位置と、
ii)前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記補助流路が前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートから離れているため、前記加湿チャンバが前記動作位置に設置され得る非活動位置と
の間で動くようにする、補助流路
を含む、装置。
【請求項62】
前記ハウジングは:i)前記送風器が内部に配置される本体、及びii)前記補助流路が前記非活動位置にある開放された向きと、前記補助流路が前記活動位置にある閉鎖した向きとの間で、前記本体に対して可動であるプラットフォームを有する、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
前記プラットフォームは、前記本体に旋回式に接続されて、前記開放した向きと閉鎖した向きとの間で旋回し得る、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
前記プラットフォームは、前記開放された向きにあるとき、前記ハウジングに接続されたままである、請求項63に記載の装置。
【請求項65】
前記補助流路セクションは、前記活動位置において、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートと連通し、それらの間に前記ガス流を流す、請求項61~64のいずれか1項に記載の装置。
【請求項66】
前記補助流路は前記プラットフォームに配置される、請求項61~65のいずれか1項に記載の装置。
【請求項67】
前記補助流路の少なくとも一部は、前記プラットフォームによって画成されている、請求項61~66のいずれか1項に記載の装置。
【請求項68】
前記補助流路は、前記非加湿モードの最中、前記活動位置において、前記ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートそれぞれに接続され得る流路入口及び流路出口を有する、請求項61~67のいずれか1項に記載の装置。
【請求項69】
前記補助流路は、前記装置が前記加湿モードにあるとき、前記非活動位置へ動き得、前記流路入口及び前記流路出口が、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートからそれぞれ接続解除されるようにする、請求項61~68のいずれか1項に記載の装置。
【請求項70】
ユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、前記装置は、加湿チャンバを用いて加湿モード、及び非加湿モードで動作可能であり、前記装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
ユーザ導管が接続され得る、前記ガス流用の調整可能な流路;
前記送風器からハウジング出口ポートまで延在する前記調整可能な流路の少なくとも一部を有するハウジング;及び
前記ハウジングに動作可能に接続されるプラットフォームであって:
iii)前記加湿チャンバが、前記ハウジング上の前記動作位置に設置され得、次に、前記装置を前記加湿モードで動作させる、開放された向きと;
iv)前記加湿チャンバが前記ハウジングから分離され、次に、前記装置を前記非加湿モードで動作させる、閉鎖した向きと
の間で動くことができるようにする、プラットフォーム
を含む、装置。
【請求項71】
前記プラットフォームは、前記ハウジングに旋回式に接続されて、前記開放した向きと閉鎖した向きとの間で旋回し得る、請求項70に記載の装置。
【請求項72】
前記プラットフォームは、前記開放された向きにあるとき、前記ハウジングに接続されたままである、請求項71に記載の装置。
【請求項73】
前記装置は前記加湿チャンバを含む、請求項70~72のいずれか1項に記載の装置。
【請求項74】
前記装置は、前記ユーザ導管が接続され得る、チャンバ導管ポート又はハウジング導管ポートのいずれか一方又はそれらの組み合わせを含む導管ポートを有する、請求項70~73のいずれか1項に記載の装置。
【請求項75】
前記ハウジングは、前記ハウジング導管ポートと流動連通するハウジング入口ポートを含む、請求項74に記載の装置。
【請求項76】
前記調整可能な流路は、前記装置が前記非加湿モードにあるときに活動位置、及び前記装置が前記加湿モードにあるときに非活動位置に設置され得る補助流路セクションを有する、請求項70~75のいずれか1項に記載の装置。
【請求項77】
請求項75に従属するとき、前記補助流路は、前記活動位置においては、前記ハウジング出口ポート及び前記ハウジング入口ポートと連通し、それらの間に前記ガス流を流す、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
前記補助流路は前記プラットフォームに配置される、請求項76又は77に記載の装置。
【請求項79】
前記補助流路の少なくとも一部は、前記プラットフォームによって画成されている、請求項76~78のいずれか1項に記載の装置。
【請求項80】
前記補助流路は、前記プラットフォームが前記閉鎖した向きにあるとき、前記ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートそれぞれと接続する流路入口及び流路出口を有する、請求項76~79のいずれか1項に記載の装置。
【請求項81】
前記補助流路は、前記プラットフォームが前記開放された向きにあるとき、前記ハウジング入口ポート及び前記ハウジング出口ポートからそれぞれ接続解除される、請求項76~80のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月14日出願の米国仮特許出願第62/861515号、及び2019年11月15日出願の米国仮特許出願第62/935867号の優先権を主張する。米国仮特許出願第62/86151号及び同第62/935867号の明細書を、参照することにより本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、ユーザへガス流を送給するための装置及びその装置の動作方法に関する。ガス流は、呼吸補助をもたらすために使用され得、且つ、例えば、睡眠時無呼吸などの疾患の治療のための気道陽圧(PAP:Positive Airway Pressure)療法において使用され得る。
【背景技術】
【0003】
本明細書では、用語「呼吸補助」、「呼吸補助をもたらすための装置」、又はそれらの変形は、限定されるものではないが、気道陽圧(PAP)療法などの呼吸療法を含み、これには、限定されるものではないが、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA:Obstructive Sleep Apnea)、いびき、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)などの疾病の治療のために使用され得るCPAP療法及び両レベル療法(Bi-level therapy)、非侵襲的換気(NIV:Non-Invasive Ventilation)、及びネーザルハイフロー療法(Nasal High Flow therapy)(NHF)が含まれる。
【0004】
現在、市場には、いくつかの異なる呼吸療法装置がある。これらの装置の多くは、ユーザへ供給中のガス流を加湿して、ユーザの快適性を高めている。これらの一部は、例えば、別個のスタンドアロン加湿器を呼吸療法装置と呼吸導管との間に一列に配置させて追加することによって、加湿モードと非加湿モードとの間で切り替えられ得る。導管は、ガス流を装置からユーザへ流すために両モードにおいて必要とされる。スイッチを調節するために、いくつかの呼吸療法装置は、ユーザが装置を手動で調整する必要がある。例えば、ユーザは、1つの出口から導管を手動で接続解除し、且つそれを別の出口へ再接続する必要があるかもしれない。そのよう手動の調整は、手が不器用なユーザ又はこれらのステップが直感的に分からないユーザにとって問題となる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、より直感的であり、且つ異なる使用モード間を切り替えるためにより身体的な負担が少ない別の装置に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある実施形態は、ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
ユーザ導管が接続され得る、ガス流用の調整可能な流路;
送風器からハウジング出口ポートまで延在する、調整可能な流路の少なくとも一部を有するハウジング;
チャンバ入口を有する加湿チャンバであって、加湿チャンバは可動であり、且つ:
i)チャンバ入口がハウジング出口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す動作位置であって、加湿チャンバが、調整可能な流路の一部を形成し、それにより、加湿モードで装置を動作させる、動作位置、及び
ii)加湿チャンバがハウジングから分離されており、且つ調整可能な流路の一部を形成せず、それにより、装置を非加湿モードで動作させる非動作位置
に設置され得る、加湿チャンバ
を含む、装置に関する。
【0007】
調整可能な流路は、ユーザ導管が接続され得る、チャンバ導管ポート及び/又はハウジング導管ポートのいずれかを含む導管ポートを含み得る。
【0008】
例えば、チャンバ導管ポートは、ガス流が加湿チャンバから直接流出するために、加湿チャンバ上に設置され得る。ユーザ導管は、装置が加湿モードにあるとき、チャンバ導管ポートに接続され得る。
【0009】
別の例では、ハウジング導管ポートは、ハウジング上に設置され得る。ユーザ導管は、装置が加湿モード又は非加湿モードにあるとき、ハウジング導管ポートに接続され得る。この配置構成の利点の1つは、ガス流導管が、加湿モードと非加湿モードとの間の変更時に、接続解除及び異なるポートへの再接続を必要としないことである。
【0010】
調整可能な流路は、装置が加湿モードにあるとき、リターン形態を有し得、ここでは、流路は、ハウジングから加湿チャンバまで延在し、且つハウジングへ戻る。
【0011】
ハウジングはハウジング入口ポートを有し得、及び加湿チャンバはチャンバ出口を有し得、及び加湿チャンバが動作位置にあるとき、調整可能な流路は、ハウジング出口ポートからチャンバ入口を経由して加湿チャンバまで延在し且つチャンバ出口を経由してハウジング入口ポートへ戻る、リターン形態を有し得る。
【0012】
調整可能な流路は、ハウジング入口ポートからハウジング導管ポートまで延在する固定セクションを含み得る。
【0013】
調整可能な流路は、ハウジング入口ポートからハウジング導管ポートまで延在する取り外し自在な(固定されていない)セクションを含み得る。
【0014】
取り外し自在なセクションは、ハウジングに切り離し可能に接続され得る。取り外し自在なセクションは、加湿時にガス流を流すために好適とし得、且つ衛生管理体制に従って消毒や清掃を必要とし得る。
【0015】
取り外し自在なセクションは、ハウジング入口ポート、導管出口ポート、及びそれらの間に延在する通路を含み得る。
【0016】
調整可能な流路は、装置が加湿モードにあるとき、非リターン形態を有し得、ここでは、流路は、ハウジングに戻ることなく、加湿チャンバから出る。
【0017】
ハウジング出口ポートは、装置が非加湿モードにあり、且つ加湿チャンバが非動作位置にあるとき、ユーザ導管に接続可能とし得る。すなわち、ハウジング出口ポートは、加湿チャンバが動作位置にあるとき、チャンバ入口と連通し、及びハウジング出口は、加湿チャンバが非動作位置にあるとき、ユーザ導管に接続可能である。
【0018】
ユーザ導管は、調整可能な流路が加湿モードにおいてリターン形態を有するか又は加湿モードにおいて非リターン形態を有するかに関わらず、ハウジング出口ポートに接続可能とし得る。
【0019】
ハウジングは、ハウジング入口ポートを有し得、及び装置はまた、装置が非加湿モードにあるとき、活動位置に設置され得る補助流路セクションを含み得、及びここでは、補助流路セクションは、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと連通し、それらの間でガス流を流す。
【0020】
補助流路は、ハウジングに旋回式に接続され得、且つ活動位置と非活動位置との間で旋回し得る。
【0021】
補助流路は、装置が非加湿モードにあるとき、活動位置にあり、流路入口及び流路出口がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートとそれぞれ接続されるようにし得る。換言すると、非加湿モードへ切り替えるために、補助流路は、流路入口及び流路出口をハウジング出口及び入口ポートへそれぞれ接続するように動かされる。
【0022】
補助流路は、装置が加湿モードにあるとき、非活動位置へ動き、流路入口及び流路出口が、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートからそれぞれ接続解除されるようにし得る。
【0023】
ユーザ導管は、補助流路セクションが活動位置にあるとき、ハウジング導管ポートへ接続され得る。
【0024】
補助流路セクションは、ハウジングに対して動くように、ハウジングに可動式に接続され得る。
【0025】
調整可能な流路が補助流路セクションを有していないとき、ユーザ導管は、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジング出口ポートへ接続され得る。
【0026】
この状況では、調整可能な流路は、動作可能位置に設置されている加湿チャンバによって、形態を変更し、これは、ユーザ導管がハウジング出口ポートから接続解除されて、チャンバ入口をハウジング出口ポートに接続できるようにすることを必要とする。
【0027】
ユーザ導管は、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジング導管ポートに接続され得ることも可能である。
【0028】
補助流路セクションはまた非活動位置へ可動とし得、ここでは、補助セクションはハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートから離れているため、加湿チャンバは、装置が加湿モードにあるとき、動作位置に設置され得る。
【0029】
装置は、加湿チャンバ及び流路の補助セクションがハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと同時に連通する状態で動作し得ることが可能であるが、加湿チャンバ及び補助流路セクションは、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートと交互に流動連通することが好ましい。
【0030】
一実施形態では、装置は、一度に加湿モード又は非加湿モードの一方のみで動作可能とし得る。ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートから離れるように補助流路を位置決めすることによって、ユーザは、加湿チャンバを動作位置に配置できる。すなわち、チャンバ入口及びチャンバ出口は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートにそれぞれ接続され得る。
【0031】
実施形態によってもたらされる利益の1つは、ユーザが自宅又は普段寝ている場所にいながら、ユーザが装置を加湿モードで動作し得、及びユーザが旅行しているとき、すなわち普段寝ている場所から離れているときには、装置は、非加湿モードにおいて使用され得るため、ユーザは、加湿チャンバを持ち運んで輸送する必要がないことである。
【0032】
装置は、腐植化チャンバがハウジングから分離されることなく、非腐植化モードで動作され得ることも可能である。例えば、加湿チャンバ内の水が空になっている状態。しかし、理想的には、加湿チャンバが非動作位置となるように、加湿チャンバはハウジングから分離される。
【0033】
加湿チャンバが非動作位置にあるとき、チャンバ入口がハウジング出口ポートから変位され、且つチャンバ出口がハウジング入口ポートから変位され、及び流路の補助セクションは、活動位置へ動かされることができる。換言すると、チャンバは、ハウジングから変位されて、活動位置へ動く補助セクション流路に適応する。
【0034】
加湿チャンバが非動作位置にあるとき、加湿チャンバは、ハウジングに対して自由に動いたり、又はハウジングから切り離されたりする。加湿チャンバは、ユーザによって装置から手動で取り外されてもよい。
【0035】
加湿チャンバは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングから分離され得る。
【0036】
加湿チャンバは、非加湿モードから加湿モードへ切り替えるとき、ハウジングに取り付けられ得る。
【0037】
加湿チャンバは、装置が加湿モードにあるとき、ハウジングに積まれ得る。この状況では、補助流路は非活動位置にある。
【0038】
チャンバ入口及びチャンバ出口は、加湿モードにおいて、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートのそれぞれと連通し得る。
【0039】
補助流路は、加湿チャンバがハウジングから分離されるとき、ハウジング出口及びハウジング入口と連通するように、動作可能とし得る。加湿チャンバは、非加湿モードにあるとき、ハウジングから分離され、且つ装置から接続解除され得る。
【0040】
加湿チャンバは、加湿モードでは、チャンバ入口及びチャンバ出口がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートとそれぞれ連通する動作位置を有し得る。
【0041】
より詳細には、チャンバ入口及びチャンバ出口は、加湿チャンバの本体内に、固定位置を規定しており、及び加湿チャンバは、ハウジングに対して手動で設置できる(ユーザによって)ため、チャンバ入口及びチャンバ出口は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートとそれぞれ位置合わせされ、それにより、腐植化モードでは、加湿チャンバを動作位置に設置する。
【0042】
加湿チャンバはまた、加湿チャンバがハウジングに対して自由に動いたり又はハウジングから切り離されたりする非動作位置を有し得る。加湿チャンバは、ユーザによって装置から手動で取り外され得る。
【0043】
ハウジングは、本体と、本体に対して可動であるプラットフォームとを含み得る。
【0044】
送風器は本体に収納され得る。
【0045】
ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートは、本体上に設置され得る。
【0046】
補助流路は、ハウジング出口ポートと連通し得る流路入口、及びハウジング入口ポートと連通し得る流路出口を有し得る。
【0047】
補助流路の流路入口及び流路出口は、加湿チャンバがハウジングから分離されるとき、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートにそれぞれ接続され得る。
【0048】
補助流路セクションは、ハウジングに旋回式に接続され得、且つ活動位置と非活動位置との間で旋回し得る。
【0049】
補助流路セクションは、線形運動で、例えばハウジングから内側及び外側に、活動位置と非活動位置との間を動く摺動機構で、動き得る。例えば、補助流路には、引き寄せ機構(draw mechanism)が装着され得る。
【0050】
補助流路セクションは、摺動機構に旋回式に接続され得、その場合、補助流路の動きは、異なる動力学の組み合わせとなることも可能である。
【0051】
補助流路セクションは、流路入口及び流路出口が支持されるプラットフォームにあってもよく、及びプラットフォームは、ハウジングに対して可動である。
【0052】
補助流路の少なくとも一部は、プラットフォームによって画成され得る。
【0053】
補助流路が活動位置にあるとき、プラットフォームは、ハウジングの方へ動かされており、補助流路が、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートと連通するようにする。
【0054】
代替的な実施形態では、調整可能な流路は、ガス流を送風器から:i)ハウジング出口ポート;又はii)ハウジングにある導管ポートの一方へ方向付けるように切り替えられ得る弁を含み得る。
【0055】
本明細書全体を通して、用語「弁」は、単一のアイテム及び複数のアイテムとしての弁を含むため、複数の弁を網羅する。弁は、ガス流の流れを制御し得る、例えば、流れをON/OFFする、及び/又は、例えば、すぐ上の段落で説明したように、ガス流の流れを2つ以上の代替的な流路に沿って方向付ける。
【0056】
弁は、装置が加湿モードにあるとき、ガス流を送風器からハウジング出口ポートへ方向付けるように動作可能とし得る。
【0057】
弁は、装置が加湿モード又は非加湿モードにあるとき、ガス流を送風器からハウジング出口ポートへ方向付けるように動作可能とし得る。
【0058】
切り替え可能な弁は、装置が非加湿モードにあるとき、ガス流を送風器からハウジングの導管ポートへ方向付けるように動作可能とし得る。
【0059】
弁は、ユーザによって切り替えられ得る。
【0060】
装置は、例えば、プラットフォームが開放された向きから閉鎖した向きへ動かされるときに、弁を切り替えるためのアクチュエータを含み得る。
【0061】
弁を切り替えるためのアクチュエータは、機械的アクチュエータ、又は弁を動作させるためのソレノイドを含む、電動アクチュエータとし得る。
【0062】
加湿チャンバは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングから分離されて、プラットフォームをハウジングの方へ動かして、補助流路セクションを活動位置に設置できるようにし得る。
【0063】
非活動位置では、プラットフォームは、ハウジングに対して動かされているため、補助流路は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートから離間されている。換言すると、入口ポート及び出口ポートは空にされて(vacated)おり、それにより、ユーザが加湿チャンバを動作位置に設置できるようにする。
【0064】
補助流路セクションが非活動位置にあるとき、加湿チャンバはハウジング上に積まれ得るため、チャンバ入口はハウジング出口ポートと連通する。すなわち、調整可能な流路はリターン形態にあるとし得る。
【0065】
プラットフォーム及び加湿チャンバは、補助流路が非活動位置にあるとき、係合され得る。
【0066】
補助流路セクションが非活動位置にあるとき、加湿チャンバはハウジング上に積まれ得るため、チャンバ入口及びチャンバ出口は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートとそれぞれ連通する。
【0067】
加湿チャンバは、加湿チャンバが動作位置にあるとき、ハウジングに係合し得る。
【0068】
加湿チャンバと、プラットフォーム及びハウジングの一方又は双方のいずれかとの間の係合の利益の1つは、その係合が、装置が加湿モードにあるとき、加湿チャンバを動作位置に固定して安定化させるのを助け得ることである。
【0069】
プラットフォームは、ハウジングに対して旋回式に接続され得る。例えば、プラットフォームの第1のセクションは、ハウジングに旋回式に接続するためのピボット接続器を有し、且つ流路入口及び流路出口は、プラットフォームの第2のセクションに配置され得る。
【0070】
一例では、第1のセクションは、プラットフォームの一端部にあっても又はその方に向かっていてもよく、及び第2のセクションは、プラットフォームの対向端部にあっても又はその方に向かっていてもよい。
【0071】
別の例では、第1及び第2のセクションは、互いに隣接し得る。
【0072】
プラットフォームは、剛体を有し得る。
【0073】
プラットフォームは、開放した向きと閉鎖した向きとの間で旋回され得る。
【0074】
プラットフォームは、閉鎖した向きへ旋回され得、ここでは、プラットフォームを閉鎖する行為によって、補助流路セクションを活動位置へ動かす。換言すると、プラットフォームが閉鎖した向きへ旋回されると、補助流路セクションは、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートと連通する。
【0075】
調整可能な流路が補助流路セクションを含まないとき、装置は、プラットフォームが開放位置又は閉鎖位置のいずれかにある状態で、非加湿モードで動作され得る。
【0076】
プラットフォームは、開放された向きへ旋回され得、ここでは、プラットフォームを開放する行為によって、補助流路セクションを非活動位置へ動かす。換言すると、プラットフォームを開放することによって、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートそれぞれから流路入口及び流路出口の連通を接続解除し得る。
【0077】
さらに、プラットフォームが開放された向きにあるとき、加湿チャンバはハウジング上に積まれ得、且つチャンバ入口及びチャンバ出口は、ハウジング出口及び入口ポートにそれぞれ接続され得、それにより、装置を加湿モードで動作できるようにする。
【0078】
ハウジングは、ユーザコントロールを有し得、ユーザコントロールは、装置が使用されるモードの設定、又はいずれかの動作パラメータの選択及び/又は調整、又は装置の設定など、ユーザが装置を動作させるために使用し得る。
【0079】
コントロールは:ボタン、スイッチ、ダイアル、及び/又はディスプレイ画面のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。ディスプレイ画面は、装置を動作させるためにスクリーンすなわち画面上に表現されるボタン及びスイッチを表示し得るタッチセンサーとし得る。
【0080】
コントロールは、ディスプレイ画面を含め、プラットフォーム上に設置され得る。
【0081】
プラットフォームは、ディスプレイ画面を含むコントロールを有し得、これは、プラットフォームが開放した向き及び閉鎖した向きの双方に設置されるとき、ユーザによって観察され得る。
【0082】
プラットフォームは、閉鎖した向きにあるとき、ハウジングに対して並列配置に設置され得る。例えば、プラットフォームは、本体の上に、及びそれに対して並列に配置され得る。
【0083】
プラットフォームは、開放された向きにあるとき、ハウジングの本体に対して横方向に設置され得る。例えば、プラットフォームは、開放位置にあるとき、本体に対して鋭角を形成し得る。
【0084】
プラットフォームは、プラットフォームが閉鎖した向きにあるとき、ハウジングの本体の方に向く内側面と、開放した向き及び閉鎖した向きの一方又は双方のいずれかにあるとき、本体から見て外方を向く外側面とを有し得る。
【0085】
コントロールは、ディスプレイ画面を含め、プラットフォームの外側面に設置され得る。換言すると、プラットフォームが開放された向き及び閉鎖した向きのどちらに位置決めされるときでも、ディスプレイ画面はユーザによって観察され得る。
【0086】
コントロールの一部はまた、ハウジングの本体に設置され得る。例えば、ハウジングの本体は、ON/OFFスイッチなどのコントロールを含み得る。
【0087】
プラットフォームは、ヒンジによって本体に旋回可能に装着され得る。好適なヒンジ機構の例は、隠し蝶番、連続蝶番、ナイフヒンジ又はバネ付き蝶番を含む。
【0088】
コントロールは、ディスプレイ画面を含め、本体上に設置され得る。
【0089】
プラットフォームは、任意の好適なラッチング機構によって、閉鎖した向きに保持され得る。
【0090】
ハウジングの本体は、装置が加湿モード及び非加湿モードにあるとき、装置が載置され得るベースを有し得る。すなわち、ハウジングの本体は、加湿モード及び非加湿モードの双方において、同じ向きを有し得る。
【0091】
装置は、装置が非加湿モードにあるとき、プラットフォームに載置され得る。
【0092】
装置は、ハウジング内に設置された、被電力供給機器を含み得る。被電力供給機器は、送風器、ディスプレイ画面、及びユーザコントロールなどの他の電子アイテムなどの、ある範囲の構成要素を含み得る。
【0093】
被電力供給機器は、加湿チャンバ内の水を加熱するためのヒータアセンブリを含み、ガス流の加湿を高め得る。
【0094】
被電力供給機器は、水を加熱するために加湿チャンバに係合し得る。被電力供給機器と加湿チャンバとの間の係合は、熱的係合、電力係合、及び/又は電磁誘導電力(inductive power)係合のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせとし得る。
【0095】
被電力供給機器は、加湿チャンバへ電力を提供するための電気的接続器を含み得る。加湿チャンバは、電気的接続器から電力を受け取る加熱素子を含み得る。
【0096】
ヒータアセンブリは、ハウジングの本体の外側面に配置されて、装置が加湿モードにあるとき、ヒータアセンブリと加湿チャンバとの間の熱的係合を促し得る。
【0097】
ヒータアセンブリは、加湿チャンバが動作位置に設置されるときに加熱板が加湿チャンバによって係合されることができるようにする可動ウイングに装着され得る。
【0098】
可動ウイングは、補助流路を有するプラットフォームとし得るか又はそれを含み得る。
【0099】
一例では、ヒータアセンブリは、プラットフォームの内面に装着され、且つそこに加湿チャンバが載置されて、加湿チャンバとヒータアセンブリとを熱的に係合し得る。
【0100】
ヒータアセンブリは、使用時に加熱する表面を有する加熱板を有し得る。
【0101】
一例では、ヒータアセンブリは、ハウジングの本体の外周壁から外向きになるように配置され得る。この例では、加熱板は、ハウジングの本体上の非可動位置、すなわち固定位置に配置され得る。
【0102】
加熱板は、加湿チャンバの熱伝導性ヒータベースに熱的に係合し得る。
【0103】
被電力供給機器は、加湿チャンバ内に配置された加熱素子と、加熱素子に給電するために、加熱素子をハウジングの協働する電気的結合器に電気的に接続するための電気的結合器とを含み得る。電気的結合器は、結合器、ソケット、遮蔽された及び遮蔽されていない結合器、リード上の結合器などを含む、任意の好適なコネクタとし得る。
【0104】
電気的結合器は、加湿チャンバをプラットフォーム上の正しい位置に設置することによって、接続され得る。
【0105】
ある実施形態では、被電力供給機器は、本体内の誘導発電機と、加湿チャンバ内の水を加熱するために、誘導発電機からのエネルギーに曝露すると加熱する、加湿チャンバの協働するヒータベースとを含み得る。用語「誘導発電機」は、加湿チャンバのヒータベースなど、目標抵抗材料に電流を発生させる電磁石によって高周波交流を発生させ、次に、加湿チャンバ内に熱を発生させる機器を含むことが認識される。誘導を使用して加湿チャンバ内の水を加熱することの利点は、水を加熱する効率が、加湿チャンバとの伝導性熱的係合に依存していないことである。
【0106】
装置は、結合アセンブリを含み得る。
【0107】
結合アセンブリは、装置が加湿モードにあるとき、ハウジングの本体と加湿チャンバとを結合し得る。
【0108】
結合アセンブリは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングと、活動位置にあるプラットフォームとを結合し得る。すなわち、プラットフォームが閉鎖した向きにある状態。
【0109】
結合アセンブリは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングと補助流路とを結合し得る。
【0110】
結合アセンブリは、装置が加湿モードにあるとき、すなわちプラットフォームが開放された向きにある状態で、加湿チャンバとプラットフォームとを結合し得る。
【0111】
結合アセンブリは、加湿チャンバの本体にある第1の構成体、及びハウジングの本体にある第2の構成体を含み得、且つ第1及び第2の構成体は、加湿チャンバが動作位置に設置されるときに嵌合(inter-fit)する。
【0112】
第1及び第2の構成体は、チャンバ入口及びチャンバ出口とハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートをそれぞれ位置合わせするのを支援するように配置され得る。
【0113】
結合アセンブリは、プラットフォーム上に第3の構成体を含み得る。
【0114】
結合アセンブリは:加湿チャンバの本体にある第1のラッチング部分と、第1のラッチング部分に解放可能に係合し得る、ハウジングの本体にある、協働する第2のラッチング部分とを含み得る。
【0115】
結合アセンブリは、第2のラッチング部分に解放可能に係合し得る、プラットフォーム及び/又は補助流路にある第3のラッチング部分を含み得る。
【0116】
第1のラッチング部分は、装置が加湿モードにあるとき、第2のラッチング部分に解放可能に係合し得る。
【0117】
第2のラッチング部分は、装置が非加湿モードにあるとき、第3のラッチング部分に解放可能に係合し得る。
【0118】
結合アセンブリは、プラットフォームにある第3のラッチング部分に解放可能に係合し得る、加湿チャンバの本体にある第4のラッチング部分を含み得る。
【0119】
第4のラッチング部分は、加湿チャンバの上方部分に設置され得、及び第3のラッチング部分は、プラットフォームの外側端部の方へ向かって設置され得る。
【0120】
第4のラッチング部分は、加湿チャンバの本体の下方部分に設置され得、及び第3のラッチング部分は、プラットフォームを本体に装着するヒンジに隣接して設置され得る。第3のラッチング部分及び第4のラッチング部分は、装置が加湿モードにあるとき、解放可能に係合する。
【0121】
装置が補助流路セクションを含む場合、及び装置が非加湿モードにあるとき、プラットフォームは、閉鎖した向きに設置され得、これにより、また、補助流路セクションを活動位置に設置し得る。
【0122】
結合アセンブリはまた、プラットフォームを、ハウジングの本体に角度の付けられた向きで固定するためのロッキング機構を含み得る。例えば、閉鎖した向き又は開放された向きで。ロッキング機構は、開放された向きにあるとき、本体に対して複数の向きの角度でプラットフォームを解放式に固定できるように、調整可能とし得る。
【0123】
装置が補助流路セクションを含まない場合、プラットフォームは、装置が非加湿モードにあるとき、開放された向きに設置され得る。
【0124】
第1、第2、第3及び第4のラッチング部分、及びロッキング機構は:スライドコネクタ、スクリューコネクタ、バイオネットコネクタ、ボールソケットコネクタ、磁石コネクタ、プッシュラッチコネクタ、ばねかけ金コネクタ、スナップ式コネクタ、又はオス型-メス型締まり嵌めを有するコネクタ、トグルコネクタ、重力コネクタを含む、任意の協働するコネクタを含み得る。
【0125】
結合アセンブリは、加湿チャンバを本体に対して動作可能位置へと摺動できるようにする、スライディングカップリングを有し得る。加湿チャンバはまた、本体から動作不能位置へと取り外されている最中、本体に対して摺動し得る。
【0126】
スライディングカップリングは、凹部によって受け入れられ得る突起を含み得、及び突起は、加湿チャンバを本体に対して摺動させるとき、凹部に沿って動き得る。
【0127】
突起及び凹部は、例えば、以下:i)舌部及び溝配置構成、ii)協働するT字形状のスロットによって受け入れられるT字形状のフランジ、iii)一対のレール、及びレール間に嵌るキャリッジ;又はiv)リブを受け入れるアンダーカットのうちの1つ以上とし得る。突起は加湿チャンバ上に及び凹部は本体上に設置され得、且つ逆も同様である。
【0128】
調整可能な流路は、その様々な形態において、理想的には封止されている。用語「シール」、「封止された」、「封止接続」又はそれらの変形は、封止接続構造からの漏れが最小限にされるため、ガス流の流量又は圧力のいずれかにおける大きな変化を全て防止する気密接続を指す。
【0129】
装置が補助流路セクションを含む場合、補助流路セクションの流路入口及び流路出口は、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートそれぞれに対して封止接続構造を形成し得る。
【0130】
例えば、封止接続構造は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートにそれぞれ受け入れられている流路入口及び流路出口を含み得る。別の例では、封止接続構造は、流路入口及び流路出口にそれぞれ受け入れられているハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートを含み得る。
【0131】
流路入口は、互いに受け入れることなく、ハウジング出口ポートを封止し得ることも可能である。流路出口は、互いに受け入れることなく、ハウジング入口ポートを封止し得ることも可能である。
【0132】
チャンバ入口及びチャンバ出口も、装置が加湿モードにあるとき、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートそれぞれとの封止接続構造を形成し得る。
【0133】
導管出口ポートは、チャンバ導管ポート及び/又はハウジング導管ポートのいずれかを含め、ユーザ導管との封止接続構造を形成し得る。
【0134】
例えば、封止接続構造は、チャンバ入口及びチャンバ出口内にそれぞれ受け入れられているハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートを含み得る。別の例では、封止接続構造は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポート内にそれぞれ受け入れられているチャンバ入口及びチャンバ出口を含み得る。さらなる例では、上述の配置構成の組み合わせがあってもよい。
【0135】
チャンバ入口は、互いに受け入れることなく、ハウジング出口ポートを封止し得ることも可能である。チャンバ出口は、互いに受け入れることなく、ハウジング入口ポートを封止し得ることも可能である。
【0136】
用語「封止接続」は、封止接続構造からの漏れが最小限にされるため、ガス流の流量又は圧力のいずれかにおける大きな変化を全て防止する気密接続を指す。
【0137】
例えば、封止接続構造は、チャンバ入口及びチャンバ出口内にそれぞれ受け入れられているハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートを含み得る。別の例では、封止接続構造は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポート内にそれぞれ受け入れられているチャンバ入口及びチャンバ出口を含み得る。さらなる例では、上述の配置構成の組み合わせがあってもよい。
【0138】
チャンバ入口は、互いに受け入れることなく、ハウジング出口ポートを封止し得ることも可能である。チャンバ出口は、互いに受け入れることなく、ハウジング入口ポートを封止し得ることも可能である。
【0139】
装置は、装置が加湿モードにあるとき、チャンバ入口とハウジング出口ポートとの位置合わせ、及びチャンバ出口とハウジング入口ポートとの位置合わせをもたらす少なくとも1つのロケータ構成体を含み得る。
【0140】
例えば、加湿チャンバの外壁は、プラットフォームのチャンネル構成体に載置され得る。
【0141】
別の例では、加湿チャンバの底壁は、ヒータベースと、ヒータベースから下方に延在するエプロンとを有し得、エプロンは、ヒータアセンブリの側壁の周りに嵌る。加湿チャンバのエプロンは、ヒータアセンブリがエプロン内に摩擦嵌めされるようなサイズにされ得る。
【0142】
ある例では、補助流路は、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートに流動接続され得、及び弁は、ガス流が補助流路に沿って選択的に流されることができるように動作可能とし得る。
【0143】
ある例では、補助流路は、固定位置においてハウジングの一部を形成し得る。弁は、加湿チャンバのステータス又は位置とは無関係に、補助流路を開閉するように動作可能とし得る。
【0144】
本発明のある実施形態は、ユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿チャンバを用いて加湿モード、及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
ユーザ導管が接続され得る、ガス流用の調整可能な流路;
送風器からハウジング出口ポートまで延在する、調整可能な流路の少なくとも一部を有するハウジング;及び
ハウジングに動作可能に接続されるプラットフォームであって:
i)加湿チャンバが、ハウジング上の動作位置に設置され得、次に、装置を加湿モードで動作させる、開放された向きと;
ii)加湿チャンバがハウジングから分離され、次に、装置を非加湿モードで動作させる、閉鎖した向きと
の間で動くことができるようにする、プラットフォーム
を含む、装置に関する。
【0145】
すぐ上の段落で説明した装置はまた、本明細書で説明した特徴のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。例えば、プラットフォームは、装置を動作させるためのユーザコントロールを有し得る。ユーザコントロールはまた、ハウジングに設置されたコントロールを含み得る。
【0146】
本発明のある実施形態は、ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
ユーザ導管が接続され得る、ガス流用の調整可能な流路;
調整可能な流路のあるセクションを有するハウジングであって、その一部分は、送風器からハウジング出口ポートまで延在している、ハウジング;
チャンバ入口を有する取り外し自在な加湿チャンバであって:
i)チャンバ入口がハウジング出口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す動作位置であって、それゆえ、加湿チャンバが調整可能な流路内に含まれ、それにより、装置を加湿モードで動作させる、動作位置と、
ii)チャンバ入口とハウジング出口ポートとの間の連通が破壊されているため、加湿チャンバは、調整可能な流路から除外されており、それにより、装置を非加湿モードで動作させる、非動作位置と
の間で動かすことができる、取り外し自在な加湿チャンバ
を含む、装置に関する。
【0147】
すぐ上の段落で説明した装置はまた、本明細書で説明される特徴のいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。例えば、装置は、プラットフォームを開放された向き及び閉鎖した向きに固定するためのロッキング機構を含み得る。ロッキング機構はまた、プラットフォームを、開放された向きと閉鎖した向きとの間の様々な位置に固定するように動作可能とし得る。すなわち、ロッキング機構は、プラットフォーム、それゆえユーザコントロールを、加湿チャンバがハウジングから分離されているとき、ハウジングに対してある角度で固定するように動作可能とし得る。
【0148】
本発明のある実施形態は、ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
送風器と連通しているハウジング出口ポートと、ユーザ導管と連通し得るハウジング入口ポートとを有するハウジング;
チャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバであって、加湿チャンバは、可動であり、且つ動作位置に設置することができ、ここでは、装置が加湿モードにあるとき、チャンバ入口がハウジング出口ポートと連通し且つチャンバ出口がハウジング入口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す、加湿チャンバ;及び
ハウジングに動作可能に接続される補助流路であって:
i)装置が非加湿モードにあるとき、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと連通して、それらの間にガス流を流す、活動位置と
ii)装置が加湿モードにあるとき、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートから離れているため、加湿チャンバが動作位置に設置され得る非活動位置と
の間で動くことができる補助流路
を含む、装置に関する。
【0149】
本発明のある実施形態は、ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
送風器と連通しているハウジング出口ポート、ガス流導管と連通し得るハウジング入口ポートを有するハウジングであって、電力を受け取るために電源に接続され得るハウジング;
ある量の水を入れるための、且つチャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバであって、加湿チャンバは、加湿モードにおいて、動作位置に設置され得、ここでは、チャンバ入口はハウジング出口ポートと連通し且つチャンバ出口はハウジング入口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す、加湿チャンバ;及び
非加湿モードにおいて動作位置に設置され得る補助流路であって、ここでは、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートと連通して、それらの間にガス流を流す補助流路;及び
装置が加湿モードにあるとき、加湿チャンバ内の水を加熱する、被電力供給機器であって、ハウジングに接続される電源によって給電され得る、被電力供給機器
を含む、装置に関する。
【0150】
すぐ上の段落で説明した装置はまた、本明細書で説明される特徴のいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。例えば、プラットフォームは、装置を動作させるためのユーザコントロールを有し得る。ユーザコントロールはまた、ハウジング上に設置されたコントロールを含み得る。
【0151】
本発明のある実施形態は、ユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
送風器と連通しているハウジング出口ポート、及びハウジング入口ポートを有するハウジング;
ガス流をユーザへ送給するために、ハウジング入口ポートと連通するユーザ導管;
チャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバであって、加湿チャンバは、可動であり、且つ動作位置に設置でき、ここでは、装置が加湿モードにあるとき、チャンバ入口はハウジング出口ポートと連通し且つチャンバ出口はハウジング入口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す、加湿チャンバ;及び
ハウジングに動作可能に接続される補助流路であって:
i)装置が非加湿モードにあるとき、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと連通して、それらの間にガス流を流す活動位置と、
ii)装置が動作位置にあるとき、補助流路はハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートから離れているため、加湿チャンバは、加湿モードに設置され得る、非活動位置と
の間で動くようにする補助流路
を含む、装置に関する。
【0152】
本発明のある実施形態は、ユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モードで動作可能であり、ここでは、チャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバは、装置上の動作位置、及び非加湿モードに設置され得、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
送風器と連通しているハウジング出口ポート、及びガス流導管と連通し得るハウジング入口ポートを有するハウジング;
ハウジングに動作可能に接続される補助流路であって:
i)非加湿モードにおいて、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと連通し、それらの間にガス流を流す活動位置と、
ii)加湿モードにおいて、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートから離れており、それにより、加湿チャンバを動作位置に設置できるようにする、非活動位置と
の間で動くようにする、補助流路
を含む、装置に関する。
【0153】
本発明のある実施形態は、ガス流導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モードで動作可能であり、ここでは、加湿チャンバは、装置上の動作位置及び非加湿モードに設置され得、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
送風器と連通しているハウジング出口ポートを有するハウジング;及び
ハウジングに対して可動である加熱アセンブリであって、加湿モードでは(装置が加湿モードにあるとき)、加熱アセンブリは、加湿チャンバが加熱アセンブリによって係合され得る動作位置に設置され得、及び非加湿モードでは、加熱アセンブリは、加湿チャンバが加熱素子に積まれることができない、しまい込み位置に設置され得る、加熱アセンブリ
を含む、装置に関する。
【0154】
先の段落での語句、「しまい込み位置に設置されている加熱アセンブリ」又は本明細書の他の箇所での等価の語句は、装置のサイズを減少させる及び/又は加熱アセンブリを動作不能箇所に位置決めのいずれかのように、ハウジングに接続され且つハウジングに隣接して配置されている加熱アセンブリを含む。例えば、動作位置にある加熱素子は、ハウジングから離れるように動かされて、加湿チャンバとの係合を可能にされ、且つハウジングの方へ向かって動かされるため、加湿チャンバは、しまい込み位置に係合できない。しまい込み位置では、装置は、加熱アセンブリが動作位置にあるときと比べて、設置面積が小さくなり得るか、又は何らかの他の寸法が小さくなり得る。
【0155】
すぐ上の段落の装置は、本明細書で説明した他の装置の特徴のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。例えば、装置は、チャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバを含み得、加湿チャンバは、可動であり、及び装置が加湿モードにあるとき、動作位置に設置され得、ここでは、チャンバ入口はハウジング出口ポートと連通し且つチャンバ出口はハウジング入口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す。
【0156】
本発明のある実施形態は、ユーザに呼吸補助をもたらすために装置を動作させるための方法であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作でき、且つ方法は:
送風器と連通しているハウジング出口ポート、及びガス流導管と連通し得るハウジング入口ポートを有するハウジングを提供すること;
ガス流を発生させるように送風器を動作させること;
チャンバ入口及びチャンバ出口を有する加湿チャンバを動作位置に設置することであって、ここでは、加湿モードにおいて、チャンバ入口がハウジング出口ポートと連通し且つチャンバ出口がハウジング入口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流すこと;及び
補助流路を:
i)非加湿モードにおいて、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと連通し、且つそれらの間にガス流を流す活動位置と、
ii)加湿モードにおいて、補助流路がハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートから離れており、それにより、加湿チャンバを、動作位置に設置できる非活動位置と
の間で動かすこと
を含む、方法に関する。
【0157】
方法は、ガス流導管を、加湿モード及び非加湿モードの双方において、ガス流出口ポートと連通させて保持することを含み得る。
【0158】
すぐ上の2つの段落で説明した方法はまた、本明細書で説明した装置の特徴のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0159】
ここで、本発明のある好ましい実施形態を、添付図面を参照して説明し、添付図面は、下記の通り要約される。
【図面の簡単な説明】
【0160】
図1】加湿モードにおける、ある実施形態による装置の概略図である。装置は、動作位置に設置された取り外し自在な加湿チャンバと、矢印が流路に沿ったガス流の流れの方向を示している調整可能な流路と、開放された向きに設置されたプラットフォームであって、ディスプレイ画面及び補助流路セクションを含むプラットフォームとを含む。
図2A】非加湿モードにある、図1に示す装置の概略図であり、ここでは、加湿チャンバは、流路の一部を形成しないように装置から分離されており、プラットフォームは閉鎖した向きにある。
図2B】装置から分離された、図1に示す取り外し自在な加湿チャンバの概略図である。
図3】加湿モードにある、別の実施形態による装置の概略図である。図1に示す実施形態のように、装置は、動作位置に設置される取り外し自在な加湿チャンバと、矢印が流路に沿ったガス流の流れの方向を示している調整可能な流路と、ディスプレイ画面、及びプラットフォームのヒンジ装着部に隣接して配置された補助流路セクションを含むプラットフォームとを含む。
図4A】非加湿モードにおける、図3に示す装置の概略図であり、ここでは、加湿チャンバは、流路の一部を形成しないように装置から分離されており、及びプラットフォームは閉鎖位置にあって、補助流路セクションを活動位置に設置している。
図4B】装置から分離された、図3に示す取り外し自在な加湿チャンバの概略図である。
図5】加湿モードにある、別の実施形態による装置の概略図である。装置は、動作位置に設置される、取り外し自在な加湿チャンバと、矢印が流れの方向を示している、調整可能な流路と、ディスプレイ画面を含むプラットフォームとを含む。
図6A】非加湿モードにある、図5に示す装置の概略図であり、ここでは、加湿チャンバは、流路の一部を形成しないように装置から分離されており、及びプラットフォームは、ディスプレイ画面を含め、閉鎖した向きに設置されている。プラットフォームは、非加湿モードで動作されているとき、閉鎖位置又は開放位置のいずれかに設置され得る。
図6B】装置から分離された、図5に示す取り外し自在な加湿チャンバの概略図である。
図7】加湿モードにある装置の概略的な斜視図である。装置は、部分的に透明であるかのように示されており、ガス流を発生させるための送風器を含む、内部構成要素のいくつかを示している。矢印は、送風器から取り外し自在な加湿チャンバまで、及び取り外し自在な加湿チャンバからユーザ導管まで延在する、リターン形態に配置された、調整可能な流路に沿ったガス流の流れの方向を示す。装置はまた、取り外し自在な加湿チャンバが動作位置で積まれた、プラットフォームを有する。
図8】非加湿モードにある、図7に示す装置の概略的な斜視図であり、ここでは、取り外し自在な加湿チャンバは取り外されており、且つプラットフォームは、閉鎖した向きに旋回されているため、ガス流用の補助流路を活動位置に設置している。矢印は、送風器から補助流路までの、並びに補助流路から、ハウジングの出口ポート及び導管を経由してユーザまでのガス流の流れの方向を示している。
図9図7に示す装置の概略的な斜視図であり、ここでは、装置は、プラットフォーム上に置かれている。図8及び図9は、非加湿モードにおける、2つの動作向きにある装置を示す。
図10】装置から分離された、図7の装置の取り外し自在な加湿チャンバの概略的な斜視図である。
図11】加湿モードにある、図7に示す装置の概略的な斜視図であり、ここでは、ユーザ導管は、チャンバ導管ポートに接続されている。装置は、非リターン形態に配置されている調整可能な流路を有する。
図12】加湿チャンバのない、図7に示す装置の斜視図であり、且つプラットフォームの構成要素、並びに入口ポート及び出口ポートを含む、ハウジングの構成要素を示す。図12に示す装置は、チャンバのない装置を示している、すなわち、チャンバは、分離されており、及び補助流路は非活動位置にある。
図13図7に示す装置の斜視的な拡大図であり、加湿チャンバが装置のハウジングから離間され、且つ矢印が、加湿モードにおいて装置を使用するための、ハウジングの入口ポート及び出口ポートとチャンバの入口及び出口との位置合わせを示している。
図14】ユーザに呼吸補助をもたらすための装置の動作方法ステップを示す表であり、ここでは、方法は、装置を加湿モード及び非加湿モードで動作させることを含む。
【発明を実施するための形態】
【0161】
本発明のある好ましい実施形態を、ここで、下記において説明し、下記では、添付図面に示す特徴に対応する参照符号を含む。しかしながら、図面の明瞭さを維持するために、各図面に全ての参照符号が含まれているわけではない。
【0162】
図1~6Bを参照して説明すると、装置10は、本体47、及びヒンジ機構21によって本体47に蝶番で取り付けられているプラットフォーム20を有するハウジング11と、ガス流を発生させるための、ハウジング11の本体47内に設置された送風器12とを含む。送風器12は、周囲空気を、空気入口フィルター13を通して送風器に引き入れる。必要な場合には、補足酸素(supplemental oxygen)が周囲空気に追加されて、ガス流に酸素を混入する;補足酸素は、ガス流の任意の好適な部分で、例えば送風器の前、送風器の後、加湿器の後、又は患者インターフェースにおいて、追加され得る。ハウジング11は、本体47内に、送風器12の出口と連通するハウジング出口ポート14と、本体47内に、ガス流をユーザインターフェース17へ供給するユーザ導管16と連通するハウジング入口ポート15とを有する。装置10はまた、水槽33に、ガス流19を加湿するためのある量の水を入れている取り外し自在な加湿チャンバ18と、装置10が加湿モード又は非加湿モードのどちらで動作しているかに依存して形態を変更できる、調整可能な流路55とを含む。
【0163】
プラットフォーム20は、ディスプレイ画面22、例えばLCD、プラズマ又は他のディスプレイの形式のユーザコントロールを有する。理想的には、ディスプレイ画面22は、調節ボタンを有するタッチスクリーンである。
【0164】
ハウジング11の本体47はまた、ベース54を有し、そこに、装置10が、加湿モード及び非加湿モードの双方で載置される。
【0165】
図1~4Bに示す実施形態の場合には、プラットフォーム20は、補助流路セクション23を備え、且つ加湿チャンバ18をハウジング11の本体47上に収容するために、図1図3及び図5に最もよく示す開放された向きへ旋回され得る。補助流路セクション23はまた、プラットフォーム20が開放された向きに位置決めされるとき、非活動位置に設置される。
【0166】
図5及び図6に示す実施形態の場合、プラットフォーム20は、補助流路セクション23を含む必要はないが、補助流路セクション23は依然として、オプションとして含まれ得る。
【0167】
加湿モードでは、プラットフォーム20は、開放された向きへ旋回され、且つ加湿チャンバ18は、ハウジング11の本体47上に積まれる又は載置される(図1図3及び図5参照)。図2A図4A図6Aは、非加湿モードにある装置10を示し、ここでは、加湿チャンバ18はプラットフォーム20から分離され、且つプラットフォーム20は、閉鎖した向きへ旋回されている。図1~4Bに示す実施形態の場合には、補助流路セクション23は、装置が非加湿モードにあるとき、ガス流19を流すように活動している。
【0168】
全図に示す装置10の利益は、手の器用さが限られているユーザによって、加湿モードと非加湿モードとの間を迅速に且つ簡単に切り替えることができることである。装置のモード間の切り替えは、チャンバ18を嵌めるか、又は取り外し、且つプラットフォーム20を、開放した向きと閉鎖した向きとの間で旋回させることによって、達成され得る。そのような行為は比較的直感的であり、ユーザにとって簡単であると考えられている。
【0169】
図1~4Bに示す実施形態の調整可能な流路55は、加湿モード及び非加湿モードの双方において、リターンすなわち戻りの形態を有する。上述の通り、装置10が非加湿モードにあるとき、補助流路セクション23は活動位置に設置され、且つ補助流路セクション23を通過してハウジング11の本体47へ戻るガス流19によるリターン形態を特徴づける。図5及び図6は、加湿モード及び非加湿モードの双方において非リターン形態を有する調整可能な流路55を有し、且つ補助流路セクション23を含んでいない実施形態を示す。
【0170】
図1~4Aの場合には、調整可能な流路55は、送風器12の出口からハウジング出口ポート14まで延在し且つそれらを含む、管路系統の固定セクション50を含む。管路系統におけるガス流19の流れの方向は、矢印によって示されている。加湿チャンバ18は、ハウジング出口ポート14に接続するチャンバ入口31を含み、及び調整可能な流路55は:チャンバ入口31から水槽33まで延在する、ガス流用の第1の通路、及び水槽33からチャンバ出口32まで延在する、ガス流19を流す第2の通路を含む。装置10が非加湿モードにあるとき、加湿チャンバ18は本体47から取り外され、且つ第1及び第2の通路51及び52は、調整可能な流路55の一部を形成しない。装置10が加湿モードにあるとき、加湿チャンバ18は、装置10の本体47上に積まれ、且つ第1及び第2の通路51及び52は調整可能な流路55の一部を形成する。
【0171】
図1~4Aの実施形態の調整可能な流路55は、さらに、ハウジング入口ポート15からハウジング導管ポート48まで延在し且つそれらを含む取り外し自在なセクション53を含み、ハウジング導管ポートは、ガス流19をユーザインターフェース17へ流すユーザ導管16に接続する。それゆえ、取り外し自在なセクション53は、加湿時にガス流を流し、且つ取り外し自在なセクション53は、好適な衛生管理体制に従って交換及び/又は清掃され得る。
【0172】
さらに、図1~4Aに示す実施形態の調整可能な流路55は、プラットフォーム20の一部を形成するか、又はそれに取り付けられる、流路入口28及び流路出口29を含む通路を有する補助流路セクション23を含む。補助流路23は非活動位置を有し、ここでは、補助流路セクション23が調整可能な流路55の一部を形成せず、且つプラットフォーム20が閉鎖した向きにない、すなわち、開放された向きにあるときに対応する。例えば、プラットフォーム20が完全に開放されるように旋回されると、加湿チャンバ18は、図1及び図3に示すように、ハウジング11に積まれ得る。
【0173】
図1~4Aに示す実施形態の場合には、補助流路セクション23はまた、プラットフォーム20が閉鎖した向きへ旋回されて、流路入口28がハウジング出口ポート14に接続し、且つ流路出口29がハウジング入口ポート15に接続されると、調整可能な流路55の一部を形成する活動位置を有する。それゆえ、補助流路セクション23は、装置10が非加湿モードで動作されているときのみ、活動位置に設置される。
【0174】
図1図2A及び図2Bの実施形態のハウジング出口ポート14及びハウジング入口ポート15は、ハウジング11の本体47上の、ヒンジ機構21に対向して配置されている位置に、設置される。比較すると、ハウジング出口ポート14及びハウジング入口ポート15は、図3図4Aでは、ヒンジ機構21に隣接して設置される。同様に、補助流路セクション23は、図3及び図4Aに示すようにヒンジ機構21に隣接して、又は図1及び図2Aに示すようにプラットフォームの外側端部にのいずれかで、配置されて、プラットフォーム20が閉鎖した向きにあるときの、ハウジング出口ポート14及びハウジング入口ポート15との係合を容易にする。
【0175】
図1~4Aの実施形態でさらに考慮することは、補助流路23がプラットフォーム20上に設置されて、補助流路23をハウジング入口及び出口ポート14及び15に接続し、且つ加湿チャンバ18のサイズを補うことができるようにすることである。図3及び図4Aの実施形態の場合には、補助流路23は、ヒンジ機構21に隣接しており、それゆえ、補助流路23は、プラットフォーム20上に簡単に配置されて、ハウジング出口及び入口ポート14及び15に接続できる。しかしながら、図1図2A及び図2Bの実施形態の場合には、図示しないが、ヒンジ機構21からプラットフォーム20の外側端部までの方向における高さ寸法は、例えば好適な摺動又は折り畳み調整機構によって、調整可能とし得る。調整機構を組み込むことによって、プラットフォーム20は伸長したり、引っ込んだりして、図1に示すようにプラットフォーム20の外側端部をチャンバ18の上壁と同一平面に位置合わせできるように、並びに非加湿モードでは、補助流路23をハウジング入口及び出口ポート14及び15に接続できるようにし得る。
【0176】
図示しないが、図1~4Aの実施形態の調整可能な流路55は、ガス流19を送風器12から:i)ハウジング出口ポート14;又はii)ハウジング11のハウジング導管ポート48の一方へ方向付けるように切り替えられ得る弁を含み得る。弁は、補助流路23の代わりに設けられ得る。弁は、ユーザによって切り替えられ得、装置10は、例えばプラットフォーム20が開放した向きと閉鎖した向きとの間で動かされるときに、弁を切り替えるためのアクチュエータを含み得る。
【0177】
図1~4Aに示す実施形態のユーザ導管16は、装置10が加湿モードと非加湿モードとの間で切り替えられるとき、同じハウジング導管ポート48に接続されたままである。図1~4Aの実施形態の利点は、装置10が、手の器用さが限られている可能性のあるユーザによって、図1及び図3に示すような加湿モードと、図2A及び図4Aに示すような非加湿モードとの間で迅速に且つ簡単に切り替えられることができることである。装置10をモード間で切り替えることは、加湿チャンバ18を嵌めるか又は取り外し、且つプラットフォーム20を開放した向きと閉鎖した向きとの間で旋回させることによって、達成され得る。そのような行為は、比較的直感的であり、且つユーザにとって簡単であると考えられている。さらに、ユーザは、ユーザ導管16を接続解除して、ハウジング導管ポート48に再接続する必要はない。
【0178】
比較すると、図5図6A及び図6Bに示す実施形態の調整可能な流路55は、非リターン形態であり、且つ補助流路セクション28を必要としない。むしろ、調整可能な流路55の固定セクション50は、送風器12の出口から延在し、これが、ハウジング出口ポート14に流動接続される。ガス流19の流れの方向は、矢印によって示される。調整可能な流路55は、ハウジング出口ポート14に接続する加湿チャンバ18のチャンバ入口31と、ガス流をチャンバ入口31から水槽33へ流す第1の通路51とを含む。調整可能な流路55はまた、加湿チャンバ18に位置決めされた、加湿チャンバ18からハウジング導管ポート48までの、加湿ガス流19がハウジング11の本体47へ戻ることのない、ガス流19用の第2の通路52を含む。
【0179】
図5の装置10が加湿モードで動作されるとき、ユーザ導管16は、加湿チャンバ18上のハウジング導管ポート48に直接接続される。
【0180】
図5及び図6Aの装置10が非加湿モードで動作されるとき、ユーザ導管16は、ハウジング出口ポート14であるハウジング導管ポート48に直接接続される。
【0181】
図1~6Bに示す実施形態のそれぞれの利点は、装置10の本体47が、本体47が加湿モード及び非加湿モードの双方において同じ向きの状態で、ベース54に載ることである。
【0182】
ディスプレイ画面22は、プラットフォーム20の外面に配置され、且つ開放した向き及び閉鎖した向きの双方においてユーザによって見られることができる。図示しないが、図5及び図6Aに示す実施形態の利点の1つは、装置10が非加湿モードで使用されているときには、プラットフォーム20が完全に閉鎖した向きに設置される必要がないことである。さらに、非加湿モードの最中、図5及び図6Aに示す装置のプラットフォームは、開放された向き、閉鎖した向き、又はそれらの間のいずれかの中間の向きのいずれかに設置され得る。これは、装置の動作中でも、ユーザが、ディスプレイをより簡単に見えるようにプラットフォームの角度を調整できるようにし得るため、有益とし得る。
【0183】
プラットフォーム20をハウジング11の本体47に旋回式に接続するヒンジ機構21は、任意の好適なヒンジ機構とし得る。好適なヒンジ機構の例は、隠し蝶番、連続蝶番、ナイフヒンジ、又はバネ付き蝶番を含む。理想的には、ヒンジ機構は、プラットフォーム20が閉鎖した向きから開放された向きへ動く割合を制御するコントローラを有する。図示しないが、コントローラは:トルクバネ、ガスストラット、コイルバネ、又は液圧機構のうちの1つ以上を含み得る。
【0184】
図示しないが、ラッチは、プラットフォーム20を開放された向きに解放式に固定し得る。ラッチは、プラットフォームを開放された向きから閉鎖した向きへ動かすことができるように、解放され得る。
【0185】
装置10が加湿モードにあるとき、加湿チャンバ18は、第1の結合アセンブリ41によってハウジング11に結合され得る。具体的には、図1図3及び図5に示すように、第1の結合アセンブリ41は、加湿チャンバ18の底領域をハウジング11の本体47に解放式に接続する。第1の結合アセンブリ41は:チャンバ18の底領域に第1のラッチング部分41aを含み、これは、ハウジング11の本体47にある第2のラッチング部分41bに係合する。
【0186】
同様に、加湿チャンバ18はまた、装置10が加湿モードにあるとき、第2の結合アセンブリ42によってプラットフォーム20に結合され得る。具体的には、図1図3及び図5に示すように、第2の結合アセンブリ42は、プラットフォーム20を加湿チャンバ18に解放式に接続する。第2の結合アセンブリ42は、プラットフォーム20に第3のラッチング部分42aを含み、これは、図1及び図3に示すように、加湿チャンバ18にある第4のラッチング部分42bに係合する。
【0187】
装置10が非加湿モードにあるとき、プラットフォーム20は、閉鎖した向きで、ハウジング11の本体47上で旋回され、及び第3の結合アセンブリ43が、補助流路セクション23が活動位置にある状態で、プラットフォーム20を閉鎖した状態に固定し得る。図2図4及び図6から分かるように、第3の結合アセンブリ43は、ハウジング11の本体47にある第2のラッチング部分41bに係合する、プラットフォーム20の第3のラッチング部分42aを含み得る。
【0188】
加湿チャンバをハウジングに結合して設置する、プラットフォームを加湿チャンバに結合して設置する、及びプラットフォームが閉鎖した向きにあるときにプラットフォームをハウジングに結合する好適な異なる機構の例は:スライドコネクタ、スクリューコネクタ、バイオネットコネクタ、磁石コネクタ、プッシュラッチコネクタ、又はオス型-メス型締まり嵌めコネクタを含む。
【0189】
ハウジング11は、電気的結合器24によって電源に接続され、それにより、送風器12及び他の構成要素に給電する。必要な場合には、装置10は、幹線の電気が利用可能でないときには、装置10に給電する再充電可能バッテリーを含み得る。
【0190】
装置10は、ハウジング11の本体47に固定されるか、又はそれから分離可能な加熱板27を有するヒータアセンブリを有する、被電力供給機器を含む。加熱板27は、電力を使用して加熱される平面を有し、この平面は、任意の好適な構造を有し、付勢機器(図示せず)を含み得、付勢機器は、加熱板27をハウジング11の本体47のベースから離れるようにして、加湿チャンバ18が本体47に積まれると、加熱板27が加湿チャンバ18を圧迫して、それらの間の熱的係合を強化するようにする。加湿チャンバ18はまた、水槽33内の水へ熱を伝達する金属又はアルミニウムプレートの形式のヒータベース40を有する。
【0191】
他の実施形態では、被電力供給機器は、ヒータベース40又は加湿チャンバ18の同様の構造を加熱する誘導機器を含み得る。さらに別の実施形態では、被電力供給機器装置は、加湿チャンバ18の水槽33内の加熱素子位置を含み得、且つ加湿チャンバ18及びハウジング11の本体47は、加熱素子を給電するために、協働する電気的結合器を有する。加熱素子は、水槽33内の適所に永久的に固定されても、又は水槽33から取り外し自在であってもよい。
【0192】
プラットフォーム20は、プラットフォーム20が閉鎖した向きにあるときにハウジング11の本体47の方へ向く内面と、開放した向き及び閉鎖した向きの一方又は双方にあるときに、本体47から見て外方に向く外面とを有し得る。詳細には図示しないが、プラットフォーム20の内面は、プラットフォーム20が閉鎖した向きにあるときに、加熱板27を少なくとも部分的に受け入れる凹部を含む。プラットフォーム20の内面は、遮熱材(図示せず)を含み得、遮熱材は、プラットフォーム20が閉鎖位置へ旋回されるときに、構造的完全性を維持し且つプラットフォーム20の他の構成要素が高温に曝されるのを防止し得る断熱性を有する。例として、遮熱材46は、以下の材料のうちの1つ又は組み合わせを含み得る;ポリカーボネート、ABS、PMMA(アクリル)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、ノリル(noryl)(ポリスチレンとブレンドされたPPO又はPPE)、ガラス充填ナイロン、及びポリスルホン。
【0193】
詳細には図示しないが、好適なシールは、様々なポートと、調整可能な流路の接続解除可能な部分との間に設けられる。例えば、協働するシールは、ハウジング出口ポート14とチャンバ入口31との間、ハウジング入口ポート15とチャンバ出口32との間、導管ポート48とユーザ導管16との間、ハウジング出口ポート14と流路入口との間、及びハウジング入口ポートと流路出口との間に設けられる。シールは、封止接続を容易にし、それゆえガス流の漏れを最小限にする好適な封止構造を含み得る。これは、装置10から出されている、送風器12の雑音を減少させ、且つユーザへ送給中のガス流の流量及び圧力の損失を軽減させる。好適な封止手段の例は:可撓性圧力シール、膨張性シールリング、並びにハウジング出口及び入口ポート15及び14の開口部内又はその周りの、及び/又はチャンバ入口及び出口31及び32の開口部の周りのOリングを含む。
【0194】
一例では、封止接続構造は、ハウジング出口ポート14及びチャンバ入口ポート15内にそれぞれ受け入れられているチャンバ入口31及びチャンバ出口32を含み得る。或いは、封止接続構造は、チャンバ入口31及びチャンバ出口32内にそれぞれ受け入れられているハウジング出口ポート14及びハウジング入口ポート15を含み得る。別の例では、封止接続構造は、この段落内で説明した2つの代替例の組み合わせとし得る。
【0195】
ユーザ導管16は、ハウジング導管ポート48に回転不能又は回転自在に結合され得る。ハウジング11は、さらに、導管ポートに隣接して設置された補助電気的接続器(図示せず)を含み得、且つユーザ導管16は、さらに、ユーザ導管16を通るガスの温度を調整する及び/又はユーザ導管16内のガスの特性を検知するために、加熱及び/又はセンシング回路を含み得る。ユーザ導管16は、加熱回路が給電され得るように、ハウジング11上の電気的接続器に接続するように構成された電気コネクタを有し得る。
【0196】
理想的には、加湿チャンバ18は二重壁構造を有する。二重壁構造は、水槽33及び外側チャンバ34を画成する。外側チャンバ34は、ハウジング出口ポート14及びハウジング入口ポート15に重なり合う。二重壁構造は、遮音性をさらに高め、それにより、送風器12からの雑音、及び加湿チャンバ18の断熱性をさらに低減させる。
【0197】
別の実施形態では、外側チャンバ34はガスによって占有されているのではなく、外側チャンバ24に遮音性材料が設置され得ることが認識される。さらに、加湿チャンバ18の二重壁構造は、単一壁構造で置き換えられてもよいことが認識される。
【0198】
図2Bは、図1に示す装置10から分離された、取り外し自在な加湿チャンバ18の概略図である。図に示すように、加湿チャンバ18は水槽33を有し、ヒータベース40が水槽33の底部にある。チャンバを動作位置に固定するために、加湿チャンバ18は:i)ハウジング11の第2のラッチング部分41bと協働するための第1のラッチング部分41aを含む第1の結合アセンブリ41、及び;ii)プラットフォーム20の第3のラッチング部分42aと協働するための第2のラッチング部分42bを含む第2の結合アセンブリ42を有する。
【0199】
図2Bの加湿チャンバ18はまた、加湿されていないガス流を供給するためのガスチャンバ34に開口する、チャンバ入口31から延在する第1の通路51、及びガスチャンバ34から、加湿ガス流を放出するためチャンバ出口32まで延在する第2の通路52を含む。加湿チャンバ18は、装置がリターン形態で使用されているとき、加湿ガス流をハウジング11へ戻すように供給するために使用され得る。
【0200】
図4Bは、図3に示す装置から分離された、取り外し自在な加湿チャンバ18の概略図である。図に示すように、加湿チャンバ18は水槽33を有し、ヒータベース40が水槽33の底部にある。加湿チャンバ18を動作位置に固定するために、加湿チャンバ18は:i)ハウジング11の第2のラッチング部分41bと協働するための第1のラッチング部分41aを含む第1の結合アセンブリ41、及び;ii)プラットフォーム20の第3のラッチング部分42aと協働するための第2のラッチング部分42bを含む第2の結合アセンブリ42を有する。
【0201】
図4Bの加湿チャンバ18はまた、加湿されていないガス流を供給するためのガスチャンバ34に開口する、チャンバ入口31から延在する第1の通路51、及びガスチャンバ34から、加湿ガス流を放出するためのチャンバ出口32まで延在する第2の通路52を含む。加湿チャンバ18は、装置がリターン形態で使用されているとき、ハウジング11へ戻すように加湿ガス流を供給するために使用され得る。
【0202】
図6Bは、図5に示す装置から分離された、取り外し自在な加湿チャンバ18の概略図である。図に示すように、加湿チャンバ18は水槽33を有し、ヒータベース40が水槽33の底部にある。加湿チャンバ18を動作位置に固定するために、加湿チャンバ18は:i)ハウジング11の第2のラッチング部分41bと協働するための第1のラッチング部分41aを含む第1の結合アセンブリ41、及び;ii)プラットフォーム20の第3のラッチング部分42aと協働するための第2のラッチング部分42bを含む第2の結合アセンブリ42を有する。
【0203】
図6Bの加湿チャンバ18はまた、加湿されていないガス流を供給するためにガスチャンバ34に開口する、チャンバ入口31から延在する第1の通路51、及びガスチャンバ34から、ユーザ導管16が接続され得るチャンバ導管ポート56まで延在する第2の通路52を含む。換言すると、加湿チャンバ18は、装置10において使用するのに好適であり、ここでは、装置は、非リターン形態で使用されている。
【0204】
図7~12を参照して説明すると、装置100は、本体147を有するハウジング111と、下方端部においてヒンジ機構121によってハウジング111に蝶番で取り付けられるプラットフォーム120と、ハウジング111の本体147内に設置された、ガス流を発生させるための送風器112とを含む。送風器112は、周囲空気を、空気入口フィルター113を通して送風器に引き入れる。必要な場合には、補足酸素が、周囲空気に追加されて、ガス流に酸素を混入する;補足酸素は、ガス流の任意の好適な部分、例えば送風器の前、送風器の後、加湿器の後、又は患者インターフェースで追加され得る。ハウジング111は、送風器112の出口と連通する、本体147内のハウジング出口ポート114、及び加湿ガス流又は非加湿ガス流のいずれかであるガス流をユーザインターフェース117へ供給するユーザ導管116と連通する、本体147内のハウジング入口ポート115を有する。装置110はまた、ガス流119を加湿するためにある量の水を入れている、取り外し自在な加湿チャンバ118を含む。装置110はまた、ユーザディスプレイ122、例えばLCD、プラズマ又は他のディスプレイ、及び任意選択的に、調節ボタンを有するタッチスクリーンを含む。
【0205】
補助流路123を備えているプラットフォーム120は、補助流路123が非活動位置になるように、図7及び図11に示すような開放向きへ旋回され得る。補助流路123は、図8及び図9に最もよく示す。
【0206】
加湿モードでは、加湿チャンバ118は、プラットフォーム120上の動作位置に、及び補助流路123は非活動位置に積まれるすなわち載置される。図8及び図9は、非加湿モードにある装置110を示し、ここでは、加湿チャンバ118はプラットフォーム120から分離されており、且つプラットフォーム120は閉鎖した向きへ旋回されているため、補助流路123は、ガス流を流すように活動的である。好ましい実施形態の利益は、装置110が、手の器用さが限られているユーザによって、図7に示すような加湿モードと、図8及び図9に示すような非加湿モードとの間で迅速に且つ簡単に切り替えられ得ることである。モード間での装置110の切り替えは、加湿チャンバ118を嵌めるか又は取り外し、且つプラットフォーム120を開放した向きと閉鎖した向きとの間で折り畳むことによって、達成され得る。そのような行為は比較的直感的であり、且つユーザにとって簡単であると考えられている。
【0207】
図7~12に示す装置110はまた、形態を変え得る調整可能な流路155を有する。具体的には、図7~9の装置110の調整可能な流路155は、加湿モード及び非加湿モードの双方においてリターン形態を有する。上述の通り、装置100が非加湿モードにあるとき、補助流路セクション123は活動位置に設置され、且つ補助流路セクション123を通過してハウジング111の本体147へ戻るガス流119によってリターン形態を特徴づける。
【0208】
図11は、装置110が加湿モードにある間、非リターン形態にある調整可能な流路155を有する装置110を示す。この形態では、ユーザ導管116はチャンバ導管ポート156に接続される。非リターン形態にある装置110を使用する必要はないが、ハウジングはまた、入口ポート115、ハウジング導管ポート148、及び取り外し自在セクション153を含み得、後者は、図11には示していない。図11の装置110を加湿モードにおいてリターン形態で動作する必要があった場合、図11の加湿チャンバ118は、チャンバ導管ポート156の代わりにチャンバ出口132を有する、図10に示すチャンバ118と交換され得る。
【0209】
図7~9、図12及び図13の場合には、調整可能な流路155は、送風器112の出口からハウジング出口ポート114まで延在し且つそれらを含む管路系統の固定セクション150を含む。管路系統におけるガス流119の流れの方向は、矢印Eによって示されている。加湿チャンバ118は、ハウジング出口ポート114に接続するチャンバ入口131を有し、及び調整可能な流路155は:チャンバ入口131から水槽133まで延在する、ガス流用の第1の通路151、及び水槽133からチャンバ出口132まで延在する、ガス流119を流すための第2の通路152を含む。装置110が非加湿モードにあるとき、加湿チャンバ118は本体147から取り外され、第1及び第2の通路151及び152は、調整可能な流路155の一部を形成しない。装置110が加湿モードにあるとき、加湿チャンバ118は装置110の本体147に積まれ、第1及び第2の通路151及び152は、調整可能な流路155の一部を形成する。
【0210】
図7図8図9及び図11における実施形態の調整可能な流路155は、さらに、ハウジング入口ポート115から、ガス流119をユーザインターフェース117へ流すユーザ導管116に接続するためのハウジング導管ポート148まで延在し且つそれらを含む取り外し自在なセクション153を含む。それゆえ、取り外し自在なセクション153は、加湿時にガス流を流し、及び取り外し自在なセクション153は、好適な衛生管理体制に従って交換及び/又は清掃され得る。
【0211】
さらに、図7~9の実施形態の調整可能な流路155は、プラットフォーム120の一部を形成するか、又はそれに取り付けられる、流路入口128及び流路出口129を含む通路を有する補助流路セクション123を含む。補助流路123は、補助流路セクション123が調整可能な流路155の一部を形成せず、且つプラットフォーム120が閉鎖した向きにない、すなわち、開放された向きにあるときに対応する、非活動位置を有する。例えば、プラットフォーム120が完全に開放するように旋回されると、加湿チャンバ18は、図7に示すようにハウジング11に積まれ得る。
【0212】
図8及び図9に示す実施形態の場合には、補助流路セクション123はまた、プラットフォーム120が閉鎖した向きへ旋回されて、流路入口128がハウジング出口ポート114に接続し且つ流路出口がハウジング入口ポート115に接続すると、調整可能な流路155の一部を形成する活動位置を有する。それゆえ、補助流路セクション123は、装置110が非加湿モードで動作中のときのみ、活動位置に設置される。
【0213】
図11に示すように、装置110が非リターン形態にあるとき、ガス流119は、チャンバ導管ポート156を経由してユーザ導管116へ直接流される。この例では、取り外し自在セクション153及びハウジング導管ポート148は、装置110から取り外され得るか又は省略され得る。
【0214】
図7に示すように、ハウジング111は、電気的結合器124を介して電源に接続され、それにより、送風器112及び他の構成要素に給電する。必要な場合には、装置110は、幹線の電気が利用可能ではないときに、装置110を給電するための再充電可能バッテリーを含み得る。
【0215】
送風器112は、好適な管路系統を経由してハウジング111のハウジング出口ポート114に流動接続される出口を有する。管路系統におけるガス流の流れの方向は、図7~9において矢印Eによって示される。
【0216】
ハウジング入口ポート115は、ガスが戻ることすなわちガスリターンによってハウジング導管ポート148に流動接続される。ユーザ導管116は、ハウジング導管ポート148に結合され、そこからガスを受け取って、ガス流をユーザインターフェース117へ流し得る。ユーザ導管116は、ハウジング出口114に回転不能又は回転自在に結合され得る。ハウジング111は、さらに、ハウジング導管ポート148に隣接して設置された補助電気的接続器(図示せず)を含み得、及びユーザ導管116は、さらに、ユーザ導管116を通るガスの温度を調整するために加熱回路を含み得る。ユーザ導管116は、ハウジング111の電気的接続器に接続するように構成された電気コネクタを有し得るため、加熱回路が給電され得る。
【0217】
加湿モードでは、プラットフォーム120は、図7図11及び図12に示すような開放された向きへと旋回される。図11及び図12は、プラットフォーム120の内面145を示し、これは、プラットフォーム120が閉鎖位置にあるとき、ハウジング111の内側壁130に隣接して位置決めされる。プラットフォーム120の内面145は、加熱板127を含むヒータアセンブリ、並びに補助流路123の流路入口128及び流路出口129を有する。図11及び図12はまた、ハウジング111の内側壁130を示す。内側壁130は、プラットフォーム120が閉鎖した向きにあるときに、加熱板127を少なくとも部分的に受け入れる凹部144を含む。内側壁130はまた、断熱性を有する遮熱材146を含み得、これは、プラットフォーム120が閉鎖位置へと旋回されるときに、構造的完全性を維持し、且つハウジングの他の構成要素が高温に曝されるのを防止し得る。例として、遮熱材146は、以下の材料のうちの1つ又は組み合わせを含み得る;ポリカーボネート、ABS、PMMA(アクリル)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、ノリル(ポリスチレンとブレンドされたPPO又はPPE)、ガラス充填ナイロン、及びポリスルホン。
【0218】
内側壁130はまた、ハウジング出口ポート114及びハウジング入口ポート115を含む。
【0219】
加湿チャンバ118はまた、ハウジング出口ポート114に接続するチャンバ入口131と、ハウジング入口ポート115に接続するチャンバ出口132とを含む。図12の矢印は、チャンバ入口131とハウジング出口ポート114との位置合わせ、及びチャンバ出口132とハウジング入口ポート115との位置合わせを示す。図7から最も良く分かるように、チャンバ入口131及びチャンバ出口132は、理想的には、加湿チャンバ118の最大水位の上方に設置される。
【0220】
詳細には図示しないが、チャンバ入口131及び流路入口128と協働するハウジング出口ポート114、並びにチャンバ出口132及び流路出口129と協働するハウジング入口ポート115は、それらの間を封止接続するのを容易にする好適な封止手段を含み得るため、ガス流の漏れを最小限にする。これにより、装置110から出されている、送風器112の雑音を低減させ、且つユーザへ送給中のガス流の流量及び圧力の損失を軽減させる。好適な封止手段の例は:可撓性圧力シール、膨張性シールリング、並びにハウジング出口及び入口ポート115及び114の開口部内又はその周りの、及び/又はチャンバ入口及び出口131及び132の開口部の周りのOリングを含む。
【0221】
一例では、封止接続構造は、ハウジング出口ポート114及びチャンバ入口ポート115内にそれぞれ受け入れられているチャンバ入口131及びチャンバ出口132を含み得る。或いは、封止接続構造は、チャンバ入口131及びチャンバ出口132内にそれぞれ受け入れられているハウジング出口ポート114及びハウジング入口ポート115を含み得る。他の例では、封止接続構造は、この段落で説明した2つの代替例の組み合わせとし得る。
【0222】
図10から最も良く分かるように、加湿チャンバ118は二重壁構造を有する。二重壁構造は、内側水槽133及び外側チャンバ134を画成する。外側チャンバ134は、補助流路123の流路入口128及び流路出口129に重なり合い、且つガスチャンバを形成し得る。外側チャンバ134は、水槽133の少なくとも1つのパネルの周りに延在する。しかしながら、外側チャンバ134は、水槽133を画成する全サイドパネルの周りに延在してもよいことが認識される。二重壁構造は、遮音性をさらに高め(これにより、送風器112からの雑音をさらに低減させる)、且つ加湿チャンバ118の断熱性を高める。加湿チャンバ118はまた、水槽133の底壁にヒータベース140、水槽133のガス区画室に加湿されていないガス流を供給するためのチャンバ入口131、及び装置がリターン形態で使用されているときに、加湿されたガス流をハウジング111に戻すように供給するためのチャンバ出口132を有する。
【0223】
別の実施形態では、外側チャンバ134がガスによって占有されるのではなく、外側チャンバ124に遮音性材料が設置され得ることが認識される。さらに、加湿チャンバ118の二重壁構造は、単一壁構造で置き換えられ得ることが認識される。
【0224】
プラットフォーム120は、加湿モードにおいて開放された向きにあるとき、下向きになる外面135、ベース135から上方に延在する周辺側壁136を有する。プラットフォーム120をハウジング111に旋回式に接続するヒンジ機構121は、任意の好適なヒンジ機構とし得る。
【0225】
好適なヒンジ機構の例は、隠し蝶番、連続蝶番、ナイフヒンジ、又はバネ付き蝶番を含む。理想的には、ヒンジ機構は、プラットフォーム120が閉鎖した向きから開放された向きまで動く割合を制御するコントローラを有する。図示しないが、コントローラは:トルクバネ、ガスストラット、コイルバネ、又は液圧機構のうちの1つ以上を含み得る。
【0226】
図示しないが、ラッチが、プラットフォーム120を開放された向きに解放式に固定し得る。ラッチが解放されて、プラットフォーム120を開放された向きから閉鎖した向きへ動かすことができるようにし得る。
【0227】
プラットフォーム120の内面は、プラットフォーム120の中心に設置された加熱板127、及びプラットフォーム120の外側端部の方へ向かって設置された補助流路123を有し、これは、装置111を図8に示す向きで見るとき、上方端部になる。
【0228】
加熱板127は、電力を使用して加熱される平面を含む。図11及び図12に示すように、加熱板127は、プラットフォーム120から上方に延在する側壁構造を有する。加熱板127は、任意の好適な構造を有し得、及びヒータ137をプラットフォーム120のベース135から離すようにする付勢機器(図示せず)を含み得、加湿チャンバ118がプラットフォーム120に積まれると、加熱板127が加湿チャンバ118を圧迫して、それらの間の熱的係合を強めるようにする。
【0229】
装置110はまた、装置が加湿モードにあるとき、ハウジング111の入口ポート115と加湿チャンバ118のチャンバ入口131との、及び出口ポート115とチャンバ出口132との位置合わせをもたらす1つ以上のロケータを含み得る。例えば、加湿チャンバ118の外壁138は、プラットフォーム120の周辺側壁136に載置され得る。プラットフォーム120の周辺側壁136は、加湿チャンバ118の外壁138が受け入れられるチャンネル構成体を含み得る。或いは、周辺側壁は、加湿チャンバ118の外壁138において、チャンネル構成体に少なくとも部分的に受け入れられ得る。
【0230】
ロケータの別の例は、図7の四角Aに示すような、加湿チャンバ118の底壁139から下方に延在するエプロンとし得、及びエプロンは、加熱板127の側壁に嵌る。エプロンは、加熱板127がエプロンに摩擦嵌めされ且つ加湿チャンバ118の熱伝導性ヒータベース140に熱的に係合するようなサイズにされ得る。ヒータベース140は、任意の好適な熱伝導性材料で構成され得る。好ましい構成では、ヒータベースは、アルミニウムで構成される。ヒータベースは、プレスアルミニウムシートとし得る。
【0231】
加湿モードでは、加湿チャンバ118のヒータベース140は、加熱板127を覆って熱的に係合し、チャンバ118内の水を加熱して蒸発させる。
【0232】
加湿チャンバ118は、加湿モードでは、図7に四角Bで示される第1の結合アセンブリ141によってハウジング111に結合され得る。第1の結合アセンブリは、図7の向きで見るとき、加湿チャンバ118の上縁をハウジング111の上方セクションに解放式に接続する。第1の結合アセンブリ141は:加湿チャンバ118の上方縁にある第1のラッチング部分を含み、これは、ハウジング111の上方セクションにある第2のラッチング部分に係合する。
【0233】
同様に、加湿チャンバ118はまた、加湿モードでは、図7の四角Cによって示される第2の結合アセンブリ142によってプラットフォーム120に結合され得る。第2の結合アセンブリ142は、プラットフォーム120の外側セクションを加湿チャンバ118の下方外側セクションに解放式に接続する。第2の結合アセンブリ142は、プラットフォーム120の外縁にある及び/又は補助流路にある第3のラッチング部分を含み、これは、加湿チャンバ118の下方外縁にある第4のラッチング部分に係合する。
【0234】
第3の結合アセンブリ143はまた、プラットフォーム120が閉鎖した向きにあるとき、プラットフォーム120の外側セクションをハウジング111に結合し得る。第3の結合アセンブリ143は、図8及び図9の四角Dによって示され、及び第2のラッチング部分に係合する第3のラッチング部分を含む。
【0235】
加湿チャンバをハウジングに結合して設置する、プラットフォームを加湿チャンバに結合して設置する、及びプラットフォームが閉鎖した向きにあるときにプラットフォームをハウジングに結合するのに好適な異なる機構の例は:スライドコネクタ、スクリューコネクタ、バイオネットコネクタ、磁石コネクタ、プッシュラッチコネクタ、又はオス型-メス型締まり嵌めコネクタを含む。
【0236】
補助流路123は、プラットフォーム120の外側端部に配置される。図11及び図12から最も良く分かるように、補助流路123の流路入口128及び流路出口129は、ハウジング入口ポート115及びハウジング出口ポート115に解放式に接続される。加湿モードでは、図7に示すように、補助流路123は非活動位置に設置され、且つ加湿チャンバ118は動作位置に置かれる。同様に、プラットフォーム120は、開放された向きに旋回され得、且つ加湿チャンバ118は、装置110から取り外されているプロセス又は装置110に嵌められているプロセスのいずれかにあるとし得る。いずれにしても、プラットフォーム120が開放された向きへと旋回され、且つ加湿チャンバ118が装置110に嵌められていないとき、装置110は、加湿モード又は非加湿モードのいずれでも動作しない。
【0237】
非加湿モードでは、補助流路123は、活動位置に設置されている必要があり、これは、好ましい実施形態では、閉鎖位置へと旋回されているプラットフォーム120によってもたらされる。具体的には、閉鎖位置では、流路入口128はハウジング出口ポート114と連通し、及び流路出口129はハウジング入口ポート115と連通している。
【0238】
図9は、プラットフォーム120が閉鎖した向きに設置されている装置110を示し、及び装置110は、プラットフォーム120の外面135に水平に置かれている。装置110のハウジング111を水平に置くことによって、装置110は、加湿チャンバ118がなくても、より安定した向きに設置される。
【0239】
装置110を、図7及び図8に示すような直立の向き、及び図9に示すような水平の向きの双方で使用できるようにするために、ユーザディスプレイ122は、装置110の向きに適応するために、ディスプレイ122の出力の向きを変えることができるようにする方向センサーを有し得る。
【0240】
図14は、ユーザに呼吸補助をもたらすための装置の動作方法ステップの表であり、ここでは、方法は、装置を加湿モード及び非加湿モードで動作させることを含む。方法ステップは、下記で説明されるように要約され得るが、下記のステップの順序は、必ずしも、ステップが着手される順序を反映しなくてもよい。
i)ガス流出口ポート及びガス流入口ポートを有するハウジングを提供するステップ。
ii)ガス流を発生させ、且つガス流を、ガス流入口ポートを通して流す送風器を動作させるステップ。
iii)補助流路を非活動位置へ動かすステップであって、ここでは、補助流路は、加湿モードにおいて、入口ポート及び出口ポートから離れているステップ。例えば、補助流路を動かすステップは、補助流路が装着されているプラットフォームを、閉鎖した向きと開放された向きとの間で旋回させることを含み得る。プラットフォームは、図7及び図8の開放向きにある。
iv)加湿チャンバを動作位置に設置するステップであって、ここでは、加湿チャンバの入口がハウジングの入口ポートと連通し、且つチャンバの入口がハウジングの出口ポートと連通し、それにより、加湿モードにおいて、ガス流を、ガス流の加湿のためにチャンバを通して流すことができるステップ。例えば、加湿部を動作位置に設置するステップは、プラットフォームを開放された向きに設置し、且つ加湿部をプラットフォーム上に積み、及び加湿チャンバを動作位置に保持する結合アセンブリを動作させることを含み得る。
v)加湿ガス流を、スイベルカップリング及び導管を経由してハウジングの出口ポートを通してユーザへ流すステップ。
vi)動作位置から加湿チャンバを取り外し、且つ例えば図8及び図9に示すように、プラットフォームを、開放された向きから、補助流路を活動位置に設置する閉鎖した向きへ動かすステップであって、ここでは、補助流路は、非加湿モードにおいてハウジングの出口ポート及び入口ポートと連通するステップ。
vii)ガス流を、非加湿モードにおいて、ハウジングの入口ポートからユーザへ、ハウジング出口及び導管を経由して流すステップ。
【0241】
本発明の当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変形及び修正が好ましい実施形態に行われ得ることを認識する。
【0242】
例えば、図面に示すように、プラットフォームがハウジングに旋回式に取り付けられているのではなく、プラットフォームの向きを変更するとき、プラットフォームはハウジングから切り離されてもよい。ひとたびハウジングから切り離されたら、プラットフォームは、要求に応じて、加湿モードでの装置の使用を促す開放された向き、又は非加湿モードでの装置の使用を促す閉鎖した向きのいずれかで、ハウジングに再び取り付けられてもよい。プラットフォームは、ラッチコネクタ、磁気コネクタ、スクリューコネクタ、バイオネットコネクタ、オス型-メス型締まり嵌めコネクタなどを含む1つ又は複数の任意の好適なコネクタを使用して、加湿モード又は非加湿モードのいずれかでハウジングに取り付けられ得る。ハウジング及びプラットフォームはまた、プラットフォームがハウジングから切り離されると結合解除され、且つ、同様に、プラットフォームが開放された向き又は閉鎖した向きのいずれかでハウジングに再び取り付けられるとプラットフォームの加熱板を給電するために再接続され得る好適な電気的結合器を含み得る。電気的結合器は、ピン及びソケットコネクタを含み得る。
【0243】
詳細には図示しないが、加湿チャンバは、加湿チャンバの全面又はその一部のみにわたって、取り外し自在な蓋を含み得る。加湿チャンバがハウジングから切り離されると、蓋は、加湿チャンバから開放されるか又は切り離されて、要求に応じて加湿チャンバの補充及び/又は清掃を容易にし得る。
【0244】
詳細には示さないが、参照符号17及び117によって示すユーザインターフェースは、例えば:鼻マスク、口-鼻マスク、口腔マスク、フルフェイスマスク、鼻カニューレ及び鼻枕を含む、患者の気道へガス流を送給するための任意の好適な機器を含み得る。
【0245】
本明細書を通して、用語「加湿チャンバ」及び「チャンバ」は区別しないで使用され、及び用語「加湿装置」及び「装置」も区別しないで使用される。
【0246】
以下の特許請求の範囲では、及び前述の説明では、言語又は必要な暗示の表現によって文脈上他の意味に解すべき場合を除き、語「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」や「含む(comprising)」などの変形は、包括的に使用される、すなわち述べた特徴の存在を明記するが、本明細書で開示する装置の様々な実施形態及び方法におけるさらなる特徴の存在又は追加を除外しない。
【0247】
好ましい実施形態の上述の説明では、明瞭にするために特定の用語法に頼った。しかしながら、本発明は、そのように選択された特定の用語に限定されるものではなく、及び特定の各用語は、同様の技術的な目的を成し遂げるために同様に動作する全ての技術的な等価物を含むことを理解されたい。例えば「前」及び「後ろ」、「内(側)」及び「外(側)」、「上」、「下」、「上方」及び「下方」などの用語は、基準点を提供するための便利な語として使用され、限定用語とはみなされない。用語「垂直方向」及び「水平方向」は、特許請求の範囲を含め、本明細書を通して、加湿装置に言及する際に使用されるとき、通常の動作の向きに対する向きを指す。
【0248】
さらに、発明は、何が最も実用的且つ好ましい実施形態であると現在みなされているかに関連して説明されており、本発明は、開示の実施形態に限定されず、それどころか、本発明の趣旨及び範囲内に含まれる様々な修正例及び等価の配置構成を網羅するものとすることを理解されたい。また、上述の様々な実施形態は、他の実施形態と併せて実施されてもよく、例えば、一実施形態の態様は、別の実施形態の態様と組み合わせられて、さらに他の実施形態を実現してもよい。さらに、任意の所与のアセンブリの独立した各特徴又は構成要素は、追加的な実施形態を構成し得る。
【0249】
例えば、図面には示さないが、加湿チャンバはまた、雑音低減構造、ガス流の流れの方向における上流又は下流のいずれかへの加湿チャンバからの水のこぼれを防止して、被電力供給機器との接触を回避するためのこぼれ防止(spill-blocks)、及び加湿チャンバを通るガスの流れの短絡を防止するバッフルなどの外部装備品及び内部装備品を有し得る。国際特許出願公開、国際公開第2005/018724号パンフレットの明細書(参照することにより本明細書に援用される)は、本明細書で説明される加湿チャンバに追加され得るいくつかのこれらの装備品の例を含む。
【0250】
ステートメント
1.ユーザ導管を経由してユーザへ呼吸補助をもたらすための装置であって、装置は、加湿モード及び非加湿モードで動作可能であり、装置は:
ガス流を発生させるための送風器;
ユーザ導管が接続され得る、ガス流用の調整可能な流路;
送風器からハウジング出口ポートまで延在する、調整可能な流路の少なくとも一部を有するハウジング;
チャンバ入口を有する加湿チャンバであって、加湿チャンバは、可動であり、且つ:
i)チャンバ入口がハウジング出口ポートと連通して、ガス流を、加湿チャンバを通して流す動作位置であって、加湿チャンバが、調整可能な流路の一部を形成し、それにより、加湿モードで装置を動作させる、動作位置、及び
ii)加湿チャンバがハウジングから分離されており、且つ調整可能な流路の一部を形成せず、それにより、装置を非加湿モードで動作させる非動作位置
に設置され得る、加湿チャンバ
を含む、装置。
【0251】
2.調整可能な流路は、ユーザ導管が接続され得る、チャンバ導管ポート又はハウジング導管ポートのいずれか一方又はそれらの組み合わせを含む導管ポートを有する、ステートメント1に記載の装置。
【0252】
3.チャンバ導管ポートは、ガス流が加湿チャンバから直接流出するように加湿チャンバに設置され、及びユーザ導管は、装置が加湿モードにあるとき、チャンバ導管ポートに接続されている、ステートメント1又は2に記載の装置。
【0253】
4.ハウジング導管ポートはハウジングに設置され、及びユーザ導管は、装置が加湿モード又は非加湿モードにあるとき、ハウジング導管ポートに接続されている、ステートメント2に記載の装置。
【0254】
5.調整可能な流路は、装置が加湿モードにあるとき、リターン形態を有し、ここでは、流路は、ハウジングから加湿チャンバまで延在し、且つハウジングへ戻る、ステートメント1~4のいずれかに記載の装置。
【0255】
6.調整可能な流路は、装置が加湿モードにあるとき、非リターン形態を有し、ここでは、流路は、ハウジングに戻ることなく、加湿チャンバから出る、ステートメント1~5のいずれかに記載の装置。
【0256】
7.ハウジングはハウジング入口ポートを有し、及び加湿チャンバはチャンバ出口を有し、及び加湿チャンバが動作位置にあるとき、調整可能な流路は、ハウジング出口ポートからチャンバ入口を経由して加湿チャンバまで延在し且つチャンバ出口及びハウジング入口ポートを経由してハウジング入口ポートへ戻るリターン形態を有する、ステートメント1~6のいずれかに記載の装置。
【0257】
8.調整可能な流路は、ハウジング入口ポートからハウジング導管ポートまで延在する取り外し自在なセクションを有し、ここでは、取り外し自在なセクションは、消毒又は清掃目的で、ハウジングから切り離し可能である、ステートメント7に記載の装置。
【0258】
9.装置は、装置が非加湿モードにあるとき、活動位置に設置され得る補助流路セクションを有し、ここでは、補助流路セクションは、ハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートと連通して、それらの間にガス流を流す、ステートメント7又は8に記載の装置。
【0259】
10.補助流路は、ハウジングに旋回式に接続されて、活動位置と非活動位置との間で旋回し得る、ステートメント9に記載の装置。
【0260】
11.補助流路は、流路入口及び流路出口を有し、且つ装置が非加湿モードにあるとき、活動位置にあり、及び流路入口及び流路出口は、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートとそれぞれ接続される、ステートメント9又は10に記載の装置。
【0261】
12.補助流路は、装置が加湿モードにあるとき、非活動位置へ動き得、流路入口及び流路出口が、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートからそれぞれ接続解除されるようになる、ステートメント9~11のいずれかに記載の装置。
【0262】
13.加湿チャンバ及び補助流路セクションは、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートと交互に流動連通する、ステートメント9~12のいずれかに記載の装置。
【0263】
14.装置は、加湿チャンバ内の水を加熱するためのヒータアセンブリを含む、被電力供給機器を有する、ステートメント1~13のいずれかに記載の装置。
【0264】
15.被電力供給機器は、水を加熱するために加湿チャンバに係合し、ここでは、被電力供給機器と加湿チャンバとの間の係合は、熱的係合、電力係合、及び/又は電磁誘導電力係合のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含む、ステートメント14に記載の装置。
【0265】
16.ヒータアセンブリは、ハウジングの本体の外側面に配置されて、装置が加湿モードにあるとき、ヒータアセンブリと加湿チャンバとの間の熱的係合を容易にする、ステートメント14又は15に記載の装置。
【0266】
17.ヒータアセンブリは、加湿チャンバの熱伝導性ヒータベースを加熱し且つ熱的に係合する加熱板を有し得、ここでは、加熱板は、ハウジングの本体上で非可動位置すなわち固定位置に配置されている、ステートメント16に記載の装置。
【0267】
18.被電力供給機器は、加湿チャンバ内に配置された加熱素子と、加熱素子に給電するために、加熱素子をハウジングの協働する電気的結合器に電気的に接続するための電気的結合器とを含む、ステートメント14~17のいずれかに記載の装置。
【0268】
19.被電力供給機器は、本体内に誘導発電機と、加湿チャンバ内の水を加熱するために、誘導発電機からのエネルギーに曝露して加熱する加湿チャンバの協働するヒータベースとを含む、ステートメント14~18のいずれかに記載の装置。
【0269】
20.ハウジングは、本体と、本体に対して可動であるプラットフォームとを有し、及び送風器は本体内に収納されている、ステートメント1~19のいずれかに記載の装置。
【0270】
21.17に従属するとき、ヒータアセンブリは、本体に対して可動であり、それにより、加湿チャンバが動作位置に設置されるとき、加熱板を加湿チャンバによって係合できるようにする、ステートメント20に記載の装置。
【0271】
22.ヒータアセンブリは、プラットフォームの内面に装着され、且つそこに、加湿チャンバが載置され得る、ステートメント21に記載の装置。
【0272】
23.ステートメント9~12のいずれかに従属するとき、補助流路セクションはプラットフォーム上にあり、流路入口及び流路出口は、プラットフォームに支持されるか又はその一部を形成し、及びプラットフォームはハウジングに対して可動である、ステートメント20に記載の装置。
【0273】
24.加湿チャンバは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングから分離され、それにより、プラットフォームをハウジングの方へ向かって動かして、補助流路セクションを活動位置に設置することができる、ステートメント20~23のいずれかに記載の装置。
【0274】
25.補助流路セクションが非活動位置にあるとき、加湿チャンバはハウジング上に積まれ得るため、チャンバ入口及びチャンバ出口は、ハウジング入口ポート及びハウジング出口ポートとそれぞれ連通するようになる、ステートメント20~24のいずれかに記載の装置。
【0275】
26.プラットフォームは、ハウジングへ旋回式に接続されて、開放した向きと閉鎖した向きとの間で動く、ステートメント20~25のいずれかに記載の装置。
【0276】
27.プラットフォームが閉鎖した向きへ旋回されるとき、プラットフォームを閉鎖する行為によって、補助流路セクションを活動位置へ動かす、ステートメント26に記載の装置。
【0277】
28.プラットフォームは、開放された向きへ旋回され得、ここでは、プラットフォームを開放する行為によって、補助流路セクションを非活動位置へ動かし、及び開放向きにあるとき、加湿チャンバはハウジングへ積まれ得、装置を加湿モードで動作できるようにする、ステートメント26又は27に記載の装置。
【0278】
29.ハウジングは、ユーザが装置を動作させるために使用できるユーザコントロールを有し、ユーザコントロールは、プラットフォームに設置されたディスプレイ画面を含む、ステートメント20~28のいずれかに記載の装置。
【0279】
30.ユーザコントロールは、プラットフォームが開放した向き及び閉鎖した向きの双方に設置されるとき、ユーザによって観察され得る、ステートメント20~29のいずれかに記載の装置。
【0280】
31.プラットフォームは、閉鎖した向きにおいてハウジングと平行な向きにされ、及びプラットフォームは、開放された向きにおいて、ハウジングの本体に対して横方向の向きにされる、ステートメント20~30のいずれかに記載の装置。
【0281】
32.ハウジングの本体は、装置が加湿モード及び非加湿モードにあるとき、装置が載置され得るベースを有し、ハウジングの本体は、加湿モード及び非加湿モードの双方において同じ向きを有する、ステートメント20~31のいずれかに記載の装置。
【0282】
33.装置は、装置が加湿モードにあるとき、ハウジングの本体と加湿チャンバとを解放可能に結合する結合アセンブリを有する、ステートメント20~32のいずれかに記載の装置。
【0283】
34.結合アセンブリは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングとプラットフォームを活動位置に解放可能に結合する、ステートメント33に記載の装置。
【0284】
35.結合アセンブリは、装置が非加湿モードにあるとき、ハウジングと補助流路を解放可能に結合する、ステートメント33又は34に記載の装置。
【0285】
36.結合アセンブリは、装置が加湿モードにある、すなわち、プラットフォームによって開放された向きにされるとき、加湿チャンバとプラットフォームを解放可能に結合する、ステートメント33~35のいずれかに記載の装置。
【0286】
37.結合アセンブリは:加湿チャンバの本体にある第1のラッチング部分と、加湿モードにおいて第1のラッチング部分に解放可能に係合し得る、ハウジングの本体にある、協働する第2のラッチング部分とを含む、ステートメント20~36のいずれかに記載の装置。
【0287】
38.結合アセンブリは、非加湿モードにおいて第2のラッチング部分に解放可能に係合し得る、プラットフォーム及び/又は補助流路にある第3のラッチング部分を含む、ステートメント37に記載の装置。
【0288】
39.結合アセンブリは、プラットフォームにある第3のラッチング部分に解放可能に係合し得る、加湿チャンバの本体にある第4のラッチング部分を含む、ステートメント37に記載の装置。
【0289】
40.結合アセンブリは、開放された向きにあるとき、本体に対して複数の向きの角度でプラットフォームを固定するためのロッキング機構を有する、ステートメント20~36のいずれかに記載の装置。
【0290】
41.結合アセンブリは、加湿チャンバの本体に第1の構成体、及びハウジングの本体に第2の構成体を含み得、且つ第1及び第2の構成体は、加湿チャンバが動作位置に設置されるとき嵌合して、チャンバ入口及びチャンバ出口とハウジング出口ポート及びハウジング入口ポートそれぞれとの位置合わせを支援する、ステートメント33~40のいずれかに記載の装置。
【符号の説明】
【0291】
10,110 装置
11,111 ハウジング
12,112 送風器
13,113 空気入口フィルター
14,114 ハウジング出口ポート
15,115 ハウジング入口ポート
16,116 ユーザ導管
17,117 ユーザインターフェース
18,118 加湿チャンバ
19,119 ガス流
20,120 プラットフォーム
21,121 ヒンジ機構
22,122 ユーザディスプレイ
23,123 補助流路セクション
24,124 電気的結合器
27,127 加熱板
28,128 流路入口
29,129 流路出口
130 内側壁
31,131 チャンバ入口
32,132 チャンバ出口
33,133 水槽
34,134 ガスチャンバ
135 (プラットフォームの)外面
136 周辺側壁
138 (加湿チャンバの)外壁
139 (加湿チャンバの)底壁
40,140 ヒータベース
41,141 第1の結合アセンブリ
41a 第1のラッチ部分
41b 第2のラッチ部分
42,142 第2の結合アセンブリ
42a 第3のラッチ部分
42b 第4のラッチ部分
43,143 第3の結合アセンブリ
144 凹部
145 (プラットフォームの)内面
47,147 (ハウジングの)本体
48,148 ハウジング導管ポート
50,150 固定セクション
51,151 第1の通路
52,152 第2の通路
53.153 取り外し自在なセクション
54 ベース
55,155 調整可能な流路
56,156 チャンバ導管ポート
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】